ガス加熱用装置と方法
熱間スプレーされたガスヒーターは、ハウジングを通るようガスを推進するガス流れ装置と、該ガス流れ装置の表面に接合された熱間スプレーされたヒーターと、を具備しており、該ヒーターは該ハウジング内の該ガス流れを加熱するように配置される。他の側面では、乱流ガスダクト用のヒーターシステムは、ガス流れチャンネル内で乱流ガス流れを提供するように形作られた表面を有するガス流れチャンネルを備えるダクトと、そして該ガス流れチャンネル内の該ガス流れを加熱するように配置された熱間スプレーされたヒーターと、を具備する。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は2007年2月20日出願の、名称“ガス加熱装置(エクスプレスメールラベル第797759189号)”の米国特許仮出願第 号の特典を請求し、又、2007年9月11日出願の、名称“熱型抵抗ヒーター”の米国特許仮出願第60/993,262号の特典を請求するものである。上記出願の開示全体は引用によりここに組み入れられる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、基盤上に熱間スプレーされた層状ヒーターに関し、特に加熱、調理、乾燥過程への熱間スプレーされた層状ヒーターの応用に関する。
【背景技術】
【0003】
空気の様なガスを加熱する種々のデバイスが既知であり、ガス加熱デバイスは、調理及び室内暖房の様な、多くの産業及び家庭応用のために、そして、ヘアドライアー及び衣服乾燥機の様な多くの応用機器で、使われて来た。電気ガスヒーターでは、電気加熱要素がエネルギーを与えられ、ガスが該要素を過ぎるよう流される。空気は自然に、又はブロワーやフアンにより強制されての、何れかで、該要素を過ぎるように流れる。
【0004】
今日使われる最も普通の電気加熱要素は、加熱用コイルに巻かれるニッケルクロムワイヤの様な抵抗加熱ワイヤである。これらのワイヤ型加熱要素は熱発生に有効であるが、周囲ガスに充分な熱を提供するために非常に高温度で動作する必要がある場合が多い。該加熱要素の放射熱束は、その温度の4乗に比例し、従って、該加熱要素が高温で運転される時(例えば、加熱要素が赤熱する時)、該加熱要素は主として放射により熱伝達する。ガスは放射熱を余り良く吸収しないので、この放射エネルギーの大部分は該加熱要素を流れ過ぎるガスを加熱せず、代わりに周囲構造体に放射し、該構造体を加熱する。従って、従来のワイヤベースの電気加熱要素はこの放射熱損失のために、ガス加熱では必ずしも非常に効率的ではない。更に、該ワイヤ加熱要素により発生される強い放射熱は、周囲構造体を危険温度まで加熱して、安全上の危険性をもたらす。例えば、衣服乾燥機の場合、該加熱要素からの放射熱は、ユーザーがアクセス可能な該乾燥機部品を加熱し、燃焼する原因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,762,396号明細書
【特許文献2】米国特許第6,919,543号明細書
【特許文献3】米国特許第6,294,468号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2005/0252906 A1号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2006/0288998 A1号明細書
【発明の概要】
【0006】
熱間スプレーされたガスヒーターは、ハウジングを通るようガスを推進するガス流れ装置と、該ガス流れ装置の表面に接合され該ハウジング内のガス流れを加熱するよう配置された熱間スプレーされたヒーターと、を具備している。
【0007】
熱間スプレーコーティング過程はコーティングを堆積させるため使われ、該コーティングは電気的にエネルギーを与えられた時にヒーターとして動作する。熱間スプレーを使って加熱要素を作る好ましい方法では、粉体又はワイヤ形の材料が溶融され、液滴の束(flux of droplets)に形成されるが、該液滴束は搬送ガスによりコートされるべき表面の方へ加速される。該液滴は高速で、時には超音速で、該表面に衝突し、非常に速く平坦なプレート片に固体化する。スプレー装置を該表面上でトラバースさせることにより、これらの固体化プレート片を有する実質的に薄い膜の様なコーティングが形成される。
【0008】
或る側面では、ヒーター要素の容積抵抗率、従って、熱発生能力は、導電材料と電気絶縁材料とから成る抵抗加熱層を提供することにより高められるが、そこでは該電気絶縁材料は該導電材料より高い電気抵抗を有する。或る実施例では、熱間スプレーされた加熱層の材料抵抗率は約10−4Ω・cmより大きい。
【0009】
もう1つの側面に依れば、乱流ガスダクト用ヒーターシステムは、ガス流れチャンネル内に乱流ガス流れを設けるよう形作られた表面を有するガス流れチャンネルを備えるダクトと、該ガス流れチャンネル内のガス流れを加熱するよう配置された熱間スプレーされたヒーターと、を具備する。
【0010】
本発明の熱間スプレーされたガスヒーターは、ワイヤ加熱要素を有する従来のヒーターと比較して多数の利点を有する。本発明では、ヒーターコーティングはガスヒーターの表面上に配置され、そこでは、ガスはヒーターコーティングにより発生される熱を取り上げる実質的な機会を有する。好ましい実施例では、ガスヒーターは下記熱伝達方程式の熱束、Qを最大化するよう構成される。
【0011】
Q=hA(T1−T0)
【0012】
何故ならば、熱伝達面積Aは、従来のガスヒーターに於けるより遙かに大きく、そしてガス速度がより大きくて境界層がより薄いので、該熱伝達計数hはより大きい。
【0013】
或る実施例では、本ガスヒーターは、ワイヤ加熱要素を有する従来のヒーターよりも遙かに大きい面積上に亘ってパワーを配分し、従って本ヒーターは、同じパワーで動作するワイヤヒーターよりも冷く運転するのが一般的である。更に、本発明のヒーターコーティングは、ヒーターコーティングがカバーする表面に接合できるので、そのパワーが熱流れへの小さいインピーダンスで熱伝達面に伝達される。本発明のヒーターコーティングは、特に、嵩張る巻き線型ヒーターに較べて非常にコンパクトなガス加熱装置にもとづいて、非常に薄く、一般的には0.762mm(0.030インチ)以下に作ることができる。本装置は、また、ワイヤヒーターよりも製造するのに低廉であり、これはワイヤヒーターがしばしば複雑な組立課題を有していたり、或いはまた高価な特殊組立機械を必要とするからである。
【0014】
加えて、本発明のガスヒーターは、対流よりも放射に依って、より多く熱を伝達することが多く、従って、遙かに低効率のワイヤヒーターとは対照的に、主として強制対流に依っており、そして遙かに低い程度にしか放射に依らずに、そのエネルギーをガスに伝達することが出来る。
【0015】
好ましい実施例では、ガスヒーターは、特に、ガスヒーターの熱伝達面(複数を含む)で、そして該熱伝達面の付近でガスの乱流を促進するように設計される。流体力学で、乱れ又は乱流は、混乱した、確率的な特性変化により特徴付けられる流れの型である。これ
は空間及び時間的に低運動量の拡散、高運動量の対流、そして圧力及び速度の急激な変動を有する。乱れのない流れは層流と呼ばれる。流れ条件が層流か、乱流か何れへ進むかを特徴付けるために、レイノルズ数が普通使われる。層流は、粘性力が支配的な低レイノルズ数で起こり、スムーズで一定の流体運動により特徴付けられ、他方、乱流は高レイノルズ数で起こり、ランダムな渦、渦動及び他の流れ動揺を生ずる傾向のある慣性力によって支配される。レイノルズ数は、流体の平均速度、流れ形状(特性長さ)、そして動的流体粘性に依る無次元パラメーターである。層流及び乱流の間の遷移は、正確な流れ形状により左右され、実験的に決められねばならない臨界レイノルズ数(Recrit)により示されることが多い。この付近の或る範囲内では、流れが完全に層流状でもなく、完全に乱流状でもない遷移領域がある。例えば、円形パイプ内では、一般に、臨界レイノルズ数は約2300であると受け入れられ、そこではレイノルズ数はパイプの直径とパイプ内の平均速度VSとに基づくが、約2000と3000の間のレイノルズ数は、流れが部分的に層流で、部分的に乱流である遷移範囲を特徴付けている。
【0016】
もう1つの側面に依れば、ヒーター組立体用マイカ材料を形成する方法は、ヒーター組立体用の基盤を形成するために、マイカ材料を電気絶縁材料と混合する過程を具備するが、該基盤は純粋マイカより大きい熱膨張係数を有する。
【0017】
更に進んだ実施例では、ガス流れシステムを有する調理機器用ヒーターは、空洞へのガス流れを、該空洞内に位置付けられた材料を調理するために、提供するガス流れデバイスを有する調理用デバイスを具備する。熱間スプレーされたヒーターは該空洞に供給されるガス流れを加熱する。
【0018】
本発明のなおもう1つの側面では、基盤上にヒーターを熱間スプレーする方法は、コアを有する金属材料と該コア内の絶縁物とを提供する過程と、ヒーターを形成するために該金属材料と該絶縁物とを基盤上に熱間スプレーする過程とを具備する。該金属材料と該絶縁物は反応ガスの存在下で熱間スプレーされるが、該反応ガスは絶縁用反応生成物を作るために該金属材料と反応する。これは、該熱間スプレーされたヒーター層の抵抗率を更に高める。
【0019】
種々の他の側面では、本発明は乾燥用機器、幅木型ヒーター、そして熱間スプレーされたヒーターを使ってガスを加熱する種々の応用機器及びデバイスを作る方法、に向けられる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に依る熱間スプレーされたヒーター層の微小構造の図解である。
【図2A】本発明の1側面による成層ヒーター要素の断面図である。
【図2B】図2Aのヒーター要素の平面図である。
【図3A−3B】本発明の実施例に依る加熱パネルを有するダクトガスヒーターの切り欠き図を図解する。
【図4A−4B】ブロワーフアンハウジング上に形成されたヒーターコーティングを有するガス加熱システムの斜視図である。
【図5A−5B】ブロワーの出口に付けられたヒーターコーティングを有するガス加熱システムの斜視図である。
【図6A−6B】ブロワーと、該ブロワーの出口流内に位置付けられたパーフオレートされた基盤上に形成されたヒーターコーティングと、を有するガス加熱システムの斜視図である。
【図7A−7B】軸方向入り口ブロワーと、該ブロワーフアンハウジング上に形成されたヒーターコーティングと、を有するガス加熱システムの斜視図である。
【図8A−8B】ブロワーと、ベーン要素上に形成されたヒーターコーティングを有するベーン要素を備えるチューブ状熱ガス出口と、を具備するガス加熱システムの斜視図である。
【図9】ヒーターパネルと、対流加熱用ブロワーと、を有するオーブンの斜視図である。
【図10】本発明の1側面に依るヒーターコーティングを有する対流オーブン用ブロワーの斜視図である。
【図11】熱ガス流を提供するヒーターコーティングを有する衣服乾燥機の略図解である。
【図12】ヒーターコーティングを有する幅木型部屋暖房システムの略図解である。
【実施例1】
【0021】
抵抗加熱要素は熱間スプレー過程により形成されてもよい。熱間スプレーは、金属及びセラミックを含む種々の材料のコーティングを堆積させる多用途の技術である。それは供給原料として粉体を使うシステム[例えば、アークプラズマ、フレームスプレー、そして高速酸素燃料(high velocity oxy−fuel){エイチブイオーエフ(HVOF)}システム]、供給原料としてワイヤを使うシステム(例えば、アークワイヤ、エイチブイオーエフワイヤそしてフレームスプレーシステム)、そして同じものの組み合わせを使うシステムを含む。
【0022】
アークプラズマスプレー作用は種々の基盤上に材料を堆積させる方法である。直流アークがイオン化ガスを創り、該ガスはペイントをスプレーするのと同様な仕方で、溶融粉体材料をスプレーするため使われる。
【0023】
アークワイヤスプレーシステムは2本のワイヤ(例えば、亜鉛、銅、アルミニウム、又は他の金属)の先端を溶融し、該最終溶融液滴を搬送ガス(例えば、圧縮空気)によりコートされるべき面に輸送することにより機能する。該ワイヤ供給原料は、該2本のワイヤ間の電位差により発生される電気アークにより溶融される。
【0024】
フレームスプレーでは、ワイヤ又は粉体供給原料は、酸素及びもう1つのガス(例えば、アセチレン)のガス混合物の点火により通常もたらされる燃焼フレームにより溶融される。
【0025】
エイチブイオーエフは小さな室内で点火された燃焼ガス(例えば、プロパン及び酸素)を使う。該室内の高い燃焼温度はガス圧力の同時上昇を引き起こし、該ガス圧力は、今度は、該室内のオリフィスからのガスの非常に高速度の流出を発生する。この熱い高速度ガスは、供給原料(例えば、ワイヤ、粉体又はそれらの組み合わせ)を溶融させるためと、該溶融液滴を330−1000m/sの範囲の速度で基盤面へ輸送するための、両方に使われる。該液滴を更に加速させ、該エイチブイオーエフ装置を冷却させるために圧縮ガス(例えば、圧縮空気)が使われる。
【0026】
比較的低溶融点を有する材料用に典型的に使われる他のシステムは粉体粒子に、該粒子が該基盤に衝突する時、運動エネルギーの変換により溶融されるよう、非常に高速度を与える。
【0027】
熱間スプレーされたコーティングは独特の微小構造を有する。その堆積過程中、各粒子はガス流に入り、溶融し、そして他の粒子から独立した固体形式へと冷える。粒子がコーティングされる面に衝突する時、それらは平坦円形プレート片として衝突し{“ピシャッ(splat)”となり}、高冷却速度で固体化する。該コーティングは、該基盤上でスプレー装置(ガン)を繰り返しトラバースさせ、望ましい厚さのコーティングが達成されるまで一層ずつ形成することにより、該基盤上に形成される。該粒子はピシャッとなり固
体化するので、最終微小構造は実質的に薄い膜の様であり、該基盤の平面上にランダムにスタックされた円形プレート片を近似する結晶粒(grains)を有する。
【0028】
もし抵抗加熱層を形成するスタート材料が2つ以上の異なる材料のブレンドから成るなら、スプレーされたコーティングの微小構造は2つ以上の種類の結晶粒の薄い膜の配列と成り得る。図1に示す様に、該2つの異なる材料は、存在する材料比の関数である相互結合度を有する2つの相互貫入し、相互結合する格子を形成すると見られる。特に、もし、1つの材料が電気的に絶縁性で、1つが導電性であるなら、その導電率(抵抗率)は該導電材料の相互結合度に依るであろう。図1では、堆積された微小構造は、基盤100上に堆積された異なる材料の3つの個別相を有する。材料A及びBはそれぞれ絶縁物及び導体である。クロスハッチされた相は、接着、熱膨張、熱伝導及び放射の様な技術的目的でオプション的に付加された追加材料(複数を含む)を表す。破線は該格子を通しての電流路を示す。
【0029】
堆積されたコーティングが、電圧印加時に特定量の熱を発生するのに望ましい電力レベルを使うために、一般に該コーティングは該望ましい電力レベルにより決まる特定抵抗を有さねばならない。該抵抗、Rは印加電圧、Vと該望ましい電力レベル、Pから下記の様に計算される。
【0030】
R=V2/P
【0031】
該コーティングの抵抗は該コーティングの形状の関数である。特に、該コーティングの抵抗は、電流路長(L)、該電流が通る断面積(A)、及び材料抵抗率(ρ)の項で下式により決定される。
【0032】
R=ρ・L/A
【0033】
従って、与えられた電圧で動作する、与えられた電力レベル及び与えられた形状用のコーティングを設計するためには、下式を使って該材料の抵抗率を決めるだけでよい。
【0034】
ρ=R・A/L=V2・A/(P・L)
【0035】
必要な抵抗率、ρを有する組成は、例えば、該必要な抵抗率を有するコーティングが実験的に見出されるまで、供給原料の導体と絶縁物の種々のブレンドを使うことにより得られる。もう1つの技術に依れば、下記で更に詳細に説明するように、該抵抗率は、供給原料(金属の様な)と、堆積過程中に該供給原料と反応するガス(周囲ガスの様な)と、の間で起こる化学反応の量を制御することにより、少なくとも部分的には制御され得る。
【0036】
抵抗率が制御される変数であることは、それがヒーター設計者用の追加の自由度を表すので、重要である。大抵の状況では、該ヒーター材料、例えば、ニッケル−クロム、の抵抗率は固定値である。この様な場合、該ヒーター設計者は望ましい電力を得るために該ヒーター形状(LとA)を整えねばならない。例えば、チューブをその周りにニッケル−クロムワイヤを捲くことにより加熱することが望まれるなら、該設計者は電流が通過せねばならない断面積、A用の正しい直径のワイヤと、該電流の合計路長、L用の捲き間隔と、を選ばねばならない。
【0037】
電気ヒーターとして動作する熱間スプレーされたコーティングは、どんな導電材料から成ってもよいが、高い電気抵抗率を有する材料を選ぶことが一般に有利である。これは高電圧、低電流、好ましくは120V又は240Vの様な普通使われる電圧での電力の発生を可能にする。該熱間スプレーされるコーティング層に、金属酸化物の様な絶縁成分を付
加することにより、普通の材料、例えばニッケル−クロムの典型的値より高く、ヒーターコーティングの抵抗率を高めることがなお一層有利である。これは、コンパクトな寸法、特に短い電流路を有するヒーターコーティングの設計を可能にして、それらを、種々の応用で使用するために秀でて実用的なものとする、効果を有する。
【0038】
本発明の1側面に依れば、熱間スプレーにより堆積されたヒーターコーティングは導電材料と電気絶縁材料を有し、該電気絶縁材料は、該ヒーターコーティングの容積抵抗率(ρ)が該導電材料に比して高められるよう、該導電材料より高い電気抵抗を有する。或る実施例では、該容積抵抗率は約101以上の倍率で引き上げられる。他の実施例では、該容積抵抗率は該導電材料の抵抗率より上に約101から約103の倍率で高められる。或る実施例に依れば、該ヒーターコーティング内の絶縁材料(複数を含む)の含有量は、容積で少なくとも約40%であり、そして好ましい実施例では、容積で約40−80%の間にある。
【0039】
熱間スプレーされたヒーターコーティング内で導電成分を形成するため使われる材料の例は、これらに限定しないが、炭化ケイ素又は炭化ホウ素の様なカーバイド、ホウ化物、二ケイ化モリブデン又は二ケイ化タングステンの様なケイ化物、そして該技術に好適な導電性を有するクロム酸ランタン又は酸化スズの様な酸化物を含む。該絶縁材料用には、酸化物、特に、耐熱性及び絶縁性で、低廉なAl2O3、が該応用には非常に良い。窒化アルミニウム及びムライトも絶縁材料として好適である。
【0040】
金属成分供給原料、特にガスとの反応により酸化物、カーバイド、窒化物及び/又はホウ化物を形成出来る金属成分は、該ヒーターコーティングの導電成分を形成するために使われてもよい。例示すべき金属成分は、これらに限定しないが、チタン(Ti)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)の様な遷移金属、及び遷移金属合金;マグネシウム(Mg)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)及びアルミニウム(Al)の様に非常に反応性の金属;タングステン(W)、モリブデン(Mo)、及びタンタル(Ta)の様な耐熱性金属;アルミニウム/アルミニウム酸化物及びコバルト/タングステンカーバイドの様な金属合成物;そしてケイ素(Si)の様な半金属元素を含む。これらの金属成分は典型的に1−100×10−8Ω・mの範囲の抵抗率を有する。コーティング過程(例えば、熱間スプレー作用)中、該金属成分の供給原料(例えば、粉体、ワイヤ又は固体バー)が液滴を作るよう溶融され、酸素、窒素、炭素、及び/又はホウ素を含む反応ガスに露出される。この露出は該溶融金属成分が、該液滴の少なくとも1部分上で、酸化物、窒化物、カーバイド、又はホウ化物誘導体、又はそれらの組み合わせを作るよう該ガスと反応することを可能にする。
