説明

クリップ取付け装置

【課題】樹脂製のクリップを相手部材に取付けるための作業時間を大幅に短縮するとともに、作業者の負担も格段に軽減し、取付け状態の信頼性を高める。
【解決手段】クリップ本体の先端部を相手部材のクリップ孔に挿入した後、芯体を押し込むことでクリップを相手部材に取付ける形式のクリップ取付け装置であって、外部から規定の姿勢で供給されるクリップ80を、そのままの姿勢で開放端部に向けて案内するクリップガイド20と、このクリップガイドに連通したシリンダ40と、このシリンダ内に供給される圧力流体によって作動する筒状の第1ピストン50と、この第1ピストン内に供給される圧力流体によって作動する軸状の第2ピストン70とを備えている。クリップガイドの20内部に供給されたクリップを、第1ピストンの作動によってクリップガイドの開放端部24まで送り、第2ピストンの作動によってクリップの芯体をクリップ本体の中に押し込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、相手部材の一例である車体側の部材とアンダーカバーといった二つの製品同士を固定するために使用する2ピースタイプの樹脂製クリップ、すなわち、クリップ本体と、このクリップ本体に仮止めされて最終的にはクリップ本体の中に押し込まれる芯体とからなるクリップを相手部材のクリップ孔に挿入して取付けるクリップ取付け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のクリップを使用する場合、これまではクリップを1個ずつ手で持って相手部材(二製品)に開けられているクリップ孔にクリップ本体の先端部を挿入した後、芯体を指で押してクリップ本体の中に押し込んでいる。この芯体を押し込むことによってクリップ本体の先端部が押し広げられ、相手部材である二つの製品同士がクリップによって固定される。
なお、特許文献1に、本発明の技術分野とは異なるものの、金属製クリップを使用するためのクリップガンの技術が開示されている。このクリップは、温室用のビニールシートをワイヤに留めるためのもので、板バネをU字状に曲げた形状になっている。この技術では、クリップガンの駆動体によって金属製クリップをワイヤに向けて押し出し、その途中でクリップが一度開き、ワイヤに到達したら閉じることにより、ビニールシートをワイヤに留めることができる。
【特許文献1】特開平7−67478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前述した2ピースタイプの樹脂製クリップを手作業で相手部材に取付けるには、作業時間の短縮に限界があり、かつ、作業者の負担、特にクリップ本体の中に芯体を押し込むときの指にかかる負担が大きい。また、手作業では相手部材のクリップ孔に対するクリップ本体の挿入、あるいはクリップ本体に対する芯体の押し込みが不完全な不良品を発生する場合がある。
【0004】
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、樹脂製のクリップを相手部材に取付けるための作業時間を大幅に短縮するとともに、作業者の負担も格段に軽減し、またクリップの取付け状態の信頼性を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の目的を達成するためのもので、以下のように構成されている。
第1の発明は、樹脂製のクリップが、クリップ本体と、このクリップ本体に仮止めされた芯体とからなり、クリップ本体の先端部を相手部材のクリップ孔に挿入した後、芯体をクリップ本体の中に押し込むことでクリップを相手部材に取付ける形式のクリップ取付け装置であって、外部から規定の姿勢で供給されるクリップを内部に受け入れ、かつ、このクリップをそのままの姿勢で開放端部に向けて案内することが可能な筒状のクリップガイドと、このクリップガイドに、相互の軸線を一致させて連通したシリンダと、このシリンダおよびクリップガイドの内部にわたって組み込まれ、シリンダ内に供給される圧力流体によって作動する筒状の第1ピストンと、この第1ピストンの内部に組み込まれ、該第1ピストン内に供給される圧力流体によって作動する軸状の第2ピストンとを備えている。そして、クリップガイドの内部に供給されたクリップを、第1ピストンの作動によってクリップガイドの開放端部まで送ることが可能であり、第2ピストンの作動によってクリップの芯体をクリップ本体の中に押し込むことが可能に構成されている。
【0006】
