説明

ガラス板の研削方法及びその装置

【課題】ガラス板及び砥石の温度の上昇を抑えながらガラス板を研削することのできるガラス板の研削方法及びその装置を提供すること。
【解決手段】砥石2と、砥石2を回転させる回転手段3と、ガラス板4に当接する砥石2の外周面5の部位P1から離れた外周面5の部位P2に向けて冷却液6を噴出して、部位P2に冷却液6を付着させる噴出手段7と、砥石2及び噴出手段7をX方向及びX方向に直交するY方向に移動させる移動手段8と、噴出手段7を旋回させる旋回手段9とを具備しているガラス板の研削装置1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車、一般建造物等に用いられるガラス板の研削方法及びその装置に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
この種のガラス板の研削装置は、例えば、研削ホイールを電動モータの作動により回転させながらガラス板の周縁に当接させて、当該ガラス板を研削するようにしている。
【0003】
ところで、上述のようなガラス板の研削装置によりガラス板を研削すると、研削ホイール及びガラス板にはいわゆる摩擦熱が生じてこれらの温度は上昇する。ここで、例えば、上述のようなガラス板の研削装置により多量のガラス板を短時間で研削する場合、ガラス板及び研削ホイールの温度は急激に上昇する。従って、研削されるガラス板には、当該ガラス板が溶けることによるいわゆる焼けや、急激な温度変化に基づく熱応力によるいわゆる割れが生じ易くなり、また、研削ホイールは、その硬度が低くなることで、研削力が低下すると共に摩耗が促進される等の種々の弊害がある。
【0004】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ガラス板及び砥石の温度の上昇を抑えながらガラス板を研削することのできるガラス板の研削方法及びその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第一の態様のガラス板の研削方法は、砥石を回転させ、回転される砥石の外周面をガラス板に当接させて、ガラス板を研削するガラス板の研削方法であって、ガラス板に当接する砥石の外周面の部位から離れた砥石の外周面の他の部位に向けて冷却液を噴出して、当該他の部位に冷却液を供給することを含む。
【0006】
第一の態様のガラス板の研削方法によれば、ガラス板に当接する砥石の外周面の部位から離れた砥石の外周面の他の部位に向けて冷却液を噴出して、当該他の部位に冷却液を供給するため、前以て砥石を冷却することができ、而して、ガラス板及び砥石の温度の上昇を抑えながら多量のガラス板を短時間で研削することができる。
【0007】
本発明の第二の態様のガラス板の研削方法では、第一の態様の方法において、供給する冷却液がガラス板に当接する部位まで所望量残存するように、砥石の他の部位に向けて冷却液を噴出する。第二の態様の研削方法によれば、供給する冷却液がガラス板に当接する部位まで所望量残存する結果、ガラス板に当接する砥石の部位における摩擦熱をも冷却液によって吸収することができる。
【0008】
本発明の第三の態様のガラス板の研削方法では、第一又は第二の態様の方法において、ガラス板の表面に対して他の冷却液を、当該他の冷却液がガラス板の表面上をガラス板に当接する砥石の外周面の部位に向かって流れるように、噴出する。第三の態様の研削方法によれば、他の冷却液がガラス板の表面上をガラス板に当接する砥石の外周面の部位に向かって流れる結果、砥石に当接するガラス板の部位及びその近傍に蓄積される熱を当該冷却液によって吸収することができる。
【0009】
本発明の第一の態様のガラス板の研削装置は、砥石と、この砥石を回転させる回転手段と、ガラス板に当接する砥石の外周面の部位から離れた砥石の外周面の他の部位に向けて、冷却液を噴出して、当該他の部位に冷却液を付着させる噴出手段とを具備している。
【0010】
第一の態様のガラス板の研削装置によれば、ガラス板に当接する砥石の外周面の部位から離れた砥石の外周面の他の部位に向けて冷却液を噴出して、当該他の部位に冷却液を供給する噴出手段を具備しているため、前以て砥石を冷却することができ、而して、ガラス板及び砥石の温度の上昇を抑えながら多量のガラス板を短時間で研削することができる。
【0011】
