説明

コンバインの刈高さ検出装置及びこの刈高さ検出装置を備えた刈高さ制御装置

【課題】比較的狭いスペースに刈高さ検出装置を設けて、刈取部の前後左右の動きに追従して接地体に前後左右方向から作用する外力で刈高さ検出装置が破損しないようにしたコンバインの刈高さ検出装置及び刈高さ制御装置を提供する。
【解決手段】刈取装置(27)に備えた分草体(42)の下部に上下方向の第一支持軸(1)を設け、この第一支持軸(1)に対して第一支持体(2)を上下スライド自在及び回動自在に取り付け、この第一支持体(2)の後側部に設けた前後方向の第二支持軸(3)に対して第二支持体(4)を回動自在に取り付け、この第二支持体(4)に設けた左右方向の第三支持軸(5)に対して斜め後下方へ延出する接地体(6)の基部を取り付け、この接地体(6)の上下揺動による第三支持軸(5)の回動角度を検出する角度センサ(10)を設けたコンバインの刈高さ検出装置

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインの機体前部に設ける刈取部の地上高さを検出するコンバインの刈高さ検出装置及びこの刈高さ検出装置を備えた刈高さ制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンバインの刈取部は地上高を検出しながらその地上高が一定になるように昇降して穀稈の刈取高さを設定した一定高さに維持する制御がなされている。その刈取部の地上高を検出するために、上下回動する接地体の回動角度を検出する角度センサを設けた刈高さ検出装置を設けて、角度センサで検出した接地体の回動角度から刈高さを算出するが、刈取部は前後左右に動くので、この動きでも接地体が破損しないように工夫が施される。
【0003】
例えば、接地体の支持構造として、特開2008−148572号公報には、刈取り部の下部に、前部支点を中心に上下揺動可能な接地体、および、この接地体の揺動を検知する角度センサを支持した検知ケースを配備し、前記接地体を後方下方に向けて延出してその後端部を接地点として接地追従揺動するよう構成したコンバインの刈高さ検出装置において、前記検知ケースを、前記前部支点より後方箇所に設置した後部支点を中心に前上がり方向に退避回動可能に支持し、前進時においては前記接地体の後端部に作用する接地外力が、前記検知ケースを前記後部支点周りに前下がり方向に回動させるように作用し、後進時において前記接地体の後端部に作用する接地外力が前記検知ケースを前記後部支点周りに前上がり方向に回動させるように作用するよう構成し、前記接地体の基部を前記検知ケースの外面に接当させて接地体の下方揺動限界を規制したコンバインの刈高さ検出装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−148572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来の刈高さ検出装置は、検知ケースに前部支点と後部支点が設けられ、コンバインの後進時に接地体に前方へ向かう力が加わると検知ケースが後部支点を中心に上方へ回動するものであるから、検知ケースを設ける分草フレームの下部に検知ケースが回転する前後方向と上下方向の広いスペースが必要となる。
【0006】
本発明は、比較的狭いスペースに刈高さ検出装置を設けられて、刈取部の前後左右の動きに追従して接地体に前後左右方向から作用する外力で刈高さ検出装置が破損しないようにしたコンバインの刈高さ検出装置及び刈高さ制御装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1に記載の発明は、刈取装置(27)に備えた分草体(42)の下部に上下方向の第一支持軸(1)を設け、この第一支持軸(1)に対して第一支持体(2)を上下スライド自在及び回動自在に取り付け、この第一支持体(2)の後側部に設けた前後方向の第二支持軸(3)に対して第二支持体(4)を回動自在に取り付け、この第二支持体(4)に設けた左右方向の第三支持軸(5)に対して斜め後下方へ延出する接地体(6)の基部を取り付け、この接地体(6)の上下揺動による第三支持軸(5)の回動角度を検出する角度センサ(10)を設けたコンバインの刈高さ検出装置とする。
【0008】
