コンデンサ装置の形成方法
【課題】DRAMコンデンサとして高アスペクト比容器の外面も容量面として利用可能とする方法を提供する。
【解決手段】絶縁材28中の開口部内に導電性蓄積ノード部材60が形成されて導電性容器が形成される。保持構造体30が容器の少なくとも一部(例えば容器の断面の周囲の50%)と物理的接触状態となるように形成され、次いで絶縁材28が除去されることにより容器の外側表面が露出される。保持構造体30によって容器構造体のぐらつきあるいは他の構造上の欠陥が減じられる。導電性容器は第一コンデンサ電極60に相当する。容器の外側側壁が露出された後、絶縁材100が容器内に露出された外側側壁に沿って形成される。その後に第二コンデンサ電極103が絶縁材上へ形成される。これら第一及び第二コンデンサ電極と絶縁材とによって複数のコンデンサ装置が形成される。
【解決手段】絶縁材28中の開口部内に導電性蓄積ノード部材60が形成されて導電性容器が形成される。保持構造体30が容器の少なくとも一部(例えば容器の断面の周囲の50%)と物理的接触状態となるように形成され、次いで絶縁材28が除去されることにより容器の外側表面が露出される。保持構造体30によって容器構造体のぐらつきあるいは他の構造上の欠陥が減じられる。導電性容器は第一コンデンサ電極60に相当する。容器の外側側壁が露出された後、絶縁材100が容器内に露出された外側側壁に沿って形成される。その後に第二コンデンサ電極103が絶縁材上へ形成される。これら第一及び第二コンデンサ電極と絶縁材とによって複数のコンデンサ装置が形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンデンサ装置の形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路の製作において、コンデンサ構造体のアスペクト比は増加し続けている。例えば、現在のダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)コンデンサは高さが2〜3μmで、幅は約0.1μmである。また、半導体装置の密度を増大することが引き続き目標とされており、それに対応して個々の装置に関連した設置面積を減ずることも目標とされている。コンデンサ装置の実装密度が一層大きくなるにつれ、コンデンサの有効表面積は減少している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−297952号公報
【特許文献2】特開2000−196038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的なコンデンサ構造体として所謂容器型装置がある。この装置の電極の1つは容器として形状化され、この容器内には誘電部材及び別のコンデンサ電極が形成されている。一般的に、前記容器の内面のみが容量表面積として利用されている。前記容器の外面も容量として利用できれば望ましいところである。しかし残念なことに、アスペクト比の高い容器の内面及び外面双方を露出させると容器が構造的に弱くなり、下側にある基部からぐらつき、あるいは離脱する可能性がある。そのため、アスペクト比の高い容器のぐらつきあるいは他の構造的完全性の低下を回避すると同時に高アスペクト比容器の外面を容量面として利用可能とする方法の開発が望まれてきた。
【0005】
コンデンサ構造体の他の類型として所謂ペデスタル(またはポスト)型装置がある。この装置の電極の1つはペデスタル形に形成され、該ペデスタル上及び周囲には誘電性部材及び別の電極が形成されている。このペデスタルが高くかつ薄いと構造的に弱く、下側基部からぐらつき、あるいは離脱する可能性がある。そのため、ペデスタルのぐらつきあるいは他の構造的完全性の低下が回避可能な方法の開発が望まれてきた。
【0006】
本発明は上記問題点を解消することを少なくとも動機の一部としているが、本発明が前記問題点以外の適用にも向けられていることを理解されたい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、その一観点として、複数コンデンサの作製方法に関する。導電性蓄積ノード部材がマス中の開口部内に形成される。前記導電性蓄積ノード部材の少なくとも一部には保持構造体(ラティス構造体でもよい)が設けられ、その後に前記マスの少なくとも一部が、前記導電性蓄積ノード部材の崩壊を回避するために、前記保持構造を利用して取り除かれる。前記マスの少なくとも一部の除去後、前記導電性蓄積ノード部材が複数コンデンサ装置中へ組み込まれる。前記導電性蓄積ノード部材は、本発明のいくつかの態様においては複数の容器形状に形状化することができ、また本発明の他の態様において複数のペデスタル(またはポスト)に形状化することができる。
【0008】
本発明はさらに、その一観点として、基板上へ第一部材から成る構造体が形成され、該第一部材の少なくとも一部上へ保持構造体が形成された構造をもつコンデンサ装置の作製方法に関する。前記第一部材中へ延びるように開口部が形成され、該開口部内に第一導電層が形成される。前記第一導電層によって、前記第一部材に沿って外側側壁を備える容器構造が形成される。前記容器構造を支持し及び前記容器構造の崩壊を防止するための前記保持構造体を利用しながら、前記容器構造の外側側壁の少なくとも一部が露出されるように、前記第一部材の少なくとも一部が取り除かれる。この外側側壁の露出部分に沿って、及び前記容器構造内にコンデンサ誘電体が形成される。このコンデンサ誘電体上へ第二導電層が形成される。これら第二導電層、コンデンサ誘電体及び第一導電層はコンデンサ装置中へ一緒に組み込まれる。
【0009】
本発明はさらに、その一観点として、メモリアレイ領域、該メモリアレイ領域以外の他領域、及び前記メモリアレイ領域と前記他領域との間の部位を含む構造体を用いたコンデンサ装置の作製方法に関する。前記他領域は、例えば論理回路が最終的に形成される周辺領域であってもよい。前記メモリアレイ領域、前記他領域、及び前記メモリアレイ領域と前記他領域との間の部位上に広がるように第一材料層が形成される。前記メモリアレイ領域上にある前記第一材料層の少なくとも一部上、及び前記他領域上にある前記第一材料層の全域上に第二材料層が形成される。前記第一材料層中へ延びるように開口部が形成され、また前記メモリアレイ領域と前記他領域との間の部位上の前記第一材料層内に溝が形成される。前記開口部内及び前記溝内には第一導電層が形成される。前記開口部内の第一導電層によって前記第一材料層に沿って外側側壁を備えた容器構造が形成される。前記第一導電層及び前記第二材料層の形成後、前記第一材料層の少なくとも一部が取り除かれて前記容器構造の外側側壁の少なくとも一部が露出される。前記容器構造内において前記外側側壁の露出部分に沿ってコンデンサ誘電体が形成され、またこのコンデンサ誘電体上へ第二導電層が形成される。これら第一導電層、第二導電層及び誘電体はコンデンサ装置中へ一緒に組み込まれる。
【0010】
本発明はさらに、その一観点として、半導体構造体に関する。例示的一例において、この半導体構造体には、基板中に画定されたメモリアレイ領域を、該メモリアレイ領域以外の他領域及びこれらメモリアレイ領域と他領域との間の部位と共に備えた基板が含まれる。前記メモリアレイ領域の全域に亘って複数の容器構造が形成されている。これら容器構造は導電性である。前記容器構造には、その内部の内側側壁と該内側側壁の対向位置にある外側側壁が設けられている。前記他領域上には電気絶縁材料層がある。この電気絶縁材料層には側部側壁が備えられている。この電気絶縁材料層の側壁に沿って導電性ライナーがある。前記容器構造の内側及び外側側壁に沿ってコンデンサ誘電体がある。このコンデンサ誘電体上には第二導電層がある。これら容器構造、不導体及び第二導電材料層は複数のコンデンサ構造体中へ同時に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一観点に従った加工準備段階にある半導体ウェハー片の略断面図である。
【図2】破線1−1に沿って図1に示した断面を含む半導体ウェハー片の断片的上面図である。
【図3】図1に示した段階に後続する加工段階にある図1のウェハー片の略断面図である。
【図4】破線3−3に沿って図3に示した断面を含む半導体構造体の略上面図である。
【図5】図3に示した段階に後続する加工段階にある図1の半導体ウェハー片の略断面図である。
【図6】破線5−5に沿って図5に示した断面を含む半導体構造体の略上面図である。
【図7】図5に示した段階に後続する加工段階にある図1のウェハー片の断面図である。
【図8】破線7−7に沿って図7に示した断面を含む半導体ウェハー片の略上面図である。
【図9】図7及び8のウェハー片とは若干異なる本発明の態様を示す図8のウェハー片の破線9−9に沿った略断面図である。
【図10】図7に示した段階に後続する加工段階にある図1のウェハー片の断面図である。
【図11】破線10−10に沿って図10に示した断面を含む半導体構造体の略上面図である。
【図12】図11の破線12−12に沿った略断面図である。
【図13】図12に示した段階とは別態様の加工段階を示す図11の破線12−12に沿った断面図である。
【図14】図10に示した段階に後続する加工段階にある図1のウェハー片の断面図である。
【図15】破線14−14に沿って図14に示した断面を含む半導体構造体片の略上面図である。
【図16】図15の破線16−16に沿った略断面図である。
【図17】図14に示した段階に後続する加工段階にある図1のウェハー片の断面図である。
【図18】破線17−17に沿って図17に示した断面を含む半導体ウェハー片の略断面図である。
【図19】図18の破線19−19に沿った略断面図である。
【図20】図1に示した段階に代替する本発明の一観点に従った例示的加工段階にある半導体ウェハー片の略断面図である。
【図21】図20に示した段階に後続する加工段階にある図20のウェハー片の断面図である。
【図22】図21に示した段階に後続する加工段階にある図20のウェハー片の断面図である。
【図23】本発明の第三の態様に従った加工準備段階にある半導体ウェハー片の略上面図である。
【図24】図23の破線24−24に沿った断面である。
【図25】本発明の第四の態様に従った加工準備段階にある半導体ウェハー片の略断面図である。
【図26】本発明の第五の態様に従った加工準備段階にある半導体ウェハー片の略上面図である。
【図27】図26に示した段階に後続する、図10に示した段階と類似した加工段階にある図26のウェハー片の断面図である。
【図28】図27に符号28で示された部分に代替する本発明の一態様に従った前記部分の略断面図である。
【図29】本発明の一態様に従って形成された例示的ライナーを示した半導体構造体片の略上面図である。
【図30】本発明の一態様に従って形成された別の例示的ライナーを示した半導体構造体片の略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の好ましい実施態様について添付図面を参照しながら説明する。
【0013】
本発明では、その一観点として、コンデンサ電極構造体(容器あるいはペデスタル等)の外側側壁がエッチングによって露出される際に、保持構造体あるいはラティスを用いて該コンデンサ構造体が保持されるコンデンサ構造体の作製方法が提供される。従って、この保持構造体によって、コンデンサ電極構造体の外面が露出される際に、コンデンサ電極構造体に生ずるぐらつき及び他の構造上の欠陥を減じ、また好ましくは回避することが可能となる。前記コンデンサ電極構造体は蓄積ノード構造体であってもよい。
【0014】
本発明では、その特定の態様において、導電性容器の外側側壁がエッチングによって露出される際に、導電性容器が保持構造体あるいはラティスによって保持されるようになった容器コンデンサ構造体の作製方法が提供される。従って、この保持構造体によって、容器外面が露出される際に該容器に生ずるぐらつき及び他の構造上の欠陥を減じ、また好ましくは回避することが可能である。前記容器の保持に用いられる前記ラティスは、容器を支持するのに十分な剛性をもつだけでなく、該ラティスには、容器近接部分からの湿性あるいはガス状材料の除去を可能とするために、該ラティス中に前記容器外面を最終的に露出させるパターン化された孔あるいは溝が設けられる。前記容器近接部分からの材料の除去は等方性エッチングを用いて実施される。
【0015】
典型的な処理例においては、半導体ウェハーにはメモリアレイに対応する領域と、メモリアレイ周辺の論理回路あるいは他の回路設計が作製される他領域が設けられる。本発明方法では、メモリアレイ上へ保持ラティスを形成し、同時に前記ラティスに用いられる材料と同一材料を用いて前記周辺領域上へ保護層を形成して、メモリアレイ中のコンデンサ電極構造体外面を露出させるために使用されるエッチングから該周辺領域を保護することが可能である。本発明はさらに、メモリアレイと前記周辺領域との間の部位へ溝を形成することと、及び前記周辺領域の側方周辺をコンデンサ電極構造体外面の露出に際してメモリアレイ領域から材料を除去するために用いられるエッチング液から保護する保護材料層を前記溝内へ形成することも可能である。
【0016】
以下に本発明の種々態様について添付図面1〜30を参照しながら説明する。
【0017】
まず図1には、本発明の例示的態様に従った加工準備段階にある半導体ウェハー片10が示されている。ウェハー片10には基板12が含まれている。基板12は、例えばバックグラウンドp型ドーパントで軽度にドープされた単結晶シリコンを含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように作製可能である。本願特許請求の範囲の解釈を補助するため、用語「半導性基板」及び「半導体基板」は、以下に限定されないが、半導性ウェハー(単体または上部に他材料を含む組合体のいずれか)及び半導性材料層(単体または他材料を含む組合体の何れか)等の未加工の半導性材料も含めた半導性材料を含んで成る如何なる構造体をも意味すると定義される。また用語「基板」は、これに限定されないが、上記半導性基板を含めた如何なる支持構造体をも意味する。
【0018】
基板12は、3つの画定された領域14、16及び18に分割されている。領域14はメモリアレイ領域に相当する。領域18はメモリアレイ領域以外の他領域に相当し、例えば所謂周辺領域に対応した領域である。この領域はメモリアレイ領域の周辺にあることから、本願では周辺領域として説明する。典型例として、メモリアレイ領域14に結合したメモリ装置へのデータ送出及び該装置からのデータ引出の制御に関わる論理回路及び他回路構成が、周辺領域18と関わり合うと考えられる。領域16は前記メモリアレイ領域14と前記他領域18と関わり合う周辺回路構成との間の部位に相当する。構造体中には破線が引かれ、該構造体内に広がる画定された領域14、16及び18の境界がそれぞれ明示されている。図1の加工段階においては、種々回路装置(図示せず)は領域18と関わり合うと考えられる。
【0019】
複数の導電性ノード部位20、22、24及び26が基板12のメモリアレイ領域14内に図示されている。ノード部位20、22、24及び26は、例えば基板12の半導性材料内の導電性にドープされた拡散領域、及び/または基板12と関連した導電性ペデスタルに対応するものである。これらノード部位は図1に示した加工段階では導電性であるように示されているが、本発明の他の種々態様(図示せず)において、前記ノード部位の導電性材料を図1に示した加工段階に後続する段階で与えることも可能であることが理解されるべきである。ノード部位20、22、24及び26は最終的にトランジスタ構造体(図1には図示せず)へ電気接続され、及びこれら部位をトランジスタ構造体のソース/ドレイン領域として利用し、あるいはトランジスタ構造体のソース/ドレイン領域へオーム接続することが可能である。トランジスタ構造体のトランジスタゲート及び他の構成部分は図1に示した加工段階においてメモリアレイ領域14内に存在していてもよいし、あるいは後続する加工段階において作製されてもよい。
