説明

キュベット及びキュベットの使用方法

本発明は、少なくとも一つの封止要素(16; 26; 36; 46)と二つの透明要素(11, 12; 21, 22; 41, 42)を有し、透明要素が相互にある距離を置いて配置されるとともに、サンプルチャネル(15; 25; 45)の向かい合った限界面(limiting surfaces)を画定し、封止要素がサンプルチャネルの側壁を画定し、したがって、サンプルチャネルが、長手方向で閉じられた、入口開口部(10a)及び出口開口部(10b)を有するチャネルとして形成されるキュベット(10; 20; 30; 40; 50)に関する。透明要素を相互にある距離を置いて保つ、少なくとも一つの離隔片(distancing piece)(13; 23; 33; 43; 53)が設けられる。二つの透明要素の少なくとも一方は、サンプルチャネルの高さ(h5)が少なくとも一つの離隔片の高さ(h6)より短くなるように、他方の透明要素の方向に延在するとともにサンプルチャネルの限界面を形成する肩部(11a, 12a; 21a, 22a; 41a, 42a)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも一つの封止要素と二つの透明要素とを備え、二つの透明要素が相互にある距離を置いて配置されるとともに、サンプルチャネルの二つの向かい合った界面を画定し、少なくとも一つの封止要素がサンプルチャネルの側壁を画定し、それによって、サンプルチャネルが、長手方向で閉じられた、入口開口部及び出口開口部を備えたチャネルとして形成されるキュベットに関する。
【0002】
そうしたキュベットは特に分光分析器であって、具体的には、ヘモグロビン誘導体及びそこから導出される量の分光決定(酸素測定及び共酸素測定(cooximetry))に使用されるが、化学測定原理に基づいて動作する分析器、並びに組み合わされた分光及び化学分析器にも適している。
【0003】
それに加えて、本発明はキュベットを使用してサンプルを分光分析する方法に関する。
【0004】
さらに、本発明はキュベットを使用しながら血液サンプルを溶血する方法に関する。
【背景技術】
【0005】
酸素測定モジュールは、医療診断分析器システムの、特に血液ガス分析器の共通の構成要素である。そのような血液ガス分析器は、例えば、POC(ポイントオブケア)パラメータを、例えば血液ガス(O2、CO2、pH)、電解質(例えば、K+、Na+、Ca++、Cl-)、代謝物質(例えば、グルコース及び乳酸塩)、ヘマトクリット、ヘモグロビンパラメータ(例えば、tHb、SO2など)、及びビリルビンを決定するための可搬型分析器として開発されており、主に、全血サンプル中における上述のパラメータを非集中的に決定するのに使用される。
【0006】
理想的には、「訓練を受けていない」ユーザが、簡単且つ直感的にそのような分析器を使用することも可能であるべきである。そのような機器に対する別の重要な要件は、ユーザの視点から見て「事実上メンテナンスフリー」で操作することができるべきであるということである。「事実上メンテナンスフリー」とは、一般に、(技術的に)訓練を受けていないユーザも、日常的操作のため、カセット及び/又はモジュールの形態で存在する消耗品を単に交換すればよいことを意味するものと理解される。ユーザが、簡単且つ直感的な取扱い工程によって、すべての消耗品を交換することが可能であるべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
米国特許第3,972,614号に記載されているものなど、従来技術のシステムでは、光学測定チャンバ(キュベット)は、機器内に恒久的に留まるオキシメータの一体構成要素として設計されている。例えばヘモグロビンなど、血液サンプル中のパラメータを分光決定するための米国特許第3,972,614号に記載されている分析器は、血液サンプルを可能な限り散乱体(scattering bodies)を含まないものにするために、血液サンプルを超音波溶血(ultrasonic haemolysis)する、即ち赤血球を破壊する手段も備える。この手段によってのみ、サンプルを分光分析することが可能である。
【0008】
しかし、既知のシステムの欠点は、計画された使用期間の間に閉塞が起こるリスクが高く、特に、流体結合部位、及びサンプルチャネルの短い経路長さが問題になる点である。これらのオキシメータシステムのキュベット区域において汚れ又は閉塞が生じた場合、キュベットの複雑な交換によってしか排除することができない場合が多い。これは、通常、適切な訓練を必要とし、又は保守技術者を呼ばなければならず、したがって、分析器の予定外の中断時間が長くなることが頻繁にある。さらに、そのようなシステムのキュベットを手作業で置き換えるには、再現可能な測定結果を再び得るために、後に続く手動での調整及び較正工程を必要とする場合が多い。
【0009】
したがって、本発明の第1の目的は、これらの欠点を回避すること、特に、訓練を受けていないユーザでも簡単且つ直感的に交換することができるキュベットを提供することである。
【0010】