この構成で、圃場面に接近する分草体(42)の下部に設けた接地体(6)の後端が圃場面に接地して、圃場の凹凸で接地体(6)が上下に揺動する揺動角度を第三支持軸(5)の回動角度として角度センサ(10)で検出して制御部で刈取装置(27)の地上高に換算する。コンバインの旋回等によって刈取装置(27)が横移動すると、第二支持体(4)が第二支持軸(3)を中心に左右揺動して接地体(6)にかかる外力を逃がし、また、コンバインが後進して接地体(6)に後方から外力がかかると、第一支持体(2)が第一支持軸(1)に対して上方へスライドして接地体(6)にかかる外力を逃がして破損を防ぐ。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記刈取装置(27)の下部に備えた分草フレーム(38)の先端を上方へ屈曲しその先端部に分草体(42)を後上がり状態に取り付け、この分草体(42)の下側に第一支持軸(1)を設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈高さ検出装置とする。
【0010】
この構成で、分草フレーム(38)先端の分草体(42)の下側で刈取装置(27)の最も圃場に近い位置に空間を形成し、その空間に刈高さ検出装置の取り付けを行える。
請求項3に記載の発明は、コンバインの機体の左右傾斜角度を検出する左右傾斜センサ(46)を設け、刈高さ検出装置(34)の取付位置から刈取装置(27)の外側端部までの距離と、前記左右傾斜センサ(46)で検出された機体の左右傾斜角度と、刈高さ検出装置(34)で検出された地上高から、刈取装置(27)の地面への最接近距離を算出し、この最接近距離が設定された下限値(Hb)以下となった場合に刈取装置(27)を上昇させる制御装置(47)を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンバインの刈高さ制御装置とする。
【0011】
この構成で、機体が左右に傾いて刈取装置(27)の左右最下端が地面に接近しても、地面に当たって破損する前に刈取装置(27)を上昇させるので、刈取装置(27)の破損が回避できる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、前記刈高さ検出装置(34)で検出された地上高が設定された上限値(Ha)となった場合には、刈取装置(27)を上昇させる制御を実行しない構成としたことを特徴とする請求項3に記載のコンバインの刈高さ制御装置とする。
【0013】
この構成で、刈取装置(27)が上昇し過ぎて機体の左右バランスが悪くなって転倒する恐れが少なくなる。
請求項5に記載の発明は、前記刈高さ検出装置(34)で検出される地上高が変動しても刈取装置(27)を昇降させない上側不感帯(β)および下側不感帯(α)を設け、この上側不感帯(β)を下側不感帯(α)よりも広く設定すると共に、この上側不感帯(β)と下側不感帯(α)の幅を走行速度が速くなるに従って広くする構成としたことを特徴とする請求項3に記載のコンバインの刈高さ制御装置とする。
【0014】
この構成で、刈高さ検出装置(34)で検出する地上高に変動が有ってもその変動幅が下側不感帯(α)と上側不感帯(β)の範囲に収まっていれば刈取装置(27)を昇降させないので安定し、走行速度が速くなって機体が揺れても下側不感帯(α)と上側不感帯(β)の範囲が広がることで頻繁な刈取装置(27)の昇降動作を防ぐことが出来る。また、上側不感帯(β)を下側不感帯(α)よりも広くしていることで、重い刈取装置(27)を上昇させることによる反動で機体が揺れることが少なくなる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、コンバインの旋回等によって刈取装置(27)が左右に移動したり、コンバインが後進したりしても、接地体6が圃場に引っ掛って破損することが少なくなる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加え、第一支持軸(1)と第一支持体(2)と第二支持体(4)と接地体(6)を備えた刈高さ検出装置(34)が狭い分草体(42)の下部に収まり、刈取装置(27)の最低地上高を精度よく検出することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、上記請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加え、コンバインの機体が左右に傾いても刈取装置(27)が地面に接触して破損することが少なくなる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、上記請求項3に記載の発明の効果に加え、重量の重い刈取装置(27)を上昇させ過ぎて機体が不安定になるのを防ぐことができる。
