説明

クマリン系化合物及び抗真菌薬物

本発明は4−変わりクマリン系化合物、合成方法及び応用などに関連させる。こんな化合物は次のとおりの構成式:


,その中でRは2−CHOが代わったベンゼン基或いはナフタリンの基或いは窒素雑芳基、或いはR、R、R、R替わりクマリン基;R、R、R、RはH、C1−10の炭化水素の基、X、NO、OH、CN、OCH、COOCH或いはOR;RとRは−OCHO−でもいいし;RはH、C1−10の炭化水素の基;Xはハロゲンである。こんな化合物ははっきりした抗菌作用がある。こんな化合物は抗菌薬物を作成するのに用いられる。例えば,爪囲炎、爪白癬などの疾病を治療する薬物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、クマリン系化合物及びその応用にかかわる。当該化合物ははっきりした真菌に抵抗する作用がある。従って、真菌感染および爪囲炎、爪白癬などの病気を治療することに用いられる。
【背景技術】
【0002】
真菌感染はよくある病気と多発病気なので、人間の健康に危害が大きい。この何十年来臨床で抗生物質、ホルモン、腫瘍抵抗薬、免疫抑制剤等の薬物が広く使用され、また、臓器移植などの大型手術の展開、AIDS病気の流行、2003年上期のSARSを含めて、深さ部真菌の発病率とこれにより引き起こされた死亡率が大幅に増えている。臨床は切に需要が高まっており、低毒性の抗真菌薬物が必要となる。しかし、現状では臨床に選択できる抗真菌薬物の品種は限られている。
【0003】
近年、ゾール系化合物は抗真菌新薬研究のホットスポットとなっている。それぞれの大きい製薬会社はとても大きい関心を持っており、フィザー社(米)が開発したボリコナゾールは2002年に国際市場に出ている。シェリング・プラウのPosaconazoleもまもなく市場に出る。これらの薬物にはその長所があるけれども、毒性が比較的に大きく或いはある真菌の無効が存在し、生物利用度が高くない等の問題があるので需要を満足させるのが難しい。総合的な性能がいっそう優れた新型抗真菌薬物を開発するのは我が国の国民健康事業を保障することに対して、重大な意味を持っている。
【0004】
クマリンはチオルトーヒドロキシ桂皮酸の内エステルに属し、クマリンは傘形科、豆科、ヘンルーダ科、キク科、ユキノシタ科、沈丁花科などの植物および微生物代謝の産物中に幅広く存在している。ただし、動物世界にはほとんど存在しない。クマリンは植物のそれぞれの部分での含有量の多い順から少ない順に:果実>根はし>枝と幹>葉。1980年までに、すでに見つかったクマリン系化合物は大体800個くらいある。
【0005】
フランノクマリン(furanocoumarin)は伝統的薬物として長期に用いられており、インドの神話書籍《Athara Veda》にはPsoralea corylifoliaで樹木中から取り出したパスタ状の薬で白斑症を治療したことが記載されている。古代エジプト人は以前にAmmi majusでなまずを治療したことがある。第1のフランノクマリンと5−“メトキシル補骨脂素(5−methoxypsoralen)は1838年Kalbrunner(Scott, B.R.;Pathak, M.A.;Mohn, G.R. Mutat. Res., 1976, 39, 29.)香気があるレモン油の中から分離して獲得した。
【0006】
クマリン系化合物は広範な生物活性を持っている。例えば:抗凝血(anticoagulant),動物ホルモン(estrogenic),抗皮膚敏感な活性(dermal photosensitizing activity),抗菌(antimicrobial),血管拡張(vasodilator),軟体動物を殺す薬(molluscacidal),駆虫薬(anthelmintic),鎮静剤と催眠薬(sedative and hypnotic),痛苦止め剤と温度を下げる剤(analgesic and hypothermal activity)((a).Soine, T.O. J.Pharm. Sci., 1964, 53, 231. (b).Edelson, R.L. Sci. Am., 1988, August, 68. (c). Dini, A.; Ramundo, E.; Saturnino, P.; Stagno, d’Alcontres, I. Boll. Soc. Ital. Biol. Sper., 1992, Univ. Lodz.)。事実上、クマリン系化合物は広い生物活性を持っているので、“薬学上の多芸多才”と呼ばれている。(pharmacological promiscuity)(Hoult, J.R.; Paya, M. Gen. Pharmacol., 1996, 27, 713.)。比較的目立つ生理学の効果は:黄曲かび毒素(aflatoxin)の急性レバー毒性と発癌性(acute hepatotoxicity and carcinogenicity),双香豆アルコール(dicoumarol)の抗凝血性(Rocha, L.; Marston, A.; Kaplan, M.; Stoeckli−Evans, H.; Thull, U.; Testa, B.; Hostettmann, K. Phytochem., 1994, 36, 1381.)、新生黴素(novobiocin)とcoumermycin A1の抗生物質活性にあり、いくつかの線形フランノクマリンは細胞での光敏性は生物化学界の大きな興味を引き起こして、DNAの片鱗の交差接続を協力している。以下、いくつかの化合物の結合と生理活性を示す。(Stud. Nat. Prod. Chem., 2000, 33 (Bioactive Natural Products(Part D), 350.)
【0007】