サンプル中の被検体を分光測定するための方法及び機器は、文献EP 1 586 888 A2によって知られている。この機器は、光路を生成する光源と、光路の端部にある光検出器と、サンプルで充填されたキュベットを手動で挿入することができる光路内のスリット開口部とを備える。キュベットは、サンプルを保持するためのハンドルが設けられたウェルと、ヒンジ式でウェルに接合されるカバーとからなる、単純なプラスチック部品である。このキュベットは、溶血を実施するのには適さない、またこの目的で使用することも意図されていない単純な使い捨て製品である。より正確に言えば、この機器は、サンプル中で生じた溶血のインジケータとして、分光ヘモグロビン測定に使用されるものであると記載されている。既知の機器の別の意図される用途は、メトヘモグロビンを測定することによって、ヘモグロビンベースの血液置換基の分解又は分解逆転(reversal of decomposition)を監視することである。その単純な構造により、既知のキュベットは、圧力が加えられたときに寸法安定なものではなく、したがって、例えば超音波溶血において必須であるように、機械的にプレテンション及び/又は応力が掛けられる分析システムにはまったく使用することができない。寸法安定性の欠落は分光測定の結果に大きな影響を及ぼす。したがって、血液サンプルの精密な分光分析はこのキュベットでは不可能である。
【0011】
したがって、分光分析器内に交換可能に配置することができ、精密な分析に適したキュベットが必要とされている。
【0012】
本発明が達成すべき別の目的は、その設計及び使用される材料によってヘモグロビン誘導体を確実に決定することを可能にするとともに、キュベット内で直接全血サンプルの溶血を確実に行うことが可能な方法で、分析器の超音波溶血器(ultrasonic haemolysator)と相互作用することもできる、容易に交換可能なキュベットを提供することである。
【0013】
この場合、キュベットは溶血システムの機能性構成要素でもあるので、分析器内におけるキュベットの位置決め及び連結に関しても、さらなる要件を満たさなければならない。したがって、超音波による溶血がキュベット内で実施されるとき、例えば、可能な限り明確に定義されたやり方で、分析器内で発生した超音波エネルギーをキュベット上に伝達することが必要である。これは、例えば、試薬パックが分析器に挿入された後、キュベットが、試薬パックが除去されるときに再び解放することができる締付け機構によって、機械的にプレテンショニングされた状態になるという点で達成することができる。
【0014】
これら追加の要件の結果として、キュベットは次の多数の機能性を組み合わせるべきである。
【0015】
1. 機械的負荷下であっても、また特に超音波が加えられたときであっても、サンプルチャネルの高さが正確に定義されること。
2. 追加の流体システムにドッキングできること。
3. 許容差の補償。
4. 任意に、サンプル温度の調温(thermostatting)。
5. 耐流体漏れ性(fluidic leak tightness)。
6. 溶血チャンバとしてのサンプルチャネルの設計。
7. 定義された機械特性及び光学特性。
8. 耐圧性。
9. 可能な限り何ら気泡を形成することなく、且つ完全に清浄な状態で血液を充填できること。
10. 耐ガス漏れ性。
【0016】
要件に応じて、これらの機能性のすべて又はいくつかのみが該当し、キュベットの設計において特に考慮しなければならない。
【0017】
本発明が達成すべき別の目的は、可能な限り低い、しかし正確に定義された高さを有するサンプルチャネルを備え、それによって、一方では非常に少量のサンプルを使用してサンプル分析を実施することができ、他方では可視波長領域の光に対する血液の強い吸収効果の影響が低減される、キュベットを提供することである。この目的の達成における特有の課題は、十分に精密な結果を生み出すため、サンプルチャネルの高さが低いにも関わらず、キュベットが優れた機械的安定性及び寸法安定性を有さなければならず、しかし、それでもなお、サンプルチャネル内のサンプルを溶血するのに適していなければならない点である。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、請求項1の特徴を有するキュベットを提供することによって、上記する目的を達成することができる。
【0019】
すなわち本発明によるキュベットは、少なくとも一つの封止要素と二つの透明要素とを備え、二つの透明要素は、相互にある距離を置いて配置されるとともに、サンプルチャネルの二つの向かい合った界面を画定し、少なくとも一つの封止要素はサンプルチャネルの側壁を画定し、その結果、サンプルチャネルは、長手方向で閉じられた、入口開口部及び出口開口部を有するチャネルとして形成される。透明要素を相互にある距離で保つ少なくとも一つのスペーサが設けられており、また、二つの透明要素の少なくとも一方は、サンプルチャネルの高さが少なくとも一つのスペーサの高さより低くなるように、他方の透明要素に向かって延在するとともにサンプルチャネルの界面を形成する突出部を有する。
【0020】
