説明

クリーニング部材、帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

【課題】汚染物刷り込み作用を防いでクリーニング性能を向上させることのできるローラクリーニング部材を提供する。
【解決手段】帯電クリーニングローラ33は、ローラ状クリーニング部材の両端部に高摩擦係数部33a,33aを設けたことにより、帯電ローラ31に対してスリップすることがなく、線速差無しに連れ回ることができるため、汚染物の刷り込み作用を生じることがなく、帯電ローラ31表面を良好にクリーニングすることができ、異常画像の発生を防止することができる。また、駆動系などの付加的な機構が必要ではなく、コスト及びスペースを増大させることがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラ表面に付着した異物を除去するクリーニング部材と、このクリーニング部材を備える帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2003−66807号公報
【特許文献2】特開2005−70750号公報
【特許文献3】特開2006−113199号公報
【0003】
電子写真方式による画像形成装置においては、静電潜像担持体(以下、感光体という)の表面に電荷を付与する帯電手段として帯電ローラが広く用いられている。また、その帯電ローラとしては、弾性ローラを感光体に接触させる接触方式、剛体もしくは高硬度のローラ両端にギャップ形成部材を設けて感光体から離間させる(微小ギャップを有する)非接触方式がある。
【0004】
感光体は帯電ローラにより電荷を付与された後に光書き込みにより潜像が形成され、その後、現像・転写プロセスを経た後、転写残トナーは感光体クリーニング手段によって除去されるのが一般的である。感光体クリーニング手段としては、ポリウレタンゴム等のブレードのみでクリーニングする方式と、クリーニング性を向上させるために感光体表面に潤滑剤を供給する方式も公知である。
【0005】
帯電ローラは、感光体クリーニング手段を通過する微量なトナーや潤滑剤によって経時で汚染されて帯電機能が低下する。例えば帯電ローラの軸方向一部分のみで汚染が進行した場合には、その汚染部分のみ抵抗が上昇して感光体へ電荷が付与されなくなり、出力画像に黒筋が発生してしまう。
【0006】
この帯電ローラ汚れを防止するために、帯電ローラのクリーニング装置として、ローラ状のブラシローラなどの繊維により形成された部材や発泡体等の弾性体を当接させて帯電ローラ表面をクリーニングする構成が公知であり、その中の一例としてメラミン系化合物を含んだ発泡体を用いたクリーニング部材が特許文献1〜3等により提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1においては、クリーニング部材を三次元網目状構造の発泡体とすることで、サブミクロンオーダーの繊維状のメラミン樹脂が像担持体または帯電部材上の微小な凹凸にまで入り込んで汚れを掻き出し、被クリーニング体の表面を常に汚れの無い状態に保つことができるとしている。
【0008】
しかしながら、被クリーニング体である帯電ローラとクリーニング部材が接触部において線速差を有する場合、帯電ローラ表面に汚染物質を刷り込んでしまうことになる。被クリーニング体とクリーニング部材の線速差を防止するために、例えば帯電ローラとクリーニングローラとをギヤ連結したとしても、実際には両部材とも外径のバラツキ(部品公差)を有しており、両者間における線速差を完全に無くすことはできず、汚染物刷り込み作用が生じてしまうという問題がある。
【0009】
本発明は従来のクリーニング手段・クリーニング装置における上述の問題を解決し、汚染物刷り込み作用を防いでクリーニング性能を向上させることのできるクリーニング部材を提供することを課題とする。
【0010】
また、クリーニング不良による帯電機能低下を起こすことのない帯電装置及び異常画像を発生させることのない画像形成装置を提供することも本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記の課題は、本発明により、弾性を有するローラ状に構成され、クリーニング対象であるローラ部材に接触してローラ部材の表面をクリーニングするクリーニング部材であって、当該クリーニング部材の両端部の表面が高摩擦係数部として設けられていることにより解決される。
【0012】
また、当該クリーニング部材の母体がメラミン系化合物を含む発泡体で形成されており、その両端部にディッピングにより前記高摩擦係数部を形成すると好ましい。
また、当該クリーニング部材の母体がメラミン系化合物を含む発泡体で形成されており、その両端部にスプレー塗工により高摩擦係数部を形成すると好ましい。
【0013】
また、前記の課題は、本発明により、像担持体への電荷付与手段として帯電ローラを用いる帯電装置であって、前記帯電ローラのクリーニング部材として請求項1〜3のいずれか1項に記載のクリーニング部材を備える帯電装置により解決される。
【0014】
また、前記クリーニング部材の高摩擦係数部が、前記帯電ローラの画像領域外に相当する位置に設けられていると好ましい。
また、前記帯電ローラは、前記帯電ローラと像担持体との間に微小ギャップを形成させるギャップ形成部を有すると好ましい。
【0015】
また、前記クリーニング部材の高摩擦係数部が、前記ギャップ形成部に当接していると好ましい。
