カラパ・ギアネンシス(Carapaguianensis)由来の薬学的組成物
本発明は、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油に基づくおよび/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物テトラノルトリテルペノイドの薬学的組成物について言及し、軽減された副作用および低コストをともなって以下の薬理学的活性を提示する:抗アレルギー性、抗炎症性、鎮痛性、および免疫調節性。本発明のそのような薬学的組成物は、経口または局所使用を介する、ヒトにおけるアレルギー性および炎症性状態の処置、予防、または阻害を目的とする。これらの場合の各々の一つにおいて、組成物は液体または固体形式であり得る。本発明の局所使用に対する化合物は、無毒性である、または低毒性であり、特に半固体形式(クリーム)で提供される。本発明の薬学的組成物は、アレルギー源または感染源の異なる炎症性反応において作用することに加えて、皮膚および呼吸器アレルギーに対する重要な治療的代替物を構成する。それ故に、これらの組成物は、とりわけ、リウマチ性、炎症性および変性プロセス、多様な外傷、疼痛、ならびに手術後炎症、急性有通性症候群の症候処置においても使用され、それは、経口または局所的に投与され得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラパ・ギアネンシス・オーブレー(Aublet)の種子から抽出された油に基づくおよび/またはその生物学的活性に関与するこの油から単離された化学的化合物テトラノルトリテルペノイドに基づく薬学的組成物に言及する。本発明の薬学的組成物は、以下の薬理学的活性:抗アレルギー性、抗炎症性、鎮痛性、および免疫調節性を提示し、述べられた化合物は、実質的に副作用の発生を軽減し、低い製造コストを持つ。
【0002】
本発明の薬学的組成物は、経口または局所使用を介する、ヒトにおけるアレルギー性および炎症性状態の処置、または予防、または阻害を目的とする。これらの場合の各々の一つにおいて、化合物は、液体または固体形式で提示され得る。それから、局所使用化合物は、半固体形式において見出されてもよい。本発明の局所使用に対する化合物は、非毒性である、または低毒性を持ち、半固体形式(クリーム)において特に提供される。
【0003】
本発明の薬学的組成物は、アレルギー源または感染源の異なる炎症性反応において作用することに加えて、皮膚および呼吸器アレルギーに対する重要な治療的代替物を構成する。
【0004】
それ故に、これらの化合物は、とりわけ、リウマチ性炎症性および変性プロセス、いくつかの外傷、痛み、ならびに手術後炎症、急性有痛性症候群の症候処置においても使用され、それらは経口でまたは局所形式において投与され得る。
【背景技術】
【0005】
発明の背景
世界人口のおよそ25〜30%が、ある種のアレルギーを提示し、つまり、地球上の180億人が、抗アレルギー性薬剤の潜在的な使用者である。もっとも一般的なアレルギーは、呼吸器、食物、および皮膚である。
【0006】
アレルギー性プロセスの間、ヒスタミンを主な特徴とする血管作動性アミンの遊離があり、それは抗アレルギー性薬剤の治療標的の一つである。これらの薬剤は、それらの多数が抗ヒスタミン性であり、つまり、ヒスタミンの受容体H1に対する拮抗性は、それらの効果を阻害し、かつアレルギー性応答の症候を防ぐことができる。第一の抗アレルギー性薬剤の開発は、60年代に生じ、最近、薬学的市場のこのシェアは、抗アレルギー剤のおよそ165万7千の薬学的単位の販売に関与する。
【0007】
非ステロイド抗炎症剤(AINES)は、ブラジル製薬産業における4番目に大きな市場を示す。市場に存在する抗炎症剤は、いくつかの副作用を提示し、その中でも、最も深刻なのは、胃潰瘍、出血、および過敏性反応である。それに加えて、それらのすべては、国際製薬産業(International Pharmaceutical Industry)によって開発されかつ登録されており、ブラジルなどの発展途上国の人口に対して高いコストを示す。したがって、より低いコストに加えて、軽減された副作用をともなう新しい抗炎症薬に対する探索は、非常にふさわしい。
【0008】
一方で、植物種は、治療的活性をともなう化合物の源として認識されているので、それらは、この場合に対する代替物を提示し得る。
【0009】
アメリカ合衆国において、1983年から1994年の間に、520の新しい薬物が認可され、39%は、天然産物または植物から抽出された物質に由来する産物であった。現在、世界市場は、植物治療薬の製造において、1年に60十億ドル投資する。
【0010】
世界保健機関(OMS)は、科学的に認証された薬用植物の使用を助長するプログラムも開発し始めた。発展途上国の人口のおよそ3分の1が、必須の薬物へのアクセスを有しないので、関連データは、伝統的な医薬に対するこの奨励の重要性を支持し、中国、北朝鮮、韓国、およびベトナムなどの国が、それらの保健システムにおける補助として、伝統的な医薬を統合することを引き起こす。
【0011】
最近、(2001年2月23日に出願されたブラジル特許出願第PI0108940号(特許文献1))製品アレル-7(Aller-7)(商標)の植物に基づく抗アレルギー性組成物が、公知となり(www.InterHealthUSA.com)、米国特許第6,730,332号(特許文献2)によって保護されている。それは、以下の抽出物をともなう、植物に基づく相乗的抗アレルギー性化合物である:ターミナリア・チェブラ(Terminalia chebula)果実(15%〜0% w/w);ターミナリア・ベリリカ(Terminalia bellerica)果実(15〜50% w/w);アルビジア・レベック(Albizia lebbeck)皮(0.5〜50% w/w);エンブリカ・オフィシナリス(Emblica officinalis)果実(15〜50% w/w)。それから、それは、以下の抽出物を含んでもよい:パイパー・ロンガム(Piper longum)果実(0.1〜5% w/w);パイパー・ニグラム(Piper nigrum)果実(0.1〜5% w/w);ジンジバー・オフィシナル(Zingiber officinale)根(0.1〜5% w/w)。
【0012】
特許の文書および製品アレル-7(商標)に関する情報(www.arrowroot.com/aller-7.asp)に従って、そのような植物は、アレルギーを処置することが、アユルベーダ医療において公知である。
【0013】
ブラジル特許出願第PI0108940号(特許文献3)の相乗的組成物は、特に、鼻炎および喘息を処置することを目的とする。それは、以下の特徴をともなって、マスト細胞の安定化によって、つまり、アレルギー徴候に関与するヒスタミンの放出の予防によって作用する:
- 特にアレルギー性鼻炎、アレルギー性喘息、およびアレルギー性気管支炎に対する緩和を提供するだけではなく、下にある免疫学的疾患を正すことも助ける強い抗アレルギー活性;
- くしゃみ、鼻詰まり、涙目、のど、目、および鼻の痒み、騒がしい呼吸、ならびに息切れなどのアレルギー徴候の制御。
- それは、その他の抗アレルギー薬に反して、眠気または免疫分離を引き起こさない。それは、抗炎症剤としても作用する。
【0014】
しかしながら、この相乗的抗アレルギー性化合物を含む植物は、アレルギーの処置に対して公知であることに加えて、刊行物Wealth of Asiaにおいてそれらの植物学的説明を有し、それ故に、この地域の植物である。この事実は、本発明者らが現地生産を目的とする場合、制限的因子を構成し得る。一方で、この特許の相乗的組成物は、鎮痙活性を有するが、それは鎮痛活性を提示しない。
【0015】
ブラジルが、地球の植物種の多様性の35%を保持することを考えると、それ故に、それは、抗アレルギー性および抗炎症性プロセスに対する現代治療の開発に決定的な貢献を与え得る。それに加えて、植物治療薬または植物薬物(phytopharmacs)の開発は、社会的および環境的インパクトをともなって、天然原材料の価格を維持安定させることにおいて本質的な役割を提示する。
【0016】
それ故に、現在の抗アレルギーおよび抗炎症薬に関連する前述の不都合を克服する目的をともなって、本発明は、技術の状況のものに同じくらいまたはより有利な天然植物に基づく新しいかつ重要な治療的代替物を提唱する。それは、経口または局所使用のためのカラパ・ギアネンシス・オーブレーの植物治療的産物などの治療的代替物である。
【0017】
カラパ・ギアネンシスは、親水性森林の典型である、アンジローバとして一般的に公知の、センダン科の科のアマゾン種であり、それは、野生であり得、ならびに栽培もされ得る。ブラジルにおいて、この種は、トカンチンス州、大西洋海岸線までのソリモンエス川全体などで生じ、その住民によってならびにアマゾン森林の周辺に住んでいるその他の南アメリカ諸国の住民によって広範に使用されている。
【0018】
この植物種は、その治癒および殺菌性特性により、防虫剤、殺虫剤、解熱剤、駆虫剤として、皮膚炎、病変、および座瘡に対して、一般的に使用される。その皮および葉は、リウマチ、関節炎、および痛みなどの炎症性反応を処置するために、ならびに肺炎などの上気道の感染症に対して、ならびに咳および風邪に対しても使用される。皮は、発熱に対する茶を調製するために使用され、駆虫剤としての役目も果たす。粉末へ変換されると、それは、創傷を処置し、それは、皮膚病、皮膚炎、二次真皮病変、潰瘍、表皮剥離、座瘡における治癒効果を有し、それは、解熱特性も有する。以下の特性は、葉に起因する:湿疹、発疹、およびその他の皮膚病に対して非常に有用であることに加えて、抗下痢剤、駆虫剤、強壮剤、解熱剤、攻撃性マラリア熱におけるキニーネの代用物(Pio Correa)。
【0019】
植物の一つまたは複数の種に関連するまたはしないカラパ・ギアネンシス、またはその抽出物は、外部使用のための薬学的組成物において、以下に適用され得ることが公知である:
1)皮膚、口腔、毛髪などの膜、環境的緊張または加齢によって引き起こされる体のこれらの部分の機能の活力の欠如を予防するまたは効率的に改善するために(特許出願第JP2001-151634号(特許文献4))。
2)毛根のメラニン細胞を活性化し、メラニンの産生を刺激するために、毛髪頭皮に(特許出願第JP2002-020243号(特許文献5))。
【0020】
アンジローバの種子は、防虫剤および殺虫剤として一般的に使用される帯黄色油を提供する。何年もの間、インド人は、ベニノキ塗料の応用のためおよび吸血昆虫防虫剤としてこの油および媒体を使用し、局所応用におけるその低毒性を示した。家庭医療において、カラパ・ギアネンシスの油は、痛む組織、腫瘍、および筋肉病変において塗られるために大いに使用される。それは、以下の治療的特性によって特徴付けられる:治癒、利尿剤、駆虫剤、湿疹に対して非常に有用、下剤、抗リウマチ剤、慢性潰瘍に対して、昆虫咬傷、破傷風、肝炎に対して、皮膚疾患に対して、それは、創傷を消毒し、丹毒の腫れに対して作用する(Pio Correa - Dicionario das plantas uteis do Brasile)。
【0021】
この種の民族薬理学的薬物の使用は、マラリア、ハンセン病、および肺炎の処置も含む。
【0022】
アンジローバの油は、化粧品組成物においても使用される(シャンプー、コンディショニング、および保湿クリーム、それぞれ特許出願BR PI9301949(特許文献6)、BR PI9302004(特許文献7)、およびBR PI9302006(特許文献8))。
【0023】
アンジローバの種子の核から獲得される脂質の抽出物は、皮膚上で使用されるための薬学的または化粧品化合物に関し、かつセルライトに関与するメカニズムを調整するために言及される抽出物を使用する米国特許第5,958,421号(特許文献9)のように、リウマチ痛および筋肉痛に対するその抗炎症特性によって伝統的に使用される。
【0024】
したがって、本発明者らは、現在まで、アンジローバが外部に使用され、その抗炎症作用から主に利益を得ていることを観測する。
【0025】
一方で、米国特許第4,603,137号(特許文献10)は、抗炎症、鎮痛、および免疫調節特性(col. 2、49〜53行目)、特に免疫抑制をともなう、インドにおいて見出された植物からおよびアンジローバの同じ科(センダン科)からの単離物質を記載する。そのようなアルカロイド物質クロモンは、植物ジソキシラム・ビネクタリフェラム(Dysoxylum binectariferum)のいくつかの部分(例えば:葉、枝、幹からの皮および木、ならびに根からの皮および木)から特別に単離され、それは特に以下のように使用され得る:
- 免疫システムに対して望ましくない応答を提示する、概して抗体によるおよび生物体のアレルギー性または高アレルギー性状態による自己免疫疾患の症例において、ならびにマクロファージおよび顆粒細胞によって主に貢献される慢性炎症性応答の症例において提示する患者の処置に対して。
- 器官の移植または拒絶の予防における免疫抑制剤として。リンパ球およびマクロファージは、この予防において重要な役割を果たす。
【0026】
結果として、それぞれの薬剤化合物は、異なりもする。
【0027】
その植物は、アンジローバ(センダン科)の科の同じ起源を持つが、この植物の薬理学的活性成分(アルカロイドクロモン)は、そのような成分が異なる種として獲得されるので、本発明のもの(アンジローバの油および/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学物質、テトラノルトリテルペノイド)とは異なる。結果として、それぞれの薬剤化合物は、異なりもする。
【0028】
本発明の化合物は、軽減された副作用をともなって、以下の薬理学的活性を提示する:抗アレルギー性、抗炎症性、鎮痛性、および免疫調節性。皮膚および呼吸器アレルギーに対する重要な治療的代替物を構成することに加えて、それは、アレルギー源の多様な炎症性反応および感染源の炎症反応の両方においても作用する。それ故に、本発明の化合物は、経口で投与されるまたは局所形式である可能性をともなって、とりわけ、リウマチ性炎症性および変性プロセス、いくつかの外傷、痛み、ならびに手術後炎症、急性有通性症候群の症候処置においても使用される。
【0029】
【特許文献1】ブラジル特許出願第PI0108940号
【特許文献2】米国特許第6,730,332号
【特許文献3】ブラジル特許出願第PI0108940号
【特許文献4】特許出願第JP2001-151634号
【特許文献5】特許出願第JP2002-020243号
【特許文献6】特許出願BR PI9301949
【特許文献7】特許出願BR PI9302004
【特許文献8】特許出願BR PI9302006
【特許文献9】米国特許第5,958,421号
【特許文献10】米国特許第4,603,137号
【発明の開示】
【0030】
発明の概要
本発明は、抗アレルギー、抗炎症、鎮痛、および免疫調節活性をともない、付随効果の実質的な軽減をともない、かつそれらが天然原材料に由来するので低い製造コストを持つ、活性成分としてカラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油および/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物であるテトラノルトリテルペノイドの薬理学的有効量、ならびに媒体および/または薬学的に許容される添加剤を含むことによって特徴付けられる薬学的組成物を提供することを目的とする。
【0031】
本発明は、経口および局所使用に対してこの薬学的組成物を提供し、これらの場合の各々の一つにおいて、組成物は液体または固体形式のいずれかであり得る。それから、局所使用組成物は、半固体形式であってもよい。
【0032】
局所使用に対する本発明の薬学的組成物は、無毒性、または低毒性であり、抗アレルギー、抗炎症、鎮痛、および免疫調節活性をともなう、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油によっておよび/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物であるテトラノルトリテルペノイドで作られ、半固体形式、(クリーム)において特に提供される。
【0033】
本発明の別の具体化は、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油および/またはテトラノルトリテルペノイドに基づく組成物の使用であり、この油から単離された化学的化合物は、抗アレルギー性、抗炎症性、鎮痛性、および免疫調節性薬剤として、その生物学的活性に関与する。
【0034】
本発明の別の具体化は、アレルギー性状態および炎症性プロセスの処置、予防、または阻害の方法であり、言及される処置、予防、または阻害を必要とするヒトへの以前に言及され組成物の治療的有効量の投与を含む。
【0035】
それ故に、本発明の薬学的組成物は、皮膚および呼吸器アレルギーに対する重要な治療的代替物を示す。
【0036】
それから、本発明の別の重要な特徴は、それが、アレルギー源の異なる炎症性反応においてのみ作用するのではなく、感染源の炎症性反応においても作用するという事実である。それ故に、これらの組成物は、とりわけ、リウマチ性、炎症性および変性プロセス、いくつかの外傷、痛み、ならびに手術後炎症、急性痛み症候群の症候処置においても使用され、経口でまたは局所形式において投与され得る。
【0037】
発明の詳細な説明
民族薬理学的データは、上に記載されるように、抗炎症剤として外部に含む、異なる治療目的に対するカラパ・ギアネンシスの油の使用を指定する。
【0038】
しかしながら、現在まで、抗アレルギー、抗炎症、鎮痛、および免疫調節活性をともない、軽減された副作用をともないかつ天然原材料に由来するので低コストである、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油および/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物であるテトラノルトリテルペノイド、ならびに媒体および/または薬学的に許容される添加剤に基づく本発明によって提供される組成物は、記載されていなかった。
【0039】
本発明のこれらの薬学的組成物は、経口または局所使用を介する、ヒトにおけるアレルギー性および炎症性性状態の処置、または予防、または阻害を目的とする。これらの場合の各々の一つにおいて、組成物は、固体として液体形式のいずれかであり得る。それから、局所使用組成物は、半固体形式であってもよい。本発明の局所使用に対する薬学的組成物は、無毒性または低毒性である。
【0040】
本発明の薬学的組成物の抗アレルギーおよび抗炎症活性は、その抗浮腫形成(anti-edematogenic)活性による。
【0041】
本発明において、経口で投与される場合、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油ならびにテトラノルトリテルペノイドの抗浮腫形成活性が示されることが留意されるべきである。同様に、局所応用を介して、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの油および/またはテトラノルトリテルペノイドを使用する製剤は、アレルギー性浮腫を阻害することも可能である。本発明の局所使用に対する組成物は、無毒性であり、または低毒性を提示し、半固体形式において特に提供される(クリーム状)。
【0042】
本発明において、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油および/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物であるテトラノルトリテルペノイドに基づく薬学的組成物の抗アレルギー活性は、インビボで生物学的試行において観測された、炎症性応答に関与するメディエーターである抗ヒスタミン性のブラジキニンのアンタゴニストおよび血小板凝集因子に対するアンタゴニストとしてのこれらの化合物の活性によって特徴付けられた。
【0043】
炎症誘発性刺激に直面して、カラパ・ギアネンシスの油からの本発明の薬学的組成物は、細胞可動化、リンパ球増殖、食作用、およびタンパク質オーバーフローを阻害するように作用する。
【0044】
本発明の薬学的組成物の免疫調節活性およびさらに抗炎症性は、ガンマ-インターフェロン、腫瘍壊死因子(TNF)、一酸化窒素の産生に対するテトラノルトリテルペノイドの阻害活性によっても特徴付けられ、同様に、その免疫調節活性は、リンパ球Tの誘導性増殖ならびにマウスマクロファージによる食作用に対する阻害によっても特徴付けられた。それから、この活性が、テトラノルトリテルペノイドが単離されるカラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出される油に共通であることが明らかである。
【0045】
カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油およびテトラノルトリテルペノイドの阻害活性を介して、鎮痛活性は、本発明の薬学的組成物を用いて痛覚過敏に対して特徴付けられた。
【0046】
さらに、本発明の組成物は、副作用の軽減を提示することが証明されている。
【0047】
本発明の薬学的組成物は、皮膚アレルギー(例えば:蕁麻疹)および呼吸器アレルギーに対する重要な治療的代替物を提示することに加えて、アレルギー源の多様な炎症性応答において、または感染源の炎症性応答においても作用する。それ故に、これらの組成物は、とりわけ、リウマチ性プロセスおよび変性性、いくつかの外傷、痛み、ならびに手術後炎症、急性有通性症候群の症候処置においても使用され、それは、経口でまたは局所的に投与され得る。
【0048】
テトラノルトリテルペノイドは、公知である。それらは、4つの炭素原子(C-24、C-25、C-26、およびC-27)を失い、炭素C-20、C-21、C-22、およびC-23が、フラン環に変換されているトリテルペンである。分子のこの混合物において、以下の一つが含まれる:6α-アセトキシゲデュニン(acetoxygedunin)、7-デアセトキシ-7-オキソゲデュニン、アンジロビン(andirobin)、メチルアンゴレンセート(methyl angolensate)、ゲデュニン、および6α-アセトキシエポキシアザジラジオン(acetoxyepoxyazadiradion)。
【0049】
言及される化合物の混合物によって構成されるテトラノルトリテルペノイドが、以前に見られるように、抗アレルギー、抗炎症、鎮痛、および免疫調節活性を提示するという事実により、本発明者らは、それらの構成物質も、同じ特徴を提示すると考えることができる。
【0050】
経口投与に対して、本発明の薬学的組成物は、粉末、錠剤、ピル、カプセルとして、または乳液、溶液、もしくは懸濁液として提示され得る。この場合における非活性構成要素は、賦形剤、連結剤、崩壊剤、希釈剤、潤滑剤などを含む。
【0051】
固体組成物は、アミド、ラクトース、特定の種類の炭酸塩および重炭酸塩、リン酸塩、タルカムなどの、錠剤の製造に適した非毒性賦形剤との混合物において活性成分を含む。錠剤は、薬物の崩壊および吸収が生じ得る胃腸管に応じて、コーティングされ得る、またはされ得ない。
【0052】
懸濁液、シロップ、または液溶液の場合、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アカシアゴム、レシチンなどの賦形剤、および防腐剤、着色剤、香味剤、濃化剤、ポリオール、サッカロース、グルコースなどの一つまたは複数の添加剤。
【0053】
局所使用に対する本発明の薬学的組成物は、クリーム、軟膏、ローション、ゲル、溶液、または懸濁液の形式であり得る。非活性構成要素は、この場合において通常使用されるものである。
【0054】
本発明は、以下に提示される実施例を介して、詳細に記載される。本発明は、これらの実施例に限定されないが、それは、それが作動する限定内のバリエーションおよび改変も含むことを留意する必要がある。
【0055】
実施例1:
抽出物の調製
(a)カラパ・ギアネンシス・オーブレーの油
本発明の使用されるカラパ・ギアネンシスの油は、種子の機械的圧搾によって獲得された。実験における使用に対して、油のアリコートは、それらの完全な溶融まで40℃で加熱され、1μLのtween/全量のmgの割合で、滅菌生理食塩水溶液およびTween 20に希釈された。処置溶液の調製に対して、油は、加熱されることを必要とする。産物の化学的安定性を保証することを目的として、油の各々のアリコートは、2回まで40℃の加熱を受けた。
【0056】
(b)テトラノルトリテルペノイド
本発明のテトラノルトリテルペノイドは、アンジローバの油として、またはアンジローバの種子のバガスから獲得され得る。各々の場合において使用されるプロセスは、従来的なものである。
【0057】
アンジローバの油は、攪拌する、デカントするために放置する、上清を回収する最低で3段階において、アセトニトリルで抽出される。上清を濾過し、Rotavaporにおいて蒸発させる。
【0058】
およそ5日、1日あたり8時間による農薬グレードヘキサンでのアンジローバの種子のバガスの抽出の後、物質は、固体物質の沈降物のために、静置される。その後、濾過がなされ、固体物質は、乾燥させるためにシャントリー(chantry)に置かれる。次いで、それは、濾過され(strained)、乾燥させるために放置される。
