説明

コネクタロック

【課題】コネクタロックをコネクタポートに装着することにより施錠し、端末からの開錠信号により開錠し、不正開錠時には端末より警告を発するコネクタロックを提供する。
【解決手段】ロックガイド4のスプリングガイド部23にガイドスプリング12を取り付け、同時にヒンジガイド6のロックガイド取付孔24にロックガイド凸部22を係合する。端子回路アッシー9は、ヒンジガイド6とソレノイドアッシー8とスクリューA14によって共締めする。スライドプレート3はヒンジガイド6の後方より組込み、スプリング受部27とリリーススプリング11によりソレノイドアッシー8後部に配設し、ロックピン10にピンスプリング13を取付け、グリップ2のロックピンスイッチ部に配設し、コネクタアッシーをスクリューB15にて組み込まれた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、端末の盗難防止を目的とするUSBコネクタ及び汎用性コネクタに関し、コネクタロックをコネクタポートに装着することにより施錠し、端末からの開錠信号により開錠し、不正開錠時には端末より警告を発することを特徴とするコネクタロックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の端末の盗難防止に用いる錠前は、特許文献1は図20に示すように端末に係合させた金具と拘束コードを南京錠等にて連結することにより、盗難防止したものである。特許文献2においてはLANもしくは電話線コネクタにおける限定機能でありまた自動脱出機能を有していていない。特許文献3においてはコネクタポート側に機構部があめに既存のコネクタポートには対応できない。
【特許文献1】 特開平11−148262号公報
【特許文献2】 特開2005−332641号公報
【特許文献3】 特開2006−133920号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために以下のような問題点があった。
(イ)端末とは関連のない独立した錠前にて施錠するため端末上で開錠及び管理できない。
(ロ)LANもしくは電話線コネクタのような脱け防止機構のついた端子にしか対応できない。
(ハ)コネクタポートに機構があるため既存の端末には対応が不可能で改造が必要である。
(ニ)盗難及び不正開錠時に警告・連絡手段が無い。
本発明は以上の問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(イ)施錠対象端末のコネクタに設けられたコネクタポートに、コネクタヘッドを差し込んだ時に自動的に施錠しコネクタヘッドが抜けないようにする錠機構を設けたことを特徴とするコネクタロックであって、前記係止手段はコネクタヘッドをスライドプレート及び係止部材に分割することにより、スライドプレートがコネクタポート底面に当たるとスライドプレート及び係止部材のテーパ構造により係止部材が開口しコネクタポート内壁に圧着すると同時にスライドプレートにあるソレノイド勘合孔にソレノイドピンが挿入し施錠状態を維持するコネクタロック。
(ロ)(イ)と連動しグリップ部に開閉する閂機構を有することより収束コード着脱を容易にすることを特徴とするコネクタロックであって、前記構造手段は(イ)のスライドプレート後端にピンスプリング及びロックピンを配置し施錠時はスライドプレートが後端部に移動していてロックピンと接触しているのでロックピンは固定されるために収束コードは外す事ができなくなる、開錠時はスライドプレートが前端部にあるのでスプリングピンにて後方に押さえつけられているロックピンを前方に移動することにより容易に収束コード着脱が可能なコネクタロック。
(ハ)開錠時には施錠対象端末もしくは管理端末より開錠信号をコネクタ端子、回路より受信してソレノイドピンをソレノイド勘合孔より抜けてスライドプレートが自らコネクタポート底面を押すことにより自動的に脱出する(イ)及び(ロ)記載のコネクタロック。
(ニ)盗難等の不正開錠もしくは破壊行為によりコネクタロックを外した場合はコネクタポートより端末に異常信号を発信し、端末は導入されたソフトウェアにより警告を発生させることを特徴とし(イ)(ロ)及び(ハ)のいずれかの請求項を含むコネクタロック。
