説明

カメラ

【課題】時計の代わりとして利用されるカメラにおいて、目覚まし効果の高いカメラを提供することを目的とする。
【解決手段】被写体を照明するための発光部と、発光部の発光を制御する制御部10とを備え、制御部10は、目覚まし信号を受信した場合には目覚まし用のアラームとして撮影の露出時よりも小さな光量で発光部に繰り返し発光をさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目覚まし機能を有するカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
多くのカメラには、撮影画像に撮影日時を記録しておくために、時計機能が内蔵されている。このようなカメラでは、その外装に内蔵時計の時間を表示させる時計表示部が設けられている。例えば、特許文献1では、撮影モードを表示する領域の隣に時刻を表示させる時刻領域を設けたカメラ用の液晶表示部が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−222443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カメラの時計はそのカメラでの撮影時刻を記録しておくために用いられることが主ではあるが、上記特許文献1のように表示部には現在時が表示されるので、通常の時計として使用することも当然に可能なはずである。そして、カメラはその形態から腕時計よりも置時計に類似している。置時計に代わって利用されるのであれば、目覚まし機能も必要となり、カメラ独特の目覚まし機能が提案できれば、従来の時計に対して、このようなカメラの意味がでる。本発明は、時計の代わりとして利用されるカメラにおいて、目覚まし効果の高いカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明によるカメラは、被写体を照明するための発光部と、上記発光部の発光を制御する制御部とを備え、上記制御部は、目覚まし信号を受信した場合には目覚まし用のアラームとして撮影の露出時よりも小さな光量で上記発光部に繰り返し発光をさせる ことを特徴とする。
【0006】
さらに、上記発明において、上記発光部の発光繰り返しパターンとして発光パターン1を記憶する第1の記憶部と、上記発光パターン1とは異なる発光繰り返しパターンである発光パターン2を記憶する第2の記憶部と、備え上記制御部は、撮影時には上記発光パターン1で上記発光部を発光させ、上記目覚まし信号を受信した場合には上記発光パターン2で上記発光部を発光させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
以上説明したように本発明によれば、目覚まし効果の高いカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るカメラシステムの電気回路構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に係るカメラシステムの使用状況を示す図である。
【図3】(A)は第1の実施の形態に係るカメラシステムにおける充電器側の動作を説明するためのフローチャートであり、(B)は本発明の第2の実施の形態に係るカメラシステムの使用状況を示す図である。
【図4】(A)は第2の実施の形態に係るカメラシステムの特徴部分の構成を示す図、(B)はストロボ発光パターンを説明するためのタイミングチャートであり、(C)は本発明の第4の実施の形態に係るカメラシステムの特徴部分の構成を示す図である。
【図5】(A)及び(B)はそれぞれ第2の実施の形態の動作を説明するための充電器側CPU及びカメラ側CPUの動作フローチャートであり、(C)及び(D)はそれぞれ本発明の第3の実施の形態に係るカメラシステムにおいてカメラが充電器にセットされる前及びセッティングされた状態を示す図である。
【図6】(A)は第3の実施の形態の動作を説明するための充電器側CPUの動作フローチャート、(B)は本発明の第4の実施の形態に係るカメラシステムの使用状況を示す図、(C)は第4の実施の形態の動作を説明するためのカメラ側CPUの動作フローチャート、(D)は本発明の第5の実施の形態に係るカメラシステムの使用状況を示す図、(E)及び(F)はそれぞれ第5の実施の形態を説明するための表示例を示す図であり、(G)は本発明の第6の実施の形態に係るカメラシステムの使用状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]図2は、本発明の第1の実施の形態に係るカメラシステムの使用状況を示す図である。
即ち、カメラ1は、家庭用交流電源のコンセント3に接続された充電器2に挿し込まれ、この状態で、カメラ内の二次電池が充電され、ユーザ5が使いたい時にはエネルギーが十分蓄えられているようになっている。
【0010】
そのために、充電器2は、時計表示部4を有し、目覚まし時計にもなるような構成となっている。つまり、カメラ1とは異なる第2の機能を有することにより、カメラ充電時以外にも、その第2の機能によって、充電器2を意識させないものとして、室内のレイアウトや雰囲気に無理なくとけこませることができる。