このように、第1ピストンの作動によってクリップをクリップガイドの開放端部まで送り、クリップ本体の先端部を相手部材のクリップ孔に挿入した後、第2ピストンの作動によってクリップ本体の中に芯体を押し込むことにより、クリップを相手部材に取付けることができる。したがって、作業者が手作業でクリップを取付けるのと異なり、作業時間が大幅に短縮されるとともに、作業者の負担も格段に軽減される。また、クリップの取付け状態の信頼性が高まり、不良品の発生も減少する。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、第1ピストンが、クリップガイドの内部に規定の姿勢で供給されるクリップを、そのままの姿勢で把持する弾性片を備えている。この弾性片によるクリップの把持は、第2ピストンの作動によってクリップ本体の中に押し込まれる芯体が弾性片に干渉することで解除されるように設定されている。
これにより、クリップガイドの内部に供給されたクリップが装置から脱落したり、その姿勢が崩れたりするのを解消できる。
【0008】
第3の発明は、第1又は2の発明において、クリップガイドとシリンダとが中空のボデーを通じて互いに連通している。クリップガイドは、ボデーに対して一定のストロークでスライドでき、かつ、ボデー内から突出する方向へスプリングの付勢力を受けており、この付勢力に抗してクリップガイドがボデー内に後退することにより、第1ピストン内に対する圧力流体の供給が開始されるように設定されている。
【0009】
この構成においては、クリップガイドの開放端部まで送られたクリップ本体の先端部を相手部材のクリップ孔に挿入するとき、クリップガイドが相手部材の表面に押し付けられてボデー内に後退し、これによって第2ピストンを作動させることができる。
【0010】
第4の発明は、第1,2又は3の発明において、クリップガイドの内部に連通させた供給パイプを通じてクリップが連続して供給されるように構成されている。
これにより、クリップを相手部材に取付ける作業を連続的に行うことができ、作業時間のさらなる短縮が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いて説明する。
図1に示されているクリップ取付け装置は、ボデー10の右側にクリップガイド20を備え、左側にシリンダ40を備えている。また、ボデー10の下側にはグリップ12が設けられている。ボデー10は、円筒形の中空部をもっており、その内部にはグリップ12の下部から外方へ延びているエア供給ホース16を通じて圧縮エア(圧力流体)が供給されるようになっている。なお、このエア供給ホース16は、図示されていないソレノイドバルブを介してエア供給源に接続されている。
グリップ12に設けられているスイッチボタン14は、該グリップ12内の電気スイッチ(図示省略)を切り替えることができ、このスイッチからの電気信号によってエア供給ホース16のソレノイドバルブが開閉制御される。
【0012】
クリップガイド20の全体形状は円筒状であり、ボデー10の内部から図面の右方向へ突出した状態で、互いの内部を連通させた状態で連結されている。図2から明らかなようにクリップガイド20の外壁には、後述するクリップ80を内部に受け入れるための連通口22が開けられている。そして、クリップガイド20は、その連通口22から送り込まれたクリップ80を右側の開口端部24に向けて案内することができる。
クリップガイド20は、ボデー10に対して軸線に沿った方向へ一定のストロークでスライドできるように連結されている。そして、クリップガイド20のボデー10内に位置する部分の外周にはシールリング26が設けられ、ボデー10の内周面とクリップガイド20の外周面との間の気密が保たれている。
【0013】
クリップガイド20のボデー10内に位置する端面と、ボデー10内に設けられたカラー18との間には、スプリング28(圧縮コイルスプリング)が組み込まれている。このスプリング28により、クリップガイド20は図1の右方向へ付勢力を受けてボデー10の内部から最も突出した図1で示す状態に保たれている。この付勢力を超える外力がクリップガイド20に作用すると、該クリップガイド20がボデー10内に入り込む方向へスライドする。このようにボデー10に対してスライドするクリップガイド20は、後述するように圧縮エアの供給を切り替えるバルブの機能を果たす。
【0014】
図1で示すように、ボデー10の上側にブラケット34によって固定されているガイド部材30は、図3で示す平面形状の通路32を備えている。この通路32は、ガイド部材30の上下面にわたって貫通しているとともに、クリップ80を規定の姿勢で通過させる形状になっている。ガイド部材30の下面では、クリップガイド20の連通口22に通路32を連通させている。また、ガイド部材30の上部には、クリップ80を規定の姿勢のままで連続して供給するためのクリップ供給パイプ36が接続されている。
