説明

コンテンツ管理装置、コンテンツ管理方法、コンテンツ管理プログラム、撮像装置およびコンテンツ管理システム

【課題】メタ情報により複数のコンテンツを関連づけてコンテンツの共有を管理することができるコンテンツ管理装置を提供する。
【解決手段】ネットワークを介して接続されたクライアントPC130または撮像装置140が送信したコンテンツを受信する受信部103と、前記受信部103が受信した前記コンテンツから前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報を取得するメタ情報取得部104と、前記受信部103が受信した前記コンテンツと、前記メタ情報取得部104が取得した前記メタ情報とを対応付けて記憶するコンテンツ記憶部111と、前記コンテンツ記憶部111から、前記メタ情報を検索キーとして前記コンテンツを検索する検索部105と、前記検索部105が検索した前記コンテンツを前記クライアント装置に配信する配信部106と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影したコンテンツの共有を行うコンテンツ管理システム、および当該システムに使用するコンテンツ管理装置、コンテンツ管理方法、コンテンツ管理プログラム、および撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルデバイスやネットワークの普及により、遠足や旅行などのイベントにおいて撮影されたコンテンツが、ネットワーク上で容易に共有できるようになった。一般に、このようなネットワーク上におけるコンテンツの共有時には、ユーザID・パスワードなどによって認証された利用者のみにアクセス許可を与えるといったアクセス制限がかけられる。
【0003】
例えば、特許文献1においては、特定のコンテンツの制作作業に従事する者にユーザID・パスワードを付与してアクセス許可を与え、アクセス許可が与えられた利用者のみが当該特定のコンテンツを共有し、その制作作業に関与できる技術が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−229282号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような方法では、一旦ユーザID・パスワードにより認証されれば、利用者に直接関連のないコンテンツであっても共有することができる場合があるという問題があった。例えば、ある旅行会社のコンテンツ共有システムにおいて、1つのユーザID・パスワードの認証のみで当該システム全体へのアクセス許可を判断する場合、認証された利用者が参加していない旅行ツアーにおいて撮影されたコンテンツであっても、当該利用者が閲覧しうるという問題があった。
【0006】
これを防止するため、コンテンツを撮影した利用者が知っている他の利用者のみにアクセス許可を与えるなどの方法によりアクセス制限を厳格にすると、共有させたくない利用者によって閲覧される恐れはなくなるが、同じイベントに参加した面識の無い利用者とコンテンツを共有することができなくなるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザID・パスワードなどによるアクセス制限によってコンテンツの共有を管理するだけでなく、コンテンツに関連する情報であるメタ情報により複数のコンテンツを関連づけてコンテンツの共有を管理することができるコンテンツ管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、コンテンツ管理装置において、ネットワークを介して接続されたクライアント装置または撮像装置が送信したコンテンツを受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記コンテンツから前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報を取得するメタ情報取得手段と、前記受信手段が受信した前記コンテンツと、前記メタ情報取得手段が取得した前記メタ情報とを対応付けて記憶するコンテンツ記憶手段と、前記コンテンツ記憶手段から、前記メタ情報を検索キーとして前記コンテンツを検索する検索手段と、前記検索手段が検索した前記コンテンツを前記クライアント装置に配信する配信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載のコンテンツ管理装置において、前記メタ情報取得手段は、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報を前記メタ情報として取得することを特徴とする。
【0010】
また、請求項3にかかる発明は、請求項1に記載のコンテンツ管理装置において、前記メタ情報取得手段は、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報と、前記コンテンツを撮影した方向とを前記メタ情報として取得することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4にかかる発明は、請求項1に記載のコンテンツ管理装置において、前記メタ情報取得手段は、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報と、前記コンテンツを撮影した方向と、前記コンテンツを撮影した地点から撮影対象までの距離とを前記メタ情報として取得することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5にかかる発明は、請求項2〜4のいずれか1つに記載のコンテンツ管理装置において、前記メタ情報取得手段は、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報として、前記コンテンツを撮影した地点の緯度および経度を取得することを特徴とする。
【0013】
また、請求項6にかかる発明は、請求項1〜5のいずれか1つに記載のコンテンツ管理装置において、前記コンテンツは撮像画像であることを特徴とする。
【0014】
また、請求項7にかかる発明は、請求項2〜6のいずれか1つに記載のコンテンツ管理装置において、位置情報を記憶する位置情報記憶手段と、前記位置情報記憶手段に記憶された位置情報と、前記メタ情報取得手段が取得した前記メタ情報とに基づき、前記コンテンツの撮影対象が存在する領域を特定する領域特定手段と、をさらに備え、前記コンテンツ記憶手段は、前記領域特定手段が特定した前記コンテンツの撮影対象が存在する領域を前記メタ情報として前記コンテンツと対応付けて記憶することを特徴とする。
【0015】
また、請求項8にかかる発明は、請求項7に記載のコンテンツ管理装置において、前記位置情報記憶手段は、緯度および経度と、当該緯度および経度が含まれる領域の名称とを対応付けた位置情報を記憶することを特徴とする。
【0016】
また、請求項9にかかる発明は、請求項7または8に記載のコンテンツ管理装置において、前記受信手段は、前記位置情報記憶手段に記憶する位置情報を受信し、前記位置情報記憶手段は、前記受信手段が受信した位置情報を記憶することを特徴とする。
【0017】
また、請求項10にかかる発明は、請求項1〜9のいずれか1つに記載のコンテンツ管理装置において、前記メタ情報取得手段が取得した前記メタ情報の改ざんの有無を検証するメタ情報検証手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0018】
また、請求項11にかかる発明は、コンテンツ管理装置とネットワークを介して接続され、コンテンツの撮影を行う撮像装置において、前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報として、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報を、撮影した前記コンテンツと対応付けて保存するコンテンツ保存手段と、前記コンテンツ保存手段が保存した前記コンテンツを前記コンテンツ管理装置または前記クライアント装置に送信する送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
また、請求項12にかかる発明は、請求項11に記載の撮像装置において、前記コンテンツ保存手段は、前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報として、前記コンテンツを撮影した地点の緯度および経度を、撮影した前記コンテンツと対応付けて保存することを特徴とする。
【0020】
また、請求項13にかかる発明は、請求項11に記載の撮像装置において、前記コンテンツ保存手段は、前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報として、前記コンテンツを撮影した地点の緯度および経度と、撮影した方向とを、撮影した前記コンテンツと対応付けて保存することを特徴とする。
【0021】
また、請求項14にかかる発明は、請求項11に記載の撮像装置において、前記コンテンツ保存手段は、前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報として、前記コンテンツを撮影した地点の緯度および経度と、撮影した方向と、撮影した地点から撮影対象までの距離とを、撮影した前記コンテンツと対応付けて保存することを特徴とする。
【0022】
また、請求項15にかかる発明は、請求項11〜14のいずれか1つに記載の撮像装置において、前記コンテンツ保存手段は、前記メタ情報の改ざんの有無を検証する情報を付加して撮影した前記コンテンツを保存することを特徴とする。
【0023】
また、請求項16にかかる発明は、請求項15に記載の撮像装置において、前記コンテンツ保存手段は、前記メタ情報の改ざんの有無を検証する情報として、電子透かし情報を付加して撮影した前記コンテンツを保存することを特徴とする。
【0024】
