コンクリートブロックを製造する方法
【課題】
自然な外観を有するブロックをコンクリートブロックまたはコンクリート舗装板に共通な型の設備上で、高速で自動的に、作ることが可能な工程を提供する。
【解決手段】
コンクリートユニット型枠の中に配置されて、3次元パターンを含む面を有するコンクリートユニットを形成するドライ成型コンクリートへ前記3次元パターンを与えるために前記コンクリートユニット型枠の成型表面を作成する方法であって、既存オブジェクトの3次元パターンを選択するステップと、前記選択された3次元パターンを表すデータを作り出すステップと、3次元パターンを与えられた面を表すデジタルデータの組を作り出すステップと、所望するパターンを与えられたコンクリートユニット面のミラーイメージである3次元パターンを有する前記成型表面を作り出すステップと、を含むことを特徴とする。
自然な外観を有するブロックをコンクリートブロックまたはコンクリート舗装板に共通な型の設備上で、高速で自動的に、作ることが可能な工程を提供する。
【解決手段】
コンクリートユニット型枠の中に配置されて、3次元パターンを含む面を有するコンクリートユニットを形成するドライ成型コンクリートへ前記3次元パターンを与えるために前記コンクリートユニット型枠の成型表面を作成する方法であって、既存オブジェクトの3次元パターンを選択するステップと、前記選択された3次元パターンを表すデータを作り出すステップと、3次元パターンを与えられた面を表すデジタルデータの組を作り出すステップと、所望するパターンを与えられたコンクリートユニット面のミラーイメージである3次元パターンを有する前記成型表面を作り出すステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2002年12月27日付け、アンカーウォールシステムズ、インクの名義で、PCT国際特許出願として、米国を除くすべての国を指定して出願するものである。
本発明は、概して、コンクリートメーソンリーブロックおよびその製造に関する。より詳しくは、本発明は、例えば、擁壁等の造園設計応用の使用に適するコンクリートメーソンリーブロックに関し、また、そのようなブロックの製造に有用な製造工程に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高速化され、自動化されたコンクリートブロックプラント、およびコンクリート舗装板プラントは、上部及び底部が開放される型枠を利用している。この型枠はその底面を閉じるように型枠の下に周期的にパッレットを配置する機械に取り付けられる。この型枠の開放された上部を通して、型枠中にドライ成型コンクリートが供給され、振動及び、圧力の組み合わせにより、コンクリートが凝縮され、また、パレットと型枠との垂直方向の相対的な動きによって、型枠が外される。
【0003】
このようなプラントやこの工程を果たすために用いられる装置の性質から、コンクリートブロックの面に自然な外観を与えることは、困難である。特に、そのブロックが他の特徴を有する必要があるとき、例えば、側面が収束する場合や、一体化したロケータシェアフランジが、ブロックの上部および、または、下部に成型される場合は、困難である。特許文献1特許文献1は、擁壁用ブロックとして使用されるのに適したコンクリートメーソンリーブロックおよび、高速で自動化されたコンクリートブロックプラントにおいて、そのようなユニットを製造する共通な方法を開示している。
【0004】
特許文献2はコンクリートブロックと型枠を開示し、それによれば、型枠はシート50上に形成され、上方に延びて、型枠キャビティの中に入る隆起部52を含み,これにより、ブロックの上表面に窪み44を形成する。このブロックは突起部43も有して形成され、これが、ブロックが段に積まれたとき、下のブロックの窪み44と協働する。シート50上に隆起部52があるため、シート50からブロックを外すことがより困難となる。さらに、隆起部52は壊されるか、そして、また、損傷を受けることがあり、また、シート50が使われなくなったとき、隆起部52によって、保存のためシートが積み重ねられることが妨げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5827015号明細書
【特許文献2】ドイツ特許第10002390号明細書
【特許文献3】米国特許第6321740号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
予め成型されたコンクリートメーソンリーユニットに対する要求があり、特に、側面が収束する擁壁用ブロックおよび、また一体化したロケータシェアフランジが、上面および、また、底面に成型されるものや、特許文献1に開示された分離工程によって、得られるものや、特許文献3に開示された分離工程のものより、より自然な外観を有するものへの要求がある。特に、そのような面を有するそのようなブロックをコンクリートブロックまたはコンクリート舗装板に共通な型の設備上で、高速で自動的に、作ることが可能な工程および道具に対する要求がある。
【0007】
本発明はコンクリートメーソンリーユニットおよび、特に擁壁用ブロックを高速で大量生産可能な型枠および工程に関する。これらの型枠および工程はそのようなブロック上に、特許文献1に開示されている分割表面と同様な、比較的簡単な装飾表面を作る場合に用いることができる。これらの型枠および工程は、従来の転がし(tumbling)またはハンマミル(hummermill)工程によるものや、特許文献3に開示されている工程により、分割され、傷つけられた面(distressed faces)と同様な、より複雑な前面をそのようなブロック上に作る場合に用いることができる。これらの型枠および工程はこれまで得られなかったユニークなブロックも作ることが出来る。即ち、収束する側壁を有するおよび、または、一体化したロケータやシェアフランジを有し、前面が著しくより複雑な面を有する前面を有する擁壁用ブロックであって、この複雑な面はドライ成型コンクリートブロック技術にこれまで得られなかった魅力的な細部およびレリーフを有した面を含んでいる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
好ましい実施例において、その結果得られたブロックは自然石を模した模様をつけた前面を有すると共に、上面、下面、背面、対向する収束側面および、下面の下に延びるフランジを有している。この構成を有するブロックが、他の同様に構成された擁壁用ブロックと共に、複数の段に積み重ねられるとき、人工的に作られたものよりより自然発生的に構成されたように見える、曲がりくねった、または曲がった構成を可能とする。
【0009】
本発明の一つの側面は本発明に応じて作られた型枠は、形成工程中、ブロックが置かれたとき前面となるブロックの一部が型枠キャビティの開放された上部に面するように、配置される。この方向付けが、高速のメーソンリーブロックまたは、舗装板のプラントにおいて、ブロックの前面が、模様をつけた圧力版(ストリッパーシュー(stripper shoe))の作用により形作けられる。このストリッパーシューには非常に簡単なパターンや、適度に複雑なパターン,または、自然石を模した魅力的なレリーフを有した高精細な、3次元パターンを与えることが可能である。この方向付けで、ブロックの成型がなされるので、特別に選定した集合体および、または、前面への着色への応用を含む、面の外観に影響する他のプロセスにとって、ブロックの面に、容易にアクセス可能としている。
【0010】
本発明の他の側面は、型枠キャビティの側壁が型枠の開放底近くにアンダーカット部を有していることである。このアンダーカット部は型枠の下に位置決めされるパレットと協働して、型枠のサブキャビティを形成する。好ましい実施例において、このサブキャビティはブロックが置かれた時にブロックの底になるブロック表面にロケータ/シェアフランジ(locator/shear flange)を形成する。
【0011】
本発明の他の側面は型枠の側壁の少なくとも1つは垂直から角度を付けられ、ブロックが置かれたときの側面がブロックの背面に近づくにつれ、反対の側壁に向かって収束する部分を含む。この角度付けされた型枠の側壁は可動であり、そのため、型枠にドライ成型コンクリートが充填可能な第1の位置に移動され、凝縮され、この型枠の側壁から干渉なしに型枠から凝縮されたコンクリートが取り除かれることが可能な第2の位置に移動する。好ましい実施例においては、反対側の型枠の側壁が同様に可動であり、そのため、その結果生じるブロックの対向する側壁の少なくとも1部が、ブロックの後面に近づくに従い、互いに収束している。
【0012】
本発明を特徴づける新規な、これらのそして、多様な他の利点および特徴は、個々に添付し、この1部を構成する特許請求の範囲において特に示されている。しかし、本発明およびその使用により獲得されるその利点と目的をよりよく理解するために、さらにこの一部を構成する図面、そして本発明の好ましい実施態様を記載した添付の発明の実施の形態を参照すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は本発明の擁壁用ブロックの斜視図であり、ブロックは型枠で成型されている姿勢に方向づけられている。
【図2】図2は図1の擁壁用ブロックの底の平面図である。
【図3】図3は図1の擁壁用ブロックの側立面図である。
【図3A】図3Aは図3の点線の円内の擁壁用ブロック一部の詳細図である。
【図4】図4は本発明の複数ブロックにより構成される擁壁の1部の正面図である。
【図5】図5は本発明の工程を示すフローチャートである。
【図6】図6は本発明の工程を利用した、本発明の複数の擁壁用ブロックを形成するための複数の型枠キャビティを有する型枠アッセンブリの斜視図である。
【図7】図7は図6の型枠アッセンブリの上平面図である。
【図8】図8は型枠アッセンブリの端面図であって、対向し、収束し、旋廻する側壁を有する1つの型枠キャビティを示している。
【図9】図9は模式図で、ブロックの上面および下面を形成する側壁、ストリッパーシュー、および、型枠アッセンブリのパレットを示す。
【図10】図10はストリッパーシューの表面のパターンを示した斜視図である。
【図11】図11はストリッパーシューの温度制御を模式的に表した図である。
【図12A】図12Aは本発明の擁壁用ブロックの写真である。
【図12B】図12Bは本発明の擁壁用ブロックの写真である。
【図12C】図12Cは本発明の擁壁用ブロックの写真である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
概略
本発明はコンクリートメーソンリーブロックを製造する工程と、この工程によるブロック、並びに、型枠、及びこの工程に用いられる型枠のコンポーネントを提供する。その際、ブロックの前面に所定の3次元パターンが刻印される、さもなければ、所定のブロックの前面が標準のドライ成型コンクリートブロックまたは舗装板の機械において、製造されるよう、ブロックの前面が、直接処理されるか加工されることが可能である。前面の直接処理または、加工は前面の成型、整形、模様付け(patterning)、刻印、原料の層状化、これらの組み合わせ、および、表面構造(texture)、形、色、外見、または、物理的性質が直接影響を受け得る他の工程を含む。さらに、この工程は標準のドライ成型コンクリートブロックまたは、舗装板の設備において、高速で高容量のメーソンリーブロックの製造を可能とするため、複数キャビティの型枠を使用して、実行可能である。さらに、本発明の工程および設備を使用すると、分離ステーションおよび、または、ハンマミルステーション、および、または、タンブリングステーションおよび、付加的な設備やそのような付加的な処理ステーションに伴う付加的な設備および工程のコストが必要なくなる。
【0015】
本発明の工程によって製造されたブロックは、同じか異なった所定の前面を有した複数のブロックを積み上げることによって、曲がりくねったまたは、曲がった擁壁を含む壁を、多段状に、自動的なセットバックおよび段間せん断力を有して、建造が可能な外形を有する。
【0016】
好ましい実施例は所定の3次元の、岩のようなパターンを擁壁用ブロックの前面に押印することに関連して記載される。その結果、ブロックと段状(course)に積み上げられる複数のブロックから構成される壁が、自然物で構成されたように見える。ここに記載されるこの工程は、ビルの壁の構成に用いられるメーソンリーブロックを構成するのにも使うことが可能であると同時にコンクリートレンガ、スラブ、あるいは舗装板にも用いることができる。
【0017】
メーソンリーブロック
本発明によるメーソンリーブロック10は図1から図3に示される。ブロック10は前面12、後面14、上面16、下面18、及び、対向する側面20,22を有するブロック体を有する。ブロック10は養生(硬化)され、ドライ成型で、非スランプのメーソンリーコンクリートから形成される。ドライ成型で、非スランプメーソンリーのコンクリートは擁壁用ブロックの分野で、よく知られている。
【0018】