【0059】
テトラノルトリテルペノイドは、1μLのtween/全量のmgの割合で、滅菌生理食塩水溶液およびTween 20に可溶にされた。
【0060】
溶液は、200μL(マウスに対して)または400μL(ラットに対して)の容積における12.5;25;50;100、および200 mg/Kgの投薬量における投与に対して調製された。
【0061】
実施例2:
溶液、薬物、および製剤の調製
なされる実験において使用される溶液、薬物、および製剤は、以下のように記載される。
【0062】
(a)薬物の調製
錠剤におけるプロメタジンの塩化物(Aventis)は、使用の直前に調製されたNaCl 0.9%の滅菌溶液に浸され、計量され、かつ可溶にされた。シプロヘプタジン(Sigma)は、水に可溶にされた。ジピロンは、希釈され、ジクロフェネート(diclophenate)は、新鮮な水(0.22μm)に可溶にされた。デキサメタゾン(Sigma)、WEB 2170(Boehringer-Ingelheim)、およびHOE 140(Sigma)は、滅菌NaCl(0.9%)溶液に可溶にされた。クリームにおけるプロメタジン(Rhodia Farma)は、動物の足蹠に直接的に適用された。
【0063】
すべての薬物は、使用の直前に調製された。
【0064】
(b)溶液の調製
生理食塩水
NaCl 0.9 g
蒸留水(qsp) 100.00 mL
7.2〜7.4に調整されたpH
【0065】
ヘパリン化生理食塩水
生理食塩水 100.00 ml
ヘパリン 2,000 UI
7.2〜7.4に調整されたpH
【0066】
リン酸塩タンポン(PBS)
NaH2PO4.H2O 0.256 g
Na2HPO4.12H2O 3.004 g
NaCl 8.766 g
蒸留水(qsp) 1000 mL
7.2〜7.4に調整されたpH
【0067】
ヘパリン化PBS
PBS 1000 mL
ヘパリン 20,000 UI
7.2〜7.4に調整されたpH
【0068】
PBS/Tween
Tween 20 50.0μL
PBS 100.0 mL
【0069】
May-Grunwald
May-Grunwald 0.2g
メタノール 100.0 mL
【0070】
上の項目は混合され、60℃で2時間加熱され、濾紙において濾過される。
【0071】
ギムザ
ギムザ 1.0 g
グリセリン 60.0 mL
メタノール 56.0 mL
【0072】
上の項目は混合され、60℃で2時間加熱され、濾紙において濾過される。使用の溶液に対して、溶液は10倍希釈される。
【0073】
Turkの液体
氷冷酢酸P.A. 2.0 mL
Violet Crystal (qsp) 5.0 mg
蒸留水(qsp) 100.0 mL
【0074】
RPMI/ゲンタマイシン
RPMI 10.4 g
ゲンタマイシン 25 mg
脱イオン水(qsp) 1.00 L
【0075】
Greissの試薬
溶液A
スルファニルアミド - 1.0 g
H3PO4 - 5.0 mL
蒸留水(qsp) 100.0 mL
溶液B
α-ナフチルチレノジアミン(α-Naftiletilenodiamine) 100.00 mg
蒸留水(qsp) 100 mL
【0076】
溶液AおよびBは、使用の時に、等分(1:1)にて混合される。
【0077】
XIX-PBS/ミルク
PBS/ミルク Sigma 3.0 g
蒸留水(qsp) 100 mL
【0078】
ELISAの曝露の溶液
OPD(オルトフェニレノジアミン(fenilenodiamine)の二塩酸塩) 5.0
クエン酸塩 121.5 mg
ナトリウムの過ホウ酸塩 30 mg
蒸留水(qsp) 10.0 mL
【0079】
2Mの硫酸の溶液
H2SO4 P.A. 166.67 mL
蒸留水(qsp) 1000.0 mL
【0080】
(a)局所製剤の調製
構成要素およびそのパーセンテージは、製剤において記載される。そのような調製は、クリームおよびローションとして提示され得る。
【0081】
油性構成要素(乳剤化基剤、加湿剤、および保存剤)は、75℃で加熱され、水性構成要素は、80℃の温度まで、それらの全溶解まで加熱された。その後、相が、もう一方に精通し(versed)、製剤の完全な冷却まで、攪拌(2,000 rpm)下でホモジナイズされた。
【0082】
実施例3:
経口で投与されるカラパ・ギアネンシスの油およびテトラノルトリテルペノイドの抗アレルギー活性に関するインビボアッセイの方法。
以下のように記載されるインビボのすべての手順に対して、18〜25グラムの体重のSwissオスマウスおよび/または200〜300グラムの体重のオスWistarラットが使用された。動物は、Central Biotery of Fundacao Oswaldo Cruzによって供給され、使用の時までLaboratorio de Farmacologia Aplicada, Far-Manguinhosのバイオテリー(biotery)において維持された。動物は、水および飼料への自由なアクセスを有し、25℃の温度において明確な明および暗の12時間の交互のサイクルを受けた。動物は、3日間駆虫剤(メベンダゾール、20 mg/1000 mLの水)で処置され、3日の間隔の後に実験に対してのみ使用された。すべての実験手順は、Ethics of Animal Experiments of Fundacao Oswaldo Cruz, RJに従ってなされた。
【0083】
a)足蹠の浮腫の試験
動物は、マウスまたはラットそれぞれに対して50または100μL/足蹠の体積で、後足蹠の一つにおいて、刺激(ヒスタミン、ブラジキニン、およびPAF-血小板活性化因子)の内植注射を介して刺激された。使用された投薬量は、100μg/足蹠のヒスタミン、10 nmol/足蹠のブラジキニン、および1μg/足蹠のPAFであった(本発明者らは、ブラジキニンのみが、50μLの体積において注射されたことに注目する)。足蹠の対側側において、同じ体積の媒体(ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水)。刺激の30分または1時間後、浮腫は、測定トレイにおける各々の足蹠の挿入によって産生される液(0.5 g NaCl;3 mL Extran 100%/1L)の置換を介して、デジタルプレチスモグラフで分析された。各々の分析は、3回行なわれた。
【0084】
b)足蹠のアレルギー性浮腫の試験
この試行は、ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水に希釈された50μgの卵アルブミン+5 mg(Al(OH)3)を含む200μLの懸濁液での背側領域における皮下注射(s.c.)を介して、以前に感作された動物においてなされた。足蹠の浮腫は、感作の14日後に、後足蹠の一つにおける卵アルブミン(3μg/足蹠、50μLの最終体積)の内植足蹠注射によって誘導された。対側足蹠は、同じ体積の媒体(溶液生理食塩水)の注射を受けた。浮腫は、測定トレイにおける試験における足蹠の挿入によって産生される液(0.5 g NaCl;3 mL Extran 100%/1L)の置換を介して、デジタルプレチスモグラフにおいて分析された。各々の分析は、3回行なわれた。
【0085】
c)耳の浮腫の試験
耳浮腫は、刺激の24時間前に、エバンスブルー 1%(25 mg/Kg)の眼窩神経叢における静脈内注射(i.v.)で、麻酔されたマウス(ペントバルビタール 40 mg/kg、静脈内を介して、i.v.)において誘導された。動物は、ガラスシリンジおよび直径30 1/2 Gの針を用いて、耳の上面におけるヒスタミン(25μLにおける10μg/部位)の皮内注射(i.d.)で刺激された。刺激された耳の反対側の耳は、同じ体積の媒体(ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水)を受けた。刺激の30分後、動物は、CO2のチャンバーにおいて屠殺され、それらの耳は、除去され、エバンスブルーの抽出のために24時間ホルムアミド(500μL/耳)に置かれた。上清におけるエバンスブルーの濃度は、λ600 nmでスペクトロフォトメーター(SpectraMax(登録商標))を介して分析された。エバンスブルーの濃度は、パターン曲線の光学密度(D.O.)を比較して決定される(25.6〜0.2μg/mL)。
【0086】
d)胸膜炎試験
胸膜炎は、100μLの最終体積でヒスタミン(100μg/腔)の胸郭内注射(i.t)を介して誘導された。対照群は、100μLの媒体(滅菌生理食塩水)を受けた。刺激の1時間後、動物は、CO2のチャンバーにおいて屠殺され、それらの胸腔は、ヘパリン化リン酸塩タンポン(PBS)(20 UI/mL)で曝露かつ洗浄された。動物の胸膜腔は、マウスおよびラットに対してそれぞれ1および3 mLの体積で自動ピペットを用いて洗浄された。胸膜洗浄は、以下のように記載されるように、タンパク質浸出の後の評価のために細胞を除去するために、収集されかつ遠心された(740 g、10分)。マウスでなされた実験において、それらは、眼窩神経叢においてエバンスブルー 1%(25 mg/Kg)を以前に静脈内に注射され、タンパク質浸出は、λ600 nmでスペクトロフォトメーターを介して、エバンスブルーのオーバーフローを介して評価された。エバンスブルーの濃度は、洗浄の光学密度(D.O.)をエバンスブルーのパターン曲線(25.6〜0.2μg/mLの)と比較して決定された。結果は、エバンスブルーのμg/mLとして表現された。ラットにおける分析に対して、胸膜洗浄の浸出は、段階的シリンジの助けで腔から収集された体積の測定によって評価され、タンパク質のオーバーフローは、Lowry(Lowry et al., 1951)の方法による上清におけるタンパク質の定量化によって評価された。胸膜洗浄における全白血球の数のカウントは、赤血球の溶解(lise)のためのTurk液体において40倍に希釈された胸膜の割当として、Neubauerチャンバーの助けでなされた。単核細胞、好中球、および好酸球の異なったカウントは、油浸の対物レンズ(100×)下の光学顕微鏡の助けで、May-Grunwald-ギムザ法による着色細胞スワブを介してなされた。結果は、腔あたりの細胞の数(×106)として表現される。
【0087】
e)アレルギー性胸膜炎の試験
この試行は、ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水(200μL/動物)に希釈された50μgの卵アルブミン+5 mg(Al(OH)3)を含む200μLの懸濁液の背側領域における皮下注射(s.c.)を介して、以前に感作された動物において行なわれた。感作の14日後に、動物は、胸郭内注射によって卵アルブミン(12.5μg/腔)で負荷された。100μLの最終体積において。対照動物は、等しい体積の滅菌生理食塩水を受けた。卵アルブミンでの負荷の1時間後、動物、それらの胸腔は、ヘパリン化PBS(20 UI/mL)で1 mL(マウス)または3 mL(ラット)で曝露かつ洗浄された。洗浄された胸膜は、タンパク質浸出の評価のために収集された。
【0088】
f)処置
油またはテトラノルトリテルペノイドでの処置は、水への自由なアクセスをともなう12時間の以前の絶食において保たれた覚醒動物において、刺激の1時間前に経口(p.o)で行なわれた。処置溶液は、マウス(25gの)またはラット(200gの)に対して200μLまたは400μLの体積で、球形端をともなう曲線針の助けで投与された。使用された用量は、マウスに対して200または400 mg/Kg、およびラットに対して150または300 mg/Kgであった。テトラノルトリテルペノイドは、12.5;25;50;100、および200 mg/Kgの用量において投与された。カラパ・ギアネンシスの油および/またはテトラノルトリテルペノイドに基づく製剤での局所処置は、スパチュラの助けで行なわれ、処置される足蹠は、クリームの吸収を可能にするために5分間固定された。局所処置は、刺激の30分前になされた。以下の阻害剤は、刺激の1時間前に経口で(p.o.)投与された:プロメタジン(受容体H1の競合的アンタゴニスト;10、30、または60 mg/Kg)、シプロヘプタジン(受容体H2のセロトニン作動性アンタゴニスト;30 mg/Kg)、WEB 2170(PAFのアンタゴニスト;16 mg/Kg)、ジピロン(抗炎症剤および解熱剤;100 mg/Kg)、およびカリウムのジクロフェナック(シクロオキシゲナーゼ-1および-2の阻害剤;100 mg/Kg)。デキサメタゾン(抗炎症剤;2 mg/Kg、p.o.)は、刺激の24および1時間前に投与され、HOE 140(ブラジキニンに対するアンタゴニスト;1μg/足蹠)の投与は、内植注射によって刺激の直前に行なわれた。
【0089】
実施例4:
経口で投与されるカラパ・ギアネンシスの油の抗アレルギー活性のインビボ評価
カラパ・ギアネンシスの油の抗アレルギー活性の評価に対して、試験されるモデルに応じて、200および400 mg/Kgの投薬量が、マウスに対して試験され、150および300 mg/Kgが、ラットに対して試験された。処置の溶液は、刺激の1時間前に経口で(p.o.)投与された。比較の効果に対して、本発明者らは、参照の阻害剤として、H1受容体の競合的アンタゴニストであるプロメタジンの抗ヒスタミン性クロライドレート(chloridrate)を使用する。結果は、平均および平均のパターンエラーおよび(AND.P.M.)として表現され、0.05よりも低いまたは等しい(p≦0.05)有意性のレベルをともなって、Newman-Keulsの多重比較の検定またはStudentのT検定が後に続く分散の分析(ANOVA)を介して統計的に分析された。
【0090】
図1は、足蹠のアレルギー性浮腫のモデルにおける100、200、300、および400 mg/Kgの用量でのカラパ・ギアネンシスの油でのマウスの前処置結果をしめす。各々のバーは、少なくとも7匹の動物の平均±AND.P.Mを示す。白バーは、卵アルブミンでの内植刺激を受けた動物の群に相当する。黒バーは、プロメタジン(陽性対照)での経口前処置を受けた群に相当し、斜線バーは、油の異なる用量で前処置された動物を示す。すべての群は、卵アルブミンでの刺激の14日前に卵アルブミンで感作された。アステリスクは、検定T StudentおよびNewman Keulsに従って、陽性対照群に対する統計的に異なる値を示す(p≦0.05)。図1は、文献における報告に従って(Sampaio and col., 1995)、マウスにおける卵アルブミン(3μg/足蹠)での内植注射が、足蹠の浮腫を誘導することができたことを示す。この浮腫は、プロメタジン(30 mg/Kg)での経口処置によって有意に阻害された。カラパ・ギアネンシスの油での前処置は、用量間の差を示すことなく、100、200、300、および400 mg/Kgの用量で、卵アルブミンによって誘導された浮腫を有意に阻害することができた。
【0091】
実施例5:
経口で投与されるカラパ・ギアネンシスの油の抗ヒスタミン活性のインビボ評価
アレルギー性応答に関与するメディエーターの中で、ヒスタミンは、重要な役割を提示し、血管浸透性の増加、タンパク質オーバーフロー、および浮腫をもたらす(Bilici et al)。したがって、カラパ・ギアネンシスの油の抗ヒスタミン活性が分析された。図2は、マウスにおいてヒスタミン(100μg/足蹠)の内植刺激によって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油の経口前処置結果を示す。各々のバーは、8匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。黒バーは、ヒスタミンで刺激された群(陽性対照)の平均に相当する。白バーは、プロメタジン(10 mg/Kg、p.o.)で以前に処置された群の平均に相当し、斜線バーは、100、200、300、および400 mg/Kgの用量においてカラパ・ギアネンシスの油で前処置された群に相当する。アステリスクは、T StudentおよびNewman Keuls検定に従って、陽性対照群に対して統計的に異なる値を示す(p≦0.05)。図2は、カラパ・ギアネンシスの油での前処置が、参照の阻害剤(プロメタジン)と同じ大きさで、試験されたすべての用量においてヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫を有意に阻害することができたことを示す。
【0092】
その後、カラパ・ギアネンシスの油の抗ヒスタミン効果は、別の実験モデル、耳浮腫において評価された。図3は、感作動物においてヒスタミンによって誘導された耳浮腫に対する200および400 mg/Kgの用量における油での前処置経口結果を示す。各々のバーは、7匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。T StudentおよびNewman Keuls検定に従って、アステリスクは、生理食塩水群(陰性対照)に対する統計的に異なる値を示し、+は、ヒスタミンで刺激された群(陽性対照)に対する差を示す(p≦0.05)。図3は、ヒスタミンの注射が、マウスの耳におけるタンパク質オーバーフローを誘導することができたこと(第二カラム)、およびプロメタジン(10 mg/Kg、p.o.)での経口前処置が、ヒスタミンによって誘導された浮腫を有意に阻害することができたこと(第三カラム)を示す。同様に、カラパ・ギアネンシスの油の2つの用量(200および400 mg/Kg、p.o.)での前処置は、参照の阻害剤と同じ大きさで、30分の期間においてヒスタミンの注射によって引き起こされた浮腫を有意に阻害することができた。
【0093】
カラパ・ギアネンシスの油の抗ヒスタミン活性の評価は、胸膜炎のモデルによっても評価された(da Cunha and col, 2001; Calheiros and col., 2001)。図4は、Swissマウスにおいてヒスタミンによって誘導された胸膜炎におけるタンパク質浸出に対する200および400 mg/Kgの用量での油での経口の前処置結果を示す。各々のバーは、8匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。T StudentおよびNewman Keulsの検定に従って、アステリスクは、生理食塩水の胸郭内注射を受けた群(陰性対照)に対する統計的に異なる値を示し、+は、ヒスタミンで刺激された群(陽性対照)に対する差を示す(p≦0.05)。図は、ヒスタミン(100μg/腔)の注射が、陰性対照群とは有意に異なるマウスの胸膜活性に対するタンパク質オーバーフローを誘導することができたことを示す(第二カラム)。プロメタジン(30 mg/Kg、p.o.)での経口の経口前処置(第三カラム)は、ヒスタミンによって誘導されたタンパク質オーバーフローを有意に阻害することができた。同様に、カラパ・ギアネンシスの油の2つの用量(200および400 mg/Kg、p.o.)での前処置は、参照の阻害剤と同じ大きさで、ヒスタミンによって誘導された胸膜浸出を有意に阻害することができた。
【0094】
同じ実験モデルが、図5において示されるように、Wistarラットにおいて使用された。本図において、各々のバーは、少なくとも8匹の動物の平均±AND.P.M.に相当する。第一バーは、非刺激群(生理食塩水注射を受けた)の平均に相当し、その他の群は、ヒスタミン(100μg/腔)で刺激された。第二バーは、処置されなかった動物に相当し、第三は、経口で参照の阻害剤(プロメタジン、30 mg/Kg)で処置された動物に相当する。その他のバーは、経口で200および400 mg/kgの用量におけるカラパ・ギアネンシスの油での前処置を受けた群に相当する。T StudentおよびNewman Keulsの検定に従って、アステリスクは、生理食塩水の胸郭内注射を受けた群(陰性対照)との間の統計的な差を示し、+は、ヒスタミンで刺激された群(陽性対照)に対する差を示す(p≦0.05)。図は、ヒスタミンの注射が、陰性対照群とは有意に異なるラットの胸膜腔のタンパク質オーバーフローを誘導することができたことを示す(第二カラム)。カラパ・ギアネンシスの油の2つの用量(200および400 mg/Kg、p.o.)での経口前処置は、プロメタジン(30 mg/Kg、p.o.)と同じ強度で、ヒスタミンによって誘導されたタンパク質オーバーフローを有意に阻害することができた。
【0095】
実施例6:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの抗アレルギー活性のインビボ評価
テトラノルトリテルペノイドの抗アレルギー活性は、Swissマウスにおける足蹠の浮腫を介して評価された(図6)。図6において、各々のバーは、少なくとも8匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。提示される結果は、感作されたマウスにおける卵アルブミン(3μg/足蹠)の注射によって誘導された浮腫(第一バー)、およびプロメタジン(30 mg/Kg、第二バー)での経口前処置による浮腫の阻害を実証する。その他のバーは、テトラノルトリテルペノイドで経口で前処置された群に相当し、50;100、および200 mg/Kgの用量は、アレルギー性浮腫を阻害することができたが、12.5および25 mg/Kgの用量は阻害しなかったことを実証する。アステリスクは、多重比較Student Newman Keulsの検定に従って、刺激されかつ非処置である群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。
【0096】
テトラノルトリテルペノイドの抗アレルギー活性は、アレルギー性胸膜炎モデルによっても評価された(Penido and col., 2001、Sampaio and col., 2000)。図7は、24時間の期間の間、Swissマウスにおいて卵アルブミンによって誘導された胸膜炎に対する25、50、100、および200 mg/Kgの用量でのテトラノルトリテルペノイドでの経口前処置結果を示す。各々のバーは、少なくとも8匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。T StudentおよびNewman Keulsの検定に従って、アステリスクは、生理食塩水の胸郭内注射を受けた群(陰性対照)に対する統計的に異なる値を示し、+は、卵アルブミンで刺激された群(陽性対照)に対する差を示す(p≦0.05)。図は、卵アルブミン(12μg/腔)の注射が、陰性対照群とは有意に異なるマウスの胸膜腔に対するタンパク質オーバーフローを誘導することができたことを示す(第二カラム)。デキサメタゾンは、抗炎症剤であり、2 mg/Kg(30 mg/Kg、p.o.)の用量(第三カラム)は、卵アルブミンによって誘導された細胞蓄積を有意に阻害することができた。同様に、テトラノルトリテルペノイドの2つの用量(50、100、200 mg/Kg、p.o.)での前処置は、胸膜腔に対する好酸球の可動化の阻害により、参照の阻害剤と同じ大きさで、卵アルブミンによって誘導された全白血球の蓄積を有意に阻害することができた。
【0097】
実施例7:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの抗ヒスタミン活性のインビボ評価
その後、テトラノルトリテルペノイドの抗ヒスタミン活性が、足蹠の浮腫、耳浮腫、および胸膜炎のモデルを介して評価された。図8は、マウス(a、12.5;25;50;100、および200 mg/Kg)およびラット(b、12.5;25;50、および100 mg/Kg)においてヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫に対するテトラノルトリテルペノイドでの経口前処置結果に関連する。マウスでの実験において、プロメタジンの抗ヒスタミン性クロロハイドレートが、陽性対照として、比較の手段によって、参照の阻害剤として使用された。ラットでの実験において、セロトニン(5-HT2)およびヒスタミン(H1)の受容体のペアに対するアンタゴニストであるシプロヘプタジンが使用された。各々のバーは、図8aにおける8匹の動物および図8bにおける5匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。白バーは、処置を受けなかった、ヒスタミンで刺激された動物(陽性対照)の平均を示す。黒バーは、参照の阻害剤(マウスに対してプロメタジン30 mg/Kg、ラットに対してシプロヘプタジン30 mg/Kg)での経口前処置を受ける、ヒスタミンで刺激された群に相当する。斜線バーは、ヒスタミンで刺激され、かつテトラノルトリテルペノイドの異なる用量で経口で前処置された動物の群を示す。アステリスクは、陽性対照群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。以前に実証されたように、図は、ヒスタミンでの内植刺激が、マウス(Sampaio and col., 1995)およびラット(Henriques and col., 1991)において浮腫を誘導することができ、この現象が、使用された参照化合物によって阻害されたことを示す。マウスにおいて、試験されたテトラノルトリテルペノイドのすべての用量は、ヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫を有意に阻害することができたが、ラットにおいては、12.5 mg/Kgより上の用量のみが、この反応を阻害することができた。留意されたい:図8。