【0020】
基板12上にはマス28が形成される。マス28は(図示されているように)単一均質層として、あるいは組成及び/または物理的特性の異なる多層として形成可能である。マス28は、1または2以上の電気絶縁性材料を含み、あるいはほぼそれらから成り、あるいは全てそれらから成るように形成可能である。特定の態様では、マス28は硼燐珪酸ガラス(BPSG)、スピンオンガラス(SOG)、二酸化珪素、燐珪酸ガラス(PSG)、硼珪酸ガラス(BSG)、未ドープガラス、及び窒化珪素の1または2以上を含み、あるいはほぼそれらから成り、あるいは全てそれらから成るように形成可能である。いくつかの態様においては、マス28は珪素及び酸素を含み、あるいはほぼそれらから成り、あるいは全てそれらから成る。基板12上のマス28の厚さは、例えば約5,000Å〜約50,000Åの範囲内とすることができ、典型例として厚さは約20,000Åである。
【0021】
マス28上には保持構造体(ラティス構造体とも記載される)30が形成される。保持構造体30は単一均質組成物から、あるいは組成の異なる2以上の層から形成可能である。後続する段階(以下において説明)において、マス28の少なくとも一部は保持構造体30の少なくとも一部に対して選択的にエッチングされる。従って、保持構造体30は、好ましくはマス28の少なくとも一部を保持構造体組成に対して選択的にエッチングすることができる組成から成っている。特定の態様において、マス28を第一材料が含まれるように作製し、及び保持構造体30を前記第一材料が第二材料に対して最終的に選択的にエッチングされる該第二材料が含まれるように作製することも可能である。一定の態様において、保持構造体30を珪素及び窒素を含み、あるいはほぼそれらから成り、あるいは全てそれらから成るように作製可能である。例示的態様においては、マス28は硼燐珪酸ガラスを含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように作製され、また保持構造体30は窒化珪素を含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように作製される。別の例示的態様では、マス28はドープされたあるいは未ドープの珪素含有ガラスを含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように作製され、また保持構造体30はほぼ窒化珪素から成るか、あるいは全て窒化珪素から成る1または2以上の層と、ほぼ珪素から成るか、あるいは全て珪素から成る1または2以上の層から作製される。ほぼ珪素から成るか、あるいは全て珪素から成る前記層を非晶質珪素及び/または多結晶質珪素から作製することも可能である。
【0022】
保持構造体30がほぼ窒化珪素から成り、あるいは全てそれから成るならば、該構造体は約50Å〜約3,000Åの範囲内の厚さをもつことができ、典型例ではその厚さは約700Åである。保持構造体30が窒化珪素層及び珪素層の積層から成る場合は、窒化珪素層の厚さは約50Å〜約3,000Åの範囲内であって、典型例としては約300Åであり、珪素層の厚さは約50Å〜約1,000Åであって、典型例としては約200Åである。特定の態様においては、保持構造体30を、珪素からほぼ成るか、あるいは全て珪素から成る一対の層と、それら層の間に挟まれたほぼ窒化珪素から成るか、あるいは全てそれから成る層から作製可能である。かかる態様においては、前記珪素層の厚さは約50Å〜約500Åの範囲内であって、典型例として約200Åであり、また窒化珪素から成る中間層の厚さは約50Å〜約1,000Åの範囲内であって、典型例として約300Åである。
【0023】
図2は図1に示した断面を含む半導体ウェハー片の上面図であり、保持構造体30が半導体構造体の上面全体へ広がっている状態が示されている。
【0024】
次に図3及び4に示すように、開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54が保持構造体30及びマス28を貫通して基板12上面へ結合したノード部位(図3にはノード部位20、22、24及び26が図示されている)まで形成される。これら開口部には極めて高いアスペクト比を持たせることができ、これら開口部は最終的にコンデンサ容器の作製に利用される(下記において説明)。特定の態様において、前記開口部の高さを約2〜約3μmとし、及び最大幅を約0.1μmとすることができる。前記開口部は円形の外辺部(図4の上面図に図示)を持つように示されているが、これら開口部が他の形状であっても良いことを理解されたい。これら開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54は、以下においてより詳細に説明されるように、最終的にコンデンサ構造体容器の作製に利用される。
【0025】
コンデンサ構造体10のメモリアレイ領域14上に開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54が形成され、これら開口部が形成される際に溝56が構造体10の部位16内に形成される。溝56はメモリアレイ領域14上の開口部と同時に形成されるように、従って該溝が開口部の形成に用いられるエッチングと同一のエッチングを用いて成形されるように図示されているが、別態様の加工(図示せず)において、該溝をメモリアレイ領域上の開口部の形成に用いられるエッチングとは別のエッチングを用いて形成することも可能であることを理解されたい。このような態様の場合、前記溝の形成に用いられるエッチングは、メモリアレイ領域14内への容器開口部の形成に用いるエッチングの前あるいは後に実施される。
【0026】
メモリアレイ領域14内への容器開口部の形成及び前記部位16内への溝の形成は、典型例として、まずフォトリトグラフィー加工を用いてフォトレジストマスク(図示せず)を作製し、次いでパターン化されたマスクからパターンを下方材料28、30へ転写し、その後でパターン化されたフォトレジストマスクを取り除くことによって達成される。パターン化されたマスクの作製に求められるフォトリトグラフィー要件はかなり厳格であるため、本発明の種々態様において、反射防止層(図示せず)を保持構造体30中へ組み込み、あるいは保持構造体下方あるいは上方へ形成することが可能である。前記反射防止層は、例えば硬質フィルム(例えば絶縁性反射防止コーティング(DARC))、またはスピンオンフィルム(例えば底部反射防止コーティング(BARC))を用いて形成可能である。
【0027】
開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54はメモリ領域14内にアレイ状に形成される。このアレイは列と行から成る。図4において、前記列は水平方向へ延び、また前記行は垂直方向へ延びていると考えてよい。
【0028】
開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54はマス28を貫通して下方の導電性ノード(ノード20、22、24及び26等)まで延びるように説明されているが、1または2以上の他層(図示せず)をノードとマス28の間に設け、開口部が該他層上で止まるように構成できることを理解されたい。例えば、エッチング停止層(図示せず)をマス28とノード20、22、24及び26との間に設けて開口部がそのエッチング停止層で止まるように構成可能である。このエッチング停止層により、下方に存在する部材(基板12の表面及び/または後続するマス28の等方性エッチング(以下において説明)中に前記表面によって支持される電気装置(図示せず)等)を保護することが可能である。マス28中へのエッチング後に二次的エッチングを行って、開口部を、マス28を貫通してノード20、22、24及び26まで達するように延ばすことも可能である。エッチング停止層は、該エッチング停止層に対してマス28を選択的にエッチングできるいずれか適当な材料を用いて形成可能であり、例えば窒化珪素を含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成る層として形成可能である。
【0029】
次に図5及び図6に示すように、開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54内と、さらに溝56内に導電層60が形成される。この導電層60は、導電性材料から成る均質組成物として、あるいは導電性材料から成る多層として構成可能である。従ってこの導電層60は、1または2以上の導電性材料を含み、あるいはほぼそれらから成り、あるいは全てそれらから成る層として形成可能である。前記層60中の導電性材料には、例えば導電性にドープされた珪素、金属及び金属化合物を含めたいずれか適当な材料を含ませることができる。特定の態様においては、前記層60は窒化チタンを含んだ層として形成される。
【0030】
メモリアレイ領域14中の開口部内の導電層60によって前記開口部内に容器構造が形成されると考えることができる。例えば、図5に示すように、開口部40、42、44及び46内の導電層60は容器構造62、64、66及び68に対応している。前記容器構造は、開口部内の内面70と該内面に対して側方対向する外面72とを含むと考えることができる。これら外面72はマス28及び保持構造体30に沿って延びている。
【0031】
導電層60は最終的にコンデンサ電極中に組み込まれ、また特定の態様においてコンデンサ蓄積ノード中へ組み込むことが可能である。従って、導電層60はコンデンサ電極部材と言うことができ、また特定の態様においては導電性コンデンサ蓄積ノード部材と言うことができる。
【0032】
導電層60は開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54を部分的にのみ覆って開口部内に容器構造を形成するように示されている。本発明の他の態様(図示せず)において、導電層60が、単独あるいは他の導電性材料層と共に、開口部を完全に覆って開口部内にペデスタル(またはポスト)構造を形成することも可能である。開口部中に導電材60によって形成された構造(すなわち容器構造あるいはペデスタル構造)は導電構造とも呼べるものである。
【0033】
次に図7〜9では、導電層60が保持構造体30の上面から除去されて開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54内の導電性構造(例えば図7に示された容器構造62、64、66及び68)が互いに電気的に隔離されている。前記保持構造体30上から導電層60を除去する例示的方法として化学機械的研磨が用いられる。保持構造体30上からの導電層60の除去後、開口部内に(容器構造あるいはペデスタル構造等として示される)導電性構造体として残存する導電層60は、残存保持構造体30と直接接したままである(すなわち物理的に接触状態にある)。
【0034】
保持構造体30上面上からの導電層60の除去後、メモリアレイ領域14、周辺領域18、及び前記領域14及び18間の部位16の上方へ、パターン化されたマスク80が作製される。マスク80は前記領域16及び18を全体的に覆うが、領域14上ではパターン化されて、対になったコンデンサ行(すなわち、或る行に沿って配置されたコンデンサ群と、その片隣りの行に沿って配置されたコンデンサ群)を接続する行82を形成する。開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54中の導電層60の一部が図8中破線で示されているが、これら破線は前記導電層の一部がマスキング材80で覆われていることを示している。マスク80の例示的材料としてはフォトレジストがあり、かかる材料はフォトリトグラフィー加工を用いて図示されたパターンに作製される。パターン化されたマスク80の図示された形状は、本発明方法において利用可能な多数のパターンのうちの一つである。図示されたパターン化されたマスク80の形状は図8の図に対して水平方向へ延びるストライプ状になっている。別の例示的形状(図示せず)において、マスク材80のパターン化されたストライプを特定の容器を全体的に覆うように拡げて図8の図に対して斜めに延ばし、及び/または図8の図に対して縦方向へ延ばすことも可能である。
【0035】
図8では溝56内の導電層60が破線で示されているが、これら破線は導電層がマスキング材80で覆われていることを示している。
【0036】
図9には、開口部34及び50に関係した容器84及び86と、さらに開口部42に関係した容器64が図示されている。容器84及び86はノード部位85及び87まで延び、これら容器を、ノード部位22に対して上述した構造と類似の構造へ構成することが可能である。容器構造体84及び86には、図5において容器62、64、66及び68に関して前述した内側周辺面70及び外側周辺面72が備えられている。本発明の図示された態様では、マスキング材80が開口部34、42及び50中へ延びている。より詳細には、マスキング材は開口部それぞれの内側側面70に沿って延び、また図示された態様では開口部それぞれの内側側面70の少なくとも一つに沿って全体的に延びている。典型的加工例においては、犠牲材(図示せず)が前記導電層60の化学機械的研磨中に開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54中へ設けられる。この犠牲材は、マスキング材80の処理前あるいは処理後のいずれの段階でもよい適当な加工段階において開口部内から除去可能である。マスキング材80の処理中に開口部中に犠牲材が残存していると、該犠牲材によってマスキング材80の開口部中への進入が妨げられる可能性がある。かかる事態が生ずると、マスキング材は開口部内面に沿って形成されずに開口部上方へ形成され得る。一定の態様においては、犠牲材を用いなければ起こり得るマスキング材80の薄層化を減ずるために、マススキング材80の処理中に開口部内へ犠牲材を残すのが望ましい場合があり、また他の態様においては、マスキング材80の形成前に犠牲材を除去することが望ましい場合もある。図9には開口部42内へ延びているマスキング材80が示され、また図7及び8にはマスキング材80が中へ延びていない領域をもつ開口部42が示されている点で、図9の構成は図7及び8の構成とは幾分相違している。従って、図9には図7及び図8とは若干異なる本発明の態様が示されている。
【0037】
次に図10〜12に示された加工段階においては、パターンがマスキング材80(図7〜9)から保持構造体30へと転写され、次いで該マスキング材が除去される。
【0038】
保持構造材30の除去によって、容器の最も上の部分において容器(例えば図10に示された容器62、64、66及び68)外面72の一部が露出される。図10〜12の保持構造材30はマスク80から転写されたパターンにパターン化されているため(図7〜9)、保持構造材30は周辺領域18及び中間領域16上に連続状に残存し、及びそれぞれ対になったコンデンサ容器行の間へ延びる行102を構成するように形状化されている。例えば、図11の下側の行102によって、開口部40、42、44及び46内の容器を含むコンデンサ容器の水平方向の行が開口部48、50、52及び54内にあるコンデンサ容器の行と接続される。保持構造体30は各行内のコンデンサ容器の導電材60と物理的に接触している。特定の態様において保持構造体30をメモリアレイ領域14上の一アレイに関係する容器構造のすべてと接触させ、また他の態様において保持構造体をコンデンサ装置の一部だけと接触させることが可能である。しかしながら、後続する加工段階(以下において説明)においてコンデンサ装置中にぐらつきあるいは他の構造上の欠陥が生ずることを減ずる(好ましくは回避する)ため、保持構造体は好ましくはコンデンサ装置のすべてと接触するように構成される。