【0011】
ユーザ5の部屋にはその他にも、電話の子機や携帯用CDプレーヤ、電動歯ブラシなどの充電器又はACアダプタがあり、ノートパソコン等も充電器又はACアダプタを要し、これ以上電気製品のはん雑さを増加させると、生活空間から豊かさが失われてしまう。上
記製品とは異なり、カメラは使用頻度が低く、そのくせ、シャッタチャンスをのがすわけにはいかない、常時電池が充電されている事が好ましいという特殊な性格を有するので、上述のような構成によって、本発明の目的を達成することが可能となる。
【0012】
ここで、二次電池を充電するための充電器の技術は、許容される充電時間や使用される電池によっても異なるが、充電器と機器を金属の接触ピンで電気的に接続する接触式充電器とトランスを用いて、電磁気を利用する非接触式の充電器の2種がある。例えば、図2
中のパソコンや電話の充電器は接触式でよく、電動歯ブラシなどは防水用の密閉性を考慮すると非接触式である事が好ましい。
【0013】
本実施の形態においては、カメラ1が屋外で使用される頻度が高く、その際に雨や雪による水滴が付着する事を考慮し、非接触的充電式の装置を想定して説明をすすめる。
【0014】
図1は、本実施の形態に係るカメラシステムの電気回路構成を示すブロック図である。
【0015】
家庭のコンセント3から取られる交流電源は、充電器2に内蔵の入力整平滑回路21によって直流電圧化が行なわれる。直流電圧では、トランス12a,12bの間で結合が行われず、その効率を上げるために商用周波数以上に高い高周波発振にて、トランス間の電
磁結合を行なう。この高周波発振を行う回路が共振回路22である。1次トランス12aまでは充電器2側に収められているが、2次トランス12bはカメラ1側に収納され、上記1次トランス12aと対向されていて、両トランス間に磁気エネルギーの伝達が行われると、出力整流回路13にて、二次電池201に充電が行われる。
【0016】
この二次電池201には、ニッカド電池、ニッケル水素電池などを利用できるが、前者は大電流に対応可、後者は大容量という特性がある。充電方式にも、低率充電等の工夫が考えられるが、発明の本質とははずれる領域なので、その説明を消略する。
【0017】
ただ、非接触充電器は磁気エネルギーの放出によって、金属物などが置かれると加熱されて危険であるので、本実施の形態においては、間欠発振回路24を具備し、カメラ1がない時にはこれを間欠的に動作させるようにしている。カメラ1が充電器に接触すると、トランス25a,25bが磁気エネルギーを結合して、カメラ1の補助電源回路28を駆動し、カメラ1の制御回路(CPU)10に電源を印加する。CPU10は、発振回路29によって、トランス27bに磁気信号を生じさせる。この磁気信号は、充電器側のトランス27aによって検出されるので、信号検出回路26aがその信号を整形して制御回路(CPU)20に入力する。これにより、充電器側のCPU20は、カメラ1が充電可能
状態であることを判別することができる。
【0018】
この充電器2を制御するCPU20は、時計機能ブロック20aを有しており、図2に示すように、表示部4に時刻を表示できるようになっている。また、目覚まし時計として用いるために、アラームの時刻設定を行ったり、時刻合わせをするためのスイッチ20
bがユーザによって操作可能なように外装部に設けられている。
【0019】
また、磁気信号だけでは十分な精度で通信できないような信号は、フォトカプラを形成するLED17aとフォトダイオード(PD)17bによってカメラ1から充電器2側へ通信される。ドライバ16は、このLED17aに電流を流し、これを駆動する回路であ
り、センサ26bは、このPD17bの信号を整形する回路である。
【0020】
また、充電器2からカメラ1へ通信される信号は、LED18a,PD18bによって通信される。これによって、充電器2の有する時計機能ブロック20aで形成された情報を、カメラ側に伝えることができる。カメラ1は、撮影された年月日や時刻をプリント
上に表示できるように、フィルムの撮影コマ上に、デート情報を磁気的に又は光学的に記録するためのデート機能ブロック31を有しており、CPU10によってこのデート機能ブロック31が制御されて、撮影時のデート情報をフィルム(図示せず)に記録する。フィルム画面内に光学的に写し込まれたものは、現像プリント時に写真プリント上に画面上に文字が浮かび出る形となり、磁気写し込みのタイプはフィルムに設けられた磁気記録層
に磁気記録された情報をプリント時に読み取り、プリント機がそれを文字に変換し、写真の上に印字する形をとる。
【0021】
このカメラ内蔵デート機能は、カメラ1の電源となる電池の電圧が低下すると、CPU10内のメモリが正常に動作しなくなって、不正確となるので、電池が新しくなるたびに時刻や年月日を正しく合わせ直す必要がある。本実施の形態では、その面倒さを解消する
ために、充電器2側の時計機能として、標準時刻を電波で送信する郵政省のサービスと結びつける電波時計を採用している。
【0022】
即ち、電波時計は、内蔵のアンテナ(図中、受信部30)が一日に一度、例えば午前1時に、自動的に標準電波を受信し、その結果によって時計表示を校正するので、非常に高精度の時計機能となる。この正確な時計データを、先の光結合(フォトカプラ)による
