説明

カーセキュリティ装置

【課題】時間帯に応じた適切な警報出力を行うことのできるカーセキュリティ装置を提供する。
【解決手段】車両の状態変化を検出する検出手段10と、警報出力が可能な警報出力手段13と、検出手段10のセンサ出力に基づいて異常発生の有無を判定する異常判定手段12と、該異常判定手段12により異常発生と判定された場合に警報出力手段13に警報出力を行なわせるカーセキュリティ装置において、明るさを検出する照度センサ15と、前記照度センサの出力に基づき現在の時間帯を推定する時間帯推定手段16とを備え、時間帯推定手段16により推定された時間帯に応じて警報出力の態様を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両で生じる異常発生の監視を行って異常発生時に警報出力等を行うカーセキュリティ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、種々のセンサを用いて車両の状態監視を行って異常検出時にその通報を行うカーセキュリティ装置が知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
カーセキュリティ装置では、一般に、異常発生を検出した場合に所定のブザー音を発生させたり、所定の発光動作を行うなどの警報動作を行うのが通常である。また、ブザー音の音圧や発光量などを手動で調整できるように構成されたものもある。
【特許文献1】特開2004−243782号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一定の警報動作では警報出力がなされる時間帯によってその効果が異なってくる。例えば、人の活動のある日中では短時間の警報で異常発生を人に知らせることが出来るが、人の活動の少ない深夜では異常発生を知らせるのに比較的長い時間を要する。
【0005】
この発明の目的は、時間帯に応じた適切な警報出力を行うことのできるカーセキュリティ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、車両の状態変化を検出する検出手段と、警報出力が可能な警報出力手段と、前記検出手段のセンサ出力に基づいて異常発生の有無を判定する異常判定手段と、該異常判定手段により異常発生と判定された場合に前記警報出力手段に警報出力を行なわせる警報制御手段とを備えたカーセキュリティ装置において、明るさを検出する照度センサと、前記照度センサの出力に基づき現在の時間帯を推定する時間帯推定手段とを備え、前記警報制御手段は、前記時間帯推定手段により推定された時間帯に応じて前記警報出力の態様を変化させることを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のカーセキュリティ装置において、前記警報制御手段は、前記推定された時間帯に応じて前記警報出力の出力時間長を変化させることを特徴としている。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のカーセキュリティ装置において、前記時間帯推定手段は、少なくとも24時間の計時が可能な計時手段と、前記照度センサの出力データと前記計時手段の計時データとを関連付けて少なくとも24時間分格納可能なデータテーブルとを有し、該データテーブルにおける前記照度センサの出力データの遷移パターンに基づき、推定される時間耐と前記計時データとの対応づけを行うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明に従うと、照度センサの出力に基づき現在の時間帯を推定し、この推定された時間帯に応じた態様で警報出力を行わせることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態のカーセキュリティ装置の機能構成を示すブロック図である。
【0012】
この実施の形態のカーセキュリティ装置1は、例えば車上荒し等の車両で生じる異常を検出して警告報知を行う装置である。図1に示すように、このカーセキュリティ装置1は、車両で生じる状態変化の検出を行う検出手段としてのセンサ10と、異常発生の判断や警告報知を行うための種々の条件データが設定される条件設定手段としての条件設定部11と、センサ10の出力を時系列データとして扱って後述の比較処理により異常発生の有無を判断する異常判定手段としての比較判断部12と、異常発生と判断された場合に警報出力を行う警報出力手段および警報制御手段としての警告報知部13と、警報出力中に解除信号を受信した場合に警報出力を停止させる解除検出部14と、現在の時間帯を判断するために明るさの検出を行う照度センサ15と、現在の時間帯の判断処理を行う時間帯推定手段としての時間帯判断部16と、時間帯の判断処理に使用される照度データテーブル17等を備えている。