【発明の効果】
【0005】
(イ)コネクタヘッドに錠機構を装備することにより、コネクタポートに装着するだけで施錠状態となる。
(ロ)グリップ開口部にコネクタ錠機構に連動する閂機構を設けることにより、収束コードが簡単に装脱着が可能になる。
(ハ)開錠時には端末のソフトウェアの開錠信号により電気的に開錠し、コネクタポートより自ら脱出可能になる。
(ニ)本発明は既存コネクタポートの状態にて実施可能である。
(ホ)不正開錠・破壊行為にはソフトウェアを利用して端末もしくはメールにて警告を発することができる。
(ヘ)本発明は本来のコネクタ機能と同時装着可能であるために利便性の向上が向上する。
(ホ)既存の防犯装置との兼用にてより防犯性を高めることが可能である。
【発明を実施するための最良の例】
【0006】
【実施例1】
【0007】
この発明の一実施例を、説明する。
盗難防止のため図1に示すように端末35と机39をコネクタロック34と拘束コード37によって繋止する。
【0008】
図2及び図3に示すようにロックガイド4のスプリングガイド部23にガイドスプリング12を取り付け同時にヒンジガイド6のロックガイド取付孔24にロックガイド凸部22を係合する。端子回路アッシー9はヒンジガイド6とソレノイドアッシー8とスクリューA14によって共締めする。スライドプレート3はヒンジガイド6の後方より組込み、スプリング受部27とリリーススプリング11によりソレノイドアッシー8後部に配設する。上記組立をコネクタアッシー33とする。
【0009】
図2及び図4に示すようにロックピン10にピンスプリング13を取付けグリップ2のロックピンスイッチ部31に配設、コネクタアッシー33をスクリューB15にて組み込まれた構成とする。
【0010】
本実施例は以上のように構成されている、これを使用する場合、施錠時は次のようになる。
図5及び図6に示すように、コネクタヘッドを端末のコネクタポート部に挿しこむことによりコネクタポート部後端部底面にスライドプレート3が当たりさらに押し込むことによりスライドプレートテーパ部20がロックガイドテーパ部21を押し広げる。さらにスライドプレート3を押し込むことによりソレノイド勘合孔19にソレノイドピン29が挿入しロックガイド4がUSBポート部内壁に圧着しコネクタロックが施錠される。
またロックピン10は、スライドプレート3後端部のスプリング受部25が後退し固定されるために拘束コードの取り付け開口部16が閉鎖し拘束コード37の取り外しが不可能となる。
【0011】
開錠時は次のようになる。
図7及び図8に示すように、端末内ソフトウェアより開錠信号と電源が端子17を経由してリレー回路18に送られることによりソレノイドピン29がソレノイド勘合孔19より外れる事により、スライドプレート3後端部にあるリリーススプリング11がスライドプレートを押し出すことによりコネクタポートより自ら外れ開錠となる。
またロックピン10は、スライドプレート3後端部のスプリング受部25が前方に開放される。そこでロックピンスイッチ部31のボタン部30をOPEN方向に移動させることにより開口部16にあるロックピン10が開口状態になり拘束コード37の取り外しが可能となる。
【実施例2】
【0012】
実施例2では図9に示すようにグリップ3の開口部16を丸貫通孔16aにし収束コード取り付け閂機構を省略したものである。
【実施例3】
【0013】
実施例3では、図10及び図11に示すようにロッククロー5にガイドスプリング12を取着し同時に端子回路アッシー9aに配設する。端子回路アッシー9aとコネクタガイド7とソレノイドアッシー8とスクリューA14によって共締めする。スライドプレート3aはコネクタガイド7の後方より組込み、スプリング受部27とリリーススプリング11によりソレノイドアッシー8後部に配設する。上記組立をコネクタアッシー33aとする。
【0014】
図10及び図12に示すようにロックピン10にピンスプリング13を取着しグリップ2のロックピンスイッチ部31に配設し、コネクタアッシー33aをスクリューB15にて組み込まれた構成とする。
【0015】