【0041】
該反応した金属成分の性質は該堆積で使われたガスの量と性質に依る。例えば、純粋酸素の使用は該金属成分の酸化物に帰着する。加えて、酸素、窒素、そして二酸化炭素の混合物は酸化物、窒化物そしてカーバイドの混合物に帰着する。各々の精確な比率は該金属成分の固有の性質と、該ガス内の酸素、窒素そして炭素の比率と、に依る。ここでの方法により作られる層の抵抗率は500−50,000×10−8Ω・mに及ぶ。
【0042】
酸化物の例示的種はTiO2、TiO、ZrO2、V2O5、V2O3、V2O4、CoO、Co2O3、CoO2、Co3O4、NiO、MgO、HfO2、Al2O3、WO3、WO2、MoO3、MoO2、Ta2O5、TaO2そしてSiO2を有する。窒化物の例はTiN、VN、Ni3N、Mg3N2、ZrN、AlN、そしてSi3N4を有する。例示すべきカーバイドはTiC、VC、MgC2、Mg2C3、HfC、Al4C3、WC、Mo2C、TaC、そしてSiCを有する。例示すべきホウ化物はTiB、TiB2、VB2、Ni2B、Ni3B、AlB2、TaB、TaB2、SiB、そしてZrB2を含む。他の酸化物、窒化物、カーバイド、そしてホウ化物は当業者に公知であ
る。
【0043】
金属成分の酸化物、窒化物、カーバイド、又はホウ化物を得るために、該成分と反応するガスは酸素、窒素、炭素及び/又はホウ素を含まねばならない。例示すべきガスは、例えば、酸素、窒素、二酸化炭素、三塩化ホウ素、アンモニア、メタンそしてジボランを含む。
【0044】
該金属供給原料の溶融液滴がフラックス流内にある周囲ガスと反応する熱間スプレー過程中、コーティングの組成は該供給原料の組成とは異なる。該液滴は例えば、反応生成物(例えば、該金属成分の酸化物、窒化物、カーバイド、及び/又はホウ化物の誘導体)の表面コーティングを得る。或る液滴は完全に反応し、一方他のものは大きな割合の自由金属を保持するか、又は反応せずに留まる。該コーティングの最終微小構造は薄い膜の様な構造体であり、該構造体は複雑な組成の個別粒子から成る。該コーティングは減少した容積割合の自由金属を有し、残りは反応産物から成る。該フラックス流に付加されたガスが、スタート金属材料より高い電気抵抗率を有する反応生成物を形成するよう選ばれる時、最終コーティングは該自由金属成分より高い容積抵抗率を示す。反応生成物の濃度、かくしてコーティング層の抵抗率は、該反応ガスの濃度を制御することにより、少なくとも部分的には制御され得る。
【0045】
或る実施例では、該ヒーターコーティングの抵抗率は、熱間スプレー過程用に、少なくとも1つの導電成分と、少なくとも1つの電気絶縁成分と、を含む供給原料を選択することにより更に高められ得て、そこでは該供給原料の少なくとも1つの成分は該熱間スプレー過程中に反応性ガスと反応し、その自由金属成分より高い抵抗率を有する反応生成物を作る金属成分を含む。例えば、本発明の1つの好ましい実施例では、該熱間スプレーされるヒーター層用の供給原料は、絶縁材料のコアを囲むワイヤに成形された平坦な金属リボンを含む。該絶縁材料は粉体化セラミックの様な粉体であってもよい。1実施例では、平坦な金属リボンは酸化アルミニウムの絶縁粉体を覆うワイヤに成形される。この“コア付き(cored)”ワイヤは次いで、適当な基盤上のコーティングを作るために、反応ガスの存在下で、好ましくはツインアークワイヤシステムを使って、熱間スプレーされる。最終の熱間スプレーされたコーティングは、供給材料のセラミックの酸化アルミニウム粉体のみならず、該溶融アルミニウム金属及び反応ガス(例えば、酸素)の反応により形成された電気絶縁反応生成物(例えば酸化アルミニウム)の両者の結果として、アルミニウム単独に比して実質的に増加した抵抗率により特徴付けられる。かくして、アルミニウム金属及び酸化アルミニウムセラミックのコア付きワイヤ供給原料は、普通、アルミニウムが、例え酸化成分を伴っても、典型的に低い抵抗率を有する所で、アルミニウムの特異な接着パワーと、多くの容積割合の酸化アルミニウムの高い抵抗率と、の利点を提供する。
【0046】
今、図2Aに戻ると、本発明の電気抵抗ヒーター200の例示的実施例が図解されている。ヒーター200は鋼板の様な工業用材料であってもよい基盤210を有するが、該基盤はガスが流れるハウジング又はダクトの、例えば、壁を有する。該基盤210の面はコーティング層(複数を含む)のより良い接着を促進するために、例えば、グリット吹き付けにより粗面化されてもよい。該基盤が金属又は他の導体である時、該基盤210を抵抗ヒーター層から絶縁するために、該基盤210上にポリマー又はセラミックの様な電気絶縁層220を堆積させる必要がある。該絶縁層220は、何等か適当な絶縁材料(例えば、酸化アルミニウム、酸化ジルコン、酸化マグネシウム、他)を有してもよく、そして何等か適当な方法により付着させられてもよい。該絶縁層220は上記説明の過程の様な、熱間スプレー過程により堆積されてもよい。次に、抵抗ヒーターコーティング層230が上記説明の様な熱間スプレー過程により付けられる。該ヒーター層230に亘り電圧を接続し抵抗により発熱させるために、該ヒーター層230と接触して電気接触パッド231,232が提供される。該ヒーター層230は、蝋付け用コネクター、半田付けワイヤ、
の様な何等か適当な方法により、又は種々の機械的コネクターを使った物理的接触により、電源に接続されてもよい。
【0047】
ユーザーを電気的ショックから保護する、及び/又は該ヒーターを湿気の様な環境影響から保護するために、該ヒーター層230をカバーすることが必要な場合が多い。これは、該ヒーター層230を、酸化アルミニウムの様なセラミック又はポリマーのもう1つの絶縁層240でオーバーコートすることに依るか、又は該ヒーターの囲い内への密閉に依るか、により行われてもよい。
【0048】
上記説明のヒーター200の多くの変型が特定の応用と一貫して行われ得ることは理解されるだろう。例えば、それらに限定しないが、該基盤上の接着又は接合層、異なる膨張係数を有する層間の改良した熱的マッチング用の層、そして熱的に放射型の層、熱的に反射性の層、熱的に伝導性の層、そして熱的に絶縁性の層、の様な熱伝達を促進又は抑制する1つ以上の層、を含む追加の層及びコーティングが種々の目的で提供されてもよい。抵抗ヒーター層230が電気絶縁層220無しに非導電性基盤に直接堆積されてもよいことも理解されるであろう。
【0049】
図2Aに連携して上記で説明した様なヒーター200はどんな望まれる形状を有してもよい。ガスヒーター用加熱要素の好ましい実施例では、該ヒーター200は、ガスが中を流れ得るダクト又はハウジングの壁を形成する、又は該壁内に収容される、又は該壁に隣接して設置される、パネルヒーターを有する。平坦なパネルヒーター200の例が図2Bで図解される。この様な設計は、幾つかのキーとなる側面で、有利であり、ヒーター性能を劇的に改良するが、それは該ヒーター220がその熱を、ワイヤに沿うようそれを集中させるより寧ろ、面上に均一に分布させるからである。図2Bで見られる様に、その抵抗ヒーター層220は絶縁領域250により分離された、その基盤210上の規定された回路パターンを有する。該回路パターンは除去可能なパターン化マスクを使って、熱間スプレー過程時規定されてもよい。該回路パターンは又、該ヒーター層220が該基盤上にコートされた後、レーザー又はカッターで該パターンをスクライブすることに依る様にして形成されてもよい。
【0050】
熱間スプレー方法は、適合して溶融する多くの材料、すなわち分解しない又は昇華しない何等かの材料、の堆積用に適合している。更に、熱間スプレーは、多くの種々の基盤上に、該基盤が堆積前に適当に準備されるなら、コーティングを堆積することが出来る。準備は通常該基盤を粗面化する過程を含み、何故ならば、熱間スプレーの接合の原理的機構はコーティングと基盤の機械的インターロックなので、該コーティング接合強さは該基盤の粗さの程度に比例するからである。基盤は金属、セラミックス、ポリマー又はガラスでもよい。或る実施例では、マイカ材料が基盤として使われる。該マイカは熱間コーティングの接着を改良する粗面化無しでも多孔性表面を有して作られる。加えて、該ヒーター要素と、下にある基盤と、の熱的マッチングを改良するために、基盤製造時に、より高い熱膨張係数及び/又はより高い熱伝導率を有する材料が、該マイカ材料に付加されてもよい。
【0051】
マイカは白雲母と金雲母の2つの形で見出される天然発生鉱物である。工業用には、原料は粉砕され、バインダーとブレンドされ、次いで密度の高い安定材料を形成するため圧力及び温度を同時に掛けられる。仕上がり製品表面は典型的にスムーズで孔は無い。微小構造は典型的に、乏しい結晶間結合しか有しないプレートの様な形態を備える微結晶である。
【0052】
マイカは或る応用品のためのヒーターコーティング用に望ましい基盤である。該材料は非常に高い耐電圧を有するので、金属基盤の場合に於ける様に該ヒーター層の前に最初に
誘電体層が堆積される必要はない。マイカは低廉であり、そのことが該マイカをガスヒーター、調理用器具(例えば、オーブン、トースター、調理用レンジ上面)、及び他の電気器具(衣服乾燥機)の様な、低コストで、多量生産の応用品向けに好適ならしめる。マイカは容易にカットされるが受け入れ可能な機械的強さを有するシートに形成されてもよく、該マイカは1200℃程に高さの最高温度に耐える程充分耐熱性である。
【0053】
ヒーターコーティング用基盤としてのマイカに伴う1つの欠点は低熱膨張性である。マイカの容積熱膨張性大抵の金属ベースのヒーターコーティングより低いのが典型的である。従って、該構造体が熱くなると、熱弾性応力のために基盤−コーティングインターフエースに応力状態が形成される。これらの応力は該基盤の曲げ又はコーティングのはがれさえも引き起こし得る。
【0054】
マイカに伴う第2の問題は、熱間スプレーコーティング用に従来の方法を使って準備することが難しいことである。すなわち、マイカは、グリット吹き付けの様な機械的手段を使っても、或いは研磨用ツールの使用によっても、粗面化は難しい。それは、金属の様に塑性変形を受けず、多くのセラミックの様に単純な結晶粒引き抜き作用(grain pull−out)を示さないその結晶微小構造のためである。寧ろ、マイカは粗面化時に剥がれたり、分解する傾向があるのみならず、残りの面の下で微小破砕を展開する傾向がある。
【0055】
マイカに伴う第3の問題は、それが極端に低い熱伝導率を有することである。かくして、その上に高温度ヒーターコーティングが堆積される時、該ヒーター内に発生する熱エネルギーは金属内に於ける未コート範囲へ容易に流れない。寧ろ、つり合った大きな熱膨張勾配を誘起する大きな温度勾配が設定される。これらの勾配は応力を創り、該応力はマイカの破壊強さを越え、クラックを引き起こす。
【0056】
マイカに付随する問題に取り組むために、本発明の或る実施例は、製造時、マイカ粉体内への窒化アルミニウムの様な電気絶縁物の挿入を利用する。該絶縁物は純粋マイカより高い熱伝導率を有するよう選択され、それにより該基盤の最終容積熱伝導率を増加させる。もう1つの好ましい実施例では、積層ヒーター構造体の熱的マッチング特性を改良するために、純粋マイカに比して高い熱膨張係数を有する酸化ジルコン、酸化アルミニウム、及び/又は酸化マグネシウム又はケイ酸マグネシウムの様な、高温電気絶縁物が使われ得る。この過程を使って形成された複数のマイカ層は積層された基盤及びヒーター複合物を形成するため使われ得る。
【0057】
加えて、該マイカ面は、熱間スプレーされたコーティングの該マイカ面への機械的接着を高めるために、より多孔性の面を有して作られてもよい。特に、該マイカ又は他の基盤材料は、機械的粗面化が必要でないように、該面の孔の数及び/又は寸法を増すことにより、粒子寸法及びバインダー容積が該面を粗面化するよう調整された粉体で作られてもよい。
【0058】
最後に、高温で動作する必要のあるマイカ上に堆積されたヒーターにコーティングを付けることは難しい。この様なオーバーコートは、電気的安全を保証する又は該ヒーターを環境からの加害から保護するために、必要になることが多い。低温度では、上に置かれ得る種々のポリマー及びシリコーン材料があるが、しかしながら、約300℃より上では、ケイ酸塩又は他のセラミック材料が使われ得る。
【0059】
今、図3A及び3Bに戻ると、本発明の1実施例に依る加熱パネル310、311を有するダクトガスヒーター300が示される。該パネル310と311は、図2A及び2Bに連携して上記で説明した様な、適当な基盤上に形成され熱間スプレーされた抵抗ヒータ
ー層を有するヒーターパネルを備える。該ダクトガスヒーター300は、ガスが通って流れ得る囲いを規定する壁313、314、315、316を有する。該ガスは該ダクトガスヒーター300と流体的に連通するブロワー又はフアンにより該囲いを通るよう加圧される。この実施例では、該ガス流内に挿入された2つのヒーターパネル310と311が示されている。しかしながら、どんな数のパネルが使われてもよいことは理解されよう。又、ここで示されたダクトヒーター300が長方形の断面を有するが、他の形状も可能である。例えば、円形ガスダクトが内部ヒーターパネルを含むことも出来る。
【0060】
図3A及び3Bのダクトガスヒーター300では、該パネル310と311は、該パネルがエネルギーを与えられた時、該抵抗ヒーター層が熱を発生するよう、電源に接続される。該パネル310と311は、熱の、該流れるガス流への伝達の改良に役立つために、ガス流れの方向に対して或る角度で提供されるのが好ましい。該角度を付けられたパネル310と311は、該ガス流と該ヒーターパネルのインターフエースでの該ガス流の乱流化を促進する。この乱流は該ヒーターパネルと該ガス流の間の熱的結合を改善する。該熱伝達は比較的大きな接触面積に亘る主として対流熱伝達である。更に、該パネル310と311上の該ガス流れは該パネルの冷却を助けるので該パネルは放射によっては少ない熱しか失わない。
【0061】
本発明のダクトガスヒーター300では種々の他の構成が可能であることは理解されるだろう。例えば、ヒーターパネルは壁313、314、315、316上に提供されてもよく、或いは該囲いの1つ以上の壁を形成してもよい。更に、加熱面に対し或る角度で該ガスを導くダクト内ベーンの様な、種々の構造体が該ガス流の乱流を促進するよう提供されてもよい。乱流を促進し、熱伝達を増加する他の機構は、例えば、熱伝達面の面粗さを増すこと、のみならず該ダクト内の熱伝達面にコルゲーション又は他の凹凸を付加すること、を含む。
【0062】
或る実施例では、本発明のダクトガスヒーター300は、室又は建物に加熱ガス(例えば、空気)を送るために使われてもよい。このシステムの利点は、特定の室又は範囲に提供される熱を制御するために、各個別ヒーターパネルが個別に制御されてもよいことである。更に、熱伝達の大きな面積、熱伝達媒体(例えば、空気)の乱流、そして本ヒーターにより提供される主として対流の熱伝達、のために、熱は、例えば、ワイヤ加熱要素に比較して、比較的低電力で提供され得る。
【0063】
図4A及び4Bは、フアン410を有し、該フアンを囲むハウジング411上に形成されたヒーターコーティング413を有する熱いガスのブロワー400を示す。該ヒーターコーティング413は、熱間スプレー過程により形成されるのが好ましい抵抗ヒーター層を有する。該ヒーターコーティング413はハウジング411上に直接熱間スプレーされる。熱間スプレー過程を使う利点は、ヒーターコーティングが、この実施例ではフアンブレードの外周を部分的に囲むカーブしたハウジングである、該ハウジング411の形状と輪郭に容易に適合し得ることである。該ハウジング411が導電材料で作られる時、電気的短絡を防止するために、該ヒーター層は中間の絶縁層上に堆積されてもよい。該中間層はこれ又熱間スプレーにより堆積されてもよい絶縁材料を含んでもよい。該ヒーターコーティング413は絶縁領域417により分離された回路415となるようパターン化されてもよい。該ヒーターコーティング413にエネルギーを与え、熱を発生するために、電気コネクター418、419が回路415に接続される。例えば、熱絶縁、環境上の保護及び/又は安全を提供するために、1つ以上の追加の層がオプションで該ヒーターコーティング413上に提供されてもよい。
【0064】
動作時、空気の様なガスが、フアン410の動作によりブロワーハウジング411内に半径方向に引き込まれ、運動するフアンブレードは該ガスを比較的高速で、ハウジング4
11の内壁に接触するよう加圧する。該ハウジング411の壁はヒーターコーティング413により直接加熱され、熱エネルギーを該ガス流に伝達する。該ブロワーの設計及び該フアンの運転で発生する力は、大いに乱流性のガス流れを促進し、該ガス流れは該ガス流への熱伝達を容易にする。該ブロワー400は、該加熱面と該ガスの間の大きな表面積の熱的接触を提供して有利であり、該ガスは主に、該(カーブした)ハウジング411に対して或る角度で流れ、かくして乱流性を高め、該ガスへの効率的対流熱伝達を促進する。該ガスがブロワーハウジング411の内部付近を周辺沿いに(図4Bで反時計方向に)動くと、該ガスは熱エネルギーを吸収し続け、加熱ガスは結果として出口ダクト420を通って押し出される。該加熱ガスは次いで、例えば室を加熱する、食料を調理する、或いは衣服を乾燥する、様な何等か適当な目的で使われてもよい。
【0065】
ヒーターコーティング層413の回路パターン415は該ガスに、均一な熱を、或いは或る実施例では、不均一な熱を、提供するよう形成されてもよい。例えば、該抵抗回路415の形状は、該ブロワー400の寒冷なガス入り口側では、より多くの電力、従ってより多くの熱伝達を、そして該出口ダクト420の方ではより少ない電力と熱を、提供するよう構成されてもよい。
【0066】
熱いガスのブロワー500の更に進んだ実施例が図5Aで図解される。この実施例は図4A及び4Bの実施例と類似であり、ハウジング511内に少なくとも部分的に封じられたフアン510を有する。ガスは該ハウジング511の底部で該ブロワー500内に引き込まれ、出口ダクト520を経由して出る。この実施例では、ヒーターコーティング513が該フアン510の下流で、出口ダクト520の面上に提供される。該ヒーターコーティング513は好ましくは熱間スプレーにより形成された抵抗加熱層を有するのがよく、該コーティングは該ダクト520の面上に直接スプレーされてもよい。代わりに、該コーティングは、図2A及び2Bと連携して説明された様に、ヒーターパネル521を提供する別の基盤上に熱間スプレーされ、そして該基盤が該ダクト520に取り付けられてもよい。該ヒーターパネル521はマイカの様な非導電基盤又は金属材料を有してもよい。該ヒーターパネル521と該ダクト520の間に熱伝導性ガスケットが提供されてもよい。
【0067】
図5Aのブロワー実施例は図4A及び4Bの実施例に比して乱流性の低いガス流れを提供するのが一般的で、それは該ヒーターコーティングが、出口ダクト上に提供され、ガス流れの方向に略平行に配向されるからである。該ブロワー500内の熱伝達を改良する1方法は、該出口ダクト520内部にベーン523を提供することである。該ベーン523は熱伝達用に利用可能な表面積を増やし、それらの形状により、該ブロワー内の乱流の程度を高める。