また、前記の課題は、本発明により、少なくとも像担持体と請求項4〜7のいずれか1項に記載の帯電装置とを搭載するプロセスカートリッジにより解決される。
【0016】
また、前記の課題は、本発明により、請求項1〜3のいずれか1項に記載のクリーニング部材または請求項4〜7のいずれか1項に記載の帯電装置あるいは請求項8に記載のプロセスカートリッジを備える画像形成装置により解決される。
【発明の効果】
【0017】
本発明のクリーニング部材によれば、両端部の表面が高摩擦係数部として設けられているので、クリーニング対象のローラ部材に対してスリップすることがなく、線速差無しに連れ回ることができるため、汚染物の刷り込み作用を生じることがなく、クリーニング対象のローラ部材表面を良好にクリーニングすることができる。また、駆動系などの付加的な機構が必要ではなく、コスト及びスペースを増大させることがない。
【0018】
請求項2の構成により、メラミン系化合物を含む発泡体により良好なクリーニング性を発揮するとともに、ディッピングにより高摩擦係数部を低コストに形成することができる。
請求項3の構成により、メラミン系化合物を含む発泡体により良好なクリーニング性を発揮するとともに、スプレー塗工により高摩擦係数部を低コストに形成することができる。
【0019】
請求項4の帯電装置によれば、帯電ローラ表面のクリーニング性が向上し、帯電不良による異常画像の発生を防止することができる。
請求項5の構成により、高摩擦係数部の画像領域への影響を無くすことができる。また、高摩擦係数部境界部分でのクリーニング性の差による画像への影響を無くすことができる。
【0020】
請求項6の構成により、帯電ローラと像担持体との間に微小ギャップを有する方式であっても帯電ローラを良好にクリーニングすることができる。
請求項7の構成により、ギャップ形成部に付着した異物を除去することができる。また、帯電ギャップを変動させることがない。
【0021】
請求項8のプロセスカートリッジによれば、帯電ローラを良好にクリーニングすることができるため、帯電不良による異常画像が発生することがなく、また、取り扱い性に優れ装置寿命を向上させるプロセスカートリッジを提供することができる。
【0022】
請求項9の画像形成装置によれば、画像形成装置が備えるローラ部材をクリーニング部材によって良好にクリーニングすることができる。また、帯電不良による異常画像が発生することがなく、高品位の画像を長期にわたって安定して供給可能な画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明は本発明の最良の形態であって、特許請求の範囲を限定するものではない。
図1は、本発明に係るローラクリーニング部材を備える画像形成装置の一例であるフルカラー複合機の概略を示す断面構成図である。この図に示す画像形成装置100は、装置本体120の上方に原稿読取装置110を備えて、複写装置として構成されたものであるが、複写機能の他にもプリンタ及びファクシミリの機能を有するフルカラー複合機である。
【0024】
装置本体120の内部には、4個のプロセスカートリッジ200(Y,C,M,K)、無端状の中間転写ベルト62、2次転写ローラ65、プロセスカートリッジにトナーを供給する各色のトナーボトル59などが配設されている。プロセスカートリッジ200は、図2に示すように、像担持体10、クリーニング手段であるクリーニングモジュール20、帯電手段である帯電モジュール30、現像手段である現像モジュール50などを備えている。
【0025】
中間転写ベルト62は、各像担持体である感光体10の上方に位置し、中間転写ベルト62の下側の走行辺が各感光体10の周面に当接している。中間転写ベルト62は、各感光体10の表面にそれぞれ形成された互いに異なる色のトナー像が重ねて転写される転写材の一例を構成するものである。
【0026】
各感光体10上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト62に転写する作像ユニットの構成は、用いるトナーの色が異なるだけで、実質的に全て同一である。感光体10は図2における時計方向に回転駆動され、このとき帯電電圧を印加された帯電手段である帯電モジュール30によって感光体10が所定の極性に帯電される。
【0027】
帯電後の感光体10には、図1に示した光書き込み装置40から出射する光変調されたレーザビームLが照射され、これによって感光体10に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像手段である現像モジュール50によって各色のトナー像として可視像化される。
【0028】
中間転写ベルト62を挟んで、感光体10と反対側に一次転写ローラ61が配置され、この一次転写ローラ61に転写電圧が印加されることにより、感光体10上のトナー像が、回転する中間転写ベルト62上に一次転写される。トナー像転写後の感光体10上に付着する転写残トナーはクリーニング手段であるクリーニングモジュール20によって除去される。クリーニング手段の下流側には感光体10上に潤滑剤を塗布し、感光体10表面の磨耗を低減し、クリーニング性を上げるための潤滑剤塗布装置70を備える。
【0029】
