説明

コネクタ装置

【課題】ハウジングに配線板状部材が差し込まれるコネクタ装置であって、部品点数の低減と組立て作業工程の簡素化とを図ることができ、しかも、配線板状部材のハウジングからの抜脱を防ぐための係止及びその係止の解除を容易かつ確実に行えるものを提供する。
【解決手段】板状部材差込み部12が設けられたハウジング11と、ハウジング11の配線基板への取付けに供される取付部材15とを備え、取付部材15が、ハウジング11に配される基部16,基部16に設けられた基板連結部17,基部16からハウジング11内へと伸びる可動腕状部18,可動腕状部18に設けられてハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30を係止するロック部19、及び、可動腕状部18の端部に連結されてハウジング11の外部に臨む操作部20を、一体的に形成されたものとして含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の特許請求の範囲に記載された発明は、フレキシブル印刷配線基板(FPC)やフレキシブル平板状ケーブル(FFC)等の配線板状部材が装着されるもとで、その配線板状部材に設けられた接触端子部を他の配線基板に電気的に連結された状態のもとに維持するため、装着された配線板状部材に設けられた接触端子部に接触接続されるコンタクト及び装着された配線板状部材をその離脱を阻止すべく係止するロック部を備えたコネクタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の電子機器に実装される比較的小型なフレキシブル印刷配線基板やフレキシブル平板状ケーブル等の配線板状部材は、各種の電気部品が取り付けられる主配線基板への電気的連結が、当該主配線基板に電気的接続がなされて固定されるコネクタ装置が用いられて行われることが多いものとされる。このような配線板状部材の主配線基板への電気的連結にあたって用いられるコネクタ装置は、配線板状部材に設けられた接触端子部に接触接続される導電性のコンタクトを有していて、そのコンタクトを介して、配線板状部材に設けられた接触端子部を主配線基板に設けられた配線部における端子に電気的に接続する。
【0003】
従来提案されている、例えば、フレキシブル印刷配線基板とされる配線板状部材の主配線基板への電気的連結に用いられるコネクタ装置は、配線板状部材が差し込まれる板状部材差込み部が設けられたものとされて主配線基板に取り付けられる、例えば、絶縁材料によって形成されたハウジングを有したものとされ、そのハウジングに、配列配置されて設けられて主配線基板に設けられた配線端子に連結され、配線板状部材が板状部材差込み部を通じてハウジングに差し込まれたとき、ハウジング内において差し込まれた配線板状部材における複数の接触端子部に夫々接触接続される複数のコンタクトが備えられる。そして、複数のコンタクトが、配線板状部材に設けられた複数の接触端子部に夫々接触接続された状態におかれることにより、配線板状部材が、コネクタ装置を介して、主配線基板との電気的連結状態におかれる。
【0004】
このようなコネクタ装置には、配線板状部材のハウジングへの板状部材差込み部を通じた差込み方向がハウジングが取り付けられた主配線基板に実質的に平行となる水平差込み型のものと、配線板状部材のハウジングへの板状部材差込み部を通じた差込み方向がハウジングが取り付けられた主配線基板に実質的に直交することになる垂直差込み型のものとがある。コネクタ装置のハウジングは、通常、それが主配線基板に取り付けられる際に主配線基板に対接する基板対接端面部を有したものとされるが、水平差込み型のコネクタ装置にあっては、ハウジングに設けられた板状部材差込み部が、配線板状部材のハウジングへの差込みが基板対接端面部に実質的に平行な方向をもって行われるようにするものとされ、また、垂直差込み型のコネクタ装置にあっては、ハウジングに設けられた板状部材差込み部が、配線板状部材のハウジングへの差込みが基板対接端面部に実質的に直交する方向をもって行われるようにするものとされる。
【0005】
上述のような、水平差込み型のコネクタ装置及び垂直差込み型のコネクタ装置のいずれにあっても、例えば、フレキシブル印刷配線基板とされる配線板状部材が、主配線基板に取り付けられたハウジングに板状部材差込み部を通じて差し込まれて、ハウジングに配された複数のコンタクトが、ハウジング内において配線板状部材における複数の接触端子部に夫々接触接続され、それにより、配線板状部材がコネクタ装置を介して主配線基板との電気的連結状態におかれるにあたり、配線板状部材がハウジングから不所望に離脱するような事態が回避されなくてはならない。当然のことながら、ハウジングに配された複数のコンタクトがハウジング内において配線板状部材における複数の接触端子部に夫々接触接続された状態が適正に維持されるためには、ハウジングに板状部材差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材が、その状態を安定に維持することができ、ハウジングから不所望に抜脱されるような事態をまねかないものとされることが必要とされるのである。
【0006】
そのため、例えば、垂直差込み型のコネクタ装置に着目すると、板状部材差込み部が設けられたハウジングに、板状部材差込み部を通じて、ハウジングが取り付けられた主配線基板に実質的に直交する方向をもって差し込まれた配線板状部材を係止し、それにより、配線板状部材のハウジングからの不所望な抜脱を阻止するロック手段を備えたコネクタ装置が、従来提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
特許文献1に示される垂直差込み型のコネクタ装置(FPC/FFC用ロック機構付きコネクタ)にあっては、主配線基板(基板B)に取り付けられたハウジング(インシュレータ10)に、主配線基板に直交する方向(鉛直方向)に向けられた板状部材差込み部(FPC/FFC挿入穴11)が設けられており、その板状部材差込み部を通じて、配線板状部材(FPC/FFC20)がハウジングに主配線基板に直交する方向をもって差し込まれる。さらに、ハウジングには、その長手方向の両端部分に、一対の係止手段(ロックレバー15)が回動可能に軸着されている。一対の係止手段の夫々は、そのいずれの部分にも押圧力等の外力が作用していないとき主配線基板に平行に伸びる姿勢及び主配線基板に対して斜め方向に伸びる姿勢を夫々とる、水平部(15a )及び傾斜部(15b )を有している。水平部(15a )及び傾斜部(15b )は、係止手段をハウジングに軸着している軸(14)を挟んで配されており、軸(14)を中心にして一体的に回動できるものとされている。
【0008】
係止手段の傾斜部(15b )は、それに押圧力等の外力が作用していないときには、その先端部分がハウジングに設けられた板状部材差込み部内に置かれるようにされている。それにより、配線板状部材が板状部材差込み部を通じてハウジングに差し込まれる際には、先ず、差し込まれる配線板状部材の端部に設けられた一対の突起部(22)の各々によって係止手段の傾斜部(15b )が押圧され、係止手段の全体が、その傾斜部(15b )における先端部がハウジングに設けられた板状部材差込み部外に押し退けられるように回動せしめられる。
【0009】
続いて、配線板状部材がさらにハウジングに差し込まれて、配線板状部材の端部がハウジング内における正規の位置に到達するときには、配線板状部材の端部に設けられた突起部(22)が係止手段の傾斜部(15b )における先端部に対応する位置を通り越しており、係止手段の傾斜部(15b )が配線板状部材における突起部(22)による押圧を受ける状態から解放される。それにより、係止手段が、ハウジングに設けられた板状部材差込み部外に配されていた係止手段の傾斜部(15b )における先端部をハウジングに設けられた板状部材差込み部内に置くように復元回動して、その水平部(15a )及び傾斜部(15b )が夫々配線基板に平行に伸びる姿勢及び配線基板に対して斜め方向に伸びる姿勢をとる状態に戻る。
【0010】
このようにして、配線板状部材が板状部材差込み部を通じてハウジングに差し込まれたもとにあっては、ハウジングに設けられた板状部材差込み部内に置かれた係止手段の傾斜部(15b )における先端部が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材における突起部(22)が形成する段部(23)に係合する状態に置かれる。そのため、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に、それをハウジングから抜脱させる方向の不所望な外力が作用するときには、一対の係止手段の夫々の傾斜部(15b )における先端部が差し込まれた配線板状部材における一対の段部(23)の夫々を係止して、配線板状部材のハウジングからの不所望な抜脱を阻止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2001−196130号公報(2〜3頁,図1〜7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上述のような、ハウジングに差し込まれたフレキシブル印刷配線基板等とされる配線板状部材のハウジングからの不所望な抜脱の阻止に関与する係止手段を備えた垂直差込み型のコネクタ装置として、従来提案されているものにあっては、一対の係止手段を成すロックレバーが、ハウジングとは別体のものとして、ハウジングに回動可能に設けられており、各ロックレバーは、配線板状部材のハウジングへの差込みに応じて回動する。また、場合によっては、配線板状部材のハウジングへの差込みに応じたロックレバーの回動をより確実なものとするため、ロックレバーに強制的な付勢力を与える付勢リブがハウジングに設けられる。
【0013】
それゆえ、このような従来提案されている垂直差込み型のコネクタ装置にあっては、それを構成する部品点数が増加し、組立て作業工程の複雑化がまねかれ、さらに、製造コストが嵩むことになるという問題があった。
【0014】
また、一対の係止手段による係止状態のもとに置かれた配線板状部材をその係止状態から解放する際には、一対の係止手段の各々を同時に変位させなければならないが、一対の係止手段はハウジングにおける板状部材差込み部に臨むものとされて配列配置された複数のコンタクトの配列方向の両端部に夫々独立して設けられているので、一対の係止手段の各々を同時に変位させる操作が、操作者にとって行い難い、作業性が悪いものとなってしまう。
【0015】