【0068】
図5Aはダクト520内で垂直に延びるベーン523を図解する。図5Bに示す代わりの構成は水平及び垂直の両方向に延びるベーン523を有する。該ベーン523は、ヒーターパネル521からの熱が該ベーン523に沿ってダクトの内部内へ導かれ、そこで該熱が通過するガス流れに与えられるように、良好な熱伝導体の材料で作られるのが好ましい。
【0069】
ヒーターパネル521は図5Bに示す様に、ヒーターコーティング513上に1つ以上の保護オーバーコートを有してもよい。該オーバーコートは熱絶縁、環境からの保護及び/又は安全を提供する。
【0070】
ヒーターコーティングがガスブロワー500のどんな面上に提供されてもよいことは理解されるであろう。例えば、ブロワーは、図4A及び4Bに示すフアンハウジング上のみならず、図5A及び5Bに示す出口ダクト上にもヒーターコーティングを有してもよい。更に、図5A及び5Bは出口ダクトの頂部面上のヒーターコーティングを示すが、ヒータ
ーコーティングは該ダクトのどんな内外面上に提供されてもよく、該ダクトの多数の面上に提供されてもよい。コーティングは又ベーン上、或いはフアンブレードの様な該フアンの部品上に、提供されてもよい。乱流のガス流れを促進するために、面の粗面化、コルゲーション又は凹凸が該ブロワーのどんな面にもたらされてもよい。
【0071】
熱いガスのブロワー600のなおもう1つの実施例が図6A及び6Bに示される。この実施例は図4A、4B、5A及び5Bのブロワーに似ているが、出口空気流内に位置付けられたパーフオレートされた基盤630を有する。該パーフオレートされた基盤630は該基盤上に提供されたヒーターコーティング613を有する。該ヒーターコーティングは熱間スプレーにより形成された抵抗加熱層を有するのが好ましい。該抵抗加熱層は該基盤630の面上に直接熱間スプレーされてもよい(該基盤は該加熱層が堆積される前又は後の何れかにパーフオレートされてもよい)。該基盤630が導電材料を有する所では、該加熱層と該基盤の間に中間絶縁層が提供されてもよい。図6A及び6Bの実施例では、該抵抗加熱層は基盤630中で曲がりくねる連続回路軌跡615を形成する。
【0072】
パーフオレートされた基盤630は熱伝導材料を有するのが好ましく、金属を含んでもよい。或る実施例では、該ヒーターコーティング613は琺瑯引き鋼の様なスクリーン材料を有する基盤630上に堆積されてもよい。
【0073】
該パーフオレートされた基盤630は出口ダクト620の内部内に提供され、ガス流れの方向に略直角に配向されてもよい。この構成は乱流ガス流れとより効率的な熱伝達を促進する。該パーフオレートされた基盤630は又ガス流れの方向に対し或る角度で提供されてもよい。或る実施例では、該ブロワー600は、各々が該出口ダクト620内で直列に提供されたヒーターコーティング613を有する多数の基盤630を備える。各基盤630内の該パーフオレーションは、乱流性の向上を促進するため、隣の基盤(複数を含む)のパーフオレーションからオフセットされてもよい。追加して乱流を促進するために、面の粗面化、コルゲーション又は凹凸がガス流路に沿い該ブロワーのどの面に提供されてもよい。
【0074】
図7A及び7Bは本発明に依る熱いガスのブロワー700の更に進んだ実施例を図解する。この実施例は図4A及び4Bに示す実施例に類似している。しかしながら、図7A及び7Bの実施例では、該ブロワー700は、ガスが軸方向でブロワーハウジング711に入り次いで半径方向に該フアン710内へ引き込まれるタイプである。この実施例では、該ヒーターコーティング713は該ブロワーハウジング711の実質的に周辺全体に亘り提供され、大きな熱伝達用表面積に帰着する。更に、この実施例は効率的対流熱伝達を促進する略乱流性のガス流れを提供する。
【0075】
なおもう1つの代替えが図8A及び8Bで図解される。この実施例では、熱い空気のブロワー800は軸方向ガス入り口831と、チューブ状出口ダクト833を有する。該出口ダクト833はベーン834を備えるが、該ベーンは該ベーン834上に提供されるヒーターコーティング813を有する。前の実施例に於ける様に、該ヒーターコーティング813は熱間スプレーにより堆積されるのが好ましい抵抗ヒーター層を有する。図8A及び8Bでは、該ベーン834は、動作時該ベーンがダクト833内部に提供され、該ヒーターコーティング813が抵抗加熱を提供するため電源に接続されるが、該ベーンをより良く図解するよう該出口ダクト833の外部に示される。ベーン834は螺旋状の形状を有し、抵抗加熱層は該螺旋状ベーンの面上に直接熱間スプレーされてもよい(例えば、該コーティングが該ベーン上に熱間スプレーされる間、該ベーンを回転させる旋盤又は同様な装置を使って)。該螺旋状ベーン834は効率的熱伝達用に高乱流性のガス流れを促進する。代わりの構成では、該ベーン836該チューブ状ダクトの軸線に沿って延びる直線的な面を有し、ヒーターコーティングが該ベーン836の1つ以上の面に提供される。
【0076】
図9は本発明のヒーターコーティング要素を有する対流オーブン60を図解する。ヒーターコーティングを使う対流オーブンは、空気への効率的熱伝達のために非常に速い温度上昇速度(heat−up rates)を示す。図9の該対流オーブンでは、該オーブンは該オーブン壁(複数を含む)の上又は該壁に隣接して配置され、該オーブン空洞40と熱伝達関係にある1つ以上のヒーターパネル61を有する。該ヒーターパネル61は図2A及び2Bと連携して上記で説明したパネルと同一であってもよく、該オーブン空洞40内の対象に放射熱成分を提供する。この実施例で、ヒーターパネル61は、該オーブンの頂部42及び底部43の両方の壁の外面に設置される。ヒーターパネル61が該オーブン空洞の外側及び内側の両側壁上の、追加の面上に配置されてもよいことは理解されるであろう。加えて、該対流オーブン60は熱伝導成分を提供するために空気循環システムを有する。この実施例では、該空気循環システムは、該オーブンの後壁44の後ろに設置されたブロワー63を有する。該ブロワー63は該オーブンの後壁44内の換気アパーチャー65を経由して該オーブン空洞40内へ導かれる空気流を作る。該ブロワー63により加圧される空気はヒーターパネル61により加熱される面上を通り、従って該オーブン空洞40内に配置された対象(食料物質の様な)への伝達用熱を取り上げる。該循環空気への熱伝達は該ヒーターパネル61の大きい面積のために向上する。これは従来の加熱要素{カルロッド(Cal−rod)加熱要素の様な}上を通過する小さな割合の空気のみを有するのが典型的な従来の対流オーブンとは対照的である。
【0077】
もしヒーターコーティングが、図9で図解される吊り下げパネル51の様に、別のパネル上で該オーブン空洞内へ挿入されるなら、該パネル51上で加圧される空気は、該ヒーター51が上に配置されるより大きな表面積のために、従来のカルロッド様式よりもっと多量の熱をより速く受け取る。
【0078】
本対流オーブンの他の利点は該オーブン空洞内の使用可能な空間の拡大を含むが、それは従来型加熱要素の取り去られたこと、より短い組立時間、急激な加熱が得られることそして効率が高いことのためである。
【0079】
ヒーターコーティングを有するパネル61は、循環する空気への効率的熱伝達用に、大きな比率の流れる空気が、パネル自身上か、又は該パネルにより加熱される他の面上か、何れかを流れるのが好ましい該空気流内で、どこに置かれてもよい。該パネル61又は加熱面(複数を含む)は、改良された熱伝達用にその面上で乱流を誘起するよう、リップル又は凹凸の様な特徴で変型されてもよい。又該オーブン空洞内の加熱面上に空気流を故意に導くようベーン又はアパーチャーが提供されてもよい。加えて、熱伝達は、空気流が該熱伝達面に平行でなく、該加熱面に対し直角又は或る角度になるよう、空気流れを整えることにより高められる。これは、該空気が該加熱面で方向を変えさせられる時、乱流を、従って改良された熱伝達を誘起する。
【0080】
図10で示される様に、ヒーターコーティング71は、該循環する対流空気への熱伝達を改良するため該ブロワー63自身内に組み込まれてもよい。この実施例では、本質的に、該ブロワーにより加圧される全ての空気は該ヒーターコーティング71上を通過し、従って該オーブン空洞40への伝達用に熱を取り上げる。該ヒーターコーティング71は、該ブロワーハウジング73上へ熱間スプレーされ、電極74、75間に電圧が提供された時抵抗加熱回路を提供するようパターン化された抵抗加熱層を有する。該ヒーターコーティング71は該ブロワー63の上又は中のどんな面に付けられてもよい。モーター駆動されたフアン76は空気を、該空気が加熱される該ヒーターコーティング71の近くに流れさせ、そして次いで空気ダクト71経由で該オーブン内へ流れさせる。
【0081】
図11は熱いガス流を提供するために熱間スプレーされたヒーターを有する衣服乾燥機
850の略図解である。該乾燥機850はハウジング851を有する。該ハウジング851内部には回転可能なドラム853があるが、該ドラムは熱い空気が該ドラム853を通過中衣服を転回させる。該ドラム853の内部にアクセスするために該ハウジング851の前にはドア854が配置される。制御器855は該乾燥機850の運転を制御する。該乾燥機850が運転時、フアン860又は他の起動力装置は、周囲ガスを該乾燥機ハウジング851内へ引き込むよう動作する。この実施例で、該ガスは該乾燥機の後ろの換気孔857を通って該ハウジング851に入る。該ガスは次いで加熱要素859上を通らされるが、該要素はこの実施例では、1つ以上の熱間スプレーされたヒーターを有する。該熱間スプレーされたヒーター859は好ましくは最小の放射熱損失しか有せず、主として対流により熱を該ガスに伝達するのがよい。該加熱されたガスは次いで該ドラムの後壁内の開口部を通して該ドラム853に入ることが出来る。該熱いガスは該ドラム内の転回する衣服上を流れ、通気孔861を通って該ドラム853及びハウジング851を出る前に、湿気を取る。
【0082】
図12は本発明のなおもう1つの側面による幅木型室内加熱システム900の略図解である。一般に幅木型室内ヒーター900は部屋の床901の上又はその近くに、そして典型的に妨げられない場所の壁902を背にして、設置される。この種の加熱システムは熱を配分するために加熱空気の自然対流に依る。図12の加熱システム900は、ガス流れ911を受け入れるための下部開口部904と、加熱ガスが通って該室内へ出る上部開口部906と、を有するハウジング910を備える。該ハウジング910は、何等かの適当な構成で該ハウジング内に提供される熱間スプレーされたヒーター913を図解するために部分的に切り欠かれている。該ガス911は自然対流力により該開口部904内に引き込まれるが、そこで該ヒーター913は熱を該ガスに伝達する。該暖められたガスは次いで自然対流により上部開口部906を通って出て、該室中に広がり、熱を提供する。本発明の熱間スプレーされたヒーターは、それらが低い放射熱損失により特徴付けられるため、それらが過熱せず、或いは周囲構造体(人間、ペット又は該室内の埃や塵)を燃やさないので、幅木型ヒーターでの使用に特に有利である。更に、高度の対流熱伝達のために、それらは従来のワイヤ型加熱要素に比して低電力で必要な熱を提供することが出来て、かくしてより低廉でより効率的である。
【0083】
抵抗ヒーターコーティング層と加熱要素の製造方法と、そしてヒーターコーティング層の種々の応用、の例は共通に所有される米国特許である特許文献1、2及び3と、共通に所有される米国特許出願である特許文献4及び5で説明される。上記参照された特許及び刊行済み特許出願の開示全体は引用によりここに組み入れられる。
【0084】
ガスヒーターの種々の実施例が熱間スプレーにより形成される抵抗加熱層と関連して説明されたが、ここで説明された種類のガスヒーターが、例えば、スパッタリング、ゾル−ゲル(sol−gel)、イオン打ち込み、蒸発、化学蒸着そしてスクリーン印刷及びディスペンシング(dispensing)の様な種々の厚膜技術を使って、コーティングとして堆積された抵抗ヒーターを含む、種々の種類の電気抵抗ヒーターを包含することは理解されよう。薄い箔及び可撓型のヒーターの様な面をカバーする他の抵抗ヒーターもここで説明したガスヒーターに適用可能である。
【0085】
本発明が特定の方法と装置に関連して説明されたが、ここでの特定の実施例の他の等価物を当業者は認識するであろう。本説明は例に依っており、本発明の範囲への限定でないこと、そしてこれらの等価物は下記で表明される請求項により含まれるよう意図されていること、は理解されるべきである。
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は2007年2月20日出願の、名称“ガス加熱装置(エクスプレスメールラベル第797759189号)”の米国特許仮出願第 号の特典を請求し、又、2007年9月11日出願の、名称“熱型抵抗ヒーター”の米国特許仮出願第60/993,262号の特典を請求するものである。上記出願の開示全体は引用によりここに組み入れられる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、基盤上に熱間スプレーされた層状ヒーターに関し、特に加熱、調理、乾燥過程への熱間スプレーされた層状ヒーターの応用に関する。
【背景技術】
【0003】
空気の様なガスを加熱する種々のデバイスが既知であり、ガス加熱デバイスは、調理及び室内暖房の様な、多くの産業及び家庭応用のために、そして、ヘアドライアー及び衣服乾燥機の様な多くの応用機器で、使われて来た。電気ガスヒーターでは、電気加熱要素がエネルギーを与えられ、ガスが該要素を過ぎるよう流される。空気は自然に、又はブロワーやフアンにより強制されての、何れかで、該要素を過ぎるように流れる。
【0004】
今日使われる最も普通の電気加熱要素は、加熱用コイルに巻かれるニッケルクロムワイヤの様な抵抗加熱ワイヤである。これらのワイヤ型加熱要素は熱発生に有効であるが、周囲ガスに充分な熱を提供するために非常に高温度で動作する必要がある場合が多い。該加熱要素の放射熱束は、その温度の4乗に比例し、従って、該加熱要素が高温で運転される時(例えば、加熱要素が赤熱する時)、該加熱要素は主として放射により熱伝達する。ガスは放射熱を余り良く吸収しないので、この放射エネルギーの大部分は該加熱要素を流れ過ぎるガスを加熱せず、代わりに周囲構造体に放射し、該構造体を加熱する。従って、従来のワイヤベースの電気加熱要素はこの放射熱損失のために、ガス加熱では必ずしも非常に効率的ではない。更に、該ワイヤ加熱要素により発生される強い放射熱は、周囲構造体を危険温度まで加熱して、安全上の危険性をもたらす。例えば、衣服乾燥機の場合、該加熱要素からの放射熱は、ユーザーがアクセス可能な該乾燥機部品を加熱し、燃焼する原因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,762,396号明細書
【特許文献2】米国特許第6,919,543号明細書
【特許文献3】米国特許第6,294,468号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2005/0252906 A1号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2006/0288998 A1号明細書
【発明の概要】
【0006】
熱間スプレーされたガスヒーターは、ハウジングを通るようガスを推進するガス流れ装置と、該ガス流れ装置の表面に接合され該ハウジング内のガス流れを加熱するよう配置された熱間スプレーされたヒーターと、を具備している。
【0007】
熱間スプレーコーティング過程はコーティングを堆積させるため使われ、該コーティングは電気的にエネルギーを与えられた時にヒーターとして動作する。熱間スプレーを使って加熱要素を作る好ましい方法では、粉体又はワイヤ形の材料が溶融され、液滴の束(flux of droplets)に形成されるが、該液滴束は搬送ガスによりコートされるべき表面の方へ加速される。該液滴は高速で、時には超音速で、該表面に衝突し、非常に速く平坦なプレート片に固体化する。スプレー装置を該表面上でトラバースさせることにより、これらの固体化プレート片を有する実質的に薄い膜の様なコーティングが形成される。
【0008】
或る側面では、ヒーター要素の容積抵抗率、従って、熱発生能力は、導電材料と電気絶縁材料とから成る抵抗加熱層を提供することにより高められるが、そこでは該電気絶縁材料は該導電材料より高い電気抵抗を有する。或る実施例では、熱間スプレーされた加熱層の材料抵抗率は約10−4Ω・cmより大きい。
【0009】
もう1つの側面に依れば、乱流ガスダクト用ヒーターシステムは、ガス流れチャンネル内に乱流ガス流れを設けるよう形作られた表面を有するガス流れチャンネルを備えるダクトと、該ガス流れチャンネル内のガス流れを加熱するよう配置された熱間スプレーされたヒーターと、を具備する。
【0010】
本発明の熱間スプレーされたガスヒーターは、ワイヤ加熱要素を有する従来のヒーターと比較して多数の利点を有する。本発明では、ヒーターコーティングはガスヒーターの表面上に配置され、そこでは、ガスはヒーターコーティングにより発生される熱を取り上げる実質的な機会を有する。好ましい実施例では、ガスヒーターは下記熱伝達方程式の熱束、Qを最大化するよう構成される。
【0011】
Q=hA(T1−T0)
【0012】
何故ならば、熱伝達面積Aは、従来のガスヒーターに於けるより遙かに大きく、そしてガス速度がより大きくて境界層がより薄いので、該熱伝達計数hはより大きい。
【0013】
或る実施例では、本ガスヒーターは、ワイヤ加熱要素を有する従来のヒーターよりも遙かに大きい面積上に亘ってパワーを配分し、従って本ヒーターは、同じパワーで動作するワイヤヒーターよりも冷く運転するのが一般的である。更に、本発明のヒーターコーティングは、ヒーターコーティングがカバーする表面に接合できるので、そのパワーが熱流れへの小さいインピーダンスで熱伝達面に伝達される。本発明のヒーターコーティングは、特に、嵩張る巻き線型ヒーターに較べて非常にコンパクトなガス加熱装置にもとづいて、非常に薄く、一般的には0.762mm(0.030インチ)以下に作ることができる。本装置は、また、ワイヤヒーターよりも製造するのに低廉であり、これはワイヤヒーターがしばしば複雑な組立課題を有していたり、或いはまた高価な特殊組立機械を必要とするからである。
【0014】
加えて、本発明のガスヒーターは、対流よりも放射に依って、より多く熱を伝達することが多く、従って、遙かに低効率のワイヤヒーターとは対照的に、主として強制対流に依っており、そして遙かに低い程度にしか放射に依らずに、そのエネルギーをガスに伝達することが出来る。
【0015】
好ましい実施例では、ガスヒーターは、特に、ガスヒーターの熱伝達面(複数を含む)で、そして該熱伝達面の付近でガスの乱流を促進するように設計される。流体力学で、乱れ又は乱流は、混乱した、確率的な特性変化により特徴付けられる流れの型である。これ