【0013】
センサ10は、例えば、ドアオープン時の車内灯の電圧変化を検出する電圧センサ、人体から放射される赤外線の検出を行う赤外線センサ、ドアの開閉に伴う空圧変化を検出する空圧センサ、車両の傾きを検出する傾きセンサ、車両の移動を検出する加速度センサなど、種々のセンサを適用することが出来る。この実施形態では、一例として、赤外線センサを適用した例を説明する。
【0014】
条件設定部11は、条件データが記憶格納される設定記憶部としての不揮発性メモリを備え、異常発生が表わされるセンサ出力の変化パターンと、異常発生時における警報出力の継続時間を表わす警告報知時間データと、警報出力時の音圧や光量を表わすレベルデータなどの、各種条件データが設定される。上記のセンサ出力の変化パターンとは、所定の時間幅(例えば数秒)におけるセンサ10の出力を時系列にデータサンプリングしたデータ群であり、例えば人が乗り込んでくるときのセンサ出力をデータサンプリングしたもので、比較判断部12の比較処理で比較元のデータとされるものである。
【0015】
これらの条件データは、商品出荷時にはデフォルト値として標準的な条件データが設定されているが、例えば、上記センサ出力の変化パターンや、警報出力のレベルデータは、ユーザの設定処理によって新規の条件データを設定入力することが可能にされている。また、警告報知時間データは、時間帯判断部16により現在の時間帯に応じたデータが設定入力されるようになっている。
【0016】
警告報知部13は、ブザー音や音声出力などの音響的な警報出力や、光を照射するなどの照明による警報出力等を行うものである。
【0017】
解除検出部14は、例えば、赤外線受信部を有し、外部から赤外線によるリモコン信号を入力する機能を有している。そして、警報出力時に警報解除のリモコン信号が入力された場合に、比較判断部12へ警報出力を解除させる信号を出力するようになっている。
【0018】
時間帯判断部16は、例えば、24時間の計時が可能な計時手段としての長期タイマを有し、照度センサ15の出力を長期タイマの計時データと対応づけて照度データテーブル17に登録していくとともに、この照度データテーブル17に登録された照度データの遷移パターンから長期タイマの計時データと実際の時間帯との対応付けを行って、現在の時間帯を判断するようになっている。
【0019】
上記構成のうち、条件設定部11、比較判断部12、ならびに、時間帯判断部16は、例えば、マイクロコンピュータのCPUや不揮発性メモリに格納された制御プログラムにより実現されるソフトウェア構成である。
【0020】
図2には、条件設定部11に設定されるセンサ出力の時系列的な変化パターンの一例を示す波形図を、図3には、比較判断部12において実行されるセンサ出力の比較判断処理の内容を説明する波形図を示す。
【0021】
条件設定部11には、異常発生を表わすセンサ出力の変化パターンとして、例えば、図2の出力波形S0を示すようなセンサ10の出力のサンプリングデータが格納されている。また、このような時系列のデータ群は、例えば、ユーザが後から設定入力することが可能になっている。例えば、ユーザが図示略の操作スイッチを操作した後、所定時間後にユーザが車両に乗り込む等の動作を行うことで、人が車両に乗り込んだときのセンサ10の出力信号がデータサンプリングされて、このときの時系列のデータ群が上記の異常発生を表わす変化パターンの設定データとして条件設定部11に格納される。
【0022】
比較判断部12は、センサ10の出力信号をデータサンプリングして取り込むととともに、このサンプリングデータと条件設定部11に格納されている条件データとの比較を行うものである。比較処理は、センサ10の出力レベルが閾値s1,s2(図2)を超えたか否かで行うのではなく、センサ10からのサンプリングデータを所定の時間幅で見て、そのセンサ出力の変化パターンが図2の条件データの変化パターンと近似しているか否かで行うように構成されている。
【0023】
例えば、図3に示すように、出力波形S0の条件データが条件設定部11に設定されていて、出力波形S1のセンサ出力のサンプリングデータが比較判断部12に取り込まれた場合を想定する。この場合、例えば、先ず、センサ出力のサンプリングデータから出力波形S1のピーク点を探し出し、このピーク点の前後の一定期間(時間t1〜t2)の範囲に渡ってサンプリングデータの時系列的な変化量をそれぞれ演算する。そして、これを条件設定部11に設定されている出力波形S0のものと比較する。そして、この差異が一定値以内であれば、両出力波形S0,S1の変化パターンは近似しているとして異常発生を判断するし、差異が一定値を超えていれば、両出力波形S0,S1の変化パターンは相違しているとして異常発生でないと判断する。
【0024】
なお、比較方法は、上記の方法に制限されず、種々の方法を適用可能である。例えば、センサ出力の出力レベルの差異を両出力波形S0,S1で相殺し、この状態で両出力波形S0,S1のパターンマッチングを行って、両出力波形S0,S1が近似しているか否かを判断する方法などを採用することも出来る。また、時間軸方向に出力波形S1を変位させて、両出力波形S0,S1の変化量の比較やパターンマッチングを行うようにしても良い。
【0025】
従来のように、センサ10の出力レベルが閾値を超えたか否かで異常発生の判断を行ったのでは、図3の例では、出力波形S1の信号レベルが条件データの閾値s1,s2を超えずに異常発生の検出には至らないが、本実施形態の比較方法によれば、図3のような場合でも、異常発生の検出を行うことが可能となる。例えば、センサ10として赤外線センサが設置され、人が車両に乗り込んできた状況を想定した場合、その人が洋服を着込んでいる場合と、薄着の場合とでは、センサ10の出力レベルは異なってくる。そのため、従来の比較判断処理では、全ての場合で異常検出を行うのは困難であるが、本実施形態の比較方法では、人が乗り込む際の赤外線の検出信号の変化パターンで比較判断を行うので、人が洋服を着込んでいる場合や薄着の場合でも、高精度に異常発生の検出を行うことが可能となる。また、センサ10の出力レベルが温度特性により低温時と高温時とで変化するような場合でも、この温度特性の影響を吸収した形でセンサ出力の比較を行って、異常発生の検出を行うことが可能となる。
【0026】
図4には、照度データテーブルの一例を表わしたデータチャートを示す。
【0027】
照度データテーブル17は、長期タイマの計時データと照度データ(図4中「実照度」で示す)とを所定時間ごとに24時間分格納したデータテーブルである。時間帯判断部16は、このような照度データテーブル17を生成するとともに、照度データテーブルの照度データの遷移パターンに基づいて、長期タイマの計時データを例えば3つの時間帯(薄明帯、夜間、深夜/明け方)に区分するように動作する。また、各区分に応じて条件設定部の警告報知時間の設定データを切り換えるように制御処理を実行する。
【0028】
すなわち、照度センサ15が照度「0」から「1」を検出した時点を基点とし、この基点から12時間を薄明帯(日中)、その後の5時間を夜間、その後の7時間を深夜/明け方と区分する。そして、現在が薄明帯(日中)である場合には、人の活動時間帯であることから、警報出力の時間を標準時間に設定する。また、夜間である場合には、室外での人の活動がやや少なくなってくることから、警報出力の時間を標準時間より少し長めの時間に設定する。また、深夜/明け方の時間帯である場合には、室外での人の活動が殆んどなくなるため、警報出力の時間を標準時間の2倍の時間に設定する。なお、この時間の設定方法は、この例に制限されるものではない。
【0029】
なお、照度センサ15の検出データには、例えば、照度センサ15がライト等により照らされて夜間でも高照度を検出したり、或いは、日中でも非常な曇りで夜間並みの照度しか検出できないなど、意図しない揺らぎが発生することがある。そのため、時間帯判断部16における時間帯の判断処理においては、上記のような照度センサ15の出力の揺らぎを除去するような補正処理が行われるように構成しても良い。例えば、照度データテーブル17の照度データを例えば複数日分蓄積して同一時間のデータで平均化するようにしたり、或いは、照度データを例えば30分間隔など短い時間ごとに採取し、且つ、前後1時間分の照度データを平均化してその時間帯の照度データと見なすなど、種々の補正処理を行うことが可能である。
【0030】
また、照度データテーブル17に基づいて時間帯を判断する方法も、上述のような照度「0」から「1」の検出に切り換った時点を基点として各時間帯を決めていく方法だけでなく、種々の方法を適用可能である。例えば、照度データテーブル17の照度データを高い照度の範囲と低い照度の範囲とで2つに区分し、この区分に基づいて、昼、夜、深夜の各区分を決定するような方法を採用することも出来る。
【0031】
この実施形態のカーセキュリティ装置1は、上記のような構成により、次のような動作を行って車上荒しなどの異常発生に対処することが可能にされている。すなわち、ユーザは車両から離れる際にカーセキュリティ装置1をセキュリティ動作状態にセットしておく。ユーザが車両から離れている間、車上荒し等により第三者が車内に侵入すると、センサ10から一定の信号変化を表わす出力が行われて、このときのセンサ出力が所定の時間幅分データサンプリングされて比較判断部12に送られる。そして、比較判断部12において、このセンサ出力のサンプリングデータと、条件設定部11に設定されている異常発生を表わす出力波形のデータとが比較されて、これらの変化パターンが近似しているか否か判断される。
【0032】