図1−図3に示されるように、前面12は所定の3次元パターンを与えられる。この前面12上のパターンはブロックの前面の鏡面イメージのパターンを有する可動のストリッパーシュー(後述)の作用によりブロック10の成型時に前面に与えられるのが好ましい。図12A−Cは本発明のブロックの写真で、模様をつけられた前面を有している。
【0019】
前面12に与えられるこのパターンは前面の所望の外見に非常に依存して変化させることが可能である。好ましくは、このパターンは自然石を模したものであり、そのため前面12は人造物よりは自然の素材のように、見える。使用される特定の石のパターンはブロックのユーザーを視覚的に満足させるものは何かということに基づき選択され得る。例えば、ブロックの前面には川石のような1つの石に見えるパターンを押印する。あるいは、多数の川石をモルタルで接合したように見えるように押印することができる。また、ブロックは層状に積み重ねた単一の切石の破片や多数の原野の石を模したパターンを押印することができる。多様な異なったパターンがストリッパーシューに用意すれば、ストリッパーシューを変えることで、この結果形成されるブロック上のパターンを変更できる。
【0020】
その結果形成される、前面に作られた細部や起伏は従来の分離技術および、転がし、ハンマミルおよび、前記した他の傷つけ技術(distressing techniques)によって、ブロックの前面に作られるものよりも卓越したものになる。この前面12上の起伏は、最低点から最高点まで、少なくとも0.5インチ(1.27 cm)が好ましく、少なくとも1インチ(2,54 cm)であれば、さらに好ましい。
【0021】
好ましい実施例において、分離面の擁壁用ブロックによく見られる共通の、3切子面の、曲がった面とは反対に、前面12は、ほぼ、側面20、22間の単一の面に広がっている。ただし、そのような多切子面の曲がった面は本発明で容易に提供できる。第3図に見られるように、前面12はわずかに、後方に斜めになっている、即ち、底面18から上面16に向けて、角度α傾いている。好ましくは、αは10度位である。その結果、前面12と後面14は下面18に近い方で距離d1離れていて、上面16に近い方が距離d2離れている。ここで、d1はd2より大きい。好ましくは、d1は7.625インチ(19.3675 cm)で、d2は6,875インチ(17.4625 cm)である。幅d3は好ましくは約12.0インチ(30.48 cm)である。また、側面20、22間の前面12は切子面を有し、曲げられることも可能で、またはこれらの組み合わせとすることもできる。これらの実施例において、前面はわずかに後方に傾けることもある。
【0022】
典型的には、壁を形成するため、擁壁用ブロックがセットバックの段に積み上げられるとき、下段の各ブロックの上面の一部は下段の各ブロックの前面とそのすぐ上の段の各ブロックの前面との間に、見える。その上面の見える部分が出っ張った外観を作り出す。また、ドライ成型メーソンリーブロックの場合、この典型的な出っ張りが人工的な、外観を有している。ブロック10の前面12に対する後方への傾斜アングルを設けることにより、出っ張りの外観を減じるまたは、なくすことができ、そのため、出来上がった壁の自然な外観が強調される。
【0023】
前面12は側面との接続において、半径を有するエッヂ24a,24bも有している。この半径を有するエッヂ24a,24bは円弧状のフランジがストリッパーシュー上に設けられることによって、形成される。このエッヂ24a,24bの半径は好ましくは、約0.25インチ(0.635 cm)である。この半径を有するエッヂ24a,24bは、複数のブロックが並べられて置かれたとき、同じ段の近隣のブロックとブロック10の側面とのコンタクトポイントをずらし、ブロック間のより良いコンタクトをもたらして、近隣ブロック間の土もれを防ぐ。もし所望であれば、前面12と上面16および、下面18との接続においても、ストリッパーシューに正確なフランジを設けることによって、半径を有するように形成可能となる。
【0024】
図1から図3を参照すると、ブロック10の後面14は一般に側面20,22間が概して、平面で、一般に、上面および下面16、18に垂直であるように描かれている。しかしながら、ブロック10の後面14は平面から、逸脱させることがある。例えば、1以上のノッチを設けたり、1以上の窪みを設けたりすることによってなされ、これも、本発明の範囲内である。この後面の幅d4は好ましくは、8.202インチ(20.833 cm)である。
【0025】
さらに、上面16は図1から図3に示されていて、概して、平面であり、上面16と交わるコアから自由である。壁構造を形成するために複数のブロック10が段に積まれるときに、各ブロックの上面16は他のブロックの上面16とは、概して、並行な関係になっている。
【0026】
ブロック10の下面18は、ブロックが段に詰まれるときに、ブロック10の上面間が概して、平行な関係であることを維持するため下の段のブロックの上面16とのかみ合わせが適切になるように、形成される。好ましい実施例において、図1から図3に示されるように、下面18は概して平面で水平であって、そのため、上面16に概して平行である。しかしながら、1以上の凹み部を有するものや、下面18の部分にわたり、1以上の溝を有する他の下面も使用可能である。上面16と下面18との間の距離d6は好ましくは、4インチ(10.16 cm)である。
【0027】
好ましいブロック10においては、図1から図3に見られるように、側面20,22は概して、垂直で、上面16と下面18をつなぎ、また、前面12と後面14をつなぐ。少なくとも、各側面20、22の1部は側面が後面14に向かって伸びるに伴い、対向する側面に向かって、収束している。好ましくは、各側面20,22の全長の収束が前面18の近隣から始まり、前面と後面との間で、側面20,22が前面12と後面14との間で、概して平面である。しかしながら、側面20,22は収束を前面12から間隔をあけた位置から開始することが可能で、その場合、側面20、22は直線で、前面から延びる非収束区間、直線区間から後面14に続く収束区間の組み合わせを有するようになる。各側面20、22のこの収束部分は好ましくは、約14.5度の角度βで、収束する。
【0028】
あるいは、ブロック10はただ1つの収束側面または、収束側面部分を備え、他の側面は、前面と後面12、14に対し、実質垂直とすることが、可能である。少なくとも、1つの収束側面を有するブロックにより、曲がりくねった壁の建造が可能となる。
【0029】
ブロック10は、好ましくは、図1から図3に示されるように、ブロックの下面18の下を延びている、フランジ26を含む。このフランジ26は下の段に対し所定のセットバックを与えこと、および、段間にせん断強さを与えるため、ブロック10の下の段のブロックの後面に境を接するように設計されている。
【0030】
図3Aを参照すると、フランジ26は前表面28を有し、下の段のブロックの後面にかみ合っている。このフランジ26はまた底表面30と、前表面28と底表面30間に円弧状の前底エッジ32と、ブロックの後面14の延長であり1部である後表面34含む。前表面28は好ましくは約18度の角度γを付けられる。この角度を付けられた前表面28と円弧状のエッジ32は型枠の対応する形状の部分により得られる。この構成はドライ成型メーソンリーコンクリートで満たすことと、型枠からフランジ26の開放することを容易にする。
【0031】
図1および図2に示されるように、フランジ26は側面20,22間の全距離に渡り、延びている。しかしながら、フランジはこの全距離に渡って延びている必要はない。例えば、フランジは側面間の一部の距離のみ延びるようにすることもできる。また、側面から間隔を空けて配置することができる。あるいは、ギャップにより互いに離れた2以上のフランジ部分が使用可能である。
【0032】
図3Aを参照すると、フランジ26の深さd7は好ましくは、0.750インチ(19.0 cm)である。この深さは下の段に対するブロックの結果的において生じるセットバックを定義する。他のフランジ寸法が所望のセットバックの量によって使用可能である。後表面34は好ましくは約0.375インチ(0.952 cm)の高さd8を有する。
【0033】
このような概念はまた、ビルの壁の構成に用いられるメーソンリーブロックに応用することだけでなく、コンクリートレンガ、平板や、舗装版に応用することができる。これらの場合、本発明の範囲内において、ブロックやレンガの両側面は収束しないように、また、フランジもなくすようにされる。しかしながら、パターンを有するようにされた前面はブロックやレンガに装飾的外見を与えるようにされる場合もあり得る。
【0034】
ブロックの構成
本発明のメーソンリーブロック10はかなり多くの景観設計構造に対して、使用可能である。本発明によるブロックによって構成される構造の例を図4に示す。図示されるように、ブロックの個別の段42a−cのブロックからなる擁壁40が構成される。壁40の建造に使われるブロックは同一のパターンを有した前面を有するか、異なった、ただし、共用可能な前面を有するブロックとの混合とすることができる。壁40の高さは段数による。擁壁の建造は当技術分野でよく知られており、壁40の建造のための適切な工程については特許文献1に開示されている。
【0035】
以上のように、ブロック10上のフランジ26が下の段からブロックのセットバックを与える。その結果、段42bは段42aから、セットバックされる。そして、段42cは段42bからセットバックされる。さらに、上記のように、下の段の各ブロックの前面とすぐの上の段の各ブロックの前面との間に見える下の段の各ブロックの上面部分の量を減らすことによる前面12の後方への傾斜は、各近隣の段間の出っ張りを減少する。
【0036】
図4に示される擁壁40は直線である。しかしながら、角度付けされた側面20,22によって構成される好適なブロック10はくねったまたは、曲がった擁壁の建造が、特許文献1に開示されているように可能である。
【0037】
ブロック形成工程
本発明の追加的な一面はブロック10の形成の工程に関する。図5を参照すると、工程の概略が示されている。一般に、ブロック10を形成するドライ成型メーソンリーコンクリートを混合することによって工程が開始される。ドライ成型の非スランプのメーソンリーコンクリートは擁壁用ブロックの分野でよく知られている。このコンクリートは所定の強度、給水性、密度、収縮度、及び、ブロックの関係する標準を満足するように選定される。当業者は所望のブロック条件を満足する材料成分を簡単に選定することができる。そのため、ブロックは意図した使用に対し、適切に機能する。さらに、ドライ成型メーソンリーコンクリートの成分の混合のための手順や装置は当分野でよく知られている。
【0038】
一旦、コンクリートが、混合されると、ホッパーに送られ、これにより、型枠近くでコンクリートが保持される。以下に述べるように、型枠アッセンブリ50は、好ましいブロックの形成に適した少なくとも1つのブロック形成キャビティ56を有する。このキャビティ56はその上面と底面が開放されている。ブロックを形成したいときには、キャビティ56の底面が閉じられるように、パレットが型枠の下に位置付けされる。そして、ホッパーから適量のドライ成型コンクリートが一以上の供給ドロワーを経て、キャビティ56の開放上面からブロック形成キャビティに充填される。ドライ成型マーソンリーコンクリートの運搬のための工程と装置およびブロック形成キャビティの充填は当分野で良く知られている。
【0039】
キャビティ56内のドライ成型メーソンリーコンクリートは次に、凝縮するために、圧縮される必要がある。これは、最初に、ドライ成型メーソンリーコンクリートの振動と共に、ドライ成型メーソンリーコンクリートの固まりに上からの圧力を加えることによってなされる。この振動は型枠の下のパレットの振動により(テーブル振動)、型枠ボックスの振動(型枠振動)により、または、両方の作用の組み合わせによって行われる。下記のように、この圧力は圧力ヘッドによって与えられ、圧力ヘッドはドライ成型メーソンリーコンクリートの固まりに上から接する1以上のストリッパーシューを移動させる。この振動と圧縮のタイミングと連続は可変であり、使われるドライ成型メーソンリーコンクリートの性質や所望の結果による。適切なシークエンスとタイミング及び、振動力の種類の選定と応用は当業者の知る範囲内である。一般に、これらの力はキャビティ56をいっぱいに満たすのを可能としている。そのため、出来上がったブロック内に好ましくない空間ができず、また、ドライ成型メーソンリーコンクリートを凝縮することを可能としている。そのため、完成したブロックは所望の重さ、密度、及び、性能を有する。
【0040】
圧力は、コンクリートを圧縮するためにキャビティ56内のドライ成型メーソンリーコンクリートの上に接するように降ろされるストリッパーシュー94によって、形成される。このストリッパーシュー94は振動によって、キャビティ56内のコンクリートを圧縮し、しっかりした、切れ目のない、前養生されたブロックを形成する。好ましい実施例は、ストリッパーシュー94はさらにその面に、3次元のパターン96を有し、ストリッパーシュー94がコンクリートを圧縮するにつれ、前養生されたブロックに、対応するパターンが形成される。好ましくは、このパターンを有するシュー面に接する前養生されたブロックの一部はブロックの前面となる。
