説明

コルチコトロピン放出因子(CRF)受容体拮抗薬として有用なピラゾロ[1,5−α]ピリミジニル誘導体

本発明は一般的に、[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態2に関する。本発明はまた、同じものを含む医薬組成物および同じものを用いる方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に、[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態2に関する。本発明はまた、同じものを含む医薬組成物および同じものを用いる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コルチコトロピン放出因子(CRF)は、ストレスに対する身体の全体的な反応を調整する41アミノ酸ペプチドである。CRF受容体(例えば、CRF1およびCRF2)の作動薬と同様に、CRFは、内分泌ストレス反応を媒介する視床下部−下垂体−副腎(HPA)軸活性を制御する主要な生理学的分泌促進剤としてよく知られている。CRFはまた、ストレスに対する自律神経および行動反応に中心的な役割を果たしている。CRFの生理的レベルの変動は、うつ病および不安を含む様々な障害と相関づけられた。
【0003】
CRF受容体の拮抗薬は、動物モデルにおける行動ストレス反応を効果的に改善することが示された。CRF1受容体拮抗薬の全身投与よりげっ歯類における不安緩解および抗うつ効果がもたらされることは十分に立証されている。動物モデルにおける証拠はまた、CRF1拮抗薬が薬物離脱症状、ストレス誘発性発作および特定の炎症を軽減する助けとなり得ることを示している。アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、進行性核上性麻痺および筋萎縮性側索硬化症は中枢神経系におけるCRFニューロンの機能不全に関連するので、それらの病因および病態生理におけるCRFの役割も推定された。神経性食欲不振などの摂食障害もCRFのレベルの上昇と関連づけられた。
【0004】
CRF受容体は、中枢神経系全体に広く分散しているが、腺、血管、胃腸および免疫系組織を含む末梢系にも認められる。したがって、CRF拮抗薬は、中枢神経系外の他の多くの障害の治療において能力を有すると考えられる。
【0005】
末梢系のいくつかのCRFに関連する障害としては、例えば、高血圧、頻脈、うっ血性心不全、卒中、過敏性腸症候群、術後腸閉塞および大腸過敏症などがある。試験により、CRF1拮抗薬が育毛刺激薬としても有用である可能性があることが示された。
【0006】
化合物[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンは、例えば、上に示した障害の治療に有用であり得る有効なCRF受容体拮抗薬として同定された。
【0007】
この化合物は、参照により全部が本明細書に組み込まれる国際特許出願WO2006/044958に報告されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
多数のCRF受容体拮抗薬が発見されたが、上の化合物のように、少数のものが安定な医薬組成物の調製に十分である特性を一般的に有する。融点、吸湿性、安定性、溶解度、結晶化度、生物学的利用能および取扱い特性が、効果的に投与することができる薬剤を調製するに際して考慮する必要がある多くの特性のうちの主なものである。したがって、生理学的に許容でき、かつ再現性のある製剤の調製に適する物理的および化学的特性を有する化合物を調製することが継続的に必要である。本発明の多形相は、この必要性および他の必要性を満たす助けとなる。本発明の多形相は、式(I)の[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの2つの多形相の間の熱力学的に最も安定なものである。実験の項に、2つの多形相の混合物の安定な多形形態2への変換の実験および転移温度の計算を示す。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態2を提供する。
【0010】
[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンは、以後、式(I)の化合物と呼ぶこともできる。
【0011】
【化1】

【0012】
本発明の式(I)の化合物の多形形態2は、塩基を含まない。
【0013】
本発明の式(I)の化合物の多形形態2は、実施例において下に報告するように特性の評価を行った。
【0014】
本発明はさらに、本発明の化合物および製薬上許容できる担体を含む組成物を提供する。
【0015】
さらなる実施形態は、CRFの異常なレベルを特徴とする哺乳動物における障害を治療する方法であって、哺乳動物に治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む方法を含む。したがって、本発明はさらに、哺乳動物における不安またはうつ病または過敏性腸症候群を治療する方法であって、哺乳動物に治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0016】
したがって、本発明はさらに、式(I)の[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態2および製薬上許容できる担体を含む医薬組成物を提供する。[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態2および製薬上許容できる担体を含む医薬組成物を提供する。
【0017】
「製薬上許容できる担体」は、動物、特に哺乳動物への生物学的に活性な物質の供給のための当技術分野で一般的に許容されている媒体を意味する。
【0018】
製薬上許容できる担体は、当業者の理解の範囲内に十分に入る多くの因子に従って調合される。これらは、制限なしに、調合される活性薬の種類および性質、薬物を含む組成物を投与する対象、組成物の意図する投与経路、ならびに標的とする治療適応を含む。製薬上許容できる担体は、水性および非水性液体媒体、ならびに様々な固体および半固体剤形を含む。そのような担体は、活性薬に加えて多くの異なる成分および添加剤を含んでいてよく、そのような付加的な成分は、当業者によく知られている様々な理由、例えば、活性薬の安定化、結合剤等のために製剤に含められる。適切な製薬上許容できる担体およびそれらの選択に関わる因子の記述は、例えば、参照により全部が本明細書に組み込まれる、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences、17th ed.、Mack Publishing Company、Easton、PA、1985などの容易に入手可能な種々の供給源に見い出される。
【0019】