【0098】
その後、テトラノルトリテルペノイドの抗ヒスタミン活性が、マウスにおける耳浮腫において評価された(図9)。この図において、各々のバーは、7匹の動物の平均±AND.P.M.に相当する。アステリスクは、陰性対照群(生理食塩水を注射された)と陽性対照(ヒスタミンを注射された)との間の統計的な差を示す(p≦0.05)。+は、陽性対照群に対する統計的な差を示す。グラフは、ヒスタミンの注射が、刺激に30分後に、生理食塩水を注射された群(第一バー)の平均とは有意に異なる、マウスの耳に対する血漿のオーバーフローを誘導することができたことを示す(第二バー)。テトラノルトリテルペノイドの2つの用量(50および100 mg/Kg)での経口の前処置は、参照の阻害剤(プロメタジン、10 mg/Kg、p.o.)での前処置と同じ大きさで、浮腫の形成を阻害することができた。
【0099】
図10は、マウスにおいてヒスタミンによって誘導された胸膜炎のモデルにおけるテトラノルトリテルペノイドの抗浮腫形成効果を示す。各々のバーは、7匹の動物の平均±AND.P.M.に相当する。アステリスクは、陰性対照群(生理食塩水を注射された)と陽性対照(ヒスタミンを注射された)との間の統計的な差を示す(p≦0.05)。+は、陽性対照群に対する統計的な差を示す。図が示すように、ヒスタミン(100μg/腔)での胸郭内刺激は、陰性対照群(第一バー)と比較した場合、1時間の期間において浸出胸膜を誘導することができた(第二バー)。その他のバーは、プロメタジン(30 mg/Kg、第三バー)またはテトラノルトリテルペノイドの異なる用量(25、50、100、および200 mg/Kg、その他のバー)で経口で前処置され、かつ処置の1時間後にヒスタミンで刺激された群の平均に相当する。本発明者らは、テトラノルトリテルペノイドのすべての用量が、処置された群の平均間の統計的な差をともなわずに、胸腔に対する血漿浸出を阻害することができたことを観測し得る。
【0100】
実施例8:
局所的に投与される、カラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドのクリーム状製剤の抗アレルギー活性に関するインビボ試行の方法
局所使用に対するカラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドのクリーム状製剤の抗アレルギー活性の分析は、SwissマウスおよびWistarラットにおける足蹠のアレルギー性浮腫の方法を介して行なわれた。これに対して、本発明の特定の製剤での局所処置は、動物の後足蹠の一つにおいて行なわれた。「ブランク」(すべての賦形剤を含むが、活性成分を提供されない製剤)を受けた対照群が、研究に含まれたことに注目することは重要である。クリームの適用は、スパチュラの助けでなされ、後足蹠は、クリームの吸収を可能にするために5分間固定された。局所処置の30分後、以前に感作された動物における卵アルブミン(3μg/足蹠)の内植注射を介して、刺激がなされた。浮腫の分析は、刺激の30分後になされた。
【0101】
実施例9:
局所的に投与される、カラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤の抗アレルギー活性に関するインビボ試行の評価
図11は、マウスにおいて卵アルブミン(3μg/足蹠)によって誘導されたマウス(A)およびラット(B)における足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤での前処置局所結果に言及する。両方の実験において、クリームにおけるプロメタジンは、参照の阻害剤として使用された。各々のバーは、群ごとに7匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。白バーは、処置を受けなかった、卵アルブミンで刺激された動物の平均を示す(陽性対照)。対照製剤(賦形剤)での処置が、処置動物の足蹠の体積において任意の変更を誘導しなかったことに注目することは重要である。黒バーは、プロメタジンのクリームでの局所前処置を受けた、卵アルブミンで刺激された群に相当する。斜線バーは、卵アルブミンで刺激され、かつカラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤で前処置された動物の群を示す。アステリスクは、陽性対照群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。図は、卵アルブミンでの内植刺激が、マウスにおいて浮腫を誘導することができ、この現象が、プロメタジンのクリームによって阻害されたことを示す。観測され得るように、カラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤は、卵アルブミンによる刺激の30分前にマウスの足蹠において適用される場合、統計的に有意な抗アレルギー活性を提示した。(製剤HおよびIも、ラットにおいて良い結果を示した)
【0102】
実施例10:
局所的に投与される、カラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤の抗ヒスタミン活性に関するインビボ試行の方法
局所使用に対するカラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤の抗炎症活性の分析は、SwissマウスおよびWistarラットにおける足蹠の浮腫の方法を介してなされた。これに対して、局所処置は、試験製剤を用いて、動物の後足蹠において行なわれた。すべての賦形剤を含むが活性成分を提供しない製剤が、対照群に与えられた(ブランク)。クリームの適用は、スパチュラの助けで行なわれ、後足蹠は、クリームの吸収を可能にするために5分間固定された。局所処置の30分後、ヒスタミン(100μg/足蹠)の内植注射を介して、刺激がなされた。浮腫の分析は、刺激の30分後に行なわれた。
【0103】
実施例11:
局所的に投与される、カラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤の抗ヒスタミン活性に関するインビボ試行の評価
図12は、マウス(A)およびラット(B)においてヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤での局所前処置結果に言及する。両方の実験において、クリームにおけるプロメタジンは、参照の阻害剤として使用された(陽性対照)。各々のバーは、図12(A)における8匹の動物および図12(B)における5匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。白バーは、処置を受けなかった、ヒスタミンで刺激された動物の平均を示す(陽性対照)。対照製剤(賦形剤)での処置が、処置動物の足蹠の体積において任意の変更を誘導しなかったことに注目することは重要である。黒バーは、プロメタジンのクリームでの局所前処置を受けた、ヒスタミンで刺激された群に相当する。斜線バーは、ヒスタミンで刺激され、かつカラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤で前処置された動物の群を示す。アステリスクは、陽性対照群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。図は、ヒスタミンでの内植刺激が、マウスおよびラットにおいて浮腫を誘導することができ、この現象が、プロメタジンのクリームによって阻害されたことを示す。注目され得るように、カラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤は、ヒスタミンでの刺激の30分前にマウスおよびラットの足蹠に局所的に適用される場合、有意な統計的抗ヒスタミン活性を提示した。[図12は、マウス(A)に対する結果を示すのみであり、ラットに対する結果はない(B)。]
【0104】
実施例12:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油の抗炎症活性に関するインビボ試行の方法
カラパ・ギアネンシスの油の抗炎症活性は、オスSwissマウスにおいて、以下のように記載される、異なる刺激によって誘導される足蹠の浮腫および胸膜炎を介して評価された。
【0105】
a)足蹠の浮腫の試験
動物は、50μL/足蹠の体積で後足蹠の一つにおける刺激(ジモサン(zimosan)またはカラゲニン)の内植注射を介して刺激された。使用された用量は、500μg/足蹠のジモサンおよび300μg/足蹠のカラゲニンであった。対側において、同じ体積の媒体が、注射された(ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水)。刺激の4時間後、浮腫は、測定トレイにおける各々の足蹠の挿入によって産生される液(0.5 g NaCl;3 mL Extran 100%/1L)の置換を介して、デジタルプレチスモグラフで分析された。各々の分析は、3回行なわれた。
【0106】
b)胸膜炎の試験
胸膜炎は、100μLの最終体積でカラゲニン(300μg/腔)の胸郭内注射(i.t)を介して誘導された(Henriques and col., 1991)。対照群は、100μLの媒体(滅菌生理食塩水)を受けた。刺激の4時間後、動物はCO2チャンバーにおいて屠殺され、それらの胸胸膜は、ヘパリン化リン酸塩タンポン(PBS)(20 UI/mL)で曝露かつ洗浄された。動物の胸膜腔は、1 mLの体積で自動ピペットの助けで洗浄された。胸膜洗浄は、以下のように記載されるように、タンパク質浸出の後の評価のために細胞を除去するために、収集されかつ遠心された(740 g、10分)。マウスは、眼窩神経叢でエバンスブルー 1%(25 mg/Kg)を以前に静脈内に注射され、タンパク質浸出は、λ600 nmでスペクトロフォトメーターを介して、エバンスブルーのオーバーフローを介して評価された。エバンスブルーの濃度は、洗浄の光学密度(D.O.)をエバンスブルーのパターン曲線(25.6〜0.2μg/mL)と比較して決定された。結果は、エバンスブルーのμg/mLとして表現された。胸膜洗浄における全白血球の数のカウントは、赤血球の溶解のためのTurk液体において40倍に希釈された胸膜から除去された割当として、Neubauerチャンバーの助けでなされた。単核細胞、好中球、および好酸球の異なったカウントは、油浸の対物レンズ(100×)下の光学顕微鏡の助けで、May-Grunwald-ギムザの方法を介する着色細胞スワブを介してなされた。結果は、腔あたりの細胞の数(×106)として表現される。
【0107】
実施例13:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油の抗炎症活性に関するインビボ試行の評価
テトラノルトリテルペノイドの抗炎症活性は、Swissマウスにおける足蹠の浮腫および胸膜炎を介して評価された。図13および14において、各々のバーは、群ごとに8匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。白カラムは、カラゲニン(300μg/足蹠、図13)またはジモサン(500μg/足蹠、図14)の注射によって刺激された群の動物における足蹠の体積の平均を示し、黒バーは、ジクロフェナック(100 mg/Kg、第二バー)での浮腫の経口前処置による阻害に相当する。その他のバーは、カラパ・ギアネンシスの油で経口で前処置された群に相当し、100および400 mg/Kgの用量が、ジモサンによって誘導された浮腫を阻害することができ、100 mg/Kgの用量が、カラゲニンによって誘導された浮腫を阻害することができたことを実証する。アステリスクは、Student Newman Keulsの多重比較検定に従って、刺激されかつ非処置である群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。
【0108】
カラパ・ギアネンシスの油の抗炎症活性は、胸膜炎モデルによっても評価された。図15は、4時間の期間において、Swissマウスにおいてカラゲニンによって誘導された胸膜炎に対する100、200、300、および400 mg/Kgの用量におけるカラパ・ギアネンシスの油での経口前処置結果を示す。各々のバーは、少なくとも7匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。T StudentおよびNewman Keulsの検定に従って、アステリスクは、生理食塩水の胸郭内注射を受けた群(陰性対照)に対する統計的に異なる値を示し、+は、カラゲニンで刺激された群(陽性対照)に対する差を示す(p≦0.05)。図は、カラゲニン(300μg/腔)の注射が、陰性対照群とは有意に異なるマウスの腔胸膜に対するタンパク質オーバーフローを誘導することができたことを示す(第二カラム)。ジクロフェナック(100 mg/Kg、p.o.)での経口前処置(第三カラム)は、カラパ・ギアネンシスの油の400 mg/Kgの用量のように、カラゲニンによって誘導されたタンパク質オーバーフローを有意に阻害することができた。カラゲニンの注射は、炎症性病巣に対する白血球の蓄積を誘導することもできた(BおよびC、第二バー)。400 mg/Kgの用量におけるカラパ・ギアネンシスの油での前処置は、胸膜腔に対する好酸球の可動化の阻害により、参照の阻害剤と同じ大きさで、カラゲニンによって誘導された全白血球の蓄積を有意に阻害することもできた。
【0109】
実施例14:
経口で投与される、テトラノルトリテルペノイドの抗炎症活性に関するインビボ試行の方法
カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの抗炎症活性は、以下のように記載される、異なる刺激によるSwissマウスおよびWistarラットにおける足蹠の浮腫を介して評価された。
【0110】
a)血小板活性化因子によって誘導される足蹠の浮腫の試験
Swissマウスは、50μL/足蹠の体積で後足蹠の一つにおいて1μg/足蹠の血小板活性化因子(PAF)の内植注射を介して刺激された。対側足蹠において、同じ体積の媒体が注射された(ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水)。刺激は、非処置動物および16 mg/KgのPAFに対するアンタゴニストWEB 2170(p.o.、100μL)で前処置された動物において行なわれた。刺激の30分後、浮腫は、測定トレイにおける各々の足蹠の挿入によって産生される液(0.5 g NaCl;3 mL Extran 100%/1L)の置換を介して、デジタルプレチスモグラフによって分析された。各々の分析は、3回行なわれた。
【0111】
b)ブラジキニンによって誘導される足蹠の浮腫の試験
Wistarラットは、50μL/足蹠の体積で後足蹠の一つにおいて10 nmol/足蹠のブラジキニン(BK)の内植注射を介して刺激された(Henriques, 1991)。対側足蹠において、同じ体積の媒体が注射された(ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水)。刺激は、非処置動物および50μLの体積で10 nmol/足蹠のブラジキニンに対するアンタゴニストHOE 140の内植注射を介して前処置された動物において行なわれた。刺激の30分後、浮腫は、測定トレイにおける各々の足蹠の挿入によって産生される液(0.5 g NaCl;3 mL Extran 100%/1L)の置換を介して、デジタルプレチスモグラフで分析された。各々の分析は、3回行なわれた。
【0112】
実施例15:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの抗炎症活性に関するインビボ試行の評価
図16において、各々のバーは、7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。提示される結果は、Swissマウスにおいて血小板活性化因子(PAF、1μg/足蹠)の内植注射によって誘導された浮腫(第一バー)、およびPAFに対するアンタゴニスト、WEB 2170(16 mg/Kg、第二バー)での経口前処置による浮腫の阻害を実証する。その他のバーは、テトラノルトリテルペノイドで経口で前処置された群に相当し、25;50、および100 mg/Kgの用量が、PAFによって誘導された浮腫を阻害することができたが、12.5 mg/Kgの投薬量では阻害することができなかったことを実証する。アステリスクは、多重比較Student Newman Keulsの検定に従って、刺激されかつ非処置である群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。
【0113】
図17において、各々のバーは、7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。提示される結果は、Wistarラットにおいてブラジキニン(10 nmol/足蹠)の内植注射によって誘導された浮腫(第一バー)、およびブラジキニンに対するアンタゴニスト、HOE 140(10 nmol/足蹠、内植、第二バー)での前処置による浮腫の阻害を実証する。その他のバーは、テトラノルトリテルペノイドで経口で前処置された群に相当し、12.5;25;50、および100 mg/Kgの用量が、ブラジキニンによって誘導された浮腫を阻害することができたことを実証する。アステリスクは、多重比較Student Newman Keulsの検定に従って、刺激されかつ非処置である群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。
【0114】
実施例16:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油の鎮痛活性に関するインビボ試行の方法
抗アレルギー活性は、痛覚過敏の試行を介して評価され、オスWistarラットを用いて加熱プレート(ホットプレート、Ugo Basile-ItaliaモデルDS-37)において行なわれた。試行は、高さが40 cmで直径がおよそ18 cmのアクリルドームによって限定されるホットプレート上の動物の配置を介して行なわれる。
【0115】
a)アレルギー性応答の痛覚過敏
痛覚過敏状況の誘導は、100μL/足蹠の最終体積で、Wistarラットの後足蹠の一つにおいて以前に感作された(12μg/足蹠)動物における10 nmol/足蹠の卵アルブミンの内植注射を介して行なわれた。対側足蹠において、同じ体積の媒体(ピロゲンを含まない滅菌整理食塩水)が注射された。刺激は、非処置の動物およびジクロフェナック(100 mg/Kg、p.o.)で前処置された動物において行なわれた。刺激の1時間後、動物は、52.5±0.5℃のホットプレート上に置かれ、2つのクロノメーターが、各々の後足蹠の引っ込みの応答の潜時を記録するためにセットされる。結果は、秒において測定された右側および左側足蹠の引っ込みの潜時の変化量に換算して表現された。
【0116】
b)ヒスタミンによって誘導される痛覚過敏
痛覚過敏状況の誘導は、100μL/足蹠の最終体積で、Wistarラットにおいて後足蹠の一つにおいて100μg/足蹠のヒスタミンの内植注射を介して行なわれた。対側足蹠において、同じ体積の媒体(ピロゲンを含まない滅菌整理食塩水)が注射された。刺激は、非処置の動物およびプロメタジン(30 mg/Kg、p.o.)で前処置された動物において行なわれた。刺激の30分後、動物は、52.5±0.5℃のホットプレートに置かれ、2つのクロノメーターが、各々の後足蹠の引っ込みの応答の潜時を記録するためにセットされる。結果は、秒において測定された左および右側足蹠の引っ込みの潜時の変化量に換算して表現された。
【0117】
c)カラゲニンによって誘導される痛覚過敏
痛覚過敏状況の誘導は、100μL/足蹠の最終体積で、Wistarラットにおいて後足蹠の一つにおいて800μg/足蹠のカラゲニンの内植注射を介して行なわれた。対側足蹠において、同じ体積の媒体(ピロゲンを含まない滅菌整理食塩水)が注射された。刺激は、非処置の動物およびジピロン(100 mg/Kg、p.o.)で前処置された動物において行なわれた。刺激の3時間後、動物は、52.5±0.5℃のホットプレートに置かれ、2つのクロノメーターが、各々の後足蹠の引っ込みの応答の潜時を記録するためにセットされる。結果は、秒において測定された左および右側足蹠の引っ込みの潜時の変化量に換算して表現された。
【0118】
実施例17:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油の鎮痛活性に関するインビボ試行の評価
図18において、各々のバーは、7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。提示される結果は、Wistarラットにおいて卵アルブミン(12μg/足蹠)の内植注射によって誘導された痛覚過敏(第二バー)、およびジクロフェナック(100 mg/Kg、p.o.、第三バー)での前処置による痛覚過敏の阻害を実証する。その他のバーは、カラパ・ギアネンシスの油で経口で前処置された群に相当し、100、200、および400 mg/Kgの用量が、卵アルブミンによって誘導された痛覚過敏状況を阻害することができたことを実証する。多重比較Student Newman Keulsの検定に従って、アステリスクは、非刺激の群に対する統計的に有意な差を示し(p≦0.05)、+は、刺激されかつ非処置である群との間の統計的な差を示す。
【0119】
図19は、Wistarラットにおいてヒスタミン(100μg/足蹠)の内植注射によって誘導された痛覚過敏を示す。各々のバーは、7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。第三バーは、プロメタジン(30 mg/Kg、p.o.)での前処置による痛覚過敏の阻害を示す。その他のバーは、カラパ・ギアネンシスの油で(50、100、200、および400 mg/Kgの用量で)経口で前処置された群に相当する。400 mg/Kgの投薬量のみが、参照の阻害剤と同じ強度で、ヒスタミンによって誘導された痛覚過敏状況を阻害することができた。多重比較Student Newman Keulsの検定に従って、アステリスクは、非刺激群に対する統計的に有意な差を示し(p≦0.05)、+は、刺激されかつ非処置である群との間の統計的な差を示す。
【0120】
図20において、各々のバーは、7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。提示される結果は、Wistarラットにおいてカラゲニン(800μg/足蹠)の内植注射によって誘導された痛覚過敏(第二バー)、およびジピロン(100 mg/Kg、p.o.、第三バー)での前処置による痛覚過敏の阻害を実証する。その他のバーは、カラパ・ギアネンシスの油で(50、100、200、および400 mg/Kgの用量で)経口で前処置された群に相当する。100、200、および400 mg/Kgの用量は、カラゲニンによって誘導された痛覚過敏状況を阻害することができた。多重比較Student Newman Keulsの検定に従って、アステリスクは、非刺激の群に対する統計的に有意な差を示し(p≦0.05)、+は、刺激されかつ非処置である群との間の統計的な差を示す。
【0121】
実施例18:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの鎮痛活性に関するインビボ試行の方法
a)ヒスタミンによって誘導される痛覚過敏
痛覚過敏状況の誘導は、100μL/足蹠の最終体積で、Wistarラットにおいて後足蹠の一つにおいて100μg/足蹠のヒスタミンの内植注射を介して行なわれた。対側足蹠において、同じ体積の媒体(ピロゲンを含まない滅菌整理食塩水)が注射された。刺激は、非処置の動物およびシプロヘプタジン(30 mg/Kg、p.o.)で前処置された動物において行なわれた。刺激の30分後、動物は、52.5±0.5℃のホットプレートに置かれ、2つのクロノメーターが、各々の後足蹠の引っ込みの応答の潜時を記録するためにセットされる。結果は、秒において測定された左および右側足蹠の引っ込みの潜時の変化量に換算して表現された。
【0122】
実施例19:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの鎮痛活性に関するインビボ試行の評価
図21において、各々のバーは、7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。図における第一バーは、痛覚過敏状況の誘導を示し、第二バーは、参照の阻害剤(シプロヘプタジン、30 mg/Kg、p.o.)での前処置によるその阻害を示す。その他のバーは、12.5;25;50、および100 mg/Kgの用量でのテトラノルトリテルペノイドでの前処置が、ヒスタミンによって誘導された痛覚過敏を阻害することができたことを実証する。
【0123】
実施例20:
カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの抗炎症性免疫調節活性に関するインビトロ試行の方法
a)NOの産生の試行
