説明

カラオケシステム、カラオケ装置

【課題】指定された楽曲についてユーザーに好適な音程(キー)を推奨する。
【解決手段】本発明に係るカラオケシステムは、認証ユーザーが楽曲を指定した場合、当該認証ユーザーのユーザー別キー調整値と当該楽曲の楽曲別キー調整値との差分である第1差分と、当該認証ユーザーのユーザー別キー調整値と当該楽曲に指定されている原曲キー調整値との差分である第2差分とを比較し、第1差分が小さい場合は当該楽曲の楽曲別キー調整値を、第2差分が小さい場合は当該楽曲に指定されている原曲キー調整値を、推奨キーとして決定することを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演奏にあわせて歌唱を楽しむカラオケシステム、カラオケ装置に関するものであり、特に、歌唱者の歌唱音域にあわせるためキー(音程)調整機能を有するカラオケシステム、カラオケ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、各種自動演奏装置が演奏する伴奏にあわせて歌唱を楽しむカラオケ装置が知られている。このカラオケ装置では、歌唱を得意としてプロ並に歌唱するユーザーから、歌唱に不慣れなユーザーまで幅広く歌唱を楽しむことができる。
【0003】
このようカラオケ装置では、歌唱する楽曲の音程(キー)を変更し、ユーザーの歌唱音域にあわせることのキー変更機能が備えられている。ユーザーは、演奏前、あるいは、演奏中にこのキー変更機能を調整することで、自分の歌いやすい音程に変更することが可能である。
【0004】
特許文献1には、利用者が演奏予約した楽曲に対して演奏キーの履歴情報が管理されている場合、その履歴情報において最も頻度の高い設定キーを好適キーとして抽出し、予約楽曲の演奏キーとして自動設定する利用者別楽曲別好適キー設定システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-337407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されるシステムでは、履歴情報に基づいて、最も頻度の高い設定キーを予約楽曲の演奏キーとして自動設定することで、これまでにユーザーが歌唱したことのある楽曲について、ユーザーに手間をかけさせることなく好適な演奏キーを設定することができる。しかしながら、ユーザーがこれまで歌唱したことがない楽曲に対しては対応することができない。
【0007】
一方、カラオケ装置で演奏される演奏情報は、広く一般のユーザーでも歌唱しやすいように、CDなどでプロの歌手が歌唱した原曲とは異なる音程に変更して提供されることがある。この原曲に対する音程の変更量は、できるだけ多くのユーザーが歌唱しやすいように決められることとなるが、実際に歌唱される場においては、必ずしもその変更量が歌唱しやすい最適量であるとは限らない。ユーザーはカラオケ用に音程変更されている演奏情報についいても、前述のキー変更機能を利用して自分の歌いやすい音程に変更する場合がある。また、ユーザーによっては、歌唱の雰囲気を気遣って、できれば原曲の音程で歌唱したいという願望もある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前述の課題を鑑みてなされたものであって、特に、自分の歌唱傾向(キー高めで歌いがち、キー低めで歌いがち)に基づいて、初めて歌唱する楽曲についてもお奨めのキー調整値を表示、あるいは、設定することのできるカラオケシステム、カラオケ装置を提供するものである。
【0009】
そのため、本発明に係るカラオケシステムは、楽曲に対応する演奏情報に基づいて演奏を行うとともに、指定されたキー調整値に基づいて音程変更して演奏を行う演奏手段と、入力される識別情報に応じて認証ユーザーを認証する認証手段と、前記演奏手段での演奏に際して指定されたキー調整値を認証ユーザー別に取得し、取得した複数のキー調整値に基づいてユーザー別キー調整値を決定するユーザー別キー決定手段と、前記演奏手段での演奏に際して指定されたキー調整値を楽曲別に取得し、取得した複数のキー調整値に基づいて楽曲別キー調整値を決定する楽曲別キー決定手段と、認証ユーザーが楽曲を指定した場合、当該認証ユーザーのユーザー別キー調整値と当該楽曲の楽曲別キー調整値との差分である第1差分と、当該認証ユーザーのユーザー別キー調整値と当該楽曲に指定されている原曲キー調整値との差分である第2差分とを比較し、第1差分が小さい場合は当該楽曲の楽曲別キー調整値を、第2差分が小さい場合は当該楽曲に指定されている原曲キー調整値を、推奨キーとして決定する推奨キー決定手段と、を備えることを特徴としている。
【0010】
さらに本発明に係るカラオケシステムにおいて、前記推奨キー決定手段は、認証ユーザーが以前に指定したことのある楽曲の場合には、認証ユーザーが当該楽曲について指定したキー調整値の履歴に基づいて推奨キーを決定することを特徴としている。