本発明はまた、治療有効量の本発明の化合物または本発明の化合物を含む組成物を哺乳動物に投与することにより、哺乳動物における異常なレベルのコルチコトロピン放出因子を特徴とする障害を治療する方法を含む。いくつかの実施形態によれば、該障害は、コルチコトロピン放出因子のレベルの上昇を特徴とすることができる。いくつかの実施形態において、該障害は中枢神経系を冒す。本明細書に記述する方法により治療することができる中枢神経系の障害の例は、不安またはうつ病を含む。
【0020】
他の実施形態において、該障害は末梢系を冒す。したがって、本明細書に記述する方法による末梢系の治療可能な障害の例は、過敏性腸症候群である。
【0021】
本発明のCRF受容体拮抗薬は、CRF受容体部位において活性を示す可能性があり、内分泌、精神および神経障害または疾患を含む広範囲の障害または疾患の治療のための治療薬として用いることができる。より具体的には、本発明のCRF受容体拮抗薬は、CRFの過分泌により生ずる生理的状態または障害の治療に有用である可能性がある。CRFは、ストレスに対する内分泌、行動および自発運動反応を活性化させ、調和させる重要な神経伝達物質であると考えられているので、本発明のCRF受容体拮抗薬は、神経精神障害の治療に有用である可能性がある。本発明のCRF受容体拮抗薬により治療できる可能性のある神経精神障害は、うつ病などの感情障害、全般性不安障害、パニック障害、脅迫神経障害、異常攻撃性などの不安関連障害、不安定狭心症および反応性高血圧などの心血管異常、ならびに神経性食欲不振、過食症などの摂食障害、ならびに過敏性腸症候群を含む。CRF拮抗薬は、様々な病状を併うストレス誘発性免疫抑制および卒中の治療に有用である可能性がある。本発明のCRF拮抗薬の他の使用は、炎症状態(慢性関節リウマチ、ブドウ膜炎、喘息、炎症性腸疾患およびG.I.運動性など)、疼痛、クッシング病、乳児けいれん、てんかんならびに乳児および成人における他の発作、ならびに様々な物質乱用および離脱症状(アルコール中毒を含む)の治療を含む。
【0022】
本発明の状況において、本明細書で用いる適応を記述する以下の用語は、アメリカ精神医学協会により出版されたDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、4th Edition(DSM−IV)および/またはInternational Classification of Diseases、10th Edition(ICD−10)において分類されている。本明細書で言及する障害の様々なサブタイプは、本発明の一部と考えられる。下に示す疾患の後の括弧内の数は、DSM−IVにおける分類コードである。
【0023】
本発明の状況において、「精神障害」という用語は以下のものを含む。
【0024】
妄想型(295.30)、解体型(295.10)、緊張型(295.20)、鑑別不能型(295.90)および残遺型(295.60)サブタイプを含む統合失調症、統合失調症様障害(295.40)、双極型およびうつ病型サブタイプを含む分裂感情障害(295.70)、色情型、誇大型、嫉妬型、被害型、身体型、混合型および非明記型サブタイプを含む妄想性障害(297.1)、短期精神病性障害(298.8)、共有精神病性障害(297.3)、妄想を伴うおよび幻覚を伴うサブタイプを含む一般的病状に起因する精神病性障害、妄想を伴う(293.81)および幻覚(293.82)を伴うサブタイプを含む物質誘発性精神病性障害、ならびに特記されていない精神病性障害(298.9)。
【0025】
塩および製薬上許容できるその溶媒和物を含む本発明の化合物は、以下の障害の治療に用いることもできる。
【0026】
大うつ病エピソード、躁病性エピソード、混合エピソードおよび軽躁エピソードを含むうつ病および気分障害、大うつ病性障害、気分変調障害(300.4)、特記されていないうつ病性障害(311)を含むうつ病性障害、I型双極性障害、II型双極性障害(躁病エピソードを伴う再発性大うつ病エピソード)(296.89)、循環気質障害(301.13)および特記されていない双極性障害(296.80)を含む双極性障害、うつ病特徴を伴う、大うつ病様エピソードを伴う、躁病特徴を伴うおよび混合型特徴を伴うサブタイプを含む一般的病状に起因する気分障害(293.83)、物質誘発性気分障害(うつ病特徴を伴う、躁病特徴を伴うおよび混合型特徴を伴うサブタイプを含む)および特記されていない気分障害(296.90)を含む他の気分障害。
【0027】
社会的不安障害、パニック発作、広場恐怖症、パニック障害、パニック障害の病歴のない広場恐怖症(300.22)を含む不安障害、動物型、自然環境型、血液注射傷害型、場面型および他の型サブタイプを含む特異的恐怖症(300.29)、社会への恐怖(300.23)、強迫神経障害(300.3)、外傷後ストレス障害(309.81)、急性ストレス障害(308.3)、一般不安障害(300.02)、一般的病状に起因する不安障害(293.84)、物質誘発性不安障害および特記されていない不安障害(300.00)。
【0028】
物質依存症、物質渇望および物質乱用などの物質使用障害を含む物質に関連する障害、物質中毒、物質離脱症状、物質誘発性せん妄、物質誘発性持続性痴呆、物質誘発性持続性健忘性障害、物質誘発性精神病性障害、物質誘発性気分障害、物質誘発性不安障害、物質誘発性性的機能不全、物質誘発性睡眠障害および幻覚誘発薬持続性感覚障害(フラッシュバック)などの物質誘発性障害、アルコール依存症(303.90)、アルコール乱用(305.00)、アルコール中毒(303.00)、アルコール離脱症状(291.81)、アルコール中毒性せん妄、アルコール離脱性せん妄、アルコール誘発性持続性痴呆、アルコール誘発性持続性健忘性障害、アルコール誘発性精神病性障害、アルコール誘発性気分障害、アルコール誘発性不安障害、アルコール誘発性性的機能不全、アルコール誘発性睡眠障害および特記されていないアルコール関連障害(291.9)などのアルコール関連障害、アンフェタミン依存症(304.40)、アンフェタミン乱用(305.70)、アンフェタミン中毒(292.89)、アンフェタミン離脱症状(292.0)、アンフェタミン中毒性せん妄、アンフェタミン誘発性精神病性障害、アンフェタミン誘発性気分障害、アンフェタミン誘発性不安障害、アンフェタミン誘発性性的機能不全、アンフェタミン誘発性睡眠障害および特記されていないアンフェタミン関連障害(292.9)などのアンフェタミン(またはアンフェタミン様)関連障害、カフェイン中毒(305.90)、カフェイン誘発性不安障害、カフェイン誘発性睡眠障害および特記されていないカフェイン関連障害(292.9)などのカフェイン関連障害、大麻依存症(304.30)、大麻乱用(305.20)、大麻中毒(292.89)、大麻中毒性せん妄、大麻誘発性精神病性障害、大麻誘発性不安障害および特記されていない大麻関連障害(292.9)などの大麻関連障害、コカイン依存症(304.20)、コカイン乱用(305.60