説明

キャラクタおよびテキスト単位入力訂正システム

【課題】キャラクタおよびテキスト単位を編集するためのセンサを有する入力装置を提供すること。
【解決手段】センサは、細長い構成を有し、入力装置の側面に対して横方向に向けて配置される。入力装置は、テキスト単位を形成する個々のキャラクタまたは複数のキャラクタを入力するための複数のキーも含む。センサに接触することによって、不正確に入力されたテキスト単位を選択して、意図したテキスト単位と置き換えることが可能である。不正確に入力されたテキスト単位を選択するために、表示スクリーンに対するテキスト単位の位置に対応する位置において、センサに接触することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計算装置に入力されたキャラクタおよびワードの訂正に関する。本発明は、より具体的には、不正確に入力されたキャラクタおよびワードを置き換えるために使用される入力訂正機構に関する。本発明は、英数字、音声、および他のキャラクタ・ベースの入力システムに適用される。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ技術の分野が発展するにつれて、個人の経験を向上させ、かつコンピュータをより汎用性にするために、様々なデータ入力技術が開発されてきた。たとえば、具体的には、通常のコンピュータ・システムは、特にユーザとの対話のためにグラフィック・ユーザ・インターフェースを使用するコンピュータ・システムは、1つまたは複数の別個の入力装置から入力を受け取るように最適化することが可能である。それにより、個人は、キーボードでテキストを入力して、マウスなどのポインティング装置で、表示スクリーン上のポインタ画像の位置を制御することが可能であり、ポインティング装置は、ポインタの位置に関連付けられた選択を稼動するための1つまたは複数のボタンを有する。いくつかの計算システムは、多目的データ入力装置として使用することができるペンに似たスタイラスさえ含んでいる。
【0003】
個人が、キーボードまたは他の入力装置でキャラクタを入力することによってデータ・ファイルを形成することを可能にする様々なソフトウエア・アプリケーションが開発されてきた。本明細書において使用する際に、キャラクタという用語は、個人によって入力することが可能であるシンボルまたは他のフィギュア(figure)を包含することを意図している。キャラクタの例には、たとえば、ローマ字、キリル文字、アラビア文字、ヘブライ文字、またはギリシャ文字に由来するかに関係なく、アルファベット・キャラクタが含まれる。さらに、キャラクタは、数字、句読点、またはたとえば$、#、%、&、もしくは@など筆記テキストにおいて一般的に使用される様々な記号の1つとすることが可能である。さらに、キャラクタは、中国語、日本語、および韓国語など、アジア言語において使用される様々なシンボルの1つとすることが可能である。ワードまたはワード・タイプ単位を形成する様々なキャラクタのグループは、本明細書ではテキスト単位として定義される。
【0004】
キーボードによる従来のキャラクタ入力は、便利で好都合なプロセスであると一般に見なされているが、平均的な個人は、しばしば、不正確なキャラクタを入力し、この不正確なキャラクタを、意図したまたは正確なキャラクタで修正する必要がある。不正確なキャラクタを修正する通常の方法は、たとえばマウスまたはトラック・ボールなどのポインティング装置を使用することを含む。不正確なキャラクタを修正するために、個人は、キャラクタの入力を中止して、一方の手をポインティング装置に延ばし、可視X−Yフィールド全体の範囲内でカーソルが不正確なキャラクタを指すようにポインティング装置を操作することを試みる。次いで、個人は、不正確なキャラクタを消去して、不正確なキャラクタを、意図したまたは正確なキャラクタと置き換え、そして、他の位置にカーソルを移動させるようにポインティング装置を操作する。この場合、他の位置は、編集直前にカーソルが以前にあった位置であることが通常である。代替として、たとえば、様々なスペル・チェック・プログラムを使用することが可能であり、ある個人は、不正確なキャラクタを修正するために、これらの方法の変形形態または組み合わせを使用することが可能である。このようなことは、データ入力プロセスを中断する可能性があることから、文書の完成時に、通常行われる。しかし、どの場合でも、個人は、不正確なキャラクタを修正するとき、キーボードからポインティング装置に注意を向け直すことが一般的であり、これにより、特に反復して実施するとき、個人の効率が低減される可能性がある。同様な考察が、テキスト単位の訂正についても、当てはまる。
【0005】
表音アジア言語(phonics-based Asian language)の入力にQWERTYキーボード(最上段のキー配列がQWERTYのキーボード)を使用する平均的な個人の誤り率は、約20%である。たとえば、英語言語でキャラクタを入力するためにQWERTYキーボードを使用する平均的な個人の誤り率は、一般に、かなり低い。したがって、表音アジア言語の入力は、より高い誤り率を有することになり、このことは個人の能率をさらに低下させる。表音アジア言語の入力について誤り率が高いことは、アジア言語の特性に直接関係する。たとえば、中国語に関しては、数万のキャラクタが存在するが、発音に対応するのは約400のみであり、4つのトーンが発音に追加されることにより、発音の全数は、約1600に拡大する。比較的多数のキャラクタが中国語において使用されるとすると、多くの異なるキャラクタが同様の発音を有し、したがって、音声学的に類似している。拡大しつつある中国語の語彙と併せると、同様の発音の数により、表音中国語の入力には、本質的に高い誤り率が導入される。同様な考察が、日本語および韓国語にも当てはまる。
【0006】
表音アジア言語入力に関する構想および表音アジア言語入力の従来のキャラクタ訂正方法について、ここで議論する。例示のために、一般に北京語(Pinyin)と呼ばれる表音アジア言語入力の中国語バージョンを使用する。しかし、当業者なら、同様の構想を他のアジア言語に適用することが可能であることを理解するであろう。一般に、北京語の入力では、意図した中国キャラクタを音声的(発音通り)に表すローマ・キャラクタおよびローマ・キャラクタの組み合わせを入力するために、QWERTYキーボードが使用される。次いで、ソフトウエア・アプリケーションが、ローマ・キャラクタを処理して、そのローマ・キャラクタを、similar-similarの対応する中国キャラクタに変換する。上記で議論したように、多くの異なるキャラクタは、同様の発音を有し、similar-similarである。したがって、ソフトウエア・アプリケーションは、ローマ・キャラクタを、意図した中国キャラクタに対してsimilar-similar(類音−類音)である不正確なまたは意図していない中国キャラクタに変換する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2002/0159809号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
不正確な中国キャラクタが個人によって識別されると、既存のシステムでは、ポインティング装置を動かして、カーソルを不正確な中国キャラクタの前およびすぐ隣に配置する。次いで、可能性のある置き換え用中国キャラクタのリストが、不正確な中国キャラクタに隣接して表示される。個人は、ポインティング装置を操作して、そのリストから正確な中国キャラクタを選択する。多くの場合、リストは、可能性のある置き換え用中国キャラクタの全数の一部のみを、この場合、統計的に使用される確率が最も高い中国キャラクタに合致する可能性がある一部のみを、表示する可能性がある。したがって、個人は、正確な中国キャラクタを見つける前に、多くのリストをスクロールすることが要求される可能性がある。正確な中国キャラクタを特定して選択した後、ソフトウエア・アプリケーションは、不正確な中国キャラクタを正確な中国キャラクタと置き換え、個人は、他の不正確な中国キャラクタが識別されるまで、キャラクタの入力を続行することが可能である。カーソルは、正確な中国キャラクタの位置に留まり、個人は、一般的に、データを文書に入力するのを続行するために、ポインティング装置を列(line)または文書の端部に移動させることができる。
【0009】
表音アジア言語入力の誤り率は比較的高いので、個人は、不正確なキャラクタをしばしば識別して、上記で議論したように、可能性のある置き換え用キャラクタのリストから正確なキャラクタを識別する必要がある。当業者なら、表音アジア言語入力にQWERTYキーボードを使用する平均的な個人の誤り率が約20%であるとすると、このプロセスは、時間がかかり、不十分である可能性があることを認識するであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、英数字領域および編集領域を有する入力装置である。英数字領域は、キャラクタを入力するための複数のキーを有する。編集領域は英数字領域に隣接して配置され、編集領域はキャラクタまたはワードなど、テキスト単位を選択するためのセンサを有する。センサは、細長い構成を有し、センサは、入力装置の側面に対して横方向の幾何学的配置を有する。