本発明の第二の態様のガラス板の研削装置では、第一の態様の研削装置において、噴出手段は、供給する冷却液がガラス板に当接する部位まで所望量残存するように、砥石の他の部位に向けて冷却液を噴出するようになっている。第二の態様の研削装置によれば、供給する冷却液がガラス板に当接する部位まで所望量残存する結果、ガラス板に当接する砥石の部位における摩擦熱をも冷却液によって吸収することができる。
【0012】
本発明の第三の態様のガラス板の研削装置では、第一又は第二の態様の研削装置において、噴出手段は、ガラス板の表面に対して他の冷却液を、当該他の冷却液がガラス板の表面上をガラス板に当接する砥石の外周面の部位に向かって流れるように、噴出するようになっている。第三の態様の研削装置によれば、他の冷却液がガラス板の表面上をガラス板に当接する砥石の外周面の部位に向かって流れる結果、砥石に当接するガラス板の部位及びその近傍に蓄積される熱を当該他の冷却液によって吸収することができる。
【0013】
本発明の第四の態様のガラス板の研削装置では、第一から第三のいずれかの態様の研削装置において、噴出手段は、砥石の他の部位における周縁部を囲む囲み体と、この囲み体に設けられた冷却液供給路とを具備している。第四の態様の研削装置によれば、囲み体と冷却液供給路との協働により、砥石の他の部位における周縁部に対して冷却液を効果的に供給することができる。
【0014】
第四の態様の研削装置において、囲み体は、本発明の第五の態様のガラス板の研削装置のように、ガラス板に接触しない位置で砥石の周縁部を囲むように配されているのが好ましい。
【0015】
また囲み体は、本発明の第六の態様のガラス板の研削装置のように、砥石の他の部位における周縁部を覆うように配された凹状部と、この凹状部に配されていると共に、冷却液供給路からの冷却液が噴出される噴出口とを具備していてもよい。
【0016】
更に、囲み体は、好ましくは本発明の第七の態様のガラス板の研削装置のように、回転手段により砥石に与えられる回転力に起因して、凹状部及び砥石の他の部位における周縁部によって規定される空間から流出する冷却液の流出量を規制する規制板を具備している。第七の態様の研削装置によれば、規制板でもって前以て空間に冷却液を収集、保溜することができて、この保溜された冷却液を砥石の他の部位における周縁部に確実に供給することができ、しかも、砥石の回転と共に生じる空気流を阻止できて、冷却液の過剰な飛散をなくすことができる。
【0017】
本発明のガラス板の研削装置は、その第八の態様の研削装置のように、砥石及び噴出手段を移動させる移動手段を具備していてもよく、また、その第九の態様の研削装置のように、噴出手段を旋回させる旋回手段を具備していてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ガラス板及び砥石の温度の上昇を抑えながらガラス板を研削することのできるガラス板の研削方法及びその装置を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は本発明の実施の形態の好ましい例の正面図である。
【図2】図2は図1に示す例の側面説明図である。
【図3】図3は図1に示す例の一部拡大側面説明図である。
【図4】図4は図3に示すIV−IV矢視説明図である。
【図5】図5は図3に示すV−V線矢視断面説明図である。
【図6】図6は図3に示すIV−IV線矢視断面における一部切欠き説明図である。
【図7】図7は図1に示す例の一部拡大断面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に本発明の実施の形態を、図に示す好ましい例に基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
【0021】
図1から図7において、本例のガラス板の研削装置1は、砥石2と、砥石2を回転させる回転手段3と、ガラス板4に当接する砥石2の外周面5の部位P1から離れた外周面5の部位P2に向けて冷却液6を噴出して、部位P2に冷却液6を供給する噴出手段7と、砥石2及び噴出手段7をX方向及びX方向に直交するY方向に移動させる移動手段8と、噴出手段7を旋回させる旋回手段9とを具備している。
【0022】
ダイヤモンド砥粒を含んでいる砥石2は、環状体からなっており、その中心部で電動モータ20の出力回転軸21の一端に固定されている。
【0023】