図1に示すように、装置本体120の下部には、例えば転写紙より成る記録媒体を収容した給紙カセットを有する給紙装置130が配置され、所定のタイミングで中間転写ベルト62の部分と、これに対置された二次転写ローラ65との間に給送される。このとき、二次転写ローラ65には図示しない電源から所定の転写電圧が印加され、これによって中間転写ベルト62上の合成トナー像が記録媒体に二次転写される。
【0030】
合成トナー像を二次転写された記録媒体はさらに上方に搬送されて定着装置90を通り、このとき記録媒体上のトナー像が熱と圧力の作用により定着される。定着装置90を通過した記録媒体は、排紙ローラ対によって、装置本体120上面の排紙部58に排出される。
【0031】
本実施形態のように、クリーニング手段、帯電手段、現像手段などの各プロセス手段をそれぞれモジュール化し、プロセスカートリッジ200を画像形成装置本体から取り外した状態において各プロセスモジュールをモジュール単位で交換できるようにしたので、まだ使えるプロセス手段をプロセスカートリッジの寿命と共に廃棄することによる資源の無駄を防げる。本実施形態によると、ユーザー又はサービスマンはプロセスカートリッジ単位で交換することも、プロセスモジュール単位で交換することもでき、非常に使い勝手がよい。
【0032】
図2は、プロセスカートリッジ200の構成を示す断面図である。
図2に示すように、プロセスカートリッジ200は、プロセスカートリッジ枠体(以下、「枠体」と記すことがある)210に、少なくとも像担持体である感光体10と帯電モジュール30とを備えている。本例では帯電モジュール30のほか、クリーニングモジュール20,現像モジュール50及び潤滑剤塗布装置70もプロセスカートリッジに搭載されている。各モジュールについてはそれぞれ後述する。
【0033】
図3は帯電モジュール30の斜視図であり、図4は帯電モジュール30の側面図である。これらの図に示すように、帯電モジュール30は、感光体10に対向して配設される帯電部材である帯電ローラ31、帯電ローラ31が振動するのを防止する付勢手段であるバネ材32、帯電ローラ31の汚れを除去する帯電クリーニングローラ33、クリーニングローラ33の軸受37、帯電クリーニングローラ33を帯電ローラ31に当接するよう押圧する付勢手段であるバネ材38、帯電ローラ31の端部に付けられ、帯電ローラ31を帯電モジュール30のハウジングに支持する支持部材35、これらを収納するハウジング39等からなっている。
【0034】
帯電ローラ31の奥側端部にはギア41が固定されており、このギア41を介して帯電ローラ31が回転駆動される。帯電クリーニングローラ33は帯電ローラ31に連れ回るよう、回転自在に軸支されている。帯電ローラの支持部材35は、バネ材32により、ハウジング39から離間する方向(感光体のドラム軸に向かう方向)へ押圧され、ハウジング39に形成された規制部材により移動を規制される。
【0035】
この構成により、帯電モジュール30のプロセスカートリッジ200への装着時、帯電ローラ31は、ローラ両側端部に巻装されたスペーサ部材34,34によって感光体10と適切な距離を保ち、かつ帯電ローラ31が感光体10に押圧される。また、帯電モジュール30の取り外し時には、帯電モジュール30自体での取り扱いが可能となっている。また、帯電ローラ31は、駆動機構により駆動させるようにしたが、感光体10の駆動によって従動するよう構成してもよい。
【0036】
次に、本発明のローラクリーニング部材について説明する。なお、ここでは、クリーニング対象のローラ部材として、帯電ローラ31をクリーニングする場合で説明する。
図5は、感光体10と帯電手段の接触部を模式的に示した側面図である。
【0037】
この図に示すように、感光体ドラム10に対して、帯電ローラ31はバネ32によって(実際には軸受を介して)付勢されて接触しており、また、帯電クリーニングローラ33もバネ38によって付勢されて帯電ローラ31に接触している。
【0038】
本例の帯電クリーニングローラ33は、芯金部材上にメラミン系化合物を含む発泡体により円筒形状に形成するとともに、その発泡体上に樹脂等をディッピングもしくはスプレー塗工によって付着させ、両端部の高摩擦係数部33aを設けている。高摩擦係数部33aが設けられていない中央部分が上記発泡体によるクリーニング部33bとなる。高摩擦係数部33a表面の摩擦係数はクリーニング部33b表面の摩擦係数よりも大きく、帯電クリーニングローラ33がスリップすることなく帯電ローラ31に従動回転できるだけの摩擦係数を有している。なお、高摩擦係数部33aは画像領域の外側に設けている。帯電ローラ31が回転すると、その帯電ローラ31に従動して帯電クリーニングローラ33が回転し、クリーニング部33bが帯電ローラ31表面のクリーニングを行なう。帯電クリーニングローラ33が従動回転する際に、本例の帯電クリーニングローラ33は両端部に高摩擦係数部33a,33aを有することにより、線速差無しに連れ回ることができる。
【0039】
このように、本発明のローラクリーニング部材は、ローラ状クリーニング部材の両端部に高摩擦係数部を設けたことにより、クリーニング対象のローラ部材に対してスリップすることがなく、線速差無しに連れ回ることができるため、汚染物の刷り込み作用を生じることがなく、クリーニング対象のローラ部材表面を良好にクリーニングすることができる。また、駆動系などの付加的な機構が必要ではなく、コスト及びスペースを増大させることがない。本発明のローラクリーニング部材を帯電ローラのクリーニングに用いた場合には、帯電ローラ表面のクリーニング性を向上させ、異常画像の発生を防止することができる。