【0011】
本発明の他の態様では、入力装置は、複数のキーおよびセンサを有するキーボードである。キーは、それぞれ、少なくとも1つのキャラクタに関連付けられる。センサは、容量位置感知タッチ・パッド(capacitive position sensing touchpad)など、一次元線形タッチ位置センサの構成を有し、センサは、複数のキーに隣接して、かつ複数のキーの前方に配置される。さらに、センサは、少なくとも3:1の長さ対幅の比を有し、センサは、キーボードの左側面と右側面との間に延びるように、横方向に配向される。
【0012】
本発明の他の態様は、入力訂正方法を含む。該方法は、キャラクタまたはワードなどの第1テキスト単位を入力装置で入力して、この第1テキスト単位を表示スクリーンに表示することを含む。次いで、表示スクリーンに対する第1テキスト単位の相対位置を決定する。次いで、該方法は、表示スクリーンに対する第1テキスト単位の相対位置に対応する位置において入力装置上のセンサと接触して、第1テキスト単位を第2テキスト単位と置き換えることを含む。
【0013】
本発明の他の態様は、入力訂正方法を含む。該方法は、入力装置でキャラクタまたはワードなどの第1テキスト単位を入力し、次いで、入力装置上のセンサを使用して、第1テキスト単位を選択することを含む。センサは、細長い構成および横方向の配向を有する。次いで、第2キャラクタが、可能性のあるテキスト単位の候補のリスト(list of potential text unit candidates)から選択され、第1テキスト単位が、第2テキスト単位と置き換えられる。
【0014】
本発明を新規に特徴付ける利点および特徴は、具体的には特許請求の範囲に示される。しかし、新規性の利点および特徴をより良好に理解するために、本発明に関する様々な実施形態および概念を記述し図示する以下の記述および添付の図面を参照することが可能である。
【0015】
本発明の以上の概述と、ならびに以下の詳細な記述とは、添付の図面と関連して読むとき、さらに良好に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】動作環境の概略図である。
【図2】ホスト・コンピュータ、出力装置、および入力装置を示す、動作環境の例示的な斜視図である。
【図3】入力装置の斜視図である。
【図4】入力装置の上面図である。
【図5】入力装置の一部の上面図である。
【図6】出力装置に表示することが可能である第1グラフィカル・ユーザ・インターフェースの第1構成を示す図である。
【図7】第1グラフィカル・ユーザ・インターフェースの第2構成を示す図である。
【図8】第1グラフィカル・ユーザ・インターフェースの第3構成を示す図である。
【図9】第1グラフィカル・ユーザ・インターフェースの第4構成を示す図である。
【図10】他の入力装置の上面図である。
【図11】他の入力装置の一部の上面図である。
【図12】他の入力装置の一部の上面図である。
【図13】出力装置に表示することが可能である第2グラフィカル・ユーザ・インターフェースの第1構成を示す図である。
【図14】第2グラフィカル・ユーザ・インターフェースの第2構成を示す図である。
【図15】第2グラフィカル・ユーザ・インターフェースの第3構成を示す図である。
【図16】第2グラフィカル・ユーザ・インターフェースの第4構成を示す図である。
【図17】第2グラフィカル・ユーザ・インターフェースの第5構成を示す図である。
【図18】第2グラフィカル・ユーザ・インターフェースの第6構成を示す図である。
【図19】テキスト単位置き換えの一プロセスを示す流れ図である。
【図20】センサの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の議論および添付の図は、本発明による入力装置を開示する。入力装置は、キャラクタを入力するために使用される。キャラクタまたはワードなどの不正確なテキスト単位が、不注意に入力された場合、あるいは、さもなければ存在する場合、入力装置を使用して、不正確なテキスト単位を意図したまたは正確なテキスト単位で修正することができる。より具体的には、入力装置に結合されたセンサが、不正確なテキスト単位を選択し、次いで、不正確なテキスト単位を正確なテキスト単位と置き換えるために、個人によって使用されることができる。入力装置は、キーボードとして以下の説明(material)では開示されている。しかし、当業者なら、不正確なテキスト単位を置き換えるためのセンサを有する複数の他の入力装置も、本発明の範囲内に入ることを理解するであろう。
【0018】
本明細書において使用する際に、「テキスト単位(text unit)」という句は、ワードまたはワード・タイプの単位を形成するキャラクタおよびキャラクタのグループとして定義される。たとえば、英語言語では、テキスト単位という用語は、キャラクタおよびワードを指す。したがって、キャラクタ・ベース編集システムを使用して、キャラクタ単位でテキストのビットを置き換えることができ、ワード・ベース編集システムを使用して、ワード単位でテキストを置き換えることができる。テキスト単位ベース編集システムは、キャラクタ・ベース編集システムおよびワード・ベース編集システムの両方を包含する一般的な用語である。
【0019】
当業者なら理解するように、入力装置は、コンピュータ動作環境と関連して使用することが可能である。すなわち、入力装置によって送信された信号は、1つまたは複数の計算装置によって実行されるプログラム・モジュールなどのコンピュータ実行可能命令によって管理することが可能である。したがって、本発明の様々な実施形態を使用することが可能である通常の動作環境の構成要素および動作について簡潔に議論することは有用である可能性がある。図1および2は、本発明の様々な実施形態を実装することが可能である動作環境10の例を示す。しかし、動作環境10は、適切な動作環境の単なる一例であり、本発明の使用または機能の範囲に対する限定を示唆することを意図していない。本発明と共に使用するのに適している可能性がある他の周知の動作環境または構成には、サーバ・コンピュータ、ハンドヘルドまたはラップ・トップ装置、マルチプロセッサ・システム、マイクロ・プロセッサ・ベース・システム、プログラマブル大衆消費電子機器、ネットワークPC、ミニ・コンピュータ、メインフレーム・コンピュータ、上記のシステムまたは装置のいずれかを含む分散計算環境など、が含まれるが、これに限定されるものではない。
【0020】
動作環境10は、たとえば、コンピュータ・モニタなどの出力装置30と、キーボードとすることが可能である入力装置40とに動作式に接続されたホスト・コンピュータ20を含む。当業者なら、1つまたは複数のデータ・ファイルをホスト・コンピュータ20によって処理することが可能であり、また、信号を出力装置30に送信して、それにより、画像32を表示スクリーン31上でレンダリングするように出力装置30に命令することが可能であることを理解するであろう。入力装置40は、以下でより詳細に記述するように、複数のキャラクタの形態を取ることが可能であるデータを入力するために、ホスト・コンピュータ20との関連において使用される。
【0021】
ホスト・コンピュータ20は、通常、少なくともいくつかの形態のコンピュータ読取り可能媒体を含む。例として、コンピュータ読取り可能媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を備えることが可能であるが、これに限定されるものではない。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読取り可能命令、データ構造、プログラム・モジュール、または他のデータなどの情報を記憶する任意の方法または技術において実装される揮発性および不揮発性、取外し可能および取外し不可能の媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル揮発性ディスク(DVD)もしくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、パンチ媒体、ホログラフィック記憶装置、または所望の情報を記憶するために使用することができる任意の他の媒体を含むが、これに限定されるものではない。
【0022】
最も基本的な構成では、ホスト・コンピュータ20は、通常、処理ユニットおよびシステム・メモリを含む。ホスト・コンピュータ20の正確な構成およびタイプに応じて、システム・メモリは、揮発性メモリ(RAMなど)、不揮発性メモリ(ROM、フラッシュ・メモリなど)、または2つのタイプのメモリのある組合わせを含むことが可能である。さらに、ホスト・コンピュータ20は、取外し可能記憶装置、取外し不可能記憶装置、または2つのタイプの記憶装置のある組合わせなど、大容量記憶装置を含むことも可能である。大容量記憶装置は、磁気もしくは光のディスクもしくはテープ、パンチ媒体、またはホログラフィック記憶装置など、記憶されている情報を取り出すことができる任意の装置とすることができる。当業者なら理解するように、システム・メモリおよび大容量記憶装置は、コンピュータ記憶媒体の例である。