斯かる点に鑑み、本願の特許請求の範囲に記載された発明は、フレキシブル印刷配線基板やフレキシブル平板状ケーブル等とされる配線板状部材の他の配線基板への電気的連結に用いられる垂直差込み型のコネクタ装置であって、配線基板上に配され、その配線基板に対接する一端面部に対向する他端面部に開口する板状部材差込み部が設けられたハウジングと、ハウジングに配列配置されて設けられ、配線板状部材を配線基板に電気的に連結する複数のコンタクトとを備えたもとにおいて、ハウジングに対して回動可能とされる別部材を備える必要がなく、部品点数を比較的少とすることができるとともに、組立て作業工程の簡素化を図ることができ、それにより、製造コストを低減させることができる構成をもって、ハウジングに板状部材差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材についてのハウジングからの不所望な抜脱の阻止及びその阻止の解除を、作業性が良好なものとされたもとで容易かつ確実に行うことができるものを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項12までのいずれかに記載された発明(以下、本発明という。)に係るコネクタ装置は、配線基板に対面する一端面部及びそれに対向する他端面部を有し、他端面部に開口する板状部材差込み部が設けられて配線基板上に配されるハウジングと、ハウジングに固定され、ハウジングのその一端面部を配線基板に対面させたもとでの配線基板への取付けに供される取付部材と、ハウジングに板状部材差込み部の開口部分に沿って配列配置され、各々が配線基板に設けられた配線端子に連結される接続端子部を有するとともに、配線板状部材がハウジングに板状部材差込み部を通じて一端面部に向かって差し込まれたとき、ハウジング内において配線板状部材に設けられた複数の接触端子部に接触接続される複数のコンタクトとを備えて成り、取付部材が、ハウジングの一端面部側に配される基部,基部から伸びて配線基板に連結される基板連結部,基部からハウジング内をハウジングの他端面部に向かって伸びる可動腕状部,可動腕状部におけるハウジングの他端面部側の端部に連結されて板状部材差込み部の開口部分に沿う方向を長手方向として伸びる操作部、及び、可動腕状部もしくは操作部に設けられてハウジングに板状部材差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材を係止する状態をとるロック部を、一体的に形成されたものとして含んで構成され、ロック部が配線板状部材を係止するもとで、操作部にそれを可動腕状部の移動を伴って変位させる操作が加えられるとき、ロック部による配線板状部に対する係止が解除されることを特徴とするものとされる。
【0017】
特に、本願の特許請求の範囲における請求項2に記載されたコネクタ装置にあっては、取付部材におけるロック部が、取付部材に設けられた可動腕状部もしくは操作部から突出する係合突起を形成し、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合部に係合する状態をとる。
【0018】
上述のような本発明に係るコネクタ装置にあっては、配線板状部材が、配線基板に一端面部を対面させて配されたハウジングに、その一端面部に対向する他端面部に開口して設けられた板状部材差込み部を通じて一端面部に向かって差し込まれると、ハウジング内に配列配置された複数のコンタクトが、差し込まれた配線板状部材における複数の接触端子部に接触接続されるとともに、ハウジングの配線基板への取付けに供される取付部材に一体的に形成された可動腕状部もしくは操作部に設けられたロック部が、ハウジング内において、差し込まれた配線板状部材を係止する。それにより、ハウジングに差し込まれた配線板状部材のハウジングからの不所望な抜脱が阻止される。
【0019】
そして、ロック部が配線板状部材を係止したもとで、取付部材に一体的に形成された可動腕状部におけるハウジングの他端面部側の端部に連結されて板状部材差込み部の開口部分に沿う方向を長手方向として伸びる操作部に、それを可動腕状部の移動を伴って変位させる操作が加えられるとき、当該操作部の変位に伴って、可動腕状部もしくは操作部に設けられたロック部がハウジング内において変位し、それにより、ロック部が配線板状部に対する係止を解除する。その結果、操作部が可動腕状部の移動を伴って変位せしめられるべく操作されることによって、ハウジング内においてロック部が配線板状部に対する係止を解除する状態がとられ、配線板状部材がハウジングから抜脱され得る状態におかれる。
【0020】
斯かるもとで、ハウジング内においてハウジングに差し込まれた配線板状部材を係止する状態をとるロック部は、例えば、本願の特許請求の範囲における請求項2に記載されたコネクタ装置の場合のように、取付部材に一体的に形成された可動腕状部もしくは操作部から突出する係合突起を形成し、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合部に係合する状態をとるものとされる。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係るコネクタ装置にあっては、上述のように、配線基板に一端面部を対面させて配されたハウジングに、その一端面部に対向する他端面部に開口して設けられた板状部材差込み部を通じて一端面部に向かって差し込まれた配線板状部材を、ロック部により係止して、ハウジングからの不所望な抜脱が阻止される状態におくこと、さらには、操作部の操作によりロック部による係止を解除して、ハウジングから抜脱され得る状態におくことができるが、そのためのロック部と操作部とを、ハウジングの配線基板への取付けに供される取付部材に一体的に形成されたものとすることができる。その際、取付部材は、配線基板に対面するハウジングの一端面部側に配される基部を有し、その基部に配線基板に連結される基板連結部とハウジング内をハウジングの他端面部に向かって伸びる可動腕状部とが設けられて、可動腕状部におけるハウジングの他端面部側の端部に操作部が連結され、その可動腕状部もしくは操作部にロック部が設けられたものとされる。そして、ロック部に配線板状部に対する係止を解除させるための操作は、板状部材差込み部の開口部分に沿う方向を長手方向として伸びる操作部を可動腕状部の移動を伴って変位させるだけの、作業性が良好とされる操作とされる。
【0022】
従って、取付部材は、基部,基板連結部,可動腕状部, 操作部及びロック部を一体的に形成されたものとして含んでおり、その結果、本発明に係るコネクタ装置によれば、ハウジングに対して回動可能とされる別部材等を備える必要がなく、部品点数を比較的少とすることができるとともに、組立て作業工程の簡素化を図ることができる。そして、それにより、製造コストを低減させることができる構成をもって、ハウジングに板状部材差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材についてのハウジングからの不所望な抜脱の阻止及びその阻止の解除を、作業性が良好とされたもとで容易かつ確実に行うことができることになる。
【0023】
特に、本願の特許請求の範囲における請求項2に記載されたコネクタ装置にあっては、ハウジング内において差し込まれた配線板状部材を係止する状態をとるロック部が、取付部材に一体的に形成された可動腕状部もしくは操作部から突出する係合突起を形成し、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合部に係合する状態をとるものとされるので、ロック部によるハウジングに差し込まれた配線板状部材に対する係止を、より一層確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係るコネクタ装置の第一の例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係るコネクタ装置の第一の例を示す正面図である。
【図3】図2における III−III 線断面を示す断面図である。
【図4】本発明に係るコネクタ装置の第一の例に備えられる取付部材を示す斜視図である。
【図5】本発明に係るコネクタ装置の第一の例に備えられる取付部材を示す斜視図である。
【図6】図2におけるVI−VI線断面を示す断面図である。
【図7】本発明に係るコネクタ装置の第一の例に備えられる取付部材に形成された操作部及びロック部の位置説明に供される断面図である。
【図8】本発明に係るコネクタ装置の第一の例が備えるハウジングに差し込まれるフレキシブル印刷配線基板を示す斜視図である。
【図9】本発明に係るコネクタ装置の第一の例が備えるハウジングにフレキシブル印刷配線基板が差し込まれた状態を示す斜視図である。
【図10】本発明に係るコネクタ装置の第一の例が備えるハウジングに対してフレキシブル印刷配線基板が差込み途中にある状態を示す断面図である。
【図11】本発明に係るコネクタ装置の第一の例が備えるハウジングに対するフレキシブル印刷配線基板の差込みが完了し、当該第一の例に備えられたロック部によってフレキシブル印刷配線基板が係止された状態を示す断面図である。
【図12】本発明に係るコネクタ装置の第一の例が備えるハウジングに差し込まれたフレキシブル印刷配線基板に対するロック部による係止が解除された状態を示す断面図である。
【図13】本発明に係るコネクタ装置の第二の例を示す斜視図である。
【図14】本発明に係るコネクタ装置の第二の例を示す正面図である。
【図15】図14におけるXV−XV線断面を示す断面図である。
【図16】本発明に係るコネクタ装置の第二の例に備えられる取付部材を示す斜視図である。
【図17】本発明に係るコネクタ装置の第二の例に備えられる取付部材を示す斜視図である。
【図18】図14における XVIII−XVIII 線断面を示す断面図である。
【図19】本発明に係るコネクタ装置の第二の例に備えられる取付部材に形成された操作部及びロック部の位置説明に供される断面図である。
【図20】本発明に係るコネクタ装置の第二の例が備えるハウジングにフレキシブル印刷配線基板が差し込まれた状態を示す斜視図である。
【図21】本発明に係るコネクタ装置の第二の例が備えるハウジングに対してフレキシブル印刷配線基板が差込み途中にある状態を示す断面図である。
【図22】本発明に係るコネクタ装置の第二の例が備えるハウジングに対するフレキシブル印刷配線基板の差込みが完了し、当該第二の例に備えられたロック部によってフレキシブル印刷配線基板が係止された状態を示す断面図である。
【図23】本発明に係るコネクタ装置の第二の例が備えるハウジングに差し込まれたフレキシブル印刷配線基板に対するロック部による係止が解除された状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明を実施するための形態は、以下に述べられる本発明についての実施例をもって説明される。
【実施例1】
【0026】
図1(斜視図),図2(正面図)及び図3(断面図)は、本発明に係るコネクタ装置の第一の例(実施例1)を成すコネクタ装置10を示す。なお、便宜上、コネクタ装置10について、図2に示されるコネクタ装置10の正面から見て左方を左あるいは左側,右方を右あるいは右側,上方を上あるいは上側及び下方を下あるいは下側という。
