キャリアテ−プおよびその製造方法
【課題】集合包装のままでベーキング処理を行うことができ、かつベーキングの際に収納された電子部品から放出される水蒸気などを速やかに収納部外に排出することができるキャリアテープを提供する。
【解決手段】本発明のキャリアテープは、長さ方向に連設された多数の電子部品収納部を備えた耐熱性の熱可塑性樹脂から成るキャリアテ−プであり、前記電子部品収納部に、該収納部内に収納される電子部品から放出される水蒸気を外部に排出する水蒸気排出路となる間隙あるいはスリットが設けられている。
【解決手段】本発明のキャリアテープは、長さ方向に連設された多数の電子部品収納部を備えた耐熱性の熱可塑性樹脂から成るキャリアテ−プであり、前記電子部品収納部に、該収納部内に収納される電子部品から放出される水蒸気を外部に排出する水蒸気排出路となる間隙あるいはスリットが設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICパッケージのような電子部品を収納し、そのままベーキング処理が可能なキャリアテープと、そのようなキャリアテープを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータや電子手帳などの電子機器の普及により、ICパッケージの需要が急増しており、特に電子機器の小型化の要請に対応し、薄型のICパッケージの生産が著しく増加している。従来から、ICパッケージを収納する包装形態として、マガジン、トレー、エンボス部(凹部)を有するキャリアテープ、紙粘着キャリアテープなどがあり、ICパッケージの種類によって使い分けがなされている。
【0003】
ICパッケージは、実装時の半田リフロー工程で高温に加熱されると、モールドに使用された樹脂が吸収した水分を放出する結果、膨れやクラックを起こしてパッケージクラックへと進行したり、あるいはモールド樹脂とリードフレームとが剥離したりする場合がある。そのため、ICパッケージにおいては、製造後防湿包装を施すことで吸湿を防いでいるが、パッケージの種類(例えば薄型ICパッケージ)や包装材料によっては、湿気が侵入してモールド樹脂が吸湿することがあり、長期間保存した後は、100℃以上の温度で加熱して乾燥させるベーキング処理を行う必要がある。
【0004】
包装形態としてのキャリアテープは、熱可塑性樹脂から成るテープに、ICパッケージなどの電子部品を収納する凹みを長さ方向に一定間隔をおいて形成し、かつ連続的に実装するためにガイド穴(スプロケットホール)を設けた構造を有している。そして、ベーキング作業の効率を向上させるために、このキャリアテープを耐熱性の熱可塑性樹脂により形成する提案がなされている。このようなキャリアテープでは、ポケット状の凹みに電子部品を収納した後、その上にカバーテープを貼り付けた状態でそのままベーキング処理を行うことができ、電子部品をベーキング専用の耐熱トレー(ハードトレー)に移し替える必要がなく、キャリアテープという集密度の高い包装形態のままでベーキング処理を行うことができる。また、ベーキング処理後、そのまま搬送し実装作業を行うことができ、電子部品の実装スピードも高いという利点を有している(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平5−162772号公報
【特許文献2】特許2935951号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来からのベーキング用キャリアテープにおいては、ベーキング処理の際に、電子部品(例えばICパッケージのモールド樹脂)から放出された水蒸気が、外部に排出されず凹部内に留まるため、ベーキング処理の効果を十分に発揮することができないという問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、集合包装のままでベーキング処理を行うことができ、かつベーキングの際に収納された電子部品から放出される水蒸気などのガス成分を速やかに収納部外に排出することができるキャリアテープを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係るキャリアテープは、長さ方向に連設された多数の電子部品収納部を備えた耐熱性の熱可塑性樹脂から成るキャリアテ−プであり、前記電子部品収納部が、該収納部内に収納される電子部品から放出される水蒸気を外部に排出する水蒸気排出路を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の別の態様に係るキャリアテープの製造方法は、耐熱性の熱可塑性樹脂から成る基材テープを加熱・軟化させる工程と、加熱・軟化された前記基材テープに、長さ方向に連設された多数の電子部品収納部を熱成形法により形成する工程を備えており、前記電子部品収納部の形成工程において、電子部品が配置される配置部の周りに所定の幅を有する複数の側壁体を上方に突出・形成し、これら複数の側壁