説明

コーティング用ミスト防止剤としての星形枝分れシリコーンポリマー

ヒドロシリル化反応条件下でヒドリドシリコーンを(好ましくは)長鎖オレフィンと不完全に反応させて、部分置換ヒドリドシリコーンを生成させ、これをさらにヒドロシリル化反応条件下でビニル含有MQ樹脂と反応させて、残存するヒドリド種を部分的に消費し、これを次に残りのヒドリド種を消費するヒドロシリル化反応条件下で長鎖ジオレフィンと反応させて、可撓性支持体の塗工に際してミスト防止剤として有用な組成物を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙その他の高分子材料(織物又は不織布)のシートのような可撓性材料又は支持体をシリコーン組成物で塗工することに関する。本発明は、付加反応、縮合反応、カチオン反応又はラジカル反応で架橋し得る1種以上の架橋性ポリオルガノシロキサンを含む液体組成物で可撓性材料又は支持体を塗工することにも関する。本発明は、シリコーン組成物(ポリオルガノシロキサン)を可撓性材料又は支持体に塗布する際のミスト発生を低減させる星形枝分れポリオルガノシロキサン(シリコーンポリマー)にも関する。可撓性支持体は、紙、厚紙、プラスチックフィルム、金属フィルムなどでよい。具体的な用途として、食品用紙、接着ラベル、接着テープ、シールなどが挙げられる。
【背景技術】
【0002】
可撓性支持体への液状シリコーンの塗工は、通例、非常に高速で連続運転される塗工装置で実施される。通常、かかる塗工装置は、数本のロール(特に圧力ロールと塗工ロール)からなる塗工ヘッドを備えており、かかる塗工ヘッドに、互いに隣接して配置された一連のロールによって架橋性又は非架橋性のシリコーン組成物が連続的に供給される。所望の材料からなる塗工すべき可撓性支持体のストリップを圧力ロールと塗工ロールの間に高速で送り、その少なくとも片面を塗工する。シリコーンコーティングを架橋しようとする場合には、架橋反応を実施するための装置が塗工ヘッドの下流に配置される。架橋反応を実施するための装置は、例えば、オーブン、輻射線(例えば紫外線(UV))エミッター又は電子ビーム(EB)エミッターとすることができる。
【0003】
可撓性支持体へのシリコーンの高速塗工には、塗工ロールから塗工装置内を前進する可撓性支持体へのシリコーン液体(又は流体)の移行に伴う幾つかの問題がある。塗工ロールから可撓性支持体へのシリコーン液体の移行に伴う重大な問題の一つは、塗工ヘッドの近傍、特に塗工ロールと塗工中の可撓性支持体との接点付近に霧、ミスト又はエアロゾルが発生することである。通例、この霧、ミスト又はエアロゾルの密度は、装置で塗工している可撓性支持体の前進速度の増加に伴って増大する。
【0004】
この移行問題の第1の影響は、可撓性支持体に実際に移行するシリコーン液体の量が減ることである。第2の影響は、霧、ミスト又はエアロゾルをなす液滴が、塗工ロール下流の新たに塗工された可撓性支持体上で凝縮し、ミカン肌効果を生じることである。このミカン肌効果、つまり塗膜の不均一性は、塗工量、塗膜の機械的特性(例えば摩擦落ち)、接着抵抗に関する問題を生ずる。
【0005】
塗膜の不均一性によって生じるもう一つの問題は、塗工装置付近で作業する塗工装置作業者の産業衛生及び安全性に関する問題である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、a)化合物Aとb)量αのCH=CHR'CH=CHとのヒドロシリル化反応生成物を含んでなる組成物を提供するが、式中、R'はハロゲン、水素、C〜C60二価炭化水素基、C〜C60二価ポリエステル基、C〜C60二価ニトリル基、C〜C60二価アルキルハライド基及びC〜C60二価ポリエーテル基からなる群から選択される二価基であり、α>b+d+f−g−h−iであり、
化合物Aはc)M'b−gD'd−hT'f−iとd)(MViViViQ)とのヒドロシリル化反応生成物であり、下付文字a、b、c、d、e、f、g、h、i、j、k、l、m、n、o及びpは0又は正の数であり、qは0でない正の数であり、k+m+o<b+d+f−g−h−iであり、pは0.4〜4.0であり、qは1〜200であり、(b+d+f−g−h−i)/(((k+m+o)p)q)として規定されるM'b−gD'd−hT'f−iと(MViViViQ)との比は、50.0〜0.01、好ましくは10.0〜0.10、さらに好ましくは5.0〜0.20、最も好ましくは4.0〜0.25であるが、これらの間のいかなる範囲にあってもよく、
化合物M'b−gD'd−hT'f−iはe)Mとf)量βのCH=CHRとのヒドロシリル化反応生成物であり、式中、β+1≦b+d+f、b+d+f−g−h−i>0、1.5≦b+d+f≦100、2≦a+b≦12、0≦c+d≦1000、0≦e+f≦10であり、Rはハロゲン、水素、C〜C60一価炭化水素基、C〜C60一価ポリエステル基、C〜C60一価ニトリル基、C〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基からなる群から選択される一価基であり、
M=RSiO1/2
=HRSiO1/2
Vi=RViSiO1/2
D=RSiO2/2
=HRSiO2/2
Vi=RVi10SiO2/2
T=R11SiO3/2
=HSiO3/2
Vi=RViSiO3/2
Q=SiO4/2
M'=(CHCHR)RSiO1/2
D'=(CHCHR)RSiO2/2
T'=(CHCHR)SiO3/2であり、
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11は独立にC〜C60一価炭化水素基から選択され、各RViは独立にC〜C60一価アルケニル炭化水素基から選択される。