【0027】
図1〜3において、本発明に係るコネクタ装置の第一の例を成すコネクタ装置10は、合成樹脂等の絶縁材料によって形成されたハウジング11を備えている。ハウジング11は、図示されていない配線基板上に配されるものとされており、配線基板上に配されるにあたって当該配線基板に対面することになる一端面部である下側端面部11aと、下側端面部11aに対向する他端面部である上側端面部11bとを有している。
【0028】
ハウジング11には、図1及び図3に示されるように、その上側端面部11bに開口し、上側端面部11bから下側端面部11aに向かって伸びるとともに、ハウジング11の長手方向である左右方向に沿って伸びる開口部分を有した板状部材差込み部12が設けられている。この板状部材差込み部12を通じて、例えば、フレキシブル印刷配線基板とされる配線板状部材がハウジング11に差し込まれる。このように上側端面部11bから下側端面部11aに向かって伸びる板状部材差込み部12は、ハウジング11が配される配線基板に対して実質的に直交する方向に伸びており、それにより、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれる配線板状部材のハウジング11への差込み方向が、ハウジング11が配される配線基板に実質的に直交することになる。従って、コネクタ装置10は、垂直差込み型のコネクタ装置を成している。
【0029】
ハウジング11には、各々の一部分がハウジング11の内部に配されるものとされた複数のコンタクト13(図3)が、板状部材差込み部12の開口部分に沿って配列配置されて設けられている。これら複数のコンタクト13の夫々の一端部は、ハウジング11の正面側端面部11cに対向する背面側端面部11dの下方からハウジング11の背面側の外部に導出された接続端子部13aを形成している。各接続端子部13aは、ハウジング11が配された配線基板に設けられた配線端子に,例えば、半田付けによって接続され、それにより、複数のコンタクト13の夫々が配線基板に設けられた配線端子に電気的に連結される。
【0030】
複数のコンタクト13の夫々は、弾性導電板材によって形成され、図2における III−III 線断面を示す図3に示されるように、接続端子部13aからハウジング11の下側端面部11aに沿ってハウジング11の内部へと伸び、ハウジング11の下側端面部11a側から屈曲して立ち上がってハウジング11に設けられた板状部材差込み部12内を、ハウジング11の上側端面部11bに向かって伸びるものとされている。そして、複数のコンタクト13の夫々における板状部材差込み部12内に配された部分は、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれた配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板に設けられた複数の接触端子部のうちの対応するものに押圧接触する接触部13bを形成している。
【0031】
複数のコンタクト13における接触部13bが、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板に設けられた複数の接触端子部に夫々押圧接触するときには、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板における複数の接触端子部が、複数のコンタクト13を介して、ハウジング11が配された配線基板に設けられた配線端子に電気的に連結される。それにより、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板が、ハウジング11が配された配線基板との電気的連結がなされた状態におかれる。
【0032】
図1に示されるように、ハウジング11における板状部材差込み部12を形成する内壁部分には、ハウジング11の長手方向に配列配置された複数の狭幅溝部11e が形成されており、これらの複数の狭幅溝部11e の夫々に、コンタクト13における接触部13bを形成する部分が配される。それにより、コンタクト13における接触部13bを形成する部分についての位置規制がなされている。複数のコンタクト13は、配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板における複数の接触端子部に接触接続される信号用コンタクトとして設けられているが、フレキシブル印刷配線基板における複数の信号用接触端子部及び接地接続部に接触接続される信号用及び接地用コンタクトとして用いられても良い。
【0033】
また、ハウジング11には、配線基板上に配されたハウジング11の当該配線基板への取付けに供される取付部材15が取り付けられている。この取付部材15は、例えば、導電性と弾性とを有した金属板材に打抜き屈曲加工が施されて形成される。
【0034】
ハウジング11に取り付けられる取付部材15は、図4及び図5に示されるように、ハウジング11の下側端面部11a側に配されることになる基部16を有しており、この基部16は、ハウジング11の長手方向に沿う方向、従って、ハウジング11に設けられた板状部材差込み部12の開口部分が伸びる方向を長手方向として伸びるものとされている。そして、この基部16に、それから伸びてハウジング11が配される配線基板に連結される複数の基板連結部17と、基部16からハウジング11内をハウジング11の上側端面部11bに向かうことになる方向に伸びる可動腕状部18とが設けられている。
【0035】
複数の基板連結部17の夫々は、基部16からハウジング11の下側端面部11aに沿うことになる方向に突出しており、取付部材15が取り付けられたハウジング11が配線基板上に配されるとき、配線基板に設けられたハウジング取付部に当接し、例えば、半田付けによってハウジング取付部に固定され、それにより、配線基板に連結される。このようにして、ハウジング11に取り付けられた取付部材15の複数の基板連結部17が配線基板に連結されることにより、ハウジング11が配線基板に取り付けられて固定される。
【0036】
また、可動腕状部18は、基部16における長手方向の両端部に夫々設けられていて、2個の可動腕状部18は、基部16の長手方向に沿って配列されている。2個の可動腕状部18の夫々は、先ず、基部16からハウジング11の内部に向かうことになる向きをもってハウジング11の下側端面部11aに沿うことになる方向に伸び、その後、屈曲してハウジング11の上側端面部11bに向かうことになる方向、即ち、上方に伸びている。そして、可動腕状部18は、ハウジング11の下側端面部11aに沿うことになる方向からハウジング11の上側端面部11bに向かうことになる方向への屈曲部18aを仮想揺動軸部として、基部16の長手方向に交差する方向に揺動できるようにされている。このようにしてハウジング11の上側端面部11bに向かうことになる方向に伸びる可動腕状部18は、基部16に設けられた複数の基板連結部17のうちの相互対向する二つである基板連結部17aと基板連結部17bとの間となる位置に配されている。
【0037】
2個の可動腕状部18の夫々には、ハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれたフレキシブル印刷配線基板を係止する状態をとるロック部19が設けられている。このロック部19は、可動腕状部18からハウジング11に設けられた板状部材差込み部12内に向かって突出することになる係合突起を形成しており、その先端部分が板状部材差込み部12内となる位置に配される。そして、ロック部19は、その先端部分が板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板における係合部に係合する状態をとり、それによって当該フレキシブル印刷配線基板を係止する。
【0038】
さらに、2個の可動腕状部18の夫々におけるハウジング11の上側端面部11b側の端部には、基部16の長手方向に沿う方向、即ち、ハウジング11に設けられた板状部材差込み部12の開口部分に沿う方向を長手方向として伸びる操作部20が連結されている。操作部20は、全体として矩形平板状を成していて、各々が基部16の長手方向に沿って伸びるものとされた相互対向端縁部である正面側端縁部20aと背面側端縁部20bとを有している。操作部20の正面側端縁部20a及び背面側端縁部20bは、正面側端縁部20aがハウジング11の外部側となるとともに背面側端縁部20bがハウジング11の内部側となるものとされ、ハウジング11の内部側となる背面側端縁部20bが、2個の可動腕状部18の夫々におけるハウジング11の上側端面部11b側の端部に連結されている。それにより、2個の可動腕状部18は、操作部20の長手方向に沿って配列されていることになる。
【0039】
そして、操作部20は、それに基部16に向かう方向の押圧操作が加えられるとき、2個の可動腕状部18の夫々に、ロック部19を伴って屈曲部18aを仮想揺動軸部として基部16に向かって揺動する状態をとらせ、それにより、ロック部19の先端部分をハウジング11に設けられた板状部材差込み部12内から外れる位置へと変位させる。その際、操作部20の正面側端縁部20aは、基部16に近付く方向に移動する。その後、操作部20に基部16に向かう方向の押圧操作が加えられなくなると、各可動腕状部18は、自からの弾性により、ロック部19及び操作部20を伴って元の位置に戻る。
【0040】
さらに、基部16には、その正面側端縁部から伸びる複数の保持片部21が設けられている。複数の保持片部21の夫々は、基部16の正面側端縁部から屈曲して操作部20に向かう方向、即ち、上方に伸び、さらに屈曲して背面側に突出するものとされていて、ハウジング11の正面端面部11cに圧入されて取付部材15を保持することになる。
【0041】
取付部材15は、基部16により支えられて操作部20の長手方向に沿って広がり、ハウジング11の正面側端面部11cを部分的に覆う平板状部22も有している。平板状部22における操作部20の長手方向の両端部には、それらから屈曲して背面側に向かって突出し、ハウジング11に圧入されて取付部材15を保持することになる複数の保持片部22aが設けられている。
【0042】
上述のように、基部16,複数の基板連結部17,2個の可動腕状部18,2個のロック部19,操作部20及び平板状部22を有するものとされた取付部材15は、その全体が、基部16,基板連結部17,可動腕状部18,ロック部19,操作部20及び平板状部22を一体的に形成されたものとして含んだ、一つの部材として構成されている。
【0043】
そして、図4及び図5に示される取付部材15は、その基部16に設けられた複数の保持片部21及びその平板状部22に設けられた複数の保持片部22aがハウジング11に圧入されて取付部材15を保持するものとされるもとで、ハウジング11への取付けがなされる。このように、複数の保持片部21及び22aが、ハウジング11に圧入されて取付部材15を保持するものとされることにより、取付部材15のハウジング11への取付けが、極めて安定かつ堅固に行われることになる。