体の間に、前記配置部に配置される電子部品から放出される水蒸気の排出路となる間隙を形成することを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明の別の態様に係るキャリアテープの製造方法は、耐熱性の熱可塑性樹脂から成る基材テープの電子部品配置部の周りに、打ち抜き孔を形成する工程と、前記打ち抜き孔が形成された基材テープを加熱・軟化させる工程と、加熱・軟化された前記基材テープに、熱成形法により、長さ方向に連設された多数の電子部品収納用凹部を下面側に突出して形成する工程を備えており、前記電子部品収納凹部の形成工程において、前記打ち抜き孔を下面側に加圧して変形させることで、前記電子部品収納凹部の側周部に、前記凹部内に収納される電子部品から放出される水蒸気の排出路となるホールあるいはスリットを形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様に係るキャリアテープによれば、専用容器(ハードトレー)への移し変えをすることなく、集合包装のままで電子部品のベーキング処理を行うことができるうえに、そのベーキング処理の際に、収納された電子部品から蒸発・揮散された水蒸気などのガス成分を、水蒸気排出路から速やかに外部に排出することができる。したがって、キャリアテープという集密度の高い包装形態のままでベーキング処理を行うことができ、ベーキング処理にキャリアテープを用いることの効果、すなわち工程管理の改善、実装作業の効率化と実装スピードの向上、製造コストの低減という効果を十分に達成することができる。
【0011】
また、本発明の別の態様に係るキャリアテープの製造方法によれば、集合包装のままで電子部品のベーキング処理を行うことができるうえに、ベーキング処理の際に電子部品から放出される水蒸気などのガス成分を速やかに外部に排出することができる構造を有するキャリアテープを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図面は図解のために提供されるものであり、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るキャリアテープを示す平面図であり、図2はこのキャリアテープの斜視図である。
【0014】
第1の実施形態のキャリアテープは、耐熱性の熱可塑性樹脂から成るテープ本体1の長さ方向に沿って、多数の電子部品収納部2と多数の移送用のスプロケットホール3とが、それぞれ一定の間隔をおいて連設された構造を有している。
【0015】
ここで、耐熱性の熱可塑性樹脂としては、6ナイロン(PA6)、66ナイロン(PA6.6)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアセタール(POM)、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAR)、ポリスルフォン(PSF)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)などの、熱変形温度が100℃以上の樹脂が例示される。必要に応じて耐熱性フィラーを添加することができる。また、このキャリアテープは、収納される電子部品に対する静電気対策として、前記樹脂にカーボン、金属片、酸化スズ等を含む公知の導電性フィラーを練り込むか、あるいは表面に導電性塗料等をコーテイングして、表面固有抵抗を低減させたものとすることが望ましい。
【0016】
第1の実施形態において、電子部品収納部2は、電子部品が収容・配置される矩形の平坦部4の周りに、所定の幅で所定の高さを有する4つの側壁体5が突設された構造を有している。矩形の4辺の位置にそれぞれ配置された4つの側壁体5の間には、それぞれ間隙6が設けられており、4つのコーナー部に設けられたこれらの間隙6が、電子部品から放出される水蒸気などのガスを外部に排出する水蒸気排出路として機能する。
【0017】
すなわち、このキャリアテープを使用してベーキング処理を行う場合には、図3に示すように、電子部品収納部2の平坦部4にICパッケージのような電子部品7が収容・配置され、その上を覆うようにカバーテープ8が側壁体5の上面に貼り付けられる。このとき、複数の側壁体5の間に設けられた間隙6を通り、電子部品7から放出された水蒸気Wなどが収納部2外に排出される。
【0018】
なお、図示を省略したが、電子部品収納部2の底部である平坦部4に、検査用の孔を設けることができる。しかし、この孔は水蒸気排出路として機能するものではない。すなわち、電子部品収納部2の底部に設けられる孔は、孔を透過する光の遮断の有無で、収納部に電子部品が収納されているか否かを検査するためのものであり、ベーキング処理時には収納された電子部品によって検査用の孔は塞がれる。そのため、水蒸気を外部に排出するための排出路としての働きをすることはできない。
【0019】