【0007】
本発明は、さらに、可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に本発明の組成物を添加する工程を含んでなる方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の星形枝分れシロキサン化合物は、化合物Aと量αのCH=CHR'CH=CHとの反応生成物として製造される。式中、R'はハロゲン、水素、C〜C60二価炭化水素基、C〜C60二価ポリエステル基、C〜C60二価ニトリル基、C〜C60二価アルキルハライド基及びC〜C60二価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される二価基であり、α>b+d+f−g−h−iである。
【0009】
化合物Aは、貴金属ヒドロシリル化反応触媒存在下でのM'b−gD'd−hT'f−iと(MViViViQ)との反応生成物である。
【0010】
式中、下付文字a、b、c、d、e、f、g、h、i、j、k、l、m、n、o及びpは0又は正の数であり、qは0でない正の数であるが、複数の化合物の混合物については各下付文字の平均値は整数とならない可能性が高く、特定の化合物については下付文字は整数であり、k+m+o<b+d+f−g−h−iであり、pは0.4〜4.0、好ましくは0.5〜3.0、さらに好ましくは0.5〜2.5、最も好ましくは0.5〜1.5であるが、これらの間のいかなる範囲にあってもよく、qは1〜200、好ましくは1〜100、さらに好ましくは1〜75、最も好ましくは1〜50であるが、これらの間のいかなる範囲にあってもよく、ヒドリド含有前駆体とビニル含有前駆体との比は、これらの前駆体の化学量論的下付文字間の数学的関係で規定され、(b+d+f−g−h−i)/(((k+m+o)p)q)は50.0〜0.01、好ましくは10.0〜0.10、さらに好ましくは5.0〜0.20、最も好ましくは4.0〜0.25であるが、これらの間のいかなる範囲にあってもよく、具体的には3.5〜0.25、3.0〜0.25、2.5〜0.25及び2.0〜0.25の範囲が挙げられる。この関係から、ヒドリド化合物M'b−gD'd−hT'f−iの反応に利用可能な全ヒドリドはMQ樹脂(MViViViQ)の反応に利用可能な全ビニルに対して化学量論的に過剰となる。
【0011】
化合物M'b−gD'd−hT'f−iは次の反応で得ることができる。
【0012】
+ β CH=CHR
→ M'b−gD'd−hT'f−i
式中、β+1≦b+d+f、b+d+f−g−h−i>0であり(下付文字及び化学量論的係数βに関するこれらの数学的限定は、反応に利用可能なケイ素結合水素のモル量に関して、ヒドリドMがオレフィンCH=CHRのモル量に対して化学量論的に過剰となることを担保するためのものである。)、1.5≦b+d+f≦100、2≦a+b≦12、0≦c+d≦1000、0≦e+f≦10であり、Rはハロゲン、水素、C〜C60一価炭化水素基、C〜C60一価ポリエステル基、C〜C60一価ニトリル基、C〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される一価基であり、
M=RSiO1/2
=HRSiO1/2
Vi=RViSiO1/2
D=RSiO2/2
=HRSiO2/2
Vi=RVi10SiO2/2
T=R11SiO3/2
=HSiO3/2
Vi=RViSiO3/2
Q=SiO4/2
M'=(CHCHR)RSiO1/2
D'=(CHCHR)RSiO2/2
T'=(CHCHR)SiO3/2であり、
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11は独立にC〜C60一価炭化水素基から選択され、各RViは独立にC〜C60一価アルケニル炭化水素基から選択される。 (MViViViQ)のようなMQ樹脂の製造方法は、米国特許第5817729号、同第5399614号及び同第2676182号に記載されており、それらの開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。「C〜C60」という用語は1〜60の炭素原子数をいうが、脂肪族基及び芳香族基(例えばスチリル)を共に包含し、この範囲としては、次の具体的範囲:15〜60、30〜60、45〜60、1〜15、1〜30、1〜45、10〜30、10〜40、10〜50が挙げられるが、これらの間のいかなる範囲にあってもよい。
【0013】
本発明の星形枝分れシリコーン化合物は、次の2種類の化合物:M'b−gD'd−hT'f−iと((MViViViQ)との反応生成物として記載するが、その理由は、反応する各成分分子で反応に利用し得るヒドロシリル化部位が多数存在し、かかる確率論的化学反応を分析的に記載するのが困難であるためである。
【0014】
本発明の組成物は、ニート反応で製造しても、反応体を溶剤で希釈した反応で製造してもよい。これらの材料の置換基が長鎖であるので、ニート反応(つまり反応に関与しない溶剤の非存在下で実施される反応)では、本明細書中での分子の記載には合致するが、絡み合いの高いマクロ構造を有する生成物が生成する傾向がある。絡み合いの少ないマクロ構造の化合物が所望される場合には、環状シロキサン、不活性炭化水素溶剤などの適当な溶媒媒質中で製造反応を実施すべきである。
【0015】