また、請求項17にかかる発明は、コンテンツの撮影を行う撮像装置と、前記撮像装置が撮影した前記コンテンツの送受信を行うクライアント装置と、前記クライアント装置とネットワークを介して接続され、前記クライアント装置から送信された前記コンテンツを管理するコンテンツ管理装置とからなるコンテンツ管理システムにおいて、前記撮像装置は、前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報として、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報を、撮影した前記コンテンツと対応付けて保存するコンテンツ保存手段と、前記コンテンツ保存手段が保存した前記コンテンツを前記コンテンツ管理装置または前記クライアント装置に送信する送信手段と、を備え、前記コンテンツ管理装置は、前記撮像装置または前記クライアント装置が送信したコンテンツを受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記コンテンツから、前記メタ情報を取得するメタ情報取得手段と、前記受信手段が受信した前記コンテンツと、前記メタ情報取得手段が取得した前記メタ情報とを対応付けて記憶するコンテンツ記憶手段と、前記コンテンツ記憶手段から、前記メタ情報を検索キーとして前記コンテンツを検索する検索手段と、前記検索手段が検索した前記コンテンツを前記クライアント装置に配信する配信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0025】
また、請求項18にかかる発明は、コンテンツ管理方法において、ネットワークを介して接続されたクライアント装置または撮像装置が送信したコンテンツを受信する受信ステップと、前記受信ステップが受信した前記コンテンツから前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報を取得するメタ情報取得ステップと、前記受信ステップが受信した前記コンテンツと、前記メタ情報取得ステップが取得した前記メタ情報とを対応付けて記憶するコンテンツ記憶手段から、前記メタ情報を検索キーとして前記コンテンツを検索する検索ステップと、前記検索ステップが検索した前記コンテンツを前記クライアント装置に配信する配信ステップと、を備えたことを特徴とする。
【0026】
また、請求項19にかかる発明は、請求項18に記載のコンテンツ管理方法において、前記メタ情報取得ステップは、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報を前記メタ情報として取得することを特徴とする。
【0027】
また、請求項20にかかる発明は、請求項18に記載のコンテンツ管理方法において、前記メタ情報取得ステップは、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報と、前記コンテンツを撮影した方向とを前記メタ情報として取得することを特徴とする。
【0028】
また、請求項21にかかる発明は、請求項18に記載のコンテンツ管理方法において、前記メタ情報取得ステップは、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報と、前記コンテンツを撮影した方向と、前記コンテンツを撮影した地点から撮影対象までの距離とを前記メタ情報として取得することを特徴とする。
【0029】
また、請求項22にかかる発明は、請求項19〜21のいずれか1つに記載のコンテンツ管理方法において、前記メタ情報取得ステップは、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報として、前記コンテンツを撮影した地点の緯度および経度を取得することを特徴とする。
【0030】
また、請求項23にかかる発明は、請求項18〜22のいずれか1つに記載のコンテンツ管理方法において、前記コンテンツは撮像画像であることを特徴とする。
【0031】
また、請求項24にかかる発明は、請求項19〜23のいずれか1つに記載のコンテンツ管理方法において、記憶手段に記憶された位置情報と、前記メタ情報取得ステップが取得した前記メタ情報とに基づき、前記コンテンツの撮影対象が存在する領域を特定する領域特定ステップと、をさらに備え、前記コンテンツ記憶手段は、前記領域特定ステップが特定した前記コンテンツの撮影対象が存在する領域を前記メタ情報として前記コンテンツと対応付けて記憶することを特徴とする。
【0032】
また、請求項25にかかる発明は、請求項24に記載のコンテンツ管理方法において、前記領域特定ステップは、緯度および経度と当該緯度および経度が含まれる領域の名称とを対応付けて記憶手段に記憶された位置情報と、前記メタ情報取得ステップが取得した前記メタ情報とに基づき、前記コンテンツの撮影対象が存在する領域を特定することを特徴とする。
【0033】
また、請求項26にかかる発明は、請求項24または25に記載のコンテンツ管理方法において、前記受信ステップは、前記記憶手段に記憶する位置情報を受信し、前記記憶手段は、前記受信ステップが受信した位置情報を記憶することを特徴とする。
【0034】
また、請求項27にかかる発明は、請求項18〜26のいずれか1つに記載のコンテンツ管理方法において、前記メタ情報取得ステップが取得した前記メタ情報の改ざんの有無を検証するメタ情報検証ステップをさらに備えたことを特徴とする。
【0035】
また、請求項28にかかる発明は、請求項18〜27のいずれか1つに記載のコンテンツ管理方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0036】
請求項1にかかる発明によれば、メタ情報が付加されたコンテンツを受信し、メタ情報を検索キーとしてコンテンツの検索、配信を行うことができる。このため、メタ情報により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0037】
また、請求項2にかかる発明によれば、メタ情報としてコンテンツを撮影した地点の位置情報をコンテンツに付加することができる。このため、コンテンツを撮影した地点により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0038】
また、請求項3にかかる発明によれば、メタ情報としてコンテンツを撮影した地点の位置情報と、コンテンツを撮影した方向とをコンテンツに付加することができる。このため、コンテンツを撮影した地点だけでなく、撮影方向により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0039】
また、請求項4にかかる発明によれば、メタ情報としてコンテンツを撮影した地点の位置情報と、コンテンツを撮影した方向と、コンテンツを撮影した地点から撮影対象までの距離とをコンテンツに付加することができる。このため、撮影地点、撮影方向だけでなく、撮影距離により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0040】
また、請求項5にかかる発明によれば、メタ情報としてコンテンツを撮影した地点の緯度および経度をコンテンツに付加することができる。このため、緯度および経度で特定される地点により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0041】
また、請求項6にかかる発明によれば、撮像画像をコンテンツとすることができるため、撮像画像を撮影した地点により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0042】
また、請求項7にかかる発明によれば、位置情報記憶手段に記憶された位置情報とメタ情報から取得した位置情報とから、コンテンツの撮影対象が存在する領域を特定することができる。このため、撮影対象が存在する領域により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0043】
また、請求項8にかかる発明によれば、位置情報記憶手段に、緯度および経度と当該緯度および経度が含まれる領域の名称とを対応付けて記憶された位置情報と、メタ情報から取得した位置情報とから、コンテンツの撮影対象が存在する領域を特定することができ、特定した領域により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0044】
また、請求項9にかかる発明によれば、位置情報を受信し、受信した位置情報を位置情報記憶手段に記憶することができる。このため、位置情報が登録されていない領域で利用者が撮影したコンテンツであっても、利用者が位置情報を送信した後であればコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0045】
また、請求項10にかかる発明によれば、メタ情報の改ざんの有無を検証することができる。このため、メタ情報を書き換えることにより不正にコンテンツを共有しようとする行為を防止することができるという効果を奏する。
【0046】
また、請求項11にかかる発明によれば、コンテンツを撮影した地点の位置情報をメタ情報としてコンテンツと対応付けて保存し、保存したコンテンツを送信することができる。このため、コンテンツを受信したコンテンツ管理装置においてコンテンツのメタ情報を取得することができるという効果を奏する。
【0047】
また、請求項12にかかる発明によれば、コンテンツを撮影した地点の緯度および経度をメタ情報としてコンテンツと対応付けて保存し、保存したコンテンツを送信することができる。このため、コンテンツを受信したコンテンツ管理装置においてコンテンツを撮影した地点の緯度および経度を取得することができるという効果を奏する。
【0048】
また、請求項13にかかる発明によれば、コンテンツを撮影した地点の緯度および経度と、撮影した方向とをメタ情報としてコンテンツと対応付けて保存し、保存したコンテンツを送信することができる。このため、コンテンツを受信したコンテンツ管理装置においてコンテンツを撮影した地点の緯度および経度と、撮影した方向とを取得することができるという効果を奏する。
【0049】
また、請求項14にかかる発明によれば、コンテンツを撮影した地点の緯度および経度と、撮影した方向と、撮影した地点から撮影対象までの距離とをメタ情報としてコンテンツと対応付けて保存し、保存したコンテンツを送信することができる。このため、コンテンツを受信したコンテンツ管理装置においてコンテンツを撮影した地点の緯度および経度と、撮影した方向と、撮影した地点から撮影対象までの距離とを取得することができるという効果を奏する。
【0050】
