説明

ゲームシステム

【課題】新たな特徴を有するゲームシステムの提供。
【解決手段】ゲームシステムは、複数のゲーミングマシンと共通ディスプレイとを備える。また、前記ゲームシステムは、プロセッサを有しており、当該プロセッサは、所定のゲーミングマシンのディスプレイの画像演出、及び、前記共通ディスプレイ上の画像演出を連動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のゲーミングマシンと共通ディスプレイとを備えるゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
エンターテインメント性を高めるために、所定の条件を満たした場合に画像演出を行うゲーミングマシンが存在する。例えば、下記特許文献1においては、所定の条件を満たした場合に、LCD上で画像演出が行われる点が開示されている。
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0192090号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プレイヤを惹きつけるために、新たな特徴を有するゲーミングマシンが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面である請求項1に係る発明は、ゲームシステムであって、複数のゲーミングマシン、共通ディスプレイ、プロセッサ、からなり、前記複数のゲーミングマシンのそれぞれは、ディスプレイを有し、前記プロセッサは、所定の前記ゲーミングマシンのディスプレイ上の画像演出と前記共通ディスプレイ上の画像演出とを連動させることを特徴とする。
【0006】
また、本発明の一側面である請求項2に係る発明は、ゲームシステムであって、複数のゲーミングマシン、共通ディスプレイ、プロセッサ、からなり、前記複数のゲーミングマシンのそれぞれは、ディスプレイを有し、前記プロセッサは、(a)前記複数のゲーミングマシンの中から所定の条件を満たしたゲーミングマシンを特定し、(b)前記特定したゲーミングマシンのディスプレイ上の画像演出と前記共通ディスプレイ上の画像演出とを連動させることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一側面である請求項3に係る発明は、請求項2のゲームシステムであって、前記所定の条件は、プログレッシブボーナスの当選であることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一側面である請求項4に係る発明は、請求項3のゲームシステムであって、前記当選したプログレッシブボーナスのジャックポット量に対応する画像が、前記特定したゲーミングマシンのディスプレイ上に表示されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一側面である請求項5に係る発明は、ゲームシステムであって、複数のゲーミングマシン、共通ディスプレイ、プロセッサ、からなり、前記複数のゲーミングマシンのそれぞれは、ディスプレイ及びコントローラを有し、前記ディスプレイは、複数のシンボルを表示し、前記コントローラは、以下の処理を行う(a)単位ゲームの開始を受け付け、(b)前記単位ゲームの開始を受け付けたことを条件に、前記複数のシンボルの可変表示を行い、(c)前記単位ゲームのゲーム結果として、前記ディスプレイに複数のシンボルを表示し、(d)前記ディスプレイに表示されたシンボルに基いて、所定の条件を満たしたか否かを判断する、前記プロセッサは、(e)前記複数のゲーミングマシンの中から所定の条件を満たしたゲーミングマシンを特定し、(f)前記特定したゲーミングマシンのディスプレイ上の画像演出と上記共通ディスプレイ上の画像演出とを連動させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一側面である請求項6に係る発明は、請求項5のゲームシステムであって、前記所定の条件は、プログレッシブボーナスの当選であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一側面である請求項7に係る発明は、請求項6のゲームシステムであって、前記当選したプログレッシブボーナスのジャックポット量に対応する画像が、前記特定したゲーミングマシンのディスプレイ上に表示されることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一側面である請求項8に係る発明は、ゲームシステムであって、複数のゲーミングマシン、共通ディスプレイ、プロセッサ、からなり、前記複数のゲーミングマシンのそれぞれは、ディスプレイ及びコントローラを有し、前記ディスプレイは、複数のビデオリール及びそのビデオリールに描かれた複数のシンボルを表示し、前記コントローラは、以下の処理を行う(a)単位ゲームの開始を受け付け、(b)前記単位ゲームの開始を受け付けたことを条件に、前記複数のビデオリールの回転及び停止を行い、(c)前記単位ゲームのゲーム結果として、前記ディスプレイに複数のシンボルを表示し、(d)前記ディスプレイに表示されたシンボルに基いて所定の条件を満たしたか否かを判断する、前記プロセッサは、(e)前記複数のゲーミングマシンの中から所定の条件を満たしたゲーミングマシンを特定し、(f)前記特定したゲーミングマシンのディスプレイ上の画像演出と上記共通ディスプレイ上の画像演出とを連動させることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一側面である請求項9に係る発明は、請求項8のゲームシステムであって、前記所定の条件は、プログレッシブボーナスの当選であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の一側面である請求項10に係る発明は、請求項9のゲームシステムであって、前記当選したプログレッシブボーナスのジャックポット量に対応する画像が、前記特定したゲーミングマシンのディスプレイ上に表示されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、エンターテインメント性が高まり、プレイヤを惹きつけることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
[第1実施形態]
以下、本発明に係るゲームシステムについて、システム3に具体化した第1実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。また、本発明に係るゲーミングマシンについて、スロットマシン1に具体化した第1実施形態に基き図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0017】
本実施形態に係るシステム3は、複数のスロットマシン1とサーバ2から構成される。また、複数のスロットマシン1の上にメインディスプレイ5が設置されている。そして、所定のスロットマシン1のアッパーディスプレイ13及びロウアーディスプレイ14と、メインディスプレイ5との間で連動した画像演出が行われる(図1参照)。
【0018】
まず、システム3の概略構成について説明する。図2は本実施形態に係るシステム3の概略構成図である。
図2に示すように、本実施形態のシステム3は、複数のスロットマシン1とサーバ2とから構成される。複数のスロットマシン1及びサーバ2は、遊技店内に設置される。それぞれのスロットマシン1とサーバ2とは、ネットワーク4を介して通信可能に接続されている。
【0019】