は空間及び時間的に低運動量の拡散、高運動量の対流、そして圧力及び速度の急激な変動を有する。乱れのない流れは層流と呼ばれる。流れ条件が層流か、乱流か何れへ進むかを特徴付けるために、レイノルズ数が普通使われる。層流は、粘性力が支配的な低レイノルズ数で起こり、スムーズで一定の流体運動により特徴付けられ、他方、乱流は高レイノルズ数で起こり、ランダムな渦、渦動及び他の流れ動揺を生ずる傾向のある慣性力によって支配される。レイノルズ数は、流体の平均速度、流れ形状(特性長さ)、そして動的流体粘性に依る無次元パラメーターである。層流及び乱流の間の遷移は、正確な流れ形状により左右され、実験的に決められねばならない臨界レイノルズ数(Recrit)により示されることが多い。この付近の或る範囲内では、流れが完全に層流状でもなく、完全に乱流状でもない遷移領域がある。例えば、円形パイプ内では、一般に、臨界レイノルズ数は約2300であると受け入れられ、そこではレイノルズ数はパイプの直径とパイプ内の平均速度VSとに基づくが、約2000と3000の間のレイノルズ数は、流れが部分的に層流で、部分的に乱流である遷移範囲を特徴付けている。
【0016】
もう1つの側面に依れば、ヒーター組立体用マイカ材料を形成する方法は、ヒーター組立体用の基盤を形成するために、マイカ材料を電気絶縁材料と混合する過程を具備するが、該基盤は純粋マイカより大きい熱膨張係数を有する。
【0017】
更に進んだ実施例では、ガス流れシステムを有する調理機器用ヒーターは、空洞へのガス流れを、該空洞内に位置付けられた材料を調理するために、提供するガス流れデバイスを有する調理用デバイスを具備する。熱間スプレーされたヒーターは該空洞に供給されるガス流れを加熱する。
【0018】
本発明のなおもう1つの側面では、基盤上にヒーターを熱間スプレーする方法は、コアを有する金属材料と該コア内の絶縁物とを提供する過程と、ヒーターを形成するために該金属材料と該絶縁物とを基盤上に熱間スプレーする過程とを具備する。該金属材料と該絶縁物は反応ガスの存在下で熱間スプレーされるが、該反応ガスは絶縁用反応生成物を作るために該金属材料と反応する。これは、該熱間スプレーされたヒーター層の抵抗率を更に高める。
【0019】
種々の他の側面では、本発明は乾燥用機器、幅木型ヒーター、そして熱間スプレーされたヒーターを使ってガスを加熱する種々の応用機器及びデバイスを作る方法、に向けられる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に依る熱間スプレーされたヒーター層の微小構造の図解である。
【図2A】本発明の1側面による成層ヒーター要素の断面図である。
【図2B】図2Aのヒーター要素の平面図である。
【図3A−3B】本発明の実施例に依る加熱パネルを有するダクトガスヒーターの切り欠き図を図解する。
【図4A−4B】ブロワーフアンハウジング上に形成されたヒーターコーティングを有するガス加熱システムの斜視図である。
【図5A−5B】ブロワーの出口に付けられたヒーターコーティングを有するガス加熱システムの斜視図である。
【図6A−6B】ブロワーと、該ブロワーの出口流内に位置付けられたパーフオレートされた基盤上に形成されたヒーターコーティングと、を有するガス加熱システムの斜視図である。
【図7A−7B】軸方向入り口ブロワーと、該ブロワーフアンハウジング上に形成されたヒーターコーティングと、を有するガス加熱システムの斜視図である。
【図8A−8B】ブロワーと、ベーン要素上に形成されたヒーターコーティングを有するベーン要素を備えるチューブ状熱ガス出口と、を具備するガス加熱システムの斜視図である。
【図9】ヒーターパネルと、対流加熱用ブロワーと、を有するオーブンの斜視図である。
【図10】本発明の1側面に依るヒーターコーティングを有する対流オーブン用ブロワーの斜視図である。
【図11】熱ガス流を提供するヒーターコーティングを有する衣服乾燥機の略図解である。
【図12】ヒーターコーティングを有する幅木型部屋暖房システムの略図解である。
【実施例1】
【0021】
抵抗加熱要素は熱間スプレー過程により形成されてもよい。熱間スプレーは、金属及びセラミックを含む種々の材料のコーティングを堆積させる多用途の技術である。それは供給原料として粉体を使うシステム[例えば、アークプラズマ、フレームスプレー、そして高速酸素燃料(high velocity oxy−fuel){エイチブイオーエフ(HVOF)}システム]、供給原料としてワイヤを使うシステム(例えば、アークワイヤ、エイチブイオーエフワイヤそしてフレームスプレーシステム)、そして同じものの組み合わせを使うシステムを含む。
【0022】
アークプラズマスプレー作用は種々の基盤上に材料を堆積させる方法である。直流アークがイオン化ガスを創り、該ガスはペイントをスプレーするのと同様な仕方で、溶融粉体材料をスプレーするため使われる。
【0023】
アークワイヤスプレーシステムは2本のワイヤ(例えば、亜鉛、銅、アルミニウム、又は他の金属)の先端を溶融し、該最終溶融液滴を搬送ガス(例えば、圧縮空気)によりコートされるべき面に輸送することにより機能する。該ワイヤ供給原料は、該2本のワイヤ間の電位差により発生される電気アークにより溶融される。
【0024】
フレームスプレーでは、ワイヤ又は粉体供給原料は、酸素及びもう1つのガス(例えば、アセチレン)のガス混合物の点火により通常もたらされる燃焼フレームにより溶融される。
【0025】
エイチブイオーエフは小さな室内で点火された燃焼ガス(例えば、プロパン及び酸素)を使う。該室内の高い燃焼温度はガス圧力の同時上昇を引き起こし、該ガス圧力は、今度は、該室内のオリフィスからのガスの非常に高速度の流出を発生する。この熱い高速度ガスは、供給原料(例えば、ワイヤ、粉体又はそれらの組み合わせ)を溶融させるためと、該溶融液滴を330−1000m/sの範囲の速度で基盤面へ輸送するための、両方に使われる。該液滴を更に加速させ、該エイチブイオーエフ装置を冷却させるために圧縮ガス(例えば、圧縮空気)が使われる。
【0026】
比較的低溶融点を有する材料用に典型的に使われる他のシステムは粉体粒子に、該粒子が該基盤に衝突する時、運動エネルギーの変換により溶融されるよう、非常に高速度を与える。
【0027】
熱間スプレーされたコーティングは独特の微小構造を有する。その堆積過程中、各粒子はガス流に入り、溶融し、そして他の粒子から独立した固体形式へと冷える。粒子がコーティングされる面に衝突する時、それらは平坦円形プレート片として衝突し{“ピシャッ(splat)”となり}、高冷却速度で固体化する。該コーティングは、該基盤上でスプレー装置(ガン)を繰り返しトラバースさせ、望ましい厚さのコーティングが達成されるまで一層ずつ形成することにより、該基盤上に形成される。該粒子はピシャッとなり固
体化するので、最終微小構造は実質的に薄い膜の様であり、該基盤の平面上にランダムにスタックされた円形プレート片を近似する結晶粒(grains)を有する。
【0028】
もし抵抗加熱層を形成するスタート材料が2つ以上の異なる材料のブレンドから成るなら、スプレーされたコーティングの微小構造は2つ以上の種類の結晶粒の薄い膜の配列と成り得る。図1に示す様に、該2つの異なる材料は、存在する材料比の関数である相互結合度を有する2つの相互貫入し、相互結合する格子を形成すると見られる。特に、もし、1つの材料が電気的に絶縁性で、1つが導電性であるなら、その導電率(抵抗率)は該導電材料の相互結合度に依るであろう。図1では、堆積された微小構造は、基盤100上に堆積された異なる材料の3つの個別相を有する。材料A及びBはそれぞれ絶縁物及び導体である。クロスハッチされた相は、接着、熱膨張、熱伝導及び放射の様な技術的目的でオプション的に付加された追加材料(複数を含む)を表す。破線は該格子を通しての電流路を示す。
【0029】
堆積されたコーティングが、電圧印加時に特定量の熱を発生するのに望ましい電力レベルを使うために、一般に該コーティングは該望ましい電力レベルにより決まる特定抵抗を有さねばならない。該抵抗、Rは印加電圧、Vと該望ましい電力レベル、Pから下記の様に計算される。
【0030】
R=V2/P
【0031】
該コーティングの抵抗は該コーティングの形状の関数である。特に、該コーティングの抵抗は、電流路長(L)、該電流が通る断面積(A)、及び材料抵抗率(ρ)の項で下式により決定される。
【0032】
R=ρ・L/A
【0033】
従って、与えられた電圧で動作する、与えられた電力レベル及び与えられた形状用のコーティングを設計するためには、下式を使って該材料の抵抗率を決めるだけでよい。
【0034】
ρ=R・A/L=V2・A/(P・L)
【0035】
必要な抵抗率、ρを有する組成は、例えば、該必要な抵抗率を有するコーティングが実験的に見出されるまで、供給原料の導体と絶縁物の種々のブレンドを使うことにより得られる。もう1つの技術に依れば、下記で更に詳細に説明するように、該抵抗率は、供給原料(金属の様な)と、堆積過程中に該供給原料と反応するガス(周囲ガスの様な)と、の間で起こる化学反応の量を制御することにより、少なくとも部分的には制御され得る。
【0036】
抵抗率が制御される変数であることは、それがヒーター設計者用の追加の自由度を表すので、重要である。大抵の状況では、該ヒーター材料、例えば、ニッケル−クロム、の抵抗率は固定値である。この様な場合、該ヒーター設計者は望ましい電力を得るために該ヒーター形状(LとA)を整えねばならない。例えば、チューブをその周りにニッケル−クロムワイヤを捲くことにより加熱することが望まれるなら、該設計者は電流が通過せねばならない断面積、A用の正しい直径のワイヤと、該電流の合計路長、L用の捲き間隔と、を選ばねばならない。
【0037】
電気ヒーターとして動作する熱間スプレーされたコーティングは、どんな導電材料から成ってもよいが、高い電気抵抗率を有する材料を選ぶことが一般に有利である。これは高電圧、低電流、好ましくは120V又は240Vの様な普通使われる電圧での電力の発生を可能にする。該熱間スプレーされるコーティング層に、金属酸化物の様な絶縁成分を付
加することにより、普通の材料、例えばニッケル−クロムの典型的値より高く、ヒーターコーティングの抵抗率を高めることがなお一層有利である。これは、コンパクトな寸法、特に短い電流路を有するヒーターコーティングの設計を可能にして、それらを、種々の応用で使用するために秀でて実用的なものとする、効果を有する。
【0038】
本発明の1側面に依れば、熱間スプレーにより堆積されたヒーターコーティングは導電材料と電気絶縁材料を有し、該電気絶縁材料は、該ヒーターコーティングの容積抵抗率(ρ)が該導電材料に比して高められるよう、該導電材料より高い電気抵抗を有する。或る実施例では、該容積抵抗率は約101以上の倍率で引き上げられる。他の実施例では、該容積抵抗率は該導電材料の抵抗率より上に約101から約103の倍率で高められる。或る実施例に依れば、該ヒーターコーティング内の絶縁材料(複数を含む)の含有量は、容積で少なくとも約40%であり、そして好ましい実施例では、容積で約40−80%の間にある。
【0039】
熱間スプレーされたヒーターコーティング内で導電成分を形成するため使われる材料の例は、これらに限定しないが、炭化ケイ素又は炭化ホウ素の様なカーバイド、ホウ化物、二ケイ化モリブデン又は二ケイ化タングステンの様なケイ化物、そして該技術に好適な導電性を有するクロム酸ランタン又は酸化スズの様な酸化物を含む。該絶縁材料用には、酸化物、特に、耐熱性及び絶縁性で、低廉なAl2O3、が該応用には非常に良い。窒化アルミニウム及びムライトも絶縁材料として好適である。
【0040】
金属成分供給原料、特にガスとの反応により酸化物、カーバイド、窒化物及び/又はホウ化物を形成出来る金属成分は、該ヒーターコーティングの導電成分を形成するために使われてもよい。例示すべき金属成分は、これらに限定しないが、チタン(Ti)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)の様な遷移金属、及び遷移金属合金;マグネシウム(Mg)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)及びアルミニウム(Al)の様に非常に反応性の金属;タングステン(W)、モリブデン(Mo)、及びタンタル(Ta)の様な耐熱性金属;アルミニウム/アルミニウム酸化物及びコバルト/タングステンカーバイドの様な金属合成物;そしてケイ素(Si)の様な半金属元素を含む。これらの金属成分は典型的に1−100×10−8Ω・mの範囲の抵抗率を有する。コーティング過程(例えば、熱間スプレー作用)中、該金属成分の供給原料(例えば、粉体、ワイヤ又は固体バー)が液滴を作るよう溶融され、酸素、窒素、炭素、及び/又はホウ素を含む反応ガスに露出される。この露出は該溶融金属成分が、該液滴の少なくとも1部分上で、酸化物、窒化物、カーバイド、又はホウ化物誘導体、又はそれらの組み合わせを作るよう該ガスと反応することを可能にする。
【0041】
該反応した金属成分の性質は該堆積で使われたガスの量と性質に依る。例えば、純粋酸素の使用は該金属成分の酸化物に帰着する。加えて、酸素、窒素、そして二酸化炭素の混合物は酸化物、窒化物そしてカーバイドの混合物に帰着する。各々の精確な比率は該金属成分の固有の性質と、該ガス内の酸素、窒素そして炭素の比率と、に依る。ここでの方法により作られる層の抵抗率は500−50,000×10−8Ω・mに及ぶ。
【0042】
酸化物の例示的種はTiO2、TiO、ZrO2、V2O5、V2O3、V2O4、CoO、Co2O3、CoO2、Co3O4、NiO、MgO、HfO2、Al2O3、WO3、WO2、MoO3、MoO2、Ta2O5、TaO2そしてSiO2を有する。窒化物の例はTiN、VN、Ni3N、Mg3N2、ZrN、AlN、そしてSi3N4を有する。例示すべきカーバイドはTiC、VC、MgC2、Mg2C3、HfC、Al4C3、WC、Mo2C、TaC、そしてSiCを有する。例示すべきホウ化物はTiB、TiB2、VB2、Ni2B、Ni3B、AlB2、TaB、TaB2、SiB、そしてZrB2を含む。他の酸化物、窒化物、カーバイド、そしてホウ化物は当業者に公知であ
る。
【0043】
金属成分の酸化物、窒化物、カーバイド、又はホウ化物を得るために、該成分と反応するガスは酸素、窒素、炭素及び/又はホウ素を含まねばならない。例示すべきガスは、例えば、酸素、窒素、二酸化炭素、三塩化ホウ素、アンモニア、メタンそしてジボランを含む。
【0044】
該金属供給原料の溶融液滴がフラックス流内にある周囲ガスと反応する熱間スプレー過程中、コーティングの組成は該供給原料の組成とは異なる。該液滴は例えば、反応生成物(例えば、該金属成分の酸化物、窒化物、カーバイド、及び/又はホウ化物の誘導体)の表面コーティングを得る。或る液滴は完全に反応し、一方他のものは大きな割合の自由金属を保持するか、又は反応せずに留まる。該コーティングの最終微小構造は薄い膜の様な構造体であり、該構造体は複雑な組成の個別粒子から成る。該コーティングは減少した容積割合の自由金属を有し、残りは反応産物から成る。該フラックス流に付加されたガスが、スタート金属材料より高い電気抵抗率を有する反応生成物を形成するよう選ばれる時、最終コーティングは該自由金属成分より高い容積抵抗率を示す。反応生成物の濃度、かくしてコーティング層の抵抗率は、該反応ガスの濃度を制御することにより、少なくとも部分的には制御され得る。
【0045】
或る実施例では、該ヒーターコーティングの抵抗率は、熱間スプレー過程用に、少なくとも1つの導電成分と、少なくとも1つの電気絶縁成分と、を含む供給原料を選択することにより更に高められ得て、そこでは該供給原料の少なくとも1つの成分は該熱間スプレー過程中に反応性ガスと反応し、その自由金属成分より高い抵抗率を有する反応生成物を作る金属成分を含む。例えば、本発明の1つの好ましい実施例では、該熱間スプレーされるヒーター層用の供給原料は、絶縁材料のコアを囲むワイヤに成形された平坦な金属リボンを含む。該絶縁材料は粉体化セラミックの様な粉体であってもよい。1実施例では、平坦な金属リボンは酸化アルミニウムの絶縁粉体を覆うワイヤに成形される。この“コア付き(cored)”ワイヤは次いで、適当な基盤上のコーティングを作るために、反応ガスの存在下で、好ましくはツインアークワイヤシステムを使って、熱間スプレーされる。最終の熱間スプレーされたコーティングは、供給材料のセラミックの酸化アルミニウム粉体のみならず、該溶融アルミニウム金属及び反応ガス(例えば、酸素)の反応により形成された電気絶縁反応生成物(例えば酸化アルミニウム)の両者の結果として、アルミニウム単独に比して実質的に増加した抵抗率により特徴付けられる。かくして、アルミニウム金属及び酸化アルミニウムセラミックのコア付きワイヤ供給原料は、普通、アルミニウムが、例え酸化成分を伴っても、典型的に低い抵抗率を有する所で、アルミニウムの特異な接着パワーと、多くの容積割合の酸化アルミニウムの高い抵抗率と、の利点を提供する。
【0046】
今、図2Aに戻ると、本発明の電気抵抗ヒーター200の例示的実施例が図解されている。ヒーター200は鋼板の様な工業用材料であってもよい基盤210を有するが、該基盤はガスが流れるハウジング又はダクトの、例えば、壁を有する。該基盤210の面はコーティング層(複数を含む)のより良い接着を促進するために、例えば、グリット吹き付けにより粗面化されてもよい。該基盤が金属又は他の導体である時、該基盤210を抵抗ヒーター層から絶縁するために、該基盤210上にポリマー又はセラミックの様な電気絶縁層220を堆積させる必要がある。該絶縁層220は、何等か適当な絶縁材料(例えば、酸化アルミニウム、酸化ジルコン、酸化マグネシウム、他)を有してもよく、そして何等か適当な方法により付着させられてもよい。該絶縁層220は上記説明の過程の様な、熱間スプレー過程により堆積されてもよい。次に、抵抗ヒーターコーティング層230が上記説明の様な熱間スプレー過程により付けられる。該ヒーター層230に亘り電圧を接続し抵抗により発熱させるために、該ヒーター層230と接触して電気接触パッド231,232が提供される。該ヒーター層230は、蝋付け用コネクター、半田付けワイヤ、
の様な何等か適当な方法により、又は種々の機械的コネクターを使った物理的接触により、電源に接続されてもよい。
【0047】
ユーザーを電気的ショックから保護する、及び/又は該ヒーターを湿気の様な環境影響から保護するために、該ヒーター層230をカバーすることが必要な場合が多い。これは、該ヒーター層230を、酸化アルミニウムの様なセラミック又はポリマーのもう1つの絶縁層240でオーバーコートすることに依るか、又は該ヒーターの囲い内への密閉に依るか、により行われてもよい。
【0048】
上記説明のヒーター200の多くの変型が特定の応用と一貫して行われ得ることは理解されるだろう。例えば、それらに限定しないが、該基盤上の接着又は接合層、異なる膨張係数を有する層間の改良した熱的マッチング用の層、そして熱的に放射型の層、熱的に反射性の層、熱的に伝導性の層、そして熱的に絶縁性の層、の様な熱伝達を促進又は抑制する1つ以上の層、を含む追加の層及びコーティングが種々の目的で提供されてもよい。抵抗ヒーター層230が電気絶縁層220無しに非導電性基盤に直接堆積されてもよいことも理解されるであろう。
【0049】
図2Aに連携して上記で説明した様なヒーター200はどんな望まれる形状を有してもよい。ガスヒーター用加熱要素の好ましい実施例では、該ヒーター200は、ガスが中を流れ得るダクト又はハウジングの壁を形成する、又は該壁内に収容される、又は該壁に隣接して設置される、パネルヒーターを有する。平坦なパネルヒーター200の例が図2Bで図解される。この様な設計は、幾つかのキーとなる側面で、有利であり、ヒーター性能を劇的に改良するが、それは該ヒーター220がその熱を、ワイヤに沿うようそれを集中させるより寧ろ、面上に均一に分布させるからである。図2Bで見られる様に、その抵抗ヒーター層220は絶縁領域250により分離された、その基盤210上の規定された回路パターンを有する。該回路パターンは除去可能なパターン化マスクを使って、熱間スプレー過程時規定されてもよい。該回路パターンは又、該ヒーター層220が該基盤上にコートされた後、レーザー又はカッターで該パターンをスクライブすることに依る様にして形成されてもよい。