このヒドロシリル化反応には様々な貴金属触媒が知られており、かかる触媒を本発明の反応に使用することができる。光学的透明性が要求される場合、好ましい触媒は反応混合物に可溶性の触媒である。「貴金属」に関して、Ru、Rh、Pd、Os、Ir及びPtが貴金属と定義され、水素化活性をもつことが知られているNiも定義に含まれる。好ましくは、触媒は白金化合物であり、白金化合物は、米国特許第3159601号に記載されているような式(PtClオレフィン)及びH(PtClオレフィン)のものから選択することができ、その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。上記2つの式に示すオレフィンはあらゆるタイプのオレフィンでよいが、好ましくは炭素原子数2〜8のアルケニレン、炭素原子数5〜7のシクロアルケニレン又はスチレンである。上記の式で使用できるオレフィンの具体例には、エチレン、プロピレン、ブチレンの各種異性体、オクチレン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテンなどがある。
【0016】
本発明の組成物で使用できる別の白金含有材料は、米国特許第3159662号に記載されている塩化白金のシクロプロパン錯体であり、その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。
【0017】
さらに、白金含有材料は、米国特許第3220972号(その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。)に記載されているような、クロロ白金酸と白金1g当たり2モル以下のアルコール、エーテル、アルデヒド及びこれらの混合物から選択される成分とから形成される錯体であってもよい。
【0018】
液体射出成形組成物での使用に好ましい触媒は、Karstedtの米国特許第3715334号、同第3775452号及び同第3814730号に記載されている。当技術に関する背景は、J.L.Spier,“Homogeneous Catalysis of Hydrosilylation by Transition Metals”in Advances in Organometallic Chemistry,volume17,pp.407−447,F.G.A.Stone及びR.West編、Academic Press刊(NewYork,1979)にみられる。白金触媒の有効量は当業者が簡単に求めることができる。一般に、ヒドロシリル化反応に対する有効量はオルガノポリシロキサン組成物全体の約0.1〜50ppmであり、この範囲内のいかなる範囲にあってもよい。
【実施例】
【0019】
5.96g(0.025モル)のC16−18α−オレフィンを300g(0.031モル)のシリルヒドリド末端ポリジメチルシロキサン及び5ppmのPt(Karstedt触媒として添加)と混合した。反応混合物を95℃で約4時間加熱撹拌して、オレフィンをシロキサンポリマーに付加させた。残留SiHの定量化学分析で、オレフィンのシロキサンへの付加で所望量の水素が消費されたことを確認した。
【0020】
上記第一反応の生成物に1.94g(0.0023モル)の((MViQ)樹脂を添加した。246gのIsopar Cを反応の溶剤として添加した。さらに5ppmのPtをKarstedt触媒として加え、反応混合物を95℃で約4時間加熱撹拌した。定量化学分析で、ビニル官能基とヒドリド官能基が所望の程度まで反応したことを確認した。
【0021】
0.132g(0.0017モル)の1,5−ヘキサジエンを62gのIsopar Cで希釈し、上記の反応混合物に添加した。反応混合物を80〜85℃に4時間加熱した。混合物の粘度が70000cps超に上昇し、連鎖延長反応が起きていることを示唆していた。0.039gのアルキルアミンを添加し、混合物を1時間撹拌した。308gのビニル末端ポリジメチルシロキサン(約250cps)を添加し、溶液からIsopar Cをストリッピングした。得られた生成物を次のミスト防止化合物としての試験に用いた。
【0022】
互いに接触し、紙塗工装置での塗工をシミュレーとした制御された測定速度で回転する2つのゴム被覆ホイールからなる実験室試験機器を用いて、例10の化合物のミスト防止性能を検証した。試験すべき対照溶液又は材料を小形貯蔵容器から、一定レベルの材料を保持するスポンジに供給し、次いで片方のホイールに供給した。両ホイールの回転に伴って、緩く接触した表面からミストが発生する。DustTrack Aerosol Monitorを用いてミストを測定した。以下の表1に示す結果は、例10のミスト防止添加剤の添加によって、塗工プロセスで発生するミストが格段に減少することを実証している。
【0023】
【表1】

【0024】
以上の実施例は本発明の例示にすぎず、本発明の特徴の一部を例示するためのものである。特許請求の範囲は、本発明を完成した通りの範囲で請求するものであり、本明細書に記載した実施例はあらゆる可能な実施形態から所定の実施形態を例示するものである。したがって、特許請求の範囲は、本発明の特徴を例示するために選択した実施例に限定されるものではない。特許請求の範囲において、内包的用語である「含んでなる」及びその派生語は、論理的には、例えば、特に限定されないが「から実質的になる」及び「からなる」のような様々な範囲の異なる語句も内在し、かつ包含する。必要に応じて範囲を規定したが、これらの範囲はその上下限間のすべての部分範囲を包含する。これらの範囲内での様々な変更は当業者には自明であり、既に公知でなければ、これらの変更も可能な場合には特許請求の範囲に含まれると解すべきである。また、科学技術の進歩によって、表現の不正確さから本明細書で想定していない均等物や置換物が可能となることも予想されるが、これらの変更も可能な場合には特許請求の範囲に含まれると解すべきである。本明細書で引用した米国特許の開示内容は、援用によって本明細書の内容の一部をなす。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)化合物Aとb)量αのCH=CHR'CH=CHとのヒドロシリル化反応生成物を含んでなる組成物。