ネットワーク4は、双方向通信が可能な通信回線によって構成される。そして、スロットマシン1とサーバ2とはネットワーク4を介して様々な遊技に係る情報の送受信を行う。例えば、スロットマシン1でベット操作が行われた際には、ベット情報がスロットマシン1からサーバ2に送信される。ここで、ベット情報には、ベット量とベットされたスロットマシン1を識別するための情報とが含まれる。
【0020】
また、スロットマシン1がプログレッシブボーナスに当選した場合には、当選情報がスロットマシン1からサーバ2に送信される。ここで、当選情報には、当選したプログレッシブボーナスを識別するための情報と、当選したスロットマシン1を識別するための情報とが含まれる。また、当選したプログレッシブボーナスに対応するジャックポット量が、サーバ2から当選したスロットマシン1に送信される。
【0021】
さらに、スロットマシン1のボーナストリガーが成立したときには、トリガー成立情報が、スロットマシン1からサーバ2に送信される。ここで、トリガー成立情報には、ボーナストリガーが成立したことを示す情報が含まれる。また、ボーナストリガーが成立したスロットマシン1を識別するための情報が含まれてもよい。
【0022】
また、プログレッシブボーナスに当選したことを示す当選通知情報が、サーバ2からプログレッシブボーナスに当選したスロットマシン1に送信される。ここで、当選通知情報には、当選したプログレッシブボーナスの種類を示すための情報、及び、当選したプログレッシブボーナスに対応するジャックポットのジャックポット量も含まれる。
【0023】
サーバ2は、メインディスプレイ5を備えている。メインディスプレイ5は、各スロットマシン1で遊技を行う全てのプレイヤから視認可能な位置に設置される。サーバ2は、3種類のジャックポット(「MEGAジャックポット」、「MAJORジャックポット」、「MINORジャックポット」)のための記憶領域を備えている。メインディスプレイ5には、各ジャックポットのジャックポット量を間接的に報知するための3匹の魚が表示される(図1参照)。また、それぞれのスロットマシンに対応する釣り人が表示される。さらに、複数の釣り人、及び、複数の釣り人が乗っているボートが表示される。なお、図1の表示内容画像は単なる一例である。
【0024】
図3に、スロットマシン1の外観図を示す。それぞれのスロットマシン1は、識別番号を有している。この識別番号は、例えば、スロットマシン1が備えている所定の記憶媒体に記憶されている。また、この識別番号を用いることによって、サーバ2は、接続されているスロットマシン1を識別することができる。
【0025】
図3に示すように、スロットマシン1は、キャビネット12を有している。スロットマシン1は、種々の遊技情報を表示するために、アッパーディスプレイ13、ロウアーディスプレイ14をキャビネット12の前面に備えている。アッパーディスプレイ13は、キャビネット12の上部に設置されている。ロウアーディスプレイ14は、キャビネット12の下部に設置されている。
【0026】
アッパーディスプレイ13は、例えば、液晶ディスプレイで構成されている。ロウアーディスプレイ14は、例えば、液晶ディスプレイで構成されている。ロウアーディスプレイ14には、例えば、3列のリール表示部101〜103を有する。リール表示部101〜103を用いて通常ゲームが行われる。通常ゲームでは、それぞれのリール表示部において、シンボル列の可変表示及び停止表示が行われる。なお、シンボル列の数は可変である。
【0027】
ロウアーディスプレイ14の前面には、タッチパネル15が設けられている。プレイヤは、タッチパネル15を操作して各種の指示を入力することができる。
アッパーディスプレイ13、ロウアーディスプレイ14は、上述したとおり液晶ディスプレイで構成されるが、本実施形態はこれに限定されない。すなわち、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、LEDディスプレイ、その他公知の表示装置であってもよい。
【0028】
また、本実施形態のスロットマシン1を、メカニカルリールと、メカニカルリールの前面に配置された透明液晶表示装置とからなるハイブリッド型のスロットマシンとしてもよい。この場合、メカニカルリールに描かれた図柄は、透明液晶表示装置を介して視認される。また、透明液晶表示装置には、メカニカルリールの数と等しい表示窓を設け、当該表示窓を通じてメカニカルリールに描かれた図柄を視認できるよう構成することが望ましい。なお、以下の説明においては、主に、ビデオリールを用いたスロットマシンについて説明を行うが、本発明が、適用可能な限度においてメカニカルリールを用いたスロットマシンにも適用可能であることはもちろんである。
【0029】
ロウアーディスプレイ14の下側には、操作テーブル16が手前側に突出されて設けられている。操作テーブル16には、両替ボタン、払い戻しボタン、ヘルプボタン、BETボタン、及び、スタートボタン23などの各種操作ボタン17が配置されている。これらのボタンの配置位置は任意である。また、必要に応じて、前記ボタンの一部を削除してもよいし、新たなボタンを追加、置換してもよい。また、操作テーブル16には、コイン投入部18、紙幣投入部19が配置されている。
【0030】
また、キャビネット12の下部には、コイン払出口20と、コイン受け部21が形成されている。コイン払出口20は、両替ボタンや払い戻しボタンの入力により、コインが払い出される部分である。そして、コイン受け部21は、コイン払出口20から払い出されたコインを受ける部分である。コイン払出口20の内部には、センサ等より構成されるコイン検出部が配置されている。コイン検出部は、コイン払出口20から払い出されるコインの枚数を検出する。
【0031】
次に、本実施形態のスロットマシン1の制御系について図面を参照しつつ基づき説明する。図4は本実施形態に係るスロットマシン1の制御系を示すブロック図である。
【0032】
図4に示すように、スロットマシン1の制御系は、基本的にマザーボード40とゲーミングボード50から構成されている。
ゲーミングボード50は、内部バスによって互い接続されたCPU51、ブートROM52、ROM55、カードスロット53S、ICソケット54Sを備えている。カードスロット53Sは、メモリカード53に対応している。ICソケット54Sは、GAL(Generic Array Logic)54に対応している。
【0033】
メモリカード53は、不揮発性メモリで構成されており、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラム(以下、ゲームプログラム等という)が記録された記録媒体である。また、カードスロット53Sは、メモリカード53を挿抜可能なように構成され、例えば、IDEバスによってマザーボード40に接続されている。従って、メモリカード53に記憶されているゲームプログラム等の書き換えを行うことで、スロットマシン1で行われる遊技の種類や内容を変更することができる。
【0034】
また、別のゲームプログラム等が記憶されているメモリカード53と交換することで、スロットマシン1で行われる遊技の種類や内容を変更することも可能である。
なお、ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラムや遊技中に出力される画像データや音データ、報知用データとしての画像データや音データ等が含まれている。
【0035】
GAL54は、OR固定型アレイ構造を有するPLDの一種である。GAL54は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えていて、入力ポートに所定のデータが入力されると、該データに対応したデータを出力ポートから出力する。この出力ポートから出力されたデータが上述したペイアウト率設定用データである。