【0023】
動作環境10は、個人から入力を受け取るために、ポインティング装置、マイクロフォン、またはスキャナなど、ホスト・コンピュータ20に動作式に接続された1つまたは複数の追加の入力装置を含むことも可能である。さらに、動作環境10は、データを個人に出力するために、スピーカ、プリンタ、または触覚フィードバック装置など、ホスト・コンピュータ20に動作式に接続された1つまたは複数の追加の出力装置を有することが可能である。動作環境10の他の構成要素は、有線媒体または無線媒体を使用して、他の装置、コンピュータ、ネットワーク、サーバなどへ通信接続することを含むことが可能である。これらの装置および接続のすべては、当技術分野では周知であり、したがって、ここでは詳細には記述しない。
【0024】
出力装置30は、ホスト・コンピュータ20に動作式に接続されたコンピュータ・モニタとして示されている。画像32は、たとえば、テキスト文書、デジタル写真、スプレッド・シート、またはウエッブ・ページなど、データ・ファイルを表すことが可能である。入力装置40は、図3および4では、キーボードとしてそれぞれに示されている。当技術分野では周知であるように、入力装置40の1つの目的は、データを選択的に入力することであり、データは、一般に、表示スクリーン31の上に画像32の一部として表示することが可能である複数のキャラクタおよびテキスト単位の形態を取る。上記の本発明の背景のセクションにおいて記述したように、キャラクタという用語は、個人によって入力することが可能である記号または他のフィギュアを包含することを意図している。キャラクタの例には、ローマ字、キリル文字、アラビア文字、ヘブライ文字、またはギリシャ文字に由来するかに関係なく、アルファベット・キャラクタが含まれる。さらに、キャラクタは、数字、句読点、または$、#、%、&、もしくは@など書面において通常使用される様々な記号の1つとすることが可能である。さらに、キャラクタは、中国語、日本語、および韓国語など、アジア言語において使用される様々な記号の1つとすることが可能である。ワードまたはワード・タイプの単位を形成することを意図した様々なキャラクタのグループは、テキスト単位の定義内に含まれる。
【0025】
ハウジング41が、入力装置40の外部を形成し、コード(cord)42が、入力装置40からホスト・コンピュータ20に信号を送信するために、ハウジング41から延びる。代替として、当技術分野では周知であるように、入力装置40とホスト・コンピュータ20との間に、従来の無線接続を使用することも可能である。コード42によって送信される信号は、通常、複数のキー43、ボタン44、または他の入力要素の1つの操作に応答して生成される。さらに、この信号は、細長い構成を有し、かつ入力装置40に対して横方向に配向した、センサ50によって生成することが可能である。
【0026】
入力装置40のキー43は、一般に、従来の方式で構成され、たとえば、英数字領域45、矢印領域46、および数字パッド領域47の範囲内に配置される。英数字領域45は、従来のQWERTYキーボードの構成を有するが、代替として、AZERTYキーボード、または本発明の範囲内にある任意の他の望ましいキーボード構成を有することが可能である。したがって、英数字領域45は、たとえば、ローマ・アルファベットのアルファベット・キャラクタとすることが可能である個々のアルファベット・キャラクタに関連付けられた複数のキー43を含む。英数字領域45の第1行は、1次キャラクタとして数字に関連付けられた様々なキー43を含むことも可能である。この第1行のキーは、そのようなキー43と共にシフトキーを押すことによって代替モードにおいてアクセスされる!、@、#、$、および%など、様々な記号を提供することも可能である。さらに、英数字領域45は、一般に知られているキーとして、エンター・キー、制御キー、スペース・バーなどを含むことが可能である。しかし、本発明の範囲内では、英数字領域45は、複数の構成を有することが可能であり、様々な機能または目的を有するキー43を含むことが可能である。
【0027】
矢印領域46は、4つのキー43u、43r、43d、および43lを含み、これらは、それぞれ、上矢印、右矢印、下矢印、および左矢印に関連付けられ、カーソルを表示スクリーン31に関して移動させるために通常使用される。数字パッド領域47も、1次キャラクタとして様々な数字を有する複数のキー43を含む。操作時、個人は、数字パッド領域47を使用して、数字パッド領域47におけるキー43の構成により、数字キャラクタを迅速に入力することが可能である。数字パッド領域47は、第2エンター・キーを含むことも可能である。さらに、ボタン44が、入力装置40の上部を横方向に横断して配置される。ボタン44の適切な使用には、たとえば、事前指定ソフトウエア・アプリケーションの開始、スピーカなどの出力装置の音量または強度の調節、ホスト・コンピュータ20の電力レベルの修正、またはメディア・プレーヤの基本的な制御の提供が含まれる。さらに、入力能力を向上させるために、入力領域48が提供され、英数字領域43から横方向に間隔をおいて配置することが可能であり、入力領域48は、スクロール・ホイール、アプリケーション切替え装置、編集キー(カット、コピー、ならびにペーストなど)、およびインターネット・ブラウザ制御キー(前進および後退など)を含むことが可能である。このキーボードの態様の詳細については、参照により本明細書に完全に組み込まれている、2002年10月31日に発行された特許文献1において開示されている。キー43および領域45〜48のレイアウトおよび配置に関する上記の議論に基づいて、当業者なら、入力装置40は、本発明のある例示的な実施形態において使用される、センサ50と、関係する支援するキーが存在することを除いて、一般に従来の構成を有することを理解するであろう。しかし、本発明の範囲内では、入力装置40の様々な構成要素は、複数の代替構成を有することが可能である。
【0028】
参照のために、入力装置40は、通常使用において個人から末端に位置するバック・エッジ11と、通常使用において個人に近接するフロント・エッジ12とを有する。したがって、ある対象物が他の対象物とバック・エッジ11との間にあるとき、ある対象物は、本明細書では、他の対象物の「後ろ側(behind)」にあると言われる。ある対象物が、他の対象物とバック・エッジ11との間にあり、かつ他の対象物の(左右の)横側面の後ろの方向に延びる境界内に少なくとも部分的に位置するとき、対象物は、本明細書では、他の対象物の「後ろ(directly behind)」にあると言われる。ある対象物が、他の対象物とバック・エッジ11との間にあり、かつ他の対象物の(左右の)横側面の後ろ方向に延びる境界内に完全に位置するとき、対象物は、本明細書では、他の対象物の「全くの後ろ(entirely directly behind)」にあると言われる。対象物が、他の対象物とフロント・エッジ12との間にあるとき、対象物は、本明細書では、他の対象物の「前」にあると言われる。さらに、キーボード40は、右エッジ13および左エッジ14も有する。「横」方向は、左エッジ14から右エッジ13および右エッジ13から左エッジ14への全体的な方向を確定する。
【0029】
既存のキーボードの特徴の他に、入力装置40は、センサ50をも含む。センサ50は、示した実施形態では、英数字領域45の「後ろ側」および/または英数字領域45に隣接して位置し、より具体的には、英数字領域45の「後ろ」および「全くの後ろ」に位置する。図3および4に示すように、センサ50は、英数字領域45の後部に隣接し、一般に数字キャラクタに関連付けられるキー43の第1行に沿って、かつそれに隣接して延長している。本発明の範囲内では、センサ50は、入力装置40の他の部分に配置することが可能である。センサ50を英数字領域45に隣接して配置する利点は、アクセスのし易さに関係する。英数字領域45は、入力装置40の中で頻繁に使用される部分である。したがって、個人の手は、入力装置40を使用するとき、英数字領域45の上にしばしば位置する。センサ50を英数字領域45に隣接して配置することによって、センサ50は、個人にとって非常にアクセスし易くなり、英数字の入力中に、手首および腕をほとんどまたは全く動かさずに、指を動かすことで個人によって操作することができる。
【0030】
センサ50は、細長い構成を有し、入力装置40に対して横方向に配向される。すなわち、センサ50の長さは、センサ50の幅より長く、センサ50は、一般に、入力装置40の右側から入力装置40の左側に延びる。センサ50の長さと幅の比は、たとえば、少なくとも3:1とすることが可能であるが、たとえば、4:1または10:1またはそれ以上とすることも可能である。したがって、一般に、センサ50の長さと幅との比は、3:1から10:1の範囲にあるが、特定の応用例に応じてより大きくすることが可能である。したがって、センサ50の長さは、センサ50の幅より著しく長いことになる。
【0031】
多くの従来のキーボードは、F1、F2、F3などによって指定された複数のファンクション・キーを含む。センサ50は、ファンクション・キー用に従来確保されている位置に配置することが可能であり、ファンクション・キーに関連する行為(action)は、所望であれば、キー43のうちの他のキーに割り当てることが可能である。ファンクション・キーが確保される応用例では、センサ50は、図10に示すように、英数字領域45とファンクション・キーの行との間に配置することが可能である。
