説明

キースイッチ

【課題】クリック感触を確保しながら、操作音をより一層低減化し、静音性に優れたキースイッチを提供する。
【解決手段】表面に固定接点31,32を設けた絶縁基板3と、変形可能なバネ性を有するドーム状の金属板からなるスナッププレート2と、絶縁基板と該絶縁基板の表面側に設けるスナッププレートとの間に挟み込む緩衝材4とを備え、緩衝材は、固定接点に対応する位置に抜き孔40を設けたスペーサシート41と、スペーサシートを挟んで貼り合わされる上部シート42及び下部シート43とで構成され、絶縁基板の表面に、固定接点に対応する位置に他の抜き孔50を設けた他のスペーサシート5を挟んで下部シートが貼り合わされると共に、上部シートの上面に、抜き孔を跨るようにスナッププレートが設置され、スナッププレートの頂部には、平坦な底面20aを有する凹部20が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機、デジタルスチルカメラ等の電子機器に用いられるキースイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のキースイッチを図6に基づいて説明する。図6(A)は、従来のキースイッチの典型例を示す断面図である。図6(A)に示す従来の典型例のキースイッチ100は、下面に粘着剤が設けられた粘着シート101と、スナッププレート102と、絶縁基板103とを備えている。スナッププレート102は、バネ性を有するドーム状の薄板の金属からなり、頂部からの押圧力に対してクリック感触を伴って変位可能となっている。絶縁基板103は、ポリイミドフィルム等のフレキシブル基板からなり、その表面には、銅箔等からなる円形の第1の固定接点104と、この第1の固定接点104を取り囲む略C字状の第2の固定接点105とがエッチング等で形成されている。粘着シート101の下面にスナッププレート102の上面が貼着され、このスナッププレート102と、第1,第2の固定接点104,105とを対向させた状態で、スナッププレート102の周囲にある粘着シート101の下面が絶縁基板103の上面に貼着されている。この際、スナッププレート102は、下端部周縁部が第2の固定接点105に常時接触すると共に、ドーム状の頂部が第1の固定接点104と間隔を置いて対向した状態で、絶縁基板103の表面に載置された状態となっている。操作者がスナッププレート102の上方の粘着シート101を図示しないキートップ等の操作体を介して押圧すると、スナッププレート102の上部が凹状に反転し第1の固定接点104と接触した状態となり、第1の固定接点104と第2の固定接点105間をONにし、押圧を解除すると、スナッププレート102の上部が第1の固定接点104から離れ、第1の固定接点104と第2の固定接点105間をOFFにするようになっている。
【0003】
このような従来の典型例のキースイッチ100では、スナッププレート102が円盤形の反転ドーム形状となっているため、スナッププレート102を押し下げ、これを反転させた時に、第1の固定接点104(絶縁基板103)に衝突し、これにより、クリック感触を得ることができる。しかしながら、スナッププレート102が第1の固定接点104に衝突する際には、その手ごたえと共に、操作音(感触音)を生じるという問題があった。
【0004】
図6(B),図6(C),図6(D)は、それぞれ、図6(A)に示した従来の典型例のキースイッチ100の操作音を低減するため特許文献1記載の緩衝材を追加した改良例のキースイッチを示す断面図である。図6(B)に示す改良例1のキースイッチ100Aでは、スナッププレート102と、第1,第2の固定接点104,105全体との間に、シート状の異方性の導電ゴム部材からなる緩衝材106aを挟み込み、図6(C)に示す改良例2のキースイッチ100Bでは、第1の固定接点104の上面に、導電ゴム部材からなる緩衝材106bを貼着し、図6(D)に示す改良例3のキースイッチ100Cでは、スナッププレート102の頂部の下面に、導電ゴム部材からなる緩衝材106cを貼着する。これら改良例1,2,3のキースイッチ100A,100B,100Cは、スナッププレート102を押し下げ、これが反転し第1の固定接点104に衝突する際には、スナッププレート102と第1の固定接点104との間に、緩衝材106a,106b,106cが介在し、これら緩衝材106a,106b,106cの緩衝作用により、操作音を低減する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平5−43436号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載の緩衝材は単層構造のため、緩衝材の弾力性に依存した緩衝作用しか得られず、操作音のより一層の低減化は望めないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたもので、クリック感触を確保しながら、操作音をより一層低減化し、静音性に優れたキースイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための第1の手段として、表面に固定接点を設けた絶縁基板と、変形可能なバネ性を有するドーム状の金属板からなるスナッププレートと、前記絶縁基板と該絶縁基板の表面側に設ける前記スナッププレートとの間に挟み込む緩衝材とを備え、前記緩衝材は、前記固定接点に対応する位置に抜き孔を設けたスペーサシートと、そのスペーサシートを挟んで貼り合わされる上部シート及び下部シートとで構成され、前記絶縁基板の表面に、前記固定接点に対応する位置に他の抜き孔を設けた他のスペーサシートを挟んで前記下部シートが貼り合わされると共に、前記上部シートの上面に、前記抜き孔を跨るように前記スナッププレートが設置され、前記スナッププレートの頂部には、平坦な底面を有する凹部が設けられる構成のキースイッチとした。
【0009】
また、第2の手段として、上記第1の手段において、前記固定接点は、所定の隙間を設けて互いに噛合して対向する櫛歯状の第1の固定接点及び第2の固定接点からなり、前記上部シートは、ゴムシートからなり、前記下部シートは、プラスチックシートの下面に前記第1,第2の固定接点に対向する可動接点を設けた接点シートからなる構成のキースイッチとした。
【0010】
また、第3の手段として、上記第2の手段において、前記上部シートは、ゴムシートとプラスチックシートとを貼り合わせた積層体からなる構成のキースイッチとした。
【0011】
また、第4の手段として、上記第1の手段において、前記固定接点は、所定の隙間を設けて互いに噛合して対向する櫛歯状の第1の固定接点及び第2の固定接点からなり、前記上部シートは、プラスチックシートからなり、前記下部シートは、導電性ゴムシートからなる構成のキースイッチとした。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、絶縁基板とスナッププレートとの間に挟み込む緩衝材は、固定接点に対応する位置に抜き孔を設けたスペーサシートと、そのスペーサシートを挟んで貼り合わされる上部シート及び下部シートとで構成され、3層構造を有する。また、上部シートと下部シートとの間には、スペーサシートを介してギャップが形成される。そして、絶縁基板の表面に、固定接点に対応する位置に他の抜き孔を設けた他のスペーサシートを挟んで下部シートが貼り合わされ、上部シートの上面に、抜き孔を跨るようにスナッププレートが設置される。このため、スナッププレートが押圧され反転すると、スナッププレートは、まず、上部シートをその下方にあるギャップを介して押し下げる。続いて、上部シートと下部シートの両方を下部シートの下方にあるギャップ(下部シートと絶縁基板との間に他のスペーサシートを介して形成されるギャップ)を介して押し下げる。この後、上部シートと下部シートを介して固定接点(絶縁基板)に衝突するようになる。スナッププレートが接触して押された緩衝材が直接固定接点に衝突することがないため、衝撃が直接固定接点に伝わることがなく、これにより、緩衝材の弾力性に依存しない緩衝作用が得られる。また、緩衝材がスナッププレートの変位抵抗となり、スナッププレートが緩衝材を介して固定接点に衝突する際のスピードを減速し、これにより、緩衝材の弾力性に依存しない緩衝作用が得らる。さらには、スナッププレートの頂部には、平坦な底面を有する凹部が設けられるため、スナッププレートが緩衝材を介して固定接点に衝突する際、その衝突面は、固定接点と並行し、面積も大きくなり、スナッププレート形状による緩衝作用が得られると共に、上記緩衝作用を助長する。また、スナッププレートの変位は、スナッププレートの設置面よりも低い面で完了するようになる。スナッププレートが押圧され反転し、緩衝材を介して固定接点に衝突するまでのストロークが増えるため、絶縁基板とスナッププレートとの間に緩衝材を挟み込んでいない場合と同等のクリック感触を確保することが可能となる。よって、クリック感触を確保しながら、操作音をより一層低減化し、静音性に優れたキースイッチを提供することができる。
【0013】
また、本発明において、固定接点が、所定の隙間を設けて互いに噛合して対向する櫛歯状の第1の固定接点及び第2の固定接点からなり、上部シートが、ゴムシートからなり、下部シートが、プラスチックシートの下面に第1,第2の固定接点に対向する可動接点を設けた接点シートからなる場合、スナッププレートが押圧され反転した際、接点シートの下面に設けられた可動接点が、第1の固定接点と第2の固定接点の両方と接触し、第1の固定接点と第2の固定接点間をONにする。この際、可動接点の接触面は、スナッププレートの頂部に設けられた凹部の平坦な底面により、第1,第2の固定接点と並行し、面積も大きくなっているため、安定した接触を得ることができる。
【0014】
また、本発明において、上部シートが、ゴムシートとプラスチックシートとを貼り合わせた積層体からなる場合、ゴムシートからなる上部シートと比べて腰があり、平面度を保ちやすく、弛み等により緩衝作用が損なわれるのを防止することができると共に、緩衝材を作るとき等に容易に取り扱うことができる。
【0015】