【0050】
熱間スプレー方法は、適合して溶融する多くの材料、すなわち分解しない又は昇華しない何等かの材料、の堆積用に適合している。更に、熱間スプレーは、多くの種々の基盤上に、該基盤が堆積前に適当に準備されるなら、コーティングを堆積することが出来る。準備は通常該基盤を粗面化する過程を含み、何故ならば、熱間スプレーの接合の原理的機構はコーティングと基盤の機械的インターロックなので、該コーティング接合強さは該基盤の粗さの程度に比例するからである。基盤は金属、セラミックス、ポリマー又はガラスでもよい。或る実施例では、マイカ材料が基盤として使われる。該マイカは熱間コーティングの接着を改良する粗面化無しでも多孔性表面を有して作られる。加えて、該ヒーター要素と、下にある基盤と、の熱的マッチングを改良するために、基盤製造時に、より高い熱膨張係数及び/又はより高い熱伝導率を有する材料が、該マイカ材料に付加されてもよい。
【0051】
マイカは白雲母と金雲母の2つの形で見出される天然発生鉱物である。工業用には、原料は粉砕され、バインダーとブレンドされ、次いで密度の高い安定材料を形成するため圧力及び温度を同時に掛けられる。仕上がり製品表面は典型的にスムーズで孔は無い。微小構造は典型的に、乏しい結晶間結合しか有しないプレートの様な形態を備える微結晶である。
【0052】
マイカは或る応用品のためのヒーターコーティング用に望ましい基盤である。該材料は非常に高い耐電圧を有するので、金属基盤の場合に於ける様に該ヒーター層の前に最初に
誘電体層が堆積される必要はない。マイカは低廉であり、そのことが該マイカをガスヒーター、調理用器具(例えば、オーブン、トースター、調理用レンジ上面)、及び他の電気器具(衣服乾燥機)の様な、低コストで、多量生産の応用品向けに好適ならしめる。マイカは容易にカットされるが受け入れ可能な機械的強さを有するシートに形成されてもよく、該マイカは1200℃程に高さの最高温度に耐える程充分耐熱性である。
【0053】
ヒーターコーティング用基盤としてのマイカに伴う1つの欠点は低熱膨張性である。マイカの容積熱膨張性大抵の金属ベースのヒーターコーティングより低いのが典型的である。従って、該構造体が熱くなると、熱弾性応力のために基盤−コーティングインターフエースに応力状態が形成される。これらの応力は該基盤の曲げ又はコーティングのはがれさえも引き起こし得る。
【0054】
マイカに伴う第2の問題は、熱間スプレーコーティング用に従来の方法を使って準備することが難しいことである。すなわち、マイカは、グリット吹き付けの様な機械的手段を使っても、或いは研磨用ツールの使用によっても、粗面化は難しい。それは、金属の様に塑性変形を受けず、多くのセラミックの様に単純な結晶粒引き抜き作用(grain pull−out)を示さないその結晶微小構造のためである。寧ろ、マイカは粗面化時に剥がれたり、分解する傾向があるのみならず、残りの面の下で微小破砕を展開する傾向がある。
【0055】
マイカに伴う第3の問題は、それが極端に低い熱伝導率を有することである。かくして、その上に高温度ヒーターコーティングが堆積される時、該ヒーター内に発生する熱エネルギーは金属内に於ける未コート範囲へ容易に流れない。寧ろ、つり合った大きな熱膨張勾配を誘起する大きな温度勾配が設定される。これらの勾配は応力を創り、該応力はマイカの破壊強さを越え、クラックを引き起こす。
【0056】
マイカに付随する問題に取り組むために、本発明の或る実施例は、製造時、マイカ粉体内への窒化アルミニウムの様な電気絶縁物の挿入を利用する。該絶縁物は純粋マイカより高い熱伝導率を有するよう選択され、それにより該基盤の最終容積熱伝導率を増加させる。もう1つの好ましい実施例では、積層ヒーター構造体の熱的マッチング特性を改良するために、純粋マイカに比して高い熱膨張係数を有する酸化ジルコン、酸化アルミニウム、及び/又は酸化マグネシウム又はケイ酸マグネシウムの様な、高温電気絶縁物が使われ得る。この過程を使って形成された複数のマイカ層は積層された基盤及びヒーター複合物を形成するため使われ得る。
【0057】
加えて、該マイカ面は、熱間スプレーされたコーティングの該マイカ面への機械的接着を高めるために、より多孔性の面を有して作られてもよい。特に、該マイカ又は他の基盤材料は、機械的粗面化が必要でないように、該面の孔の数及び/又は寸法を増すことにより、粒子寸法及びバインダー容積が該面を粗面化するよう調整された粉体で作られてもよい。
【0058】
最後に、高温で動作する必要のあるマイカ上に堆積されたヒーターにコーティングを付けることは難しい。この様なオーバーコートは、電気的安全を保証する又は該ヒーターを環境からの加害から保護するために、必要になることが多い。低温度では、上に置かれ得る種々のポリマー及びシリコーン材料があるが、しかしながら、約300℃より上では、ケイ酸塩又は他のセラミック材料が使われ得る。
【0059】
今、図3A及び3Bに戻ると、本発明の1実施例に依る加熱パネル310、311を有するダクトガスヒーター300が示される。該パネル310と311は、図2A及び2Bに連携して上記で説明した様な、適当な基盤上に形成され熱間スプレーされた抵抗ヒータ
ー層を有するヒーターパネルを備える。該ダクトガスヒーター300は、ガスが通って流れ得る囲いを規定する壁313、314、315、316を有する。該ガスは該ダクトガスヒーター300と流体的に連通するブロワー又はフアンにより該囲いを通るよう加圧される。この実施例では、該ガス流内に挿入された2つのヒーターパネル310と311が示されている。しかしながら、どんな数のパネルが使われてもよいことは理解されよう。又、ここで示されたダクトヒーター300が長方形の断面を有するが、他の形状も可能である。例えば、円形ガスダクトが内部ヒーターパネルを含むことも出来る。
【0060】
図3A及び3Bのダクトガスヒーター300では、該パネル310と311は、該パネルがエネルギーを与えられた時、該抵抗ヒーター層が熱を発生するよう、電源に接続される。該パネル310と311は、熱の、該流れるガス流への伝達の改良に役立つために、ガス流れの方向に対して或る角度で提供されるのが好ましい。該角度を付けられたパネル310と311は、該ガス流と該ヒーターパネルのインターフエースでの該ガス流の乱流化を促進する。この乱流は該ヒーターパネルと該ガス流の間の熱的結合を改善する。該熱伝達は比較的大きな接触面積に亘る主として対流熱伝達である。更に、該パネル310と311上の該ガス流れは該パネルの冷却を助けるので該パネルは放射によっては少ない熱しか失わない。
【0061】
本発明のダクトガスヒーター300では種々の他の構成が可能であることは理解されるだろう。例えば、ヒーターパネルは壁313、314、315、316上に提供されてもよく、或いは該囲いの1つ以上の壁を形成してもよい。更に、加熱面に対し或る角度で該ガスを導くダクト内ベーンの様な、種々の構造体が該ガス流の乱流を促進するよう提供されてもよい。乱流を促進し、熱伝達を増加する他の機構は、例えば、熱伝達面の面粗さを増すこと、のみならず該ダクト内の熱伝達面にコルゲーション又は他の凹凸を付加すること、を含む。
【0062】
或る実施例では、本発明のダクトガスヒーター300は、室又は建物に加熱ガス(例えば、空気)を送るために使われてもよい。このシステムの利点は、特定の室又は範囲に提供される熱を制御するために、各個別ヒーターパネルが個別に制御されてもよいことである。更に、熱伝達の大きな面積、熱伝達媒体(例えば、空気)の乱流、そして本ヒーターにより提供される主として対流の熱伝達、のために、熱は、例えば、ワイヤ加熱要素に比較して、比較的低電力で提供され得る。
【0063】
図4A及び4Bは、フアン410を有し、該フアンを囲むハウジング411上に形成されたヒーターコーティング413を有する熱いガスのブロワー400を示す。該ヒーターコーティング413は、熱間スプレー過程により形成されるのが好ましい抵抗ヒーター層を有する。該ヒーターコーティング413はハウジング411上に直接熱間スプレーされる。熱間スプレー過程を使う利点は、ヒーターコーティングが、この実施例ではフアンブレードの外周を部分的に囲むカーブしたハウジングである、該ハウジング411の形状と輪郭に容易に適合し得ることである。該ハウジング411が導電材料で作られる時、電気的短絡を防止するために、該ヒーター層は中間の絶縁層上に堆積されてもよい。該中間層はこれ又熱間スプレーにより堆積されてもよい絶縁材料を含んでもよい。該ヒーターコーティング413は絶縁領域417により分離された回路415となるようパターン化されてもよい。該ヒーターコーティング413にエネルギーを与え、熱を発生するために、電気コネクター418、419が回路415に接続される。例えば、熱絶縁、環境上の保護及び/又は安全を提供するために、1つ以上の追加の層がオプションで該ヒーターコーティング413上に提供されてもよい。
【0064】
動作時、空気の様なガスが、フアン410の動作によりブロワーハウジング411内に半径方向に引き込まれ、運動するフアンブレードは該ガスを比較的高速で、ハウジング4
11の内壁に接触するよう加圧する。該ハウジング411の壁はヒーターコーティング413により直接加熱され、熱エネルギーを該ガス流に伝達する。該ブロワーの設計及び該フアンの運転で発生する力は、大いに乱流性のガス流れを促進し、該ガス流れは該ガス流への熱伝達を容易にする。該ブロワー400は、該加熱面と該ガスの間の大きな表面積の熱的接触を提供して有利であり、該ガスは主に、該(カーブした)ハウジング411に対して或る角度で流れ、かくして乱流性を高め、該ガスへの効率的対流熱伝達を促進する。該ガスがブロワーハウジング411の内部付近を周辺沿いに(図4Bで反時計方向に)動くと、該ガスは熱エネルギーを吸収し続け、加熱ガスは結果として出口ダクト420を通って押し出される。該加熱ガスは次いで、例えば室を加熱する、食料を調理する、或いは衣服を乾燥する、様な何等か適当な目的で使われてもよい。
【0065】
ヒーターコーティング層413の回路パターン415は該ガスに、均一な熱を、或いは或る実施例では、不均一な熱を、提供するよう形成されてもよい。例えば、該抵抗回路415の形状は、該ブロワー400の寒冷なガス入り口側では、より多くの電力、従ってより多くの熱伝達を、そして該出口ダクト420の方ではより少ない電力と熱を、提供するよう構成されてもよい。
【0066】
熱いガスのブロワー500の更に進んだ実施例が図5Aで図解される。この実施例は図4A及び4Bの実施例と類似であり、ハウジング511内に少なくとも部分的に封じられたフアン510を有する。ガスは該ハウジング511の底部で該ブロワー500内に引き込まれ、出口ダクト520を経由して出る。この実施例では、ヒーターコーティング513が該フアン510の下流で、出口ダクト520の面上に提供される。該ヒーターコーティング513は好ましくは熱間スプレーにより形成された抵抗加熱層を有するのがよく、該コーティングは該ダクト520の面上に直接スプレーされてもよい。代わりに、該コーティングは、図2A及び2Bと連携して説明された様に、ヒーターパネル521を提供する別の基盤上に熱間スプレーされ、そして該基盤が該ダクト520に取り付けられてもよい。該ヒーターパネル521はマイカの様な非導電基盤又は金属材料を有してもよい。該ヒーターパネル521と該ダクト520の間に熱伝導性ガスケットが提供されてもよい。
【0067】
図5Aのブロワー実施例は図4A及び4Bの実施例に比して乱流性の低いガス流れを提供するのが一般的で、それは該ヒーターコーティングが、出口ダクト上に提供され、ガス流れの方向に略平行に配向されるからである。該ブロワー500内の熱伝達を改良する1方法は、該出口ダクト520内部にベーン523を提供することである。該ベーン523は熱伝達用に利用可能な表面積を増やし、それらの形状により、該ブロワー内の乱流の程度を高める。
【0068】
図5Aはダクト520内で垂直に延びるベーン523を図解する。図5Bに示す代わりの構成は水平及び垂直の両方向に延びるベーン523を有する。該ベーン523は、ヒーターパネル521からの熱が該ベーン523に沿ってダクトの内部内へ導かれ、そこで該熱が通過するガス流れに与えられるように、良好な熱伝導体の材料で作られるのが好ましい。
【0069】
ヒーターパネル521は図5Bに示す様に、ヒーターコーティング513上に1つ以上の保護オーバーコートを有してもよい。該オーバーコートは熱絶縁、環境からの保護及び/又は安全を提供する。
【0070】
ヒーターコーティングがガスブロワー500のどんな面上に提供されてもよいことは理解されるであろう。例えば、ブロワーは、図4A及び4Bに示すフアンハウジング上のみならず、図5A及び5Bに示す出口ダクト上にもヒーターコーティングを有してもよい。更に、図5A及び5Bは出口ダクトの頂部面上のヒーターコーティングを示すが、ヒータ
ーコーティングは該ダクトのどんな内外面上に提供されてもよく、該ダクトの多数の面上に提供されてもよい。コーティングは又ベーン上、或いはフアンブレードの様な該フアンの部品上に、提供されてもよい。乱流のガス流れを促進するために、面の粗面化、コルゲーション又は凹凸が該ブロワーのどんな面にもたらされてもよい。
【0071】
熱いガスのブロワー600のなおもう1つの実施例が図6A及び6Bに示される。この実施例は図4A、4B、5A及び5Bのブロワーに似ているが、出口空気流内に位置付けられたパーフオレートされた基盤630を有する。該パーフオレートされた基盤630は該基盤上に提供されたヒーターコーティング613を有する。該ヒーターコーティングは熱間スプレーにより形成された抵抗加熱層を有するのが好ましい。該抵抗加熱層は該基盤630の面上に直接熱間スプレーされてもよい(該基盤は該加熱層が堆積される前又は後の何れかにパーフオレートされてもよい)。該基盤630が導電材料を有する所では、該加熱層と該基盤の間に中間絶縁層が提供されてもよい。図6A及び6Bの実施例では、該抵抗加熱層は基盤630中で曲がりくねる連続回路軌跡615を形成する。
【0072】
パーフオレートされた基盤630は熱伝導材料を有するのが好ましく、金属を含んでもよい。或る実施例では、該ヒーターコーティング613は琺瑯引き鋼の様なスクリーン材料を有する基盤630上に堆積されてもよい。
【0073】
該パーフオレートされた基盤630は出口ダクト620の内部内に提供され、ガス流れの方向に略直角に配向されてもよい。この構成は乱流ガス流れとより効率的な熱伝達を促進する。該パーフオレートされた基盤630は又ガス流れの方向に対し或る角度で提供されてもよい。或る実施例では、該ブロワー600は、各々が該出口ダクト620内で直列に提供されたヒーターコーティング613を有する多数の基盤630を備える。各基盤630内の該パーフオレーションは、乱流性の向上を促進するため、隣の基盤(複数を含む)のパーフオレーションからオフセットされてもよい。追加して乱流を促進するために、面の粗面化、コルゲーション又は凹凸がガス流路に沿い該ブロワーのどの面に提供されてもよい。
【0074】
図7A及び7Bは本発明に依る熱いガスのブロワー700の更に進んだ実施例を図解する。この実施例は図4A及び4Bに示す実施例に類似している。しかしながら、図7A及び7Bの実施例では、該ブロワー700は、ガスが軸方向でブロワーハウジング711に入り次いで半径方向に該フアン710内へ引き込まれるタイプである。この実施例では、該ヒーターコーティング713は該ブロワーハウジング711の実質的に周辺全体に亘り提供され、大きな熱伝達用表面積に帰着する。更に、この実施例は効率的対流熱伝達を促進する略乱流性のガス流れを提供する。
【0075】
なおもう1つの代替えが図8A及び8Bで図解される。この実施例では、熱い空気のブロワー800は軸方向ガス入り口831と、チューブ状出口ダクト833を有する。該出口ダクト833はベーン834を備えるが、該ベーンは該ベーン834上に提供されるヒーターコーティング813を有する。前の実施例に於ける様に、該ヒーターコーティング813は熱間スプレーにより堆積されるのが好ましい抵抗ヒーター層を有する。図8A及び8Bでは、該ベーン834は、動作時該ベーンがダクト833内部に提供され、該ヒーターコーティング813が抵抗加熱を提供するため電源に接続されるが、該ベーンをより良く図解するよう該出口ダクト833の外部に示される。ベーン834は螺旋状の形状を有し、抵抗加熱層は該螺旋状ベーンの面上に直接熱間スプレーされてもよい(例えば、該コーティングが該ベーン上に熱間スプレーされる間、該ベーンを回転させる旋盤又は同様な装置を使って)。該螺旋状ベーン834は効率的熱伝達用に高乱流性のガス流れを促進する。代わりの構成では、該ベーン836該チューブ状ダクトの軸線に沿って延びる直線的な面を有し、ヒーターコーティングが該ベーン836の1つ以上の面に提供される。
【0076】
図9は本発明のヒーターコーティング要素を有する対流オーブン60を図解する。ヒーターコーティングを使う対流オーブンは、空気への効率的熱伝達のために非常に速い温度上昇速度(heat−up rates)を示す。図9の該対流オーブンでは、該オーブンは該オーブン壁(複数を含む)の上又は該壁に隣接して配置され、該オーブン空洞40と熱伝達関係にある1つ以上のヒーターパネル61を有する。該ヒーターパネル61は図2A及び2Bと連携して上記で説明したパネルと同一であってもよく、該オーブン空洞40内の対象に放射熱成分を提供する。この実施例で、ヒーターパネル61は、該オーブンの頂部42及び底部43の両方の壁の外面に設置される。ヒーターパネル61が該オーブン空洞の外側及び内側の両側壁上の、追加の面上に配置されてもよいことは理解されるであろう。加えて、該対流オーブン60は熱伝導成分を提供するために空気循環システムを有する。この実施例では、該空気循環システムは、該オーブンの後壁44の後ろに設置されたブロワー63を有する。該ブロワー63は該オーブンの後壁44内の換気アパーチャー65を経由して該オーブン空洞40内へ導かれる空気流を作る。該ブロワー63により加圧される空気はヒーターパネル61により加熱される面上を通り、従って該オーブン空洞40内に配置された対象(食料物質の様な)への伝達用熱を取り上げる。該循環空気への熱伝達は該ヒーターパネル61の大きい面積のために向上する。これは従来の加熱要素{カルロッド(Cal−rod)加熱要素の様な}上を通過する小さな割合の空気のみを有するのが典型的な従来の対流オーブンとは対照的である。
【0077】
もしヒーターコーティングが、図9で図解される吊り下げパネル51の様に、別のパネル上で該オーブン空洞内へ挿入されるなら、該パネル51上で加圧される空気は、該ヒーター51が上に配置されるより大きな表面積のために、従来のカルロッド様式よりもっと多量の熱をより速く受け取る。
【0078】
本対流オーブンの他の利点は該オーブン空洞内の使用可能な空間の拡大を含むが、それは従来型加熱要素の取り去られたこと、より短い組立時間、急激な加熱が得られることそして効率が高いことのためである。
【0079】