【0044】
取付部材15がハウジング11に取り付けられたもとにあっては、図2におけるVI−VI線断面を示す図6に示されるように、取付部材15における可動腕状部18がハウジング11の内部に設けられた空間部分に配される。そして、可動腕状部18におけるハウジング11の上側端面部11b側の端部に連結された背面側端縁部20bを有した操作部20が、ハウジング11の上側端面部11b側においてハウジング11の外部に露出するものとされる。
【0045】
ハウジング11の外部に露出した操作部20に、その外方からの基部16に向かう方向の押圧操作が加えられていない状態のもとにあっては、可動腕状部18が図6に示される位置をとり、このとき、可動腕状部18に設けられたロック部19は、その先端部分をハウジング11に設けられた板状部材差込み部12内に位置させる。また、ハウジング11の外部に露出した操作部20に、可動腕状部18に、ロック部19を伴って屈曲部18aを仮想揺動軸部として揺動する状態をとらせる、基部16に向かう方向の押圧操作が加えられたときには、可動腕状部18が図7に示される位置をとり、それにより、可動腕状部18に設けられたロック部19が、その先端部分を含んだ全体をハウジング11に設けられた板状部材差込み部12から外れた位置へと移動させるとともに、操作部20が、その正面側端縁部20aを基部16に近付けるように移動させる。その後、操作部20に押圧操作が加えられなくなると、可動腕状部18は、自からの弾性により、ロック部19及び操作部20を伴って、図6に示される位置に戻る。
【0046】
取付部材15が取り付けられたハウジング11は、配線基板に配されてその配線基板に取り付けられるが、その際、取付部材15における基部16から伸びる複数の基板連結部17が、配線基板に設けられたハウジング取付部に、例えば、半田付けにより固定されて、配線基板に連結され、また、ハウジング11に配された複数のコンタクト13の夫々の接続端子部13aが、配線基板に設けられた配線端子に、例えば、半田付けによって接続される。斯かるもとで、配線基板に連結された複数の基板連結部17のうちの幾つかのもの、例えば、複数の基板連結部17aと、配線基板に設けられた配線端子に接続された複数のコンタクト13の接続端子部13aとが、取付部材15における基部16を挟んで相互対向する位置に配される。それにより、取付部材15における操作部20が、少なくとも上述の押圧操作が加えられ始められるとき、配線基板に連結された基板連結部17aと配線基板に設けられた配線端子に接続された複数のコンタクト13の接続端子部13aとの間となる位置に配されることになる。
【0047】
図8は、コネクタ装置10におけるハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれる、配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板の一例であるフレキシブル印刷配線基板30を示す。
【0048】
図8に示されるフレキシブル印刷配線基板30における一対の相互対向面の一方には、その一端部に各々が導電性板材が用いられて細い短冊状に形成された複数の接続端子部31が配列配置されて設けられている(省略図示されている。)。このような複数の接続端子部31を備えたフレキシブル印刷配線基板30には、配列配置された複数の接続端子部31を挟んで相互対向する一対の側縁部に係合部33及び係合部34が夫々形成されていて、一対の側縁部の一方における係合部33より先端側の部分が先端平板部35とされるとともに、一対の側縁部の他方における係合部34より先端側の部分が先端平板部36とされている。
【0049】
一対の係合部33及び係合部34は、各々が切欠きを形成するものとされているが、これらの切欠に代えて、フレキシブル印刷配線基板30の一対の側縁部に夫々配される一対の係合孔を形成するものとされてもよい。そして、フレキシブル印刷配線基板30における複数の接続端子部31が配列配置された面とは反対側の面は、少なくとも一部分が絶縁フィルム37によって覆われている。
【0050】
図9は、図8に示されるフレキシブル印刷配線基板30が、コネクタ装置10におけるハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれた状態を示す。図9において、フレキシブル印刷配線基板30は、複数の接続端子部31が配列配置された面が、ハウジング11の背面側端面部11d側に配されるものとされている。このようにして、フレキシブル印刷配線基板30が、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれたときには、フレキシブル印刷配線基板30に設けられた複数の接続端子部31の夫々に、図3に示されるコンタクト13の接触部13bが押圧接触する。それにより、フレキシブル印刷配線基板30に設けられた複数の接続端子部31が、コネクタ装置10における複数のコンタクト31を介して、コネクタ装置10が固定された配線基板に設けられた配線端子に電気的に連結される。
【0051】
フレキシブル印刷配線基板30がコネクタ装置10におけるハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれるにあたっては、コネクタ装置10が、ハウジング11に取り付けられた取付部材15におけるロック部19が設けられるとともに操作部20に連結された可動腕状部18が、図6に示される状態におかれたものとして用意される。
【0052】
そして、このように用意されたコネクタ装置10に対して、フレキシブル印刷配線基板30が、ハウジング11に、それに設けられた板状部材差込み部12を通じ、コネクタ装置10が固定された配線基板に実質的に直交する方向を持っても差し込まれる。その際、先ず、図10に示されるように、コネクタ装置10におけるハウジング11の左側端部において、取付部材15における可動腕状部18に設けられて先端部分を板状部材差込み部12内に位置させたロック部19が、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合部33より先端側の先端平板部35によって、可動腕状部18の屈曲部18aを仮想揺動軸部としての揺動を伴って押し動かされ、その全体が板状部材差込み部12から外れることになる位置をとるものとされる。同様に、コネクタ装置10におけるハウジング11の右側端部において、取付部材15における可動腕状部18に設けられて先端部分を板状部材差込み部12内に位置させたロック部19が、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合部34より先端側の先端平板部36によって、可動腕状部18の屈曲部18aを仮想揺動軸部としての揺動を伴って押し動かされ、その全体が板状部材差込み部12から外れることになる位置をとるものとされる。
【0053】
このとき、取付部材15における2個の可動腕状部18の夫々に設けられたロック部19は、その先端部分のみがハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における先端平板部35又は36に当接するだけであるので、フレキシブル印刷配線基板30のハウジング11への更なる差込みを妨げるものとはならない。
【0054】
続いて、フレキシブル印刷配線基板30が、板状部材差込み部12を通じて更にハウジング11の内部へと差し込まれて、差込みが完了する所定の位置に到達すると、図11に示されるように、コネクタ装置10におけるハウジング11の左側端部において、取付部材15における可動腕状部18に設けられたロック部19が、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における先端平板部35から外れる。それにより、ロック部19が設けられた可動腕状部18が自らの弾性によって復元変位し、それに伴って、ロック部19がその先端部分を板状部材差込み部12内に位置させる状態に置かれる。
【0055】
先端部分を板状部材差込み部12内に位置させた取付部材15における可動腕状部18に設けられたロック部19は、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における先端平板部35より内側に設けられた係合部33に係合して、フレキシブル印刷配線基板30を係止する状態に置かれる。
【0056】
また、斯かる際、図示は省略されているが、コネクタ装置10におけるハウジング11の右側端部において、取付部材15における可動腕状部18に設けられたロック部19が、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における先端平板部36から外れる。それにより、ロック部19が設けられた可動腕状部18が自らの弾性によって復元変位し、それに伴って、ロック部19がその先端部分を板状部材差込み部12内に位置させる状態に置かれる。
【0057】
先端部分を板状部材差込み部12内に位置させた取付部材15における可動腕状部18に設けられたロック部19は、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における先端平板部36より内側に設けられた係合部34に係合して、フレキシブル印刷配線基板30を係止する状態に置かれる。
【0058】
その結果、フレキシブル印刷配線基板30は、ハウジング11への板状部材差込み部12を通じての差込みを完了して、正規の差込み位置をとっており、取付部材15における2個の可動腕状部18の夫々に設けられたロック部19により係止されて、ハウジング11からの不所望な抜脱が阻止される状態におかれる。即ち、フレキシブル印刷配線基板30は、ハウジング11に板状部材差込み部12を通じて適正に差し込まれるだけで、取付部材15における2個の可動腕状部18の夫々に設けられたロック部19によりハウジング11からの不所望な抜脱が阻止される状態におかれることになる。
【0059】
このとき、図11に示されるように、ハウジング11の上側端面部11b側においてハウジング11の外部に露出した取付部材15における操作部20は、その正面側端縁部20aが基部16から遠ざかった位置をとり、その背面側端縁部20bがハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30に近づいた位置をとるものとされる。
【0060】
