説明

カートリッジの梱包構造およびカバー部材

【課題】外部から衝撃を受けても、その衝撃を緩和してカートリッジに作用する力を軽減させる。
【解決手段】カートリッジ12が装置本体から脱着された状態で、感光体ドラム13を覆うようにカートリッジ12に装着されるカバー部材31と、カバー部材31が装着されているカートリッジ12を梱包する梱包体と、を備え、カートリッジ12には、カートリッジ12が緩衝部材に梱包された状態で、水平方向に延びる平面部40が設けられ、前記梱包体には、平面部40と間隔をあけて対向する対向部が設けられており、カバー部材31には、平面部40と前記対向部との間で弾性変形する弾性部材64、65が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に着脱自在であるカートリッジの梱包構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、レーザプリンタなどの電子写真方式の画像形成装置において、感光体ドラムを一体化したカートリッジが装置本体に対して着脱可能に装着されている。
このカートリッジを保管するときや運搬するときには、感光体ドラムを傷つけないようにするため、感光体ドラムを覆うカバーをカートリッジに装着している(特許文献1参照)。
【0003】
また、この種のカートリッジは、段ボールなどで構成される梱包箱内に収容して、運搬や保管が行われている。カートリッジを梱包箱に収容するにあたり、カートリッジに衝撃が加わって破損するのを防止するため、梱包箱内に緩衝部材を配置し、この緩衝部材によりカートリッジに加わる衝撃を緩和させている。
【特許文献1】特開2001−282079号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、梱包箱の小型化に伴う緩衝材の小型化により、緩衝部材の衝撃吸収力が低下しているため、外部からの衝撃によって感光体ドラムが傷つく恐れがあった。また、カートリッジの小型化によってカートリッジが軽量化しているため、緩衝部材が装着されていても、誤って落下させた時、カートリッジ側に負荷がかかりカートリッジのフレームが損傷しやすい問題があった。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、外部から衝撃を受けても、その衝撃を緩和してカートリッジに作用する力を軽減させることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、請求項1記載のカートリッジの梱包構造は、感光体ドラムを備えるカートリッジと、前記感光体ドラムを覆うように前記カートリッジに装着されるカバー部材と、前記カバー部材が装着された状態で前記カートリッジを梱包する梱包体とを備えたカートリッジの梱包構造において、
前記カバー部材は、前記梱包体に当接する当接部と、前記カートリッジに当接するとともに、前記当接部と前記カートリッジとの間で前記カートリッジと前記梱包体との対向方向に弾性変形する弾性部とを有することを特徴とする。
【0007】
請求項2記載のカートリッジの梱包構造は、請求項1において、前記弾性部は、前記当接部の一部を基端とし、前記当接部から前記カートリッジに向かって延び前記カートリッジと当接する部分が自由端である弾性片であることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載のカートリッジの梱包構造は、請求項1または請求項2において、前記カートリッジは、前記感光体ドラムの軸方向の両端部を支持する一対の側板と、前記一対の側板間を架橋する架橋板とを備え、
前記弾性部は、前記カートリッジの前記架橋板における前記一対の側板近傍の前記軸方向両端部に当接することを特徴とする。
【0009】
請求項4記載のカートリッジの梱包構造は、感光体ドラムを備えるカートリッジと、前記感光体ドラムを覆うように前記カートリッジに装着されるカバー部材と、前記カバー部材が装着された状態で前記カートリッジを梱包する梱包体とを備えたカートリッジの梱包構造において、
前記カバー部材は、前記カートリッジに当接する当接部と、前記梱包体に当接するとともに、前記当接部と前記梱包体との間で前記カートリッジと前記梱包体との対向方向に弾性変形する弾性部とを有することを特徴とする。
【0010】
請求項5記載のカートリッジの梱包構造は、請求項4において、前記弾性部は、前記当接部の一部を基端とし、前記当接部から前記梱包体に向かって延び前記梱包体と当接する部分が自由端である弾性片であることを特徴とする。
【0011】
請求項6記載のカートリッジの梱包構造は、請求項5において、前記弾性片は、前記感光体ドラムの軸方向の一方側から他方側へ延びる第1弾性片と他方側から一方側へ延びる第2弾性片とを備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項7記載のカートリッジの梱包構造は、請求項4乃至請求項6のいずれか1項において、前記カートリッジは、前記感光体ドラムの軸方向の両端部を支持する一対の側板と、前記一対の側板間を架橋する架橋板とを備え、
前記当接部は、前記カートリッジの前記架橋板における前記一対の側板近傍の前記軸方向両端部に当接することを特徴とする。