ヒーターコーティングを有するパネル61は、循環する空気への効率的熱伝達用に、大きな比率の流れる空気が、パネル自身上か、又は該パネルにより加熱される他の面上か、何れかを流れるのが好ましい該空気流内で、どこに置かれてもよい。該パネル61又は加熱面(複数を含む)は、改良された熱伝達用にその面上で乱流を誘起するよう、リップル又は凹凸の様な特徴で変型されてもよい。又該オーブン空洞内の加熱面上に空気流を故意に導くようベーン又はアパーチャーが提供されてもよい。加えて、熱伝達は、空気流が該熱伝達面に平行でなく、該加熱面に対し直角又は或る角度になるよう、空気流れを整えることにより高められる。これは、該空気が該加熱面で方向を変えさせられる時、乱流を、従って改良された熱伝達を誘起する。
【0080】
図10で示される様に、ヒーターコーティング71は、該循環する対流空気への熱伝達を改良するため該ブロワー63自身内に組み込まれてもよい。この実施例では、本質的に、該ブロワーにより加圧される全ての空気は該ヒーターコーティング71上を通過し、従って該オーブン空洞40への伝達用に熱を取り上げる。該ヒーターコーティング71は、該ブロワーハウジング73上へ熱間スプレーされ、電極74、75間に電圧が提供された時抵抗加熱回路を提供するようパターン化された抵抗加熱層を有する。該ヒーターコーティング71は該ブロワー63の上又は中のどんな面に付けられてもよい。モーター駆動されたフアン76は空気を、該空気が加熱される該ヒーターコーティング71の近くに流れさせ、そして次いで空気ダクト71経由で該オーブン内へ流れさせる。
【0081】
図11は熱いガス流を提供するために熱間スプレーされたヒーターを有する衣服乾燥機
850の略図解である。該乾燥機850はハウジング851を有する。該ハウジング851内部には回転可能なドラム853があるが、該ドラムは熱い空気が該ドラム853を通過中衣服を転回させる。該ドラム853の内部にアクセスするために該ハウジング851の前にはドア854が配置される。制御器855は該乾燥機850の運転を制御する。該乾燥機850が運転時、フアン860又は他の起動力装置は、周囲ガスを該乾燥機ハウジング851内へ引き込むよう動作する。この実施例で、該ガスは該乾燥機の後ろの換気孔857を通って該ハウジング851に入る。該ガスは次いで加熱要素859上を通らされるが、該要素はこの実施例では、1つ以上の熱間スプレーされたヒーターを有する。該熱間スプレーされたヒーター859は好ましくは最小の放射熱損失しか有せず、主として対流により熱を該ガスに伝達するのがよい。該加熱されたガスは次いで該ドラムの後壁内の開口部を通して該ドラム853に入ることが出来る。該熱いガスは該ドラム内の転回する衣服上を流れ、通気孔861を通って該ドラム853及びハウジング851を出る前に、湿気を取る。
【0082】
図12は本発明のなおもう1つの側面による幅木型室内加熱システム900の略図解である。一般に幅木型室内ヒーター900は部屋の床901の上又はその近くに、そして典型的に妨げられない場所の壁902を背にして、設置される。この種の加熱システムは熱を配分するために加熱空気の自然対流に依る。図12の加熱システム900は、ガス流れ911を受け入れるための下部開口部904と、加熱ガスが通って該室内へ出る上部開口部906と、を有するハウジング910を備える。該ハウジング910は、何等かの適当な構成で該ハウジング内に提供される熱間スプレーされたヒーター913を図解するために部分的に切り欠かれている。該ガス911は自然対流力により該開口部904内に引き込まれるが、そこで該ヒーター913は熱を該ガスに伝達する。該暖められたガスは次いで自然対流により上部開口部906を通って出て、該室中に広がり、熱を提供する。本発明の熱間スプレーされたヒーターは、それらが低い放射熱損失により特徴付けられるため、それらが過熱せず、或いは周囲構造体(人間、ペット又は該室内の埃や塵)を燃やさないので、幅木型ヒーターでの使用に特に有利である。更に、高度の対流熱伝達のために、それらは従来のワイヤ型加熱要素に比して低電力で必要な熱を提供することが出来て、かくしてより低廉でより効率的である。
【0083】
抵抗ヒーターコーティング層と加熱要素の製造方法と、そしてヒーターコーティング層の種々の応用、の例は共通に所有される米国特許である特許文献1、2及び3と、共通に所有される米国特許出願である特許文献4及び5で説明される。上記参照された特許及び刊行済み特許出願の開示全体は引用によりここに組み入れられる。
【0084】
ガスヒーターの種々の実施例が熱間スプレーにより形成される抵抗加熱層と関連して説明されたが、ここで説明された種類のガスヒーターが、例えば、スパッタリング、ゾル−ゲル(sol−gel)、イオン打ち込み、蒸発、化学蒸着そしてスクリーン印刷及びディスペンシング(dispensing)の様な種々の厚膜技術を使って、コーティングとして堆積された抵抗ヒーターを含む、種々の種類の電気抵抗ヒーターを包含することは理解されよう。薄い箔及び可撓型のヒーターの様な面をカバーする他の抵抗ヒーターもここで説明したガスヒーターに適用可能である。
【0085】
本発明が特定の方法と装置に関連して説明されたが、ここでの特定の実施例の他の等価物を当業者は認識するであろう。本説明は例に依っており、本発明の範囲への限定でないこと、そしてこれらの等価物は下記で表明される請求項により含まれるよう意図されていること、は理解されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを通るようガスを推進するガス流れ装置と、そして
該ガス流れ装置の表面に接合され該ハウジング内で該ガス流れを加熱するよう配置された熱間スプレーされたヒーターと、を具備することを特徴とする熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項2】
該熱間スプレーされたヒーターが、実質的に薄い膜構造体を有する抵抗加熱層を備えることを特徴とする請求項1記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項3】
該抵抗加熱層が第1材料と第2材料とを有しており、該第1材料が導電材料であり、該第2材料が電気絶縁材料であることを特徴とする請求項2記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項4】
支持基盤を更に具備しており、該加熱層が該支持基盤上に設けられることを特徴とする請求項2記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項5】
該支持基盤が該ガス流れ装置の表面を有することを特徴とする請求項4記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項6】
該支持基盤が該ガス流れ装置の表面に接合された別の基盤を有することを特徴とする請求項4記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項7】
絶縁層を更に具備しており、該絶縁層が該支持基盤上に設けられ、該加熱層が該絶縁層上に設けられることを特徴とする請求項4記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項8】
該絶縁層が実質的に薄い膜構造体を有する熱間スプレーされた層を備えることを特徴とする請求項7記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項9】
該支持基盤が電気絶縁材料を有し、該加熱層が該支持基盤と接触して設けられることを特徴とする請求項7記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項10】
該支持基盤がマイカ材料を有することを特徴とする請求項4記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項11】
該マイカ材料がマイカの電気絶縁材料との混合物を有し、該混合物が純粋マイカより大きい熱膨張係数を有することを特徴とする請求項10記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項12】
該支持基盤がポリマーを有することを特徴とする請求項4記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項13】
保護層を更に具備しており、該保護層が該加熱層及び該支持基盤の上に設けられることを特徴とする請求項4記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項14】
該保護層が絶縁材料を有することを特徴とする請求項13記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項15】
該抵抗加熱層が電気回路を設けるようにパターン化され、少なくとも2つの電気コネクターが該電気回路に電圧を供給するよう該抵抗加熱層と電気的に接触することを特徴とす
る請求項2記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項16】
該抵抗加熱層の容積抵抗率が約10以上の倍率で該導体材料の抵抗率より大きいことを特徴とする請求項3記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項17】
該抵抗加熱層の容積抵抗率が約10から約1000の倍率で該導電材料の抵抗率より大きいことを特徴とする請求項3記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項18】
該抵抗加熱層内の該電気絶縁材料の含有量が容積で少なくとも約40%であることを特徴とする請求項3記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項19】
該抵抗加熱層内の該電気絶縁材料の含有量が容積で約40−80%の間であることを特徴とする請求項3記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項20】
該導電材料が金属材料を有することを特徴とする請求項3記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項21】
該金属材料がチタン(Ti)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、ケイ素(Si)、金属合金、金属複合物、及び半金属元素の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項20記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項22】
該導電材料がアルミニウムを有することを特徴とする請求項21記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項23】
該電気絶縁材料が該金属材料の反応生成物を有することを特徴とする請求項20記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項24】
該反応生成物が酸化物、窒化物、カーバイド及びホウ化物の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項23記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項25】
該電気絶縁材料が酸化アルミニウムを有することを特徴とする請求項23記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項26】
該電気絶縁材料が熱間スプレーされた絶縁材料と、該導電材料の反応生成物と、を有することを特徴とする請求項20記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項27】
循環システムがブロワー装置を有することを特徴とする請求項26記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項28】
該ヒーターが該ブロワー装置の表面上に接合されることを特徴とする請求項27記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項29】
該ブロワー装置がフアンと、該フアンの周囲の少なくとも1部分を囲むハウジングと、を有し、該熱間スプレーされたヒーターが該フアンハウジングに接合されることを特徴とする請求項28記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項30】
該フアンハウジングが実質的に該フアンの周囲全体を囲み、該熱間スプレーされたヒーターが該フアンハウジングに接合され、実質的に該フアンの周囲全体上に延びていること
を特徴とする請求項29記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項31】
該ブロワー装置が1枚以上のブレードを有するフアンを備え、該熱間スプレーされたヒーターが該フアンのブレードに接合されることを特徴とする請求項27記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項32】
該熱間スプレーされたヒーターが該ハウジングの表面に接合されることを特徴とする請求項1記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項33】
該ハウジングが内部ベーンを有し、該ヒーターが該内部ベーンを加熱するよう位置付けられることを特徴とする請求項1記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項34】
該内部ベーンが該ガスの乱流を促進することを特徴とする請求項33記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項35】
熱間スプレーされたヒーターが内部ベーンに接合されることを特徴とする請求項33記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項36】
該内部ベーンが螺旋型ベーンを有することを特徴とする請求項35記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項37】
該ハウジング内部に配置された穿孔された基盤を更に具備しており、該ガスが穿孔された該基盤を通るよう推進され、該ヒーターが穿孔された該基盤に接合されることを特徴とする請求項35記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項38】
穿孔された該基盤が熱間スプレーされたスクリーン材料を有することを特徴とする請求項37記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項39】
該ガス流れ装置が、該ガス流れ装置の少なくとも1部分上の乱流ガス流れを促進し、該ヒーターが該ハウジング内で該乱流ガス流れを加熱するよう配置されることを特徴とする請求項1記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項40】
該ガス流れ装置が約2000より大きいレイノルズ数により特徴付けられる請求項39記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項41】
該ガス流れ装置が約3000より大きいレイノルズ数により特徴付けられる請求項39記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項42】
該ガス流れ装置が主として強制対流により熱を伝達するよう構成されることを特徴とする請求項1の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項43】
該ガス流れ装置が放射熱損失を最小化するよう構成されることを特徴とする請求項42の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項44】
該熱間スプレーされたヒーターの厚さが約0.762mm(0.030インチ)より薄いことを特徴とする請求項1の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項45】
該熱間スプレーされたヒーターが約10−4Ω・cmより大きい材料抵抗率により特徴付けられる請求項1記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項46】
ガス流れチャンネル内に乱流ガス流れを設けるよう形作られた表面を有するガス流れチャンネルを備えるダクトと、そして
該ガス流れチャンネル内のガス流れを加熱するよう配置された熱間スプレーされたヒーターと、を具備することを特徴とする乱流ガス流れダクトのヒーターシステム。
【請求項47】
該熱間スプレーされたヒーターが該ガス流れチャンネル内に配置されることを特徴とする請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項48】
該熱間スプレーされたヒーターが該形作られた表面に接合されることを特徴とする請求項47記載のヒーターシステム。
【請求項49】
該形作られた表面が該ガス流れチャンネル内のガス流れの主な方向に対し角度が付けられたパネルヒーターを有することを特徴とする請求項48記載のヒーターシステム。
【請求項50】
該ガス流れチャンネルが約2000より大きいレイノルズ数により特徴付けられる請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項51】
該ガス流れチャンネルが約3000より大きいレイノルズ数により特徴付けられる請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項52】
該ガス流れダクトが主として強制対流により熱を伝達するよう構成されることを特徴とする請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項53】
該ガス流れダクトが放射熱損失を最小化するよう構成されることを特徴とする請求項52記載のヒーターシステム。
【請求項54】
該熱間スプレーされたヒーターの厚さが約0.762mm(0.030インチ)より薄いことを特徴とする請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項55】
該熱間スプレーされたヒーターが約10−4Ω・cmより大きい材料抵抗率により特徴付けられる請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項56】
該熱間スプレーされたヒーターが実質的に薄い膜構造体を有する抵抗加熱層を備えることを特徴とする請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項57】
該抵抗加熱層が第1材料と第2材料とを有しており、該第1材料が導電材料であり、該第2材料が電気絶縁材料であることを特徴とする請求項56記載のヒーターシステム。
【請求項58】
該熱間スプレーされたヒーターが絶縁材料上に堆積されることを特徴とする請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項59】
