説明

ガスタービン及びガスタービンを運転するためのびシステム

【課題】ガスタービンを運転する方法を提供する。
【解決手段】本方法では、ガスタービンエンジン(100)は、標準配電網周波数値で作動する配電網に結合され、ガスタービンは、複数の独立燃料回路及び圧縮機(102)と流れ連通状態で結合された燃焼器(104)を含む。本方法は、標準配電網周波数値からの配電網周波数の偏差を測定する段階と、圧縮機からの実質的に一定の空気流量を維持しながら、燃焼器を配電網周波数偏差に応答させる時に燃焼器の状態が空気流量の変化とラグを生じないように燃料対圧縮機吐出圧力比を制御するのを可能にするように、複数の燃料回路(110)の一部分からの燃料流量を調整する段階とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、総括的にはガスタービンに関し、より具体的には、ガスタービンを運転するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
少なくとも幾つかの公知のガスタービンは、配電網作動のための所望の配電網周波数を維持するのを可能にするように配電網に結合されかつ配電網に電力を供給する。配電網が不安定になると、配電網周波数が変化することになる可能性があり、このことは、ガスタービンに発電を増大させるか又は減少させるかのいずれかをさせて所望の配電網周波数を維持するようにさせる。例えば、配電網周波数の増大は、配電網が必要とするよりも少ない電力をガスタービンが発電する不足周波数事象を引き起こす可能性がある。その結果、そのような事象においては、ガスタービンへの燃料流量は、ガスタービンが配電網の増大した電力要求を満たすことができるように、増加させなくてはならない。それに代えて、配電網周波数の減少は、配電網が必要とするよりも多くの電力をガスタービンが発電する超過周波数事象を引き起こす可能性がある。従って、そのような事象においては、ガスタービンへの燃料流量は、ガスタービン内の不安定性を防止するように、減少させなくてはならない。現在の配電網コード要求は、超過周波数又は不足周波数事象に対する迅速な応答に失敗すると電力節減及び/又は停電を含む電力停止を引き起こす可能性があるので、燃料流量の迅速な変化を必要としている。
【0003】
少なくとも幾つかの公知のガスタービンは、燃焼器への燃料流量の増加又は減少が燃焼器への空気流量の対応する増加又は減少を伴うように、運転される。しかしながら、燃料流量及び空気流量の両方を同時に増加又は減少させることは、燃焼器が不安定になる燃焼変動を生じるおそれがある。燃焼変動を防止するためには、空気流量調整に先立って燃料流量調整が最初に行われる。具体的には、少なくとも幾つかの公知のガスタービンでは、測定圧縮機圧力比(CPR)及び測定ガスタービン排気温度(TTXM)の値を使用して、配電網需要に応答して燃料及び空気流量を制御するのを可能にする。具体的には、燃料流量は、燃料弁位置によって検知されかつ制御され、また空気流量は、圧縮機入口ガイドベーン位置によって検知されかつ制御される。さらに、CPR及びTTXMはまた、燃焼器ノズルへの燃料分割(分割燃料)を制御することによって、燃焼器システムの状態を定めるために使用される。分割燃料は、燃焼器燃料脚部の各々内に配置された弁によって検知されかつ制御される。従って、要求燃料流量及び/又は要求空気流量の変化は、燃料流量/空気流量変化がCPR又はTTXMにおける変化を生じさせるまでは、燃焼器への分割燃料に対する変化を引き起こさないことになる。従って、設計によっては、燃焼器の状態は、ガスタービンエンジンの状態よりも大きくラグ(遅れ)を生じる。
【0004】
燃焼器状態のラグの故に、一般的に燃料流量/空気流量における急速な変化を引き起こす大きな配電網変動は、結果として異常な燃焼器作動を生じさせる可能性がある。具体的には、燃料流量が減少しつつある作動時には、燃焼器は、希薄燃料吹消えを受ける可能性がある。さらに、希薄燃料状態での作動は、燃焼器内の動的圧力振動を変化させ、その結果として燃焼器の不安定性を引き起こすおそれがある。燃料流量が増加しつつある作動時には、燃焼器の動的圧力振動が発生する可能性があり、これが燃焼器の不安定性を引き起こすおそれがある。最終的には、燃焼器不安定性及び/又は火炎吹消えにより、配電網に対する電力の低下が生じるおそれがある。
【特許文献1】米国特許第7,078,825号公報
【特許文献2】米国特許第7,045,913号公報
【特許文献3】米国特許第6,794,766号公報
【特許文献4】米国特許第6,670,721号公報
