説明

カーボンブラックの製造に適した熱交換器

カーボンブラックの製造のためのプラントにおいて用いられる管式熱交換器(30)を開示する。熱交換器は管(39)を含み、管には少なくとも部分的に、好適には管の下部(43)に、フィンが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンブラックの製造における燃焼用空気の予熱のための管式熱交換器に関する。より詳細には、高温(800℃より高い温度など)まで燃焼用空気を予熱するために用いられる管式熱交換器に関する。また、本発明は、燃焼室と管式熱交換器とを備えるカーボンブラック製造プラントに関する。
【背景技術】
【0002】
カーボンブラックの製造用の従来のプラントの概略を、図1に示す。燃焼用空気は、導管1を介して管式熱交換器2(空気予熱器としても知られる)の上部へ導かれ、そこで予熱された後、バーナ3および燃焼チャンバ4において油の燃焼が行われる。熱交換器からの予熱された空気は、導管6を介して燃焼チャンバへ導かれる。油は導管7を介して反応器に添加される。一部の場合、急冷水(quench water)8が燃焼チャンバへ添加される。消費された燃焼用空気にカーボンブラックが浮遊した混合物は、蒸発チャンバ5へ導かれ、その後、熱交換器を通過し、導管9を介して熱交換器の頂部から除かれ、フィルタ配列部10へ導かれる。このフィルタ配列部10では、カーボンブラックがガス流から完全に濾別される。
【0003】
図2には、図1に示すプラントにおいて用いられる、従来の管式熱交換器2の単純化した一例を示す。熱交換器2は、垂直に配置されたほぼ円筒状のチャンバ11を備える。チャンバ11は、ほぼ円筒状に形成された外壁12と、下端壁23および上端壁14とによって囲まれている。下端壁23は、管板としても知られている。複数の管15がチャンバの内部に配置されている。管15は互いにほぼ平行に配置され、チャンバ全体を通じて底端壁23から上端壁14まで延びている。予熱される燃焼用空気は、入口16を介して熱交換器へ導入され、出口17を介して出され、そこから燃焼チャンバまで導かれる。
【0004】
燃焼した油(ここでは、消費された燃焼用空気にカーボンブラックが浮遊した混合物)は、チャンバの底部(矢印18によって示す)から管の内部でチャンバの頂部まで導かれ、その後、出口(矢印19によって示す)を介してフィルタ配列部まで導かれる。
【0005】
また、熱交換器は、外壁12からチャンバ11へ延びている水平に配置された板20を有してもよい。そのような板20は、チャンバを通じて流れる空気により長い部分(矢印21によって示す)を取らせることによって、チャンバ内での時間を増加させ、したがって出てくる予熱された空気の温度を上昇させる。
【0006】
今日用いられる大抵の熱交換器は、燃焼用空気を約800℃まで予熱する。排気ガスの高温によって、管、および熱交換器の外壁に高温の負荷が生じ、この負荷によって、使用時に有意な熱膨張が起きる。この熱膨張によって、膨張の機会が限られている管および外壁に大きな熱応力が生じる。様々な解決手段、例えば、二重外壁式の熱交換器などが、この問題を克服するために用いられている。二重外壁式の熱交換器では、熱交換器は第1の内側壁および第2の外側壁を有し、燃焼用空気は熱交換器の外側壁と内側壁との間において下端部に導入され、壁の間を熱交換器の頂部まで導かれ、その後、熱交換器の管と接触させられる。これによって、外側壁の温度は低下する。
【0007】
さらに、管が膨張することを可能とするための様々な解決手段が提案されている。そのような解決手段の一例は特許文献1に示されており、この場合、管板には管の膨張を可能とするための補償装置が装備されている。
【0008】
さらに、底板を冷却することが提案されている。これは図2にも示されており、底端壁23が下底板13とともに密閉された空間22を形成している。冷却用空気が、矢印24によって示すように空間22へ導入され、矢印25によって示すように出口を通じて空間22を出る。底板の冷却の別の例は、特許文献2に開示されている。この場合、底板は円材空間を形成する上側円材板および下側円材板を備え、管は円材空間を通じて延びている。円材空間には冷媒に適合した内部管路が設けられている。
【0009】