また、請求項15にかかる発明によれば、メタ情報の改ざんの有無を検証する情報を付加してコンテンツを保存し、保存したコンテンツを送信することができる。このため、コンテンツを受信したコンテンツ管理装置においてメタ情報の改ざんの有無を検証することができるという効果を奏する。
【0051】
また、請求項16にかかる発明によれば、メタ情報の改ざんの有無を検証する電子透かし情報を付加してコンテンツを保存し、保存したコンテンツを送信することができる。このため、コンテンツを受信したコンテンツ管理装置において電子透かしによるメタ情報の改ざんの有無の検証を実行することができるという効果を奏する。
【0052】
また、請求項17にかかる発明によれば、撮像装置でメタ情報を付加して保存したコンテンツを、クライアント装置を介してコンテンツ管理装置に送信し、送信したコンテンツをから取得したメタ情報を検索キーとしてコンテンツの検索、配信を行うコンテンツ管理システムを実現することができる。このため、メタ情報により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0053】
請求項18にかかる発明によれば、メタ情報が付加されたコンテンツを受信し、メタ情報を検索キーとしてコンテンツの検索、配信を行うことができる。このため、メタ情報により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0054】
また、請求項19にかかる発明によれば、メタ情報としてコンテンツを撮影した地点の位置情報をコンテンツに付加することができる。このため、コンテンツを撮影した地点により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0055】
また、請求項20にかかる発明によれば、メタ情報としてコンテンツを撮影した地点の位置情報と、コンテンツを撮影した方向とをコンテンツに付加することができる。このため、コンテンツを撮影した地点だけでなく、撮影方向により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0056】
また、請求項21にかかる発明によれば、メタ情報としてコンテンツを撮影した地点の位置情報と、コンテンツを撮影した方向と、コンテンツを撮影した地点から撮影対象までの距離とをコンテンツに付加することができる。このため、撮影地点、撮影方向だけでなく、撮影距離により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0057】
また、請求項22にかかる発明によれば、メタ情報としてコンテンツを撮影した地点の緯度および経度をコンテンツに付加することができる。このため、緯度および経度で特定される地点により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0058】
また、請求項23にかかる発明によれば、撮像画像をコンテンツとすることができるため、撮像画像を撮影した地点により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0059】
また、請求項24にかかる発明によれば、位置情報記憶手段に記憶された位置情報とメタ情報から取得した位置情報とから、コンテンツの撮影対象が存在する領域を特定することができる。このため、撮影対象が存在する領域により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0060】
また、請求項25にかかる発明によれば、位置情報記憶手段に、緯度および経度と当該緯度および経度が含まれる領域の名称とを対応付けて記憶された位置情報と、メタ情報から取得した位置情報とから、コンテンツの撮影対象が存在する領域を特定することができ、特定した領域により関連付けてコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0061】
また、請求項26にかかる発明によれば、位置情報を受信し、受信した位置情報を位置情報記憶手段に記憶することができる。このため、位置情報が登録されていない領域で利用者が撮影したコンテンツであっても、利用者が位置情報を送信した後であればコンテンツを共有することができるという効果を奏する。
【0062】
また、請求項27にかかる発明によれば、メタ情報の改ざんの有無を検証することができる。このため、メタ情報を書き換えることにより不正にコンテンツを共有しようとする行為を防止することができるという効果を奏する。
【0063】
また、請求項28の発明によれば、請求項18〜27に記載の方法をコンピュータに実行させることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0064】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるコンテンツ管理装置の最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0065】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置は、コンテンツを撮影した地点の位置情報がメタ情報として対応づけられたコンテンツをクライアント装置から受信し、受信したコンテンツからメタ情報を取得してコンテンツと対応づけて記憶するものである。また、記憶したコンテンツを、メタ情報を検索キーとして検索し、クライアント装置に配信するものである。
【0066】
ここで、メタ情報とはコンテンツに関連する情報をいい、例えば、コンテンツの撮影日時、撮影した地点の位置情報、撮像装置のレンズの絞り・シャッタースピード、撮影対象の名称などが該当する。なお、これらは一例であり、コンテンツに関連する情報であればあらゆる情報をメタ情報として扱うことができる。
【0067】
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置100を含むコンテンツ管理システムの構成を示す説明図である。同図においては、コンテンツ管理装置100が、インターネット120を介してクライアントPC130および撮像装置140に接続されたコンテンツ管理システム全体の構成図が示されている。
【0068】
クライアントPC130は、CPU(Central Processing Unit)などの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えた、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっており、撮像装置140からコンテンツを受信する機能、受信したコンテンツをコンテンツ管理装置100に送信する機能、コンテンツ管理装置100からコンテンツを検索するためのコンテンツ検索画面を表示する機能を有している。コンテンツ検索画面の詳細については後述する。
【0069】
撮像装置140は、デジタルビデオカメラやデジタルカメラなどのコンテンツの撮影、撮影したコンテンツの保存、保存したコンテンツの出力を行う装置であり、撮像部141と、位置情報取得部142と、コンテンツ記憶制御部145と、送信部146と、コンテンツ保存部147とを備えている。
【0070】
撮像部141は、コンテンツの撮影を行うものであり、撮像のために設けられたレンズ・レンズ駆動モータなどの光学系部品、CCD(Charge Coupled Device)、CCD駆動回路、およびA/D変換器を含むものである。
【0071】
位置情報取得部142は、GPS受信機能により撮像装置140の緯度・経度などの位置情報を取得してコンテンツ記憶制御部145に供給するものである。なお、位置情報は緯度・経度に限られるものではなく、撮像装置140が存在する地点が識別できるものであれば、どのような情報を用いてもよい。
【0072】
コンテンツ記憶制御部145は、撮像部141が撮影したコンテンツに、撮影日時や位置情報取得部142が取得した位置情報をメタ情報として付加するとともに、付加したメタ情報の改ざんチェックを行うための情報を埋め込んで、コンテンツ保存部147に保存するものである。改ざんチェックのための情報を埋め込む方法としては、電子透かし情報の埋め込みなどの、一般的に用いられているあらゆる方法を適用することができる。
【0073】
送信部146は、インターネット120などのネットワークを介してコンテンツ管理装置100、またはクライアントPC130に対し、コンテンツ保存部147に保存されているコンテンツを送信するものである。なお、ネットワークはインターネットに限られるものではなく、LAN(Local Area Network)や専用線などのあらゆるネットワークを用いるように構成することができる。また、クライアントPC130に対しては、USB(Universal Serial Bus)などの通信インターフェースにより接続してコンテンツの送信を行うように構成してもよい。
【0074】
コンテンツ保存部147は、コンテンツ記憶制御部145によりメタ情報としての位置情報と改ざんチェック情報とが埋め込まれたコンテンツを保存するものである。コンテンツ保存部147は、一般的な撮像装置に用いられる磁気テープ、HDD、光ディスク、メモリカードなどのあらゆる記憶手段により構成することができる。
【0075】
コンテンツ管理装置100は、クライアントPC130または撮像装置140から送信されたコンテンツを共有するための管理を行う装置であり、認証部101と、表示制御部102と、受信部103と、メタ情報取得部104と、検索部105と、配信部106と、領域特定部107と、記憶制御部108と、メタ情報検証部109と、コンテンツ記憶部111と、メタ情報管理部112と、位置情報記憶部113とを備えている。コンテンツ記憶部111とメタ情報管理部112とが、本発明におけるコンテンツ記憶手段に相当する。
【0076】
認証部101は、利用者がアクセス権限を有するか否かの判定を行うものである。認証の方法としては、ユーザIDとパスワードを入力する方法、個々の装置を識別するためのシリアル番号などの識別情報により認証する方法などの、一般的に用いられているあらゆる認証方法を適用することができる。
【0077】
表示制御部102は、クライアントPC130の表示装置上に認証画面やコンテンツ検索画面などの画面を表示する際の制御を行うものである。なお、認証画面とは、ユーザIDとパスワードとを入力する画面などの、利用者の認証のために必要な情報を入力する画面をいう。