)、コカイン中毒(292.89)、コカイン離脱症状(292.0)、コカイン中毒性せん妄、コカイン誘発性精神病性障害、コカイン誘発性気分障害、コカイン誘発性不安障害、コカイン誘発性性的機能不全、コカイン誘発性睡眠障害および特記されていないコカイン関連障害(292.9)などのコカイン関連障害、幻覚誘発薬依存症(304.50)、幻覚誘発薬乱用(305.30)、幻覚誘発薬中毒(292.89)、幻覚誘発薬持続性感覚障害(フラッシュバック)(292.89)、幻覚誘発薬中毒性せん妄、幻覚誘発薬誘発性精神病性障害、幻覚誘発薬誘発性気分障害、幻覚誘発薬誘発性不安障害および特記されていない幻覚誘発薬関連障害(292.9)などの幻覚誘発薬関連障害、吸入薬依存症(304.60)、吸入薬乱用(305.90)、吸入薬中毒(292.89)、吸入薬中毒性せん妄、吸入薬誘発性持続性痴呆、吸入薬誘発性精神病性障害、吸入薬誘発性気分障害、吸入薬誘発性不安障害および特記されていない吸入薬関連障害(292.9)などの吸入薬関連障害、ニコチン依存症(305.1)、ニコチン離脱症状(292.0)および特記されていないニコチン関連障害(292.9)などのニコチン関連障害、オピオイド依存症(304.00)、オピオイド乱用(305.50)、オピオイド中毒(292.89)、オピオイド離脱症状(292.0)、オピオイド中毒性せん妄、オピオイド誘発性精神病性障害、オピオイド誘発性気分障害、オピオイド誘発性性的機能不全、オピオイド誘発性睡眠障害および特記されていないオピオイド関連障害(292.9)などのオピオイド関連障害、フェンシクリジン依存症(304.60)、フェンシクリジン乱用(305.90)、フェンシクリジン中毒(292.89)、フェンシクリジン中毒性せん妄、フェンシクリジン誘発性精神病性障害、フェンシクリジン誘発性気分障害、フェンシクリジン誘発性不安障害および特記されていないフェンシクリジン関連障害(292.9)などのフェンシクリジン(またはフェンシクリジン様)関連障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬依存症(304.10)、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬乱用(305.40)、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬中毒(292.89)、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬離脱症状(292.0)、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬中毒性せん妄、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬離脱性せん妄、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬持続性痴呆、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬持続性健忘性障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性精神病性障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性気分障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性不安障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性性的機能不全、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性睡眠障害および特記されていない鎮静薬、催眠薬または抗不安薬関連障害(292.9)などの鎮静薬、催眠薬または抗不安薬関連障害、高分子物質依存症(304.80)などの高分子物質関連障害、ならびに同化作用ステロイド、硝酸塩吸入剤および亜酸化窒素などの他の(または未知)物質関連障害。
【0029】
原発性不眠症(307.42)、原発性過眠症(307.44)、睡眠発作(347)、呼吸関連睡眠障害(780.59)、概日リズム睡眠障害(307.45)および特記されていない睡眠不全(307.47)などの睡眠不全などの原発性睡眠障害、悪夢障害(307.47)、睡眠恐怖障害(307.46)、睡眠歩行(sleepwalking)障害(307.46)および特記されていない錯眠(307.47)などの錯眠などの原発性睡眠障害、他の精神障害に関連する不眠症(307.42)および他の精神障害に関連する過眠症(307.44)などの他の精神障害に関連する睡眠障害、一般的病状に起因する睡眠障害、ならびに不眠型、過眠症型、錯眠型および混合型サブタイプを含む物質誘発性睡眠障害を含む睡眠障害。
【0030】
制限型およびむちゃ食い/嘔吐型サブタイプを含む神経性食欲不振(307.1)、嘔吐型および非嘔吐型サブタイプを含む神経性過食症(307.51)、肥満、強迫摂食障害ならびに特記されていない摂食障害(307.50)などの摂食障害。
【0031】
自閉障害(299.00)、注意欠陥/多動障害複合型(314.01)、注意欠陥/多動障害の主として不注意型(314.00)、注意欠陥/多動障害活動亢進衝動型(314.01)および特記されていない注意欠陥/多動障害(314.9)サブタイプを含む注意欠陥/多動障害、運動過剰障害、小児発症型(321.81)、青年期発症型(312.82)および発症が明記されていない(321.89)サブタイプを含む行為障害、反抗的行為障害(313.81)ならびに特記されていない分裂行動障害などの分裂行動障害、ならびにトゥレット障害(307.23)などのチック障害。
【0032】
偏執性人格障害(301.0)、分裂病質人格障害(301.20)、分裂病型人格障害(301.22)、反社会的人格障害(301.7)、境界人格障害(301.83)、俳優人格障害(301.50)、自己愛人格障害(301.81)、回避人格障害(301.82)、依存性人格障害(301.6)、強迫人格障害(301.4)および特記されていない人格障害(301.9)サブタイプを含む人格障害。
【0033】
統合失調症、双極性障害、うつ病、認知障害を伴う他の精神医学的障害および精神病性状態、例えば、アルツハイマー病などの他の疾患における認知障害の治療を含む認知の増大
ならびに
【0034】