【0036】
ICソケット54Sは、GAL54を着脱可能なように構成されていて、PCIバスによってマザーボード40に接続されている。従って、GAL54の書き換えやGAL54自体の交換を行うことにより、GAL54から出力されるペイアウト率設定用データを変更することができる。
【0037】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ブートROM、ROM55が、PCIバスによってマザーボード40に接続されている。PCIバスは、マザーボード40とゲーミングボード50との間の信号伝達を行う。また、マザーボード40からゲーミングボード50への電力供給を行う。ROM55には、国識別情報及び認証プログラムが記憶される。ブートROM52には、予備認証プログラム及びCPU51が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
【0038】
認証プログラムは、ゲームプログラム等を認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。認証プログラムは、認証取込処理の対象となるゲームプログラム等の改竄チェックの手順に沿って記述されている。予備認証プログラムは、上述した認証プログラムを認証するためのプログラムであり、認証処理の対象となる認証プログラムの改竄チェックの手順に沿って記述されている。
【0039】
次に、マザーボード40について説明する。マザーボード40は、市販の汎用マザーボード(パーソナルコンピュータの基本部品を実装したプリント配線板)を用いて構成され、メインCPU41、ROM42、RAM43、通信インターフェイス44とを備えている。
【0040】
ROM42は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU41により実行されるBIOS等のプログラム等が記憶されている。メインCPU41によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われ、メモリカード53に記憶されているゲームプログラム等の取込処理がゲーミングボード50を介して開始される。
【0041】
RAM43は、メインCPU41が作動する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。また、RAM43は、ゲーミングボード50を介して読み出される認証プログラム、ゲームプログラム等の各種プログラムや、プレイヤが現在所有するクレジット数等の各種情報を記憶することができる。
【0042】
また、通信インターフェイス44は、ネットワーク4を介してサーバ2との通信を行うための通信装置である。スロットマシン1は、通信インターフェイス44を介してサーバ2との間で通信する。
【0043】
また、マザーボード40には、後述する本体PCB(Printed Circuit Board)60及びドアPCB80が、夫々USBによって接続されている。さらに、マザーボード40には、電源ユニット45が接続されている。電源ユニット45からマザーボード40に電力が供給されると、マザーボード40のメインCPU41が起動される。さらに、PCIバスを介してゲーミングボード50に電力が供給され、CPU51が起動される。
【0044】
本体PCB60及びドアPCB80には、メインCPU41に対する入力信号を発生させる機器や装置と、メインCPU41からの制御信号により動作が制御される機器や装置とが接続されている。メインCPU41は、メインCPU41に入力された入力信号に基づいて、RAM43に記憶されたゲームプログラム等を実行する。そして、所定の演算処理を行うことにより、演算結果のRAM43への記憶や各機器や装置に対する制御処理を行う。
【0045】
本体PCB60には、サブCPU61、ホッパー66、コイン検出部67、グラフィックボード68、スピーカ31、タッチパネル15、紙幣識別器22が接続されている。
【0046】
タッチパネル15は、ロウアーディスプレイ14の前面に配置され、プレイヤにより接触された部分の座標位置を特定し、特定した座標位置情報に基づいてプレイヤがどこに触れたか、さらに、触れた箇所がどの方向に移動したのかを判別することができる。
【0047】
ホッパー66は、キャビネット12内に設置されていて、メインCPU41からの制御信号に基づいて、所定数のコインをコイン払出口20からコイン受け部21に払い出す。コイン検出部67は、コイン払出口20の内部に配設され、コイン払出口20から所定枚数のコインが払い出されたことを検出すると、メインCPU41に入力信号を出力する。
【0048】
グラフィックボード68は、メインCPU41からの制御信号に基づいて、アッパーディスプレイ、ロウアーディスプレイにおける画像表示を制御する。
【0049】
また、グラフィックボード68は、後述する連動画像演出時においては、サーバ2より送信された制御信号に基いて、アッパーディスプレイ13及びロウアーディスプレイ14の制御を行う。
【0050】
ここで、グラフィックボード68は、制御信号に基づいて画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。また、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、ゲームプログラム内に含まれている。
【0051】
また、紙幣識別器22は、紙幣やバーコード付チケットの適否を識別するとともに正規の紙幣やバーコード付チケットをキャビネット12内に受け入れる。紙幣識別器22は、正規の紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に基づいてメインCPU41に対して入力信号を出力する。また、正規のバーコード付チケットに記録されているコインの枚数に基づいてメインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0052】
一方、ドアPCB80には、操作ボタン17、コイン識別器18S、コインカウンタ21C、冷陰極管81が接続されている。操作ボタン17には、スタートボタン23に対応するスタートスイッチ23S、チェンジボタン24に対応するチェンジスイッチ24S、CASHOUTボタン25に対応するCASHOUTスイッチ25S、1−BETボタン26に対応する1−BETスイッチ26S、最大BETボタン27に対応する最大BETスイッチ27Sが設けられている。各スイッチは、対応するボタンがプレイヤによって操作されたとき、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0053】
コインカウンタ21Cは、コイン投入部18の内部に設けられていて、プレイヤによってコイン投入部18に投入されたコインの適否を識別する。正規のコイン以外のものは、コイン払出口20から排出され、正規のコインを検出したときには、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0054】
コイン識別器18Sは、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ18Cによって正規のコインとして認識されたコインを、スロットマシン1内に設置されたキャッシュボックス(図示せず)又はホッパー66に振り分ける。冷陰極管81は、ロウアーディスプレイ14及びアッパーディスプレイ13の背面側に設置されており、メインCPU41からの制御信号に基づいて点灯し、バックライトとして機能する。