【0032】
センサ50は、容量位置感知タッチ・パッドまたは他のタッチ感知可能ストリップ(touch sensitive strip;接触を感応する細長い区画)など、一次元線形タッチ位置センサとすることが可能である。タッチ感知可能ストリップ、パッド、および他のそのような装置は、良く知られており、たとえばカーソル制御用タッチ・パッドなどは多くのラップトップ・コンピュータ上で通常見られる。提示しているセンサ50は、そのような既知の技術を利用することが可能であり、および/またはタッチ感知可能装置を創出する任意の方式で物理的に構成することが可能である。センサ50は、人間のタッチおよび/またはペンもしくはスタイラスタイプのポインタなどの人間以外のタッチに対して感知可能とすることが可能である。センサ50は、ポインタでセンサ50の表面を実際にタッチせずに使用することが可能である。たとえば、センサ50は、当技術分野では既知であるように、センサ50の表面上をホバリング(空中停止)する際にポインタの位置を検出するように構成することが可能である。
【0033】
センサ50は、入力装置40に結合され、1つまたは複数のインターフェースおよび/または駆動回路/ソフトウエアを使用して、センサ50とホスト・コンピュータ20との通信を提供することが可能である。インターフェースおよびドライバのいくつかまたはすべては、存在するとすれば、入力装置40の内部のすべて、ホスト・コンピュータ20の内部のすべて、または入力装置40とホスト・コンピュータ20との間に分散させるなど、都合のよい場所ならどこでも配置することが可能である。
【0034】
センサ50は、様々な方式のいずれかで、センサ50に沿ったポインタの位置を検出することが可能である。たとえば、センサ50は、センサ50内の2つ以上の導電ノード間における容量の変化を感知する周知の容量タイプ・センサとすることが可能である。導電ノードは、電気的にはタッチしないが、ノード間の誘電体接合部において静電容量を生成する。人間の指またはスタイラスなどのポインタが接合部に近付いたとき、静電容量は、ポインタによって課される誘電率の変化のために、変化する可能性がある。そのようなタッチ・センサ50は、タッチだけでなく、近接度および圧力も感知することができるという利点を有する。導電ノードは、ワイヤおよび/またはプレートなど、任意の形状およびサイズとすることが可能である。特有の実施形態に応じて、そのような容量タッチ・ストリップは、最高で0.00254cm(0.001インチ)以上の精度で、ポインタの位置を検出することが可能である。しかし、より劣る精度を有するタッチ・センサを有効に使用することができる。
【0035】
センサ50は、代替として、タッチ・ストリップに沿ったポインタの位置に基づいて抵抗の変化を検出する抵抗タイプ・タッチ・ストリップとすることが可能である。または、センサ50は、タッチ・ストリップに沿ったポインタの位置に基づいてインダクタンスの変化を検出するインダクタンス・タイプのタッチ・ストリップとすることが可能である。センサ50は、ポインタの位置を感知する赤外線感知、レーザ、および/または超音波の技術をさらに組み込むことが可能である。
【0036】
上記の議論に基づいて、入力装置40は、従来のキーボードの一般的な構成を有することが可能である。しかし、従来のキーボードとは対照的に、入力装置40は、英数字領域45に隣接して配置されるセンサ50を含む。本発明の範囲内では、入力装置40は、キーボードの他に、複数の他のタイプの入力装置の形態を取ることが可能である。たとえば、従来の無線電話のキー・パッドが、キャラクタを入力してテキスト単位を形成するためにしばしば使用され、センサ50の形態を有するセンサをこのキー・パッドと関連して使用することが可能である。さらに、マウスまたはトラック・ボールなどのポインティング装置の構成を有する入力装置は、キャラクタを入力するためにある状況において使用することも可能であり、センサ50の形態を有するセンサを、このポインティング装置と関連して使用することが可能である。したがって、入力装置40は、様々な入力装置の一般的な構成を有することが可能である。しかし、以下の議論では、図3〜4に示すように、キーボードと関連して入力装置40を議論する。
【0037】
本発明のテキスト単位システムは、テキスト単位編集センサ50と、支援する入力要素とを含み、支援する入力構成要素は、置き換えられるべきテキスト単位の選択、置き換えられるべきテキスト単位の確認、置き換え用テキスト単位の選択用候補の代替選択肢の呈示、置き換え用テキスト単位の選択および/または確認、およびテキスト単位置き換えモードからの終了、を補助する。これらの支援する入力要素は、様々なタイプの入力要素とすることができ、矢印キー43u、43d、43r、および/または43lなど、キーボード上で現在使用されている他の用途のキーを含むことが可能であり、および/または、以下で記述するように、図3〜5に示すキー51、52、ならびに53、および図11に示すキー51ならびにトグル55、または図12に示すトグル56など、新しいまたは専用の入力要素を含むことが可能である。
【0038】
図5を参照すると、センサ50を含む入力装置40の一部が示されている。キー51は、センサ50の左で、かつセンサ50にすぐ近くに隣接して配置される。同様に、キー52は、センサ50の右で、かつセンサ50のすぐ近くに隣接して配置され、キー53が、キー52の右に位置する。図3〜5の実施形態では、キー51、52、ならびに53、および矢印キー43l、43r、43u、ならびに43dは、置き換えられるべきテキスト単位の選択、置き換えられるべきテキスト単位の確認、置き換え用テキスト単位の選択用候補の代替選択肢の呈示、置き換え用テキスト単位の選択および/または確認、およびテキスト単位置き換えモードからの終了、を補助する支援する入力要素である。
【0039】
センサ50が英数字領域45とファンクション・キーとの間に配置される図10の構成では、矢印キー43l、43r、43u、および43dは、置き換えられるべきテキスト単位の選択、置き換えられるべきテキスト単位の確認、置き換え用テキスト単位の選択用候補の代替選択肢の呈示、置き換え用テキスト単位の選択および/または確認、およびテキスト単位置き換えモードからの終了とを補助する、支援する入力要素である。
【0040】
第3の構成が、図11に示されており、この第3の構成は、センサ50と、キー51と、トグル・キー55とが含まれる。トグル・キー55は、2つのスイッチに関連付けられる。トグル・キー55の右側部分55rが押されたとき、第1スイッチが閉鎖される。同様に、トグル・キー55の左部分55lが押されたとき、第2スイッチが閉鎖される。したがって、個人は、行為を実施するために、トグル・キー55の右側または左側を押すことが可能である。この構成では、センサ50は、上記で議論したように使用することが可能である。この構成では、トグル・キー55およびキー51は、置き換えられるべきテキスト単位の選択、置き換えられるべきテキスト単位の確認、置き換え用テキスト単位の選択用候補の代替選択肢の呈示、置き換え用テキスト単位の選択および/または確認、およびテキスト単位置き換えモードからの終了とを補助する、支援する入力要素である。
【0041】
入力装置40の編集領域の第4の構成が、図12に示されており、この第4構成は、センサ50および3状態(three-way)トグル・キー56を含む。トグル・キー56は、3つの領域57a、57b、および57cを含み、個人は、一度に領域57a〜57cのうちの1つを押すことが可能である。センサ50は、キー51〜53、トグル・キー55、またはトグル・キー56など、複数の支援する入力要素と関連して使用することが可能である。したがって、トグル・キー56の領域57a、57b、および57cは、置き換えられるべきテキスト単位の選択、置き換えられるべきテキスト単位の確認、置換え用テキスト単位の選択用候補の代替選択肢の呈示、置き換え用テキスト単位の選択および/または確認、およびテキスト単位置き換えモードからの終了とを補助する、支援する入力要素である。
【0042】
入力装置40を使用してキャラクタを修正する方式について、ここで議論する。図6〜9を参照すると、グラフィカル・ユーザ・インターフェースの例が示され、これは、画像32の少なくとも一部として表示スクリーン31に表示することが可能である。例示のために、グラフィカル・ユーザ・インターフェースは、ワード処理ソフトウエア・アプリケーションとして示され、これは、境界線34a、タスク・バー34b、ツール・バー34c、およびキャラクタ処理領域34dを有するウィンドウ33内に表示される。このようなウィンドウは、マイクロソフト(Microsoft)のワード(WORD)など、ワード処理プログラムの使用中において平凡である。境界線34aは、ウィンドウ33の境界を画定し、個人の好みに合うようにサイズを調節可能とすることが可能である。タスク・バー34bは、水平配向であり、個人が、ウィンドウ33内に表示された特定のデータ・ファイルに関する様々なタスクを実施することを可能にする複数のメニューを提供するように、境界線34aの上方部分に隣接して配置される。さらに、ツール・バー34cは、タスク・バー33bのすぐ下に配置され、やはり個人がウィンドウ33内に表示された特定のデータ・ファイルに関する様々なタスクを実施することを可能にする一連のボタンを提供する。