第1の実施形態において、側壁体5の数や配置形状、間隙6の位置は特に限定されず、図4および図5に示す配置形状とすることができる。また、1箇所だけ切れ目(間隙)を有する側壁体5を、電子部品が配置される平坦部4の周りを取り囲むように設けてもよいが、電子部品収納部2から水蒸気を効率的に排出する観点からは、複数の側壁体5を設け、かつ側壁体5の間に形成された2個以上の間隙6(水蒸気排出路)が、平坦部4の周りに均等に配置されるように構成することが望ましい。
【0020】
次に、このような第1の実施形態のキャリアテープの製造方法について、図6および図7に基づいて説明する。図6において、符号21は、耐熱性の熱可塑性樹脂から成る基材テープを示す。この基材テープ21は、移送装置22により所定の長さごとに間欠的に繰り出されて加熱装置23に導入され、電子部品収納部の形成領域のみが加熱・軟化される。次いで、加熱・軟化された基材テープ21は、例えば複数の凸部形成部を備えた下型24と加圧空気注入口を備えた上型25とからなる圧空成形用金型26に導入され、そこで図7に示すように、電子部品が配置される平坦部の周りを囲む複数の側壁体が圧空成形により形成される。なお、図7において、符号24aは、下型24の凸部形成部を示し、符合27は、圧空成形により形成された側壁体を示す。
【0021】
このような圧空成形に代わり、他の熱成形方法を用いて側壁体を形成することができる。他の熱成形方法としては、直接上型により加圧を加えて成形するプレス成形法や、脱気口を備えた下型側から金型内を吸引・脱気する真空成形法などを採ることができる。熱成形方法による側壁体の形成の後、例えば打ち抜き金型などを使用して、スプロケットホールを穿孔することができる。
【0022】
このように製造される第1の実施形態のキャリアテープによれば、ベーキング処理の際に電子部品7から放出される水蒸気などのガスが、複数の側壁体5の間に設けられた間隙6を通って収納部2外に排出されるので、ベーキング効果を十分に発揮することができる。すなわち、キャリアテープという集密度の高い包装形態のままで、効率的にベーキング処理を行うことができる。
【0023】
また、これら複数の側壁体5は、圧空成形のような熱成形方法により形成されているが、側壁体5の形成が成形精度を必要とせず、成形性が良好であるという利点を有する。また、収納部2に収容・配置された電子部品7の保持強度が高い。すなわち、電子部品7の周りに形成された所定の幅を有する複数の側壁体5により、電子部品7が保護されるので、外部衝撃を受けにくく、また、側壁体5間に水蒸気排出路となる間隙6が設けられたことによる保持強度の低下がないという利点がある。
【0024】
次に、本発明の別の実施形態について説明する。
【0025】
図8は、本発明の第2の実施形態に係るキャリアテープを示す斜視図である。第2の実施形態のキャリアテープは、耐熱性の熱可塑性樹脂から成るテープ本体1の長さ方向に沿って、多数の電子部品収納部2と多数のスプロケットホール3とが、それぞれ一定の間隔をおいて連設された構造を有している。そして、このキャリアテープにおいては、電子部品収納部2が、テープ本体1の下面側に突出・形成された凹部9を有しており、かつこの凹部9の4つの側周面の中央部に、水蒸気排出用のホールあるいはスリット(以下、単にスリットと示す。)10が形成されている。なお、第2の実施形態においても、凹部9の底部に検査用の孔(図示を省略。)を設けることができる。
【0026】
このようなキャリアテープにおいては、図9に示すように、凹部9にICパッケージのような電子部品7が収納され、その上を覆うようにカバーテープ6がテープ本体1に貼り付けられた状態でベーキング処理が施されたとき、電子部品7から放出される水蒸気Wなどのガスが、凹部9の側周面に形成されたスリット10を通って外部に排出されるので、ベーキング処理の効果が高い。
【0027】
第2の実施形態において、水蒸気排出用のスリット10の大きさや数、配置位置などは特に限定されず、図10および図11に示すような形状および構造とすることができる。電子部品7が収納される凹部9の周りに均等に配置されるように、複数のスリット10を各側周面の中央部あるいはコーナー部に形成することが望ましい。なお、このような水蒸気排出用のスリット10の形成により、キャリアテープの強度ならびに収納される電子部品の保持強度をいく分低下させるおそれがあるので、この点からスリット10の大きさと数を考慮することが望ましい。
【0028】
このような第2の実施形態のキャリアテープを製造方法するには、図12に示すように、耐熱性の熱可塑性樹脂から成る基材テープ21の電子部品収納部(凹部)の形成領域の外縁部に、複数の小径の穴28を打抜き形成した後、この基材テープ21を加熱装置に導入し、凹部の形成領域を加熱・軟化させる。なお、スプロケットホール29を有する基材テープ21を使用することができる。
【0029】