【0011】
さらに本発明に係るカラオケシステムにおいて、前記ユーザー別キー決定手段は、過去一定期間、もしくは、過去一定楽曲数分で取得したキー調整値に基づいて前記ユーザー別キー調整値を決定することを特徴としている。
【0012】
さらに本発明に係るカラオケ装置は、楽曲に対応する演奏情報に基づいて演奏を行うとともに、指定されたキー調整値に基づいて音程変更して演奏を行う演奏手段と、入力される識別情報に応じて認証ユーザーを認証する認証手段と、認証ユーザーの認証時に指定されたキー調整値に基づいて決定されたユーザー別キー調整値と、楽曲の演奏時に指定されたキー調整値に基づいて決定された楽曲別キー調整値を取得する取得手段と、認証ユーザーが楽曲を指定した場合、当該認証ユーザーのユーザー別キー調整値と当該楽曲の楽曲別キー調整値との差分である第1差分と、当該認証ユーザーのユーザー別キー調整値と当該楽曲に指定されている原曲キー調整値との差分である第2差分とを比較し、第1差分が小さい場合は当該楽曲の楽曲別キー調整値を、第2差分が小さい場合は当該楽曲に指定されている原曲キー調整値を、推奨キーとして決定する推奨キー決定手段と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るカラオケシステム、カラオケ装置によれば、ユーザーが楽曲を指定する際、よく使用するキー調整値(ユーザー別キー調整値)に基づいて、指定された楽曲についてよく使用されるキー調整値(楽曲別キー調整値)、もしくは、楽曲に対して指定されている原曲キーの何れか一方を歌唱に好ましい推奨キーとして決定することで、ユーザーの歌唱音程範囲に即したキー調整値にて演奏を行うことが可能となる。そして、当該ユーザーが楽曲を歌唱したことの有無に関わらず、推奨キーを決定することが可能である。
【0014】
さらに、ユーザーが以前に指定したことがある楽曲の場合には、当該楽曲についてのキー調整値の履歴を使用することで、実際にユーザーが演奏に使用したキー調整値に基づいて推奨キーを決定することが可能となる。また、ユーザーが初めて指定する楽曲については、推奨キー決定手段にて推奨キーが決定されるため、ユーザーの歌唱音程範囲に即したキー調整値にて演奏を行うことが可能となる。
【0015】
さらに、ユーザー別キー決定手段の集計期間を、過去一定期間、もしくは、過去一定楽曲数分としており、歌唱の上達などに伴う歌唱音程範囲の変化に即した推奨キーの決定を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係るカラオケシステムのネットワーク構成を示す図
【図2】本発明の実施形態に係るカラオケシステムを示す図
【図3】本発明の実施形態に係るトップ画面を示す図
【図4】本発明の実施形態に係るユーザー情報を示す図
【図5】本発明の実施形態に係るユーザーに対するサービス処理を示す図
【図6】本発明の実施形態に係る利用ユーザートップ画面を示す図
【図7】本発明の実施形態に係る選曲処理(ゲストユーザー)を示すフロー図
【図8】本発明の実施形態に係る選曲処理(利用ユーザー)を示すフロー図
【図9】本発明の実施形態に係る推奨キー決定処理を示すフロー図
【図10】本発明の実施形態に係る履歴情報を示す図
【図11】本発明の実施形態に係るユーザー別履歴情報を示す図
【図12】本発明の実施形態に係る楽曲別履歴情報を示す図
【図13】本発明の実施形態に係る楽曲情報を示す図
【図14】本発明の実施形態に係る推奨キー決定処理を説明するための図
【図15】本発明の実施形態に係る楽曲確認画面を示す図
【図16】本発明の実施形態に係るキー設定画面を示す図
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の実施形態に係るカラオケシステムのネットワーク構成を示す図である。図中、カラオケシステムとしての主要構成は、カラオケ用ホスト5(サーバ装置)、店舗などに設置されるコマンダ2などにて構成される。コマンダ2は楽曲再生機能を有した、いわゆるカラオケ装置であって、店舗内のLAN100に接続されている。コマンダ2とカラオケ用ホスト5は、インターネットを介して接続され、新しく供給された楽曲情報やユーザー情報など、各種サービスに必要な情報の送受信を行う。本実施形態ではVPN(Virtual Private Network)を介して接続されており、セキュリティに優れた通信を行うことが可能となっている。
【0018】
店舗に設置されるコマンダ2は、リモコン装置1によりユーザーからの各種指示を受け付けることが可能となっている。また、リモコン装置1は表示画面を備え、ユーザーに対して各種情報を提供することも可能である。リモコン装置1は、LAN100上に設置されたアクセスポイント110aを介してコマンダ2と無線接続される。図中に破線で示されるように、例えばコマンダ2aにはリモコン装置1aと1bが対応付けられ、LAN100aを介して情報を送受信することが可能となっている。また、リモコン装置1とコマンダ2とは赤外線などを利用した近距離通信を行うことも可能である。