【0078】
受信部103は、クライアントPC130または撮像装置140から送信されたコンテンツ、クライアントPC130から送信された検索条件、およびクライアントPC130から送信された位置情報を受信するものである。
【0079】
メタ情報取得部104は、受信部103により受信されたコンテンツに付加されている撮影日時、撮影した地点の緯度・経度をメタ情報として取得するものである。
【0080】
検索部105は、利用者がコンテンツ検索画面から入力し、受信部103により受信された検索条件に従い、コンテンツ記憶部111およびメタ情報管理部112から、条件に適合するコンテンツを検索するものである。また、検索部105は、受信部103により受信されたコンテンツから取得したメタ情報を検索条件として、コンテンツを検索するように構成してもよい。これにより、利用者がコンテンツ管理装置100にコンテンツを送信したときに、送信したコンテンツのメタ情報と関連するメタ情報を有する他のコンテンツを検索し、検索したコンテンツを当該利用者に共有させることが可能となる。すなわち、コンテンツ検索画面において共有するコンテンツの検索条件を指定しなくても、関連するコンテンツを共有することができるようになる。
【0081】
配信部106は、検索部105が検索したコンテンツのうち、メタ情報検証部109により改ざんチェックおよびメタ情報の比較チェックが行われ配信可能と判断されたコンテンツを、クライアントPC130に配信するものである。
【0082】
領域特定部107は、位置情報記憶部113を参照し、メタ情報取得部104が取得した緯度・経度が含まれる領域を特定するものである。特定した領域は、撮影地点を含む領域としてメタ情報管理部112に記憶される。ここで、領域とは、一定の範囲を占める建物や土地を表すものであり、例えば、ビル、学校、公園、山林などがひとつの領域として扱われる。
【0083】
なお、第1の実施の形態においては、撮影地点を含む領域が、撮影対象が存在する領域であると判断される。以下、撮影対象が存在する領域を、撮影領域という。メタ情報管理部112、位置情報記憶部113、および領域特定方法の詳細については後述する。
【0084】
記憶制御部108は、コンテンツ記憶部111、メタ情報管理部112、位置情報記憶部113へのデータの記憶の制御を実行するものである。記憶制御部108は、受信部103が受信したコンテンツをコンテンツ記憶部111に記憶し、コンテンツから取得したメタ情報をメタ情報管理部112に記憶し、受信部103が受信した位置情報を位置情報記憶部113に記憶する。
【0085】
メタ情報検証部109は、配信部106によりコンテンツを配信する前に、当該コンテンツのメタ情報である撮影日時、撮影した地点の緯度・経度を参照して、当該コンテンツの配信を希望する利用者が配信を許可されている日時および撮影領域で撮影されたコンテンツであるか否かを検証するものである。例えば、配信を許可する日時および撮影領域の情報を利用者ごとに管理することにより、本機能を実現することができる。
【0086】
コンテンツ記憶部111は、受信部103が受信したコンテンツを記憶するものである。第1の実施の形態においては、コンテンツ記憶部111は、コンテンツのデータをそのまま記憶する。コンテンツのメタ情報は、次に述べるメタ情報管理部112に記憶する。
【0087】
メタ情報管理部112は、メタ情報取得部104が取得したメタ情報を、そのメタ情報の取得元となったコンテンツの識別情報と対応づけて保存するものであり、メタ情報を検索キーとしてコンテンツを検索するために利用される。
【0088】
図2は、メタ情報管理部112のデータ構造の一例を示す説明図である。同図に示すように、メタ情報管理部112は、コンテンツ記憶部111に記憶されたコンテンツを一意に識別するためのコンテンツURI(Uniform Resource Identifier)と、コンテンツの撮影日時と、コンテンツを撮影した地点の緯度および経度と、コンテンツの撮影地点を含む領域の名称とを対応付けて格納している。
【0089】
なお、第1の実施の形態においては、コンテンツと当該コンテンツから取得したメタ情報とを、それぞれコンテンツ記憶部111、メタ情報管理部112に分けて保存しているが、同一の記憶部に対応付けて保存するように構成してもよい。
【0090】
位置情報記憶部113は、ある領域の位置を識別するための位置情報を記憶するものであり、領域特定部107がメタ情報に記憶された位置情報から撮影領域を特定するために利用される。位置情報記憶部113には、事前に位置情報を記憶しておくが、例えば、外国において撮影されたコンテンツを共有するときに、その国における位置情報が存在しない場合には、利用者により位置情報を追加登録できるように構成してもよい。この場合、受信部103は、利用者から送信された位置情報を受信するように構成する。
【0091】
図3は、位置情報記憶部113のデータ構造の一例を示す説明図である。同図に示すように、位置情報記憶部113は、緯度および経度と、その緯度および経度に存在する領域の名称とを対応付けて格納している。
【0092】
なお、コンテンツ記憶部111、メタ情報管理部112、位置情報記憶部113は、HDD、光ディスク、半導体メモリなどのあらゆる記憶手段により構成することができる。
【0093】
次に、このように構成された第1の実施の形態にかかる撮像装置140によるコンテンツ撮影・送信処理について説明する。図4は、第1の実施の形態におけるコンテンツ撮影・送信処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【0094】
まず、撮像部141が、コンテンツを撮影する(ステップS401)。次に、位置情報取得部142が、撮影地点の位置情報を取得する(ステップS402)。例えば、GPS受信機能により撮影地点の緯度・経度を取得する。
【0095】
次に、コンテンツ記憶制御部145が、撮影したコンテンツに、位置情報および電子透かしを付加してコンテンツ保存部147に記憶する(ステップS403)。位置情報を付加する方法としては、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式、TIFF(Tagged Image File Format)形式の画像ファイルに、撮影日時、サムネイル画像などの情報を付加したExif(Exchangeable Image File Format)形式のように、コンテンツを格納したファイルに位置情報を付加して1ファイルとして記憶する方法を適用することができる。
【0096】
次に、送信部146が、コンテンツ保存部147内に記憶されたコンテンツを、コンテンツ管理装置100に送信する(ステップS404)。なお、送信部146は、クライアントPC130にコンテンツを送信するように構成してもよい。すなわち、送信部146は、直接インターネット120に接続して、コンテンツ管理装置100にコンテンツを送信するように構成してもよいし、USBなどによって接続されたクライアントPC130に送信した後、クライアントPC130からインターネット120を介してコンテンツ管理装置100にコンテンツを送信するように構成してもよい。
【0097】
次に、このように構成された第1の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置100によるコンテンツ受信・登録処理について説明する。図5は、第1の実施の形態におけるコンテンツ受信・登録処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【0098】
まず、受信部103が、撮像装置140が送信したコンテンツを受信する(ステップS501)。次に、メタ情報取得部104が、受信部103により受信されたコンテンツから撮影日時、撮影した地点の緯度・経度をメタ情報として取得する(ステップS502)。
【0099】
次に、領域特定部107が、位置情報記憶部113を参照してメタ情報に含まれる緯度・経度に対応する領域の名称を取得し、それを撮影領域として特定する(ステップS503)。例えば、コンテンツに付加されているメタ情報の緯度が「34度43分05.1秒」、経度が「135度21分51.8秒」であったとすると、図3に示すような位置情報記憶部113から、対応する領域の名称として「春日高校」が得られ、撮影領域は「春日高校」であると特定される。
【0100】
このように、第1の実施の形態においては、撮影地点を含む領域を、撮影対象が存在する領域、すなわち撮影領域であると判断する。これは、撮影地点を含む領域が同じであれば、通常、同じ撮影対象を撮影していると考えられるためである。したがって、上述の例では、撮影地点を含む領域の名称として、「春日高校」がメタ情報管理部112に設定される(図2参照)。
【0101】
図6は、第1の実施の形態における領域特定方法の一例を示した説明図である。同図においては、×印の撮影地点602、603、604において、●印で示す撮影対象605、606、607の撮影がなされたことを示している。
【0102】
領域601の内部に含まれる撮影地点602から撮影した場合は、撮影地点602の緯度・経度から撮影領域は領域601であると特定される。この場合、撮影領域、すなわち撮影対象が存在する領域には、実際の撮影対象605が含まれている。
【0103】
領域601の内部に含まれる撮影地点603から、領域601の外部に存在する撮影対象607を撮影した場合にも、撮影地点603の緯度・経度から撮影領域は領域601であると特定される。この場合、撮影領域、すなわち撮影対象が存在する領域には、実際の撮影対象607が含まれない。
【0104】
領域601の外部に存在する撮影地点604から、領域601の内部に存在する撮影対象606を撮影した場合は、撮影地点604の緯度・経度から撮影領域は領域601ではないと特定される。すなわち、実際の撮影対象606は、領域601に含まれているが、撮影領域は領域601ではないと判断される。
【0105】
このように、第1の実施の形態においては、撮影対象が存在する領域を、撮影地点を含む領域により代替して特定しているため、特に領域の境界付近では判断の誤差が生じうるが、撮影地点の緯度・経度の情報のみから判断することができるため、領域特定処理を簡略化することができるという利点がある。
【0106】