二つの透明要素の少なくとも一方に突出部を設けることによって、スペーサの高さよりも低い、例えば高さ0.1又は1mmの明確に画定されたサンプルチャネルの高さを達成することが可能になる。しかし、この場合、二つの透明要素並びにスペーサは、求められる優れた機械的安定性及び寸法安定性を有するのに十分で、且つ超音波溶血に適した厚さの中実要素の形態である。
【0021】
超音波用途の場合であっても、スペーサがその寿命を通じて満足のいく寸法安定性を保持するために、好ましくは2500MPa超で、より好ましくは5000MPa超の高い値の弾性係数(Eモジュール値(E module values))を有する、射出成形可能なプラスチックから製造されるのが好ましい。
【0022】
優れた機械的強度及び寸法安定性を有する本発明によるキュベットの一実施形態において、透明要素は、好ましくは定義された層厚を有する寸法安定な接着剤によってスペーサに接着される。したがって、正確なサンプルチャネル高さは、接着剤が硬化する前に透明要素の位置を調整することによって設定することができる。
【0023】
本発明によるキュベットの代替実施形態において、透明要素は、スペーサとともに圧締めされるかもしくは組み立てられるか、又はクリップによってスペーサに接合される。また、この実施形態では、個々の部品が、求められる精密なはめ合い公差に従うように厳密に組立て前に機械加工されている場合には高精度の形状が達成される。
【0024】
封止要素は、透明要素の突出部の壁に接して平らに位置する。境界面における毛管作用により、透明要素と封止要素との間に存在し得る小さい隙間にサンプルの一部が浸透するのを防ぐため、本発明の好ましいさらなる発展形態では、二つの透明要素の少なくとも一方にある突出部の領域において、封止要素が透明要素間の間隙内へと延在するようになっている。これは、好ましくは50〜80のショアーD硬度を有する、さらにより好ましくは60〜70のショアーD硬度を有する弾性材で作られた封止要素を使用することによって達成され、この封止要素は透明要素に押し付けられる。封止要素は、その材料の降伏度(yieldingness)により、透明要素間の間隙に押し込まれ、間隙内に封止ビードを形成する。封止ビードの形成は、間隙に面する透明要素の縁部に半径又はベベルを設けることによって支援することができる。その結果、キュベット内にある古いサンプルの残余によるサンプルの汚染である、いわゆる「サンプルのキャリーオーバー」、及び参照測定の錯誤が回避される。特に良好な封止作用、及び「サンプルのキャリーオーバー」の回避は、封止要素が、透明要素の一方又は好ましくは両方の突出部の表層面(superficial surface)に接して置かれている場合に達成される。
【0025】
本発明のキュベットに対して光不透過性材料で作られた封止要素が選択された場合に、又は封止要素が光不透過性材料の層を備える場合に、封止要素は付加的に散乱光及び外来光のためのアパーチャを形成する。
【0026】
本発明によるキュベットの好ましい実施形態において、封止要素及びスペーサが、例えば、二要素射出成形部品又は複合プレス加工部品(composite pressed part)といった組合せ要素を形成する。そのような組合せ要素は、キュベットの組立てを大幅に単純化するとともに、優れた強度及び緊密性を達成する。
【0027】
本発明によるキュベットの一実施形態は、ガラス、好ましくは押型ガラスで作られた透明要素を有する。この実施形態は、その良好な生産性及び高い寸法安定性によって特徴付けられる。
【0028】
本発明によれば、低ひずみ複屈折(low strain birefringence)、無視できるクリープ挙動、ガス透過性なし/低ガス透過性、耐薬品性、熱の下での寸法安定性、可視(VIS)波長領域及び近赤外(NIR)波長領域における光透過性といった好ましい性質を有するプラスチックを、ガラスの代わりとして透明要素に使用することができる。可視範囲(VIS)は、380〜780nmの波長領域として定義され、近赤外範囲(NIR)は780〜1400nmである。透明要素は、好ましくは、例えばシクロオレフィン共重合体など、熱可塑性オレフィン重合体群からのプラスチックからなる。
【0029】
上記に列挙した材料から透明要素の材料を選択することによって、サンプルをキュベット内で調温することも可能になる。例えば、スペクトルは温度依存性を有するので、分光分析の間の血液サンプルは可能な限り精密に37℃で維持しなければならない。
【0030】
本発明によるキュベットのさらなる発展形態では、サンプルチャネルが、透明要素が平行平面配置(plane-parallel arrangement)されている光学測定区域を有するようになっている。平行平面度を順守することは、吸収測定における測定精度に対して直接的に影響する。したがって、本発明によって達成される正確な平面平行度は、分光分析の精度の向上に寄与する。光学測定区域がサンプルチャネルの縁部から離間していると、散乱光などの影響が回避される。
【0031】
