説明

コンクリート部材の連結装置

【目的】 雌型連結部材内に分割された雌型係止部材を配置し、雄型連結部材の雄型係止部材を雌型係止部材内へ挿入することにより連結させるものにおいて、連結時における両連結部材間でのガタつき量を少なくし、コンクリート部材相互の隙間を小さくする。
【解決手段】 雌型連結部材1の収納室3にテーパ穴4を形成する。該テーパ穴4内に周方向に複数に分割された雌型係止部材9を、軸方向に摺動可能に設ける。各雌型係止部材9をバネ15で先方へ付勢する。雄型連結部材20に雄型係止部材24を突設して、これを雌型係止部材内へ挿入することにより、雌ねじ11が雄ねじ25に噛合して連結する。前記雌ねじ11と雄ねじ25の呼び径に対するねじピッチを、JISに規定する細目ねじの呼び径に対するねじピッチよりも小さく設定する。雌型連結部材1を連結すべき一方のコンクリート部材に固設し、雄型連結部材20を連結すべき他方のコンクリート部材に固設する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンクリート部材の連結装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、部材相互の連結具として図8に示すように、内部にテーパ穴101を形成するとともに、そのテーパ穴101の内面に軸方向に沿った摺動案内突条102を周方向に分割して複数形成したケーシング103と、外面を前記テーパ穴101に沿うテーパ面に形成するとともに内面に雌ねじ104を形成した楔ナット105と、この楔ナット105を押圧する圧縮バネ106とで構成されたナット107と、該ナット107に連結するボルト108とからなる連結具が知られている。そして、該連結具における連結に際しては、そのナット107を回転することなく前記ボルト108を挿通することにより、分割された楔ナット105の雌ねじ104がボルト108の雄ねじ109に係合してその楔ナット105が圧縮バネ106に抗して大径側へ押され、複数個の楔ナット105で形成される雌ねじ孔の内径が拡径してナット107をボルト108の所定位置まで挿通でき、その挿通が終ると、圧縮バネ106の付勢力によって楔ナット105の雌ねじ104がボルト108の雄ねじ109に噛合し、ナット107とボルト108の連結が行われるようになっている。
【0003】
前記の楔ナット105の雌ねじ104とボルト108の雄ねじ109は、JISで規定されている並目ねじか或いは細目ねじで形成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記のように構成された連結具を用いて、例えばコンクリート製のシールドセグメント相互を連結する要望がある。この場合、図9に示すように、前記連結具のナット107を一方のシールドセグメント110に設け、ボルト108を他方のシールドセグメント111に設ける。そして、連結に際してはナット107をボルト108に挿通した状態で一方のシールドセグメント110を他方のシールドセグメント111に当接するまで移動して連結するが、ナット107における楔ナット105の雌ねじ104が、ボルト108における雄ねじ109の最終的に噛合すべきねじ山を乗り越えることができず、一方のシールドセグメント110の接合端面112と他方のシールドセグメント111の接合端面113との間に隙間D1が発生する。この隙間D1は通常、ねじピッチの約0.5〜2倍の寸法となる。
【0005】
そのため、前記従来のように、楔ナット105とボルト108のねじがJISで規定されている並目ねじか或いは細目ねじで形成されているものにおいては、比較的大きな隙間を生じる。
【0006】
例えば、呼び径M24の場合において、JISに規定するメートル並目ねじの場合にはねじピッチが3mmであるため、隙間D1が約1.5〜6mmとなり、メートル細目ねじの場合にはねじピッチが2又は1.5mmであるため、隙間D1が1〜4mm又は0.75〜3mmとなる。
【0007】
また、呼び径M30の場合において、JISに規定するメートル並目ねじの場合にはねじピッチが3.5mmであるため、隙間D1が約1.75mm〜7mmとなり、メートル細目ねじの場合にはねじピッチが3mm又は2mm又は1.5mm又は1mmであるため隙間D1もそれぞれ半分から2倍の寸法となる。
【0008】