Dicoumarol(抗凝血性)


Herniarin(抗真菌性) Scopoletin(抗真菌性)


Warfarin sodium salt(抗凝血剤) Ayapin(抗凝血剤)

Columbianadin Aflatoxin B(抗血清)
(カルシウムイオンの吸収を誘導)
【0008】
クマリン系化合物が植物中に存在している広範性とその優良な生理活性で、その中の多くの化合物は薬物として用いられ、従って化学者、薬学家と生物学者の強烈な興味を起こしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、現状では低毒性で抗真菌作用を有するクマリン系化合物の品種が限られている課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明の概要
本発明はクマリン化合物、合成方法及びその応用にかかわる。当該化合物は次の構造式を持っている。

分子式がR、R、R、Rで置換したクマリンスルホン酸エステル類の化合物を底物(基底)にし、2価或いは零価のパラジウム或いは白銅化合物とホスフィンリガンドを触媒として使用する。有機溶剤中和Znの存在下に、60〜100℃の温度で、ハロゲン芳香族炭化水素或いはR、R、R、Rで置換したハロゲンクマリン系化合物或いは別のR、R、R、Rで置換したハロゲンクマリンのスルホン酸エステル類の化合物と反応させて0.5から20時間で獲得する。本発明のクマリン系化合物は確実な抗真菌作用があるので、爪囲炎、爪白癬などの疾病を治療するのに用いることができる。
発明内容
本発明の目的は一種クマリン系化合物を提供することにある。
本発明の目的はまた上記の一種クマリン系化合物の合成法を提供することにある。
本発明の他の目的は一種クマリン系化合物の応用を提供することにある。
本発明のクマリン系化合物は次のような構成式を有する。

その中でRはH、CHO、OCH、X、NO、C1−10の炭化水素の基、−OCHO−、CN或いはCOOCH基団の置換的芳基、その中で芳基はベンゼン基、ナフタリン基或いは窒素雑芳基;或いはR、R、R、Rが置換したクマリンの基

;R、R、R、RはH、C1−10の炭化水素の基、X、NO、CN、OCH、COOCH或いはOR;RはH、C1−10の炭化水素の基;Xはハロゲン。
その条件は、下記のとおりの化合物を除く。
a)Rが芳基の場合、下記のとおりの化合物は除かれる。



或いは



その中でR=H、OH、OCH、C1−10のアルキル基或いはハロゲン,R=H、CH、CHO或いはハロゲン,R或いはR=CHO或いはOH,R=H、CH、OH或いは−OCHO−;
b)Rがクマリンの基の場合、下記のとおりの化合物は除かれる。

本発明に係る化合物は以下の通りである。








或いは



本発明の化合物の合成方法は次のとおりに分類して描写される:
分子式がR、R、R、Rで置換したクマリンスルホン酸エステル類の化合物を底物にし、2価或いは零価のパラジウム化合物(又は白銅化合物)とホスフィンリガンドを触媒として使用する。そして、有機溶剤中にこの触媒とZnが存在する場合に、60〜100℃の温度で、ハロゲン芳香族炭化水素或いはR、R、R、Rが置換したハロゲンクマリン系化合物或いは別のR、R、R、Rが置換したハロゲンクマリンのスルホン酸エステル類の化合物と0.5〜20時間反応させて獲得した。
このクマリン系化合物構成式は

この化合物において、R、R、R、Rで置換したクマリンスルホン酸エステル類の化合物、2価或いは零価のパラジウム(或いは白銅)化合物、ホスフィンリガンド、Zn、ハロゲン芳しい炭化水素或いはR、R、R、Rが置換したハロゲンクマリン系化合物(又は別のR、R、R、Rが置換したハロゲンクマリンのスルホン酸エステル類の化合物)のモル比率は(1):(0.05〜1):(0.05〜1):(1〜5):(1〜10)。その中でR、R、R、R
は上記のとおり、ハロゲンは沃素、臭素、塩素であり、芳しい炭化水素はH、CHO、OCH、X、NO、C1−10の炭化水素の基、CN、COOCHが置換したハロゲン芳基或いはハロゲンナフタリンの基或いはハロゲン窒素ヘテロ芳香基。
言い換えれば、本発明の方法は、底物はハロゲン芳しい炭化水素或いはR、R、R、Rが置換したハロゲンクマリン化合反応できるだけでなく、底物は偶然の一致反応もできる。
上記の反応中、2価或いは零価のパラジウム或いは白銅化合物は2の(3のベンゼンの基ホスフィン)2の塩化パラジウム(PdCl(PPh)、2の(3のベンゼンの基ホスフィン)2の塩化ニッケル(NiCl(PPh)、4の(3のベンゼンの基ホスフィン)パラジウム(Pd(PPh)、4の(3のベンゼンの基ホスフィン)白銅(Ni(PPh)等である。述べたホスフィンリガンドは1,2−二(2のベンゼンの基ホスフィン)エチル、1,3−二(2のベンゼンの基ホスフィン)プロパン、1,4−二(2のベンゼンの基ホスフィン)ブタン、1,1`−二(二ベンゼンの基ホスフィン)フェロセン或いは2,2`−二(二ベンゼン基ホスフィン)バイナプ(BINAP)、トリフェニルフォスフィンであり、その中でXはハロゲン沃素、臭素、塩素である。述べた有機溶剤はベンゼン、トルエン、石油エーテル、四塩化炭素、酸化テトラメチレンのいずれかである。
本発明の方法は次の典型的反応式で表示できる。