特許文献3には、カーボンブラック製造用の熱交換器の代替の一設計が開示されている。この場合、熱交換器は、熱湯によって冷却される二重管ヘッダとして構成されている。熱交換器は、チャンバ全体を通じて延びる複数のパイプを備える。各パイプは、第2のパイプの形状のジャケットによって包囲されており、ジャケットの内周はパイプの外周の回りに間隔を残している。予熱される空気は、チャンバを通じてこの間隔内にのみ導かれる。この間隔には、パイプから予熱される空気への熱伝達を改良することを意図して、追加の熱伝達面が設けられている。しかしながら、予熱される空気はパイプとジャケットとの間の非常に限られた空間を流れるので、その流れは非常に限定されているため、熱交換器は800℃まで空気を予熱するためにしか用いられない。さらにまた、熱湯による二重管ヘッダの冷却には複雑な設計が必要であり、運転中に二重管ヘッダ内の圧力が上昇する場合、安全面でのリスクが生じ得る。
【0010】
カーボンブラックの製造のプロセスの効率を高めるために、予熱された燃焼用空気の温度を約900℃まで上昇可能であることが望まれる。予熱された空気の温度がより高ければ、燃料費が節約され、供給原料の流量が大きくなり、カーボンブラック製造速度が大きくなる。そうした温度の上昇によって、しかしながら、管の熱膨張が大きくなるので、さらに大きな問題が生じる。さらに、十分な熱伝達を達成するには、管の長さを増大する必要がある。管が長くなると、熱交換は大きくなり、一部の場合、熱交換器の機械的安定性が低下する。
【0011】
特許文献4には、カーボンブラックの製造のための装置用の予熱器が開示されている。この予熱器は、熱交換によって少なくとも800℃の温度まで空気を予熱するように適合されている。この予熱器は、長尺状のジャケットと、ジャケット内に配置された複数の管とを備える。ジャケットの十分な機械的安定性を得るために、ジャケットは懸垂手段によって支持されている。ジャケットは、懸垂手段より上方に上向きに膨張するとともに、懸濁液手段より下方に下向きに膨張することが可能である。これによって、ジャケットはより小さな圧縮応力にしかさらされず、したがって、より長い管が予熱器に用いられることが可能であるため、より高い運転温度が可能となる。
【0012】
しかしながら、特許文献4により提供される解決手段には、懸垂手段を支持するための何らかの種類の外部支持部が設けられることが必要である。これには、プラントに追加の空間が必要である。
【0013】
本発明の目的は、燃焼用空気が800℃より高い温度まで予熱されることの可能な、カーボンブラックの製造に適合した管式熱交換器を提供することであり、これによって、カーボンブラックの製造に用いられる既知の管式熱交換器の欠点が克服される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許第6,334,482号明細書
【特許文献2】米国特許第6,334,483号明細書
【特許文献3】米国特許第5,826,647号明細書
【特許文献4】国際公開第2006/074830号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、カーボンブラックの製造のための装置用の管式熱交換器であって、ほぼ円筒状に形成された外壁ならびに下端壁および上端壁によって囲まれた、ほぼ垂直に配置されたほぼ円筒状のチャンバと、チャンバ全体を通じて底端壁から上端壁まで延びている垂直に配置された管と、チャンバ内部において管の外側に気体を流すための入口および出口と、を備え、管には管の表面からチャンバ中を延びる外部フィンが少なくとも部分的に設けられている、カーボンブラックの製造に適合した管式熱交換器によって達成される。本発明の実施形態は、従属請求項によって規定される。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明による管式熱交換器は、ほぼ円筒状に形成された外壁ならびに下端壁および上端壁によって囲まれた、ほぼ垂直に配置されたほぼ円筒状のチャンバと、チャンバ全体を通じて底端壁から上端壁まで延びている垂直に配置された管と、チャンバ内部において管の外側に気体(すなわち予熱される燃焼用空気)を流すための入口および出口と、を備える。熱交換器の管には少なくとも部分的に外部フィンが設けられている。フィンは管の表面積を増加させることによって、管から予熱される燃焼用空気への熱伝達を増加させる。
【0017】
管は一重管であり、管の外面は、ほぼ円筒状のチャンバの内側に面している。
フィンの設けられた管は熱伝達の改良を可能とすることによって、800℃(従来の熱交換器が燃焼用空気を予熱する温度)より十分に高い温度まで燃焼用空気を予熱することを可能とする。実際、管に本発明によるフィンが設けられている場合、燃焼用空気を900℃以上に予熱することが可能である。予熱された燃焼用空気の温度がより高いため、燃料費は節約され、供給原料の流量は大きく、カーボンブラック製造速度は大きい。