【特許文献5】米国特許第6,519,944号公報
【特許文献6】米国特許第6,118,187号公報
【特許文献7】米国特許第5,520,512号公報
【特許文献8】米国特許第5,694,026号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの態様では、ガスタービンを提供し、本ガスタービンは、標準配電網周波数値で作動する配電網に結合される。本ガスタービンは、圧縮機と、複数の独立燃料回路と、複数の独立燃料回路及び圧縮機と流れ連通状態で結合された燃焼器とを含む。本ガスタービンはまた、標準配電網周波数値からの配電網周波数の偏差を測定するセンサと、配電網周波数偏差に応答して燃料流量を調整する制御装置とを含み、複数の独立燃料回路の一部分に対する燃料流量は、圧縮機からの実質的に一定の空気流量を維持しながら、燃焼器を配電網周波数偏差に応答させる時に燃焼器の状態が空気流量の変化とラグを生じないように燃料対圧縮機吐出圧力比を制御するように調整される。
【0006】
別の態様では、発電するためのシステムを提供する。本システムは、標準配電網周波数値で作動する配電網と、ガスタービンとを含む。ガスタービンは、圧縮機と、複数の独立燃料回路と、複数の独立燃料回路及び圧縮機と流れ連通状態で結合された燃焼器とを含む。ガスタービンはまた、標準配電網周波数値からの配電網周波数の偏差を測定するセンサと、配電網周波数偏差に応答して燃料流量を調整する制御装置とを含み、複数の独立燃料回路の一部分に対する燃料流量は、圧縮機からの実質的に一定の空気流量を維持しながら、燃焼器を配電網周波数偏差に応答させる時に燃焼器の状態が空気流量の変化とラグを生じないように燃料対圧縮機吐出圧力比を制御するように調整される。
【0007】
またここでは、ガスタービンを運転する方法を開示する。この方法では、ガスタービンエンジンは、標準配電網周波数値で作動する配電網に結合され、ガスタービンは、複数の独立燃料回路及び圧縮機と流れ連通状態で結合された燃焼器を含む。本方法は、標準配電網周波数値からの配電網周波数の偏差を測定する段階と、圧縮機からの実質的に一定の空気流量を維持しながら、燃焼器を配電網周波数偏差に応答させる時に燃焼器の状態が空気流量の変化とラグを生じないように燃料対圧縮機吐出圧力比を制御するのを可能にするように、複数の燃料回路の一部分からの燃料流量を調整する段階とを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は、例示的なガスタービンエンジン100の断面図である。エンジン100は、圧縮機組立体102、燃焼器組立体104、タービン組立体106及び共通の圧縮機/タービンロータシャフト108を含む。燃焼器組立体104は、複数の燃料ノズル112と流れ連通状態で結合された複数の燃料回路110を含む。各燃料回路110は、それぞれの燃料ノズル112に対して個別に結合することができ、或いはそれに代えて、各燃料回路110は、多数の燃料ノズル112に対して結合することができる。さらに、各燃料回路110は、他の燃料回路110とは独立して作動することができる。エンジン100は、単なる例示であり、本発明は、エンジン100に限定されるものではなく、従って本発明は、本明細書に記載したように機能するあらゆるガスタービンエンジン内で実施することができることに注目されたい。
【0009】
運転中に、空気は、圧縮機組立体102を通って流れ、加圧空気が燃焼器組立体104に吐出される。燃焼器組立体104は、例えばそれに限定されないが、天然ガス、燃料オイル、合成ガス、バイオガス、及び/又は本明細書に記載したようにエンジン100を運転するのを可能にするあらゆるその他の燃料のような燃料を、燃料回路110及び燃料ノズル112を通して空気流内に噴射する。燃焼器組立体104は次に、燃料−空気混合気を点火して燃焼により燃料−空気混合気を膨張させ、高温燃焼ガスストリームを発生させる。燃焼器組立体104は、タービン組立体106と流れ連通状態になっており、高温膨張ガスストリームをタービン組立体106内に吐出する。高温膨張ガスストリームは、タービン組立体106に回転エネルギーを与え、該タービン組立体106はロータ108に対して回転可能に結合されているので、次にロータ108が、圧縮機組立体102に回転出力を与える。
【0010】