述べた真菌感染を治療する薬物の調製に用いられている1種のクマリン系化合物の構造式は次のとおりである。

その中でRはH、CHO、OCH、X、NO、C1−10の炭化水素基、−OCHO−、CN或いはCOOCH基団は単替わり或いは多替わり芳基,その中で芳基はベンゼン基、ナフタリン基或いは窒素雑芳基であり;或いはR、R、R、Rが置換したクマリン基

、R、R、RはH、C1−10の炭化水素基、X、NO、CN、OCH、COOCH或いはOR;RはH、C1−10の炭化水素基;Xはハロゲン,請求項1で述べたa)とb)の化合物条件が存在していない。
【発明の効果】
【0011】
本願発明のクマリン系化合物によれば、爪囲炎、爪白癬等に対し抗菌作用を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次の実施例を通じて発明を理解するのに役立つが、本発明の内容を制限するものではない。
【実施例1】
【0013】
4−(4,5,6−トリメトキシ−2−ベンズアルデヒド)クマリン(1)の合成

底物4−クマリンメタンスルホン酸エステル(1〜100mmol)、NiCl(PPh(0.2〜20mmol)、PPh(0.4〜40mmol)、活性化の亜鉛粉(3〜300mmol)を、10〜1000ミリリットル(ml)の乾燥した反応の瓶にいっしょに入れて、4〜400mlの無水のトルエンを入れ,オイルバスの温度が90℃に達してから、4〜400mlの無水のトルエンに溶解した3,4,5−トリメトキシ2沃素ベンズアルデヒド(1〜100mmol)を自動注射器でゆっくりと滴って加え、0.5〜20時間攪拌した後に、自然に温度を下げて室温に達すると、反応瓶に4〜400ml 5%の稀塩酸と4〜400ml二塩素メタン(CHCl)を入れて、1時間攪拌し、沈殿した後に、CHClで水性相(3×10〜1000ml)を抽出し、その後飽和重曹水溶液(aq NaHCO)と飽和塩化ナトリウム水溶液(brine)を用いて順次有機相(10〜1000ml)を洗い、有機相を収集してから、無水の硫酸ナトリウムで2時間乾燥し、濾過し、濃縮させて、残余物を縦方向にレイヤ分析して産物(4−(4,5,6−トリメトキシ−2−ベンズアルデヒド)クマリン(1))を得た。この産物の収量(yield)71%;
《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 9.70(s, CHO, 1H), 7.56(s, Ph, 1H), 7.45−7.03(m, Ph, 4H), 6.41(s, CH, 1H), 4.02(s, OMe, 3H), 3.99(s, OMe, 3H), 3.73(s, OMe, 3H);
EI−MS (m/z, %): 341(M+1, 100), 340(M, 91.40), 325(76.86), 297(47.70), 282(23.64), 281(34.42), 237(22.72), 155(17.46);
IR (KBr, cm-1): 3007, 2987, 2941, 1726, 1677, 1603, 1587, 1562, 1484, 1365, 1331;
HRMS. C1916,計算値: 340.09469; 実測値: 340.09561.
【実施例2】
【0014】
4−(3−メトキシルベンゼン基)クマリン(2)の合成

底物4−クマリンメタンスルホン酸エステル(1〜100mmol)、NiCl(PPh(0.2〜20mmol)、PPh(0.4〜40mmol)、活性化の亜鉛粉(3〜300mmol)を10〜1000ミリリットル(ml)の乾燥した反応の瓶にいっしょに入れて、4〜400mlの無水のトルエンを入れ,オイルバスの温度が90℃に達してから、4〜400mlの無水のトルエンに溶解した3−メトキシル2−沃素ベンゼン(1〜100mmol))を自動注射器でゆっくりと滴って加え、0.5〜20時間攪拌した後に、自然に温度を下げて室温に達すると、反応瓶に4〜400ml 5%の稀塩酸と4〜400ml二塩素メタン(CHCl)を入れて、1時間攪拌し,沈殿した後に、CHClで水性相(3×10〜1000ml)を抽出し、その後、飽和重曹水溶液(aq NaHCO)と飽和塩化ナトリウム水溶液(brine)を用いて順次、有機相(10〜1000ml)を洗い、有機相を収集してから、無水の硫酸ナトリウムで2時間乾燥し、濾過し、濃縮させて、残留物を縦方向にレイヤ分析して生成物(4−(3−メトキシルベンゼン基)クマリン(2))を析出し,その収量は70%であった。
《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 7.56−7.05(m, Ph, 6H), 6.99(s, Ph, 1H), 6.40(s, CH, 1H), 3.87(s, OMe, 3H) ppm;
EI−MS (m/z, %): 263(M+1, 19.70), 262(M, 100), 261(M−1, 20.31), 205(9.38), 184(13.98), 183(64.62), 108(22.78), 107(12.53);
IR (KBr, cm−1): 3068, 2846, 1755, 1720, 1596, 1583, 1558, 1470, 1430, 875, 803, 779, 767, 752, 700;
HRMS. C16123,計算値: 252.07814; 実測値: 252.07507.
【実施例3】
【0015】
4−(4,6−ジメトキシ(dimethoxy)−2−ベンズアルデヒド)クマリン(3)の合成
同上の操作で、収量は67%であった。