マウスBalb/cは、3%(1mL)でのチオグリコレートの腹腔内注射を受け、72時間後に5mLの滅菌RPMI1640での洗浄を介して腹腔マクロファージが収集された。腹腔から獲得された細胞は、96ウェルのプレートにおいてプレートされ(2.5×105細胞/ウェル)、CO2のオーブンにおいて1時間インキュベートされた。この期間の後、非接着細胞は、洗浄によって収集され、接着細胞は、インターフェロンの豊富な環境におけるLPS(37.5ng/mL)および/またはテトラノルトリテルペノイド(1、10、100μg/mL)で刺激され、CO2のオーブンにおいて24時間インキュベートされた。細胞を含まない上清の部分は、遠心(2分;2800rpm)の後に収集され、別のプレートに移され(100μL)、Greiss試薬が添加された(100μL)。亜硝酸塩の濃度の決定は、亜硝酸ナトリウムのパターン曲線との比較を介して、540nmでマイクロプレートリーダーにおいて行なわれた。データは、分散の分析ANOVA、Student-Neuman-Keuls、またはT-Studentの検定を介して分析された。結果は、平均±平均のパターンエラー(EPM)として表現された。p≦0.05の値は、有意であると考えられた。
【0124】
b)脾細胞によるインターフェロン-γの産生
オスBalb-cの脾臓は、ゲンタマイシン(25μg/mL)をともなう3mLの環境RPMI1640を含むペトリプレートにおいて、滅菌環境において除去された。層流流動(laminar flux)において、脾臓は、個々に解離された。細胞懸濁液は、15mLの滅菌チューブにおけるプールに回収された。懸濁液は、5分間沈殿のために放置され、この期間の後に、上清が収集された。細胞懸濁液は、10分間400gで遠心され;細胞のペレットは、4 mLのRPMI1640/ゲンタマイシンで再懸濁された。別のチューブにおいて、2mLのHistopaque 1077が置かれ、次いで、細胞懸濁液が置かれた。30分間400gでの遠心の後、培養の中間(mean)とHistopaque 1077との間の界面における細胞が収集され、洗浄され(1500rpmで10分)、トリパンブルー法による細胞生存率のカウントのために補足される1mLのRPMI 1640において再懸濁された。
【0125】
獲得および細胞生存率のカウントの後、細胞は、96ウェルのプレートに播種され(2.5×105/ウェル)、30分間インキュベートされ、Con A(0.4μg/ウェル)が、試料試験(1、10、100μg/mL)の存在下または非存在下で添加された。IFN-γの産生の決定に対して、細胞は、刺激後24時間、培養において維持され、プレートは、遠心され(2分;2800rpm)、細胞を含まない上清が、ELISAによるIFN-γの量に対して収集された。
【0126】
c)TNF-αの産生の試行
Balb/cマウスは、3%(1mL)でのチオグリコレートの腹腔内注射を受け、72時間後に5mLの滅菌RPMI1640での洗浄を介して腹腔マクロファージが収集された。腹腔から獲得された細胞は、96ウェルのプレートにおいてプレートされ(2.5×105細胞/ウェル)、CO2のストーブにおいて1時間インキュベートされた。この期間の後、非接着細胞は、洗浄によって収集され、接着細胞は、LPS(37.5ng/mL)および/またはテトラノルトリテルペノイド(1、10、100μg/mL)で刺激され、CO2のストーブにおいて24時間インキュベートされた。この期間の後、プレートは遠心され(2分;2800rpm)、細胞を含まない上清の部分が収集され(100μL)、ELISAの方法によってTNF-αの量に対して見積もられた。
【0127】
d)捕獲のELISAによるTNF-αまたはIFN-γの量
サイトカインの量に対して、精製された4μg/mLの抗体モノクローナル抗TNF-αまたはIFN-γが、Na2HPO4(0.1M;pH 9.2)タンポンにおいて希釈され、96ウェルのプレート(50μL/ウェル;Maxisorp NUNC)に分配され、18時間4℃でインキュベートされた。この期間の後、プレートは、PBS Tween(0.05%)において洗浄され、スキムミルクPBS 3%(100μL/ウェル)の溶液をともなって室温で1時間インキュベートされた。PBS Tween(0.05%;PBS-T)での新しい洗浄の後、プレートは、二重にされた(100μL)上清とインキュベートされ、18時間4℃でインキュベートされた。24時間後、プレートはPBS-Tで洗浄され、100μLの抗体モノクローナルビオチン化抗TNF-αまたはIFN-γ(0.4μg/mL)と室温で1時間インキュベートされた。次いで、プレートは、PBS-Tで洗浄され、室温において30分間50μLのストレプトアビジンペルオキシダーゼ(希釈1:800)とインキュベートされた。曝露は、OPD(0.5mg/mL)を含む100μLのナトリウムのクエン酸塩/過ホウ酸塩タンポンの添加によって行なわれた。反応のブロッキングは、100μLのH2SO4 2Mの添加によって行なわれ、リーディングは、490 nmでスペクトロフォトメーターにおいて行なわれた。上清におけるサイトカインの濃度は、分析のSoft Max Proプログラムを介して、パターン曲線TNF-αまたはIFN-γリコンビナントとの比較から決定された。データは、分散の分析ANOVA、Student-Neuman-Keuls、またはT-Studentの検定を介して分析された。結果は、平均±平均からのパターンエラー(EPM)として表現された。p≦0.05の値は、有意であると考えられた。
【0128】
e)リンパ球の増殖の試験
脾細胞は、この実施例の項目bにおいて記載されるように獲得された。2.5×105細胞は、96ウェルのプレートにおいてウェルごとに播種された。プレートは、37℃および5%CO2でストーブにおいて30分インキュベートされ、コンカナバリンAの存在下または非存在下における(Aと共に、0.4μg/ウェル)試料試験(0.1〜100μg/mL)として添加された。細胞は、ストーブにおいて維持され、72時間後に、1μCi/ウェルのトリチウム化チミジンが添加された。チミジンの添加の18時間後、細胞は、Cell Harvester (Packard)を用いて、膜に移された。放射能リーディングは、シンチレーション(TopCount NXT;Packard)によって行なわれ、データは、1分あたりのカウント(CPM)として表現された。データは、分散の分析ANOVA、Student-Neuman-KeulsまたはT-Studentの検定を介して分析された。結果は、平均±平均からのパターンエラー(EPM)として表現された。p≦0.05の値は、有意であると考えられた。
【0129】
f)食作用の試行
マクロファージの食作用のタックス(tax)の分析に対して、各々のウェルにおいて13mm直径を有するガラス薄膜を含む24ウェルのプレートが使用された。薄膜の使用に対して、それらは、以前にExtran Neuter (Merck)の0.1%溶液において洗浄され、およそ35分間加熱された。操作は、蒸留水で二重にされた。薄膜は、ストーブにおいて乾燥され、0.1%の硝酸の溶液において18時間浸された。この処置の後、それらは、蒸留水でリンスされ、ストーブにおいて乾燥され、放射線照射された(2500 rad)。2×105細胞/ウェルが、IFN-γ(10ユニット/mL)、テトラノルトリテルペノイド(100μg/mL)、または対照として補足された平均RPMI 1640の存在下で播種された。37℃(5% CO2)でのストーブにおいて1時間後、50μlのジモサンが添加された(106粒子/mLの最終濃度)。ジモサンのこの懸濁液は、滅菌PBSにおいて2.5mg/mLで作られ、15分間遠心され(3500 rpm)、ペレットは、1mLの滅菌PBSにおいて再懸濁された。超音波破砕(10分)に持って行かれた後、懸濁液の割当が除去され、光学顕微鏡法(20倍の対物レンズ)下でNeubauerチャンバーにおいてジモサンを含まない粒子の数を数えるために希釈された。ジモサンの添加後、培養は、もう一度さらに1時間ストーブに持って行かれた。この期間の後、薄膜は、食作用の評価に対して処理された。薄膜の評価に対して、細胞は、PBSで洗浄され、パラホルムアルデヒド2%で30分間固定された。新しい洗浄の後、細胞はヘマトキシリン-エオジンで着色された。着色の後、薄膜は新鮮な水において洗浄され、顕微鏡薄膜上に置かれ、細胞カウントのために顕微鏡に持って行かれた。
【0130】
食作用の割合を定量化するために、200細胞において見出された粒子の数がカウントされた。内側において4粒子と等しいまたはそれよりも多い数のジモサンを提示する細胞が、食作用に対する陽性として許容された。結果は、以下の式のように対照群の食作用のパーセンテージとして表現された:
【0131】
データは、分散の分析ANOVA、Student-Neuman-KeulsまたはT-Studentの検定を介して分析された。結果は、平均±平均からのパターンエラー(EPM)として表現された。p≦0.05の値は、有意であると考えられた。
【0132】
実施例21:
カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの抗炎症および免疫調節活性に関するインビトロ試行の評価
a)一酸化窒素の産生に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの影響の評価
テトラノルトリテルペノイドの抗炎症活性の評価に対して使用されたインビトロの第一の実験モデルは、腹膜マクロファージによる一酸化窒素の産生のモデルであった。図22において、各々のカラムは、実証実験の2回の平均を示し、アステリスクおよびクロスは、それぞれ非刺激群(白カラム)の値または条件環境においてLPSで刺激された群(黒カラム)の値と比較された場合のp≦0.05を示す。
【0133】
本発明者らは、LPS(30mg/mL)およびインターフェロンが豊富な環境での24時間の刺激によって産生された一酸化窒素の産生(黒カラム)、一酸化窒素の基礎産生(第一白カラム)、ならびにテトラノルトリテルペノイド(1、10、および100μg/mL;斜線カラム)の効果を観測する。一酸化窒素の基礎産生(第三〜第五カラム)は、1μg/mLの用量で有意に阻害され、100μg/mLが最大投薬量であった。LPSおよび豊富なインターフェロン環境で刺激された群において、1および10μg/mLのテトラノルトリテルペノイドの用量において、一酸化窒素の産生の別個の阻害が観測されたが、しかしながら100μg/mLの用量での処置は、基礎値よりも下の値まで、一酸化窒素の産生を軽減することができた。
【0134】
b)インターフェロン-γおよびTNF-αの産生に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの影響の評価
抗炎症および免疫調節活性の評価は、脾細胞によるINF-γおよびマウス腹膜マクロファージによるTNF-αの産生を介してなされた。図23および24において、各々のカラムは、実証実験の反復の平均を示し、アステリスクおよびクロスは、それぞれ非刺激群(白カラム)の値または刺激された群(黒カラム)の値と比較された場合のp≦0.05を示す。マウス脾細胞によるTFN-γの産生は、テトラノルトリテルペノイド(1、10、100μg/mL)の増大する用量の存在下または非存在下で、Con-A(0.4μg/ウェル)での刺激の24時間後に評価され、IFN-γの基礎産生におけるテトラノルトリテルペノイドの効果も分析された。図23において、本発明者らは、テトラノルトリテルペノイドでの処置が、IFN-γ(第三〜第五カラム)の基礎産生を変更しなかったことを観測する。Con-Aでの刺激は、24時間でIFN-γの産生を誘導し(p<0.05)、テトラノルトリテルペノイドでの処置は、このサイトカインの産生を有意に阻害した(p<0.05)。マウスマクロファージによるTNF-αの産生のモデルにおいて、本発明者らは、テトラノルトリテルペノイドでの処置(第四〜第七カラム、図24)が、TNF-αの基礎産生(白カラム)を変更しなかったことを観測した。グルココルチコイドデキサメタゾン(0.005μM;第三カラム)は、24時間LPS(30ng/ml)で刺激されたマクロファージによる産生TNF(30ng/mL;黒カラム)を有意に阻害したが、しかしながらテトラノルトリテルペノイドでの処置は、TNF-αの基礎産生を変更することができなかったが、それは、0.01、0.1および10μg/mLの用量において、LPSによって誘導されたこのサイトカインの産生を阻害することができた(p<0.05)。
【0135】
c)リンパ球の増殖に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの影響の評価
図25において、各々のカラムは、実証実験の反復の平均を示し、アステリスクおよびクロスは、それぞれ非刺激群(白カラム;第一カラム)またはCon-Aで刺激された群(0.4μg/ウェル;黒カラム)と比較された場合のp≦0.05を示す。本発明者らは、テトラノルトリテルペノイドとのリンパ球のインキュベーションが、インビトロのリンパ球の基礎増殖を変更できず(第四〜第八カラム)、Con-Aでの72時間の刺激が、リンパ球の増殖を誘導する(黒カラム)ことに注目する。テトラノルトリテルペノイドでの前処置は、0.1、10、および100μg/mL(9〜13カラム)の用量で、Con-Aによって誘導されたリンパ球の増殖を阻害した(p<0.05)。グルココルチコイドデキサメタゾン(0.005μM)での処置は、リンパ球の増殖を有意に阻害した(p<0.05)。
【0136】
d)マウスマクロファージによる食作用に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの影響の評価
マクロファージの活性の調節を評価するために、本発明者らは、マウスマクロファージによるジモサンの粒子の食作用に対するテトラノルトリテルペノイドの効果を分析した。図26において、データは、食作用の割合のパーセンテージとして表現され、各々のカラムは、実証実験の3回の平均を示し、アステリスクおよびクロスは、それぞれジモサンのみを受けた群(106粒子/mL;第一カラム)またはIFN-γ(10UI/mL;第三カラム)の存在下でジモサンで刺激された群と比較された場合のp≦0.05を示す。本発明者らは、テトラノルトリテルペノイド(100μg/mL;第二カラム)での処置が、腹膜マクロファージの食作用基礎を有意に阻害したことを観測する。IFNでの細胞の処置は、食作用の割合における別個の増加を誘導し、テトラノルトリテルペノイドでの処置は、食作用の割合を基礎より下の値に減少させることができた(第四カラム;p<0.05)。
【0137】
実施例22:
テトラノルトリテルペノイドの経口投与による急性胃潰瘍の誘導に関するインビボ試行の方法
テトラノルトリテルペノイドによる急性胃潰瘍誘導の試験
この試行は、水への自由なアクセスをともなって24時間断食し、経木の摂取をとがめる(impeached)ケージに維持された動物C57/B110において行なわれた。動物は、球形端をともなう特別な曲線針の助けで、200μLの溶液生理食塩水における100または200 mg/Kgのテトラノルトリテルペノイドを経口で受けた。群は、同じ体積の生理食塩水溶液のみを投与された。経口投与の5時間後、マウスは、CO2チャンバーにおいて屠殺され、適したピンを用いてラックにおいて固定された。毛皮は、胃を引き出す間に毛皮の干渉を回避するために、アルコールで定着させられた。マウスの毛皮は、生殖器の近くの領域で平面ピンセットで止められ、切開は、この領域から頸領域までなされた。次いで、皮膚は、水平方向に押し進められ、腹部領域が操作のために完全に可視になるのを可能にした。この領域における切開を介して、胃が単離され、腹腔から除去され、PBSで外部を洗浄された。各々の胃は、より小さな屈曲(curvature)によって開けられ、洗浄され、正規に同定されPBSを含む円錐底の50mlのポリプロピレンチューブに添加された。すべての胃の除去の後、それらは、ラック上に注意深く置かれ、第一の2つのピンは、底の領域の先端に置かれ、その他の2つは腔の領域に置かれた。ラック上のすべての胃の固定をともなって、湿度および実体顕微鏡を介する胃粘膜の肉眼分析を保つために、2〜3滴のPBSが、それらの各々の一つの胃粘膜に染み込まされた。以下の表において、病変の以下のグレードを考えて、評価されるパラメータが記載される:
軽度- 病変領域が<25%の場合;
中程度- 領域が=50%の場合;
強度- 領域が>50%の場合
【0138】
実施例23
テトラノルトリテルペノイドの経口投与後のインビボの胃損傷の評価
テトラノルトリテルペノイドの潰瘍誘発活性の評価に対して、マウスC57/B110における100および200 mg/Kgの用量が試験された。分析は、テトラノルトリテルペノイドの投与の5時間後に行なわれた。結果は、Lapa and collaborators (2003)によって記載されるように病変の割合の平均および平均からのパターンエラー(E.P.M.)として表現され、0.05より低いまたは等しい(p≦0.05)有意性のレベルをともなって、Newman-Keulsの多重比較の検定またはStudentの検定Tが後に続く分散の分析(ANOVA)を介して統計的に分析された。
【0139】
図27は、100および200 mg/Kgの用量での、テトラノルトリテルペノイドでのマウスの前処置結果を示す。各々のバーは、少なくとも7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。白バーは、媒体(生理食塩水)を受けた動物の群に相当する。第二バーは、テトラノルトリテルペノイドでの100 mg/Kgを受けた群に相当し、第三バーは、200 mg/Kgの用量を受けた動物を示す。図27は、マウスにおけるテトラノルトリテルペノイドの経口投与が、実施例22において記載される評価スケールに従って、試験された用量の任意において、胃粘膜における任意の変更を誘導できなかったことを示す。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】マウスにおける足蹠のアレルギー性浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置(1時間、経口で)の結果を示す。
【図2】マウスにおいてヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置(1時間、経口で)の結果を示す。
【図3】マウスにおいてヒスタミンによって誘導された耳の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)に言及する。
【図4】マウスにおいてヒスタミンによって誘導された胸膜浸出に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図5】ラットにおけるヒスタミンでの刺激後の胸膜浸出に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図6】マウスにおける足蹠の浮腫アレルギーに対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図7】マウスにおけるアレルギー性胸膜炎における細胞可動化に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図8】マウス(A)およびラット(B)においてヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図9】マウスにおいてヒスタミンによって誘導された耳の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図10】マウスにおいてヒスタミンによって誘導された胸膜浸出に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)に言及する。
【図11】マウス(A)およびラット(B)における足蹠のアレルギー性浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油に基づくクリーム製剤および同じ油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの局所前処置結果を示す。
【図12】マウス(A)およびラット(B)においてヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油および同じ油から単離されたテトラノルトリテルペノイドをともなうクリーム状製剤での局所前処置結果に言及する。
【図13】マウスにおいてカラゲニンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図14】マウスにおいてジモサンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図15】マウスにおいてカラゲニンによって誘導された胸膜浸出および細胞可動化胸膜炎に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)に言及する。
【図16】マウスにおいて血液血小板活性化因子(PAF)によって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図17】ラットにおいてブラジキニンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図18】以前に感作されたラットにおいて卵アルブミンによって誘導された痛覚過敏に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図19】ラットにおいてヒスタミンによって誘導された痛覚過敏に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図20】ラットにおいてカラゲニンによって誘導された痛覚過敏に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図21】ラットにおいてヒスタミンによって誘導された痛覚過敏に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図22】マウスマクロファージによる一酸化窒素の産生に対するカラパ・ギアネンシスから単離されたテトラノルトリテルペノイドでの処置の阻害効果を示す。
【図23】カラパ・ギアネンシスから単離されたテトラノルトリテルペノイドでの処置による、マウス脾細胞によるインターフェロン-γの産生の阻害を示す。
【図24】マウスマクロファージによるTNF-αの産生に対するカラパ・ギアネンシスから単離されたテトラノルトリテルペノイドでの処置の効果を示す。
【図25】マウスリンパ球の増殖に対するカラパ・ギアネンシスから単離されたテトラノルトリテルペノイドでの処置の結果を示す。
【図26】マウスマクロファージによるジモサンの食作用に対するカラパ・ギアネンシスから単離されたテトラノルトリテルペノイドでの阻害処置に対する結果を示す。
【図27】マウスC57/B110の胃粘膜におけるテトラノルトリテルペノイドの経口投与の効果を示す。結果は、病変の指標の平均(M.I.L.)において表現される。
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラパ・ギアネンシス・オーブレー(Aublet)の種子から抽出された油に基づくおよび/またはその生物学的活性に関与するこの油から単離された化学的化合物テトラノルトリテルペノイドに基づく薬学的組成物に言及する。本発明の薬学的組成物は、以下の薬理学的活性:抗アレルギー性、抗炎症性、鎮痛性、および免疫調節性を提示し、述べられた化合物は、実質的に副作用の発生を軽減し、低い製造コストを持つ。
【0002】
本発明の薬学的組成物は、経口または局所使用を介する、ヒトにおけるアレルギー性および炎症性状態の処置、または予防、または阻害を目的とする。これらの場合の各々の一つにおいて、化合物は、液体または固体形式で提示され得る。それから、局所使用化合物は、半固体形式において見出されてもよい。本発明の局所使用に対する化合物は、非毒性である、または低毒性を持ち、半固体形式(クリーム)において特に提供される。
【0003】
本発明の薬学的組成物は、アレルギー源または感染源の異なる炎症性反応において作用することに加えて、皮膚および呼吸器アレルギーに対する重要な治療的代替物を構成する。
【0004】
それ故に、これらの化合物は、とりわけ、リウマチ性炎症性および変性プロセス、いくつかの外傷、痛み、ならびに手術後炎症、急性有痛性症候群の症候処置においても使用され、それらは経口でまたは局所形式において投与され得る。
【背景技術】
【0005】
発明の背景
世界人口のおよそ25〜30%が、ある種のアレルギーを提示し、つまり、地球上の180億人が、抗アレルギー性薬剤の潜在的な使用者である。もっとも一般的なアレルギーは、呼吸器、食物、および皮膚である。
【0006】
アレルギー性プロセスの間、ヒスタミンを主な特徴とする血管作動性アミンの遊離があり、それは抗アレルギー性薬剤の治療標的の一つである。これらの薬剤は、それらの多数が抗ヒスタミン性であり、つまり、ヒスタミンの受容体H1に対する拮抗性は、それらの効果を阻害し、かつアレルギー性応答の症候を防ぐことができる。第一の抗アレルギー性薬剤の開発は、60年代に生じ、最近、薬学的市場のこのシェアは、抗アレルギー剤のおよそ165万7千の薬学的単位の販売に関与する。
【0007】