その後、図12に示されるように、ハウジング11の上側端面部11b側においてハウジング11の外部に露出する操作部20に、取付部材15における基部16に向かう方向の押圧操作が加えられて、2個の可動腕状部18の夫々が、それに設けられたロック部19を伴って、屈曲部18aを仮想揺動軸部として平板状部22に向かって揺動するものとされると、操作部20が、その正面側端縁部20aが基部16に近づくように移動せしめられ、その背面側端縁部20bがハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30から遠ざかるように移動せしめられるとともに、ロック部19が、その先端部分を含む全体が板状部材差込み部12から外れることになる位置をとるものとされる。それにより、取付部材15における2個の可動腕状部18に夫々設けられたロック部19が、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合部33及び34との係合を解除して、フレキシブル印刷配線基板30をそれに対するロック部19による係止から解放する。
【0061】
その結果、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30が、ハウジング11から適正に抜脱され得る状態におかれることになる。
【0062】
斯かる際、前述のように、取付部材15における操作部20が、少なくとも上述の押圧操作が加えられ始められるとき、配線基板に連結された複数の基板連結部17aと配線基板に設けられた配線端子に接続された複数のコンタクト13の接続端子部13aとの間となる位置に配されるので、押圧操作が加えられた操作部20, 可動腕状部18及び基部16を介して取付部材15にかかる押圧力が、複数の基板連結部17a及び複数のコンタクト13の接続端子部13aに分散されて配線基板に伝達されることになる。従って、取付部材15及び配線基板は、操作部20に対する押圧操作に起因する押圧力を、構造的に安定した状態に置かれたもとで受け止めることができ、不所望な変形や破損を生じる事態を回避できることになる。
【0063】
なお、取付部材15に設けられた操作部20に上述の押圧操作力が加えられなくなると、取付部材15における2個の可動腕状部18の夫々が、自らの弾性によって、それに設けられたロック部19を伴って復元変位し、それにより、操作部20が、ハウジング11の上側端面部11b側においてハウジング11の外部に露出する状態に戻る。
【0064】
上述の本発明に係るコネクタ装置の第一の例を成すコネクタ装置10は、ハウジング11の上側端面部11b,背面側端面部11d及び左右側端面部等の外表面を覆うシェル部材を備えていないが、本発明に係るコネクタ装置は、ハウジング11の上側端面部11b,背面側端面部11d及び左右側端面部等の外表面を全体的もしくは部分的に覆うシェル部材を備えたものとすることもできる。斯かる際には、シェル部材は、例えば、導電性材料をもって形成され、接地電位が与えられるものとされることが望ましい。
【0065】
上述のようにして配線基板に固定されたコネクタ装置10にあっては、配線基板に下側端面部11aを対面させて配されたハウジング11に、その下側端面部11aに対向する上側端面部11bに開口して設けられた板状部材差込み部12を通じて下側端面部11aに向かって差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30を、ロック部19により係止して、ハウジング11からの不所望な抜脱が阻止される状態におくこと、さらには、操作部20を介してロック部19による係止を解除し、ハウジング11から抜脱され得る状態におくことができるが、そのためのロック部19と操作部20とを、ハウジング11の配線基板への取付けに供される取付部材15に一体的に形成されたものとすることができる。その際、取付部材15は、配線基板に対面するハウジング11の下側端面部11a側に配される基部16を有し、その基部16に複数の基板連結部17,2個の可動腕状部18及び平板状部22が設けられ、2個の可動腕状部18の夫々にロック部19が形成され、さらに、2個の可動腕状部18の夫々に操作部20が連結されて構成される。
【0066】
従って、取付部材15は、基部16,基板連結部17,可動腕状部18, ロック部19,操作部20及び平板状部22を一体的に形成されたものとして含んでいることになる。その結果、コネクタ装置10によれば、ハウジング11に対して回動可能とされる別部材等を備える必要がなく、部品点数を比較的少とすることができるとともに、組立て作業工程の簡素化を図ることができ、それにより、製造コストを低減させることができる構成をもって、ハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30についてのハウジング11からの不所望な抜脱の阻止及びその阻止の解除を、容易かつ確実に行うことができる。
【0067】
また、コネクタ装置10にあっては、ハウジング11内において差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30を係止する状態をとるロック部19が、取付部材15に一体的に形成された2個の可動腕状部18の夫々から突出する係合突起を形成し、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30に設けられた係合部33及び34の夫々に係合する状態をとるものとされるので、ロック部19によるハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30に対する係止を、より一層確実に行うことができる。
【0068】
さらに、コネクタ装置10にあっては、フレキシブル印刷配線基板30がハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれるだけで、そのフレキシブル印刷配線基板30が取付部材15に設けられたロック部19により適正に係止されて、フレキシブル印刷配線基板30のハウジング11からの不所望な抜脱が阻止される状態がとられる。そして、フレキシブル印刷配線基板30がロック部19による係止状態のもとにおかれているときには、ハウジング11への板状部材差込み部12を通じての差込みを完了して正規の差込み位置をとっており、取付部材15に設けられたロック部19により適正に係止されて、ハウジング11からの不所望な抜脱が阻止される状態におかれているときには、取付部材15における操作部20が、ハウジング11の上側端面部11b側においてハウジング11の外部に露出する状態におかれており、フレキシブル印刷配線基板30に対するロック部19による係止状態を解除するには、ハウジング11の外部に露出する状態におかれた操作部20に、例えば、押圧操作とされる操作を加えるだけで足りる。従って、ハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30についてのハウジング11からの不所望な離脱の阻止及びその阻止の解除を、作業性が良好とされたもとで容易かつ確実に行うことができることになる。
【実施例2】
【0069】
図13(斜視図),図14(正面図)及び図15(断面図)は、本発明に係るコネクタ装置の第二の例(実施例2)を成すコネクタ装置40を示す。なお、便宜上、コネクタ装置40についても、図14に示されるコネクタ装置40の正面から見て左方を左あるいは左側,右方を右あるいは右側,上方を上あるいは上側及び下方を下あるいは下側という。
【0070】
図13〜15において、本発明に係るコネクタ装置の一例を成すコネクタ装置40は、合成樹脂等の絶縁材料によって形成されたハウジング41を備えている。ハウジング41は、図示されていない配線基板上に配されるものとされており、配線基板上に配されるにあたって当該配線基板に対面することになる一端面部である下側端面部41aと、下側端面部41aに対向する他端面部である上側端面部41bとを有している。
【0071】
ハウジング41には、図13及び図15に示されるように、その上側端面部41bに開口し、上側端面部41bから下側端面部41aに向かって伸びるとともに、ハウジング41の長手方向である左右方向に沿って伸びる開口部分を有した板状部材差込み部42が設けられている。この板状部材差込み部42を通じて、例えば、フレキシブル印刷配線基板とされる配線板状部材がハウジング41に差し込まれる。このように上側端面部41bから下側端面部41aに向かって伸びる板状部材差込み部42は、ハウジング41が配される配線基板に対して実質的に直交する方向に伸びており、それにより、板状部材差込み部42を通じてハウジング41に差し込まれる配線板状部材のハウジング41への差込み方向が、ハウジング41が配される配線基板に実質的に直交することになる。従って、コネクタ装置40は、垂直差込み型のコネクタ装置を成している。
【0072】
ハウジング41には、各々の一部分がハウジング41の内部に配されるものとされた複数のコンタクト43(図15)が、板状部材差込み部42の開口部分に沿って配列配置されて設けられている。これら複数のコンタクト43の夫々の一端部は、ハウジング41の正面側端面部41cに対向する背面側端面部41dの下方からハウジング41の背面側の外部に導出された接続端子部43aを形成している。各接続端子部43aは、ハウジング41が配された配線基板に設けられた配線端子に,例えば、半田付けによって接続され、それにより、複数のコンタクト43の夫々が配線基板に設けられた配線端子に電気的に連結される。
【0073】
複数のコンタクト43の夫々は、弾性導電板材によって形成され、図14におけるXV−XV線断面を示す図15に示されるように、接続端子部43aからハウジング41の下側端面部41aに沿ってハウジング41の内部へと伸び、ハウジング41の下側端面部41a側から屈曲して立ち上がってハウジング41に設けられた板状部材差込み部42内を、ハウジング41の上側端面部41bに向かって伸びるものとされている。そして、複数のコンタクト43の夫々における板状部材差込み部42内に配された部分は、板状部材差込み部42を通じてハウジング41に差し込まれた配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板に設けられた複数の接触端子部のうちの対応するものに押圧接触する接触部43bを形成している。
【0074】
複数のコンタクト43における接触部43bが、板状部材差込み部42を通じてハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板に設けられた複数の接触端子部に夫々押圧接触するときには、ハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板における複数の接触端子部が、複数のコンタクト43を介して、ハウジング41が配された配線基板に設けられた配線端子に電気的に連結される。それにより、ハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板が、ハウジング41が配された配線基板との電気的連結がなされた状態におかれる。