性的欲求低下障害(302.71)および性嫌悪障害(302.79)などの性的欲求障害、女性性的興奮障害(302.72)および男性勃起障害(302.72)などの性的興奮障害、女性オルガズム障害(302.73)、男性オルガズム障害(302.74)および早期射精(302.75)などのオルガズム障害、女性性交疼痛症(302.76)および膣痙(306.51)などの性交疼痛障害、特記されていない性的機能障害(302.70)、露出性癖(302.4)、フェティシズム(302.81)、摩擦症(302.89)、ペドフィリア(302.2)、性的被虐愛(302.83)、性的加虐愛(302.84)、服装倒錯フェティシズム(302.3)、窃視症(302.82)および特記されていないパラフィリア(302.9)などのパラフィリア、小児における性同一性障害(302.6)および青年または成人における性同一性障害(302.85)などの性同一性障害、特記されていない性的障害(302.9)を含む性機能障害。
【0035】
本明細書で言及する障害の様々な型および派生型のすべてが本発明の一部とみなされる。
【0036】
「治療有効量」という用語は、化合物を用いて治療した障害の少なくとも1つの症状を低減または消失させるのに有効な本発明の化合物の量を意味する。
【0037】
本発明の化合物は、化合物が哺乳動物の体内のCRF受容体などの作用部位に接触することを可能にするあらゆる適切な手段により、上の障害を治療するために投与することができる。化合物は、医薬との併用に利用可能な従来の手段により、個別治療薬として、または他の治療薬と併用して投与することができる。本発明の化合物は、単独で、または選択される投与経路および標準的な製薬法に基づいて選択される医薬担体と組み合わせて投与することができる。
【0038】
本発明の化合物の投与量は、個々の化合物の薬力学的特性、その投与方式および経路、受容者の年齢、体重および健康、症状の性質および程度、併用療法の種類、治療の頻度、ならびに所望の効果などのいくつかの因子によって異なる。上の疾患および状態の治療における使用のために、本発明の塩は約0.002〜約200mg/kg体重の有効成分(例えば、式Iの塩)の用量で毎日経口投与することができる。例えば、約0.01〜10mg/kgの用量は、より小さい用量に分割し、1日1回から4回投与することができる。あるいは、所望の薬理作用を得るのに徐放性製剤が有効であり得る。
【0039】
投与に適する剤形(組成物)は、投与単位当たり約1mg〜約200mgの有効成分を含むことができる。これらの医薬組成物において、有効成分(例えば、式(I)の多形形態2)は、組成物の総重量に基づいて約0.5〜95重量%の量で存在することができる。
【0040】
有効成分(例えば、式(I)の多形形態2)は、カプセル剤、錠剤および散剤などの固体剤形、またはエリキシル剤、シロップ剤および/または懸濁剤などの液体の形で経口投与することができる。本発明の化合物は、無菌液体投与製剤として非経口投与することもできる。
【0041】
ゼラチンカプセル剤は、有効成分とラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはセルロース誘導体など(これらに限定されない)の適切な担体を含めるために用いることができる。圧縮錠剤を製造するために、同様な希釈剤を用いることができる。錠剤およびカプセル剤は、ある期間にわたり薬物の連続的な放出をもたらすために徐放性製剤として製造することができる。圧縮錠剤は、不快な味を覆い隠し、または有効成分を大気から保護するのに用いるために、または胃腸管内での錠剤の選択的崩壊を可能にするために、糖衣またはフィルムコーティングすることができる。
【0042】
経口投与用液体剤形は、患者の受容性を高めるために着色または着香剤も含めることができる。
【0043】
一般的に、水、製薬上許容できる油、生理食塩水、水性デキシトロースならびに関連する糖溶液およびプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなどのグリコールは、非経口液剤用の適切な担体である。非経口投与用液剤は、例えば、有効成分の水溶性塩および適切な安定化剤を含んでいてよい。重硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウムまたはアスコルビン酸などの抗酸化剤(単独または併用)は、適切な安定化剤として作用することができる。
【0044】
クエン酸およびその塩ならびにEDTAも安定化剤として適切である。さらに、非経口液剤は、例えば、塩化ベンザルコニウム、メチルまたはプロピルパラベンおよびクロロブタノールなどの防腐剤を含んでいてよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
[実施例]
【0046】
略語:
DCM:ジクロロメタン
DIC:N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド
DMF:ジメチルホルムアミド
HOBT:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
DM水:脱塩水
【0047】
中間体1
式(I)の化合物の多形形態1の調製および特性評価
式(I)の化合物の多形形態1は、WO2006/044958に報告されたように、以下のスキームに従って調製することができる。
【0048】
【化2】

【0049】
工程14A:
水(250mL)中重炭酸ナトリウム(28.7g)および(S)−2−アミノ酪酸(21.7g)の懸濁液をジオキサン(250mL)中4d(WO2006/044958に開示されている方法により調製された)(39.7g)の溶液に加えた。混合物を撹拌し、加熱して14時間還流した(102℃浴)。混合物をRTに冷却し、次いで、濃HCl(16mL)を最終pHが4.5になるまで10分間にわたって加えた。多くの白色沈殿が生成した。混合物を約250gの重量まで濃縮し、残留物をいくつかに分けた酢酸エチルとともに共蒸発にかけ、濃いペースト状の水性スラリーを得た。混合物をろ過し、ろ過ケーキを水(350mL)で洗浄した。次いで、ろ過ケーキを真空下で35℃で乾燥して化合物14a(45.2g)を白色固体として得た。
【0050】
工程14B:
化合物14a(10g)をトルエン(50mL)に懸濁し、蒸発乾固した。乾燥DCM(100mL)を加え、次いでHOBT(4.8g)およびアセトアミドオキシム(2.7g)を加えた。無水DMF(11mL)を加え、次いで、反応混合物を窒素雰囲気中で撹拌し、エチレングリコール/ドライアイス浴中で内部温度が−15.5℃まで冷却した。次いで、DIC(5.3mL)をシリンジにより加えた。反応混合物を撹拌し、2時間にわたって加温した。その時の内部温度は+16.5℃であった。溶媒を蒸発し、次いで、酢酸エチル(150mL)を加え、混合物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で2回、10%リン酸二水素カリウム水溶液で1回、最後に食塩水で洗浄した。酢酸エチル層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して、粗化合物14bを得た。
【0051】
工程14C:
ピリジン(50mL)を工程14Bからの化合物14bに加え、次いで、混合物を窒素中100℃で4時間加熱した。得られた溶液を冷却し、溶媒を蒸発し、残留物を、酢酸エチルと2回、ヘプタンと1回共蒸発した。残留物を50mLエーテルに溶解し、次いでろ過してDIUを除去し、いくつかに分けたエーテルですすいだ。ろ液を蒸発し、次いで、残留物をシリカゲル上クロマトグラフィーにかけ、2:1ヘキサン/酢酸エチルで溶出して、部分的に精製された化合物14−1をわずかに黄色の発泡体として得た。発泡体をヘプタンと1回共蒸発し、次いで、5:1ヘプタン/酢酸エチル(60mL)を加え、得られたスラリーをRTで24時間撹拌した。固体をろ過し、10:1ヘプタン/酢酸エチルですすぎ、14−1遊離塩基(7.3g)を白色固体として得た。ろ液を濃縮し、14−1遊離塩基の第二の収穫物(0.7g)をこれも白色固体として収集した。
【0052】
遊離塩基14−1(6.0g)を80mLのアセトンに溶解し、エチレングリコール /ドライアイス浴中で−12℃(内部)に冷却した。塩化水素(8.9mLの2.0Mエーテル溶液)を1回で加えた。透明な黄色溶液を1分間撹拌し、次いで、溶媒を蒸発した。残留物を2つに分けたアセトンと共蒸発し、次いで、真空下で乾燥して、コハク色の発泡体を得た。発泡体を粉砕し、次いで、RTで真空下で24時間乾燥して、塩酸塩14−1(6.7g)を非晶質の黄褐色粉末を得た。
【0053】
式(I)の化合物の多形形態1の特性評価
前のように調製した遊離塩基14−1は、XPRDパターン(図4)を示し、[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態1と同定された。
【0054】
表1:[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミン、多形形態1のXRPD角およびd間隔
【0055】
【表1】

【0056】
スペクトルおよび回折データは温度、濃度および用いる機器などの様々な因子によりわずかに異なることは認識されるであろう。当業者は、XRPDピーク位置がサンプルの高さの差による影響を受けることを認識するであろう。したがって、本明細書で引用するピーク位置は、±0.15°2θの変動にさらされる。
【0057】
粉末X線回折
粉末X線回折(XRPD)分析は、Sol−X検出器を用いてBruker D5005で実施した。取得条件は、放射線:Cu Kα、発生器加速電圧:40kV、発生器電流:50mA、開始角度:2.0°2θ、終了角度:45.0°2θ、ステップサイズ:0.02°2θ、ステップ当たりの時間:0.5秒であった。サンプルは、ゼロバックグラウンドのサンプルホルダー上で調製した。
【0058】
ラマン分光法
機器の構成:Kaiser RXN1 Kaiser Optical System Micro Raman、Alサンプルパン上にサンプルをのせる。レーザーI=785nm
【0059】
示差走査熱量測定(DSC)
機器の構成:PE DSC 7、非密閉サンプルパン、150℃まで10K/分で運転、サンプル1.5〜5mg
【0060】
(実施例1)
式(I)の化合物の多形形態2の合成および特性評価
HPLCの方法
カラム Zorbax SB−C18(150×4.6mm)、3.5μm
移動相A 0.05%TFA(水性)
移動相B 0.025%TFA(アセトニトリル)
カラム温度 40℃
流量 1.0ml/分
検出の波長 225nm
注入量 5μl
運転時間 30分
濃度 0.3mg/ml
勾配プログラム 直線勾配
時間(分) 移動相A(%) 移動相B(%)
0 75 25
25 5 95
29 5 95
30 75 25
運転後時間 5分
保持時間 形態2 約9分
希釈剤 移動相A:移動相B(1:1)
【0061】
[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態2を以下のように調製した。
[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミン形態1(0.74g)を50%水性イソプロパノール(4ml)中でスラリー化した。温度を24時間にわたり0℃から40℃までサイクルさせ、次いで、混合物を室温で3日間撹拌し、次いで、温度を24時間にわたり0℃から40℃までサイクルさせた。残留固体をろ別し、室温で乾燥して、0.70gの[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミン形態2を得た。
【0062】
[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態2の調製を次いで以下のように大規模に繰り返した。
【0063】
工程14Cに示すクロマトグラフ精製の欠如を除いて、遊離塩基14−1を前述と同様の方法で調製した。メシラート塩の生成と連続的な遊離により、クロマトグラフィーの必要のない高純度の所望の化合物が得られた。
【0064】
遊離塩基14−1(2.48kg、6.10Mol、化学的純度90%)をn−酢酸ブチル(12.5L)とともに30〜45分間撹拌し、次いで、メタンスルホン酸(1.2eq、7.32Mol、703g)を加えた。25〜30℃で2〜3時間撹拌した後、混合物をろ過した。固体を酢酸n−ブチル(5L)で、次いで、ヘプタン(7.5L)でスラリー洗浄した。次いで、真空下で50±5℃で4〜6時間乾燥して、メシラート塩(2.48kg、化学的純度97.37%)を得た。
【0065】
メシラート塩をDM水(12.5L)とともに15〜30分間撹拌した。水性アンモニアをpH9.0〜10まで加えた。懸濁液を酢酸エチル(3×7.5L)で抽出し、次いで、合わせた抽出液をDM水(5L)および20%食塩溶液(5L)で洗浄した。有機溶液を真空下で50±5℃未満で濃縮して、溶媒の85〜90%を除去し、次いで、残留物を30±5℃に冷却した。ヘプタン(15L)を加え、混合物を25〜30℃で2〜3時間撹拌し、次いで、溶媒の60〜70%を真空下で50±5℃未満で留去した。混合物を30±5℃に冷却し、1〜2時間撹拌し、次いで、ろ過した。固体をヘプタン(5L)でスラリー洗浄し、次いで、真空下で50±5℃未満で乾燥して、[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態1(1.70kg、化学的純度99.34%)を得た。
【0066】
[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態1(1.37kg、3.37Mol、HPLCによる純度99.34%)と酢酸エチル(2.05L)との混合物を40〜45℃まで加熱した(透明な溶液が観察された)。次いで、溶液を30±5℃に冷却し、60±2.5℃に加熱する前にヘプタン(6.85L)を加えた。上述のように調製した[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態2の種子物質(0.5重量%)を60±2.5℃で加え、次いで、混合物を40±2.5℃に冷却し、次いで、種子物質(0.5重量%)をさらに加えたときには50±2.5℃に再加熱した。得られたスラリーを30±5℃に冷却し、30±5℃で12時間撹拌した。ヘプタン(2.74L)を加え、混合物を30±5℃でさらに12時間撹拌した。スラリーをろ過し、固体をヘプタン(2.74L)でスラリー洗浄した。固体を真空下で50±5℃で8時間乾燥して、0.97kgの[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態2(HPLC純度99.58%)を得て、以下のように特性を評価した。