実施例3では以上のように構成されている、これを使用する場合、施錠時は次のようになる。
図13及び図14に示すように、コネクタヘッドを端末のコネクタポート部に挿しこむことによりコネクタポート部後端部底面にスライドプレート3aが当たりさらに押し込むことによりスライドプレートテーパ部20aがロッククロー5を押し広げる。
さらにスライドプレート3aを押し込むことによりソレノイド勘合孔19にソレノイドピン29が挿入しロッククロー5を咬止しコネクタポート部内壁に係止しコネクタロックが施錠される。
またロックピン10は、スライドプレート3a後端部のスプリング受部25が後退し固定されるために拘束コードの取り付け開口部16が閉鎖し固定され拘束コード37の取り外しが不可能となる。
【0016】
開錠時は次のようになる。
図15及び図16に示すように、端末内ソフトウェアより開錠信号と電源がコネクタ端子17を経由してリレー回路18に送られることによりソレノイドピン29がソレノイド勘合孔19より外れる事により、スライドプレート3a後端部にあるリリーススプリング11がスライドプレート3aを押し出すことによりロッククロー5が自由状態になりコネクタポートより自ら外れ開錠となる。
またロックピン10は、スライドプレート3a後端部のスプリング受部25が前方に開放される。そこでロックピンスイッチ部31のボタン部30をOPEN方向に移動させることにより開口部16にあるロックピン10が開口状態になり拘束コード37の取り外しが可能となる。
【実施例4】
【0017】
実施例4では、USBコネクタを使用し圧着方向を横方向としたが、他の実施例では、各種コネクタ、各方向よりの圧着もしくは勘合孔でも良い。
【0018】
コネクタロックにおけるソフトウェアのフローチャート以下に示す。
施錠時は次のようになる。
コネクタロックにおけるソフトウェアの施錠フローチャートを図17に示す。
(イ)コネクタロックをコネクタポートに装着することによりコネクタロックが施錠すると同時にパソコンに施錠信号が送られる。
(ロ)パソコンに常駐しているソフトウェアより暗証の有無を確認する。
(ハ)暗証がある場合で暗証の変更意思の確認し変更しない場合施錠完了表示し終了する。
(ニ)暗証がある場合で暗証を変更する場合、既存の暗証の入力し正誤確認し正の場合新しい暗証を2度入力し新暗証にて施錠完了表示し終了する。
(ホ)暗証がない場合、暗証を2度入力し新暗証にて施錠完了表示し終了する。
【0019】
開錠時は次のようになる。
コネクタロックにおけるソフトウェアの開錠フローチャートを図18に示す。
(イ)ソフトウェアを起動する。
(ロ)コネクタロック挿入有無を確認し、挿入されていない場合挿入無表示し終了する。
(ハ)挿入されている場合、施錠状態を表示し、暗証入力要求する。
(ニ)暗証があっている場合、開錠表示とともに開錠信号をコネクタロックに送信する。
(ホ)コネクタロックソレノイド作動し開錠しソフトウェアを終了する。
(ヘ)暗証が異なる場合3回確認後異なる場合ソフトウェアを終了する。
【0020】
不正開錠は次のようになる。
コネクタロックにおけるソフトウェアの開錠フローチャートを図19に示す。
(イ)コネクタロックを無理やり外すことにより端末がコネクタ脱出信号を受信する
(ロ)端末がソフトウェアを起動し警告アラーム及びメールを発信する。
(ハ)暗証入力要求し暗証があっている場合アラーム終了、暗証合致メール発信しソフトウェアを終了する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】この発明を利用した端末盗難防止の実施例1を示す外観図である。
【図2】この発明の実施例1を示す外観図である。
【図3】この発明の実施例1を示す構成図である。
【図4】この発明の実施例1を示す組立図である。
【図5】この発明の実施例1の施錠状態を示す上面透視図である。
【図6】この発明の実施例1の施錠状態を示す側面透視図である。
【図7】この発明の実施例1の開錠状態を示す上面透視図である。
【図8】この発明の実施例1の開錠状態を示す側面透視図である。
【図9】この発明の実施例2を示す外観図である。
【図10】この発明の実施例3を示す外観図である。
