説明

キサンチン誘導体、その製法及びその医薬組成物としての使用

【課題】酵素ジペプチジルペプチダーゼ-IV(DPP-IV)の活性に対する阻害作用を示す新規化合物及びこれを含有する医薬組成物を提供すること。
【解決手段】下記一般式(I)(式中、R1〜R4は、請求項1で定義されるものに等しい)で示されるキサンチン、その互変異性体、立体異性体、混合物、プロドラッグ又は塩。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、有用な薬理学的特性、特に酵素ジペプチジルペプチダーゼ-IV(DPP-IV)の活性に対して阻害効果を有する下記一般式の新規な置換キサンチン、その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物、そのプロドラッグ及びその塩、特に無機若しくは有機酸又は無機若しくは有機塩基とのその生理学的に許容しうる塩、その製法、及び増加したDPP-IV活性に付随する病気又は状態、或いはDPP-IV活性を減少させることによって予防又は軽減可能な病気又は状態、特にI型若しくはII型糖尿病の予防又は治療のためのその使用、一般式(I)の化合物又はその生理学的に許容しうる塩を含有する医薬組成物並びにその製造方法に関する。
【化1】

従って、本発明は、有用な薬理学的特性を有する上記一般式Iの化合物、該薬理学的に有効な化合物を含有する医薬組成物、その使用及びその製造方法に関する。
【0002】
上記一般式I中、
1は、基Raで置換されているC1-3-アルキル基を表し、同時に
aは、1,4-ジヒドロ-キナゾリニル又は3,4-ジヒドロ-キナゾリニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子によって置換されていてもよい)、
3,4-ジヒドロ-イソキノリニル、1H-ベンゾ[d][1,2]オキサジニル、4H-ベンゾ[e][1,3]オキサジニル、4H-ベンゾ[d][1,3]オキサジニル又は2H-ベンゾ[1,4]オキサジニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよく、かつ該ヘテロサイクリル部分内でメチレン基がカルボニル基で置換されていてもよい)、
4H-ベンゾ[e][1,3]チアジニル、4H-ベンゾ[d][1,3]チアジニル又は2H-ベンゾ[1,4]チアジニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよ
く、該ヘテロサイクリル部分内でメチレン基がカルボニル基で置換されていてもよく、かつイオウ原子がスルフィニル若しくはスルホニル基で置換されていてもよい)、
2-オキソ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジニル又は2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよい)、
2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピニル又は5-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよく、かつ該ヘテロサイクリル部分内でメチレン基がカルボニル基で置換されていてもよい)、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]オキサゼピニル又は2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b][1,4]オキサゼピニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよく、かつ該ヘテロサイクリル部分内でメチレン基がカルボニル基で置換されていてもよい)、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]チアゼピニル又は2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b][1,4]チアゼピニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよく、該ヘテロサイクリル部分内でメチレン基がカルボニル基で置換されていてもよく、かつイオウ原子がスルフィニル若しくはスルホニル基で置換されていてもよい)、
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,3,4]オキサジアゼピニル基(該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよい)、
11H-ジベンゾ[b,e]アゼピニル又は5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよく、かつ該ヘテロサイクリル部分内のメチレン基が酸素若しくはイオウ原子、カルボニル、スルフィニル、スルホニル若しくはイミノ基(Rxで置換されており、ここで、
xは、水素原子又はC1-4-アルキル、C2-4-アルケニル、C2-4-アルキニル、C3-6-シクロアルキル、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル、アリール、アリール-C1-3-アルキル、ヒドロキシ-C2-4-アルキル、C1-3-アルキルオキシ-C2-4-アルキル、C3-6-シクロアルキルオキシ-C2-4-アルキル、アミノ-C2-4-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C2-4-アルキル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C2-4-アルキル、C1-3-アルキル-カルボニル、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル-C1-3-アルキル、アリール-カルボニル、C1-3-アルキル-スルホニル若しくはアリール-スルホニル基を表す)で置換されていてもよい)、
フェナントリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジニル、ベンゾ[f]キノキサリニル、5H-ジベンゾ[d,f][1,3]ジアゼピニル、5H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピニル、チエノ[3,2-b][1,4]ベンゾオキサゼピニル又は3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデン基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよい)、
ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾリル、ジベンゾフラニル、インドリジニル、1H-ペルイミジニル基、
ピラゾロ[1,5-c]キナゾリニル基又はイミダゾ[2,1-a]イソキノリニル若しくはイミダゾ[1,2-a]イソキノリニル基を表し、
【0003】
同時に上記基Raは、基R10〜R13で置換されていてもよく、さらにC1-3-アルキル基で置換されていてもよく、かつ
10は、水素原子、
フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、
1-4-アルキル、ヒドロキシ、又はC1-4-アルキルオキシ基、
ニトロ、アミノ、C1-3-アルキルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)アミノ、シアノ-C1-3-アルキルアミノ、[N-(シアノ-C1-3-アルキル)-N-C1-3-アルキル-アミノ]、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル-C1-3-アルキルアミノ、ピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、モルフォリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、又は4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル基、
1-3-アルキル-カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アリール-C1-3-アルキル-カルボニルアミノ、C1-3-アルキルオキシ-カルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、C1-3-アルキル-アミノカルボニルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)アミノカルボニルアミノ、ピロリジン-1-イル-カルボニルアミノ、ピペリジン-1-イル-カルボニルアミノ、モルフォリン-4-イル-カルボニルアミノ、ピペラジン-1-イル-カルボニルアミノ若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-カルボニルアミノ、C1-3-アルキル-スルホニルアミノ、 ビス-(C1-3-アルキルスルホニル)-アミノ、アミノスルホニルアミノ、C1-3-アルキルアミノ-スルホニルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)アミノ-スルホニルアミノ、ピロリジン-1-イル-スルホニルアミノ、ピペリジン-1-イル-スルホニルアミノ、モルフォリン-4-イル-スルホニルアミノ、ピペラジン-1-イル-スルホニルアミノ若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-スルホニルアミノ、(C1-3-アルキルアミノ)チオカルボニルアミノ、(C1-3-アルキルオキシ-カルボニルアミノ)カルボニルアミノ、アリールスルホニルアミノ若しくはアリール-C1-3-アルキル-スルホニルアミノ基、
N-(C1-3-アルキル)-C1-3-アルキル-カルボニルアミノ、N-(C1-3-アルキル)-アリールカルボニルアミノ、N-(C1-3-アルキル)-アリール-C1-3-アルキル-カルボニルアミノ、N-(C1-3-アルキル)-C1-3-アルキルオキシ-カルボニルアミノ、N-(アミノカルボニル)-C1-3-アルキルアミノ、N-(C1-3-アルキル-アミノカルボニル)-C1-3-アルキルアミノ、N-[ジ-(C1-3-アルキル)アミノカルボニル]-C1-3-アルキルアミノ、N-(C1-3-アルキル)-C1-3-アルキル-スルホニルアミノ、N-(C1-3-アルキル)-アリールスルホニルアミノ若しくはN-(C1-3-アルキル)-アリール-C1-3-アルキル-スルホニルアミノ基、
2-オキソ-イミダゾリジン-1-イル、2,4-ジオキソ-イミダゾリジン-1-イル、2,5-ジオキソ-イミダゾリジン-1-イル若しくは2-オキソ-ヘキサヒドロピリミジン-1-イル基(3位の該窒素原子が各場合にメチル若しくはエチル基で置換されていてもよい)、
シアノ、カルボキシ、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル、アミノカルボニル、C1-3-アルキル-アミノカルボニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノカルボニル、ピロリジン-1-イル-カルボニル、ピペリジン-1-イル-カルボニル、モルフォリン-4-イル-カルボニル、ピペラジン-1-イル-カルボニル若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-カルボニル基、
1-3-アルキル-カルボニル若しくはアリールカルボニル基、
カルボキシ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル-C1-3-アルキル、シアノ-C1-3-アルキル、アミノカルボニル-C1-3-アルキル、C1-3-アルキル-アミノカルボニル-C1-3-アルキル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノカルボニル-C1-3-アルキル、ピロリジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキル、ピペリジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキル、モルフォリン-4-イル-カルボニル-C1-3-アルキル、ピペラジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキル若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキル基、
【0004】
カルボキシ-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル-C1-3-アルキルオキシ、シアノ-C1-3-アルキルオキシ、アミノカルボニル-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキル-アミノカルボニル-C1-3-アルキルオキシ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノカルボニル-C1-3-アルキルオキシ、ピロリジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキルオキシ、ピペリジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキルオキシ、モルフォリン-4-イル-カルボニル-C1-3-アルキル-オキシ、ピペラジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキルオキシ若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキルオキシ基、
ヒドロキシ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルオキシ-C1-3-アルキル、アミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキル、ピロリジン-1-イル-C1-3-アルキル、ピペリジン-1-イル-C1-3-アルキル、モルフォリン-4-イル-C1-3-アルキル、ピペラジン-1-イル-C1-3-アルキル、4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-C1-3-アルキル基、
ヒドロキシ-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキルオキシ-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキルスルファニル-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキルスルフィニル-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキルスルホニル-C1-3-アルキルオキシ、アミノ-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキルオキシ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキルオキシ、ピロリジン-1-イル-C1-3-アルキルオキシ、ピペリジン-1-イル-C1-3-アルキルオキシ、モルフォリン-4-イル-C1-3-アルキルオキシ、ピペラジン-1-イル-C1-3-アルキルオキシ、4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-C1-3-アルキルオキシ基、
メルカプト、C1-3-アルキルスルファニル、C1-3-アルキルスルフィニル、C1-3-アルキルスルホニル、C1-3-アルキルスルホニルオキシ、アリールスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルファニル、トリフルオロメチルスルフィニル若しくはトリフルオロメチルスルホニル基、
スルホ、アミノスルホニル、C1-3-アルキル-アミノスルホニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノスルホニル、ピロリジン-1-イル-スルホニル、ピペリジン-1-イル-スルホニル、モルフォリン-4-イル-スルホニル、ピペラジン-1-イル-スルホニル若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-スルホニル基、
メチル若しくはメトキシ基(1〜3個のフッ素原子で置換されている)、
エチル若しくはエトキシ基(1〜5個のフッ素原子で置換されている)、
2-4-アルケニル若しくはC2-4-アルキニル基、
3-4-アルケニルオキシ若しくはC3-4-アルキニルオキシ基、
3-6-シクロアルキル若しくはC3-6-シクロアルキルオキシ基、
3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル若しくはC3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキルオキシ基
又は
アリール、アリールオキシ、アリール-C1-3-アルキル若しくはアリール-C1-3-アルキルオキシ基を表し、
11及びR12(同一又は異なってよい)は、各場合、水素原子、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、C1-3-アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ若しくはC1-3-アルキルオキシ基又はシアノ基を表し、或いは
11とR12が隣接炭素原子に結合している場合、R11とR12が一緒にメチレンジオキシ、ジフルオロメチレンジオキシ、エチレンジオキシ又は直鎖C3-5-アルキレン基をも表し、かつ
13は、水素原子、フッ素、塩素若しくは臭素原子、トリフルオロメチル、C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルキルオキシ基を表し、
【0005】
2は、水素原子、
1-6-アルキル基、
2-4-アルケニル基、
3-4-アルキニル基、
3-6-シクロアルキル基、
3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル基、
テトラヒドロフラン-3-イル、テトラヒドロピラン-3-イル、テトラヒドロピラン-4-イル、テトラヒドロフラニルメチル若しくはテトラヒドロピラニルメチル基、
アリール基、
アリール-C1-4-アルキル基、
アリール-C2-3-アルケニル基、
アリールカルボニル-C1-2-アルキル基、
ヘテロアリール-C1-3-アルキル基、
フラニルカルボニルメチル、チエニルカルボニルメチル、チアゾリルカルボニルメチル若しくはピリジルカルボニルメチル基、
1-4-アルキル-カルボニル-C1-2-アルキル基、
3-6-シクロアルキル-カルボニル-C1-2-アルキル基、
アリール-A-C1-3-アルキル基(Aは酸素若しくはイオウ原子、イミノ、C1-3-アルキルイミノ、スルフィニル若しくはスルホニル基を表す)、
1-4-アルキル基(基Rbで置換されており、同時に
bは、シアノ、カルボキシ、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル、アミノカルボニル、C1-3-アルキルアミノ-カルボニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-カルボニル、ピロリジン-1-イルカルボニル、ピペリジン-1-イルカルボニル、モルフォリン-4-イルカルボニル、
ピペラジン-1-イルカルボニル、4-メチルピペラジン-1-イルカルボニル若しくは4-エチルピペラジン-1-イルカルボニル基を表す)、
又はC2-4-アルキル基(基Rcで置換されており、同時に
cは、ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ、アミノ、C1-3-アルキルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、ピロリジン-1-イル, ピペリジン-1-イル、モルフォリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、4-メチル-ピペラジン-1-イル若しくは4-エチル-ピペラジン-1-イル基を表し、かつ該キサンチン構造の3位の該環窒素原子から少なくとも2個の炭素原子で隔てられている)を表し、
3は、C3-8-アルキル基、
1-3-アルキル基(基Rdで置換されており、同時に
dは、C3-7-シクロアルキル基(任意に1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
5-7-シクロアルケニル基(任意に1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
アリール基又は
フラニル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジル若しくはピラジニル基を表し、同時に上記ヘテロ環式基は、各場合、1若しくは2個のC1-3-アルキル基、又は1個のフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子又はトリフルオロメチル、シアノ若しくはC1-3-アルキルオキシ基で置換されていてもよい)
3-8-アルケニル基、
フッ素、塩素若しくは臭素原子又はトリフルオロメチル基で置換されているC3-6-アルケニル基、
3-8-アルキニル基、
アリール基又は
アリール-C2-4-アルケニル基を表し、
かつ
【0006】
4は、アゼチジン-1-イル若しくはピロリジン-1-イル基(3位でアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ基によって置換されており、かつさらに1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
ピペリジン-1-イル若しくはヘキサヒドロアゼピン-1-イル基(3位又は4位でアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ基によって置換されており、かつさらに1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
3-アミノ-ピペリジン-1-イル基(該ピペリジン-1-イル-部分は、さらにアミノカルボニル、C1-2-アルキル-アミノカルボニル、ジ-(C1-2-アルキル)アミノカルボニル、ピロリジン-1-イル-カルボニル、(2-シアノ-ピロリジン-1-イル)-カルボニル、チアゾリジン-3-イル-カルボニル、(4-シアノ-チアゾリジン-3-イル)カルボニル、ピペリジン-1-イルカルボニル若しくはモルフォリン-4-イルカルボニル基で置換されている)、
3-アミノ-ピペリジン-1-イル基(該ピペリジン-1-イル-部分は、さらに4位又は5位でヒドロキシ若しくはメトキシ基によって置換されている)
3-アミノ-ピペリジン-1-イル基(2位又は6位の該メチレン基は、カルボニル基で置換されている)、
ピペリジン-1-イル若しくはヘキサヒドロアゼピン-1-イル基(3位でアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基によって置換されており、各場合、該ピペリジン-1-イル若しくはヘキサヒドロアゼピン-1-イル基の炭素骨格上の2個の水素原子は直鎖アルキレンブリッジで置換されており、同時にこのブリッジは、該2個の水素原子が同一炭素原子上に位置する場合は2〜5個の炭素原子を含み、或いは該水素原子が隣接炭素原子上に位置する場合は1〜4個の炭素原子を含み、或いは該水素原子が1個の原子で隔てられている炭素原子上に位置する場合は1〜4個の炭素原子を含み、或いは該2個の水素原子が2個の原子で隔てられている炭素原子上に位置する場合は1〜3個の炭素原子を含む)
アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル若しくはヘキサヒドロアゼピン-1-イル基(アミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
ピペラジン-1-イル若しくは[1,4]ジアゼパン-1-イル基(該炭素骨格上で任意に1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
3-イミノ-ピペラジン-1-イル、3-イミノ-[1,4]ジアゼパン-1-イル若しくは5-イミノ-[1,4]ジアゼパン-1-イル基(該炭素骨格上で任意に1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
[1,4]ジアゼパン-1-イル基(任意に1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよく、6位でアミノ基によって置換されている)、
3-7-シクロアルキル基(アミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されている)、
3-7-シクロアルキル基(アミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
3-7-シクロアルキル-C1-2-アルキル基(該シクロアルキル部分はアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されている)、
3-7-シクロアルキル-C1-2-アルキル基(該シクロアルキル部分はアミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
3-7-シクロアルキルアミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されており、該シクロアルキル部分上の2個の窒素原子は、少なくとも2個の炭素原子で相互に隔てられている)、
N-(C3-7-シクロアルキル)-N-(C1-3-アルキル)-アミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されており、該シクロアルキル部分上の2個の窒素原子は、少なくとも2個の炭素原子で相互に隔てられている)、
3-7-シクロアルキルアミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基
で置換されている)、
N-(C3-7-シクロアルキル)-N-(C1-3-アルキル)-アミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
3-7-シクロアルキル-C1-2-アルキル-アミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されている)、
N-(C3-7-シクロアルキル-C1-2-アルキル)-N-(C1-2-アルキル)-アミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されている)、
【0007】
3-7-シクロアルキル-C1-2-アルキル-アミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
N-(C3-7-シクロアルキル-C1-2-アルキル)-N-(C1-2-アルキル)-アミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
19-C2-4-アルキルアミノ基(R19は、該C2-4-アルキルアミノ部分から少なくとも2個の炭素原子で隔てられており、かつ
19はアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基を表す)、R19-C2-4-アルキルアミノ基(該C2-4-アルキルアミノ部分の窒素原子はC1-3-アルキル基で置換されており、かつR19は該C2-4-アルキルアミノ部分の窒素原子から少なくとも2個の炭素原子で隔てられており、同時にR19は前記定義どおりである)、
アミノ基(基R20で置換されており、ここで、
20は、アゼチジン-3-イル、アゼチジン-2-イルメチル、アゼチジン-3-イルメチル、ピロリジン-3-イル、ピロリジン-2-イルメチル、ピロリジン-3-イルメチル、ピペリジン-3-イル, ピペリジン-4-イル、ピペリジン-2-イルメチル、ピペリジン-3-イルメチル若しくはピペリジン-4-イルメチル基を表し、同時にR20について言及した基は、それぞれ1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
アミノ基(基R20及びC1-3-アルキル基で置換されており、R20は前記定義どおりであり、同時にR20について言及した基は、それぞれ1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
19-C3-4-アルキル基(該C3-4-アルキル部分は直鎖であり、さらに1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよく、同時にR19は前記定義どおりである)、
3-アミノ-2-オキソ-ピペリジン-5-イル若しくは3-アミノ-2-オキソ-1-メチル-ピペリジン-5-イル基、
ピロリジン-3-イル、ピペリジン-3-イル、ピペリジン-4-イル、ヘキサヒドロアゼピン-3-イル若しくはヘキサヒドロアゼピン-4-イル基(1位でアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ基によって置換されている)、
又はアゼチジン-2-イル-C1-2-アルキル、アゼチジン-3-イル-C1-2-アルキル、ピロリジン-2-イル-C1-2-アルキル、ピロリジン-3-イル、ピロリジン-3-イル-C1-2-アルキル、ピペリジン-2-イル-C1-2-アルキル、ピペリジン-3-イル、ピペリジン-3-イル-C1-2-アルキル、ピペリジン-4-イル若しくはピペリジン-4-イル-C1-2-アルキル基(上記基は、それぞれ1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)を表し、
同時に、上記基の定義で言及したアリール基は、フェニル若しくはナフチル基を意味し、相互独立的にRhで一若しくは二置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なってよく、かつRhは、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、アミノ、アミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルスルホニル、アセチルアミノ、メチルスルホニルアミノ、C1-3-アルキル、シクロプロピル、エテニル、エチニル、ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ、ジフルオロメトキシ若しくはトリフルオロメトキシ基を表し、
上記基の定義で言及したヘテロアリール基は、ピロリル、フラニル、チエニル、ピリジル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、キノリニル若しくはイソキノリニル基、
又はピロリル、フラニル、チエニル若しくはピリジル基(1若しくは2個のメチン基が窒素原子で置換されている)、
又はインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、キノリニル若しくはイソキノリニル基(1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されている)を意味し、
かつ上記ヘテロアリール基は、Rhで一若しくは二置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なってよく、Rhは前記定義どおりであり、
かつ、特に指定しない限り、上記アルキル、アルケニル及びアルキニル基は、直鎖又は分岐していてよく、
その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物、そのプロドラッグ及び塩を含む。
【0008】
生体内で分解しうる1個以上の基を含有する上記一般式Iの化合物はいわゆるプロドラッグである。
上記基の定義で言及したカルボキシ基は、生体内でカルボキシ基に変換しうる基又は生理的条件下で負に荷電する基で置換されていてもよく、
かつさらに上記基の定義で言及したアミノ及びイミノ基は、生体内で分解しうる基で置換されていてもよい。このような基は、例えば、WO 98/46576及びN.M. Nielsenら, International Journal of Pharmaceutics 39, 75-85 (1987)に記載されている。
【0009】
生体内でカルボキシ基に変換しうる基は、例えば、ヒドロキシメチル基、アルコールでエステル化されたカルボキシ基を意味し、ここで、該アルコール部分は、好ましくはC1-6-アルカノール、フェニル-C1-3-アルカノール、C3-9-シクロアルカノール(C5-8-シクロアルカノールはさらに1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、C5-8-シクロアルカノール(3又は4位のメチレンが酸素原子又はイミノ基(任意にC1-3-アルキル、フェニル-C1-3-アルキル、フェニル-C1-3-アルキルオキシカルボニル若しくはC2-6-アルカノイル基で置換されていてもよい)で置換されており、かつ該シクロアルカノール部分がさらに1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、C4-7-シクロアルケノール、C3-5-アルケノール、フェニル-C3-5-アルケノール、C3-5-アルキノール又はフェニル-C3-5-アルキノール(但し、該酸素原子への結合は二重若しくは三重結合を保有する炭素原子から始まらない)、C3-8-シクロアルキル-C1-3-アルカノール、ビシクロアルカノール(全部で8〜10個の炭素原子を有し、該ビシクロアルキル部分内でさらに1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、1,3-ジヒドロ-3-オキソ-1-イソベンゾフラノール又は下記式
p-CO-O-(RqCRr)-OH
(式中、
pは、C1-8-アルキル、C5-7-シクロアルキル、C1-8-アルキルオキシ、C5-7-シクロアルキルオキシ、フェニル若しくはフェニル-C1-3-アルキル基を表し、
qは、水素原子、C1-3-アルキル、C5-7-シクロアルキル若しくはフェニル基を表し、かつ
rは、水素原子又はC1-3-アルキル基を表す)のアルコールであり、
生理的条件下で負に荷電する基は、例えば、テトラゾール-5-イル、フェニルカルボニルアミノカルボニル、トリフルオロメチルカルボニルアミノカルボニル、C1-6-アルキルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、ベンジルスルホニルアミノ、トリフルオロメチルスルホニルアミノ、C1-6-アルキルスルホニルアミノカルボニル、フェニルスルホニルアミノカルボニル、ベンジルスルホニルアミノカルボニル又はペルフルオロ-C1-6-アルキルスルホニルアミノカルボニル基を意味し、