【0039】
図10及び12には、保持構造体30がマス28に対して極めて選択的に除去されるため、保持構造体30の除去処理中にマス28の殆どあるいは全く事実上除去されていないコンデンサ構造体が図示されている。図13には、図12に示した加工段階にあるが、マス28に対する保持構造体30の除去の選択度が図12の場合よりも低い態様に従ったコンデンサ構造体10が示されている。この態様では、マス28の一部が加工中に除去されて、保持構造体30の除去に使用されたエッチング条件へ暴露されたマス28の部分に該マス28の他の部分に対して窪みが形成される。いくつかの態様(図示せず)において、保持構造体30の除去に使用される条件によって導電材60の一部が除去される可能性もある。
【0040】
次に図14〜16においては、構造体10は、マス28を等方性エッチングにより保持構造体30から選択的に除去する条件に暴露されている。このエッチングは、例えばウェットエッチングによって実施される。本開示及び添付の特許請求の範囲の解釈において、以下に限定されないが、第一材料の除去中に第二材料が殆ど除去されない条件(すなわち第二材料の除去速度がほぼゼロである条件)を含めて、エッチングによって第一材料が第二材料よりも速い速度で除去されるならば、該エッチングは第二材料に対して第一材料に選択的であると理解される。
【0041】
マス28の除去によって容器構造(例えば図14に示された容器構造62、64、66及び68)の外面72が露出される。本発明の図示された態様においては、マス28はメモリ領域14上からほぼ完全に除去されているため、外面72の全体が露出されている。なお、本発明には、マス28の一部だけが等方性エッチングによって除去され、その結果として外面72の一部だけが露出される他の態様も含まれることを理解されたい。
【0042】
前述したように、マス28のエッチングに対して耐久性を持つ材料(すなわちエッチング停止材料)を図示されていない本発明の態様において該マスの下側へ設けることが可能である。エッチング停止材が存在する場合、該材によってマス28の等方性エッチング処理中エッチング停止材の下に存在する部材が保護される。
【0043】
保持構造体30が、導電層60から形成された容器の導電層60と物理的接触を保って残存するため、容器はこの保持構造体によって支持される。従って、保持構造体によって、容器構造のアレイ内に生ずるぐらつきあるいは他の構造上の欠陥を減じ、あるいは回避することさえ可能である。保持構造体30によって、容器のぐらつきを減じ、また特定の態様においては回避しながら、高アスペクト比をもつ容器構造を形成し、また該構造の外面(72)を露出させることが可能となる。図15に示された本発明の態様においては、保持構造体30によって、容器構造アレイにおける対になった行(すなわち、或る行に沿って配置された容器構造群と、その片隣りの行に沿って配置された容器構造群)が接続される。
【0044】
図14〜16には、個々の容器に備えられた導電層60が輪あるいはリング形状に示されている。しかしながら、導電層60が他の形状に形成される別態様も含まれることを理解されたい。また先に説明したように、本発明には、導電層60(単独あるいは他材料から成る導電層との組合せ)が図示された容器形状ではなくペデスタル形状となる態様も含まれる。かかる態様においては、保持構造体30によってペデスタルを構造的に支持することが可能である。
【0045】
溝56内の導電層60は周辺領域18上の保持構造体30と共に保護バリヤ(またはシールド)を形成するので、メモリ領域14上のマス28の等方性エッチングが周辺領域18にあるマス28まで広がることはない。このような保護バリヤによって、該バリヤが無ければ等方性エッチングが周辺領域18にあるマス中まで進入した場合に起こりうる周辺領域18内の回路構成(図示せず)に対する損傷を減ずることが可能となる。前記溝56内の保護導電層60によって、周辺領域18内のマス28をメモリアレイ領域14上からのマス28の除去に用いられる等方性エッチングから保護する保護トラフ(またはモート)71が形成される。本発明の図示された態様においては、このモートの側面は二重に形成されている。別言すれば、溝56の両側面が導電層60で覆われている。しかしながら、本発明には、導電層が周辺領域18に最も近い溝56の側面に沿ってのみ存在し、メモリアレイ領域14に最も近い溝56の側面にはない別の態様(図示せず)も含まれることを理解されたい。
【0046】
図示された二重側面トラフ(またはモート)71は、一対の間隔があけられた側面73及び75を有する。電気絶縁性マス28には領域18の側方末端に外側側壁77が設けられ、またトラフ71の側壁75は、側壁77に沿ってマス28のライナーになっている。本発明の図示された態様では、側壁75は領域18上の保持構造体30の一部と直接接している(つまり物理的接触状態にある)。マス28にBPSGが含まれ、及び保持構造体30に窒化珪素が含まれる態様においては、前記側壁75は層28のBPSGと、領域18上に延びる層30の窒化珪素の双方と直接接していてもよい。導電層60は、例えば窒化チタンを含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように形成可能である。従って本発明には、チタン及び窒素を含むライナーがマス28(例えばBPSGから成る)及び保持構造体30(例えば窒化珪素から成る)双方へ直接接している態様も含まれる。
【0047】
トラフ71の側壁73には第一側壁75に面した内面とメモリアレイ領域14に面した対向外面が備えられている。保持構造体30の一部が前記外面と直接接し、かつメモリアレイ領域14上へ延びている状態が図示されている。メモリアレイ領域14上へ延びる保持構造体30部分は、コンデンサ容器構造における隣接する行を相互に接続するセグメント(または行)102を構成している。
【0048】
導電層60から成るトラフ71によって、領域18上のマス28の側方周辺をメモリアレイ領域14上からマス28を除去するために用いられる等方性エッチング条件から保護するシールドが形成される。本発明の特定の態様では、導電層60によって形成された前記トラフ71は構造体10に付随するいずれの回路構成からも電気的に絶縁されている。
【0049】
保持構造体30の一部が溝56内の導電層60の表面から突出した状態(図14において符号95で示された部分)で図示されている。特定の態様において、この部分95を取り除くことも可能である。しかしながら、溝56にある導電層60の端部に沿ってかかる突出部分95を設けることによって溝56内の導電層60へ構造的一体性を与えることができる点で有利となる場合がある。
【0050】
次に図17〜19に示すように、絶縁層100及び導電層103が開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54内に容器構造の外側側壁端部72に沿って形成される。コンデンサ容器構造体の導電層60を第一コンデンサ電極と称し、また導電層103を第二コンデンサ電極と称することができる。これらコンデンサ電極60及び103、さらに絶縁層100によって、開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54のアレイ内にコンデンサ構造体のアレイが形成される。これら開口部、さらに溝56は、図18中において導電層103の下側にあるため、点線で示されている。図示されたコンデンサは容器コンデンサであるが、コンデンサは上記本発明の種々態様に従ったペデスタルコンデンサであってもよい(すなわち、コンデンサは導電層60から成るペデスタル周囲へ延びる絶縁層100及び導電層103を含ませることができる)。
【0051】
保持構造体30と物理的接触状態にあるコンデンサ容器構造体間とを短絡することなく(図17〜19に示されるように)構造体10中へ保持構造体を残すことができるように、保持構造体30が電気絶縁性材料から成ることが好ましい場合がある。しかしながら、本発明には、保持構造体30を絶縁層100及び第二コンデンサ電極103の一方あるいは双方の形成後に取り除くことができる態様を含めることができ、またかかる態様において保持構造体30へ、電気絶縁性材料に加えて、あるいはそれに代えて、導電性材料を含ませることが可能である。前記絶縁層100及び第二コンデンサ電極103はそれぞれ容器構造(例えば図14に示した容器構造62、64、66及び68)へ構造的安定性を付与して容器構造を保持構造体30なしで支持することができるため、保持構造体30を前記絶縁層100及び第二コンデンサ電極103の一方あるいは双方の形成後に取り除くことが可能である。保持構造体30が除去される態様においては、該除去は、例えばフォトリトグラフィーによるパターン化を用いてマスク(図示せず)を作製し、次いで適当な1回または複数回のエッチング(単独または複数)を行って保持構造体30上の何らかの材料を貫通し、そして保持構造体30を除去することによって達成される。
【0052】
本発明の図示された態様において、溝56内の保護導電層60から外側へ突き出している保持構造体30部分の下方に間隙104が示されている。この間隙104を、特定の態様において、絶縁材100及び導電材103の一方または双方の適当な堆積を経て塞ぐことが可能である。この間隙104は本発明の一態様を示すために設けられている。絶縁材100及び導電材103が保持構造体30の下面上へよく堆積する典型的条件を選択することにより、間隙104は生じなくなる。
【0053】
図17にはトランジスタ構造体110、112、114及び116が略示されている。これらトランジスタ構造体には、ノード部位20、22、24及び26を含むか、あるいはノード部位20、22、24及び26とオーム接続されたソース/ドレイン領域が設けられている。本発明方法に従って作製されたトランジスタ装置及びコンデンサ構造体をDRAMセルアレイ中へ一緒に組み入れることが可能である。
【0054】
図19には、絶縁材100及び導電材102で満たされた保持構造体30下方の領域120及び122が図示されている。
【0055】
図1〜19を参照しながら上記説明した加工においては、マス28上に形成される単一均質な保持構造体(30)について述べた。前述したように、本発明には、2以上の保持構造体(あるいはそれに代えて2以上の層が含まれた保持構造体)が用いられる別の態様も含まれている。また、本発明には保持構造体がマス28の上面以外の高さの部位に設けられる態様も含まれる。
【0056】
図20〜22には、マス28内の高さの異なる部位に3個の保持構造体が設けられる加工段階が示されている。図20〜22の説明では、適当な部分について、図1〜19について説明した際に用いた符号と同様の符号が用いられている。
【0057】
まず図20には図1に示した構造体10に類似する構造体200が図示されている。構造体200には基板12及びノード部位20、22、24及び26が含まれている。構造体200にはさらに、絶縁性マス28及び該マス28上に設けられた保持構造体30が含まれている。前記構造体200は、該構造体200にさらに第二保持構造体202が基板12上面上、かつマス28下方に含まれ、及び第三保持構造体204がマス28の厚さ範囲内の、より高い位置に含まれる点で図1の構造体とは異なっている。保持構造体202及び204が構造体200のメモリアレイ領域14上において延び、該構造体の周辺領域18上には延びていないように図示されている(但し、図示されていない別態様においては、保持構造体202及び204の一方あるいは双方が周辺領域18上へ延びていてもよい)。保持構造体202及び204は、保持構造体30に関して前述した組成と同様な組成から構成可能である。従って、保持構造体202及び204をほぼ窒化珪素から成るように、あるいは全て窒化珪素から成るように構成可能である。代替例として、保持構造体202及び204を、ほぼ窒化珪素から成るか、あるいは全てそれから成る層と、ほぼ窒化珪素以外の材料から成るか、あるいは全てそれらから成る1または2以上の層を含む多層にも構成することができる。前記窒化珪素以外から成る層の材料の例として、例えば、酸化アルミニウム等の絶縁材料を挙げることができる。
【0058】
図21には、図3を参照して前記説明した加工段階に類似した加工段階にある構造体200が図示されている。開口部40、42、44及び46がマス28、さらに保持構造体202、204及び30を貫通して延びている。さらに、溝56も保持構造体30及びマス28を貫通して延びている。図21に示された態様は本発明の一態様であり、別の態様において溝周辺部が構造体へと広がらないように保持構造体202及び204を溝56の外側へ形成することも可能である。
【0059】
図22には、図14を参照して前記説明した加工段階に類似した加工段階にある構造体200が図示されている。より詳細には、保持構造体30がパターン化され、次いで保持構造体30及び204の材料に対して該マス28に選択的な等方性エッチング処理がマス28に対して為される。保持構造体204によってその下方にあるマス28が前記エッチングへの暴露から保護されるため、前記エッチングは保持構造体204において有効に停止される。
【0060】
図22の構造体200には、図14に示した電極に類似する容器形状のコンデンサ電極62、64、66及び68が含まれている(また図示されていない別態様の加工においてペデスタル形状のコンデンサ電極を含めることも可能である)。図14に示された電極とは異なり、図22に示された電極では、それらの外側側壁面の全体が露出されているのではなく、外側側壁面(72)の一部のみが露出されている。これにより、保持構造体204によって、保持構造体30だけで付与される構造上の完全性以上に、容器構造62、64、66及び68へさらに構造上の完全性又は一体性を付与することが可能となる。
【0061】
図1〜22を参照して前記説明した加工によって領域14、16及び18の全面に亘って保持構造体(30、202及び204)が形成され、またこれら保持構造体及びマス28のいずれをも貫通して延びるコンデンサ容器開口部(例えば40、42、44及び46)が形成される。また、本発明には1または2以上の保持構造体がコンデンサ容器開口部の形成前にパターン化される別の態様も含まれることを理解されたい。かかる態様については以下において図23及び24を参照しながら説明する。なお図23及び24では、適当な部分については、図1〜22の説明において用いた符号と同様の符号が用いられている。
【0062】
図23及び24には、図1に示した加工段階と同様な加工段階にある構造体300が図示されている。図23の上面図に示された構造体300は、図2の上面図のそれと類似するが、開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54が最終的に形成される部位は点線で示されている。図24は図23中の破線24−24に沿った構造体300の断面図であり、この断面は図9に示した断面に類似しているが、図9に示した段階よりも早い加工段階における断面である。構造体300には図20〜22を参照しながら前記説明した保持構造体204が含まれているが、図1〜22を参照しながら前記説明した保持構造体30も図20〜22を参照しながら説明した保持構造体202も含まれていない。開口部34、42及び50(例えば図4に示された開口部)が形成されるが、図24に示した加工段階では未だそれら開口部が形成されていないので、これらの部位が図24においては破線で示されている。保持構造体204は、開口部34、42及び50の位置が該保持構造体204まで広がるようにパターン化されて示されている。このパターン化された保持構造体204の位置は図23には破線で示されており、この保持構造体が図11において保持構造体30に採用されたパターンと同様なパターンをもつことが分かる。その結果、保持構造体204はコンデンサ容器開口部が最終的に形成される位置まで延びている。そして後続する加工段階において、容器開口部を、マス28を貫通し、かつ保持構造体204を含む周辺部分を備えるように形成することが可能である。