【0041】
密度を高めた後は前養生されたブロックがキャビティから排出される。好ましくは、排出は型枠アッセンブリに対しパレット82を下げることによって、起こる、さらにストリッパーシュー94を型枠キャビティを通して、下げると、前養生されたブロックをキャビティから外すことができる。次に、ストリッパーシューは型枠キャビティから上に揚げられ、型枠はこの製造サイクルを繰り返すための準備ができる。
【0042】
もし、ブロックが1以上の収束する側壁を有するべきならば、以下に詳細に述べるように対応する型枠側壁が型枠に設けられなければならない。そのような型枠側壁は型枠の充填、ドライ成型メーソンリーコンクリートの圧縮と凝縮を可能にする第1の位置に移動可能にされ、また、前養生されたブロックに損傷をあたえずに型枠を外すことを可能にする第2の位置に移動可能にされる。
【0043】
前養生されたブロックが一旦キャビティから完全に外されると、続く養生のため型枠アッセンブリから運び出すことができる。このブロックは、当業者が知り得る方法でいずれも、養生可能である。本発明の実施に適した養生工程の例として、空気養生、オートクレーブ養生、及び、蒸気養生がある。これらのブロックを養生するための工程のいずれも、当業者によって、実施可能である。
【0044】
養生されると、ブロックは保存のためや、続くジョブサイトへの出荷のために、パッケージされることが可能である、その後、例えば、図5の擁壁40のような、構造を形成するのに、他の養生されたブロックと共に使われることができる。
【0045】
型枠アッセンブリ
本発明の実施に使われる、本発明の型枠アッセンブリ50は図6から図10に示される。型枠アッセンブリ50は、前養生されたブロックの形成中に加えられる圧力に耐えると共に、十分な摩滅寿命を与えることが可能な材料から作られる。
【0046】
型枠アッセンブリ50は前養生されたブロックが形成されるときに前面が上向きになるように、そして、その後面は、型枠アッセンブリ50の下方に位置付けされるパレット82上に、支持されように構成される。これがパターンの押し付けまたは、他の直接処理がブロックの前面12上に生じることを可能とし、所定のブロックの前面の形成を可能とする。所定の前面は、所定のパターンと表面構造(texture)を有する前面と、所定の形を有する前面と、ブロックの残りの部分と異なった材料から作られる前面と、これらの組み合わせを含むことができる。
【0047】
さらに、型枠アッセンブリ50は、下リップそして、またはフランジそして、または、1以上の収束側面を有する前養生されたブロックが型枠アッセンブリの底から排出可能なように、設計される。
【0048】
図6を参照すると、型枠アッセンブリ50は、以下に述べるように、型枠52と、型枠52と相互に作用する圧縮ヘッドアッセンブリ54と、を有する。この型枠52は、これに区画される、少なくとも1つのブロック形成キャビティ56を有する。1つの好ましい実施例において、型枠52は標準使用に対して、「同時に3個用」の大きさにされている。アメリカのブロックマシンは、標準のパレットサイズとして、約18.5インチ(47.0 cm)×26.0インチ(66.0 cm)のサイズを有しているが、これは、3個ブロックの上面がパレット上に接するようなサイズになっている。この型枠52は複数の概して同じブロック形成キャビティ56を有している。図7は、5個の並んだブロック形成キャビティ56を示しているが、これは、標準の「同時に3個用のパレット」上に好ましいサイズのブロックを作るときに可能である。もちろん、より大きなパレットを使用した大きな機械も使用でき、そして、この技術は大きな機械と小さな機械に適用可能である。単一型枠における、型枠キャビティの可能な数は機械のサイズとパレットのサイズによる。複数のブロック形成キャビティ56は単一の型枠52からのブロックの生産を増加させることができる。
【0049】
図7を参照すると、キャビティ56は1組の外分割板と複数の内分割板と各キャビティに共通な1組のエンドライナ60を有する分割板58により形成される。型枠におけるキャビティの形成のために外分割板、内分割板、エンドライナを使用することは当業者に知られている。この分割板およびエンドライナはブロックキャビティの境界を形成し、ブロック形成中に前養生されたブロックと接する面を与えるが、磨耗の影響を受けやすい。したがって、分割板およびエンドライナは、典型的には、型枠52内に取り外し可能に取り付けられている、そのため、それらが磨耗または損傷を受けた際には、交換可能となっている。ブロックキャビティを形成するためと分割板とエンドライナを外すために分割板とエンドライナを型枠中に取り付ける技術は当業者に知られている。
【0050】
好ましい実施例において、分割板58はブロック10の上面16および下面18を形成し、一方エンドライナ60は側面20,22を形成する。便宜的にこの分割板とエンドライナは、以下(クレームも含む)、集合的にキャビティの側壁と呼ぶ。したがって、側壁は分割板および、エンドライナを指し、同時に、ブロック形成キャビティの境界を定義するのに使用される他の似たような構成をも指す。
【0051】
図8を参照すると、単一のブロック形成キャビティ56の一部が示されている。この側壁58,60によって定義されるキャビティ56は開放上部64と開放底部66を有する。図示されるように、側壁60(例えば、エンドライナー)の上部端は型枠52の適切な囲み構成に旋回支軸62によって接続される。これによって、側壁60が図8に示される、側壁60が互いに収束する閉位置と側壁60が概して垂直であり、互いに平行になる(図示せず)後退位置の間で廻旋する。この後退位置では、キャビティ56の底が少なくとも、型枠キャビティの上部の幅と少なくとも同じになる。これによって、前養生されたブロックが、開放された底を通して、排出される。いずれかのブロックの側面20,22の一部が収束するときは、側壁60の対応部分のみ廻旋される。ブロック10の下面を形成する側壁58も図8に示されていて、一方、ブロックの上面を構成する他の側面58は図示されていない。
【0052】
側壁60の廻旋は好ましいブロック10の形成のために必要である。以上のように、ブロック10は、側壁60によって形成される収束する側壁によって、型枠52内において上向きで、形成される。したがって、収束する側壁60は、図8のような角度付けがなされているとき、前養生されたブロックの収束側面20,22を作る。しかしながら、前養生されたブロックの前面部分はブロックの後ろ部分より幅が広い。前養生されたブロックが開放底部部66を通して、排出可能とするためには側壁60は開放底を通して、前養生されたブロックの下方への動きを可能にするため、外側に廻旋しなければならない。
【0053】
付勢機構(Bias mechanism)68は側壁60を、コンクリートを注入する間および、続く、ドライ成型メーソンリーコンクリートの圧縮の間、収束位置に維持するために設けられている。そして、これは、前養生のブロックの排出の間、側壁60を垂直位置に廻旋することを可能としている。単一の付勢機構68が各側壁60に接続されているのが好ましく、全キャビティ56に共通であり、そのため、各側壁60の動きは共通の機構(図7参照)を経て、制御される。この付勢機構68はエアーバッグを有するように、示されている。これは空気やこれと同様なガスを使用して、制御され得る。高圧空気源が設けられると共に、適切な空気の入り口と出口が設けられる。エアーバッグ以外の付勢機構の使用も可能である。例えば、水圧や空気圧シリンダが使える。
【0054】
空気で加圧されたるエアーバッグは側壁60を図8に示される位置に押しやる。前養生されたブロックを排出する時がきたとき、加圧された、空気はエアーバッグから換気され、これにより、側壁60はパレットが下げられると、開放された底から前養生されたブロックが排出される。その際、前養生されたブロックの力のために外側に廻旋する。ブロックの排出の間、側壁60は前養生のブロックの側面に接触しつづける。あるいは、コイルバネのような付勢機構が、エアーバッグが換気された時に後退位置に押し付ける、ように、側壁60に接続され得る。この場合、ブロックの排出をはじめるため、パレット82を下げ始めるときに、側壁60は後退位置に押し付けられるので、側壁60は排出中にブロックの側面に接しない。排出後、再度エアーバッグを加圧することにより、側壁60は閉じ、角度がついた位置に戻される。
【0055】
側壁60を廻旋する以外で、前養生されたブロックの排出を可能とする側壁60の動きを可能とする他の機構を使うことができる。例えば、側壁60は内側に図8の位置にスライドし、キャビティ56の底が少なくとも型枠キャビティの上部の幅になる位置外側にスライドするよう取り付けられることが可能だ。スライドする動きは側壁が取り付けられるトラックシステムを使用して、得られる。
【0056】
図8に示されるように、各側壁60がキャビティ56に面する成型表面76を有する。この成型表面76は実質的に平面である。この結果、ブロック10の実質平面の側面20,22が形成される。
【0057】
図9を参照すると、ブロック10の上面16と下面18を形成する側壁58が示されている。側壁58は、成型工程の間固定され、動かず、また、実質的に垂直である。
【0058】
上面16を形成するこの側壁58は(図9左側壁58)キャビティ56に面する形成表面78を含む。表面78は実質平面で、これにより、実質平面の上面16が形成される。
【0059】
下面18(図9の右側壁58)を形成する側壁58は開放底66の近くで、底エッジにおける、アンダーカットまたはインステップ部80を含む。このアンダーカット部80は、成型工程の間、開放底66を一時的に閉じるために型枠52の下に導入されたパレット82と組み合わさって、キャビティ56のフランジ形成サブキャビティを区画する。このフランジ形成サブキャビティがブロック10上のフランジ26の形成に至る形を有している。
【0060】
特に、アンダーカット部80はフランジ26の前表面28を形成する整形表面84と、フランジの底表面30を形成する整形表面86と、フランジ26のエッジ32を形成する整形表面88を有する。後面14の延長のフランジ26の部分がパレット82により、パレット82上に、後面14の残りの部分と共に、形成される。表面84および86の形状は、コンクリートの注入とそれに続く、圧縮中にコンクリートをアンダーカット部80に満たすことを容易にする。そのため、フランジ26は完全に成形されると共に、ブロックの排出中に表面84、86からフランジ26の開放を容易にする。
【0061】
下面にフランジを有するが収束する側面がないブロックの場合、側面60は収束せずに垂直になる。さらに、下面上にフランジがなく、収束する側面を有するブロックの場合、アンダーカット80はない。また、下面上にフランジがなく、収束する側面がない場合、アンダーカット80はなく、側壁60は垂直方向に向けられる。
【0062】
図6および図8に戻ると、ヘッドアッセンブリ54は、板状の形をしていて、圧縮ヘッド90を含むように見える。ヘッド90は当業者に知られた態様で駆動機構によって駆動され、そのため,型枠キャビティ56中で、垂直方向、上下に、可動で、ドライ成型メーソンリーコンクリートの圧縮のためと、前養生したブロックを型枠52から取り外すことを容易にするために、可動となっている。
【0063】
ヘッド90の底に接続され、そこから、延びている複数のスタンドオフ92がある。図6にあるように、1つのスタンドオフが各ブロック成型キャビティ56に対して、設けられている。スタンドオフ92は互いに一定の間隔におかれ、その長さ方向の軸はヘッド90の面に垂直に向けられていて、概して、ブロック成型キャビティ56を通して中央に延びている。
【0064】
図6,図8、図9、および、図10に示されるように、ストリッパーシュー94は各スタンドオフ92の端に接続されている。ストリーパー94は長方形の形をしていて、コンクリートを圧縮するためにコンクリートに接するためと、前養生されたブロックの排出中にキャビティを通して、移動するために、開放上部を通じて、各キャビティ56に入り込むような大きさにされている。このストリッパーシュー94の寸法はキャビティ56の開
放上部64よりほんのわずか小さい。そのため、シュー94は、シュー94とキャビティを区画する側壁58,60の間にほとんど隙間がないようにキャビティ56にはまり込む。これは、圧縮時に、シュー94の側面と側壁58、60との間からコンクリートが流出するのを最小限にし、シュー94に接するブロックの前面の面積を最大にする。
【0065】
図10に最もよく示されるように、ストリッパーシュー94の面の対向する端部にフランジ98a,98bが形成される。フランジ98a,98bはブロックの前面12上に、まるめたエッジ24a,24bを形成するように、円弧状になっている。もし所望であれば、上下の丸めエッジを前面12に形成するため、円弧状のフランジをストリッパーシュー94の残りの二つの端に設けることが可能である。
