説明

コーティング装置及びコーティング方法

【課題】回転ドラム内面やバッフル表面へのコーティング基材物質の付着を防止し、付着物質の剥落による不良品の発生を防止する。
【解決手段】コーティング装置1は、回転軸を中心に回転可能に配置された中空の回転ドラム3と、回転ドラム3内に収容された被処理物2に対しコーティング用物質を供給するスプレーガン15と、回転ドラム3内の被処理物2の転動流中に配置されるバッフル22とを備える。回転ドラム3内には、回転ドラム3の内面3aに対し直接冷水を噴射するドラム冷却用スプレーガン31a,31bと、バッフル22に対し直接冷水を噴射するバッフル冷却用スプレーガン32が設けられている。コーティング処理中は、スプレーガン31a,31b,32によってドラム内面3aやバッフル22を冷却し、それらへのコーティング基材物質の付着を抑制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドラム状の回転容器を用いたコーティング装置及び方法に関し、特に、錠剤や食品等のコーティング処理に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、医薬品や食品等の製造装置として、回転ドラムを用いたコーティング装置が知られている。例えば、特許文献1には、多角形断面(ここでは、八角形)の回転ドラムを、水平軸線を中心に回転させる装置が示されている。このような回転ドラムはコーティングパンとも呼ばれ、内部にはコーティング液を供給するスプレー装置が配設される。回転ドラム内に投入された粉粒体はドラムの回転に伴って転動し、その表面にはスプレー装置からコーティング液が噴霧される。その際、回転ドラム内には、適宜、熱風や冷風が供給・排気され、コーティング層の形成や乾燥が促進される。また、回転ドラム内には、粉粒体の転動流を攪乱するためのバッフルが設けられており、このバッフルにより、粉粒体の混合撹拌効率が促進されるようになっている。
【特許文献1】特許第3129786号公報
【特許文献2】特開平1-315329号公報
【特許文献3】特開2000-189059号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このようなコーティング装置では、コーティング処理中に回転ドラムやバッフルの温度が上昇(もしくは降下)すると、回転ドラム内面やバッフル表面にコーティング基材物質が固化して付着するおそれがある。この固化物質がドラム内面等から剥離し、製品に付着すると、ボッチや突起といった不良品の原因となるという問題があり、実際のコーティング処理では、ドラム内面等の付着物が多くなった時点で回転ドラムを止め、付着したカスをドラム外へ排出している。すなわち、従来の装置では、不良品発生防止のため、処理工程中に回転ドラム内部を適宜清掃する必要があり、その分、生産効率が低下するという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、回転ドラム内面やバッフル表面へのコーティング基材物質の付着を防止し、付着物質の剥落による不良品の発生を防止すると共に、付着物質除去のための清掃行程を省き、生産効率の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のコーティング装置は、回転軸を中心に回転可能に配置された中空の処理容器と、前記処理容器内に収容された被処理物に対しコーティング用物質を供給するコーティング用物質供給手段と、前記処理容器内の前記被処理物の転動流中に配置されるバッフル装置とを備えてなるコーティング装置であって、前記処理容器内に配置され前記処理容器の内面に冷却液又は加熱液を噴射する第1温調スプレーガンと、前記処理容器内に配置され前記バッフル装置に冷却液又は加熱液を噴射する第2温調スプレーガンとを有することを特徴とする。
【0006】
本発明にあっては、コーティング処理を行うに際し、処理容器内に配置した第1及び第2温調スプレーガンにより、処理容器やバッフル装置が適宜冷却又は加熱され、処理容器内面やバッフル装置の温度が処理形態に応じて最適に維持される。すなわち、例えば、糖衣コーティング処理の場合は処理容器を冷たく、また、チョコレートコーティング処理や油脂類処理の場合は処理容器を暖かく維持できる。このため、処理容器内面やバッフル装置へのコーティング基材物質の付着が抑えられ、付着物が剥離し被処理物に付着することによる不良品の発生が抑えられる。
【0007】
