コンテンツ管理システム及びコンテンツ管理方法
【課題】複数のコンテンツに効率よく検索キーワードを付与して管理するデータ管理システムを提供する。
【解決手段】MFD(コンテンツ取得装置)は、コンテンツを取得すると、サーバへ送信する。サーバは、コンテンツを識別するコンテンツIDを生成するとともに、コンテンツに関連するキーワード候補を生成する。サーバは、コンテンツIDとキーワード候補を関連付けて記憶する。サーバは、コンテンツIDとキーワード候補をMFDへ送信する。ユーザが所望のキーワード候補を指定すると、MFDは指定されてキーワード候補とコンテンツIDをサーバへ送信する。サーバは、指定されたキーワード候補を、コンテンツIDによって識別されるコンテンツの検索キーワードとして登録する。検索キーワードを登録する際、コンテンツIDによってコンテンツを識別することができるので、複数のコンテンツに効率よく検索キーワードを付与することができる。
【解決手段】MFD(コンテンツ取得装置)は、コンテンツを取得すると、サーバへ送信する。サーバは、コンテンツを識別するコンテンツIDを生成するとともに、コンテンツに関連するキーワード候補を生成する。サーバは、コンテンツIDとキーワード候補を関連付けて記憶する。サーバは、コンテンツIDとキーワード候補をMFDへ送信する。ユーザが所望のキーワード候補を指定すると、MFDは指定されてキーワード候補とコンテンツIDをサーバへ送信する。サーバは、指定されたキーワード候補を、コンテンツIDによって識別されるコンテンツの検索キーワードとして登録する。検索キーワードを登録する際、コンテンツIDによってコンテンツを識別することができるので、複数のコンテンツに効率よく検索キーワードを付与することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ取得装置が取得したコンテンツを、コンテンツ取得装置と通信可能に接続されている管理装置で管理するコンテンツ管理システムと管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタやファクシミリなど様々なデバイスがネットワークに接続されている。プリンタは、印刷対象であるドキュメントデータを端末から取得する。ファクシミリ装置は、ファクシミリデータを取得する。あるいは、電話機能を備えている場合、ファクシミリ装置は相手のメッセージを取得(録音)することもある。本明細書では、ドキュメントデータやファクシミリデータなどを「コンテンツ」と総称する。プリンタやファクシミリなど、コンテンツを取得する装置を「コンテンツ取得装置」、或いは「デバイス」と総称する。
種々のデバイスが取得した複数のコンテンツを集中的に管理する管理システムが知られている。管理システムは、管理している複数のコンテンツの中から所望のコンテンツを検索できることが望ましい。所望のコンテンツを検索するために、管理システムは、各コンテンツに検索用のキーワードを関連付けて記憶する。本明細書では、検索用のキーワードを単に「検索キーワード」と称する。検索キーワードは、コンテンツに応じてユーザが指定する。
特許文献1に、ユーザが検索キーワードを指定しやすい管理装置が開示されている。特許文献1の管理装置は、ネットワークを介して画像読取装置(デバイスの一種)と接続されている。画像読取装置は、受信した画像データ(画像コンテンツ)の縮小画像を生成して管理装置へ送信する。管理装置は、受信した縮小画像から特徴量を抽出し、その特徴量に基づいて、縮小画像に関連するキーワード候補を抽出する。抽出したキーワード候補は画像読取装置に送られる。画像読取装置は、キーワード候補を表示する。画像読取装置は、キーワード候補の中からユーザが指定したキーワード候補と取得した画像データを管理装置へ送信する。管理装置は、ユーザが指定したキーワード候補と画像データを関連付けて記憶する。すなわち、管理装置は、ユーザが指定したキーワード候補を検索キーワードとして記憶する。
【0003】
【特許文献1】特開2005−20256号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、ひとつの画像データの検索キーワード付与が終了する前に次の画像データの検索キーワード付与を開始する場合に不都合が生じる。各画像データとキーワード(キーワード候補或いは検索キーワード)の関連付けを維持するために、画像読取装置と管理装置の間で常に画像データとキーワードを一緒に通信しなければならない。そうしないと、画像データとキーワードの関連付けが失われるからである。
複数の画像データに効率よく検索キーワードを関連付けて管理するコンテンツ管理システムが望まれている。画像データに限らず、取得したコンテンツに効率よく検索キーワードを関連付けて管理するコンテンツ管理システムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
コンテンツ管理システムが管理するコンテンツは画像コンテンツに限られない。デバイス(コンテンツ取得装置)が取得するコンテンツであれば、どのような形式のコンテンツであってもよい。デバイスが多機能装置(プリンタ機能やファクシミリ機能やコピー機能など、複数の機能を備える装置)の場合、多機能装置は、ファクシミリデータ(ファクシ
ミリコンテンツ)や印刷データ(印刷コンテンツ)を取得する。多機能装置は、電話のメッセージ(音声コンテンツ)を取得(録音)する場合もある。
【0006】
本発明のコンテンツ管理システムは、コンテンツを取得するデバイス(コンテンツ取得装置)と、デバイスと通信可能に接続されており、デバイスが取得したコンテンツを管理する管理装置を含む。デバイスと管理装置それぞれ、取得したコンテンツに関連する検索キーワードを協働して登録する登録手段を備えている。
デバイス側登録手段は、次の処理を実行する。即ち、
(1)取得したコンテンツを管理装置へ送信する処理;
(2)コンテンツを識別するためのコンテンツIDと、コンテンツに関連付けられるキーワード候補を管理装置から受信する処理;
(3)受信されたキーワード候補を表示する処理;
(4)表示されたキーワード候補の中からユーザによって指定されたキーワード候補と、受信したコンテンツIDとを関連付けて管理装置へ送信する処理。
管理装置側登録手段は、デバイス側登録手段と協働して以下の処理を実行する。即ち、(a)取得されたコンテンツをデバイスから受信する処理;
(b)受信されたコンテンツに基づいてキーワード候補を生成する処理;
(c)受信されたコンテンツと生成されたキーワード候補を関連付けるとともに、受信されたコンテンツを識別するためのコンテンツIDを生成する処理;
(d)生成されたコンテンツIDと生成されたキーワード候補をデバイスへ送信する処理;
(e)デバイスが表示したキーワード候補の中からユーザによって指定されたキーワード候補とコンテンツIDをデバイスから受信する処理;
(f)ユーザによって指定されたキーワード候補を、(e)の処理で受信されたコンテンツIDによって識別されるコンテンツに関連付けて、検索キーワードとして検索データベースに登録する処理。
【0007】
管理装置は、コンテンツIDを生成し、そのコンテンツIDに受信されたコンテンツを関連付ける。それゆえ、コンテンツIDによってコンテンツを区別することが可能となる。管理装置は、デバイスへコンテンツIDを送信する。管理装置とデバイスがコンテンツIDを共有することによって、双方が同一のコンテンツを特定することが可能となる。コンテンツに検索キーワードを関連付ける処理を効率化できる。
【0008】
取得したコンテンツにコンテンツIDを関連付けると、検索キーワードがまだ関連付けられていないコンテンツを蓄積しておくことが可能となる。デバイスがコンテンツを取得するそのときにユーザがデバイスの傍らにいない場合、検索キーワードを関連付けずに取得したコンテンツを蓄積しておくことができる。そのような場合、ユーザの指示に応答して、蓄積した各コンテンツに検索キーワードを関連付けられるとよい。他方、デバイスがコンテンツを取得するそのときにユーザがデバイスの傍らにいる場合には、ユーザが速やかに検索キーワードを指定できるとよい。そのような機能を実現するために、管理装置側登録手段は、次の処理を実行できることが好ましい。即ち、デバイスがユーザ操作に応答してコンテンツを取得した場合は、コンテンツIDとキーワード候補を同時に送信する。他方、デバイスが自動的にコンテンツを取得した場合は、キーワード候補に先立ってコンテンツIDを送信し、デバイスからの要求に応答して、ユーザによって指定されたコンテンツIDによって特定されるコンテンツのキーワード候補を送信する。
クデバイスがユーザ操作に応答してコンテンツを取得した場合は、デバイスの傍らにユーザがいる可能性が高い。他方、デバイスが自動的にコンテンツを取得した場合は、デバイスの傍らにユーザがいる可能性が低い。従って、デバイスがユーザ操作に応答してコンテンツを取得した場合と、自動的にコンテンツを取得した場合とで、コンテンツIDとキーワード候補を同時に送信するか否かを決定することによって、ユーザフレンドリなシス
テムが構築できる。
【0009】
デバイス側登録手段は、前記(3)の処理に先立って次の処理を実行できることが好ましい。
デバイス側登録手段は、既に取得したコンテンツのうち検索データベースに登録されていないコンテンツのコンテンツID一覧を表示する処理を実行する。そして、デバイス側登録手段は、前記した(3)の処理において、表示されたコンテンツID一覧の中からユーザによって指定されたコンテンツIDによって特定されるコンテンツのキーワード候補を表示する処理を実行する。
上記のコンテンツ管理システムによれば、検索キーワードが関連付けられていないコンテンツが複数存在する場合、その複数のコンテンツの中から、ユーザが検索キーワードの指定を希望するコンテンツを容易に選ぶことができる。
【0010】
本発明のコンテンツ管理システムは、検索データベースに登録されたコンテンツを検索する機能を備えてもよい。即ち、デバイスは、検索データベースの中からユーザが希望するコンテンツを検索するデバイス側検索手段を備えており、管理装置は、デバイス側検索手段と協働する管理装置側検索手段を備えていることが好ましい。
デバイス側検索手段は、以下の処理、を実行できることが好ましい。即ち、
(5)既に登録されたコンテンツを検索するための検索キーワードを管理装置へ要求する処理;
(6)検索キーワードを管理装置から受信する処理;
(7)受信された検索キーワードの中からユーザによって指定された検索キーワードを管理装置へ送信する処理;
(8)指定された検索キーワードに関連付けられているコンテンツを管理装置から受信する処理;および、
(9)受信したコンテンツを表示する処理。
管理装置側検索手段は、デバイス側検索手段に協働する以下の処理を実行できることが好ましい。即ち、
(g)検索キーワードの要求に応答して、検索データベースに登録されているキーワードをデバイスへ送信する処理;
(h)ユーザによって指定された検索キーワードに関連付けられているコンテンツを検索データベースから抽出する処理;
(i)抽出したコンテンツをデバイスへ送信する処理。
上記のデバイス側検索手段と管理装置側検索手段を備えることによって、取得したコンテンツを検索し易いコンテンツ管理装置が実現できる。
【0011】
本発明は、上記した(1)〜(4)の処理、及び(a)〜(f)の処理を含むコンテンツ管理方法として具現化してもよい。さらに、コンテンツ管理方法は、上記した(5)〜(9)の処理、及び(g)〜(i)の処理を含むことが好ましい。本発明によって具現化されるコンテンツ管理方法は、コンテンツを取得するコンピュータやコンテンツを記憶するコンピュータに実装されてよい。
「登録手段」や「検索手段」は、ソフトウエアで実現される場合は「登録処理」や「検索処理」と換言してよい。「登録処理」を実現するプログラム、あるいはハードウエアは「登録モジュール」と称することができる。「検索処理」を実行するプログラム、あるいはハードウエアは「検索モジュール」と称することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、コンテンツ取得手段が取得したコンテンツに効率よく検索キーワードを関連付けて管理するコンテンツ管理技術を実現することができる。
【実施例】
【0013】
図面を参照して実施例のコンテンツ管理システムを説明する。
1.システム構成
図1は、コンテンツ管理システム100のブロック図である。コンテンツ管理システムは、サーバ40(管理装置)とMFD10がネットワーク52に接続されているシステムである。MFD10は、印刷機能、ファクシミリ機能、スキャナ機能、及び電話機能を備えたいわゆるマルチファンクションデバイスである。サーバ40とMFD10は、ネットワーク52を介して相互に通信することができる。
MFD10は、CPU12、ストレージ14、コンソール22、ディスプレイ24、ネットワークインタフェイス26、PSTN(Public Switched Telephone Networks)インタフェイス28、プリントユニット30、ファクシミリユニット32、スキャナユニット34、及びハンドセット36を備えている。図1に記された「I/F」、「MDL]の文字は、それぞれ、「インタフェイス」、「モジュール」を意味する。
【0014】
CPU12は、ストレージ14に格納された各種のプログラムに従ってMFD10を制御する。ストレージ14に格納されているプログラムには、登録モジュール16と検索モジュール18がある。夫々のプログラムに記述されている処理については後述する。ストレージ14にはまた、各種のデータ20が格納されている。
コンソール22は、ユーザが操作するためのハードウエアである。ユーザは、コンソール22を操作することによって、MFD10に所望の指示を入力する。
ネットワークインタフェイス26は、ネットワーク52を介してサーバ40と通信するためのハードウエアである。PSTNインタフェイス28は、MFD10を公衆回線(不図示)に接続しているハードウエアである。MFD10は、公衆回線を通じて電話やファクシミリのデータを授受する。
プリントユニット30は印刷機能のためのハードウエアである。ファクシミリユニット32は、ファクシミリ機能のためのハードウエアである。スキャナユニット34は、スキャナ機能のためのハードウエアである。ハンドセット36は、電話機能のためのハードウエアである。