【0066】
以上のように、シュー94の面は、好ましくは所定のパターン96を備え、その結果、シュー94がコンクリートを圧縮するにつれ、そのパターンがブロックの前面に与えられる。そのパターン96は、好ましくは、自然石を模し、その結果形成されたブロックが、自然石を装っている。これにより、ブロックの外観をより自然に、そして、岩のように、見せる。人が望む前面の外観に応じて、多様な異なったパターン96が、シュー94上に与えられる。このパターン96に加え、あるいは、これとは別に、シュー94の前面が切子面を有した前面または、曲がったブロック前面を得られるように、整形される。実際は、シュー94の面はブロックの前面の所望の外観を得るために人が望んだどのような形にも形付けられ、また、整形されることが可能である。
【0067】
図10は、シュー94上に設け得る所定のパターン96の例を示している。パターン96は自然石を模している。このパターン96は、好ましくは、所定の3次元パターンに基づき、シュー面に機械加工される。シュー面に所定のパターン96を作り出す典型的な工程はつぎの通りである。
【0068】
先ず、人が視覚的に満足すると考えられる面を有する1つ以上の自然の岩を選ぶ。1つ以上の岩の表面がデジタルスキャナを用いて、スキャンされる。本発明を実施するに合って、適切なスキャン用の機械の例は、RPS150ヘッドを有するレーザーデザインサーベイヤー1200(Laser Design Surveyor)で、ミネソタのミネアポリスのレーザーデザイン社(Laser Design Incorporated)から入手可能である。レーザーデザインサーベイヤー1200は直線精度がXYZ座標で0.0005インチであり、解像力は0.0001インチである。岩の表面のスキャンデータは、多様な岩の表面のつなぎ目のないデータのブレンドを作り出し、各表面をスキャンしたスキャンデータを一緒にブレンドするために、岩の表面のスキャンデータは集められ、処理される。スキャンデータを集め、処理するソフトウェアはこの分野で既知である。例えば、デ−タスカルプト(DataSculpt)があり、ミネソタのミネアポリスのレーザーデザイン社から入手可能である。
【0069】
ブレンドされたデータはスケールを調整され、そして、または、ブロックの前面の寸法に調整される。スケールを調整されたデータのブレンドは、個々にスキャンされた岩の表面からブレンドされた1つの岩の表面を表している。このスケールが調整された、ブレンドデータは3または4軸の数値制御フライス盤に、ストリッパーシュー94のフライス削りのために出力される。本発明の実施に適切なフライス盤は、ミクロンVCP600(Mikron VCP600)で、ミクロンAG(Mikron AG)ニダウのニダウ(Nidau of Nidau)、スイスから入手可能である。このフライス盤はスケールを調整されたデータのブレンドによって表された岩の表面のミラーイメージをストリッパーシュー94の面に切削する。そして、このストリッパーシューは、既知のやり方で、フライス盤に適切に取り付けられる。この結果、所定のパターンがシュー94の面に切削され、これが、シュー94がコンクリートを圧縮する際に、ブロックの前面に所定のパターンを刻印することになる。
【0070】
この工程は同じかまたは異なった面のパターンを有する追加のシューを製作するために、繰り返すことができる。これは、パターンを有する各シューが磨耗を受け、このパターンが過度に摩滅した時に、シューの交換が必要になるため、有利である。さらに、多様な異なった所定のシューパターンを形成することによって、多様で異なったブロックの前面の外観が得られる。他のシューパターンは、複数の異なった岩の走査された表面を組み合わせることによって形成される。
【0071】
以上のように、ブロック前面に得られた細部や浮き上がりは上記した従来の分離技術や上記した他の前面を傷つける(distressing)技術によるものよりも明らかに優れている。所望であれば、シュー面に切削される浮き彫りの高さを増加または減少させるために走査データを処理することが可能である。これが、最終的にブロックの前面に施される浮き彫りを変えることになる。
【0072】
ドライ成型メーソンリーコンクリートが、ストリッパーシュー94のパターンを有する表面のような、成型表面に付着する傾向があることは、この分野で知られている。ドライ成型コンクリートからのストリッパーシュー94の開放を向上する多様な技術が知られている。そして、それらの、1つ以上が本発明の実施に用いられるかも知れない。例えば、ストリッパーシューに形成されるパターンは開放を禁止するよりも、むしろ向上するように設計されねばならない。この点、適切な抜けこう配がパターンに使用されなければならない。上記のパターン形成技術は適切な抜けこう配を作り出すため、走査された画像の処理を可能としている。離型剤、例えば、油の細かい霧を、マシンサイクルの間にストリッパーシュー上に噴霧することが可能である。ヘッドの振動は、剥離の向上に使われ得る。そして、剥離を向上させるため、ストリッパーシューに熱を加えることが可能である。ドライ成型メーソンリーコンクリートの付着を防ぐ加熱モールド素子はこの分野で、既知である。本発明においては、ブロックの前面に与えられる、詳細なパターンのために、これは、付着を防ぐためより重要である。特に、温度の制御については、選定されたレベルに保たれるようにシューの温度を制御可能であることが重要である。
【0073】
好ましくは図11に図示されるように、ヒータ100がシューを加熱するため、シュー94に接続される。このヒータ100は温度制御装置102によって、制御される。シュー94上にサーモカップル104が取り付けられ、これがシューの温度を感知すると共にそして、この情報が、制御装置102とヒータ100に電力を供給する、パワーコントロール装置106に中継される。このシステムは、サーモカップル104によって、感知されながら、シュー94の温度が所定のレベル以下に、下がると、ヒータ100に電力が与えられ、シューの温度を上げる。サーモカップルによって、感知されながら、シューの温度が所定レベルに達したとき、ヒータ100は切られる。これにより、シュー温度は選定されたレベルに維持可能となる。好ましくは、制御装置102が、使われるドライ成型メーソンリーコンクリートに基づき、最小と最高の温度の選定を可能なように設計される。好ましい実施例では、ストリッパーシュー94の表面温度は華氏120度と華氏130度の間に維持される。
【技術分野】
【0001】
本願は2002年12月27日付け、アンカーウォールシステムズ、インクの名義で、PCT国際特許出願として、米国を除くすべての国を指定して出願するものである。
本発明は、概して、コンクリートメーソンリーブロックおよびその製造に関する。より詳しくは、本発明は、例えば、擁壁等の造園設計応用の使用に適するコンクリートメーソンリーブロックに関し、また、そのようなブロックの製造に有用な製造工程に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高速化され、自動化されたコンクリートブロックプラント、およびコンクリート舗装板プラントは、上部及び底部が開放される型枠を利用している。この型枠はその底面を閉じるように型枠の下に周期的にパッレットを配置する機械に取り付けられる。この型枠の開放された上部を通して、型枠中にドライ成型コンクリートが供給され、振動及び、圧力の組み合わせにより、コンクリートが凝縮され、また、パレットと型枠との垂直方向の相対的な動きによって、型枠が外される。
【0003】
このようなプラントやこの工程を果たすために用いられる装置の性質から、コンクリートブロックの面に自然な外観を与えることは、困難である。特に、そのブロックが他の特徴を有する必要があるとき、例えば、側面が収束する場合や、一体化したロケータシェアフランジが、ブロックの上部および、または、下部に成型される場合は、困難である。特許文献1特許文献1は、擁壁用ブロックとして使用されるのに適したコンクリートメーソンリーブロックおよび、高速で自動化されたコンクリートブロックプラントにおいて、そのようなユニットを製造する共通な方法を開示している。
【0004】
特許文献2はコンクリートブロックと型枠を開示し、それによれば、型枠はシート50上に形成され、上方に延びて、型枠キャビティの中に入る隆起部52を含み,これにより、ブロックの上表面に窪み44を形成する。このブロックは突起部43も有して形成され、これが、ブロックが段に積まれたとき、下のブロックの窪み44と協働する。シート50上に隆起部52があるため、シート50からブロックを外すことがより困難となる。さらに、隆起部52は壊されるか、そして、また、損傷を受けることがあり、また、シート50が使われなくなったとき、隆起部52によって、保存のためシートが積み重ねられることが妨げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5827015号明細書
【特許文献2】ドイツ特許第10002390号明細書
【特許文献3】米国特許第6321740号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
予め成型されたコンクリートメーソンリーユニットに対する要求があり、特に、側面が収束する擁壁用ブロックおよび、また一体化したロケータシェアフランジが、上面および、また、底面に成型されるものや、特許文献1に開示された分離工程によって、得られるものや、特許文献3に開示された分離工程のものより、より自然な外観を有するものへの要求がある。特に、そのような面を有するそのようなブロックをコンクリートブロックまたはコンクリート舗装板に共通な型の設備上で、高速で自動的に、作ることが可能な工程および道具に対する要求がある。
【0007】
本発明はコンクリートメーソンリーユニットおよび、特に擁壁用ブロックを高速で大量生産可能な型枠および工程に関する。これらの型枠および工程はそのようなブロック上に、特許文献1に開示されている分割表面と同様な、比較的簡単な装飾表面を作る場合に用いることができる。これらの型枠および工程は、従来の転がし(tumbling)またはハンマミル(hummermill)工程によるものや、特許文献3に開示されている工程により、分割され、傷つけられた面(distressed faces)と同様な、より複雑な前面をそのようなブロック上に作る場合に用いることができる。これらの型枠および工程はこれまで得られなかったユニークなブロックも作ることが出来る。即ち、収束する側壁を有するおよび、または、一体化したロケータやシェアフランジを有し、前面が著しくより複雑な面を有する前面を有する擁壁用ブロックであって、この複雑な面はドライ成型コンクリートブロック技術にこれまで得られなかった魅力的な細部およびレリーフを有した面を含んでいる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
好ましい実施例において、その結果得られたブロックは自然石を模した模様をつけた前面を有すると共に、上面、下面、背面、対向する収束側面および、下面の下に延びるフランジを有している。この構成を有するブロックが、他の同様に構成された擁壁用ブロックと共に、複数の段に積み重ねられるとき、人工的に作られたものよりより自然発生的に構成されたように見える、曲がりくねった、または曲がった構成を可能とする。
【0009】
本発明の一つの側面は本発明に応じて作られた型枠は、形成工程中、ブロックが置かれたとき前面となるブロックの一部が型枠キャビティの開放された上部に面するように、配置される。この方向付けが、高速のメーソンリーブロックまたは、舗装板のプラントにおいて、ブロックの前面が、模様をつけた圧力版(ストリッパーシュー(stripper shoe))の作用により形作けられる。このストリッパーシューには非常に簡単なパターンや、適度に複雑なパターン,または、自然石を模した魅力的なレリーフを有した高精細な、3次元パターンを与えることが可能である。この方向付けで、ブロックの成型がなされるので、特別に選定した集合体および、または、前面への着色への応用を含む、面の外観に影響する他のプロセスにとって、ブロックの面に、容易にアクセス可能としている。
【0010】
本発明の他の側面は、型枠キャビティの側壁が型枠の開放底近くにアンダーカット部を有していることである。このアンダーカット部は型枠の下に位置決めされるパレットと協働して、型枠のサブキャビティを形成する。好ましい実施例において、このサブキャビティはブロックが置かれた時にブロックの底になるブロック表面にロケータ/シェアフランジ(locator/shear flange)を形成する。
【0011】