【0013】
請求項8記載のカートリッジの梱包構造は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項において、前記カートリッジは、前記感光体ドラムを帯電する帯電装置と、前記帯電装置の内部と外部とを連通させる帯電開口の近接位置から外方に向けて延びるフィルム部材とを備え、
前記カバー部材には、前記フィルム部材を覆うフィルムカバー部が形成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項9記載のカバー部材は、感光体ドラムを備えるカートリッジが梱包体に梱包されるときに、前記感光体ドラムを覆うように前記カートリッジに装着されるカバー部材において、
前記梱包体に当接する当接部と、前記カートリッジに当接するとともに、前記当接部と前記梱包体との間で前記カートリッジと前記梱包体との対向方向に弾性変形する弾性部とを有することを特徴とする。
【0015】
請求項10記載のカバー部材は、請求項9において、前記弾性部は、前記当接部の一部を基端とし、前記当接部から前記カートリッジに向かって延び前記カートリッジと当接する部分が自由端である弾性片であることを特徴とする。
【0016】
請求項11記載のカバー部材は、請求項9または請求項10において、前記カートリッジは前記感光体ドラムを収容するフレームを備え、前記フレームは、前記感光体ドラムの軸方向の両端部を支持する一対の側板と、前記一対の側板間を架橋する架橋板とを備え、
前記弾性部は、前記フレームの前記架橋板における前記一対の側板近傍の前記軸方向両端部に当接することを特徴とする。
【0017】
請求項12記載のカバー部材は、梱包体に梱包されるカートリッジにおいて、
感光体ドラムを備えるカートリッジが梱包体に梱包されるときに、前記感光体ドラムを覆うように前記カートリッジに装着されるカバー部材において、
前記カートリッジに当接する当接部と、前記梱包体に当接するとともに、前記当接部と前記カートリッジとの間で前記カートリッジと前記梱包体との対向方向に弾性変形する弾性部とを有することを特徴とする。
【0018】
請求項13記載のカバー部材は、請求項12において、前記弾性部は、前記当接部の一部を基端とし、前記当接部から前記梱包体に向かって延び前記梱包体と当接する部分が自由端である弾性片であることを特徴とする。
【0019】
請求項14記載のカバー部材は、請求項13において、前記弾性片は、前記感光体ドラムの軸方向の一方側から他方側へ延びる第1弾性片と他方側から一方側へ延びる第2弾性片とを備えていることを特徴とする。
【0020】
請求項15記載のカバー部材は、請求項12乃至請求項14のいずれか1項において、前記カートリッジは前記感光体ドラムを収容するフレームを備え、前記フレームは、前記感光体ドラムの軸方向の両端部を支持する一対の側板と、前記一対の側板間を架橋する架橋板とを備え、
前記当接部は、前記フレームの前記架橋板における前記一対の側板近傍の前記軸方向両端部に当接することを特徴とする。
【0021】
請求項16記載のカバー部材は、請求項9乃至請求項15のいずれか1項において、前記カートリッジは、前記感光体ドラムを帯電する帯電装置と、前記帯電装置の内部と外部とを連通させる帯電開口の近接位置から外方に向けて延びるフィルム部材とを備えており、
前記フィルム部材を覆うフィルムカバー部が備えられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したことから明らかなように、請求項1記載のカートリッジの梱包構造および請求項9記載のカバー部材によると、カートリッジの運搬時や保管時に感光体ドラムを下側にしてカートリッジを落下させてしまっても、カバー部材に弾性片を設けているため、当接部とカートリッジとの間で弾性部が弾性変形して衝撃力を吸収することができる。よって、カートリッジに伝達される力を軽減することができ、カートリッジの損傷を防止することができる。
【0023】
請求項2記載のカートリッジの梱包構造および請求項10記載のカバー部材によると、当接部の一部から弾性部を延ばして弾性片とすることにより、衝撃力を吸収するカバー部材を容易に一体形成することができる。
【0024】
請求項3記載のカートリッジの梱包構造および請求項11記載のカバー部材によると、カートリッジ(フレーム)の剛性の高い部分に弾性部を当接することにより、カートリッジ(フレーム)が撓むことなく、弾性部で衝撃を吸収することができる。
【0025】
請求項4記載のカートリッジの梱包構造および請求項12記載のカバー部材によると、カートリッジの運搬時や保管時に感光体ドラムを下側にしてカートリッジを落下させてしまっても、カバー部材に弾性片を設けているため、当接部と梱包体との間で弾性部が弾性変形して衝撃力を吸収することができる。よって、カートリッジに伝達される力を軽減することができ、カートリッジの損傷を防止することができる。
【0026】
請求項5記載のカートリッジの梱包構造および請求項13記載のカバー部材によると、当接部の一部から弾性部を延ばして弾性片とすることにより、衝撃力を吸収するカバー部材を容易に一体形成することができる。
【0027】