【0055】
続いて、本実施形態のサーバ2の制御系の構成について図5に基づき説明する。図5は第1実施形態に係るサーバ2の制御系を示すブロック図である。
【0056】
図5に示すように、サーバ2の制御系は、内部バスによって互い接続されたCPU91、ROM92、RAM93と、グラフィックボード94、サーバ通信インターフェイス95とを備えている。
【0057】
ROM92は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなる。種々のプログラム、恒久的なデータが記憶されている。
【0058】
RAM93は、CPU91の実行時に用いられるデータ、プログラムが記憶される。また、RAM93には、第1ジャックポット記憶エリア96、第2ジャックポット記憶エリア97、第3ジャックポット記憶エリア98が設けられている。第1ジャックポット記憶エリア96には、「MEGAジャックポット」のジャックポット量が記憶される。第2ジャックポット記憶エリア97には、「MAJORジャックポット」のジャックポット量が記憶される。第3ジャックポット記憶エリア98には、「MINORジャックポット」のジャックポット量が記憶される。
【0059】
MEGAプログレッシブボーナスに当選すると、MEGAジャックポットのジャックポット量に対応するクレジットが払い出される。MAJORプログレッシブボーナスに当選すると、MAJORジャックポットのジャックポット量に対応するクレジットが払い出される。MINORプログレッシブボーナスに当選すると、MINORジャックポットのジャックポット量に対応するクレジットが払い出される。
【0060】
CPU91は、スロットマシン1からベット情報を受信すると、第1〜第3ジャックポット記憶エリア96〜98に記憶されているジャックポット量を読み出し、スロットマシン1でベットされたクレジットの所定割合(例えば、1%)を加算した後に再度格納する。
【0061】
グラフィックボード94は、制御信号に基づいて、メインディスプレイ5における画像表示を制御する。具体的には、「MEGAジャックポット」、「MAJORジャックポット」、「MINORジャックポット」のジャックポット量を間接的に報知する魚、複数の釣り人、複数の釣り人が乗ったボート(図1参照)を表示するように制御される。
【0062】
グラフィックボード94は、制御信号に基づいて画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。尚、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、ROM92内に含まれている。
【0063】
図6は、複数のスロットマシン1とメインディスプレイ5との位置関係を示している。図6に示すように、1つのメインディスプレイ5が複数のスロットマシン1の上に設置されている。
【0064】
本実施形態のスロットマシン1において実行されるメイン制御プログラムについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。図7は、メイン制御プログラムのフローチャートである。なお、スロットマシン1には、既にゲーミングボード50のカードスロット53Sにメモリカード53が差し込まれ、ICソケット54SにGAL54が取り付けられているものとする。
【0065】
まず、電源ユニット45において電源スイッチの投入(電源の投入)が行われると、マザーボード40、ゲーミングボード50をそれぞれ起動し、S1の認証読取処理が実行される。この認証読取処理において、マザーボード40、ゲーミングボード50は、それぞれ別個の処理を並行して行う。
【0066】
ゲーミングボード50では、CPU51が、ブートROM52に格納されている予備認証プログラムの読み出しを行い、その読み出した予備認証プログラムに従い、マザーボード40への取込前に予め認証プログラムの改竄が行われていないことを確認及び証明する予備認証を行う。
一方、マザーボード40では、メインCPU41が、ROM42に格納されているBIOSを実行して、BIOSに組み込まれている圧縮データをRAM43に展開し、RAM43に展開されたBIOSの実行と、各種周辺装置の診断と初期化を行う。
【0067】
その後、メインCPU41は、ROM55に格納されている認証プログラムを読み出し、カードスロット53Sに差し込まれているメモリカード53に格納されているゲームプログラム等が改竄されていないことを確認及び証明する認証を行う。この認証処理が正常に終了すると、メインCPU41は、認証対象となった(認証された)ゲームプログラム等をRAM43に書き込み、ペイアウト率設定用データ及び国識別情報を取得する。
上述した処理を行った後、メインCPU41は、認証読取処理を終了する。
【0068】
その後、S2において、メインCPU41は、前記S1の認証読取処理で認証されたゲームプログラム等をRAM43より順次読み出して実行し、メイン遊技処理を行う。このメイン遊技処理を実行することにより、第1実施形態に係るスロットマシン1でのゲームが行われる。そして、メイン遊技処理は、スロットマシン1に電源が供給されている間、繰り返し実行される。
【0069】
次に、それぞれのスロットマシン1が実行するメイン遊技処理について図面を参照しつつ説明する。図8は、メイン遊技処理のフローチャートである。フローチャートを実行するためのプログラムは、スロットマシン1が備えているROM42及びRAM43に記憶されている。そして、メインCPU41によって実行される。
【0070】
S11において、スタート受付処理が行われる。スタート受付処理では、所定の初期設定が行われた後、ベット数等の設定が行われる。また、プレイヤにより、コイン投入部18からコインの投入が行われる。また、操作ボタン17を用いたベット操作が行われる。コイン投入部18から投入されたコインの枚数及び操作ボタン17を用いたベット操作をそれぞれ検知する。
【0071】
S12において、スタートボタン23が操作されたか否かについての判断を行う。スタートボタン23が操作されたか否かは、スタートスイッチ23Sからの入力信号を受信したか否かに基づいて判断を行う。
スタートボタン23が操作されていないと判断した場合(S12:NO)は、再びスタート受付処理に戻る。この時、ベット数の修正等の操作が可能である。一方、スタートボタン23が入力されたと判断した場合(S12:YES)は、設定されたベット数を、所有するクレジット数から減算すると共に、ベット情報としてRAM43に格納する。その後、S13に進む。
【0072】
S13において、通常ゲームが行われる。通常ゲームでは、例えば、シンボル表示部101〜103上でシンボル列が可変表示したあと、停止表示される。そして、停止したシンボルの組み合わせに基いて賞が付与される。通常ゲームとして、公知の種々のゲームを実行することができる。また、ゲーム結果に基いて所定の賞が付与される。その後、S14に進む。
【0073】
S14において、プログレッシブボーナストリガーが成立したか否かが判断される。プログレッシブボーナストリガーが成立したか否かは、S13で停止表示されたシンボルの組合せが所定の条件を満たすか否かで判断することができる。MEGAプログレッシブボーナス、MAJORプログレッシブボーナス、MINORプログレッシブボーナスのいずれかに当選した場合に、プログレッシブボーナストリガーが成立する。
【0074】
プログレッシブボーナストリガーが成立したと判断した場合は(S14:YES)、S15に進む。一方、プログレッシブボーナストリガーは成立していないと判断した場合は(S14:NO)、メイン遊技処理を終了する。