【0043】
キャラクタ処理領域34dは、個人が様々なキャラクタを入力する空間を提供する。より具体的には、キャラクタ処理領域34dは、入力装置40からの入力が視覚的にレンダリングされる画定領域である。ウィンドウ33が、表示スクリーン31上で当初レンダリングされたとき、キャラクタ処理領域34dは、図6に示すように、キャラクタが入力装置40で入力されたときにキャラクタおよびテキスト単位が出現する位置を個人に示すカーソル61を除いて、ほぼ空白である可能性があるテキスト単位。キャラクタ処理領域34dの幅は、本明細書では、左余白から右余白など、タイプ可能な領域を覆う表示装置上の距離として確定される。例示のために、個人が、「The quick fox jumps over the lazy brown dog.」の一連のテキスト単位を入力することを望んでいると想定する。このタスクを達成するために、個人は、当技術分野において周知であるように、文章のキャラクタに合致する一連のキャラクタ・キー43を押すだけでよい。しかし、時には、個人は、不正確なキャラクタを不注意に入力する可能性がある。したがって、個人は、図7に示すように、の一連のキャラクタを「The quixk fox jumps over the lazy brown dog」と不注意にタイプする可能性があり、ここでは、「quick」が「quixk」として不注意に入力されている。
【0044】
センサ50は、不注意に入力されたテキスト単位を訂正するために、個人によって使用することが可能である。より具体的には、個人は、センサ50を使用して、キャラクタ処理領域34d内においてテキスト単位62を修正することが可能である。一連のキャラクタを入力する際、個人は、ワード「quick」を形成するキャラクタを入力することを意図していたが、「c」の代わりに「x」を含んでいるテキスト単位62を不注意に入力した。
【0045】
マイクロソフト(Microsoft)のワード(WORD)など、従来のワード処理ソフトウエア・アプリケーションは、個人がテキスト単位62を意図したテキスト単位に修正することが可能である複数の方法を提供する。当技術分野では既知であるように、ユーザは、ポインティング装置を使用して、カーソル61をテキスト単位62の隣に移動させ、テキスト単位62の一部をポインティング装置で強調表示し、次いで、意図したキャラクタに合致するキー43を押すことが可能である。代替として、矢印キーを使用して、カーソル61をテキスト単位62まで移動させ、次いで、テキスト単位62の一部を消去して、意図したキャラクタと置き換えることが可能である。さらに、スペル・チェック・プログラムを使用して、テキスト単位62を修正することが可能である。しかし、スペル・チェック・プログラムに対する1つの制限は、認識されるテキスト単位を形成する不注意に入力されたキャラクタは、一般に認識されず、スペル・チェック・プログラムで修正されない可能性があることである。
【0046】
従来の方法に対する代替として、個人は、本発明のテキスト単位置き換えシステムを使用することによってテキスト単位62を置き換えることが可能である。本発明のテキスト単位システムには、テキスト単位編集センサ50と支援する入力要素とが含まれ、支援する入力要素は、置き換えられるべきテキスト単位の選択、置き換えられるべきテキスト単位の確認、置き換え用テキスト単位の選択用候補の代替選択肢の呈示、置き換え用テキスト単位の選択および/または確認と、テキスト単位置き換えモードからの終了とを補助する。これらの支援する入力要素は、様々なタイプの入力要素とすることができ、矢印キー43u、43d、43r、および/または43lなど、他に使用されているキーボード上で現在使用されているキーを含むことが可能であり、および/または、図3〜5に示すキー51、52、ならびに53、図11に示すキー51ならびにトグル55、もしくは図12に示すトグル56など、新しいまたは専用の入力要素を含むことが可能である。
【0047】
具体的には、テキスト単位置き換えシステムを使用するために、置き換えられるべきワードまたはキャラクタなどのテキスト単位が選択される。これは、センサ50と接触することによって実施される。センサ50と接触することによって、ワード処理プログラム内の通常のデータ入力および編集ルーチンは中断され、テキスト単位置き換えモードに入る。
【0048】
センサ50の端から端の(左右の)長さに対するセンサ50上の接触位置は、置き換えられるべきであることを意図するテキスト単位の位置に対応する。より具体的には、ユーザは、訂正されるべきテキスト単位の、テキストの列(line of text)の幅に対するテキスト単位位置に対応する位置においてセンサ50に接触することを試行する。たとえば、図7のテキスト単位「quixk」は、キャラクタ処理領域34dの左側からキャラクタ処理領域34dの右側までの距離の約4分の1にある。したがって、置き換えられるべき「quixk」というワードを選択するために、ユーザは、センサ50の左側からセンサ50の右側までの距離の約4分の1にあるセンサ50上の領域に接触することになり、この領域は、図5に示したゾーン54と合致する。代替として、センサ50は、テキストの特定の並びの幅(width of the specific line of text)、すなわち列の開始から列の終端までの幅に対する、訂正されるべきテキスト単位の位置に対応するようにマッピングされる。
【0049】
センサ50に接触した際に、当初選択されたテキスト単位は、選択されたテキスト単位をハイライト表示することによって、そうでない場合はその列の他のテキスト単位からグラフィック的に区別することによって、グラフィック的に強調される。ゾーン54に接触する行為により、図8に示すように、キャラクタ処理領域34dの左側からキャラクタ処理領域34dの右側までの距離の約4分の1にある1つまたは複数のテキスト単位がハイライト表示される。
【0050】
置き換えのために当初選択されたテキスト単位が、置き換えを所望するテキスト単位ではない場合、ユーザは、選択を修正することができる。例示的な実施形態では、これは、ユーザが、ユーザの指などのポインタをセンサ上で左または右に移動させることによって実施され、センサ50上の最終接触位置に対応する代替テキスト単位を、置き換えに指定することができる。置き換え用に選択されるべきテキスト単位を含んでいる列は、カーソル61が位置する列がデフォルトであるように指定される。所望であれば、図示されていないが、複数のキーを、テキストの列を上または下に移動させるための入力用として、提供することが可能である。
【0051】
したがって、選択される特定のテキスト単位を決定するために、ポロポーショナル・システムが使用される。上記で議論したように、テキスト単位62は、キャラクタ処理領域34dの左側からキャラクタ処理領域34dの右側までの距離の約4分の1にあり、個人は、ゾーン54に対応する、センサ50の左側からセンサ50の右側までの距離の約4分の1にあるセンサ50上の、領域に接触した。したがって、センサ50との接触により選択される特定のテキスト単位は、テキスト単位の位置と、センサ50との接触の位置、との間の比例性に基づいて選択されることになる。センサ50の使用を制御するソフトウエア・アプリケーションは、単一のテキスト単位、すなわち単一のキャラクタまたは単一のワードのみを選択するように構成することも可能である。したがって、センサ50との接触を利用して、カーソル61の列上に位置する単一のキャラクタを選択することが可能である。
【0052】
次いで、置き換えられるべきテキスト単位の確認が実施される。第1の実施形態では、そのような確認は、センサ50とは別の入力要素を作動させることによって実施される。たとえば、そのような確認は、上矢印43uまたは下矢印43d(図4および/または10)を押すことによって、またはキー51を押すことによって(図5および/または11)、またはトグル56(図12)の上方向部分57cを押すことによって、実施することができる。代替実施形態では、確認は、センサ50の所望の位置の上における接触を所定の時間維持するなど所定の方式でセンサ50を作動させることによって、または同じ位置においてセンサ50を続いて「タップ(tap:コツコツと叩く)」することによって、実施することが可能である。タッチが適切であるかもしくはそうでないか、所定の接触が行われか、または続いてタップもしくは二重タップが行われたか、を判定するセンサ50に関するインターフェースを制御するアルゴリズムが、当技術分野では既知であり、任意の適切なアルゴリズムを使用することが可能である。
【0053】