次いで、図13に示すように、熱成形方法(プレス成形、真空成形、圧空成形など)により、電子部品収納部を下面側に突出させ、複数の凹部9を形成する。このとき、凹部9の形成領域の外縁部に形成された複数の小径の穴も下面側に加圧・伸張され、スリット状に変形される。なお図13において、符号30は凹状のキャビティを有する下金型を示す。こうして、電子部品が収納される凹部9の側周面に水蒸気排出用のスリットが形成される。
【0030】
このように製造される第2の実施形態のキャリアテープによれば、ベーキング処理の際に電子部品7から放出される水蒸気などのガスが、凹部9の側周面に形成されたスリット10を通って外部に排出されるので、ベーキング処理を行う効果を十分に発揮することができ、キャリアテープという集密度の高い包装形態のままで効率的にベーキング処理を行うことができる。
【0031】
また、複雑な構造の金型を必要とせず、成形性が良好である。すなわち、基材テープ21の所定の位置に小径の穴28を形成しておくだけで、従来からの金型を使用してそのまま水蒸気排出用のスリット10を効率よく形成することができるという利点がある。
【0032】
本発明の実施の形態は本発明の技術的思想の範囲内で拡張もしくは変更することができ、この拡張、変更した実施の形態も本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るキャリアテープを示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るキャリアテープを示す斜視図である。
【図3】第1の実施形態のキャリアテープを使用した包装形態でベーキング処理がなされる状態を示す断面図である。
【図4】第1の実施形態に係るキャリアテープの変形例を示す斜視図である。
【図5】第1の実施形態に係るキャリアテープの別の変形例を示す斜視図である。
【図6】第1の実施形態のキャリアテープの製造方法を示す図である。
【図7】第1の実施形態のキャリアテープの製造において、側壁体の成形方法を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るキャリアテープを示す斜視図である。
【図9】第2の実施形態のキャリアテープを使用した包装形態でベーキング処理がなされる状態を示す断面図である。
【図10】第2の実施形態に係るキャリアテープの変形例を示す斜視図である。
【図11】第2の実施形態に係るキャリアテープの別の変形例を示す斜視図である。
【図12】第2の実施形態のキャリアテープの製造において、スリットの形成方法を示す図である。
【図13】第2の実施形態のキャリアテープの製造において、凹部の成形方法を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1…テープ本体、2…電子部品収納部、3…スプロケットホール、5…側壁体、6…間隙、7…電子部品、8…カバーテープ、9…凹部、10…スリット、21…基材テープ、23…加熱装置、26…圧空成形用金型。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICパッケージのような電子部品を収納し、そのままベーキング処理が可能なキャリアテープと、そのようなキャリアテープを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータや電子手帳などの電子機器の普及により、ICパッケージの需要が急増しており、特に電子機器の小型化の要請に対応し、薄型のICパッケージの生産が著しく増加している。従来から、ICパッケージを収納する包装形態として、マガジン、トレー、エンボス部(凹部)を有するキャリアテープ、紙粘着キャリアテープなどがあり、ICパッケージの種類によって使い分けがなされている。
【0003】
ICパッケージは、実装時の半田リフロー工程で高温に加熱されると、モールドに使用された樹脂が吸収した水分を放出する結果、膨れやクラックを起こしてパッケージクラックへと進行したり、あるいはモールド樹脂とリードフレームとが剥離したりする場合がある。そのため、ICパッケージにおいては、製造後防湿包装を施すことで吸湿を防いでいるが、パッケージの種類(例えば薄型ICパッケージ)や包装材料によっては、湿気が侵入してモールド樹脂が吸湿することがあり、長期間保存した後は、100℃以上の温度で加熱して乾燥させるベーキング処理を行う必要がある。
【0004】
包装形態としてのキャリアテープは、熱可塑性樹脂から成るテープに、ICパッケージなどの電子部品を収納する凹みを長さ方向に一定間隔をおいて形成し、かつ連続的に実装するためにガイド穴(スプロケットホール)を設けた構造を有している。そして、ベーキング作業の効率を向上させるために、このキャリアテープを耐熱性の熱可塑性樹脂により形成する提案がなされている。このようなキャリアテープでは、ポケット状の凹みに電子部品を収納した後、その上にカバーテープを貼り付けた状態でそのままベーキング処理を行うことができ、電子部品をベーキング専用の耐熱トレー(ハードトレー)に移し替える必要がなく、キャリアテープという集密度の高い包装形態のままでベーキング処理を行うことができる。また、ベーキング処理後、そのまま搬送し実装作業を行うことができ、電子部品の実装スピードも高いという利点を有している(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平5−162772号公報