回転手段3は、電動モータ20を具備しており、電動モータ20の作動により出力回転軸21の回転軸心を中心として砥石2をC方向に回転させるようになっている。
【0024】
噴出手段7は、砥石2の部位P2における周縁部25を囲む囲み体26と、囲み体26を支持している支持体27と、囲み体26及び支持体27に設けられた冷却液供給路28(以下「供給路28」という。)と、供給路28に連通している管31と、管31を介して供給路28に冷却液6を送り込む送り込み手段(図示せず)と、ガラス板4の一方の面32に対して冷却液6を、冷却液6がガラス板4の面32上を部位P1に向かって流れるように、噴出する噴出装置33とを具備している。
【0025】
部位P1がガラス板4に当接している際に、ガラス板4に接触しない位置に配されている囲み体26は、周縁部25を覆うように配された凹状部40と、凹状部40に配されていると共に、供給路28からの冷却液6が噴出される噴出口41と、噴出口41及び中空部63に連通している中空部42と、回転手段3により砥石2に与えられるC方向の回転力に起因して、凹状部40及び周縁部25によって規定される空間43から砥石2のC方向の回転に連れて流出する冷却液6の流出量を規制する規制板44とを具備している。
【0026】
凹状部40は、互いに対向する内面50及び51と、内面50及び51の夫々に連接する側内面52とから形成されている。側内面52は、部位P2に対向して配されている。
【0027】
噴出口41は、供給路28からの冷却液6を部位P2に向けて噴出するように、側内面52に配されていると共に、中空部42を介して供給路28に連通している。
【0028】
空間43は、内面50及び51と、側内面52と、外周面5と、周縁部25における砥石2の一方の面55と、面55に対向する砥石2の他方の面56と、規制板44の内面57とによって規定されている。
【0029】
規制板44は、本例では、その端面60と外周面5との間の隙間58の幅が2mm程度となるように、囲み体26に配されている。
【0030】
ブラケット29を介して旋回自在基台103に支持された支持体27は、本例では、砥石2の外周面5に沿って伸びるように形成されており、その一端61側で囲み体26を支持している。支持体27は、その他端62側がガラス板4の面32上に位置するように配されている。支持体27は、囲み体26の中空部42及び管31に連通している中空部63を具備している。管31は、支持体27の他端62に取り付けられている。
【0031】
供給路28は、上述の中空部42及び63によって規定されており、供給路28には、送り込み手段から管31を介して冷却液6が送り込まれるようになっている。
【0032】
噴出装置33は、支持体27の他端62側に配されており、供給路28からの冷却液6を部位P1近傍におけるガラス板4の面32に向けて噴出する複数の噴出口70を具備している。中空部63に連通した複数の噴出口70の夫々は、冷却液6を噴出する方向が、部位P1側に向かうように傾斜して支持体27に穿設されている。
【0033】
以上の噴出手段7によれば、送り込み手段から冷却液6が管31を介して供給路28に送り込まれることで噴出口41及び70から冷却液6を噴出させ、噴出口41から噴出した冷却液6を部位P2に供給すると共に、噴出口70から噴出した冷却液6をガラス板4の面32に供給することによって、砥石2及びガラス板4を冷却する。
【0034】
移動手段8は、砥石2及び噴出手段7をX方向に移動させるX方向移動装置80と、砥石2及び噴出手段7をY方向に移動させるY方向移動装置81とを具備している。
【0035】
X方向移動装置80は、上フレーム82に取り付けられた電動モータ83と、両端で軸受84を介して上フレーム82に回転自在に支持されており、一端が電動モータ83の出力回転軸にプーリ、ベルト等85を介して連結されているX方向に伸びたボールねじ軸86と、ボールねじ軸86に螺合したナットを固着したスライダ87と、スライダ87がX方向に移動自在に嵌合しており、上フレーム82に取り付けられたX方向に伸びた一対の案内レール88とを具備しており、案内レール88は、スライダ87のX方向の移動を案内するようになっている。スライダ87には、取付体105、回転軸101及び旋回自在基台103等を介して砥石2及び噴出手段7が取り付けられている。
【0036】
