説明

カンシル酸アムロジピン及びシンバスタチンを含む複合製剤及びその製造方法

本発明は、カンシル酸アムロジピン及びシンバスタチンを含む経口投与のための複合製剤およびその製造方法に関する。本発明の複合製剤は、カンシル酸アムロジピン、シンバスタチン及び安定化剤を含み、脂質異常症、動脈硬化症、高血圧、心血管系疾患などの疾患の予防及び治療に有効に用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカンシル酸アムロジピン及びシンバスタチンを含む経口投与用複合製剤及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
脂質異常症または血清脂質値の上昇は、心血管疾患及び動脈硬化症の発生頻度の増加と関わりがある。このような脂質異常症には高コレステロール血症、家族性異βリポ蛋白血症、糖尿病性異脂肪血症、腎臓異脂肪血症、及び家族性混合型脂質異常症などがある。
【0003】
脂質異常症の代表的な例である高コレステロール血症は、血清内LDL(low−density lipoprotein)−コレステロール及び総コレステロール値の上昇によって発病し、この治療のために血清脂質値、特にLDL−コレステロール値を低くすると、心血管疾患の発病リスクが低下して動脈硬化症への進行を遅延させる(American diabetes association,Diabetic care,23(suppl.)S57−S65,2000)。従って、脂質異常症や高コレステロール血症と診断された患者の心血管疾患、特に冠状動脈性心臓病のリスクを減少させるために動脈硬化症の進行を遅延させるか、または動脈硬化症を軽減させる脂質低下療法に対する多くの研究が行われてきた。
【0004】
高血圧は脂質異常症を伴う場合が多く、狭心症のような心臓疾患を引き起こし得る。従って、冠状動脈心臓疾患を患っている患者の場合、心血管疾患による死亡のリスクを減少させるためにはコレステロール値とともに高血圧をコントロールすることが非常に重要である。
【0005】
例えば、Kramschらは、高血圧治療剤であるアムロジピンのようなカルシウムチャネル遮断薬を動脈硬化症に対する治療効果を高めるための脂質降下薬とともに投与することができるということを開示し(Kramsch et.al.,Journal of Human Hypertention,Suppl.1,53−59,1995)、Lichtlen P.R.らは、人の初期の動脈硬化はカルシウムチャネル遮断薬の同時投与によって効果的に治療できると報告した(Lichtlen P.R.et.al.,Lancet,335,1109−1139,1990;及びWaters D.et.al.,Circulation,82,1940−1953,1990)。
【0006】
また、米国特許第4,681,893号は、アトロバスタチンなどの幾つかのスタチン系の薬剤が動脈硬化症の治療にも有用であるということを開示しており、スタチン系の薬剤(例えば、プラバスタチンまたはロバスタチン)をカルシウムチャネル遮断薬(例えば、アムロジピン)とともに投与する場合、このような二つの薬剤の相乗効果(synergistic effect)によって動脈硬化性疾患の治療効果を更に高められると報告されている(Jukema et.al.,Circulation,Suppl.1,1−197,1995;及びOrekhov et.al.,Cardiovescular Drug and Theraphy,11,350,1997)。 しかし、現在米国で市販されている、HMG−CoA還元酵素阻害剤であるアトルバスタチン及び高血圧治療剤であるベジル酸アムロジピンの複合製剤であるカデュエット(R)(Caduet(R),Pfizer社製)の場合、ベジル酸アムロジピンの光安定性が低いという問題があり、これは該複合製剤の保管時にベジル酸アムロジピンの分解が容易に進行することを意味する。
【0007】
そこで、本発明者らはカンシル酸アムロジピンがベジル酸アムロジピンに比べて光安定性に優れていることに着目し、カンシル酸アムロジピンを主成分とする経口投与用複合製剤は、向上した安定性を示し、分解しないことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【特許文献1】米国特許第4,681,893号
【非特許文献1】American diabetes association,Diabetic care,23(suppl.)S57−S65,2000
【非特許文献2】Kramsch et.al.,Journal of Human Hypertention,Suppl.1,53−59,1995
【非特許文献3】Lichtlen P.R.et.al.,Lancet,335,1109−1139,1990
【非特許文献4】Waters D.et.al.,Circulation,82,1940−1953,1990
【非特許文献5】Jukema et.al.,Circulation,Suppl.1,1−197,1995
【非特許文献6】Orekhov et.al.,Cardiovescular Drug and Theraphy,11,350,1997