【0063】
図23及び24に示した構造体は、まずマス28の第一部分を形成し、次いで前記マス28の第一部分上へパターン化された保持構造体204を形成することによって作製可能である。そしてマス28の第二部分を前記パターン化された保持構造体上へ後続して形成することが可能である。前記保持構造体はマス28の第二部分の形成前にパターン化されるため、マス28の第二部分の一部(より詳細には保持構造体204上へ形成されるマス28の部分)は保持構造体204に直接接して形成され、またマス28の第二部分の一部(より詳細には開口部34、42及び50が最終的に形成される領域内に形成されるマス28の部分)は保持構造体204の形成及びパターン化前に形成されているマス28の第一部分へ直接接して形成される。
【0064】
図1〜24の説明において述べているように、保持構造体(例えば、保持構造体30、202及び204)は単層あるいは多層に構成可能である。図25〜28には、保持構造体(またはラティス)30が多層の材料層から構成される本発明の例示的態様が図示されている。図25〜28においては、適当な部分について、図1〜24の説明に用いた符号と同様の符号が用いられている。
【0065】
図25には図1を参照して前記説明した加工段階にある構造体500が図示されている。この構造体500は図1において説明した構造体10に類似するが、図25の保持構造体30が2つの別々の層502及び504から成る点で異なっている。これら層502及び504の一方を、本発明の特定の態様において、窒化珪素を含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように形成可能である。またこれら層502及び504の他方を、本発明の特定の態様において、例えば非晶質珪素及び/または多結晶質珪素の性状をもつ珪素を含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように形成可能である。
【0066】
図14を参照して前述したように、本発明の一態様においては、保持構造体30に対してマス28の選択的エッチングが行われる。特定の態様において、保持層30の主要材として窒化珪素の薄層を用いることが、窒化珪素が安価で堆積及びパターン化が容易な電気絶縁材である点で望ましい場合がある。窒化珪素を用いる際に問題となる点は、マス28に通常用いられる材料を窒化珪素に対して選択的にエッチングすることが困難なことである。例えば、マス28が硼燐珪酸ガラスから成る場合、硼燐珪酸ガラスを、種々適用において、所望程度まで窒化珪素から選択的にエッチングすることは困難である。より詳細には、窒化珪素は好ましくは極めて薄く、またマス28は非常に厚いため、マス28の材料への選択度が極めて高くなければ、マス28が完全にエッチングされる間に窒化珪素もエッチングされることになる。従って、保持構造体30の成分としては、それに対するマス28のエッチング選択性が窒化珪素に対するマス28のエッチング選択性よりも高くなる成分を用いることが有利である。かかる成分として適する材料として、ほぼ珪素から成るか、あるいは全く珪素から成る材料を用いることができる。この場合珪素が未ドープのままであると絶縁材料として効率的に用いることができので、窒化珪素と同様な有利性が得られる。前記珪素は、多結晶質、平滑粒子あるいは半球状粒子、及び/または非晶質を含めたいかなる形状のものでもよい。ポリシリコン層は、ガラスのエッチングバック中に典型的に用いられる薬品(例えば、硼燐珪酸ガラスのエッチングに用いられる25:1HF薬品等)に対する耐薬品性において窒化珪素よりさらに優れる。
【0067】
前記層502及び504の一方がほぼ窒化珪素から成るか、あるいは全てそれから成り、かつ前記層502及び504の他方がほぼ珪素から成るか、あるいは全てそれから成る態様においては、珪素を前記2層の上層あるいは下層のいずれに用いてもよい。前記上層の珪素は後続する容器の化学機械的研磨(CMP)によって除去可能である。
【0068】
図26には本発明の別の態様における構造体550が図示されている。この構造体550は、図25に示した構造体500の加工段階と類似する加工段階にある状態で図示されている。構造体550は図25の構造体500に類似するが、構造体500が2層構成であるのに対して、構造体550の保持構造体30が3層構成になっている点で異なる。構造体550の保持構造体の3層はそれぞれ符号552、554及び556で示されている。特定の態様において、前記層552及び556(保持構造体積層30の外層)は珪素を含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように形成され、他方前記層554(保持構造体積層30の内層)はほぼ窒化珪素から成るか、あるいは全てそれから成るように形成される。従って、珪素層552及び556によって窒化珪素層554両面を保護することが可能である。
【0069】
次に図27には、図10を参照して前記説明した加工段階に類似する加工段階にある構造体600が図示されている。この構造体600は、保持構造体30が一対の材料層604及び606から成る点で図10の構造体と相違している。これら材料層604及び606は図25を参照して説明した前記材料層502及び504に類似した層であってもよい。特定の態様において、前記材料層604はほぼ窒化珪素から、あるいは全てそれから成るように形成し、また前記材料層606はほぼ珪素から、あるいは全てそれから成るように形成可能である。メモリアレイ領域14上の保持構造体30のエッチング後(図10を参照して前述)、前記材料層604の露出した側壁上へスペーサ610が設けられる。このスペーサ610は、例えば適当な材料から成る層を形成し、次いで該層に対して異方性エッチングを行うことによって形成可能である。スペーサ610は前記層606と同じ組成でよく、従ってほぼ珪素から成るか、あるいは全てそれから成るように形成される。スペーサ610及び前記層606を用いることにより、後続するマス28のエッチング(例えば、図14を参照して前記説明したエッチング等)において、前記材料層604の露出した側面が保護されるだけでなく、該材料層604の上面が保護される。
【0070】
図28は、図27に示した構造体600のマス部分28に関して別態様とされた該マス部分28の拡大図である。詳述すれば、この拡大部分には保持構造体30が含まれ、該保持構造体が層604及び606の他にさらに層612から成る構造が図示されている。この層612は層604の下側にあり、特定の態様において、該層612はほぼ珪素から成るか、あるいは全てそれから成って形成される。従って、層612、604及び606から成る積層は、珪素から成る層(612)、窒化珪素から成る層(604)及び窒化珪素上の珪素から成る層(606)から成る積層として形成可能である。さらに、層612、604及び606を含む積層の露出した側壁に沿って形成された側壁スペーサ610が示されている。前述したように、側壁スペーサ610の組成は、ほぼ珪素から成るか、あるいは全てそれから成るように作成可能である。従って、本発明の特定の態様において、層604を窒化珪素で形成し、この層全体をほぼ珪素から成るか、あるいは全く珪素から成る層(図中の層606、610及び612)で取り囲むことが可能である。前記層606、610及び612をそれぞれ同一組成を有するように形成することが可能であるが、本発明には前記層606、610及び612の組成をそれぞれ異ならせた態様も含まれることを理解されたい。
【0071】
前記側壁スペーサ610が珪素から成る態様においては、該スペーサの形成に用いられる珪素をメモリ領域14にある容器開口部(例えば図27の容器開口部40、42、44及び46等)中へ広げてもよいと理解されるべきである。特定の態様において、このように広げられた珪素をその後に適当なエッチングを用いて容器開口部内から除去することも可能である。また別の態様においては、前記珪素を容器開口部内にそのまま残し、導電性にドープし、さらにコンデンサ電極へ組み入れることも可能である。
【0072】
窒化珪素層604の周辺を窒化珪素よりも耐エッチング性がさらに高い材料で覆うことが有利な場合がある。マス28の除去に用いられるエッチング(図14を参照して前記説明したエッチング等)は典型的には等方性エッチングである。従って、窒化珪素層604の一部は、もしそれら部分が保護材で覆われていなければ、それら部分が窒化珪素層の上部、下部、あるいは側部上にあるかどうかに拘らず、最終的にエッチングへ暴露されることになる。
【0073】
保持構造体30中にポリシリコン及び/または非晶質珪素を用いることにより、図3及び図4に示した加工段階における容器開口部及び溝の形成中、該保持構造体を硬質マスクとして機能させることが可能である。この溝を容器開口部とは異なる寸法とし、及び/または該溝を容器開口部とは別のパターンとすることが可能である。フォトレジストを上へ重ねずに硬質マスクを用いることは、前記溝及び容器開口部の異なるパターン形状化及び/または寸法化において有利である。より詳細には、硬質マスクの使用により、溝と容器開口部間におけるエッチング速度を、フォトレジストマスクを使用する場合の速度よりさらに一定化させることが可能となる。以下においてより詳細に説明するように、前記溝をメモリアレイ回路構成周囲全体へ拡張することが可能である。もし溝に対するエッチングが深過ぎ及び/または広すぎると、エッチング液が前記周辺回路構成中へ入り込んで、例えばデジット線等の種々回路装置に損傷を与える可能性がある。前記周辺回路構成上にはしばしば窒化珪素エッチング停止層が設けられるが、もし溝形成のためのエッチングが容器開口部の形成に用いられるエッチングよりも強すぎると、エッチング液がエッチング停止層を通って貫入する可能性がある。
【0074】
図14〜17を参照して説明したトラフ71は、半導体構造体の周囲全体を取り囲むことに有利である。上述した本発明のいくつかの態様において、かかるトラフはメモリアレイ領域と周辺領域との間のトラフ形状部分中に導電層を形成させることによって設けられる(トラフ71がメモリアレイ領域14と周辺領域18との間の領域16上に導電材60から形成されると説明されている図14及び15参照)。図29及び30には、領域14から材料を除去するために用いられる等方性エッチングから周辺領域の側方周辺を保護するためにトラフが形成された例示的構成が図示されている(例示的等方性エッチングについては図14〜16を参照して上記説明した)。より詳細には、図29は、メモリアレイ領域14(点線708で境界が画定された箱形に略示)、メモリアレイ領域周辺の論理回路あるいは他の回路構成の作製が可能な領域18(点線704で境界が画定された箱形に略示)、及びメモリアレイ領域14と周辺領域18との間の領域16を基板に具備してなる例示的構造体700を示した図である。メモリアレイ領域には、メモリアレイ領域を側方から全体的に取り囲むように画定された側方周辺部が備えられ、この側方周辺部は点線708に相当し、また前記周辺領域には点線704で画定された類似の側方周辺部が設けられている。導電層60から成るトラフ71がメモリアレイ領域14の側方周辺部全体を側方から取り囲んでいるので、該トラフの側壁によって画定されるライナー75もメモリアレイ領域14全体を側方から取り囲む構成が示されている。図30は構造体700の上面図であり、この図では導電層60から成るトラフ71を周辺領域の側方周辺部の周囲全体と、さらにメモリアレイ領域の側方周辺部周囲全体へ延ばせることが示されている。
【符号の説明】
【0075】
10 ウェハー片
12 基板
14 メモリアレイ領域
18 周辺領域
28 マス
20、22、・・・、26 ノード部位
30 保持構造体
32、34、・・・、54 開口部
56 溝
60 導電層
62、64、・・・、68 容器構造
70 内面
71 トラフ
72 外面
75 ライナー
80 マスク(マスキング材)
82 行
84、86 容器構造
85、87 ノード部位
100 絶縁層
102 行
103 導電層
202 第二保持構造体
203 第三保持構造体
500 構造体
502、504 層
552、554、556 層
600 構造体
604、606 材料層
610 スペーサ
612 層
700 構造体
【技術分野】
【0001】
本発明はコンデンサ装置の形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路の製作において、コンデンサ構造体のアスペクト比は増加し続けている。例えば、現在のダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)コンデンサは高さが2〜3μmで、幅は約0.1μmである。また、半導体装置の密度を増大することが引き続き目標とされており、それに対応して個々の装置に関連した設置面積を減ずることも目標とされている。コンデンサ装置の実装密度が一層大きくなるにつれ、コンデンサの有効表面積は減少している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−297952号公報
【特許文献2】特開2000−196038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的なコンデンサ構造体として所謂容器型装置がある。この装置の電極の1つは容器として形状化され、この容器内には誘電部材及び別のコンデンサ電極が形成されている。一般的に、前記容器の内面のみが容量表面積として利用されている。前記容器の外面も容量として利用できれば望ましいところである。しかし残念なことに、アスペクト比の高い容器の内面及び外面双方を露出させると容器が構造的に弱くなり、下側にある基部からぐらつき、あるいは離脱する可能性がある。そのため、アスペクト比の高い容器のぐらつきあるいは他の構造的完全性の低下を回避すると同時に高アスペクト比容器の外面を容量面として利用可能とする方法の開発が望まれてきた。
【0005】
コンデンサ構造体の他の類型として所謂ペデスタル(またはポスト)型装置がある。この装置の電極の1つはペデスタル形に形成され、該ペデスタル上及び周囲には誘電性部材及び別の電極が形成されている。このペデスタルが高くかつ薄いと構造的に弱く、下側基部からぐらつき、あるいは離脱する可能性がある。そのため、ペデスタルのぐらつきあるいは他の構造的完全性の低下が回避可能な方法の開発が望まれてきた。
【0006】
本発明は上記問題点を解消することを少なくとも動機の一部としているが、本発明が前記問題点以外の適用にも向けられていることを理解されたい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、その一観点として、複数コンデンサの作製方法に関する。導電性蓄積ノード部材がマス中の開口部内に形成される。前記導電性蓄積ノード部材の少なくとも一部には保持構造体(ラティス構造体でもよい)が設けられ、その後に前記マスの少なくとも一部が、前記導電性蓄積ノード部材の崩壊を回避するために、前記保持構造を利用して取り除かれる。前記マスの少なくとも一部の除去後、前記導電性蓄積ノード部材が複数コンデンサ装置中へ組み込まれる。前記導電性蓄積ノード部材は、本発明のいくつかの態様においては複数の容器形状に形状化することができ、また本発明の他の態様において複数のペデスタル(またはポスト)に形状化することができる。
【0008】