請求項5記載の発明によれば、上記請求項3に記載の発明の効果に加え、重量の重い刈取装置(27)を上昇させることによる反動で機体が揺れて不安定になることを防ぎ、機体の走行による揺れによって頻繁に刈取装置(27)を昇降させることが無くなり、刈取さの変動が少なくなって刈取作業を安定して行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の刈高さ検出装置を設けたコンバインの側面図である。
【図2】(a)コンバインの部分拡大側面図である。(b)図(a)のS1−S1断面図である。
【図3】本発明の刈高さ検出装置の第一実施例の左側面図である。
【図4】同第一実施例の背面図である。
【図5】同第一実施例の底面図である。
【図6】本発明の刈高さ検出装置の第二実施例の左側面図である。
【図7】同第二実施例の底面図である。
【図8】(a),(b),(c)別実施例を示す接地体の平面図である。
【図9】制御ブロック図である。
【図10】制御フローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に示す実施例を参照しながら説明する。
走行フレーム33の下側に左右一対のクローラ28を設け、機体の上側に脱穀装置29を設け、該脱穀装置29の右側に貯留装置31とその前側の操作席30を設け、機体前方には刈取装置27を設ける。貯留装置31の後側には、該貯留装置31に一時貯留した穀粒を外部に排出する排出装置32を設けている。
【0021】
クローラ28は、エンジンの動力によって静油圧式無段変速装置とミッションを介して駆動される構成である。
前記刈取装置27は、基端側を走行フレーム33側に支持し、先端側を上下回動自在に設けた刈取支持フレーム35に装着して、昇降シリンダ41の伸縮によって上下昇降自在としており、刈取支持フレーム35の先端には左右方向に沿わせて刈取下部フレーム39を取付けている。
【0022】
刈取下部フレーム39には前方に延出した複数の分草フレーム38を設け、先端に分草体42を取付けている。左右に複数設ける分草フレーム38の正面視で右から二番目の分草フレーム38先端側には、刈高さ検出装置34を備える。
【0023】
分草体42により条毎に分離された穀稈は引起装置40により直立状態に引起され、図示せぬ掻込装置により挟持掻込されながら分草フレーム38の中間部に設けた往復動バリカン式の刈刃装置36で株元を切断され、後方に搬送され、刈取装置27から脱穀装置29に引継がれる。
【0024】
前記脱穀装置29の一側には、無端搬送チェンであるフィードチェン37aとこのフィードチェン37aの上側に対向して穀稈を挟持すべく下向き付勢して設けた挟持杆37bとで構成した供給搬送装置37を備える。
【0025】
図2(a)に示す如く、分草フレーム38の先端を上方へ曲げて、その先端に分草体42を其の上面が後方に向かって登り傾斜面となるように設けている。分草体42は、図2(b)の断面図に示す如く、円弧状に湾曲した上板42aと平坦な下板42bを一体に溶接した構成で、下板42bに第一支持軸1を垂直に固着している。
【0026】
分草体42は先端が地面に接近し、後端が引起装置40のフレーム前面に接近していて、分草体42の後端と引起装置40のフレーム全面との間に分草ガイド43を設けて藁屑等の侵入を防いでいる。
【0027】
刈高さ検出装置34の分草フレーム38への取り付けは、前記の他に、分草フレーム38を上方へ湾曲して其の湾曲部内に取り付けることも出来る。
この刈高さ検出装置34は圃場面Gに対する刈取装置27の上下方向の距離を検出するためのものであり、この刈高さ検出装置34の接地体6の位置を角度センサ10によって検出し、この検出値に応じて前記昇降シリンダ41の伸縮出力を行い、刈取装置27の圃場面Gに対する高さ、特に刈刃装置36の高さを調節することで、穀稈の刈高さを一定にして、コンバインにおける穀稈搬送及び脱穀性能の向上を図るものである。