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の目的は高血圧治療剤であるカンシル酸アムロジピン及び脂質異常症治療薬であるシンバスタチンを含む複合製剤並びにその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は一態様によれば、カンシル酸アムロジピン、シンバスタチン、及び安定化剤を含む経口投与用複合製剤を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明による複合製剤はカンシル酸アムロジピン、シンバスタチン、及び安定化剤を含み、1日1回投与することによって脂質異常症、動脈硬化症、高血圧、心血管系疾患及びそれらの複合疾患に対する予防及び治療に有用に用いられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明による複合製剤は、図1に示すように高血圧治療剤であるカンシル酸アムロジピン及び脂質異常症治療薬であるシンバスタチンを含むことを特徴とする。
【0013】
次に、本発明の複合製剤の各構成成分を具体的に説明する。
【0014】
1) 薬理学的活性成分
本発明による複合製剤の活性成分は、カルシウムチャンネル遮断薬系の高血圧治療用カンシル酸アムロジピンと、HMG−CoA還元酵素阻害剤として血中におけるリポタンパク質や脂質の濃度を低下させることによって脂質異常症及び動脈硬化症を治療することができる薬物であるシンバスタチン(米国特許第4,448,784号及び第4,450,171号)とからなる。前記カンシル酸アムロジピンは従来最も好適なアムロジピン塩として知られているベジル酸アムロジピンに比べて光安定性に優れている。
【0015】
本発明において、カンシル酸アムロジピンは複合製剤の全重量に対して0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%の量で用いることができる。このとき、カンシル酸アムロジピンの含量が0.5重量%未満であれば薬効を期待し難く、20重量%を超えると一日当たりの許容服用量を超える恐れがあるため、安全性の問題が起り得る。
【0016】
前記シンバスタチンは複合製剤の全重量に対して0.5 〜50重量%、好ましくは1〜 40重量%の量で用いることができる。このとき、シンバスタチンの含量が0.5重量%未満であれば薬効を期待し難く、50重量%を超えると一日当たりの許容服用量を超える恐れがあるため、安全性の問題が起り得る。
【0017】
2) 安定化剤
本発明の複合製剤は、薬理学的活性物質として用いられるカンシル酸アムロジピン及びシンバスタチンの酸化を防止するための安定化剤を含む。
【0018】
前記安定化剤は製薬分野において一般的に用いられるものであればいずれも使用可能であり、その具体的な例としてブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、エリソルビン酸塩(Erythorbic acid)、アスコルビン酸(ascorbic acid)、トコフェロール(tocopherol)などが挙げられる。
【0019】
本発明において安定化剤はカンシル酸アムロジピンの質量に対して0.001〜100 重量%、好ましくは0.002 〜50重量%の量で用いることができる。このとき、安定化剤の含量がカンシル酸アムロジピンの0.001重量%未満であれば、薬物安定性が期待できず、カンシル酸アムロジピンより過量用いると安定化剤の一日当たりの許容服用量を超える恐れがあるため、安全性の問題が起り得る。
【0020】
3) 薬学的に許容可能な添加剤
本発明の複合製剤は、経口投与用固形製剤への製剤化のために分散剤、結合剤、滑沢剤、甘味制、賦形剤などのような薬学的に許容可能な公知の添加剤のうち少なくとも一種以上をさらに含むことができる。前記薬学的に許容可能な添加剤の代表的な例には、製薬分野において一般的に用いられる結合剤としてはポリビニルピロリドン(PVP)、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、コポビドンなどが挙げられ、滑沢剤としては蔗糖脂肪酸エステル、タルク、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸の亜鉛及びマグネシウム塩などが挙げられる。
【0021】
上述したような成分を含む本発明の経口投与用複合製剤は、
1)カンシル酸アムロジピン及び安定化剤を有機溶媒に溶解した後、得られた溶液から有機溶媒を除去することによって固体分散体を形成する段階、及び、
2)前記段階1)で得られた固体分散体にシンバスタチン及び薬学的に許容可能な添加剤を混合した後、該混合物を湿式粉砕することによって得られる顆粒を製剤化する段階
を含む方法によって得ることができる。
【0022】
前記段階1)において、有機溶媒としてはメタノール、エタノール、ジクロロメタン、クロロホルムなどを用いることができ、噴霧乾燥法、溶媒蒸発法、湿式微粉砕法、溶融法、凍結乾燥法などのような従来の方法によって固体分散体を得ることができる。