【0040】
図6は、帯電ローラの構成が異なる例を示すものである。
図6に示す帯電ローラ31Bは、ローラ両端部にスペーサ部材34,34を有しており、これによって感光体10との間に帯電ギャップ(微小ギャップ)Gを形成している。帯電クリーニングローラ33は図6のものと同じであり、画像領域外に高摩擦係数部33a,33aが設けられている。このため、帯電ギャップ(微小ギャップ)を有する方式の帯電ローラに対しても、線速差無しに連れ回ることができ、汚染物の刷り込み作用を生じることがなく、クリーニング対象のローラ部材表面を良好にクリーニングすることができる。
【0041】
図7は、ローラクリーニング部材の第2実施例を示すもので、帯電ギャップ(微小ギャップ)を有する方式の帯電ローラに用いる帯電クリーニングローラである。
図7に示す帯電ローラ31Bは、図6のものと同一である。一方、本第2実施例の帯電クリーニングローラ133は、ローラ軸方向長さを延長して、帯電ローラ31B両端のスペーサ部材34,34に当接するだけのローラ長さを有している。そして、帯電クリーニングローラ133両端部に設けた高摩擦係数部133a,133aが帯電ローラのスペーサ部材34,34と接触するように、高摩擦係数部133a,133aを設けている。なお、クリーニングローラの構成自体は第1実施例と同じく、芯金部材上にメラミン系化合物を含む発泡体により円筒形状に形成するとともに、その発泡体上に樹脂等をディッピングもしくはスプレー塗工によって付着させ、両端部の高摩擦係数部33aを設けている。中央部分がクリーニング部133bであり、高摩擦係数部133aが画像領域外に設けられることも同様である。
【0042】
本第2実施例の帯電クリーニングローラ133は、第1実施例の帯電クリーニングローラ33と同様に帯電ローラ31Bが回転した際に線速差無しに連れ回ることができ、汚染物の刷り込み作用を生じることがなく、クリーニング対象のローラ部材表面を良好にクリーニングすることができる。また、帯電ローラのスペーサ部材34部にほこり等の異物が付着したとしても、その異物は帯電クリーニングローラ133の高摩擦係数部133a,133aに付着するので、帯電ギャップ(微小ギャップ)Gが変動することがなく、帯電ローラの帯電性能を維持できることによって高品位の画像を長期にわたって安定して形成することが可能となる。
【0043】
以下、図2のプロセスカートリッジ200に搭載した他のモジュール等についての説明を記載する。
図8は、プロセスカートリッジ枠体210の構造を示す斜視図である。
【0044】
プロセスカートリッジ枠体210は、図示手前側の側板220(第1側板)から奥側の側板250(第2側板)まで感光体10の長手方向に一体的に設けられ、帯電モジュール30が取り付けられる位置決め板211、および潤滑剤塗布装置設置部270で構成される。第1側板220は、感光体10のフランジ13(図9)から突出した感光体の回転軸14(図9)を軸支するための軸受244、現像モジュール50を装着するガイド溝223、現像モジュール50を固定する固定穴225,226が設けられている。また、この第1側板220は、後述するクリーニング手段の保持板21を当接する当接部としての第1当接面221が設けられ、第2側板250には同じく第2当接面251が設けられている。
【0045】
図9は、感光体10の前側を示す斜視図である。
円筒状の像担持体である感光体10は、円筒内部の両端にフランジ13、15が設けられ、両フランジを貫通する回転軸14が設けられている。
【0046】
図10は、感光体の感光層の構造を示す模式図である。感光体10は、円筒状のアルミニウム基板11上に感光層12を設ける。感光体10の基板11は、例えば、アルミニウム、銅、鉄等の金属又はこれらの合金を押し出し、引き抜きなどの加工して円筒状の素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した円筒状ドラムに形成される。感光層12の構造は、電荷発生物質を主成分とする層である
【0047】
感光層12は、電荷発生層121と発生した電荷を感光体表面又は基板11に輸送する電荷輸送層122で構成される。電荷発生層121は、電荷発生物質を必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。電荷発生層121には、公知の電荷発生材料を使用することが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、フタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用いられる。中でもアゾ顔料及び/又はフタロシアニン顔料が有効に用いられる。
【0048】
また、電荷輸送層122は、電荷輸送物質及び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。電荷輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレンを挙げることができる。また、感光層12を保護するために、保護層123が感光層12の上に設けられることもある。保護層123にはその他、耐摩耗性を向上する目的でフィラーを添加することもできる。特に、フィラーの硬度の点からは、この中でも無機材料を用いることが有利である。特に、シリカ、酸化チタン、アルミナが有効に使用できる。
【0049】