【0028】
刈高さ検出装置34の部材体的な構成を図3〜図5で説明すると、1は前記分草体42に下方へ向けて垂直に取り付けた第一支持軸であり、この第一支持軸1へ軸心方向スライド及び回動自在に第一支持体2を外嵌し、座金13と止めネジ14で抜け止めし、上部のバネ受け座16と第一支持体2の上面との間に圧縮バネ(第三バネ)15を介在させて第一支持体2を常時下方へ押し下げ付勢し、第一支持体2を分草体42との間に設ける吊りバネ44で吊っている。吊りバネ44は第一支持体2の上下スライドをし易くするためで、圧縮バネ15の押し下げ力よりも弱くする。
【0029】
第一支持体2の下面には突起20と止めネジ14に巻き掛けて第一支持軸1の上部から左右側部に設けた引っ掛け部21a,21bに端部を係止した第一トーションバネ(第一バネ)7を設けて、左右に回動した第一支持体2が初期位置の後方へ向かう位置に復帰するように付勢している。
【0030】
また、第一支持軸1の軸端側には、平面視が三角形で後述する第二支持体4の側面に当たって該第二支持体4の回り過ぎを規制する前方回動規制部材11を設けている。
第一支持体2に対して、その後側面に、平面視でコ字状の第二支持体4を前後方向に設ける第二支持軸3で回動自在に軸支し、第二支持体4の上部に設けた突起杆19を挟んで第一支持体2のバネ受け18に引っ掛けた第二トーションバネ(第二バネ)8を第二支持軸3に巻き付け、止めネジ17で固定して第二支持体4が第二支持軸3を中心に第一支持体2の後側面に沿って左右に揺動しても第二トーションバネ8のバネ付勢力で元の位置に復帰するようにしている。
【0031】
この第二支持体4には側面に取り付けた角度センサ10の第三支持軸5を左右方向に通してこの第三支持軸5に接地体6を固着し、接地体6を後下方へ延出させてその後端屈曲部を圃場面Gに接地させるようにしている。
【0032】
また、第二支持体4には接地体6の下側に当たって下方回動を規制する突起片状の下方回動規制部材9を第二支持体4の左側部から伸ばして設けている。
以上に示すように刈高さ検出装置34を構成することで、刈取装置27の対地高さを精度よく検出できるとともに、接地体6にかかる外力に対して柔軟に対応することができ、刈高さ検出装置34、特に接地体6の破損を防ぐことができる。機体を後進させた場合、接地体6を機体左側面視で反時計方向(図3における反時計方向)に回転させる力がかかるが、圧縮バネ15の弾性力に抗して第一支持体2が上昇退避する。従って、少ない上昇距離で接地体6を上昇させることができるので、分草フレーム38の先端に刈高さ検出装置34をコンパクトに配置できる。
【0033】
また、退避移動量が少ないために、退避状態から通常の刈高さ検出状態への復帰が速やかに行なえ、後進と前進を繰り返したような場合でも前進時の刈高さ検出を確実に行うことが出来る。
【0034】
図6と図7に示す第二実施例では、前記下方回動規制部材9を第二支持体4の前側から接地体6の下方へ突設して、下方回動規制部材9に泥が溜まり難くしている。また、第一支持軸1の下端には前方回動規制部材11をボルト22で止めて第一支持体2の抜け止めとしている。
【0035】
図8(a)〜(c)は、接地体6の別実施例で、接地体6を基部接地体6aと先端接地体6bとに分割し、基部接地体6aと先端接地体6bをコイルスプリング23や板バネ24或いはピン26とコイルスプリング25とで連結して、先端接地体6bに加わる外力を逃がすようにしている。
【0036】
図9は、刈取装置27を自動的に一定刈高さに維持する制御のブロック図で、前記角度センサ10から接地体6の上下揺動による回動角度が検出されて制御装置47に入力し、走行フレーム33の適宜位置に設ける左右傾斜センサ46から機体の左右傾斜角度が検出されて制御装置47に入力する。制御装置47では、角度センサ10の角度データから接地体6の取付位置での刈取装置27の地上高が演算され、左右傾斜センサ46の検出データから機体の左右傾斜角度が演算され、さらに、事前に入力している接地体6の取付位置から刈取装置27の左右地面接近端部までの距離と地上高と機体傾斜角度から刈取装置27の左右地面接近端部の地上高が演算されて、刈取装置27の左右地面接近端部の地上高が所定の限界距離以下であれば刈取装置27を上昇させ、接地体6取付位置での地上高が所定上限を越えると刈取装置27の上昇を停止する。