【0019】
さらに、本実施形態のカラオケシステムでは、ユーザーに各種サービスを提供するためインターネット用ホスト6が設けられている。このインターネット用ホスト6は、ユーザーのパーソナルコンピュータ、携帯情報端末(携帯電話やPDAなど)と接続され、これら機器を利用するユーザーに各種サービスを提供することができる。また、インターネット用ホスト6は、カラオケ用ホスト5とデータ共有する、例えば、カラオケ用ホスト5の第1記憶部51と、インターネット用ホスト6の第2記憶部61に記憶される各種データベースが同期することで連携を取ったサービスを提供することができる。
【0020】
図2は、店舗に設置されているカラオケシステムの構成を示す図である。本実施形態におけるカラオケシステムは、コマンダ2(カラオケ装置)と、リモコン装置1にて構成されており、これらは、LAN100にて、無線、有線で互いに接続されている。
【0021】
コマンダ2は、全体を統括制御する制御部30を中心として機能し、主な機能として、
楽曲演奏処理、映像表示処理、楽曲指定処理などを実行可能としている。楽曲演奏処理は、入力部21やリモコン装置1にて、ユーザーにより指定された楽曲に対応する演奏情報をMIDI音源26などの音源部にて演奏させ、スピーカー42から放音させる処理である。このとき、スピーカー42からは歌唱用マイク44から入力される音声も合わせて放音される。映像再生処理は、映像再生部29にて各種映像情報、歌詞情報などを再生させ、モニタ41を介した視覚情報をユーザーに提供する処理である。
【0022】
楽曲指定処理は、ユーザーからの指定に基づいて楽曲を選択、予約するための処理である。本実施形態ではリモコン装置1と連携して実行することとなる。リモコン装置1の操作部17から入力されたユーザーの指令は、赤外線通信部19、23、あるいは、LAN100を介してコマンダ2に伝達される。コマンダ2での処理結果は、リモコン装置1側の表示部11に表示され、ユーザーは選曲のための各種情報を視認することが可能である。コマンダ2とリモコン装置1は、この楽曲指定処理に限らず、ユーザー個別のサービスを提供するためのログイン処理など各種処理を実行することが可能である。
【0023】
本実施形態のコマンダ2には、カメラ43が接続可能となっており、接続されたカメラ43から歌唱者や同伴客の様子を撮影することが可能となっている。カメラ41の映像を表示手段(例えば、モニタ41)にてモニタする場合には、カメラ43は、当該表示手段の上部など、表示手段の近傍に配置することが好ましい。ユーザーは、モニタ画像を鏡のように利用することが可能となる。なお、カメラ43を複数設け、同時に、あるいは、切り換えて撮影することで映像情報を取得することとしても構わない。
【0024】
図3は、本発明の実施形態に係るトップ画面、すなわち、リモコン装置1を起動した直後の画面を示す図である。本実施形態では、リモコン装置1の表示部11に表示を行うことで、リモコン装置1を操作するユーザーに対して各種情報を提供する。なお、リモコン装置1の操作部17としては、カーソルキーなどの各種機械的なスイッチの他、表示部11に表示されたボタン、アイコンなどを直接タッチして操作を行うタッチパネルを採用することができる。
【0025】
本実施形態のカラオケシステムは、複数のユーザーがログインすることが可能となっている。ユーザーのログインに関する情報は画面上方に常時表示される。ログインしたユーザーの分身像(アバター)を表示するためのログインユーザー欄103が設けられている。なお、分身像としては、人、キャラクターを模した像の他、図形や記号など各種形態を採用することができる。
【0026】
また、アカウントを有していないユーザーのためのゲストアイコン102、ユーザーを切り替えるためのユーザー切替スイッチ101が表示されている。ログインしたユーザーは、ログインユーザー欄103に表示される分身像を選択、あるいは、ユーザー切替スイッチ101を操作することで、自分のユーザー情報を利用した各種サービスを受けることが可能となる。また、アカウントを有していないユーザーは、ゲストアイコン102を操作することで、選曲など一般的なサービスを受けることが可能となっている。なお、ユーザーの切替の際には、パスワードなど認証を行うこととしてもよいが、認証を行うことなく簡易に切り替えることとしてもよい。
【0027】
図4は、各ユーザー毎に記憶されたユーザー情報を説明するための図である。本実施形態では、ユーザー情報として、個人情報、マイうたテーブル、マイアーティストテーブル、履歴テーブルなど、ユーザーに関する各種情報を含んで構成される。また、ユーザー情報には、ユーザーがログインしてこれら情報を利用するためのユーザーID、パスワードが対応付けられている。個人情報には、ユーザー名(実際の名前に限ったものでなく、ニックネームであってもよい)、性別、年齢等を含んで構成されている。これら各種情報は