かつ生体内でイミノ又はアミノ基から分解しうる基は、例えば、ヒドロキシ基、アシル基、例えばフェニルカルボニル基(任意にフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルキルオキシ基で一若しくは二置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なってよい)、ピリジノイル基又はホルミル、アセチル、プロピオニル、ブタノイル、ペンタノイル若しくはヘキサノイル基のようなC116-アルカノイル基、3,3,3-トリクロロプロピオニル若しくはアリルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、tert.ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、ヘキソキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル、ノニルオキシカルボニル、デシルオキシカルボニル、ウンデシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニル、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、2,2,2-トリクロロエチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、tert.ブチルカルボニルオキシ、ペンチルカルボニルオキシ、ヘキシルカルボニルオキシ、オクチルカルボニルオキシ、ノニルカルボニルオキシ、デシルカルボニルオキシ、ウンデシルカルボニルオキシ、ドデシルカルボニルオキシ若しくはヘキサデシルカルボニルオキシ基のようなC1-16-アルキルオキシカルボニル若しくはC1-16-アルキルカルボニルオキシ基(水素原子が全体的若しくは部分的にフッ素若しくは塩素原子で置換されていてもよい)、ベンジルオキシカルボニル、フェニルエトキシカルボニル若しくはフェニルプロポキシカルボニル基のようなフェニル-C1-6-アルキルオキシカルボニル基、3-アミノ-プロピオニル基(該アミノ基は、C1-6-アルキル若しくはC3-7-シクロアルキル基で一若しくは二置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なってよい)、C1-3-アルキルスルホニル-C2-4-アルキルオキシカルボニル、C1-3-アルキルオキシ-C2-4-アルキルオキシ-C2-4-アルキルオキシカルボニル、Rp-CO-O-(RqCRr)-O-CO、C1-6-アルキル-CO-NH-(RsCRt)-O-CO又はC1-6-アルキル-CO-O-(RsCRt)-(RsCRt)-O-CO基(Rp〜Rrは前記定義どおりであり、Rs及びRt(同一又は異なってよい
)は水素原子又はC1-3-アルキル基を表す)を意味する。
【0010】
さらに、前記定義及び付随する記載で言及した2個より多くの炭素原子を含有する飽和アルキル及びアルキルオキシ部分は、別に明言しない限り、例えば、イソプロピル、tert.ブチル、イソブチル基などのようなその分岐異性体をも包含する。
2は、各場合、例えば水素原子、メチル、エチル、プロピル、2-プロピル、ブチル、2-ブチル、2-メチルプロピル、2-プロペン-1-イル、2-プロピン-1-イル、シクロプロピルメチル、ベンジル、2-フェニルエチル、フェニルカルボニルメチル、3-フェニルプロピル、2-ヒドロキシエチル、2-メトキシエチル、2-エトキシエチル、2-(ジメチルアミノ)エチル、2-(ジエチルアミノ)エチル、2-(ピロリジノ)エチル、2-(ピペリジノ)エチル、2-(モルフォリノ)エチル、2-(ピペラジノ)エチル、2-(4-メチルピペラジノ)エチル、3-ヒドロキシプロピル、3-メトキシプロピル、3-エトキシプロピル、3-(ジメチルアミノ)プロピル、3-(ジエチルアミノ)プロピル、3-(ピロリジノ)プロピル、3-(ピペリジノ)プロピル、3-(モルフォリノ)プロピル、3-(ピペラジノ)プロピル、3-(4-メチルピペラジノ)プロピル、カルボキシメチル、(メトキシカルボニル)メチル、(エトキシカルボニル)メチル、2-カルボキシエチル、2-(メトキシカルボニル)エチル、2-(エトキシカルボニル)エチル、3-カルボキシプロピル、3-(メトキシカルボニル)プロピル、3-(エトキシカルボニル)プロピル、(アミノカルボニル)メチル、(メチルアミノカルボニル)メチル、(ジメチルアミノカルボニル)メチル、(ピロリジノカルボニル)メチル、(ピペリジノカルボニル)メチル、(モルフォリノカルボニル)メチル、2-(アミノカルボニル)エチル、2-(メチルアミノカルボニル)エチル、2-(ジメチルアミノカルボニル)エチル、2-(ピロリジノカルボニル)エチル、2-(ピペリジノカルボニル)エチル、2-(モルフォリノカルボニル)エチル、シアノメチル又は2-シアノエチル基を表す。
【0011】
3は、例えば、メチル、エチル、プロピル、2-プロピル、ブチル、2-ブチル、2-メチルプロピル、ペンチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、シクロプロピルメチル、(1-メチルシクロプロピル)メチル、(2-メチルシクロプロピル)メチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2-(シクロプロピル)エチル-、2-プロペン-1-イル、2-メチル-2-プロペン-1-イル、3-フェニル-2-プロペン-1-イル、2-ブテン-1-イル、4,4,4-トリフルオロ-2-ブテン-1-イル、3-ブテン-1-イル、2-クロロ-2-ブテン-1-イル、2-ブロモ-2-ブテン-1-イル、3-クロロ-2-ブテン-1-イル、3-ブロモ-2-ブテン-1-イル、2-メチル-2-ブテン-1-イル、3-メチル-2-ブテン-1-イル、2、3-ジメチル-2-ブテン-1-イル、3-トリフルオロメチル-2-ブテン-1-イル、3-メチル-3-ブテン-1-イル、 1-シクロペンテン-1-イルメチル、(2-メチル-1-シクロペンテン-1-イル)メチル、1-シクロヘキセン-1-イルメチル、2-(1-シクロペンテン-1-イル)エチル、2-プロピン-1-イル、2-ブチン-1-イル、3-ブチン-1-イル、フェニル、メチルフェニル、ベンジル、フルオロベンジル、クロロベンジル、ブロモベンジル、メチルベンジル、メトキシベンジル、1-フェニルエチル、2-フェニルエチル、3-フェニルプロピル、2-フラニルメチル、3-フラニルメチル、2-チエニルメチル又は3-チエニルメチル基を表しうる。
【0012】
4は、例えば、3-アミノピロリジン-1-イル、3-アミノピペリジン-1-イル、3-(メチルアミノ)-ピペリジン-1-イル、3-(エチルアミノ)-ピペリジン-1-イル、3-(ジメチルアミノ)-ピペリジン-1-イル、3-(ジエチルアミノ)-ピペリジン-1-イル、3-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[N-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)-アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[N-メチル-N-(3-ヒドロキシプロピル)-アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(カルボキシメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(メトキシカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(エトキシカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[N-メチル-N-(メトキシカルボニルメチル)-アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[N-メチル-N-(エトキシカルボニルメチル)-アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(2-カルボキシエチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-{[2-(メトキシカルボニル)エチル]アミノ}-ピペリジン-1-イル、3-{[2-(エトキシカルボニル)エチル]アミノ}-ピペリジン-1-イル、3-{N-メチル-N-[2-(メトキシカルボニル)エチル]-アミノ}-ピペリジン-1-イル、3-{N-メチル-N-[2-(エトキシカルボニル)エチル]-アミノ}-ピペリジン-1-イル、3-[(アミノカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(メチルアミノカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(ジメチルアミノカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(エチルアミノカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(ジエチルアミノカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(ピロリジン-1-イルカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(2-シアノピロリジン-1-イルカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(4-シアノチアゾリジン-3-イルカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(2-アミノカルボニルピロリジン-1-イルカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(2-カルボキシピロリジン-1-イルカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(2-メトキシカルボニルピロリジン-1-イルカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(2-エトキシカルボニルピロリジン-1-イルカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(ピペリジン-1-イルカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-[(モルフォリン-4-イルカルボニルメチル)アミノ]-ピペリジン-1-イル、3-アミノ-2-メチル-ピペリジン-1-イル、3-アミノ-3-メチル-ピペリジン-1-イル、3-アミノ-4-メチル-ピペリジン-1-イル、3-アミノ-5-メチル-ピペリジン-1-イル、3-アミノ-6-メチル-ピペリジン-1-イル、2-アミノ-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-8-イル、6-アミノ-2-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクタ-2-イル、4-アミノピペリジン-1-イル、3-アミノ-ヘキサヒドロアゼピン-1-イル、4-アミノ-ヘキサヒドロアゼピン-1-イル、ピペラジン-1-イル、[1,4]ジアゼパン-1-イル、3-アミノシクロペンチル、3-アミノシクロヘキシル、3-(メチルアミノ)-シクロヘキシル、3-(エチルアミノ)-シクロヘキシル、3-(ジメチルアミノ)-シクロヘキシル、3-(ジエチルアミノ)-シクロヘキシル、4-アミノシクロヘキシル、(2-アミノシクロプロピル)アミノ、(2-アミノシクロブチル)アミノ、(3-アミノシクロブチル)アミノ、(2-アミノシクロペンチル)アミノ、(3-アミノシクロペンチル)アミノ、(2-アミノシクロヘキシル)アミノ又は(3-アミノシクロヘキシル)アミノ基を表しうる。
【0013】
上記一般式Iの好ましい化合物は、式中、
1が基Raで置換されいるメチル基を表し、ここで、
aは、1,4-ジヒドロ-キナゾリニル若しくは3,4-ジヒドロ-キナゾリニル基、
3,4-ジヒドロ-イソキノリニル基、
1H-ベンゾ[d][1,2]オキサジニル若しくは1-オキソ-1H-ベンゾ[d][1,2]オキサジニル基、
4H-ベンゾ[e][1,3]オキサジニル若しくは4-オキソ-4H-ベンゾ[e][1,3]オキサジニル基、
4H-ベンゾ[d][1,3]オキサジニル若しくは4-オキソ-4H-ベンゾ[d][1,3]オキサジニル基、
2H-ベンゾ[1,4]オキサジニル若しくは2-オキソ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジニル基、
4H-ベンゾ[e][1,3]チアジニル若しくは4-オキソ-4H-ベンゾ[e][1,3]チアジニル基、
4H-ベンゾ[d][1,3]チアジニル若しくは2H-ベンゾ[1,4]チアジニル基、
2-オキソ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジニル若しくは2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジニル基、
2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル若しくは2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル基、
4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピニル若しくは4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピニル基、
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル基、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]オキサゼピニル若しくは2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b][1,4]オキサゼピニル基、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]チアゼピニル-2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b][1,4]チアゼピニル基、
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,3,4]オキサジアゼピニル基、
11H-ジベンゾ[b,e]アゼピニル若しくは11-オキソ-11H-ジベンゾ[b,e]アゼピニル基、
11H-ベンゾ[e]ピリド[3,2-b]アゼピニル基、
5H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピニル若しくはジベンゾ[b,f][1,4]オキサゼピニル基、
ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピニル、5-オキソ-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピニル若しくは5,5-ジオキソ-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピニル基、
5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニル若しくは5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル基、
フェナントリジニル、ベンゾ[c][1,5]ナフチリジニル、ベンゾ[h][1,6]ナフチリジニル、ベンゾ[c][1,8]ナフチリジニル若しくは1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジニル基、
ベンゾ[f]キノキサリニル基、
5H-ジベンゾ[d,f][1,3]ジアゼピニル、5H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピニル若しくはチエノ[3,2-b][1,4]ベンゾオキサゼピニル基、
3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデン基、
ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾリル基、
ジベンゾフラニル基、
インドリジニル基、
1H-ペルイミジニル基、
ピラゾロ[1,5-c]キナゾリニル基又は
イミダゾ[2,1-a]イソキノリニル若しくはイミダゾ[1,2-a]イソキノリニル基を表し、
同時に、上記基Raの該ベンゾ基は基R10〜R12で置換されており、かつ上記基Raの該アルキレン単位は、1若しくは2個のC1-3-アルキル若しくはC1-3-アルキルオキシ-カルボニル基(該基は同一又は異なってよい)、又は1個のトリフルオロメチル基で置換されていてもよく、上記基Raの該イミノ基はC1-3-アルキル基で置換されていてもよく、かつ
10は、水素原子、
フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、
1-3-アルキル若しくはシクロプロピル基、
ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ若しくはシクロプロピルオキシ基、
ニトロ、アミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ基、
1-3-アルキル-カルボニルアミノ若しくはC1-3-アルキル-スルホニルアミノ基、
シアノ、カルボキシ、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル、アミノカルボニル、C1-3-アルキル-アミノカルボニル若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノカルボニル基、
メルカプト、C1-3-アルキルスルファニル、C1-3-アルキルスルフィニル若しくはC1-3-アルキルスルホニル若しくはアミノスルホニル基又は
ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ若しくはトリフルオロメトキシ基を表し、かつ
11及びR12(同一又は異なってよい)は、各場合、水素原子、フッ素、塩素若しくは臭素原子、メチル、トリフルオロメチル又はメトキシ基を表し、
2が水素原子、
1-3-アルキル基、
3-6-シクロアルキル基又は
フェニル基(任意に、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、アミノ、アミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルスルホニル、アセチルアミノ、メチルスルホニルアミノ、C1-3-アルキル、シクロプロピル、エテニル、エチニル、ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ、ジフルオロメトキシ若しくはトリフルオロメトキシ基で一若しくは二置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なってよい)を表し、
3が2-ブテン-1-イル若しくは3-メチル-2-ブテン-1-イル基、
2-ブチン-1-イル基又は
1-シクロペンテン-1-イルメチル基を表し、
かつ
4が(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)基を表し、
同時に、特に明言しない限り、上記アルキル基は直鎖又は分岐していてよい、化合物、その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物及び塩である。
【0014】
上記一般式Iの特に好ましい化合物は、式中、
1が基Raで置換されているメチル基を表し、ここで
aは、1,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イル若しくは3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イル基、
3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イル基、
1H-ベンゾ[d][1,2]オキサジン-4-イル若しくは1-オキソ-1H-ベンゾ[d][1,2]オキサジン-4-イル基、
4H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-2-イル若しくは4-オキソ-4H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-2-イル基、
4H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2-イル若しくは4-オキソ-4H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2-イル基、
2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-イル若しくは2-オキソ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-イル基、
4H-ベンゾ[e][1,3]チアジン-2-イル若しくは4-オキソ-4H-ベンゾ[e][1,3]チアジン-2-イル基、
4H-ベンゾ[d][1,3]チアジン-2-イル若しくは2H-ベンゾ[1,4]チアジン-3-イル基、
2-オキソ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-4-イル若しくは2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-4-イル基、
2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-5-イル若しくは2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-5-イル基、
4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-2-イル若しくは4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-2-イル基、
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-2-イル基、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]オキサアゼピン-5-イル若しくは2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b][1,4]オキサアゼピン-4-イル基、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]チアゼピン-5-イル若しくは2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b][1,4]チアゼピン-4-イル基、
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,3,4]オキサジアゼピン-2-イル基、
11H-ジベンゾ[b,e]アゼピン-6-イル若しくは11-オキソ-11H-ジベンゾ[b,e]アゼピン-6-イル基、
11H-ベンゾ[e]ピリド[3,2-b]アゼピン-6-イル基、
5H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン-11-イル若しくはジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル基、
ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、5-オキソ-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル若しくは5,5-ジオキソ-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル基、
5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル若しくは5H-ジベンゾ[b,f]アゼピン-10-イル基、
フェナントリジン-6-イル、ベンゾ[c][1,5]ナフチリジン-6-イル、ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン-5-イル、ベンゾ[c][1,8]ナフチリジン-6-イル若しくは1,2,3,4-テトラヒドロ-フ
ェナントリジン-6-イル基、
ベンゾ[f]キノキサリン-6-イル基、
5H-ジベンゾ[d,f][1,3]ジアゼピン-6-イル、5H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-11-イル若しくはチエノ[3,2-b][1,4]ベンゾオキサゼピニル-9-イル基、
3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデン基、
ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール-5-イル基、
ジベンゾフラン-2-イル基、
インドリジン-2-イル基、
1H-ペルイミジン-2-イル基、
ピラゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-イル基又は
イミダゾ[2,1-a]イソキノリン-2-イル若しくはイミダゾ[1,2-a]イソキノリン-2-イル基を表し、
同時に、上記基Raの該ベンゾ基は基R10〜R12で置換されており、かつ上記基Raの該アルキレン単位は、1若しくは2個のメチル-若しくはメトキシ-カルボニル基(該基は同一又は異なってよい)、又は1個のトリフルオロメチル基で置換されていてもよく、上記基Raの該イミノ基はメチル基で置換されていてもよく、かつ
10は水素原子、
フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、
メチル若しくはエチル基、
ヒドロキシ、メトキシ若しくはエトキシ基又は
ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ若しくはトリフルオロメトキシ基を表し、かつ
11及びR12(同一又は異なってよい)は、それぞれ水素原子、フッ素、塩素若しくは臭素原子、メチル、トリフルオロメチル又はメトキシ基を表し、
2が水素原子又は
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル若しくはシクロプロピル基を表し、 R3が2-ブテン-1-イル若しくは3-メチル-2-ブテン-1-イル基、
2-ブチン-1-イル基又は
1-シクロペンテン-1-イルメチル基を表し、
かつ
4が(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)基を表す、化合物、
その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物及び塩である。
【0015】
上記一般式Iの最も特に好ましい化合物は、式中、
1が3-メトキシカルボニル-3-メチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イルメチル基、1-メチル-2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-4-イルメチル基、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]オキサアゼピン-5-イルメチル基、
2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-5-イルメチル基、
フェナントリジン-6-イルメチル若しくは1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジン-6-イルメチル基、
11H-ジベンゾ[b,e]アゼピン-6-イルメチル基、
ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イルメチル基、
3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデンメチル基、
3-トリフルオロメチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イルメチル基、
3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イルメチル基、
5-メチル-5H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン-11-イルメチル基、
8-メチル-ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イルメチル基、
ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール-5-イルメチル基、
8-メチル-フェナントリジン-6-イルメチル基、
1-メチル-フェナントリジン-6-イルメチル基、
4-メチル-フェナントリジン-6-イルメチル基、
ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン-5-イルメチル基、
ピラゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-イル基、
ベンゾ[c][1,8]ナフチリジン-6-イルメチル基、
ベンゾ[c][1,5]ナフチリジン-6-イルメチル基、
1H-ペルイミジン-2-イルメチル基、
ベンゾ[f]キノキサリン-6-イルメチル基又は
イミダゾ[2,1-a]イソキノリン-2-イルメチル若しくはイミダゾ[1,2-a]イソキノリン-2-イルメチル基を表し、
2がメチル又はシクロプロピル基を表し、
3が2-ブテン-1-イル、3-メチル-2-ブテン-1-イル又は2-ブチン-1-イル基を表し、
かつ
4が(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)基を表す、化合物、
その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物及び塩である。
【0016】
一般式Iの以下の化合物は特に好ましい。
(1) 1-[(1-メチル-2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-4-イル)メチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(2) 1-[(3-メトキシカルボニル-3-メチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イル]メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(3) 1-[(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-((E)-2-ブテン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(4) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(5) 1-[(1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(6) 1-[(11H-ジベンゾ[b,e]アゼピン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(7) 1-[(ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(8) 1-[(3-トリフルオロメチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(9) 1-[(ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(10) 1-[(3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(11) 1-[(5-メチル-5H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(12) 1-[(8-メチル-ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(13) 1-[(ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(14) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(15) 1-[(8-メチル-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(16) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((S)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン ,
(17) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(18) 1-[(1-メチル-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(19) 1-[(4-メチル-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(20) 1-[(ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(21) 1-[(ピラゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(22) 1-[(ベンゾ[c][1,8]ナフチリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(23) 1-[(ベンゾ[c][1,5]ナフチリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(24) 1-[(1H-ペルイミジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(25) 1-[(ベンゾ[f]キノキサリン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(26) 1-[(イミダゾ[2,1-a]イソキノリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(27) 1-[(イミダゾ[1,2-a]イソキノリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(28) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(29) 1-[(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]オキサアゼピン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン及び
(30) 1-[(3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデン)メチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
及びその塩。
【0017】
本発明によって、それ自体周知の方法、例えば以下の方法で一般式Iの化合物が得られる。
a)下記一般式の化合物の脱保護
【化2】