MFD10は、ネットワーク52に接続されている端末からコンテンツを受け取って印刷することができる。MFD10は、ファクシミリコンテンツを送受信できる。MFD10は、紙面に印刷されているテキストや画像を読み取ることができる。MFD10は、読み取ったテキストや画像を印刷することができる。即ち、MFD10は、スキャナユニット34とプリントユニット30を用いることによってコピー機能を実行することができる。またMFD10は、通話音声を録音することができる。即ち、MFD10は、印刷データ(印刷コンテンツ)、スキャンしたデータ(スキャンしたコンテンツ)、ファクシミリデータ(ファクシミリコンテンツ)、通話音声データ(音声コンテンツ)などを取得することができる。
【0015】
MFD10の機能群は2つに大別することができる。ひとつは、ユーザの操作によらず、MFD10が自動的にコンテンツを取得する機能(自動取得機能)である。ファクシミリコンテンツの受信、留守電の録音(音声コンテンツの自動録音)、外部装置(例えば、ネットワークを介して接続されたパーソナルコンピュータ)から指示される印刷(印刷コンテンツの取得)が、自動取得機能に含まれる。もうひとつは、ユーザの操作に応答してMFD10がコンテンツを取得する機能(手動取得機能)である。より正確には、ユーザによるコンソール22の操作に応答して、コンテンツを取得する処理が開始される機能である。手動取得機能には、コピー、スキャン、ファクシミリコンテンツの送信、通話中の録音が含まれる。
【0016】
サーバ40は、CPU42とストレージ44を備えている。ストレージ44には、プロ
グラムとして、登録モジュール46と検索モジュール48が記憶されている。ストレージ44はまた、MFD10が取得した複数のコンテンツを検索可能に登録している検索データベース50を格納している。
【0017】
MFD10が取得したコンテンツは、サーバ40に送信され管理される。サーバ40は、コンテンツを検索データベース50に登録する。その際、各コンテンツには検索用のキーワード(検索キーワード)が関連付けられる。即ち、データ管理システム100は、MFD10が取得したコンテンツに検索キーワードを関連付けるとともに、それらを検索データベース50に登録する。コンテンツと検索キーワードの登録は、MFD10の登録モジュール16とサーバ40の登録モジュール46が協働して行われる。MFD10の登録モジュール16をデバイス側登録モジュール16と称し、サーバ40の登録モジュール46をサーバ側登録モジュール46と称する。
検索キーワードは、ユーザによって指定される。デバイス側登録モジュール16とサーバ側登録モジュール46が協働して、ユーザが容易に検索キーワードを指定することができる環境を提供する。
【0018】
2.キーワード登録処理
コンテンツ管理システム100が実施する処理を説明する。まず、MFD10が取得したコンテンツに、ユーザが望む検索キーワードを関連付けるキーワード登録処理について説明する。
コンテンツ管理システム100は、ユーザの操作に応答してコンテンツを取得する場合と、コンテンツを自動的に取得する場合で異なる処理を実行する。ユーザの操作に応答してコンテンツを取得する場合のデータ管理システム100の処理フローを説明する。
図2は、ユーザの操作に応答してコンテンツを取得する場合のデータ管理システム100全体の処理フローである。図2は、左側にユーザの操作を示しており、中央にMFD10の処理を示しており、右側にサーバ40の処理を示している。
MFD10は、ユーザの指示に応答してコンテンツを取得する(ステップM10)。例えば、ユーザによる印刷指示に応答して、ユーザが指定するファイルを印刷する。あるいは、ユーザによるファクシミリ送信の指示に応答して、ユーザが指定するデータをファクシミリ送信する。MFD10では、コンテンツ取得処理(ステップM10)に続いて、取得したコンテンツに検索キーワードを関連付けるデバイス側登録処理(M12)が開始される。サーバ40では、デバイス側登録処理に応答して、仮登録処理(S10)とサーバ側本登録処理(S12)が実行される。仮登録処理とサーバ側本登録処理は、サーバ側登録処理のサブモジュールである。
仮登録処理(S10)は、MFD10が取得したコンテンツにコンテンツIDを割り当てるとともに、コンテンツのキーワード候補を生成する処理である。仮登録処理は、MFD10からコンテンツを受信し、受信したコンテンツに基づいて生成したキーワード候補とコンテンツIDをMFD10へ送信する。仮登録処理では、「未登録リスト」が生成される。「未登録リスト」は、ユーザによる検索キーワードの指定が行なわれていないコンテンツを示すリストである。即ち、仮登録処理とは、検索キーワードが割り当てられていないコンテンツを、既に検索キーワードが割り当てられたコンテンツと区別して保存する処理である。
サーバ側本登録処理(S12)は、仮登録されたコンテンツに検索キーワードを割り当てる処理である。サーバ側本登録処理は、ユーザによって指定されたキーワード候補を受信し、受信したキーワード候補をコンテンツに関連付けて検索データベースへ登録する。
以下、デバイス側登録処理(M12)、仮登録処理(S10)、サーバ側本登録処理(S12)の夫々について説明する。
【0019】
(デバイス側登録処理)
図6に、デバイス側登録処理のフローチャートを示す。
コンテンツを取得後、MFD10はメタデータを収集する(M102)。メタデータは、コンテンツの取得動作に伴って発生するデータであり、コンテンツの取得経路によって異なる。
メタデータには次の種類がある。左側がコンテンツの取得経路を表し、右側がメタデータを表す。
・ファクシミリ受信:受信日時、送信元の電話番号、宛先Fコード
・ファクシミリ送信:送信日時、送信先の電話番号、宛先Fコード
・コピー:コピー日時
・スキャン:スキャン日時
・印刷:印刷日時、端末名、ユーザアカウント、ドキュメント名
上記のほかに、コンテンツのページ数、通話日時、着信日時及び取得経路もメタデータに含まれる。
【0020】
MFD10は、取得したコンテンツと収集したメタデータをサーバ40へ送信する(M103)。サーバ40は、コンテンツとメタデータを受信すると(図4のS101)、コンテンツIDとキーワード候補を生成してMFD10へ送信する(図4のS106)。サーバ40の処理については後述する。
コンテンツを自動的に取得した場合(ステップM104:「自動」)、MFD10はサーバ40から「仮登録完了」の通知を受信して登録処理を終了する。コンテンツ自動取得の場合の登録処理については後述する。コンテンツの取得が「自動」か「手動」のいずれであるかは、メタデータに含まれているコンテンツの取得経路から判断する。
【0021】
コンテンツの取得が「手動」の場合(すなわち、MFD10がユーザの操作に応答してコンテンツを取得した場合)、MFD10は、サーバ40からコンテンツIDとキーワード候補を受信するまで待機する(M106)。
MFD1010は、受信したキーワード候補をディスプレイ24に表示する(107)。そして、ユーザによるキーワード候補の指定を待つ(M108)。ユーザは、コンソール22を操作して、表示されたキーワード候補の中から、取得したコンテンツに関連付けることを希望するキーワード候補を指定する。
ユーザの指定を受け付けると、MFD10は、指定されたキーワード候補をサーバ40へ送信し(M111)、デバイス側登録処理を終了する。
なお、ユーザが処理の中止を指示した場合(M109:YES)、「中止要求」をサーバ40へ送信して処理を終了する(M110)。
【0022】
(サーバによる仮登録処理)
デバイス側登録処理のステップM103に応答して、サーバ40が仮登録処理を開始する。図4に仮登録処理のフローチャートを示す。
サーバ40はまず、コンテンツとメタデータを受信する(S101)。
サーバ40は、コンテンツIDを生成し、受信したコンテンツに関連付ける(S102)。コンテンツIDは、受信したコンテンツに一意に割り当てられる。
続いてサーバ40は、受信したコンテンツとメタデータに基づいてキーワード候補を生成する(S103)。サーバ40は、受信したメタデータの各要素(取得経路、日時、宛先Fコードなど)をキーワード候補として採用する。
サーバ40は、キーワード候補を新たに生成するだけでなく、検索データベースに保存されている過去のキーワード候補の中からも、受信したコンテンツのキーワード候補を抽出する。次の段落で説明するように、検索データベースには、過去に生成したキーワード候補が蓄積されている。サーバ40は、検索データベースに蓄積されている過去のキーワード候補の中から、受信したメタデータに関連するキーワードを抽出し、抽出したキーワードを受信したコンテンツのキーワード候補として採用する。例えば、過去に受信したメタデータにファクシミリの電話番号が含まれている場合、そのファクシミリ番号を有する
会社名が、キーワード候補として検索データベースに蓄積されている場合がある。サーバ40は、新たに受信したメタデータにファクシミリの電話番号が含まれている場合、検索データベースの中からそのファクシミリ番号を有する会社名を抽出し、新たに受信したコンテンツのキーワード候補として採用する。
同時にサーバ40は、コンテンツから単語を抽出し、抽出した単語をキーワード候補として採用する。例えば、コンテンツが画像データの場合、OCR(Optical Character Reader)によって単語を抽出する。また、コンテンツが音声データの場合は、音声認識処理により単語を抽出する。サーバ40は、抽出された単語に統計的処理を施して、過去に抽出された頻度が高い単語をキーワード候補として採用する。
【0023】
サーバ40は、コンテンツ、コンテンツとメタデータから生成したキーワード候補、及びコンテンツIDを関連付けて検索データベースに仮登録する(S104)。具体的には、コンテンツ、コンテンツに関連付けられたキーワード候補とコンテンツIDをひとつのレコードとして検索データベースに登録するとともに、そのレコードに仮登録を示すフラグを付す。仮登録を示すフラグもレコードに含まれる。検索データベースの具体的構造については後述する。
サーバ40は、コンテンツが手動取得される場合には(S105の分岐判断が「手動」の場合)、コンテンツIDとキーワード候補をMFD10へ送信する(S106)。他方、コンテンツが自動取得される場合には「仮登録完了」を示す通知をMFD10へ送信する(S107)。
コンテンツが自動取得と手動取得のどちらであるかは、メタデータに含まれている「取得経路」から判断する。
【0024】
(サーバ側本登録処理)
図5に、サーバ側本登録処理のフローチャートを示す。コンテンツが手動取得される場合、コンテンツIDとユーザが指定したキーワード候補がMFD10から送信される(図3のステップM111)。ステップM111に応答して、サーバ40は、サーバ側本登録処理を開始する。サーバ40はまず、コンテンツIDとユーザが指定したキーワード候補を受信する(S131)。サーバ40は、受信したコンテンツIDによって識別されるコンテンツに、指定されたキーワード候補を検索キーワードとして関連付ける。サーバ40は関連付けられたキーワード候補を、検索キーワードとして検索データベースに登録する(S132)。検索データベースには、コンテンツと、そのコンテンツの検索キーワードが登録される。検索キーワードの登録は具体的には、以下のとおりである。検索データベースには、既にキーワード候補が仮登録されている。各キーワード候補にも登録状態を示すフラグが割り当てられている。仮登録のときには「仮登録」のフラグが設定される。ユーザによって指定されたキーワード候補を検索キーワードとして登録する際、そのキーワード候補のフラグが「仮登録」から「本登録」に変更される。即ち、「仮登録」のフラグが設定されているキーワードが「キーワード候補」として識別され、「本登録」のフラグが設定されているキーワードが「検索キーワード」として識別される。
検索データベースの中から、「仮登録」のフラグが設定されているコンテンツやキーワード候補を抽出することによって、前述した「未登録リスト」が得られる。
最後にサーバ40は、「登録完了」の通知をMFD10へ送信して処理を終了する(S133)。
【0025】
(コンテンツを自動取得する場合の登録処理)
コンテンツを自動取得する場合のシステム全体の処理のフローを図6に示す。コンテンツを自動取得する場合は、仮登録処理と本登録処理が独立して行われる。MFD10がコンテンツを取得すると(M10)、MFD10とサーバ40の間で仮登録処理が実行され
る。MFD10では、図3に示したデバイス側登録処理が実行される。但し、ステップM104の分岐判断が「自動」となる。従ってMFD10は、サーバ40から「仮登録完了
」の通知を受信してデバイス側登録処理を終了する(M105)。
他方、サーバ40では、図4に示した仮登録処理が実行される。但し、ステップS105の分岐判断が「自動」となる。従ってサーバ40は、「仮登録完了」の通知を送信して仮登録処理を終了する(S107)。
【0026】
コンテンツ取得後、ユーザが仮登録リストの閲覧指示を入力すると、MFD10はデバイス側本登録処理(M14)を実行する。デバイス側本登録処理は、デバイス側登録モジュール16のサブモジュールである。なお、「仮登録リスト」は、「未登録コンテンツ」と同義である。
デバイス側本登録処理(M14)に応答して、サーバ40では仮登録コンテンツのリストアップ処理(S14)、キーワード候補のリストアップ処理(S16)、及び、サーバ側本登録処理が実行される。これらの処理は、サーバ側登録モジュール46のサブモジュールである。仮登録コンテンツのリストアップ処理(S14)では、サーバ40は、MFD10からの「リスト要求」に応答して、仮登録されたコンテンツを示すコンテンツIDを送信する。サーバ40は、ユーザがコンテンツを判別し易くするようにメタデータをコンテンツIDに付加してもよい。以下、コンテンツIDとともにメタデータをMFD10に送信する構成を説明する。キーワード候補のリストアップ処理では、サーバ40は、MFD10からの「候補要求」に応答して、キーワード候補を送信する。デバイス側本登録処理(M14)では、MFD10は、キーワード候補の表示、ユーザによるキーワード候補の指定の受け付け、受け付けたキーワード候補のサーバ40への送信を行う。サーバ側本登録処理(S12)では、サーバ40は、指定されたキーワード候補をMFD10から受信し、指定されたキーワード候補の登録完了を通知する。