式中、R'はハロゲン、水素、C〜C60二価炭化水素基、C〜C60二価ポリエステル基、C〜C60二価ニトリル基、C〜C60二価アルキルハライド基及びC〜C60二価ポリエーテル基からなる群から選択される二価基であり、α>b+d+f−g−h−iであり、
化合物Aはc)M'b−gD'd−hT'f−iとd)((MViViViQ)とのヒドロシリル化反応生成物であり、下付文字a、b、c、d、e、f、g、h、i、j、k、l、m、n、o及びpは0又は正の数であり、qは0でない正の数であり、k+m+o<b+d+f−g−h−iであり、pは0.4〜4.0であり、qは1〜200であり、(b+d+f−g−h−i)/(((k+m+o)p)q)として規定されるM'b−gD'd−hT'f−iと(MViViViQ)との比は50.0〜0.01であり、
化合物M'b−gD'd−hT'f−iはe)Mとf)量βのCH=CHRとのヒドロシリル化反応生成物である。
式中、β+1≦b+d+f、b+d+f−g−h−i>0、1.5≦b+d+f≦100、2≦a+b≦12、0≦c+d≦1000、0≦e+f≦10、Rはハロゲン、水素、C〜C60一価炭化水素基、C〜C60一価ポリエステル基、C〜C60一価ニトリル基、C〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される一価基であり、
M=RSiO1/2
=HRSiO1/2
Vi=RViSiO1/2
D=RSiO2/2
=HRSiO2/2
Vi=RVi10SiO2/2
T=R11SiO3/2
=HSiO3/2
Vi=RViSiO3/2
Q=SiO4/2
M'=(CHCHR)RSiO1/2
D'=(CHCHR)RSiO2/2
T'=(CHCHR)SiO3/2、であり、
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11は独立にC〜C60一価炭化水素基から選択され、各RViは独立にC〜C60一価アルケニル炭化水素基から選択される。
【請求項2】
が、C15〜C60一価炭化水素基、C15〜C60一価ポリエステル基、C15〜C60一価ニトリル基、C15〜C60一価アルキルハライド基及びC15〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
が、C30〜C60一価炭化水素基、C30〜C60一価ポリエステル基、C30〜C60一価ニトリル基、C30〜C60一価アルキルハライド基及びC30〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
が、C10〜C40一価炭化水素基、C10〜C40一価ポリエステル基、C10〜C40一価ニトリル基、C10〜C40一価アルキルハライド基及びC10〜C40一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1記載の組成物。
【請求項5】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項2記載の組成物。
【請求項6】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項3記載の組成物。
【請求項7】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項4記載の組成物。
【請求項8】
がスチリルである、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項7記載の組成物。
【請求項10】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がC30〜C60一価炭化水素基、C30〜C60一価ポリエステル基、C30〜C60一価ニトリル基、C30〜C60一価アルキルハライド基及びC30〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項7記載の組成物。
【請求項11】
可撓性支持体の塗工時のミスト発生を低減するための、a)化合物Aとb)量αのCH=CHR'CH=CHとのヒドロシリル化反応生成物を含んでなる組成物。
式中、R'はハロゲン、水素、C〜C60二価炭化水素基、C〜C60二価ポリエステル基、C〜C60二価ニトリル基、C〜C60二価アルキルハライド基、C〜C60二価ポリエーテル基及びこれらの混合物からなる群から選択される二価基であり、α>b+d+f−g−h−iであり、
化合物Aはc)M'b−gD'd−hT'f−iとd)((MViViViQ)とのヒドロシリル化反応生成物であり、下付文字a、b、c、d、e、f、g、h、i、j、k、l、m、n、o及びpは0又は正の数であり、qは0でない正の数であり、k+m+o<b+d+f−g−h−iであり、pは0.4〜4.0であり、qは1〜200であり、(b+d+f−g−h−i)/(((k+m+o)p)q)として規定されるM'b−gD'd−hT'f−iと(MViViViQ)との比は50.0〜0.01であり、
化合物M'b−gD'd−hT'f−iはe)Mとf)量βのCH=CHRとのヒドロシリル化反応生成物である。