、リモコン装置1、あるいは、ネットワークに接続されたパーソナルコンピュータ、携帯情報端末などにてログインして設定することができる。
【0028】
マイうたテーブルは、ユーザーによって事前に登録された楽曲を示すテーブルであって、少なくとも楽曲を識別するための楽曲識別子を含んで構成されている。この他、歌唱した際に採点された最高点(採点情報)や、自分の歌唱音域に合わせるためのキー調整情報などを登録しておいてもよい。ユーザーは、このマイうたテーブルを読み出すことで、事前に登録した楽曲を容易に選曲することが可能となる。
【0029】
マイアーティストテーブルは、ユーザーによって事前に登録されたアーティスト(歌手)を示すテーブルであって、歌手識別子を含んで構成されている。ユーザーは、このマイアーティストテーブルを呼び出すことで、事前に登録したアーティストを読み出し、さらにデータベースを参照することで当該アーティストに関連する楽曲を読み出して選曲させることが可能となる。
【0030】
履歴テーブルは、ユーザーがこれまでに選曲した履歴が記載されたテーブルであって、楽曲識別子、歌唱日時、歌唱店舗(歌唱位置)、キー調整値、採点情報などを含んで構成されている。採点情報は、歌唱したときの採点手段による結果を示す情報であり、音程情報は歌唱したときのピッチ変更を示す情報である。
【0031】
本実施形態では、このようなユーザー情報を利用することで、ユーザーに対し様々なサービスを提供することができる。
【0032】
図5は、このユーザー情報の送受信の様子を示した図である。カラオケ店舗に来店したユーザーは、自己のユーザーIDとパスワードで構成された識別情報を入力、あるいは、リモコン装置1などに設けられたICカードリーダーでICカードに記憶されている識別情報を読み取らせることで認証処理S101を実行する。ユーザーの識別情報を読み取った、コマンダ2あるいはリモコン装置1は、識別情報をカラオケ用ホスト5に送信し(S102)、識別情報を受信したカラオケ用ホスト5は記憶部1に記憶されたデータベースから、該当するユーザーのユーザー情報を抽出し(S121)、問い合わせのあったコマンダ2あるいはリモコン装置1に対して送信する(S122)。
【0033】
ユーザー情報を受信(S103)したコマンダ2側では、受信したユーザー情報に基づいて、選曲処理、演奏処理など各種サービス処理が提供される(S104)。ユーザーによりログアウトが要求される(S105)とサービス処理を中断し、サービス処理中における各種履歴(ログ)、あるいは、ユーザーによる設定変更を反映したユーザー情報をカラオケ用ホスト5に送信する。ここで、ユーザー情報は、全ての情報を送信することの他、更新された差分だけを送信してもよい(S123)。カラオケ用ホスト5では、受信したユーザー情報に基づいて記憶部1に記憶されたデータベースの更新を実行する(S124)。
【0034】
以上、1ユーザーが認証処理(ログイン)してから、ログアウトするまでの流れを説明したが、本実施形態のコマンダ2、リモコン装置1は、同時に複数人がログインした状態で使用することが可能となっており、図3で説明したユーザーインターフェイスを用いることで、サービスを提供するユーザー(以下、「アクティブユーザー」という)を切り替えて使用することが可能となっている。
【0035】
図6は、本発明の実施形態に係るアクティブユーザートップ画面を示す図である。この図に示されるように、複数人がログインした状態ではログインユーザー欄103にログインしたユーザーの分身像103a〜103e(本実施形態では顔部分)が表示される。ま
たログインユーザー欄103中、右端に背景がハイライトで示されるユーザーは、アクティブユーザー103eであって、図に示す状態では、このアクティブユーザー103eに対するサービス、すなわち、アクティブユーザー103eのユーザー情報を利用したサービスが実行されている状態となっている。
【0036】
このアクティブユーザートップ画面では、「曲を探す」を選択することで、従来の歌本と同様、歌手名、楽曲名に基づく検索を行うことができる。また、「マイルーム」を選択した場合には、ユーザー情報中のマイうたテーブルなどを利用した、アクティブユーザーに特化した楽曲検索を行うことができる。
【0037】
では、本実施形態のカラオケシステム、カラオケ装置について図を参照しつつ説明を行う。カラオケ装置には、歌唱補助を目的として音程を変更するキー変更機能が設けられていることが一般的である。このキー変更機能では、利用者が指定したキー調整値に基づいて演奏する伴奏の音程が変更される。
【0038】
本実施形態では、利用者によって指定されたキー調整値を楽曲毎、ユーザー毎に取得しておき、取得したキー調整値に基づいて楽曲別キー調整値、ユーザー別キー調整値を決定することとしている。
【0039】