ステップS503において領域特定部107が撮影領域を特定した後、記憶制御部108が、受信部103により受信されたコンテンツをコンテンツ記憶部111に保存するとともに、メタ情報取得部104により取得されたメタ情報をメタ情報管理部112に保存し(ステップS504)、コンテンツ受信・登録処理を終了する。
【0107】
次に、このように構成された第1の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置100によるコンテンツ検索・配信処理について説明する。図7は、第1の実施の形態におけるコンテンツ検索・配信処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【0108】
まず、認証部101が、検索・配信を要求する利用者の認証を行う(ステップS701)。この際、ユーザID・パスワードを表示する認証画面(図示せず)を表示するように構成してもよい。
【0109】
利用者が認証された場合、表示制御部102が、コンテンツ検索画面をクライアントPC130の表示装置上に表示する(ステップS702)。図8は、コンテンツ検索画面の内容の一例を示す説明図である。
【0110】
同図に示すように、コンテンツ検索画面800には、検索キーワード入力フィールド801と、撮影日時入力形式選択ボタン802、803と、撮影日時入力フィールド804、805、806と、撮影領域入力フィールド807と、地図から指定ボタン808と、検索ボタン809と、終了ボタン810とが表示される。
【0111】
検索キーワード入力フィールド801には、メタ情報を検索するためのキーワードを複数入力することができる。利用者が検索キーワード入力フィールド801に検索キーワードを入力し、検索ボタン809をクリックすると、検索部105は、メタ情報管理部112の各フィールド(図3の例では、撮影日時、緯度、経度、撮影地点を含む領域の名称)の値を参照し、検索キーワードと一致するフィールドの値を有するコンテンツのコンテンツURIを取得し、当該コンテンツURIで識別されるコンテンツのデータをコンテンツ記憶部111から検索する。
【0112】
撮影日時は、範囲指定とすることもできるし、単独の日時を指定することもできる。このような入力形式の切り替えは、撮影日時入力形式選択ボタン802、803のクリックにより行う。撮影日時入力形式選択ボタン802をクリックした場合は、撮影日時入力フィールド804、805が入力可能となり、それぞれ撮影日時の開始、撮影日時の終了の値を入力することができる。撮影日時入力形式選択ボタン803をクリックした場合は、撮影日時入力フィールド806が入力可能となり、ここに検索する撮影日時を入力することができる。
【0113】
撮影領域は、撮影領域入力フィールド807に直接テキスト入力することにより指定することができる。また、地図から指定ボタン808をクリックすることにより表示される撮影領域指定画面の地図上から、撮影領域を指定することもできる。
【0114】
図9は、撮影領域指定画面の内容の一例を示す説明図である。同図に示すように、撮影領域指定画面900の上部には、撮影領域を指定するための地図905と、ポインタ906とが表示されている。下部には、拡大ボタン901と、縮小ボタン902と、OKボタン903と、キャンセルボタン904とが表示されている。
【0115】
ポインタ906をマウスなどの入力装置で移動させて撮影領域に位置づけた後、OKボタン903をクリックすることにより、利用者は撮影領域を視覚的に指定することができる。拡大ボタン901、縮小ボタン902をクリックすると、画面上の地図がそれぞれ拡大表示、縮小表示される。キャンセルボタン904をクリックすると、コンテンツ検索画面に戻る。
【0116】
コンテンツ検索画面800において検索条件が入力され、検索ボタン809がクリックされた場合、受信部103が、クライアントから送信された検索条件を受信する(ステップS703)。
【0117】
次に、検索部105が、検索条件に適合するメタ情報をメタ情報管理部112から検索し、適合するメタ情報が存在した場合は、そのメタ情報に対応するコンテンツを、コンテンツ記憶部111から取得する(ステップS704)。
【0118】
検索部105は、コンテンツを取得できたか否かを判断し(ステップS705)、取得できなかった場合は(ステップS705:NO)、検索条件の受信処理に戻って処理を繰り返す(ステップS703)。
【0119】
コンテンツを取得できた場合は(ステップS705:YES)、メタ情報検証部109が、取得したコンテンツの電子透かしなどのメタ情報の改ざんチェックのための情報から、メタ情報の改ざんの有無を確認する(ステップS706)。例えば、メタ情報の改ざんチェックのための情報として、メタ情報から予め定められた計算式により算出した計算値を埋め込んでいる場合、メタ情報検証部109はメタ情報管理部112に記憶されているメタ情報から同じ計算式により算出した計算値と、埋め込まれた計算値を比較し、両者が一致すれば改ざんがなされていないこと、不一致であれば改ざんがなされたことを確認することができる。
【0120】
このような方法により、メタ情報検証部109はメタ情報に改ざんがなされていないかを判断し(ステップS707)、改ざんがなされていると判断された場合は(ステップS707:NO)、コンテンツの配信をせずに処理を終了する。このように、メタ情報自体に改ざんがなされていないか否かを判断することにより、不正にメタ情報を書き換えてコンテンツを共有する行為を防ぐことが可能となる。
【0121】
ステップS707において、改ざんがなされていないと判断された場合(ステップS707:YES)、メタ情報検証部109は、認証された利用者に対して許可された日時、撮影領域で撮影されたコンテンツであるか否かを判断する(ステップS708)。例えば、個々の利用者ごとに、配信を許可する日時、撮影領域を管理するテーブル(図示せず)を設け、このテーブルに存在する日時、撮影領域で撮影されたコンテンツであるか否かを判断するように構成することができる。
【0122】
ステップS708において、許可された日時、撮影領域で撮影されたコンテンツでないと判断された場合は(ステップS708:NO)、コンテンツの配信をせずに処理を終了する。許可された日時、撮影領域で撮影されたコンテンツであると判断された場合は(ステップS708:YES)、配信部106が、当該コンテンツをクライアントPC130に対して配信する(ステップS709)。
【0123】
このように、メタ情報の撮影日時、撮影領域の情報を用いて、利用者ごとに配信を許可するコンテンツを制限することにより、ユーザID・パスワードによる制限だけでは無関係なコンテンツが共有できてしまう問題を解消し、面識のない他人が同じ日時・撮影領域で撮影したコンテンツを適切に共有することが可能となる。
【0124】
なお、コンテンツ検索画面により検索条件を入力するのではなく、利用者からコンテンツが送信されたときに、そのコンテンツの撮影日時、撮影領域などのメタ情報を取得し、取得したメタ情報を検索条件としてコンテンツを検索し、配信するように構成してもよい。この場合、メタ情報検証部109は、ステップS708の判断を、利用者から送信されたコンテンツのメタ情報から取得した撮影日時、撮影領域が、検索したコンテンツのメタ情報から取得した撮影日時、撮影領域と一致するか否かにより行う。
【0125】
このように構成することにより、無関係な利用者によるコンテンツの不正な閲覧を回避するだけでなく、無関係なコンテンツの不正な登録を回避することができ、コンテンツの不正な共有をより適切に防止することが可能となる。
【0126】
本発明を適用した例として、例えば、旅行会社が運営するサービスサイトにおけるコンテンツ共有システムが挙げられる。サービスサイトのユーザID・パスワードにより認証された利用者が、当該旅行会社が企画したツアーで撮影されたコンテンツを送信して登録するとともに、そのツアーに参加した他の利用者が登録したコンテンツを検索することができるようにする。
【0127】
この際、あるツアーに参加した利用者が、当該旅行会社が企画した別のツアーにおいて撮影されたコンテンツを検索しようとしても、そのコンテンツのメタ情報に記載された撮影日時、撮影領域などから、配信が許可されていないと判断することができるため、不正なコンテンツの共有を防ぐことができる。
【0128】
なお、メタ情報によるアクセスの可否のチェックを配信時に行っているが、コンテンツの登録時に、許可された撮影日時、撮影領域のコンテンツであるか否かをチェックするように構成してもよい。これにより、利用者が、例えば別のツアーまたはまったく関係のないコンテンツを不正に登録することを防止できる。同様に、改ざんの有無の判断を配信時だけでなく、コンテンツの登録時に行うように構成してもよい。
【0129】
本発明を適用した別の例として、例えば、大学内LAN(Local Area Network)におけるコンテンツ共有システムが挙げられる。これは、ある授業で作成されたコンテンツを、その授業に参加した学生のみが共有できるようにするものである。撮影日時と、各教室単位で区分した撮影領域とで共有の可否を判断するように構成することにより、同じ教室で作成されたコンテンツであっても、撮影日時、すなわち授業時間が異なる授業で作成されたコンテンツは共有できないようにすることができる。また、同じ日時に作成されたコンテンツであっても、撮影領域、すなわち教室が異なる授業で作成されたコンテンツは共有できないようにすることができる。
【0130】
以上のように、第1の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置においては、コンテンツを撮影した地点の位置情報がメタ情報として対応づけられたコンテンツをクライアント装置から受信し、受信したコンテンツからメタ情報を取得してコンテンツと対応づけて記憶することができる。また、記憶したコンテンツを、メタ情報を検索キーとして検索し、クライアント装置に配信することができる。その際、メタ情報の撮影日時、撮影領域の情報を用いて、配信の可否を判断して適切にコンテンツを共有することができる。
【0131】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置は、コンテンツを撮影した地点の位置情報に加え、撮影方向、および撮影した地点から撮影対象までの距離をメタ情報として対応づけられたコンテンツをクライアント装置から受信し、受信したコンテンツからメタ情報を取得してコンテンツと対応づけて記憶するものである。また、記憶したコンテンツを、メタ情報を検索キーとして検索し、クライアント装置に配信するものである。