式中、β+1≦b+d+f、b+d+f−g−h−i>0、1.5≦b+d+f≦100、2≦a+b≦12、0≦c+d≦1000、0≦e+f≦10、Rはハロゲン、水素、C〜C60一価炭化水素基、C〜C60一価ポリエステル基、C〜C60一価ニトリル基、C〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される一価基であり、
M=RSiO1/2
=HRSiO1/2
Vi=RViSiO1/2
D=RSiO2/2
=HRSiO2/2
Vi=RVi10SiO2/2
T=R11SiO3/2
=HSiO3/2
Vi=RViSiO3/2
Q=SiO4/2
M'=(CHCHR)RSiO1/2
D'=(CHCHR)RSiO2/2
T'=(CHCHR)SiO3/2、であり、
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11は独立にC〜C60一価炭化水素基から選択され、各RViは独立にC〜C60一価アルケニル炭化水素基から選択される。
【請求項12】
が、C〜C60一価炭化水素基、C〜C60一価ポリエステル基、C〜C60一価ニトリル基、C〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項11記載の組成物。
【請求項13】
が、C15〜C60一価炭化水素基、C15〜C60一価ポリエステル基、C15〜C60一価ニトリル基、C15〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項11記載の組成物。
【請求項14】
が、C30〜C60一価炭化水素基、C30〜C60一価ポリエステル基、C30〜C60一価ニトリル基、C30〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項11記載の組成物。
【請求項15】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項12記載の組成物。
【請求項16】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項13記載の組成物。
【請求項17】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項14記載の組成物。
【請求項18】
がスチリルである、請求項11記載の組成物。
【請求項19】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がメチルである、請求項17記載の組成物。
【請求項20】
各R、R、R、R、R、R、R、R、R10及びR11がC30〜C60一価炭化水素基、C30〜C60一価ポリエステル基、C30〜C60一価ニトリル基、C30〜C60一価アルキルハライド基及びC〜C60一価ポリエーテル基並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項17記載の組成物。
【請求項21】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項1記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項22】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項2記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項23】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項3記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項24】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項4記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項25】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項5記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項26】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項6記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項27】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項7記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項28】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項8記載の組成物を添加することを含んでなる方法。
【請求項29】
可撓性基材の塗工時のミスト発生を低減する方法であって、基材を塗工するためのコーティング組成物を製造し、該コーティング組成物に請求項9記載の組成物を添加することを含んでなる方法。

【公表番号】特表2006−506508(P2006−506508A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−553516(P2004−553516)
【出願日】平成15年11月5日(2003.11.5)
【国際出願番号】PCT/US2003/035183
【国際公開番号】WO2004/046248
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】