該絶縁材料がマイカ材料を有することを特徴とする請求項58記載のヒーターシステム。
【請求項60】
該マイカ材料がマイカと電気絶縁材料の混合物を備えており、該混合物が純粋マイカより大きい熱膨張係数を有することを特徴とする請求項59記載のヒーターシステム。
【請求項61】
該抵抗加熱層の容積抵抗率が約10以上の倍率で該導電材料の抵抗率より大きいことを特徴とする請求項57記載のヒーターシステム。
【請求項62】
該抵抗加熱層の容積抵抗率は約10から約1000の倍率で該導電材料の抵抗率より大きいことを特徴とする請求項57記載のヒーターシステム。
【請求項63】
該抵抗加熱層内の該電気絶縁材料の含有量が容積で少なくとも約40%であることを特徴とする請求項57記載のヒーターシステム。
【請求項64】
該抵抗加熱層内の該電気絶縁材料の含有量が容積で約40−80%の間であることを特徴とする請求項57記載のヒーターシステム。
【請求項65】
該導電材料が金属材料を有することを特徴とする請求項57記載のヒーターシステム。
【請求項66】
該金属材料が、チタン(Ti)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、ケイ素(Si)、金属合金、金属複合材料及び半金属元素の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項65記載のヒーターシステム。
【請求項67】
該導電材料がアルミニウムを有することを特徴とする請求項65記載のヒーターシステム。
【請求項68】
該電気絶縁材料が該金属材料の反応生成物を有することを特徴とする請求項65記載のヒーターシステム。
【請求項69】
該反応生成物が酸化物、窒化物、カーバイド及びホウ化物の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項68のヒーターシステム。
【請求項70】
該電気絶縁材料が酸化アルミニウムを有することを特徴とする請求項68記載のヒーターシステム。
【請求項71】
該電気絶縁材料が熱間スプレーされた絶縁材料と、該導電材料の反応生成物と、を有することを特徴とする請求項68記載のヒーターシステム。
【請求項72】
空洞へのガス流れを、空洞内に配置された材料を調理するようにガス流れを空洞に付与するガス流れデバイスを有する調理デバイスと、そして
該空洞に供給される該ガス流れを加熱する熱間スプレーされたヒーターと、を具備することを特徴とするガス流れシステムを有する調理機器用ヒーター。
【請求項73】
該ガス流れデバイスがブロワー装置を有することを特徴とする請求項72記載のヒーター。
【請求項74】
該ブロワー装置がフアンとハウジングとを有し、該熱間スプレーされたヒーターが該ハウジングに接合されることを特徴とする請求項73記載のヒーター。
【請求項75】
該熱間スプレーされたヒーターが該空洞内に配置されることを特徴とする請求項72のヒーター。
【請求項76】
該熱間スプレーされたヒーターが該空洞に供給された該ガス流れ内に配置されたパネルヒーターを有することを特徴とする請求項72記載のヒーター。
【請求項77】
該熱間スプレーされたヒーターが絶縁材料上に堆積されることを特徴とする請求項72
記載のヒーター。
【請求項78】
該絶縁材料がマイカ材料を有することを特徴とする請求項77記載のヒーター。
【請求項79】
該マイカ材料がマイカと電気絶縁材料の混合物を備えており、該混合物が純粋マイカより大きい熱膨張係数を有することを特徴とする請求項78記載のヒーター。
【請求項80】
該調理機器が対流オーブンを有することを特徴とする請求項72のヒーター。
【請求項81】
ヒーター組立体用基盤を形成するようにマイカ材料を電気絶縁材料と混合する過程を具備しており、該基盤が純粋マイカより大きい熱膨張係数を有することを特徴とするヒーター組立体用マイカ材料を形成する方法。
【請求項82】
コアを有する金属材料と該コア内の絶縁物とを提供する過程と、そして、ヒーターを形成するように基盤上に該金属材料と該絶縁物とを熱間スプレーする過程と、を具備することを特徴とする基盤上にヒーターを熱間スプレーする方法。
【請求項83】
反応ガスを提供する過程と、該反応ガスの存在下で該基盤上に該金属材料と該絶縁物とを熱間スプレーする過程と、を更に具備しており、該金属材料が反応生成物を作るように該反応ガスと反応し、該反応生成物が絶縁体を有することを特徴とする請求項82記載の方法。
【請求項84】
ハウジングを通るようガスを推進するガス流れ装置を提供する過程と、
抵抗加熱層を形成する材料を熱間スプレーする過程と、そして
該抵抗加熱層を該ガス流れ装置の表面に接合する過程と、を具備しており、該加熱層が該ハウジング内で該ガス流れを加熱するよう配置されることを特徴とする熱間スプレーされたガスヒーターを作る方法。
【請求項85】
該抵抗加熱層がアークワイヤ、フレームスプレー、高速酸素燃料、アークプラズマ、及び動的スプレー過程の少なくとも1つにより熱間スプレーされることを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項86】
該抵抗加熱層を該ガス流れ装置に接合するために該抵抗加熱層を該ガス流れ装置の表面上に熱間スプレーする過程を更に具備することを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項87】
該抵抗加熱層を基盤上に熱間スプレーする過程と、該基盤を該ガス流れ装置の表面に接合する過程と、を更に具備することを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項88】
該抵抗加熱層内に回路パターンを提供する過程を更に具備することを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項89】
該回路パターンが、除去可能なパターン化マスク上に抵抗加熱層を熱間スプレーする過程により提供されることを特徴とする請求項88記載の方法。
【請求項90】
該回路パターンが、該抵抗加熱層が該基盤上に熱間スプレーされた後、該抵抗加熱層の部分を除去することにより提供されることを特徴とする請求項88記載の方法。
【請求項91】
金属材料及び反応ガスを有する供給原料材料を提供する過程と、そして該反応ガスの存在下で該金属材料を熱間スプレーする過程と、を更に具備しており、該金属材料は反応生成物を作るように該反応ガスと反応し、該反応生成物が絶縁体を有することを特徴とする
請求項84記載の方法。
【請求項92】
該供給原料材料がコアを有する金属材料と該コア内の絶縁物とを備えており、該金属材料と該絶縁物とが抵抗加熱層を形成するように熱間スプレーされることを特徴とする請求項91記載の方法。
【請求項93】
絶縁材料を提供する過程と、該絶縁材料上に該抵抗加熱層を形成する過程と、を更に具備することを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項94】
該絶縁材料を提供するようにマイカ材料を電気絶縁材料と混合する過程を更に具備しており、該絶縁材料が純粋マイカより大きい熱膨張係数を有することを特徴とする請求項93記載の方法。
【請求項95】
該抵抗加熱層が約0.762mm(0.030インチ)以下の厚さで形成されることを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項96】
該抵抗加熱層が約10−4Ω・cmより大きい材料抵抗率を有することを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項97】
ガス流れチャンネル内に乱流ガス流れを提供するように形作られた表面を有するガス流れチャンネルを備えるダクトを提供する過程と、そして
抵抗加熱層を形成するように材料を熱間スプレーする過程と、
該ガス流れチャンネル内で該ガス流れを加熱するように該抵抗加熱層を配置する過程と、を具備することを特徴とする乱流ガス流れダクトのヒーターシステムを作る方法。
【請求項98】
該抵抗加熱層が、アークワイヤ、フレームスプレー、高速酸素燃料、アークプラズマ、及び動的スプレー過程の少なくとも1つにより熱間スプレーされることを特徴とする請求項97記載の方法。
【請求項99】
該形作られた表面上に該抵抗加熱層を熱間スプレーする過程を更に具備することを特徴とする請求項97記載の方法。
【請求項100】
ヒーターパネルを形成するように該抵抗加熱層を基盤上に熱間スプレーする過程と、該ガス流れを加熱するように該ガス流れチャンネル内部に該ヒーターパネルを配置する過程と、を更に具備することを特徴とする請求項98記載の方法。
【請求項101】
該ヒーターパネルを配置する過程が、該ガス流れチャンネル内でガス流れの主な方向に対し或る角度で該ヒーターパネルを配置する過程を有することを特徴とする請求項100記載の方法。
【請求項102】
金属材料及び反応ガスを有する供給原料材料を提供する過程と、該反応ガスの存在下で該金属材料を熱間スプレーする過程と、を更に具備しており、該金属材料は反応生成物を作るように該反応ガスと反応し、該反応生成物は絶縁体を有することを特徴とする請求項97記載の方法。
【請求項103】
該供給原料材料がコアを有する金属材料と該コア内の絶縁物とを備えており、該金属材料と該絶縁物は抵抗加熱層を形成するように熱間スプレーされることを特徴とする請求項102記載の方法。
【請求項104】
絶縁材料を提供する過程と、該絶縁材料の上に該抵抗加熱層を形成する過程と、を更に
具備することを特徴とする請求項97記載の方法。
【請求項105】
該絶縁材料を提供するようにマイカ材料を電気絶縁材料と混合する過程を更に具備しており、該絶縁材料は純粋マイカより大きい熱膨張係数を有することを特徴とする請求項104記載の方法。
【請求項106】
該抵抗加熱層が約0.762mm(0.030インチ)以下の厚さで形成されることを特徴とする請求項97記載の方法。
【請求項107】
該抵抗加熱層が約10−4Ω・cmより大きい材料抵抗率を有することを特徴とする請求項97記載の方法。
【請求項108】
空洞内に配置された材料を調理するようにガス流れを空洞に提供するガス流れデバイスを有する調理用デバイスを提供する過程と、そして
対抗加熱層を形成するように材料を熱間スプレーする過程と、
該空洞に供給される該ガス流れを加熱するように該抵抗加熱層を配置する過程と、を具備することを特徴とするガス流れシステムを有する調理機器用ヒーターを作る方法。
【請求項109】
該空洞内に配置された材料を乾燥するように空洞にガス流れを提供するガス流れデバイスを有する乾燥機器と、そして
該空洞に供給される該ガス流れを加熱する熱間スプレーされたヒーターと、を具備することを特徴とするガス流れシステムを有する乾燥機器用ヒーター。
【請求項110】
該熱間スプレーされたヒーターが、該空洞に供給される該ガス流れ内に配置された面積ヒーターを備えることを特徴とする請求項109記載の乾燥機器用ヒーター。
【請求項111】
該乾燥機器が衣服乾燥機を有することを特徴とする請求項109記載のヒーター。
【請求項112】
ガスを受け入れるようにハウジングの底部に開口部を有し該入り口の上部に配置されガスが通って出る出口とを備えるハウジングと、そして
該ハウジングの内部でガスに熱を与える熱間スプレーされたヒーターと、を具備することを特徴とするルームヒーター。
【請求項113】
該ヒーターが幅木型ヒーターを具備することを特徴とする請求項112記載のルームヒーター。
【請求項114】
該絶縁材料が酸化マグネシウム、酸化アルミニウム及び酸化ジルコニウムを有するグループから選択されることを特徴とする請求項81記載の方法。
【請求項115】
マイカ粒子寸法及び/又はバインダー容積を変えることにより該材料の多孔度を調節する過程を更に具備することを特徴とする請求項81記載の方法。
【請求項116】
第1層に接合されたマイカの第2層を更に具備することを特徴とする請求項81記載の方法。
【請求項1】
ハウジングを通るようガスを推進するガス流れ装置と、そして
該ガス流れ装置の表面に接合され該ハウジング内で該ガス流れを加熱するよう配置された熱間スプレーされたヒーターと、を具備することを特徴とする熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項2】
該熱間スプレーされたヒーターが、実質的に薄い膜構造体を有する抵抗加熱層を備えることを特徴とする請求項1記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項3】
該抵抗加熱層が第1材料と第2材料とを有しており、該第1材料が導電材料であり、該第2材料が電気絶縁材料であることを特徴とする請求項2記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項4】
支持基盤を更に具備しており、該加熱層が該支持基盤上に設けられることを特徴とする請求項2記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項5】
該支持基盤が該ガス流れ装置の表面を有することを特徴とする請求項4記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項6】
該支持基盤が該ガス流れ装置の表面に接合された別の基盤を有することを特徴とする請求項4記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項7】
絶縁層を更に具備しており、該絶縁層が該支持基盤上に設けられ、該加熱層が該絶縁層上に設けられることを特徴とする請求項4記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項8】
該絶縁層が実質的に薄い膜構造体を有する熱間スプレーされた層を備えることを特徴とする請求項7記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項9】
該支持基盤が電気絶縁材料を有し、該加熱層が該支持基盤と接触して設けられることを特徴とする請求項7記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項10】
該支持基盤がマイカ材料を有することを特徴とする請求項4記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項11】
該マイカ材料がマイカの電気絶縁材料との混合物を有し、該混合物が純粋マイカより大きい熱膨張係数を有することを特徴とする請求項10記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項12】
該支持基盤がポリマーを有することを特徴とする請求項4記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項13】
保護層を更に具備しており、該保護層が該加熱層及び該支持基盤の上に設けられることを特徴とする請求項4記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項14】
該保護層が絶縁材料を有することを特徴とする請求項13記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項15】
該抵抗加熱層が電気回路を設けるようにパターン化され、少なくとも2つの電気コネクターが該電気回路に電圧を供給するよう該抵抗加熱層と電気的に接触することを特徴とす
る請求項2記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項16】
該抵抗加熱層の容積抵抗率が約10以上の倍率で該導体材料の抵抗率より大きいことを特徴とする請求項3記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項17】
該抵抗加熱層の容積抵抗率が約10から約1000の倍率で該導電材料の抵抗率より大きいことを特徴とする請求項3記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項18】
該抵抗加熱層内の該電気絶縁材料の含有量が容積で少なくとも約40%であることを特徴とする請求項3記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項19】
該抵抗加熱層内の該電気絶縁材料の含有量が容積で約40−80%の間であることを特徴とする請求項3記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項20】
該導電材料が金属材料を有することを特徴とする請求項3記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項21】
該金属材料がチタン(Ti)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、ケイ素(Si)、金属合金、金属複合物、及び半金属元素の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項20記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項22】
該導電材料がアルミニウムを有することを特徴とする請求項21記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項23】
該電気絶縁材料が該金属材料の反応生成物を有することを特徴とする請求項20記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項24】
該反応生成物が酸化物、窒化物、カーバイド及びホウ化物の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項23記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項25】
該電気絶縁材料が酸化アルミニウムを有することを特徴とする請求項23記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項26】
該電気絶縁材料が熱間スプレーされた絶縁材料と、該導電材料の反応生成物と、を有することを特徴とする請求項20記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項27】
循環システムがブロワー装置を有することを特徴とする請求項26記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項28】
該ヒーターが該ブロワー装置の表面上に接合されることを特徴とする請求項27記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項29】
該ブロワー装置がフアンと、該フアンの周囲の少なくとも1部分を囲むハウジングと、を有し、該熱間スプレーされたヒーターが該フアンハウジングに接合されることを特徴とする請求項28記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項30】
該フアンハウジングが実質的に該フアンの周囲全体を囲み、該熱間スプレーされたヒーターが該フアンハウジングに接合され、実質的に該フアンの周囲全体上に延びていること
を特徴とする請求項29記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項31】