また、本発明において、固定接点が、所定の隙間を設けて互いに噛合して対向する櫛歯状の第1の固定接点及び第2の固定接点からなり、上部シートが、プラスチックシートからなり、下部シートが、導電性ゴムシートからなる場合、スナッププレートが押圧され反転した際、導電性ゴムシートの下面が第1の固定接点と第2の固定接点の両方と接触し、第1の固定接点と第2の固定接点間をONにする。この際、導電性ゴムシートの接触面は、スナッププレートの頂部に設けられた凹部の平坦な底面により、第1,第2の固定接点と並行し、面積も大きくなっているため、安定した接触を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施例1のキースイッチの構造を示す平面図
【図2】実施例1のキースイッチの構造を示す断面図
【図3】実施例1のキースイッチの動作を示す断面図
【図4】本発明の実施例2のキースイッチの構造を示す断面図
【図5】本発明の実施例3のキースイッチの構造を示す断面図
【図6】従来のキースイッチの構造を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0018】
図1,図2に、実施例1のキースイッチ1の構造を示す。図1は、絶縁基板3の固定接点部30をカバーテープ6,スナッププレート2,緩衝材4,スペーサシート5を透明化した状態で示す平面図である。図2は、実施例1のキースイッチ1を図1のA−Aで切断した状態で示す断面図である。
【0019】
図1,図2において、キースイッチ1は、上部(図2の紙面左側)にあるスナッププレート2と下部(図2の紙面右側)にある絶縁基板3との間に緩衝材4を挟み込むもので、絶縁基板3の上面に、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)等のプラスチックシート(フィルム)からなるテープ基材の両面(上下面)に粘着剤が印刷や塗布等で設けられた粘着テープからなるスペーサシート5を挟んで緩衝材4が貼り合わされ、その緩衝材4の上面に、例えばPET等のプラスチックシートからなるテープ基材の片面(下面)に粘着剤が印刷や塗布等で設けられた片面粘着テープからなり、若干の伸縮性(可撓性)を有するカバーテープ6によって上から押えられてスナッププレート2が固定されている。
【0020】
絶縁基板3は、ポリイミドフィルム等のフレキシブル基板からなり、その表面には、固定接点部30が設けられ、その固定接点部30には、銅箔等からなる第1の固定接点31と第2の固定接点32がエッチング等で形成されている。また、絶縁基板3の表面には、配線パターン33,34が第1,第2の固定接点31,32と同時に形成されている。
【0021】
第1,第2の固定接点31,32は、所定のギャップ(間隙)L3を設けて互いに噛合して対向する櫛歯状に形成されている。
【0022】
第1,第2の固定接点31,32は、円弧形状の基部ライン31a,32aと、この基部ライン31a,32aの内縁から円弧形状の弦となる直線に対して直角な方向に並行して突出する複数本の歯部ライン31b,32bと、歯部ライン31b,32bの相互間に形成される複数のギャップ31c,32cとを有し、櫛歯状パターン(回路)に形成されている。歯部ライン31b,32bは、一定なライン幅L1を有し、等ピッチ間隔で並行に配列されている。ギャップ31c,32cは、歯部ライン31b,32bのライン幅L1よりも大きい一定なギャップ幅L2を有し、等ピッチ間隔で並行に配列されている。これら歯部ライン31b,32bとギャップ31c,32cとで、第1,第2の固定接点31,32の櫛歯部が構成されている。また、第1,第2の固定接点31,32は、それぞれの基部ライン31a,32aが同一円周上に配置され、それぞれの歯部ライン31b,32bがその両側と先端側にギャップL3もって相手側のギャップ31c,32c内に挿入配置されて、それぞれの櫛歯部が互いに噛合した状態で対向している。そして、固定接点部30では、第1の固定接点31の歯部ライン31bと第2の固定接点32の歯部ライン32bとが、交互に等ピッチ間隔で並行して配列されている。また、第1,第2の固定接点31,32は、それぞれの基部ライン31a,32aを例えば長円形の両端半円部に沿って配置し、それぞれの櫛歯部が長円形の長手方向で互いに噛合した状態で対向するようにしてもよい。さらに、それぞれの基部ライン31a,32aを平行な二本の直線に沿って配置し、それぞれの櫛歯部が平行な二本の直線と直角な方向で互いに噛合した状態で対向するようにしてもよい。
【0023】
絶縁基板3は、ポリエステルフィルムでもよく、第1,第2の固定接点31,32は、銀等の導電体パターン(回路)を印刷で形成したものでもよい。さらに、ガラス入りエポキシ基板等の硬質基板に、銅箔をエッチングしたものでもよい。図示する絶縁基板3は、片面FPCであり、上部にあるカバー層(カバーレイ)の一部が円形に取り除かれた部分が固定接点部30になっている。また、中央にありカバー層で被覆された銅箔等の導電体パターン(回路)であって、カバー層の一部が円形に取り除かれた部分で露出され、表面にニッケル/金メッキ等が施された部分が第1,第2の固定接点31,32になっている。
【0024】