置き換えられるべきテキスト単位を確認すると、置き換え用テキスト単位の選択用候補の代替選択肢が、グラフィック的に呈示される。好ましくは、図8に示すように、可能性のあるテキスト単位の選択用候補は、置き換え用テキスト単位を選択するためのセンサ50の使用を容易にするために、水平配向で呈示される。たとえば、図8に示すように、「quick」、「quirk」、「quark」、および「quack」などの可能性のある置き換え用テキスト単位を含むリスト63が、置き換えられるべきテキスト単位を含んでいるテキストの列のすぐ下に水平配向で呈示される。置き換え用候補は、置き換えられるべきワードと類似のスペルを有するワードに基づいて、代替ワード選択肢を呈示することができるスペル・モード(spelling mode)に基づいて提供することができ、任意の所望するスペル置き換え技術を使用することができる。代替としておよび/またはさらに、置き換え用候補は、置き換えられるべきワードと類似の意味を有するワードに基づいて代替ワード選択肢を呈示することができるシソーラス・モードに基づいて提供することができ、任意の望ましいシソーラス置き換え技術を使用することができる。
【0054】
ユーザが、現行の水平配向グラフィック表示領域に提供された置き換え用候補に満足していない場合、ユーザは、置き換え用テキスト単位の候補のリストを、追加のキーの入力により、修正することが可能である。矢印キー43lおよび43r(図4)、キー52および53(図3〜5)、トグル55の左領域55lおよび右領域55r(図11)、またはトグル56の左領域57lおよび右領域57r(図12)など、所定の入力要素を押すことによって、置き換え用候補のテキスト単位の新しい組が呈示される。これらの要素の左および右のキー/領域に接触することにより、ユーザが所望する、テキスト単位の置き換え用候補を特定するまで、置き換え用候補のテキスト単位の複数の組がトグルされる。
【0055】
置き換え用の所望のテキスト単位を選択するために、ユーザは、可能性のある置き換え用テキスト単位のリスト63(すなわち「quick」、「quirk」、「quark」、および「quack」)から置き換えられる所望のテキスト単位(すなわち「quick」)を識別する。センサ50の端から端の(左右の)長さに対するセンサ50上の接触位置は、以前に選択されたテキスト単位を置き換えるために使用されることを意図した置き換え用テキスト単位の候補の位置に対応する。より具体的には、ユーザは、可能性のあるテキスト単位の置き換え用候補のグラフィック表示の幅に関して、訂正されるテキスト単位の位置に対応する位置においてセンサ50と接触することを試行する。たとえば、図8の候補のテキスト単位「quick」は、候補テキスト単位の置き換えグラフィックの左側から候補テキスト単位の置き換えグラフィックの右側までの距離の約4分の1を覆う。したがって、「quixk」を置き換えるワード「quick」を選択するために、ユーザは、センサ50の左側からセンサ50の右側までの距離の約0%から25%にわたるゾーン内にあるセンサ50上の領域に接触することが可能である。この領域においてセンサ50に接触する際に、選択されたテキスト単位の候補をハイライト表示することによって、そうでない場合は、組内の他の表示されたテキスト単位の候補から選択されたテキスト単位の候補をグラフィック的に区別することによって、当初選択された置き換え用テキスト単位の候補をグラフィック的に強調することが可能である。
【0056】
置き換えのために当初選択されたテキスト単位の候補が、所望する置き換え用テキスト単位の候補ではない場合、ユーザは、選択を修正することができる。例示的な実施形態では、これは、ユーザが、ユーザの指などのポインタをセンサ上で左または右に移動させることによって実施され、代替置き換え用テキスト単位の候補(「quirk」など)は、センサ50上の最終接触位置に対応して指定することができる。
【0057】
次いで、使用される置き換え用テキスト単位の候補の確認が実施される。第1実施形態では、そのような確認は、センサ50とは別の入力要素を作動させることによって実施される。たとえば、そのような確認は、上矢印43uもしくは下矢印43dを押すことによって(図4および/または図10)、またはキー51を押すことによって(図5および/または図10)、またはトグル56の上方向部分57cを押すことによって(図12)、実施することができる。代替実施形態では、確認は、センサ50の所望の位置の上における接触を所定の時間維持することによってなど所定の方式でセンサ50を作動させることによって、または同じ位置においてセンサ50を続いて「タップ」することによって、実施することが可能である。使用されるべき所望の置き換え用テキスト単位を確認すると、置き換え用のために選択されたテキスト単位(「quixk」など)は、データ・レベルにおいてかつグラフィック的に、テキスト単位の候補(「quick」など)と置き換えられる。その結果を図9に示す。そのような確認がされると、テキスト単位置き換えモードを終了し、ユーザは、ワード処理プログラムにおいて通常使用される通常のデータ入力および編集モードに戻る。このように戻ると、カーソル61は、その以前の位置(たとえば、キャラクタのストリングの端部)に配置される。この位置の場合、この編集プロセスが完了したとき、個人は、キャラクタの入力を続行することができるに過ぎないが。この特徴の利点は、従来の編集プロセスと比較したとき、この編集プロセスが、相対的に軽度に気を散らすことを要求することである。
【0058】
さらに、所望であれば、支援するキーの1つまたはエスケープ(ESC)キーなどの代替キーを使用して、テキスト単位置き換えモードを出て、テキスト単位の置き換えの前の、通常のデータ入力および編集モードに戻ることが可能である。
【0059】
上記の議論に基づいて、センサ50は、不正確に入力されたキャラクタまたはテキスト単位を、簡便に修正するために使用することが可能である。英数字領域45は、一般に、入力装置40の最も頻繁に使用される部分であり、個人の手は、入力装置40を使用するとき、英数字領域45の上にしばしば位置する。センサ50を英数字領域45に隣接して配置することによって、センサ50は、個人に非常にアクセスし易くなる。したがって、個人は、入力装置40に関する手の位置を著しく調節することを必要とせずに、センサ50を使用することが可能である。たとえば、一般的には、少なくとも一方の手が、ポインティング装置を使用してテキスト単位62を選択および修正するために、入力装置40から離れて移動する。手を入力装置40から離して移動させることは、個人の集中力が入力装置40からポインティング装置に移動し、それにより、入力装置40に集中していた思考プロセスが中断されることを必要とする。しかし、センサ50は、入力装置40に組み込まれており、センサ50の使用は、より少なく気を散らすことで達成することが可能である。さらに、センサ50の使用は、ポインティング装置を含んでいる方法より、テキスト単位62を修正するのに好都合な方式である可能性がある。
【0060】
入力装置40およびセンサ50は、表音アジア言語入力のコンテクストにおいて適用することも可能である。さらに、このテキスト単位編集システムは、ワードを置き換える代替として、キャラクタを置き換えることが可能である。図13〜18を参照すると、他のグラフィカル・ユーザ・インターフェースの例が示され、これは、画像32の少なくとも一部として表示スクリーン31に表示することが可能である。例示のために、このグラフィカル・ユーザ・インターフェースは、表音ベースのアジア言語入力用のソフトウエア・アプリケーションとして示されている。より具体的には、このグラフィカル・ユーザ・インターフェースは、境界線34a’と、タスク・バー34b’と、ツール・バー34c’と、キャラクタ処理領域34d’とを有するウィンドウ内に表示された表音中国語入力用のソフトウエア・アプリケーションとして示されている。境界線34a’は、ウィンドウ33’の境界を画定し、個人の好みに合うようにサイズを調節可能とすることが可能である。タスク・バー34b’は、水平配向であり、個人がウィンドウ33’内に表示された特定のデータ・ファイルに関する様々なタスクを実施することを可能にする複数のメニューを提供するように、境界線34a’の上方部分に隣接して位置される。さらに、ツール・バー34c’は、タスク・バー34b’のすぐ下に位置し、やはり個人がウィンドウ34’内に表示された特定のデータ・ファイルに関する様々なタスクを実施することを可能にする一連のボタンを提供する。
【0061】
キャラクタ処理領域34d’は、個人が様々なキャラクタを入力する空間を提供する。より具体的には、キャラクタ処理領域34d’は、入力装置40からの入力が視覚的にレンダリングされる画定領域である。ウィンドウ33’が表示スクリーン31上で当初レンダリングされたとき、キャラクタ処理領域34d’は、図13に示すように、キャラクタが入力装置40で入力されたときにキャラクタが出現する位置を個人に示すカーソル61を除いて、ほぼ空白である可能性がある。
【0062】