なお、ガイド部材30の通路32は、後述するクリップ80のクリップ本体81をガイド部材30の前面側に位置させて芯体82を案内する形状になっている(図3)。これに対してクリップ供給パイプ36の内部は、クリップガイド20の連通口22とほぼ同じ断面形状の通路になっている。したがって、クリップ供給パイプ36で供給されるクリップ80は、その全体が内部に収まった状態になっている。
【0015】
シリンダ40は、当然円筒状であり、図1で示すようにボデー10の左端部から相互の内部を連通させた状態で左方向へ延びている。このシリンダ40とクリップガイド20とは、ボデー10を介して同軸線上に位置している。シリンダ40の一端部は、ボデー10に気密性を保って結合され、他端部はシリンダエンド44で閉塞されている。なお、ボデー10の周壁に設けられているポート11と、シリンダエンド44に設けられているエア供給ポート46とは、接続チューブ48によって連通している。
シリンダ40の内部には筒状の第1ピストン50が組み込まれ、この第1ピストン50の内部には軸状の第2ピストン70が組み込まれている。第1ピストン50の長さは、シリンダ40内からボデー10内を通過してクリップガイド20の内部にまで至っている。一方、第2ピストン70の全長は、第1ピストン50の長さの範囲内に収まっている。
【0016】
第1ピストン50において、その左端部はピストンエンド54で閉塞され、右端部は開放されたままになっている。図4で示すように、第1ピストン50の右端部における外周には、ガイド部材30の通路32とほぼ同形状の切り込み部52が設けられ、この切り込み部52を通じて第1ピストン50の先端内部にクリップ80を送り込むことが可能になっている。また、第1ピストン50の左端部寄りの外周にはシールリング56が設けられ、シリンダ40の内周面と第1ピストン50の外周面との間の気密が保たれている。
ボデー10の内部に設けられている前述のカラー18と第1ピストン50との間には、スプリング58(圧縮コイルスプリング)が組み込まれている。このスプリング58の弾性により、第1ピストン50は図1の左方向へ付勢力を受けて図示の復帰位置に保持されている。
【0017】
図4および図5から明らかなように、第1ピストン50における右端部の外周部には一対の弾性片60が設けられている。これらの弾性片60は、切り込み部52の両側に配置されており、それぞれの基部62はビス66によって第1ピストン50の外周部に結合されている。また、両弾性片60における個々の端部64は、第1ピストン50の先端内部にそれぞれ位置している。これらの端部64により、切り込み部52を通じて第1ピストン50の先端内部に送り込まれたクリップ80を両側から把持し、クリップ80が第1ピストン50(装置)から脱落したり、その姿勢が崩れたりするの防止している。
第2ピストン70は、第1ピストン50に対して図1の左右方向へ相対的に移動することができる。また、第1ピストン50の内部に設けられているカラー74と第2ピストン70との間にはスプリング72(圧縮コイルスプリング)が組み込まれている。このスプリング72の弾性により、第2ピストン70は図1の左方向へ付勢力を受けて図示の復帰位置に保持されている。
【0018】
樹脂製のクリップ80は、図3および図4から明らかなようにクリップ本体81と、該クリップ本体81の軸心部に仮止めされた芯体82とからなる2ピースタイプであり、これらのクリップ本体81および芯体82が個々に鍔部81a,82aを備えている。そして、クリップ80は、最終的にはクリップ本体81の中に芯体82が押し込まれることにより、図8で示す相手部材84に取付けられる。なお、クリップガイド20の連通口22は、クリップ80のクリップ本体81および芯体82が共に通過できる形状に設定されている(図2)。これに対してガイド部材30の通路32と第1ピストン50の切り込み部52とは、クリップ80の芯体82のみが通過できる形状であり、クリップ本体81はそれぞれの外部に位置している(図3、図4)。
クリップ80が取付けられる相手部材84は、車体側部材84aとアンダーカバー84bといった二つの製品である。クリップ80は、これらの製品同士を固定するために使用される。車体側部材84aとアンダーカバー84bとには、互いに対応する箇所においてクリップ80(クリップ本体81)を挿入する取付け孔86が開けられている。
【0019】