本発明の他の側面は型枠の側壁の少なくとも1つは垂直から角度を付けられ、ブロックが置かれたときの側面がブロックの背面に近づくにつれ、反対の側壁に向かって収束する部分を含む。この角度付けされた型枠の側壁は可動であり、そのため、型枠にドライ成型コンクリートが充填可能な第1の位置に移動され、凝縮され、この型枠の側壁から干渉なしに型枠から凝縮されたコンクリートが取り除かれることが可能な第2の位置に移動する。好ましい実施例においては、反対側の型枠の側壁が同様に可動であり、そのため、その結果生じるブロックの対向する側壁の少なくとも1部が、ブロックの後面に近づくに従い、互いに収束している。
【0012】
本発明を特徴づける新規な、これらのそして、多様な他の利点および特徴は、個々に添付し、この1部を構成する特許請求の範囲において特に示されている。しかし、本発明およびその使用により獲得されるその利点と目的をよりよく理解するために、さらにこの一部を構成する図面、そして本発明の好ましい実施態様を記載した添付の発明の実施の形態を参照すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は本発明の擁壁用ブロックの斜視図であり、ブロックは型枠で成型されている姿勢に方向づけられている。
【図2】図2は図1の擁壁用ブロックの底の平面図である。
【図3】図3は図1の擁壁用ブロックの側立面図である。
【図3A】図3Aは図3の点線の円内の擁壁用ブロック一部の詳細図である。
【図4】図4は本発明の複数ブロックにより構成される擁壁の1部の正面図である。
【図5】図5は本発明の工程を示すフローチャートである。
【図6】図6は本発明の工程を利用した、本発明の複数の擁壁用ブロックを形成するための複数の型枠キャビティを有する型枠アッセンブリの斜視図である。
【図7】図7は図6の型枠アッセンブリの上平面図である。
【図8】図8は型枠アッセンブリの端面図であって、対向し、収束し、旋廻する側壁を有する1つの型枠キャビティを示している。
【図9】図9は模式図で、ブロックの上面および下面を形成する側壁、ストリッパーシュー、および、型枠アッセンブリのパレットを示す。
【図10】図10はストリッパーシューの表面のパターンを示した斜視図である。
【図11】図11はストリッパーシューの温度制御を模式的に表した図である。
【図12A】図12Aは本発明の擁壁用ブロックの写真である。
【図12B】図12Bは本発明の擁壁用ブロックの写真である。
【図12C】図12Cは本発明の擁壁用ブロックの写真である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
概略
本発明はコンクリートメーソンリーブロックを製造する工程と、この工程によるブロック、並びに、型枠、及びこの工程に用いられる型枠のコンポーネントを提供する。その際、ブロックの前面に所定の3次元パターンが刻印される、さもなければ、所定のブロックの前面が標準のドライ成型コンクリートブロックまたは舗装板の機械において、製造されるよう、ブロックの前面が、直接処理されるか加工されることが可能である。前面の直接処理または、加工は前面の成型、整形、模様付け(patterning)、刻印、原料の層状化、これらの組み合わせ、および、表面構造(texture)、形、色、外見、または、物理的性質が直接影響を受け得る他の工程を含む。さらに、この工程は標準のドライ成型コンクリートブロックまたは、舗装板の設備において、高速で高容量のメーソンリーブロックの製造を可能とするため、複数キャビティの型枠を使用して、実行可能である。さらに、本発明の工程および設備を使用すると、分離ステーションおよび、または、ハンマミルステーション、および、または、タンブリングステーションおよび、付加的な設備やそのような付加的な処理ステーションに伴う付加的な設備および工程のコストが必要なくなる。
【0015】
本発明の工程によって製造されたブロックは、同じか異なった所定の前面を有した複数のブロックを積み上げることによって、曲がりくねったまたは、曲がった擁壁を含む壁を、多段状に、自動的なセットバックおよび段間せん断力を有して、建造が可能な外形を有する。
【0016】
好ましい実施例は所定の3次元の、岩のようなパターンを擁壁用ブロックの前面に押印することに関連して記載される。その結果、ブロックと段状(course)に積み上げられる複数のブロックから構成される壁が、自然物で構成されたように見える。ここに記載されるこの工程は、ビルの壁の構成に用いられるメーソンリーブロックを構成するのにも使うことが可能であると同時にコンクリートレンガ、スラブ、あるいは舗装板にも用いることができる。
【0017】
メーソンリーブロック
本発明によるメーソンリーブロック10は図1から図3に示される。ブロック10は前面12、後面14、上面16、下面18、及び、対向する側面20,22を有するブロック体を有する。ブロック10は養生(硬化)され、ドライ成型で、非スランプのメーソンリーコンクリートから形成される。ドライ成型で、非スランプメーソンリーのコンクリートは擁壁用ブロックの分野で、よく知られている。
【0018】
図1−図3に示されるように、前面12は所定の3次元パターンを与えられる。この前面12上のパターンはブロックの前面の鏡面イメージのパターンを有する可動のストリッパーシュー(後述)の作用によりブロック10の成型時に前面に与えられるのが好ましい。図12A−Cは本発明のブロックの写真で、模様をつけられた前面を有している。
【0019】
前面12に与えられるこのパターンは前面の所望の外見に非常に依存して変化させることが可能である。好ましくは、このパターンは自然石を模したものであり、そのため前面12は人造物よりは自然の素材のように、見える。使用される特定の石のパターンはブロックのユーザーを視覚的に満足させるものは何かということに基づき選択され得る。例えば、ブロックの前面には川石のような1つの石に見えるパターンを押印する。あるいは、多数の川石をモルタルで接合したように見えるように押印することができる。また、ブロックは層状に積み重ねた単一の切石の破片や多数の原野の石を模したパターンを押印することができる。多様な異なったパターンがストリッパーシューに用意すれば、ストリッパーシューを変えることで、この結果形成されるブロック上のパターンを変更できる。
【0020】
その結果形成される、前面に作られた細部や起伏は従来の分離技術および、転がし、ハンマミルおよび、前記した他の傷つけ技術(distressing techniques)によって、ブロックの前面に作られるものよりも卓越したものになる。この前面12上の起伏は、最低点から最高点まで、少なくとも0.5インチ(1.27 cm)が好ましく、少なくとも1インチ(2,54 cm)であれば、さらに好ましい。
【0021】
好ましい実施例において、分離面の擁壁用ブロックによく見られる共通の、3切子面の、曲がった面とは反対に、前面12は、ほぼ、側面20、22間の単一の面に広がっている。ただし、そのような多切子面の曲がった面は本発明で容易に提供できる。第3図に見られるように、前面12はわずかに、後方に斜めになっている、即ち、底面18から上面16に向けて、角度α傾いている。好ましくは、αは10度位である。その結果、前面12と後面14は下面18に近い方で距離d1離れていて、上面16に近い方が距離d2離れている。ここで、d1はd2より大きい。好ましくは、d1は7.625インチ(19.3675 cm)で、d2は6,875インチ(17.4625 cm)である。幅d3は好ましくは約12.0インチ(30.48 cm)である。また、側面20、22間の前面12は切子面を有し、曲げられることも可能で、またはこれらの組み合わせとすることもできる。これらの実施例において、前面はわずかに後方に傾けることもある。
【0022】
典型的には、壁を形成するため、擁壁用ブロックがセットバックの段に積み上げられるとき、下段の各ブロックの上面の一部は下段の各ブロックの前面とそのすぐ上の段の各ブロックの前面との間に、見える。その上面の見える部分が出っ張った外観を作り出す。また、ドライ成型メーソンリーブロックの場合、この典型的な出っ張りが人工的な、外観を有している。ブロック10の前面12に対する後方への傾斜アングルを設けることにより、出っ張りの外観を減じるまたは、なくすことができ、そのため、出来上がった壁の自然な外観が強調される。
【0023】
前面12は側面との接続において、半径を有するエッヂ24a,24bも有している。この半径を有するエッヂ24a,24bは円弧状のフランジがストリッパーシュー上に設けられることによって、形成される。このエッヂ24a,24bの半径は好ましくは、約0.25インチ(0.635 cm)である。この半径を有するエッヂ24a,24bは、複数のブロックが並べられて置かれたとき、同じ段の近隣のブロックとブロック10の側面とのコンタクトポイントをずらし、ブロック間のより良いコンタクトをもたらして、近隣ブロック間の土もれを防ぐ。もし所望であれば、前面12と上面16および、下面18との接続においても、ストリッパーシューに正確なフランジを設けることによって、半径を有するように形成可能となる。
【0024】
図1から図3を参照すると、ブロック10の後面14は一般に側面20,22間が概して、平面で、一般に、上面および下面16、18に垂直であるように描かれている。しかしながら、ブロック10の後面14は平面から、逸脱させることがある。例えば、1以上のノッチを設けたり、1以上の窪みを設けたりすることによってなされ、これも、本発明の範囲内である。この後面の幅d4は好ましくは、8.202インチ(20.833 cm)である。
【0025】
さらに、上面16は図1から図3に示されていて、概して、平面であり、上面16と交わるコアから自由である。壁構造を形成するために複数のブロック10が段に積まれるときに、各ブロックの上面16は他のブロックの上面16とは、概して、並行な関係になっている。
【0026】
ブロック10の下面18は、ブロックが段に詰まれるときに、ブロック10の上面間が概して、平行な関係であることを維持するため下の段のブロックの上面16とのかみ合わせが適切になるように、形成される。好ましい実施例において、図1から図3に示されるように、下面18は概して平面で水平であって、そのため、上面16に概して平行である。しかしながら、1以上の凹み部を有するものや、下面18の部分にわたり、1以上の溝を有する他の下面も使用可能である。上面16と下面18との間の距離d6は好ましくは、4インチ(10.16 cm)である。
【0027】
好ましいブロック10においては、図1から図3に見られるように、側面20,22は概して、垂直で、上面16と下面18をつなぎ、また、前面12と後面14をつなぐ。少なくとも、各側面20、22の1部は側面が後面14に向かって伸びるに伴い、対向する側面に向かって、収束している。好ましくは、各側面20,22の全長の収束が前面18の近隣から始まり、前面と後面との間で、側面20,22が前面12と後面14との間で、概して平面である。しかしながら、側面20,22は収束を前面12から間隔をあけた位置から開始することが可能で、その場合、側面20、22は直線で、前面から延びる非収束区間、直線区間から後面14に続く収束区間の組み合わせを有するようになる。各側面20、22のこの収束部分は好ましくは、約14.5度の角度βで、収束する。
【0028】
あるいは、ブロック10はただ1つの収束側面または、収束側面部分を備え、他の側面は、前面と後面12、14に対し、実質垂直とすることが、可能である。少なくとも、1つの収束側面を有するブロックにより、曲がりくねった壁の建造が可能となる。
【0029】
ブロック10は、好ましくは、図1から図3に示されるように、ブロックの下面18の下を延びている、フランジ26を含む。このフランジ26は下の段に対し所定のセットバックを与えこと、および、段間にせん断強さを与えるため、ブロック10の下の段のブロックの後面に境を接するように設計されている。
【0030】
図3Aを参照すると、フランジ26は前表面28を有し、下の段のブロックの後面にかみ合っている。このフランジ26はまた底表面30と、前表面28と底表面30間に円弧状の前底エッジ32と、ブロックの後面14の延長であり1部である後表面34含む。前表面28は好ましくは約18度の角度γを付けられる。この角度を付けられた前表面28と円弧状のエッジ32は型枠の対応する形状の部分により得られる。この構成はドライ成型メーソンリーコンクリートで満たすことと、型枠からフランジ26の開放することを容易にする。
【0031】
図1および図2に示されるように、フランジ26は側面20,22間の全距離に渡り、延びている。しかしながら、フランジはこの全距離に渡って延びている必要はない。例えば、フランジは側面間の一部の距離のみ延びるようにすることもできる。また、側面から間隔を空けて配置することができる。あるいは、ギャップにより互いに離れた2以上のフランジ部分が使用可能である。
【0032】
図3Aを参照すると、フランジ26の深さd7は好ましくは、0.750インチ(19.0 cm)である。この深さは下の段に対するブロックの結果的において生じるセットバックを定義する。他のフランジ寸法が所望のセットバックの量によって使用可能である。後表面34は好ましくは約0.375インチ(0.952 cm)の高さd8を有する。