前記のように隙間D1が大きくなると、シールドセグメント110,111の接合間での水もれが発生しやすくなる問題がある。
【0009】
そこで本発明は、前記のような水もれを防止するとともに、前記従来の連結具に比べて小型化、コストダウンを図ることができるコンクリート部材の連結装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の第1の発明は、ケーシング内に先方が開口する収納室を設け、該収納室に、先方が縮径するテーパ面を有するテーパ穴を形成し、該テーパ穴内に、周方向に複数に分割された楔状の雌型係止部材を軸方向に摺動可能に配置するとともに該雌型係止部材の内面に雌ねじを刻設し、該雌型係止部材を付勢手段で先方へ付勢した雌型連結部材と、外周に雄ねじを形成した雄型係止部材を先部に突設した雄型連結部材とからなり、前記雄型係止部材を前記雌型連結部材に開口した挿入口から挿入することにより、前記雌型係止部材が拡径し、雄型係止部材の挿入終了により雌型係止部材が前記付勢手段によって雄型係止部材に噛合するようにした連結具であって、
前記雌型係止部材の内面に形成した雌ねじと、前記雄型係止部材の外面に形成した雄ねじにおける呼び径に対するねじピッチを、JISに規定する細目ねじの呼び径に対するねじピッチよりも小さく設定した連結具を使用し、
前記雌型連結部材を、連結すべき一方のコンクリート部材に固設し、前記雄型連結部材を、連結すべき他方のコンクリート部材に固設したことを特徴とするコンクリート部材の連結装置である。
【0011】
請求項2記載の第2の発明は、ケーシング内に先方が開口する収納室を設け、該収納室に、先方が縮径するテーパ面を有するテーパ穴を形成し、該テーパ穴内に、周方向に複数に分割された楔状の雌型係止部材を軸方向に摺動可能に配置するとともに該雌型係止部材の内面に周方向の溝を多数並設し、該雌型係止部材を付勢手段で先方へ付勢した雌型連結部材と、外周に周方向の溝を多数並設した雄型係止部材を突設した雄型連結部材とからなり、前記雄型係止部材を前記雌型連結部材に開口した挿入口から挿入することにより、前記雌型係止部材が拡径し、雄型係止部材の挿入終了により雌型係止部材が前記付勢手段によって雄型係止部材に噛合するようにした連結具であって、
前記雌型係止部材の内面に形成した並行溝と、前記雄型係止部材の外面に形成した並行溝における呼び径に対するピッチを、JISに規定する細目ねじの呼び径に対するねじピッチよりも小さく設定した連結具を使用し、
前記雌型連結部材を、連結すべき一方のコンクリート部材に固設し、前記雄型連結部材を、連結すべき他方のコンクリート部材に固設したことを特徴とするコンクリート部材の連結装置である。
【0012】
請求項3記載の第3の発明は、前記第2の発明において、前記の溝を、のこぎり刃状の溝に形成したコンクリート部材の連結装置である。
【0013】
請求項4記載の第4の発明は、前記第1乃至3のいずれかの発明において、 前記コンクリート部材が、シールドセグメントであるコンクリート部材の連結装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、雌型係止部材と雄型係止部材に形成した溝又はねじにおける呼び径に対するピッチを、JISに規定する細目ねじの呼び径に対するねじピッチよりも小さく設定したので、雄型係止部材を雌型係止部材に最終位置まで挿入した状態での雌型連結部材と雄型連結部材との対向間で生じる隙間が従来構造のものより小さくなる。したがって、両連結部材の連結状態でのガタつきを極めて小さくすることができる。
【0015】
更に、溝又はねじのピッチを小さくしたことにより、連結具の小型化及びコストダウンを図ることができる。
【0016】
更に、溝又はねじのピッチが小さくても強固な連結が確保される。
更に、連結すべき一方のコンクリート部材の接合面と他方のコンクリート部材の接合面との相互の隙間を、従来の連結具による場合に比べて小さくすることができ、この隙間での水もれを防止することができる。
【0017】
更に、前記のように連結具の小型化によってコンクリート部材の厚さを薄くすることができる。
【0018】
更に、請求項4の発明によれば、シールドセグメントの連結において、前記の効果を発揮することができる上に、シールドセグメントを従来のものに比べて軽量化、コストダウンを図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明を実施するための最良の形態を図1乃至図7に基づいて説明する。