【0132】
図10は、本発明の第2の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置1000を含むコンテンツ管理システムの構成を示す説明図である。同図に示すように、コンテンツ管理装置1000は、認証部101と、表示制御部102と、受信部103と、メタ情報取得部1004と、検索部105と、配信部106と、領域特定部1007と、記憶制御部108と、メタ情報検証部109と、コンテンツ記憶部111と、メタ情報管理部1012と、位置情報記憶部113とを備えている。
【0133】
第2の実施の形態におけるコンテンツ管理装置1000は、メタ情報取得部1004、領域特定部1007の機能と、メタ情報管理部1012のデータ構造とが、第1の実施の形態におけるコンテンツ管理装置100と異なっている。その他の構成および機能は、第1の実施の形態にかかる構成を表すブロック図である図1と同様であるので、同一符号を付し、ここでの説明は省略する。
【0134】
また、同図の右側に示すように、撮像装置1040は、撮像部141と、位置情報取得部142と、撮影方向検出部1043と、距離検出部1044と、コンテンツ記憶制御部1045と、送信部146と、コンテンツ保存部147とを備えている。
【0135】
第2の実施の形態における撮像装置1040は、撮影方向検出部1043と、距離検出部1044とを追加したこと、および、コンテンツ記憶制御部1045の機能が、第1の実施の形態における撮像装置140と異なっている。その他の構成および機能は、第1の実施の形態にかかる構成を表すブロック図である図1と同様であるので、同一符号を付し、ここでの説明は省略する。
【0136】
撮影方向検出部1043は、撮像装置1040が撮影を行っている方向を検出するものであり、例えば、ジャイロ機構などの一般的に用いられているあらゆる方向検出方法を適用することができる。
【0137】
距離検出部1044は、撮影している地点から、撮影対象までの距離を検出するものであり、例えば、レーザー光や赤外線の反射を利用した距離センサーなどの一般的に用いられているあらゆる距離検出方法を適用することができる。
【0138】
コンテンツ記憶制御部1045は、撮像部141が撮影したコンテンツに、撮影日時や位置情報取得部142が取得した位置情報とともに、撮影方向検出部1043が検出した撮影方向の情報、および距離検出部1044が検出した撮影対象までの距離の情報をメタ情報として付加するものである。また、コンテンツ記憶制御部1045は、付加したメタ情報の改ざんチェックを行うための情報を埋め込んで、コンテンツ保存部147に保存するものである。
【0139】
メタ情報取得部1004は、受信部103により受信されたコンテンツに付加されている撮影日時、撮影した地点の緯度・経度、撮影方向、撮影対象までの距離をメタ情報として取得するものである。
【0140】
領域特定部1007は、メタ情報取得部1004が取得した緯度・経度、撮影方向、撮影対象までの距離と、位置情報記憶部113とを用いて撮影対象が存在する領域を撮影領域として特定するものである。このように、第1の実施の形態における領域特定部107では、撮影した地点が含まれる領域を特定していたのに対し、第2の実施の形態における領域特定部1007は、撮影した地点と撮影方向と撮影対象までの距離とを用いて、撮影対象が存在する領域を特定することができる。
【0141】
メタ情報管理部1012は、メタ情報取得部1004が取得したメタ情報を、そのメタ情報の取得元となったコンテンツの識別情報と対応づけて保存するものである。
【0142】
図11は、メタ情報管理部1012のデータ構造の一例を示す説明図である。同図に示すように、メタ情報管理部1012は、コンテンツ記憶部111に記憶されたコンテンツを一意に識別するためのコンテンツURIと、コンテンツの撮影日時と、コンテンツを撮影した地点の緯度および経度と、コンテンツの撮影地点を含む領域の名称と、撮影方向と、撮影対象までの距離と、撮影対象が存在する領域の名称とを対応付けて格納している。
【0143】
このように、第2の実施の形態におけるメタ情報管理部1012は、撮影方向と、撮影対象までの距離と、撮影対象が存在する領域の名称とをさらに格納していることが、第1の実施の形態におけるメタ情報管理部112と異なっている。なお、コンテンツの撮影地点を含む領域は、撮影地点の緯度・経度を含む領域として特定することができる。撮影対象が存在する領域は、撮影地点の緯度・経度と、撮影方向および撮影対象までの距離から撮影対象の緯度・経度を算出した後、算出した緯度・経度を含む領域として特定することができる。
【0144】
例えば、緯度が「34度43分05.1秒」、経度が「135度21分51.8秒」である撮影地点「春日高校」から、73°の方向に30m先の撮影対象を撮影し、撮影対象の緯度・経度が「34度43分06.0秒」、経度が「135度21分53.0秒」と算出されたとすると、図3に示すような位置情報記憶部113のデータから、撮影対象が存在する領域は「東京ドーム」であると特定することができる。
【0145】
次に、このように構成された第2の実施の形態にかかる撮像装置1040によるコンテンツ撮影・送信処理について説明する。図12は、第2の実施の形態におけるコンテンツ撮影・送信処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【0146】
ステップS1201からステップS1202までの撮影処理、位置情報取得処理は、第1の実施の形態におけるフローチャートである図4のステップS401からステップS402までと同様の処理なので、その説明を省略する。
【0147】
位置情報取得部142が、撮影地点の位置情報を取得した後、撮影方向検出部1043が、撮像装置1040が撮影している方向を検出し(ステップS1203)、距離検出部1044が、撮影地点から撮影対象までの距離を検出する(ステップS1204)。
【0148】
次に、コンテンツ記憶制御部1045が、撮影したコンテンツに、位置情報、撮影方向、撮影対象までの距離、および電子透かしを付加してコンテンツ保存部147に記憶する(ステップS1205)。最後に、送信部146が、コンテンツ保存部147内に記憶されたコンテンツを、コンテンツ管理装置1000に送信して(ステップS1206)、コンテンツ撮影・送信処理を終了する。
【0149】
次に、このように構成された第2の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置1000によるコンテンツ受信・登録処理について説明する。図13は、第2の実施の形態におけるコンテンツ受信・登録処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【0150】
まず、受信部103が、撮像装置1040が送信したコンテンツを受信する(ステップS1301)。次に、メタ情報取得部1004が、受信部103により受信されたコンテンツから撮影日時、撮影した地点の緯度・経度、撮影方向、撮影対象までの距離をメタ情報として取得する(ステップS1302)。
【0151】
次に、領域特定部1007が、位置情報記憶部113を参照してメタ情報に含まれる撮影地点の緯度・経度、撮影方向、撮影対象までの距離から撮影対象の緯度・経度を算出し、算出した緯度・経度に対応する領域の名称を取得し、それを撮影領域として特定する(ステップS1303)。例えば、コンテンツに付加されているメタ情報の緯度が「34度43分05.1秒」、経度が「135度21分51.8秒」、撮影方向が73°、撮影対象までの距離が30mであったとすると、上述したように撮影領域として「東京ドーム」が特定される。
【0152】
なお、このようにして特定された撮影領域は、撮影対象が存在する領域の名称として、メタ情報管理部1012に保存される。また、撮影地点を含む領域も、第1の実施の形態と同様に、位置情報記憶部113を参照して特定され、撮影地点を含む領域の名称として、メタ情報管理部1012に保存される。
【0153】
このように、第2の実施の形態においては、撮影地点の緯度・経度だけでなく、撮影方向および撮影対象までの距離を取得することができるため、撮影対象が実際に存在する領域を撮影領域として特定することができる。
【0154】
図14は、第2の実施の形態における領域特定方法の一例を示した説明図である。同図においては、×印の撮影地点1402、1403において、●印で示す撮影対象1404、1405の撮影がなされたことを示している。また、撮影方向は矢印により示されている。
【0155】
領域1401の外部に存在する撮影地点1402から、領域1401の内部に存在する撮影対象1404を撮影した場合であっても、撮影方向と撮影対象までの距離とが判明しているため、撮影領域は領域1401であると正しく判断することができる。
【0156】
一方、領域1401の内部に存在する撮影地点1403から、領域1401の外部に存在する撮影対象1405を撮影した場合であっても、撮影方向と撮影対象までの距離とが判明しているため、撮影領域が領域1401であると誤って判断することはない。
【0157】
なお、距離を検出しない、すなわち、距離検出部1044を含まないように撮像装置1040を構成してもよい。その場合、撮影地点の緯度・経度から、撮影方向に向かって予め定められた距離に存在する領域を、撮影領域として特定する。複数の領域が存在する場合は、そのすべてを撮影領域として特定するように構成してもよい。
【0158】
図15は、このような構成における領域特定方法の一例を示した説明図である。同図においては、×印の撮影地点1502において、●印で示す撮影対象1503または1504の撮影がなされたことを示している。また、撮影方向は矢印により示されている。
【0159】
同図において、予め定められた距離の範囲が円1505で表される場合は、撮影方向に向かって予め定められた距離に存在する領域として領域1501が含まれるため、領域1501が撮影領域として特定される。したがって撮影対象1503を撮影していた場合でも、撮影領域は撮影対象1503が含まれる領域1501であると正しく判断することができる。