【0033】
このような概念はまた、ビルの壁の構成に用いられるメーソンリーブロックに応用することだけでなく、コンクリートレンガ、平板や、舗装版に応用することができる。これらの場合、本発明の範囲内において、ブロックやレンガの両側面は収束しないように、また、フランジもなくすようにされる。しかしながら、パターンを有するようにされた前面はブロックやレンガに装飾的外見を与えるようにされる場合もあり得る。
【0034】
ブロックの構成
本発明のメーソンリーブロック10はかなり多くの景観設計構造に対して、使用可能である。本発明によるブロックによって構成される構造の例を図4に示す。図示されるように、ブロックの個別の段42a−cのブロックからなる擁壁40が構成される。壁40の建造に使われるブロックは同一のパターンを有した前面を有するか、異なった、ただし、共用可能な前面を有するブロックとの混合とすることができる。壁40の高さは段数による。擁壁の建造は当技術分野でよく知られており、壁40の建造のための適切な工程については特許文献1に開示されている。
【0035】
以上のように、ブロック10上のフランジ26が下の段からブロックのセットバックを与える。その結果、段42bは段42aから、セットバックされる。そして、段42cは段42bからセットバックされる。さらに、上記のように、下の段の各ブロックの前面とすぐの上の段の各ブロックの前面との間に見える下の段の各ブロックの上面部分の量を減らすことによる前面12の後方への傾斜は、各近隣の段間の出っ張りを減少する。
【0036】
図4に示される擁壁40は直線である。しかしながら、角度付けされた側面20,22によって構成される好適なブロック10はくねったまたは、曲がった擁壁の建造が、特許文献1に開示されているように可能である。
【0037】
ブロック形成工程
本発明の追加的な一面はブロック10の形成の工程に関する。図5を参照すると、工程の概略が示されている。一般に、ブロック10を形成するドライ成型メーソンリーコンクリートを混合することによって工程が開始される。ドライ成型の非スランプのメーソンリーコンクリートは擁壁用ブロックの分野でよく知られている。このコンクリートは所定の強度、給水性、密度、収縮度、及び、ブロックの関係する標準を満足するように選定される。当業者は所望のブロック条件を満足する材料成分を簡単に選定することができる。そのため、ブロックは意図した使用に対し、適切に機能する。さらに、ドライ成型メーソンリーコンクリートの成分の混合のための手順や装置は当分野でよく知られている。
【0038】
一旦、コンクリートが、混合されると、ホッパーに送られ、これにより、型枠近くでコンクリートが保持される。以下に述べるように、型枠アッセンブリ50は、好ましいブロックの形成に適した少なくとも1つのブロック形成キャビティ56を有する。このキャビティ56はその上面と底面が開放されている。ブロックを形成したいときには、キャビティ56の底面が閉じられるように、パレットが型枠の下に位置付けされる。そして、ホッパーから適量のドライ成型コンクリートが一以上の供給ドロワーを経て、キャビティ56の開放上面からブロック形成キャビティに充填される。ドライ成型マーソンリーコンクリートの運搬のための工程と装置およびブロック形成キャビティの充填は当分野で良く知られている。
【0039】
キャビティ56内のドライ成型メーソンリーコンクリートは次に、凝縮するために、圧縮される必要がある。これは、最初に、ドライ成型メーソンリーコンクリートの振動と共に、ドライ成型メーソンリーコンクリートの固まりに上からの圧力を加えることによってなされる。この振動は型枠の下のパレットの振動により(テーブル振動)、型枠ボックスの振動(型枠振動)により、または、両方の作用の組み合わせによって行われる。下記のように、この圧力は圧力ヘッドによって与えられ、圧力ヘッドはドライ成型メーソンリーコンクリートの固まりに上から接する1以上のストリッパーシューを移動させる。この振動と圧縮のタイミングと連続は可変であり、使われるドライ成型メーソンリーコンクリートの性質や所望の結果による。適切なシークエンスとタイミング及び、振動力の種類の選定と応用は当業者の知る範囲内である。一般に、これらの力はキャビティ56をいっぱいに満たすのを可能としている。そのため、出来上がったブロック内に好ましくない空間ができず、また、ドライ成型メーソンリーコンクリートを凝縮することを可能としている。そのため、完成したブロックは所望の重さ、密度、及び、性能を有する。
【0040】
圧力は、コンクリートを圧縮するためにキャビティ56内のドライ成型メーソンリーコンクリートの上に接するように降ろされるストリッパーシュー94によって、形成される。このストリッパーシュー94は振動によって、キャビティ56内のコンクリートを圧縮し、しっかりした、切れ目のない、前養生されたブロックを形成する。好ましい実施例は、ストリッパーシュー94はさらにその面に、3次元のパターン96を有し、ストリッパーシュー94がコンクリートを圧縮するにつれ、前養生されたブロックに、対応するパターンが形成される。好ましくは、このパターンを有するシュー面に接する前養生されたブロックの一部はブロックの前面となる。
【0041】
密度を高めた後は前養生されたブロックがキャビティから排出される。好ましくは、排出は型枠アッセンブリに対しパレット82を下げることによって、起こる、さらにストリッパーシュー94を型枠キャビティを通して、下げると、前養生されたブロックをキャビティから外すことができる。次に、ストリッパーシューは型枠キャビティから上に揚げられ、型枠はこの製造サイクルを繰り返すための準備ができる。
【0042】
もし、ブロックが1以上の収束する側壁を有するべきならば、以下に詳細に述べるように対応する型枠側壁が型枠に設けられなければならない。そのような型枠側壁は型枠の充填、ドライ成型メーソンリーコンクリートの圧縮と凝縮を可能にする第1の位置に移動可能にされ、また、前養生されたブロックに損傷をあたえずに型枠を外すことを可能にする第2の位置に移動可能にされる。
【0043】
前養生されたブロックが一旦キャビティから完全に外されると、続く養生のため型枠アッセンブリから運び出すことができる。このブロックは、当業者が知り得る方法でいずれも、養生可能である。本発明の実施に適した養生工程の例として、空気養生、オートクレーブ養生、及び、蒸気養生がある。これらのブロックを養生するための工程のいずれも、当業者によって、実施可能である。
【0044】
養生されると、ブロックは保存のためや、続くジョブサイトへの出荷のために、パッケージされることが可能である、その後、例えば、図5の擁壁40のような、構造を形成するのに、他の養生されたブロックと共に使われることができる。
【0045】
型枠アッセンブリ
本発明の実施に使われる、本発明の型枠アッセンブリ50は図6から図10に示される。型枠アッセンブリ50は、前養生されたブロックの形成中に加えられる圧力に耐えると共に、十分な摩滅寿命を与えることが可能な材料から作られる。
【0046】
型枠アッセンブリ50は前養生されたブロックが形成されるときに前面が上向きになるように、そして、その後面は、型枠アッセンブリ50の下方に位置付けされるパレット82上に、支持されように構成される。これがパターンの押し付けまたは、他の直接処理がブロックの前面12上に生じることを可能とし、所定のブロックの前面の形成を可能とする。所定の前面は、所定のパターンと表面構造(texture)を有する前面と、所定の形を有する前面と、ブロックの残りの部分と異なった材料から作られる前面と、これらの組み合わせを含むことができる。
【0047】
さらに、型枠アッセンブリ50は、下リップそして、またはフランジそして、または、1以上の収束側面を有する前養生されたブロックが型枠アッセンブリの底から排出可能なように、設計される。
【0048】
図6を参照すると、型枠アッセンブリ50は、以下に述べるように、型枠52と、型枠52と相互に作用する圧縮ヘッドアッセンブリ54と、を有する。この型枠52は、これに区画される、少なくとも1つのブロック形成キャビティ56を有する。1つの好ましい実施例において、型枠52は標準使用に対して、「同時に3個用」の大きさにされている。アメリカのブロックマシンは、標準のパレットサイズとして、約18.5インチ(47.0 cm)×26.0インチ(66.0 cm)のサイズを有しているが、これは、3個ブロックの上面がパレット上に接するようなサイズになっている。この型枠52は複数の概して同じブロック形成キャビティ56を有している。図7は、5個の並んだブロック形成キャビティ56を示しているが、これは、標準の「同時に3個用のパレット」上に好ましいサイズのブロックを作るときに可能である。もちろん、より大きなパレットを使用した大きな機械も使用でき、そして、この技術は大きな機械と小さな機械に適用可能である。単一型枠における、型枠キャビティの可能な数は機械のサイズとパレットのサイズによる。複数のブロック形成キャビティ56は単一の型枠52からのブロックの生産を増加させることができる。
【0049】
図7を参照すると、キャビティ56は1組の外分割板と複数の内分割板と各キャビティに共通な1組のエンドライナ60を有する分割板58により形成される。型枠におけるキャビティの形成のために外分割板、内分割板、エンドライナを使用することは当業者に知られている。この分割板およびエンドライナはブロックキャビティの境界を形成し、ブロック形成中に前養生されたブロックと接する面を与えるが、磨耗の影響を受けやすい。したがって、分割板およびエンドライナは、典型的には、型枠52内に取り外し可能に取り付けられている、そのため、それらが磨耗または損傷を受けた際には、交換可能となっている。ブロックキャビティを形成するためと分割板とエンドライナを外すために分割板とエンドライナを型枠中に取り付ける技術は当業者に知られている。
【0050】
好ましい実施例において、分割板58はブロック10の上面16および下面18を形成し、一方エンドライナ60は側面20,22を形成する。便宜的にこの分割板とエンドライナは、以下(クレームも含む)、集合的にキャビティの側壁と呼ぶ。したがって、側壁は分割板および、エンドライナを指し、同時に、ブロック形成キャビティの境界を定義するのに使用される他の似たような構成をも指す。
【0051】
図8を参照すると、単一のブロック形成キャビティ56の一部が示されている。この側壁58,60によって定義されるキャビティ56は開放上部64と開放底部66を有する。図示されるように、側壁60(例えば、エンドライナー)の上部端は型枠52の適切な囲み構成に旋回支軸62によって接続される。これによって、側壁60が図8に示される、側壁60が互いに収束する閉位置と側壁60が概して垂直であり、互いに平行になる(図示せず)後退位置の間で廻旋する。この後退位置では、キャビティ56の底が少なくとも、型枠キャビティの上部の幅と少なくとも同じになる。これによって、前養生されたブロックが、開放された底を通して、排出される。いずれかのブロックの側面20,22の一部が収束するときは、側壁60の対応部分のみ廻旋される。ブロック10の下面を形成する側壁58も図8に示されていて、一方、ブロックの上面を構成する他の側面58は図示されていない。
【0052】
側壁60の廻旋は好ましいブロック10の形成のために必要である。以上のように、ブロック10は、側壁60によって形成される収束する側壁によって、型枠52内において上向きで、形成される。したがって、収束する側壁60は、図8のような角度付けがなされているとき、前養生されたブロックの収束側面20,22を作る。しかしながら、前養生されたブロックの前面部分はブロックの後ろ部分より幅が広い。前養生されたブロックが開放底部部66を通して、排出可能とするためには側壁60は開放底を通して、前養生されたブロックの下方への動きを可能にするため、外側に廻旋しなければならない。
【0053】
付勢機構(Bias mechanism)68は側壁60を、コンクリートを注入する間および、続く、ドライ成型メーソンリーコンクリートの圧縮の間、収束位置に維持するために設けられている。そして、これは、前養生のブロックの排出の間、側壁60を垂直位置に廻旋することを可能としている。単一の付勢機構68が各側壁60に接続されているのが好ましく、全キャビティ56に共通であり、そのため、各側壁60の動きは共通の機構(図7参照)を経て、制御される。この付勢機構68はエアーバッグを有するように、示されている。これは空気やこれと同様なガスを使用して、制御され得る。高圧空気源が設けられると共に、適切な空気の入り口と出口が設けられる。エアーバッグ以外の付勢機構の使用も可能である。例えば、水圧や空気圧シリンダが使える。
【0054】