そして、近似していると判断された場合には、警告報知部13が作動して警報出力がなされるとともに、条件設定部11に設定されている警告報知時間が経過するまで、この警報出力が継続させれる。警告報知時間の設定は、照度データテーブル17や長期タイマの計時データに基づいて異常発生時の時間帯に応じた時間長に設定されているため、異常発生時の時間帯が日中であれば標準時間、夜間であれば少し長め、深夜/明け方であれば標準時間の2倍の長さで警報出力が実行される。
【0033】
また、車上荒しでなく、ユーザか車両に乗り込んだためにそれが検出されて警報出力が行われた場合には、ユーザがリモコン装置を操作して解除検出部14に解除信号を送信することで、この警報出力は停止される。
【0034】
以上のように、この実施形態のカーセキュリティ装置1によれば、センサ出力の信号レベルで異常発生の有無を検出するのでなく、センサ出力の或る時間幅における時間経過に伴う変化パターンによって異常発生の有無を検出するので、その時々の環境等によってセンサ出力の信号レベルが変化するような場合でも、異常発生の見逃しや誤検出の少ない高精度な異常検出を行うことが出来る。
【0035】
また、条件設定部11に異常発生を表わすセンサ出力の変化パターンのデータが設定記憶され、このデータとセンサ出力のデータの変化パターンとを比較することで異常発生の判断を行うので、比較的に簡単な演算処理によって異常発生の判断処理を実現することが出来る。
【0036】
また、異常発生を表わすセンサ出力の変化パターンを、ユーザの設定処理により新規の条件データとして条件設定部11に設定記憶させることが出来るので、ユーザに合わせた検出を実行させることも可能となる。
【0037】
また、警報出力の態様が異常検出時の時間帯に応じて変更されるので、日中、夜間、深夜/明け方などその時間帯にそれぞれ適した有効な警報出力を行わせることが出来る。また、時間帯の検出は照度センサ15の出力等により自動的に行われるので、ユーザが手動で設定する必要がなく、設定ミスによる誤動作の発生を軽減することが出来る。
【0038】
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態のカーセキュリティ装置の機能構成を示すブロック図である。
【0039】
第2実施形態のカーセキュリティ装置1Bは、カーセキュリティ装置1Bの本体側に第1無線装置21を設け、ユーザにより所持・携帯させる装置として第2無線装置22を備えたものである。その他の構成は第1実施形態のものと同様であり説明は省略する。
【0040】
第1無線装置21は、比較判断部12が異常発生と判断して警告報知部13に警報出力を実行させる際に、この比較判断部12からの信号を入力して第2無線装置22へ異常発生の情報を無線送信するように構成されている。また、第2無線装置22から解除信号を無線受信した場合に、解除検出部14に信号を出力して警報出力を停止させるように構成されている。
【0041】
第2無線装置22は、第1無線装置21と無線通信を行う機能ブロックのほか、ブザー音を出力したり振動を発生させたりする図示略の報知手段や、警報の解除を行なうための操作ボタン等が設けられ、第1無線装置21から異常発生の情報が受信された場合に報知手段を作動させたり、警報解除の操作ボタンが操作された場合に第1無線装置21に警報出力の解除信号を無線送信するように構成されている。
【0042】
この実施の形態のカーセキュリティ装置1Bによれば、ユーザが車両から遠く離れてカーセキュリティ装置1Bの警報出力が聞こえないような場合でも、本体側の第1無線装置21とユーザが所持携帯する第2無線装置22との無線通信によって、ユーザに異常発生を通知したり、ユーザ側から報知動作の解除を行うことが可能となる。
【0043】
[第3実施形態]
図6は、第3実施形態のカーセキュリティ装置の機能構成を示すブロック図である。
【0044】
第3実施形態のカーセキュリティ装置1Cは、カーオーディオやナビゲーション装置等のカー機器25と、カーセキュリティの機能構成とを複合化したものである。それ以外の構成は第2実施形態のものと同様なので説明は省略する。
【0045】
カー機器25は、例えば、画像表示が可能な表示装置や、複数の操作ボタン或いはタッチパネル等からなる入力手段を備え、これら表示装置や入力手段を用いて、条件設定部11の各種条件データの設定等を行えるように構成されたものである。また、警告報知部13で警報出力がなされたときにこの警報出力の信号がカー機器25に送られて、カー機器25で連動した報知動作が行われるように構成されたものである。
【0046】
さらに、カー機器25には、比較的容量の大きな不揮発性の記憶媒体が搭載されることから、比較判断部12で異常発生と判断された場合に、カー機器25がこの異常発生のデータやその日時データなどを不揮発性の記憶媒体に蓄積し、ユーザ操作に基づきこれらの情報を表示装置に表示出力してユーザが確認できるように構成されている。