【0018】
さらに、管の外面上に設けられたフィンによって管の表面が増大されるので、従来は必要であると考えられていたように、管の長さを大きくすることは不要である。これによって、熱膨張を最小に保持することが可能であり、熱交換器の機械的安定性が維持される。
【0019】
好適な一実施形態では、管には少なくとも管の下部に外部フィンが設けられており、これは、管の内部を流れる気体の温度、したがって管の温度が、その部分において最も高いためである。フィンは、このため、管のその部分において最高の効果を有する。
【0020】
好適には、管から予熱される燃焼用空気への所望の熱伝達を達成するために、各管の長さの20%以上にフィンが設けられている。
別の好適な実施形態では、フィンは、所定のピッチで管の外面の周囲に螺旋状に設けられている。ピッチは一定であってもよく、変化してもよい。例えば、ピッチは管の下側の部分(温度が最も高く、また管の表面が最も大きいと考えられる)においてより小さく、管に沿って上がるにつて、より大きくなってもよい。
【0021】
フィンは、好適には、管の外面からチャンバ中をほぼ水平に延びている。しかしながら、フィンが管の側面に沿ってほぼ垂直な延長部を有することも可能である。
フィンは、好適には、外径が一定の連続した管の表面から延びている、すなわち、管は少なくとも部分的には、高いフィンの設けられた管、いわゆる、高フィン付き管である。これに代えて、フィンは連続した管の外面を機械加工し、フィンが形成されるように外面上に溝を形成することによって設けられてもよい。この場合、フィンの外側部分は管の最初の外面によって形成され、フィンの下側部分は溝の底部によって形成される。すなわち、管は少なくとも部分的には、低いフィンの設けられた管、いわゆる、低フィン付き管である。
【0022】
管式熱交換器は、一重外壁設計であっても、二重外壁設計であってもよい。二重外壁設計では、熱交換器の外側壁の応力が低減されるので、予熱された空気のさらに高い温度も可能となる。
【0023】
本発明による燃焼チャンバと管式熱交換器とを備えるカーボン製造プラントでは、上述のように、管式熱交換器において燃焼用空気をより高い温度まで予熱できるので、燃焼チャンバへ導入される燃焼用空気のより高い温度が可能となる。カーボンブラック製造プロセスは、より高い温度の燃焼用空気によって燃焼が改良されるので、より効率的になる。これによって、燃料費が節約され、供給原料の流れが改良され、カーボンブラック製造速度がより大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】カーボンブラックの製造用の従来のプラントの概略図。
【図2】従来技術による管式熱交換器の略断面図。
【図3】本発明による管式熱交換器の側部分断面図。
【図4】本発明の一実施形態によるフィンの設けられた管の部分断面図。
【図5】本発明の一実施形態によるフィンの設けられた管の部分側面図。フィンは管の外面に螺旋状に巻かれている。
【図6】本発明の代替の一実施形態によるフィンの設けられた管の部分断面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明について添付の図面を参照して記載する。図面は一部の場合には簡略化されており、本発明を明確に示すために一部の特徴が誇張されている。したがって、図は縮尺に応じているとは見なされない。
【0026】
上述のように、図1にはカーボンブラックの製造用の従来のプラントの概略図を示し、図2には従来知られている管式熱交換器2の略側面図を示す。
図3には、本発明の一実施形態による管式熱交換器30を示す。熱交換器30は、ほぼ円筒状に形成された外壁32ならびに上端壁33および下端壁34によって囲まれた、ほぼ垂直に配置されたほぼ円筒状のチャンバ31を備える。下端壁34は、この場合、上底板である。また、熱交換器は下底板35も備える。上底板および下底板は、冷却用空気などの冷却流体が冷却流体インレット37を介して導かれる空間36を囲んでいる。冷却用流体は冷却用流体アウトレット38を介して空間36を出る。
【0027】
熱交換器は、ほぼ垂直にかつ互いにほぼ平行に配置された複数の管39をさらに備える。管39は一重管であり、管の外面がほぼ円筒状のチャンバの内側に直接的に面するように配置されている。管は、チャンバ31全体を通じて下底板35から上端壁33まで延びている。燃焼チャンバからの気体は、燃焼した空気に浮遊するカーボンブラックを含んでおり、インレット(図示せず)を介して管へ導入され、管の底部から管の頂部まで管39を通じて流れ、頂円錐部44のアウトレット(図示せず)を介して熱交換器を出る。燃焼チャンバからの気体の温度は、通常、管39に入るときには約1000℃以上になり得る。