式中、R1、R2及びR3は前記定義どおりであり、かつ
4''は、前記R4について述べたイミノ、アミノ又はアルキルアミノ基を含む基の1つを表し、該イミノ、アミノ又はアルキルアミノ基が保護基で置換されている。
保護された前駆物質からのアミノ基の遊離は合成有機化学の標準的反応である。適切な保護基の多くの例がある。保護基の化学の概要は、Theodora W. Greene and Peter G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 第2版, 1991(John Wiley and Sons出版)、及びPhilip J. Kocienski, Protecting Groups,1994(Georg Thieme出版)に記載されている。
以下は、保護基の例である。
任意に塩化メチレン、酢酸エチル、ジオキサン、メタノール、イソプロパノール又はジエチルエーテルのような溶媒を用い、0℃〜80℃の温度で、例えばトリフルオロ酢酸又は塩酸のような酸と処理し、或いはブロモトリメチルシラン又はヨードトリメチルシランと処理することで分解しうるtert.-ブチルオキシカルボニル基、
酢酸又はテトラヒドロフランと弱酸水溶液の混合物のような溶媒中、0℃〜使用溶媒の沸点の温度で、例えば亜鉛又はカドミウムのような金属と処理することで分解しうる2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル基、及び
例えばパラジウム-木炭のような貴金属触媒と、例えばアルコール、酢酸エチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン又はこれら溶媒の混合物のような溶媒の存在下、0℃〜溶媒の沸点の温度での水素化分解によって、又は-20℃〜周囲温度の温度で塩化メチレン中三臭化ホウ素と処理し、又は0℃〜周囲温度の温度で塩化アルミニウム/アニソールと処理して分解しうるカルボベンジルオキシカルボニル基。
【0018】
b)下記一般式の化合物の脱保護と環化
【化3】

式中、R2及びR3は、前記定義どおりであり、
4''は前記R4について述べたイミノ、アミノ又はアルキルアミノ基を含む基の1つを表し、該イミノ、アミノ又はアルキルアミノ基が上記保護基の1つで置換されており、
Xは酸素若しくはイオウ原子、スルフィニル、スルホニル又はイミノ基(Rxで置換されている)を表し、かつ
該-CH2-CH2-X-フェニル単位はR10〜R14で置換されており、さらにC1-3-アルキル基で置換されていてもよく、
同時にRx及びR10〜R14は前記定義どおりであり、かつ
PGも上記保護基の1つを表し、
これら2個の保護基は、同時又は交互に分解しうる(実施例2参照)。
c)R1が、任意に請求項1〜4で定義したとおりの基で置換されていてもよい3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデンメチル基を表す、一般式Iの化合物を調製するため:
下記一般式の化合物の脱保護と脱水
【化4】

式中、該ベンゾ基はR10〜R14で置換されており、かつ
10〜R14並びにRx、R2及びR3は前記定義どおりであり、かつ
4''は前記R4について述べたイミノ、アミノ又はアルキルアミノ基を含む基の1つを表し、該イミノ、アミノ又はアルキルアミノ基が上記保護基の1つで置換されており、かつ脱水は該保護基の分解と同一反応条件下で行う(実施例3参照)。
【0019】
さらに、上述したように、得られた一般式Iの化合物をそのエナンチオマー及び/又はジアステレオマーに分割することができる。従って、例えば、シス/トランス混合物をそのシス及びトランス異性体に分割し、かつ少なくとも1個の光学的に活性な炭素原子を有する化合物は、そのエナンチオマーに分離することができる。
従って、例えば、クロマトグラフィーでシス/トランス混合物をそのシス及びトランス異性体に分割し、得られたラセミ化合物として存在する一般式Iの化合物をそれ自体周知の方法(Allinger N. L. and Eliel E. L. "Topics in Stereochemistry", Vol. 6, Wiley Interscience, 1971参照)でその光学対掌体に分割し、かつ少なくとも2個の不斉炭素原子を有する一般式Iの化合物は、それ自体周知の方法、例えばクロマトグラフィー及び/又は分別結晶を用い、その物理化学的差異に基づいてそのジアステレオマーに分割することができ、これら化合物がラセミ形態で得らた場合は、引き続き上述したようにそれらをエナンチオマーに分割することができる。
【0020】
エナンチオマーは、好ましくはキラル相上カラム分離、或いは光学的に活性な溶媒からの再結晶、或いは例えば光学的に活性な物質のエステル又はアミドのようなラセミ塩又は誘導体を形成する光学的に活性な物質、特に酸及びその活性化誘導体又はアルコールと反応させ、かつこうして得られた塩又は誘導体のジアステレオマー混合物を、例えばその溶解度の差異に基づいて分離し、同時に適切な薬剤の作用で純粋なジアステレオマー塩又は誘導体からフリーな対掌体を遊離させることによって分割する。慣用的な光学的に活性な酸は、例えば、酒石酸若しくはジベンゾイル酒石酸、ジ-O-p-トルオイル酒石酸、リンゴ酸、マンデル酸、樟脳スルホン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸又はキナ酸のD及びL-型である。光学的に活性なアルコールは、例えば、(+)-若しくは(-)-メタノールでよく、アミド中の光学的に活性なアシル基は、例えば、(+)-若しくは(-)-メチルオキシカルボニルでよい。
【0021】
さらに、式Iの化合物は、その塩、特に医薬用途のため、無機若しくは有機酸との生理学的に許容しうる塩に変換することができる。この目的で使用しうる酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、リン酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸又はマレイン酸が挙げられる。
さらに、このようにして得られた式Iの新規化合物がカルボキシ基を含む場合、所望により、引き続きそれらをその無機若しくは有機塩基との塩、特に医薬用途ではその生理学的に許容しうる塩に変換することができる。この目的に好適な塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルギニン、シクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンが挙げられる。
出発原料として使用する一般式II、III及びIVの化合物は文献公知の場合もあり、或いは文献公知の方法で得ることができる(実施例I〜XV参照)。
【0022】
既に前述したように、本発明の一般式Iの化合物及びその生理学的に許容しうる塩は、有用な薬理学的特性、特に酵素DPP-IVに対する阻害効果を有する。
この新規化合物の生物学的特性は、以下のように調査した。
該物質及びその対応する塩のDPP-IV活性を阻害する能力は、ヒト結腸癌細胞系Caco-2の
抽出物をDPP-IV源として用いる試験装備で実証することができる。DPP-IV発現を誘発する
ための該細胞の分化は、Reiherらによって、表題“腸管細胞系Caco-2の発現亢進”の論文(Proc. Natl. Acad. Sci. Vol. 90, ページ5757-5761(1993))に記載されているとおりに
行った。細胞抽出物は、緩衝液(10mM トリス HCl、0.15 M NaCl、0.04 t.i.u. アプロチニン、0.5% Nonidet-P40、pH 8.0)中に可溶化した細胞から、35,000gで30分間4℃で遠心分離(して細胞デブリを除去)することによって得た。
【0023】
DPP-IV検定は、以下のとおりに行った
50μlの基質溶液(AFC;AFCはアミド-4-トリフルオロメチルクマリンである)、最終濃度100μMを黒色微量定量プレートに入れた。20μlの検定緩衝液(最終濃度50mMのトリス HCl pH 7.8、50mM NaCl、1% DMSO)をピペットで入れた。30μlの可溶化Caco-2タンパク質(最終濃度は1ウェル当たり0.14μgのタンパク質)を添加して反応を開始させた。調査すべき試験物質は、通常予め20μl中で希釈して添加し、それに応じて検定緩衝液の量を減らした。反応は周囲温度で行い、60分間インキュベートした。次いで、Victor 1420 Multilabel Counter、励起波長405nm及び発光波長535nmで蛍光を測定した。ブランクの示度(0%の活性に相当)は、Caco-2タンパク質のない(検定緩衝液で容量を補充した)混合物で得、対照値(100%の活性に相当)は、物質を添加しない混合物で得た。問題の試験物質の力価(IC50値として表す)は、各場合、11個の測定点から成る用量/活性曲線から計算した。以下の結果が得られた。
【0024】
【表1】