【特許文献2】特許2935951号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来からのベーキング用キャリアテープにおいては、ベーキング処理の際に、電子部品(例えばICパッケージのモールド樹脂)から放出された水蒸気が、外部に排出されず凹部内に留まるため、ベーキング処理の効果を十分に発揮することができないという問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、集合包装のままでベーキング処理を行うことができ、かつベーキングの際に収納された電子部品から放出される水蒸気などのガス成分を速やかに収納部外に排出することができるキャリアテープを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係るキャリアテープは、長さ方向に連設された多数の電子部品収納部を備えた耐熱性の熱可塑性樹脂から成るキャリアテ−プであり、前記電子部品収納部が、該収納部内に収納される電子部品から放出される水蒸気を外部に排出する水蒸気排出路を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の別の態様に係るキャリアテープの製造方法は、耐熱性の熱可塑性樹脂から成る基材テープを加熱・軟化させる工程と、加熱・軟化された前記基材テープに、長さ方向に連設された多数の電子部品収納部を熱成形法により形成する工程を備えており、前記電子部品収納部の形成工程において、電子部品が配置される配置部の周りに所定の幅を有する複数の側壁体を上方に突出・形成し、これら複数の側壁体の間に、前記配置部に配置される電子部品から放出される水蒸気の排出路となる間隙を形成することを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明の別の態様に係るキャリアテープの製造方法は、耐熱性の熱可塑性樹脂から成る基材テープの電子部品配置部の周りに、打ち抜き孔を形成する工程と、前記打ち抜き孔が形成された基材テープを加熱・軟化させる工程と、加熱・軟化された前記基材テープに、熱成形法により、長さ方向に連設された多数の電子部品収納用凹部を下面側に突出して形成する工程を備えており、前記電子部品収納凹部の形成工程において、前記打ち抜き孔を下面側に加圧して変形させることで、前記電子部品収納凹部の側周部に、前記凹部内に収納される電子部品から放出される水蒸気の排出路となるホールあるいはスリットを形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様に係るキャリアテープによれば、専用容器(ハードトレー)への移し変えをすることなく、集合包装のままで電子部品のベーキング処理を行うことができるうえに、そのベーキング処理の際に、収納された電子部品から蒸発・揮散された水蒸気などのガス成分を、水蒸気排出路から速やかに外部に排出することができる。したがって、キャリアテープという集密度の高い包装形態のままでベーキング処理を行うことができ、ベーキング処理にキャリアテープを用いることの効果、すなわち工程管理の改善、実装作業の効率化と実装スピードの向上、製造コストの低減という効果を十分に達成することができる。
【0011】
また、本発明の別の態様に係るキャリアテープの製造方法によれば、集合包装のままで電子部品のベーキング処理を行うことができるうえに、ベーキング処理の際に電子部品から放出される水蒸気などのガス成分を速やかに外部に排出することができる構造を有するキャリアテープを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図面は図解のために提供されるものであり、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るキャリアテープを示す平面図であり、図2はこのキャリアテープの斜視図である。
【0014】
第1の実施形態のキャリアテープは、耐熱性の熱可塑性樹脂から成るテープ本体1の長さ方向に沿って、多数の電子部品収納部2と多数の移送用のスプロケットホール3とが、それぞれ一定の間隔をおいて連設された構造を有している。
【0015】