【0075】
図13に示されるように、ハウジング41における板状部材差込み部42を形成する内壁部分には、ハウジング41の長手方向に配列配置された複数の狭幅溝部41e が形成されており、これらの複数の狭幅溝部41e の夫々に、コンタクト43における接触部43bを形成する部分が配される。それにより、コンタクト43における接触部43bを形成する部分についての位置規制がなされている。複数のコンタクト43は、配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板における複数の接触端子部に接触接続される信号用コンタクトとして設けられているが、フレキシブル印刷配線基板における複数の信号用接触端子部及び接地接続部に接触接続される信号用及び接地用コンタクトとして用いられても良い。
【0076】
また、ハウジング41には、配線基板上に配されたハウジング41の当該配線基板への取付けに供される取付部材45が取り付けられている。この取付部材45は、例えば、導電性と弾性とを有した金属板材に打抜き屈曲加工が施されて形成される。
【0077】
ハウジング41に取り付けられる取付部材45は、図16及び図17に示されるように、ハウジング41の下側端面部41a側に配されることになる基部46を有しており、この基部46は、ハウジング41の長手方向に沿う方向、従って、ハウジング41に設けられた板状部材差込み部42の開口部分が伸びる方向を長手方向として伸びるものとされている。そして、この基部46に、それから伸びてハウジング41が配される配線基板に連結される複数の基板連結部47と、基部46からハウジング41内をハウジング41の上側端面部41bに向かうことになる方向に伸びる可動腕状部48とが設けられている。
【0078】
複数の基板連結部47の夫々は、基部46からハウジング41の下側端面部41aに沿うことになる方向に突出しており、取付部材45が取り付けられたハウジング41が配線基板上に配されるとき、配線基板に設けられたハウジング取付部に当接し、例えば、半田付けによってハウジング取付部に固定され、それにより、配線基板に連結される。このようにして、ハウジング41に取り付けられた取付部材45の複数の基板連結部47が配線基板に連結されることにより、ハウジング41が配線基板に取り付けられて固定される。
【0079】
また、可動腕状部48は、基部46における長手方向の両端部の近傍となる2箇所に夫々設けられていて、2個の可動腕状部48は、基部46の長手方向に沿って配列されている。2個の可動腕状部48の夫々は、先ず、基部46からハウジング41の内部に向かうことになる向きをもってハウジング41の下側端面部41aに沿うことになる方向に伸び、その後、屈曲してハウジング41の上側端面部41bに向かうことになる方向、即ち、上方に伸びている。そして、可動腕状部48は、ハウジング41の下側端面部41aに沿うことになる方向からハウジング41の上側端面部41bに向かうことになる方向への屈曲部48aを仮想揺動軸部として、基部46の長手方向に交差する方向に揺動できるようにされている。このようにしてハウジング41の上側端面部41bに向かうことになる方向に伸びる可動腕状部48は、基部46に設けられた複数の基板連結部47のうちの相互対向する二つである基板連結部47aと基板連結部47bとの間となる位置に配されている。
【0080】
さらに、操作部50における長手方向の相互対向端部51の夫々には、ハウジング41に板状部材差込み部42を通じて差し込まれた配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板を係止する状態をとるロック部52が設けられている。このロック部52は、基部46の端部51からハウジング41に設けられた板状部材差込み部42内に向かって突出することになる係合突起を形成しており、その先端部分が板状部材差込み部42内となる位置に配される。そして、ロック部52は、その先端部分が板状部材差込み部42を通じてハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板における係合部に係合する状態をとり、それによって当該フレキシブル印刷配線基板を係止する。
【0081】
そして、2個の可動腕状部48の夫々におけるハウジング41の上側端面部41b側の端部には、基部46の長手方向に沿う方向、即ち、ハウジング41に設けられた板状部材差込み部42の開口部分に沿う方向を長手方向として伸びる操作部50が連結されている。操作部50は、全体として矩形平板状を成していて、各々が基部46の長手方向に沿って伸びるものとされた相互対向端縁部である正面側端縁部50aと背面側端縁部50bとを有している。操作部50の正面側端縁部50a及び背面側端縁部50bは、正面側端縁部50aがハウジング41の外部側となるとともに背面側端縁部50bがハウジング41の内部側となるものとされ、ハウジング41の外部側となる正面側端縁部50aが、2個の可動腕状部48の夫々におけるハウジング41の上側端面部41b側の端部に連結されている。それにより、2個の可動腕状部48は、操作部50の長手方向に沿って配列されていることになる。なお、ハウジング41の内部側となる背面側端縁部50bには、それから屈曲して基部16側、即ち、下方に向かって伸びる屈曲フリンジ部50cが設けられている。
【0082】
操作部50は、それに基部46に向かう方向の押圧操作が加えられるとき、2個の可動腕状部48の夫々に、それにおける屈曲部48aを仮想揺動軸部として基部46に向かって揺動する状態をとらせ、それにより、操作部50が、その正面側端縁部50aを基部46に近付けつつ、取付部材45の外部に向かう方向に移動する。このような、操作部50の移動は、それに伴って、操作部50の端部51に設けられたロック部52の先端部分を、ハウジング41に設けられた板状部材差込み部42内から外れることになる位置へと変位させる。その後、操作部50に基部46に向かう方向の押圧操作が加えられなくなると、各可動腕状部48は、自からの弾性により、操作部50及びその端部51に設けられたロック部52を伴って元の位置に戻る。
【0083】
さらに、基部46における長手方向の両端部の夫々には、それから屈曲して伸びる保持片部46aが設けられている。これらの複数の保持片部46aは、そのうちの一つが、基部46の端部から左方に伸び、その後屈曲して操作部50に向かう方向、即ち、上方に伸び、さらに屈曲して右方に伸びるものとされるとともに、そのうちの他の一つが、基部46の端部から右方に伸び、その後屈曲して操作部50に向かう方向、即ち、上方に伸び、さらに屈曲して左方に伸びるものとされている。そして、これらの保持片部46aは、ハウジング41の左側端面部及び右側端面部に夫々圧入されて取付部材45を保持することになる。
【0084】
取付部材45は、基部46により支えられて操作部50の長手方向に沿って広がり、ハウジング41の正面側端面部41cを部分的に覆う平板状部53も有している。平板状部53における操作部50の長手方向の両端部には、それらから屈曲して背面側に向かって突出し、ハウジング41の正面側端面部41cに圧入されて取付部材45を保持することになる複数の保持片部53aが設けられている。
【0085】
上述のように、基部46,複数の基板連結部47,2個の可動腕状部48,操作部50,2個のロック部52及び平板状部53を有するものとされた取付部材45は、その全体が、基部46,基板連結部47,可動腕状部48,操作部50,ロック部52及び平板状部53を一体的に形成されたものとして含んだ、一つの部材として構成されている。
【0086】
そして、図16及び図17に示される取付部材45は、その基部46に設けられた複数の保持片部46a及びその平板状部53に設けられた複数の保持片部53aがハウジング41に圧入されて取付部材45を保持するものとされるもとで、ハウジング41への取付けがなされる。このように、複数の保持片部46a及び53aが、ハウジング41に圧入されて取付部材45を保持するものとされることにより、取付部材45のハウジング41への取付けが、極めて安定かつ堅固に行われることになる。
【0087】
取付部材45がハウジング41に取り付けられたもとにあっては、図15に示されるように、取付部材45における可動腕状部48がハウジング41の内部に設けられた空間部分に配される。そして、可動腕状部48におけるハウジング41の上側端面部41b側の端部に連結された正面側端縁部50aを有した操作部50が、ハウジング41の上側端面部41b側においてハウジング41の外部に露出するものとされる。
【0088】
ハウジング41の外部に露出した操作部50に、その外方からの基部46に向かう方向の押圧操作が加えられていない状態のもとにあっては、可動腕状部48が図15に示される位置をとり、このとき、操作部50の端部51に設けられたロック部52は、図14における XVIII−XVIII 線断面を示す図18に示されるように、その先端部分をハウジング41に設けられた板状部材差込み部42内に位置させる。また、ハウジング41の外部に露出した操作部50に、可動腕状部48に、屈曲部48aを仮想揺動軸部として基部46に向かって揺動する状態をとらせる、基部46に向かう方向の押圧操作が加えられたときには、可動腕状部48が図19に示される位置をとり、それにより、操作部50の端部51に設けられたロック部52が、その先端部分を含んだ全体をハウジング41に設けられた板状部材差込み部42から外れた位置へと移動させるとともに、操作部50が、その正面側端縁部50aを基部46に近付けつつ、取付部材45の外部に向かって移動する。その後、操作部50に押圧操作が加えられなくなると、可動腕状部48は、自からの弾性により、操作部50及びその端部51に設けられたロック部52を伴って、図18に示される位置に戻る。
【0089】
ハウジング41には、図13〜15及び図20に示されるように、取付部材45における操作部50の正面側端縁部50aから2個の可動腕状部48の間において下方に向かって伸びる屈曲部50dに対応する一対の過大変位防止部55と、取付部材45における操作部50の背面側端縁部50bに設けられた屈曲フリンジ部50cに対応する過大変位防止部56とが設けられている。このような過大変位防止部55及び56がハウジング41に設けられていることにより、上述のように揺動する可動腕状部48の基部46に向かう方向の揺動変位が過大となったとき、取付部材45における屈曲部50dが、過大変位防止部55に当接して、可動腕状部48のそれ以上の揺動変位を阻止し、また、可動腕状部48の基部46から離隔する方向の揺動変位が過大となったとき、取付部材45における屈曲フリンジ部50cが、過大変位防止部56に当接して、可動腕状部48のそれ以上の揺動変位を阻止する。それにより、取付部材45が可動腕状部48の過大変位に起因する不所望な変形あるいは破損を生じる事態が回避される。
【0090】