非ステロイド抗炎症剤(AINES)は、ブラジル製薬産業における4番目に大きな市場を示す。市場に存在する抗炎症剤は、いくつかの副作用を提示し、その中でも、最も深刻なのは、胃潰瘍、出血、および過敏性反応である。それに加えて、それらのすべては、国際製薬産業(International Pharmaceutical Industry)によって開発されかつ登録されており、ブラジルなどの発展途上国の人口に対して高いコストを示す。したがって、より低いコストに加えて、軽減された副作用をともなう新しい抗炎症薬に対する探索は、非常にふさわしい。
【0008】
一方で、植物種は、治療的活性をともなう化合物の源として認識されているので、それらは、この場合に対する代替物を提示し得る。
【0009】
アメリカ合衆国において、1983年から1994年の間に、520の新しい薬物が認可され、39%は、天然産物または植物から抽出された物質に由来する産物であった。現在、世界市場は、植物治療薬の製造において、1年に60十億ドル投資する。
【0010】
世界保健機関(OMS)は、科学的に認証された薬用植物の使用を助長するプログラムも開発し始めた。発展途上国の人口のおよそ3分の1が、必須の薬物へのアクセスを有しないので、関連データは、伝統的な医薬に対するこの奨励の重要性を支持し、中国、北朝鮮、韓国、およびベトナムなどの国が、それらの保健システムにおける補助として、伝統的な医薬を統合することを引き起こす。
【0011】
最近、(2001年2月23日に出願されたブラジル特許出願第PI0108940号(特許文献1))製品アレル-7(Aller-7)(商標)の植物に基づく抗アレルギー性組成物が、公知となり(www.InterHealthUSA.com)、米国特許第6,730,332号(特許文献2)によって保護されている。それは、以下の抽出物をともなう、植物に基づく相乗的抗アレルギー性化合物である:ターミナリア・チェブラ(Terminalia chebula)果実(15%〜0% w/w);ターミナリア・ベリリカ(Terminalia bellerica)果実(15〜50% w/w);アルビジア・レベック(Albizia lebbeck)皮(0.5〜50% w/w);エンブリカ・オフィシナリス(Emblica officinalis)果実(15〜50% w/w)。それから、それは、以下の抽出物を含んでもよい:パイパー・ロンガム(Piper longum)果実(0.1〜5% w/w);パイパー・ニグラム(Piper nigrum)果実(0.1〜5% w/w);ジンジバー・オフィシナル(Zingiber officinale)根(0.1〜5% w/w)。
【0012】
特許の文書および製品アレル-7(商標)に関する情報(www.arrowroot.com/aller-7.asp)に従って、そのような植物は、アレルギーを処置することが、アユルベーダ医療において公知である。
【0013】
ブラジル特許出願第PI0108940号(特許文献3)の相乗的組成物は、特に、鼻炎および喘息を処置することを目的とする。それは、以下の特徴をともなって、マスト細胞の安定化によって、つまり、アレルギー徴候に関与するヒスタミンの放出の予防によって作用する:
- 特にアレルギー性鼻炎、アレルギー性喘息、およびアレルギー性気管支炎に対する緩和を提供するだけではなく、下にある免疫学的疾患を正すことも助ける強い抗アレルギー活性;
- くしゃみ、鼻詰まり、涙目、のど、目、および鼻の痒み、騒がしい呼吸、ならびに息切れなどのアレルギー徴候の制御。
- それは、その他の抗アレルギー薬に反して、眠気または免疫分離を引き起こさない。それは、抗炎症剤としても作用する。
【0014】
しかしながら、この相乗的抗アレルギー性化合物を含む植物は、アレルギーの処置に対して公知であることに加えて、刊行物Wealth of Asiaにおいてそれらの植物学的説明を有し、それ故に、この地域の植物である。この事実は、本発明者らが現地生産を目的とする場合、制限的因子を構成し得る。一方で、この特許の相乗的組成物は、鎮痙活性を有するが、それは鎮痛活性を提示しない。
【0015】
ブラジルが、地球の植物種の多様性の35%を保持することを考えると、それ故に、それは、抗アレルギー性および抗炎症性プロセスに対する現代治療の開発に決定的な貢献を与え得る。それに加えて、植物治療薬または植物薬物(phytopharmacs)の開発は、社会的および環境的インパクトをともなって、天然原材料の価格を維持安定させることにおいて本質的な役割を提示する。
【0016】
それ故に、現在の抗アレルギーおよび抗炎症薬に関連する前述の不都合を克服する目的をともなって、本発明は、技術の状況のものに同じくらいまたはより有利な天然植物に基づく新しいかつ重要な治療的代替物を提唱する。それは、経口または局所使用のためのカラパ・ギアネンシス・オーブレーの植物治療的産物などの治療的代替物である。
【0017】
カラパ・ギアネンシスは、親水性森林の典型である、アンジローバとして一般的に公知の、センダン科の科のアマゾン種であり、それは、野生であり得、ならびに栽培もされ得る。ブラジルにおいて、この種は、トカンチンス州、大西洋海岸線までのソリモンエス川全体などで生じ、その住民によってならびにアマゾン森林の周辺に住んでいるその他の南アメリカ諸国の住民によって広範に使用されている。
【0018】
この植物種は、その治癒および殺菌性特性により、防虫剤、殺虫剤、解熱剤、駆虫剤として、皮膚炎、病変、および座瘡に対して、一般的に使用される。その皮および葉は、リウマチ、関節炎、および痛みなどの炎症性反応を処置するために、ならびに肺炎などの上気道の感染症に対して、ならびに咳および風邪に対しても使用される。皮は、発熱に対する茶を調製するために使用され、駆虫剤としての役目も果たす。粉末へ変換されると、それは、創傷を処置し、それは、皮膚病、皮膚炎、二次真皮病変、潰瘍、表皮剥離、座瘡における治癒効果を有し、それは、解熱特性も有する。以下の特性は、葉に起因する:湿疹、発疹、およびその他の皮膚病に対して非常に有用であることに加えて、抗下痢剤、駆虫剤、強壮剤、解熱剤、攻撃性マラリア熱におけるキニーネの代用物(Pio Correa)。
【0019】
植物の一つまたは複数の種に関連するまたはしないカラパ・ギアネンシス、またはその抽出物は、外部使用のための薬学的組成物において、以下に適用され得ることが公知である:
1)皮膚、口腔、毛髪などの膜、環境的緊張または加齢によって引き起こされる体のこれらの部分の機能の活力の欠如を予防するまたは効率的に改善するために(特許出願第JP2001-151634号(特許文献4))。
2)毛根のメラニン細胞を活性化し、メラニンの産生を刺激するために、毛髪頭皮に(特許出願第JP2002-020243号(特許文献5))。
【0020】
アンジローバの種子は、防虫剤および殺虫剤として一般的に使用される帯黄色油を提供する。何年もの間、インド人は、ベニノキ塗料の応用のためおよび吸血昆虫防虫剤としてこの油および媒体を使用し、局所応用におけるその低毒性を示した。家庭医療において、カラパ・ギアネンシスの油は、痛む組織、腫瘍、および筋肉病変において塗られるために大いに使用される。それは、以下の治療的特性によって特徴付けられる:治癒、利尿剤、駆虫剤、湿疹に対して非常に有用、下剤、抗リウマチ剤、慢性潰瘍に対して、昆虫咬傷、破傷風、肝炎に対して、皮膚疾患に対して、それは、創傷を消毒し、丹毒の腫れに対して作用する(Pio Correa - Dicionario das plantas uteis do Brasile)。
【0021】
この種の民族薬理学的薬物の使用は、マラリア、ハンセン病、および肺炎の処置も含む。
【0022】
アンジローバの油は、化粧品組成物においても使用される(シャンプー、コンディショニング、および保湿クリーム、それぞれ特許出願BR PI9301949(特許文献6)、BR PI9302004(特許文献7)、およびBR PI9302006(特許文献8))。
【0023】
アンジローバの種子の核から獲得される脂質の抽出物は、皮膚上で使用されるための薬学的または化粧品化合物に関し、かつセルライトに関与するメカニズムを調整するために言及される抽出物を使用する米国特許第5,958,421号(特許文献9)のように、リウマチ痛および筋肉痛に対するその抗炎症特性によって伝統的に使用される。
【0024】
したがって、本発明者らは、現在まで、アンジローバが外部に使用され、その抗炎症作用から主に利益を得ていることを観測する。
【0025】
一方で、米国特許第4,603,137号(特許文献10)は、抗炎症、鎮痛、および免疫調節特性(col. 2、49〜53行目)、特に免疫抑制をともなう、インドにおいて見出された植物からおよびアンジローバの同じ科(センダン科)からの単離物質を記載する。そのようなアルカロイド物質クロモンは、植物ジソキシラム・ビネクタリフェラム(Dysoxylum binectariferum)のいくつかの部分(例えば:葉、枝、幹からの皮および木、ならびに根からの皮および木)から特別に単離され、それは特に以下のように使用され得る:
- 免疫システムに対して望ましくない応答を提示する、概して抗体によるおよび生物体のアレルギー性または高アレルギー性状態による自己免疫疾患の症例において、ならびにマクロファージおよび顆粒細胞によって主に貢献される慢性炎症性応答の症例において提示する患者の処置に対して。
- 器官の移植または拒絶の予防における免疫抑制剤として。リンパ球およびマクロファージは、この予防において重要な役割を果たす。
【0026】
結果として、それぞれの薬剤化合物は、異なりもする。
【0027】
その植物は、アンジローバ(センダン科)の科の同じ起源を持つが、この植物の薬理学的活性成分(アルカロイドクロモン)は、そのような成分が異なる種として獲得されるので、本発明のもの(アンジローバの油および/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学物質、テトラノルトリテルペノイド)とは異なる。結果として、それぞれの薬剤化合物は、異なりもする。
【0028】
本発明の化合物は、軽減された副作用をともなって、以下の薬理学的活性を提示する:抗アレルギー性、抗炎症性、鎮痛性、および免疫調節性。皮膚および呼吸器アレルギーに対する重要な治療的代替物を構成することに加えて、それは、アレルギー源の多様な炎症性反応および感染源の炎症反応の両方においても作用する。それ故に、本発明の化合物は、経口で投与されるまたは局所形式である可能性をともなって、とりわけ、リウマチ性炎症性および変性プロセス、いくつかの外傷、痛み、ならびに手術後炎症、急性有通性症候群の症候処置においても使用される。
【0029】
【特許文献1】ブラジル特許出願第PI0108940号
【特許文献2】米国特許第6,730,332号
【特許文献3】ブラジル特許出願第PI0108940号
【特許文献4】特許出願第JP2001-151634号
【特許文献5】特許出願第JP2002-020243号
【特許文献6】特許出願BR PI9301949
【特許文献7】特許出願BR PI9302004
【特許文献8】特許出願BR PI9302006
【特許文献9】米国特許第5,958,421号
【特許文献10】米国特許第4,603,137号
【発明の開示】
【0030】
発明の概要
本発明は、抗アレルギー、抗炎症、鎮痛、および免疫調節活性をともない、付随効果の実質的な軽減をともない、かつそれらが天然原材料に由来するので低い製造コストを持つ、活性成分としてカラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油および/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物であるテトラノルトリテルペノイドの薬理学的有効量、ならびに媒体および/または薬学的に許容される添加剤を含むことによって特徴付けられる薬学的組成物を提供することを目的とする。
【0031】
本発明は、経口および局所使用に対してこの薬学的組成物を提供し、これらの場合の各々の一つにおいて、組成物は液体または固体形式のいずれかであり得る。それから、局所使用組成物は、半固体形式であってもよい。
【0032】
局所使用に対する本発明の薬学的組成物は、無毒性、または低毒性であり、抗アレルギー、抗炎症、鎮痛、および免疫調節活性をともなう、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油によっておよび/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物であるテトラノルトリテルペノイドで作られ、半固体形式、(クリーム)において特に提供される。
【0033】
本発明の別の具体化は、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油および/またはテトラノルトリテルペノイドに基づく組成物の使用であり、この油から単離された化学的化合物は、抗アレルギー性、抗炎症性、鎮痛性、および免疫調節性薬剤として、その生物学的活性に関与する。
【0034】
本発明の別の具体化は、アレルギー性状態および炎症性プロセスの処置、予防、または阻害の方法であり、言及される処置、予防、または阻害を必要とするヒトへの以前に言及され組成物の治療的有効量の投与を含む。
【0035】
それ故に、本発明の薬学的組成物は、皮膚および呼吸器アレルギーに対する重要な治療的代替物を示す。
【0036】
それから、本発明の別の重要な特徴は、それが、アレルギー源の異なる炎症性反応においてのみ作用するのではなく、感染源の炎症性反応においても作用するという事実である。それ故に、これらの組成物は、とりわけ、リウマチ性、炎症性および変性プロセス、いくつかの外傷、痛み、ならびに手術後炎症、急性痛み症候群の症候処置においても使用され、経口でまたは局所形式において投与され得る。
【0037】
発明の詳細な説明
民族薬理学的データは、上に記載されるように、抗炎症剤として外部に含む、異なる治療目的に対するカラパ・ギアネンシスの油の使用を指定する。
【0038】
しかしながら、現在まで、抗アレルギー、抗炎症、鎮痛、および免疫調節活性をともない、軽減された副作用をともないかつ天然原材料に由来するので低コストである、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油および/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物であるテトラノルトリテルペノイド、ならびに媒体および/または薬学的に許容される添加剤に基づく本発明によって提供される組成物は、記載されていなかった。
【0039】
本発明のこれらの薬学的組成物は、経口または局所使用を介する、ヒトにおけるアレルギー性および炎症性性状態の処置、または予防、または阻害を目的とする。これらの場合の各々の一つにおいて、組成物は、固体として液体形式のいずれかであり得る。それから、局所使用組成物は、半固体形式であってもよい。本発明の局所使用に対する薬学的組成物は、無毒性または低毒性である。
【0040】
本発明の薬学的組成物の抗アレルギーおよび抗炎症活性は、その抗浮腫形成(anti-edematogenic)活性による。
【0041】
本発明において、経口で投与される場合、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油ならびにテトラノルトリテルペノイドの抗浮腫形成活性が示されることが留意されるべきである。同様に、局所応用を介して、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの油および/またはテトラノルトリテルペノイドを使用する製剤は、アレルギー性浮腫を阻害することも可能である。本発明の局所使用に対する組成物は、無毒性であり、または低毒性を提示し、半固体形式において特に提供される(クリーム状)。
【0042】
本発明において、カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油および/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物であるテトラノルトリテルペノイドに基づく薬学的組成物の抗アレルギー活性は、インビボで生物学的試行において観測された、炎症性応答に関与するメディエーターである抗ヒスタミン性のブラジキニンのアンタゴニストおよび血小板凝集因子に対するアンタゴニストとしてのこれらの化合物の活性によって特徴付けられた。
【0043】
炎症誘発性刺激に直面して、カラパ・ギアネンシスの油からの本発明の薬学的組成物は、細胞可動化、リンパ球増殖、食作用、およびタンパク質オーバーフローを阻害するように作用する。
【0044】
本発明の薬学的組成物の免疫調節活性およびさらに抗炎症性は、ガンマ-インターフェロン、腫瘍壊死因子(TNF)、一酸化窒素の産生に対するテトラノルトリテルペノイドの阻害活性によっても特徴付けられ、同様に、その免疫調節活性は、リンパ球Tの誘導性増殖ならびにマウスマクロファージによる食作用に対する阻害によっても特徴付けられた。それから、この活性が、テトラノルトリテルペノイドが単離されるカラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出される油に共通であることが明らかである。
【0045】
カラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油およびテトラノルトリテルペノイドの阻害活性を介して、鎮痛活性は、本発明の薬学的組成物を用いて痛覚過敏に対して特徴付けられた。
【0046】
さらに、本発明の組成物は、副作用の軽減を提示することが証明されている。
【0047】
本発明の薬学的組成物は、皮膚アレルギー(例えば:蕁麻疹)および呼吸器アレルギーに対する重要な治療的代替物を提示することに加えて、アレルギー源の多様な炎症性応答において、または感染源の炎症性応答においても作用する。それ故に、これらの組成物は、とりわけ、リウマチ性プロセスおよび変性性、いくつかの外傷、痛み、ならびに手術後炎症、急性有通性症候群の症候処置においても使用され、それは、経口でまたは局所的に投与され得る。
【0048】
テトラノルトリテルペノイドは、公知である。それらは、4つの炭素原子(C-24、C-25、C-26、およびC-27)を失い、炭素C-20、C-21、C-22、およびC-23が、フラン環に変換されているトリテルペンである。分子のこの混合物において、以下の一つが含まれる:6α-アセトキシゲデュニン(acetoxygedunin)、7-デアセトキシ-7-オキソゲデュニン、アンジロビン(andirobin)、メチルアンゴレンセート(methyl angolensate)、ゲデュニン、および6α-アセトキシエポキシアザジラジオン(acetoxyepoxyazadiradion)。
【0049】
言及される化合物の混合物によって構成されるテトラノルトリテルペノイドが、以前に見られるように、抗アレルギー、抗炎症、鎮痛、および免疫調節活性を提示するという事実により、本発明者らは、それらの構成物質も、同じ特徴を提示すると考えることができる。
【0050】
経口投与に対して、本発明の薬学的組成物は、粉末、錠剤、ピル、カプセルとして、または乳液、溶液、もしくは懸濁液として提示され得る。この場合における非活性構成要素は、賦形剤、連結剤、崩壊剤、希釈剤、潤滑剤などを含む。
【0051】
固体組成物は、アミド、ラクトース、特定の種類の炭酸塩および重炭酸塩、リン酸塩、タルカムなどの、錠剤の製造に適した非毒性賦形剤との混合物において活性成分を含む。錠剤は、薬物の崩壊および吸収が生じ得る胃腸管に応じて、コーティングされ得る、またはされ得ない。
【0052】
懸濁液、シロップ、または液溶液の場合、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アカシアゴム、レシチンなどの賦形剤、および防腐剤、着色剤、香味剤、濃化剤、ポリオール、サッカロース、グルコースなどの一つまたは複数の添加剤。
【0053】
局所使用に対する本発明の薬学的組成物は、クリーム、軟膏、ローション、ゲル、溶液、または懸濁液の形式であり得る。非活性構成要素は、この場合において通常使用されるものである。
【0054】
本発明は、以下に提示される実施例を介して、詳細に記載される。本発明は、これらの実施例に限定されないが、それは、それが作動する限定内のバリエーションおよび改変も含むことを留意する必要がある。
【0055】
実施例1:
抽出物の調製
(a)カラパ・ギアネンシス・オーブレーの油
本発明の使用されるカラパ・ギアネンシスの油は、種子の機械的圧搾によって獲得された。実験における使用に対して、油のアリコートは、それらの完全な溶融まで40℃で加熱され、1μLのtween/全量のmgの割合で、滅菌生理食塩水溶液およびTween 20に希釈された。処置溶液の調製に対して、油は、加熱されることを必要とする。産物の化学的安定性を保証することを目的として、油の各々のアリコートは、2回まで40℃の加熱を受けた。
【0056】
(b)テトラノルトリテルペノイド
本発明のテトラノルトリテルペノイドは、アンジローバの油として、またはアンジローバの種子のバガスから獲得され得る。各々の場合において使用されるプロセスは、従来的なものである。
【0057】
アンジローバの油は、攪拌する、デカントするために放置する、上清を回収する最低で3段階において、アセトニトリルで抽出される。上清を濾過し、Rotavaporにおいて蒸発させる。
【0058】
およそ5日、1日あたり8時間による農薬グレードヘキサンでのアンジローバの種子のバガスの抽出の後、物質は、固体物質の沈降物のために、静置される。その後、濾過がなされ、固体物質は、乾燥させるためにシャントリー(chantry)に置かれる。次いで、それは、濾過され(strained)、乾燥させるために放置される。
【0059】
テトラノルトリテルペノイドは、1μLのtween/全量のmgの割合で、滅菌生理食塩水溶液およびTween 20に可溶にされた。
【0060】
溶液は、200μL(マウスに対して)または400μL(ラットに対して)の容積における12.5;25;50;100、および200 mg/Kgの投薬量における投与に対して調製された。
【0061】
実施例2:
溶液、薬物、および製剤の調製
なされる実験において使用される溶液、薬物、および製剤は、以下のように記載される。
【0062】
(a)薬物の調製
錠剤におけるプロメタジンの塩化物(Aventis)は、使用の直前に調製されたNaCl 0.9%の滅菌溶液に浸され、計量され、かつ可溶にされた。シプロヘプタジン(Sigma)は、水に可溶にされた。ジピロンは、希釈され、ジクロフェネート(diclophenate)は、新鮮な水(0.22μm)に可溶にされた。デキサメタゾン(Sigma)、WEB 2170(Boehringer-Ingelheim)、およびHOE 140(Sigma)は、滅菌NaCl(0.9%)溶液に可溶にされた。クリームにおけるプロメタジン(Rhodia Farma)は、動物の足蹠に直接的に適用された。
【0063】
すべての薬物は、使用の直前に調製された。
【0064】
(b)溶液の調製
生理食塩水
NaCl 0.9 g
蒸留水(qsp) 100.00 mL
7.2〜7.4に調整されたpH
【0065】
ヘパリン化生理食塩水
生理食塩水 100.00 ml
ヘパリン 2,000 UI
7.2〜7.4に調整されたpH
【0066】
リン酸塩タンポン(PBS)
NaH2PO4.H2O 0.256 g
Na2HPO4.12H2O 3.004 g
NaCl 8.766 g
蒸留水(qsp) 1000 mL
7.2〜7.4に調整されたpH
【0067】
ヘパリン化PBS
PBS 1000 mL
ヘパリン 20,000 UI
7.2〜7.4に調整されたpH
【0068】
PBS/Tween
Tween 20 50.0μL
PBS 100.0 mL
【0069】
May-Grunwald
May-Grunwald 0.2g
メタノール 100.0 mL
【0070】
上の項目は混合され、60℃で2時間加熱され、濾紙において濾過される。
【0071】
ギムザ
ギムザ 1.0 g
グリセリン 60.0 mL
メタノール 56.0 mL
【0072】
上の項目は混合され、60℃で2時間加熱され、濾紙において濾過される。使用の溶液に対して、溶液は10倍希釈される。
【0073】
Turkの液体
氷冷酢酸P.A. 2.0 mL
Violet Crystal (qsp) 5.0 mg
蒸留水(qsp) 100.0 mL
【0074】
RPMI/ゲンタマイシン
RPMI 10.4 g
ゲンタマイシン 25 mg
脱イオン水(qsp) 1.00 L
【0075】
Greissの試薬
溶液A
スルファニルアミド - 1.0 g
H3PO4 - 5.0 mL
蒸留水(qsp) 100.0 mL
溶液B
α-ナフチルチレノジアミン(α-Naftiletilenodiamine) 100.00 mg
蒸留水(qsp) 100 mL
【0076】
溶液AおよびBは、使用の時に、等分(1:1)にて混合される。
【0077】
XIX-PBS/ミルク
PBS/ミルク Sigma 3.0 g
蒸留水(qsp) 100 mL
【0078】
ELISAの曝露の溶液
OPD(オルトフェニレノジアミン(fenilenodiamine)の二塩酸塩) 5.0
クエン酸塩 121.5 mg
ナトリウムの過ホウ酸塩 30 mg
蒸留水(qsp) 10.0 mL
【0079】
2Mの硫酸の溶液