スペーサシート5には、固定接点部30と略同じ大きさ・形状の円形の抜き孔50が形成されている。そして、固定接点部30と抜き孔50とが平面視で略同心状に配置されて略一致するように、絶縁基板3に対してスペーサシート5を位置決めした状態で、絶縁基板3の上面にスペーサシート5の下面を下部粘着層を介して貼り付けている。
【0025】
緩衝材4は、固定接点部30に対応する位置に抜き孔40を有するスペーサシート41と、そのスペーサシート41を挟んで貼り合わされた上部シート42及び下部シート43とで構成され、3層構造を有する。また、上部シート42と下部シート43との間には、スペーサシート41を介して形成されるギャップ(空気層)40aが設けられている。
【0026】
スペーサシート41の抜き孔40は、固定接点部30と略同じ大きさ・形状の円形に形成されている。そして、スペーサシート41は、例えばPET等のプラスチックシートからなるテープ基材の両面(上下面)に粘着剤が印刷や塗布等で設けられた両面粘着テープからなり、スペーサシート41の上面に上部粘着層を介して上部シート42の下面が貼り付けられ、スペーサシート41の下面に下部粘着層を介して下部シート43の上面が貼り付けられている。そして、固定接点部30と抜き孔40とが平面視で略同心状に配置されて略一致するように、絶縁基板3に対して緩衝材4を位置決めした状態で、絶縁基板3の上面に貼り付けられたスペーサシート5の上面に上部粘着層を介して緩衝材4の下部シート43の下面を貼り付けている。
【0027】
上部シート42は、シリコーンゴムからなるゴムシート42aとし、弾力性に富み、下部シート43は、PETからなるプラスチックシートの下面に、少なくとも第1の固定接点31の1本の櫛歯部(1本の歯部ライン31b)とそれに隣接する第2の固定接点32の1本の櫛歯部(1本の歯部ライン32b)とに跨る大きさを有する例えば銅箔からなる円形の可動接点44がエッチングにて形成された接点シート43aとし、若干の伸縮性(可撓性)を有し、絶縁基板3と接点シート43aとの間にスペーサシート5を介して形成されるギャップ(空気層)50aの上下に可動接点44と固定接点部30とが配置されている。ゴムシート42aの材料には、天然ゴムや合成ゴムを使用してもよい。接点シート43aのプラスチックシート材料には、ポリエステル系以外のプラスチック材料を使用してもよい。可動接点44は、プラスチックシートの下面の銅ペーストやカーボンペースト等の導電体を印刷形成したものでもよい。また、プラスチックシートの下面に貼着する銅板やカーボン板でもよい。図示する可動接点44は、抜き孔40と平面視で略同心状に配置され、第1の固定接点31の中央の6本の櫛歯部(6本の歯部ライン31b)とそれらに隣接する第2の固定接点32の中央の6本の櫛歯部(6本の歯部ライン32b)とに跨る大きさを有する円形に形成されている。
【0028】
スナッププレート2は、ステンレスやリン青銅等のバネ性を有するドーム状の薄板の金属からなり、頂部からの押圧力に対してクリック感触を伴って、変位可能となっている。
【0029】
スナッププレート2は、円盤形のドーム状に形成され、固定接点部30の直径よりもやや大きい直径を有している。また、スナッププレート2の頂部(中心部)には、上面開口で、平坦な底面20aを有する凹部20が設けられている。この凹部20によって、スナッププレート2の頂部は、その周囲より一段下げられて配置され、バネ性が取り除かれ、絶縁基板3及び緩衝材4と並行になる。凹部20の平坦な底面20aは、少なくとも第1の固定接点31の1本の櫛歯部(1本の歯部ライン31b)とそれに隣接する第2の固定接点32の1本の櫛歯部(1本の歯部ライン32b)とに跨る大きさを有する。図示する凹部20は、スナッププレート2と略同心・同軸な下窄まりの円錐台形に形成され、この凹部20の平坦な底面20aは、第1の固定接点31の中央の2本の櫛歯部(2本の歯部ライン31b)とそれらに隣接する第2の固定接点32の中央の2本の櫛歯部(2本の歯部ライン32b)とに跨る大きさを有する円形に形成されている。
【0030】
そして、カバーテープ6の下面に粘着層を介してスナッププレート2の上面が貼り付けられており、固定接点部30とスナッププレート2とが平面視で略同心状に配置されるように、絶縁基板3に対してカバーテープ6を位置決めした状態で、絶縁基板3の上面にスペーサシート5を介して貼り付けられた緩衝材4の上部にあるゴムシート42aの上面にカバーテープ6の下面を粘着層を介して貼り付け、ゴムシート42aの上面にカバーテープ6によってスナッププレート2を上から押えて固定し、これにより、キースイッチ1が組み立てられている。
【0031】
また、予め、カバーテープ6,スナッププレート2,緩衝材4,スペーサシート5からなるスナッププレート付きシート(スイッチユニット)を形成し、固定接点部30と、スナッププレート2及び抜き孔40,50とが平面視で略同心状に配置されるように、絶縁基板3に対してスナッププレート付きシートを位置決めした状態で、絶縁基板3の上面にスナッププレート付きシートの下面(スペーサシート5の下面)を貼り付けて、キースイッチ1を組み立ててもよい。