図2は、ガスタービンエンジン100を含む発電システム150の概略図であるが、エンジン100の一部分のみを示している。具体的には、単純化するために、エンジン100の圧縮機102、燃焼器組立体104、タービン106及びロータ108のみを示している。入口ダクト152は、入口ガイドベーン154に空気流を送り、入口ガイドベーン154は、エンジン100の上流にかつエンジン100と流れ連通状態で結合される。排気ダクト156は、エンジン100の下流にかつエンジン100と流れ連通状態で結合され、タービン106から流出するように排気ガスを送る。発電システム150は、配電網158に結合されており、より具体的には、配電網158内の発電機160は、ロータ108に結合される。以下に一層詳しく述べるように、発電システム150全体にわたって複数のセンサ162を配置して、システム150の制御を可能にする。具体的には、この例示的な実施形態では、センサ162は、少なくともダクト152、入口ガイドベーン154、圧縮機102、タービン106、ダクト156及び燃料制御装置164内に結合される。センサ162は、それぞれの測定値を表す信号を、各センサ162及び燃料制御装置164に対して電気的に結合された制御装置166に送信する。
【0011】
運転時に、ダクト152は、入口ガイドベーン154を通して空気を圧縮機102内に送る。入口ガイドベーン154を選択的に位置決めすることにより、圧縮機102内に送られる空気量を制御することが可能になる。圧縮機102は、それに流入する空気の作動圧力を増大させ、加圧空気を下流方向に燃焼器組立体104内に送る。空気は、燃料ノズル112を通して噴射された燃料と混合されて、燃焼可能な空気/燃料混合気を形成する。空気/燃料混合気は、燃焼器組立体104内で燃焼し、その結果生じた燃焼ガスが、タービン106に向けて送られる。タービン106の回転は、ロータ108を駆動し、発電機160が配電網158に送る電力を発電するようにさせる。発電システム150の作動全体を通して、センサ162は、発電システム150の様々な属性をモニタする。具体的には、センサ162は、圧縮機圧力比(CPR)、ガスタービン排気温度(TTXM)、ガスマニホルド燃料圧力、圧縮機吐出圧力及び圧縮機吐出温度をモニタすることによって、燃焼器内での燃焼率を維持するのを可能にする。
【0012】
配電網158は、標準配電網周波数からの偏差に応答して、タービン100に対する要求を生成する。具体的には、不足周波数偏差として知られる配電網158による電力消費量の増加は、タービン電力出力に対するより高い需要を生成する。逆に、超過周波数偏差として知られる配電網158による電力消費量の減少は、タービン電力出力に対するより低い需要を生成する。タービン100は、燃焼器組立体104への燃料流量を増加させるか又は減少させるかのいずれかによって、電力需要に対応する。具体的には、電力需要の増大により、燃焼器組立体104への燃料流量を増加させ、また電力需要の減少により、燃焼器組立体104への燃料流量を減少させる。センサ162は、発電システム150をモニタして、配電網の要求に対する過度な応答を減少させるのを可能にする。さらに、センサ162は、制御装置166が燃料回路110を独立して作動させて燃焼器「ラグ(lag)」を防止するのを可能にすることができる情報を制御装置166に与えるが、この燃焼器「ラグ」においては、燃料流量及び空気流量の急速な変化により、高いタービン動的挙動又は希薄吹消えの1つが生じる可能性がある。
【0013】
図3は、制御装置166が使用してタービン100を運転するプロセス流れ図190で示した例示的なアルゴリズムの概念図である。制御装置166は、配電網158からの需要202に応答して出力200を供給するようにタービン100の運転を制御する。具体的には、制御装置166は、タービン運転時に達成可能な圧縮機圧力比(CPR)の特定の範囲に対する所望のガスタービン排気温度(TTXM)を表すデータで事前プログラムされる。需要202に対する応答を制御するのを可能にするために、制御装置166は、センサ162から受信した情報を利用する。具体的には、制御装置166は、現在のTTXM204及びCPR206を表す情報を受信する。制御装置166は、圧縮機102からの空気流量を調整するのを可能にするように入口ガイドベーン154を開くか又は閉じて、TTXM204が、事前プログラムデータによって表されたような測定CPR206の所望のレベルまで低下されるか又は上昇される。所定のTTXM204について、燃料流量は、ノズル群の各々に対して調整される。
【0014】