つづいて、以上のように構成されたクリップ取付け装置の使用について説明する。
ボデー10に固定されたガイド部材30には、クリップ供給パイプ36を通じてクリップ80が規定の姿勢を保って連続的に供給されている。これらのクリップ80は、ガイド部材30の通路32を通り、クリップガイド20の連通口22および第1ピストン50の切り込み部52から該第1ピストン50の先端内部に1個ずつ送り込まれる。第1ピストン50の内部に入ったクリップ80は、前述したように両弾性片60の端部64によって両側から挟み付けられた状態で把持される。これらの弾性片60の端部64は、クリップ80の芯体82を、その鍔部82aとクリップ本体81の鍔部81aとの間において挟み付けており(図4)、これによってクリップ80が第1ピストン50から脱落しないように保持されている。
【0020】
ここで、グリップ12のスイッチボタン14を押すと、既に説明したようにエア供給ホース16の経路中に設けられているソレノイドバルブ(図示省略)が開いてボデー10の内部に圧縮エアが供給される。このエアは、ボデー10のポート11から接続チューブ48を通じてシリンダエンド44のエア供給ポート46からシリンダ40内に供給される。このエア圧に基づき、第1ピストン50がスプリング58の付勢力に抗して、第2ピストン70と共に図1の右方向へ所定のストロークで移動する。これにより、第1ピストン50の先端内部において両弾性片60で把持されているクリップ80が、クリップガイド20の開口端部24に向けて送られる。
このように、クリップガイド20の開放端部に送られたクリップ80は、図6で示すようにクリップ本体81の先端部81bがクリップガイド20の開口端部24から外方に突出した状態に位置している。また、この状態での第1ピストン50は、その内部に通じるポート53とシリンダ40のエア供給ポート42とが連通している(図7)。
【0021】
つぎに、クリップガイド20の先端から外方に突出しているクリップ本体81の先端部81bを、図8(A)で示すように相手部材84の取付け孔86に挿入する。このとき、クリップガイド20の開口端部24を相手部材84(アンダーカバー84b)の表面に押し付けると、該クリップガイド20がスプリング28の付勢力に抗してボデー10内に入り込む方向へ後退する。これにより、ボデー10内に供給されている圧縮エアが、シリンダ40のエア供給ポート42に対しても供給されるようになる。この結果、図7で示す状態に位置している第1ピストン50のポート53からその内部にエアが供給され、第2ピストン70がスプリング72の付勢力に抗して図6および図7の位置から右方向へ移動する。
【0022】
第2ピストン70の移動により、その先端部がクリップ80における芯体82の鍔部82aに当たり、該芯体82を図8(B)で示すようにクリップ本体81の中に押し込む。これによってクリップ本体81の先端部81bが押し広げられ、相手部材84の車体側部材84aとアンダーカバー84bとがクリップ80によって固定される。なお、クリップ本体81の中に芯体82が押し込まれるとき、この芯体82の鍔部82aが両弾性片60に干渉し、それぞれの端部64を外方へ押し開く。これにより、両弾性片60によるクリップ80の把持が解除される。
また、図8で示すようにクリップ80を挿入する側とは反対側に高さ測定器88を配置し、クリップ本体81の中に押し込まれた芯体82の先端位置を測定し、かつ、これと併行して第2ピストン70の移動位置をリミットスイッチ(図示省略)で検出する。これらの測定器88の測定値とリミットスイッチの検出値とが共に所定値を示したときのみ、クリップ80が適正に取付けられたものと判定することで、不良品の搬出を未然に防ぐことが可能である。
【0023】
相手部材84の取付け孔86にクリップ80が取付けられた後、クリップガイド20の開口端部24を相手部材84の表面から離すと、該クリップガイド20がスプリング28の付勢力によって図1で示す元の位置に復帰する。このクリップガイド20の移動に基づき、第1ピストン50の内部に対するエアの供給が止まり、第2ピストン70がスプリング72の付勢力によって図6および図7で示す位置に復帰する。また、これらと併行してスイッチボタン14の押し操作を止めることにより、シリンダ40の内部に対するエアの供給が止まり、第1ピストン50がスプリング58の付勢力によって第2ピストン70と共に図1で示す位置に復帰する。
これらのクリップガイド20、第1ピストン50および第2ピストン70が元の位置に復帰することで、ガイド部材30の通路32で待機している後続のクリップ80が第1ピストン50の先端内部に送り込まれ、両弾性片60で把持される。これにより、引き続いてクリップ80を取付けるための準備ができたことになる。