【0032】
以上のように構成されたキースイッチ1の中央部では、下から上(図2の紙面右から左)に向かって、絶縁基板3の固定接点部30、スペーサシート5の抜き孔50からなるギャップ50a、緩衝材4の下部の接点シート43a、緩衝材4の中央のスペーサシート41の抜き孔40からなるギャップ40a、緩衝材4の上部のゴムシート42aが、この順に設けられ、そのゴムシート42aの上方にスナッププレート2の上向きに膨らんだドーム形状によって作られるスナッププレート2の内部空間からなるギャップを介してスナッププレート2の上部(この上部の頂部には平坦な底面20aを有する凹部20が設けらている)が設けられている。また、キースイッチ1の周縁部では、下から上(図2の紙面右から左)に向かって、絶縁基板3、スペーサシート5、緩衝材4の下部の接点シート43a、緩衝材4の中央のスペーサシート41、緩衝材4の上部のゴムシート42aが、この順に密着した状態で設けられ、そのゴムシート42aの上面にスナッププレート2の下端周縁部が当接支持されている。
【0033】
図3に、実施例1のキースイッチ1の動作を示す。図3(A)は、無操作時の状態を示す断面図、図3(B)は、スナッププレート2の反転直後の状態を示す断面図、図3(C)は、スナッププレート2の反転途中の状態を示す断面図、図3(D)は、スナッププレート2の反転完了時の状態を示す断面図である。なお、図3(A)にのみ符号を付し、図3(B),図3(C),図3(D)については、図3(A)と同一のため省略した。
【0034】
キースイッチ1は、その上にキートップ7を配し操作する。図3(A)に示すように、キースイッチ1の無操作時には、スナッププレート2の全体が上向きに膨らんだドーム形状となっているため、スナッププレート2の上部は、その上向きに膨らんだドーム形状によって作られるスナッププレート2の内部空間からなるギャップをもって緩衝材4の上部のゴムシート42aと対向し、そのゴムシート42aは、緩衝材4の中央のスペーサシート41の抜き孔40からなるギャップ40aをもって緩衝材4の下部の接点シート43aと対向し、その接点シート43aは、スペーサシート5の抜き孔50からなるギャップ50aをもって絶縁基板3の固定接点部30と対向している。それに伴って、接点シート43aの下面に設けられた可動接点44と絶縁基板3の固定接点部30に設けられた第1,第2の固定接点31,32とは、スペーサシート5の抜き孔50からなるギャップ50aの上下に配置され、上下の可動接点44と第1,第2の固定接点31,32間で距離(絶縁)を保持しているため、第1の固定接点31と第2の固定接点32間はOFFになっている。
【0035】
そして、図3(B)に示すように、操作者がキートップ7を介してスナッププレート2の上方のカバーテープ6を押圧すると、スナッププレート2の上部が反転する。それに伴って、スナッププレート2の頂部の凹部20が下降し、その凹部20の底面20aがゴムシート42aの上面に当接する。すると、まず、図3(C)に示すように、底面20aによって、ゴムシート42aをその下方にあるギャップ40aを介して押し下げ、続いて、図3(D)に示すように、ゴムシート42aと接点シート43aをその接点シート43aの下方にあるギャップ50aを介して押し下げ、ついに、底面20aは、ゴムシート42aと接点シート43aを介して固定接点部30(絶縁基板3)に衝突し、スナッププレート2の反転(変位)が完了する。それに伴って、可動接点44が、第1の固定接点31の中央の2本の櫛歯部(2本の歯部ライン31b)とそれらに隣接する第2の固定接点32の中央の2本の櫛歯部(2本の歯部ライン32b)とに接触し、可動接点44は、第1の固定接点31と第2の固定接点32間を導通させて、ONにする。このON状態で、押圧を解除すると、スナッププレート2の上部が元の上向きに膨らんだドーム形状に復帰する。それに伴って、緩衝材4も元の絶縁基板3と並行する状態に復帰するため、図6(A)に示すように、可動接点44が、第1,第2の固定接点31,32から離れ、可動接点44と第1,第2の固定接点31,32間で距離(絶縁)を保持するようになり、第1の固定接点31と第2の固定接点32間を非導通とさせて、OFFにする。
【0036】
そして、キースイッチ1では、スナッププレート2が押圧されて反転し固定接点部30(絶縁基板3)に衝突することで、クリック感触を得ることができる。
【0037】
また、キースイッチ1では、スナッププレート2が押圧されて反転し固定接点部30(絶縁基板3)に衝突する際、スナッププレート2と固定接点部30との間には、弾力性に富むゴムシート42a(上部シート42)が挟み込まれて介在するため、そのゴムシート42aの弾力性に基づく緩衝作用が得られ、この緩衝作用によって衝突時の衝撃を減らし、衝突により生じる操作音(感触音)を低減することができる。
【0038】