ここで、耐熱性の熱可塑性樹脂としては、6ナイロン(PA6)、66ナイロン(PA6.6)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアセタール(POM)、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAR)、ポリスルフォン(PSF)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)などの、熱変形温度が100℃以上の樹脂が例示される。必要に応じて耐熱性フィラーを添加することができる。また、このキャリアテープは、収納される電子部品に対する静電気対策として、前記樹脂にカーボン、金属片、酸化スズ等を含む公知の導電性フィラーを練り込むか、あるいは表面に導電性塗料等をコーテイングして、表面固有抵抗を低減させたものとすることが望ましい。
【0016】
第1の実施形態において、電子部品収納部2は、電子部品が収容・配置される矩形の平坦部4の周りに、所定の幅で所定の高さを有する4つの側壁体5が突設された構造を有している。矩形の4辺の位置にそれぞれ配置された4つの側壁体5の間には、それぞれ間隙6が設けられており、4つのコーナー部に設けられたこれらの間隙6が、電子部品から放出される水蒸気などのガスを外部に排出する水蒸気排出路として機能する。
【0017】
すなわち、このキャリアテープを使用してベーキング処理を行う場合には、図3に示すように、電子部品収納部2の平坦部4にICパッケージのような電子部品7が収容・配置され、その上を覆うようにカバーテープ8が側壁体5の上面に貼り付けられる。このとき、複数の側壁体5の間に設けられた間隙6を通り、電子部品7から放出された水蒸気Wなどが収納部2外に排出される。
【0018】
なお、図示を省略したが、電子部品収納部2の底部である平坦部4に、検査用の孔を設けることができる。しかし、この孔は水蒸気排出路として機能するものではない。すなわち、電子部品収納部2の底部に設けられる孔は、孔を透過する光の遮断の有無で、収納部に電子部品が収納されているか否かを検査するためのものであり、ベーキング処理時には収納された電子部品によって検査用の孔は塞がれる。そのため、水蒸気を外部に排出するための排出路としての働きをすることはできない。
【0019】
第1の実施形態において、側壁体5の数や配置形状、間隙6の位置は特に限定されず、図4および図5に示す配置形状とすることができる。また、1箇所だけ切れ目(間隙)を有する側壁体5を、電子部品が配置される平坦部4の周りを取り囲むように設けてもよいが、電子部品収納部2から水蒸気を効率的に排出する観点からは、複数の側壁体5を設け、かつ側壁体5の間に形成された2個以上の間隙6(水蒸気排出路)が、平坦部4の周りに均等に配置されるように構成することが望ましい。
【0020】
次に、このような第1の実施形態のキャリアテープの製造方法について、図6および図7に基づいて説明する。図6において、符号21は、耐熱性の熱可塑性樹脂から成る基材テープを示す。この基材テープ21は、移送装置22により所定の長さごとに間欠的に繰り出されて加熱装置23に導入され、電子部品収納部の形成領域のみが加熱・軟化される。次いで、加熱・軟化された基材テープ21は、例えば複数の凸部形成部を備えた下型24と加圧空気注入口を備えた上型25とからなる圧空成形用金型26に導入され、そこで図7に示すように、電子部品が配置される平坦部の周りを囲む複数の側壁体が圧空成形により形成される。なお、図7において、符号24aは、下型24の凸部形成部を示し、符合27は、圧空成形により形成された側壁体を示す。
【0021】
このような圧空成形に代わり、他の熱成形方法を用いて側壁体を形成することができる。他の熱成形方法としては、直接上型により加圧を加えて成形するプレス成形法や、脱気口を備えた下型側から金型内を吸引・脱気する真空成形法などを採ることができる。熱成形方法による側壁体の形成の後、例えば打ち抜き金型などを使用して、スプロケットホールを穿孔することができる。
【0022】
このように製造される第1の実施形態のキャリアテープによれば、ベーキング処理の際に電子部品7から放出される水蒸気などのガスが、複数の側壁体5の間に設けられた間隙6を通って収納部2外に排出されるので、ベーキング効果を十分に発揮することができる。すなわち、キャリアテープという集密度の高い包装形態のままで、効率的にベーキング処理を行うことができる。
【0023】
また、これら複数の側壁体5は、圧空成形のような熱成形方法により形成されているが、側壁体5の形成が成形精度を必要とせず、成形性が良好であるという利点を有する。また、収納部2に収容・配置された電子部品7の保持強度が高い。すなわち、電子部品7の周りに形成された所定の幅を有する複数の側壁体5により、電子部品7が保護されるので、外部衝撃を受けにくく、また、側壁体5間に水蒸気排出路となる間隙6が設けられたことによる保持強度の低下がないという利点がある。
【0024】
次に、本発明の別の実施形態について説明する。
【0025】