《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 9.80(s, CHO, 1H), 7.23−7.03(m, Ph, 3H), 7.01(s, Ph, J=6.6Hz, 1H), 6.83(s, Ph, 1H), 6.50(s, Ph, 1H), 6.37(s, CH, 1H), 3.88(s, OMe, 3H), 3.76(s, OMe, 3H) ppm;
EI−MS (m/z, %): 311(M+1, 20.33), 310(M, 100), 282(32.64), 281(23.59), 267(19.94), 262(23.04), 57(24.13), 43(19.92);
IR (KBr, cm−1): 3091, 2874, 1729, 1689, 1600, 1564, 1449, 1349, 1361, 1326, 1290;
元素分析. C18145,計算値: C, 69.67; H, 4.55; 実測値: C, 69.58; H, 4.37.
【実施例4】
【0016】
4−(5,6−ジメトキシ−2−ベンズアルデヒド)クマリン(4)の合成
同上の操作で,収量は72%であった。

《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 9.69(s, CHO, 1H), 7.86(Ph, 1H), 7.54(Ph, 1H), 7.45(Ph, 1H), 7.22−7.16(Ph, 2H), 7.01(Ph, 1H), 6.40(s, CH, 1H), 4.05(s, OMe, 3H), 3.70(s, OMe, 3H) ppm;
EI−MS (m/z, %): 310(M, 70.50), 296(19.68), 295(100), 267(46.51), 252(29.37), 251(34.84), 236(21.91), 139(27.83);
IR (KBr, cm−1): 3088, 2947, 2837, 2733, 1729, 1695, 1683, 1604, 1584, 1566;
元素分析. C18145,計算値: C, 69.67; H, 4.55; 実測値: C, 69.86; H, 4.57.
【実施例5】
【0017】
(5)の合成
同上の操作で,収量は83%であった。

《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 8.08(d, CH, J=2.1Hz, 1H), 7.64(s, Ph, 1H), 7.54(d, Ph, J=7.5Hz, 1H), 7.51(d, Ph, J=7.5Hz, 1H), 7.42−7.21(m, Ph, 4H), 6.45(d, CH, J=2.1Hz, 1H), 3.93(s, OMe, 3H) ppm;
13C NMR(300MHz, CDCl) d: 175.12, 160.67, 157.84, 154.08, 153.90, 151.45, 148.05, 132.41, 127.02, 124.91, 124.52, 120.90, 120.03, 118.95, 117.70, 117.45, 105.45, 56.28 ppm;
EI−MS (m/z, %): 320(M, 4.26), 292(10.00), 277(34.89), 262(92.13), 183(69.87), 105(100), 71(49.36), 69(40.64);
IR (KBr, cm−1): 3078, 2963, 1720, 1649, 1610, 1488, 1446, 1334, 1271;
HRMS. C19125,計算値: 320.06848; 実測値: 320.07339.
【実施例6】
【0018】
4−(2−ナフタリンのメチルアルデヒド)クマリン(6)の合成
同上の操作で,収量は63%であった。

《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 10.06(s, CHO, 1H), 8.63−6.82(m, Ph, 10H), 6.56(s, CH, 1H) ppm;
13C NMR(300MHz, CDCl) d: 190.09, 159.34, 153.34, 150.99, 135.78, 132.49, 130.55, 129.35, 128.43, 127.78, 126.71, 126.15, 124.63, 124.17, 122.44, 120.13, 118.28, 117.06, 116.50, 116.32 ppm;
EI−MS (m/z, %): 300(M, 63.03), 271(30.50), 215(29.10), 118(100), 90(43.25), 89(45.81), 63(27.80), 46(92.08);
IR (KBr, cm−1): 3068, 2855, 1728, 1687, 1606, 1562, 1452;
HRMS. C20123,計算値: 300.08064; 実測値: 300.08357.
【実施例7】
【0019】
4−(3−Nナフタリン基)クマリン(7)の合成
同上の操作で,収量は30%であった。

《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 9.42(s, NCH, 1H), 8.13(d, Ph, J=8.2Hz, 1H), 7.73−7.46(m, Ph, 5H), 7.13−7.01(m, Ph, 2H), 6.55(s, CH, 1H) ppm;
13C NMR(300MHz, CDCl) d: 160.50, 154.00, 132.63, 132.24, 132.07, 131.77, 128.67, 128.60, 128.54, 128.49, 128.47, 128.45, 127.26, 124.70, 124.69, 124.51, 117.90, 117.58 ppm;
EI−MS (m/z, %): 274(M+1, 23.33), 273(M, 84.23), 272(M−1, 100), 256(49.31), 245(22.69), 244(26.37), 216(31.90), 189(28.37);
IR (KBr, cm−1): 2925, 1752, 1723, 1605, 1560, 1501, 1448, 1360, 757;
HRMS.計算値C1811NO: 273.07900;実測値: 273.08120.
【実施例8】
【0020】
6−メチル−4−(4−メトキシル−2−ベンズアルデヒド)クマリン(8)の合成
同上の操作で,収量は85%であった。