以下、デバイス側本登録処理(M14)、仮登録コンテンツのリストアップ処理(S14)、キーワード候補のリストアップ処理(S16)について詳しく説明する。
【0027】
(デバイス側本登録処理)
ユーザがコンソール22を操作して、MFD10へ仮登録リストの閲覧を指示すると、デバイス側本登録処理が開始する。図7に、デバイス側本登録処理のフローチャートを示す。ユーザによる閲覧指示に応答して、MFD10は、「仮登録リスト要求」をサーバ40へ送信する(M201)。サーバ40は、「仮登録リスト要求」に応答して、検索キーワードの指定が完了していないコンテンツのコンテンツID群(コンテンツIDのリスト)を送信する。MFD10は、コンテンツIDのリストを受信すると(M202)、受信したコンテンツID群を表示する。そして、ユーザの指定を待つ。ユーザは、検索キーワードを指定したいコンテンツを特定するコンテンツIDを指定する。MFD10は、いずれかのコンテンツIDの指定をユーザから受け付けると、受け付けたコンテンツID(ユーザによって指定されたコンテンツID)と「候補要求」をサーバ40へ送信する(M203)。サーバ40は、「候補要求」に応答して、指定されたコンテンツIDによって特定されるコンテンツに関連付けられたキーワード候補を送信する。MFD10は、キーワード候補を受信する(M204)。次いでMFD10は、受信したキーワード候補を表示する(M205)。そして、ユーザによるキーワード候補の指定を待つ。ユーザは、コンソール22を操作して、表示されたキーワード候補の中から、取得したコンテンツに関連付けたいキーワード候補を指定する。なお、ユーザは、複数のキーワード候補を指定(選択)可能である。MFD10は、ユーザによるキーワード候補の指定を受け付ける(M206)。このときMFD10は、複数のキーワード候補を受け付けることができる。
MFD10は、ユーザの指定を受け付けると、指定されたキーワード候補をサーバ40へ送信する(M207)。
【0028】
(仮登録コンテンツのリストアップ処理)
図8に、サーバ40が実行する「仮登録コンテンツのリストアップ処理」のフローチャートを示す。サーバ40は、「仮登録リスト要求」(M201)に応答して、リストアッ
プ処理を開始する。サーバ40は、まず、仮登録の属性を有するコンテンツを検索データベースから抽出する(S201)。具体的には、サーバ40は、検索データベースの中から、仮登録を示すフラグが設定されたコンテンツを抽出する。サーバ40は、抽出されたコンテンツのコンテンツIDをリストアップする(S202)。サーバ40は、リストアップされたコンテンツID及びメタデータをMFD10へ送信する(S203)。
【0029】
(キーワード候補のリストアップ処理)
図9に、サーバ40が実行する「キーワード候補のリストアップ処理」のフローチャートを示す。サーバ40はまず、MFD10から、「候補要求」とコンテンツIDを受信する(S211)。サーバ40は、「候補要求」に応答して、受信したコンテンツIDが示すコンテンツのキーワード候補を検索データベースから抽出する(S212)。サーバ40は、抽出したキーワード候補をMFD10へ送信する(S213)。
【0030】
以上説明したように、コンテンツ管理システム100は、コンテンツを自動的に取得した場合は、仮登録の後、ユーザの指示に応答して未登録のコンテンツのリスト(未登録リスト)を表示する。ユーザは、リストから所望のコンテンツを指定して検索キーワードの指定を行うことができる。
【0031】
(データベースの構造)
次に検索データベースの構造について説明する。検索データベースは、相互に関連するいくつかのテーブル(コンテンツテーブル、データ形式テーブル、キーワードテーブル、インデックス用リレーションテーブル、及び、アドレス帳リレーションテーブル)から構成されている。図10に、コンテンツテーブルの一例を示す。図11に、データ形式テーブルの一例を示す。図12に、キーワードテーブルの一例を示す。図13に、インデックス用リレーションテーブルの一例を示す。図14に、アドレス帳リレーションテーブルの一例を示す。
コンテンツテーブルは、コンテンツID、パス、種別、取得日時、ページ数、及び登録フラグの項目を有している。パスの項目に、取得したコンテンツファイルの記憶場所が記述されている。
コンテンツIDの項目に、サーバ40が生成したコンテンツIDが記述されている。サーバ40は、取得したコンテンツをコンテンツテーブルに登録する際に、生成したコンテンツIDを関連付けて登録する。
種別の項目に、コンテンツの取得経路が記述されている。種別はコードで表される。夫々の種別コードと取得経路の対応は、データ形式テーブルに定義されている。例えば種別コード「T001」は、ファクシミリ受信によって取得されることを表している。図10に示すように、コンテンツIDが「D001」のコンテンツには種別コード「T001」が設定されている。即ち、コンテンツID「D001」で識別されるコンテンツは、ファクシミリ受信によって取得されたコンテンツであることが示されている。
取得日時の項目に、コンテンツを取得した日時が記述されている。ページ数の項目に、コンテンツのページ数が記述されている。
登録フラグの項目に、コンテンツの検索キーワードが登録済みか否かを識別するフラグが設定されている。フラグ「Flag_A」は、検索キーワードが登録されていないことを表す。フラグ「Flag_B」は、検索キーワードが登録されていることを表している。即ち、「Flag_A」は、登録されているコンテンツが仮登録であることを示す。コンテンツテーブルから「Flag_A」が設定されているコンテンツを抽出することによって、未登録コンテンツがリストアップされる。
【0032】
キーワードテーブルには、過去に生成されたキーワードが登録されている。各キーワードにはそのキーワードを識別するキーワード候補IDが付されている。複数のコンテンツの夫々から、同一のキーワード候補が生成される場合がある。キーワードテーブルの参照
数の項目には、各キーワードに関連付けられているコンテンツの数が記述されている。
インデックス用リレーションテーブルには、コンテンツとキーワードの関連付けが記述されている。例えば、コンテンツID「D001」で識別されるコンテンツと、キーワードID「M001」で識別されるキーワードが関連付けられている。参照属性は、そのコンテンツIDのコンテンツに対してキーワードが本登録なのか仮登録なのかを示すフラグである。フラグ「Flag_A」は、そのコンテンツIDのコンテンツに対してそのキーワードが検索キーワードとして本登録されていない仮登録、即ち候補状態であることを表す。フラグ「Flag_B」は、そのキーワードが検索キーワードとして登録されていることを表す。例えば、コンテンツID「D001」とキーワードID「M001」の欄には、「Flag_A」が設定されている。この「Flag_A」は、キーワードID「M001」のキーワードがコンテンツID「D001」のコンテンツのキーワードであることを示している。同様に、図13のテーブルは、キーワードID「M003」のキーワードが、コンテンツID「D002」のコンテンツの検索キーワードであることを示している。
アドレス帳リレーションテーブルは、いわゆるアドレスデータ(名前、電話番号、ファクシミリ番号、会社名、住所)にID(アドレスID)を関連付けている。
【0033】
次に、MFD10のディスプレイ24の表示例を示す。図15は、ステップM202で受信した未登録リストの表示例である。ステップM202に続いて、検索キーワードが登録されていないコンテンツ(未登録リストのコンテンツ)のコンテンツ情報と取得日時と取得経路(種別)が表示される。
図15に表示されているリストの中からいずれかのコンテンツをユーザが指定すると、指定されたコンテンツに関連付けられているキーワード候補が表示される。図16に、キーワード候補のリストの表示例である。ユーザが、表示されているキーワード候補の中からいずれかのキーワード候補を指定すると、指定されたキーワード候補が検索キーワードとして登録される。なお、図16において、各キーワード候補の左に記されている矩形はチェックボックスを表している。ユーザは、複数のチェックボックスにマークすることによって、複数のキーワード候補を同時に指定することができる。
図17は、検索画面の表示例である。ユーザが検索属性の中から「キーワード」を指定すると、過去に登録された検索キーワードが表示される。表示された検索キーワードの中からユーザが所望の検索キーワードを指定すると、指定された検索キーワードに関連付けられたコンテンツが抽出され、その一覧が表示される。なお、図17において、各検索キーワードの左に記されている矩形もチェックボックスを表している。ユーザは、複数のチェックボックスにマークすることによって、複数の検索キーワードを同時に指定することができる。
図18に、抽出されたコンテンツの一覧の表示例を示す。ユーザが一覧の中から所望のコンテンツを指定すると、そのコンテンツの内容が表示される。
図15から図18に示したように、ディスプレイ24の右側には、テンキーが配置されている。このテンキーは、コンソール22の一部である。
【0034】
上記で説明した処理の留意点を以下に述べる。
図3のデバイス側登録処理のステップM109において、ユーザから「中止」の指示を受けた場合、それまで処理していたコンテンツIDとキーワード候補(即ち、「仮登録コンテンツ」)は、MFD10から削除され、サーバ40内で仮登録状態のまま記憶される。仮登録状態のコンテンツは、後に、MFD10から「仮登録リスト要求」に対する仮登録コンテンツの抽出処理(図8のステップS201)の対象となる。あるいは、仮登録のコンテンツIDは、MFD10内に記憶されてもよい。この場合、MFD10は、図7のステップM201、M202の処理を行うことなく、仮登録コンテンツのリストを表示することができる。
【0035】
3.検索処理
次に、検索データベースに登録されたコンテンツを検索する処理を説明する。
(データ管理システム100全体の処理の流れ)
図19に、コンテンツ検索のシステム全体のフローを示す。
ユーザがコンソール22を操作してMFD10に検索開始の指示を入力する。MFD10は、ユーザの指示に応答してデバイス側検索処理を実行する。デバイス側検索処理から「検索キーワードリスト要求」が送信されると、サーバ40はサーバ側検索処理を開始する。サーバ40は、「検索キーワードリスト要求」に応答して、検索キーワードのリストを送信する。デバイス側検索処理は、受信した検索キーワードのリストを表示する。ユーザは、表示された検索キーワードの中から、所望の検索キーワードを指定する。ユーザは、複数の検索キーワードを指定してもよい。指定された検索キーワードがMFD10からサーバ40へ送信される。サーバ40では、指定された検索キーワードに一致するコンテンツ(検索キーワードを含むコンテンツ)を検索データベースから抽出する。複数のコンテンツが抽出される場合もある。サーバ40は、抽出されたコンテンツのリスト(一覧)をMFD10へ送信する。以上の処理によって、MFD10は検索結果(検索キーワードを含むコンテンツ)を表示する。
ユーザが表示されたコンテンツの一覧の中から所望のコンテンツを指定すると、MFD10は、そのコンテンツのコンテンツIDをサーバ40へ送信する(不図示)。サーバ40は、コンテンツIDを受信すると、コンテンツ出力処理を開始する。コンテンツ出力処理は、サーバ側検索モジュールのサブモジュールである。
サーバ40は、コンテンツIDによって識別されるコンテンツの情報を送信する(不図示)。ユーザがダウンロードを希望する場合、MFD10は指定されたコンテンツの「ダウンロード要求」をサーバ40へ送信する。サーバ40は、指定されたコンテンツを検索データベースから抽出してMFD10へ送信する。
【0036】
(デバイス側検索処理)
図20に、デバイス側検索処理のフローチャートを示す。
MFD10は、ユーザから検索開始処理の指示を受けると、「検索キーワードリスト要求」をサーバ40へ送信する(M301)。サーバ40は、「検索キーワードリスト要求」に応答して、検索データベースの中から登録されている検索キーワードを抽出してMFD10へ送信する。MFD10は、サーバ40から検索キーワードのリストを受信する(M302)。MFD10は、受信した検索キーワードのリストを表示する(M303)。検索キーワードの表示例が、前述した図17である。
MFD10は、ユーザによる検索キーワードの指定を待つ(M304)。ユーザは、表示された検索キーワードのリストの中から、所望のコンテンツに含まれていると想定される検索キーワードを指定する。MFD10は、指定された検索キーワードをサーバ40へ送信する(M305)。サーバ40は、指定された検索キーワードを含むコンテンツを検索データベースから抽出し、抽出したコンテンツを送信する。MFD10は、サーバ40が抽出したコンテンツのリストを表示する(M306)。ユーザがコンテンツの印刷を希望する場合(M307:YES)、MFD10は、印刷データ要求とともにコンテンツのコンテンツIDをサーバ40に送信する(M310)。サーバ40は、印刷データ要求に応答して、コンテンツIDによって特定されるコンテンツを送信する。MFD10は、コンテンツを受信し(M311)、受信したコンテンツを印刷する(M312)。
なお、ユーザは、ステップM306で表示されたコンテンツに、新たな検索用キーワードを追加することもできる(M309)。キーワード追加処理については後述する。
【0037】
(サーバ側検索処理)
図21に、サーバ側検索処理のフローチャートを示す。
サーバ40は、MFD10から「検索キーワードリスト要求」を受信する(S301)。サーバ40は次に、インデックス用リレーションテーブルのコピーを作成する(S302)。コピーしたテーブルを「tmp_table」と称する。インデックス用リレーションテー
ブルや、以下に登場するコンテンツテーブル等は、図10から図14を参照して先に説明したとおり、検索データベースを構成するテーブル群である。