【0067】
式(I)の化合物の多形形態2の特性評価
[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態2は、XPRDパターンを示す(図1)。
【0068】
表2:[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミン、多形形態2のXRPD角およびd間隔
【0069】
【表2】

【0070】
(図面の説明)
図1は上記した[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態2について得られた粉末X線回折データを示す。形態2は、表1に示すようなシグナルを実質的に有するXRPDパターンを有することを特徴とする。
図2は[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態2のラマンスペクトルを示す。
図3は[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態2の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す。
【0071】
スペクトルおよび回折データは温度、濃度および用いる機器などの様々な因子によりわずかに異なることは認識されるであろう。当業者は、XRPDピーク位置がサンプルの高さの差による影響を受けることを認識するであろう。したがって、本明細書で引用するピーク位置は、±0.15°2θの変動にさらされる。
【0072】
粉末X線回折
粉末X線回折(XRPD)分析は、Sol−X検出器を用いてBruker D5005で実施した。取得条件は、放射線:Cu Kα、発生器加速電圧:40kV、発生器電流:50mA、開始角度:2.0°2θ、終了角度:45.0°2θ、ステップサイズ:0.04°2θ、ステップ当たりの時間:1秒であった。サンプルは、ゼロバックグラウンドのサンプルホルダー上で調製した。
【0073】
ラマン分光法
機器の構成:Kaiser RXN1 Kaiser Optical System Micro Raman、Alサンプルパン上にサンプルをのせる。レーザーI=785nm
【0074】
示差走査熱量測定(DSC)
機器の構成:Q 1000 TA、非密閉サンプルパン、150℃まで10K/分で運転、N2流量=50ml/分、サンプル1.5〜5mg
【0075】
(実施例2)
式(I)の化合物の形態1と形態2との間の熱力学的関係
多形物質については、特に興味深い特性は多形体の相対的な熱力学的安定性である。答えるべき疑問は以下のとおりである。
【0076】
a)2つの多形体はモノトロピー(1つのものがあらゆる温度で他のものより安定である)であるのか、またはエナンチオトロピー(その上下で安定性の順序が逆転する転移温度(Tt)が存在する)であるのか、および
b)エナンチオトロピー系については、どこに(Tt)があるのか。
【0077】
式(I)の化合物の形態1と形態2との間の熱力学的関係を、Lian Yu、Journal of Pharmaceutical Science、第84巻、第8号、1995年8月に開示されていることに従ってDSCにより測定した多形体の溶融データを用いて計算した。
【0078】
DSCデータ(参考論文を参照)に基づいて、形態1と形態2はモノトロピー関係を有し、形態2が安定な形(熱力学的に)であるとみなされる。
【0079】
形態1および形態2のサンプルをそれぞれ純粋な形態1および2とし、DSCデータにより得ることができる融点およびΔHを用いて、熱力学的関係および転移温度を計算することが可能であった。
形態1:T=100.09℃およびΔH=75.46J/g
形態2:T=110.35℃およびΔH=83.43J/g
【0080】
引用論文に示されている式を解くことにより、転移温度はT=356℃に対応し、これは形態1および形態2についての先の2つより大きく、ΔH<0、ΔS<0であるので、結論は、2つの多形型はモノトロピー関係を有するということである。
【0081】
式(I)の化合物の多形形態1の異なるサンプルのDSCデータを用いて上の計算を行い、上述の同じ方法により得られた図7の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示した。
【0082】
測定される吸熱ピークは、用いる装置、加熱速度、校正標準、湿度および用いるサンプルの純度などの多くの因子に依存することを認識すべきである。
【0083】
式(I)の化合物の多形形態1のDSCデータを用いて同様の計算を行ったものを上述の方法に従って作成した図6に示した。
形態1:T=102.44℃およびΔH=71.18J/g
形態2:T=110.35℃およびΔH=83.43J/g
【0084】
転移温度はこの場合にはT=177℃に対応し、これは形態1および形態2についての先の2つより大きく、ΔH<0、ΔS<0であるので、2つの多形型の間のモノトロピー関係が再び確認される。
【0085】
(実施例3)
式(I)の化合物の2つの多形体の混合物の形態2への転換
式(I)の化合物の形態1の酢酸エチル/ヘプタン=1/2中飽和溶液(400μL中25mg)を調製した。
【0086】
20.4mgの式(I)の化合物の固体の形態1を21.3mgの式(I)の化合物の固体の形態2と混合した。その固体混合物を上の飽和溶液に加えた。そのようにして得られたスラリーをRTで1日撹拌した。翌日、遠心分離により固相と液相を分離し、固体は乾燥するために空気中に放置し、次いで、XPRDにより検査した。分析により、固体は式(I)の化合物の形態2によってのみ構成されていたことが示された。
【0087】
(実施例4)
式(I)の化合物の形態2の別法による調製
遊離塩基14−1を14aにわずかに修正を加えた方法を用いて調製した。反応条件の修正により、より低い量の関連不純物の生成がもたらされたので、メシラート塩の生成と連続的な遊離の代わりに、所望の化合物が、付加的な精製の必要なしに14bからの反応の後処理により直接得られた。粗生成物の純度は、直接接種結晶化法を用いた場合、許容できる化学的純度の形態2を得るのに十分のものであった。この別法による結晶化の利点は、適切な型の物質の接種により、所望の形態2を溶液から直接調製でき、それにより、将来必要な場合に最終物質の物理的特性のより十分な制御が可能となることである。
【0088】