【0023】
前記段階2)では、カンシル酸アムロジピン及びシンバスタチンの複合製剤の薬理活性成分を含む顆粒製造の際、結合剤溶液の形成のために水、エタノール、ジクロロメタンなどの溶媒を用いることができる。
【0024】
また、本発明による方法は得られた製剤に対し、光や水分などの安定性阻害要因の遮断及び患者の服用性の改善(例えば、苦味の遮蔽)のために、前記複合製剤の外部表面上にフィルム層をコートする段階を更に含むことができる。このような外部フィルム層として遮光フィルム層、防湿フィルム層または糖フィルム層を用い得る。
【0025】
前記フィルム層は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、エチルセルロース(EC)、メチルセルロース(MC)、ポリメタクリル酸、コリコート(R)(Kollicoat(R),Basf社製、ドイツ)及びオパドライ(R)(Opadry(R),Colorcon社製、米国)などの公知された水溶性フィルム形成物質のうち少なくとも一つ以上を含むことが好ましい。
【0026】
本発明において、水溶性フィルム層は複合製剤の全重量に対して0.5〜20重量%、好ましくは1〜 10重量%の量を用いることができる。このとき、水溶性フィルム層の含量が0.5重量%未満であれば、フィルムが不安定になり、20重量%を超えると薬物の放出を阻害する副作用をもたらし得る。
【0027】
更に、前記水溶性フィルム層は、ポリエチレングリコール(PEG)、三酢酸グリセリン (glycerol triacetate)、アセチル化モノグリセリド(acetylated monoglyceride)のような可塑剤を含むことができる。
【0028】
このように製造された本発明のカンシル酸アムロジピン及びシンバスタチンの複合製剤は薬理活性成分を速かに放出することによってその効果を向上させ、安定化剤を含むのでカンシル酸アムロジピン及びシンバスタチンの安定性を向上させることができる。このような複合製剤は1日1回経口投与することによって脂質異常症、動脈硬化症、高血圧、心血管系疾患及びこれらの複合疾患に対する予防及び治療に有用である。
【0029】
以下、本発明を実施例に基づいてより具体的に説明する。但し、これらの実施例は本発明を例示するだけであり、本発明がこれらの実施例によって限定されるのではない。
【実施例】
【0030】
(実施例1)
実施例1〜4及び比較例1:カンシル酸アムロジピン及び安定化剤の固体分散体の製造
高血圧治療に有用な活性成分であるカンシル酸アムロジピンと安定化剤であるブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)(UENO Fine Chemical社製,米国)とをそれぞれ表1に示した含量でエタノールとジクロロメタンとの混合物(2:8, w/w)100mlに溶解させた後、その混合物を噴霧乾燥させて固体分散体を製造した。
【0031】
【表1】


<噴霧乾燥条件>
1)実験器機:Buchi Mini Spray Dryer B−191
2)温度:流入口の温度80℃、流出口の温度52℃
3)気流(Air Flow): 500NI/h
4) ポンプ(%):12%(時間当り約120ml噴霧)
【0032】
(実施例5〜7及び比較例2)経口投与用カンシル酸アムロジピンシン及びバスタチンの複合製剤の製造
下記表2に示す組成及び顆粒部を有する経口投与用複合製剤を製造した。前記実施例1 〜4及び比較例1で製造した固体分散体に脂質異常症治療に有用な活性成分であるシンバスタチンと微結晶性セルロース、マンニトール、第二リン酸カルシウム、デンプングリコール酸ナトリウムを混合した後、ここにポビドン(Basf社製、ドイツ)3mgを約50mlの精製水に溶かした結合剤溶液を加えた後、湿式粉砕することによって顆粒化した。得られた顆粒を乾燥した後、直径750μmのふるいでかけてから、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウムを添加してよく混合した後、通常的な打錠法によって経口投与用カンシル酸アムロジピンシン及びバスタチンの複合製剤を製造した。
【0033】
【表2】

【0034】
(比較例3)経口投与用カンシル酸アムロジピン及びシンバスタチンの複合製剤の製造
下記表3に示す組成及び顆粒部を有する経口投与用複合製剤を製造した。まず、シンバスタチン、微結晶性セルロース、マンニトール、第二リン酸カルシウム、デンプングリコール酸ナトリウムを混合した後、ここにポビドン(Basf社製、ドイツ)3mgを約50mlの精製水に溶かした結合剤溶液を加えた後、湿式粉砕することによって顆粒化した。得られた顆粒を乾燥した後、直径750μmのふるいでかけた。ここに、実施例1〜4と同一の方法で得たカンシル酸アムロジピン及びBHTの固体分散体を添加した後、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウムを添加してよく混合した後、通常的な打錠法によって経口投与用カンシル酸アムロジピンシ及びンバスタチンの複合製剤を製造した。