【0025】
本発明に従って調製した化合物は、例えば10mg/kgの実施例1(2)の化合物をラットに経口投与した場合、該動物の挙動に変化が検出されなかったように、良い許容性を示す。
そのDPP-IV活性を阻害する能力に鑑み、本発明の一般式Iの化合物及びその対応する薬学的に許容しうる塩は、DPP-IV活性の阻害によって影響しうるすべての当該状態又は病気の治療に好適である。従って、本発明の化合物は、I型及びII型糖尿病、糖尿病の合併症、代謝性アシドーシス若しくはケトーシス、インスリン耐性、種々の原因の異脂肪血症、関節炎、アテローム性動脈硬化症及び関連疾患、肥満症、同種移植片移植並びにカルシトニン誘発骨粗しょう症のような病気又は状態の予防又は治療に適すると考えられる。さらに、これら物質は、例えば膵臓B細胞のアポトーシス又は壊死のようなB細胞の変性を防止することができる。本物質は、膵臓細胞の機能の向上又は回復にも適し、かつ膵臓B細胞の数とサイズを増やすためにも好適である。さらに、例えばGLP-1及びGLP-2のようなグルカゴン様ペプチドの役割と、そのDPP-IV阻害との連係に基づき、本発明の化合物は、とりわけ、鎮静又は心配を取り除く効果の達成に好適であり、かつ手術又はホルモンストレス反応後の異化状態に有利に作用し、或いは心筋梗塞後の死亡率又は罹患率の低減に適するようである。本物質は、上述した効果と関連し、またGLP-1又はGLP-2によって媒介されるすべての状態の治療にも好適である。本発明の化合物を利尿薬又は抗高血圧薬としても使用でき、かつ急性腎不全の予防及び治療に好適である。本物質は、慢性炎症性腸疾患の予防と治療にも好適である。従って、DPP-IVインヒビターと本発明の化合物とを用いて不妊症を治療し、或いは特に不妊症がインスリン耐性又は多嚢胞性卵巣症候群に関係している場合、ヒト又は哺乳類の不妊症を改善しうることも期待される。本物質は、低身長に関連する成長ホルモンの欠乏症の治療にも好適である。
【0026】
本発明の化合物は、他の活性物質と共に使用することもできる。このような併用に好適な治療薬としては、例えば、メトホルミン、スルホニルウレア(例えば、グリベンクラミド、トルブタミド、グリメピリド(glimepiride))、ナテグリニド(nateglinide)、レパグリニド、チアゾリジンジオン(例えば、ロシグリタゾン(rosiglitazone)、ピオグリタゾン(pioglitazone))、PPAR-γアゴニスト(例えば、GI 262570)、α-グリコシダーゼインヒビター(例えば、アカルボース(acarbose)、ボグリボース(voglibose))、α2アンタゴニスト、インスリン及びインスリン類似体、GLP-1及びGLP-1類似体(例えば、エキセンジン-4(exendin-4))又はアミリン(amylin)のような抗糖尿病薬が挙げられる。また、例えばグルコース-6-ホスファターゼ、又はフルクトース-1,6-ビスホスファターゼ、グリコーゲンホスホリラーゼ、グルカゴン受容体アンタゴニスト及びホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ、グリコーゲンシンターゼキナーゼ又はピルビン酸デヒドロキナーゼのインヒビターのような肝臓内のグルコース生産の調節解除に影響を与える物質である、タンパク質チロシンホスファターゼ1のインヒビター、HMG-CoA-レダクターゼインヒビター(例えば、シムバスタチン(simvastatin)、アトルバスタチン(atorvastatin))、フィブレート(例えば、ベンザフィブレート(bezafibrate)、フェノフィブレート(fenofibrate))、ニコチン酸とその誘導体のような脂質低減薬、例えばエゼチミベ(ezetimibe)のようなコレステロール吸収インヒビター、例えばコレスチラミンのような胆汁酸-結合物質、例えばCETPのインヒビター若しくはABC1の調節薬のようなHDL-上昇化合物、又はシブトラミン(sibutramine)若しくはテトラヒドロリポスタチンのような肥満症の治療用活性物質、又はSB-418790若しくはAD-9677のようなβ3-アゴニストも挙げられる。
【0027】
例えば、すべてのアンタゴニスト又はACEインヒビター、利尿薬、β-ブロッカー等、又はその組合せのような高血圧の治療用薬物と本化合物を併用することもできる。
このような効果を達成するために必要な用量は便宜上静脈内投与で、1〜100mg、好ましくは1〜30mg、経口投与で1〜1000mg、好ましくは1〜100mgであり、各場合、1日に1〜4回である。この目的のため、任意に他の活性物質と併用される、本発明によって調製される一般式Iの化合物は、1種以上の通常の不活性な担体及び/又は希釈剤、例えばコーンスターチ、ラクトース、グルコース、微結晶性セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、クエン酸、酒石酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース若しくは硬質脂肪のような脂肪物質又はこれらの適宜の混合物と共に、プレーン若しくはコーティング錠剤、カプセル剤、散剤、懸濁剤又は座剤のような通常のガレヌス製剤に組み入れることができる。
【0028】
以下の実施例は、本発明を説明することを意図する。
出発化合物の調製:
実施例I
1-[(1-メチル-2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-4-イル)メチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
4mlのN,N-ジメチルホルムアミド中の260mgの3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン、185mgの4-ブロモ-メチル-1-メチル-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-2,2-ジオキシド及び550mgの炭酸カリウムの混合物を周囲温度で約40時間撹拌する。薄層クロマトグラフィーでいかなる反応も検出できない場合、混合物を2時間60℃に加熱してから、反応が実際に完了するまで50℃でさらに15時間撹拌する。次いで、30mlの水を加え、生じた沈殿を吸引ろ過して乾燥させる。溶出液として石油エーテル/酢酸エチル(1:1)を用いるシリカゲルカラム上クロマトグラフィーで粗生成物を精製する。
収量:225mg(理論の59%)
Rf値:0.19(シリカゲル, 石油エーテル/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 640 [M+H]+
【0029】
以下の化合物は実施例Iと同様に得られる。
(1) 1-[(3-メトキシカルボニル-3-メチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イル]メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.42(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア水 = 95:5)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 632 [M+H]+
(2) 1-[2-(2-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチン
質量スペクトル (ESI+): m/z = 445, 447 [M+H]+
(3) 1-[2-(2-エトキシカルボニル-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
(N-メチルピロリジン-2-オン中60℃で行う)
Rf値:0.35 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 20:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 623 [M+H]+
(4) 1-[2-(2-ニトロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-((E)-2-ブテン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチン
質量スペクトル (ESI+): m/z = 462, 464 [M+H]+
(5) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.80(シリカゲル, 酢酸エチル)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 608 [M+H]+
(6) 1-[(1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.55(シリカゲル, 酢酸エチル/ 石油エーテル = 2:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 612 [M+H]+
(7) 1-[(11H-ジベンゾ[b,e]アゼピン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.40 (シリカゲル, シクロヘキサン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 622 [M+H]+
(8) 1-[(ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.70 (シリカゲル, 酢酸エチル/シクロヘキサン = 3:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 624 [M+H]+
(9) 1-[(3-トリフルオロメチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)- 8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.60(酸化アルミニウム, 石油エーテル/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 628 [M+H]+
(10) 1-[(ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.75(シリカゲル, 酢酸エチル)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 624 [M+H]+
(11) 1-[(3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.50(シリカゲル, 酢酸エチル)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 588 [M+H]+
(12) 1-[(メトキシカルボニル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
質量スペクトル (ESI+): m/z = 489 [M+H]+
(13) 1-シアノメチル-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
質量スペクトル (ESI+): m/z = 456 [M+H]+
(14) 1-[(5-メチル-5H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.60(シリカゲル, 塩化メチレン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 637 [M+H]+
(15) 1-[(8-メチル-ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.65(シリカゲル, 塩化メチレン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 638 [M+H]+
(16) 1-[(2-メチル-ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.70(シリカゲル, 塩化メチレン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 638 [M+H]+
(17) 1-[(ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.73(シリカゲル, 塩化メチレン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 549 [M+H]+
(18) 1-[(2-クロロ-ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.75(シリカゲル, 塩化メチレン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 658, 660 [M+H]+
(19) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.55(シリカゲル, 塩化メチレン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 634 [M+H]+
(20) 1-[(8-メチル-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.67 (シリカゲル, 塩化メチレン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 622 [M+H]+
(21)1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(S)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.75 (シリカゲル, 塩化メチレン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 608 [M+H]+
(22) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.60(シリカゲル, 塩化メチレン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 634 [M+H]+
(23) 1-[(ジベンゾフラン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.85(シリカゲル, 塩化メチレン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 597 [M+H]+
(24) 1-[(1-メチル-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.80(シリカゲル, 塩化メチレン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 622 [M+H]+
(25) 1-[(4-メチル-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.85(シリカゲル, 塩化メチレン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 622 [M+H]+
(26) 1-[(ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.54(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 94:6)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 609 [M+H]+
(27) 1-[(ピラゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.67(シリカゲル, 酢酸エチル)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 598 [M+H]+
(28) 1-[(ベンゾ[c][1,8]ナフチリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.40(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 95:5)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 609 [M+H]+
(29) 1-[(ベンゾ[c][1,5]ナフチリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.55(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 95:5)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 609 [M+H]+
(30) 1-シアノメチル-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.80(シリカゲル, 酢酸エチル)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 456 [M+H]+
(31) 1-[(ベンゾ[f]キノキサリン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.48(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 95:5)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 609 [M+H]+
(32)1-[(イミダゾ[2,1-a]イソキノリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.47 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 95:5)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 597 [M+H]+
(33)1-[(イミダゾ[1,2-a]イソキノリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.14 (シリカゲル, 酢酸エチル)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 597 [M+H]+
(34) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.20(シリカゲル, シクロヘキサン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 608 [M+H]+
【0030】
実施例II
4-ブロモ-メチル-1-メチル-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-2,2-ジオキシド
20mlの1,2-ジクロロエタン中の390mgの1,4-ジメチル-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-2,2-ジオキシドを332mgのN-ブロモスクシンイミド及び50mgの2,2-アゾジイソブチロニトリルと混ぜる。この黄色溶液を全10時間還流させてから周囲温度でさらに2日間放置する。反応混合物を水と塩化メチレンに分配し、有機相を水洗し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、エバポレートする。黄色ががった樹脂が残り、溶出液として石油エーテル/酢酸エチル(5:1〜4:1)を用いるシリカゲルカラムを通して精製する。4-ブロモ-メチル-1-メチル-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-2,2-ジオキシドと3-ブロモ-1,4-ジメチル-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-2,2-ジオキシドの混合物を得、そのままさらに反応させる。
収量:190mg(理論の35%)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 288, 290 [M+H]+
【0031】
以下の化合物は、実施例IIと同様に得られる。
(1) 5-ブロモメチル-ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン
Rf値:0.76(シリカゲル, 酢酸エチル/石油エーテル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 273, 275 [M+H]+
(2) 6-クロロメチル-ベンゾ[c][1,8]ナフチリジン
(四塩化炭素中、過酸化ベンゾイルの存在下、N-クロロスクシンイミドと行う)
Rf値:0.47(シリカゲル, 酢酸エチル/メタノール = 98:2)
(3) 6-ブロモメチル-ベンゾ[c][1,5]ナフチリジン
(四塩化炭素中、過酸化ベンゾイルの存在下で行う)
Rf値:0.64(シリカゲル, 酢酸エチル/石油エーテル = 1:2)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 273, 275 [M+H]+
(4) 6-ブロモメチル-ベンゾ[f]キノキサリン
(四塩化炭素中、過酸化ベンゾイルの存在下で行う)
Rf値:0.33 (シリカゲル, 酢酸エチル/石油エーテル = 1:5)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 273, 275 [M+H]+
【0032】
実施例III
3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
100mlのジメチルスルホキシド中の20.50gの3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチン、13.64gの3-tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ-ピペリジン及び20.27gの炭酸カリウムの混合物を115℃で4時間撹拌する。さらに2.50gの3-tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ-ピペリジンを添加し、反応混合物をさらに2時間115℃で撹拌する。冷ました反応溶液を1リットルの氷水上に注ぎ、生じた沈殿を吸引ろ過し、水洗して乾燥させる。
Rf値:0.60(シリカゲル, 酢酸エチル)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 433 [M+H]+
【0033】
以下の化合物は、実施例IIIと同様に得られる。
(1) 3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
融点:235-237℃
質量スペクトル (ESI+): m/z = 417 [M+H]+
(2) 1-[2-(2-ヒドロキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
質量スペクトル (ESI+): m/z = 551 [M+H]+
(3) 1-[2-(2-ニトロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-((E)-2-ブテン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.50(シリカゲル, シクロヘキサン/酢酸エチル = 1:2)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 582 [M+H]+
(4) 3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
質量スペクトル (ESI+): m/z = 417 [M+H]+
(5) 3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.70 (シリカゲル, 酢酸エチル)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 443 [M+H]+
(6) 3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(S)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.73(シリカゲル, 酢酸エチル)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 417 [M+H]+
(7) 3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.35(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 443 [M+H]+
(8) 1-[(インドリジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
Rf値:0.29 (シリカゲル, 石油エーテル/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 546 [M+H]+
【0034】
実施例IV
3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチン
15.37mlのヒューニッヒ塩基と9.98mlの3,3-ジメチルアリルブロマイドを200mlのN,N-ジメチルホルムアミド中の20.00gの3-メチル-8-ブロモ-キサンチンに加える。反応混合物を周囲温度で約半時間撹拌してから500mlの水で希釈する。生じた沈殿を吸引ろ過し、水洗して乾燥させる。
収量:20.50g(理論の80%)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 313, 315 [M+H]+
【0035】
以下の化合物は、実施例IVと同様に得られる。
(1) 3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチン
Rf値:0.72(シリカゲル, 酢酸エチル)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 297, 299 [M+H]+
(2) 3-メチル-7-((E)-2-ブテン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチン
質量スペクトル (ESI+): m/z = 299, 301 [M+H]+
(3) 3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチン
Rf値:0.45(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 323, 325 [M+H]+
【0036】
実施例V
1-クロロメチル-3-メチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-3-イル-カルボン酸メチル
2-(2-クロロ-アセチルアミノ)-2-メチル-3-フェニル-プロピオン酸メチルから、Dasら,Indian J. Chem. 1985, 24B, 1302と同様に調製する。
Rf値:0.52 (シリカゲル, 石油エーテル/酢酸エチル = 2:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 252, 254 [M+H]+
【0037】
実施例VI
1-(2-{2-[2-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-エトキシ]-フェニル}-2-オキソ-エチル)-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
187mgの2-ブロモ-エチル-カルバミン酸tert.-ブチルを6mlのN,N-ジメチルホルムアミド中の400mgの1-[2-(2-ヒドロキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチンと150mgの炭酸カリウムに加え、反応混合物を55℃で一晩中撹拌する。さらに90mgの2-ブロモ-エチル-カルバミン酸tert.-ブチルを添加する。55℃でさらに8時間後、反応が完了する。冷ました反応混合物を水と混ぜ、生じた沈殿を吸引ろ過し、水洗して乾燥させる。
収量:368mg(理論の73%)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 694 [M+H]+
【0038】
実施例VII
1-[2-(2-ヒドロキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチン
4℃で塩化メチレン中、4Åの分子ふるいの存在下、1-[2-(2-メトキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチンを三臭化ホウ素と処理して調製する。
質量スペクトル (ESI+): m/z = 431, 433 [M+H]+
【0039】
実施例VIII
1-[(1-ヒドロキシ-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1-イル)メチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
3mlのテトラヒドロフラン中の250mgの1-[2-(2-カルボキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン、404mgの炭酸アンモニウム、135mgのO-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N,N-テトラメチルウロニウム-テトラフルオロボレート、57mgのヒドロキシベンゾトリアゾール及び59μlのトリエチルアミンの混合物を周囲温度で8時間撹拌する。仕上げに反応混合物を30mlの酢酸エチルで希釈し、10%のクエン酸溶液、10%の炭酸カリウム溶液及び塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄する。有機相をエバポレートし、塩化メチレン/メタノール(98:2〜80:20)を用いるシリカゲルカラムを通してクロマトグラフ処理する。主生成物として環化化合物が得られる。
収量:160mg(理論の64%)
Rf値:0.40(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 9:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 594 [M+H]+
【0040】
実施例IX
1-[2-(2-カルボキシ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
25mlのメタノール中の2.60gの1-[2-(2-エトキシカルボニル-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチンと8mlの3N水酸化ナトリウム溶液の混合物を周囲温度2時間撹拌する。仕上げに反応混合物を24mlの1N塩酸で中和し、20mlの10%クエン酸溶液を加えてわずかに酸性にし、酢酸エチルで抽出する。混ぜ合わせた抽出液を塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、エバポレートする。
収量:2.00g(理論の80%)
Rf値:0.49(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 9:1)
質量スペクトル (ESI-): m/z = 593 [M-H]-
以下の化合物は実施例IXと同様に得られる。
(1) 1-カルボキシメチル-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
(エステル分解は、メタノールとテトラヒドロフランの混合物中、4Mの水酸化カリウム溶液で行う。)
質量スペクトル (ESI-): m/z = 473 [M-H]-
【0041】
実施例X
1-[(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-((E)-2-ブテン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
200mgの1-{2-[2-(2-クロロ-アセチルアミノ)-フェニル]-2-オキソ-エチル}-3-メチル-7-((E)-2-ブテン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン、5mlの濃アンモニア、2mlのテトラヒドロフラン及び2mlのメタノールの混合物を周囲温度で約1週間撹拌する。この黒っぽい反応混合物を14gのExtrelutのパックに添加し、20分後塩化メチレンで完全に洗い流す。ろ液をエバポレートし、溶出液として酢酸エチル/メタノール(10:0〜8:2)を用いるシリカゲルカラムを通してクロマトグラフ処理する。
収量:95mg(理論の51%)
Rf値:0.25(シリカゲル, シクロヘキサン/酢酸エチル = 2:8)
【0042】
実施例XI
1-{2-[2-(2-クロロ-アセチルアミノ)-フェニル]-2-オキソ-エチル}-3-メチル-7-((E)-2-ブテン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
51μlの塩化ブロモアセチルを1mlの塩化メチレン中の319mgの1-[2-(2-アミノ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-((E)-2-ブテン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチンと60μlのピリジンに添加する。反応混合物を35℃で2時間撹拌し、周囲温度に冷却後、0.5Mのクエン酸と混ぜる。有機相を分け、水相を塩化メチレンで抽出する。混ぜ合わせた有機相をエバポレートし、溶出液としてシクロヘキサン/酢酸エチル(6:4)を用いるシリカゲルカラムを通してクロマトグラフ処理する。
収量:210mg(理論の58%)
Rf値:0.50(シリカゲル, シクロヘキサン/酢酸エチル/イソプロパノール = 14:3:3)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 628, 630 [M+H]+
【0043】
以下の化合物は、実施例XIと同様に得られる。
(1) N-(1-ベンジル-2,2,2-トリフルオロ-エチル)-2-クロロ-アセトアミド
(反応は、トリエチルアミンの存在下でジエチルエーテル中塩化クロロアセチルと行う。)Rf値:0.45 (酸化アルミニウム, 石油エーテル/酢酸エチル = 5:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 266 [M+H]+
(2) 2-クロロ-N-(4-メチル-ビフェニル-2-イル)-アセトアミド
(反応は、ジイソプロピルエチルアミンの存在下で塩化クロロアセチルと行う。)
Rf値:0.82 (シリカゲル, シクロヘキサン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 260, 262 [M+H]+
(3) 2-クロロ-N-(6-メチル-ビフェニル-2-イル)-アセトアミド
(反応は、ジイソプロピルエチルアミンの存在下で塩化クロロアセチルと行う。)
Rf値:0.60(シリカゲル, シクロヘキサン/酢酸エチル = 3:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 260, 262 [M+H]+
(4) 2-クロロ-N-(3-メチル-ビフェニル-2-イル)-アセトアミド
(反応は、ジイソプロピルエチルアミンの存在下で塩化クロロアセチルと行う。)
Rf値:0.45 (シリカゲル, シクロヘキサン/酢酸エチル = 3:1)
【0044】
実施例XII
1-[2-(2-アミノ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-((E)-2-ブテン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
260mlのエタノール、85mlの水及び33mlg氷酢酸の混合物中、還流温度で6.34g1-[2-(2-ニトロ-フェニル)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-((E)-2-ブテン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチンを5.15gの鉄粉で還元して調製する。
収量:5.38g(理論の90%)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 552 [M+H]+
【0045】
実施例XIII
6-クロロメチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジン-ハイドロクロライド
110mgの6-ヒドロキシメチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジンを2.5mlの塩化メチレン中の60μlの塩化チオニルと0℃〜周囲温度で処理して調製する。
収量:140mg(理論の100%)
Rf値:0.50(シリカゲル, 石油エーテル/酢酸エチル = 5:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 232, 234 [M+H]+
【0046】
実施例XIV
6-ヒドロキシメチル-1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジン
氷浴で冷却しながら15mlのテトラヒドロフラン中の37mgの水素化ホウ素リチウムに10mlのテトラヒドロフラン中の350mgの1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジン-6-イル-カルボン酸エチルの溶液を5分以内で一滴ずつ添加する。氷浴を除去し、反応混合物を周囲温度でさらに2.5時間撹拌する。仕上げに、氷浴で冷却しながら該褐色溶液に2mlの1Mクエン酸を添加する。混合物を100mlの酢酸エチル及び50mlの水と撹拌し、4Nの水酸化ナトリウム溶液でpH10に調整する。有機相を分け、水洗し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、エバポレートする。溶出液として酢酸エチル/石油エーテル(1:4〜1:1)を用いるシリカゲルカラムを通してフラスコ残渣をクロマトグラフ処理する。
収量:120mg(理論の41%)
Rf値:0.40 (シリカゲル, 石油エーテル/酢酸エチル = 2:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 214 [M+H]+
【0047】
実施例XV
1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジン-6-イル-カルボン酸エチル
Gonsalvesらによって記載された方法(Tetrahedron 1992, 48, 6821)と同様に、3.90gの5,6,7,8-テトラヒドロ-ベンゾ[1,2,4]トリアジン-3-カルボン酸エチル(Sagiら, Heterocycles 1989, 29, 2253)の溶液を20mlのジオキサン中で還流させる。次いで、それぞれ20mlのジオキサンに溶かした8.22gのアントラニル酸と7.02gの亜硝酸イソアミルを2つの滴下ロートで同時に25分以内で一滴ずつ添加する。反応混合物をさらに30分間還流させる。仕上げに、冷ました暗褐色溶液を150mlのジエチルエーテルで希釈し、100mlの2N水酸化ナトリウム溶液と水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、エバポレートする。溶出液として酢酸エチル/石油エーテル(20:80〜50:50)を用いるシリカゲルカラムを通して褐色の油状フラスコ残渣をクロマトグラフ処理する。得られる生成物はまだいくらか不純物が混入しているが、いかなる精製もしないでさらに反応させる。
収量:380mg(理論の8%)
Rf値:0.55(シリカゲル, 石油エーテル/酢酸エチル = 2:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 256 [M+H]+
【0048】
実施例XVI
1-クロロメチル-3-トリフルオロメチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン
0.74mlのオキシ塩化リンと530mgのN-(1-ベンジル-2,2,2-トリフルオロ-エチル)-2-クロロ-アセトアミドを4.00gの温ポリリン酸に加え、この粘性反応混合物を1.5時間130℃で撹拌する。周囲温度の冷却後、反応混合物を氷水と撹拌し、吸引ろ過する。フィルターケークを酢酸エチルに溶かし、該溶液を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、エバポレートする。
白色固体が残る。
収量:415mg(理論の84%)
Rf値:0.55(酸化アルミニウム, 石油エーテル/酢酸エチル = 10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 248, 250 [M+H]+
【0049】
実施例XVII
1-[(3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
280mgの1-[2-(2-アミノ-ベンジルアミノ)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチンと4mlの氷酢酸を2時間加熱して沸点させる。次いで、反応混合物をエバポレートし、溶出液として塩化メチレン/酢酸エチル/メタノール(5:5:0〜5:4:1)を用いる酸化アルミニウム(活性段階III)のカラムを通してフラスコ残渣を精製する。所望の1-[(3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチンに加え、脱保護された1-[(3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチンも得られる。
収量:120mg(理論の44%)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 561 [M+H]+
【0050】
実施例XVIII
1-[2-(2-アミノ-ベンジルアミノ)-2-オキソ-エチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
3mlのN,N-ジメチルホルムアミド中の397mgの1-カルボキシメチル-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン、110mgの2-アミノ-ベンジルアミン及び460μlのジイソプロピルエチルアミンの混合物を272mgの(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N-テトラメチル-ウロニウム-テトラフルオロボレートと混ぜ、周囲温度2時間撹拌する。反応混合物をエバポレートし、残留物を15mlの1M水酸化ナトリウム溶液と捏ねて吸引ろ過する。フィルターケークを少量のエタノールとジエチルエーテルで洗浄して乾燥させる。
収量:400mg(理論の83%)
Rf値:0.68(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 9:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 579 [M+H]+
【0051】
実施例XIX
1-[(3-メチル-3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
0.5mlの1Mナトリウムメトキシド溶液を5mlのメタノール中の400mgの1-シアノメチル-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチンに加える。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌してからさらに150μlの1Mナトリウムメトキシド溶液を添加する。さらに2時間後、イミノエステルを生成するための反応が完了し、この反応混合物をメタノール中の1M酢酸で中和する。3mlのメタノール中の130mgの2-メチルアミノメチル-フェニルアミンの溶液を加え、反応混合物を3時間還流させる。蒸留でメタノール溶媒を除去し、残留物を水と撹拌し、吸引ろ過して乾燥させる。
収量:250mg(理論の50%)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 575 [M+H]+
以下の化合物は実施例XIXと同様に得られる。
(1) 1-[(1H-ペルイミジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(R)-3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチン
質量スペクトル (ESI+): m/z = 597 [M+H]+
【0052】
実施例XX
3-シクロプロピル-8-ブロモ-キサンチン
60℃の油浴温度で60mlのアセトニトリル中の3.67gの3-シクロプロピル-キサンチンと3.40gの炭酸カリウムの混合物に1.08mlの臭素をゆっくり一滴ずつ加える。反応混合物をこの温度で6時間撹拌してからさらに100μlのの臭素を添加する。さらに3時間後、減圧蒸留でアセトニトリルを除去し、残留物を100mlの水に溶かす。10mlのチオ硫酸ナトリウム飽和溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出する。水相を1M塩酸で酸性にすると、微細沈殿が生じる。沈殿を吸引ろ過し、水とジエチルエーテルで洗浄し、循環空気乾燥器内80℃で乾燥させる。
収量:3.36g(理論の65%)
Rf値:0.65(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 271, 273 [M+H]+
【0053】
実施例XXI
6-クロロメチル-8-メチル-フェナントリジン
600gの2-クロロ-N-(4'-メチル-ビフェニル-2-イル)-アセトアミドを3mlのオキシ塩化リン中で約6時間100℃に加熱する。蒸留でオキシ塩化リンをを除去する。残留物を水と酢酸エチル中に懸濁させ、氷浴で冷却しながら3Mの水酸化ナトリウム溶液で中和する。水相
を酢酸エチルで抽出し、混ぜ合わせた有機相を塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させてエバポレートする。残留物をジイソプロピルエーテルと捏ね、吸引ろ過して乾燥させる。
収量:160mg(理論の29%)
Rf値:0.45(シリカゲル, シクロヘキサン/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 242, 244 [M+H]+
以下の化合物は実施例XXIと同様に得られる。
(1) 6-クロロメチル-1-メチル-フェナントリジン
質量スペクトル (ESI+): m/z = 242, 244 [M+H]+
(2) 6-クロロメチル-4-メチル-フェナントリジン
質量スペクトル (ESI+): m/z = 242, 244 [M+H]+
【0054】
実施例XXII
1-[(インドリジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチン
0.61mlのアゾジカルボン酸ジイソプロピルを30mlのテトラヒドロフラン中の594mgの3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-ブロモ-キサンチン、353mgの(インドリジン-2-イル)-メタノール及び826mgのトリフェニルホスフィンの混合物に加える。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌する。仕上げに、それを塩化メチレンで希釈し、6gのシリカゲルに加え、溶出液として石油エーテル/酢酸エチル(7:3〜1:5)を用いるシリカゲルカラムを通してクロマトグラフ処理する。
収量:405mg(理論の48%)
Rf値:0.62(シリカゲル, 石油エーテル/酢酸エチル = 1:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 426, 428 [M+H]+
【0055】
実施例XXIII
6-メチル-ベンゾ[c][1,8]ナフチリジン
氷浴内で冷却しながら960mgの硫酸鉄(II)-6水和物、12.00gの3-ニトロベンゾスルホン酸ナトリウム塩、15mlの濃硫酸及び1.70gのホウ酸の混合物に8.7mlのグリセロールと4.38gの3-アミノ-1-メチル-イソキノリンを加える。粘性の粘着塊を約55℃に加熱し、15mlの水と混ぜてから140℃で3時間撹拌する。冷ました反応混合物をいくらかの氷で希釈し、氷浴で冷却しながら15Nの水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性にし、塩化メチレンで抽出する。混ぜ合わせた有機相を塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させてエバポレートする。溶出液として酢酸エチル/メタノール(99:1〜94:6)を用いるシリカゲルカラムを通してフラスコ残渣をクロマトグラフ処理する。こうして得られた粗生成物をtert.-ブチルメチルエーテル及びいくらかの酢酸エチルと撹拌し、吸引ろ過して乾燥させる。
収量:2.05g(理論の38%)
Rf値:0.15(シリカゲル, 酢酸エチル)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 195 [M+H]+
以下の化合物は実施例XXIIIと同様に得られる。
(1) 6-メチル-ベンゾ[c][1,5]ナフチリジン
Rf値:0.52(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 95:5)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 195 [M+H]+
【0056】
実施例XXIV
6-メチル-ベンゾ[f]キノキサリン
170mgの4-メチル-ナフタレン-1,2-ジアミンと114μlのグリオキサールを2mlの水と2mlのエタノールの混合物中で半時間75℃で撹拌する。仕上げに、冷ました反応混合物を塩化メチレンと水で希釈する。有機相を塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させてエバポレートする。粗生成物を溶出液として塩化メチレン/メタノール(100:0〜99:1)を用いるシリカゲルカラム上クロマトグラフィーで精製する。
収量:140mg(理論の73%)
Rf値:0.84(シリカゲル, 酢酸エチル)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 195 [M+H]+
【0057】
実施例XXV
2-クロロメチル-イミダゾ[2,1-a]イソキノリン
1.47gの1-アミノ-イソキノリンと635mgの1,3-ジクロロアセトンを1時間10mlのアセトニトリル中で還流させる。仕上げに、反応混合物をメタノールと混ぜ、約5gのシリカゲル添加し、溶出液として塩化メチレン/メタノール(98:2〜96:4)を用いるシリカゲルカラムを通してクロマトグラフ処理する。
収量:420mg(理論の39%)
Rf値:0.65 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 95:5)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 217, 219 [M+H]+
以下の化合物は実施例XXVと同様に得られる。
(1) 2-クロロメチル-イミダゾ[1,2-a]イソキノリン
Rf値:0.64(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 95:5)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 217, 219 [M+H]+
【0058】
最終化合物の調製:
実施例1
【化5】