《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 9.82(s, CHO, 1H), 7.58(s, Ph, 1H), 7.32−7.29(m, Ph, 4H), 6.81(s, Ph, 1H), 6.33(s, CH, 1H), 3.94(s, OMe, 3H), 2.26(s, CH, 3H) ppm;
EI−MS (m/z, %): 294(M, 9.09), 268(25.37), 256(20.23), 240(21.80), 225(33.97), 199(100), 212(19.84), 105(51.00);
IR (KBr, cm−1): 3442, 2927, 2850, 1726, 1606, 1572, 1487, 1423, 1280, 1251;
HRMS. 計算値C1814: 294.08921; 実測値: 294.08517.
【実施例9】
【0021】
(9)の合成
同上の操作で,収量は90%であった。

《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 9.70(s, CHO, 1H), 7.54−7.30(m, Ph, 5H), 6.80(s, CH, 1H), 6.39(d, CH, J=15Hz, 2H) ppm;
EI−MS (m/z, %): 312(M, 70.62), 284(83.77), 283(26.33), 270(28.03), 269(100), 256(44.59), 255(20.62), 170(24.33);
IR (KBr, cm−1): 3075, 2913, 2861, 1725, 1682, 1610, 1571, 1504, 1482, 1440, 1369, 1268, 1253;
HRMS. C1811FO4,計算値: 312.04340;実測値: 312.03852.
【実施例10】
【0022】
(10)4,4´−両クマリン(10)の合成

乾燥させた10ml反応瓶中に高純度のアルゴンを通し、0.5mmolの底物0.1mmol NiCl(PPh,0.2mmol PPh,1.5mmol活性化の亜鉛粉末、3ml乾燥したトルエンを入れ、細心の注意をして空気を引き抜き、高純度のアルゴンを通し、2度このように繰り返して、できるだけ体系中の酸素を除去する。温度を高めて(90C)攪拌し、反応を観察し、反応が終わった後に、室温まで冷却する。その後、3ml 5%稀塩酸、3ml CHClを入れて体系が清澄透明になるまで激しく攪拌する。その後にCHClで水性相を抽出し、有機相を合併し、NaHCO水溶液、水、brineで有機相を洗い、乾燥、濃縮、シリカゲル(300−400目)で縦方向にレイヤ解析して純化する。
《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 7.64(d, Ph, J=9.0Hz, 1H), 7.48(d, Ph, J=9.0Hz, 1H), 7.22(m, Ph, 1H), 6.50(s, CH, 1H) ppm;
EI−MS (m/z, %): 290(M, 38.52), 263(23.14), 262(100), 245(44.28), 234(31.48), 218(24.63), 205(37.60), 176(23.22);
IR (KBr, cm−1):1973, 1854, 1720, 1604, 1560, 1487, 1376, 1357;
HRMS.計算値C1810: 290.05791. 実測値: 290.05670.
【実施例11】
【0023】
(11)4,4´−両(7−メチル)クマリン(11)の合成
同上の操作で,収量は38%であった。

《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 7.43(d, Ph, J=8.4Hz, 1H), 7.37(d, Ph, J=8.4Hz, 1H), 6.98(s, Ph, 1H), 6.44(s, CH, 1H), 2.31(s, CH3, 3H) ppm;
EI−MS (m/z, %): 318(M, 38.85), 291(21.48), 290(100), 275(32.52), 273(67.88), 262(19.23), 261(19.01), 246(26.38);
IR (KBr, cm−1):1973, 1724, 1613, 1573, 1560, 1489, 1418, 1180, 1130, 935, 814;
HRMS.計算値C2014: 318.08921. 実測値: 318.08975.
【実施例12】
【0024】
(12)4,4´−両(6−フッ素)クマリン(12)の合成
同上の操作で,収量は22%であった。

《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, d−DMSO) d: 7.86(d, Ph, J=7.5Hz, 1H), 7.55(s, Ph, 1H), 7.09(d, Ph, J=8.1Hz, 1H), 5.95(s, CH, 1H) ppm;
EI−MS (m/z, %): 329(M+3, 19.83), 328(M+2, 100), 326(M, 14.10), 310
(17.48), 299(16.14), 298(13.89), 258(13.10), 257(50.74);
IR (KBr, cm−1): 3053, 2925, 1766, 1721, 1568, 1485, 1430, 1263, 1226, 1189, 1170, 942, 926, 820;
HRMS.計算値C24: 326.03906. 実測値: 326.03667.
【実施例13】
【0025】
(13)4,4´−両(7−メトキシル)クマリン(13)の合成
同上の操作で,収量は55%であった。

《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 7.65(d, Ph, J=9.3Hz, 1H), 7.38(d, Ph, J=8.1Hz, 1H), 6.84(s, Ph, 1H), 6.27(s, CH, 1H), 3.88(s, OMe, 3H) ppm;
13C NMR(300MHz, CDCl) d: 163.06, 161.55, 156.12, 143.74, 132.38, 132.25, 129.02, 128.85, 128.69, 113.30, 112.88, 112.76, 101.04, 56.03 ppm;
IR (KBr, cm−1): 1721, 1706, 1614, 1558, 1506, 1465, 1400, 1353, 1284, 1234。
【実施例14】
【0026】
(14) 4,4´−両(7,8−ベンゼン基)クマリン(14)の合成
同上の操作で,収量は63%であった。