請求項6記載のカートリッジの梱包構造および請求項14記載のカバー部材によると、第1弾性片と第2弾性片との2つの弾性片を設けることにより、第1弾性片と第2弾性片とに衝撃力を分散させることができ、衝撃に対する吸収力を向上させることができる。
【0028】
請求項7記載のカートリッジの梱包構造および請求項15記載のカバー部材によると、カートリッジ(フレーム)の剛性の高い部分に当接部を当接することにより、カートリッジ(フレーム)が撓むことなく、弾性部で衝撃を吸収することができる。
【0029】
請求項8記載のカートリッジの梱包構造および請求項16記載のカバー部材によると、カートリッジを運搬するときなどに、フィルム部材が他部材と干渉して損傷することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】カラープリンタの全体構成を示す断面図である。
【図2】カートリッジとしての感光体カートリッジの左側面図である。
【図3】カバー部材を装着した状態の感光体カートリッジの左側面図である。
【図4】感光体カートリッジの右側面図である。
【図5】カバー部材を装着した状態の感光体カートリッジの右側面図である。
【図6】カバー部材を下側から見た斜視図である。
【図7】カバー部材を上側から見た斜視図である。
【図8】感光体カートリッジに対するカバー部材の着脱の様子を示す斜視図である。
【図9】感光体カートリッジに対するカバー部材の着脱の様子を示す斜視図である。
【図10】感光体カートリッジを梱包体に梱包した状態の断面図である。
【図11】感光体カートリッジを梱包体に梱包した状態の斜視図である。
【図12】カバー部材を取り付けた感光体カートリッジを梱包袋に収容する様子を示す斜視図である。
【図13】カバー部材を取り付けた感光体カートリッジに梱包体を装着する様子を示す斜視図である。
【図14】第2実施形態を示し、カバー部材が装着された感光体カートリッジを示す斜視図である。
【図15】第3実施形態と示し、カバー部材が装着された感光体カートリッジを梱包体に装着する様子を示す正面図である。
【図16】プロセスカートリッジに第1実施形態のカバー部材を装着した斜視図である。
【図17】プロセスカートリッジに第2実施形態のカバー部材を装着した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の第1実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1を用いてカラープリンタの全体構成を説明する。
図1において、紙面に向かって左側を「前側」、紙面に向かって右側を「後側」とし、紙面に向かって奥側を「左側」、紙面に向かって手前側を「右側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
【0032】
図1に示すように、カラープリンタ1は、装置本体2内に、用紙Pを供給する給紙部3と、給紙された用紙Pに画像を形成する画像形成部4と、画像が形成された用紙Pを排出する排紙部5とを備えている。
【0033】
給紙部3は、装置本体2内の下部に設けられ、装置本体2に着脱自在に装着される給紙トレイ6と、この給紙トレイ6から用紙Pを画像形成部4へ搬送する用紙供給機構7を主に備えている。この給紙部3では、給紙トレイ6内の用紙Pが、用紙供給機構7によって一枚ずつ分離されて画像形成部4に供給される。
【0034】
画像形成部4は、4つのLEDヘッド8と、4つのプロセスカートリッジ9と、転写ユニット10と、定着ユニット11とから主に構成されている。
【0035】
LEDヘッド8は、左右方向に一列に配列された複数のLEDを備えて構成されている。プロセスカートリッジ9は、給紙部3の上方に前後方向に並んで配置されている。そして、各プロセスカートリッジ9内には、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色のトナーがそれぞれ収容されている。
【0036】
プロセスカートリッジ9は、装置本体2に対して着脱自在に装着されている感光体カートリッジ12と、感光体カートリッジ12に対して着脱自在に装着される現像カートリッジ27とを備えている。
感光体カートリッジ12は、感光体ドラム13と、帯電装置14とを備え、現像カートリッジ27は、現像ローラ16および供給ローラ17と、トナーを収容するトナー収容室24とを備えている。
【0037】
図1に示すように、転写ユニット10は、駆動ローラ18、従動ローラ19、搬送ベルト20および転写ローラ21を主に備えている。また、定着ユニット11は、加熱ローラ22と、加熱ローラ22と対向配置され加熱ローラ22を押圧する加圧ローラ23とを備えている。
【0038】
このように構成される画像形成部4では、まず、各感光体ドラム13の表面が、帯電装置14により一様にプラスに帯電された後、各LEDヘッド8から照射される光により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、各感光体ドラム13上に画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0039】