図8は、本発明の第2の実施形態に係るキャリアテープを示す斜視図である。第2の実施形態のキャリアテープは、耐熱性の熱可塑性樹脂から成るテープ本体1の長さ方向に沿って、多数の電子部品収納部2と多数のスプロケットホール3とが、それぞれ一定の間隔をおいて連設された構造を有している。そして、このキャリアテープにおいては、電子部品収納部2が、テープ本体1の下面側に突出・形成された凹部9を有しており、かつこの凹部9の4つの側周面の中央部に、水蒸気排出用のホールあるいはスリット(以下、単にスリットと示す。)10が形成されている。なお、第2の実施形態においても、凹部9の底部に検査用の孔(図示を省略。)を設けることができる。
【0026】
このようなキャリアテープにおいては、図9に示すように、凹部9にICパッケージのような電子部品7が収納され、その上を覆うようにカバーテープ6がテープ本体1に貼り付けられた状態でベーキング処理が施されたとき、電子部品7から放出される水蒸気Wなどのガスが、凹部9の側周面に形成されたスリット10を通って外部に排出されるので、ベーキング処理の効果が高い。
【0027】
第2の実施形態において、水蒸気排出用のスリット10の大きさや数、配置位置などは特に限定されず、図10および図11に示すような形状および構造とすることができる。電子部品7が収納される凹部9の周りに均等に配置されるように、複数のスリット10を各側周面の中央部あるいはコーナー部に形成することが望ましい。なお、このような水蒸気排出用のスリット10の形成により、キャリアテープの強度ならびに収納される電子部品の保持強度をいく分低下させるおそれがあるので、この点からスリット10の大きさと数を考慮することが望ましい。
【0028】
このような第2の実施形態のキャリアテープを製造方法するには、図12に示すように、耐熱性の熱可塑性樹脂から成る基材テープ21の電子部品収納部(凹部)の形成領域の外縁部に、複数の小径の穴28を打抜き形成した後、この基材テープ21を加熱装置に導入し、凹部の形成領域を加熱・軟化させる。なお、スプロケットホール29を有する基材テープ21を使用することができる。
【0029】
次いで、図13に示すように、熱成形方法(プレス成形、真空成形、圧空成形など)により、電子部品収納部を下面側に突出させ、複数の凹部9を形成する。このとき、凹部9の形成領域の外縁部に形成された複数の小径の穴も下面側に加圧・伸張され、スリット状に変形される。なお図13において、符号30は凹状のキャビティを有する下金型を示す。こうして、電子部品が収納される凹部9の側周面に水蒸気排出用のスリットが形成される。
【0030】
このように製造される第2の実施形態のキャリアテープによれば、ベーキング処理の際に電子部品7から放出される水蒸気などのガスが、凹部9の側周面に形成されたスリット10を通って外部に排出されるので、ベーキング処理を行う効果を十分に発揮することができ、キャリアテープという集密度の高い包装形態のままで効率的にベーキング処理を行うことができる。
【0031】
また、複雑な構造の金型を必要とせず、成形性が良好である。すなわち、基材テープ21の所定の位置に小径の穴28を形成しておくだけで、従来からの金型を使用してそのまま水蒸気排出用のスリット10を効率よく形成することができるという利点がある。
【0032】
本発明の実施の形態は本発明の技術的思想の範囲内で拡張もしくは変更することができ、この拡張、変更した実施の形態も本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るキャリアテープを示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るキャリアテープを示す斜視図である。
【図3】第1の実施形態のキャリアテープを使用した包装形態でベーキング処理がなされる状態を示す断面図である。
【図4】第1の実施形態に係るキャリアテープの変形例を示す斜視図である。
【図5】第1の実施形態に係るキャリアテープの別の変形例を示す斜視図である。
【図6】第1の実施形態のキャリアテープの製造方法を示す図である。
【図7】第1の実施形態のキャリアテープの製造において、側壁体の成形方法を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るキャリアテープを示す斜視図である。
【図9】第2の実施形態のキャリアテープを使用した包装形態でベーキング処理がなされる状態を示す断面図である。
【図10】第2の実施形態に係るキャリアテープの変形例を示す斜視図である。
【図11】第2の実施形態に係るキャリアテープの別の変形例を示す斜視図である。
【図12】第2の実施形態のキャリアテープの製造において、スリットの形成方法を示す図である。
【図13】第2の実施形態のキャリアテープの製造において、凹部の成形方法を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1…テープ本体、2…電子部品収納部、3…スプロケットホール、5…側壁体、6…間隙、7…電子部品、8…カバーテープ、9…凹部、10…スリット、21…基材テープ、23…加熱装置、26…圧空成形用金型。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さ方向に連設された多数の電子部品収納部を備えた耐熱性の熱可塑性樹脂から成るキャリアテ−プであり、