【0037】
刈取装置27の自動昇降制御は、図10の如く行われる。
角度センサ10の検出回動角度から演算した刈取装置27の地上高が所定上限値Haや所定下限値Hbを越えていれば、刈取装置27の昇降を行わず、左右傾斜センサ46の検出傾斜角から演算した機体の左右傾きが所定傾きを越えていれば、刈取装置の左右端部の地上高を演算して、その左右端地上高が所定上限や所定下限を越えていれば、刈取装置27の昇降を行わない。
【0038】
そして、上記条件をクリアすると刈取装置27の昇降制御を行う。刈取装置27の地上高が下側不感帯αを越えて低ければ刈取装置27を上昇し、地上高が上側不感帯βを越えて高ければ刈取装置27を下降するのである。下限不感帯αと上限不感帯βは走行速度に比例して幅を広げるようにすることで、機体の振動で刈取装置27が頻繁に昇降しないようにする。
【0039】
なお、路上走行においては、刈取装置27の自動昇降制御を停止する。
【符号の説明】
【0040】
1 支持軸
2 第一支持体
3 前後軸
4 第二支持体
5 センサ軸
6 接地体
10 角度センサ
11 前方回動規制部材
15 圧縮バネ
27 刈取装置
34 刈高さ検出装置
38 分草フレーム
39 刈取下部フレーム
42 分草体
46 左右傾斜センサ
47 制御装置
α 下側不感帯
β 上側不感帯
Ha 所定上限値
Hb 所定下限値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
刈取装置(27)に備えた分草体(42)の下部に上下方向の第一支持軸(1)を設け、この第一支持軸(1)に対して第一支持体(2)を上下スライド自在及び回動自在に取り付け、この第一支持体(2)の後側部に設けた前後方向の第二支持軸(3)に対して第二支持体(4)を回動自在に取り付け、この第二支持体(4)に設けた左右方向の第三支持軸(5)に対して斜め後下方へ延出する接地体(6)の基部を取り付け、この接地体(6)の上下揺動による第三支持軸(5)の回動角度を検出する角度センサ(10)を設けたコンバインの刈高さ検出装置。
【請求項2】
前記刈取装置(27)の下部に備えた分草フレーム(38)の先端を上方へ屈曲しその先端部に分草体(42)を後上がり状態に取り付け、この分草体(42)の下側に第一支持軸(1)を設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈高さ検出装置。
【請求項3】
コンバインの機体の左右傾斜角度を検出する左右傾斜センサ(46)を設け、刈高さ検出装置(34)の取付位置から刈取装置(27)の外側端部までの距離と、前記左右傾斜センサ(46)で検出された機体の左右傾斜角度と、刈高さ検出装置(34)で検出された地上高から、刈取装置(27)の地面への最接近距離を算出し、この最接近距離が設定された下限値(Hb)以下となった場合に刈取装置(27)を上昇させる制御装置(47)を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンバインの刈高さ制御装置。
【請求項4】
前記刈高さ検出装置(34)で検出された地上高が設定された上限値(Ha)となった場合には、刈取装置(27)を上昇させる制御を実行しない構成としたことを特徴とする請求項3に記載のコンバインの刈高さ制御装置。
【請求項5】
前記刈高さ検出装置(34)で検出される地上高が変動しても刈取装置(27)を昇降させない上側不感帯(β)および下側不感帯(α)を設け、この上側不感帯(β)を下側不感帯(α)よりも広く設定すると共に、この上側不感帯(β)と下側不感帯(α)の幅を走行速度が速くなるに従って広くする構成としたことを特徴とする請求項3に記載のコンバインの刈高さ制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−9629(P2013−9629A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144533(P2011−144533)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】