【0035】
【表3】

【0036】
(参考例)カンシル酸アムロジピンとベジル酸アムロジピンの安定性比較実験
カンシル酸アムロジピンとベジル酸アムロジピンを40℃、75%の相対湿度下で直射直射日光及び白熱灯の光(Incandescent lamp)(220V、100W)に露出させてアムロジピンの含量およびアムロジピンの分解産物である下記化1の含量の変化を下記表4に示した条件下で測定し、その結果を図2〜図4に示した。
【0037】
【化1】

【0038】
【表4】

【0039】
図2は直射日光の作用による時間別のアムロジピン活性物質の分解程度を示したものであり、図3は直射日光の作用によってアムロジピンから生成された不純物の生成程度を示したものであり、図4は白熱灯の光への露出によってアムロジピンから生成された不純物の生成程度を示したものである。同図からは、カンシル酸アムロジピンがベジル酸アムロジピンに比べて光安定性に優れていることが分かる。
【0040】
(試験例1)カンシル酸アムロジピン及び安定化剤の固体分散体の安定性試験
比較例1及び実施例1〜3で得られた固体分散体を40℃、75%の相対湿度下で直射日光及び白熱灯(Incandescent lam)(p 220V、100W)に露出させた後、アムロジピンの含量およびアムロジピンの分解産物である化1の含量の変化を下記表4に示した条件で測定し、その結果を図5〜図6に示した。
【0041】
図5及び図6からわかるように、安定化剤であるBHTの量が増加するにつれてアムロジピンの安定性が向上することが分かる。
【0042】
(試験例2)カンシル酸アムロジピン及び安定化剤の固体分散体の安定性試験
比較例2、3及び実施例5〜7で得られた複合製剤を約5gのシリカゲルを含むHDPE瓶にそれぞれ装填した後、60℃、75%相対湿度でシンバスタチン及びアムロジピンの含量とアムロジピンの分解産物(化1の不純物)の含量の変化を分析した。アムロジピン及びその分解産物の含量は前記試験例1と同一の方法によって測定し、シンバスタチンの含量はアメリカ薬局方改訂第28版における「シンバスタチン錠剤(simvastatin tablet)」項目に開示された含量分析方法によって測定した。
【0043】
図7及び図8はアムロジピン及びその分解産物の含量の変化をそれぞれ示したものであり、安定化剤であるBHT量が増加するにつれてカンシル酸アムロジピンの安定性が向上することが分かる。
【0044】
なお、図9及び図10から明らかなように、まず、シンバスタチン含有顆粒を形成した後、カンシル酸アムロジピンをシンバスタチン含有顆粒と混合した場合(比較例3)、アムロジピンの安定性が劣ることが分かる。これはカンシル酸アムロジピンが滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムと直接に接触する機会が増加するとその安定性に影響するからである。一方、実施例7のように、カンシル酸アムロジピン及びシンバスタチンを一緒に顆粒化する場合にはカンシル酸アムロジピンがステアリン酸マグネシウム滑沢剤と接触する機会が相対的に減少するによってアムロジピンの安定性が低下しない。
【0045】
図11はシンバスタチンの含量変化を示したもので、安定化剤であるBHTがシンバスタチンの安定性も向上させることがわかる。
【0046】
(試験例3)複合製剤と対照製剤の安定性比較試験
前記実施例7で得られたカンシル酸アムロジピン及びシンバスタチンの複合製剤並びに対照製剤として現在米国で市販中のベジル酸アムロジピン及びアトルバスタチンの複合製剤であるカデュエット(R)(Caduet(R),Pfizer社製)をそれぞれ約5gのシリカゲル入りのHDPE瓶に装填した後、75%相対湿度下で6ヶ月間保管した。アムロジピン及びその分解産物の含量の変化を試験例2と同一の方法によって測定し、その結果を図12及び図13にそれぞれ示した。
【0047】
図12及び図13から、本発明の複合製剤が対照製剤に比べてアムロジピンの安定性が非常に優れていることがわかる。
【0048】
以上、本発明は好ましい実施様態により説明しているが、添付の特許請求の範囲によって定義された本発明の範疇内において当分野における熟練者によって多様な変形及び変更され得る。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明によるカンシル酸アムロジピン及びシンバスタチンを含む複合製剤の概略図である。
【図2】ベジル酸アムロジピン及びカンシル酸アムロジピンの光安定性試験のうち直射日光への露出時のアムロジピンの含量変化を示すグラフである。
【図3】ベジル酸アムロジピン及びカンシル酸アムロジピンの光安定性試験のうち直射日光への露出時のアムロジピンの分解産物の生成程度を示すグラフである。
【図4】ベジル酸アムロジピン及びカンシル酸アムロジピンの光安定性試験のうち白熱灯の光へ露出時のアムロジピンの分解産物の生成程度を示すグラフである。
【図5】比較例1及び実施例1〜4で製造した固体分散体の安定性試験のうちアムロジピンの含量変化を示すグラフである。
【図6】比較例1及び実施例1〜4で製造した固体分散体の安定性試験のうちアムロジピンの分解産物の生成程度を示すグラフである。