サーバ40は、コピーしたテーブルから、ステップS301で受信した検索キーワードに関連付けられていないコンテンツ(受信した検索キーワードを含まないコンテンツ)のレコードを削除する(S304)。ただし、受信した検索キーワードを参照しているコンテンツIDを含むレコードは全て残す。図13を例に説明すると、受信した検索キーワードがM001で示されるキーワードであるとき、それを参照しているレコードAと、レコードAと同じコンテンツ(コンテンツID「D001」によって特定されるコンテンツ)を含むコンテンツを含むレコードBを残す。サーバ40は、ステップS301で受信した全ての検索キーワードについて、ステップS304の処理を繰り返す(ステップS305:NO)。これにより、指定された複数のキーワードの論理積による抽出が行われたことになる。論理積による抽出も、キーワードに一致したコンテンツに対するテーブル内での処理を変更することで対応可能である。全ての検索キーワードについてステップS304の処理を実行した後(ステップS305:YES)、サーバ40は、ステップ304の処理後のテーブルを正規化する(ステップS306)。ここでいう「正規化」とは、テーブルに残ったコンテンツIDから重複するコンテンツIDを削除することを意味する。
サーバ40は、残ったコンテンツIDのリスト(コンテンツリスト)を作成する(S307)。作成されたコンテンツリストに含まれているコンテンツIDは、ステップS301で受信した検索キーワードに関連付けられたコンテンツ(受信した検索キーワードを含むコンテンツ)のコンテンツIDのリストとなる。最後にサーバ40は、作成したコンテンツリストをMFD10へ送信する(S308)。この際、各コンテンツのメタデータを同時に送信してもよい。
【0038】
(コンテンツ出力処理)
図22に、コンテンツ出力処理のフローチャートを示す。
MFD10から、ユーザが出力を所望するコンテンツのコンテンツIDが送信される(図20のステップM310)。サーバ40は、そのコンテンツIDを受信する(S321)。サーバ40は、受信したコンテンツIDによって識別されるコンテンツを検索データベースから抽出してMFD10へ送信する(S322)。こうして、ユーザが所望するコンテンツを抽出することができる。
【0039】
4.キーワード追加処理
図19に示したフローにおいて、MFD10が検索結果の一覧を表示した後に、ユーザは、所望するコンテンツに検索キーワードを追加することができる。図23に、キーワードを追加する際のシステム全体のフローを示す。ユーザがキーワードの追加を指示すると、MFD10は、キーワード追加処理を実行する。その際ユーザは、キーワードの追加を希望するコンテンツのコンテンツIDを指定する。MFD10は、指定されたコンテンツIDをサーバ40へ送信する。サーバ40は、追加キーワードリストアップ処理を実行し、指定されたコンテンツIDのコンテンツに関連付けられているキーワード候補をリストアップする。サーバ40は、リストアップしたキーワード候補をMFD10へ送信する。MFD10は、受信したキーワード候補を表示する。ユーザは、表示されたキーワード候補の中から、新たに追加するキーワードを指定する。指定されたキーワードはサーバ40に送られて検索データベースに登録される。指定されたキーワードを検索データベースに登録するサーバ側本登録処理は、図5で説明した。
【0040】
図24に、MFD10が実行するキーワード追加処理のフローチャートを示す。
MFD10は、ユーザからキーワード追加の指示を受けると、「候補要求」をサーバへ送信する(M331)。サーバ40は、「候補要求」に応答して、キーワード候補をリストアップして送信する。MFD10は、サーバ40がリストアップしたキーワード候補を受信する(M332)。MFD10は、受信したキーワード候補を表示し(M333)、
ユーザの指示を待つ(M334)。ユーザは、表示されたキーワード候補の中から、追加したいキーワード候補を指定する。MFD10は、ユーザによって指定されたキーワード候補をサーバ40へ送信する(M335)。サーバ40は、指定されたキーワード候補を検索データベースに追加する。
【0041】
(追加キーワードリストアップ処理)
図25に、サーバ40が実行する追加キーワードリストアップ処理のフローチャートを示す。
サーバ40は、「候補要求」を受信すると、インデックス用リレーションテーブルのコピーを作成する(S351)。サーバ40は、候補要求の対象となるコンテンツのコンテンツIDと異なるコンテンツIDのコンテンツのレコードを、コピーしたテーブルから削除する(S352)。次いでサーバ40は、キーワードテーブルを参照して、テーブルに残ったコンテンツに関連付けられているキーワード候補をリストアップする(S353)。サーバ40は、リストアップしたキーワード候補をMFD10へ送信する(S354)。
【0042】
追加キーワードを抽出する際、検索データベースには、「Flag_A」が設定されたキーワード候補と、「Flag_B」が設定されたキーワード候補が混在している。すなわち、過去にキーワード候補として生成されたが検索キーワードとして登録されていないキーワードと、検索キーワードとして登録されているキーワードが混在する。追加キーワードのリストアップ処理では、検索キーワードとして登録されているキーワードと登録されていないキーワードの双方が抽出される。これにより、多くのキーワード候補をユーザに提示することができる。
他方、前述したように、検索の際には検索キーワードのみがユーザに提示され、キーワード候補は提示されない。検索の際には、ユーザによって指定される可能性が高い検索キーワードのみを提示する。ユーザは、所望のコンテンツを検索するのに好適な検索キーワードを、表示されたキーワードの中から容易に見つけ出すことができる。
【0043】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、データ管理システムのブロック図である。
【図2】図2は、システム全体のキーワード登録処理の流れを示す。
【図3】図3は、デバイス側登録処理のフローチャートを示す。
【図4】図4は、仮登録処理のフローチャートを示す。
【図5】図5は、サーバ側本登録処理のフローチャートを示す。
【図6】図6は、コンテンツを自動取得する場合のシステム処理のフローを示す。
【図7】図7は、デバイス側本登録処理のフローチャートを示す。
【図8】図8は、仮登録コンテンツのリストアップ処理のフローチャートを示す。
【図9】図9は、キーワード候補のリストアップ処理のフローチャートを示す。
【図10】図10は、コンテンツテーブルの一例を示す。
【図11】図11は、データ形式テーブルの一例を示す。
【図12】図12は、キーワードテーブルの一例を示す。
【図13】図13は、インデックス用リレーションテーブルの一例を示す。
【図14】図14は、アドレス帳リレーションテーブルの一例を示す。
【図15】図15は、MFDの表示例を示す(1)。
【図16】図16は、MFDの表示例を示す(2)。
【図17】図17は、MFDの表示例を示す(3)。
【図18】図18は、MFDの表示例を示す(4)。
【図19】図19は、コンテンツ検索のシステム全体のフローを示す。
【図20】図20は、デバイス側検索処理のフローチャートを示す。
【図21】図21は、サーバ側検索処理のフローチャートを示す。
【図22】図22は、コンテンツ出力処理のフローチャートを示す。
【図23】図23は、キーワードを追加する際のシステム全体の流れを示す。
【図24】図24は、キーワード追加処理のフローチャートを示す。
【図25】図25は、追加キーワードリストアップ処理のフローチャートを示す。
【符号の説明】
【0045】
10:MFD(コンテンツ取得装置)
12:CPU
14:ストレージ
16:デバイス側登録モジュール
18:デバイス側検索モジュール
22:コンソール
24:ディスプレイ
40:サーバ(管理装置)
42:CPU
44:ストレージ
46:サーバ側登録モジュール
48:サーバ側検索モジュール
50:検索データベース
52:ネットワーク
100:データ管理システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ取得装置が取得したコンテンツを、コンテンツ取得装置と通信可能に接続されている管理装置で管理するコンテンツ管理システムと管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタやファクシミリなど様々なデバイスがネットワークに接続されている。プリンタは、印刷対象であるドキュメントデータを端末から取得する。ファクシミリ装置は、ファクシミリデータを取得する。あるいは、電話機能を備えている場合、ファクシミリ装置は相手のメッセージを取得(録音)することもある。本明細書では、ドキュメントデータやファクシミリデータなどを「コンテンツ」と総称する。プリンタやファクシミリなど、コンテンツを取得する装置を「コンテンツ取得装置」、或いは「デバイス」と総称する。
種々のデバイスが取得した複数のコンテンツを集中的に管理する管理システムが知られている。管理システムは、管理している複数のコンテンツの中から所望のコンテンツを検索できることが望ましい。所望のコンテンツを検索するために、管理システムは、各コンテンツに検索用のキーワードを関連付けて記憶する。本明細書では、検索用のキーワードを単に「検索キーワード」と称する。検索キーワードは、コンテンツに応じてユーザが指定する。
特許文献1に、ユーザが検索キーワードを指定しやすい管理装置が開示されている。特許文献1の管理装置は、ネットワークを介して画像読取装置(デバイスの一種)と接続されている。画像読取装置は、受信した画像データ(画像コンテンツ)の縮小画像を生成して管理装置へ送信する。管理装置は、受信した縮小画像から特徴量を抽出し、その特徴量に基づいて、縮小画像に関連するキーワード候補を抽出する。抽出したキーワード候補は画像読取装置に送られる。画像読取装置は、キーワード候補を表示する。画像読取装置は、キーワード候補の中からユーザが指定したキーワード候補と取得した画像データを管理装置へ送信する。管理装置は、ユーザが指定したキーワード候補と画像データを関連付けて記憶する。すなわち、管理装置は、ユーザが指定したキーワード候補を検索キーワードとして記憶する。
【0003】
【特許文献1】特開2005−20256号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、ひとつの画像データの検索キーワード付与が終了する前に次の画像データの検索キーワード付与を開始する場合に不都合が生じる。各画像データとキーワード(キーワード候補或いは検索キーワード)の関連付けを維持するために、画像読取装置と管理装置の間で常に画像データとキーワードを一緒に通信しなければならない。そうしないと、画像データとキーワードの関連付けが失われるからである。
複数の画像データに効率よく検索キーワードを関連付けて管理するコンテンツ管理システムが望まれている。画像データに限らず、取得したコンテンツに効率よく検索キーワードを関連付けて管理するコンテンツ管理システムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
コンテンツ管理システムが管理するコンテンツは画像コンテンツに限られない。デバイス(コンテンツ取得装置)が取得するコンテンツであれば、どのような形式のコンテンツであってもよい。デバイスが多機能装置(プリンタ機能やファクシミリ機能やコピー機能など、複数の機能を備える装置)の場合、多機能装置は、ファクシミリデータ(ファクシ
ミリコンテンツ)や印刷データ(印刷コンテンツ)を取得する。多機能装置は、電話のメッセージ(音声コンテンツ)を取得(録音)する場合もある。
【0006】
本発明のコンテンツ管理システムは、コンテンツを取得するデバイス(コンテンツ取得装置)と、デバイスと通信可能に接続されており、デバイスが取得したコンテンツを管理する管理装置を含む。デバイスと管理装置それぞれ、取得したコンテンツに関連する検索キーワードを協働して登録する登録手段を備えている。
デバイス側登録手段は、次の処理を実行する。即ち、
(1)取得したコンテンツを管理装置へ送信する処理;
(2)コンテンツを識別するためのコンテンツIDと、コンテンツに関連付けられるキーワード候補を管理装置から受信する処理;
(3)受信されたキーワード候補を表示する処理;
(4)表示されたキーワード候補の中からユーザによって指定されたキーワード候補と、受信したコンテンツIDとを関連付けて管理装置へ送信する処理。
管理装置側登録手段は、デバイス側登録手段と協働して以下の処理を実行する。即ち、(a)取得されたコンテンツをデバイスから受信する処理;
(b)受信されたコンテンツに基づいてキーワード候補を生成する処理;
(c)受信されたコンテンツと生成されたキーワード候補を関連付けるとともに、受信されたコンテンツを識別するためのコンテンツIDを生成する処理;
(d)生成されたコンテンツIDと生成されたキーワード候補をデバイスへ送信する処理;
(e)デバイスが表示したキーワード候補の中からユーザによって指定されたキーワード候補とコンテンツIDをデバイスから受信する処理;
(f)ユーザによって指定されたキーワード候補を、(e)の処理で受信されたコンテンツIDによって識別されるコンテンツに関連付けて、検索キーワードとして検索データベースに登録する処理。
【0007】
管理装置は、コンテンツIDを生成し、そのコンテンツIDに受信されたコンテンツを関連付ける。それゆえ、コンテンツIDによってコンテンツを区別することが可能となる。管理装置は、デバイスへコンテンツIDを送信する。管理装置とデバイスがコンテンツIDを共有することによって、双方が同一のコンテンツを特定することが可能となる。コンテンツに検索キーワードを関連付ける処理を効率化できる。
【0008】