取付部材45が取り付けられたハウジング41は、配線基板に配されてその配線基板に取り付けられるが、その際、取付部材45における基部46から伸びる複数の基板連結部47が、配線基板に設けられたハウジング取付部に、例えば、半田付けにより固定されて、配線基板に連結され、また、ハウジング41に配された複数のコンタクト43の夫々の接続端子部43aが、配線基板に設けられた配線端子に,例えば、半田付けによって接続される。斯かるもとで、配線基板に連結された複数の基板連結部47のうちの幾つかのもの、例えば、複数の基板連結部47aと、配線基板に設けられた配線端子に接続された複数のコンタクト43の接続端子部43aとが、取付部材45における基部46を挟んで相互対向する位置に配される。それにより、取付部材45における操作部50が、少なくとも上述の押圧操作が加えられ始められるとき、配線基板に連結された基板連結部47aと配線基板に設けられた配線端子に接続された複数のコンタクト43の接続端子部43aとの間となる位置に配されることになる。
【0091】
このようにして、取付部材45を伴って配線基板に取り付けられたハウジング41を有するものとされたコネクタ装置40には、例えば、前述の図8に示されるフレキシブル印刷配線基板30が、配線板状部材を成すものとして、そのハウジング41に板状部材差込み部42を通じて差し込まれる。
【0092】
図20は、図8に示されるフレキシブル印刷配線基板30が、コネクタ装置40におけるハウジング41に板状部材差込み部42を通じて差し込まれた状態を示す。図20において、フレキシブル印刷配線基板30は、複数の接続端子部31が配列配置された面が、ハウジング41の背面側端面部41d側に配されるものとされている。このようにして、フレキシブル印刷配線基板30が、板状部材差込み部42を通じてハウジング41に差し込まれたときには、フレキシブル印刷配線基板30に設けられた複数の接続端子部31の夫々に、図15に示されるコンタクト43の接触部43bが押圧接触する。それにより、フレキシブル印刷配線基板30に設けられた複数の接続端子部31が、コネクタ装置40における複数のコンタクト43を介して、コネクタ装置40が固定された配線基板に設けられた配線端子に電気的に連結される。
【0093】
フレキシブル印刷配線基板30がコネクタ装置40におけるハウジング41に板状部材差込み部42を通じて差し込まれるにあたっては、コネクタ装置40が、ハウジング41に取り付けられた取付部材45におけるロック部52が設けられた操作部50に連結された可動腕状部48が、図15に示される状態におかれたものとして用意される。
【0094】
そして、このように用意されたコネクタ装置40に対して、フレキシブル印刷配線基板30が、ハウジング41に、それに設けられた板状部材差込み部42を通じ、コネクタ装置40が固定された配線基板に実質的に直交する方向を持って差し込まれる。その際、先ず、図21に示されるように、コネクタ装置40におけるハウジング41の左側端部において、取付部材45における操作部50の端部51に設けられて先端部分を板状部材差込み部42内に位置させたロック部52が、ハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合部33より先端側の先端平板部35によって、可動腕状部48の屈曲部48aを仮想揺動軸部としての揺動を伴って押し動かされ、その全体が板状部材差込み部42から外れることになる位置をとるものとされる。同様に、コネクタ装置40におけるハウジング41の右側端部において、取付部材45における操作部50の端部51に設けられて先端部分を板状部材差込み部42内に位置させたロック部52が、ハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合部34より先端側の先端平板部36によって、可動腕状部48の屈曲部48aを仮想揺動軸部としての揺動を伴って押し動かされ、その全体が板状部材差込み部42から外れることになる位置をとるものとされる。
【0095】
このとき、取付部材45における操作部50の端部51に設けられたロック部52は、その先端部分のみがハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における先端平板部35又は36に当接するだけであるので、フレキシブル印刷配線基板30のハウジング41への更なる差込みを妨げるものとはならない。
【0096】
続いて、フレキシブル印刷配線基板30が、板状部材差込み部42を通じて更にハウジング41の内部へと差し込まれて、差込みが完了する所定の位置に到達すると、図22に示されるように、コネクタ装置40におけるハウジング41の左側端部において、取付部材45における操作部50の端部51に設けられたロック部52が、ハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における先端平板部35から外れる。それにより、ロック部52が設けられた操作部50に連結された可動腕状部48が自らの弾性によって復元変位し、それに伴って、ロック部52がその先端部分を板状部材差込み部42内に位置させる状態に置かれる。
【0097】
先端部分を板状部材差込み部42内に位置させた取付部材45における操作部50の端部51に設けられたロック部52は、ハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における先端平板部35より内側に設けられた係合部33に係合して、フレキシブル印刷配線基板30を係止する状態に置かれる。
【0098】
また、斯かる際、図示は省略されているが、コネクタ装置40におけるハウジング41の右側端部において、取付部材45における操作部50の端部51に設けられたロック部52が、ハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における先端平板部36から外れる。それにより、ロック部52が設けられた操作部50に連結された可動腕状部48が自らの弾性によって復元変位し、それに伴って、ロック部52がその先端部分を板状部材差込み部42内に位置させる状態に置かれる。
【0099】
先端部分を板状部材差込み部42内に位置させた取付部材45における可動腕状部48に設けられたロック部52は、ハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における先端平板部36より内側に設けられた係合部34に係合して、フレキシブル印刷配線基板30を係止する状態に置かれる。
【0100】
その結果、フレキシブル印刷配線基板30は、ハウジング41への板状部材差込み部42を通じての差込みを完了して、正規の差込み位置をとっており、取付部材45における操作部50の端部51に設けられた2個のロック部52により係止されて、ハウジング41からの不所望な抜脱が阻止される状態におかれる。即ち、フレキシブル印刷配線基板30は、ハウジング41に板状部材差込み部42を通じて適正に差し込まれるだけで、取付部材45における操作部50の端部51に設けられた2個のロック部52によりハウジング41からの不所望な抜脱が阻止される状態におかれることになる。
【0101】
このとき、ハウジング41の上側端面部41b側においてハウジング41の外部に露出した取付部材45における操作部50は、その正面側端縁部50aが基部46から遠ざかった位置をとり、その背面側端縁部50bがハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30に近づいた位置をとるものとされる。
【0102】
その後、図23に示されるように、ハウジング41の上側端面部41b側においてハウジング41の外部に露出する操作部50に、取付部材45における基部46に向かう方向の押圧操作が加えられて、2個の可動腕状部48の夫々が、屈曲部48aを仮想揺動軸部として基部46に向かって揺動するものとされると、操作部50が、その正面側端縁部50aが基部46に近づくように移動せしめられるとともに、操作部50の端部51に設けられたロック部52が、その先端部分を含む全体が板状部材差込み部42から外れることになる位置をとるものとされる。それにより、ロック部52が、ハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合部33及び34との係合を解除して、フレキシブル印刷配線基板30をそれに対するロック部52による係止から解放する。
【0103】
その結果、ハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30が、ハウジング41から適正に抜脱され得る状態におかれることになる。
【0104】
斯かる際、前述のように、取付部材45における操作部50が、少なくとも上述の押圧操作が加えられ始められるとき、配線基板に連結された複数の基板連結部47aと配線基板に設けられた配線端子に接続された複数のコンタクト43の接続端子部43aとの間となる位置に配されるので、押圧操作が加えられた操作部50, 可動腕状部48及び基部46を介して取付部材45にかかる押圧力が、複数の基板連結部47a及び複数のコンタクト43の接続端子部43aに分散されて配線基板に伝達されることになる。従って、取付部材45及び配線基板は、操作部50に対する押圧操作に起因する押圧力を、構造的に安定した状態に置かれたもとで受け止めることができ、不所望な変形や破損を生じる事態を回避できることになる。
【0105】
なお、取付部材45に設けられた操作部50に上述の押圧操作力が加えられなくなると、取付部材45における2個の可動腕状部48の夫々が、自らの弾性によって、それに連結された操作部50を伴って復元変位し、それにより、操作部50が、ハウジング41の上側端面部41b側においてハウジング41の外部に露出する状態に戻る。
【0106】
上述の本発明に係るコネクタ装置の第二の例を成すコネクタ装置40は、ハウジング41の上側端面部41b,背面側端面部41d及び左右側端面部等の外表面を覆うシェル部材を備えていないが、本発明に係るコネクタ装置は、ハウジング41の上側端面部41b,背面側端面部41d及び左右側端面部等の外表面を全体的もしくは部分的に覆うシェル部材を備えたものとすることもできる。斯かる際には、シェル部材は、例えば、導電性材料をもって形成され、接地電位が与えられるものとされることが望ましい。
【0107】