X方向移動装置80は、電動モータ83の作動により、その出力回転軸の回転で、プーリー、ベルト等85を介してボールねじ軸86を回転させ、ボールねじ軸86の回転で、ボールねじ軸86と螺合したナットを固着したスライダ87をX方向に移動させる。これにより、スライダ87に、取付体105、回転軸101等を介して取り付けられている砥石2及び噴出手段7をガラス板4に対してX方向に移動させる。
【0037】
Y方向移動装置81は、基台90に取り付けられた電動モータ91と、両端で軸受92を介して基台90に回転自在に支持されており、一端が電動モータ91の出力回転軸に連結されたY方向に伸びたボールねじ軸93と、ボールねじ軸93に螺合したナットを固着したスライダ94と、スライダ94がY方向に移動自在に嵌合しており、基台90に取り付けられたY方向に伸びた一対の案内レール95と、スライダ94に固定されたガラス板4の他方の面96を吸着して支持する吸着支持台97とを具備しており、案内レール95は、スライダ94のY方向の移動を案内するようになっている。
【0038】
Y方向移動装置81は、電動モータ91の作動により、その出力回転軸の回転でボールねじ軸93を回転させ、ボールねじ軸93の回転で、ボールねじ軸93と螺合したナットを固着したスライダ94と共に吸着支持台97をY方向に移動させる。これにより、吸着支持台97に支持されたガラス板4を、砥石2及び噴出手段7に対してY方向に移動させる。
【0039】
旋回手段9は、電動モータ100と、一端が電動モータ100の出力回転軸に連結したZ方向に伸びた回転軸101と、回転軸101の他端を挟持する挟持体102と、挟持体102に取り付けられていると共に、電動モータ20が装着されている旋回自在基台103と、電動モータ100が取り付けられていると共に、回転軸101を軸受104を介して回転自在に支持している取付体105とを具備しており、取付体105はスライダ87に固定されている。旋回自在基台103には、回転軸101の回転軸心の延長線上に、電動モータ20の出力回転軸21の回転軸心が位置するように、電動モータ20が取り付けられている。
【0040】
旋回手段9は、電動モータ100の作動により回転軸101を回転させ、回転軸101の回転で挟持体102、旋回自在基台103を介して電動モータ20を旋回させることによって、電動モータ20に支持体27等を介して取り付けられている囲み体26を、囲み体26がガラス板4の研削すべき縁部120に対して常に所定の角度位置に位置するように、旋回させるようになっている。
【0041】
以下、本例のガラス板の研削装置1によるガラス板4の研削動作について説明すると、まず、電動モータ20の作動により砥石2をC方向に回転させ、回転される砥石2をX方向移動装置80及びY方向移動装置81によりガラス板4に対してX方向及びY方向に移動させて、砥石2の外周面5をガラス板4の研削すべき縁部120に当接させる。ここで、噴出手段7は、砥石2のX方向移動装置80及びY方向移動装置81によるX方向及びY方向の移動と共にX方向及びY方向に移動され、砥石2がガラス板4に当接する際に、送り込み手段から送り込まれる冷却液6を噴出口41及び70の夫々から噴出させることで、砥石2の部位P2及びガラス板4の面32に供給する。
【0042】
次に、X方向移動装置80及びY方向移動装置81により、砥石2並びに噴出手段7の支持体27及び囲み体26をガラス板4の縁部120に沿って移動させると共に、部位P2に供給された冷却液6が部位P1まで所望量残存するように、旋回手段9により囲み体26を、囲み体26がガラス板4の研削すべき縁部120に対して所定の角度位置に位置するように、旋回させる。空間43から流出する冷却液6の流出量は、当該冷却液6の過剰な飛散が生じないように、規制板44によって規制されている。
【0043】
以上のように、本例のガラス板の研削装置1は、ガラス板4に当接する砥石2及び冷却液6を噴出している噴出手段7を縁部120に沿って移動させることによってガラス板4及び砥石2を冷却しながら研削する。そして研削装置1によれば、部位P2に冷却液6を供給するようになっているため、前以て砥石2を冷却することができ、而して、ガラス板4及び砥石2の温度の上昇を抑えながらガラス板4を研削できる。
【0044】
尚、噴出手段7により噴出する冷却液6は、本例では、水からなるが、これに代えて、気体や研磨用砥粒が混在する冷却液を用いてもよい。
【0045】