図7は、本発明の実施形態に係る選曲処理を示すフロー図であって、特に、ログインしていない状態のユーザー(ゲストユーザー)についての選曲処理を示したものである。リモコン装置1を用いて楽曲が指定される(S401)と、指定した楽曲について、その楽曲名、歌手名、歌い出しなど楽曲を確認させる各種情報が楽曲確認画面として表示部11に表示される(S402)。また、この楽曲確認画面ではキー調整値を指定することも可能となっており、ユーザーは自分の好みの音程が判っている場合には、この画面でキー調整値を指定して予約を行う。予約された楽曲は、予約リストに登録され演奏手段としてのMIDI音源26にて演奏処理が実行される(S403)。
【0040】
演奏処理が終了すると、当該楽曲に関する履歴情報がカラオケ用ホスト5に送信される(S404)。このゲストユーザーによる選曲処理の場合、履歴情報には、楽曲識別子と指定されたキー調整値が含まれている。この他、演奏した日時に関する演奏時刻を含めることとしてもよい。図10には、カラオケ用ホスト5にて受信した(S421)、履歴情報の例が示されている。図中、ユーザーID欄に「Guest」と記載されているものが、この選曲処理で収集された履歴情報である。なお、履歴情報として送信されるキー調整値は、楽曲確認画面で指定したものの他、演奏中にユーザーの操作にて変更されたものなどの中から適宜アルゴリズムにて決定される。例えば、演奏開始直後に何度かキー調整値が変更された場合には、指定された時間が最も長いキー調整値を履歴情報として使用することが考えられる。
【0041】
このようにして得られた各ゲストユーザーの履歴情報は、ログインユーザーの履歴情報とともに、楽曲別にカウントされ、例えば、最も利用回数の多いキー調整値が、当該楽曲の楽曲別キー調整値として決定されることとなる。
【0042】
図8は、本発明の実施形態に係る選曲処理を示すフロー図であって、アクティブユーザーが選曲した場合の選曲処理となっている。アクティブユーザーによって楽曲が指定されると(S201)、当該アクティブユーザーのユーザーIDと、指定した楽曲の楽曲識別子をカラオケ用ホスト5に送信し、キー情報の問い合わせを行う(S202)。このキー情報は、履歴情報に基づいて決定されたユーザー別キー調整値、楽曲別キー調整値であって、決定の詳細については後で詳しく説明する。
【0043】
キー情報を受信(S202)したコマンダ2あるいはリモコン装置1は、楽曲の原曲キーを指定する原曲キー調整値と受信したキー情報に基づいて推奨キーを決定する推奨キー決定処理(S300)を実行する。この推奨キーは選曲処理を実行しているアクティブユーザーが指定した楽曲を歌唱するのに好適なキー調整値であって、その決定処理の詳細は後で詳しく説明する。
【0044】
推奨キーの決定が終了すると、ゲストユーザーの場合と同様の楽曲確認画面の表示が実行される(S204)。図15には本発明の実施形態に係る楽曲確認画面の例が示されている。図ではアクティブユーザーであるAさんが楽曲「夏の海」を指定した場合であって、キー設定の欄には推奨キー決定処理で決定したキー調整値「−2」が表示されている。この状態で「予約」が操作された場合には、推奨されるキー調整値「−2」で楽曲「夏の海」の予約が実行される。
【0045】
この楽曲確認画面では、キー調整値を変更することも可能となっている。キー設定の欄右下にある「変更」を操作することで、キー調整値設定のためのポップアップ画面(キー設定画面)が開かれる。図16は、本発明の実施形態に係るキー設定画面を示した図であって、キー調整値を変更したいユーザーは、音程の高低を示すボタンを操作することで、キー調整値を変更することができる。変更を終え楽曲確認画面に戻って「予約」を操作することで、変更したキー調整値に基づいて楽曲の予約が実行される。
【0046】
予約された楽曲は、楽曲識別子、ユーザーID、キー調整値を含む予約情報として予約テーブルに登録される。演奏処理では、順次、予約情報を読み出して演奏手段としてのMIDI音源26に演奏を実行させる(S205)。予約された楽曲の演奏が終了すると、ゲストの場合の選曲処理と同様、演奏した楽曲に付いての履歴情報がカラオケ用ホスト5に送信に送信される。このアクティブユーザーの場合の選曲処理の履歴情報は、楽曲識別子、キー調整値以外に楽曲を指定したユーザーのユーザーIDも含まれる。履歴情報を取得したカラオケ用ホストは、履歴情報に基づいて記憶部1のデータベースの更新を行う。図10には、カラオケ用ホスト5にて取得した履歴情報の例が示されている。図中、ユーザーID欄にユーザーIDとしての数字が記載されたものが、この選曲処理で収集された履歴情報である。
【0047】
図5で説明したように、ログイン、ログアウトに送受信されるユーザー情報はリモコン1、又はコマンダ2とホスト5との間でやりとりされている。リモコン1、コマンダ2が別体で、ログイン、ログアウト操作はリモコン1、曲の演奏はコマンダ2で行う場合の手順を以下に示す。なお、リモコン1、コマンダ2とホスト5とは予めお互いのIPアドレスなどを記憶するなどしているので、お互いに通信可能な状態となっている。