H2SO4 P.A. 166.67 mL
蒸留水(qsp) 1000.0 mL
【0080】
(a)局所製剤の調製
構成要素およびそのパーセンテージは、製剤において記載される。そのような調製は、クリームおよびローションとして提示され得る。
【0081】
油性構成要素(乳剤化基剤、加湿剤、および保存剤)は、75℃で加熱され、水性構成要素は、80℃の温度まで、それらの全溶解まで加熱された。その後、相が、もう一方に精通し(versed)、製剤の完全な冷却まで、攪拌(2,000 rpm)下でホモジナイズされた。
【0082】
実施例3:
経口で投与されるカラパ・ギアネンシスの油およびテトラノルトリテルペノイドの抗アレルギー活性に関するインビボアッセイの方法。
以下のように記載されるインビボのすべての手順に対して、18〜25グラムの体重のSwissオスマウスおよび/または200〜300グラムの体重のオスWistarラットが使用された。動物は、Central Biotery of Fundacao Oswaldo Cruzによって供給され、使用の時までLaboratorio de Farmacologia Aplicada, Far-Manguinhosのバイオテリー(biotery)において維持された。動物は、水および飼料への自由なアクセスを有し、25℃の温度において明確な明および暗の12時間の交互のサイクルを受けた。動物は、3日間駆虫剤(メベンダゾール、20 mg/1000 mLの水)で処置され、3日の間隔の後に実験に対してのみ使用された。すべての実験手順は、Ethics of Animal Experiments of Fundacao Oswaldo Cruz, RJに従ってなされた。
【0083】
a)足蹠の浮腫の試験
動物は、マウスまたはラットそれぞれに対して50または100μL/足蹠の体積で、後足蹠の一つにおいて、刺激(ヒスタミン、ブラジキニン、およびPAF-血小板活性化因子)の内植注射を介して刺激された。使用された投薬量は、100μg/足蹠のヒスタミン、10 nmol/足蹠のブラジキニン、および1μg/足蹠のPAFであった(本発明者らは、ブラジキニンのみが、50μLの体積において注射されたことに注目する)。足蹠の対側側において、同じ体積の媒体(ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水)。刺激の30分または1時間後、浮腫は、測定トレイにおける各々の足蹠の挿入によって産生される液(0.5 g NaCl;3 mL Extran 100%/1L)の置換を介して、デジタルプレチスモグラフで分析された。各々の分析は、3回行なわれた。
【0084】
b)足蹠のアレルギー性浮腫の試験
この試行は、ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水に希釈された50μgの卵アルブミン+5 mg(Al(OH)3)を含む200μLの懸濁液での背側領域における皮下注射(s.c.)を介して、以前に感作された動物においてなされた。足蹠の浮腫は、感作の14日後に、後足蹠の一つにおける卵アルブミン(3μg/足蹠、50μLの最終体積)の内植足蹠注射によって誘導された。対側足蹠は、同じ体積の媒体(溶液生理食塩水)の注射を受けた。浮腫は、測定トレイにおける試験における足蹠の挿入によって産生される液(0.5 g NaCl;3 mL Extran 100%/1L)の置換を介して、デジタルプレチスモグラフにおいて分析された。各々の分析は、3回行なわれた。
【0085】
c)耳の浮腫の試験
耳浮腫は、刺激の24時間前に、エバンスブルー 1%(25 mg/Kg)の眼窩神経叢における静脈内注射(i.v.)で、麻酔されたマウス(ペントバルビタール 40 mg/kg、静脈内を介して、i.v.)において誘導された。動物は、ガラスシリンジおよび直径30 1/2 Gの針を用いて、耳の上面におけるヒスタミン(25μLにおける10μg/部位)の皮内注射(i.d.)で刺激された。刺激された耳の反対側の耳は、同じ体積の媒体(ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水)を受けた。刺激の30分後、動物は、CO2のチャンバーにおいて屠殺され、それらの耳は、除去され、エバンスブルーの抽出のために24時間ホルムアミド(500μL/耳)に置かれた。上清におけるエバンスブルーの濃度は、λ600 nmでスペクトロフォトメーター(SpectraMax(登録商標))を介して分析された。エバンスブルーの濃度は、パターン曲線の光学密度(D.O.)を比較して決定される(25.6〜0.2μg/mL)。
【0086】
d)胸膜炎試験
胸膜炎は、100μLの最終体積でヒスタミン(100μg/腔)の胸郭内注射(i.t)を介して誘導された。対照群は、100μLの媒体(滅菌生理食塩水)を受けた。刺激の1時間後、動物は、CO2のチャンバーにおいて屠殺され、それらの胸腔は、ヘパリン化リン酸塩タンポン(PBS)(20 UI/mL)で曝露かつ洗浄された。動物の胸膜腔は、マウスおよびラットに対してそれぞれ1および3 mLの体積で自動ピペットを用いて洗浄された。胸膜洗浄は、以下のように記載されるように、タンパク質浸出の後の評価のために細胞を除去するために、収集されかつ遠心された(740 g、10分)。マウスでなされた実験において、それらは、眼窩神経叢においてエバンスブルー 1%(25 mg/Kg)を以前に静脈内に注射され、タンパク質浸出は、λ600 nmでスペクトロフォトメーターを介して、エバンスブルーのオーバーフローを介して評価された。エバンスブルーの濃度は、洗浄の光学密度(D.O.)をエバンスブルーのパターン曲線(25.6〜0.2μg/mLの)と比較して決定された。結果は、エバンスブルーのμg/mLとして表現された。ラットにおける分析に対して、胸膜洗浄の浸出は、段階的シリンジの助けで腔から収集された体積の測定によって評価され、タンパク質のオーバーフローは、Lowry(Lowry et al., 1951)の方法による上清におけるタンパク質の定量化によって評価された。胸膜洗浄における全白血球の数のカウントは、赤血球の溶解(lise)のためのTurk液体において40倍に希釈された胸膜の割当として、Neubauerチャンバーの助けでなされた。単核細胞、好中球、および好酸球の異なったカウントは、油浸の対物レンズ(100×)下の光学顕微鏡の助けで、May-Grunwald-ギムザ法による着色細胞スワブを介してなされた。結果は、腔あたりの細胞の数(×106)として表現される。
【0087】
e)アレルギー性胸膜炎の試験
この試行は、ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水(200μL/動物)に希釈された50μgの卵アルブミン+5 mg(Al(OH)3)を含む200μLの懸濁液の背側領域における皮下注射(s.c.)を介して、以前に感作された動物において行なわれた。感作の14日後に、動物は、胸郭内注射によって卵アルブミン(12.5μg/腔)で負荷された。100μLの最終体積において。対照動物は、等しい体積の滅菌生理食塩水を受けた。卵アルブミンでの負荷の1時間後、動物、それらの胸腔は、ヘパリン化PBS(20 UI/mL)で1 mL(マウス)または3 mL(ラット)で曝露かつ洗浄された。洗浄された胸膜は、タンパク質浸出の評価のために収集された。
【0088】
f)処置
油またはテトラノルトリテルペノイドでの処置は、水への自由なアクセスをともなう12時間の以前の絶食において保たれた覚醒動物において、刺激の1時間前に経口(p.o)で行なわれた。処置溶液は、マウス(25gの)またはラット(200gの)に対して200μLまたは400μLの体積で、球形端をともなう曲線針の助けで投与された。使用された用量は、マウスに対して200または400 mg/Kg、およびラットに対して150または300 mg/Kgであった。テトラノルトリテルペノイドは、12.5;25;50;100、および200 mg/Kgの用量において投与された。カラパ・ギアネンシスの油および/またはテトラノルトリテルペノイドに基づく製剤での局所処置は、スパチュラの助けで行なわれ、処置される足蹠は、クリームの吸収を可能にするために5分間固定された。局所処置は、刺激の30分前になされた。以下の阻害剤は、刺激の1時間前に経口で(p.o.)投与された:プロメタジン(受容体H1の競合的アンタゴニスト;10、30、または60 mg/Kg)、シプロヘプタジン(受容体H2のセロトニン作動性アンタゴニスト;30 mg/Kg)、WEB 2170(PAFのアンタゴニスト;16 mg/Kg)、ジピロン(抗炎症剤および解熱剤;100 mg/Kg)、およびカリウムのジクロフェナック(シクロオキシゲナーゼ-1および-2の阻害剤;100 mg/Kg)。デキサメタゾン(抗炎症剤;2 mg/Kg、p.o.)は、刺激の24および1時間前に投与され、HOE 140(ブラジキニンに対するアンタゴニスト;1μg/足蹠)の投与は、内植注射によって刺激の直前に行なわれた。
【0089】
実施例4:
経口で投与されるカラパ・ギアネンシスの油の抗アレルギー活性のインビボ評価
カラパ・ギアネンシスの油の抗アレルギー活性の評価に対して、試験されるモデルに応じて、200および400 mg/Kgの投薬量が、マウスに対して試験され、150および300 mg/Kgが、ラットに対して試験された。処置の溶液は、刺激の1時間前に経口で(p.o.)投与された。比較の効果に対して、本発明者らは、参照の阻害剤として、H1受容体の競合的アンタゴニストであるプロメタジンの抗ヒスタミン性クロライドレート(chloridrate)を使用する。結果は、平均および平均のパターンエラーおよび(AND.P.M.)として表現され、0.05よりも低いまたは等しい(p≦0.05)有意性のレベルをともなって、Newman-Keulsの多重比較の検定またはStudentのT検定が後に続く分散の分析(ANOVA)を介して統計的に分析された。
【0090】
図1は、足蹠のアレルギー性浮腫のモデルにおける100、200、300、および400 mg/Kgの用量でのカラパ・ギアネンシスの油でのマウスの前処置結果をしめす。各々のバーは、少なくとも7匹の動物の平均±AND.P.Mを示す。白バーは、卵アルブミンでの内植刺激を受けた動物の群に相当する。黒バーは、プロメタジン(陽性対照)での経口前処置を受けた群に相当し、斜線バーは、油の異なる用量で前処置された動物を示す。すべての群は、卵アルブミンでの刺激の14日前に卵アルブミンで感作された。アステリスクは、検定T StudentおよびNewman Keulsに従って、陽性対照群に対する統計的に異なる値を示す(p≦0.05)。図1は、文献における報告に従って(Sampaio and col., 1995)、マウスにおける卵アルブミン(3μg/足蹠)での内植注射が、足蹠の浮腫を誘導することができたことを示す。この浮腫は、プロメタジン(30 mg/Kg)での経口処置によって有意に阻害された。カラパ・ギアネンシスの油での前処置は、用量間の差を示すことなく、100、200、300、および400 mg/Kgの用量で、卵アルブミンによって誘導された浮腫を有意に阻害することができた。
【0091】
実施例5:
経口で投与されるカラパ・ギアネンシスの油の抗ヒスタミン活性のインビボ評価
アレルギー性応答に関与するメディエーターの中で、ヒスタミンは、重要な役割を提示し、血管浸透性の増加、タンパク質オーバーフロー、および浮腫をもたらす(Bilici et al)。したがって、カラパ・ギアネンシスの油の抗ヒスタミン活性が分析された。図2は、マウスにおいてヒスタミン(100μg/足蹠)の内植刺激によって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油の経口前処置結果を示す。各々のバーは、8匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。黒バーは、ヒスタミンで刺激された群(陽性対照)の平均に相当する。白バーは、プロメタジン(10 mg/Kg、p.o.)で以前に処置された群の平均に相当し、斜線バーは、100、200、300、および400 mg/Kgの用量においてカラパ・ギアネンシスの油で前処置された群に相当する。アステリスクは、T StudentおよびNewman Keuls検定に従って、陽性対照群に対して統計的に異なる値を示す(p≦0.05)。図2は、カラパ・ギアネンシスの油での前処置が、参照の阻害剤(プロメタジン)と同じ大きさで、試験されたすべての用量においてヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫を有意に阻害することができたことを示す。
【0092】
その後、カラパ・ギアネンシスの油の抗ヒスタミン効果は、別の実験モデル、耳浮腫において評価された。図3は、感作動物においてヒスタミンによって誘導された耳浮腫に対する200および400 mg/Kgの用量における油での前処置経口結果を示す。各々のバーは、7匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。T StudentおよびNewman Keuls検定に従って、アステリスクは、生理食塩水群(陰性対照)に対する統計的に異なる値を示し、+は、ヒスタミンで刺激された群(陽性対照)に対する差を示す(p≦0.05)。図3は、ヒスタミンの注射が、マウスの耳におけるタンパク質オーバーフローを誘導することができたこと(第二カラム)、およびプロメタジン(10 mg/Kg、p.o.)での経口前処置が、ヒスタミンによって誘導された浮腫を有意に阻害することができたこと(第三カラム)を示す。同様に、カラパ・ギアネンシスの油の2つの用量(200および400 mg/Kg、p.o.)での前処置は、参照の阻害剤と同じ大きさで、30分の期間においてヒスタミンの注射によって引き起こされた浮腫を有意に阻害することができた。
【0093】
カラパ・ギアネンシスの油の抗ヒスタミン活性の評価は、胸膜炎のモデルによっても評価された(da Cunha and col, 2001; Calheiros and col., 2001)。図4は、Swissマウスにおいてヒスタミンによって誘導された胸膜炎におけるタンパク質浸出に対する200および400 mg/Kgの用量での油での経口の前処置結果を示す。各々のバーは、8匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。T StudentおよびNewman Keulsの検定に従って、アステリスクは、生理食塩水の胸郭内注射を受けた群(陰性対照)に対する統計的に異なる値を示し、+は、ヒスタミンで刺激された群(陽性対照)に対する差を示す(p≦0.05)。図は、ヒスタミン(100μg/腔)の注射が、陰性対照群とは有意に異なるマウスの胸膜活性に対するタンパク質オーバーフローを誘導することができたことを示す(第二カラム)。プロメタジン(30 mg/Kg、p.o.)での経口の経口前処置(第三カラム)は、ヒスタミンによって誘導されたタンパク質オーバーフローを有意に阻害することができた。同様に、カラパ・ギアネンシスの油の2つの用量(200および400 mg/Kg、p.o.)での前処置は、参照の阻害剤と同じ大きさで、ヒスタミンによって誘導された胸膜浸出を有意に阻害することができた。
【0094】
同じ実験モデルが、図5において示されるように、Wistarラットにおいて使用された。本図において、各々のバーは、少なくとも8匹の動物の平均±AND.P.M.に相当する。第一バーは、非刺激群(生理食塩水注射を受けた)の平均に相当し、その他の群は、ヒスタミン(100μg/腔)で刺激された。第二バーは、処置されなかった動物に相当し、第三は、経口で参照の阻害剤(プロメタジン、30 mg/Kg)で処置された動物に相当する。その他のバーは、経口で200および400 mg/kgの用量におけるカラパ・ギアネンシスの油での前処置を受けた群に相当する。T StudentおよびNewman Keulsの検定に従って、アステリスクは、生理食塩水の胸郭内注射を受けた群(陰性対照)との間の統計的な差を示し、+は、ヒスタミンで刺激された群(陽性対照)に対する差を示す(p≦0.05)。図は、ヒスタミンの注射が、陰性対照群とは有意に異なるラットの胸膜腔のタンパク質オーバーフローを誘導することができたことを示す(第二カラム)。カラパ・ギアネンシスの油の2つの用量(200および400 mg/Kg、p.o.)での経口前処置は、プロメタジン(30 mg/Kg、p.o.)と同じ強度で、ヒスタミンによって誘導されたタンパク質オーバーフローを有意に阻害することができた。
【0095】
実施例6:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの抗アレルギー活性のインビボ評価
テトラノルトリテルペノイドの抗アレルギー活性は、Swissマウスにおける足蹠の浮腫を介して評価された(図6)。図6において、各々のバーは、少なくとも8匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。提示される結果は、感作されたマウスにおける卵アルブミン(3μg/足蹠)の注射によって誘導された浮腫(第一バー)、およびプロメタジン(30 mg/Kg、第二バー)での経口前処置による浮腫の阻害を実証する。その他のバーは、テトラノルトリテルペノイドで経口で前処置された群に相当し、50;100、および200 mg/Kgの用量は、アレルギー性浮腫を阻害することができたが、12.5および25 mg/Kgの用量は阻害しなかったことを実証する。アステリスクは、多重比較Student Newman Keulsの検定に従って、刺激されかつ非処置である群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。
【0096】
テトラノルトリテルペノイドの抗アレルギー活性は、アレルギー性胸膜炎モデルによっても評価された(Penido and col., 2001、Sampaio and col., 2000)。図7は、24時間の期間の間、Swissマウスにおいて卵アルブミンによって誘導された胸膜炎に対する25、50、100、および200 mg/Kgの用量でのテトラノルトリテルペノイドでの経口前処置結果を示す。各々のバーは、少なくとも8匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。T StudentおよびNewman Keulsの検定に従って、アステリスクは、生理食塩水の胸郭内注射を受けた群(陰性対照)に対する統計的に異なる値を示し、+は、卵アルブミンで刺激された群(陽性対照)に対する差を示す(p≦0.05)。図は、卵アルブミン(12μg/腔)の注射が、陰性対照群とは有意に異なるマウスの胸膜腔に対するタンパク質オーバーフローを誘導することができたことを示す(第二カラム)。デキサメタゾンは、抗炎症剤であり、2 mg/Kg(30 mg/Kg、p.o.)の用量(第三カラム)は、卵アルブミンによって誘導された細胞蓄積を有意に阻害することができた。同様に、テトラノルトリテルペノイドの2つの用量(50、100、200 mg/Kg、p.o.)での前処置は、胸膜腔に対する好酸球の可動化の阻害により、参照の阻害剤と同じ大きさで、卵アルブミンによって誘導された全白血球の蓄積を有意に阻害することができた。
【0097】
実施例7:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの抗ヒスタミン活性のインビボ評価
その後、テトラノルトリテルペノイドの抗ヒスタミン活性が、足蹠の浮腫、耳浮腫、および胸膜炎のモデルを介して評価された。図8は、マウス(a、12.5;25;50;100、および200 mg/Kg)およびラット(b、12.5;25;50、および100 mg/Kg)においてヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫に対するテトラノルトリテルペノイドでの経口前処置結果に関連する。マウスでの実験において、プロメタジンの抗ヒスタミン性クロロハイドレートが、陽性対照として、比較の手段によって、参照の阻害剤として使用された。ラットでの実験において、セロトニン(5-HT2)およびヒスタミン(H1)の受容体のペアに対するアンタゴニストであるシプロヘプタジンが使用された。各々のバーは、図8aにおける8匹の動物および図8bにおける5匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。白バーは、処置を受けなかった、ヒスタミンで刺激された動物(陽性対照)の平均を示す。黒バーは、参照の阻害剤(マウスに対してプロメタジン30 mg/Kg、ラットに対してシプロヘプタジン30 mg/Kg)での経口前処置を受ける、ヒスタミンで刺激された群に相当する。斜線バーは、ヒスタミンで刺激され、かつテトラノルトリテルペノイドの異なる用量で経口で前処置された動物の群を示す。アステリスクは、陽性対照群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。以前に実証されたように、図は、ヒスタミンでの内植刺激が、マウス(Sampaio and col., 1995)およびラット(Henriques and col., 1991)において浮腫を誘導することができ、この現象が、使用された参照化合物によって阻害されたことを示す。マウスにおいて、試験されたテトラノルトリテルペノイドのすべての用量は、ヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫を有意に阻害することができたが、ラットにおいては、12.5 mg/Kgより上の用量のみが、この反応を阻害することができた。留意されたい:図8。
【0098】
その後、テトラノルトリテルペノイドの抗ヒスタミン活性が、マウスにおける耳浮腫において評価された(図9)。この図において、各々のバーは、7匹の動物の平均±AND.P.M.に相当する。アステリスクは、陰性対照群(生理食塩水を注射された)と陽性対照(ヒスタミンを注射された)との間の統計的な差を示す(p≦0.05)。+は、陽性対照群に対する統計的な差を示す。グラフは、ヒスタミンの注射が、刺激に30分後に、生理食塩水を注射された群(第一バー)の平均とは有意に異なる、マウスの耳に対する血漿のオーバーフローを誘導することができたことを示す(第二バー)。テトラノルトリテルペノイドの2つの用量(50および100 mg/Kg)での経口の前処置は、参照の阻害剤(プロメタジン、10 mg/Kg、p.o.)での前処置と同じ大きさで、浮腫の形成を阻害することができた。
【0099】
図10は、マウスにおいてヒスタミンによって誘導された胸膜炎のモデルにおけるテトラノルトリテルペノイドの抗浮腫形成効果を示す。各々のバーは、7匹の動物の平均±AND.P.M.に相当する。アステリスクは、陰性対照群(生理食塩水を注射された)と陽性対照(ヒスタミンを注射された)との間の統計的な差を示す(p≦0.05)。+は、陽性対照群に対する統計的な差を示す。図が示すように、ヒスタミン(100μg/腔)での胸郭内刺激は、陰性対照群(第一バー)と比較した場合、1時間の期間において浸出胸膜を誘導することができた(第二バー)。その他のバーは、プロメタジン(30 mg/Kg、第三バー)またはテトラノルトリテルペノイドの異なる用量(25、50、100、および200 mg/Kg、その他のバー)で経口で前処置され、かつ処置の1時間後にヒスタミンで刺激された群の平均に相当する。本発明者らは、テトラノルトリテルペノイドのすべての用量が、処置された群の平均間の統計的な差をともなわずに、胸腔に対する血漿浸出を阻害することができたことを観測し得る。
【0100】
実施例8:
局所的に投与される、カラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドのクリーム状製剤の抗アレルギー活性に関するインビボ試行の方法
局所使用に対するカラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドのクリーム状製剤の抗アレルギー活性の分析は、SwissマウスおよびWistarラットにおける足蹠のアレルギー性浮腫の方法を介して行なわれた。これに対して、本発明の特定の製剤での局所処置は、動物の後足蹠の一つにおいて行なわれた。「ブランク」(すべての賦形剤を含むが、活性成分を提供されない製剤)を受けた対照群が、研究に含まれたことに注目することは重要である。クリームの適用は、スパチュラの助けでなされ、後足蹠は、クリームの吸収を可能にするために5分間固定された。局所処置の30分後、以前に感作された動物における卵アルブミン(3μg/足蹠)の内植注射を介して、刺激がなされた。浮腫の分析は、刺激の30分後になされた。
【0101】
実施例9:
局所的に投与される、カラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤の抗アレルギー活性に関するインビボ試行の評価