また、トナー収容室24内のトナーTが、供給ローラ17の回転により現像ローラ16に供給され、一定厚さの薄層として現像ローラ16上に担持される。ここで、現像ローラ16上に担持されるトナーTは、供給ローラ17と現像ローラ16との間で、プラスに摩擦帯電される。
【0040】
現像ローラ16上に担持されたトナーTは、感光体ドラム13上に形成された静電潜像に供給される。これにより、感光体ドラム13上でトナーTが選択的に担持されて静電潜像が可視像化され、反転現像によりトナー像が形成される。
【0041】
そして、搬送ベルト20上に供給された用紙Pが各感光体ドラム13と各転写ローラ21との間を通過することで、各感光体ドラム13上に形成されたトナー像が用紙P上に転写される。用紙Pが加熱ローラ22と加圧ローラ23との間を通過すると、用紙P上に転写されたトナー像が熱定着される。
【0042】
排紙部5は、用紙Pを搬送する複数の搬送ローラ25を主に備えている。トナー像が転写され、熱定着された用紙Pは、搬送ローラ25によって装置本体2の外部に排出されて排紙トレイ26に蓄積される。
【0043】
次に、図2〜図5を用いて感光体カートリッジを説明する。
なお、以下の説明では、感光体カートリッジ12が後述する梱包体としての緩衝部材32に梱包される状態(図11参照)を基準として前後左右上下を規定し、図2における左側を「上側」、右側を「下側」、紙面に向かって奥側を「右側」、紙面に向かって手前側を「左側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「前後方向」とする。
【0044】
感光体カートリッジ12は、現像カートリッジ27をフレーム33に装着した状態でカラープリンタ1に装着される。
感光体カートリッジ12のフレーム33は、図2および図4に示すように、後側板39と、この後側板39の左右方向における両端に設けられた一対の左右側板35、36と、を備えている。この一対の左右側板35、36の下側部には、左右方向に延びる架橋板88が架設されている(図8参照)。このフレーム33は、合成樹脂によって一体に形成されている。
【0045】
架橋板88の左右方向における両端部には、略水平方向(略前後方向)に延びる矩形状の平面部40が左右に一対形成されている(図8参照)。架橋板88の一対の平面部40の間には、平面部40よりも上方向に凹んでいる凹設部83が形成されている(図8参照)。架橋板88は左右側板35、36に架け渡たされているので、架橋板88の上下方向の剛性は低い。平面部40は、左右側板35、36に近接して配置されているため、上下方向の剛性は凹設部83よりも高い。
本実施形態では、平面部40は収容部41の感光体ドラム13の軸方向における両側に一対形成されているが、感光体ドラム13の軸方向(左右方向)に延びていて左右一体となっていてもよい。
【0046】
フレーム33の下側部には、感光体ドラム13が回転可能に支持されており、架橋板88と左右側板35、36とで囲まれる開口89から感光体ドラム13の表面が露出している(図2および図8参照)。感光体ドラム13のシャフト34の両端部は、フレーム33の左右側板35、36から突出している。左側板35から突出しているシャフト34は、装置本体2に対するプロセスカートリッジ9の位置決めに用いられている。
【0047】
右側板36には、図4に示すように、円筒状の本体位置決め部37が外側に突出するように設けられており、この本体位置決め部37は、感光体ドラム13の右側端部を回転可能に支持している。また、本体位置決め部37は、装置本体2に対するプロセスカートリッジ9の位置決めに用いられる。
左側板35には、図2に示すように、左右方向において本体位置決め部37に対応する位置に、本体位置決め部37よりも突出高さの小さい円筒状の支持部38が設けられている。この支持部38は、感光体ドラム13の左側端部を回転可能に支持している。
フレーム33の、後側板39と左右側板35、36とで形成された凹部は、現像カートリッジを収容する収容部28である。
【0048】
フレーム33には、図1における感光体ドラム13と対向する上斜め後方(図2〜図5においては前方)に、帯電装置14が収容されている。帯電装置14は、帯電ワイヤ42とグリッド43が備えられているスコロトロン帯電器であり、感光体ドラム13の周面を帯電させていることにより静電潜像を形成している。
【0049】
フレーム33には、図1に示すように、帯電ワイヤ42を挟んで感光体ドラム13とは反対側に、フレーム33外から帯電ワイヤ42周りに空気を取り込むための帯電開口部44が形成されている。帯電開口部44の近接する下方のフレーム33には、外側に延びるフィルム部材47が設けられている。
フィルム部材47の先端は、プロセスカートリッジ9を装置本体2に装着した状態で、隣接するプロセスカートリッジ9に接触し、隣接するプロセスカートリッジ9の間において上方から流れてくる空気の流れをフィルム部材47で堰き止めている。このように、フィルム部材47で上方からの空気の流れを堰き止めることで、帯電開口44などから帯電ワイヤ42に空気が流れるよう構成されている。
【0050】
フレーム33には、感光体ドラム13と対向する下方にクリーニング機構15が収容されている。クリーニング機構15は、帯電装置14によって一様に帯電される前の感光体ドラム13の周面の異物を除去している。
【0051】
次に、図6および図7を用いてカバー部材31を説明する。