【図11】この発明の実施例3を示す構成図である。
【図12】この発明の実施例3を示す組立図である。
【図13】この発明の実施例3の施錠状態を示す上面透視図である。
【図14】この発明の実施例3の施錠状態を示す側面透視図である。
【図15】この発明の実施例3の開錠状態を示す上面透視図である。
【図16】この発明の実施例3の開錠状態を示す側面透視図である。
【図17】この発明のソフト施錠状態を示すフローチャート図である。
【図18】この発明のソフト開錠状態を示すフローチャート図である。
【図19】この発明のソフト不正開錠状態を示すフローチャート図である。
【図20】従来の端末盗難防止の一実施例を示す外観図である。
【符号の説明】
【0022】
1 コネクタヘッド
2 2a グリップ
3 3a スライドプレート
4 ロックガイド
5 ロッククロー
6 ヒンジガイド
7 コネクタガイド
8 ソレノイドアッシー
9 9a 端子回路アッシー
10 ロックピン
11 リリーススプリング
12 ガイドスプリング
13 ピンスプリング
14 スクリューA
15 スクリューB
16 16a 開口部(丸貫通孔)
17 端子
18 リレー回路
19 ソレノイド勘合孔
20 20a テーパ部(スライドプレート)
21 テーパ部(ロックガイド)
22 ロックガイド凸部
23 スプリングガイド部
24 ロックガイド取付孔
25 スプリングガイド部
26 ねじ取付孔A
27 スプリング受部
28 ねじ取付孔B
29 ソレノイドピン
30 ボタン部
31 ロックピンスイッチ部
32 クロー孔
33 33a コネクタアッシー
34 34a コネクタロック
35 端末
36 南京錠
37 拘束コード
38 金具
39 机

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施錠対象端末のコネクタに設けられたコネクタポートに、コネクタヘッドを差し込んだ時に自動的に施錠しコネクタヘッドが抜けないようにする錠機構を設けたことを特徴とするコネクタロックであって、
前記係止手段はコネクタヘッドをスライドプレート及び係止部材に分割することにより、スライドプレートがコネクタポート底面に当たるとスライドプレート及び係止部材のテーパ構造により係止部材が開口しコネクタポート内壁に圧着すると同時にスライドプレートにあるソレノイド勘合孔にソレノイドピンが挿入し施錠状態を維持するコネクタロック。
【請求項2】
請求項1と連動しグリップ部に開閉する閂機構を有することより収束コード着脱を容易にすることを特徴とするコネクタロックであって、
前記構造手段は請求項1のスライドプレート後端にピンスプリング及びロックピンを配置し施錠時はスライドプレートが後端部に移動していてロックピンと接触しているのでロックピンは固定されるために収束コードは外す事ができなくなる、開錠時はスライドプレートが前端部にあるのでスプリングピンにて後方に押さえつけられているロックピンを前方に移動することにより容易に収束コード着脱が可能なコネクタロック。
【請求項3】
開錠時には施錠対象端末もしくは管理端末より開錠信号をコネクタ端子、回路より受信してソレノイドピンをソレノイド勘合孔より抜けてスライドプレートが自らコネクタポート底面を押すことにより自動的に脱出する請求項1または請求項2記載のコネクタロック。
【請求項4】
盗難等の不正開錠もしくは破壊行為によりコネクタロックを外した場合はコネクタポートより端末に異常信号を発信し、端末は導入されたソフトウェアにより警告を発生させることを特徴とし請求項1より請求項3のいずれかの請求項を含むコネクタロック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−59327(P2009−59327A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−252576(P2007−252576)
【出願日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【出願人】(507321392)株式会社UNANE (1)
【Fターム(参考)】