【0075】
S15において、当選情報送信処理が実行される。当選情報送信処理においては、サーバ2に対し、上述した当選情報が送信される。その後、S16に進む。
【0076】
S16において、連動画像演出処理を行う。画像連動処理の詳細については後述する。
【0077】
次に、サーバ2において実行されるサーバ通常処理について説明する。図9は、サーバ通常処理のフローチャートである。図9に示すフローチャートを実行するためのプログラムは、サーバ2が備えているROM92及びRAM93に記憶されている。そして、CPU91によって実行される。
【0078】
S21において、接続されているいずれかのスロットマシン1から、当選情報を受信したか否かを判断する。当選情報を受信していないと判断した場合は(S21:NO)、処理はS21で待機することになる。
【0079】
当選情報を受信したと判断した場合は(S21:YES)、S22に進む。このとき、受信した当選情報に基いて、プログレッシブボーナスに当選したスロットマシン1を特定することができる。S22において、連動画像演出処理を行う。
【0080】
図8のS16、及び、図9のS22で実行される画像連動処理について詳細に説明する。この処理は、スロットマシン1とサーバ2とが、プロセス間通信を行うことによって実現することができる。この処理は、主に、サーバ2が備えるCPU91によって実行されるものである。具体的には、CPU91が、グラフィックボード94及びグラフィックボード68に所定の制御信号を送信することでメインディスプレイ5、アッパーディスプレイ13、ロウアーディスプレイ14の画像演出を制御する。
【0081】
図10は、通常のゲーム時におけるメインディスプレイ5及びスロットマシン1のアッパーディスプレイ13及びロウアーディスプレイ14における画像表示の一例である。図10に示されるように、それぞれのスロットマシン1のアッパーディスプレイ13には、釣り人が表示されている。また、ロウアーディスプレイ14には、シンボル列表示部が表示されている。また、メインディスプレイ5には、複数の釣り人、魚、ボートが表示されている。
【0082】
メインディスプレイ5に表示される魚は3種類である。また、それぞれ魚の周囲には、対応するジャックポット名とジャックポット量が表示されている。
【0083】
図11は、ジャックポットと魚との対応関係を示している。メインディスプレイ5に表示される魚の大きさが、対応するジャックポット量に応じて変更するよう制御してもよい。
【0084】
また、それぞれのスロットマシン1のアッパーディスプレイ13には、釣り人が表示されている。アッパーディスプレイ13に表示される釣り人は、メインディスプレイ5に表示される釣り人と対応づけられている。
【0085】
以下、図10に示される一番左のスロットマシン1(以下、「スロットマシンA」という。)が、MINORプログレッシブボーナスに当選した場合の画像演出について説明する。このケースでは、図8のS15において、スロットマシンAは、サーバ2に対し、スロットマシンAがMINORプログレッシブボーナスに当選したことを示す当選情報を送信する。サーバ2は、図9のS22において、この当選情報を受信すると、スロットマシンAに対して、連動画像演出処理を行うことを指示する信号を送信する。
【0086】
これにより、図1に示すように、スロットマシンAのロウアーディスプレイ14の画像が切り替わる。具体的には、メインディスプレイ5の一部(点線で示す)に表示されている画像内容が、スロットマシンAのロウアーディスプレイ14に表示されることになる。これにより、ロウアーディスプレイ14の画像内容は、メインディスプレイ5の一部の画像内容と連動することになる。
【0087】
したがって、図12に示すように、メインディスプレイ5上の魚が移動すると、それ伴って、スロットマシンAのロウアーディスプレイ14の画像内容も変化することになる。
【0088】
また、この時点では、スロットマシンAを使用しているプレイヤは、3つのプログレッシブボーナスのうちどのプログレッシブボーナスに当選したかについては判別することはできない。
【0089】
その後、スロットマシンAのロウアーディスプレイ14では、当選したプログレッシブボーナスに対応づけられている魚が、スロットマシンAに対応づけられている釣り人が有する餌を食べる画像演出が行われる(図13参照)。
【0090】
その後、スロットマシンAのアッパーディスプレイ13では、魚を釣り上げる画像演出が行われる(図14参照)。また、スロットマシンAのロウアーディスプレイ14では、プログレッシブボーナスに当選したことを示す情報が表示される(図14参照)。図14においては、スロットマシンAのロウアーディスプレイ14は、MINORプログレッシブボーナスに当選していること、及び、MINORジャックポットのジャックポットが量が25クレジットであることを知らせている。
このとき、メインディスプレイ5においても、スロットマシンAのアッパーディスプレイ13に表示されている釣り人が魚を釣り上げる画像演出が行われるので、他のプレイヤ及び観客に対しても、スロットマシンAのプレイヤがプログレッシブボーナスに当選したことを報知することができる。
【0091】
そして、スロットマシンAにおいては、MINORジャックポットのジャックポット量(25クレジット)の払い出しが行われる。また、当選したプログレッシブボーナスに対応するジャックポットのジャックポット量は、初期値に設定される。
【0092】
ジャックポット量の払い出しが終了すると、スロットマシンAのアッパーディスプレイ13及びロウアーディスプレイ14の画像は、通常ゲーム時の画像表示に変更される(図10参照)。
【0093】
以上のとおり、第1実施形態においては、プログレッシブボーナスに当選したスロットマシン1のアッパーディスプレイ13及びロウアーディスプレイ14と、メインディスプレイ5とで連動した画像演出が行われるので、新たな興趣を提供することができる。また、画像演出を連動させるための処理は、主に、サーバ2のCPU91で実行されるため、各スロットマシン1の処理負担が増大することを防ぐことができる。
【0094】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。スロットマシン1において実行されるメイン制御プログラムは、第1実施形態のメイン制御プログラムと同じであるので説明を省略する。
第2実施形態におけるメイン遊技処理について図面を参照しつつ説明する。図15は、メイン遊技処理のフローチャートである。S31〜S33の処理は、上述した図8のS11〜13の処理と同じであるので説明を省略する。
【0095】
S34において、ボーナストリガー抽選処理が実行される。ボーナストリガーに成立したか否かは、抽選で決定される。このとき、ボーナストリガーが成立する確率は適宜設定可能である。また、ペイアウト率、ベット量に応じて可変にしてもよい。なお、ボーナストリガー抽選処理は、所定のタイミングで実行されるよう構成してもよい。
【0096】
S35において、ボーナストリガーが成立したか否かを判断する。ボーナストリガーが成立したと判断した場合は(S35:YES)、S36に進む。ボーナストリガーが成立していないと判断した場合は(S35:NO)、S37に進む。
【0097】
S36において、サーバ2に対し、ボーナストリガーが成立したことを示すトリガー成立情報を送信する。このとき、ボーナストリガーが成立したスロットマシン1を識別するための識別信号を含ませてもよい。
【0098】