図11は、感光体クリーニングモジュール20の概略構成を示す、(a)は外観斜視図であり、(b)は断面図である。
図11に示すように、クリーニングモジュール20は、クリーニング手段であるクリーニングブレード22、これを保持する保持板21、感光体から回収したトナーが飛散しないようハウジング26内をシールする入り口シール23、回収されたトナーを収納するハウジング26、ハウジング26内に回収されたトナーを画像形成装置本体120内まで搬送する搬送オーガ25が設けられている。なお、保持板21は、長手方向の略中間位置において、ネジ27によりハウジング26を固定している。
【0050】
また、保持板21の両側には位置決めガイド28として、当接面221、251に設けられる位置決め用の棒状の突起に対応する穴部281と固定ネジ用の穴282が設けられている。なお、位置決めには、これに限定するものではなく、例えば、弾性を有する部材を穴又は窪み状にした部分に押し当てるものでもよい。また、固定には、ネジに限定するものではなく、棒状の突起にEリング等を用いてもよい。
【0051】
図12は、クリーニングブレード22の配置状態を模式的に示す概略図である。
保持板21へのクリーニングブレード22の固着は、(a)に示すように、クリーニングブレード22を保持する保持板21に対して、保持板21を当接する当接面221が同一方向に配設される。しかし、(b)に示すように、クリーニングブレード22を保持する保持板21に対して、保持板21を当接する当接面221が反対方向となるように配設しても良い。しかしながら、本実施形態では(a)に示すクリーニングブレード22の固着方向を採用することにより、クリーニングブレードを固着する保持板21の厚さの変動によってクリーニングブレード22の感光体10に当接する状態が変動を無視することができ、その分クリーニングブレード22の当接状態の精度を高めることができる。
【0052】
ここでは、クリーニング手段であるクリーニングブレード22を感光体10に当接する保持板21の両端を保持する当接部を面として形成された当接面221とした。しかしながら、この構成に限らず、クリーニング手段を感光体10へ当接状態を決定できるものであれば当接部の形状には限定されないことは明白である。
【0053】
また、クリーニングブレード22の材質は、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等を含むエラストマーを用いる。特に、ウレタンエラストマーが、耐摩耗性、耐オゾン性、耐汚染性の観点から好ましい。また、保持板21は、クリーニングブレード22を感光体上に圧接させることによる撓りを抑えて精度良く当接させるため、その断面はL字形状とされている。また、その材質は、厚み2.0mmのSUS鋼板によりなり、強度を持たせている。なお、保持板21は、鉄板、アルミニウム板、リン青銅等の銅板を用いてもよい。また、クリーニングブレード22の保持板21への固着は、保持部21に接着剤を塗布し貼り合わせ加熱又は加圧して接着している。しかしながら、両面テープや接着剤による固定なども適宜採用できる。
【0054】
図13は、クリーニングブレードの当接条件を示す概略図である。本実施形態のクリーニングブレード22の当接方式は、感光体の回転方向に対してブレードをカウンターに当接するカウンター方式を採用するが、回転方向に対してブレードを順方向に当接するトレーリング方式であってもよい。特に、カウンター方式が好ましく、感光体10に対するクリーニング性が高い。また、クリーニングブレード22は、硬度(JIS―A)が、60〜85°の範囲が好ましい。硬度が60°未満ではクリーニングブレード22の変形が大きくトナー等のクリーニングが困難になり、硬度が85°を越えると感光体10の摩耗が大きくなり、画像形成装置の寿命を短くする。
【0055】
さらに、クリーニングブレード22の当接条件のうち当接圧は、10〜60gf/cmの範囲にあることが好ましい。当接圧が10gf/cm未満では粒径が2μm未満のトナーのクリーニングが困難であり、60gf/cmを越えるとクリーニングブレード22先端がめくれたりやバウンディングが生じやすくなり、ビビリ等のクリーニング不良が生じやすくなって、クリーニング性が低下する。クリーニングブレードの弾性率は4.5〜10MPa、クリーニングブレード22の自由長は5〜12mm、クリーニングブレード22の厚さは1〜2mm、当接角度は5〜25度、食い込み量は0.1〜2.0mmが好ましい。クリーニングブレード22の当接角度は、当接位置の接線から5〜25°以下の範囲になることが好ましい。当接角度が5°未満ではトナーのすり抜けによるクリーニング不良が発生しやすく、25°を越えるとクリーニング時にブレードまくれが生じることがある。
【0056】
クリーニングブレード22の感光体10への食い込み量は、0.1〜2.0mmの範囲にあることが好ましい。0.1mm未満では、クリーニングブレード22と感光体10の接触する面積が小さく、トナーがすり抜けるクリーニング不良が生じ、2.0mmを越えると感光体10との摩擦力が大きくなりブレードめくれやバウンディングが生じやすくなる。また、ブレードの振動による鳴き、ビビリ等のクリーニング不良が生ずる。
【0057】