空気で加圧されたるエアーバッグは側壁60を図8に示される位置に押しやる。前養生されたブロックを排出する時がきたとき、加圧された、空気はエアーバッグから換気され、これにより、側壁60はパレットが下げられると、開放された底から前養生されたブロックが排出される。その際、前養生されたブロックの力のために外側に廻旋する。ブロックの排出の間、側壁60は前養生のブロックの側面に接触しつづける。あるいは、コイルバネのような付勢機構が、エアーバッグが換気された時に後退位置に押し付ける、ように、側壁60に接続され得る。この場合、ブロックの排出をはじめるため、パレット82を下げ始めるときに、側壁60は後退位置に押し付けられるので、側壁60は排出中にブロックの側面に接しない。排出後、再度エアーバッグを加圧することにより、側壁60は閉じ、角度がついた位置に戻される。
【0055】
側壁60を廻旋する以外で、前養生されたブロックの排出を可能とする側壁60の動きを可能とする他の機構を使うことができる。例えば、側壁60は内側に図8の位置にスライドし、キャビティ56の底が少なくとも型枠キャビティの上部の幅になる位置外側にスライドするよう取り付けられることが可能だ。スライドする動きは側壁が取り付けられるトラックシステムを使用して、得られる。
【0056】
図8に示されるように、各側壁60がキャビティ56に面する成型表面76を有する。この成型表面76は実質的に平面である。この結果、ブロック10の実質平面の側面20,22が形成される。
【0057】
図9を参照すると、ブロック10の上面16と下面18を形成する側壁58が示されている。側壁58は、成型工程の間固定され、動かず、また、実質的に垂直である。
【0058】
上面16を形成するこの側壁58は(図9左側壁58)キャビティ56に面する形成表面78を含む。表面78は実質平面で、これにより、実質平面の上面16が形成される。
【0059】
下面18(図9の右側壁58)を形成する側壁58は開放底66の近くで、底エッジにおける、アンダーカットまたはインステップ部80を含む。このアンダーカット部80は、成型工程の間、開放底66を一時的に閉じるために型枠52の下に導入されたパレット82と組み合わさって、キャビティ56のフランジ形成サブキャビティを区画する。このフランジ形成サブキャビティがブロック10上のフランジ26の形成に至る形を有している。
【0060】
特に、アンダーカット部80はフランジ26の前表面28を形成する整形表面84と、フランジの底表面30を形成する整形表面86と、フランジ26のエッジ32を形成する整形表面88を有する。後面14の延長のフランジ26の部分がパレット82により、パレット82上に、後面14の残りの部分と共に、形成される。表面84および86の形状は、コンクリートの注入とそれに続く、圧縮中にコンクリートをアンダーカット部80に満たすことを容易にする。そのため、フランジ26は完全に成形されると共に、ブロックの排出中に表面84、86からフランジ26の開放を容易にする。
【0061】
下面にフランジを有するが収束する側面がないブロックの場合、側面60は収束せずに垂直になる。さらに、下面上にフランジがなく、収束する側面を有するブロックの場合、アンダーカット80はない。また、下面上にフランジがなく、収束する側面がない場合、アンダーカット80はなく、側壁60は垂直方向に向けられる。
【0062】
図6および図8に戻ると、ヘッドアッセンブリ54は、板状の形をしていて、圧縮ヘッド90を含むように見える。ヘッド90は当業者に知られた態様で駆動機構によって駆動され、そのため,型枠キャビティ56中で、垂直方向、上下に、可動で、ドライ成型メーソンリーコンクリートの圧縮のためと、前養生したブロックを型枠52から取り外すことを容易にするために、可動となっている。
【0063】
ヘッド90の底に接続され、そこから、延びている複数のスタンドオフ92がある。図6にあるように、1つのスタンドオフが各ブロック成型キャビティ56に対して、設けられている。スタンドオフ92は互いに一定の間隔におかれ、その長さ方向の軸はヘッド90の面に垂直に向けられていて、概して、ブロック成型キャビティ56を通して中央に延びている。
【0064】
図6,図8、図9、および、図10に示されるように、ストリッパーシュー94は各スタンドオフ92の端に接続されている。ストリーパー94は長方形の形をしていて、コンクリートを圧縮するためにコンクリートに接するためと、前養生されたブロックの排出中にキャビティを通して、移動するために、開放上部を通じて、各キャビティ56に入り込むような大きさにされている。このストリッパーシュー94の寸法はキャビティ56の開
放上部64よりほんのわずか小さい。そのため、シュー94は、シュー94とキャビティを区画する側壁58,60の間にほとんど隙間がないようにキャビティ56にはまり込む。これは、圧縮時に、シュー94の側面と側壁58、60との間からコンクリートが流出するのを最小限にし、シュー94に接するブロックの前面の面積を最大にする。
【0065】
図10に最もよく示されるように、ストリッパーシュー94の面の対向する端部にフランジ98a,98bが形成される。フランジ98a,98bはブロックの前面12上に、まるめたエッジ24a,24bを形成するように、円弧状になっている。もし所望であれば、上下の丸めエッジを前面12に形成するため、円弧状のフランジをストリッパーシュー94の残りの二つの端に設けることが可能である。
【0066】
以上のように、シュー94の面は、好ましくは所定のパターン96を備え、その結果、シュー94がコンクリートを圧縮するにつれ、そのパターンがブロックの前面に与えられる。そのパターン96は、好ましくは、自然石を模し、その結果形成されたブロックが、自然石を装っている。これにより、ブロックの外観をより自然に、そして、岩のように、見せる。人が望む前面の外観に応じて、多様な異なったパターン96が、シュー94上に与えられる。このパターン96に加え、あるいは、これとは別に、シュー94の前面が切子面を有した前面または、曲がったブロック前面を得られるように、整形される。実際は、シュー94の面はブロックの前面の所望の外観を得るために人が望んだどのような形にも形付けられ、また、整形されることが可能である。
【0067】
図10は、シュー94上に設け得る所定のパターン96の例を示している。パターン96は自然石を模している。このパターン96は、好ましくは、所定の3次元パターンに基づき、シュー面に機械加工される。シュー面に所定のパターン96を作り出す典型的な工程はつぎの通りである。
【0068】
先ず、人が視覚的に満足すると考えられる面を有する1つ以上の自然の岩を選ぶ。1つ以上の岩の表面がデジタルスキャナを用いて、スキャンされる。本発明を実施するに合って、適切なスキャン用の機械の例は、RPS150ヘッドを有するレーザーデザインサーベイヤー1200(Laser Design Surveyor)で、ミネソタのミネアポリスのレーザーデザイン社(Laser Design Incorporated)から入手可能である。レーザーデザインサーベイヤー1200は直線精度がXYZ座標で0.0005インチであり、解像力は0.0001インチである。岩の表面のスキャンデータは、多様な岩の表面のつなぎ目のないデータのブレンドを作り出し、各表面をスキャンしたスキャンデータを一緒にブレンドするために、岩の表面のスキャンデータは集められ、処理される。スキャンデータを集め、処理するソフトウェアはこの分野で既知である。例えば、デ−タスカルプト(DataSculpt)があり、ミネソタのミネアポリスのレーザーデザイン社から入手可能である。
【0069】
ブレンドされたデータはスケールを調整され、そして、または、ブロックの前面の寸法に調整される。スケールを調整されたデータのブレンドは、個々にスキャンされた岩の表面からブレンドされた1つの岩の表面を表している。このスケールが調整された、ブレンドデータは3または4軸の数値制御フライス盤に、ストリッパーシュー94のフライス削りのために出力される。本発明の実施に適切なフライス盤は、ミクロンVCP600(Mikron VCP600)で、ミクロンAG(Mikron AG)ニダウのニダウ(Nidau of Nidau)、スイスから入手可能である。このフライス盤はスケールを調整されたデータのブレンドによって表された岩の表面のミラーイメージをストリッパーシュー94の面に切削する。そして、このストリッパーシューは、既知のやり方で、フライス盤に適切に取り付けられる。この結果、所定のパターンがシュー94の面に切削され、これが、シュー94がコンクリートを圧縮する際に、ブロックの前面に所定のパターンを刻印することになる。
【0070】
この工程は同じかまたは異なった面のパターンを有する追加のシューを製作するために、繰り返すことができる。これは、パターンを有する各シューが磨耗を受け、このパターンが過度に摩滅した時に、シューの交換が必要になるため、有利である。さらに、多様な異なった所定のシューパターンを形成することによって、多様で異なったブロックの前面の外観が得られる。他のシューパターンは、複数の異なった岩の走査された表面を組み合わせることによって形成される。
【0071】
以上のように、ブロック前面に得られた細部や浮き上がりは上記した従来の分離技術や上記した他の前面を傷つける(distressing)技術によるものよりも明らかに優れている。所望であれば、シュー面に切削される浮き彫りの高さを増加または減少させるために走査データを処理することが可能である。これが、最終的にブロックの前面に施される浮き彫りを変えることになる。
【0072】
ドライ成型メーソンリーコンクリートが、ストリッパーシュー94のパターンを有する表面のような、成型表面に付着する傾向があることは、この分野で知られている。ドライ成型コンクリートからのストリッパーシュー94の開放を向上する多様な技術が知られている。そして、それらの、1つ以上が本発明の実施に用いられるかも知れない。例えば、ストリッパーシューに形成されるパターンは開放を禁止するよりも、むしろ向上するように設計されねばならない。この点、適切な抜けこう配がパターンに使用されなければならない。上記のパターン形成技術は適切な抜けこう配を作り出すため、走査された画像の処理を可能としている。離型剤、例えば、油の細かい霧を、マシンサイクルの間にストリッパーシュー上に噴霧することが可能である。ヘッドの振動は、剥離の向上に使われ得る。そして、剥離を向上させるため、ストリッパーシューに熱を加えることが可能である。ドライ成型メーソンリーコンクリートの付着を防ぐ加熱モールド素子はこの分野で、既知である。本発明においては、ブロックの前面に与えられる、詳細なパターンのために、これは、付着を防ぐためより重要である。特に、温度の制御については、選定されたレベルに保たれるようにシューの温度を制御可能であることが重要である。
【0073】
好ましくは図11に図示されるように、ヒータ100がシューを加熱するため、シュー94に接続される。このヒータ100は温度制御装置102によって、制御される。シュー94上にサーモカップル104が取り付けられ、これがシューの温度を感知すると共にそして、この情報が、制御装置102とヒータ100に電力を供給する、パワーコントロール装置106に中継される。このシステムは、サーモカップル104によって、感知されながら、シュー94の温度が所定のレベル以下に、下がると、ヒータ100に電力が与えられ、シューの温度を上げる。サーモカップルによって、感知されながら、シューの温度が所定レベルに達したとき、ヒータ100は切られる。これにより、シュー温度は選定されたレベルに維持可能となる。好ましくは、制御装置102が、使われるドライ成型メーソンリーコンクリートに基づき、最小と最高の温度の選定を可能なように設計される。好ましい実施例では、ストリッパーシュー94の表面温度は華氏120度と華氏130度の間に維持される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリートユニット型枠の中に配置されて、3次元パターンを含む面を有するコンクリートユニットを形成するドライ成型コンクリートへ前記3次元パターンを与えるために前記コンクリートユニット型枠の成型表面を作成する方法であって、
1又は複数の既存オブジェクトの3次元パターンを選択するステップと、
前記選択された3次元パターンをデジタル的にスキャンして、前記選択された3次元パ
ターンを表すデータを作り出すステップと、
前記スキャンデータに基づいて、前記コンクリートユニットの所望する3次元パターン
を与えられた面を表すデジタルデータの組を作り出すステップと、
前記デジタルデータの組を使用して、前記所望するパターンを与えられたコンクリート
ユニット面のミラーイメージである3次元パターンを有する前記成型表面を作り出すステ
ップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記デジタルデータの組を使用して前記成型表面を作り出すステップが、前記成型表面を機械加工することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
3次元パターンを有する前記成型表面を作り出すステップが、少なくとも1.27センチメートル(0.5インチ)の最大起伏を作り出すことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