【実施例1】
【0020】
図1乃至図5は第1実施例を示す。
2は雌型連結部材1を構成するケーシングで、筒状、例えば円筒状に形成され、その内部に収納室3が形成されている。該収納室3の先部には、その内周面を先端側から後方にかけて内径が徐々に拡大するテーパ面にしてなるテーパ穴4に形成され、収納室3の中間部はバネ収納部5に形成され、収納室3の後部内周には雌ねじ6が刻設されている。前記のテーパ穴4より先部には挿入口7が開口形成されている。
【0021】
前記テーパ穴4の内面には、軸方向に沿った摺動案内突条8が、図3に示すように周方向に分割して複数形成されている。なお、この摺動案内突条8は無くてもよい。
【0022】
また、前記テーパ穴4内には、図3に示すように、周方向に複数に分割してなる楔状の雌型係止部材9が、前記摺動案内突条8相互間においてケーシング2の軸方向に摺動可能に配設されている。更に、該楔状の雌型係止部材9の外面は前記テーパ穴4のテーパ面に沿った、すなわち、先端側から後方にかけて外径が徐々に拡大するテーパ面10が形成されている。更に、各雌型係止部材9の内周面には雌ねじ11が、ケーシング2の軸心を中心とする円弧でかつ軸心に沿った方向に刻設されている。なお、本実施例において、雌型係止部材9を以下楔ナット9という。
【0023】
以上により、複数個の楔ナット9によって雌ねじ穴が形成され、各楔ナット9がテーパ面に沿って後退することにより、その雌ねじ穴が拡径され、先方へ移動することにより、その雌ねじ穴が縮径するようになっている。
【0024】
前記楔ナット9の後端には、各楔ナット9に共通して係合するバネ受け12が配置されている。
【0025】
前記ケーシング2の後部の雌ねじ6には、中心部にねじ穴13を設けた蓋板14が螺着されている。前記バネ収納部5内には付勢手段であるバネ15が、前記バネ受け12と蓋板14間に圧縮した状態で介在され、該バネ15の付勢力により各楔ナット9を常時先方へ付勢している。
【0026】
前記蓋板14にはアンカーバー16が螺着して固設されている。
前記の雌型連結部材1とアンカーバー16は、一方の連結部品、例えば図5に示すような一方のコンクリート部材であるシールドセグメント17に、ケーシング2の前端面がシールドセグメント17の接合面17aと面一になるように埋設して固設される。
【0027】
20は雄型連結部材で、円筒状のケーシング21内に、内周に雄ねじ25を刻設した連結体23を固設し、該連結体23の先部に雄型係止部材を形成する雄ねじ体24の基部を螺着して構成されている。該雄ねじ体24は、ケーシング21及び連結体23の先端面よりも先部へ突出している。また、該雄ねじ体24の雄ねじ25の直径は、前記各楔ナット9が最前進した場合におけるこれらで形成される雌ねじ穴の直径よりも若干大径に設定されている。
【0028】
前記連結体23の後部にはアンカーバー26が螺着して固設されている。
前記の雄型連結部材20とアンカーバー26は、他方の連結部材、例えば図5に示すような他方のコンクリート部材であるシールドセグメント27に、ケーシング21と連結体23の前端面がシールドセグメント27の接合面27aと面一になるように埋設して固設される。
【0029】
前記一方のシールドセグメント17における接合面17aにはシール材28が突出して設けられ、他方のシールドセグメント27における接合面27aにはシール材29が突出して設けられている。
【0030】
次に、前記本発明の実施例における楔ナット9の雌ねじ11と、雄ねじ体24の雄ねじ25について説明する。
【0031】
前記楔ナット9の雌ねじ11と、前記雄ねじ体24の雄ねじ25は、その呼び径に対するねじピッチP(図2参照)をJISに規定する細目ねじの呼び径に対するねじピッチよりも小さくして形成されている。例えば、JISB 0207に規定するメートル細目ねじの呼び径に対するねじピッチの値よりも小さく形成されている。
【0032】
例として、呼び径がM24(mm)の場合には、前記JISB 0207のメートル細目ねじではねじピッチPを2mm又は1.5mm又は1mmに形成するが、本発明では、ねじピッチPを0.3mm〜0.8mm、望ましくは0.5mmに設定する。