取得したコンテンツにコンテンツIDを関連付けると、検索キーワードがまだ関連付けられていないコンテンツを蓄積しておくことが可能となる。デバイスがコンテンツを取得するそのときにユーザがデバイスの傍らにいない場合、検索キーワードを関連付けずに取得したコンテンツを蓄積しておくことができる。そのような場合、ユーザの指示に応答して、蓄積した各コンテンツに検索キーワードを関連付けられるとよい。他方、デバイスがコンテンツを取得するそのときにユーザがデバイスの傍らにいる場合には、ユーザが速やかに検索キーワードを指定できるとよい。そのような機能を実現するために、管理装置側登録手段は、次の処理を実行できることが好ましい。即ち、デバイスがユーザ操作に応答してコンテンツを取得した場合は、コンテンツIDとキーワード候補を同時に送信する。他方、デバイスが自動的にコンテンツを取得した場合は、キーワード候補に先立ってコンテンツIDを送信し、デバイスからの要求に応答して、ユーザによって指定されたコンテンツIDによって特定されるコンテンツのキーワード候補を送信する。
クデバイスがユーザ操作に応答してコンテンツを取得した場合は、デバイスの傍らにユーザがいる可能性が高い。他方、デバイスが自動的にコンテンツを取得した場合は、デバイスの傍らにユーザがいる可能性が低い。従って、デバイスがユーザ操作に応答してコンテンツを取得した場合と、自動的にコンテンツを取得した場合とで、コンテンツIDとキーワード候補を同時に送信するか否かを決定することによって、ユーザフレンドリなシス
テムが構築できる。
【0009】
デバイス側登録手段は、前記(3)の処理に先立って次の処理を実行できることが好ましい。
デバイス側登録手段は、既に取得したコンテンツのうち検索データベースに登録されていないコンテンツのコンテンツID一覧を表示する処理を実行する。そして、デバイス側登録手段は、前記した(3)の処理において、表示されたコンテンツID一覧の中からユーザによって指定されたコンテンツIDによって特定されるコンテンツのキーワード候補を表示する処理を実行する。
上記のコンテンツ管理システムによれば、検索キーワードが関連付けられていないコンテンツが複数存在する場合、その複数のコンテンツの中から、ユーザが検索キーワードの指定を希望するコンテンツを容易に選ぶことができる。
【0010】
本発明のコンテンツ管理システムは、検索データベースに登録されたコンテンツを検索する機能を備えてもよい。即ち、デバイスは、検索データベースの中からユーザが希望するコンテンツを検索するデバイス側検索手段を備えており、管理装置は、デバイス側検索手段と協働する管理装置側検索手段を備えていることが好ましい。
デバイス側検索手段は、以下の処理、を実行できることが好ましい。即ち、
(5)既に登録されたコンテンツを検索するための検索キーワードを管理装置へ要求する処理;
(6)検索キーワードを管理装置から受信する処理;
(7)受信された検索キーワードの中からユーザによって指定された検索キーワードを管理装置へ送信する処理;
(8)指定された検索キーワードに関連付けられているコンテンツを管理装置から受信する処理;および、
(9)受信したコンテンツを表示する処理。
管理装置側検索手段は、デバイス側検索手段に協働する以下の処理を実行できることが好ましい。即ち、
(g)検索キーワードの要求に応答して、検索データベースに登録されているキーワードをデバイスへ送信する処理;
(h)ユーザによって指定された検索キーワードに関連付けられているコンテンツを検索データベースから抽出する処理;
(i)抽出したコンテンツをデバイスへ送信する処理。
上記のデバイス側検索手段と管理装置側検索手段を備えることによって、取得したコンテンツを検索し易いコンテンツ管理装置が実現できる。
【0011】
本発明は、上記した(1)〜(4)の処理、及び(a)〜(f)の処理を含むコンテンツ管理方法として具現化してもよい。さらに、コンテンツ管理方法は、上記した(5)〜(9)の処理、及び(g)〜(i)の処理を含むことが好ましい。本発明によって具現化されるコンテンツ管理方法は、コンテンツを取得するコンピュータやコンテンツを記憶するコンピュータに実装されてよい。
「登録手段」や「検索手段」は、ソフトウエアで実現される場合は「登録処理」や「検索処理」と換言してよい。「登録処理」を実現するプログラム、あるいはハードウエアは「登録モジュール」と称することができる。「検索処理」を実行するプログラム、あるいはハードウエアは「検索モジュール」と称することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、コンテンツ取得手段が取得したコンテンツに効率よく検索キーワードを関連付けて管理するコンテンツ管理技術を実現することができる。
【実施例】
【0013】
図面を参照して実施例のコンテンツ管理システムを説明する。
1.システム構成
図1は、コンテンツ管理システム100のブロック図である。コンテンツ管理システムは、サーバ40(管理装置)とMFD10がネットワーク52に接続されているシステムである。MFD10は、印刷機能、ファクシミリ機能、スキャナ機能、及び電話機能を備えたいわゆるマルチファンクションデバイスである。サーバ40とMFD10は、ネットワーク52を介して相互に通信することができる。
MFD10は、CPU12、ストレージ14、コンソール22、ディスプレイ24、ネットワークインタフェイス26、PSTN(Public Switched Telephone Networks)インタフェイス28、プリントユニット30、ファクシミリユニット32、スキャナユニット34、及びハンドセット36を備えている。図1に記された「I/F」、「MDL]の文字は、それぞれ、「インタフェイス」、「モジュール」を意味する。
【0014】
CPU12は、ストレージ14に格納された各種のプログラムに従ってMFD10を制御する。ストレージ14に格納されているプログラムには、登録モジュール16と検索モジュール18がある。夫々のプログラムに記述されている処理については後述する。ストレージ14にはまた、各種のデータ20が格納されている。
コンソール22は、ユーザが操作するためのハードウエアである。ユーザは、コンソール22を操作することによって、MFD10に所望の指示を入力する。
ネットワークインタフェイス26は、ネットワーク52を介してサーバ40と通信するためのハードウエアである。PSTNインタフェイス28は、MFD10を公衆回線(不図示)に接続しているハードウエアである。MFD10は、公衆回線を通じて電話やファクシミリのデータを授受する。
プリントユニット30は印刷機能のためのハードウエアである。ファクシミリユニット32は、ファクシミリ機能のためのハードウエアである。スキャナユニット34は、スキャナ機能のためのハードウエアである。ハンドセット36は、電話機能のためのハードウエアである。
MFD10は、ネットワーク52に接続されている端末からコンテンツを受け取って印刷することができる。MFD10は、ファクシミリコンテンツを送受信できる。MFD10は、紙面に印刷されているテキストや画像を読み取ることができる。MFD10は、読み取ったテキストや画像を印刷することができる。即ち、MFD10は、スキャナユニット34とプリントユニット30を用いることによってコピー機能を実行することができる。またMFD10は、通話音声を録音することができる。即ち、MFD10は、印刷データ(印刷コンテンツ)、スキャンしたデータ(スキャンしたコンテンツ)、ファクシミリデータ(ファクシミリコンテンツ)、通話音声データ(音声コンテンツ)などを取得することができる。
【0015】
MFD10の機能群は2つに大別することができる。ひとつは、ユーザの操作によらず、MFD10が自動的にコンテンツを取得する機能(自動取得機能)である。ファクシミリコンテンツの受信、留守電の録音(音声コンテンツの自動録音)、外部装置(例えば、ネットワークを介して接続されたパーソナルコンピュータ)から指示される印刷(印刷コンテンツの取得)が、自動取得機能に含まれる。もうひとつは、ユーザの操作に応答してMFD10がコンテンツを取得する機能(手動取得機能)である。より正確には、ユーザによるコンソール22の操作に応答して、コンテンツを取得する処理が開始される機能である。手動取得機能には、コピー、スキャン、ファクシミリコンテンツの送信、通話中の録音が含まれる。
【0016】
サーバ40は、CPU42とストレージ44を備えている。ストレージ44には、プロ
グラムとして、登録モジュール46と検索モジュール48が記憶されている。ストレージ44はまた、MFD10が取得した複数のコンテンツを検索可能に登録している検索データベース50を格納している。
【0017】
MFD10が取得したコンテンツは、サーバ40に送信され管理される。サーバ40は、コンテンツを検索データベース50に登録する。その際、各コンテンツには検索用のキーワード(検索キーワード)が関連付けられる。即ち、データ管理システム100は、MFD10が取得したコンテンツに検索キーワードを関連付けるとともに、それらを検索データベース50に登録する。コンテンツと検索キーワードの登録は、MFD10の登録モジュール16とサーバ40の登録モジュール46が協働して行われる。MFD10の登録モジュール16をデバイス側登録モジュール16と称し、サーバ40の登録モジュール46をサーバ側登録モジュール46と称する。
検索キーワードは、ユーザによって指定される。デバイス側登録モジュール16とサーバ側登録モジュール46が協働して、ユーザが容易に検索キーワードを指定することができる環境を提供する。
【0018】
2.キーワード登録処理
コンテンツ管理システム100が実施する処理を説明する。まず、MFD10が取得したコンテンツに、ユーザが望む検索キーワードを関連付けるキーワード登録処理について説明する。
コンテンツ管理システム100は、ユーザの操作に応答してコンテンツを取得する場合と、コンテンツを自動的に取得する場合で異なる処理を実行する。ユーザの操作に応答してコンテンツを取得する場合のデータ管理システム100の処理フローを説明する。
図2は、ユーザの操作に応答してコンテンツを取得する場合のデータ管理システム100全体の処理フローである。図2は、左側にユーザの操作を示しており、中央にMFD10の処理を示しており、右側にサーバ40の処理を示している。
MFD10は、ユーザの指示に応答してコンテンツを取得する(ステップM10)。例えば、ユーザによる印刷指示に応答して、ユーザが指定するファイルを印刷する。あるいは、ユーザによるファクシミリ送信の指示に応答して、ユーザが指定するデータをファクシミリ送信する。MFD10では、コンテンツ取得処理(ステップM10)に続いて、取得したコンテンツに検索キーワードを関連付けるデバイス側登録処理(M12)が開始される。サーバ40では、デバイス側登録処理に応答して、仮登録処理(S10)とサーバ側本登録処理(S12)が実行される。仮登録処理とサーバ側本登録処理は、サーバ側登録処理のサブモジュールである。
仮登録処理(S10)は、MFD10が取得したコンテンツにコンテンツIDを割り当てるとともに、コンテンツのキーワード候補を生成する処理である。仮登録処理は、MFD10からコンテンツを受信し、受信したコンテンツに基づいて生成したキーワード候補とコンテンツIDをMFD10へ送信する。仮登録処理では、「未登録リスト」が生成される。「未登録リスト」は、ユーザによる検索キーワードの指定が行なわれていないコンテンツを示すリストである。即ち、仮登録処理とは、検索キーワードが割り当てられていないコンテンツを、既に検索キーワードが割り当てられたコンテンツと区別して保存する処理である。
サーバ側本登録処理(S12)は、仮登録されたコンテンツに検索キーワードを割り当てる処理である。サーバ側本登録処理は、ユーザによって指定されたキーワード候補を受信し、受信したキーワード候補をコンテンツに関連付けて検索データベースへ登録する。
以下、デバイス側登録処理(M12)、仮登録処理(S10)、サーバ側本登録処理(S12)の夫々について説明する。
【0019】
(デバイス側登録処理)
図6に、デバイス側登録処理のフローチャートを示す。
コンテンツを取得後、MFD10はメタデータを収集する(M102)。メタデータは、コンテンツの取得動作に伴って発生するデータであり、コンテンツの取得経路によって異なる。
メタデータには次の種類がある。左側がコンテンツの取得経路を表し、右側がメタデータを表す。
・ファクシミリ受信:受信日時、送信元の電話番号、宛先Fコード
・ファクシミリ送信:送信日時、送信先の電話番号、宛先Fコード
・コピー:コピー日時
・スキャン:スキャン日時
・印刷:印刷日時、端末名、ユーザアカウント、ドキュメント名
上記のほかに、コンテンツのページ数、通話日時、着信日時及び取得経路もメタデータに含まれる。
【0020】
MFD10は、取得したコンテンツと収集したメタデータをサーバ40へ送信する(M103)。サーバ40は、コンテンツとメタデータを受信すると(図4のS101)、コンテンツIDとキーワード候補を生成してMFD10へ送信する(図4のS106)。サーバ40の処理については後述する。
コンテンツを自動的に取得した場合(ステップM104:「自動」)、MFD10はサーバ40から「仮登録完了」の通知を受信して登録処理を終了する。コンテンツ自動取得の場合の登録処理については後述する。コンテンツの取得が「自動」か「手動」のいずれであるかは、メタデータに含まれているコンテンツの取得経路から判断する。
【0021】
コンテンツの取得が「手動」の場合(すなわち、MFD10がユーザの操作に応答してコンテンツを取得した場合)、MFD10は、サーバ40からコンテンツIDとキーワード候補を受信するまで待機する(M106)。
MFD1010は、受信したキーワード候補をディスプレイ24に表示する(107)。そして、ユーザによるキーワード候補の指定を待つ(M108)。ユーザは、コンソール22を操作して、表示されたキーワード候補の中から、取得したコンテンツに関連付けることを希望するキーワード候補を指定する。
ユーザの指定を受け付けると、MFD10は、指定されたキーワード候補をサーバ40へ送信し(M111)、デバイス側登録処理を終了する。
なお、ユーザが処理の中止を指示した場合(M109:YES)、「中止要求」をサーバ40へ送信して処理を終了する(M110)。
【0022】
(サーバによる仮登録処理)
デバイス側登録処理のステップM103に応答して、サーバ40が仮登録処理を開始する。図4に仮登録処理のフローチャートを示す。
サーバ40はまず、コンテンツとメタデータを受信する(S101)。