表音アジア言語入力を使用して中国キャラクタを入力するために、個人は、意図した中国キャラクタの読みを表すローマ字およびローマ字の組み合わせを入力する。したがって、ローマ字およびローマ字の組み合わせは、入力されて、中国キャラクタを形成するように変換される。より具体的には、ソフトウエア・アプリケーションが、ローマ字を処理して、このローマ字を読みが同じ対応する中国キャラクタに変換する。したがって、個人は、図14に示すように、様々なローマ字を入力して、中国キャラクタ64を表示することが可能である。追加の中国キャラクタを表示するために、個人は、図15に示すように、読みの同じ(表音的に似通った)ローマ字65を入力する。ローマ字65が入力されると、ソフトウエア・アプリケーションは、ローマ字65を置き換えるために選択することが可能である複数の可能性のある中国キャラクタ66bを有するリスト66aを提供する。個人が、可能性のある中国キャラクタ66bの1つの選択に肯定的でない場合、図16に示すように、最も可能性のある候補が、ソフトウエア・アプリケーションによって自動的に選択される。したがって、ソフトウエア・アプリケーションは、ローマ字65の入力に続いて、追加の中国キャラクタ64を表示する。
【0063】
中国キャラクタ64を検査して、個人は、図16に示すような、不正確なまたは所望しない中国キャラクタ67が使用されたと決定することができる。次いで、上記で記述したように、ユーザがセンサ50に接触して、テキスト単位置き換えモードに入ることが可能である。センサ50の接触位置は、テキストのその列上の置き換えられるべく意図されたキャラクタの位置に対応するので、ユーザは、適切に、センサ50に接触することを試行する。たとえば、置き換えられるキャラクタが、テキストの列の開始からテキストの列の端までの中間にある場合、ユーザは、センサの中央に接触することを望む(すなわち、センサ50の左からセンサの右までの中間)。センサ50上のその位置は、ユーザが置き換えを望むキャラクタを指定し、このキャラクタがグラフィック的に強調される。置き換えのために当初選択されたキャラクタが、置き換えを意図するキャラクタではない場合、ユーザは、たとえばセンサ50に沿ったポインタを適切な位置に移動させることによって、上記で記述したように、選択を修正することができる。所望のキャラクタを選択した後、ユーザは、上記で記述したように、すなわち、特定のキー43l、51、もしくは57cを使用することによって、または同じ位置においてセンサに再び接触することによって、選択を確認することができる。
【0064】
置き換えられるべきキャラクタを確認すると、可能性のある置き換え用中国キャラクタ64のリスト68aが、水平に、かつ置き換えられるべく選択されたキャラクタ67の列の下にグラフィック的に提供される。リスト68aは、置き換え用の1組の候補中国キャラクタ68bを含む。表示されたリスト68aは、9つの代替用の中国キャラクタ68bを含む。多くの環境では、代替中国キャラクタ68bの総数は、9つをはるかに超える可能性がある。追加の代替中国キャラクタ68bを表示するために、ユーザは、たとえば矢印キー43lおよび43r(図4)、キー52および53(図3〜5)、トグル55の左領域55lおよび右領域55r(図11)、またはトグル56の左領域57lおよび右領域57r(図12)を作動させることによって、上記で記述したように、候補の追加の組にわたってトグルすることが可能である。
【0065】
代替中国キャラクタ68bのうちの1つを選択するために、ユーザは、表示された候補の組のマッピングされた領域に対応するセンサ50の領域に接触する。置き換えのために当初選択されたキャラクタ候補が、所望する置き換え用キャラクタの候補ではない場合、ユーザは、選択を修正することができる。これは、ユーザがユーザの指などのポインタをセンサ上で左または右に移動させることによって実施することが可能である。次いで、使用される置き換え用テキスト単位の候補の確認が、実施される。そのような確認は、たとえば、上矢印43uもしくは下矢印43d(図4および/または図10)、あるいはキー51(図5および/または図11)、あるいはトグル56の上方向部分57c(図12)を作動させることによって、上記で記述したように実施することが可能である。代替として、確認は、センサ50の所望の位置の上で接触を所定の時間維持するなど所定の方式でセンサ50を作動させることによって、または同じ位置においてセンサ50を続いて「タップ」することによって、実施することが可能である。
【0066】
使用される所望の置き換え用キャラクタ68bを確認すると、置き換えられる選択キャラクタ67は、データ・レベルにおいてかつグラフィック的に、選択した置き換え用キャラクタ候補68bと置き換えられる。その結果を図18に示す。そのような確認がされると、テキスト単位置き換えモードを終了し、次いで、ユーザは、ワード処理プログラムにおいて通常使用される通常のデータ入力および編集モードに戻る。このように戻ると、カーソル61は、その以前の位置(たとえば、キャラクタのストリングの端部)に配置される。この位置の場合、この編集プロセスが完了したとき、個人は、キャラクタの入力を続行することができるに過ぎないが。この特徴の利点は、従来の編集プロセスと比較したとき、この編集プロセスが、相対的に軽度に気を散らすことを要求することである。
【0067】
代替として、ワード・ベースまたはキャラクタ・ベースのテキスト単位置き換えシステムにおいて、置き換えのために現在選択されているテキスト単位の視覚フィードバックをグラフィック的に提供することを補助するために、カーソル61をテキスト単位まで(またはすぐ隣まで)移動させることが可能である。しかし、置き換え用のテキスト単位の候補を確認すると、またはテキスト単位置き換えモードから時期尚早に出る際に、カーソル61は、テキスト単位置き換えモードに入る直前に、図18に示すように、追加のローマ字の入力を準備するために、一般にキャラクタの端部である以前の位置に戻る。
【0068】
本発明の背景のセクションにおいて議論したように、表音アジア言語入力のためにQWERTYキーボードを使用する平均的な個人の誤り率は、約20%である。したがって、個人は、表示された中国キャラクタの5つに1つを編集することを必要とする可能性がある。センサ50は、不正確な中国キャラクタを効率的に選択して、不正確な中国キャラクタを意図したキャラクタに修正するための便利で容易にアクセス可能な装置を提供する。
【0069】
キャラクタおよびテキスト単位の編集に関する上記の議論は、不正確に入力されたテキスト単位がカーソル61と同じ列上にある状況を提供した。個人がセンサ50に接触したとき、同じ列上にあるテキスト単位が選択される。センサ50を使用して単一の列内でテキスト単位を編集することは、センサ50の1つの可能な使用法である。本発明の他の実施形態では、文章が複数の列上に表示されている場合でも、センサ50を使用して、単一文内にあるテキスト単位を選択することが可能である。センサ50を使用して、たとえば、単一パラグラフ内において、または単一の文書内において、テキスト単位を選択することも可能である。したがって、表示スクリーン31上の位置に関係なく、センサ50を使用してキャラクタおよびテキスト単位を編集することが可能である。
【0070】
個人がセンサ50と接触したとき、センサ50の長さに対する接触の相対位置が、編集のために選択されたキャラクタまたはテキスト単位を決定する。個人がセンサ50の上における指の相対位置を決定することを補助するために、様々なキューを入力装置40に追加することが可能である。たとえば、ハウジング41は、その上に印刷された様々なゾーンに合致するマーキングを有することが可能である。さらに、浅い突出などの触覚キューをエンボス加工することが可能であり、そうでない場合はセンサ50の表面上に配置することが可能である。触覚キューへの指の接触に応じて、個人は、センサ50に対する指の位置に関してフィードバックを得ることになる。
【0071】
図19を参照すると、テキスト単位を編集する基本的なプロセスを示す流れ図が開示されている。まず、ワード処理ソフトウエア・アプリケーションにおいて通常実施されるように、動作環境10を通常モードにおいて使用して、様々なキャラクタを入力し、テキスト単位を形成する(ステップ80)。したがって、個人は、たとえば、キー43の組み合わせを押して、テキスト単位を表示スクリーン31に表示することが可能である。通常モードにおいて動作している間、センサ50は、ユーザの指などのポインタがセンサ50と接触したかを反復して検出する(ステップ81)。個人がセンサ50と接触していない場合、個人は、通常モードにおいて動作を続行する。しかし、個人が、センサ50と接触した場合、動作環境10は、テキスト単位置き換えモードに入る(ステップ82)。テキスト単位置き換えモードにおいて、テキスト単位が、センサ50との接触位置に基づいて選択され、強調される(ステップ83)。センサ接触位置が修正された場合(たとえば、個人がセンサ50に対して指をスライドさせた場合)、センサ50との新しい接触位置に基づいて、異なるテキスト単位が強調される(ステップ84)。しかし、センサ接触位置が変更されず、置き換えられるべく選択されたテキスト単位の確認が決定されると、その強調されたテキスト単位と置き換わるための様々な候補が列挙され、表示される(ステップ85)。その強調されたテキスト単位と置き換わるための様々な列挙された候補は、最も一般的な置き換え用候補を反映する可能性がある。所望のテキスト単位がその候補リスト内に出現しない場合、候補リストを改定して、追加の候補を列挙することが可能である(ステップ86)。しかし、候補リストを改定する必要がない場合、個人は接触が行われたセンサ50位置に基づいて、候補を選択することが可能である(ステップ87)。センサ接触位置が修正された場合(たとえば、個人がセンサ50に対して指をスライドさせた場合)、センサ50との新しい接触位置に基づいて、異なる候補が選択される(ステップ88)。しかし、センサ接触位置が修正されず、置き換え用に選択されたテキスト単位の確認が決定されると、テキスト単位は、選択されたテキスト単位候補と置き換えられる(ステップ89)。次いで、アプリケーション・ソフトウエアは、通常モードに戻る(ステップ90)。