本発明はさらに、その一観点として、基板上へ第一部材から成る構造体が形成され、該第一部材の少なくとも一部上へ保持構造体が形成された構造をもつコンデンサ装置の作製方法に関する。前記第一部材中へ延びるように開口部が形成され、該開口部内に第一導電層が形成される。前記第一導電層によって、前記第一部材に沿って外側側壁を備える容器構造が形成される。前記容器構造を支持し及び前記容器構造の崩壊を防止するための前記保持構造体を利用しながら、前記容器構造の外側側壁の少なくとも一部が露出されるように、前記第一部材の少なくとも一部が取り除かれる。この外側側壁の露出部分に沿って、及び前記容器構造内にコンデンサ誘電体が形成される。このコンデンサ誘電体上へ第二導電層が形成される。これら第二導電層、コンデンサ誘電体及び第一導電層はコンデンサ装置中へ一緒に組み込まれる。
【0009】
本発明はさらに、その一観点として、メモリアレイ領域、該メモリアレイ領域以外の他領域、及び前記メモリアレイ領域と前記他領域との間の部位を含む構造体を用いたコンデンサ装置の作製方法に関する。前記他領域は、例えば論理回路が最終的に形成される周辺領域であってもよい。前記メモリアレイ領域、前記他領域、及び前記メモリアレイ領域と前記他領域との間の部位上に広がるように第一材料層が形成される。前記メモリアレイ領域上にある前記第一材料層の少なくとも一部上、及び前記他領域上にある前記第一材料層の全域上に第二材料層が形成される。前記第一材料層中へ延びるように開口部が形成され、また前記メモリアレイ領域と前記他領域との間の部位上の前記第一材料層内に溝が形成される。前記開口部内及び前記溝内には第一導電層が形成される。前記開口部内の第一導電層によって前記第一材料層に沿って外側側壁を備えた容器構造が形成される。前記第一導電層及び前記第二材料層の形成後、前記第一材料層の少なくとも一部が取り除かれて前記容器構造の外側側壁の少なくとも一部が露出される。前記容器構造内において前記外側側壁の露出部分に沿ってコンデンサ誘電体が形成され、またこのコンデンサ誘電体上へ第二導電層が形成される。これら第一導電層、第二導電層及び誘電体はコンデンサ装置中へ一緒に組み込まれる。
【0010】
本発明はさらに、その一観点として、半導体構造体に関する。例示的一例において、この半導体構造体には、基板中に画定されたメモリアレイ領域を、該メモリアレイ領域以外の他領域及びこれらメモリアレイ領域と他領域との間の部位と共に備えた基板が含まれる。前記メモリアレイ領域の全域に亘って複数の容器構造が形成されている。これら容器構造は導電性である。前記容器構造には、その内部の内側側壁と該内側側壁の対向位置にある外側側壁が設けられている。前記他領域上には電気絶縁材料層がある。この電気絶縁材料層には側部側壁が備えられている。この電気絶縁材料層の側壁に沿って導電性ライナーがある。前記容器構造の内側及び外側側壁に沿ってコンデンサ誘電体がある。このコンデンサ誘電体上には第二導電層がある。これら容器構造、不導体及び第二導電材料層は複数のコンデンサ構造体中へ同時に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一観点に従った加工準備段階にある半導体ウェハー片の略断面図である。
【図2】破線1−1に沿って図1に示した断面を含む半導体ウェハー片の断片的上面図である。
【図3】図1に示した段階に後続する加工段階にある図1のウェハー片の略断面図である。
【図4】破線3−3に沿って図3に示した断面を含む半導体構造体の略上面図である。
【図5】図3に示した段階に後続する加工段階にある図1の半導体ウェハー片の略断面図である。
【図6】破線5−5に沿って図5に示した断面を含む半導体構造体の略上面図である。
【図7】図5に示した段階に後続する加工段階にある図1のウェハー片の断面図である。
【図8】破線7−7に沿って図7に示した断面を含む半導体ウェハー片の略上面図である。
【図9】図7及び8のウェハー片とは若干異なる本発明の態様を示す図8のウェハー片の破線9−9に沿った略断面図である。
【図10】図7に示した段階に後続する加工段階にある図1のウェハー片の断面図である。
【図11】破線10−10に沿って図10に示した断面を含む半導体構造体の略上面図である。
【図12】図11の破線12−12に沿った略断面図である。
【図13】図12に示した段階とは別態様の加工段階を示す図11の破線12−12に沿った断面図である。
【図14】図10に示した段階に後続する加工段階にある図1のウェハー片の断面図である。
【図15】破線14−14に沿って図14に示した断面を含む半導体構造体片の略上面図である。
【図16】図15の破線16−16に沿った略断面図である。
【図17】図14に示した段階に後続する加工段階にある図1のウェハー片の断面図である。
【図18】破線17−17に沿って図17に示した断面を含む半導体ウェハー片の略断面図である。
【図19】図18の破線19−19に沿った略断面図である。
【図20】図1に示した段階に代替する本発明の一観点に従った例示的加工段階にある半導体ウェハー片の略断面図である。
【図21】図20に示した段階に後続する加工段階にある図20のウェハー片の断面図である。
【図22】図21に示した段階に後続する加工段階にある図20のウェハー片の断面図である。
【図23】本発明の第三の態様に従った加工準備段階にある半導体ウェハー片の略上面図である。
【図24】図23の破線24−24に沿った断面である。
【図25】本発明の第四の態様に従った加工準備段階にある半導体ウェハー片の略断面図である。
【図26】本発明の第五の態様に従った加工準備段階にある半導体ウェハー片の略上面図である。
【図27】図26に示した段階に後続する、図10に示した段階と類似した加工段階にある図26のウェハー片の断面図である。
【図28】図27に符号28で示された部分に代替する本発明の一態様に従った前記部分の略断面図である。
【図29】本発明の一態様に従って形成された例示的ライナーを示した半導体構造体片の略上面図である。
【図30】本発明の一態様に従って形成された別の例示的ライナーを示した半導体構造体片の略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の好ましい実施態様について添付図面を参照しながら説明する。
【0013】
本発明では、その一観点として、コンデンサ電極構造体(容器あるいはペデスタル等)の外側側壁がエッチングによって露出される際に、保持構造体あるいはラティスを用いて該コンデンサ構造体が保持されるコンデンサ構造体の作製方法が提供される。従って、この保持構造体によって、コンデンサ電極構造体の外面が露出される際に、コンデンサ電極構造体に生ずるぐらつき及び他の構造上の欠陥を減じ、また好ましくは回避することが可能となる。前記コンデンサ電極構造体は蓄積ノード構造体であってもよい。
【0014】
本発明では、その特定の態様において、導電性容器の外側側壁がエッチングによって露出される際に、導電性容器が保持構造体あるいはラティスによって保持されるようになった容器コンデンサ構造体の作製方法が提供される。従って、この保持構造体によって、容器外面が露出される際に該容器に生ずるぐらつき及び他の構造上の欠陥を減じ、また好ましくは回避することが可能である。前記容器の保持に用いられる前記ラティスは、容器を支持するのに十分な剛性をもつだけでなく、該ラティスには、容器近接部分からの湿性あるいはガス状材料の除去を可能とするために、該ラティス中に前記容器外面を最終的に露出させるパターン化された孔あるいは溝が設けられる。前記容器近接部分からの材料の除去は等方性エッチングを用いて実施される。
【0015】
典型的な処理例においては、半導体ウェハーにはメモリアレイに対応する領域と、メモリアレイ周辺の論理回路あるいは他の回路設計が作製される他領域が設けられる。本発明方法では、メモリアレイ上へ保持ラティスを形成し、同時に前記ラティスに用いられる材料と同一材料を用いて前記周辺領域上へ保護層を形成して、メモリアレイ中のコンデンサ電極構造体外面を露出させるために使用されるエッチングから該周辺領域を保護することが可能である。本発明はさらに、メモリアレイと前記周辺領域との間の部位へ溝を形成することと、及び前記周辺領域の側方周辺をコンデンサ電極構造体外面の露出に際してメモリアレイ領域から材料を除去するために用いられるエッチング液から保護する保護材料層を前記溝内へ形成することも可能である。
【0016】
以下に本発明の種々態様について添付図面1〜30を参照しながら説明する。
【0017】
まず図1には、本発明の例示的態様に従った加工準備段階にある半導体ウェハー片10が示されている。ウェハー片10には基板12が含まれている。基板12は、例えばバックグラウンドp型ドーパントで軽度にドープされた単結晶シリコンを含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように作製可能である。本願特許請求の範囲の解釈を補助するため、用語「半導性基板」及び「半導体基板」は、以下に限定されないが、半導性ウェハー(単体または上部に他材料を含む組合体のいずれか)及び半導性材料層(単体または他材料を含む組合体の何れか)等の未加工の半導性材料も含めた半導性材料を含んで成る如何なる構造体をも意味すると定義される。また用語「基板」は、これに限定されないが、上記半導性基板を含めた如何なる支持構造体をも意味する。
【0018】
基板12は、3つの画定された領域14、16及び18に分割されている。領域14はメモリアレイ領域に相当する。領域18はメモリアレイ領域以外の他領域に相当し、例えば所謂周辺領域に対応した領域である。この領域はメモリアレイ領域の周辺にあることから、本願では周辺領域として説明する。典型例として、メモリアレイ領域14に結合したメモリ装置へのデータ送出及び該装置からのデータ引出の制御に関わる論理回路及び他回路構成が、周辺領域18と関わり合うと考えられる。領域16は前記メモリアレイ領域14と前記他領域18と関わり合う周辺回路構成との間の部位に相当する。構造体中には破線が引かれ、該構造体内に広がる画定された領域14、16及び18の境界がそれぞれ明示されている。図1の加工段階においては、種々回路装置(図示せず)は領域18と関わり合うと考えられる。
【0019】
複数の導電性ノード部位20、22、24及び26が基板12のメモリアレイ領域14内に図示されている。ノード部位20、22、24及び26は、例えば基板12の半導性材料内の導電性にドープされた拡散領域、及び/または基板12と関連した導電性ペデスタルに対応するものである。これらノード部位は図1に示した加工段階では導電性であるように示されているが、本発明の他の種々態様(図示せず)において、前記ノード部位の導電性材料を図1に示した加工段階に後続する段階で与えることも可能であることが理解されるべきである。ノード部位20、22、24及び26は最終的にトランジスタ構造体(図1には図示せず)へ電気接続され、及びこれら部位をトランジスタ構造体のソース/ドレイン領域として利用し、あるいはトランジスタ構造体のソース/ドレイン領域へオーム接続することが可能である。トランジスタ構造体のトランジスタゲート及び他の構成部分は図1に示した加工段階においてメモリアレイ領域14内に存在していてもよいし、あるいは後続する加工段階において作製されてもよい。
【0020】
基板12上にはマス28が形成される。マス28は(図示されているように)単一均質層として、あるいは組成及び/または物理的特性の異なる多層として形成可能である。マス28は、1または2以上の電気絶縁性材料を含み、あるいはほぼそれらから成り、あるいは全てそれらから成るように形成可能である。特定の態様では、マス28は硼燐珪酸ガラス(BPSG)、スピンオンガラス(SOG)、二酸化珪素、燐珪酸ガラス(PSG)、硼珪酸ガラス(BSG)、未ドープガラス、及び窒化珪素の1または2以上を含み、あるいはほぼそれらから成り、あるいは全てそれらから成るように形成可能である。いくつかの態様においては、マス28は珪素及び酸素を含み、あるいはほぼそれらから成り、あるいは全てそれらから成る。基板12上のマス28の厚さは、例えば約5,000Å〜約50,000Åの範囲内とすることができ、典型例として厚さは約20,000Åである。
【0021】
マス28上には保持構造体(ラティス構造体とも記載される)30が形成される。保持構造体30は単一均質組成物から、あるいは組成の異なる2以上の層から形成可能である。後続する段階(以下において説明)において、マス28の少なくとも一部は保持構造体30の少なくとも一部に対して選択的にエッチングされる。従って、保持構造体30は、好ましくはマス28の少なくとも一部を保持構造体組成に対して選択的にエッチングすることができる組成から成っている。特定の態様において、マス28を第一材料が含まれるように作製し、及び保持構造体30を前記第一材料が第二材料に対して最終的に選択的にエッチングされる該第二材料が含まれるように作製することも可能である。一定の態様において、保持構造体30を珪素及び窒素を含み、あるいはほぼそれらから成り、あるいは全てそれらから成るように作製可能である。例示的態様においては、マス28は硼燐珪酸ガラスを含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように作製され、また保持構造体30は窒化珪素を含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように作製される。別の例示的態様では、マス28はドープされたあるいは未ドープの珪素含有ガラスを含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように作製され、また保持構造体30はほぼ窒化珪素から成るか、あるいは全て窒化珪素から成る1または2以上の層と、ほぼ珪素から成るか、あるいは全て珪素から成る1または2以上の層から作製される。ほぼ珪素から成るか、あるいは全て珪素から成る前記層を非晶質珪素及び/または多結晶質珪素から作製することも可能である。
【0022】
保持構造体30がほぼ窒化珪素から成り、あるいは全てそれから成るならば、該構造体は約50Å〜約3,000Åの範囲内の厚さをもつことができ、典型例ではその厚さは約700Åである。保持構造体30が窒化珪素層及び珪素層の積層から成る場合は、窒化珪素層の厚さは約50Å〜約3,000Åの範囲内であって、典型例としては約300Åであり、珪素層の厚さは約50Å〜約1,000Åであって、典型例としては約200Åである。特定の態様においては、保持構造体30を、珪素からほぼ成るか、あるいは全て珪素から成る一対の層と、それら層の間に挟まれたほぼ窒化珪素から成るか、あるいは全てそれから成る層から作製可能である。かかる態様においては、前記珪素層の厚さは約50Å〜約500Åの範囲内であって、典型例として約200Åであり、また窒化珪素から成る中間層の厚さは約50Å〜約1,000Åの範囲内であって、典型例として約300Åである。
【0023】
図2は図1に示した断面を含む半導体ウェハー片の上面図であり、保持構造体30が半導体構造体の上面全体へ広がっている状態が示されている。
【0024】
次に図3及び4に示すように、開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54が保持構造体30及びマス28を貫通して基板12上面へ結合したノード部位(図3にはノード部位20、22、24及び26が図示されている)まで形成される。これら開口部には極めて高いアスペクト比を持たせることができ、これら開口部は最終的にコンデンサ容器の作製に利用される(下記において説明)。特定の態様において、前記開口部の高さを約2〜約3μmとし、及び最大幅を約0.1μmとすることができる。前記開口部は円形の外辺部(図4の上面図に図示)を持つように示されているが、これら開口部が他の形状であっても良いことを理解されたい。これら開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54は、以下においてより詳細に説明されるように、最終的にコンデンサ構造体容器の作製に利用される。
【0025】