燃料流量に先立って空気流量を調整する場合には、希薄吹消え及び/又は動的圧力振動の可能性が増大する。この可能性はさらに、空気及び燃料がタービン100を通過した後にしかTTXM204及びCPR206による燃焼器ラグが測定可能でないことによりさらに複雑になる。燃焼器ラグ及び、より具体的には希薄吹消え又は動的圧力振動を防止するのを可能にするために、制御装置166はまた、センサ162を利用して、燃焼器組立体104内に噴射されている燃料の燃料圧力212とCPR206の関数である圧縮機吐出圧力とを測定する。これらの測定値は、ノズル112への燃料分割214を制御することによって燃焼器組立体104の状態を制御するのを可能するために使用される。具体的には、制御装置166は、燃料分割の操作を管理する一連の規定で事前プログラムされる。具体的には、それらの規定は、タービン100の運転時に達成可能な燃料圧力の範囲に対する所望の圧縮機吐出圧力を定める。さらに、これらの規定は、燃料分割214への燃料流量の変化を管理して、圧縮機吐出圧力がこれらの規定により表される燃料圧力に適応するように調整されるようにする。具体的には、燃料分割214は、燃焼器104内における火炎安定性に対する影響を最小限にしながら燃料流量が増加するように、独立して調整される。例えば、複数の燃料回路110を有するタービン100では、制御装置166は、複数の燃料回路110の一部分だけを調整する。タービン100が複数の燃料回路群を有する別の実施例では、制御装置166は、それらの群の一部分だけを調整する。タービン100が中央燃料回路の周りに配置された複数の燃料回路110を有するさらに別の実施例では、制御装置166は、複数の燃料回路110の1つ又は中央燃料回路だけを調整する。その他の別の実施形態では、燃料回路110及び/又は中央燃料回路のあらゆる組合せを独立して作動させることができる。
【0015】
燃料回路110を独立して調整することにより、燃焼器内における局所的な発生燃空比に対する影響が実質的に最小になり、希薄吹消え及び/又は動的圧力振動を回避することができるようになる。従って、本発明は、燃料流量の「フロントエンド」制御を行って、圧縮機からの空気流量を実質的に一定に維持しながら燃料流量を調整するのを可能にする。燃料及び空気がタービン100を通過する時に、TTXM対CPR比を使用して、空気流量の「バックエンド」制御を行って、配電網周波数偏差に応答してロータ108の加速に適応するようにすることができる。その結果、燃料対圧縮機吐出圧力比は、燃焼器を配電網周波数変動に応答させる時に燃焼器の状態が空気流量の変化とラグを生じないように制御される。従って、タービンの効率及び耐久性は、火炎吹消え及び/又は停電の可能性を減少させながら改善される。
【0016】
1つの実施形態では、ガスタービンを運転する方法を提供し、本方法では、ガスタービンエンジンは、標準配電網周波数値で作動する配電網に結合され、ガスタービンは、複数の独立燃料回路及び圧縮機と流れ連通状態で結合された燃焼器を含む。本方法は、標準配電網周波数値からの配電網周波数の偏差を測定する段階と、圧縮機からの実質的に一定の空気流量を維持しながら、燃焼器を配電網周波数偏差に応答させる時に燃焼器の状態が空気流量の変化とラグを生じないように燃料対圧縮機吐出圧力比を制御するのを可能にするように、複数の燃料回路の一部分からの燃料流量を調整する段階とを含む。
【0017】
本明細書で使用する場合、単数表現でなくかつ数詞のない表現で記載した要素又は段階は、そのような排除を明確に示していない限り、複数のそのような要素又は段階を排除するものではないことを理解されたい。さらに、本発明の「1つの実施形態」という表現は、記載した特徴にさらに組み入れた付加的な実施形態の存在を排除するものとして解釈することを意図するものでない。
【0018】
本明細書に記載した装置及び方法は、発電システム用のガスタービンエンジンを制御することに関して説明しているが、本装置及び方法は、ガスタービンエンジン又は発電システムに限定されるものではないことを理解されたい。同様に、例示したガスタービンエンジン又は発電システム構成部品は、本明細書に記載した特定の実施形態に限定されるものではなく、むしろ、ガスタービンエンジン又は発電システムの両方の構成部品は、本明細書に記載した他の構成部品から独立してかつ別個に利用することができる。
【0019】
様々な特定の実施形態に関して本発明を説明してきたが、本発明が特許請求の範囲の技術思想及び技術的範囲内の改良で実施することができることは当業者には分かるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】例示的なガスタービンエンジンの断面図。
【図2】図1に示すガスタービンエンジンを含む発電システムの概略図。