前記コーティング装置において、前記第1及び第2温調スプレーガンは、前記被処理物の転動流が存在しない位置にて、前記処理容器の内面及び前記バッフル装置に対して冷却液又は加熱液を噴射するようにしても良い。また、前記第1及び第2温調スプレーガンは、前記処理容器の内面及び前記バッフル装置に対し、前記冷却液又は加熱液を直接噴射するようにしても良い。さらに、第1及び第2温調スプレーガンは、前記処理容器の内面及び前記バッフル装置に対し、前記冷却液又は加熱液を垂直方向から噴射するようにしても良い。
【0008】
一方、本発明のコーティング方法は、回転軸を中心に回転可能に配置された中空の処理容器に被処理物を収容し、前記処理容器内にコーティング用物質を供給して前記処理容器を回転させることにより前記被処理物に対しコーティング処理を行うコーティング方法であって、前記処理容器内の前記被処理物の転動流中にバッフル装置を配置して前記被処理物の撹拌・混合を促進すると共に、前記処理容器の内部にて前記処理容器の内面及び前記バッフル装置に対し冷却液又は加熱液を供給し、前記処理容器及び前記バッフル装置を冷却又は加熱しつつ前記コーティング処理を実施することを特徴とする。
【0009】
本発明にあっては、コーティング処理を行うに際し、処理容器の内面及びバッフル装置に対し冷却液又は加熱液を供給して処理容器やバッフル装置を適宜冷却又は加熱するので、処理容器内面やバッフル装置の温度が処理形態に応じて最適に維持される。すなわち、例えば、糖衣コーティング処理の場合は処理容器を冷たく、また、チョコレートコーティング処理や油脂類処理の場合は処理容器を暖かく維持できる。このため、処理容器内面やバッフルへのコーティング基材物質の付着が抑えられ、付着物が剥離し被処理物に付着することによる不良品の発生が抑えられる。
【発明の効果】
【0010】
本発明にコーティング装置によれば、回転軸を中心に回転可能に配置された中空の処理容器と、処理容器内に収容された被処理物に対しコーティング用物質を供給するコーティング用物質供給手段と、処理容器内の被処理物の転動流中に配置されるバッフル装置とを備えてなるコーティング装置にて、前記処理容器内に、処理容器の内面に冷却液又は加熱液を噴射する第1温調スプレーガンと、バッフル装置に冷却液又は加熱液を噴射する第2温調スプレーガンとを配置したので、コーティング処理を行うに際し、処理容器内面やバッフル装置を効率良く冷却又は加熱することができる。このため、コーティング処理中に、処理容器内面やバッフル装置の温度を処理形態に応じて最適に維持することができ、処理容器内面やバッフル装置へのコーティング基材物質の付着を抑えることが可能となる。従って、処理容器内面等への付着物が剥離し、それが被処理物に付着することによる不良品の発生を抑えることが可能となる。また、処理容器内面やバッフル装置の付着物が抑えられるため、処理容器の清掃回数や清掃工数を減らすことができ、その分、効率良くコーティング処理を実施することが可能となる。
【0011】
本発明にコーティング方法によれば、回転軸を中心に回転可能に配置された中空の処理容器に被処理物を収容し、処理容器内にコーティング用物質を供給して処理容器を回転させることにより被処理物に対しコーティング処理を行うコーティング方法にて、処理容器内の被処理物の転動流中にバッフル装置を配置して被処理物の撹拌・混合を促進すると共に、処理容器の内部にて処理容器の内面及びバッフル装置に対し冷却液又は加熱液を供給して処理容器やバッフル装置を冷却又は加熱しつつコーティング処理を実施するようにしたので、コーティング処理を行うに際し、処理容器内面やバッフル装置を効率良く冷却又は加熱することができる。このため、コーティング処理中に、処理容器内面やバッフル装置の温度を処理形態に応じて最適に維持することができ、処理容器内面やバッフル装置へのコーティング基材物質の付着を抑えることが可能となる。従って、処理容器内面等への付着物が剥離し、それが被処理物に付着することによる不良品の発生を抑えることが可能となる。また、処理容器内面やバッフル装置の付着物が抑えられるため、処理容器の清掃回数や清掃工数を減らすことができ、その分、効率良くコーティング処理を実施することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるコーティング装置の構成を示す説明図であり、本発明のコーティング方法も当該コーティング装置により実施される。また、図2は、図1のコーティング装置における回転ドラム内の構成を示す説明図である。
【0013】