1-[(1-メチル-2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-4-イル)メチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
3.5mlのイソプロパノール性塩酸(5-6M)を15mlの塩化メチレン中の340mgの1-[(1-メチル-2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-4-イル)メチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチンに加え、反応混合物を周囲温度を3時間撹拌する。仕上げに、それを水と塩化メチレンで希釈し、18mlの1N水酸化ナトリウム溶液と混ぜる。水相を塩化メチレンで抽出し、混ぜ合わせた有機相を水洗し、硫酸マグネシウム上で乾燥させてエバポレートする。黄色がかった泡沫状のフラスコ残渣をtert.-ブチルメチルエーテル及び少量のジエチルエーテルと撹拌し、生じた明るい色の沈殿を吸引ろ過し、乾燥装置内60℃で乾燥させる。
収量:220mg(理論の77%)
融点:205-208℃(分解)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 540 [M+H]+
【0059】
以下の化合物は実施例1と同様に得られる。
(1) 1-[(3-メトキシカルボニル-3-メチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イル]メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化6】

Rf値:0.42 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア水 = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 532 [M+H]+
【0060】
(2) 1-[(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-((E)-2-ブテン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化7】

(塩化メチレン中、トリフルオロ酢酸と行う)
Rf値:0.50(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:0.1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 491 [M+H]+
【0061】
(3) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン-ジヒドロクロライド
【化8】

Rf値:0.55(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 508 [M+H]+
【0062】
(4) 1-[(1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン x トリフルオロ酢酸
【化9】

(塩化メチレン中、トリフルオロ酢酸と行う)
Rf値:0.75(酸化アルミニウム, 塩化メチレン/メタノール = 10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 512 [M+H]+
【0063】
(5) 1-[(11H-ジベンゾ[b,e]アゼピン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化10】

Rf値:0.45(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 522 [M+H]+
【0064】
(6) 1-[(ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化11】

質量スペクトル (ESI+): m/z = 524 [M+H]+
【0065】
(7) 1-[(3-トリフルオロメチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン x トリフルオロ酢酸
【化12】

(塩化メチレン中、トリフルオロ酢酸と行う)
Rf値:0.30(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 528 [M+H]+
【0066】
(8) 1-[(ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化13】

質量スペクトル (ESI+): m/z = 524 [M+H]+
融点:128℃
【0067】
(9) 1-[(3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化14】

Rf値:0.55(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 488 [M+H]+
【0068】
(10) 1-[(3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化15】

(塩化メチレン中、トリフルオロ酢酸と行う)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 461 [M+H]+
【0069】
(11) 1-[(3-メチル-3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン x トリフルオロ酢酸
【化16】

(塩化メチレン中、トリフルオロ酢酸と行う)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 475 [M+H]+
【0070】
(12) 1-[(5-メチル-5H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化17】

Rf値:0.45 (既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 537 [M+H]+
(13) 1-[(8-メチル-ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化18】

Rf値:0.60(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 538 [M+H]+
【0071】
(14) 1-[(2-メチル-ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化19】

Rf値:0.55(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 538 [M+H]+
【0072】
(15) 1-[(ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化20】

Rf値:0.38(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 9:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 449 [M+H]+
【0073】
(16) 1-[(2-クロロ-ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化21】

Rf値:0.50(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 558, 560 [M+H]+
【0074】
(17) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化22】

Rf値:0.50 (既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 534 [M+H]+
【0075】
(18) 1-[(8-メチル-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化23】

融点:200-205℃
質量スペクトル (ESI+): m/z = 522 [M+H]+
【0076】
(19) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((S)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化24】

Rf値:0.55(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 508 [M+H]+
【0077】
(20) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化25】

Rf値:0.50 (既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 534 [M+H]+
【0078】
(21) 1-[(ジベンゾフラン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化26】

Rf値:0.40(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 497 [M+H]+
【0079】
(22) 1-[(1-メチル-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化27】

Rf値:0.50(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 522 [M+H]+
【0080】
(23) 1-[(4-メチル-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化28】

Rf値:0.40(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 522 [M+H]+
【0081】
(24) 1-[(インドリジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化29】

Rf値:0.47 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア水 = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 446 [M+H]+
【0082】
(25) 1-[(ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化30】

Rf値:0.49(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア水 = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 509 [M+H]+
【0083】
(26) 1-[(ピラゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化31】

Rf値:0.46(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア水 = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 498 [M+H]+
【0084】
(27) 1-[(ベンゾ[c][1,8]ナフチリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化32】

Rf値:0.48(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア水 = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 509 [M+H]+
【0085】
(28) 1-[(ベンゾ[c][1,5]ナフチリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化33】

Rf値:0.51(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア水 = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 509 [M+H]+
【0086】
(29) 1-[(1H-ペルイミジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化34】

Rf値:0.47(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア水 = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 497 [M+H]+
【0087】
(30) 1-[(ベンゾ[f]キノキサリン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化35】

Rf値:0.50(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア水 = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 509 [M+H]+
【0088】
(31) 1-[(イミダゾ[2,1-a]イソキノリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化36】

Rf値:0.54(シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール/濃アンモニア水 = 90:10:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 497 [M+H]+
【0089】
(32) 1-[(イミダゾ[1,2-a]イソキノリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化37】

融点:194-198.5℃
質量スペクトル (ESI+): m/z = 497 [M+H]+
【0090】
(33) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
【化38】

Rf値:0.55(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 508 [M+H]+
【0091】
実施例2
【化39】

1-[(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]オキサアゼピン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
氷浴で冷却しながら7mlの塩化メチレン中の368mgの1-(2-{2-[2-(tert.-ブチルオキシカルボニルアミノ)-エトキシ]-フェニル}-2-オキソ-エチル)-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチンに1.15mlのトリフルオロ酢酸を添加する。反応混合物を周囲温度で約3時間撹拌してから冷却した炭酸カリウム溶液に加える。有機相を塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させてエバポレートする。溶出液として塩化メチレン/メタノール(10:0〜7:3)を用いるシリカゲルカラムを通して粗生成物を精製する。
収量:75mg(理論の30%)
Rf値:0.20 (シリカゲル, 塩化メチレン/メタノール = 9:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 476 [M+H]+
【0092】
実施例3
【化40】

1-[(3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデン)メチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン
150mgの1-[(1-ヒドロキシ-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1-イル)メチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-[3-(tert.-ブチルオキシカルボニル-アミノ)-ピペリジン-1-イル]-キサンチンを4時間0.4mlのトリフルオロ酢酸と1.2mlの塩化メチレンの混合物中で撹拌する。仕上げに、反応混合物を30mlの塩化メチレンで希釈し、10mlの10%炭酸カリウム溶液と混ぜ、激しく撹拌する。有機相を分け、硫酸マグネシウム上で乾燥させてエバポレートする。
収量:50mg(理論の42%)
Rf値:0.56(既製の逆相TLCプレート(E. Merck), アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸 = 50:50:1)
質量スペクトル (ESI+): m/z = 476 [M+H]+
【0093】
以下の化合物も上記実施例及び文献公知の他の方法と同様に得られる。
【化41】

【0094】
【化42】

【0095】
【化43】

【0096】
【化44】

【0097】
【化45】

【0098】
【化46】

【0099】
【化47】

【0100】
【化48】

【0101】
【化49】

【0102】
実施例4
75mgの活性物質を含有するコーティング錠剤
1錠剤コアは以下の成分を含む:
活性物質 75.0mg
リン酸カルシウム 93.0mg
コーンスターチ 35.5mg
ポリビニルピロリドン 10.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 15.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.5mg
230.0mg
調製:
活性物質をリン酸カルシウム、コーンスターチ、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及び指定量の半分の硫酸マグネシウムと混合する。錠剤製造機内で直径13mmのブランクを製造し、適切な機械を用いて1.5mmのメッシュサイズのふるいを通して擦り、残りのステアリン酸マグネシウムと混合する。この顆粒を錠剤製造機内で圧縮して所望形状の錠剤を形成する。
コアの質量:230mg
ダイ:9mm、凸状
このようにして製造した錠剤コアを本質的にヒドロキシプロピルメチルセルロースから成るフィルムでコーティングする。最終フィルムコーティング錠剤を密蝋で磨く。
コーティング錠剤の質量:245mg。
【0103】
実施例5
100mgの活性物質を含有する錠剤
組成:
1錠剤は以下の成分を含む:
活性物質 100.0mg
ラクトース 80.0mg
コーンスターチ 34.0mg
ポリビニルピロリドン 4.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
220.0mg
調製方法:
活性物質、ラクトース及びスターチを一緒に混合し、ポリビニルピロリドンの水溶液で一様に湿らせる。該湿潤組成物をふるい(2.0mmメッシュサイズ)、ラック型乾燥器内50℃で乾燥させた後、再びふるい(1.5mmのメッシュサイズ)、潤滑剤を添加する。最終混合物を圧縮して錠剤を形成する。
錠剤の質量:220mg
直径:10mm、二平面、両面に小面を切り出し、一面に刻み目をつける。
【0104】
実施例6
150mgの活性物質を含有する錠剤
組成:
1錠剤は以下の成分を含む:
活性物質 150.0mg
粉末ラクトース 89.0mg
コーンスターチ 40.0mg
コロイドシリカ 10.0mg
ポリビニルピロリドン 10.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.0mg
300.0mg
調製:
ラクトース、コーンスターチ及びシリカと混合した活性物質を20%のポリビニルピロリドン水溶液で湿らせ、メッシュサイズ1.5mmのふるいを通す。45℃で乾燥させた顆粒を再び同じふるいを通して指定量のステアリン酸マグネシウムと混合する。この混合物から錠剤をプレス加工する。
錠剤の質量:300mg
ダイ:10mm、フラット
【0105】
実施例7
150mgの活性物質を含有する硬ゼラチンカプセル剤
1カプセルは以下の成分を含む:
活性物質 150.0mg
コーンスターチ(乾燥) 約80.0mg
ラクトース(粉末) 約87.0mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
約420.0mg
調製:
活性物質を賦形剤と混合し、メッシュサイズ0.75mmのふるいを通し、適切な装置を用いて均質に混合する。最終混合物を1号サイズの硬ゼラチンカプセルに詰める。
カプセル充填物:約320mg
カプセルシェル:1号サイズの硬ゼラチンカプセル
【0106】
実施例8
150mgの活性物質を含有する座剤
1座剤は以下の成分を含む:
活性物質 150.0mg
ポリエチレングリコール 1500 550.0mg
ポリエチレングリコール 6000 460.0mg
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート 840.0mg
2,000.0mg
調製:
座剤練薬を溶融後、その中に活性物質を均質に分布させ、溶融物をチルド型内に注ぐ。
【0107】
実施例9
50mgの活性物質を含有する懸濁剤
100mlの懸濁剤は以下の成分を含む:
活性物質 1.00g
カルボキシメチルセルロース-Na-塩 0.10g
p-ヒドロキシ安息香酸メチル 0.05g
p-ヒドロキシ安息香酸プロピル 0.01g
グルコース 10.00g
グリセロール 5.00g
70%ソルビトール溶液 20.00g
調味料 0.30g
蒸留水を加えて 100ml
調製:
蒸留水を70℃に加熱する。p-ヒドロキシ安息香酸メチル及びp-ヒドロキシ安息香酸プロピルをグリセロール及びカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩と一緒に撹拌しなが蒸留水に溶かす。この溶液を周囲温度に冷まし、活性物質を加えて撹拌しながら溶液中に均質に分散させる。糖、ソルビトール溶液及び調味料を添加かつ溶解後、懸濁液を撹拌しながら減圧して空気を除去する。
5mlの懸濁液は50mgの活性物質を含む。
【0108】
実施例10
10mgの活性物質を含有するアンプル
組成:
活性物質 10.0mg
0.01N塩酸 適量
2回蒸留した水を加えて 2.0ml
調製:
活性物質を必要量の0.01N HClに溶かし、普通の塩で等張にし、無菌ろ過して2mlのアンプル中に移す。
【0109】
実施例11
50mgの活性物質を含有するアンプル
組成:
活性物質 50.0mg
0.01N塩酸 適量
2回蒸留した水を加えて 10.0ml
調製:
活性物質を必要量の0.01N HClに溶かし、普通の塩で等張にし、無菌ろ過して10mlのアンプル中に移す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式の化合物、
【化1】