S37において、サーバ2から割り込み信号を受信したか否かを判断する。図16に示すフローチャートにおいては、この処理は、S36の後で行われるが、この処理の実行タイミングは適宜設定可能である。
【0099】
割り込み信号を受信したと判断した場合は(S37:YES)、S38に進む。割り込み信号を受信していないと判断した場合は(S37:NO)、メイン遊技処理を終了する。
【0100】
S38において、割り込み信号を受信したことを示す確認信号を、サーバ2に送信する。その後、S39に進む。S39の連動画像演出処理は、サーバ2から処理開始信号の受信に基いて実行が開始される。連動画像演出処理の詳細については、後述する。
【0101】
次に、サーバ2において実行されるサーバ通常処理について図面を参照しつつ説明する。図16は、サーバ通常処理のフローチャートである。S41において、いずれかのスロットマシン1からトリガー成立情報を受信したか否かを判断する。トリガー成立情報を受信していないと判断した場合は(S41:NO)、処理はS41で待機することになる。一方、トリガー成立情報を受信したと判断した場合は(S41:YES)、S42に移行する。
【0102】
S42において、ボーナス抽選処理が実行される。ボーナス抽選処理では、サーバ2に接続されているスロットマシン1のうち、どのスロットマシン1がプログレッシブボーナスに当選するかを抽選する。また、3つのプログレッシブボーナスのうち、どのプログレッシブボーナスに当選するかを抽選する。
【0103】
このとき、それぞれのスロットマシン1におけるプログレッシブボーナスの当選確率は、等しく設定してもよい。このとき、図10に示す例(すなわち、4台のスロットマシン1が接続されている)においては、それぞれのスロットマシン1におけるプログレッシブボーナスの当選確率は、25%となる。また、ボーナストリガーが成立したスロットマシン1におけるプログレッシブボーナスの当選確率を高く設定してもよい。このとき、当選確率は適宜設定可能である。ボーナス抽選処理が終了した後、S43に移行する。
【0104】
S43において、接続されているスロットマシン1に対して、連動画像演出処理を実行することを示す割り込み信号を送信する。このとき、プログレッシブボーナスに当選したスロットマシン1に対しては、上述した当選通知情報も送信する。その後、S44に進む。
【0105】
S44において、割り込み信号を送信したスロットマシン1からの確認信号を受信したか否かを判断する。すべてのスロットマシン1から確認信号を受信したと判断した場合は(S44:YES)、S45に進む。一方、少なくとも1つのスロットマシンから確認信号を受信していないと判断した場合は(S44:NO)、すべてのスロットマシン1から確認信号を受信するまで、処理を待機する。
【0106】
S45において、連動画像演出処理の開始を指示する処理開始信号を送信する。その後、連動画像演出処理を開始する。
【0107】
次に、図15のS39、及び、図16のS45で実行される連動画像演出処理について詳細に説明する。この処理は、主に、サーバ2が備えるCPU91によって実行されるものである。具体的には、CPU91が、グラフィックボード94及びグラフィックボード68に所定の制御信号を送信することでメインディスプレイ5、アッパーディスプレイ13、ロウアーディスプレイ14の画像演出を制御する。それぞれのスロットマシン1のアッパーディスプレイ13及びロウアーディスプレイ14の画像演出を制御するために、グラフィックボード68は、CPU91から送信された制御信号に基いて表示画像を制御する。
【0108】
通常ゲーム時における画像表示は、図10に示した画像表示と同じであるので説明を省略する。
【0109】
以下、図10に示されるスロットマシンAのボーナストリガーが成立し、左から2番目のスロットマシン1(以下、「スロットマシンB」という。)が、MINORプログレッシブボーナスに当選した場合の画像演出について説明する。
【0110】
このケースでは、図15のS36において、スロットマシンAは、サーバ2に対し、ボーナストリガーに当選したことを示すトリガー成立情報を送信する。サーバ2は、図16のS41において、トリガー成立情報を受信したと判断し、S42のボーナス抽選処理に進む。S42において、スロットマシンBがMINORプログレッシブボーナスに当選したことが抽選で決定される。所定の処理を実行した後、連動画像処理が開始される。
【0111】
これにより、図17に示すように、それぞれのスロットマシン1のロウアーディスプレイ14の画像が切り替わる。具体的には、メインディスプレイ5の一部(点線で示す)に表示されている画像内容が、それぞれのスロットマシン1のロウアーディスプレイ14に表示されることになる。これにより、ロウアーディスプレイ14の画像内容は、メインディスプレイ5の一部の画像内容と連動することになる。
【0112】
また、この時点では、それぞれのプレイヤは、どのスロットマシンにプログレッシブボーナスが当選したのか、及び、どのプログレッシブボーナスに当選したかについては判別することはできない。
【0113】
その後、スロットマシンAのロウアーディスプレイ14に表示されているMINORプログレッシブボーナスに対応付けられている魚が、スロットマシンBのアッパーディスプレイ13の釣り人が有する餌を食べる画像演出が行われる(図18参照)。
【0114】
その後、スロットマシンBのアッパーディスプレイ13では、魚を釣り上げる画像演出が行われる(図19参照)。また、スロットマシンBのロウアーディスプレイ14では、プログレッシブボーナスに当選したことを示す情報が表示される(図19参照)。図19においては、スロットマシンBのロウアーディスプレイ14は、MINORプログレッシブボーナスに当選していること、及び、MINORジャックポットのジャックポット量が25クレジットであることを知らせている。
このとき、メインディスプレイ5においても、スロットマシンBのアッパーディスプレイ13に表示されている釣り人が魚を釣り上げる画像演出が行われるので、他のプレイヤ及び観客に対しても、スロットマシンBのプレイヤがプログレッシブボーナスに当選したことを報知することができる。
【0115】
そして、スロットマシンBにおいては、受信した当選通知信号に基いて、MINORジャックポットのジャックポット量(25クレジット)の払い出しが行われる。また、当選したプログレッシブボーナスに対応するジャックポットのジャックポット量には初期値が設定される。
【0116】
ジャックポット量の払い出しが終了すると、それぞれのスロットマシン1のアッパーディスプレイ13及びロウアーディスプレイ14の画像は、通常ゲーム時の画像表示に変更される(図10参照)。
【0117】
上述したとおり、第2実施形態においては、ボーナストリガーが成立したスロットマシンとプログレッシブボーナスに当選するスロットマシンが異なることがありうる。また、ボーナストリガーはランダムに成立する。プログレッシブボーナスに係る連動画像処理がランダムに発生するので、新たな興趣を提供することができる。また、画像演出を連動させるための処理は、主に、サーバ2のCPU91で実行されるため、各スロットマシン1の処理負担を増大することを防ぐことができる。
【0118】
[第3実施形態]
上述した第2実施形態においては、各スロットマシン1では、ボーナストリガーが成立したか否かを抽選していた。また、サーバ2において、どのスロットマシン1がプログレッシブボーナスに当選するかを抽選し、また、どのプログレッシブボーナスに当選するかを抽選で決定していた。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【0119】