図11は、マウスにおいて卵アルブミン(3μg/足蹠)によって誘導されたマウス(A)およびラット(B)における足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤での前処置局所結果に言及する。両方の実験において、クリームにおけるプロメタジンは、参照の阻害剤として使用された。各々のバーは、群ごとに7匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。白バーは、処置を受けなかった、卵アルブミンで刺激された動物の平均を示す(陽性対照)。対照製剤(賦形剤)での処置が、処置動物の足蹠の体積において任意の変更を誘導しなかったことに注目することは重要である。黒バーは、プロメタジンのクリームでの局所前処置を受けた、卵アルブミンで刺激された群に相当する。斜線バーは、卵アルブミンで刺激され、かつカラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤で前処置された動物の群を示す。アステリスクは、陽性対照群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。図は、卵アルブミンでの内植刺激が、マウスにおいて浮腫を誘導することができ、この現象が、プロメタジンのクリームによって阻害されたことを示す。観測され得るように、カラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤は、卵アルブミンによる刺激の30分前にマウスの足蹠において適用される場合、統計的に有意な抗アレルギー活性を提示した。(製剤HおよびIも、ラットにおいて良い結果を示した)
【0102】
実施例10:
局所的に投与される、カラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤の抗ヒスタミン活性に関するインビボ試行の方法
局所使用に対するカラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤の抗炎症活性の分析は、SwissマウスおよびWistarラットにおける足蹠の浮腫の方法を介してなされた。これに対して、局所処置は、試験製剤を用いて、動物の後足蹠において行なわれた。すべての賦形剤を含むが活性成分を提供しない製剤が、対照群に与えられた(ブランク)。クリームの適用は、スパチュラの助けで行なわれ、後足蹠は、クリームの吸収を可能にするために5分間固定された。局所処置の30分後、ヒスタミン(100μg/足蹠)の内植注射を介して、刺激がなされた。浮腫の分析は、刺激の30分後に行なわれた。
【0103】
実施例11:
局所的に投与される、カラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤の抗ヒスタミン活性に関するインビボ試行の評価
図12は、マウス(A)およびラット(B)においてヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤での局所前処置結果に言及する。両方の実験において、クリームにおけるプロメタジンは、参照の阻害剤として使用された(陽性対照)。各々のバーは、図12(A)における8匹の動物および図12(B)における5匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。白バーは、処置を受けなかった、ヒスタミンで刺激された動物の平均を示す(陽性対照)。対照製剤(賦形剤)での処置が、処置動物の足蹠の体積において任意の変更を誘導しなかったことに注目することは重要である。黒バーは、プロメタジンのクリームでの局所前処置を受けた、ヒスタミンで刺激された群に相当する。斜線バーは、ヒスタミンで刺激され、かつカラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤で前処置された動物の群を示す。アステリスクは、陽性対照群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。図は、ヒスタミンでの内植刺激が、マウスおよびラットにおいて浮腫を誘導することができ、この現象が、プロメタジンのクリームによって阻害されたことを示す。注目され得るように、カラパ・ギアネンシスの油およびカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドに基づくクリーム状製剤は、ヒスタミンでの刺激の30分前にマウスおよびラットの足蹠に局所的に適用される場合、有意な統計的抗ヒスタミン活性を提示した。[図12は、マウス(A)に対する結果を示すのみであり、ラットに対する結果はない(B)。]
【0104】
実施例12:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油の抗炎症活性に関するインビボ試行の方法
カラパ・ギアネンシスの油の抗炎症活性は、オスSwissマウスにおいて、以下のように記載される、異なる刺激によって誘導される足蹠の浮腫および胸膜炎を介して評価された。
【0105】
a)足蹠の浮腫の試験
動物は、50μL/足蹠の体積で後足蹠の一つにおける刺激(ジモサン(zimosan)またはカラゲニン)の内植注射を介して刺激された。使用された用量は、500μg/足蹠のジモサンおよび300μg/足蹠のカラゲニンであった。対側において、同じ体積の媒体が、注射された(ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水)。刺激の4時間後、浮腫は、測定トレイにおける各々の足蹠の挿入によって産生される液(0.5 g NaCl;3 mL Extran 100%/1L)の置換を介して、デジタルプレチスモグラフで分析された。各々の分析は、3回行なわれた。
【0106】
b)胸膜炎の試験
胸膜炎は、100μLの最終体積でカラゲニン(300μg/腔)の胸郭内注射(i.t)を介して誘導された(Henriques and col., 1991)。対照群は、100μLの媒体(滅菌生理食塩水)を受けた。刺激の4時間後、動物はCO2チャンバーにおいて屠殺され、それらの胸胸膜は、ヘパリン化リン酸塩タンポン(PBS)(20 UI/mL)で曝露かつ洗浄された。動物の胸膜腔は、1 mLの体積で自動ピペットの助けで洗浄された。胸膜洗浄は、以下のように記載されるように、タンパク質浸出の後の評価のために細胞を除去するために、収集されかつ遠心された(740 g、10分)。マウスは、眼窩神経叢でエバンスブルー 1%(25 mg/Kg)を以前に静脈内に注射され、タンパク質浸出は、λ600 nmでスペクトロフォトメーターを介して、エバンスブルーのオーバーフローを介して評価された。エバンスブルーの濃度は、洗浄の光学密度(D.O.)をエバンスブルーのパターン曲線(25.6〜0.2μg/mL)と比較して決定された。結果は、エバンスブルーのμg/mLとして表現された。胸膜洗浄における全白血球の数のカウントは、赤血球の溶解のためのTurk液体において40倍に希釈された胸膜から除去された割当として、Neubauerチャンバーの助けでなされた。単核細胞、好中球、および好酸球の異なったカウントは、油浸の対物レンズ(100×)下の光学顕微鏡の助けで、May-Grunwald-ギムザの方法を介する着色細胞スワブを介してなされた。結果は、腔あたりの細胞の数(×106)として表現される。
【0107】
実施例13:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油の抗炎症活性に関するインビボ試行の評価
テトラノルトリテルペノイドの抗炎症活性は、Swissマウスにおける足蹠の浮腫および胸膜炎を介して評価された。図13および14において、各々のバーは、群ごとに8匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。白カラムは、カラゲニン(300μg/足蹠、図13)またはジモサン(500μg/足蹠、図14)の注射によって刺激された群の動物における足蹠の体積の平均を示し、黒バーは、ジクロフェナック(100 mg/Kg、第二バー)での浮腫の経口前処置による阻害に相当する。その他のバーは、カラパ・ギアネンシスの油で経口で前処置された群に相当し、100および400 mg/Kgの用量が、ジモサンによって誘導された浮腫を阻害することができ、100 mg/Kgの用量が、カラゲニンによって誘導された浮腫を阻害することができたことを実証する。アステリスクは、Student Newman Keulsの多重比較検定に従って、刺激されかつ非処置である群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。
【0108】
カラパ・ギアネンシスの油の抗炎症活性は、胸膜炎モデルによっても評価された。図15は、4時間の期間において、Swissマウスにおいてカラゲニンによって誘導された胸膜炎に対する100、200、300、および400 mg/Kgの用量におけるカラパ・ギアネンシスの油での経口前処置結果を示す。各々のバーは、少なくとも7匹の動物の平均±AND.P.M.を示す。T StudentおよびNewman Keulsの検定に従って、アステリスクは、生理食塩水の胸郭内注射を受けた群(陰性対照)に対する統計的に異なる値を示し、+は、カラゲニンで刺激された群(陽性対照)に対する差を示す(p≦0.05)。図は、カラゲニン(300μg/腔)の注射が、陰性対照群とは有意に異なるマウスの腔胸膜に対するタンパク質オーバーフローを誘導することができたことを示す(第二カラム)。ジクロフェナック(100 mg/Kg、p.o.)での経口前処置(第三カラム)は、カラパ・ギアネンシスの油の400 mg/Kgの用量のように、カラゲニンによって誘導されたタンパク質オーバーフローを有意に阻害することができた。カラゲニンの注射は、炎症性病巣に対する白血球の蓄積を誘導することもできた(BおよびC、第二バー)。400 mg/Kgの用量におけるカラパ・ギアネンシスの油での前処置は、胸膜腔に対する好酸球の可動化の阻害により、参照の阻害剤と同じ大きさで、カラゲニンによって誘導された全白血球の蓄積を有意に阻害することもできた。
【0109】
実施例14:
経口で投与される、テトラノルトリテルペノイドの抗炎症活性に関するインビボ試行の方法
カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの抗炎症活性は、以下のように記載される、異なる刺激によるSwissマウスおよびWistarラットにおける足蹠の浮腫を介して評価された。
【0110】
a)血小板活性化因子によって誘導される足蹠の浮腫の試験
Swissマウスは、50μL/足蹠の体積で後足蹠の一つにおいて1μg/足蹠の血小板活性化因子(PAF)の内植注射を介して刺激された。対側足蹠において、同じ体積の媒体が注射された(ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水)。刺激は、非処置動物および16 mg/KgのPAFに対するアンタゴニストWEB 2170(p.o.、100μL)で前処置された動物において行なわれた。刺激の30分後、浮腫は、測定トレイにおける各々の足蹠の挿入によって産生される液(0.5 g NaCl;3 mL Extran 100%/1L)の置換を介して、デジタルプレチスモグラフによって分析された。各々の分析は、3回行なわれた。
【0111】
b)ブラジキニンによって誘導される足蹠の浮腫の試験
Wistarラットは、50μL/足蹠の体積で後足蹠の一つにおいて10 nmol/足蹠のブラジキニン(BK)の内植注射を介して刺激された(Henriques, 1991)。対側足蹠において、同じ体積の媒体が注射された(ピロゲンを含まない滅菌生理食塩水)。刺激は、非処置動物および50μLの体積で10 nmol/足蹠のブラジキニンに対するアンタゴニストHOE 140の内植注射を介して前処置された動物において行なわれた。刺激の30分後、浮腫は、測定トレイにおける各々の足蹠の挿入によって産生される液(0.5 g NaCl;3 mL Extran 100%/1L)の置換を介して、デジタルプレチスモグラフで分析された。各々の分析は、3回行なわれた。
【0112】
実施例15:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの抗炎症活性に関するインビボ試行の評価
図16において、各々のバーは、7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。提示される結果は、Swissマウスにおいて血小板活性化因子(PAF、1μg/足蹠)の内植注射によって誘導された浮腫(第一バー)、およびPAFに対するアンタゴニスト、WEB 2170(16 mg/Kg、第二バー)での経口前処置による浮腫の阻害を実証する。その他のバーは、テトラノルトリテルペノイドで経口で前処置された群に相当し、25;50、および100 mg/Kgの用量が、PAFによって誘導された浮腫を阻害することができたが、12.5 mg/Kgの投薬量では阻害することができなかったことを実証する。アステリスクは、多重比較Student Newman Keulsの検定に従って、刺激されかつ非処置である群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。
【0113】
図17において、各々のバーは、7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。提示される結果は、Wistarラットにおいてブラジキニン(10 nmol/足蹠)の内植注射によって誘導された浮腫(第一バー)、およびブラジキニンに対するアンタゴニスト、HOE 140(10 nmol/足蹠、内植、第二バー)での前処置による浮腫の阻害を実証する。その他のバーは、テトラノルトリテルペノイドで経口で前処置された群に相当し、12.5;25;50、および100 mg/Kgの用量が、ブラジキニンによって誘導された浮腫を阻害することができたことを実証する。アステリスクは、多重比較Student Newman Keulsの検定に従って、刺激されかつ非処置である群に対する統計的に有意な差を示す(p≦0.05)。
【0114】
実施例16:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油の鎮痛活性に関するインビボ試行の方法
抗アレルギー活性は、痛覚過敏の試行を介して評価され、オスWistarラットを用いて加熱プレート(ホットプレート、Ugo Basile-ItaliaモデルDS-37)において行なわれた。試行は、高さが40 cmで直径がおよそ18 cmのアクリルドームによって限定されるホットプレート上の動物の配置を介して行なわれる。
【0115】
a)アレルギー性応答の痛覚過敏
痛覚過敏状況の誘導は、100μL/足蹠の最終体積で、Wistarラットの後足蹠の一つにおいて以前に感作された(12μg/足蹠)動物における10 nmol/足蹠の卵アルブミンの内植注射を介して行なわれた。対側足蹠において、同じ体積の媒体(ピロゲンを含まない滅菌整理食塩水)が注射された。刺激は、非処置の動物およびジクロフェナック(100 mg/Kg、p.o.)で前処置された動物において行なわれた。刺激の1時間後、動物は、52.5±0.5℃のホットプレート上に置かれ、2つのクロノメーターが、各々の後足蹠の引っ込みの応答の潜時を記録するためにセットされる。結果は、秒において測定された右側および左側足蹠の引っ込みの潜時の変化量に換算して表現された。
【0116】
b)ヒスタミンによって誘導される痛覚過敏
痛覚過敏状況の誘導は、100μL/足蹠の最終体積で、Wistarラットにおいて後足蹠の一つにおいて100μg/足蹠のヒスタミンの内植注射を介して行なわれた。対側足蹠において、同じ体積の媒体(ピロゲンを含まない滅菌整理食塩水)が注射された。刺激は、非処置の動物およびプロメタジン(30 mg/Kg、p.o.)で前処置された動物において行なわれた。刺激の30分後、動物は、52.5±0.5℃のホットプレートに置かれ、2つのクロノメーターが、各々の後足蹠の引っ込みの応答の潜時を記録するためにセットされる。結果は、秒において測定された左および右側足蹠の引っ込みの潜時の変化量に換算して表現された。
【0117】
c)カラゲニンによって誘導される痛覚過敏
痛覚過敏状況の誘導は、100μL/足蹠の最終体積で、Wistarラットにおいて後足蹠の一つにおいて800μg/足蹠のカラゲニンの内植注射を介して行なわれた。対側足蹠において、同じ体積の媒体(ピロゲンを含まない滅菌整理食塩水)が注射された。刺激は、非処置の動物およびジピロン(100 mg/Kg、p.o.)で前処置された動物において行なわれた。刺激の3時間後、動物は、52.5±0.5℃のホットプレートに置かれ、2つのクロノメーターが、各々の後足蹠の引っ込みの応答の潜時を記録するためにセットされる。結果は、秒において測定された左および右側足蹠の引っ込みの潜時の変化量に換算して表現された。
【0118】
実施例17:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油の鎮痛活性に関するインビボ試行の評価
図18において、各々のバーは、7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。提示される結果は、Wistarラットにおいて卵アルブミン(12μg/足蹠)の内植注射によって誘導された痛覚過敏(第二バー)、およびジクロフェナック(100 mg/Kg、p.o.、第三バー)での前処置による痛覚過敏の阻害を実証する。その他のバーは、カラパ・ギアネンシスの油で経口で前処置された群に相当し、100、200、および400 mg/Kgの用量が、卵アルブミンによって誘導された痛覚過敏状況を阻害することができたことを実証する。多重比較Student Newman Keulsの検定に従って、アステリスクは、非刺激の群に対する統計的に有意な差を示し(p≦0.05)、+は、刺激されかつ非処置である群との間の統計的な差を示す。
【0119】
図19は、Wistarラットにおいてヒスタミン(100μg/足蹠)の内植注射によって誘導された痛覚過敏を示す。各々のバーは、7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。第三バーは、プロメタジン(30 mg/Kg、p.o.)での前処置による痛覚過敏の阻害を示す。その他のバーは、カラパ・ギアネンシスの油で(50、100、200、および400 mg/Kgの用量で)経口で前処置された群に相当する。400 mg/Kgの投薬量のみが、参照の阻害剤と同じ強度で、ヒスタミンによって誘導された痛覚過敏状況を阻害することができた。多重比較Student Newman Keulsの検定に従って、アステリスクは、非刺激群に対する統計的に有意な差を示し(p≦0.05)、+は、刺激されかつ非処置である群との間の統計的な差を示す。
【0120】
図20において、各々のバーは、7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。提示される結果は、Wistarラットにおいてカラゲニン(800μg/足蹠)の内植注射によって誘導された痛覚過敏(第二バー)、およびジピロン(100 mg/Kg、p.o.、第三バー)での前処置による痛覚過敏の阻害を実証する。その他のバーは、カラパ・ギアネンシスの油で(50、100、200、および400 mg/Kgの用量で)経口で前処置された群に相当する。100、200、および400 mg/Kgの用量は、カラゲニンによって誘導された痛覚過敏状況を阻害することができた。多重比較Student Newman Keulsの検定に従って、アステリスクは、非刺激の群に対する統計的に有意な差を示し(p≦0.05)、+は、刺激されかつ非処置である群との間の統計的な差を示す。
【0121】
実施例18:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの鎮痛活性に関するインビボ試行の方法
a)ヒスタミンによって誘導される痛覚過敏
痛覚過敏状況の誘導は、100μL/足蹠の最終体積で、Wistarラットにおいて後足蹠の一つにおいて100μg/足蹠のヒスタミンの内植注射を介して行なわれた。対側足蹠において、同じ体積の媒体(ピロゲンを含まない滅菌整理食塩水)が注射された。刺激は、非処置の動物およびシプロヘプタジン(30 mg/Kg、p.o.)で前処置された動物において行なわれた。刺激の30分後、動物は、52.5±0.5℃のホットプレートに置かれ、2つのクロノメーターが、各々の後足蹠の引っ込みの応答の潜時を記録するためにセットされる。結果は、秒において測定された左および右側足蹠の引っ込みの潜時の変化量に換算して表現された。
【0122】
実施例19:
経口で投与される、カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの鎮痛活性に関するインビボ試行の評価
図21において、各々のバーは、7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。図における第一バーは、痛覚過敏状況の誘導を示し、第二バーは、参照の阻害剤(シプロヘプタジン、30 mg/Kg、p.o.)での前処置によるその阻害を示す。その他のバーは、12.5;25;50、および100 mg/Kgの用量でのテトラノルトリテルペノイドでの前処置が、ヒスタミンによって誘導された痛覚過敏を阻害することができたことを実証する。
【0123】
実施例20:
カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの抗炎症性免疫調節活性に関するインビトロ試行の方法
a)NOの産生の試行
マウスBalb/cは、3%(1mL)でのチオグリコレートの腹腔内注射を受け、72時間後に5mLの滅菌RPMI1640での洗浄を介して腹腔マクロファージが収集された。腹腔から獲得された細胞は、96ウェルのプレートにおいてプレートされ(2.5×105細胞/ウェル)、CO2のオーブンにおいて1時間インキュベートされた。この期間の後、非接着細胞は、洗浄によって収集され、接着細胞は、インターフェロンの豊富な環境におけるLPS(37.5ng/mL)および/またはテトラノルトリテルペノイド(1、10、100μg/mL)で刺激され、CO2のオーブンにおいて24時間インキュベートされた。細胞を含まない上清の部分は、遠心(2分;2800rpm)の後に収集され、別のプレートに移され(100μL)、Greiss試薬が添加された(100μL)。亜硝酸塩の濃度の決定は、亜硝酸ナトリウムのパターン曲線との比較を介して、540nmでマイクロプレートリーダーにおいて行なわれた。データは、分散の分析ANOVA、Student-Neuman-Keuls、またはT-Studentの検定を介して分析された。結果は、平均±平均のパターンエラー(EPM)として表現された。p≦0.05の値は、有意であると考えられた。
【0124】
b)脾細胞によるインターフェロン-γの産生
オスBalb-cの脾臓は、ゲンタマイシン(25μg/mL)をともなう3mLの環境RPMI1640を含むペトリプレートにおいて、滅菌環境において除去された。層流流動(laminar flux)において、脾臓は、個々に解離された。細胞懸濁液は、15mLの滅菌チューブにおけるプールに回収された。懸濁液は、5分間沈殿のために放置され、この期間の後に、上清が収集された。細胞懸濁液は、10分間400gで遠心され;細胞のペレットは、4 mLのRPMI1640/ゲンタマイシンで再懸濁された。別のチューブにおいて、2mLのHistopaque 1077が置かれ、次いで、細胞懸濁液が置かれた。30分間400gでの遠心の後、培養の中間(mean)とHistopaque 1077との間の界面における細胞が収集され、洗浄され(1500rpmで10分)、トリパンブルー法による細胞生存率のカウントのために補足される1mLのRPMI 1640において再懸濁された。
【0125】
獲得および細胞生存率のカウントの後、細胞は、96ウェルのプレートに播種され(2.5×105/ウェル)、30分間インキュベートされ、Con A(0.4μg/ウェル)が、試料試験(1、10、100μg/mL)の存在下または非存在下で添加された。IFN-γの産生の決定に対して、細胞は、刺激後24時間、培養において維持され、プレートは、遠心され(2分;2800rpm)、細胞を含まない上清が、ELISAによるIFN-γの量に対して収集された。
【0126】
c)TNF-αの産生の試行
Balb/cマウスは、3%(1mL)でのチオグリコレートの腹腔内注射を受け、72時間後に5mLの滅菌RPMI1640での洗浄を介して腹腔マクロファージが収集された。腹腔から獲得された細胞は、96ウェルのプレートにおいてプレートされ(2.5×105細胞/ウェル)、CO2のストーブにおいて1時間インキュベートされた。この期間の後、非接着細胞は、洗浄によって収集され、接着細胞は、LPS(37.5ng/mL)および/またはテトラノルトリテルペノイド(1、10、100μg/mL)で刺激され、CO2のストーブにおいて24時間インキュベートされた。この期間の後、プレートは遠心され(2分;2800rpm)、細胞を含まない上清の部分が収集され(100μL)、ELISAの方法によってTNF-αの量に対して見積もられた。
【0127】
d)捕獲のELISAによるTNF-αまたはIFN-γの量