信号通信によってカメラ1側に伝達するので、充電時にはカメラ側も常に正確な時刻を認識できる。
【0023】
このような動作は、充電器2のCPU20の制御のもと、図3の(A)のフローチャートに示すようにして行われる。
【0024】
即ち、まず、標準電波を受信する所定時刻であるか否かを判別し(ステップS11)、そうであれば、標準電波を受信して時刻を校正する(ステップS12)。
【0025】
その後、あるいは上記ステップS11において標準電波受信時刻でないと判別された場合、カメラ1がセットされているかどうかを判別する(ステップS13)。ここで、カメラがセットされていなければ、上記ステップS11に戻る。
【0026】
これに対して、カメラ1がセットされていた場合には、充電を開始する(ステップS14)。その後、充電が完了するのを待って(ステップS15)、充電を終了する(ステップS16)。
【0027】
そして、時計情報をカメラ1側に送信し(ステップS17)、カメラ側から受信応答があったならば(ステップS18)、上記ステップS11に戻る。
【0028】
このようにして、電池がなくなったカメラ1も、充電中に正しいデートを自動的に再セットされ、撮影時には常に正しいデート写し込みが可能となる。
【0029】
以上説明したように、本の実施の形態によれば、二次電池201を用いたカメラ1の充電器2において、充電器2に電波時計というそれだけで利用可能な機能を持たせたので、目覚まし時計がわりにでも利用すれば、置き場所がじゃまになる事もなく、カメラ側にと
っては自動的に正しいデートがセットされる、というすぐれた商品性を付加することができる。
【0030】
[第2の実施の形態]次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は、カメラシステムに目覚まし時計としての機能を持たせた際に、カメラ1の機能を利用する例である。
【0031】
図3の(B)はその構成を示す図であり、カメラ1がセットされる時計内蔵の充電器2には、目覚ましアラーム停止用のボタン2aが設けられており、ユーザ5が目をさましてこのボタン2aを押下することによりアラームが停止するようになっている。ここでは、
アラームとして、通常の目覚まし時計の音によるものに加え、カメラ1の機能を有効に利用して、ストロボ14aの発光を併用して、より目覚まし効果を高めている。
【0032】
この時のカメラ1と充電器2の構成は、図4の(A)に示すようになっている。なお、この図は、この目覚まし時計機能を実現するための特徴部を抜き出して示すものであり、カメラ1及び充電器2は、当然、図1に示したような構成を備えている。
【0033】
即ち、充電器2のCPU20は、時計機能ブロック20aに加えて、アラームを発生するべきユーザによってセットされる時刻を記憶するセット時刻記憶部43と、このセット時刻記憶部43に記憶された時刻と上記時計機能ブロック20aで計時されている現在時
刻とを比較する比較器44とを備えている。そして、比較器44が両時刻の一致を検出したとき、目覚まし信号をカメラ1側のCPU10に与えるようになっている。また、充電中は、この充電器2側のCPU20からは、カメラ1側のCPU10に充電中を示す充電中信号が供給される。
【0034】
また、カメラ1側のCPU10は、ストロボ発光パターン1記憶部40とストロボ発光パターン2記憶部41と、選択回路42とを備えており、ストロボ14aを発光させるとき、選択的にストロボ発光パターン1又は2をストロボ制御回路14に与えることで、そ
のパターンでストロボ14aを発光させることができるようになっている。ここで、ストロボ発光パターンは、図4の(B)に示すようになっている。即ち、ストロボ発光パターン1は、被写体としての人物の瞳孔を撮影時に縮少させて、いわゆる赤目現象を防止するために、上記撮影に先立って、微小な発光をくり返すという発光パターンである。ストロボ発光パターン2は、その技術を応用して、露出時の発光ほどは大きくない光量で何度も
発光をくり返して、目ざまし効果を高める発光パターンである。
【0035】
このような発光パターンの選択は、充電中信号の有無に応じて、選択回路42にて行われる。
【0036】
図5の(A)及び(B)は、このような動作を行うための充電器2側のCPU20及びカメラ1側のCPU10のフローチャートを示している。
【0037】
即ち、充電器2側においては、常に時計機能は働いていて(ステップS21)、カメラ1が該充電器にセットされれば(ステップS22)、充電中信号をカメラ1側に出力する(ステップS23)。そして、この充電モードでは、目覚まし時刻になると(ステップS
24)、アラームを鳴らすと共に(ステップS25)、カメラ1側に目覚まし信号を送信する(ステップS26)。ここで、ユーザ5がボタン2aを押すと(ステップS27)、アラームは停止する(ステップS28)。
【0038】
また、カメラ側においては、充電器2との通信によって、充電器2が、図1の共振回路22を駆動する充電モードであるか否かを判定する(ステップS31)。この充電モードにない時には、通常のカメラモードなので、レリーズSW102に連動して(ステップS