サーバ40は、コンテンツIDを生成し、受信したコンテンツに関連付ける(S102)。コンテンツIDは、受信したコンテンツに一意に割り当てられる。
続いてサーバ40は、受信したコンテンツとメタデータに基づいてキーワード候補を生成する(S103)。サーバ40は、受信したメタデータの各要素(取得経路、日時、宛先Fコードなど)をキーワード候補として採用する。
サーバ40は、キーワード候補を新たに生成するだけでなく、検索データベースに保存されている過去のキーワード候補の中からも、受信したコンテンツのキーワード候補を抽出する。次の段落で説明するように、検索データベースには、過去に生成したキーワード候補が蓄積されている。サーバ40は、検索データベースに蓄積されている過去のキーワード候補の中から、受信したメタデータに関連するキーワードを抽出し、抽出したキーワードを受信したコンテンツのキーワード候補として採用する。例えば、過去に受信したメタデータにファクシミリの電話番号が含まれている場合、そのファクシミリ番号を有する
会社名が、キーワード候補として検索データベースに蓄積されている場合がある。サーバ40は、新たに受信したメタデータにファクシミリの電話番号が含まれている場合、検索データベースの中からそのファクシミリ番号を有する会社名を抽出し、新たに受信したコンテンツのキーワード候補として採用する。
同時にサーバ40は、コンテンツから単語を抽出し、抽出した単語をキーワード候補として採用する。例えば、コンテンツが画像データの場合、OCR(Optical Character Reader)によって単語を抽出する。また、コンテンツが音声データの場合は、音声認識処理により単語を抽出する。サーバ40は、抽出された単語に統計的処理を施して、過去に抽出された頻度が高い単語をキーワード候補として採用する。
【0023】
サーバ40は、コンテンツ、コンテンツとメタデータから生成したキーワード候補、及びコンテンツIDを関連付けて検索データベースに仮登録する(S104)。具体的には、コンテンツ、コンテンツに関連付けられたキーワード候補とコンテンツIDをひとつのレコードとして検索データベースに登録するとともに、そのレコードに仮登録を示すフラグを付す。仮登録を示すフラグもレコードに含まれる。検索データベースの具体的構造については後述する。
サーバ40は、コンテンツが手動取得される場合には(S105の分岐判断が「手動」の場合)、コンテンツIDとキーワード候補をMFD10へ送信する(S106)。他方、コンテンツが自動取得される場合には「仮登録完了」を示す通知をMFD10へ送信する(S107)。
コンテンツが自動取得と手動取得のどちらであるかは、メタデータに含まれている「取得経路」から判断する。
【0024】
(サーバ側本登録処理)
図5に、サーバ側本登録処理のフローチャートを示す。コンテンツが手動取得される場合、コンテンツIDとユーザが指定したキーワード候補がMFD10から送信される(図3のステップM111)。ステップM111に応答して、サーバ40は、サーバ側本登録処理を開始する。サーバ40はまず、コンテンツIDとユーザが指定したキーワード候補を受信する(S131)。サーバ40は、受信したコンテンツIDによって識別されるコンテンツに、指定されたキーワード候補を検索キーワードとして関連付ける。サーバ40は関連付けられたキーワード候補を、検索キーワードとして検索データベースに登録する(S132)。検索データベースには、コンテンツと、そのコンテンツの検索キーワードが登録される。検索キーワードの登録は具体的には、以下のとおりである。検索データベースには、既にキーワード候補が仮登録されている。各キーワード候補にも登録状態を示すフラグが割り当てられている。仮登録のときには「仮登録」のフラグが設定される。ユーザによって指定されたキーワード候補を検索キーワードとして登録する際、そのキーワード候補のフラグが「仮登録」から「本登録」に変更される。即ち、「仮登録」のフラグが設定されているキーワードが「キーワード候補」として識別され、「本登録」のフラグが設定されているキーワードが「検索キーワード」として識別される。
検索データベースの中から、「仮登録」のフラグが設定されているコンテンツやキーワード候補を抽出することによって、前述した「未登録リスト」が得られる。
最後にサーバ40は、「登録完了」の通知をMFD10へ送信して処理を終了する(S133)。
【0025】
(コンテンツを自動取得する場合の登録処理)
コンテンツを自動取得する場合のシステム全体の処理のフローを図6に示す。コンテンツを自動取得する場合は、仮登録処理と本登録処理が独立して行われる。MFD10がコンテンツを取得すると(M10)、MFD10とサーバ40の間で仮登録処理が実行され
る。MFD10では、図3に示したデバイス側登録処理が実行される。但し、ステップM104の分岐判断が「自動」となる。従ってMFD10は、サーバ40から「仮登録完了
」の通知を受信してデバイス側登録処理を終了する(M105)。
他方、サーバ40では、図4に示した仮登録処理が実行される。但し、ステップS105の分岐判断が「自動」となる。従ってサーバ40は、「仮登録完了」の通知を送信して仮登録処理を終了する(S107)。
【0026】
コンテンツ取得後、ユーザが仮登録リストの閲覧指示を入力すると、MFD10はデバイス側本登録処理(M14)を実行する。デバイス側本登録処理は、デバイス側登録モジュール16のサブモジュールである。なお、「仮登録リスト」は、「未登録コンテンツ」と同義である。
デバイス側本登録処理(M14)に応答して、サーバ40では仮登録コンテンツのリストアップ処理(S14)、キーワード候補のリストアップ処理(S16)、及び、サーバ側本登録処理が実行される。これらの処理は、サーバ側登録モジュール46のサブモジュールである。仮登録コンテンツのリストアップ処理(S14)では、サーバ40は、MFD10からの「リスト要求」に応答して、仮登録されたコンテンツを示すコンテンツIDを送信する。サーバ40は、ユーザがコンテンツを判別し易くするようにメタデータをコンテンツIDに付加してもよい。以下、コンテンツIDとともにメタデータをMFD10に送信する構成を説明する。キーワード候補のリストアップ処理では、サーバ40は、MFD10からの「候補要求」に応答して、キーワード候補を送信する。デバイス側本登録処理(M14)では、MFD10は、キーワード候補の表示、ユーザによるキーワード候補の指定の受け付け、受け付けたキーワード候補のサーバ40への送信を行う。サーバ側本登録処理(S12)では、サーバ40は、指定されたキーワード候補をMFD10から受信し、指定されたキーワード候補の登録完了を通知する。
以下、デバイス側本登録処理(M14)、仮登録コンテンツのリストアップ処理(S14)、キーワード候補のリストアップ処理(S16)について詳しく説明する。
【0027】
(デバイス側本登録処理)
ユーザがコンソール22を操作して、MFD10へ仮登録リストの閲覧を指示すると、デバイス側本登録処理が開始する。図7に、デバイス側本登録処理のフローチャートを示す。ユーザによる閲覧指示に応答して、MFD10は、「仮登録リスト要求」をサーバ40へ送信する(M201)。サーバ40は、「仮登録リスト要求」に応答して、検索キーワードの指定が完了していないコンテンツのコンテンツID群(コンテンツIDのリスト)を送信する。MFD10は、コンテンツIDのリストを受信すると(M202)、受信したコンテンツID群を表示する。そして、ユーザの指定を待つ。ユーザは、検索キーワードを指定したいコンテンツを特定するコンテンツIDを指定する。MFD10は、いずれかのコンテンツIDの指定をユーザから受け付けると、受け付けたコンテンツID(ユーザによって指定されたコンテンツID)と「候補要求」をサーバ40へ送信する(M203)。サーバ40は、「候補要求」に応答して、指定されたコンテンツIDによって特定されるコンテンツに関連付けられたキーワード候補を送信する。MFD10は、キーワード候補を受信する(M204)。次いでMFD10は、受信したキーワード候補を表示する(M205)。そして、ユーザによるキーワード候補の指定を待つ。ユーザは、コンソール22を操作して、表示されたキーワード候補の中から、取得したコンテンツに関連付けたいキーワード候補を指定する。なお、ユーザは、複数のキーワード候補を指定(選択)可能である。MFD10は、ユーザによるキーワード候補の指定を受け付ける(M206)。このときMFD10は、複数のキーワード候補を受け付けることができる。
MFD10は、ユーザの指定を受け付けると、指定されたキーワード候補をサーバ40へ送信する(M207)。
【0028】
(仮登録コンテンツのリストアップ処理)
図8に、サーバ40が実行する「仮登録コンテンツのリストアップ処理」のフローチャートを示す。サーバ40は、「仮登録リスト要求」(M201)に応答して、リストアッ
プ処理を開始する。サーバ40は、まず、仮登録の属性を有するコンテンツを検索データベースから抽出する(S201)。具体的には、サーバ40は、検索データベースの中から、仮登録を示すフラグが設定されたコンテンツを抽出する。サーバ40は、抽出されたコンテンツのコンテンツIDをリストアップする(S202)。サーバ40は、リストアップされたコンテンツID及びメタデータをMFD10へ送信する(S203)。
【0029】
(キーワード候補のリストアップ処理)
図9に、サーバ40が実行する「キーワード候補のリストアップ処理」のフローチャートを示す。サーバ40はまず、MFD10から、「候補要求」とコンテンツIDを受信する(S211)。サーバ40は、「候補要求」に応答して、受信したコンテンツIDが示すコンテンツのキーワード候補を検索データベースから抽出する(S212)。サーバ40は、抽出したキーワード候補をMFD10へ送信する(S213)。
【0030】
以上説明したように、コンテンツ管理システム100は、コンテンツを自動的に取得した場合は、仮登録の後、ユーザの指示に応答して未登録のコンテンツのリスト(未登録リスト)を表示する。ユーザは、リストから所望のコンテンツを指定して検索キーワードの指定を行うことができる。
【0031】
(データベースの構造)
次に検索データベースの構造について説明する。検索データベースは、相互に関連するいくつかのテーブル(コンテンツテーブル、データ形式テーブル、キーワードテーブル、インデックス用リレーションテーブル、及び、アドレス帳リレーションテーブル)から構成されている。図10に、コンテンツテーブルの一例を示す。図11に、データ形式テーブルの一例を示す。図12に、キーワードテーブルの一例を示す。図13に、インデックス用リレーションテーブルの一例を示す。図14に、アドレス帳リレーションテーブルの一例を示す。
コンテンツテーブルは、コンテンツID、パス、種別、取得日時、ページ数、及び登録フラグの項目を有している。パスの項目に、取得したコンテンツファイルの記憶場所が記述されている。
コンテンツIDの項目に、サーバ40が生成したコンテンツIDが記述されている。サーバ40は、取得したコンテンツをコンテンツテーブルに登録する際に、生成したコンテンツIDを関連付けて登録する。
種別の項目に、コンテンツの取得経路が記述されている。種別はコードで表される。夫々の種別コードと取得経路の対応は、データ形式テーブルに定義されている。例えば種別コード「T001」は、ファクシミリ受信によって取得されることを表している。図10に示すように、コンテンツIDが「D001」のコンテンツには種別コード「T001」が設定されている。即ち、コンテンツID「D001」で識別されるコンテンツは、ファクシミリ受信によって取得されたコンテンツであることが示されている。
取得日時の項目に、コンテンツを取得した日時が記述されている。ページ数の項目に、コンテンツのページ数が記述されている。
登録フラグの項目に、コンテンツの検索キーワードが登録済みか否かを識別するフラグが設定されている。フラグ「Flag_A」は、検索キーワードが登録されていないことを表す。フラグ「Flag_B」は、検索キーワードが登録されていることを表している。即ち、「Flag_A」は、登録されているコンテンツが仮登録であることを示す。コンテンツテーブルから「Flag_A」が設定されているコンテンツを抽出することによって、未登録コンテンツがリストアップされる。
【0032】
キーワードテーブルには、過去に生成されたキーワードが登録されている。各キーワードにはそのキーワードを識別するキーワード候補IDが付されている。複数のコンテンツの夫々から、同一のキーワード候補が生成される場合がある。キーワードテーブルの参照
数の項目には、各キーワードに関連付けられているコンテンツの数が記述されている。
インデックス用リレーションテーブルには、コンテンツとキーワードの関連付けが記述されている。例えば、コンテンツID「D001」で識別されるコンテンツと、キーワードID「M001」で識別されるキーワードが関連付けられている。参照属性は、そのコンテンツIDのコンテンツに対してキーワードが本登録なのか仮登録なのかを示すフラグである。フラグ「Flag_A」は、そのコンテンツIDのコンテンツに対してそのキーワードが検索キーワードとして本登録されていない仮登録、即ち候補状態であることを表す。フラグ「Flag_B」は、そのキーワードが検索キーワードとして登録されていることを表す。例えば、コンテンツID「D001」とキーワードID「M001」の欄には、「Flag_A」が設定されている。この「Flag_A」は、キーワードID「M001」のキーワードがコンテンツID「D001」のコンテンツのキーワードであることを示している。同様に、図13のテーブルは、キーワードID「M003」のキーワードが、コンテンツID「D002」のコンテンツの検索キーワードであることを示している。
アドレス帳リレーションテーブルは、いわゆるアドレスデータ(名前、電話番号、ファクシミリ番号、会社名、住所)にID(アドレスID)を関連付けている。
【0033】
次に、MFD10のディスプレイ24の表示例を示す。図15は、ステップM202で受信した未登録リストの表示例である。ステップM202に続いて、検索キーワードが登録されていないコンテンツ(未登録リストのコンテンツ)のコンテンツ情報と取得日時と取得経路(種別)が表示される。