図1に示したコーティング装置1は、一般にパンコーティング装置と呼ばれる装置であり、回転ドラムの回転とそれを通過する処理気体及びコーティング用物質により、被処理物の造粒、コーティング、乾燥、混合等の所望の処理を行う。本実施例では、コーティング装置1として、例えば錠剤や菓子等の被処理物2に対して、白糖を水に溶解したシロップを主体に構成した糖衣液等をコーティング処理する装置を想定している。コーティング装置1には、被処理物2を収容する横型ドラム状の処理容器である回転ドラム(コーティングパン)3が設けられている。回転ドラム3は、多角筒形または円筒形の横断面形状を有する中空の主胴部4と、この主胴部4の軸方向両端側に設けられた端壁部5とから構成されている。
【0014】
主胴部4の周囲数カ所または全周には、熱風や冷風等の処理気体が流通する通気部6が設けられている。また、主胴部4の外周側には、給排気ダクト11が各通気部6を覆うように配設されている。一方、回転ドラム3内には、給気手段として、送風ダクト8が設けられている。送風ダクト8は、回転ドラム3のほぼ中央上方に配設されており、送風ダクト8から回転ドラム3内に導入された処理気体は、通気部6を介して給排気ダクト11へと排出される。
【0015】
送風ダクト8は、温風(例えば、約40〜90°C、好ましくは、約50〜80°C)を回転ドラム3内の被処理物2に送給する。送風ダクト8は、回転ドラム3内の被処理物2に向けられている。送風ダクト8から吹き出される温風は、被処理物2の層を通って通気部6から給排気ダクト11へと排出される。これにより、被処理物2の温度が制御され、糖衣液の乾燥・固化が図られる。
【0016】
給排気ダクト11はさらに、周方向に沿って給気口と排気口(共に図示せず)が1個ずつ形成された給排気ジャケット23に接続されている。これらの給気口や排気口は、回転ドラム3の回転に伴って給排気ダクト11と所定のタイミングで連通する。通常、給排気ダクト11は給排気ジャケット23に形成された排気口に、回転ドラム3が特定の回転位置に来たときに連通するように設けられている。
【0017】
回転ドラム3内部には、スプレーガン15(コーティング用物質供給手段)が複数個設置されている。スプレーガン15からは、糖衣液(コーティング用物質)が霧状に噴霧され被処理物2に供給される。被処理物2は糖衣液をかけられた後、練られつつ擦れ合いながら転動し、糖衣液が展延してある程度広がったところで温風が供給される。また、回転ドラム3の内面3aには、バッフル(バッフル装置)22が設置されており、回転ドラム3内における被処理物2の混合・撹拌を促進している。バッフル22は、板状部材にて形成されており、回転ドラム3の主胴部4に、周方向に沿って一定間隔で複数個(ここでは4個)設けられている。
【0018】
回転ドラム3内にはさらに、ドラム冷却用スプレーガン31a,31b(第1温調スプレーガン)とバッフル冷却用スプレーガン32(第2温調スプレーガン)が設置されている。各スプレーガン31a,31b,32に対しては、ドラム外部から、冷却液供給管33を介して、冷水(冷却液)が供給される。ドラム冷却用スプレーガン31a,31bは、図1,2に示すように、ドラム内面3aに対し直接冷水を噴射する。一方、バッフル冷却用スプレーガン32は、バッフル22に対し直接冷水を噴射する。各スプレーガン31a,31b,32、被処理物2の転動流が存在しない位置にて、ドラム内面3a及びバッフル22に対して冷水を供給する。
【0019】
各スプレーガン31a,31b,32は、冷却しようとする対象物(ドラム内面3a及びバッフル22表面)に対し、冷水を垂直に噴射するようにノズルの向きを調整することが好ましい。特に、バッフル22は、被処理物2の撹拌効率を考慮してドラム内面3aに対して斜め(任意の角度)に設置されているので、ドラム内面3a向けの冷水と、バッフル22向けの冷水は、両者が交差する形で噴射される場合も存在する。このように、スプレーガン31a,31b,32によって、ドラム内面3a及びバッフル22に対し、冷水を直接かつ垂直方向から噴射することにより、ドラム内面3aやバッフル22を効率良く冷却することが可能となる。
【0020】
回転ドラム3の両端には、軸受16によって支持された回転軸17a,17bが同軸上に取り付けられている。回転ドラム3は、この回転軸17a,17bを中心に回転可能に設置されている。回転軸17bは、モータ18によりチェーン19を介して駆動される。送風ダクト8と排気管14は固定されており、回転ドラム3と給排気ダクト11がモータ18により回転される。また、図1において左側の端壁部5のほぼ中央部には、粉粒体原料の投入及び製品の排出などに用いられる開口部20が設けられている。開口部20の外側には、開閉可能な点検蓋21が設置されている。