また、本例のガラス板の研削装置1の噴出手段7は、単一の囲み体26を具備しているが、これに代えて、部位P1から離れた砥石2の外周面5の複数の部位における周縁部25を囲む複数の囲み体を具備していてもよい。
【0046】
更に、本例のガラス板の研削装置1では、旋回自在基台103に対して電動モータ20を固定的に装着したが、この固定的装着に代えて、旋回自在基台103と電動モータ20との間に、当該旋回自在基台103にX方向に摺動自在に嵌合したX方向スライドと、X方向スライドにY方向に摺動自在に嵌合したY方向スライドと、Y方向スライドに摺動自在に嵌合したZ方向スライドとを設けると共に、このZ方向スライドに電動モータ20を装着し調節ねじを回すことにより、X方向スライド、Y方向スライド及びZ方向スライドの夫々を旋回自在基台103に対してX方向、Y方向及びZ方向に移動調節できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 ガラス板の研削装置
2 砥石
3 回転手段
4 ガラス板
5 外周面
P1、P2 部位
6 冷却液
7 噴出手段
8 移動手段
9 旋回手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
砥石を回転させ、回転される砥石の外周面をガラス板に当接させて、ガラス板を研削するガラス板の研削方法であって、ガラス板に当接する砥石の外周面の部位から離れた砥石の外周面の他の部位に向けて冷却液を噴出して、当該他の部位に冷却液を供給するガラス板の研削方法。
【請求項2】
供給する冷却液がガラス板に当接する部位まで所望量残存するように、砥石の他の部位に向けて冷却液を噴出する請求項1に記載のガラス板の研削方法。
【請求項3】
ガラス板の表面に対して他の冷却液を、当該他の冷却液がガラス板の表面上をガラス板に当接する砥石の外周面の部位に向かって流れるように、噴出する請求項1又は2に記載のガラス板の研削方法。
【請求項4】
砥石と、この砥石を回転させる回転手段と、ガラス板に当接する砥石の外周面の部位から離れた砥石の外周面の他の部位に向けて冷却液を噴出して、当該他の部位に冷却液を供給する噴出手段とを具備しているガラス板の研削装置。
【請求項5】
噴出手段は、供給する冷却液がガラス板に当接する部位まで所望量残存するように、砥石の他の部位に向けて冷却液を噴出するようになっている請求項4に記載のガラス板の研削装置。
【請求項6】
噴出手段は、ガラス板の表面に対して他の冷却液を、当該他の冷却液がガラス板の表面上をガラス板に当接する砥石の外周面の部位に向かって流れるように、噴出するようになっている請求項4又は5に記載のガラス板の研削装置。
【請求項7】
噴出手段は、砥石の他の部位における周縁部を囲む囲み体と、この囲み体に設けられた冷却液供給路とを具備している請求項4から6のいずれか一項に記載のガラス板の研削装置。
【請求項8】
囲み体は、ガラス板に接触しない位置で砥石の周縁部を囲むように配されている請求項7に記載のガラス板の研削装置。
【請求項9】
囲み体は、砥石の他の部位における周縁部を覆うように配された凹状部と、この凹状部に配されていると共に、冷却液供給路からの冷却液が噴出される噴出口とを具備している請求項7又は8に記載のガラス板の研削装置。
【請求項10】
囲み体は、回転手段により砥石に与えられる回転力に起因して、凹状部及び砥石の他の部位における周縁部によって規定される空間から流出する冷却液の流出量を規制する規制板を具備している請求項9に記載のガラス板の研削装置。
【請求項11】
砥石及び噴出手段を移動させる移動手段を具備している請求項4から10のいずれか一項に記載のガラス板の研削装置。
【請求項12】
噴出手段を旋回させる旋回手段を具備している請求項4から11のいずれか一項に記載のガラス板の研削装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−58265(P2010−58265A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−277993(P2009−277993)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【分割の表示】特願2002−69355(P2002−69355)の分割
【原出願日】平成14年3月13日(2002.3.13)
【出願人】(000174220)坂東機工株式会社 (51)
【Fターム(参考)】