【図7】比較例2及び実施例5〜7で製造した複合製剤の安定性試験のうちアムロジピンの含量変化を示すグラフである。
【図8】比較例2及び実施例5〜7で製造した複合製剤の安定性試験のうちアムロジピンの分解産物の生成程度を示すグラフである。
【図9】実施例7及び比較例3で製造した複合製剤の安定性試験のうちアムロジピンの含量変化を示すグラフである。
【図10】実施例7及び比較例3で製造した複合製剤の安定性試験のうちアムロジピンの分解産物の生成程度を示すグラフである。
【図11】比較例2、3及び実施例5〜7で製造した複合製剤の安定性試験のうちでシンバスタチンの含量変化を示すグラフである。
【図12】実施例7で製造した複合製剤と対照製剤のカデュエットとの比較安定性試験のうちアムロジピンの含量変化を示すグラフである。
【図13】実施例7で製造した複合製剤と対照製剤のカデュエットとの比較安定性試験のうちアムロジピンの分解産物の生成程度を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カンシル酸アムロジピン、シンバスタチン、及び安定化剤を含むことを特徴とする経口投与用複合製剤。
【請求項2】
前記カンシル酸アムロジピンが複合製剤の全重量に対して0.5〜20重量%の量で含まれることを特徴とする請求項1に記載の複合製剤。
【請求項3】
前記シンバスタチンが複合製剤の全重量に対して0.5〜50重量%の量で含まれることを特徴とする請求項1に記載の複合製剤。
【請求項4】
前記安定化剤がブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、エリソルビン酸塩、アスコルビン酸、トコフェロール、及びこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の複合製剤。
【請求項5】
前記安定化剤が前記カンシル酸アムロジピンの全重量に対して0.001〜100重量%の量で含まれることを特徴とする請求項1に記載の複合製剤。
【請求項6】
微結晶性セルロース、第二リン酸カルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム 、ステアリン酸マグネシウム及びこれらの混合物でからなる群から選ばれる薬学的に許容可能な添加剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の複合製剤。
【請求項7】
1)前記カンシル酸アムロジピン及び前記安定化剤を有機溶媒に溶解した後、得られた溶液から有機溶媒を除去することによって固体分散体を形成する段階、及び、
2)前記段階1)で得られた固体分散体に前記シンバスタチン及び前記薬学的に許容可能な添加剤を混合した後、該混合物を湿式粉砕することによって得られる顆粒を製剤化する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の複合製剤の製造方法。
【請求項8】
前記段階1)での有機溶媒の除去が噴霧乾燥法、溶媒蒸発法、湿式微粉砕法、溶融法または凍結乾燥法によって行われることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記複合製剤の外部表面上にフィルム層をコートする段階をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記フィルム層がヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、エチルセルロース(EC)、メチルセルロース(MC)、ポリメタクリル酸、コリコート(R)(Kollicoat(R)、Basf社製、ドイツ)、オパドライ(R)(Opadry(R)、Colorcon社製、米国)又はこれらの群から選ばれる水溶性物質からなることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記フィルム層が遮光フィルム層、防湿フィルム層または糖フィルム層であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記フィルム層が複合製剤の全重量に対して0.5〜20重量%の量で含まれることを特徴とする請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2009−521526(P2009−521526A)
【公表日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548399(P2008−548399)
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【国際出願番号】PCT/KR2006/005658
【国際公開番号】WO2007/075009
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(599139534)ハンミ ファーム. シーオー., エルティーディー. (56)
【Fターム(参考)】