【0033】
また、呼び径がM30(mm)の場合にもねじピッチPを0.3〜0.8mm、望ましくは0.5mmに設定する。
【0034】
次に、本発明をシールドセグメントに適用した例に基づいて連結操作を説明する。
先ず、雌型連結部材1の挿入口7と雄型連結部材20の雄ねじ体24を略同軸上に対向配置した状態で、例えば一方のシールドセグメント17を他方のシールドセグメント27に接近させる。
【0035】
これにより、雄ねじ体24が、雌型連結部材1における挿入口7から進入し、その後、雄ねじ体24が各楔ナット9をバネ15の付勢力に抗して後退させて各楔ナット9で形成されるねじ穴を拡径しつつ挿入する。
【0036】
雌型連結部材1におけるケーシング2の先端面、すなわち、一方のシールドセグメント17の接合面17aと、雄型連結部材20におけるケーシング21の先端面、すなわち他方のシールドセグメント27の接合面27aが接して雄ねじ体24の挿入が停止されると、各楔ナット9はバネ15の付勢力によって先方へ押し戻されるとともにテーパ面4,10によって各楔ナット9で形成される雌ねじ穴径が縮径し、各楔ナット9の雌ねじ11が雄ねじ体24の雄ねじ25に噛合する。これによって両シールドセグメント17,27は相互に連結される。
【0037】
この連結時において、各楔ナット9は、最終的に噛合すべき雄ねじ体24のねじ山を乗り越えることができず、雄ねじ体24には、その軸方向へのガタつきが生じ、両ケーシング2,21の相互間、すなわち、両シールドセグメント17,27の接合面17a,27a相互間に図4に示すように隙間D2が生じる。
【0038】
しかし、楔ナット9の雌ねじ11と雄ねじ体24の雄ねじ25のねじピッチPが、前記のように、通常使用されているJIS規定の細目ねじのピッチよりも小さく形成されているので、前記のガタつきは極めて小さくなる。
【0039】
例えば、呼び径がM24(mm)の場合において、ねじピッチPが従来のJISB 0207の細目ねじのように2mmであると、前記のように隙間D1が1〜4mmになるのに対し、本発明の前記実施例のように呼び径がM24(mm)の場合にねじピッチPを0.5mmに設定すると前記の隙間D2は0.25〜1mmとなる。
【0040】
このように、隙間が小さくなることは、両シールドセグメント17,27間での水もれを防止することができる。更に、シールドセグメント17,27にシール材28,29を設ける場合においても、このシール材28,29を小さなものにしてコスト低減を図ることができる。
【0041】
また、ねじピッチPを従来のものよりも小さくすることによって、楔ナット9及び雄ねじ体24の径方向の寸法を従来のものよりも小さくすることができ、これにより、連結具全体を小型化し、シールドセグメントの厚さを薄くすることができ、かつ連結具及びシールドセグメントのコスト低減を図ることができる。
【0042】
また、バネ15の付勢力によって楔ナット9の雌ねじ11が雄ねじ体24の雄ねじ25へ食い込むように作用し、かつ、雄ねじ体24に抜け方向への力が作用すると楔ナット9が食い込むため、ねじピッチPが小さくても強固な連結状態が確保される。
【0043】
なお、前記実施例では摺動案内突条8を設けたが、この摺動案内突条8を設けた場合には、雌型連結部材1又は雄型連結部材20のいずれかを回転することにより、これらを分離できるが、このような分離が不要或いは不可にする場合には摺動案内突条8を設けない。
【実施例2】
【0044】
なお、前記実施例における楔ナット9の内面は、螺旋状の雌ねじとし、雄ねじ体24の外面を螺旋状の雄ねじとしたが、図6の第2実施例に示すように、前記の雄型係止部材24の外面を、周方向に環状の山部30と周方向に環状の谷部31を並行に形成してなる並行溝25Aに形成し、雌型係止部材9の内面を前記の山部30と谷部31に噛合する環状の谷部と山部からなる並行溝としてもよい。
【0045】
また、図7の第2実施例に示すような、のこぎり刃状の並行溝25Bでもよい。
この図6及び図7に示すような並行溝25A,25Bからなる凹凸面においても、その山部30及び谷部31のピッチPの寸法は前記第1実施例に示したねじピッチPの寸法に相当する値とする。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施例を示すもので、雌型連結部材と雄型連結部材を分離した状態の側断面図。