コンデンサ構造体10のメモリアレイ領域14上に開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54が形成され、これら開口部が形成される際に溝56が構造体10の部位16内に形成される。溝56はメモリアレイ領域14上の開口部と同時に形成されるように、従って該溝が開口部の形成に用いられるエッチングと同一のエッチングを用いて成形されるように図示されているが、別態様の加工(図示せず)において、該溝をメモリアレイ領域上の開口部の形成に用いられるエッチングとは別のエッチングを用いて形成することも可能であることを理解されたい。このような態様の場合、前記溝の形成に用いられるエッチングは、メモリアレイ領域14内への容器開口部の形成に用いるエッチングの前あるいは後に実施される。
【0026】
メモリアレイ領域14内への容器開口部の形成及び前記部位16内への溝の形成は、典型例として、まずフォトリトグラフィー加工を用いてフォトレジストマスク(図示せず)を作製し、次いでパターン化されたマスクからパターンを下方材料28、30へ転写し、その後でパターン化されたフォトレジストマスクを取り除くことによって達成される。パターン化されたマスクの作製に求められるフォトリトグラフィー要件はかなり厳格であるため、本発明の種々態様において、反射防止層(図示せず)を保持構造体30中へ組み込み、あるいは保持構造体下方あるいは上方へ形成することが可能である。前記反射防止層は、例えば硬質フィルム(例えば絶縁性反射防止コーティング(DARC))、またはスピンオンフィルム(例えば底部反射防止コーティング(BARC))を用いて形成可能である。
【0027】
開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54はメモリ領域14内にアレイ状に形成される。このアレイは列と行から成る。図4において、前記列は水平方向へ延び、また前記行は垂直方向へ延びていると考えてよい。
【0028】
開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54はマス28を貫通して下方の導電性ノード(ノード20、22、24及び26等)まで延びるように説明されているが、1または2以上の他層(図示せず)をノードとマス28の間に設け、開口部が該他層上で止まるように構成できることを理解されたい。例えば、エッチング停止層(図示せず)をマス28とノード20、22、24及び26との間に設けて開口部がそのエッチング停止層で止まるように構成可能である。このエッチング停止層により、下方に存在する部材(基板12の表面及び/または後続するマス28の等方性エッチング(以下において説明)中に前記表面によって支持される電気装置(図示せず)等)を保護することが可能である。マス28中へのエッチング後に二次的エッチングを行って、開口部を、マス28を貫通してノード20、22、24及び26まで達するように延ばすことも可能である。エッチング停止層は、該エッチング停止層に対してマス28を選択的にエッチングできるいずれか適当な材料を用いて形成可能であり、例えば窒化珪素を含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成る層として形成可能である。
【0029】
次に図5及び図6に示すように、開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54内と、さらに溝56内に導電層60が形成される。この導電層60は、導電性材料から成る均質組成物として、あるいは導電性材料から成る多層として構成可能である。従ってこの導電層60は、1または2以上の導電性材料を含み、あるいはほぼそれらから成り、あるいは全てそれらから成る層として形成可能である。前記層60中の導電性材料には、例えば導電性にドープされた珪素、金属及び金属化合物を含めたいずれか適当な材料を含ませることができる。特定の態様においては、前記層60は窒化チタンを含んだ層として形成される。
【0030】
メモリアレイ領域14中の開口部内の導電層60によって前記開口部内に容器構造が形成されると考えることができる。例えば、図5に示すように、開口部40、42、44及び46内の導電層60は容器構造62、64、66及び68に対応している。前記容器構造は、開口部内の内面70と該内面に対して側方対向する外面72とを含むと考えることができる。これら外面72はマス28及び保持構造体30に沿って延びている。
【0031】
導電層60は最終的にコンデンサ電極中に組み込まれ、また特定の態様においてコンデンサ蓄積ノード中へ組み込むことが可能である。従って、導電層60はコンデンサ電極部材と言うことができ、また特定の態様においては導電性コンデンサ蓄積ノード部材と言うことができる。
【0032】
導電層60は開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54を部分的にのみ覆って開口部内に容器構造を形成するように示されている。本発明の他の態様(図示せず)において、導電層60が、単独あるいは他の導電性材料層と共に、開口部を完全に覆って開口部内にペデスタル(またはポスト)構造を形成することも可能である。開口部中に導電材60によって形成された構造(すなわち容器構造あるいはペデスタル構造)は導電構造とも呼べるものである。
【0033】
次に図7〜9では、導電層60が保持構造体30の上面から除去されて開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54内の導電性構造(例えば図7に示された容器構造62、64、66及び68)が互いに電気的に隔離されている。前記保持構造体30上から導電層60を除去する例示的方法として化学機械的研磨が用いられる。保持構造体30上からの導電層60の除去後、開口部内に(容器構造あるいはペデスタル構造等として示される)導電性構造体として残存する導電層60は、残存保持構造体30と直接接したままである(すなわち物理的に接触状態にある)。
【0034】
保持構造体30上面上からの導電層60の除去後、メモリアレイ領域14、周辺領域18、及び前記領域14及び18間の部位16の上方へ、パターン化されたマスク80が作製される。マスク80は前記領域16及び18を全体的に覆うが、領域14上ではパターン化されて、対になったコンデンサ行(すなわち、或る行に沿って配置されたコンデンサ群と、その片隣りの行に沿って配置されたコンデンサ群)を接続する行82を形成する。開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54中の導電層60の一部が図8中破線で示されているが、これら破線は前記導電層の一部がマスキング材80で覆われていることを示している。マスク80の例示的材料としてはフォトレジストがあり、かかる材料はフォトリトグラフィー加工を用いて図示されたパターンに作製される。パターン化されたマスク80の図示された形状は、本発明方法において利用可能な多数のパターンのうちの一つである。図示されたパターン化されたマスク80の形状は図8の図に対して水平方向へ延びるストライプ状になっている。別の例示的形状(図示せず)において、マスク材80のパターン化されたストライプを特定の容器を全体的に覆うように拡げて図8の図に対して斜めに延ばし、及び/または図8の図に対して縦方向へ延ばすことも可能である。
【0035】
図8では溝56内の導電層60が破線で示されているが、これら破線は導電層がマスキング材80で覆われていることを示している。
【0036】
図9には、開口部34及び50に関係した容器84及び86と、さらに開口部42に関係した容器64が図示されている。容器84及び86はノード部位85及び87まで延び、これら容器を、ノード部位22に対して上述した構造と類似の構造へ構成することが可能である。容器構造体84及び86には、図5において容器62、64、66及び68に関して前述した内側周辺面70及び外側周辺面72が備えられている。本発明の図示された態様では、マスキング材80が開口部34、42及び50中へ延びている。より詳細には、マスキング材は開口部それぞれの内側側面70に沿って延び、また図示された態様では開口部それぞれの内側側面70の少なくとも一つに沿って全体的に延びている。典型的加工例においては、犠牲材(図示せず)が前記導電層60の化学機械的研磨中に開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54中へ設けられる。この犠牲材は、マスキング材80の処理前あるいは処理後のいずれの段階でもよい適当な加工段階において開口部内から除去可能である。マスキング材80の処理中に開口部中に犠牲材が残存していると、該犠牲材によってマスキング材80の開口部中への進入が妨げられる可能性がある。かかる事態が生ずると、マスキング材は開口部内面に沿って形成されずに開口部上方へ形成され得る。一定の態様においては、犠牲材を用いなければ起こり得るマスキング材80の薄層化を減ずるために、マススキング材80の処理中に開口部内へ犠牲材を残すのが望ましい場合があり、また他の態様においては、マスキング材80の形成前に犠牲材を除去することが望ましい場合もある。図9には開口部42内へ延びているマスキング材80が示され、また図7及び8にはマスキング材80が中へ延びていない領域をもつ開口部42が示されている点で、図9の構成は図7及び8の構成とは幾分相違している。従って、図9には図7及び図8とは若干異なる本発明の態様が示されている。
【0037】
次に図10〜12に示された加工段階においては、パターンがマスキング材80(図7〜9)から保持構造体30へと転写され、次いで該マスキング材が除去される。
【0038】
保持構造材30の除去によって、容器の最も上の部分において容器(例えば図10に示された容器62、64、66及び68)外面72の一部が露出される。図10〜12の保持構造材30はマスク80から転写されたパターンにパターン化されているため(図7〜9)、保持構造材30は周辺領域18及び中間領域16上に連続状に残存し、及びそれぞれ対になったコンデンサ容器行の間へ延びる行102を構成するように形状化されている。例えば、図11の下側の行102によって、開口部40、42、44及び46内の容器を含むコンデンサ容器の水平方向の行が開口部48、50、52及び54内にあるコンデンサ容器の行と接続される。保持構造体30は各行内のコンデンサ容器の導電材60と物理的に接触している。特定の態様において保持構造体30をメモリアレイ領域14上の一アレイに関係する容器構造のすべてと接触させ、また他の態様において保持構造体をコンデンサ装置の一部だけと接触させることが可能である。しかしながら、後続する加工段階(以下において説明)においてコンデンサ装置中にぐらつきあるいは他の構造上の欠陥が生ずることを減ずる(好ましくは回避する)ため、保持構造体は好ましくはコンデンサ装置のすべてと接触するように構成される。
【0039】
図10及び12には、保持構造体30がマス28に対して極めて選択的に除去されるため、保持構造体30の除去処理中にマス28の殆どあるいは全く事実上除去されていないコンデンサ構造体が図示されている。図13には、図12に示した加工段階にあるが、マス28に対する保持構造体30の除去の選択度が図12の場合よりも低い態様に従ったコンデンサ構造体10が示されている。この態様では、マス28の一部が加工中に除去されて、保持構造体30の除去に使用されたエッチング条件へ暴露されたマス28の部分に該マス28の他の部分に対して窪みが形成される。いくつかの態様(図示せず)において、保持構造体30の除去に使用される条件によって導電材60の一部が除去される可能性もある。
【0040】
次に図14〜16においては、構造体10は、マス28を等方性エッチングにより保持構造体30から選択的に除去する条件に暴露されている。このエッチングは、例えばウェットエッチングによって実施される。本開示及び添付の特許請求の範囲の解釈において、以下に限定されないが、第一材料の除去中に第二材料が殆ど除去されない条件(すなわち第二材料の除去速度がほぼゼロである条件)を含めて、エッチングによって第一材料が第二材料よりも速い速度で除去されるならば、該エッチングは第二材料に対して第一材料に選択的であると理解される。
【0041】
マス28の除去によって容器構造(例えば図14に示された容器構造62、64、66及び68)の外面72が露出される。本発明の図示された態様においては、マス28はメモリ領域14上からほぼ完全に除去されているため、外面72の全体が露出されている。なお、本発明には、マス28の一部だけが等方性エッチングによって除去され、その結果として外面72の一部だけが露出される他の態様も含まれることを理解されたい。
【0042】
前述したように、マス28のエッチングに対して耐久性を持つ材料(すなわちエッチング停止材料)を図示されていない本発明の態様において該マスの下側へ設けることが可能である。エッチング停止材が存在する場合、該材によってマス28の等方性エッチング処理中エッチング停止材の下に存在する部材が保護される。
【0043】
保持構造体30が、導電層60から形成された容器の導電層60と物理的接触を保って残存するため、容器はこの保持構造体によって支持される。従って、保持構造体によって、容器構造のアレイ内に生ずるぐらつきあるいは他の構造上の欠陥を減じ、あるいは回避することさえ可能である。保持構造体30によって、容器のぐらつきを減じ、また特定の態様においては回避しながら、高アスペクト比をもつ容器構造を形成し、また該構造の外面(72)を露出させることが可能となる。図15に示された本発明の態様においては、保持構造体30によって、容器構造アレイにおける対になった行(すなわち、或る行に沿って配置された容器構造群と、その片隣りの行に沿って配置された容器構造群)が接続される。
【0044】
図14〜16には、個々の容器に備えられた導電層60が輪あるいはリング形状に示されている。しかしながら、導電層60が他の形状に形成される別態様も含まれることを理解されたい。また先に説明したように、本発明には、導電層60(単独あるいは他材料から成る導電層との組合せ)が図示された容器形状ではなくペデスタル形状となる態様も含まれる。かかる態様においては、保持構造体30によってペデスタルを構造的に支持することが可能である。
【0045】
溝56内の導電層60は周辺領域18上の保持構造体30と共に保護バリヤ(またはシールド)を形成するので、メモリ領域14上のマス28の等方性エッチングが周辺領域18にあるマス28まで広がることはない。このような保護バリヤによって、該バリヤが無ければ等方性エッチングが周辺領域18にあるマス中まで進入した場合に起こりうる周辺領域18内の回路構成(図示せず)に対する損傷を減ずることが可能となる。前記溝56内の保護導電層60によって、周辺領域18内のマス28をメモリアレイ領域14上からのマス28の除去に用いられる等方性エッチングから保護する保護トラフ(またはモート)71が形成される。本発明の図示された態様においては、このモートの側面は二重に形成されている。別言すれば、溝56の両側面が導電層60で覆われている。しかしながら、本発明には、導電層が周辺領域18に最も近い溝56の側面に沿ってのみ存在し、メモリアレイ領域14に最も近い溝56の側面にはない別の態様(図示せず)も含まれることを理解されたい。
【0046】
図示された二重側面トラフ(またはモート)71は、一対の間隔があけられた側面73及び75を有する。電気絶縁性マス28には領域18の側方末端に外側側壁77が設けられ、またトラフ71の側壁75は、側壁77に沿ってマス28のライナーになっている。本発明の図示された態様では、側壁75は領域18上の保持構造体30の一部と直接接している(つまり物理的接触状態にある)。マス28にBPSGが含まれ、及び保持構造体30に窒化珪素が含まれる態様においては、前記側壁75は層28のBPSGと、領域18上に延びる層30の窒化珪素の双方と直接接していてもよい。導電層60は、例えば窒化チタンを含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように形成可能である。従って本発明には、チタン及び窒素を含むライナーがマス28(例えばBPSGから成る)及び保持構造体30(例えば窒化珪素から成る)双方へ直接接している態様も含まれる。