また、図6(B),図6(C),図6(D)に示したキースイッチ100A,100B,100Cでは、スナッププレート102が接触して押された緩衝材106a,106b,106cが直接第1の固定接点104に衝突し、衝突時の衝撃が直接第1の固定接点104(絶縁基板103)に伝わるが、キースイッチ1では、スナッププレート2が押圧されて反転し固定接点部30に衝突する際、スナッププレート2と固定接点部30との間には、ゴムシート42aが挟み込まれて介在すると共に、そのゴムシート42aと固定接点部30との間には、接点シート43a(下部シート43)が挟み込まれて介在するため、スナッププレート102が接触して押されたゴムシート42aが直接固定接点部30に衝突することがないため、衝突時の衝撃が直接固定接点部30に伝わることがなく、これにより、ゴムシート42aの弾力性に依存しない緩衝作用が得られ、この緩衝作用によって衝突時の衝撃をさらに減らし、衝突により生じる操作音をさらに低減することができる。
【0039】
また、図6(B),図6(C),図6(D)に示したキースイッチ100A,100B,100Cでは、スナッププレート102が反転時の初期スピード(初速)を維持し緩衝材106a,106b,106cを介して第1の固定接点104に衝突するが、キースイッチ1では、スナッププレート2が押圧されて反転すると、スナッププレート2は、その反転途中にゴムシート42aと接点シート43aを押し下げて、固定接点部30との衝突で反転を完了するため、ゴムシート42aと接点シート43aがスナッププレート2の変位(反転)抵抗となり、スナッププレート2が押圧されて反転し固定接点部30に衝突する際のスピードは、スナッププレート102の反転時の初期スピードよりも減速されたスピードとなり、これにより、ゴムシート42aの弾力性に依存しない緩衝作用が得られ、この緩衝作用によって衝突時の衝撃をさらに減らし、衝突により生じる操作音をさらに低減することができる。
【0040】
また、図6(B),図6(C),図6(D)に示したキースイッチ100A,100B,100Cでは、スナッププレート102はその頂部も含んで全体にバネ性を有するドーム状の薄板の金属からなり、緩衝材106a,106b,106cも全体に弾力性を有し、スナッププレート102が押圧されて緩衝材106a,106b,106cを介して第1の固定接点104に衝突する際、その衝突面は、下向きの凸状となり、第1の固定接点104と並行せず、面積も小さいが、キースイッチ1では、スナッププレート2の頂部に平坦な底面20aを有する凹部20が設けられるため、スナッププレート2がゴムシート42aと接点シート43aを介して固定接点部30に衝突する際、その衝突面は、固定接点部30と並行し、面積も大きくなるため、緩衝材4とは別にスナッププレート形状による緩衝作用が得られると共に、上述したゴムシート42aの弾力性に基づく緩衝作用及びゴムシート42aの弾力性に依存しない各緩衝作用を助長し、この点でも、衝突時の衝撃をさらに減らし、衝突により生じる操作音をさらに低減することができる。
【0041】
また、図6(C),図6(D)に示したキースイッチ100B,100Cでは、スナッププレート102の変位は、緩衝材16aa,106bによってスナッププレート102の設置面(第2の固定接点105の上面)よりも高い面で完了し、スナッププレート102が押圧され、これが反転し緩衝材16aa,106bを介して第1の固定接点104に衝突するまでのストロークが緩衝材16aa,106bによって減らされるが、キースイッチ1では、スナッププレート2の変位は、スナッププレート2の設置面(ゴムシート42aの上面)よりも低い面で完了するようになり、スナッププレート2が押圧され反転し、ゴムシート42aと接点シート43aを介して固定接点部30に衝突するまでのストロークが増えるため、スナッププレート102の反転スピードを減速したとしても、絶縁基板3とスナッププレート2との間に緩衝材4を挟み込んでいない場合と同等のクリック感触を確保することが可能となる。
【0042】
こうして、キースイッチ1は、クリック感触を確保しながら、操作音をより一層低減化し、静音性に優れたものとなっている。
【0043】
さらに、図6(B),図6(C),図6(D)に示したキースイッチ100A,100B,100Cでは、スナッププレート102はその頂部も含んで全体にバネ性を有するドーム状の薄板の金属からなり、緩衝材106a,106b,106cも全体に弾力性を有し、スナッププレート102が押圧されて緩衝材106a,106b,106cを介して第1の固定接点104に接触する際、その接触面は、下向きの凸状となり、第1の固定接点104と並行せず、面積も小さいため、接触安定性に欠ける面があるが、キースイッチ1では、スナッププレート2の頂部に平坦な底面20aを有する凹部20が設けられるため、スナッププレート2が押圧されて反転し、接点シートの下面に設けられた可動接点44が第1の固定接点31と第2の固定接点32の両方と接触する際のその接触面は、第1,第2の固定接点31,32と並行し、面積も大きくなっているため、安定した接触を得ることができる。
【0044】
こうして、キースイッチ1は、クリック感触及び接触信頼性を確保しながら、操作音をより一層低減化し、静音性に優れたものとなっている。
【0045】