(式中、
1は、基Raで置換されているC1-3-アルキル基を表し、同時に
aは、1,4-ジヒドロ-キナゾリニル又は3,4-ジヒドロ-キナゾリニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子によって置換されていてもよい)、
3,4-ジヒドロ-イソキノリニル、1H-ベンゾ[d][1,2]オキサジニル、4H-ベンゾ[e][1,3]オキサジニル、4H-ベンゾ[d][1,3]オキサジニル又は2H-ベンゾ[1,4]オキサジニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよく、かつ該ヘテロサイクリル部分内でメチレン基がカルボニル基で置換されていてもよい)、
4H-ベンゾ[e][1,3]チアジニル、4H-ベンゾ[d][1,3]チアジニル又は2H-ベンゾ[1,4]チアジニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよく、該ヘテロサイクリル部分内でメチレン基がカルボニル基で置換されていてもよく、かつイオウ原子がスルフィニル若しくはスルホニル基で置換されていてもよい)、
2-オキソ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジニル又は2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよい)、
2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル、4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピニル又は5-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよく、かつ該ヘテロサイクリル部分内でメチレン基がカルボニル基で置換されていてもよい)、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]オキサゼピニル又は2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b][1,4]オキサゼピニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよく、かつ該ヘテロサイクリル部分内でメチレン基がカルボニル基で置換されていてもよい)、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]チアゼピニル又は2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b][1,4]チアゼピニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよく、該ヘテロサイクリル部分内でメチレン基がカルボニル基で置換されていてもよく、かつイオウ原子がスルフィニル若しくはスルホニル基で置換されていてもよい)、
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,3,4]オキサジアゼピニル基(該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよい)、
11H-ジベンゾ[b,e]アゼピニル又は5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニル基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよく、かつ該ヘテロサイクリル部分内のメチレン基が酸素若しくはイオウ原子、カルボニル、スルフィニル、スルホニル若しくはイミノ基(Rxで置換されており、ここで、
xは、水素原子又はC1-4-アルキル、C2-4-アルケニル、C2-4-アルキニル、C3-6-シクロアルキル、C3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル、アリール、アリール-C1-3-アルキル、ヒドロキシ-C2-4-アルキル、C1-3-アルキルオキシ-C2-4-アルキル、C3-6-シクロアルキルオキシ-C2-4-アルキル、アミノ-C2-4-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C2-4-アルキル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C2-4-アルキル、C1-3-アルキル-カルボニル、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル-C1-3-アルキル、アリール-カルボニル、C1-3-アルキル-スルホニル若しくはアリール-スルホニル基を表す)で置換されていてもよい)、
フェナントリジニル、1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジニル、ベンゾ[f]キノキサリニル、5H-ジベンゾ[d,f][1,3]ジアゼピニル、5H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピニル、チエノ[3,2-b][1,4]ベンゾオキサゼピニル又は3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデン基(各場合、該ベンゾ部分内で1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されていてもよい)、
ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾリル、ジベンゾフラニル、インドリジニル、1H-ペルイミジニル基、
ピラゾロ[1,5-c]キナゾリニル基又はイミダゾ[2,1-a]イソキノリニル若しくはイミダゾ[1,2-a]イソキノリニル基を表し、
同時に上記基Raは、基R10〜R13で置換されていてもよく、さらにC1-3-アルキル基で置換されていてもよく、かつ
10は、水素原子、
フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、
1-4-アルキル、ヒドロキシ、又はC1-4-アルキルオキシ基、
ニトロ、アミノ、C1-3-アルキルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)アミノ、シアノ-C1-3-アルキルアミノ、[N-(シアノ-C1-3-アルキル)-N-C1-3-アルキル-アミノ]、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル-C1-3-アルキルアミノ、ピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、モルフォリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、又は4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル基、
1-3-アルキル-カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アリール-C1-3-アルキル-カルボニルアミノ、C1-3-アルキルオキシ-カルボニルアミノ、アミノカルボニルアミノ、C1-3-アルキル-アミノカルボニルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)アミノカルボニルアミノ、ピロリジン-1-イル-カルボニルアミノ、ピペリジン-1-イル-カルボニルアミノ、モルフォリン-4-イル-カルボニルアミノ、ピペラジン-1-イル-カルボニルアミノ若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-カルボニルアミノ、C1-3-アルキル-スルホニルアミノ、 ビス-(C1-3-アルキルスルホニル)-アミノ、アミノスルホニルアミノ、C1-3-アルキルアミノ-スルホニルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)アミノ-スルホニルアミノ、ピロリジン-1-イル-スルホニルアミノ、ピペリジン-1-イル-スルホニルアミノ、モルフォリン-4-イル-スルホニルアミノ、ピペラジン-1-イル-スルホニルアミノ若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-スルホニルアミノ、(C1-3-アルキルアミノ)チオカルボニルアミノ、(C1-3-アルキルオキシ-カルボニルアミノ)カルボニルアミノ、アリールスルホニルアミノ若しくはアリール-C1-3-アルキル-スルホニルアミノ基、
N-(C1-3-アルキル)-C1-3-アルキル-カルボニルアミノ、N-(C1-3-アルキル)-アリールカルボニルアミノ、N-(C1-3-アルキル)-アリール-C1-3-アルキル-カルボニルアミノ、N-(C1-3-アルキル)-C1-3-アルキルオキシ-カルボニルアミノ、N-(アミノカルボニル)-C1-3-アルキルアミノ、N-(C1-3-アルキル-アミノカルボニル)-C1-3-アルキルアミノ、N-[ジ-(C1-3-アルキル)アミノカルボニル]-C1-3-アルキルアミノ、N-(C1-3-アルキル)-C1-3-アルキル-スルホニルアミノ、N-(C1-3-アルキル)-アリールスルホニルアミノ若しくはN-(C1-3-アルキル)-アリール-C1-3-アルキル-スルホニルアミノ基、
2-オキソ-イミダゾリジン-1-イル、2,4-ジオキソ-イミダゾリジン-1-イル、2,5-ジオキソ-イミダゾリジン-1-イル若しくは2-オキソ-ヘキサヒドロピリミジン-1-イル基(3位の該窒素原子が各場合にメチル若しくはエチル基で置換されていてもよい)、
シアノ、カルボキシ、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル、アミノカルボニル、C1-3-アルキル-アミノカルボニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノカルボニル、ピロリジン-1-イル-カルボニル、ピペリジン-1-イル-カルボニル、モルフォリン-4-イル-カルボニル、ピペラジン-1-イル-カルボニル若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-カルボニル基、
1-3-アルキル-カルボニル若しくはアリールカルボニル基、
カルボキシ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル-C1-3-アルキル、シアノ-C13-アルキル、アミノカルボニル-C1-3-アルキル、C1-3-アルキル-アミノカルボニル-C1-3-アルキル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノカルボニル-C1-3-アルキル、ピロリジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキル、ピペリジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキル、モルフォリン-4-イル-カルボニル-C1-3-アルキル、ピペラジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキル若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキル基、
カルボキシ-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル-C1-3-アルキルオキシ、シアノ-C1-3-アルキルオキシ、アミノカルボニル-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキル-アミノカルボニル-C1-3-アルキルオキシ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノカルボニル-C1-3-アルキルオキシ、ピロリジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキルオキシ、ピペリジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキルオキシ、モルフォリン-4-イル-カルボニル-C1-3-アルキル-オキシ、ピペラジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキルオキシ若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-カルボニル-C1-3-アルキルオキシ基、
ヒドロキシ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルオキシ-C1-3-アルキル、アミノ-C1-3-アルキル、C13-アルキルアミノ-C1-3-アルキル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキル、ピロリジン-1-イル-C1-3-アルキル、ピペリジン-1-イル-C1-3-アルキル、モルフォリン-4-イル-C1-3-アルキル、ピペラジン-1-イル-C1-3-アルキル、4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-C1-3-アルキル基、
ヒドロキシ-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキルオキシ-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキルスルファニル-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキルスルフィニル-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキルスルホニル-C1-3-アルキルオキシ、アミノ-C1-3-アルキルオキシ、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキルオキシ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキルオキシ、ピロリジン-1-イル-C1-3-アルキルオキシ、ピペリジン-1-イル-C1-3-アルキルオキシ、モルフォリン-4-イル-C1-3-アルキルオキシ、ピペラジン-1-イル-C1-3-アルキルオキシ、4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-C1-3-アルキルオキシ基、
メルカプト、C1-3-アルキルスルファニル、C1-3-アルキルスルフィニル、C1-3-アルキルスルホニル、C1-3-アルキルスルホニルオキシ、アリールスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルファニル、トリフルオロメチルスルフィニル若しくはトリフルオロメチルスルホニル基、
スルホ、アミノスルホニル、C1-3-アルキル-アミノスルホニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノスルホニル、ピロリジン-1-イル-スルホニル、ピペリジン-1-イル-スルホニル、モルフォリン-4-イル-スルホニル、ピペラジン-1-イル-スルホニル若しくは4-(C1-3-アルキル)-ピペラジン-1-イル-スルホニル基、
メチル若しくはメトキシ基(1〜3個のフッ素原子で置換されている)、
エチル若しくはエトキシ基(1〜5個のフッ素原子で置換されている)、
2-4-アルケニル若しくはC2-4-アルキニル基、
3-4-アルケニルオキシ若しくはC3-4-アルキニルオキシ基、
3-6-シクロアルキル若しくはC3-6-シクロアルキルオキシ基、
3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル若しくはC3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキルオキシ基
又は
アリール、アリールオキシ、アリール-C1-3-アルキル若しくはアリール-C1-3-アルキルオキシ基を表し、
11及びR12(同一又は異なってよい)は、各場合、水素原子、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、C1-3-アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ若しくはC1-3-アルキルオキシ基又はシアノ基を表し、或いは
11とR12が隣接炭素原子に結合している場合、R11とR12が一緒にメチレンジオキシ、ジフルオロメチレンジオキシ、エチレンジオキシ又は直鎖C3-5-アルキレン基をも表し、かつ
13は、水素原子、フッ素、塩素若しくは臭素原子、トリフルオロメチル、C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルキルオキシ基を表し、
2は、水素原子、
1-6-アルキル基、
2-4-アルケニル基、
3-4-アルキニル基、
3-6-シクロアルキル基、
3-6-シクロアルキル-C1-3-アルキル基、
テトラヒドロフラン-3-イル、テトラヒドロピラン-3-イル、テトラヒドロピラン-4-イル、テトラヒドロフラニルメチル若しくはテトラヒドロピラニルメチル基、
アリール基、
アリール-C1-4-アルキル基、
アリール-C2-3-アルケニル基、
アリールカルボニル-C1-2-アルキル基、
ヘテロアリール-C1-3-アルキル基、
フラニルカルボニルメチル、チエニルカルボニルメチル、チアゾリルカルボニルメチル若しくはピリジルカルボニルメチル基、
1-4-アルキル-カルボニル-C1-2-アルキル基、
3-6-シクロアルキル-カルボニル-C1-2-アルキル基、
アリール-A-C1-3-アルキル基(Aは酸素若しくはイオウ原子、イミノ、C1-3-アルキルイミノ、スルフィニル若しくはスルホニル基を表す)、
1-4-アルキル基(基Rbで置換されており、同時に
bは、シアノ、カルボキシ、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル、アミノカルボニル、C1-3-アルキルアミノ-カルボニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-カルボニル、ピロリジン-1-イルカルボニル、ピペリジン-1-イルカルボニル、モルフォリン-4-イルカルボニル、
ピペラジン-1-イルカルボニル、4-メチルピペラジン-1-イルカルボニル若しくは4-エチルピペラジン-1-イルカルボニル基を表す)、
又はC2-4-アルキル基(基Rcで置換されており、同時に
cは、ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ、アミノ、C13アルキルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、ピロリジン-1-イル, ピペリジン-1-イル、モルフォリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、4-メチル-ピペラジン-1-イル若しくは4-エチル-ピペラジン-1-イル基を表し、かつ該キサンチン構造の3位の該環窒素原子から少なくとも2個の炭素原子で隔てられている)を表し、
3は、C3-8-アルキル基、
1-3-アルキル基(基Rdで置換されており、同時に
dは、C3-7-シクロアルキル基(任意に1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
5-7-シクロアルケニル基(任意に1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
アリール基又は
フラニル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジル若しくはピラジニル基を表し、同時に上記ヘテロ環式基は、各場合、1若しくは2個のC1-3-アルキル基、又は1個のフッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子又はトリフルオロメチル、シアノ若しくはC1-3-アルキルオキシ基で置換されていてもよい)
3-8-アルケニル基、
フッ素、塩素若しくは臭素原子又はトリフルオロメチル基で置換されているC3-6-アルケニル基、
3-8アルキニル基、
アリール基又は
アリール-C2-4-アルケニル基を表し、
かつ
4は、アゼチジン-1-イル若しくはピロリジン-1-イル基(3位でアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ基によって置換されており、かつさらに1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
ピペリジン-1-イル若しくはヘキサヒドロアゼピン-1-イル基(3位又は4位でアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ基によって置換されており、かつさらに1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
3-アミノ-ピペリジン-1-イル基(該ピペリジン-1-イル-部分は、さらにアミノカルボニル、C1-2-アルキル-アミノカルボニル、ジ-(C1-2-アルキル)アミノカルボニル、ピロリジン-1-イル-カルボニル、(2-シアノ-ピロリジン-1-イル)-カルボニル、チアゾリジン-3-イル-カルボニル、(4-シアノ-チアゾリジン-3-イル)カルボニル、ピペリジン-1-イルカルボニル若しくはモルフォリン-4-イルカルボニル基で置換されている)、
3-アミノ-ピペリジン-1-イル基(該ピペリジン-1-イル-部分は、さらに4位又は5位でヒドロキシ若しくはメトキシ基によって置換されている)
3-アミノ-ピペリジン-1-イル基(2位又は6位の該メチレン基は、カルボニル基で置換されている)、
ピペリジン-1-イル若しくはヘキサヒドロアゼピン-1-イル基(3位でアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基によって置換されており、各場合、該ピペリジン-1-イル若しくはヘキサヒドロアゼピン-1-イル基の炭素骨格上の2個の水素原子は直鎖アルキレンブリッジで置換されており、同時にこのブリッジは、該2個の水素原子が同一炭素原子上に位置する場合は2〜5個の炭素原子を含み、或いは該水素原子が隣接炭素原子上に位置する場合は1〜4個の炭素原子を含み、或いは該水素原子が1個の原子で隔てられている炭素原子上に位置する場合は1〜4個の炭素原子を含み、或いは該2個の水素原子が2個の原子で隔てられている炭素原子上に位置する場合は1〜3個の炭素原子を含む)
アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル若しくはヘキサヒドロアゼピン-1-イル基(アミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
ピペラジン-1-イル若しくは[1,4]ジアゼパン-1-イル基(該炭素骨格上で任意に1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
3-イミノ-ピペラジン-1-イル、3-イミノ-[1,4]ジアゼパン-1-イル若しくは5-イミノ-[1,4]ジアゼパン-1-イル基(該炭素骨格上で任意に1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
[1,4]ジアゼパン-1-イル基(任意に1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよく、6位でアミノ基によって置換されている)、
3-7-シクロアルキル基(アミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されている)、
3-7-シクロアルキル基(アミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
3-7-シクロアルキル-C1-2-アルキル基(該シクロアルキル部分はアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されている)、
3-7-シクロアルキル-C1-2-アルキル基(該シクロアルキル部分はアミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
3-7-シクロアルキルアミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されており、該シクロアルキル部分上の2個の窒素原子は、少なくとも2個の炭素原子で相互に隔てられている)、
N-(C3-7-シクロアルキル)-N-(C1-3-アルキル)-アミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されており、該シクロアルキル部分上の2個の窒素原子は、少なくとも2個の炭素原子で相互に隔てられている)、
3-7-シクロアルキルアミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
N-(C3-7-シクロアルキル)-N-(C1-3-アルキル)-アミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
3-7-シクロアルキル-C1-2-アルキル-アミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されている)、
N-(C3-7-シクロアルキル-C1-2-アルキル)-N-(C1-2-アルキル)-アミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されている)、
3-7-シクロアルキル-C1-2-アルキル-アミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
N-(C3-7-シクロアルキル-C1-2-アルキル)-N-(C1-2-アルキル)-アミノ基(該シクロアルキル部分はアミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ-C1-3-アルキル基で置換されている)、
19-C2-4-アルキルアミノ基(R19は、該C2-4-アルキルアミノ部分から少なくとも2個の炭素原子で隔てられており、かつ
19はアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基を表す)、R19-C2-4-アルキルアミノ基(該C2-4-アルキルアミノ部分の窒素原子はC1-3-アルキル基で置換されており、かつR19は該C2-4-アルキルアミノ部分の窒素原子から少なくとも2個の炭素原子で隔てられており、同時にR19は前記定義どおりである)、
アミノ基(基R20で置換されており、ここで、
20は、アゼチジン-3-イル、アゼチジン-2-イルメチル、アゼチジン-3-イルメチル、ピロリジン-3-イル、ピロリジン-2-イルメチル、ピロリジン-3-イルメチル、ピペリジン-3-イル, ピペリジン-4-イル、ピペリジン-2-イルメチル、ピペリジン-3-イルメチル若しくはピペリジン-4-イルメチル基を表し、同時にR20について言及した基は、それぞれ1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
アミノ基(基R20及びC1-3-アルキル基で置換されており、R20は前記定義どおりであり、同時にR20について言及した基は、それぞれ1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)、
19-C3-4-アルキル基(該C3-4-アルキル部分は直鎖であり、さらに1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよく、同時にR19は前記定義どおりである)、