【0024】
このように、ガン形式のクリップ取付け装置によってクリップ80を連続して相手部材84に取付けることで、作業時間が大幅に短縮される。例えば車体側部材84aにアンダーカバー84bを固定する場合、該アンダーカバー84bの大型化に伴って1製品あたりのクリップ80の必要個数が従前の4倍以上に増加している。
この結果、手作業によってクリップ80を取付けるために必要な1製品あたりの作業時間が増え、組み付けラインにおいては後工程との干渉時間が発生するおそれがある。このような状況に対しても、クリップ取付け装置を使用することによって対応することが可能である。また、作業者の指先にかかる負担、特にクリップ本体81に芯体82を押し込むときの負担が解消される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】クリップ取付け装置を表した断面図。
【図2】クリップガイドの外観を表した平面図。
【図3】ガイド部材の外観を表した平面図。
【図4】第1ピストンの外観を表した平面図。
【図5】図4の右側面図。
【図6】第1ピストンの作動時における先端側を表した断面図。
【図7】第1ピストンの作動時におけるピストンエンド側を表した断面図。
【図8】クリップ本体の挿入状態および芯体の押し込み状態を表した説明図。
【符号の説明】
【0026】
20 クリップガイド
24 開口端部
40 シリンダ
50 第1ピストン
70 第2ピストン
80 クリップ
81 クリップ本体
82 芯体
84 相手部材
86 取付け孔


【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂製のクリップが、クリップ本体と、このクリップ本体に仮止めされた芯体とからなり、クリップ本体の先端部を相手部材のクリップ孔に挿入した後、芯体をクリップ本体の中に押し込むことでクリップを相手部材に取付ける形式のクリップ取付け装置であって、
外部から規定の姿勢で供給されるクリップを内部に受け入れ、かつ、このクリップをそのままの姿勢で開放端部に向けて案内することが可能な筒状のクリップガイドと、このクリップガイドに、相互の軸線を一致させて連通したシリンダと、このシリンダおよびクリップガイドの内部にわたって組み込まれ、シリンダ内に供給される圧力流体によって作動する筒状の第1ピストンと、この第1ピストンの内部に組み込まれ、該第1ピストン内に供給される圧力流体によって作動する軸状の第2ピストンとを備え、
クリップガイドの内部に供給されたクリップを、第1ピストンの作動によってクリップガイドの開放端部まで送ることが可能であり、第2ピストンの作動によってクリップの芯体をクリップ本体の中に押し込むことが可能に構成されているクリップ取付け装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたクリップ取付け装置であって、
第1ピストンが、クリップガイドの内部に規定の姿勢で供給されるクリップを、そのままの姿勢で把持する弾性片を備え、この弾性片によるクリップの把持は、第2ピストンの作動によってクリップ本体の中に押し込まれる芯体が弾性片に干渉することで解除されるように設定されているクリップ取付け装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載されたクリップ取付け装置であって、
クリップガイドとシリンダとが中空のボデーを通じて互いに連通しており、クリップガイドは、ボデーに対して一定のストロークでスライドでき、かつ、ボデー内から突出する方向へスプリングの付勢力を受けており、この付勢力に抗してクリップガイドがボデー内に後退することにより、第1ピストン内に対する圧力流体の供給が開始されるように設定されているクリップ取付け装置。
【請求項4】
請求項1,2又は3に記載されたクリップ取付け装置であって、
クリップガイドの内部に連通させた供給パイプを通じてクリップが連続して供給されるように構成されているクリップ取付け装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−38235(P2010−38235A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−201517(P2008−201517)
【出願日】平成20年8月5日(2008.8.5)
【出願人】(308013436)小島プレス工業株式会社 (386)
【Fターム(参考)】