【0048】
アクティブユーザーによる選曲時には、指定された楽曲名にはユーザーIDが対応付けられており、赤外線通信部19や無線LAN通信部16を介してコマンダ2へ送付されることで、コマンダ2はユーザーIDに対応した予約楽曲を知ることができる。
【0049】
そして、コマンダ2によって演奏が開始され、楽曲の採点値やキー変更値、演奏終了記録などの履歴情報は、コマンダ2からリモコン装置1へ返信すれば、リモコン1はユーザーIDに対応した履歴情報を演奏曲毎に記録することができる。
【0050】
その後、リモコン装置1は、ユーザーのログアウト時にユーザーIDに対応した履歴情報を一括してホスト5へ送信する。なお、ゲストユーザーの選曲によって得られた履歴情報もアクティブユーザーの履歴情報を送信する際、一緒に送信することとしてもよい。
【0051】
このように本実施形態(図7、図8)では、ユーザーの履歴情報更新や、ユーザー全体
(ユーザーIDを有するユーザーとゲストユーザー)による楽曲の履歴情報の更新は、ログアウト時に一括して更新される。
【0052】
このような実施形態に限ることなく、カラオケ用ホスト5に記録される履歴情報は、楽曲演奏が終了する毎に逐次更新してもよい。具体的には、コマンダ2による曲演奏終了毎に、ユーザーIDに対応した曲の履歴情報、又はゲストユーザーによって演奏された曲の履歴情報を、リモコン装置1を介さずに、コマンダ2からカラオケ用ホスト5へ直接送信することで、カラオケ用ホスト5側に記憶する履歴情報が逐次更新される。
【0053】
このような形態でも、ユーザーID、又はゲストユーザーと曲の履歴情報とは対応付けられることとなり、カラオケ用ホスト5の記憶部51に記憶されるユーザーID毎の履歴情報、及びユーザー全体(ユーザーIDを有するユーザーとゲストユーザー)による曲の履歴情報は正しく更新することが可能となる。
【0054】
では、本発明において重要な推奨キー決定処理(S300)について、図9〜図16を用いて詳細を説明する。図9は、本発明の実施形態に係る推奨キー決定処理を示すフロー図である。本実施形態の推奨キー決定処理では、図4のユーザー情報で説明したマイうたテーブルや履歴テーブル中に、指定された楽曲についてのキー調整値が存在する場合、それらを優先的に推奨キーとして使用することとしている。
【0055】
S301では、まずマイうたテーブルに指定された楽曲についてキー調整値の有無が判定される。マイうたテーブル中にキー調整値が登録されていた場合には、それを推奨キーとして決定する(S309)。S302では、履歴情報を参照し、指定された楽曲のキー調整値の有無が判定される。履歴情報中に存在した場合には、楽曲に指定されていたキー調整値を推奨キーとして決定する(S310)。この履歴情報を用いた場合には、指定された楽曲について複数のキー調整値が存在する場合がある。その場合、履歴情報に付随する演奏日時を参照するなどして、最新のキー調整値を選ぶことが考えられる。
【0056】
マイうたテーブル中にも履歴情報中にも無い場合、すなわちユーザーが初めて歌唱する楽曲の場合には、以降に説明する処理にて推奨キーの決定が行われる。なお、この処理は初めて歌唱する楽曲のみならず、指定した楽曲全てについて行うこととしてもよい。まず、ユーザー別キー調整値Aが取得される。このユーザー別キー調整値Aは、図8で説明したカラオケ用ホスト5から送信されたキー情報中に含まれるものであって、本実施形態では、カラオケ用ホスト5で収集した履歴情報に基づいて決定されたものである。
【0057】
このユーザー別キー調整値Aは、図10に示す履歴情報において該当するユーザーのキー調整値に基づいて決定される。図11はユーザー別履歴情報を示した図であって、履歴情報から該当するユーザーについてのキー調整値を集計した図となっている。本実施形態では、最も指定回数が多い(最頻)キー調整値をユーザー別キー調整値Aとして決定している。したがって、左に示す例(ユーザーID:0001)では、キー調整値「1」が、また、右に示す例(ユーザーID:0002)では、キー調整値「3」がユーザー別キー調整値Aとして決定される。
【0058】
なお、ユーザー別キー調整値Aの決定手法は、この例に限ることなく利用回数の分布に基づいて決定することなど各種手法を採用することができる。また、利用回数の集計には、過去一定期間、あるいは、過去一定曲数分に取得したキー調整値を用いることとしてもよい。例えば、ユーザーが練習を積み重ねた結果、歌唱できる音域が拡大する場合がある。古い情報を利用した場合には推奨キー決定の精度が悪くなることが考えられる。そのため、過去一定期間、あるいは、過去一定曲数分に取得したキー調整値を用いることで、歌唱者の歌唱傾向に即したユーザー別キー調整値Aを決定することができる。
【0059】