図15に表示されているリストの中からいずれかのコンテンツをユーザが指定すると、指定されたコンテンツに関連付けられているキーワード候補が表示される。図16に、キーワード候補のリストの表示例である。ユーザが、表示されているキーワード候補の中からいずれかのキーワード候補を指定すると、指定されたキーワード候補が検索キーワードとして登録される。なお、図16において、各キーワード候補の左に記されている矩形はチェックボックスを表している。ユーザは、複数のチェックボックスにマークすることによって、複数のキーワード候補を同時に指定することができる。
図17は、検索画面の表示例である。ユーザが検索属性の中から「キーワード」を指定すると、過去に登録された検索キーワードが表示される。表示された検索キーワードの中からユーザが所望の検索キーワードを指定すると、指定された検索キーワードに関連付けられたコンテンツが抽出され、その一覧が表示される。なお、図17において、各検索キーワードの左に記されている矩形もチェックボックスを表している。ユーザは、複数のチェックボックスにマークすることによって、複数の検索キーワードを同時に指定することができる。
図18に、抽出されたコンテンツの一覧の表示例を示す。ユーザが一覧の中から所望のコンテンツを指定すると、そのコンテンツの内容が表示される。
図15から図18に示したように、ディスプレイ24の右側には、テンキーが配置されている。このテンキーは、コンソール22の一部である。
【0034】
上記で説明した処理の留意点を以下に述べる。
図3のデバイス側登録処理のステップM109において、ユーザから「中止」の指示を受けた場合、それまで処理していたコンテンツIDとキーワード候補(即ち、「仮登録コンテンツ」)は、MFD10から削除され、サーバ40内で仮登録状態のまま記憶される。仮登録状態のコンテンツは、後に、MFD10から「仮登録リスト要求」に対する仮登録コンテンツの抽出処理(図8のステップS201)の対象となる。あるいは、仮登録のコンテンツIDは、MFD10内に記憶されてもよい。この場合、MFD10は、図7のステップM201、M202の処理を行うことなく、仮登録コンテンツのリストを表示することができる。
【0035】
3.検索処理
次に、検索データベースに登録されたコンテンツを検索する処理を説明する。
(データ管理システム100全体の処理の流れ)
図19に、コンテンツ検索のシステム全体のフローを示す。
ユーザがコンソール22を操作してMFD10に検索開始の指示を入力する。MFD10は、ユーザの指示に応答してデバイス側検索処理を実行する。デバイス側検索処理から「検索キーワードリスト要求」が送信されると、サーバ40はサーバ側検索処理を開始する。サーバ40は、「検索キーワードリスト要求」に応答して、検索キーワードのリストを送信する。デバイス側検索処理は、受信した検索キーワードのリストを表示する。ユーザは、表示された検索キーワードの中から、所望の検索キーワードを指定する。ユーザは、複数の検索キーワードを指定してもよい。指定された検索キーワードがMFD10からサーバ40へ送信される。サーバ40では、指定された検索キーワードに一致するコンテンツ(検索キーワードを含むコンテンツ)を検索データベースから抽出する。複数のコンテンツが抽出される場合もある。サーバ40は、抽出されたコンテンツのリスト(一覧)をMFD10へ送信する。以上の処理によって、MFD10は検索結果(検索キーワードを含むコンテンツ)を表示する。
ユーザが表示されたコンテンツの一覧の中から所望のコンテンツを指定すると、MFD10は、そのコンテンツのコンテンツIDをサーバ40へ送信する(不図示)。サーバ40は、コンテンツIDを受信すると、コンテンツ出力処理を開始する。コンテンツ出力処理は、サーバ側検索モジュールのサブモジュールである。
サーバ40は、コンテンツIDによって識別されるコンテンツの情報を送信する(不図示)。ユーザがダウンロードを希望する場合、MFD10は指定されたコンテンツの「ダウンロード要求」をサーバ40へ送信する。サーバ40は、指定されたコンテンツを検索データベースから抽出してMFD10へ送信する。
【0036】
(デバイス側検索処理)
図20に、デバイス側検索処理のフローチャートを示す。
MFD10は、ユーザから検索開始処理の指示を受けると、「検索キーワードリスト要求」をサーバ40へ送信する(M301)。サーバ40は、「検索キーワードリスト要求」に応答して、検索データベースの中から登録されている検索キーワードを抽出してMFD10へ送信する。MFD10は、サーバ40から検索キーワードのリストを受信する(M302)。MFD10は、受信した検索キーワードのリストを表示する(M303)。検索キーワードの表示例が、前述した図17である。
MFD10は、ユーザによる検索キーワードの指定を待つ(M304)。ユーザは、表示された検索キーワードのリストの中から、所望のコンテンツに含まれていると想定される検索キーワードを指定する。MFD10は、指定された検索キーワードをサーバ40へ送信する(M305)。サーバ40は、指定された検索キーワードを含むコンテンツを検索データベースから抽出し、抽出したコンテンツを送信する。MFD10は、サーバ40が抽出したコンテンツのリストを表示する(M306)。ユーザがコンテンツの印刷を希望する場合(M307:YES)、MFD10は、印刷データ要求とともにコンテンツのコンテンツIDをサーバ40に送信する(M310)。サーバ40は、印刷データ要求に応答して、コンテンツIDによって特定されるコンテンツを送信する。MFD10は、コンテンツを受信し(M311)、受信したコンテンツを印刷する(M312)。
なお、ユーザは、ステップM306で表示されたコンテンツに、新たな検索用キーワードを追加することもできる(M309)。キーワード追加処理については後述する。
【0037】
(サーバ側検索処理)
図21に、サーバ側検索処理のフローチャートを示す。
サーバ40は、MFD10から「検索キーワードリスト要求」を受信する(S301)。サーバ40は次に、インデックス用リレーションテーブルのコピーを作成する(S302)。コピーしたテーブルを「tmp_table」と称する。インデックス用リレーションテー
ブルや、以下に登場するコンテンツテーブル等は、図10から図14を参照して先に説明したとおり、検索データベースを構成するテーブル群である。
サーバ40は、コピーしたテーブルから、ステップS301で受信した検索キーワードに関連付けられていないコンテンツ(受信した検索キーワードを含まないコンテンツ)のレコードを削除する(S304)。ただし、受信した検索キーワードを参照しているコンテンツIDを含むレコードは全て残す。図13を例に説明すると、受信した検索キーワードがM001で示されるキーワードであるとき、それを参照しているレコードAと、レコードAと同じコンテンツ(コンテンツID「D001」によって特定されるコンテンツ)を含むコンテンツを含むレコードBを残す。サーバ40は、ステップS301で受信した全ての検索キーワードについて、ステップS304の処理を繰り返す(ステップS305:NO)。これにより、指定された複数のキーワードの論理積による抽出が行われたことになる。論理積による抽出も、キーワードに一致したコンテンツに対するテーブル内での処理を変更することで対応可能である。全ての検索キーワードについてステップS304の処理を実行した後(ステップS305:YES)、サーバ40は、ステップ304の処理後のテーブルを正規化する(ステップS306)。ここでいう「正規化」とは、テーブルに残ったコンテンツIDから重複するコンテンツIDを削除することを意味する。
サーバ40は、残ったコンテンツIDのリスト(コンテンツリスト)を作成する(S307)。作成されたコンテンツリストに含まれているコンテンツIDは、ステップS301で受信した検索キーワードに関連付けられたコンテンツ(受信した検索キーワードを含むコンテンツ)のコンテンツIDのリストとなる。最後にサーバ40は、作成したコンテンツリストをMFD10へ送信する(S308)。この際、各コンテンツのメタデータを同時に送信してもよい。
【0038】
(コンテンツ出力処理)
図22に、コンテンツ出力処理のフローチャートを示す。
MFD10から、ユーザが出力を所望するコンテンツのコンテンツIDが送信される(図20のステップM310)。サーバ40は、そのコンテンツIDを受信する(S321)。サーバ40は、受信したコンテンツIDによって識別されるコンテンツを検索データベースから抽出してMFD10へ送信する(S322)。こうして、ユーザが所望するコンテンツを抽出することができる。
【0039】
4.キーワード追加処理
図19に示したフローにおいて、MFD10が検索結果の一覧を表示した後に、ユーザは、所望するコンテンツに検索キーワードを追加することができる。図23に、キーワードを追加する際のシステム全体のフローを示す。ユーザがキーワードの追加を指示すると、MFD10は、キーワード追加処理を実行する。その際ユーザは、キーワードの追加を希望するコンテンツのコンテンツIDを指定する。MFD10は、指定されたコンテンツIDをサーバ40へ送信する。サーバ40は、追加キーワードリストアップ処理を実行し、指定されたコンテンツIDのコンテンツに関連付けられているキーワード候補をリストアップする。サーバ40は、リストアップしたキーワード候補をMFD10へ送信する。MFD10は、受信したキーワード候補を表示する。ユーザは、表示されたキーワード候補の中から、新たに追加するキーワードを指定する。指定されたキーワードはサーバ40に送られて検索データベースに登録される。指定されたキーワードを検索データベースに登録するサーバ側本登録処理は、図5で説明した。
【0040】
図24に、MFD10が実行するキーワード追加処理のフローチャートを示す。
MFD10は、ユーザからキーワード追加の指示を受けると、「候補要求」をサーバへ送信する(M331)。サーバ40は、「候補要求」に応答して、キーワード候補をリストアップして送信する。MFD10は、サーバ40がリストアップしたキーワード候補を受信する(M332)。MFD10は、受信したキーワード候補を表示し(M333)、
ユーザの指示を待つ(M334)。ユーザは、表示されたキーワード候補の中から、追加したいキーワード候補を指定する。MFD10は、ユーザによって指定されたキーワード候補をサーバ40へ送信する(M335)。サーバ40は、指定されたキーワード候補を検索データベースに追加する。
【0041】
(追加キーワードリストアップ処理)
図25に、サーバ40が実行する追加キーワードリストアップ処理のフローチャートを示す。
サーバ40は、「候補要求」を受信すると、インデックス用リレーションテーブルのコピーを作成する(S351)。サーバ40は、候補要求の対象となるコンテンツのコンテンツIDと異なるコンテンツIDのコンテンツのレコードを、コピーしたテーブルから削除する(S352)。次いでサーバ40は、キーワードテーブルを参照して、テーブルに残ったコンテンツに関連付けられているキーワード候補をリストアップする(S353)。サーバ40は、リストアップしたキーワード候補をMFD10へ送信する(S354)。
【0042】
追加キーワードを抽出する際、検索データベースには、「Flag_A」が設定されたキーワード候補と、「Flag_B」が設定されたキーワード候補が混在している。すなわち、過去にキーワード候補として生成されたが検索キーワードとして登録されていないキーワードと、検索キーワードとして登録されているキーワードが混在する。追加キーワードのリストアップ処理では、検索キーワードとして登録されているキーワードと登録されていないキーワードの双方が抽出される。これにより、多くのキーワード候補をユーザに提示することができる。
他方、前述したように、検索の際には検索キーワードのみがユーザに提示され、キーワード候補は提示されない。検索の際には、ユーザによって指定される可能性が高い検索キーワードのみを提示する。ユーザは、所望のコンテンツを検索するのに好適な検索キーワードを、表示されたキーワードの中から容易に見つけ出すことができる。
【0043】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、データ管理システムのブロック図である。
【図2】図2は、システム全体のキーワード登録処理の流れを示す。
【図3】図3は、デバイス側登録処理のフローチャートを示す。
【図4】図4は、仮登録処理のフローチャートを示す。
【図5】図5は、サーバ側本登録処理のフローチャートを示す。
【図6】図6は、コンテンツを自動取得する場合のシステム処理のフローを示す。
【図7】図7は、デバイス側本登録処理のフローチャートを示す。
【図8】図8は、仮登録コンテンツのリストアップ処理のフローチャートを示す。
【図9】図9は、キーワード候補のリストアップ処理のフローチャートを示す。
【図10】図10は、コンテンツテーブルの一例を示す。
【図11】図11は、データ形式テーブルの一例を示す。
【図12】図12は、キーワードテーブルの一例を示す。
【図13】図13は、インデックス用リレーションテーブルの一例を示す。
【図14】図14は、アドレス帳リレーションテーブルの一例を示す。
【図15】図15は、MFDの表示例を示す(1)。
【図16】図16は、MFDの表示例を示す(2)。
【図17】図17は、MFDの表示例を示す(3)。
【図18】図18は、MFDの表示例を示す(4)。
【図19】図19は、コンテンツ検索のシステム全体のフローを示す。
【図20】図20は、デバイス側検索処理のフローチャートを示す。
【図21】図21は、サーバ側検索処理のフローチャートを示す。
【図22】図22は、コンテンツ出力処理のフローチャートを示す。
【図23】図23は、キーワードを追加する際のシステム全体の流れを示す。
【図24】図24は、キーワード追加処理のフローチャートを示す。
【図25】図25は、追加キーワードリストアップ処理のフローチャートを示す。
【符号の説明】
【0045】
10:MFD(コンテンツ取得装置)
12:CPU
14:ストレージ
16:デバイス側登録モジュール
18:デバイス側検索モジュール
22:コンソール
24:ディスプレイ