また、図6(B)に示したキースイッチ100Aの緩衝材106aには、異方性の導電ゴム部材を使用する必要があり、操作者の押圧力が一定しないことに起因する接触不良が問題となるが、キースイッチ1では、緩衝材4の下部シート43に接点シート43を使用することで、スナッププレート2を押圧し反転させるだけで、接点シート43により確実に第1の固定接点31と第2の固定接点32間を導通させ、ONにすることができるため、操作者の押圧力が一定しないことに起因する接触不良の問題がない。
【0046】
また、図6(B),図6(C),図6(D)に示したキースイッチ100A,100B,100Cでは、スナッププレート102はその頂部も含んで全体にバネ性を有するドーム状の薄板の金属からなり、緩衝材106a,106b,106cも全体に弾力性を有しているため、スナッププレート102とキートップの中心がずれてセットされ、スナッププレート102がその中心からずれた位置で押圧されると、すなわち、スナッププレート102が偏心押しされると、スナッププレート102が中心からずれた部分で変位し、スナッププレート102の中心が最下部ではなくなり、クリック感触は鈍化し、また、接触不良を招くが、キースイッチ1では、スナッププレート2とキートップ7の中心がずれてセットされ、スナッププレート2がその中心から多少ずれた位置で押圧され、スナッププレート102が偏心押しされても(図6のキースイッチ1と仮想線に示すキートップ7の位置関係を参照)、スナッププレート2の頂部には、平坦な底面20aを有する凹部20が設けられ、この凹部20によって、スナッププレート2の頂部は、その周囲より一段下げられて配置され、バネ性が取り除かれ、絶縁基板3及び緩衝材4と並行になっているため、スナッププレート102の中心が常に最下部となり、スナッププレート2の偏心押しに起因するクリック感触の鈍化及び接触不良の問題がない。
【実施例2】
【0047】
図4に、実施例2のキースイッチ1Aの構造を示す。図4は、図2相当図である。
【0048】
図2に示した実施例1のキースイッチ1では、緩衝材4の上部シート42は、シリコーンゴム等からなるゴムシート42aとしたのに対し、図4に示すように、実施例2のキースイッチ1Aでは、緩衝材4の上部シート42は、シリコーンゴム等からなるゴムシート42dとPET等からなるプラスチックシート42cとを貼り合わせた積層体42bとした点で異なり、それ以外の構造は全く同じであるため、同一構造には同一符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0049】
図示する積層体42bは、プラスチックシート42cを上部に配し、ゴムシート42dを下部に配するように用いているが、これらを逆に配するように用いてもよい。
【0050】
実施例2のキースイッチ1Aにあっても、実施例1のキースイッチ1と同じ基本構造、すなわち、表面に固定接点31,32を設けた絶縁基板3と、変形可能なバネ性を有するドーム状の金属板からなるスナッププレート2と、絶縁基板3と該絶縁基板3の表面側に設けるスナッププレート2との間に挟み込む緩衝材4とを備え、緩衝材4は、固定接点31,32に対応する位置に抜き孔40を設けたスペーサシート41と、スペーサシート41を挟んで貼り合わされる上部シート42及び下部シート43とで構成され、絶縁基板3の表面に、固定接点31,32に対応する位置に他の抜き孔50を設けた他のスペーサシート5を挟んで下部シート43が貼り合わされると共に、上部シート42の上面に、抜き孔40を跨るようにスナッププレート2が設置され、スナッププレート2の頂部には、平坦な底面20aを有する凹部20が設けられる構成、さらには、固定接点31,32は、所定の隙間L3を設けて互いに噛合して対向する櫛歯状の第1の固定接点31及び第2の固定接点32からなる構成も有しているため、実施例1のキースイッチ1と同様に動作し、また、実施例1のキースイッチ1と同様の作用効果を生じるものである。さらに、実施例2のキースイッチ1Aでは、緩衝材4の上部シート42は、ゴムシート42dとプラスチックシート42cとを貼り合わせた積層体42bからなるため、実施例1のキースイッチ1の緩衝材4のゴムシート42aからなる上部シート42と比べて腰があり、平面度を保ちやすく、弛み等により緩衝作用が損なわれるのを防止することができると共に、緩衝材4を作るとき等に容易に取り扱うことができる。
【実施例3】
【0051】
図5に、実施例3のキースイッチ1Bの構造を示す。図5は、図2相当図である。
【0052】
図2に示した実施例1のキースイッチ1では、緩衝材4の上部シート42は、シリコーンゴム等からなるゴムシート42aとし、弾力性に富み、下部シート43は、PET等からなるプラスチックシートの下面に、可動接点44を設けた接点シート43aとし、若干の伸縮性(可撓性)を有し、絶縁基板3と接点シート43aとの間にスペーサシート5を介して形成されるギャップ(空気層)50aの上下に可動接点44と固定接点部30とが配置されている構造としたのに対し、図5に示すように、実施例3のキースイッチ1Bでは、緩衝材4の上部シート42は、PET等からなるプラスチックシート42eとし、若干の伸縮性(可撓性)を有し、下部シート43は、カーボンブラック系や金属系の導電性シリコーン材料からなる導電性ゴムシート43bとし、弾力性に富み、絶縁基板3と導電性ゴムシート43bとの間にスペーサシート5を介して形成されるギャップ(空気層)50aの上下に導電性ゴムシート43bの下面と固定接点部30とが配置されている構造とした点で異なり、それ以外の構造は全く同じであるため、同一構造には同一符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0053】