図14は、現像モジュールを示す概略図である。また、その断面図は図2に示される。これらの図に示すように、現像モジュール50内には、感光体10に近接するように配置されている現像剤担持体である現像スリーブ51、プロセスカートリッジ200の外部に設けられたトナーボトルおよび供給手段から現像剤が収納されている現像モジュール50にトナーを補給する図示しない補給口、補給されたトナーを磁性キャリアと混合・攪拌する混合スクリュー53,54、現像スリ−ブ51に供給された現像剤の量を規制する規制部材55が配置されている。
【0058】
また、図14に示すように、現像モジュール50は、現像スリーブ51を回転させる回転軸511、プロセスカートリッジ200に装着するときの位置決めのために現像モジュール本体の上下に突起状に設けたガイド521,522、搬送時における現像剤を外部への漏洩を防止する仕切板561、仕切板561によって仕切って現像剤を収納する現像剤収納部56を設けている。現像剤を収納する現像剤収納部56に設けた仕切板561で封止することで搬送時における現像剤の漏洩を防止し、最初の使用時に、この仕切板561を引いてはずすことで、開封されて、現像剤収納部56から混合・攪拌スクリュー53へ現像剤を供給する。
【0059】
現像スリーブ51では、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂などの非磁性体を円筒形に形成してなる現像スリーブが回転駆動機構によって回転することで、内部に設けられた磁極によって現像剤が搬送されるようになっている。現像剤の搬送方向における現像領域の上流側部分に配置されている規制部材55によって、現像剤チェーン穂の穂高さ、即ち、現像スリーブ51上の現像剤量を規制する。なお、現像剤は、磁性キャリアとトナーによる二成分現像剤の他、磁性一成分現像剤、非磁性一成分現像剤を適宜選択して使用することができ、この場合、現像スリーブの仕様は変えることで対応することができる。
【0060】
図15は、現像モジュールをプロセスカートリッジに位置決め固定する面板を示す概略図である。面板240は、感光体10の回転軸14を支持する軸受244の外周に嵌合し、感光体の軸に対して位置決めされる穴部241、現像モジュール50の現像スリーブ51のシャフト511が挿入される挿入部242、面板240をプロセスカートリッジ枠体210の側板220に固定するネジ用の穴243が設けられている。
【0061】
図16は、プロセスカートリッジ枠体前側の側板に対し、面板により現像モジュールを位置決めしたときの状態を示す図である。感光体10の回転軸14は、図16に示すように、プロセスカートリッジ枠体210の側板220に設けられた軸受244を貫通することで感光体10の回転軸14が位置決めされている。面板240は、当該軸受244の外周に位置決めの穴部241が嵌合し、かつ現像スリーブ51のシャフト511に挿入部242が挿入されることにより、感光体10の回転軸14と現像スリーブ51の位置が決定される。このように位置決めがなされた後、固定穴225、226からそれぞれ現像モジュール50のガイド521、522が固定され、現像モジュール50の枠体への固定が行われる。
【0062】
図17は、プロセスカートリッジの組み立て図である。
図17に示すように、プロセスカートリッジ枠体210に、側板220に設ける軸受244に感光体10のシャフト14を挿入し、さらに、第2側板250の軸受254に感光体10のシャフト14を挿入して固定する。さらに、クリーニングブレード22を保持する保持板21に設けるガイド部28をプロセスカートリッジ枠体210の側板220と第2側板250に設けられる第1当接面221、第2当接面251にそれぞれ位置決めして取り付ける。これによって、少ない部品で精度の高い位置決め、ねじれ、たわみの発生の少ない取付が可能になる。
【0063】
以下、各モジュール、部分の取付について詳述する。
図18は、第2側板に感光体を装着し、枠体奥側に取り付けた状態を示す図である。感光体10の回転軸14は、第2側板250の軸受254に挿通されて位置決めされた後、カップリング141が回転軸14の端部に取り付けられる。カップリング141は、プロセスカートリッジ200の装着時に、画像形成装置100本体側に設けられた駆動手段(図示しない)に係合し、感光体10が回転駆動される。また、クリーニングモジュール20は、側板250の第2当接面251に保持板21が当接され、上述したとおりガイド281によりガイドされ、固定穴282により固定される。
【0064】
さらに、現像モジュール50は、シャフト支持部253から現像スリーブ51のシャフト511が挿入し、側板250との固定がされる。上述したとおり、第1側板220に設けられた第1当接面221と、第2側板250に設けられた第2当接面251とには、クリーニングモジュール20の保持板21を固定すべく、位置決めのための突起とネジ用の穴とが設けられる。従って、保持板21はプロセスカートリッジの両端側、つまりできるだけ長手方向に距離をもって支持できるので、保持板21を安定的に保持でき、保持板21に取り付けられたクリーニングブレード22と感光体10上への当接状態を精度良く取り付けることができる。
【0065】
また、感光体10の回転軸14を支持する軸受244、254は、それぞれ第1当接面221、および第2当接面251の幅内であって、かつ、その近傍にあり、保持板21を軸受244、254に向かって固定される。従って、保持板21と軸受に支持された感光体の回転軸に対する距離、および角度の精度を高めることができ、結果的に、保持板21により保持されるクリーニングブレード22と感光体10との当接状態を精度よく取り付けることができる。また、上述したとおり、保持板21に強度の高い材料(本実施形態では厚さ2.0mmの鋼板)を使用することにより精度を高めることに寄与する。