カバー部材31は、本体部45と、当接部46と、一対の弾性部としての右側弾性片64および左側弾性片65と、一対の左側板部49および右側板部50と、延在部57と、フィルムカバー部58とを備えている。このカバー部材31は、合成樹脂によって継ぎ目なく一体に形成されている。
【0052】
本体部45は、カバー部材31が感光体カートリッジ12に装着されているときに、感光体ドラム13と所定の間隔を隔てて感光体ドラム13の露出部分を覆うように左右方向に延びている。この本体部45は、断面視略円弧形状に形成され、外部から直接感光体ドラム13に接触できないように感光体ドラム13を保護している。
【0053】
当接部46は、カバー部材31が感光体カートリッジ12に装着されているとき、感光体カートリッジ12の平面部40と凹設部83と所定間隔をあけて、平面部40と凹設部83とを覆うように左右方向に延びて形成されている。この当接部46は、断面視コの字形状に形成され、後側上端で本体部45に接続されている。当接部46の平面部40と対向する面と反対側の面は、後述する梱包袋29を介して緩衝部材32に当接している。当接部46には、感光体カートリッジ12の平面部40と対向する位置に、左右方向に延びる略矩形状の長穴84が形成されている。右側の長穴84の右側端縁は、当接部46の右側端部に、左側の長穴84の左側端縁は、当接部46の左側端部とほぼ同じ位置になるように、それぞれ形成されている。
【0054】
右側弾性片64は、左右方向に延びるタブ形状であり、当接部46の長穴84の側縁から感光体カートリッジ12の平面部40に向かって延びている。右側弾性片64の右端は、長穴84の右側端縁に固定端として連結されている。右側弾性片64の左端は、カバー部材31が感光体カートリッジ12に装着された状態で、感光体カートリッジ12の平面部40に当接し、自由端として上下方向(感光体カートリッジ12とカバー部材31の対向方向)に弾性的に構成されている。左側弾性片65は、右側弾性片64と左右方向が逆である以外は同様の構成である。右側弾性片64および左側弾性片65の左右方向の長さは、当接部46の長穴84の左右方向の長さと略同じである。
【0055】
左側板部49は、図3に示すように、支持部38を覆うように、本体部45と当接部46の左端部から上方に延びるように形成されている。また、左側板部49の感光体ドラム13のシャフト34と対向する箇所には、シャフト34の左側端部を保持するスリット部68が形成されている。スリット部68の下端縁は、本体部45との接続部に位置し、スリット部68の上端縁に当接して保持されている。
スリット部68の上端部から後側端部にかけての端縁からは、左方向に向けて第1保護部51が突出されている(図3参照)。第1保護部51は、左側端部から上下方向に突出する被覆部90を備えており、この被覆部90が感光体ドラム13のシャフト34の左側先端を覆って保護している。
また、左側板部49の上部には、タブ状の把持部52が形成されており、カバー部材31をフレーム33から離脱させるときに把持される。
【0056】
また、左側板部49には、図3および図7に示すように、スリット部68の後側には左右方向に撓む舌片状の撓み片53が形成されている。撓み片53の前後には上下方向に延びる第1スリット54、第2スリット55が形成されている。
このように、カバー部材31に撓み片53を設けることで、カバー部材31を装着した感光体カートリッジ12を後述する梱包袋29に収容し緩衝部材32に装着する際に、梱包袋29が撓み片53付近で引っ張られても、撓み片53が撓むことで梱包袋29に作用する引っ張り力を軽減することができる。よって、梱包袋29の破損を防止することができる。
また、撓み片53の上側縁は円弧形状となっており、梱包袋29が接触しても破れにくい構成となっている。
【0057】
右側板部50には、図5に示すように、本体位置決め部37の円筒状の外形形状の一部分に沿った形状であり、外方に向けて突出されているリブ状の第2保護部56が形成されている。第2保護部56は、本体位置決め部37を外側から保護している。
【0058】
延在部57は、当接部46の上方前端部から上方に延びている。この延在部57の左右方向の長さは、当接部46の左右方向の長さよりも短くなっている。
フィルムカバー部58は、延在部57の上端から前方に延びて、側面視略矩形状に形成されている。フィルムカバー部58の左右方向中央部は、前端部や左右端部よりも下方に凹んでおり、カバー部材31を感光体カートリッジ12の装着した状態で、その部分にフィルム部材47の先端が入るように形成されている。
【0059】
次に、図10〜図13を用いて感光体カートリッジの梱包構造について説明する。
感光体カートリッジ12は、カラープリンタ1の装置本体2から取り外された状態で、カバー部材31を装着し、梱包袋29(図13参照)に収納された後、梱包体としての緩衝部材32を装着して梱包箱(図示せず)に収容される。図10、図11では、説明のため梱包袋29を省略している。
なお、カラープリンタの装置本体から取り外された状態とは、未装着すなわち感光体カートリッジが新品で一度もカラープリンタの装置本体に装着されたことがない状態を含む。
【0060】