【図2】図1における楔ナットと雄ねじ体のねじピッチを示す図。
【図3】図1におけるA−A線断面図。
【図4】図1の状態から、雌型連結部材と雄型連結部材を連結した状態を示す側断面図。
【図5】本発明の連結具をシールドセグメントに用いた例を示す略側断面図。
【図6】本発明における雄型係止部材の他の例を示す側面図。
【図7】本発明における雄型係止部材の更に他の例を示す側面図。
【図8】従来の連結具を示す側断面図。
【図9】図8に示す連結具を用いてシールドセグメントを連結する場合を説明する図。
【符号の説明】
【0047】
1 雌型連結部材
2 ケーシング
3 収納室
4 テーパ穴
7 開口部
9 雌型係止部材である楔ナット
10 テーパ面
11 雌ねじ
15 付勢手段
16 シールドセグメント
16a 接合面
20 雄型連結部材
24 雄型係止部材である雄ねじ体
25 雄ねじ
25A,25B 並行溝
P ピッチ
27 シールドセグメント
27a 接合面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシング内に先方が開口する収納室を設け、該収納室に、先方が縮径するテーパ面を有するテーパ穴を形成し、該テーパ穴内に、周方向に複数に分割された楔状の雌型係止部材を軸方向に摺動可能に配置するとともに該雌型係止部材の内面に雌ねじを刻設し、該雌型係止部材を付勢手段で先方へ付勢した雌型連結部材と、外周に雄ねじを形成した雄型係止部材を先部に突設した雄型連結部材とからなり、前記雄型係止部材を前記雌型連結部材に開口した挿入口から挿入することにより、前記雌型係止部材が拡径し、雄型係止部材の挿入終了により雌型係止部材が前記付勢手段によって雄型係止部材に噛合するようにした連結具であって、
前記雌型係止部材の内面に形成した雌ねじと、前記雄型係止部材の外面に形成した雄ねじにおける呼び径に対するねじピッチを、JISに規定する細目ねじの呼び径に対するねじピッチよりも小さく設定した連結具を使用し、
前記雌型連結部材を、連結すべき一方のコンクリート部材に固設し、前記雄型連結部材を、連結すべき他方のコンクリート部材に固設したことを特徴とするコンクリート部材の連結装置。
【請求項2】
ケーシング内に先方が開口する収納室を設け、該収納室に、先方が縮径するテーパ面を有するテーパ穴を形成し、該テーパ穴内に、周方向に複数に分割された楔状の雌型係止部材を軸方向に摺動可能に配置するとともに該雌型係止部材の内面に周方向の溝を多数並設し、該雌型係止部材を付勢手段で先方へ付勢した雌型連結部材と、外周に周方向の溝を多数並設した雄型係止部材を突設した雄型連結部材とからなり、前記雄型係止部材を前記雌型連結部材に開口した挿入口から挿入することにより、前記雌型係止部材が拡径し、雄型係止部材の挿入終了により雌型係止部材が前記付勢手段によって雄型係止部材に噛合するようにした連結具であって、
前記雌型係止部材の内面に形成した並行溝と、前記雄型係止部材の外面に形成した並行溝における呼び径に対するピッチを、JISに規定する細目ねじの呼び径に対するねじピッチよりも小さく設定した連結具を使用し、
前記雌型連結部材を、連結すべき一方のコンクリート部材に固設し、前記雄型連結部材を、連結すべき他方のコンクリート部材に固設したことを特徴とするコンクリート部材の連結装置。
【請求項3】
前記の溝を、のこぎり刃状の溝に形成した請求項2に記載のコンクリート部材の連結装置。
【請求項4】
前記コンクリート部材が、シールドセグメントである請求項1乃至3のいずれかに記載のコンクリート部材の連結装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−104934(P2006−104934A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−301102(P2005−301102)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【分割の表示】特願2002−29813(P2002−29813)の分割
【原出願日】平成14年2月6日(2002.2.6)
【出願人】(000144016)株式会社三ツ知 (11)
【出願人】(000112749)フジミ工研株式会社 (24)
【Fターム(参考)】