前記電子部品収納部が、該収納部内に収納される電子部品から放出される水蒸気を外部に排出する水蒸気排出路を有することを特徴とするキャリアテ−プ。
【請求項2】
前記電子部品収納部が、電子部品の配置部と、該配置部の周りに突出・形成された所定の幅を有する側壁部を備え、該側壁部が前記水蒸気排出路を構成する間隙部を有することを特徴とする請求項1記載のキャリアテ−プ。
【請求項3】
前記側壁部が、前記電子部品配置部を囲むように互いに所定の間隙部を設けて配置された複数の側壁体を有し、前記間隙部が前記水蒸気排出路を構成することを特徴とする請求項2記載のキャリアテープ。
【請求項4】
前記電子部品収納部が、基材テープの下面側に突出・形成された凹部を有しており、かつこの凹部の側周部に前記水蒸気排出路となるホールあるいはスリットが形成されていることを特徴とする請求項1記載のキャリアテ−プ。
【請求項5】
耐熱性の熱可塑性樹脂から成る基材テープを加熱・軟化させる工程と、
加熱・軟化された前記基材テープに、長さ方向に連設された多数の電子部品収納部を熱成形法により形成する工程を備えており、
前記電子部品収納部の形成工程において、電子部品が配置される配置部の周りに所定の幅を有する複数の側壁体を上方に突出・形成し、これら複数の側壁体の間に、前記配置部に配置される電子部品から放出される水蒸気の排出路となる間隙を形成することを特徴とするキャリアテ−プの製造方法。
【請求項6】
耐熱性の熱可塑性樹脂から成る基材テープの電子部品配置部の周りに、打ち抜き孔を形成する工程と、
前記打ち抜き孔が形成された基材テープを加熱・軟化させる工程と、
加熱・軟化された前記基材テープに、熱成形法により、長さ方向に連設された多数の電子部品収納用凹部を下面側に突出して形成する工程を備えており、
前記電子部品収納凹部の形成工程において、前記打ち抜き孔を下面側に加圧して変形させることで、前記電子部品収納凹部の側周部に、前記凹部内に収納される電子部品から放出される水蒸気の排出路となるホールあるいはスリットを形成することを特徴とするキャリアテ−プの製造方法。
【請求項1】
長さ方向に連設された多数の電子部品収納部を備えた耐熱性の熱可塑性樹脂から成るキャリアテ−プであり、
前記電子部品収納部が、該収納部内に収納される電子部品から放出される水蒸気を外部に排出する水蒸気排出路を有することを特徴とするキャリアテ−プ。
【請求項2】
前記電子部品収納部が、電子部品の配置部と、該配置部の周りに突出・形成された所定の幅を有する側壁部を備え、該側壁部が前記水蒸気排出路を構成する間隙部を有することを特徴とする請求項1記載のキャリアテ−プ。
【請求項3】
前記側壁部が、前記電子部品配置部を囲むように互いに所定の間隙部を設けて配置された複数の側壁体を有し、前記間隙部が前記水蒸気排出路を構成することを特徴とする請求項2記載のキャリアテープ。
【請求項4】
前記電子部品収納部が、基材テープの下面側に突出・形成された凹部を有しており、かつこの凹部の側周部に前記水蒸気排出路となるホールあるいはスリットが形成されていることを特徴とする請求項1記載のキャリアテ−プ。
【請求項5】
耐熱性の熱可塑性樹脂から成る基材テープを加熱・軟化させる工程と、
加熱・軟化された前記基材テープに、長さ方向に連設された多数の電子部品収納部を熱成形法により形成する工程を備えており、
前記電子部品収納部の形成工程において、電子部品が配置される配置部の周りに所定の幅を有する複数の側壁体を上方に突出・形成し、これら複数の側壁体の間に、前記配置部に配置される電子部品から放出される水蒸気の排出路となる間隙を形成することを特徴とするキャリアテ−プの製造方法。
【請求項6】
耐熱性の熱可塑性樹脂から成る基材テープの電子部品配置部の周りに、打ち抜き孔を形成する工程と、
前記打ち抜き孔が形成された基材テープを加熱・軟化させる工程と、
加熱・軟化された前記基材テープに、熱成形法により、長さ方向に連設された多数の電子部品収納用凹部を下面側に突出して形成する工程を備えており、
前記電子部品収納凹部の形成工程において、前記打ち抜き孔を下面側に加圧して変形させることで、前記電子部品収納凹部の側周部に、前記凹部内に収納される電子部品から放出される水蒸気の排出路となるホールあるいはスリットを形成することを特徴とするキャリアテ−プの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−254772(P2008−254772A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−99073(P2007−99073)
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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