サイトカインの量に対して、精製された4μg/mLの抗体モノクローナル抗TNF-αまたはIFN-γが、Na2HPO4(0.1M;pH 9.2)タンポンにおいて希釈され、96ウェルのプレート(50μL/ウェル;Maxisorp NUNC)に分配され、18時間4℃でインキュベートされた。この期間の後、プレートは、PBS Tween(0.05%)において洗浄され、スキムミルクPBS 3%(100μL/ウェル)の溶液をともなって室温で1時間インキュベートされた。PBS Tween(0.05%;PBS-T)での新しい洗浄の後、プレートは、二重にされた(100μL)上清とインキュベートされ、18時間4℃でインキュベートされた。24時間後、プレートはPBS-Tで洗浄され、100μLの抗体モノクローナルビオチン化抗TNF-αまたはIFN-γ(0.4μg/mL)と室温で1時間インキュベートされた。次いで、プレートは、PBS-Tで洗浄され、室温において30分間50μLのストレプトアビジンペルオキシダーゼ(希釈1:800)とインキュベートされた。曝露は、OPD(0.5mg/mL)を含む100μLのナトリウムのクエン酸塩/過ホウ酸塩タンポンの添加によって行なわれた。反応のブロッキングは、100μLのH2SO4 2Mの添加によって行なわれ、リーディングは、490 nmでスペクトロフォトメーターにおいて行なわれた。上清におけるサイトカインの濃度は、分析のSoft Max Proプログラムを介して、パターン曲線TNF-αまたはIFN-γリコンビナントとの比較から決定された。データは、分散の分析ANOVA、Student-Neuman-Keuls、またはT-Studentの検定を介して分析された。結果は、平均±平均からのパターンエラー(EPM)として表現された。p≦0.05の値は、有意であると考えられた。
【0128】
e)リンパ球の増殖の試験
脾細胞は、この実施例の項目bにおいて記載されるように獲得された。2.5×105細胞は、96ウェルのプレートにおいてウェルごとに播種された。プレートは、37℃および5%CO2でストーブにおいて30分インキュベートされ、コンカナバリンAの存在下または非存在下における(Aと共に、0.4μg/ウェル)試料試験(0.1〜100μg/mL)として添加された。細胞は、ストーブにおいて維持され、72時間後に、1μCi/ウェルのトリチウム化チミジンが添加された。チミジンの添加の18時間後、細胞は、Cell Harvester (Packard)を用いて、膜に移された。放射能リーディングは、シンチレーション(TopCount NXT;Packard)によって行なわれ、データは、1分あたりのカウント(CPM)として表現された。データは、分散の分析ANOVA、Student-Neuman-KeulsまたはT-Studentの検定を介して分析された。結果は、平均±平均からのパターンエラー(EPM)として表現された。p≦0.05の値は、有意であると考えられた。
【0129】
f)食作用の試行
マクロファージの食作用のタックス(tax)の分析に対して、各々のウェルにおいて13mm直径を有するガラス薄膜を含む24ウェルのプレートが使用された。薄膜の使用に対して、それらは、以前にExtran Neuter (Merck)の0.1%溶液において洗浄され、およそ35分間加熱された。操作は、蒸留水で二重にされた。薄膜は、ストーブにおいて乾燥され、0.1%の硝酸の溶液において18時間浸された。この処置の後、それらは、蒸留水でリンスされ、ストーブにおいて乾燥され、放射線照射された(2500 rad)。2×105細胞/ウェルが、IFN-γ(10ユニット/mL)、テトラノルトリテルペノイド(100μg/mL)、または対照として補足された平均RPMI 1640の存在下で播種された。37℃(5% CO2)でのストーブにおいて1時間後、50μlのジモサンが添加された(106粒子/mLの最終濃度)。ジモサンのこの懸濁液は、滅菌PBSにおいて2.5mg/mLで作られ、15分間遠心され(3500 rpm)、ペレットは、1mLの滅菌PBSにおいて再懸濁された。超音波破砕(10分)に持って行かれた後、懸濁液の割当が除去され、光学顕微鏡法(20倍の対物レンズ)下でNeubauerチャンバーにおいてジモサンを含まない粒子の数を数えるために希釈された。ジモサンの添加後、培養は、もう一度さらに1時間ストーブに持って行かれた。この期間の後、薄膜は、食作用の評価に対して処理された。薄膜の評価に対して、細胞は、PBSで洗浄され、パラホルムアルデヒド2%で30分間固定された。新しい洗浄の後、細胞はヘマトキシリン-エオジンで着色された。着色の後、薄膜は新鮮な水において洗浄され、顕微鏡薄膜上に置かれ、細胞カウントのために顕微鏡に持って行かれた。
【0130】
食作用の割合を定量化するために、200細胞において見出された粒子の数がカウントされた。内側において4粒子と等しいまたはそれよりも多い数のジモサンを提示する細胞が、食作用に対する陽性として許容された。結果は、以下の式のように対照群の食作用のパーセンテージとして表現された:
【0131】
データは、分散の分析ANOVA、Student-Neuman-KeulsまたはT-Studentの検定を介して分析された。結果は、平均±平均からのパターンエラー(EPM)として表現された。p≦0.05の値は、有意であると考えられた。
【0132】
実施例21:
カラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの抗炎症および免疫調節活性に関するインビトロ試行の評価
a)一酸化窒素の産生に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの影響の評価
テトラノルトリテルペノイドの抗炎症活性の評価に対して使用されたインビトロの第一の実験モデルは、腹膜マクロファージによる一酸化窒素の産生のモデルであった。図22において、各々のカラムは、実証実験の2回の平均を示し、アステリスクおよびクロスは、それぞれ非刺激群(白カラム)の値または条件環境においてLPSで刺激された群(黒カラム)の値と比較された場合のp≦0.05を示す。
【0133】
本発明者らは、LPS(30mg/mL)およびインターフェロンが豊富な環境での24時間の刺激によって産生された一酸化窒素の産生(黒カラム)、一酸化窒素の基礎産生(第一白カラム)、ならびにテトラノルトリテルペノイド(1、10、および100μg/mL;斜線カラム)の効果を観測する。一酸化窒素の基礎産生(第三〜第五カラム)は、1μg/mLの用量で有意に阻害され、100μg/mLが最大投薬量であった。LPSおよび豊富なインターフェロン環境で刺激された群において、1および10μg/mLのテトラノルトリテルペノイドの用量において、一酸化窒素の産生の別個の阻害が観測されたが、しかしながら100μg/mLの用量での処置は、基礎値よりも下の値まで、一酸化窒素の産生を軽減することができた。
【0134】
b)インターフェロン-γおよびTNF-αの産生に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの影響の評価
抗炎症および免疫調節活性の評価は、脾細胞によるINF-γおよびマウス腹膜マクロファージによるTNF-αの産生を介してなされた。図23および24において、各々のカラムは、実証実験の反復の平均を示し、アステリスクおよびクロスは、それぞれ非刺激群(白カラム)の値または刺激された群(黒カラム)の値と比較された場合のp≦0.05を示す。マウス脾細胞によるTFN-γの産生は、テトラノルトリテルペノイド(1、10、100μg/mL)の増大する用量の存在下または非存在下で、Con-A(0.4μg/ウェル)での刺激の24時間後に評価され、IFN-γの基礎産生におけるテトラノルトリテルペノイドの効果も分析された。図23において、本発明者らは、テトラノルトリテルペノイドでの処置が、IFN-γ(第三〜第五カラム)の基礎産生を変更しなかったことを観測する。Con-Aでの刺激は、24時間でIFN-γの産生を誘導し(p<0.05)、テトラノルトリテルペノイドでの処置は、このサイトカインの産生を有意に阻害した(p<0.05)。マウスマクロファージによるTNF-αの産生のモデルにおいて、本発明者らは、テトラノルトリテルペノイドでの処置(第四〜第七カラム、図24)が、TNF-αの基礎産生(白カラム)を変更しなかったことを観測した。グルココルチコイドデキサメタゾン(0.005μM;第三カラム)は、24時間LPS(30ng/ml)で刺激されたマクロファージによる産生TNF(30ng/mL;黒カラム)を有意に阻害したが、しかしながらテトラノルトリテルペノイドでの処置は、TNF-αの基礎産生を変更することができなかったが、それは、0.01、0.1および10μg/mLの用量において、LPSによって誘導されたこのサイトカインの産生を阻害することができた(p<0.05)。
【0135】
c)リンパ球の増殖に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの影響の評価
図25において、各々のカラムは、実証実験の反復の平均を示し、アステリスクおよびクロスは、それぞれ非刺激群(白カラム;第一カラム)またはCon-Aで刺激された群(0.4μg/ウェル;黒カラム)と比較された場合のp≦0.05を示す。本発明者らは、テトラノルトリテルペノイドとのリンパ球のインキュベーションが、インビトロのリンパ球の基礎増殖を変更できず(第四〜第八カラム)、Con-Aでの72時間の刺激が、リンパ球の増殖を誘導する(黒カラム)ことに注目する。テトラノルトリテルペノイドでの前処置は、0.1、10、および100μg/mL(9〜13カラム)の用量で、Con-Aによって誘導されたリンパ球の増殖を阻害した(p<0.05)。グルココルチコイドデキサメタゾン(0.005μM)での処置は、リンパ球の増殖を有意に阻害した(p<0.05)。
【0136】
d)マウスマクロファージによる食作用に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドの影響の評価
マクロファージの活性の調節を評価するために、本発明者らは、マウスマクロファージによるジモサンの粒子の食作用に対するテトラノルトリテルペノイドの効果を分析した。図26において、データは、食作用の割合のパーセンテージとして表現され、各々のカラムは、実証実験の3回の平均を示し、アステリスクおよびクロスは、それぞれジモサンのみを受けた群(106粒子/mL;第一カラム)またはIFN-γ(10UI/mL;第三カラム)の存在下でジモサンで刺激された群と比較された場合のp≦0.05を示す。本発明者らは、テトラノルトリテルペノイド(100μg/mL;第二カラム)での処置が、腹膜マクロファージの食作用基礎を有意に阻害したことを観測する。IFNでの細胞の処置は、食作用の割合における別個の増加を誘導し、テトラノルトリテルペノイドでの処置は、食作用の割合を基礎より下の値に減少させることができた(第四カラム;p<0.05)。
【0137】
実施例22:
テトラノルトリテルペノイドの経口投与による急性胃潰瘍の誘導に関するインビボ試行の方法
テトラノルトリテルペノイドによる急性胃潰瘍誘導の試験
この試行は、水への自由なアクセスをともなって24時間断食し、経木の摂取をとがめる(impeached)ケージに維持された動物C57/B110において行なわれた。動物は、球形端をともなう特別な曲線針の助けで、200μLの溶液生理食塩水における100または200 mg/Kgのテトラノルトリテルペノイドを経口で受けた。群は、同じ体積の生理食塩水溶液のみを投与された。経口投与の5時間後、マウスは、CO2チャンバーにおいて屠殺され、適したピンを用いてラックにおいて固定された。毛皮は、胃を引き出す間に毛皮の干渉を回避するために、アルコールで定着させられた。マウスの毛皮は、生殖器の近くの領域で平面ピンセットで止められ、切開は、この領域から頸領域までなされた。次いで、皮膚は、水平方向に押し進められ、腹部領域が操作のために完全に可視になるのを可能にした。この領域における切開を介して、胃が単離され、腹腔から除去され、PBSで外部を洗浄された。各々の胃は、より小さな屈曲(curvature)によって開けられ、洗浄され、正規に同定されPBSを含む円錐底の50mlのポリプロピレンチューブに添加された。すべての胃の除去の後、それらは、ラック上に注意深く置かれ、第一の2つのピンは、底の領域の先端に置かれ、その他の2つは腔の領域に置かれた。ラック上のすべての胃の固定をともなって、湿度および実体顕微鏡を介する胃粘膜の肉眼分析を保つために、2〜3滴のPBSが、それらの各々の一つの胃粘膜に染み込まされた。以下の表において、病変の以下のグレードを考えて、評価されるパラメータが記載される:
軽度- 病変領域が<25%の場合;
中程度- 領域が=50%の場合;
強度- 領域が>50%の場合
【0138】
実施例23
テトラノルトリテルペノイドの経口投与後のインビボの胃損傷の評価
テトラノルトリテルペノイドの潰瘍誘発活性の評価に対して、マウスC57/B110における100および200 mg/Kgの用量が試験された。分析は、テトラノルトリテルペノイドの投与の5時間後に行なわれた。結果は、Lapa and collaborators (2003)によって記載されるように病変の割合の平均および平均からのパターンエラー(E.P.M.)として表現され、0.05より低いまたは等しい(p≦0.05)有意性のレベルをともなって、Newman-Keulsの多重比較の検定またはStudentの検定Tが後に続く分散の分析(ANOVA)を介して統計的に分析された。
【0139】
図27は、100および200 mg/Kgの用量での、テトラノルトリテルペノイドでのマウスの前処置結果を示す。各々のバーは、少なくとも7匹の動物の平均±E.P.M.を示す。白バーは、媒体(生理食塩水)を受けた動物の群に相当する。第二バーは、テトラノルトリテルペノイドでの100 mg/Kgを受けた群に相当し、第三バーは、200 mg/Kgの用量を受けた動物を示す。図27は、マウスにおけるテトラノルトリテルペノイドの経口投与が、実施例22において記載される評価スケールに従って、試験された用量の任意において、胃粘膜における任意の変更を誘導できなかったことを示す。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】マウスにおける足蹠のアレルギー性浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置(1時間、経口で)の結果を示す。
【図2】マウスにおいてヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置(1時間、経口で)の結果を示す。
【図3】マウスにおいてヒスタミンによって誘導された耳の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)に言及する。
【図4】マウスにおいてヒスタミンによって誘導された胸膜浸出に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図5】ラットにおけるヒスタミンでの刺激後の胸膜浸出に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図6】マウスにおける足蹠の浮腫アレルギーに対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図7】マウスにおけるアレルギー性胸膜炎における細胞可動化に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図8】マウス(A)およびラット(B)においてヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図9】マウスにおいてヒスタミンによって誘導された耳の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図10】マウスにおいてヒスタミンによって誘導された胸膜浸出に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)に言及する。
【図11】マウス(A)およびラット(B)における足蹠のアレルギー性浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油に基づくクリーム製剤および同じ油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの局所前処置結果を示す。
【図12】マウス(A)およびラット(B)においてヒスタミンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油および同じ油から単離されたテトラノルトリテルペノイドをともなうクリーム状製剤での局所前処置結果に言及する。
【図13】マウスにおいてカラゲニンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図14】マウスにおいてジモサンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図15】マウスにおいてカラゲニンによって誘導された胸膜浸出および細胞可動化胸膜炎に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)に言及する。
【図16】マウスにおいて血液血小板活性化因子(PAF)によって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図17】ラットにおいてブラジキニンによって誘導された足蹠の浮腫に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図18】以前に感作されたラットにおいて卵アルブミンによって誘導された痛覚過敏に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図19】ラットにおいてヒスタミンによって誘導された痛覚過敏に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図20】ラットにおいてカラゲニンによって誘導された痛覚過敏に対するカラパ・ギアネンシスの油での前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図21】ラットにおいてヒスタミンによって誘導された痛覚過敏に対するカラパ・ギアネンシスの油から単離されたテトラノルトリテルペノイドでの前処置結果(1時間、経口で)を示す。
【図22】マウスマクロファージによる一酸化窒素の産生に対するカラパ・ギアネンシスから単離されたテトラノルトリテルペノイドでの処置の阻害効果を示す。
【図23】カラパ・ギアネンシスから単離されたテトラノルトリテルペノイドでの処置による、マウス脾細胞によるインターフェロン-γの産生の阻害を示す。
【図24】マウスマクロファージによるTNF-αの産生に対するカラパ・ギアネンシスから単離されたテトラノルトリテルペノイドでの処置の効果を示す。
【図25】マウスリンパ球の増殖に対するカラパ・ギアネンシスから単離されたテトラノルトリテルペノイドでの処置の結果を示す。
【図26】マウスマクロファージによるジモサンの食作用に対するカラパ・ギアネンシスから単離されたテトラノルトリテルペノイドでの阻害処置に対する結果を示す。
【図27】マウスC57/B110の胃粘膜におけるテトラノルトリテルペノイドの経口投与の効果を示す。結果は、病変の指標の平均(M.I.L.)において表現される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分としてカラパ・ギアネンシス・オーブレー(Carapa Guianensis Aublet)の種子から抽出された油および/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物であるテトラノルトリテルペノイドの有効な薬理学的量、ならびに経口調剤の型に対して薬理学的に許容される媒体および/または添加剤を含むことによって特徴付けられる薬学的組成物。
【請求項2】
それが液体または固体形式であるという事実によって特徴付けられる、請求項1記載の薬学的組成物。
【請求項3】
活性成分としてカラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油および/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物であるテトラノルトリテルペノイドの薬理学的有効量、ならびに局所使用型に対して薬理学的に許容される媒体および/または添加剤を含むことによって特徴付けられる薬学的組成物。
【請求項4】
液体、固体、または半固体形式であることによって特徴付けられる、請求項3記載の薬学的組成物。
【請求項5】
5〜30%のカラパ・ギアネンシスの油;0〜5%のテトラノルトリテルペノイド;0.5〜6%の乳液基剤;0.2〜2%の固体ワセリン;0.05〜0.1%の保存剤;2〜20%の加湿剤;0.1〜10%の1.8シネオール;蒸留水qsp100%を含むことによって特徴付けられる、請求項3または4記載の薬学的組成物。
【請求項6】
アルコール、脂肪酸、およびステアリル乳酸ナトリウムの中から選択される乳液基剤によって特徴付けられる、請求項5記載の薬学的組成物。
【請求項7】
組成物が、抗アレルギー性、抗炎症性、鎮痛性、および免疫調節性薬剤として使用されるという事実によって特徴付けられる、請求項1または3記載の組成物の使用。
【請求項8】
アレルギー性状態および炎症性プロセスの処置、予防、または阻害の方法であって、言及される処置、予防、または阻害を必要とするヒトへの、請求項1〜2のいずれか一項記載のような組成物の治療的有効量の経口投与を含むことによって特徴付けられる方法。
【請求項9】
アレルギー性状態および炎症性プロセスの処置、予防、または阻害の方法であって、言及される処置、予防、または阻害を必要とするヒトへの、請求項3〜6のいずれか一項記載のような組成物の治療的有効量の局所投与を含むことによって特徴付けられる方法。
【請求項1】
活性成分としてカラパ・ギアネンシス・オーブレー(Carapa Guianensis Aublet)の種子から抽出された油および/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物であるテトラノルトリテルペノイドの有効な薬理学的量、ならびに経口調剤の型に対して薬理学的に許容される媒体および/または添加剤を含むことによって特徴付けられる薬学的組成物。
【請求項2】
それが液体または固体形式であるという事実によって特徴付けられる、請求項1記載の薬学的組成物。
【請求項3】
活性成分としてカラパ・ギアネンシス・オーブレーの種子から抽出された油および/またはこの油から単離されかつその生物学的活性に関与する化学的化合物であるテトラノルトリテルペノイドの薬理学的有効量、ならびに局所使用型に対して薬理学的に許容される媒体および/または添加剤を含むことによって特徴付けられる薬学的組成物。
【請求項4】
液体、固体、または半固体形式であることによって特徴付けられる、請求項3記載の薬学的組成物。
【請求項5】
5〜30%のカラパ・ギアネンシスの油;0〜5%のテトラノルトリテルペノイド;0.5〜6%の乳液基剤;0.2〜2%の固体ワセリン;0.05〜0.1%の保存剤;2〜20%の加湿剤;0.1〜10%の1.8シネオール;蒸留水qsp100%を含むことによって特徴付けられる、請求項3または4記載の薬学的組成物。
【請求項6】
アルコール、脂肪酸、およびステアリル乳酸ナトリウムの中から選択される乳液基剤によって特徴付けられる、請求項5記載の薬学的組成物。
【請求項7】
組成物が、抗アレルギー性、抗炎症性、鎮痛性、および免疫調節性薬剤として使用されるという事実によって特徴付けられる、請求項1または3記載の組成物の使用。
【請求項8】
アレルギー性状態および炎症性プロセスの処置、予防、または阻害の方法であって、言及される処置、予防、または阻害を必要とするヒトへの、請求項1〜2のいずれか一項記載のような組成物の治療的有効量の経口投与を含むことによって特徴付けられる方法。
【請求項9】
アレルギー性状態および炎症性プロセスの処置、予防、または阻害の方法であって、言及される処置、予防、または阻害を必要とするヒトへの、請求項3〜6のいずれか一項記載のような組成物の治療的有効量の局所投与を含むことによって特徴付けられる方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公表番号】特表2008−506718(P2008−506718A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−521755(P2007−521755)
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【国際出願番号】PCT/BR2005/000132
【国際公開番号】WO2006/007680
【国際公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(506407383)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【国際出願番号】PCT/BR2005/000132
【国際公開番号】WO2006/007680
【国際公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(506407383)
【Fターム(参考)】
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