3-アミノ-2-オキソ-ピペリジン-5-イル若しくは3-アミノ-2-オキソ-1-メチル-ピペリジン-5-イル基、
ピロリジン-3-イル、ピペリジン-3-イル、ピペリジン-4-イル、ヘキサヒドロアゼピン-3-イル若しくはヘキサヒドロアゼピン-4-イル基(1位でアミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ基によって置換されている)、
又はアゼチジン-2-イル-C1-2-アルキル、アゼチジン-3-イル-C1-2-アルキル、ピロリジン-2-イル-C1-2-アルキル、ピロリジン-3-イル、ピロリジン-3-イル-C1-2-アルキル、ピペリジン-2-イル-C1-2-アルキル、ピペリジン-3-イル、ピペリジン-3-イル-C1-2-アルキル、ピペリジン-4-イル若しくはピペリジン-4-イル-C1-2-アルキル基(上記基は、それぞれ1若しくは2個のC1-3-アルキル基で置換されていてもよい)を表し、
同時に、上記基の定義で言及したアリール基は、フェニル若しくはナフチル基を意味し、相互独立的にRhで一若しくは二置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なってよく、かつRhは、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、アミノ、アミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルスルホニル、アセチルアミノ、メチルスルホニルアミノ、C1-3-アルキル、シクロプロピル、エテニル、エチニル、ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ、ジフルオロメトキシ若しくはトリフルオロメトキシ基を表し、
上記基の定義で言及したヘテロアリール基は、ピロリル、フラニル、チエニル、ピリジル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、キノリニル若しくはイソキノリニル基、
又はピロリル、フラニル、チエニル若しくはピリジル基(1若しくは2個のメチン基が窒素原子で置換されている)、
又はインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、キノリニル若しくはイソキノリニル基(1〜3個のメチン基が窒素原子で置換されている)を意味し、
かつ上記ヘテロアリール基は、Rhで一若しくは二置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なってよく、Rhは前記定義どおりであり、
かつ、特に指定しない限り、上記アルキル、アルケニル及びアルキニル基は、直鎖又は分岐していてよい)、
その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物、そのプロドラッグ又は塩。
【請求項2】
式中、
1が基Raで置換されいるメチル基を表し、ここで、
aは、1,4-ジヒドロ-キナゾリニル若しくは3,4-ジヒドロ-キナゾリニル基、
3,4-ジヒドロ-イソキノリニル基、
1H-ベンゾ[d][1,2]オキサジニル若しくは1-オキソ-1H-ベンゾ[d][1,2]オキサジニル基、4H-ベンゾ[e][1,3]オキサジニル若しくは4-オキソ-4H-ベンゾ[e][1,3]オキサジニル基、
4H-ベンゾ[d][1,3]オキサジニル若しくは4-オキソ-4H-ベンゾ[d][1,3]オキサジニル基、2H-ベンゾ[1,4]オキサジニル若しくは2-オキソ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジニル基、
4H-ベンゾ[e][1,3]チアジニル若しくは4-オキソ-4H-ベンゾ[e][1,3]チアジニル基、
4H-ベンゾ[d][1,3]チアジニル若しくは2H-ベンゾ[1,4]チアジニル基、
2-オキソ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジニル若しくは2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジニル基、
2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル若しくは2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル基、
4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピニル若しくは4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピニル基、
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピニル基、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]オキサゼピニル若しくは2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b][1,4]オキサゼピニル基、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]チアゼピニル-2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b][1,4]チアゼピニル基、
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,3,4]オキサジアゼピニル基、
11H-ジベンゾ[b,e]アゼピニル若しくは11-オキソ-11H-ジベンゾ[b,e]アゼピニル基、
11H-ベンゾ[e]ピリド[3,2-b]アゼピニル基、
5H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピニル若しくはジベンゾ[b,f][1,4]オキサゼピニル基、
ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピニル、5-オキソ-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピニル若しくは5,5-ジオキソ-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピニル基、
5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニル若しくは5H-ジベンゾ[b,f]アゼピニル基、
フェナントリジニル、ベンゾ[c][1,5]ナフチリジニル、ベンゾ[h][1,6]ナフチリジニル、ベンゾ[c][1,8]ナフチリジニル若しくは1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジニル基、
ベンゾ[f]キノキサリニル基、
5H-ジベンゾ[d,f][1,3]ジアゼピニル、5H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピニル若しくはチエノ[3,2-b][1,4]ベンゾオキサゼピニル基、
3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデン基、
ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾリル基、
ジベンゾフラニル基、
インドリジニル基、
1H-ペルイミジニル基、
ピラゾロ[1,5-c]キナゾリニル基又は
イミダゾ[2,1-a]イソキノリニル若しくはイミダゾ[1,2-a]イソキノリニル基を表し、
同時に、上記基Raの該ベンゾ基は基R10〜R12で置換されており、かつ上記基Raの該アルキレン単位は、1若しくは2個のC1-3-アルキル若しくはC1-3-アルキルオキシ-カルボニル基(該基は同一又は異なってよい)、又は1個のトリフルオロメチル基で置換されていてもよく、上記基Raの該イミノ基はC1-3-アルキル基で置換されていてもよく、かつ
10は、水素原子、
フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、
1-3-アルキル若しくはシクロプロピル基、
ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ若しくはシクロプロピルオキシ基、
ニトロ、アミノ、C1-3-アルキルアミノ若しくはジ-(C1-3-アルキル)アミノ基、
1-3-アルキル-カルボニルアミノ若しくはC1-3-アルキル-スルホニルアミノ基、
シアノ、カルボキシ、C1-3-アルキルオキシ-カルボニル、アミノカルボニル、C1-3-アルキル-アミノカルボニル若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノカルボニル基、
メルカプト、C1-3-アルキルスルファニル、C1-3-アルキルスルフィニル若しくはC1-3-アルキルスルホニル若しくはアミノスルホニル基又は
ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ若しくはトリフルオロメトキシ基を表し、かつ
11及びR12(同一又は異なってよい)は、各場合、水素原子、フッ素、塩素若しくは臭素原子、メチル、トリフルオロメチル又はメトキシ基を表し、
2が水素原子、
1-3-アルキル基、
3-6-シクロアルキル基又は
フェニル基(任意に、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、アミノ、アミノカルボニル、アミノスルホニル、メチルスルホニル、アセチルアミノ、メチルスルホニルアミノ、C1-3-アルキル、シクロプロピル、エテニル、エチニル、ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ、ジフルオロメトキシ若しくはトリフルオロメトキシ基で一若しくは二置換されていてもよく、該置換基は同一又は異なってよい)を表し、
3が2-ブテン-1-イル若しくは3-メチル-2-ブテン-1-イル基、
2-ブチン-1-イル基又は
1-シクロペンテン-1-イルメチル基を表し、
かつ
4が(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)基を表し、
同時に、特に明言しない限り、上記アルキル基は直鎖又は分岐していてよい、請求項1に記載の一般式Iの化合物、
その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物又は塩。
【請求項3】
式中、
1が基Raで置換されているメチル基を表し、ここで
aは、1,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イル若しくは3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イル基、
3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イル基、
1H-ベンゾ[d][1,2]オキサジン-4-イル若しくは1-オキソ-1H-ベンゾ[d][1,2]オキサジン-4-イル基、
4H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-2-イル若しくは4-オキソ-4H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-2-イル基、
4H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2-イル若しくは4-オキソ-4H-ベンゾ[d][1,3]オキサジン-2-イル基、
2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-イル若しくは2-オキソ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジン-3-イル基、
4H-ベンゾ[e][1,3]チアジン-2-イル若しくは4-オキソ-4H-ベンゾ[e][1,3]チアジン-2-イル基、
4H-ベンゾ[d][1,3]チアジン-2-イル若しくは2H-ベンゾ[1,4]チアジン-3-イル基、
2-オキソ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン-4-イル若しくは2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-4-イル基、
2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-5-イル若しくは2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-5-イル基、
4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-2-イル若しくは4-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-2-イル基、
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-3H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-2-イル基、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]オキサアゼピン-5-イル若しくは2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b][1,4]オキサアゼピン-4-イル基、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]チアゼピン-5-イル若しくは2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b][1,4]チアゼピン-4-イル基、
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,3,4]オキサジアゼピン-2-イル基、
11H-ジベンゾ[b,e]アゼピン-6-イル若しくは11-オキソ-11H-ジベンゾ[b,e]アゼピン-6-イル基、
11H-ベンゾ[e]ピリド[3,2-b]アゼピン-6-イル基、
5H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン-11-イル若しくはジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル基、
ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、5-オキソ-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル若しくは5,5-ジオキソ-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル基、
5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル若しくは5H-ジベンゾ[b,f]アゼピン-10-イル基、
フェナントリジン-6-イル、ベンゾ[c][1,5]ナフチリジン-6-イル、ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン-5-イル、ベンゾ[c][1,8]ナフチリジン-6-イル若しくは1,2,3,4-テトラヒドロ-フ
ェナントリジン-6-イル基、
ベンゾ[f]キノキサリン-6-イル基、
5H-ジベンゾ[d,f][1,3]ジアゼピン-6-イル、5H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-11-イル若しくはチエノ[3,2-b][1,4]ベンゾオキサゼピニル-9-イル基、
3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデン基、
ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール-5-イル基、
ジベンゾフラン-2-イル基、
インドリジン-2-イル基、
1H-ペルイミジン-2-イル基、
ピラゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-イル基又は
イミダゾ[2,1-a]イソキノリン-2-イル若しくはイミダゾ[1,2-a]イソキノリン-2-イル基を表し、
同時に、上記基Raの該ベンゾ基は基R10〜R12で置換されており、かつ上記基Raの該アルキレン単位は、1若しくは2個のメチル-若しくはメトキシ-カルボニル基(該基は同一又は異なってよい)、又は1個のトリフルオロメチル基で置換されていてもよく、上記基Raの該イミノ基はメチル基で置換されていてもよく、かつ
10は水素原子、
フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、
メチル若しくはエチル基、
ヒドロキシ、メトキシ若しくはエトキシ基又は
ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ若しくはトリフルオロメトキシ基を表し、かつ
11及びR12(同一又は異なってよい)は、それぞれ水素原子、フッ素、塩素若しくは臭素原子、メチル、トリフルオロメチル又はメトキシ基を表し、
2が水素原子又は
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル若しくはシクロプロピル基を表し、 R3が2-ブテン-1-イル若しくは3-メチル-2-ブテン-1-イル基、
2-ブチン-1-イル基又は
1-シクロペンテン-1-イルメチル基を表し、
かつ
4が(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)基を表す、請求項2記載の一般式Iの化合物、
その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物又は塩。
【請求項4】
式中、
1が3-メトキシカルボニル-3-メチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イルメチル基、1-メチル-2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-4-イルメチル基、
2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]オキサアゼピン-5-イルメチル基、
2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-5-イルメチル基、
フェナントリジン-6-イルメチル若しくは1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジン-6-イルメチル基、
11H-ジベンゾ[b,e]アゼピン-6-イルメチル基、
ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イルメチル基、
3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデンメチル基、
3-トリフルオロメチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イルメチル基、
3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イルメチル基、
5-メチル-5H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン-11-イルメチル基、
8-メチル-ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イルメチル基、
ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール-5-イルメチル基、
8-メチル-フェナントリジン-6-イルメチル基、
1-メチル-フェナントリジン-6-イルメチル基、
4-メチル-フェナントリジン-6-イルメチル基、
ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン-5-イルメチル基、
ピラゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-イル基、
ベンゾ[c][1,8]ナフチリジン-6-イルメチル基、
ベンゾ[c][1,5]ナフチリジン-6-イルメチル基、
1H-ペルイミジン-2-イルメチル基、
ベンゾ[f]キノキサリン-6-イルメチル基又は
イミダゾ[2,1-a]イソキノリン-2-イルメチル若しくはイミダゾ[1,2-a]イソキノリン-2-イルメチル基を表し、
2がメチル又はシクロプロピル基を表し、
3が2-ブテン-1-イル、3-メチル-2-ブテン-1-イル又は2-ブチン-1-イル基を表し、
かつ
4が(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)基を表す、請求項3記載の一般式Iの化合物、
その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物又は塩。
【請求項5】
請求項1に記載の一般式Iの以下の化合物:
(1) 1-[(1-メチル-2,2-ジオキソ-1H-ベンゾ[c][1,2]チアジン-4-イル)メチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(2) 1-[(3-メトキシカルボニル-3-メチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イル]メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(3) 1-[(2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-((E)-2-ブテン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(4) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(5) 1-[(1,2,3,4-テトラヒドロ-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(6) 1-[(11H-ジベンゾ[b,e]アゼピン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(7) 1-[(ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(8) 1-[(3-トリフルオロメチル-3,4-ジヒドロ-イソキノリン-1-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(9) 1-[(ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(10) 1-[(3,4-ジヒドロ-キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(11) 1-[(5-メチル-5H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(12) 1-[(8-メチル-ジベンゾ[b,f][1,4]オキサアゼピン-11-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(13) 1-[(ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(14) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(15) 1-[(8-メチル-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(16) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((S)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン ,
(17) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-シクロプロピル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(18) 1-[(1-メチル-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(19) 1-[(4-メチル-フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(20) 1-[(ベンゾ[h][1,6]ナフチリジン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(21) 1-[(ピラゾロ[1,5-c]キナゾリン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(22) 1-[(ベンゾ[c][1,8]ナフチリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(23) 1-[(ベンゾ[c][1,5]ナフチリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(24) 1-[(1H-ペルイミジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(25) 1-[(ベンゾ[f]キノキサリン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(26) 1-[(イミダゾ[2,1-a]イソキノリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(27) 1-[(イミダゾ[1,2-a]イソキノリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(28) 1-[(フェナントリジン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン,
(29) 1-[(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[f][1,4]オキサアゼピン-5-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン及び
(30) 1-[(3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデン)メチル]-3-メチル-7-(3-メチル-2-ブテン-1-イル)-8-(3-アミノ-ピペリジン-1-イル)-キサンチン、又はその塩。
【請求項6】
請求項1〜5の少なくとも1項に記載の化合物と、無機若しくは有機酸又は無機若しくは有機塩基との生理学的に許容しうる塩。
【請求項7】
請求項1〜5の少なくとも1項に記載の化合物又は請求項6に記載の生理学的に許容しうる塩を含み、任意に1種以上の不活性担体及び/又は希釈剤を一緒に含有しうる医薬組成物。
【請求項8】
請求項1〜6の少なくとも1項に記載の化合物の、I型及びII型糖尿病、関節炎、肥満症、同種移植片移植及びカルシトニン誘発骨粗しょう症の治療に好適な医薬組成物製造のための使用。
【請求項9】
請求項7に記載の医薬組成物の製造方法であって、請求項1〜6の少なくとも1項に記載の化合物を1種以上の不活性担体及び/又は希釈剤に非化学的方法で組み入れることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1〜6に記載の一般式Iの化合物の製造方法であって、
a)下記一般式の化合物
【化2】