実施例3のキースイッチ1Bにあっても、実施例1のキースイッチ1と同じ基本構造、すなわち、表面に固定接点31,32を設けた絶縁基板3と、変形可能なバネ性を有するドーム状の金属板からなるスナッププレート2と、絶縁基板3と該絶縁基板3の表面側に設けるスナッププレート2との間に挟み込む緩衝材4とを備え、緩衝材4は、固定接点31,32に対応する位置に抜き孔40を設けたスペーサシート41と、スペーサシート41を挟んで貼り合わされる上部シート42及び下部シート43とで構成され、絶縁基板3の表面に、固定接点31,32に対応する位置に他の抜き孔50を設けた他のスペーサシート5を挟んで下部シート43が貼り合わされると共に、上部シート42の上面に、抜き孔40を跨るようにスナッププレート2が設置され、スナッププレート2の頂部には、平坦な底面20aを有する凹部20が設けられる構成、さらには、固定接点31,32は、所定の隙間L3を設けて互いに噛合して対向する櫛歯状の第1の固定接点31及び第2の固定接点32からなる構成も有し、そして、実施例3のキースイッチ1Bの緩衝材4では、導電性ゴムシート43bからなる下部シート43に、実施例1のキースイッチ1の緩衝材4における、ゴムシート42aからなる上部シート42の弾力性と、接点シート43aからなる下部シート43の可動接点44機能を持たせており、スナッププレート2が押圧され、これが反転した際、導電性ゴムシート43bの下面が第1の固定接点31と第2の固定接点32の両方と接触し、第1の固定接点31と第2の固定接点32間をONにするようになっているため、実施例1のキースイッチ1と同様に動作し、また、実施例1のキースイッチ1と同様の作用効果を生じるものである。
【0054】
以上、本実施形態は本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形実施することができる。
【符号の説明】
【0055】
1,1A,1B キースイッチ
2 スナッププレート
3 絶縁基板
4 緩衝材
5 スペーサシート
20 凹部
20a 底面
31 第1の固定接点
32 第2の固定接点
40 抜き孔
41 スペーサシート
42 上部シート
42a ゴムシート
42b 積層体
42c プラスチックシート
42d ゴムシート
42e プラスチックシート
43 下部シート
43a 接点シート
43b 導電性ゴムシート
44 可動接点
50 抜き孔
L3 ギャップ(隙間)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に固定接点を設けた絶縁基板と、変形可能なバネ性を有するドーム状の金属板からなるスナッププレートと、前記絶縁基板と該絶縁基板の表面側に設ける前記スナッププレートとの間に挟み込む緩衝材とを備え、前記緩衝材は、前記固定接点に対応する位置に抜き孔を設けたスペーサシートと、そのスペーサシートを挟んで貼り合わされる上部シート及び下部シートとで構成され、前記絶縁基板の表面に、前記固定接点に対応する位置に他の抜き孔を設けた他のスペーサシートを挟んで前記下部シートが貼り合わされると共に、前記上部シートの上面に、前記抜き孔を跨るように前記スナッププレートが設置され、前記スナッププレートの頂部には、平坦な底面を有する凹部が設けられることを特徴とするキースイッチ。
【請求項2】
前記固定接点は、所定の隙間を設けて互いに噛合して対向する櫛歯状の第1の固定接点及び第2の固定接点からなり、前記上部シートは、ゴムシートからなり、前記下部シートは、プラスチックシートの下面に前記第1,第2の固定接点に対向する可動接点を設けた接点シートからなることを特徴とした請求項1に記載のキースイッチ。
【請求項3】
前記上部シートは、ゴムシートとプラスチックシートとを貼り合わせた積層体からなることを特徴とした請求項2に記載のキースイッチ。
【請求項4】
前記固定接点は、所定の隙間を設けて互いに噛合して対向する櫛歯状の第1の固定接点及び第2の固定接点からなり、前記上部シートは、プラスチックシートからなり、前記下部シートは、導電性ゴムシートからなることを特徴とした請求項1に記載のキースイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−243609(P2012−243609A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113186(P2011−113186)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(000194918)ホシデン株式会社 (527)
【Fターム(参考)】