【図3】図1に示すタービンを運転するために使用することができる例示的なアルゴリズムの概念図。
【符号の説明】
【0021】
100 ガスタービンエンジン
102 圧縮機
104 燃焼器組立体
106 タービン組立体
108 ロータ
110 燃料回路
112 燃料ノズル
150 発電システム
152 入口ダクト
154 入口ガイドベーン
156 排気ダクト
158 配電網
160 発電機
162 センサ
164 燃料制御装置
166 制御装置
190 流れ図
200 出力
202 需要
204 ガスタービン排気温度(TTXM)
206 圧縮機圧力比(CPR)
212 燃料圧力
214 燃料分割

【特許請求の範囲】
【請求項1】
標準配電網周波数値で作動する配電網に結合されたガスタービンであって、
圧縮機(102)と、
複数の独立燃料回路と、
前記複数の独立燃料回路及び圧縮機と流れ連通状態で結合された燃焼器と、
前記標準配電網周波数値からの配電網周波数の偏差を測定するセンサ(162)と、
前記配電網周波数偏差に応答して燃料流量を調整する制御装置(166)と、を含み、
前記複数の独立燃料回路の一部分に対する燃料流量が、前記圧縮機からの実質的に一定の空気流量を維持しながら、前記燃焼器を前記配電網周波数偏差に応答させる時に該燃焼器の状態が空気流量の変化とラグを生じないように燃料対圧縮機吐出圧力比を制御するように調整される、
ガスタービン。
【請求項2】
前記燃焼器(104)が、前記ガスタービンの少なくとも1つの運転パラメータを測定することによって維持される燃焼率を有し、
前記運転パラメータが、ガスマニホルド燃料圧力(212)、圧縮機吐出圧力、圧縮機吐出温度及びその組合せの少なくとも1つを含む、
請求項1記載のガスタービン。
【請求項3】
前記制御装置(166)が、燃料流量を調整するための一連の規定で事前プログラムされる、請求項1記載のガスタービン。
【請求項4】
前記燃焼器応答の範囲が、希薄吹消え及び動的圧力振動の少なくとも1つを防止することに限定される、請求項1記載のガスタービン。
【請求項5】
前記複数の燃料回路(110)からの燃料流量が、前記配電網内の不足周波数配電網周波数偏差に応答して増加され、
前記複数の燃料回路からの燃料流量が、前記配電網内の超過周波数配電網周波数偏差に応答して減少される、
請求項1記載のガスタービン。
【請求項6】
前記複数の燃料回路(110)が、中央燃料回路を含み、
前記中央燃料回路からの燃料流量が、独立して調整可能である、
請求項1記載のガスタービン。
【請求項7】
前記複数の燃料回路(110)が、少なくとも2つの燃料回路群を含み、
前記少なくとも2つの燃料回路群の各々からの燃料流量が、独立して調整可能である、
請求項1記載のガスタービン。
【請求項8】
発電するためのシステムであって、
標準配電網周波数値で作動する配電網と、
ガスタービンと、
を含み、前記ガスタービンが、
圧縮機(102)と、
複数の独立燃料回路と、
前記複数の独立燃料回路及び圧縮機と流れ連通状態で結合された燃焼器(104)と、
前記標準配電網周波数値からの配電網周波数の偏差を測定するセンサ(162)と、
前記配電網周波数偏差に応答して燃料流量を調整する制御装置(166)と、を含み、
前記複数の独立燃料回路の一部分に対する燃料流量が、前記圧縮機からの実質的に一定の空気流量を維持しながら、前記燃焼器を前記配電網周波数偏差に応答させる時に該燃焼器の状態が空気流量の変化とラグを生じないように燃料対圧縮機吐出圧力比を制御するように調整される、
システム。
【請求項9】
前記燃焼器(104)が、前記ガスタービンの少なくとも1つの運転パラメータを測定することによって維持される燃焼率を有し、
前記運転パラメータが、ガスマニホルド燃料圧力(212)、圧縮機吐出圧力、圧縮機吐出温度及びその組合せの少なくとも1つを含む、
請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記制御装置(166)が、燃料流量を調整するための一連の規定で事前プログラムされる、請求項8記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−51099(P2008−51099A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−211668(P2007−211668)
【出願日】平成19年8月15日(2007.8.15)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】