泡を含まないサンプルでサンプルチャネルを充填するため、本発明によるキュベットのさらなる実施形態では、サンプルチャネルの幅が入口開口部に向かって、且つ出口開口部に向かって低減すると同時に、サンプルチャネルの高さが増加し、しかしサンプルチャネルの断面積が、好ましくはその長さ全体にわたって本質的に一定のままであるように設計される。この実施形態は、サンプルチャネル内におけるサンプル乱流の形成を防ぐ、本質的に一定のフロー断面を備えたサンプルチャネルに結び付く。サンプルチャネルがチャネル内で連続的な変化のみを有するサンプルチャネルの設計によって、乱流が回避され、層流が達成される。
【0032】
小さなキュベットを構築することができるように、本発明によるキュベットの一実施形態では、サンプルチャネルは湾曲される。
【0033】
分光分析器の消耗品に、特に、較正若しくは参照液体、洗浄及び清浄化液体、又は試薬液など、分析器の運転動作に必要な作動液、且つ/或いは廃棄物容器を含有するとともに、定期的に交換される、いわゆる流体パック(fluid pack)にキュベットが統合されると、キュベットの置換えは、消耗品の置換えと併せて一つの作業で行われるので訓練を受けていないユーザにとっても簡単でかつ直感的なものになる。
【0034】
本発明はまた、本発明によるキュベットを使用してサンプルを分光分析する方法に関する。この分析方法は、サンプルをキュベット内に設置するステップと、キュベット内のサンプルを分光分析するステップとを含む。
【0035】
本発明の別の態様は、本発明によるキュベットを使用して血液サンプルを分光分析する方法を提供する。この分析方法は、血液サンプルをキュベット内に設置するステップと、キュベット内の血液サンプルを溶血するステップと、キュベット内の溶血した血液サンプルを分光分析するステップとを含む。
【0036】
本発明のさらなる特徴及び利点は、図面を参照する実施形態の以下の説明によって得られる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1A】本発明によるキュベットの第1の実施形態の概略横断面図である。
【図1B】図1Aの矢印1Bの方向での概略縦断面図である。
【図2A】本発明によるキュベットの第2の実施形態の等角図である。
【図2B】図2Aの線2Bに沿った断面図である。
【図2C】図2Aの線2Cに沿った断面図である。
【図3】本発明によるキュベットの第3の実施形態の概略横断面図である。
【図4】本発明によるキュベットの第4の実施形態の概略横断面図である。
【図5】本発明によるキュベットの第5の実施形態の概略横断面図である。
【図6】本発明によるキュベットが使用されるモジュール構造の分光分析器の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
分光分析器用の本発明によるキュベット10の第1の実施形態を、以下に、図1Aの概略横断面図、及び図1Aの矢印1Bに沿った図1Bの縦断面図に基づいて説明する。キュベット10は、陥凹部14を形成するスペーサ13を備える。スペーサ13は、高さh6を有し、平行平面の上面及び下面を有する。それに加えて、キュベット10は、第1及び第2の透明要素11、12を備え、それらは、高さがh1又はh2の本質的に平坦なプレート状の基部構造を有する。透明要素11、12はそれぞれ、プレート状の基部から高さh3、h4だけ突出する突出部11a、12aを有する。本実施形態では、突出部11a、12aは台形の断面を有するが、本発明はそのような断面形状に限定されない。図面において下側にある第1の透明要素11の基部は、スペーサ13の下面に接して平らに置かれ、第1の透明要素の突出部11aはスペーサ13の陥凹部14内へと延在している。図面において上側にある第2の透明要素12の基部は、スペーサ13の上面に接して平らに置かれ、第2の透明要素12の突出部12aは同様にスペーサ13の陥凹部14内へと延在しており、即ち、二つの突出部11a、12aは対向して相互に距離h5の位置にあるが、この距離h5は、スペーサの高さh6から突出部11a、12aの高さh3、h4を引くことによって得られ、即ち、h5 = h6 - h3 - h4である。二つの透明要素11、12は、寸法安定な接着剤層17a、17bによってスペーサ13に接着され、この場合、接着剤は、好ましくは、透明要素11、12を介して光を照射することによって硬化するUV硬化性接着剤である。
【0039】
キュベット10はまた、突出部11a、12aの間のスペーサ13の陥凹部14内に位置し、突出部11a、12aの側壁11b、12bに接して置かれる封止要素16を備える。封止要素16とともに、対向する突出部11a、12aの面は、この実施形態では真っ直ぐな経路を有するサンプルチャネル15の境界を定める。サンプルチャネル15の向かい合った端部は、入口開口部10a及び出口開口部10bで終わる。サンプルチャネル15の高さは、突出部11a、12aの対向する端面の間の距離h5に対応し、したがって、スペーサ13の高さh6よりも、透明要素11、12のプレート状の基部の高さh1、h2よりも、また、透明要素11、12の合計高さ(h1 + h3及びh2 + h4)よりも大幅に低い。このことは、本発明の原理によって、比較的壁の厚い要素をスペーサ13並びに透明要素11、12に使用することが可能となり、それでもなお、それらの構成及び配置によって、高さh5の非常に低いサンプルチャネル15が得られることを示している。本発明によるキュベット10のこの第1の実施形態の一つの変形例として、二つの透明要素11、12の一方を平坦なプレートとして構成することもできる。