32)、図4の(B)の撮影時のパターン(ストロボ発光パターン1)でストロボ発光制御を行なって(ステップS33)、フィルムへの露出を行う(ステップS34)。
【0039】
これに対して、充電モードであると判定された場合には(ステップS31)、目覚まし信号が充電器2側から送られてきたかどうかを判別し(ステップS35)、目覚まし信号を受信したならば、図4の(B)の目覚まし時の発光パターン(ストロボ発光パターン
2)でストロボ発光制御を行う(ステップS36)。
【0040】
このようにして、カメラシステムを目覚まし時計として使用できるようになる。
【0041】
なお、充電時はレリーズSW102をモニタしないので、充電中にレリーズSW102を誤って押したとしても、撮影が行なわれてしまってフィルムを無駄にするようなことはない。つまり、充電状態であるか否かによって、カメラのシーケンス制御が自動的に切り
換えられるので、誤動作に強く、なおかつ、機能(ここではストロボや測光センサ)を使いわけることによって有効活用することができる。
【0042】
[第3の実施の形態]次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。本実施の形態は、充電器側のシーケンスを切り換える別の例である。
【0043】
即ち、図5の(C)に示すように、カメラ1が充電器2にセットされる前の状態では、充電器前面に取り付けられた表示部4は、時計表示又は目覚まし設定時刻の表示を行っている。しかし、充電器2にカメラ1がセッティングされると充電モードになるので、図5
の(D)に示すように、充電器2は時計以外に、充電完了までの時間を表示することができるようになっている。
【0044】
このようにも充電がどれぐらい進んだかを表示することによって、ユーザは、カメラがいつから使えるかを判断できる。
【0045】
なお、このように、充電完了までの時間を表示する時には、時計とは別の表示であることをわかりやすく示すために、図5の(D)に撓疑的に示したように、表示を点滅させれば、ユーザが間違えることがない。このような工夫をしないと、ユーザは充電終了までに要する時間を現在の時刻と間違えて、例えばあわてて出かけてしまい、待ち合わせがうまくいかなくなってしまったりして、ユーザに迷惑をかけてしまう恐れがある。
【0046】
また、充電器2に付けられた目覚ましアラーム終了用のボタン2aの操作によって、表示形態を変えても良い。つまり、ボタン2aを押した状態では、充電に必要な時間か、又は、目ざまし設定時間かを、充電状態にあるか否かによって切り換えるようにすれば良い。
【0047】
この場合は、充電器側のCPU20は、図6の(A)に示すように動作する。即ち、ボタン2aが押されたとき(ステップS41)、現在のモードが充電中でなければ(ステップS42)、目覚まし設定時刻を表示部4に点滅表示する(ステップS43)。また、充電中であれば、充電に必要な時間を表示部4に点滅表示する(ステップS44)。
【0048】
[第4の実施の形態]次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。本実施の形態は、カメラ1の持つセンサ機能を応用した例であり、自動的に明るさを測定して、暗い時には、図6の(B)に示すように、表示部4にバックライトを点灯することで暗闇でも表示が見えるようにするものである。
【0049】
これは、図4の(C)に示すように、カメラ1の露出装置15の制御用の測光センサ50の出力をA/D変換器51でディジタル信号に変換し、CPU10から充電器2のCPU20にそれを供給してバックライト(B.L)52のオン/オフを制御することで実現される。
【0050】
即ち、カメラ1に内蔵された測光センサ50の出力は、A/D変換器51にてディジタル値に変換されて、カメラ1のCPU10に測光データとして入力する。そして、CPU10は、カメラとして用いる時は、この測光データを、シャッタやストロボ等、露出装置15を制御するのに利用する。これに対して、充電中は、その測光データの値に応じて、充電器2のCPU20に、バックライト点灯信号を入力するようにし、充電器側のCPU20がそれに応じて、バックライト52の点灯制御を実行すれば、上記効果を持つ表示照明機能付の時計を提供できる。
【0051】
図6の(C)は、このような動作を行うためのカメラ側のCPU10の動作フローチャートである。即ち、充電中でなければ(ステップS51)、通常のカメラモードで周知の撮影シーケンスを実行するが(ステップS52)、充電中においては、所定時間毎に、測光センサ50にて測光を行う(ステップS53)。そして、この測光センサ50のA/D出力値が所定の輝度以下つまり暗いときには(ステップS54)、充電器2のCPU20にバックライト点灯信号を通信して(ステップS55)、表示部4の裏からランプやLED等のバックライト52を点灯させることで、暗い所でもよく見える時計を提供することができる。
【0052】
[第5の実施の形態]次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。本実施の形態は、カメラ側に設けられた多くのスイッチ類を有効に活用して、時計機能の一助とする例である。