DCM(278L)と14a(55.5kg)との混合物に、窒素雰囲気中でHOBT(26.5kg)、アセトアミドオキシム(15.1kg)およびDMF(55.5L)を加えた。5分間撹拌した後、反応物を0〜5℃に冷却した。DCM(278L)中DCC(40.5kg)の溶液を25℃未満で4時間にわたって加えた。添加終了後、反応物を25℃未満で1.5〜2時間撹拌した。反応温度を25〜35℃に上昇させ、反応混合物をろ過し、残留物をDCM(111L)で洗浄した。合わせたDCM層を5%重炭酸塩溶液(3×280L)、続いてDM水(166.5L)、最後に5%食塩溶液(166.5L)で洗浄した。有機層を真空下で50℃未満で濃縮した。トルエン(278L)を加え、反応温度を上昇させて3〜4時間還流した。反応物を30〜35℃に冷却し、5N HCl(3×111L)で抽出した。合わせた水層を炭(5kg)で処理し、15〜30分間撹拌し、次いで、反応混合物をセライトに通してろ過し、5N HCl(111L)で洗浄した。セライトろ過による合わせた水層を0〜10℃に冷却した水性アンモニア(500L)および酢酸エチル(278L)に加えた。層を分離し、水層を酢酸エチル(2×278L)で抽出した。合わせた有機層をDM水(278L)で、続いて20%食塩溶液(278L)で洗浄した。真空下で55℃未満で反応混合物から溶媒の80〜85%を留出させた。反応物を30±5℃に冷却し、ヘプタン(555L)を加えた。1〜2時間撹拌した後、真空下で55℃未満で反応混合物から溶媒の75〜85%を留出させた。反応物を30±5℃に冷却し、反応物をろ過し、ヘプタン(100L)で洗浄した。物質を真空下で4〜6時間乾燥して、遊離塩基14.1(50.7kg)を得た。
【0089】
遊離塩基14.1(50.7kg)を酢酸エチル(253.5L)に溶解させた。ヘプタン(1116L)を加え、混合物を15〜20時間撹拌した。反応混合物をNutscheフィルターでろ過し、酢酸エチル/ヘプタン混合物(1:5)(36L)で洗浄した。次いで、溶媒の85〜90%が除去されるまで、ろ液を真空下で50±5℃未満で濃縮した。次いで、反応混合物を30±5℃に冷却し、ヘプタン(278L)を加えた。25〜30℃で1〜2時間撹拌し、真空下で50±5℃未満で溶媒の75〜85%を除去した。次いで、温度を30±5℃に維持し、ヘプタン(167L)を加え、反応物を15〜30分間撹拌し、次いで、ろ過した。最終固体をヘプタン(167L)で洗浄し、乾燥して、[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態1(41.1kg、化学的純度93.6%)を得た。
【0090】
形態1(41.1kg)とイソプロピルアルコール(123.5L)との混合物を45〜55℃に加熱して、透明な溶液を得た。次いで、溶液をろ過し、温度を30〜40℃に維持し、[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態2の種子を加えた。撹拌を5〜6時間継続し、次いで、懸濁液を5〜15℃に冷却し、1〜2時間撹拌した。次いで、懸濁液をろ過し、冷イソプロピルアルコールで洗浄し、真空下で50±5℃で乾燥して、30.2kgの[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態2(HPLC純度98.63%)を得る。
【0091】
(実施例5)
式(I)の化合物の形態2の再結晶化
実施例4で述べた方法により調製した形態2の純度が要求される仕様に適合しない場合、形態2を得るためのさらなる接種再結晶化を行うことができる。
【0092】
3kgの[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態2(実施例4で調製した、HPLC純度98.63%)をイソプロピルアルコール(9L)に加え、5〜10分間撹拌した。反応混合物の温度を52.5±2.5℃に上昇させて、透明な溶液を得た。温度を35±5℃に低下させ、[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態2の種子を加えた。次いで、反応混合物を30±5℃で2〜3時間撹拌した。次いで、反応混合物を0℃+5℃に冷却し、1〜2時間撹拌した。次いで、懸濁液をろ過し、冷イソプロピルアルコールで洗浄し、真空下で50℃で乾燥して、図8のDSCを示す2.4kgの[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの形態2(HPLC純度99.73%)を得た。
【0093】
(実施例6)
式(I)の化合物の多形形態1および形態2のXRPDデータの比較
【0094】
【表3】

【0095】
結晶学の分野において、ある所定の多形体について、回折ピークの相対強度が結晶の形態などの因子に起因する優先配向により異なる可能性があることはよく知られている。優先配向の効果が存在する場合、ピーク強度は変化するが、多形体の特性ピーク位置は変化していない。
【0096】
図1に示すような多形形態2の粉末X線回折パターンは、次の位置に主要ピーク(°2θ±0.15°2θで表す)を示す:10.415、12.125、19.457、20.941および23.51。
【0097】
図4に示すような多形形態1の粉末X線回折パターンは、次の位置に主要ピーク(°2θ±0.15°2θで表す)を示す:6.721、11.757、13.323、18.222、21.426および21.974。
【0098】
(実施例7)
式(I)の化合物の多形形態1および形態2のラマンデータの比較
図2に示すような多形形態2のラマンスペクトルは、次の位置に主要ピーク(cm−1で表す)を示す:1606、1561、1506、1323、1301、1279、1271、1253、889および720。
【0099】
図5に示すような多形形態1のラマンスペクトルは、次の位置に主要ピーク(cm−1で表す)を示す:1619、1611、1581、1574、1555、1525、1502、1319、1311、1264、882および728。
【0100】
(実施例8)
式(I)の化合物の多形形態1および形態2のDSCデータ
測定された吸熱ピークは、用いる装置、加熱速度、校正標準、湿度および用いるサンプルの純度などの多くの因子に依存することを認識すべきである。
【0101】
図3に示すように、多形形態2は、約115.1℃に主吸熱ピークおよび約110.35℃に開始を示す。
【0102】
図6に示すように、多形形態1は、約108.3℃に主吸熱ピークおよび約102.44℃に開始を示す。
【0103】
図7に示すように、多形形態1の異なるサンプルは、約106.3℃に主吸熱ピークおよび約100.09℃に開始を示す。
【0104】
図8に示すように、多形形態2の異なるサンプルは、約115.08℃に主吸熱ピークおよび約110.72℃に開始を示す。
【0105】
(実施例9)
式(I)の化合物の多形形態2を含む製剤の実例