《産物の特徴データ》
H NMR (300MHz, CDCl) d: 8.66(d, Ar, J=7.5Hz, 1H), 7.89−7.57(m, Ar, 4H), 7.15(d, Ar, J=6.6Hz, 1H), 6.62(s, CH, 1H) ppm;
EI−MS (m/z, %): 390(M, 69.95), 363(30.42), 362(100), 345(31.52), 318(30.22), 305(32.67), 276(37.38), 138(38.32);
IR (KBr, cm−1): 1720, 1632, 1548, 1502, 1469, 1376, 1355, 1327。
【実施例15】
【0027】
本発明の化合物の一つである4,4´−バイイソフラケシディンを用いて江蘇恒瑞医薬株式会社が体外抗真菌活性をテストした結果は次のとおりである。

4,4´−バイイソフラケシディン抗真菌感染の生理活性のテストで、レボフロキサシンなどの抗生物質は明らかな活性を現さなかった。ところが、本発明の化合物4,4´−バイイソフラケシディンは表葡萄球菌に対して抗菌活性があった。比較的敏感な菌株のMICの値は128μg/L。白い数珠菌にも制菌作用を呈し、10μg/mlの濃度下にその静菌作用圏は約10mmである。
【実施例16】
【0028】
体内保護実験
実験方法
1.実験菌液の調製
試験菌の2〜3個単一菌落(株)を選んでSabouraud液体培養基中に接種して、37Cで18時間培養し、5%の滅菌イースト液を適当に希釈して備えた。
2.最小致死菌量(MLD)の測定
3.健康な昆明種小鼠を用いて、体重が18〜22グラムで、ランダムなグループに分ける。それぞれの鼠に0.5mlの実験菌を感染させた後に連続7日観察しながら小鼠の死亡数を記録した。小鼠の100%死亡を引き起こす最低菌量を最小致死菌量(MLD)とする。この菌量を体内保護試験の感染菌量に設定する。
4.薬液の調合
試験用の薬は全部0.5%のCMCで調合し、フルコナゾール、4,4´−バイイソフラケシディンで必要な濃度に調合する。
5.感染及び治療実験方法
実験動物を性別、体重によってランダムに平均的にグループを分けた。それぞれは10個の小鼠で、雌雄半々、それぞれ小鼠の腹腔に0.5mlの感染菌液を注射した。感染前2時間と感染後の4時間にそれぞれの小鼠に濃さの異なるフルコナゾールと4,4´−バイイソフラケシディンを、薬量として0.5ml/回、20gで服用させた。同時に、感染比較組を設けて、感染後7日以内の死んだ小鼠数を記録した。Bliss法によって半数有効用量のED50と95%の可信限度を計算した。
実験結果
フルコナゾール、4,4´−バイイソフラケシディンによる白いカンジダ(candida)菌02−6の感染した小鼠に対する体内保護作用は、Bliss法に従って半数有効用量ED50及び95%可信限度を計算した。
【表1】

【0029】
結論
4,4´−バイイソフラケシディンは小鼠体内に白いカンジダ菌02−6の感染にある程度の保護作用があった。投薬量は200mg/kgの場合、生存率は70%であった。4,4´−バイイソフラケシディンによる小鼠体内の白いカンジダ菌の感染体内保護作用はフルコナゾールと基本的に同じであった。
【実施例17】
【0030】
体外薬敏(アレルギー)MIC試験
方法:それぞれのテストの菌を生理食塩水で菌液を作成し、濁り(湿菌濃度)が2.0McF mg/ml以上の菌液になるように希釈し、再び生理食塩水で100倍に希釈し、RPMI 1640を用いて10倍に希釈し、得られたサンプルを2倍希釈し、96の穴を設けた培養板中で72−96時間だけ培養する。軽く振動を与え、490nmの波長で光電の比色をする。
試験菌:イースト、白いカンジダ菌01−5、01−1、02−6、白いカンジダ菌CMCC、黒曲黴、新型クリプトコックス菌、赤クリプトコックス菌、疣状毛菌。
結果(MIC)は次の表のとおりであった。
【表2】