【0160】
一方、撮影方向に向かって予め定められた距離に存在する領域としては、撮影地点1502が含まれる領域1506も対象となるため、この領域も撮影領域として特定してもよい。このようにすれば、実際の撮影対象が、撮影対象1503と同一方向に存在する撮影対象1504であった場合でも、撮影領域を正しく判断することができる。
【0161】
ステップS1303において領域特定部1007が撮影領域を特定した後、記憶制御部108が、受信部103により受信されたコンテンツをコンテンツ記憶部111に保存するとともに、メタ情報取得部1004により取得されたメタ情報をメタ情報管理部1012に保存し(ステップS1304)、コンテンツ受信・登録処理を終了する。
【0162】
第2の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置1000におけるコンテンツ検索・配信処理は、第1の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置100と同様であるのでその説明を省略する。
【0163】
なお、第1の実施の形態においては、撮影領域とは撮影地点を含む領域を意味していたのに対し、第2の実施の形態においては、撮影対象が存在する領域を意味する点で異なることに注意する必要がある。すなわち、第1の実施の形態においては、撮影日時と撮影地点を含む領域が許可されたコンテンツであれば配信を行っていたが(ステップS707、ステップS708)、第2の実施の形態においては、撮影日時と撮影対象が存在する領域が許可されたコンテンツであれば配信を行うことになる。
【0164】
そこで、第2の実施の形態においても、撮影地点を含む領域が許可されたコンテンツであれば、その配信を行うように構成してもよい。すなわち、撮影日時と、撮影領域(撮影対象が存在する領域)または撮影地点を含む領域が許可されたコンテンツであれば配信を行うように構成してもよい。撮影対象が共通するコンテンツだけでなく、撮影対象が異なっていても、撮影地点が共通するコンテンツならば、共有する意味があるからである。
【0165】
以上のように、第2の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置においては、コンテンツを撮影した地点の位置情報に加え、撮影方向、および撮影した地点から撮影対象までの距離がメタ情報として対応づけられたコンテンツをクライアント装置から受信し、受信したコンテンツからメタ情報を取得してコンテンツと対応づけて記憶することができる。また、記憶したコンテンツを、メタ情報を検索キーとして検索し、クライアント装置に配信することができる。その際、メタ情報の撮影日時、撮影領域または撮影地点の情報を用いて、配信の可否を判断して適切にコンテンツを共有することができる。
【0166】
図16は、第1および第2の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置のハードウェア構成を示す説明図である。同図に示すように、第1および第2の実施の形態のコンテンツ管理装置は、CPU1601などの制御装置と、ROM1602やRAM1603などの記憶装置と、通信I/F1604と、これら各部を接続するバス1610とを備えるほか、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0167】
第1および第2の実施の形態のコンテンツ管理装置で実行されるコンテンツ管理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0168】
また、第1および第2の実施の形態のコンテンツ管理装置で実行されるコンテンツ管理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、第1および第2の実施の形態のコンテンツ管理装置で実行されるコンテンツ管理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0169】
また、第1および第2の実施の形態のコンテンツ管理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0170】
第1および第2の実施の形態のコンテンツ管理装置で実行されるコンテンツ管理プログラムは、上述した各部(認証部、表示制御部、受信部、メタ情報取得部、検索部、配信部、領域特定部、記憶制御部、メタ情報検証部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からコンテンツ管理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ主記憶装置上に生成されるようになっている。
【産業上の利用可能性】
【0171】
以上のように、本発明にかかるコンテンツ管理装置、コンテンツ管理方法、およびコンテンツ管理プログラムは、GPS機能などにより撮影地点の位置情報を取得してコンテンツに対応づけて保存できる撮像装置により撮影されたコンテンツを管理するコンテンツ管理装置に適している。
【図面の簡単な説明】
【0172】
【図1】第1の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置を含むコンテンツ管理システムの構成を示す説明図である。
【図2】メタ情報管理部のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図3】位置情報記憶部のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図4】第1の実施の形態におけるコンテンツ撮影・送信処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態におけるコンテンツ受信・登録処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図6】第1の実施の形態における領域特定方法の一例を示した説明図である。
【図7】第1の実施の形態におけるコンテンツ検索・配信処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図8】コンテンツ検索画面の内容の一例を示す説明図である。
【図9】撮影領域指定画面の内容の一例を示す説明図である。
【図10】第2の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置を含むコンテンツ管理システムの構成を示す説明図である。
【図11】メタ情報管理部のデータ構造の一例を示す説明図である。
【図12】第2の実施の形態におけるコンテンツ撮影・送信処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態におけるコンテンツ受信・登録処理の全体の流れを示すフローチャートである。
【図14】第2の実施の形態における領域特定方法の一例を示した説明図である。
【図15】第2の実施の形態における領域特定方法の一例を示した説明図である。
【図16】第1および第2の実施の形態にかかるコンテンツ管理装置のハードウェア構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0173】
100 コンテンツ管理装置
101 認証部
102 表示制御部
103 受信部
104 メタ情報取得部
105 検索部
106 配信部
107 領域特定部
108 記憶制御部
109 メタ情報検証部
111 コンテンツ記憶部
112 メタ情報管理部
113 位置情報記憶部
120 インターネット
130 クライアントPC
140 撮像装置
141 撮像部
142 位置情報取得部
145 コンテンツ記憶制御部
146 送信部
147 コンテンツ保存部
601 領域
602、603、604 撮影地点
605、606、607 撮影対象
800 コンテンツ検索画面
801 検索キーワード入力フィールド
802、803 撮影日時入力形式選択ボタン
804、805、806 撮影日時入力フィールド
807 撮影領域入力フィールド
808 地図から指定ボタン
809 検索ボタン
810 終了ボタン
900 撮影領域指定画面
901 拡大ボタン
902 縮小ボタン
903 ボタン
904 キャンセルボタン
905 地図
906 ポインタ
1000 コンテンツ管理装置
1004 メタ情報取得部
1007 領域特定部
1012 メタ情報管理部
1040 撮像装置
1043 撮影方向検出部
1044 距離検出部
1045 コンテンツ記憶制御部
1401 領域
1402、1403 撮影地点
1404、1405 撮影対象
1501 領域
1502 撮影地点
1503、1504 撮影対象
1505 円
1506 領域
1601 CPU
1602 ROM
1603 RAM
1604 通信I/F
1610 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続されたクライアント装置または撮像装置が送信したコンテンツを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記コンテンツから前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報を取得するメタ情報取得手段と、
前記受信手段が受信した前記コンテンツと、前記メタ情報取得手段が取得した前記メタ情報とを対応付けて記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記コンテンツ記憶手段から、前記メタ情報を検索キーとして前記コンテンツを検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した前記コンテンツを前記クライアント装置に配信する配信手段と、
を備えたことを特徴とするコンテンツ管理装置。
【請求項2】
前記メタ情報取得手段は、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報を前記メタ情報として取得することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項3】