S304では楽曲別キー調整値Bと、原曲キー調整値Cの取得が実行される。まず、楽曲別キー調整値Bであるが、図8で説明したようにキー情報中に含まれる情報であって、ユーザー別キー調整値Aと同様、履歴情報に基づいて決定されるキー調整値である。図12は楽曲別履歴情報を示した図であって、履歴情報から指定された画曲についてのキー調整値を集計した図となっている。本実施形態では、最も指定回数が多い(最頻)キー調整値を楽曲別キー調整値Bとして決定している。したがって、左に示す例(楽曲ID:A0001)では、キー調整値「−2」が、また、右に示す例(楽曲ID:A0002)では、キー調整値「0」が楽曲別キー調整値Bとして決定される。ユーザー別キー調整値Aと同様、適宜決定手法を採用することができ、過去一定期間、あるいは、過去一定演奏回数分に取得したキー調整値を用いることとしてもよい。
【0060】
S304では原曲キー調整値Cの取得も行われる。カラオケにおいては、歌唱に不慣れなユーザーのためプロが実際に歌唱する場合の音程とは異なる音程で演奏されることがある。この原曲キー調整値Cは、プロの歌手がCDなどで実際に歌唱する場合の音程に変更するためのキー調整値である。図13は本実施形態で使用する楽曲情報のデータ構成を示した図である。図に示すように楽曲情報は、MIDI音源26などで演奏される演奏情報(MIDIデータ)と、楽曲関連情報の組み合わせで構成される。楽曲関連情報には、この原曲キー調整値の他、楽曲を指定するための楽曲識別子、歌詞や楽曲名などが含まれて構成されている。演奏の際、キー調整値を「0」とした場合には、音程を変化させること無く演奏情報が演奏される。一方、原曲キーでの演奏が指定された場合には、原曲キー調整値の分、移調を行って演奏情報が演奏される。
【0061】
なお、図8から分かるように、ユーザー別キー調整値A、楽曲別キー調整値Bの決定は、カラオケ用ホスト5側で行われることとなるが、何れの調整値A、Bの決定についてもコマンダ2、リモコン装置1側で行うこととしてもよい。その場合、各調整値A、Bの決定に必要となる履歴情報がコマンダ2、リモコン装置1に送信される。また、原曲キー調整値Cについても予め楽曲情報に含まれていることとしたが、カラオケ用ホスト5に問い合わせて取得することとしてもよい。
【0062】
このように楽曲情報から取得された原曲キー調整値C、履歴情報を集計して得られたユーザー別キー調整値A、楽曲別キー調整値Bに基づいて推奨キーの決定が実行される。ここで、楽曲が配信されたばかりであるなどの事情によって楽曲別キー調整値Bが取得できない場合が考えられる。そのため、本実施形態では楽曲別キー調整値Bが取得できないと判断した場合(S305)には、標準キー、すなわち、キー調整値「0」を推奨キーとして決定している。
【0063】
楽曲別キー調整値Bが取得できた場合には、にてユーザー別キー調整値Aを、楽曲別キー調整値B、原曲キー調整値Cと比較し(S306)、楽曲別キー調整値B、原曲キー調整値Cの何れか一方を推奨キーとして決定する(S307)。
【0064】
図14は、本発明の実施形態に係る推奨キー決定処理を説明するための図であって、本実施形態では、ユーザー別キー調整値Aに対する差分の少ないキー調整値BまたはCを推奨キーとして決定している。ユーザー別キー調整値Aは、高めで歌いがち、低めで歌いがちといったユーザーの歌唱傾向を示すキー調整値である。また、楽曲別キー調整値Bは、多くのユーザーが歌いやすい音程を示すキー調整値となっている。また、原曲キー調整値Cは、歌手が実際に使用している音程であって多くのユーザーは、できるならばこの音程での歌唱を望むキー調整値である。
【0065】
本実施形態では、例えば、これまで歌唱したことのない楽曲に対しても、このユーザー
の歌唱傾向に基づいて、多くのユーザーが歌唱しやすい音程、もしくは、歌手が実際に使用している音程の近い方を推奨キーとして決定することとしている。
【0066】
図14(a)は、ユーザー別キー調整値Aが「−1」、楽曲別キー調整値Bが「−2」、原曲キー調整値Cが「2」となった場合であって、この場合、調整値Aと調整値Bの差分は「1」、調整値Aと調整値Cの差分は「3」となるため、距離的に近い楽曲別キー調整値Bが推奨キーとして決定される。
【0067】
図14(b)は、ユーザー別キー調整値Aが「2」、楽曲別キー調整値Bが「0」、原曲キー調整値Cが「1」となった場合であって、この場合、調整値Aと調整値Bの差分は「2」、調整値Aと調整値Cの差分は「1」となるため、距離的に近い原曲キー調整値Cが推奨キーとして決定される。
【0068】
一方、調整値Aと調整値Bの差分、調整値Aと調整値Cの差分が等しくなる場合が考えられる。図14(c)は、このような場合を示した図であって、ユーザー別キー調整値Aが「0」、楽曲別キー調整値Bが「−2」、原曲キー調整値Cが「2」となった場合であって、この場合、どちらの差分も「2」となっている。このような場合、高い(あるいは、低い)音程を優先的に選択することや、楽曲別キー調整値B(あるいは、原曲キー調整値C)を優先的に選択すること、あるいは、標準キー「0」とするなど各種取り決めに応じて推奨キーを決定することが考えられる。