【0040】
キュベット10が超音波用途に適した強度を有するために、スペーサ13は、好ましくは2500MPa超、さらにより好ましくは5000MPa超の高いEモジュール値を有する射出成形可能なプラスチックから製造される。
【0041】
透明要素11、12は、ガラスで、好ましくは容易に機械加工することができる押型ガラスで作られる。或いは、それらは、低ひずみ複屈折、無視できるクリープ挙動、ガス透過性なし/低ガス透過性、耐薬品性、熱の下での寸法安定性、可視(VIS)波長領域及び近赤外(NIR)波長領域における光透過性といった性質を有するプラスチックから製造される。透明要素は、好ましくは、熱可塑性オレフィン重合体群からのプラスチックからなる。
【0042】
封止要素16は、好ましくは50〜80のショアーD硬度を有する、さらに好ましくは60〜70のショアーD硬度を有するエラストマーからなる。それは、透明要素11、12の突出部11a、12aの側壁11b、12bに接して平らに位置する。毛管作用により、側壁11b、12bと封止要素16との間の境界面にサンプルの一部が浸透するのを防ぐため、封止要素16は突出部11、12に対してプレテンショニングされ、その結果、封止要素16の区画16aは、突出部11a、12aの対向する端面の間の間隙に押し込まれ、この間隙を横方向に封止する。突出部11a、12aの対向する端面の間の間隙に区画16aがこのように入り込むことは、食付き部として作用する側壁11b、12bの傾斜によって支援される。サンプルチャネル15の側縁部において散乱光が生じるのを防ぐため、封止要素16のために光不透過性材料が付加的に選択される。
【0043】
キュベット10は、その突出部11aが陥凹部14内へと延在するような形で、最初に第1の透明要素11をスペーサ13に接着することによって製造される。続いて、図1A及び1Bに示されるように、封止要素16が突出部11aに適用される。その後、その突出部12aが陥凹部14内へと向けられ、封止要素16に押し付けられるような形で、第2の透明要素12がスペーサ13上で位置決めされる。その結果、サンプルチャネル15が形成される。サンプルチャネルが所定の高さh5を有するように、第2の透明要素12の高さは微動ねじ(micrometer screw)によって調整される。第2の透明要素12の間隔は、好ましくは、共焦点顕微鏡を用いて、突出部11a、12aの端面(サンプルチャネルの内側界面)の間の現在距離をオンライン測定することによって調整される。
【0044】
続いて、UV硬化性接着剤が、スペーサ13と第2の透明要素12との間の境界層に導入され、UV光を照射することによって硬化されて、正確に定義された厚さの接着剤層17bが得られる。
【0045】
本発明によるキュベット20の第2の実施形態を、図2A及び2Bに基づいて説明する。キュベット20は、スペーサ23と、第1及び第2の透明要素21、22と、封止要素26とを有する。二つの透明要素21、22はそれぞれ突出部21a、22aを有し、それらは、二つの突出部21a、22aが対向し、チャネル形状の陥凹部24内へと延在するようにして、スペーサ23上で相互に向かい合って配置される。突出部21a、22aの端面は、それらの間に、突出部21a、22aの端面間に形成されるサンプルチャネル25の定義された高さに相当する距離を有する。サンプルチャネル25の周辺は封止要素26によって封止され、この封止要素26は突出部21a、22aの外表面に接して置かれてそれらの間の間隙に押し込まれる。
【0046】
第1の実施形態とは対照的に、スペーサ23と併せた封止要素26は、本発明によるキュベット20の第2の実施形態において、組合せ要素29は、例えば二要素射出成形部品又は複合プレス加工部品の形態となっている。このことは、キュベット20の組立てに関して主な利点を有する。スペーサ23及び封止要素26の材料は上述の通りである。サンプルチャネル25は、透明要素21、22が平行平面配置になっている光学測定区域25aを有する。エッジ効果を回避するため、光学測定区域25aはサンプルチャネル25の縁部からある距離にある。光導波路LL1は測定区域25aの付近で終わり、光路LPに沿って測定区域25aを介して光を放射し、それが測定領域25を通過した後に分光分析される。また、反射光学測定システムも代替例となる。
【0047】
サンプルPBの入口開口部20a及び出口開口部20bが同じ側にあるように、サンプルチャネル25は湾曲した構成を有し、そのことは、構造の体積が低減するという利点を有し、キュベットの交換が容易となる。それに加えて、サンプルチャネル25の幅は、測定区域25aを含む中央領域から入口開口部20aに向かって、また出口開口部20bに向かって先細になっており、しかしそれと同時に、サンプルチャネルの高さは増加するので、サンプルチャネル25の断面積は、その長さ全体にわたって本質的に一定のままであることに留意すべきである。これによって、サンプルチャネル25内におけるサンプル乱流PBの形成が防止される。同じ目的のため、サンプルチャネル25はチャネル形状における連続的な変化のみを有する。