該ブロワー装置が1枚以上のブレードを有するフアンを備え、該熱間スプレーされたヒーターが該フアンのブレードに接合されることを特徴とする請求項27記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項32】
該熱間スプレーされたヒーターが該ハウジングの表面に接合されることを特徴とする請求項1記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項33】
該ハウジングが内部ベーンを有し、該ヒーターが該内部ベーンを加熱するよう位置付けられることを特徴とする請求項1記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項34】
該内部ベーンが該ガスの乱流を促進することを特徴とする請求項33記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項35】
熱間スプレーされたヒーターが内部ベーンに接合されることを特徴とする請求項33記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項36】
該内部ベーンが螺旋型ベーンを有することを特徴とする請求項35記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項37】
該ハウジング内部に配置された穿孔された基盤を更に具備しており、該ガスが穿孔された該基盤を通るよう推進され、該ヒーターが穿孔された該基盤に接合されることを特徴とする請求項35記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項38】
穿孔された該基盤が熱間スプレーされたスクリーン材料を有することを特徴とする請求項37記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項39】
該ガス流れ装置が、該ガス流れ装置の少なくとも1部分上の乱流ガス流れを促進し、該ヒーターが該ハウジング内で該乱流ガス流れを加熱するよう配置されることを特徴とする請求項1記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項40】
該ガス流れ装置が約2000より大きいレイノルズ数により特徴付けられる請求項39記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項41】
該ガス流れ装置が約3000より大きいレイノルズ数により特徴付けられる請求項39記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項42】
該ガス流れ装置が主として強制対流により熱を伝達するよう構成されることを特徴とする請求項1の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項43】
該ガス流れ装置が放射熱損失を最小化するよう構成されることを特徴とする請求項42の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項44】
該熱間スプレーされたヒーターの厚さが約0.762mm(0.030インチ)より薄いことを特徴とする請求項1の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項45】
該熱間スプレーされたヒーターが約10−4Ω・cmより大きい材料抵抗率により特徴付けられる請求項1記載の熱間スプレーされたガスヒーター。
【請求項46】
ガス流れチャンネル内に乱流ガス流れを設けるよう形作られた表面を有するガス流れチャンネルを備えるダクトと、そして
該ガス流れチャンネル内のガス流れを加熱するよう配置された熱間スプレーされたヒーターと、を具備することを特徴とする乱流ガス流れダクトのヒーターシステム。
【請求項47】
該熱間スプレーされたヒーターが該ガス流れチャンネル内に配置されることを特徴とする請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項48】
該熱間スプレーされたヒーターが該形作られた表面に接合されることを特徴とする請求項47記載のヒーターシステム。
【請求項49】
該形作られた表面が該ガス流れチャンネル内のガス流れの主な方向に対し角度が付けられたパネルヒーターを有することを特徴とする請求項48記載のヒーターシステム。
【請求項50】
該ガス流れチャンネルが約2000より大きいレイノルズ数により特徴付けられる請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項51】
該ガス流れチャンネルが約3000より大きいレイノルズ数により特徴付けられる請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項52】
該ガス流れダクトが主として強制対流により熱を伝達するよう構成されることを特徴とする請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項53】
該ガス流れダクトが放射熱損失を最小化するよう構成されることを特徴とする請求項52記載のヒーターシステム。
【請求項54】
該熱間スプレーされたヒーターの厚さが約0.762mm(0.030インチ)より薄いことを特徴とする請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項55】
該熱間スプレーされたヒーターが約10−4Ω・cmより大きい材料抵抗率により特徴付けられる請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項56】
該熱間スプレーされたヒーターが実質的に薄い膜構造体を有する抵抗加熱層を備えることを特徴とする請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項57】
該抵抗加熱層が第1材料と第2材料とを有しており、該第1材料が導電材料であり、該第2材料が電気絶縁材料であることを特徴とする請求項56記載のヒーターシステム。
【請求項58】
該熱間スプレーされたヒーターが絶縁材料上に堆積されることを特徴とする請求項46記載のヒーターシステム。
【請求項59】
該絶縁材料がマイカ材料を有することを特徴とする請求項58記載のヒーターシステム。
【請求項60】
該マイカ材料がマイカと電気絶縁材料の混合物を備えており、該混合物が純粋マイカより大きい熱膨張係数を有することを特徴とする請求項59記載のヒーターシステム。
【請求項61】
該抵抗加熱層の容積抵抗率が約10以上の倍率で該導電材料の抵抗率より大きいことを特徴とする請求項57記載のヒーターシステム。
【請求項62】
該抵抗加熱層の容積抵抗率は約10から約1000の倍率で該導電材料の抵抗率より大きいことを特徴とする請求項57記載のヒーターシステム。
【請求項63】
該抵抗加熱層内の該電気絶縁材料の含有量が容積で少なくとも約40%であることを特徴とする請求項57記載のヒーターシステム。
【請求項64】
該抵抗加熱層内の該電気絶縁材料の含有量が容積で約40−80%の間であることを特徴とする請求項57記載のヒーターシステム。
【請求項65】
該導電材料が金属材料を有することを特徴とする請求項57記載のヒーターシステム。
【請求項66】
該金属材料が、チタン(Ti)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、ケイ素(Si)、金属合金、金属複合材料及び半金属元素の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項65記載のヒーターシステム。
【請求項67】
該導電材料がアルミニウムを有することを特徴とする請求項65記載のヒーターシステム。
【請求項68】
該電気絶縁材料が該金属材料の反応生成物を有することを特徴とする請求項65記載のヒーターシステム。
【請求項69】
該反応生成物が酸化物、窒化物、カーバイド及びホウ化物の少なくとも1つを有することを特徴とする請求項68のヒーターシステム。
【請求項70】
該電気絶縁材料が酸化アルミニウムを有することを特徴とする請求項68記載のヒーターシステム。
【請求項71】
該電気絶縁材料が熱間スプレーされた絶縁材料と、該導電材料の反応生成物と、を有することを特徴とする請求項68記載のヒーターシステム。
【請求項72】
空洞へのガス流れを、空洞内に配置された材料を調理するようにガス流れを空洞に付与するガス流れデバイスを有する調理デバイスと、そして
該空洞に供給される該ガス流れを加熱する熱間スプレーされたヒーターと、を具備することを特徴とするガス流れシステムを有する調理機器用ヒーター。
【請求項73】
該ガス流れデバイスがブロワー装置を有することを特徴とする請求項72記載のヒーター。
【請求項74】
該ブロワー装置がフアンとハウジングとを有し、該熱間スプレーされたヒーターが該ハウジングに接合されることを特徴とする請求項73記載のヒーター。
【請求項75】
該熱間スプレーされたヒーターが該空洞内に配置されることを特徴とする請求項72のヒーター。
【請求項76】
該熱間スプレーされたヒーターが該空洞に供給された該ガス流れ内に配置されたパネルヒーターを有することを特徴とする請求項72記載のヒーター。
【請求項77】
該熱間スプレーされたヒーターが絶縁材料上に堆積されることを特徴とする請求項72
記載のヒーター。
【請求項78】
該絶縁材料がマイカ材料を有することを特徴とする請求項77記載のヒーター。
【請求項79】
該マイカ材料がマイカと電気絶縁材料の混合物を備えており、該混合物が純粋マイカより大きい熱膨張係数を有することを特徴とする請求項78記載のヒーター。
【請求項80】
該調理機器が対流オーブンを有することを特徴とする請求項72のヒーター。
【請求項81】
ヒーター組立体用基盤を形成するようにマイカ材料を電気絶縁材料と混合する過程を具備しており、該基盤が純粋マイカより大きい熱膨張係数を有することを特徴とするヒーター組立体用マイカ材料を形成する方法。
【請求項82】
コアを有する金属材料と該コア内の絶縁物とを提供する過程と、そして、ヒーターを形成するように基盤上に該金属材料と該絶縁物とを熱間スプレーする過程と、を具備することを特徴とする基盤上にヒーターを熱間スプレーする方法。
【請求項83】
反応ガスを提供する過程と、該反応ガスの存在下で該基盤上に該金属材料と該絶縁物とを熱間スプレーする過程と、を更に具備しており、該金属材料が反応生成物を作るように該反応ガスと反応し、該反応生成物が絶縁体を有することを特徴とする請求項82記載の方法。
【請求項84】
ハウジングを通るようガスを推進するガス流れ装置を提供する過程と、
抵抗加熱層を形成する材料を熱間スプレーする過程と、そして
該抵抗加熱層を該ガス流れ装置の表面に接合する過程と、を具備しており、該加熱層が該ハウジング内で該ガス流れを加熱するよう配置されることを特徴とする熱間スプレーされたガスヒーターを作る方法。
【請求項85】
該抵抗加熱層がアークワイヤ、フレームスプレー、高速酸素燃料、アークプラズマ、及び動的スプレー過程の少なくとも1つにより熱間スプレーされることを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項86】
該抵抗加熱層を該ガス流れ装置に接合するために該抵抗加熱層を該ガス流れ装置の表面上に熱間スプレーする過程を更に具備することを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項87】
該抵抗加熱層を基盤上に熱間スプレーする過程と、該基盤を該ガス流れ装置の表面に接合する過程と、を更に具備することを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項88】
該抵抗加熱層内に回路パターンを提供する過程を更に具備することを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項89】
該回路パターンが、除去可能なパターン化マスク上に抵抗加熱層を熱間スプレーする過程により提供されることを特徴とする請求項88記載の方法。
【請求項90】
該回路パターンが、該抵抗加熱層が該基盤上に熱間スプレーされた後、該抵抗加熱層の部分を除去することにより提供されることを特徴とする請求項88記載の方法。
【請求項91】
金属材料及び反応ガスを有する供給原料材料を提供する過程と、そして該反応ガスの存在下で該金属材料を熱間スプレーする過程と、を更に具備しており、該金属材料は反応生成物を作るように該反応ガスと反応し、該反応生成物が絶縁体を有することを特徴とする
請求項84記載の方法。
【請求項92】
該供給原料材料がコアを有する金属材料と該コア内の絶縁物とを備えており、該金属材料と該絶縁物とが抵抗加熱層を形成するように熱間スプレーされることを特徴とする請求項91記載の方法。
【請求項93】
絶縁材料を提供する過程と、該絶縁材料上に該抵抗加熱層を形成する過程と、を更に具備することを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項94】
該絶縁材料を提供するようにマイカ材料を電気絶縁材料と混合する過程を更に具備しており、該絶縁材料が純粋マイカより大きい熱膨張係数を有することを特徴とする請求項93記載の方法。
【請求項95】
該抵抗加熱層が約0.762mm(0.030インチ)以下の厚さで形成されることを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項96】
該抵抗加熱層が約10−4Ω・cmより大きい材料抵抗率を有することを特徴とする請求項84記載の方法。
【請求項97】
ガス流れチャンネル内に乱流ガス流れを提供するように形作られた表面を有するガス流れチャンネルを備えるダクトを提供する過程と、そして
抵抗加熱層を形成するように材料を熱間スプレーする過程と、
該ガス流れチャンネル内で該ガス流れを加熱するように該抵抗加熱層を配置する過程と、を具備することを特徴とする乱流ガス流れダクトのヒーターシステムを作る方法。
【請求項98】
該抵抗加熱層が、アークワイヤ、フレームスプレー、高速酸素燃料、アークプラズマ、及び動的スプレー過程の少なくとも1つにより熱間スプレーされることを特徴とする請求項97記載の方法。
【請求項99】
該形作られた表面上に該抵抗加熱層を熱間スプレーする過程を更に具備することを特徴とする請求項97記載の方法。
【請求項100】
ヒーターパネルを形成するように該抵抗加熱層を基盤上に熱間スプレーする過程と、該ガス流れを加熱するように該ガス流れチャンネル内部に該ヒーターパネルを配置する過程と、を更に具備することを特徴とする請求項98記載の方法。
【請求項101】
該ヒーターパネルを配置する過程が、該ガス流れチャンネル内でガス流れの主な方向に対し或る角度で該ヒーターパネルを配置する過程を有することを特徴とする請求項100記載の方法。
【請求項102】
金属材料及び反応ガスを有する供給原料材料を提供する過程と、該反応ガスの存在下で該金属材料を熱間スプレーする過程と、を更に具備しており、該金属材料は反応生成物を作るように該反応ガスと反応し、該反応生成物は絶縁体を有することを特徴とする請求項97記載の方法。
【請求項103】
該供給原料材料がコアを有する金属材料と該コア内の絶縁物とを備えており、該金属材料と該絶縁物は抵抗加熱層を形成するように熱間スプレーされることを特徴とする請求項102記載の方法。
【請求項104】
絶縁材料を提供する過程と、該絶縁材料の上に該抵抗加熱層を形成する過程と、を更に
具備することを特徴とする請求項97記載の方法。
【請求項105】
該絶縁材料を提供するようにマイカ材料を電気絶縁材料と混合する過程を更に具備しており、該絶縁材料は純粋マイカより大きい熱膨張係数を有することを特徴とする請求項104記載の方法。
【請求項106】
該抵抗加熱層が約0.762mm(0.030インチ)以下の厚さで形成されることを特徴とする請求項97記載の方法。
【請求項107】
該抵抗加熱層が約10−4Ω・cmより大きい材料抵抗率を有することを特徴とする請求項97記載の方法。
【請求項108】
空洞内に配置された材料を調理するようにガス流れを空洞に提供するガス流れデバイスを有する調理用デバイスを提供する過程と、そして
対抗加熱層を形成するように材料を熱間スプレーする過程と、
該空洞に供給される該ガス流れを加熱するように該抵抗加熱層を配置する過程と、を具備することを特徴とするガス流れシステムを有する調理機器用ヒーターを作る方法。
【請求項109】
該空洞内に配置された材料を乾燥するように空洞にガス流れを提供するガス流れデバイスを有する乾燥機器と、そして
該空洞に供給される該ガス流れを加熱する熱間スプレーされたヒーターと、を具備することを特徴とするガス流れシステムを有する乾燥機器用ヒーター。
【請求項110】
該熱間スプレーされたヒーターが、該空洞に供給される該ガス流れ内に配置された面積ヒーターを備えることを特徴とする請求項109記載の乾燥機器用ヒーター。
【請求項111】
該乾燥機器が衣服乾燥機を有することを特徴とする請求項109記載のヒーター。
【請求項112】
ガスを受け入れるようにハウジングの底部に開口部を有し該入り口の上部に配置されガスが通って出る出口とを備えるハウジングと、そして
該ハウジングの内部でガスに熱を与える熱間スプレーされたヒーターと、を具備することを特徴とするルームヒーター。
【請求項113】
該ヒーターが幅木型ヒーターを具備することを特徴とする請求項112記載のルームヒーター。
【請求項114】
該絶縁材料が酸化マグネシウム、酸化アルミニウム及び酸化ジルコニウムを有するグループから選択されることを特徴とする請求項81記載の方法。
【請求項115】
マイカ粒子寸法及び/又はバインダー容積を変えることにより該材料の多孔度を調節する過程を更に具備することを特徴とする請求項81記載の方法。
【請求項116】
第1層に接合されたマイカの第2層を更に具備することを特徴とする請求項81記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2010−529394(P2010−529394A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−550904(P2009−550904)
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【国際出願番号】PCT/US2008/002221
【国際公開番号】WO2008/103372
【国際公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(509233873)サーモセラミツクス・インコーポレーテツド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【国際出願番号】PCT/US2008/002221
【国際公開番号】WO2008/103372
【国際公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(509233873)サーモセラミツクス・インコーポレーテツド (1)
【Fターム(参考)】
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