選択するステップが、複数の石の前記3次元パターンを選択することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記成型表面がストリッパーシューの面である、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記ストリッパーシュー面の周囲の少なくとも一部に沿ってフランジを形成することを含む、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記ストリッパーシューが金属である、請求項5記載の方法。
【請求項8】
3次元パターンを与えられた面を有するコンクリートユニットを作るための方法であって、
1又は複数の既存オブジェクトの3次元パターンを選択するステップと、
前記選択された3次元パターンをデジタル的にスキャンして、前記選択された3次元パターンを表すデータを作り出すステップと、
前記スキャンデータに基づいて、前記コンクリートユニットの所望する3次元パターンを与えられた面を表すデジタルデータの組を作り出すステップと、
前記デジタルデータの組を使用して、前記所望するパターンを与えられたコンクリートユニット面のミラーイメージである3次元パターンを有する前記成型表面を作り出すステップと、
型枠キャビティを区画する複数の側壁を有する型枠を提供するステップであって、所望する3次元パターンコンクリートユニット面のミラーイメージを有する前記成型表面を前記型枠が含むステップと、
ドライ成型コンクリートを前記型枠キャビティに導入するステップと、
前記ドライ成型コンクリートを圧縮して前養生されたコンクリートユニットを形成するステップであって、圧縮の間、前記所望する3次元パターンを与えられた面が、所望する3次元パターンを与えられたコンクリートユニット面のミラーイメージを有する前記成型表面によって前記前養生されたコンクリートユニットに与えられるステップと、
前記前養生されたコンクリートユニットを前記型枠キャビティから排出するステップと、
前記前養生されたコンクリートユニットを養生するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記デジタルデータの組を使用して前記成型表面を作り出すステップが、前記成型表面を機械加工することを含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記ドライ成型コンクリートを圧縮するステップが、前記成型表面の前記3次元パターンを有する面を前記型枠キャビティに収容される前記ドライ成型コンクリートにプレスすることを含む請求項8記載の方法。
【請求項11】
前記3次元パターンを有する成型表面を作り出すステップが、少なくとも1.27センチメートル(0.5インチ)の最大起伏を作り出すことを含む、請求項8記載の方法。
【請求項12】
選択するステップが、複数の石の前記3次元パターンを選択することを含む、請求項8記載の方法。
【請求項13】
前記成型表面がストリッパーシューの面である、請求項8記載の方法。
【請求項14】
前記ストリッパーシュー面の周囲の少なくとも一部に沿ってフランジを形成することを含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記コンクリートユニットが前面を有するコンクリートブロックを含み、前記ストリッパーシューを使用して、前記所望する3次元パターンを与えられた面を前記コンクリートブロックの前記前面に与えるステップを更に含む、請求項13記載の方法。
【請求項16】
前記コンクリートブロックが、上面と、下面と、前記前面と、後面と、対向する側面とを有する断片的な擁壁用ブロックを含み、前記型枠キャビティが、開放上部と、開放底部とを含み、パレットを前記型枠キャビティの下に配置して、前記型枠キャビティの前記開放底部を一時的に閉じるステップを更に含む、請求項8記載の方法。
【請求項17】
前記成型表面がストリッパーシューの面であって、前記ブロックの後面が前記パレット上に置かれ、前記ブロックの前面が上向きの状態で、前記ドライ成型コンクリートを圧縮するステップを含み、前記圧縮ステップが、前記ストリッパーシューを前記型枠キャビティに導入することと、前記ストリッパーシューの面を前記型枠キャビティに収容される前記ドライ成型コンクリートの内部にプレスして、所望する3次元パターンを与えられたコンクリートブロック面を、前記前養生されたブロックの前記前面に与えることを含む、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記型枠は複数の前記型枠キャビティを含み、これらが単一のパレットと共に作動して、複数のブロックを同時に成形することを特徴とする、請求項17記載の方法。
【請求項1】
コンクリートユニット型枠の中に配置されて、3次元パターンを含む面を有するコンクリートユニットを形成するドライ成型コンクリートへ前記3次元パターンを与えるために前記コンクリートユニット型枠の成型表面を作成する方法であって、
1又は複数の既存オブジェクトの3次元パターンを選択するステップと、
前記選択された3次元パターンをデジタル的にスキャンして、前記選択された3次元パ
ターンを表すデータを作り出すステップと、
前記スキャンデータに基づいて、前記コンクリートユニットの所望する3次元パターン
を与えられた面を表すデジタルデータの組を作り出すステップと、
前記デジタルデータの組を使用して、前記所望するパターンを与えられたコンクリート
ユニット面のミラーイメージである3次元パターンを有する前記成型表面を作り出すステ
ップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記デジタルデータの組を使用して前記成型表面を作り出すステップが、前記成型表面を機械加工することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
3次元パターンを有する前記成型表面を作り出すステップが、少なくとも1.27センチメートル(0.5インチ)の最大起伏を作り出すことを含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
選択するステップが、複数の石の前記3次元パターンを選択することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記成型表面がストリッパーシューの面である、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記ストリッパーシュー面の周囲の少なくとも一部に沿ってフランジを形成することを含む、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記ストリッパーシューが金属である、請求項5記載の方法。
【請求項8】
3次元パターンを与えられた面を有するコンクリートユニットを作るための方法であって、
1又は複数の既存オブジェクトの3次元パターンを選択するステップと、
前記選択された3次元パターンをデジタル的にスキャンして、前記選択された3次元パターンを表すデータを作り出すステップと、
前記スキャンデータに基づいて、前記コンクリートユニットの所望する3次元パターンを与えられた面を表すデジタルデータの組を作り出すステップと、
前記デジタルデータの組を使用して、前記所望するパターンを与えられたコンクリートユニット面のミラーイメージである3次元パターンを有する前記成型表面を作り出すステップと、
型枠キャビティを区画する複数の側壁を有する型枠を提供するステップであって、所望する3次元パターンコンクリートユニット面のミラーイメージを有する前記成型表面を前記型枠が含むステップと、
ドライ成型コンクリートを前記型枠キャビティに導入するステップと、
前記ドライ成型コンクリートを圧縮して前養生されたコンクリートユニットを形成するステップであって、圧縮の間、前記所望する3次元パターンを与えられた面が、所望する3次元パターンを与えられたコンクリートユニット面のミラーイメージを有する前記成型表面によって前記前養生されたコンクリートユニットに与えられるステップと、
前記前養生されたコンクリートユニットを前記型枠キャビティから排出するステップと、
前記前養生されたコンクリートユニットを養生するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記デジタルデータの組を使用して前記成型表面を作り出すステップが、前記成型表面を機械加工することを含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記ドライ成型コンクリートを圧縮するステップが、前記成型表面の前記3次元パターンを有する面を前記型枠キャビティに収容される前記ドライ成型コンクリートにプレスすることを含む請求項8記載の方法。
【請求項11】
前記3次元パターンを有する成型表面を作り出すステップが、少なくとも1.27センチメートル(0.5インチ)の最大起伏を作り出すことを含む、請求項8記載の方法。
【請求項12】
選択するステップが、複数の石の前記3次元パターンを選択することを含む、請求項8記載の方法。
【請求項13】
前記成型表面がストリッパーシューの面である、請求項8記載の方法。
【請求項14】
前記ストリッパーシュー面の周囲の少なくとも一部に沿ってフランジを形成することを含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記コンクリートユニットが前面を有するコンクリートブロックを含み、前記ストリッパーシューを使用して、前記所望する3次元パターンを与えられた面を前記コンクリートブロックの前記前面に与えるステップを更に含む、請求項13記載の方法。
【請求項16】
前記コンクリートブロックが、上面と、下面と、前記前面と、後面と、対向する側面とを有する断片的な擁壁用ブロックを含み、前記型枠キャビティが、開放上部と、開放底部とを含み、パレットを前記型枠キャビティの下に配置して、前記型枠キャビティの前記開放底部を一時的に閉じるステップを更に含む、請求項8記載の方法。
【請求項17】
前記成型表面がストリッパーシューの面であって、前記ブロックの後面が前記パレット上に置かれ、前記ブロックの前面が上向きの状態で、前記ドライ成型コンクリートを圧縮するステップを含み、前記圧縮ステップが、前記ストリッパーシューを前記型枠キャビティに導入することと、前記ストリッパーシューの面を前記型枠キャビティに収容される前記ドライ成型コンクリートの内部にプレスして、所望する3次元パターンを与えられたコンクリートブロック面を、前記前養生されたブロックの前記前面に与えることを含む、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記型枠は複数の前記型枠キャビティを含み、これらが単一のパレットと共に作動して、複数のブロックを同時に成形することを特徴とする、請求項17記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図3A】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図2】
【図3】
【図3A】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【公開番号】特開2009−113500(P2009−113500A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−47976(P2009−47976)
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【分割の表示】特願2003−560323(P2003−560323)の分割
【原出願日】平成14年12月27日(2002.12.27)
【出願人】(500581456)アンカー ウォール システムズ,インク. (2)
【氏名又は名称原語表記】ANCHOR WALL SYSTEMS,INC.
【住所又は居所原語表記】Suite390,5959Baker Road,Minnetonka,Minnesota 55345−5996 United States of America
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【分割の表示】特願2003−560323(P2003−560323)の分割
【原出願日】平成14年12月27日(2002.12.27)
【出願人】(500581456)アンカー ウォール システムズ,インク. (2)
【氏名又は名称原語表記】ANCHOR WALL SYSTEMS,INC.
【住所又は居所原語表記】Suite390,5959Baker Road,Minnetonka,Minnesota 55345−5996 United States of America
【Fターム(参考)】
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