【0069】
決定された推奨キーは、図15に示されるように楽曲確認画面のキー設定欄に表示される。この例は図14(a)の場合の楽曲確認画面を示した図であって、推奨キーは「−2」となっている。また、キーの変更を指定した場合、図16に示されるキー設定画面が開かれることとなるが、楽曲キー調整値Bと、原曲キー調整値Cの箇所に、当該調整値を示すコメントが付されている。ユーザー別キー調整値Aの箇所(この場合「−1」)についてもキー調整を行う際の参考として同様のコメントを表示してもよい。
【0070】
なお、本実施形態では、このように楽曲確認画面で推奨キーの設定も確認させることとしているが、楽曲を指定した際、自動的にこの推奨キーにて予約が実行される形態であってもよい。
【0071】
なお、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
【符号の説明】
【0072】
1…リモコン装置、11…表示部、12…ビデオRAM、13…映像制御部、14…メモリ、15…制御部、16…無線LAN通信部、17…操作部、18…操作処理部、19…赤外線通信部、2…コマンダ(カラオケ装置)、21…操作部、22…操作処理部、23…赤外線通信部、24…インターフェイス部、25…音声制御部、26…MIDI音源、27…メモリ、28…ビデオRAM、29…映像再生部、30…制御部、31…映像制御部、32…ハードディスク、41…モニタ、42…スピーカー、43…カメラ、44a、44b…歌唱用マイク、100…LAN、110…アクセスポイント、120…ルータ、5…カラオケ用ホスト、51…第1記憶部、52…Webサーバ、6…インターネット用ホスト、61…第2記憶部、62…Webサーバ、101…ユーザー切替スイッチ、102…ゲストユーザー、103…ログインユーザー欄、103a〜103e…ログインユーザー、103e…利用ユーザー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲に対応する演奏情報に基づいて演奏を行うとともに、指定されたキー調整値に基づいて音程変更して演奏を行う演奏手段と、
入力される識別情報に応じて認証ユーザーを認証する認証手段と、
前記演奏手段での演奏に際して指定されたキー調整値を認証ユーザー別に取得し、取得した複数のキー調整値に基づいてユーザー別キー調整値を決定するユーザー別キー決定手段と、
前記演奏手段での演奏に際して指定されたキー調整値を楽曲別に取得し、取得した複数のキー調整値に基づいて楽曲別キー調整値を決定する楽曲別キー決定手段と、
認証ユーザーが楽曲を指定した場合、当該認証ユーザーのユーザー別キー調整値と当該楽曲の楽曲別キー調整値との差分である第1差分と、当該認証ユーザーのユーザー別キー調整値と当該楽曲に指定されている原曲キー調整値との差分である第2差分とを比較し、
第1差分が小さい場合は当該楽曲の楽曲別キー調整値を、第2差分が小さい場合は当該楽曲に指定されている原曲キー調整値を、推奨キーとして決定する推奨キー決定手段と、を備えることを特徴とする
カラオケシステム。
【請求項2】
前記推奨キー決定手段は、認証ユーザーが以前に指定したことのある楽曲の場合には、認証ユーザーが当該楽曲について指定したキー調整値の履歴に基づいて推奨キーを決定することを特徴とする
請求項1に記載のカラオケシステム。
【請求項3】
前記ユーザー別キー決定手段は、過去一定期間、もしくは、過去一定楽曲数分で取得したキー調整値に基づいて前記ユーザー別キー調整値を決定することを特徴とする
請求項1または請求項2に記載のカラオケシステム。
【請求項4】
楽曲に対応する演奏情報に基づいて演奏を行うとともに、指定されたキー調整値に基づいて音程変更して演奏を行う演奏手段と、
入力される識別情報に応じて認証ユーザーを認証する認証手段と、
認証ユーザーの認証時に指定されたキー調整値に基づいて決定されたユーザー別キー調整値と、楽曲の演奏時に指定されたキー調整値に基づいて決定された楽曲別キー調整値を取得する取得手段と、
認証ユーザーが楽曲を指定した場合、当該認証ユーザーのユーザー別キー調整値と当該楽曲の楽曲別キー調整値との差分である第1差分と、当該認証ユーザーのユーザー別キー調整値と当該楽曲に指定されている原曲キー調整値との差分である第2差分とを比較し、
第1差分が小さい場合は当該楽曲の楽曲別キー調整値を、第2差分が小さい場合は当該楽曲に指定されている原曲キー調整値を、推奨キーとして決定する推奨キー決定手段と、を備えることを特徴とする
カラオケ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−177751(P2012−177751A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39636(P2011−39636)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】