【0031】
結論:4,4´−バイイソフラケシディンは白いカンジダ菌についての抗菌活性は弱い。MICは128、>128μg/ml、黴中の黒曲黴、新型クリプトコックス菌、赤クリプトコックス菌、疣状毛菌について抗菌活性がある。MIC値は各128,64,16,128μg/ml、その抗菌の強さはフルコナゾールと基本的に同じであった。
【実施例18】
【0032】
細菌回復突然変異試験
《新薬(西洋医学で用いる薬剤)臨床前研究ガイドルール総編(薬学、薬理学、毒理学)》中の急変実験の要求に従って、5、50、500、1000、5000μg/皿の5個の薬量の組を設定し、S9のない実験システムの中で、4,4´−バイイソフラケシディンについてテストをした。結果としては、高薬量(5000/μg/皿)の4,4´−バイイソフラケシディンは、TA97、TA98、TA100、TA102の各菌株の細菌の成長を抑制できる。そのほかの4個の薬量は各菌株の菌落数の増加或いは抑制が見られなかった。尚、本実験の条件で、4,4´−バイイソフラケシディンは高薬量の時、細菌の成長を抑制する作用があり、そのほかの薬量はマウスサルモネラ菌の各菌株を変化させる作用がなかった。
【実施例19】
【0033】
4,4´−バイイソフラケシディンの哺乳動物細胞のCHLの染色体の変異を誘発する試験
CHLの細胞を用いて4,4´−バイイソフラケシディンの誘変作用を評価する。先に一般的方法によってIC50を求めて、それを最高の濃度の薬量に設定し、再び0.5倍で順次稀釈し、全部で3個の薬剤組を設ける。実験は−Sの実験系で行う。4,4´−バイイソフラケシディンのIC50は248μg/mlであり、その薬剤量は、62、124、248μg/mlに設定され、この薬物を細胞培養器に入れて24時間、直接的に作用させる。4,4´−バイイソフラケシディンがCJLの細胞に対して誘変作用の有無を観察する。結果として、この試験の条件の下で、−Sの実験系中で、4,4´−バイイソフラケシディンの高薬量(248μg/ml)を用いた場合の変異率は12%であり、中薬量と低薬量の変異率は1%であった。この二つの組の変異率は用量相関関係を顕示していなかった。2度重複して試験を行った結果は相似していた。従って、この実験条件の下に、4,4´−バイイソフラケシディンは比較的に高薬量の場合は弱い変異誘起物質と考える。
【実施例20】
【0034】
4,4´−バイイソフラケシディンの小鼠の髄マイクロ核実験
ICR小鼠70匹を選んで、ランダムの7組、それぞれ10匹、雌雄半々に分けた。小鼠に一回で4,4´−バイイソフラケシディンをMTD>5000mg/kgを胃に詰め込む。最高用量は5000mg/kgを選んで、全部で5000、2500、1250、625mg/kgの4個の用量組、1個の陰性と1個の陽性を照合組として設ける。毎日1回胃に詰め込み、2日続ける。最後の投薬した24時間後に見本を取って、鏡検する。結果として、本実験条件に下に、4,4´−バイイソフラケシディン化合物は小鼠の髄赤血球マイクロ核率増加を誘発する作用がない。
【実施例21】
【0035】
毒性試験
4,4´−バイイソフラケシディンは抗真菌作用を持っているので、細菌回復突然変異の試験中で高用量の時、菌の成長を抑制する作用がある。それ自身の薬効学作用に符合する。CHLの染色体の変異試験で、比較的高い用量の時だけ弱い誘発活性を示す。必要に応じて、さらに試験して確定できる。
【0036】
小鼠の急毒性のテスト結果として4,4´−バイイソフラケシディンのLD50は測定したが存在していなかった。最大耐受量がMTD>5g/kgであることが測定できた(14匹の小鼠を14日観察して死亡は2匹)。毒性が弱いことを示している。
【0037】
本発明者は同時にフルコナゾールのLD50が約1.6g/kgとなることを測定した(4匹の小鼠を14日観察して、2匹死亡)。この結果、4,4´−バイイソフラケシディンの毒性はフルコナゾールより約3倍小さい。最も重要なのは小鼠の髄赤血球マイクロ核率増加を誘発する作用が無いことである。従って、4,4´−バイイソフラケシディンは毒性がフルコナゾールより小さく、抗真菌作用が比較的強い新型化合物と思われる。
【実施例22】
【0038】
肝毒性について抗真菌化合物「4,4’−Biisofraxidin」とフルコナゾール(Fluconazole)との比較研究
試験の目的:
抗真菌化合物「4,4’−Biisofraxidin」とフルコナゾール(Fluconazole)とに対して肝毒性を比較して評価し、薬物の更なる開発のために根拠を提供する。
試験方法及び試験結果:
急性毒性試験
化合物「4,4’−Biisofraxidin」とフルコナゾール(Fluconazole)との急性毒性に対して共に評価を行い、毒性反応及び死亡状況を観察し、取りあえずICR小鼠に両化合物のそれぞれLD50を飲ませることを試し、そして比較を行う。
そして、ICR小鼠が化合物「4,4’−Biisofraxidin」を一回飲んだ後、14日続いて観察した結果として、明らかな毒性を出現しなかった。また、死亡(0/10)も出現しなかった。即ち、MTD>5g/kgである。ところが、ICR小鼠がフルコナゾール(Fluconazole)を一回飲んだ後、元気が弱まり、動きが少なくなり、四肢の力が無くなった。更に、投薬約5時間(5h)後、ある動物は口で呼吸するのを始め、死亡し、LD50は約1.6g/kg(2/4)である。
肝毒性の比較
ICR小鼠に同等の薬剤量の化合物「4,4’−Biisofraxidin」とフルコナゾール(Fluconazole)(1.6g/kg)とをそれぞれ飲ませ、投薬後4時間(4h)及び24時間(24h)、それぞれ血を採り、そして血清を分離し、肝臓の機能指標のasparate aminotransferase test (AST) 及びalanine aminotransferase testについて測定を行った。
結果として、投薬後4時間(4h)、CWW組には小鼠の異常は殆ど無かった。しかし、フルコナゾールを飲んだ組の小鼠では、4匹の中3匹は元気が弱まり、動きが少なくなり、四肢の力が無くなった。2匹を選んで解剖を行って血清を測定した結果、ALT、ASTレベルはCWW組のより明らかに高かった。更に、投薬24時間(24h)後、フルコナゾール組に残った2匹小鼠の中1匹(1/2)のASTレベルが相対的に高く、他の1匹のALT、ASTレベルが高まっていないと見られた。また、化合物「4,4’−Biisofraxidin」組の小鼠に対して、投薬4時間及び24時間後、血清ALT、ASTレベル両方とも異常なし。尚、ICR小鼠が化合物「4,4’−Biisofraxidin」(1.6g/kg)を飲んだ場合、明らかな肝毒性がなかった。ところが、同等の薬剤量でフルコナゾール(Fluconazole)(1.6g/kg)を飲んだ場合、肝毒性を有し、特に、投薬4時間後毒性が明らかに出現した。
これらの比較は、下記のテーブルによって表されている。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一類の4−代わったクマリン系化合物で、該化合物は次の構成式を有する:

,その中でRはH、CHO、OCH、X、NO、C1−10の炭化水素の基、−OCHO−、CN或いはCOOCH基団は単に替わり或いは多替わりの芳基、その中で芳基はベンゼンの基、ナフタリン基或いは窒素雑芳基;或いはR、R、R、Rが替わったクマリンの基

;R、R、R、RはH、C1−10の炭化水素の基、X、NO、CN、OCH、COOCH或いはOR;RはH、C1−10の炭化水素の基;Xはハロゲン、
その条件は、下記のとおりの化合物が除かれる:
a)Rが芳基の場合、下記のとおりの化合物は除く:






その中でR=H、OH、OCH、C1−10のアルキル基或いはハロゲン,R=H、CH、CHO或いはハロゲン,R或いはR=CHO或いはOH,R=H、CH、OH或いは−OCHO−;
b)Rがクマリンの基の場合、下記のとおりの化合物は除く:


【請求項2】
請求項1記載の4−代わりクマリン系化合物において、以下の構成式を有する:











【請求項3】
請求項1記載の4−代わりクマリン系化合物において、分子式がR、R、R、Rで替わったクマリンスルホン酸エステルの類化合物を底物にし、2価或いは零価のパラジウム或いは白銅化合物とホスフィンリガンドを触媒で使用し、有機溶剤中和とZnの存在下に、60〜100℃の温度で、ハロゲン芳香族炭化水素或いはR、R、R、Rが替わったハロゲンクマリン系化合物或いは別のR、R、R、Rが替わったハロゲンクマリンのスルホン酸エステルの類化合物と反応させて0.5から20時間で獲得した構成式は

のクマリン系化合物、R、R、R、Rで替わったクマリンスルホン酸エステルの類化合物と2価或いは零価のパラジウム或いは白銅化合物、ホスフィンリガンド、Znとハロゲン芳しい炭化水素或いはR、R、R、Rが替わったハロゲンクマリン系化合物或いは別のR、R、R、Rが替わったハロゲンクマリンのスルホン酸エステルの類化合物のモル比率は(1):(0.05〜1):(0.05〜1):(1〜5):(1〜10)、その中でR、R、R、Rは上記のとおり、ハロゲンは沃素、臭素、塩素であり、芳しい炭化水素はH、CHO、OCH、X、NO、C1−10の炭化水素の基であり、CN、COOCHが替わったハロゲン芳基或いはハロゲンナフタリンの基或いはハロゲン窒素雑芳基、上記ハロゲン基は臭素或いは沃素原子。
【請求項4】
請求項3記載の4−代わりクマリン系化合物の合成方法であって、前記2価或いは零価のパラジウム或いは白銅化合物は2の(3のベンゼンの基ホスフィン)2のパラジウム塩化(PaCl(PPh)、2の(3のベンゼンの基ホスフィン)2のニッケル塩化(NiCl(PPh)、4の(3のベンゼンの基ホスフィン)パラジウム(Pa(PPh)、4の(3のベンゼンの基ホスフィン)白銅(Ni(PPh)等
【請求項5】
請求項3記載のクマリン系化合物において、前記ホスフィンリガンドは1,2−二(2のベンゼンの基ホスフィン)エチル、1,3−二(2のベンゼンの基ホスフィン)プロパン、1,4− 二(2のベンゼンの基ホスフィン)ブタン、1,1`−二(二ベンゼンの基ホスフィン)フェロセン或いは2,2`−二(二ベンゼン基ホスフィン)バイナプ(BINAP)、トリフェニルフォスフィンのいずれかである。
【請求項6】
請求項1記載の4−代わりクマリン系化合物を含み、前記a)とb)の化合物条件を満たすことを特徴とする真菌抵抗の薬物。
【請求項7】
請求項6記載の薬物であって、爪囲炎、爪白癬などの疾病の治療に用いられることを特徴とする真菌抵抗の薬物。

【公表番号】特表2007−502309(P2007−502309A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−529556(P2006−529556)
【出願日】平成16年5月17日(2004.5.17)
【国際出願番号】PCT/CN2004/000491
【国際公開番号】WO2004/101543
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(505422040)中国科学院上海有机化学研究所 (3)
【Fターム(参考)】