(式中、R1、R2及びR3は、請求項1で定義したとおりであり、かつ
4''は、前記R4について述べたイミノ、アミノ又はアルキルアミノ基を含む基の1つを表し、該イミノ、アミノ又はアルキルアミノ基が保護基で置換されている)を脱保護し、 b)下記一般式の化合物
【化3】

(式中、R2及びR3は、請求項1で定義したとおりであり、
4''は、前記R4について述べたイミノ、アミノ又はアルキルアミノ基を含む基の1つを表し、該イミノ、アミノ又はアルキルアミノ基が上記保護基の1つで置換されており、
Xは酸素若しくはイオウ原子、スルフィニル、スルホニル又はイミノ基(Rxで置換されている)を表し、かつ
該-CH2-CH2-X-フェニル単位はR10〜R14で置換されており、さらにC1-3-アルキル基で置換されていてもよく、
同時にRx及びR10〜R14は前記定義どおりであり、かつ
PGも上記保護基の1つを表し、
これら2個の保護基は、同時又は交互に分解しうる)を脱保護及び環化し、
c)R1が、任意に請求項1〜5で定義したとおりの基で置換されていてもよい3-オキソ-2,3-ジヒドロ-イソインドール-1-イリデンメチル基を表す一般式Iの化合物を調製するため、
下記一般式の化合物
【化4】

(式中、該ベンゾ基はR10〜R14で置換されており、かつ
10〜R14並びにRx、R2及びR3は前記定義どおりであり、かつ
4''は、前記R4について述べたイミノ、アミノ又はアルキルアミノ基を含む基の1つを表し、該イミノ、アミノ又はアルキルアミノ基が上記保護基の1つで置換されている)を脱保護及び脱水し、かつ該脱水は該保護基の分解と同一反応条件下で行い、
このようにして得られた一般式Iの化合物をそのエナンチオマー及び/又はジアステレオマーに分割し、及び/又は
このようにして得られた一般式Iの化合物をその塩、特に医薬用途のため、無機若しくは有機酸又は無機若しくは有機塩基とその生理学的に許容しうる塩に変換することを特徴とする方法。

【公開番号】特開2011−12085(P2011−12085A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−234795(P2010−234795)
【出願日】平成22年10月19日(2010.10.19)
【分割の表示】特願2004−548847(P2004−548847)の分割
【原出願日】平成15年11月3日(2003.11.3)
【出願人】(503137975)ベーリンガー インゲルハイム ファルマ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト (129)
【Fターム(参考)】