【0066】
また、保持板21は金属製にして剛性を大きくすることが好ましい。これによって、第1側板220と第2側板250と、プロセスカートリッジ枠体210等の寸法のくるいから、クリーニングブレード22の保持板21を両端で固定したときに生ずるねじれ、たわみを規制することができる。また、このように、剛性の高い保持板21によりクリーニングモジュール20をプロセスカートリッジ200に取り付けた後、現像モジュール50、帯電モジュール30を取り付けるようにすれば、クリーニングモジュール20の取り付けによりねじれ、たわみの影響が低減されているため、結果的に、現像モジュール50、帯電モジュール30の取り付けを高精度に行うことができる。
【0067】
図19は、潤滑剤の塗布装置を装着した状態示す斜視図である。
図2及び図19に示すように、潤滑剤の塗布装置70は、クリーニングモジュール20とは別個に設けられ、固形潤滑剤73、固形潤滑剤73を感光体10上へ供給するブラシ等により形成された供給部材72、更に感光体10上の薄膜化する膜形成部材である塗布ブレード71により構成されている。潤滑剤としては、例えば、オレイン酸鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、リノレン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類や、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロルエチレン、ジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−オキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素系樹脂が挙げられる。特に、感光体10の摩擦を低減する効果の大きい脂肪酸金属塩であって、脂肪酸としてステアリン酸、金属として亜鉛、又はカルシウムを用いるステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムが一層好ましい。
【0068】
図20は、プロセスカートリッジ奥側に配設された駆動系のギヤ列を示す概略図である。
上述したとおり、感光体10は画像形成装置本体から回転駆動される。感光体10に設けられた感光体ギア10aの回転は、搬送オーガギア25a、25b、25cにより伝達されて搬送オーガ25を回転する。搬送オーガ25は回転駆動されることにより、クリーニングモジュール20のハウジング26内に回収された回収トナーをプロセスカートリッジ外に搬送する。さらに、感光体ギア10aの回転は、伝達ギア72a,72bにより伝達されて供給部材72(図19)を回転駆動することにより、感光体10表面に潤滑剤を供給する。さらに、感光体ギア10bの回転は、図示しない伝達ギアを介して帯電ローラ31の奥側端部に装着されたギア41(図3)に伝達されて帯電ローラ31を回転駆動することにより、感光体10表面に均一に帯電を行う。
【0069】
また、この他に、プロセスカートリッジ200には、検知手段としては、プロセスカートリッジ200内の温湿度を検知するための温湿度センサ、感光体10の電位を検知する電位センサ、現像後の感光体10上の現像されたトナー量を検知するトナー濃度センサを設けることができる。さらに、例えば、転写前除電装置、クリーニング前除電装置を設けてもよい。本例のプロセスカートリッジ200は、少なくとも、感光体10と帯電モジュール30とが一体に支持されて、画像形成装置100に着脱可能なプロセスカートリッジ200である。 本発明のプロセスカートリッジ200では、帯電ローラ表面への汚染物の刷り込みが生じず、良好な帯電性のもと高品位の画像を長期にわたって安定して形成することができる。また、感光体10と帯電モジュール30との間隙の精度を高くすることで、オゾン、放電生成物の発生を抑えることで、感光体10の寿命を延ばすことができる。また、クリーニングブレード22の取付精度を高くすることができ、クリーニング性を向上させ、クリーニング不良の発生を遅らすことができる。さらに、クリーニングブレード22の装着の精度を高くして歪みを少なくすることで、他のプロセスモジュールの装着における精度を高めることができ、現像モジュール50の装着、また、感光体10と現像モジュール50との間隙の精度を高くすることができ、高品位の画像を得ることができる。また、クリーニングブレード21の装着時におけるねじれを防止することで、画像形成時におけるブレードのめくれ、ビビリ等の異常音の発生を抑えることができる。また、本発明の画像形成装置100では、このようなプロセスカートリッジ200を用いることで、高品位の画像を長期にわたって安定して供給することができる。
【0070】
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、クリーニングローラの芯金部材は金属に限らず、剛性のある適宜な材料を使用可能である。また、クリーニング部(実施例ではメラニン発泡体)を構成する素材も適宜なものを使用可能である。また、高摩擦係数部の材料も適宜なものを使用可能である。さらに、実施例ではクリーニング対象であるローラ部材を帯電ローラとして説明したが、本発明によるローラクリーニング部材は帯電ローラのクリーニングに限定されるものではなく、適宜なローラ部材のクリーニングに用いることができるものである。