【0047】
トラフ71の側壁73には第一側壁75に面した内面とメモリアレイ領域14に面した対向外面が備えられている。保持構造体30の一部が前記外面と直接接し、かつメモリアレイ領域14上へ延びている状態が図示されている。メモリアレイ領域14上へ延びる保持構造体30部分は、コンデンサ容器構造における隣接する行を相互に接続するセグメント(または行)102を構成している。
【0048】
導電層60から成るトラフ71によって、領域18上のマス28の側方周辺をメモリアレイ領域14上からマス28を除去するために用いられる等方性エッチング条件から保護するシールドが形成される。本発明の特定の態様では、導電層60によって形成された前記トラフ71は構造体10に付随するいずれの回路構成からも電気的に絶縁されている。
【0049】
保持構造体30の一部が溝56内の導電層60の表面から突出した状態(図14において符号95で示された部分)で図示されている。特定の態様において、この部分95を取り除くことも可能である。しかしながら、溝56にある導電層60の端部に沿ってかかる突出部分95を設けることによって溝56内の導電層60へ構造的一体性を与えることができる点で有利となる場合がある。
【0050】
次に図17〜19に示すように、絶縁層100及び導電層103が開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54内に容器構造の外側側壁端部72に沿って形成される。コンデンサ容器構造体の導電層60を第一コンデンサ電極と称し、また導電層103を第二コンデンサ電極と称することができる。これらコンデンサ電極60及び103、さらに絶縁層100によって、開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54のアレイ内にコンデンサ構造体のアレイが形成される。これら開口部、さらに溝56は、図18中において導電層103の下側にあるため、点線で示されている。図示されたコンデンサは容器コンデンサであるが、コンデンサは上記本発明の種々態様に従ったペデスタルコンデンサであってもよい(すなわち、コンデンサは導電層60から成るペデスタル周囲へ延びる絶縁層100及び導電層103を含ませることができる)。
【0051】
保持構造体30と物理的接触状態にあるコンデンサ容器構造体間とを短絡することなく(図17〜19に示されるように)構造体10中へ保持構造体を残すことができるように、保持構造体30が電気絶縁性材料から成ることが好ましい場合がある。しかしながら、本発明には、保持構造体30を絶縁層100及び第二コンデンサ電極103の一方あるいは双方の形成後に取り除くことができる態様を含めることができ、またかかる態様において保持構造体30へ、電気絶縁性材料に加えて、あるいはそれに代えて、導電性材料を含ませることが可能である。前記絶縁層100及び第二コンデンサ電極103はそれぞれ容器構造(例えば図14に示した容器構造62、64、66及び68)へ構造的安定性を付与して容器構造を保持構造体30なしで支持することができるため、保持構造体30を前記絶縁層100及び第二コンデンサ電極103の一方あるいは双方の形成後に取り除くことが可能である。保持構造体30が除去される態様においては、該除去は、例えばフォトリトグラフィーによるパターン化を用いてマスク(図示せず)を作製し、次いで適当な1回または複数回のエッチング(単独または複数)を行って保持構造体30上の何らかの材料を貫通し、そして保持構造体30を除去することによって達成される。
【0052】
本発明の図示された態様において、溝56内の保護導電層60から外側へ突き出している保持構造体30部分の下方に間隙104が示されている。この間隙104を、特定の態様において、絶縁材100及び導電材103の一方または双方の適当な堆積を経て塞ぐことが可能である。この間隙104は本発明の一態様を示すために設けられている。絶縁材100及び導電材103が保持構造体30の下面上へよく堆積する典型的条件を選択することにより、間隙104は生じなくなる。
【0053】
図17にはトランジスタ構造体110、112、114及び116が略示されている。これらトランジスタ構造体には、ノード部位20、22、24及び26を含むか、あるいはノード部位20、22、24及び26とオーム接続されたソース/ドレイン領域が設けられている。本発明方法に従って作製されたトランジスタ装置及びコンデンサ構造体をDRAMセルアレイ中へ一緒に組み入れることが可能である。
【0054】
図19には、絶縁材100及び導電材102で満たされた保持構造体30下方の領域120及び122が図示されている。
【0055】
図1〜19を参照しながら上記説明した加工においては、マス28上に形成される単一均質な保持構造体(30)について述べた。前述したように、本発明には、2以上の保持構造体(あるいはそれに代えて2以上の層が含まれた保持構造体)が用いられる別の態様も含まれている。また、本発明には保持構造体がマス28の上面以外の高さの部位に設けられる態様も含まれる。
【0056】
図20〜22には、マス28内の高さの異なる部位に3個の保持構造体が設けられる加工段階が示されている。図20〜22の説明では、適当な部分について、図1〜19について説明した際に用いた符号と同様の符号が用いられている。
【0057】
まず図20には図1に示した構造体10に類似する構造体200が図示されている。構造体200には基板12及びノード部位20、22、24及び26が含まれている。構造体200にはさらに、絶縁性マス28及び該マス28上に設けられた保持構造体30が含まれている。前記構造体200は、該構造体200にさらに第二保持構造体202が基板12上面上、かつマス28下方に含まれ、及び第三保持構造体204がマス28の厚さ範囲内の、より高い位置に含まれる点で図1の構造体とは異なっている。保持構造体202及び204が構造体200のメモリアレイ領域14上において延び、該構造体の周辺領域18上には延びていないように図示されている(但し、図示されていない別態様においては、保持構造体202及び204の一方あるいは双方が周辺領域18上へ延びていてもよい)。保持構造体202及び204は、保持構造体30に関して前述した組成と同様な組成から構成可能である。従って、保持構造体202及び204をほぼ窒化珪素から成るように、あるいは全て窒化珪素から成るように構成可能である。代替例として、保持構造体202及び204を、ほぼ窒化珪素から成るか、あるいは全てそれから成る層と、ほぼ窒化珪素以外の材料から成るか、あるいは全てそれらから成る1または2以上の層を含む多層にも構成することができる。前記窒化珪素以外から成る層の材料の例として、例えば、酸化アルミニウム等の絶縁材料を挙げることができる。
【0058】
図21には、図3を参照して前記説明した加工段階に類似した加工段階にある構造体200が図示されている。開口部40、42、44及び46がマス28、さらに保持構造体202、204及び30を貫通して延びている。さらに、溝56も保持構造体30及びマス28を貫通して延びている。図21に示された態様は本発明の一態様であり、別の態様において溝周辺部が構造体へと広がらないように保持構造体202及び204を溝56の外側へ形成することも可能である。
【0059】
図22には、図14を参照して前記説明した加工段階に類似した加工段階にある構造体200が図示されている。より詳細には、保持構造体30がパターン化され、次いで保持構造体30及び204の材料に対して該マス28に選択的な等方性エッチング処理がマス28に対して為される。保持構造体204によってその下方にあるマス28が前記エッチングへの暴露から保護されるため、前記エッチングは保持構造体204において有効に停止される。
【0060】
図22の構造体200には、図14に示した電極に類似する容器形状のコンデンサ電極62、64、66及び68が含まれている(また図示されていない別態様の加工においてペデスタル形状のコンデンサ電極を含めることも可能である)。図14に示された電極とは異なり、図22に示された電極では、それらの外側側壁面の全体が露出されているのではなく、外側側壁面(72)の一部のみが露出されている。これにより、保持構造体204によって、保持構造体30だけで付与される構造上の完全性以上に、容器構造62、64、66及び68へさらに構造上の完全性又は一体性を付与することが可能となる。
【0061】
図1〜22を参照して前記説明した加工によって領域14、16及び18の全面に亘って保持構造体(30、202及び204)が形成され、またこれら保持構造体及びマス28のいずれをも貫通して延びるコンデンサ容器開口部(例えば40、42、44及び46)が形成される。また、本発明には1または2以上の保持構造体がコンデンサ容器開口部の形成前にパターン化される別の態様も含まれることを理解されたい。かかる態様については以下において図23及び24を参照しながら説明する。なお図23及び24では、適当な部分については、図1〜22の説明において用いた符号と同様の符号が用いられている。
【0062】
図23及び24には、図1に示した加工段階と同様な加工段階にある構造体300が図示されている。図23の上面図に示された構造体300は、図2の上面図のそれと類似するが、開口部32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52及び54が最終的に形成される部位は点線で示されている。図24は図23中の破線24−24に沿った構造体300の断面図であり、この断面は図9に示した断面に類似しているが、図9に示した段階よりも早い加工段階における断面である。構造体300には図20〜22を参照しながら前記説明した保持構造体204が含まれているが、図1〜22を参照しながら前記説明した保持構造体30も図20〜22を参照しながら説明した保持構造体202も含まれていない。開口部34、42及び50(例えば図4に示された開口部)が形成されるが、図24に示した加工段階では未だそれら開口部が形成されていないので、これらの部位が図24においては破線で示されている。保持構造体204は、開口部34、42及び50の位置が該保持構造体204まで広がるようにパターン化されて示されている。このパターン化された保持構造体204の位置は図23には破線で示されており、この保持構造体が図11において保持構造体30に採用されたパターンと同様なパターンをもつことが分かる。その結果、保持構造体204はコンデンサ容器開口部が最終的に形成される位置まで延びている。そして後続する加工段階において、容器開口部を、マス28を貫通し、かつ保持構造体204を含む周辺部分を備えるように形成することが可能である。
【0063】
図23及び24に示した構造体は、まずマス28の第一部分を形成し、次いで前記マス28の第一部分上へパターン化された保持構造体204を形成することによって作製可能である。そしてマス28の第二部分を前記パターン化された保持構造体上へ後続して形成することが可能である。前記保持構造体はマス28の第二部分の形成前にパターン化されるため、マス28の第二部分の一部(より詳細には保持構造体204上へ形成されるマス28の部分)は保持構造体204に直接接して形成され、またマス28の第二部分の一部(より詳細には開口部34、42及び50が最終的に形成される領域内に形成されるマス28の部分)は保持構造体204の形成及びパターン化前に形成されているマス28の第一部分へ直接接して形成される。
【0064】
図1〜24の説明において述べているように、保持構造体(例えば、保持構造体30、202及び204)は単層あるいは多層に構成可能である。図25〜28には、保持構造体(またはラティス)30が多層の材料層から構成される本発明の例示的態様が図示されている。図25〜28においては、適当な部分について、図1〜24の説明に用いた符号と同様の符号が用いられている。
【0065】
図25には図1を参照して前記説明した加工段階にある構造体500が図示されている。この構造体500は図1において説明した構造体10に類似するが、図25の保持構造体30が2つの別々の層502及び504から成る点で異なっている。これら層502及び504の一方を、本発明の特定の態様において、窒化珪素を含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように形成可能である。またこれら層502及び504の他方を、本発明の特定の態様において、例えば非晶質珪素及び/または多結晶質珪素の性状をもつ珪素を含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように形成可能である。
【0066】
図14を参照して前述したように、本発明の一態様においては、保持構造体30に対してマス28の選択的エッチングが行われる。特定の態様において、保持層30の主要材として窒化珪素の薄層を用いることが、窒化珪素が安価で堆積及びパターン化が容易な電気絶縁材である点で望ましい場合がある。窒化珪素を用いる際に問題となる点は、マス28に通常用いられる材料を窒化珪素に対して選択的にエッチングすることが困難なことである。例えば、マス28が硼燐珪酸ガラスから成る場合、硼燐珪酸ガラスを、種々適用において、所望程度まで窒化珪素から選択的にエッチングすることは困難である。より詳細には、窒化珪素は好ましくは極めて薄く、またマス28は非常に厚いため、マス28の材料への選択度が極めて高くなければ、マス28が完全にエッチングされる間に窒化珪素もエッチングされることになる。従って、保持構造体30の成分としては、それに対するマス28のエッチング選択性が窒化珪素に対するマス28のエッチング選択性よりも高くなる成分を用いることが有利である。かかる成分として適する材料として、ほぼ珪素から成るか、あるいは全く珪素から成る材料を用いることができる。この場合珪素が未ドープのままであると絶縁材料として効率的に用いることができので、窒化珪素と同様な有利性が得られる。前記珪素は、多結晶質、平滑粒子あるいは半球状粒子、及び/または非晶質を含めたいかなる形状のものでもよい。ポリシリコン層は、ガラスのエッチングバック中に典型的に用いられる薬品(例えば、硼燐珪酸ガラスのエッチングに用いられる25:1HF薬品等)に対する耐薬品性において窒化珪素よりさらに優れる。
【0067】
前記層502及び504の一方がほぼ窒化珪素から成るか、あるいは全てそれから成り、かつ前記層502及び504の他方がほぼ珪素から成るか、あるいは全てそれから成る態様においては、珪素を前記2層の上層あるいは下層のいずれに用いてもよい。前記上層の珪素は後続する容器の化学機械的研磨(CMP)によって除去可能である。
【0068】
図26には本発明の別の態様における構造体550が図示されている。この構造体550は、図25に示した構造体500の加工段階と類似する加工段階にある状態で図示されている。構造体550は図25の構造体500に類似するが、構造体500が2層構成であるのに対して、構造体550の保持構造体30が3層構成になっている点で異なる。構造体550の保持構造体の3層はそれぞれ符号552、554及び556で示されている。特定の態様において、前記層552及び556(保持構造体積層30の外層)は珪素を含み、あるいはほぼそれから成り、あるいは全てそれから成るように形成され、他方前記層554(保持構造体積層30の内層)はほぼ窒化珪素から成るか、あるいは全てそれから成るように形成される。従って、珪素層552及び556によって窒化珪素層554両面を保護することが可能である。
【0069】