【0048】
キュベット20を組み立てる際は、二つの透明要素21、22を上述したようにスペーサ23に接着することができ、或いは、この実施形態ではそれらを圧締めするか、又は差し込むこともできる。
【0049】
キュベット20は、具体的には、血液サンプルが分光分析の前にキュベット20内で溶血される、サンプルPBとして血液サンプルを分光分析するように設計される。この目的のため、キュベット20は、超音波発生器UGに機械的に締め付けられる(プレテンショニングばねSPによって表される)。超音波発生器UGは超音波エネルギーを発生させ、それを透明要素21、22上に伝達し、その結果、サンプルPBの溶血がサンプルチャネル25内で生じる。
【0050】
サンプルチャネル25を通る縦断面図を示す図2Cにおいて、サンプルチャネル25が楔状の形で測定区域25aに向かって先細になる入口斜面を有し、サンプルチャネルを画定する透明要素21、22の面が、測定区域25において平行平面の進路を有することが最も良く分かる。スペーサ23を二つの透明要素21、22に接着する接着剤層27も、図2Cに見ることができる。接着剤は、硬化後に寸法安定な接着剤であるので、接着剤層27は定義された厚さを有する。
【0051】
本発明によるキュベットのさらなる変形例を、図3、図4、及び図5の概略横断面図に基づいて以下で説明する。なお、本発明は図示例に限定されるものではない。
【0052】
まず図3を参照すると、このキュベット30は、図1に示される上述のキュベット10のものと同じ透明要素11、12を有している。やはり、第1及び第2の透明要素11、12は本質的に平坦なプレート状の基部構造を有し、それぞれ、プレート状の基部から突出する台形の突出部11a、12aを有している。透明要素11、12は、スペーサ33によって相互にある距離を置いて保たれ、スペーサ33は、高さh6と、平行平面の上面及び下面を有し、陥凹部34を画定する。スペーサ33は、例えば、好ましくは2500MPa超の高いEモジュール値を有する射出成形可能なプラスチックから製造される。二つの透明要素11、12は、寸法安定な接着剤層17a、17bによってスペーサ33に接着される。それに加えて、キュベット30は、スペーサ33の陥凹部34内で突出部11a、12aの間に位置し、突出部11a、12aの側壁に接して置かれる封止要素36を備える。封止要素36とともに、対向する突出部11a、12aの面はサンプルチャネル15を画定する。封止要素16は、好ましくは50〜80のショアーD硬度を有する、さらにより好ましくは60〜70のショアーD硬度を有するエラストマーからなる。図1の実施形態とは対照的に、スペーサ33と併せた封止要素36は、図3の実施形態における組合せ要素39の形態である。スペーサ33及び封止要素36は、例えば、接着、組立て、又は共押出しによって、組合せ要素39を形成するように接合することができる。
【0053】
図4は、本発明によるキュベット40のさらなる実施形態の概略横断面図を示す。これは、本質的に平坦なプレート状の基部構造を備えた第1及び第2の透明要素41、42を有し、しかし、断面が長方形であってプレート状の基部から突出する突出部41a、42aをそれぞれ有するという点で、図1及び3の実施形態とは異なる。透明要素41、42は、他の実施形態と同様に、スペーサ43によって互いからある距離で保たれる。さらに、キュベット40は、スペーサ43によって画定される陥凹部44内で突出部41a、42aの周りに配置され、突出部41a、42aの側壁に接して置かれる封止要素46を備える。互いに面する突出部41a、42aの面は、封止要素46とともにサンプルチャネル45の境界を定める。透明要素41、42及びスペーサ43並びに封止要素46の材料は、他の実施形態と同じである。
【0054】
図5は、封止要素46によって完全に占められる、スペーサ43の場合よりも小さい陥凹部を画定するスペーサ53を有するという点のみが、図4の実施形態と異なる、本発明によるキュベット50のさらなる実施形態の概略断面図を示す。スペーサ53及び封止要素46は組合せ要素として構成することもできる。
【0055】
図6は、図1〜5に基づいて上述した本発明によるキュベット20が使用される、分光分析器100のモジュール概念を概略的に示す。分析器100は、「ほぼメンテナンスフリー」であるように設計されるので、日常的操作に必要なすべての消耗品がカセット及び/又はモジュール(いわゆる消耗品)の形態で存在し、したがって、(技術的な)訓練を受けていない作業者が置き換えることもできる。使用される以下の消耗品材料は、この実施形態例では、消耗品という用語に包含される。
【0056】
・被検体の決定に必要な、少なくともいくつか、好ましくはすべてのセンサを含有するセンサカセット101。
【0057】
・例えば、較正液体若しくは参照液体、洗浄及び清浄化液体、又は試薬液など、分析器100を運転するのに必要な作動液を含有する、液体容器及び廃棄物容器を含有する流体パック102。