以下、本発明の第3実施形態について説明する。スロットマシン1において実行されるメイン制御プログラムは、第2実施形態のメイン制御プログラムと同じであるので説明を省略する。
第3実施形態におけるメイン遊技処理について図面を参照しつつ説明する。図20は、第3実施形態のメイン遊技処理のフローチャートである。S51〜S53、及び、S57〜S59の処理は、上述した第2実施形態の図15のS31〜S33、及び、S37〜S39の処理と基本的に同じであるので説明を省略する。
【0120】
S54において、プログレッシブボーナストリガー抽選処理が実行される。プログレッシブボーナスが成立したか否かは、抽選で決定される。このとき、プログレッシブボーナスが成立する確率は適宜設定可能である。また、ペイアウト率、ベット量に応じて可変にしてもよい。なお、プログレッシブボーナストリガー抽選処理は、所定のタイミングで実行されるよう構成してもよい。
【0121】
また、プログレッシブボーナスに成立する場合は、どのプログレッシブボーナスに当選するかについても抽選を行う。このとき、3つのプログレッシブボーナス(MEGAプログレッシブボーナス、MAJORプログレッシブボーナス、MINORプログレッシブボーナス)のうち、どのプログレッシブボーナスに当選するかを抽選する。その後、S55に進む。
【0122】
S55において、プログレッシブボーナストリガーに成立したか否かを判断する。プログレッシブボーナストリガーが成立したと判断した場合は(S55:YES)、S56に進む。プログレッシブボーナストリガーが成立していないと判断した場合は(S55:NO)、S57に進む。
【0123】
S56において、サーバ2に対し、プログレッシブボーナストリガーが成立したことを示すトリガー成立情報を送信する。このとき、トリガー成立情報には、プログレッシブボーナストリガーが成立したスロットマシン1を識別するための識別信号、及び、どのプログレッシブボーナスに当選するかを識別するための識別信号が含まれる。これにより、後述するサーバ2は、第2実施形態における図16のボーナス抽選処理(S42)を実行しない。すなわち、第3実施形態においては、第2実施形態におけるサーバ2が実行する処理の一部が、スロットマシン1で実行される。
【0124】
次に、第3実施形態のサーバ通常処理について図面を参照しつつ説明する。図21は、第3実施形態のサーバ通常処理のフローチャートである。S61、S63、S64の処理は、それぞれ、上述した第2実施形態の図16のS41、S44、S45の処理と基本的に同じであるので説明を省略する。
【0125】
また、第3実施形態においては、受信したトリガー成立情報に、プログレッシブボーナスに当選したスロットマシン1を識別するための識別信号、及び、どのプログレッシブボーナスに当選するかを識別するための識別信号が含まれる。そして、受信した識別信号に基いて、どのスロットマシン1がどのプログレッシブボーナスに当選したのかを特定することができる。そのため、上述した第2実施形態のボーナス抽選処理(図16のS42)は実行されない。
【0126】
また、S62において、接続されているスロットマシン1に対して、連動画像演出処理を実行することを示す割り込み信号を送信する。なお、プログレッシブボーナスに当選したスロットマシン1に対して、当選したプログレッシブボーナスに対応するジャックポットのジャックポット量を示す情報を送信する。
【0127】
次に、図20のS59、及び、図21のS64で実行される連動画像演出処理について詳細に説明する。この処理は、主に、サーバ2が備えるCPU91によって実行されるものである。CPU91における処理は、上述した第2実施形態と基本的に同じであるので説明を省略する。
また、通常ゲーム時における画像表示は、図10に示した画像表示と同じであるので説明を省略する。
【0128】
以下、図10に示されるスロットマシンAのプログレッシブボーナストリガーが成立し、かつ、MINORプログレッシブボーナスに当選した場合の画像演出について説明する。
【0129】
このケースでは、図20のS56において、スロットマシンAは、サーバ2に対し、プログレッシブボーナストリガーが成立したことを示すトリガー成立情報を送信する。サーバ2は、図21のS61において、トリガー成立情報を受信したと判断する。また、トリガー成立情報には、どのプログレッシブボーナスに当選したかを示す識別情報が含まれているので、この識別信号を利用することにより、当選したプログレッシブボーナスを特定することができる。所定の処理を実行した後、連動画像演出処理が開始される。
【0130】
これにより、図17に示すように、それぞれのスロットマシン1のロウアーディスプレイ14の画像が切り替わる。具体的には、メインディスプレイ5の一部(点線で示す)に表示されている画像内容が、それぞれのスロットマシン1のロウアーディスプレイ14に表示されることになる。これにより、ロウアーディスプレイ14の画像内容は、メインディスプレイ5の一部の画像内容と連動することになる。
【0131】
また、この時点では、それぞれのプレイヤは、どのスロットマシンにプログレッシブボーナスが当選したのか、及び、どのプログレッシブボーナスに当選したかについては判別することはできない。
【0132】
その後、スロットマシンAのロウアーディスプレイ14に表示されているMINORプログレッシブボーナスに対応付けられている魚が、スロットマシンAのアッパーディスプレイ13の釣り人が有する餌を食べる画像演出が行われる(図22参照)。
【0133】
その後、スロットマシンAのアッパーディスプレイ13では、魚を釣り上げる画像演出が行われる(図23参照)。また、スロットマシンAのロウアーディスプレイ14では、プログレッシブボーナスに当選したことを示す情報が表示される(図23参照)。図23においては、スロットマシンAのロウアーディスプレイ14は、MINORプログレッシブボーナスに当選していること、及び、MINORジャックポットのジャックポット量が25クレジットであることを知らせている。
このとき、メインディスプレイ5においても、スロットマシンAのアッパーディスプレイ13に表示されている釣り人が魚を釣り上げる画像演出が行われるので、他のプレイヤ及び観客に対しても、スロットマシンAのプレイヤがプログレッシブボーナスに当選したことを報知することができる。
【0134】
そして、スロットマシンAにおいては、MINORジャックポットのジャックポット量(25クレジット)の払い出しが行われる。また、当選したプログレッシブボーナスに対応するジャックポットのジャックポット量には初期値が設定される。
【0135】
ジャックポット量の払い出しが終了すると、それぞれのスロットマシン1のアッパーディスプレイ13及びロウアーディスプレイ14の画像は、通常ゲーム時の画像表示に変更される(図10参照)。
【0136】
上述したとおり、第3実施形態においては、スロットマシン1がプログレッシブボーナスに当選すると、この当選に係る画像演出が、当選したスロットマシン1及び接続された他のスロットマシン1のディスプレイ、及び、メインディスプレイ5上で連動して行われる。また、プログレッシブボーナストリガーはランダムに成立する。これにより、プログレッシブボーナスに係る連動画像処理がランダムに発生するので、新たな興趣を提供することができる。
【0137】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
【0138】
また、本発明は、カードゲームマシンに適用することができる。このケースでは、例えば、ポーカーゲーム等を行うカードゲームマシンにおいて、所定の条件を満たした場合に、連動画像処理が実行されるよう構成することができる。
【0139】