高い流動特性を有する顆粒剤を得るための湿式造粒工程を導入した式(I)の化合物の多形形態2を含む錠剤の開発を行った。この工程は、高せん断造粒機による錠剤の1つまたは複数の成分の湿式造粒の後の乾燥段階および校正を含む。
【0106】
次いで、顆粒剤の技術的特性(最終散剤混合物のサイズ、流動性、崩壊および結合能)を考慮に入れ、最終段階錠剤は水性フィルムコーティングを施すことにより被覆もするので、薬物の迅速な溶解を保証することを試みて、錠剤を調合した。
【0107】
用いた賦形剤は、希釈剤としてのマンニトールおよび微結晶セルロース(Avicel(登録商標))、崩壊剤としてのクロスカルメロースナトリウム(AcDisol(登録商標))、滑沢剤としてのステアリン酸マグネシウム、湿潤性増強剤(界面活性剤)としてのラウリル硫酸ナトリウム、結合剤としてのHPMCならびにコーティング剤としてのOpadry OY−S−28876であった。
【0108】
顆粒剤および錠剤の最終的な組成を下に報告する。
200mg用量AFC(水性フィルム被覆)錠剤
【0109】
【表4】

【0110】
本明細書で引用した特許および特許願書を含むが、これらに限定されないすべての刊行物は、個々の刊行物が十分に述べられたかのように参照により本明細書に組み込まれると明確かつ個別に示されたかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0111】
本発明は本明細書で上述した特定および好ましい群のすべての組合せを対象として含むことを理解すべきである。
【0112】
この記述および特許請求の範囲が一部をなす本願書は、後の出願に関して優先権の基礎として用いることができる。そのような後の出願の特許請求の範囲は、本明細書に記述した特徴および特徴の組合せを対象とすることができる。それらは、生成物、組成物、方法または使用特許請求の範囲の形をとってよく、例として、また制限なしに、特許請求の範囲を含んでいてよい。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】上記した[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態2について得られた粉末X線回折データを示す図である。形態2は、表1に示すようなシグナルを実質的に有するXRPDパターンを有することを特徴とする。
【図2】[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態2のラマンスペクトルを示す図である。
【図3】[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態2の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す図である。
【図4】上記した[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態1について得られた粉末X線回折データを示す図である。
【図5】[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態1のラマンスペクトルを示す図である。
【図6】[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態1の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

で示される[3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−2,5−ジメチルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−[(S)−1−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イル)プロピル]アミンの多形形態2である化合物。
【請求項2】
DSCが10K/分の走査速度で実施されるところの、図2に示すような示差走査熱量測定サーモグラムを実質的に有する、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
約T=110.35℃に始まりを有する示差走査熱量測定サーモグラムを有する、請求項1または請求項2記載の化合物。
【請求項4】
XRPDパターンが2θ角で表され、銅Kα放射線を用いた回折計で得られる、図1に示すような粉末X線回折スペクトルを実質的に有する、請求項1から3までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
銅Kα放射線を用いた回折計で得られる表2に示される2θ値を含むピークを有する粉末X線回折スペクトルを有する、請求項1から4までのいずれか一項に記載の化合物。
【表1】

【請求項6】
2θ値で表した次のピーク、すなわち、10.415±0.15、12.125±0.15、19.457±0.15、20.941±0.15および23.51±0.15を含み、銅Kα放射線を用いた回折計を用いて得た粉末X線回折スペクトルを有する、請求項1から5までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物および医薬上許容される担体を含む組成物。
【請求項8】
哺乳動物における障害を治療する方法であって、該障害が異常なレベルのCRFを特徴とし、該哺乳動物に治療有効量の請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む方法。
【請求項9】
哺乳動物における不安またはうつ病を治療する方法であって、該哺乳動物に治療有効量の請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む方法。
【請求項10】
哺乳動物における過敏性腸症候群を治療する方法であって、該哺乳動物に治療有効量の請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−510004(P2009−510004A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−532687(P2008−532687)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際出願番号】PCT/EP2006/009531
【国際公開番号】WO2007/039264
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(502078239)エスビー・ファルムコ・プエルト・リコ・インコーポレイテッド (22)
【氏名又は名称原語表記】SB Pharmco Puerto Rico Inc
【出願人】(500389793)ニューロクライン バイオサイエンシーズ, インコーポレイテッド (16)
【Fターム(参考)】