【0053】
図6の(D)は、カメラ1の背面に設けられたスイッチ(図示せず)によって、表示部4に表示される時計の表示形態を切り換えている様子を示している。
【0054】
例えば、ユーザ5は、充電器2にカメラ1をセットする前に、カメラ1の背面に設けられたボタンを利用して、目覚ましの時刻設定を行うことができる。
【0055】
また、図6の(E)及び(F)に示すように、日付けを日本風の並びにしたり欧米風の並びにしたりする設定も、カメラ1のスイッチで行い、これらの設定後のカメラ1を充電器2にセットすると、充電器2の表示部4の表示形態が、このカメラ1による設定に応じて切り換えられる。
【0056】
つまり、充電器側には、設定用ボタン、スイッチ類は不要になる。これによって、コストダウンや、スペースメリットの効果を出すことができる。
【0057】
[第6の実施の形態]次に、本発明の第6の実施の形態を説明する。本実施の形態は、カメラ側に設けられた多くのスイッチ類を有効に活用して、時計機能の一助とする別の例であり、図3の(B)に示したようなアラーム解除用のボタン2aを無くすことを可能にした構成である。
【0058】
即ち、図6の(G)に示すように、カメラ1のレリーズボタン60を、アラーム解除用のスイッチと兼用するものである。このようにすれば、このスイッチが、カメラモード(非充電時)ではレリーズスイッチ、時計モード(充電時)ではアラーム解除、又は表示切り換えスイッチとして使いわけられるので、スイッチの数を減らし、コストダウン、スペースメリットの効果が出せる。
【0059】
以上実施の形態に基づいて説明したように、本発明によれば、カメラのスイッチを、充電器(時計)のスイッチと共用したので、廉価で構成の単純な、目ざまし時計機能付充電器を用いた二次電池対応カメラが提供できる。
【0060】
なお、以上実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能である。ここで、本発明の要旨をまとめると以下のようになる。
(1) 二次電池を電源とするカメラと、このカメラ専用の充電装置とからなるカメラシステムであって、上記カメラを上記充電装置にセットした際に、電気接点を介することなく充電動作が行われることを特徴とするカメラシステム。
(2) 上記カメラを上記充電装置にセットした際に、カメラと充電装置との間で相互通信が行われるようになっていることを特徴とする(1)に記載のカメラシステム。
【符号の説明】
【0061】
1 カメラ
2 充電器
2a ボタン
3 コンセント
4 表示部
5 ユーザ
10 制御回路(CPU)
12a 1次トランス
12b 2次トランス
14 ストロボ制御回路
14a ストロボ
15 露出装置
20 制御回路(CPU)
20a 時計機能ブロック
20b スイッチ
30 受信部
40 ストロボ発光パターン1記憶部
41 ストロボ発光パターン2記憶部
42 選択回路
43 セット時刻記憶部
44 比較器
50 測光センサ
52 バックライト(B.L)
60 レリーズボタン
102 レリーズSW
201 二次電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を照明するための発光部と、
上記発光部の発光を制御する制御部とを備え、
上記制御部は、目覚まし信号を受信した場合には目覚まし用のアラームとして撮影の露出時よりも小さな光量で上記発光部に繰り返し発光をさせる
ことを特徴とするカメラ。
【請求項2】
上記発光部の発光繰り返しパターンとして発光パターン1を記憶する第1の記憶部と、
上記発光パターン1とは異なる発光繰り返しパターンである発光パターン2を記憶する第2の記憶部と、備え
上記制御部は、撮影時には上記発光パターン1で上記発光部を発光させ、上記目覚まし信号を受信した場合には上記発光パターン2で上記発光部を発光させる
ことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
上記制御部は、上記目覚まし用のアラーム中に撮影指示用のレリーズ操作を検出した場合には、上記目覚ましアラームを解除する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のカメラ。
【請求項4】
上記制御部は、当該カメラを装着させて当該カメラの電池を充電するための充電器から送信される信号を、上記目覚まし信号とする
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−201148(P2009−201148A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−134602(P2009−134602)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【分割の表示】特願平11−196506の分割
【原出願日】平成11年7月9日(1999.7.9)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】