【0071】
プロセスカートリッジに搭載するモジュール等も任意である。また、像担持体(感光体)としてはドラム状に限らず、ベルト状の像担持体も使用可能である。
また、画像形成装置の作像部の構成も任意であり、タンデム式における各色作像ユニットの配置順などは任意である。また、タンデム式に限らず、一つの感光体の周囲に複数の現像装置を配置したものや、リボルバ型現像装置を用いる構成も可能である。また、3色のトナーを用いるフルカラー機や、2色のトナーによる多色機、あるいはモノクロ装置にも本発明を適用することができる。もちろん、画像形成装置としては複写機に限らず、プリンタやファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明に係るローラクリーニング部材を備える画像形成装置の一例であるフルカラー複合機の概略を示す断面構成図である。
【図2】プロセスカートリッジの構成を示す断面図である。
【図3】帯電モジュールの斜視図である。
【図4】帯電モジュールの側面図である。
【図5】感光体と帯電手段の接触部を模式的に示した側面図である。
【図6】帯電ローラの構成が異なる例を示す側面図である。
【図7】ローラクリーニング部材の第2実施例を示す側面図である。
【図8】プロセスカートリッジ枠体の構造を示す斜視図である。
【図9】感光体の前側を示す斜視図である。
【図10】感光体の感光層の構造を示す模式図である。
【図11】感光体クリーニングモジュールの概略構成を示す外観斜視図及び断面図である。
【図12】クリーニングブレードの配置状態を模式的に示す概略図である。
【図13】クリーニングブレードの当接条件を示す概略図である。
【図14】現像モジュールを示す概略図である。
【図15】現像モジュールをプロセスカートリッジに位置決め固定する面板を示す概略図である。
【図16】プロセスカートリッジ枠体前側の側板に対し、面板により現像モジュールを位置決めしたときの状態を示す図である。
【図17】プロセスカートリッジの組み立て図である。
【図18】第2側板に感光体を装着し、枠体奥側に取り付けた状態を示す図である。
【図19】潤滑剤の塗布装置を装着した状態示す斜視図である。
【図20】プロセスカートリッジ奥側に配設された駆動系のギヤ列を示す概略図である。
【符号の説明】
【0073】
10 像担持体
20 クリーニングモジュール
30 帯電モジュール
31,31B 帯電ローラ
33,133 帯電クリーニングローラ
33a,133a 高摩擦係数部
33b,133b クリーニング部
34 スペーサ部材
35 支持部材
37 軸受
39 帯電ハウジング
40 光書き込み装置
50 現像モジュール
70 潤滑剤塗布装置
100 画像形成装置
200 プロセスカートリッジ
G 帯電ギャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性を有するローラ状に構成され、クリーニング対象であるローラ部材に接触してローラ部材の表面をクリーニングするクリーニング部材であって、
当該クリーニング部材の両端部の表面が高摩擦係数部として設けられていることを特徴とするクリーニング部材。
【請求項2】
当該クリーニング部材の母体がメラミン系化合物を含む発泡体で形成されており、その両端部にディッピングにより前記高摩擦係数部を形成することを特徴とする、請求項1に記載のクリーニング部材。
【請求項3】
当該クリーニング部材の母体がメラミン系化合物を含む発泡体で形成されており、その両端部にスプレー塗工により高摩擦係数部を形成することを特徴とする、請求項1に記載のクリーニング部材。
【請求項4】
像担持体への電荷付与手段として帯電ローラを用いる帯電装置であって、前記帯電ローラのクリーニング部材として請求項1〜3のいずれか1項に記載のクリーニング部材を備えることを特徴とする帯電装置。
【請求項5】
前記クリーニング部材の高摩擦係数部が、前記帯電ローラの画像領域外に相当する位置に設けられていることを特徴とする、請求項4に記載の帯電装置。
【請求項6】
前記帯電ローラは、前記帯電ローラと像担持体との間に微小ギャップを形成させるギャップ形成部を有することを特徴とする、請求項4又は5に記載の帯電装置。
【請求項7】
前記クリーニング部材の高摩擦係数部が、前記ギャップ形成部に当接していることを特徴とする、請求項6に記載の帯電装置。
【請求項8】
少なくとも像担持体と請求項4〜7のいずれか1項に記載の帯電装置とを搭載することを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項9】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のクリーニング部材または請求項4〜7のいずれか1項に記載の帯電装置あるいは請求項8に記載のプロセスカートリッジを備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−288643(P2009−288643A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−142771(P2008−142771)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】