緩衝部材32は、側面視で矩形状の基部62と、基部の4隅から左右方向に延びる脚部63とを備えている。基部62の中央には左右方向に凹む凹部59が形成され、凹部59に感光体カートリッジ12の左右両側部が収容される。凹部59は、感光体カートリッジ12をがたつきなく収容するために感光体カートリッジ12の外形に沿った形状をしている。凹部59には、カバー部材31が装着された感光体カートリッジ12を梱包した状態で、カバー部材31の当接部46に沿った形状で平面形状である対向部60と、本体部45に沿った形状である円弧部61とが形成されている。
【0061】
次に、図8および図9を用いて本実施形態の感光体カートリッジ12の取り扱い(特にフレーム33に対するカバー部材31の装着)の際の動作について説明する。
感光体カートリッジ12の製造直後や、感光体カートリッジ12をカラープリンタ1の装置本体2から取り外した直後においては、図2、図4に示されているように、フレーム33にカバー部材31が装着されていない状態となる。この状態においては、傷付きやすい感光体ドラム42の露出面を外部からの衝撃や接触から保護するために、すみやかにフレーム33にカバー部材31を装着する必要がある。
【0062】
フレーム33にカバー部材31を装着する際には、まず、図8に示されているように、第2保護部56が、本体位置決め部37の下部に引っ掛けられる。続いて、カバー部材31における左側板部49側がフレーム33に向けて移動し、感光体ドラム13のシャフト34がスリット部68に収容される。このとき、フレーム33から突出したシャフト34が把持部52の内側面に当接することで、左側板部49が容易に外側(左側)に撓むように弾性変形する。
【0063】
感光体カートリッジ12は、現像カートリッジ27が装着されてカラープリンタ1の装置本体2に装着される前に、フレーム33からカバー部材31が取り外される。この取り外しは、把持部52を把持して装着の際と逆の操作をすることにより、きわめて容易に行われ得る。そして、現像カートリッジ27を装着した感光体カートリッジ12(プロセスカートリッジ9)が装置本体2に装着される。
【0064】
次に、図12および図13を用いて緩衝部材の装着動作について説明する。
なお、図13では、説明のため、感光体カートリッジを収納している梱包袋は省略している。
【0065】
カバー部材31を装着された感光体カートリッジ12は、図12に示すように、梱包袋29に収納され、梱包袋29に収納された状態で、緩衝部材32が装着される。
緩衝部材32は、図13に示すように、感光体カートリッジ12を、感光体ドラム13を下方に配置し平面部40を下方に向けた姿勢で、左右両側から装着される。カバー部材31を装着された感光体カートリッジ12を凹部59に装着するときは、対向部60をカバー部材31の当接部46と対向させると共に円弧部61を本体部45に対向させて配置し、左右両側から嵌めていく。
感光体カートリッジ12に緩衝部材32が装着された状態で、さらに梱包箱(図示せず)に収容されて運搬・出荷される。
【0066】
次に、本実施形態の梱包構造の作用・効果を説明する。
感光体カートリッジ12が保管あるいは運搬される際に、作業者が誤って剛性が低い架橋板88を下方に向けて梱包箱を落としてしまった場合、衝撃力は緩衝部材32の対向部60を介してカバー部材31の当接部46に伝達される。しかし、カバー部材31に弾性片64、65を設けているため、当接部46と感光体カートリッジ12との間で弾性片64、65が弾性変形して衝撃力を吸収することができる。このように、剛性が低い架橋板88側を下方に向けて感光体カートリッジ12を落下させてしまったときでも、感光体カートリッジ12に伝達される力を軽減することができ、感光体ドラム13やフレーム33の損傷を防止することができる。
【0067】
当接部46の一部を延ばして弾性片64、65を設けることで、衝撃力を吸収するカバー部材31を容易に一体形成することができる。
【0068】
また、凹設部83(架橋板88)よりも剛性が高い平面部40に弾性片64、65を当接させているため、衝撃力が加わっても平面部40が撓むことがなく、弾性片64、65が弾性変形して衝撃力を吸収することができる。
【0069】
また、カバー部材31にフィルムカバー部58を設けることで、フィルム部材47が他部材と干渉して損傷することを防止することができる。
【0070】
図14に本発明の第2実施形態を示す。
本実施形態では、カバー部材の構成を第一実施形態とは相違させ、他の構成は第1実施形態と同様であり、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態のカバー部材は、当接部46が感光体カートリッジ12に設けられる平面部40と当接している。また、左右方向において、感光体カートリッジ12の平面部40と対向する位置よりも中央側に一対の長穴85が形成され、長穴85にはそれぞれ右側弾性部69と左側弾性部70とが設けられている。
【0071】
右側弾性部69は、その右端が固定端として当接部46に連結され、その左端が自由端として上下方向に弾性的に構成される第1右側弾性片71を備えている。また、右側弾性部69は、その左端が当接部46に固定端として連結され、その右端が自由端として上下方向に弾性的に構成される第2右側弾性片72を備えている。第1右側弾性片71と第2右側弾性片72とは、左端と右端と対向させている。