40:サーバ(管理装置)
42:CPU
44:ストレージ
46:サーバ側登録モジュール
48:サーバ側検索モジュール
50:検索データベース
52:ネットワーク
100:データ管理システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを取得するコンテンツ取得装置と、コンテンツ取得装置と通信可能に接続され、前記コンテンツを管理する管理装置と、を含むコンテンツ管理システムであり、
コンテンツ取得装置と管理装置はそれぞれ、前記コンテンツに関連する検索キーワードを協働して登録する登録手段を備えており、コンテンツ取得装置側登録手段は、以下の処理、即ち、
(1)前記コンテンツを前記管理装置へ送信し、
(2)前記コンテンツを識別するためのコンテンツIDと、前記コンテンツに関連付けられるキーワード候補を管理装置から受信し、
(3)前記キーワード候補を表示し、
(4)前記キーワード候補の中から指定されたキーワード候補と、前記コンテンツIDと、を関連付けて管理装置へ送信する、処理を実行し、
管理装置側登録手段は、
(a)前記コンテンツをコンテンツ取得装置から受信し、
(b)前記コンテンツに基づいてキーワード候補を生成し、
(c)前記コンテンツと生成されたキーワード候補を関連付けるとともに、前記コンテンツを識別するためのコンテンツIDを生成し、
(d)前記コンテンツIDと生成されたキーワード候補をコンテンツ取得装置へ送信し、(e)指定されたキーワード候補とコンテンツIDをコンテンツ取得装置から受信し、
(f)指定されたキーワード候補を、(e)の処理で受信したコンテンツIDによって識別されるコンテンツに関連付けて、検索キーワードとして検索データベースに登録する、処理を実行することを特徴とするコンテンツ管理システム。
【請求項2】
管理装置側登録手段は、前記(d)の処理において、
コンテンツ取得装置がユーザ操作に応答して前記コンテンツを取得した場合は、コンテンツIDとキーワード候補を同時に送信し、
コンテンツ取得装置が自動的に前記コンテンツを取得した場合は、キーワード候補に先立ってコンテンツIDを送信し、コンテンツ取得装置からの要求に応答して、指定されたコンテンツIDによって特定されるコンテンツのキーワード候補を送信することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ管理システム。
【請求項3】
コンテンツ取得装置側登録手段は、前記(3)の処理において、ユーザの操作に応答して、前記キーワード候補を表示することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ管理システム。
【請求項4】
コンテンツ取得装置側登録手段は、前記(3)の処理に先立って、
既に取得したコンテンツのうち検索データベースに登録されていないコンテンツのコンテンツID一覧を表示する処理を実行し、
前記(3)の処理において、表示されたコンテンツID一覧の中から指定されたコンテンツIDによって特定されるコンテンツのキーワード候補を表示することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ管理システム。
【請求項5】
コンテンツ取得装置と管理装置は夫々、検索データベースの中からコンテンツを検索するための検索手段を備えており、
コンテンツ取得装置側検索手段は、以下の処理、即ち、
(5)既に登録されたコンテンツを検索するための検索キーワードを管理装置へ要求し、(6)検索キーワードを管理装置から受信し、
(7)受信された検索キーワードの中から指定された検索キーワードを管理装置へ送信し、
(8)指定された検索キーワードに関連付けられているコンテンツを管理装置から受信し、
(9)受信したコンテンツを表示する、処理を実行し、
管理装置側検索手段は、以下の処理、即ち、
(g)検索キーワードの要求に応答して、検索データベースに登録されている検索キーワードをコンテンツ取得装置へ送信し、
(h)指定された検索キーワードに関連付けられているコンテンツを検索データベースから抽出し、
(i)抽出したコンテンツをコンテンツ取得装置へ送信する、
処理を実行することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のコンテンツ管理システム。
【請求項6】
コンテンツ取得装置が取得したコンテンツを、コンテンツ取得装置と通信可能に接続されている管理装置で管理する方法であり、
コンテンツ取得装置が取得したコンテンツを管理装置へ送信する第1送信ステップ;
管理装置が、前記コンテンツを受信する第1受信ステップ;
管理装置が、受信されたコンテンツに基づいてキーワード候補を生成する候補生成ステップ;
管理装置が、受信されたコンテンツと生成されたキーワード候補を関連付けるとともに受信されたコンテンツを識別するためのコンテンツIDを生成するID生成ステップ;
管理装置が、前記コンテンツIDと生成されたキーワード候補をコンテンツ取得装置へ送信する第2送信ステップ;
コンテンツ取得装置が、前記コンテンツIDと前記キーワード候補を受信する第2受信ステップ;
コンテンツ取得装置が、表示されたキーワード候補の中から指定されたキーワード候補と、前記コンテンツIDとを関連付けて管理装置へ送信する第3送信ステップ;
管理装置が、指定されたキーワード候補と前記コンテンツIDを受信する第3受信ステップ;
管理装置が、指定されたキーワード候補を、第3受信ステップで受信したコンテンツIDによって識別されるコンテンツに関連付けて、検索キーワードとして検索データベースに登録する登録ステップ;
を含むことを特徴とするコンテンツ管理方法。
【請求項7】
登録ステップの後に実行されるステップであり、
コンテンツ取得装置が、既に登録されたコンテンツを検索するための検索キーワードを管理装置へ要求するキーワード要求ステップ;
管理装置が、検索キーワードの要求に応答して、検索データベースに登録されているキーワードをコンテンツ取得装置へ送信する第4送信ステップ;
コンテンツ取得装置が、検索キーワードを管理装置から受信する第4受信ステップ;
コンテンツ取得装置が、第4受信ステップで受信した検索キーワードの中から指定された検索キーワードを管理装置へ送信する第5送信ステップ;
管理装置が、指定された検索キーワードに関連付けられているコンテンツを検索データベースから抽出する抽出ステップ;
管理装置が、抽出されたコンテンツをコンテンツ取得装置へ送信する第6送信ステップ;
コンテンツ取得装置が、指定された検索キーワードに関連付けられているコンテンツを管理装置から受信する第5受信ステップ;
コンテンツ取得装置が、第5受信ステップで受信されたコンテンツを表示する表示ステップ、
を含むことを特徴とする請求項6に記載のコンテンツ管理方法。
【請求項1】
コンテンツを取得するコンテンツ取得装置と、コンテンツ取得装置と通信可能に接続され、前記コンテンツを管理する管理装置と、を含むコンテンツ管理システムであり、
コンテンツ取得装置と管理装置はそれぞれ、前記コンテンツに関連する検索キーワードを協働して登録する登録手段を備えており、コンテンツ取得装置側登録手段は、以下の処理、即ち、
(1)前記コンテンツを前記管理装置へ送信し、
(2)前記コンテンツを識別するためのコンテンツIDと、前記コンテンツに関連付けられるキーワード候補を管理装置から受信し、
(3)前記キーワード候補を表示し、
(4)前記キーワード候補の中から指定されたキーワード候補と、前記コンテンツIDと、を関連付けて管理装置へ送信する、処理を実行し、
管理装置側登録手段は、
(a)前記コンテンツをコンテンツ取得装置から受信し、
(b)前記コンテンツに基づいてキーワード候補を生成し、
(c)前記コンテンツと生成されたキーワード候補を関連付けるとともに、前記コンテンツを識別するためのコンテンツIDを生成し、
(d)前記コンテンツIDと生成されたキーワード候補をコンテンツ取得装置へ送信し、(e)指定されたキーワード候補とコンテンツIDをコンテンツ取得装置から受信し、
(f)指定されたキーワード候補を、(e)の処理で受信したコンテンツIDによって識別されるコンテンツに関連付けて、検索キーワードとして検索データベースに登録する、処理を実行することを特徴とするコンテンツ管理システム。
【請求項2】
管理装置側登録手段は、前記(d)の処理において、
コンテンツ取得装置がユーザ操作に応答して前記コンテンツを取得した場合は、コンテンツIDとキーワード候補を同時に送信し、
コンテンツ取得装置が自動的に前記コンテンツを取得した場合は、キーワード候補に先立ってコンテンツIDを送信し、コンテンツ取得装置からの要求に応答して、指定されたコンテンツIDによって特定されるコンテンツのキーワード候補を送信することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ管理システム。
【請求項3】
コンテンツ取得装置側登録手段は、前記(3)の処理において、ユーザの操作に応答して、前記キーワード候補を表示することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ管理システム。
【請求項4】
コンテンツ取得装置側登録手段は、前記(3)の処理に先立って、
既に取得したコンテンツのうち検索データベースに登録されていないコンテンツのコンテンツID一覧を表示する処理を実行し、
前記(3)の処理において、表示されたコンテンツID一覧の中から指定されたコンテンツIDによって特定されるコンテンツのキーワード候補を表示することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ管理システム。
【請求項5】
コンテンツ取得装置と管理装置は夫々、検索データベースの中からコンテンツを検索するための検索手段を備えており、
コンテンツ取得装置側検索手段は、以下の処理、即ち、
(5)既に登録されたコンテンツを検索するための検索キーワードを管理装置へ要求し、(6)検索キーワードを管理装置から受信し、
(7)受信された検索キーワードの中から指定された検索キーワードを管理装置へ送信し、
(8)指定された検索キーワードに関連付けられているコンテンツを管理装置から受信し、
(9)受信したコンテンツを表示する、処理を実行し、
管理装置側検索手段は、以下の処理、即ち、
(g)検索キーワードの要求に応答して、検索データベースに登録されている検索キーワードをコンテンツ取得装置へ送信し、
(h)指定された検索キーワードに関連付けられているコンテンツを検索データベースから抽出し、
(i)抽出したコンテンツをコンテンツ取得装置へ送信する、
処理を実行することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のコンテンツ管理システム。
【請求項6】
コンテンツ取得装置が取得したコンテンツを、コンテンツ取得装置と通信可能に接続されている管理装置で管理する方法であり、
コンテンツ取得装置が取得したコンテンツを管理装置へ送信する第1送信ステップ;
管理装置が、前記コンテンツを受信する第1受信ステップ;
管理装置が、受信されたコンテンツに基づいてキーワード候補を生成する候補生成ステップ;
管理装置が、受信されたコンテンツと生成されたキーワード候補を関連付けるとともに受信されたコンテンツを識別するためのコンテンツIDを生成するID生成ステップ;
管理装置が、前記コンテンツIDと生成されたキーワード候補をコンテンツ取得装置へ送信する第2送信ステップ;
コンテンツ取得装置が、前記コンテンツIDと前記キーワード候補を受信する第2受信ステップ;
コンテンツ取得装置が、表示されたキーワード候補の中から指定されたキーワード候補と、前記コンテンツIDとを関連付けて管理装置へ送信する第3送信ステップ;
管理装置が、指定されたキーワード候補と前記コンテンツIDを受信する第3受信ステップ;
管理装置が、指定されたキーワード候補を、第3受信ステップで受信したコンテンツIDによって識別されるコンテンツに関連付けて、検索キーワードとして検索データベースに登録する登録ステップ;
を含むことを特徴とするコンテンツ管理方法。
【請求項7】
登録ステップの後に実行されるステップであり、
コンテンツ取得装置が、既に登録されたコンテンツを検索するための検索キーワードを管理装置へ要求するキーワード要求ステップ;
管理装置が、検索キーワードの要求に応答して、検索データベースに登録されているキーワードをコンテンツ取得装置へ送信する第4送信ステップ;
コンテンツ取得装置が、検索キーワードを管理装置から受信する第4受信ステップ;
コンテンツ取得装置が、第4受信ステップで受信した検索キーワードの中から指定された検索キーワードを管理装置へ送信する第5送信ステップ;
管理装置が、指定された検索キーワードに関連付けられているコンテンツを検索データベースから抽出する抽出ステップ;
管理装置が、抽出されたコンテンツをコンテンツ取得装置へ送信する第6送信ステップ;
コンテンツ取得装置が、指定された検索キーワードに関連付けられているコンテンツを管理装置から受信する第5受信ステップ;
コンテンツ取得装置が、第5受信ステップで受信されたコンテンツを表示する表示ステップ、
を含むことを特徴とする請求項6に記載のコンテンツ管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2012−53892(P2012−53892A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230385(P2011−230385)
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【分割の表示】特願2008−83131(P2008−83131)の分割
【原出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【分割の表示】特願2008−83131(P2008−83131)の分割
【原出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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