上述のようにして配線基板に固定されたコネクタ装置40にあっては、配線基板に固定されたもとにおいて、配線基板に下側端面部41aを対面させて配されたハウジング41に、その下側端面部41aに対向する上側端面部41bに開口して設けられた板状部材差込み部42を通じて下側端面部41aに向かって差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30を、ロック部52により係止して、ハウジング41からの不所望な抜脱が阻止される状態におくこと、さらには、操作部50を介してロック部52による係止を解除し、ハウジング41から抜脱され得る状態におくことができるが、そのためのロック部52と操作部50とを、ハウジング41の配線基板への取付けに供される取付部材45に一体的に形成されたものとすることができる。その際、取付部材45は、配線基板に対面するハウジング41の下側端面部41a側に配される基部46を有し、その基部46に複数の基板連結部47,2個の可動腕状部48及び平板状部53が設けられるとともに、2個の可動腕状部48の夫々に操作部50が連結され、その操作部50にロック部52が設けられて構成される。
【0108】
従って、取付部材45は、基部46,基板連結部47,可動腕状部48, 操作部50,ロック部52及び平板状部53を一体的に形成されたものとして含んでいることになる。その結果、コネクタ装置40によれば、ハウジング41に対して回動可能とされる別部材等を備える必要がなく、部品点数を比較的少とすることができるとともに、組立て作業工程の簡素化を図ることができ、それにより、製造コストを低減させることができる構成をもって、ハウジング41に板状部材差込み部42を通じて差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30についてのハウジング41からの不所望な抜脱の阻止及びその阻止の解除を、容易かつ確実に行うことができる。
【0109】
また、コネクタ装置40にあっては、ハウジング41内において差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30を係止する状態をとるロック部52が、取付部材45に一体的に形成された操作部50の両端部51から突出する係合突起を形成し、ハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30に設けられた係合部33及び34の夫々に係合する状態をとるものとされるので、ロック部52によるハウジング41に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30に対する係止を、より一層確実に行うことができる。
【0110】
さらに、コネクタ装置40にあっては、フレキシブル印刷配線基板30がハウジング41に板状部材差込み部42を通じて差し込まれるだけで、そのフレキシブル印刷配線基板30が取付部材45に設けられたロック部52により適正に係止されて、フレキシブル印刷配線基板30のハウジング41からの不所望な抜脱が阻止される状態がとられる。そして、フレキシブル印刷配線基板30がロック部52による係止状態のもとにおかれているときには、ハウジング41への板状部材差込み部42を通じての差込みを完了して正規の差込み位置をとっており、取付部材45に設けられたロック部52により適正に係止されて、ハウジング41からの不所望な抜脱が阻止される状態におかれているときには、取付部材45における操作部50が、ハウジング41の上側端面部41b側においてハウジング41の外部に露出する状態におかれており、フレキシブル印刷配線基板30に対するロック部52による係止状態を解除するには、ハウジング41の外部に露出する状態におかれた操作部50に、例えば、押圧操作とされる操作を加えるだけで足りる。従って、ハウジング41に板状部材差込み部42を通じて差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30についてのハウジング41からの不所望な離脱の阻止及びその阻止の解除を、作業性が良好とされたもとで容易かつ確実に行うことができることになる。
【産業上の利用可能性】
【0111】
以上のような本発明に係るコネクタ装置は、配線基板上に配され、その配線基板に対面する一端面部に対向する他端面部に開口する板状部材差込み部が設けられたハウジングと、ハウジングに配列配置されて設けられ、例えば、フレキシブル印刷配線基板とされる配線板状部材を配線基板に電気的に連結する複数のコンタクトとを備えたもとにおいて、ハウジングに対して回動可能とされる別部材を備える必要がなく、部品点数を比較的少とすることができるとともに、組立て作業工程の簡素化を図ることができ、それにより、製造コストを低減させることができる構成をもって、ハウジングに板状部材差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材についてのハウジングからの不所望な抜脱の阻止及びその阻止の解除を、作業性が良好とされたもとで容易かつ確実に行うことができるものとして、様々な電子機器等に広く適用され得るものである。
【符号の説明】
【0112】
10,40・・・コネクタ装置, 11,41・・・ハウジング, 11a,41a・・・下側端面部, 11b,41b・・・上側端面部, 11c,41c・・・正面側端面部, 11d,41d・・・背面側端面部, 12,42・・・板状部材差込み部, 13,43・・・コンタクト, 13a,43a・・・接続端子部, 15,45・・・取付部材, 16,46・・・基部, 17,17a,17b,47,47a,47b・・・基板連結部, 18,48・・・可動腕状部, 19,52・・・ロック部, 20,50・・・操作部, 20a,50a・・・正面側端縁部, 20b,50b・・・背面側端縁部, 22,53・・・平板状部, 30・・・フレキシブル印刷配線基板, 33,34・・・係合部, 35,36・・・先端平板部, 50c・・・屈曲フリンジ部, 50d・・・屈曲部, 55,56・・・過大変位防止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線基板に対面する一端面部及び該一端面部に対向する他端面部を有し、上記他端面部に開口する板状部材差込み部が設けられて上記配線基板上に配されるハウジングと、
該ハウジングに固定され、上記一端面部を上記配線基板に対面させたもとでの上記ハウジングの上記配線基板への取付けに供される取付部材と、
上記ハウジングに上記板状部材差込み部の開口部分に沿って配列配置され、各々が上記配線基板に設けられた配線端子に連結される接続端子部を有するとともに、配線板状部材が上記ハウジングに上記板状部材差込み部を通じて上記一端面部に向かって差し込まれたとき、上記ハウジング内において上記配線板状部材に設けられた複数の接触端子部に接触接続される複数のコンタクトと、
を備えて成り、
上記取付部材が、上記ハウジングの一端面部側に配される基部,該基部から伸びて上記配線基板に連結される基板連結部,上記基部から上記ハウジング内を該ハウジングの他端面部に向かって伸びる可動腕状部,該可動腕状部における上記ハウジングの他端面部側の端部に連結されて上記板状部材差込み部の開口部分に沿う方向を長手方向として伸びる操作部、及び、上記可動腕状部もしくは上記操作部に設けられて上記ハウジングに上記板状部材差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材を係止する状態をとるロック部を、一体的に形成されたものとして含んで構成され、上記ロック部が上記配線板状部材を係止するもとで、上記操作部に該操作部を上記可動腕状部の移動を伴って変位させる操作が加えられるとき、上記ロック部による上記配線板状部に対する係止が解除されることを特徴とするコネクタ装置。
【請求項2】
上記ロック部が、上記可動腕状部もしくは上記操作部から突出する係合突起を形成し、上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材における係合部に係合する状態をとることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項3】
上記係合突起が上記可動腕状部から上記板状部材差込み部内に向かって突出することを特徴とする請求項2記載のコネクタ装置。
【請求項4】
上記係合突起が上記操作部における長手方向の端部から上記板状部材差込み部内に向かって突出することを特徴とする請求項2記載のコネクタ装置。
【請求項5】
上記基板連結部と上記複数のコンタクトの夫々における接続端子部とが上記基部を挟んで相互対向する位置に配され、上記操作部が、少なくとも上記操作が加えられ始められるとき、上記基板連結部と上記接続端子部との間となる位置に配されることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項6】
上記取付部材が、複数の上記可動腕状部が上記操作部の長手方向に沿って配列されたものとされることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項7】
上記取付部材が、上記基部により支えられて上記操作部の長手方向に沿って広がり、上記ハウジングにおける上記一端面部と上記他端面部との間の相互対向側端面の一方を部分的に覆う平板状部を有していることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項8】
上記取付部材が、上記基部における上記平板状部側の端縁部分から屈曲して伸び、上記ハウジングに圧入されて上記取付部材を保持することになる保持片部を有していることを特徴とする請求項7記載のコネクタ装置。
【請求項9】
上記取付部材が、上記基部における上記平板状部を挟んで相互対向する一対の端部の夫々から屈曲して伸び、上記ハウジングに圧入されて上記取付部材を保持することになる保持片部を有していることを特徴とする請求項7記載のコネクタ装置。
【請求項10】
上記操作部が、上記長手方向に沿って伸びる一対の対向端縁部のうちの上記ハウジングの内部側となるものが上記可動腕状部における上記ハウジングの他端面部側の端部に連結されたものとされることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項11】
上記操作部が、上記長手方向に沿って伸びる一対の対向端縁部のうちの上記ハウジングの外部側となるものが上記可動腕状部における上記ハウジングの他端面部側の端部に連結されたものとされることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項12】
上記ハウジングが、上記可動腕状部もしくは上記操作部が当接する位置に配されて、上記操作部の過大な変位を阻止する過大変位防止部を有していることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−199187(P2012−199187A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−63907(P2011−63907)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(592028846)第一精工株式会社 (94)
【Fターム(参考)】