左側弾性部70も、右側弾性部69と同様の構成としており、第1左側弾性片73と第2左側弾性片74とを備えている。
【0072】
第1右側弾性片71と第1左側弾性片73の左側部75、77および第2右側弾性片72と第2左側弾性片74の右側部76、78は、緩衝部材32が装着された状態で、緩衝部材32の対向部60に圧接され弾性変形する。
また、左側、右側弾性部69、70を平面部40と対向する位置よりも中央側に配置していることで、当接部46が確実に感光体カートリッジ12の平面部40に当接するようにしている。なお、本実施形態の感光体カートリッジ12に装着する緩衝部材32の凹部59は、第1実施形態の凹部59よりも左右方向の深さが大きく、左側、右側弾性部69、70が緩衝部材32の対向部60に当接するように構成されている。
【0073】
次に、本実施形態の作用・効果を説明する。
また、感光体カートリッジ12が保管あるいは運搬される際に、作業者が誤って感光体ドラム13を下側にして梱包箱を落としてしまっても、カバー部材31に左側弾性部70および右側弾性部69を設けているため、当接部46と緩衝部材32の対向部60との間で左側弾性部70および右側弾性部69が弾性変形して衝撃力を吸収することができる。よって、感光体カートリッジ12に伝達される力を軽減することができ、感光体ドラム13やフレーム33の損傷を防止することができる。
【0074】
また、当接部46の一部から弾性部を延ばして右側弾性部69と左側弾性部70とすることにより、衝撃力を吸収するカバー部材31を容易に一体形成することができる。
【0075】
また、一方の左側弾性部70および右側弾性部69にそれぞれ2つの弾性片(第1右側弾性片71と第2右側弾性片72、第1左側弾性片73と第2左側弾性片74)を設けることにより、2つの弾性片に衝撃力を分散させることができ、衝撃に対する吸収力を向上させることができる。
【0076】
また、凹設部83よりも剛性が高い平面部40にカバー部材31の当接部46を当接させているため、衝撃力が加わっても平面部40が撓むことがなく、左側弾性部70および右側弾性部69が弾性変形して衝撃力を吸収することができる。
【0077】
図15に本発明の第3実施形態を示す。
図15は、第2実施形態のカバー部材が装着された感光体カートリッジを緩衝部材に装着する様子を示す正面図である。
本実施形態の緩衝部材は、4つの感光体カートリッジ12に一度に装着されるものである。
【0078】
本実施形態の緩衝部材は、感光体カートリッジ12の下側部分に装着される第1緩衝部材79と、上側部分に装着される第2緩衝部材80とを備えている。第1緩衝部材79には、4つの第1凹部81が形成され、第1凹部81には、第1実施形態と同様の対向部86および円弧部87が形成されている。第2緩衝部材80には、感光体カートリッジ12の上側部分の外形に沿った第2凹部82が、各感光体カートリッジ12に対向して4つ形成されている。
【0079】
感光体カートリッジ12は、感光体カートリッジ12を、感光体ドラム13を下方に配置し平面部40を下方に向けた姿勢で、上下方向から第1緩衝部材79と第2緩衝部材80とで挟んで装着される。
【0080】
図16は、現像カートリッジ27を備えるプロセスカートリッジ9に第1実施形態のカバー部材を装着した斜視図、図17は、現像カートリッジ27を備えるプロセスカートリッジ9に第2実施形態のカバー部材を装着した斜視図である。
第1、第2実施形態では、感光体カートリッジ12にカバー部材を装着し、緩衝部材32をさらに装着していたが、図16、図17に示すように、現像カートリッジ27を装着したプロセスカートリッジ9にカバー部材を装着してもよい。
【符号の説明】
【0081】
1 カラープリンタ(画像形成装置)
2 装置本体
9 プロセスカートリッジ
12 感光体カートリッジ
14 帯電装置
30 梱包体
31 カバー部材
32 緩衝部材
33 フレーム
40 平面部
44 帯電開口部
46 当接部
47 フィルム部材
53 撓み片
58 フィルムカバー部
60 対向部
64 右側弾性片(弾性部材)
65 左側弾性片(弾性部材)
71 第1右側弾性片
72 第2右側弾性片
73 第1左側弾性片
74 第2左側弾性片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体ドラムを備えるカートリッジと、前記感光体ドラムを覆うように前記カートリッジに装着されるカバー部材と、前記カバー部材が装着された状態で前記カートリッジを梱包する梱包体とを備えたカートリッジの梱包構造において、
前記カバー部材は、前記梱包体に当接する当接部と、前記カートリッジに当接するとともに、前記当接部と前記カートリッジとの間で前記カートリッジと前記梱包体との対向方向に弾性変形する弾性部とを有することを特徴とするカートリッジの梱包構造。
【請求項2】
前記弾性部は、前記当接部の一部を基端とし、前記当接部から前記カートリッジに向かって延び前記カートリッジと当接する部分が自由端である弾性片であることを特徴とする請求項1に記載のカートリッジの梱包構造。
【請求項3】
前記カートリッジは、前記感光体ドラムの軸方向の両端部を支持する一対の側板と、前記一対の側板間を架橋する架橋板とを備え、