【0072】
上記で議論したテキスト・ベース編集システムは、文書を下書きしている間、そうでない場合はテキストを入力している間、個人がテキストを編集することを可能にしている。したがって、個人は、下書きをしながら文書を校正して、文書の他の部分の創出に進む前に訂正することが可能である。このテキスト・ベース編集システムは、複数の他の応用例に使用することも可能である。たとえば、走査装置で走査した文書は、テキスト文書にしばしば変換される。走査変換プログラムは比較的精確であるが、変換により、意図していないまたは不正確なテキスト単位が導入される可能性があり、これらは、編集しなければならない。したがって、上記で議論したテキスト・ベース編集システムを使用して、走査文書を編集することが可能である。さらに、テキスト・ベース編集システムは、音声認識ソフトウエアで創出された文書、または翻訳された文書を編集することに使用することが可能である。翻訳に関して、翻訳ソフトウエアは、意図したテキスト単位の類義語(synonym)であるが、文脈(コンテクスト)に最も適切なテキスト単位ではないテキスト単位を選択する可能性がある。したがって、このテキスト・ベース編集システムは、テキスト単位を類義語と置き換えることに使用することが可能である。
【0073】
上記の説明(material)では、センサ50は、細長い構成を有し、かつ入力装置40に対して横方向に配向しているように記述されている。本発明の一態様では、センサ50は、線形の構成を有することが可能である。しかし、本発明の他の態様では、センサ50は、湾曲させることが可能であり、そうでない場合は、非線形の構成を有することが可能であるが、依然として細長く横方向に配向される。図20を参照すると、センサ50’が示されている。センサ50’は、第1端部51’および第2端部52’を備えた全体的に湾曲した構成を有する。第1端部51’に隣接したセンサ50’と接触することによって、表示スクリーン31の左側に全体的に位置するテキスト単位を選択することが可能である。同様に、第2端部52’に隣接したセンサ50’と接触することによって、表示スクリーン31の右側に全体的に位置するテキスト単位を選択することが可能である。さらに、中央領域53’においてセンサ50’と接触することによって、表示スクリーン31の中央領域に全体的に位置するテキスト単位を選択することが可能である。したがって、本発明の範囲内にある様々なセンサ構成は、非線形の構成を呈することが可能である。
【0074】
本発明について、様々な実施形態を参照して、上記および添付の図面において開示した。しかし、開示の果たす目的は、本発明に関する様々な特徴および概念の例を提供することであり、本発明の範囲を限定することではない。当業者なら、請求の範囲によって確定される本発明の範囲から逸脱せずに、上記で記述した実施形態に対して多くの変更および修正を実施することが可能であることを理解するであろう。
【符号の説明】
【0075】
10 動作環境
11 バック・エッジ
12 フロント・エッジ
13 右エッジ
14 左エッジ
20 ホスト・コンピュータ
30 出力装置
31 表示スクリーン
32 画像
33 ウィンドウ
34a、34a’ 境界線
34b、34b’ タスク・バー
34c、34c’ ツール・バー
34d、34d’ キャラクタ処理領域
40 入力装置
41 ハウジング
42 コード
43、51、52、53 キー
43u 上矢印キー
43r 右矢印キー
43d 下矢印キー
43l 左矢印キー
44 ボタン
45 英数字領域
46 矢印領域
47 数字パッド領域
47 入力領域
50、50’ センサ
51’ 第1端部
52’ 第2端部
53’ 中央領域
54 ゾーン
55 トグル・キー
55r トグル・キーの右部分
55l トグル・キーの左部分
56 3状態トグル・キー
57a、57b、57c 3状態トグル・キーの領域
61 カーソル
62 テキスト単位
63、66a、68a リスト
64 中国キャラクタ
65 ローマ字
66b 可能性のある中国キャラクタ
67 不正確なまたは所望しない中国キャラクタ
68a 候補中国キャラクタの組
68b 候補中国キャラクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイの列上の第1テキスト単位を第2テキスト単位に置き換える方法であって、
該方法は、
前記列に対する前記第1テキスト単位の相対位置に対応する第1位置の、入力装置上のセンサに接触するステップであって、該入力装置は前記ディスプレイとは別個の筐体を含む、ステップと、
可能性のあるテキスト単位の候補のリストを前記列と平行な方向で前記ディスプレイ上に表示するステップと、
前記可能性のあるテキスト単位の候補のリストに対する前記第2テキスト単位の相対位置に対応する第2位置の前記センサに接触することによって、前記第2テキスト単位を選択するステップと
前記第1テキスト単位を第2テキスト単位に置き換えるステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
トグルを作動させることに応答して、可能性のあるテキスト単位の候補の異なるセットを表示するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記置き換えるステップは、第1キャラクタを第2キャラクタに置き換えるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記置き換えるステップは、第1ワードを第2ワードに置き換えるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ディスプレイおよび接触感知インターフェース選択装置を含む、グラフィカル・ユーザ・インターフェースを有するコンピュータ・システムにおいて、該ディスプレイの列上の第1テキスト単位を第2テキスト単位に置き換える方法であって、
該方法は、
前記接触感知インターフェース選択装置から、前記接触感知インターフェース選択装置の長さに対する前記接触感知インターフェース選択装置上の第1接触位置に対応する第1入力信号を検出するステップであって、該接触感知インターフェース選択装置は前記ディスプレイとは別個の筐体上に置かれ、該第1接触位置は前記列に対する前記第1テキスト単位の相対位置に対応する、ステップと、
前記検出された第1入力信号に基づいて、前記第1テキスト単位の代替に対応する、可能性のあるテキスト単位の候補のリストを表示するステップと、
前記接触感知インターフェース選択装置から、前記接触感知インターフェース選択装置の長さに対する前記接触感知インターフェース選択装置上の第2接触位置に対応する第2入力信号を検出するステップであって、該第2接触位置は前記候補のリストに対する前記第2テキスト単位の相対位置に対応する、ステップと、
前記第2入力信号に基づいて、前記第1テキスト単位を第2テキスト単位に置き換えるステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項6】
前記表示するステップは、前記可能性のあるテキスト単位の候補のリストを前記列と平行な方向で前記ディスプレイ上に表示するステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1入力信号の検出に応答して、前記ディスプレイ上で前記第1テキスト単位をグラフィック的に強調するステップをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記第1入力信号を検出するステップ、前記表示するステップ、前記第2入力信号を検出するステップおよび前記置き換えるステップの間、カーソルのグラフィック表示を維持するステップをさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
コンピュータに、請求項5の各ステップを実施させるためのコンピュータ実行可能命令を有することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−152921(P2010−152921A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−40489(P2010−40489)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【分割の表示】特願2004−85664(P2004−85664)の分割
【原出願日】平成16年3月23日(2004.3.23)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】