【0028】
予熱される燃焼用空気用のインレット40はチャンバ31の頂部に設けられ、予熱された燃焼空気用のアウトレット41はチャンバ31の底部に設けられている。燃焼用空気は、チャンバ31内部において管39の外側を流れる。なお、特許文献3に開示の熱交換器と反対に、本発明による熱交換器では、予熱される燃焼用空気がチャンバ31全体の内部を流れることが可能となる。したがって、予熱される燃焼用空気の流れは小さな空間に限定されず、熱交換を有意に増加させることが可能であるので、端部における予熱された空
気のより高い温度が可能となる。
【0029】
また、熱交換器は、好適には、予熱される空気にチャンバ内においてより長い経路を取らせることによって出てゆく予熱された燃焼用空気の温度を上昇させるように、外壁からチャンバ中に延びている水平に配置された板42を含んでもよい。
【0030】
管39には、管の下部43の点Pにまで、外部フィンが設けられている。フィンは、管の熱伝達面を大きくするので、管の内側の燃焼された気体から管を通じて管の外側を流れる燃焼用空気への熱伝達を改良する。フィンは、好適には管の下部に配置されるが、これは、管のその部分において温度が最も高いためである。典型的な高さ約14メートルの熱交換器の場合、適切には管の約4〜5メートルにフィンが設けられる。
【0031】
しかしながら、管は、チャンバ内の全延長に沿ってフィンを有してもよく、管の一部分にのみフィンを有してもよく、そうした部分は管の全延長に沿ったいずれの場所に配置されてもよい。
【0032】
フィンは、好適には、管の外面からほぼ水平に延びている。図4には、気体が流れる(矢印によって示す)管の壁45の側面図を示す。フィン46は、ほぼ水平に管壁45の外面を延長形成する。
【0033】
本発明の一実施形態では、フィンは、所定の一定なピッチまたは一定でないピッチで管の周囲に螺旋状に配置されてよい。一定でないピッチの場合、ピッチは、例えば、管の下側の部分(温度が最も高く、また管の表面が最も大きいと考えられる)においてより小さく、管に沿って上がるにつて、より大きくなってもよい。
【0034】
図5には、フィン51の設けられた管50の一部の側面図を示す。フィンは、管50の外面に螺旋状に巻かれている。それらのフィンは、管50の表面からチャンバ中をほぼ水平に延びている。図5に示すフィンは、一定なピッチを有する。
【0035】
代替の一実施形態では、フィンは、真っ直ぐに、または所定のピッチを有する螺旋形状で、管に沿ってほぼ垂直に延びてもよい。図6には、管60において燃焼されたガスが流れる(矢印によって示すように)部分の断面図を示す。管には、垂直に、かつ真っ直ぐに延びている(すなわち、管の長さに沿って螺旋状に巻かれてない)外部フィン61が設けられている。
【0036】
このフィンは、管の外面に提供される、すなわち、外部フィンである。それらのフィンは、管の外面上に直接的に設けられており、それによって、管の外面を増大させている。フィンは、同じ熱膨張を有することで熱応力から生じるクラック形成のリスクを最小化するために、好適には、管と同じ材料から製造される。
【0037】
フィンは、管の表面からチャンバ中を延びている。そのような延長部は、好適には、先に図4,5において示したように、水平であってよい。しかしながら、フィンは図6に示すように垂直に配置されてもよい。フィンは、どちらの場合にも、管の表面に螺旋状に巻かれてよい。
【0038】
フィンは、隣り合う管のフィンと接触しないような高さH(図4〜図6に示す)を有する。フィンの高さは、好適には、0.5〜20mmの範囲であってよい。高フィン付き管の場合、フィンの高さは2〜20mm、より好適には3〜10mmである。低フィン付き管の場合、フィンは最大4mmである。フィンの高さは、管表面からチャンバに配置されたフィンの外部までの距離である。
【0039】
なお、本発明は図3において単一外壁設計の熱交換器の形態により示されているが、熱交換器は二重外壁型であることも可能である。そのような場合、熱交換器は内側壁および外側壁を備える。燃焼用空気用のインレットは、好適には熱交換器の下部に配置され、外側壁と内側壁との間の空間に燃焼用空気が導入される。燃焼用空気は、熱交換器の下部から外側壁と内側壁との間を頂部まで流れ、チャンバに入り、管と接触する。
【0040】