【0058】
流体システム全体若しくはその部分、サンプル入力デバイス、又は他の感応構成要素(sensory components)などの、さらなる要素や機能性を任意に流体パック102に含有することもできる。本発明によれば、流体パック102は、より詳細に後述するように、液体を供給し、放出する関連した流体経路を含む本発明のキュベット20を統合する。このことは、流体パック102を置き換えるごとにキュベット20が定期的に交換される(例えば、数週間の間隔で、又は特定数の測定が経過した後に)ことを意味する。
【0059】
・内部プリンタのプリンタ用紙カセット103。
【0060】
・任意に、作業者自身が簡単且つ直感的な手動工程によって交換することができる、アンプル状の参照溶液を含有する自動品質管理を実施するための品質管理カセット104。
【0061】
ここに記載した消耗品の細別は単なる一例である。例えば、より少数又はさらには一つの消耗品のみが必要であるように、いくつかの消耗品の(一部の)機能性又は(一部の)要素を組み合わせることも考えられる。他方で、個別の消耗品の(一部の)機能性又は(一部の)要素がいくつかの間で(例えば、いくつかのセンサカセット若しくはセンサモジュールの間で)分割されることも考えられる。しかし、重要なのは、本発明によるキュベットを使用される消耗品の一つに統合し、それによってこの消耗品とともに交換することができるという基本概念である。
【0062】
消耗品は、例えば流体ドッキングニップル(fluidic docking nipples)105の形態の、互換性をもつインターフェースによって相互に又は分析器と連結される。消耗品は、ユーザによって直接、或いはユーザが単にカセットを「所定位置」に入れた後に、連結を自動的に実施するデバイス内に位置する駆動部によって、簡単な手作業での一連の移動により、消耗品それぞれの相当物に手動で接続することができる。
【0063】
血液ガス分析器100は、オキシメータモジュールを収容し、そこで、ヘモグロビン誘導体O2Hb、HHb、COHb、MetHbの濃度、並びに血液パラメータtHb(総ヘモグロビン)、SO2(酸素飽和度)、及びビリルビンが、分光光度測定方法によって決定される。これらの物質の特徴的な吸収特性はこのプロセスで融合され、測定は数学的アルゴリズムによって見積もられる。必要な測定精度を達成するために、通常は光学測定の前に全血を溶血する必要がある。この目的のため、干渉光散乱作用を伴わずに測定を実施することができるように、例えば、超音波エネルギーを用いて血球を破壊することができる。このために、例えば化学溶血方法など、代替の溶血原理を使用することもできる。オキシメータモジュールは、光源(一つ若しくは複数)を備えたランプユニットと、流体供給及び放出リードと、キュベット20を挿入し除去することができる溶血器と、ランプユニットで発生した光をキュベット20に導波する光導波路と、キュベット20内のサンプルを通過した光を回収し、それを、受け取った光をスペクトル分離するポリクロメータに伝送する光導波路と、受け取った光のスペクトル範囲を評価する検出器を備える。
【0064】
溶血器は、消耗品102が分析器100に挿入されるとき、消耗品102の一部としてキュベット20が溶血器内に配置され、消耗品102が分析器100から引き出されるとき、溶血器から除去されるように設計される。この構造は、光学測定チャンバ(キュベット)が、機器内に恒久的に留まる分析器の一体構成要素の形態である、既知の分析器のオキシメータモジュールの閉塞の問題を回避するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの封止要素(16; 26; 36; 46)と二つの透明要素(11, 12; 21, 22; 41, 42)を備え、該二つの透明要素(11, 12; 21, 22; 41, 42)が相互にある距離を置いて配置されるとともに、サンプルチャネル(15; 25; 45)の二つの向かい合った界面を画定し、前記少なくとも一つの封止要素(16; 26; 36; 46)が前記サンプルチャネル(15; 25; 45)の側壁を画定し、それによって、前記サンプルチャネル(15; 25; 45)が、長手方向で閉じられた、入口開口部(10a)及び出口開口部(10b)を備えたチャネルとして形成されるキュベット(10; 20; 30; 40; 50)であって、
前記透明要素(11, 12; 21, 22; 41, 42)を相互にある距離で保つ少なくとも一つのスペーサ(13; 23; 33; 43; 53)が設けられており、
前記二つの透明要素(11, 12; 21, 22; 41, 42)の少なくとも一方は、前記サンプルチャネルの高さ(h5)が前記少なくとも一つのスペーサ(13; 23; 33; 43; 53)の高さ(h6)より短くなるように、他方の透明要素に向かって延在するとともに前記サンプルチャネル(15; 25; 45)の界面を形成する突出部(11a, 12a; 21a, 22a; 41a, 42a)を有していることを特徴とするキュベット。
【請求項2】