次に図27には、図10を参照して前記説明した加工段階に類似する加工段階にある構造体600が図示されている。この構造体600は、保持構造体30が一対の材料層604及び606から成る点で図10の構造体と相違している。これら材料層604及び606は図25を参照して説明した前記材料層502及び504に類似した層であってもよい。特定の態様において、前記材料層604はほぼ窒化珪素から、あるいは全てそれから成るように形成し、また前記材料層606はほぼ珪素から、あるいは全てそれから成るように形成可能である。メモリアレイ領域14上の保持構造体30のエッチング後(図10を参照して前述)、前記材料層604の露出した側壁上へスペーサ610が設けられる。このスペーサ610は、例えば適当な材料から成る層を形成し、次いで該層に対して異方性エッチングを行うことによって形成可能である。スペーサ610は前記層606と同じ組成でよく、従ってほぼ珪素から成るか、あるいは全てそれから成るように形成される。スペーサ610及び前記層606を用いることにより、後続するマス28のエッチング(例えば、図14を参照して前記説明したエッチング等)において、前記材料層604の露出した側面が保護されるだけでなく、該材料層604の上面が保護される。
【0070】
図28は、図27に示した構造体600のマス部分28に関して別態様とされた該マス部分28の拡大図である。詳述すれば、この拡大部分には保持構造体30が含まれ、該保持構造体が層604及び606の他にさらに層612から成る構造が図示されている。この層612は層604の下側にあり、特定の態様において、該層612はほぼ珪素から成るか、あるいは全てそれから成って形成される。従って、層612、604及び606から成る積層は、珪素から成る層(612)、窒化珪素から成る層(604)及び窒化珪素上の珪素から成る層(606)から成る積層として形成可能である。さらに、層612、604及び606を含む積層の露出した側壁に沿って形成された側壁スペーサ610が示されている。前述したように、側壁スペーサ610の組成は、ほぼ珪素から成るか、あるいは全てそれから成るように作成可能である。従って、本発明の特定の態様において、層604を窒化珪素で形成し、この層全体をほぼ珪素から成るか、あるいは全く珪素から成る層(図中の層606、610及び612)で取り囲むことが可能である。前記層606、610及び612をそれぞれ同一組成を有するように形成することが可能であるが、本発明には前記層606、610及び612の組成をそれぞれ異ならせた態様も含まれることを理解されたい。
【0071】
前記側壁スペーサ610が珪素から成る態様においては、該スペーサの形成に用いられる珪素をメモリ領域14にある容器開口部(例えば図27の容器開口部40、42、44及び46等)中へ広げてもよいと理解されるべきである。特定の態様において、このように広げられた珪素をその後に適当なエッチングを用いて容器開口部内から除去することも可能である。また別の態様においては、前記珪素を容器開口部内にそのまま残し、導電性にドープし、さらにコンデンサ電極へ組み入れることも可能である。
【0072】
窒化珪素層604の周辺を窒化珪素よりも耐エッチング性がさらに高い材料で覆うことが有利な場合がある。マス28の除去に用いられるエッチング(図14を参照して前記説明したエッチング等)は典型的には等方性エッチングである。従って、窒化珪素層604の一部は、もしそれら部分が保護材で覆われていなければ、それら部分が窒化珪素層の上部、下部、あるいは側部上にあるかどうかに拘らず、最終的にエッチングへ暴露されることになる。
【0073】
保持構造体30中にポリシリコン及び/または非晶質珪素を用いることにより、図3及び図4に示した加工段階における容器開口部及び溝の形成中、該保持構造体を硬質マスクとして機能させることが可能である。この溝を容器開口部とは異なる寸法とし、及び/または該溝を容器開口部とは別のパターンとすることが可能である。フォトレジストを上へ重ねずに硬質マスクを用いることは、前記溝及び容器開口部の異なるパターン形状化及び/または寸法化において有利である。より詳細には、硬質マスクの使用により、溝と容器開口部間におけるエッチング速度を、フォトレジストマスクを使用する場合の速度よりさらに一定化させることが可能となる。以下においてより詳細に説明するように、前記溝をメモリアレイ回路構成周囲全体へ拡張することが可能である。もし溝に対するエッチングが深過ぎ及び/または広すぎると、エッチング液が前記周辺回路構成中へ入り込んで、例えばデジット線等の種々回路装置に損傷を与える可能性がある。前記周辺回路構成上にはしばしば窒化珪素エッチング停止層が設けられるが、もし溝形成のためのエッチングが容器開口部の形成に用いられるエッチングよりも強すぎると、エッチング液がエッチング停止層を通って貫入する可能性がある。
【0074】
図14〜17を参照して説明したトラフ71は、半導体構造体の周囲全体を取り囲むことに有利である。上述した本発明のいくつかの態様において、かかるトラフはメモリアレイ領域と周辺領域との間のトラフ形状部分中に導電層を形成させることによって設けられる(トラフ71がメモリアレイ領域14と周辺領域18との間の領域16上に導電材60から形成されると説明されている図14及び15参照)。図29及び30には、領域14から材料を除去するために用いられる等方性エッチングから周辺領域の側方周辺を保護するためにトラフが形成された例示的構成が図示されている(例示的等方性エッチングについては図14〜16を参照して上記説明した)。より詳細には、図29は、メモリアレイ領域14(点線708で境界が画定された箱形に略示)、メモリアレイ領域周辺の論理回路あるいは他の回路構成の作製が可能な領域18(点線704で境界が画定された箱形に略示)、及びメモリアレイ領域14と周辺領域18との間の領域16を基板に具備してなる例示的構造体700を示した図である。メモリアレイ領域には、メモリアレイ領域を側方から全体的に取り囲むように画定された側方周辺部が備えられ、この側方周辺部は点線708に相当し、また前記周辺領域には点線704で画定された類似の側方周辺部が設けられている。導電層60から成るトラフ71がメモリアレイ領域14の側方周辺部全体を側方から取り囲んでいるので、該トラフの側壁によって画定されるライナー75もメモリアレイ領域14全体を側方から取り囲む構成が示されている。図30は構造体700の上面図であり、この図では導電層60から成るトラフ71を周辺領域の側方周辺部の周囲全体と、さらにメモリアレイ領域の側方周辺部周囲全体へ延ばせることが示されている。
【符号の説明】
【0075】
10 ウェハー片
12 基板
14 メモリアレイ領域
18 周辺領域
28 マス
20、22、・・・、26 ノード部位
30 保持構造体
32、34、・・・、54 開口部
56 溝
60 導電層
62、64、・・・、68 容器構造
70 内面
71 トラフ
72 外面
75 ライナー
80 マスク(マスキング材)
82 行
84、86 容器構造
85、87 ノード部位
100 絶縁層
102 行
103 導電層
202 第二保持構造体
203 第三保持構造体
500 構造体
502、504 層
552、554、556 層
600 構造体
604、606 材料層
610 スペーサ
612 層
700 構造体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンデンサ装置を形成する方法であって、
基板上へ第一材料を含む構造体を設ける工程と、
前記第一材料中へ延びる開口部を形成する工程であって、前記開口部は直線状の行及び直線状の列から成るアレイ状に配置される、工程と、
前記開口部内へ第一導電層を形成する工程であって、前記開口部内の前記第一導電層は前記第一材料に沿った外側側壁を有する容器構造を形成し、前記容器構造は前記開口部によって画定される前記アレイ中へ形成され、従って前記容器構造は行及び列から成るアレイ内に位置する、工程と、
前記容器構造アレイにおける対になった行の間へ延びる保持構造体を設ける工程であって、前記保持構造体は前記容器構造の前記第一導電層と直接接する、工程と、
前記第一材料の少なくとも一部を除去して前記容器構造の前記外側側壁の少なくとも一部を露出させる工程であって、前記第一材料の除去中に前記保持構造体が前記容器構造を保持する、工程と、
コンデンサ誘電材料を前記外側側壁の露出部分に沿って及び前記容器構造内に形成する工程と、
前記コンデンサ誘電材料上へ第二導電層を形成する工程とを含み、
前記構造体を設ける工程が、前記基板と前記第一材料との間にエッチング停止層を設ける工程を含み、前記エッチング停止層は導電性ノードの上にあり、
前記方法は、
前記第一材料の少なくとも一部を除去する工程の後、前記導電性ノード上の前記エッチング停止層の一部分を除去する工程と、
前記エッチング停止層の前記一部分を除去する工程の後、前記導電性ノードを前記容器構造のうちの1つに電気的に接続する工程と、
をさらに含み、
前記第一材料の少なくとも一部を除去する工程の後、前記保持構造体が前記容器構造の断面の周囲の50%に沿って連続的に延びていることを特徴とする方法。
【請求項2】
複数のコンデンサ装置を形成する方法であって、
基板上に第一材料を含む構造体を設ける工程であって、前記構造体がメモリアレイ領域と該メモリアレイ領域以外の他領域とを有し、前記第一材料が前記メモリアレイ領域および前記他領域の両方の中に延びている、工程と、
前記第一材料の上に保持構造体を形成する工程と、
前記メモリアレイ領域内の前記第一材料中へ延びる開口部を形成する工程と、
第一導電層を用いて前記開口部内に導電性構造体を形成する工程であって、前記導電性構造体が前記第一材料に沿った外側側壁を有し、前記外側側壁が前記保持構造体に物理的に接触している、工程と、
前記第一材料の中に溝を形成する工程であって、前記溝は前記メモリアレイ領域を側方から包囲し、前記溝は前記他領域内に側壁を備える、工程と、
前記溝の前記側壁に沿って導電性ライナーを形成する工程であって、前記導電性ライナーは前記保持構造体に物理的に接触している、工程と、
前記メモリアレイ領域から前記第一材料の少なくとも一部を除去して前記導電性構造体の前記外側側壁の少なくとも一部を露出させる工程であって、前記メモリアレイ領域から前記第一材料の少なくとも一部を除去する間中、前記保持構造体が前記導電性構造体を保持する、工程と、
前記メモリアレイ領域から前記第一材料の少なくとも一部を除去する間中、前記他領域内に位置する前記第一材料が除去されるのを、前記導電性ライナー及び前記保持構造体を用いて防止する工程と、
前記外側側壁の前記露出された部分に沿って、かつ、前記溝内の前記導電性ライナーに沿って、コンデンサ誘電材料を形成する工程と、
前記コンデンサ誘電材料の上に第二導電層を形成する工程であって、前記第二導電層の一部が前記溝内にある、工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
前記溝は前記基板まで延び、前記導電性ライナーは前記基板に物理的に接触し、前記導電性ライナーは前記メモリアレイ領域を側方から包囲する請求項2記載の方法。
【請求項1】
複数のコンデンサ装置を形成する方法であって、
基板上へ第一材料を含む構造体を設ける工程と、
前記第一材料中へ延びる開口部を形成する工程であって、前記開口部は直線状の行及び直線状の列から成るアレイ状に配置される、工程と、
前記開口部内へ第一導電層を形成する工程であって、前記開口部内の前記第一導電層は前記第一材料に沿った外側側壁を有する容器構造を形成し、前記容器構造は前記開口部によって画定される前記アレイ中へ形成され、従って前記容器構造は行及び列から成るアレイ内に位置する、工程と、
前記容器構造アレイにおける対になった行の間へ延びる保持構造体を設ける工程であって、前記保持構造体は前記容器構造の前記第一導電層と直接接する、工程と、
前記第一材料の少なくとも一部を除去して前記容器構造の前記外側側壁の少なくとも一部を露出させる工程であって、前記第一材料の除去中に前記保持構造体が前記容器構造を保持する、工程と、
コンデンサ誘電材料を前記外側側壁の露出部分に沿って及び前記容器構造内に形成する工程と、
前記コンデンサ誘電材料上へ第二導電層を形成する工程とを含み、
前記構造体を設ける工程が、前記基板と前記第一材料との間にエッチング停止層を設ける工程を含み、前記エッチング停止層は導電性ノードの上にあり、
前記方法は、
前記第一材料の少なくとも一部を除去する工程の後、前記導電性ノード上の前記エッチング停止層の一部分を除去する工程と、
前記エッチング停止層の前記一部分を除去する工程の後、前記導電性ノードを前記容器構造のうちの1つに電気的に接続する工程と、
をさらに含み、
前記第一材料の少なくとも一部を除去する工程の後、前記保持構造体が前記容器構造の断面の周囲の50%に沿って連続的に延びていることを特徴とする方法。
【請求項2】
複数のコンデンサ装置を形成する方法であって、
基板上に第一材料を含む構造体を設ける工程であって、前記構造体がメモリアレイ領域と該メモリアレイ領域以外の他領域とを有し、前記第一材料が前記メモリアレイ領域および前記他領域の両方の中に延びている、工程と、
前記第一材料の上に保持構造体を形成する工程と、
前記メモリアレイ領域内の前記第一材料中へ延びる開口部を形成する工程と、
第一導電層を用いて前記開口部内に導電性構造体を形成する工程であって、前記導電性構造体が前記第一材料に沿った外側側壁を有し、前記外側側壁が前記保持構造体に物理的に接触している、工程と、
前記第一材料の中に溝を形成する工程であって、前記溝は前記メモリアレイ領域を側方から包囲し、前記溝は前記他領域内に側壁を備える、工程と、
前記溝の前記側壁に沿って導電性ライナーを形成する工程であって、前記導電性ライナーは前記保持構造体に物理的に接触している、工程と、
前記メモリアレイ領域から前記第一材料の少なくとも一部を除去して前記導電性構造体の前記外側側壁の少なくとも一部を露出させる工程であって、前記メモリアレイ領域から前記第一材料の少なくとも一部を除去する間中、前記保持構造体が前記導電性構造体を保持する、工程と、
前記メモリアレイ領域から前記第一材料の少なくとも一部を除去する間中、前記他領域内に位置する前記第一材料が除去されるのを、前記導電性ライナー及び前記保持構造体を用いて防止する工程と、
前記外側側壁の前記露出された部分に沿って、かつ、前記溝内の前記導電性ライナーに沿って、コンデンサ誘電材料を形成する工程と、
前記コンデンサ誘電材料の上に第二導電層を形成する工程であって、前記第二導電層の一部が前記溝内にある、工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
前記溝は前記基板まで延び、前記導電性ライナーは前記基板に物理的に接触し、前記導電性ライナーは前記メモリアレイ領域を側方から包囲する請求項2記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2012−146993(P2012−146993A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−44522(P2012−44522)
【出願日】平成24年2月29日(2012.2.29)
【分割の表示】特願2006−542721(P2006−542721)の分割
【原出願日】平成16年12月1日(2004.12.1)
【出願人】(595168543)マイクロン テクノロジー, インク. (444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年2月29日(2012.2.29)
【分割の表示】特願2006−542721(P2006−542721)の分割
【原出願日】平成16年12月1日(2004.12.1)
【出願人】(595168543)マイクロン テクノロジー, インク. (444)
【Fターム(参考)】
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