前記弾性部は、前記カートリッジの前記架橋板における前記一対の側板近傍の前記軸方向両端部に当接することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカートリッジの梱包構造。
【請求項4】
感光体ドラムを備えるカートリッジと、前記感光体ドラムを覆うように前記カートリッジに装着されるカバー部材と、前記カバー部材が装着された状態で前記カートリッジを梱包する梱包体とを備えたカートリッジの梱包構造において、
前記カバー部材は、前記カートリッジに当接する当接部と、前記梱包体に当接するとともに、前記当接部と前記梱包体との間で前記カートリッジと前記梱包体との対向方向に弾性変形する弾性部とを有することを特徴とするカートリッジの梱包構造。
【請求項5】
前記弾性部は、前記当接部の一部を基端とし、前記当接部から前記梱包体に向かって延び前記梱包体と当接する部分が自由端である弾性片であることを特徴とする請求項4に記載のカートリッジの梱包構造。
【請求項6】
前記弾性片は、前記感光体ドラムの軸方向の一方側から他方側へ延びる第1弾性片と他方側から一方側へ延びる第2弾性片とを備えていることを特徴とする請求項5に記載のカートリッジの梱包構造。
【請求項7】
前記カートリッジは、前記感光体ドラムの軸方向の両端部を支持する一対の側板と、前記一対の側板間を架橋する架橋板とを備え、
前記当接部は、前記カートリッジの前記架橋板における前記一対の側板近傍の前記軸方向両端部に当接することを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載のカートリッジの梱包構造。
【請求項8】
前記カートリッジは、前記感光体ドラムを帯電する帯電装置と、前記帯電装置の内部と外部とを連通させる帯電開口の近接位置から外方に向けて延びるフィルム部材とを備え、
前記カバー部材には、前記フィルム部材を覆うフィルムカバー部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のカートリッジの梱包構造。
【請求項9】
感光体ドラムを備えるカートリッジが梱包体に梱包されるときに、前記感光体ドラムを覆うように前記カートリッジに装着されるカバー部材において、
前記梱包体に当接する当接部と、前記カートリッジに当接するとともに、前記当接部と前記カートリッジとの間で前記カートリッジと前記梱包体との対向方向に弾性変形する弾性部とを有することを特徴とするカバー部材。
【請求項10】
前記弾性部は、前記当接部の一部を基端とし、前記当接部から前記カートリッジに向かって延び前記カートリッジと当接する部分が自由端である弾性片であることを特徴とする請求項9に記載のカバー部材。
【請求項11】
前記カートリッジは前記感光体ドラムを収容するフレームを備え、前記フレームは、前記感光体ドラムの軸方向の両端部を支持する一対の側板と、前記一対の側板間を架橋する架橋板とを備え、
前記弾性部は、前記フレームの前記架橋板における前記一対の側板近傍の前記軸方向両端部に当接することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のカバー部材。
【請求項12】
感光体ドラムを備えるカートリッジが梱包体に梱包されるときに、前記感光体ドラムを覆うように前記カートリッジに装着されるカバー部材において、
前記カートリッジに当接する当接部と、前記梱包体に当接するとともに、前記当接部と前記梱包体との間で前記カートリッジと前記梱包体との対向方向に弾性変形する弾性部とを有することを特徴とするカバー部材。
【請求項13】
前記弾性部は、前記当接部の一部を基端とし、前記当接部から前記梱包体に向かって延び前記梱包体と当接する部分が自由端である弾性片であることを特徴とする請求項12に記載のカバー部材。
【請求項14】
前記弾性片は、前記感光体ドラムの軸方向の一方側から他方側へ延びる第1弾性片と他方側から一方側へ延びる第2弾性片とを備えていることを特徴とする請求項13に記載のカバー部材。
【請求項15】
前記カートリッジは前記感光体ドラムを収容するフレームを備え、前記フレームは、前記感光体ドラムの軸方向の両端部を支持する一対の側板と、前記一対の側板間を架橋する架橋板とを備え、
前記当接部は、前記フレームの前記架橋板における前記一対の側板近傍の前記軸方向両端部に当接することを特徴とする請求項12乃至請求項14のいずれか1項に記載のカバー部材。
【請求項16】
前記カートリッジは、前記感光体ドラムを帯電する帯電装置と、前記帯電装置の内部と外部とを連通させる帯電開口の近接位置から外方に向けて延びるフィルム部材とを備えており、
前記フィルム部材を覆うフィルムカバー部が備えられていることを特徴とする請求項9乃至請求項15のいずれか1項に記載のカバー部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−22372(P2011−22372A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−167521(P2009−167521)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】