前記スペーサ(13; 23; 33; 43; 53)が、好ましくは2500MPa超、さらにより好ましくは5000MPa超の高いEモジュール値を有する射出成形可能なプラスチックからなることを特徴とする、請求項1に記載のキュベット。
【請求項3】
前記透明要素(11, 12; 21, 22; 41, 42)が、寸法安定な接着剤(17a, 17b; 27)を用いて前記スペーサ(13; 23; 33; 43; 53)に接着されるか、前記スペーサとともに圧締めされるか、前記スペーサとともに差し込まれるか、又はクリップによって前記スペーサに接合されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のキュベット。
【請求項4】
前記二つの透明要素(11, 12; 21, 22; 41, 42)の少なくとも一方の上の前記突出部(11a, 12a; 21a, 22a; 41a, 42a)の区域において、前記透明要素(11, 12; 21, 22; 41, 42)の間の間隙へ前記封止要素(16; 26; 36; 46)が突出していることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のキュベット。
【請求項5】
前記封止要素(16; 26; 36; 46)が、一方又は両方の透明要素の前記突出部の横表面(11b, 12b)に接して置かれることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のキュベット。
【請求項6】
前記封止要素(16; 26; 36; 46)が、好ましくは50から80の間のショアーD硬度を有する弾性材からなる、より好ましくは60から70の間のショアーD硬度を有する弾性材からなることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のキュベット。
【請求項7】
前記封止要素(16; 26; 36; 46)が光不透過性材料からなることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のキュベット。
【請求項8】
前記封止要素(26; 36; 46)及び前記スペーサ(23; 33; 53)が、例えば二要素射出成形部品又は複合プレス加工部品といった組合せ要素(29; 39)を形成することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のキュベット。
【請求項9】
前記透明要素(11, 12; 21, 22; 41, 42)が、ガラス要素、好ましくは押型ガラス要素であるか、又はプラスチックで構成され、プラスチックで構成される場合は熱可塑性オレフィン重合体を含む群からのプラスチックが好ましくは選択されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のキュベット。
【請求項10】
前記透明要素が平行平面配置されている光学測定区域(25a)を前記サンプルチャネル(25)が有し、前記光学測定区域が好ましくは前記サンプルチャネルの縁部から離間していることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のキュベット。
【請求項11】
前記サンプルチャネル(25)の幅が前記入口開口部及び出口開口部に向かって先細になると同時に、前記サンプルチャネル(25)の前記高さh5が増加し、前記サンプルチャネルの断面積が好ましくはその長さ全体にわたって本質的に一定のままであることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のキュベット。
【請求項12】
前記キュベット(10; 20; 30; 40; 50)が、分光分析器(100)の消耗品(102)に、特に作動液及び/又は廃棄物容器を含有する流体パックに統合されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のキュベット。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載のキュベット(10; 20; 30; 40; 50)を使用してサンプル(28)を分光分析する方法。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか一項に記載のキュベット(10; 20; 30; 40; 50)を使用して血液サンプルを溶血する方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−503562(P2011−503562A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−532506(P2010−532506)
【出願日】平成20年11月12日(2008.11.12)
【国際出願番号】PCT/EP2008/009514
【国際公開番号】WO2009/062667
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】