また、上述した処理を実行するための遊技方法としても本発明は実現可能である。さらに、当該遊技方法をコンピュータで実行させるためのプログラム、及び、そのプログラムが記録された記録媒体としても本発明は実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】本発明の一実施形態におけるメインディスプレイ、アッパーディスプレイ、ロウアーディスプレイの画像演出の一例を示した図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるゲームシステムの構成を示した図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるスロットマシンの外観を示した図である。
【図4】本発明の一実施形態におけるスロットマシンの制御系を示した図である。
【図5】本発明の一実施形態におけるサーバの制御系を示した図である。
【図6】本発明の一実施形態におけるスロットマシンとメインディスプレイとの位置関係を示した図である。
【図7】本発明の一実施形態におけるメイン制御処理のフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態におけるメイン遊技処理のフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態におけるサーバ通常処理のフローチャートである。
【図10】通常ゲームにおける、本発明の一実施形態に係るメインディスプレイ、アッパーディスプレイ、ロウアーディスプレイの画像表示の一例を示した図である。
【図11】本発明の一実施形態におけるメインディスプレイに表示される魚とジャックポットとの対応関係を示した図である。
【図12】本発明の一実施形態におけるメインディスプレイ、アッパーディスプレイ、ロウアーディスプレイの画像演出の一例を示した図である。
【図13】本発明の一実施形態におけるメインディスプレイ、アッパーディスプレイ、ロウアーディスプレイの画像演出の一例を示した図である。
【図14】本発明の一実施形態におけるメインディスプレイ、アッパーディスプレイ、ロウアーディスプレイの画像演出の一例を示した図である。
【図15】本発明の一実施形態におけるメイン遊技処理のフローチャートである。
【図16】本発明の一実施形態におけるサーバ通常処理のフローチャートである。
【図17】本発明の一実施形態におけるメインディスプレイ、アッパーディスプレイ、ロウアーディスプレイの画像演出の一例を示した図である。
【図18】本発明の一実施形態におけるメインディスプレイ、アッパーディスプレイ、ロウアーディスプレイの画像演出の一例を示した図である。
【図19】本発明の一実施形態におけるメインディスプレイ、アッパーディスプレイ、ロウアーディスプレイの画像演出の一例を示した図である。
【図20】本発明の一実施形態におけるメイン遊技処理のフローチャートである。
【図21】本発明の一実施形態におけるサーバ通常処理のフローチャートである。
【図22】本発明の一実施形態におけるメインディスプレイ、アッパーディスプレイ、ロウアーディスプレイの画像演出の一例を示した図である。
【図23】本発明の一実施形態におけるメインディスプレイ、アッパーディスプレイ、ロウアーディスプレイの画像演出の一例を示した図である。
【符号の説明】
【0141】
1 スロットマシン
2 サーバ
3 システム
5 メインディスプレイ
13 アッパーディスプレイ
14 ロウアーディスプレイ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の要件を含むゲームシステム
複数のゲーミングマシン、
共通ディスプレイ、
プロセッサ、からなり、
前記複数のゲーミングマシンのそれぞれは、ディスプレイを有し、
前記プロセッサは、所定の前記ゲーミングマシンのディスプレイ上の画像演出と前記共通ディスプレイ上の画像演出とを連動させる。
【請求項2】
以下の要件を含むゲームシステム
複数のゲーミングマシン、
共通ディスプレイ、
プロセッサ、からなり、
前記複数のゲーミングマシンのそれぞれは、ディスプレイを有し、
前記プロセッサは、
(a)前記複数のゲーミングマシンの中から所定の条件を満たしたゲーミングマシンを特定し、
(b)前記特定したゲーミングマシンのディスプレイ上の画像演出と前記共通ディスプレイ上の画像演出とを連動させる。
【請求項3】
請求項2のゲームシステムにおいて、
前記所定の条件は、プログレッシブボーナスの当選である。
【請求項4】
請求項3のゲームシステムにおいて、
前記当選したプログレッシブボーナスのジャックポット量に対応する画像が、前記特定したゲーミングマシンのディスプレイ上に表示される。
【請求項5】
以下の要件を含むゲームシステム
複数のゲーミングマシン、
共通ディスプレイ、
プロセッサ、からなり、
前記複数のゲーミングマシンのそれぞれは、ディスプレイ及びコントローラを有し、
前記ディスプレイは、複数のシンボルを表示し、
前記コントローラは、以下の処理を行う
(a)単位ゲームの開始を受け付け、
(b)前記単位ゲームの開始を受け付けたことを条件に、前記複数のシンボルの可変表示を行い、
(c)前記単位ゲームのゲーム結果として、前記ディスプレイに複数のシンボルを表示し、
(d)前記ディスプレイに表示されたシンボルに基いて、所定の条件を満たしたか否かを判断する、
前記プロセッサは、
(e)前記複数のゲーミングマシンの中から所定の条件を満たしたゲーミングマシンを特定し、
(f)前記特定したゲーミングマシンのディスプレイ上の画像演出と上記共通ディスプレイ上の画像演出とを連動させる。
【請求項6】
請求項5のゲームシステムにおいて、
前記所定の条件は、プログレッシブボーナスの当選である。
【請求項7】
請求項6のゲームシステムにおいて、
前記当選したプログレッシブボーナスのジャックポット量に対応する画像が、前記特定したゲーミングマシンのディスプレイ上に表示される。
【請求項8】
以下の要件を含むゲームシステム
複数のゲーミングマシン、
共通ディスプレイ、
プロセッサ、からなり、
前記複数のゲーミングマシンのそれぞれは、ディスプレイ及びコントローラを有し、
前記ディスプレイは、複数のビデオリール及びそのビデオリールに描かれた複数のシンボルを表示し、
前記コントローラは、以下の処理を行う
(a)単位ゲームの開始を受け付け、
(b)前記単位ゲームの開始を受け付けたことを条件に、前記複数のビデオリールの回転及び停止を行い、
(c)前記単位ゲームのゲーム結果として、前記ディスプレイに複数のシンボルを表示し、
(d)前記ディスプレイに表示されたシンボルに基いて所定の条件を満たしたか否かを判断する、
前記プロセッサは、
(e)前記複数のゲーミングマシンの中から所定の条件を満たしたゲーミングマシンを特定し、
(f)前記特定したゲーミングマシンのディスプレイ上の画像演出と上記共通ディスプレイ上の画像演出とを連動させる。
【請求項9】
請求項8のゲームシステムにおいて、
前記所定の条件は、プログレッシブボーナスの当選である。
【請求項10】
請求項9のゲームシステムにおいて、
前記当選したプログレッシブボーナスのジャックポット量に対応する画像が、前記特定したゲーミングマシンのディスプレイ上に表示される。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−95640(P2009−95640A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−65494(P2008−65494)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】