このフィンの設けられた管は、いわゆる高フィン付き管であってよく、フィンは適切には溶着によって管の外部に設けられる。しかしながら、フィンの設けられた管が、いわゆる低フィン付き管であってもよく、その場合、フィンは、管の外面の一部を機械加工し、溝を形成するようにその一部を機械的に除去することによって設けられる。これに代えて、低フィン付き管は、押し出しによって直接的に製造されてもよい。低フィン付き管の場合、フィンは一般に高フィン付き管の場合より小さな延長(高さ)を有するが、これは初期の管壁厚によって可能な設計が限定されるためである。
【0041】
本発明による熱交換器には、従来知られている技術によって、熱膨張補償装置が設けられてもよく、底板の冷却が行われてもよく、またはその両方であってもよい。さらに、外壁の温度負荷を減少させるために、特に外壁の下部(温度が最も高い)において、外壁は外壁の内部(すなわち、チャンバの方に面する表面)が分離されていてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カーボンブラックの製造のための装置用の管式熱交換器(30)であって、ほぼ円筒状に形成された外壁(32)ならびに下端壁(34)および上端壁(33)によって囲まれた、ほぼ垂直に配置されたほぼ円筒状のチャンバ(31)と、チャンバ(31)全体を通じて底端壁から上端壁まで延びている垂直に配置された管(39)と、チャンバ(31)内部において管(39)の外側に気体を流すための入口および出口と、を備え、管(39)には管(39)の表面からチャンバ(31)中を延びる外部フィンが少なくとも部分的に設けられている、管式熱交換器。
【請求項2】
管には少なくとも管の下部(43)に外部フィンが設けられている、請求項1に記載の管式熱交換器。
【請求項3】
各管の長さの20%以上にフィンが設けられている、請求項1または2に記載の管式熱交換器。
【請求項4】
前記フィンは管の外面に螺旋状に巻かれている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の管式熱交換器。
【請求項5】
前記フィンは管の外面からほぼ水平に延びている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の管式熱交換器。
【請求項6】
前記フィンは管の外面に沿ってほぼ垂直に延びている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の管式熱交換器。
【請求項7】
管は少なくとも管の長さの一部に高いフィンの設けられた管である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の管式熱交換器。
【請求項8】
管は少なくとも管の長さの一部に低いフィンの設けられた管である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の管式熱交換器。
【請求項9】
管(39)は一重管であり、管(39)の外面がチャンバ(31)の内側に直接的に面するように配置されている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の管式熱交換器。
【請求項10】
一重外壁設計である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の管式熱交換器。
【請求項11】
二重外壁設計である、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の管式熱交換器。
【請求項12】
燃焼チャンバと、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の管式熱交換器(30)と、を備えるカーボンブラック製造プラント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−503166(P2012−503166A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527776(P2011−527776)
【出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【国際出願番号】PCT/SE2009/051029
【国際公開番号】WO2010/033070
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(511064270)アクティエボラゲット コー.アー. エクストローム アンド ソン (1)
【氏名又は名称原語表記】AKTIEBOLAGET K.A.EKSTROEM & SON
【Fターム(参考)】