【0047】
この実施形態のカーセキュリティ装置1Cによれば、異常発生時にカー機器25も連動して警報出力を行うことで、車上荒し等を行っている第3者により警報出力が強制的に停止されることを困難にすることが出来る。例えば、カーセキュリティ装置だけで警報出力が行われる場合には、カーセキュリティ装置の電源ケーブルを切断等することで警報出力を停止させることが出来るが、カー機器25でも警報出力が行われることで、上記のケーブル切断だけでは全ての警報出力が停止されないようにすることが出来る。
【0048】
また、カー機器25に備わる表示装置等を用いてカーセキュリティ装置1Cの各種設定等を行えるようにすることで、ユーザに分かり易く間違いのない設定操作を行わせることが可能であるし、例えば、カー機器25の操作画面と共通性を持たせたカーセキュリティ装置1Cの設定画面を設けることで、ユーザにより統一された設定操作でカーセキュリティ装置1Cの設定を行わせることが出来るという効果が得られる。
【0049】
また、カー機器25の記憶媒体に異常発生の履歴や発生時間等の情報を蓄積させ、それをユーザに表示出力可能とすることで、例えば、駐車場所の安全性を統計的に確認したり、異常発生の時間等に周期性を見つけて事前対策を行うなど、種々の安全対策を図ることが可能となる。
【0050】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、上記実施形態のカーセキュリティ装置1,1B,1Cでは、車上荒し防止目的のものを例示したが、例えば、センサ10として加速度センサや傾きセンサ等を採用することで、車両盗難防止や車両へのいたずら防止の目的に用いることも出来る。また、センサ10として複数種類のセンサを搭載したり、複数種類のセンサ出力の各々について比較処理を行って異常発生の判断を行うようにしても良い。その他、実施の形態で示した細部等は発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の第1実施形態のカーセキュリティ装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】条件設定部に設定されるセンサ出力の時系列的な変化パターンの一例を示す波形図である。
【図3】比較判断部において行われるセンサ出力の比較判断処理の内容を説明する波形図である。
【図4】照度データテーブルの一例を示すデータチャートである。
【図5】第2実施形態のカーセキュリティ装置の機能構成を示すブロック図である。
【図6】第3実施形態のカーセキュリティ装置の機能構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0052】
1,1B,1C カーセキュリティ装置
10 センサ
11 条件設定部
12 比較判断部
13 警告報知部
14 解除検出部
15 照度センサ
16 時間帯判断部
17 照度データテーブル
21 第1無線装置
22 第2無線装置
25 カー機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の状態変化を検出する検出手段と、
警報出力が可能な警報出力手段と、
前記検出手段のセンサ出力に基づいて異常発生の有無を判定する異常判定手段と、
該異常判定手段により異常発生と判定された場合に前記警報出力手段に警報出力を行なわせる警報制御手段と、
明るさを検出する照度センサと、
前記照度センサの出力に基づき現在の時間帯を推定する時間帯推定手段と、
を備え、
前記警報制御手段は、
前記時間帯推定手段により推定された時間帯に応じて前記警報出力の態様を変化させることを特徴とするカーセキュリティ装置。
【請求項2】
前記警報制御手段は、
前記推定された時間帯に応じて前記警報出力の出力時間長を変化させることを特徴とするカーセキュリティ装置。
【請求項3】
前記時間帯推定手段は、
少なくとも24時間の計時が可能な計時手段と、
前記照度センサの出力データと前記計時手段の計時データとを関連付けて少なくとも24時間分格納可能なデータテーブルとを有し、
該データテーブルにおける前記照度センサの出力データの遷移パターンに基づき、推定される時間耐と前記計時データとの対応づけを行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のカーセキュリティ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−247201(P2008−247201A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−91061(P2007−91061)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】