前記メタ情報取得手段は、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報と、前記コンテンツを撮影した方向とを前記メタ情報として取得することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項4】
前記メタ情報取得手段は、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報と、前記コンテンツを撮影した方向と、前記コンテンツを撮影した地点から撮影対象までの距離とを前記メタ情報として取得することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項5】
前記メタ情報取得手段は、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報として、前記コンテンツを撮影した地点の緯度および経度を取得することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載のコンテンツ管理装置。
【請求項6】
前記コンテンツは撮像画像であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のコンテンツ管理装置。
【請求項7】
位置情報を記憶する位置情報記憶手段と、
前記位置情報記憶手段に記憶された位置情報と、前記メタ情報取得手段が取得した前記メタ情報とに基づき、前記コンテンツの撮影対象が存在する領域を特定する領域特定手段と、をさらに備え、
前記コンテンツ記憶手段は、前記領域特定手段が特定した前記コンテンツの撮影対象が存在する領域を前記メタ情報として前記コンテンツと対応付けて記憶することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1つに記載のコンテンツ管理装置。
【請求項8】
前記位置情報記憶手段は、緯度および経度と、当該緯度および経度が含まれる領域の名称とを対応付けた位置情報を記憶することを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項9】
前記受信手段は、前記位置情報記憶手段に記憶する位置情報を受信し、
前記位置情報記憶手段は、前記受信手段が受信した位置情報を記憶することを特徴とする請求項7または8に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項10】
前記メタ情報取得手段が取得した前記メタ情報の改ざんの有無を検証するメタ情報検証手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載のコンテンツ管理装置。
【請求項11】
コンテンツ管理装置とネットワークを介して接続され、コンテンツの撮影を行う撮像装置において、
前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報として、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報を、撮影した前記コンテンツと対応付けて保存するコンテンツ保存手段と、
前記コンテンツ保存手段が保存した前記コンテンツを前記コンテンツ管理装置または前記クライアント装置に送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項12】
前記コンテンツ保存手段は、前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報として、前記コンテンツを撮影した地点の緯度および経度を、撮影した前記コンテンツと対応付けて保存することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記コンテンツ保存手段は、前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報として、前記コンテンツを撮影した地点の緯度および経度と、撮影した方向とを、撮影した前記コンテンツと対応付けて保存することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記コンテンツ保存手段は、前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報として、前記コンテンツを撮影した地点の緯度および経度と、撮影した方向と、撮影した地点から撮影対象までの距離とを、撮影した前記コンテンツと対応付けて保存することを特徴とする請求項11に記載の撮像装置。
【請求項15】
前記コンテンツ保存手段は、前記メタ情報の改ざんの有無を検証する情報を付加して撮影した前記コンテンツを保存することを特徴とする請求項11〜14のいずれか1つに記載の撮像装置。
【請求項16】
前記コンテンツ保存手段は、前記メタ情報の改ざんの有無を検証する情報として、電子透かし情報を付加して撮影した前記コンテンツを保存することを特徴とする請求項15に記載の撮像装置。
【請求項17】
コンテンツの撮影を行う撮像装置と、前記撮像装置が撮影した前記コンテンツの送受信を行うクライアント装置と、前記クライアント装置とネットワークを介して接続され、前記クライアント装置から送信された前記コンテンツを管理するコンテンツ管理装置とからなるコンテンツ管理システムにおいて、
前記撮像装置は、
前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報として、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報を、撮影した前記コンテンツと対応付けて保存するコンテンツ保存手段と、
前記コンテンツ保存手段が保存した前記コンテンツを前記コンテンツ管理装置または前記クライアント装置に送信する送信手段と、を備え、
前記コンテンツ管理装置は、
前記撮像装置または前記クライアント装置が送信したコンテンツを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記コンテンツから、前記メタ情報を取得するメタ情報取得手段と、
前記受信手段が受信した前記コンテンツと、前記メタ情報取得手段が取得した前記メタ情報とを対応付けて記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記コンテンツ記憶手段から、前記メタ情報を検索キーとして前記コンテンツを検索する検索手段と、
前記検索手段が検索した前記コンテンツを前記クライアント装置に配信する配信手段と、
を備えたことを特徴とするコンテンツ管理システム。
【請求項18】
ネットワークを介して接続されたクライアント装置または撮像装置が送信したコンテンツを受信する受信ステップと、
前記受信ステップが受信した前記コンテンツから前記コンテンツに関連する情報であるメタ情報を取得するメタ情報取得ステップと、
前記受信ステップが受信した前記コンテンツと、前記メタ情報取得ステップが取得した前記メタ情報とを対応付けて記憶するコンテンツ記憶手段から、前記メタ情報を検索キーとして前記コンテンツを検索する検索ステップと、
前記検索ステップが検索した前記コンテンツを前記クライアント装置に配信する配信ステップと、
を備えたことを特徴とするコンテンツ管理方法。
【請求項19】
前記メタ情報取得ステップは、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報を前記メタ情報として取得することを特徴とする請求項18に記載のコンテンツ管理方法。
【請求項20】
前記メタ情報取得ステップは、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報と、前記コンテンツを撮影した方向とを前記メタ情報として取得することを特徴とする請求項18に記載のコンテンツ管理方法。
【請求項21】
前記メタ情報取得ステップは、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報と、前記コンテンツを撮影した方向と、前記コンテンツを撮影した地点から撮影対象までの距離とを前記メタ情報として取得することを特徴とする請求項18に記載のコンテンツ管理方法。
【請求項22】
前記メタ情報取得ステップは、前記コンテンツを撮影した地点の位置情報として、前記コンテンツを撮影した地点の緯度および経度を取得することを特徴とする請求項19〜21のいずれか1つに記載のコンテンツ管理方法。
【請求項23】
前記コンテンツは撮像画像であることを特徴とする請求項18〜22のいずれか1つに記載のコンテンツ管理方法。
【請求項24】
記憶手段に記憶された位置情報と、前記メタ情報取得ステップが取得した前記メタ情報とに基づき、前記コンテンツの撮影対象が存在する領域を特定する領域特定ステップと、をさらに備え、
前記コンテンツ記憶手段は、前記領域特定ステップが特定した前記コンテンツの撮影対象が存在する領域を前記メタ情報として前記コンテンツと対応付けて記憶することを特徴とする請求項19〜23のいずれか1つに記載のコンテンツ管理方法。
【請求項25】
前記領域特定ステップは、緯度および経度と当該緯度および経度が含まれる領域の名称とを対応付けて記憶手段に記憶された位置情報と、前記メタ情報取得ステップが取得した前記メタ情報とに基づき、前記コンテンツの撮影対象が存在する領域を特定することを特徴とする請求項24に記載のコンテンツ管理方法。
【請求項26】
前記受信ステップは、前記記憶手段に記憶する位置情報を受信し、
前記記憶手段は、前記受信ステップが受信した位置情報を記憶することを特徴とする請求項24または25に記載のコンテンツ管理方法。
【請求項27】
前記メタ情報取得ステップが取得した前記メタ情報の改ざんの有無を検証するメタ情報検証ステップをさらに備えたことを特徴とする請求項18〜26のいずれか1つに記載のコンテンツ管理方法。
【請求項28】
請求項18〜27のいずれか1つに記載のコンテンツ管理方法をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−252143(P2006−252143A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−67293(P2005−67293)
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】