【0021】
次に、コーティング装置1におけるコーティング処理について、糖衣錠の製造を例にとって説明する。ここではまず、回転ドラム3内に被処理物2として乳糖錠などの錠剤(例えば、直径8mm,200mg/T)を投入し、モータ18を駆動してチェーン19及び回転軸17bを介して回転ドラム3を矢印X方向(正転方向、図4参照)に回転させる(例えば、8rpm程度)。図2に示すように、回転ドラム3の回転に伴い、錠剤は主胴部4や端壁部5に沿って回転方向に持ち上げられて内側に落下し、回転ドラム3内にて転動運動を行う。被処理物2に対しては、回転ドラム3を回転させつつ、スプレーガン15から糖衣液(例えば、糖衣錠の処理量が100L程度の場合、60°C,340〜900mL/回)を噴霧する。この際、送風ダクト8から適宜温風を送給し(例えば、70°C,12m/min)、錠剤上に糖衣被膜を固化形成する。
【0022】
一方、コーティング装置1では、コーティング処理中に、ドラム冷却用スプレーガン31a,31b及びバッフル冷却用スプレーガン32から冷水を間欠的に噴射する。この際、各スプレーガン31a,31b,32からのスプレー量は製品の物性に影響を与えない程度に設定する。このような水スプレーを行うことにより、当該コーティング装置1では、コーティング処理中に、適宜、回転ドラム3やバッフル22が冷却される。この場合、図1,2のように、回転ドラム3の外側に給排気ダクト11を配したジャケットタイプのコーティング装置1では、回転ドラム3の外側から冷却を行っても、ドラム内面3aを効率良く冷却できない。これに対し、本発明によるコーティング装置1では、ドラム内面3aを直接冷水にて冷却するため、ジャケットタイプの装置においても、効率良くドラム内面3aを冷却できる。
【0023】
また、バッフル22に関しても、内部に冷却管を装備するなどしてそれ自体を冷却することは可能であるが(特許文献2)、このような構成を採ると、装置構造が非常に複雑となる。特に、ジャケットタイプの装置では、冷却管の配置が難しく、現実的とは言えない。これに対し、本発明によるコーティング装置1では、バッフル冷却用スプレーガン32を設け、バッフル22を直接冷水にて冷却するため、ジャケットタイプの装置においても、容易かつ確実にバッフル22を冷却できる。
【0024】
このように、コーティング装置1においては、コーティング処理中に、回転ドラム3やバッフル22の温度を低く維持することができ、ドラム内面3aやバッフル22への糖衣液の付着が抑えられる。従って、付着物の剥離によるボッチや突起の発生も抑えられ、不良品の発生率を低減させることが可能となる。また、ドラム内面3aやバッフル22の付着物が少ないことから、回転ドラム3の清掃回数や清掃工数を減らすことができ、その分、効率良くコーティング処理を実施することが可能となる。さらに、各スプレーガン31a,31b,32は、既設装置の改造により容易に付加可能であり、多大なコストをかけることなく、既存の装置にも本発明の構成は適用できる。
【0025】
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、糖衣コーティング処理を例にとって本発明によるコーティング装置及び方法を説明したが、コーティング処理の形態は糖衣コーティング処理には限定されず、種々の処理形態が採用可能である。例えば、チョコレートコーティング処理等にも本発明は適用可能であり、その場合には、冷却液(冷水)の代わりに温水などの加熱液を各スプレーガン31a,31b,32から噴射する。これにより、ドラム内面3aやバッフル22表面が加温され、それらへのチョコレートの付着が低減し、付着物の剥離による不良品発生が抑えられ、回転ドラム3の清掃回数や清掃工数も削減できる。また、油脂コーティング(ワックス)処理等の油脂類処理にも適用可能であり、油脂コーティング処理の徐放目的にも使用可能である。
【0026】
また、ドラム冷却用スプレーガンを2個、バッフル冷却用スプレーガンを1個、それぞれ回転ドラム3内に配置した構成を示したが、各スプレーガンの設置個数は、前述の例には限定されず、回転ドラム3のサイズに応じて適宜増減可能である。さらに、前述の実施例では、回転ドラム3が水平軸線を中心に回転する水平回転ドラム型のコーティング装置について説明したが、コーティング装置は前述の形態には限られず、回転軸線が接地面と傾斜した傾斜回転ドラムを有するタイプであっても良い。
【0027】
一方、本発明における被処理物も前述の乳糖錠等の錠剤には限られず、菓子やガム等の食品や他の医薬品なども適用可能である。また、糖衣液も糖を水に溶解したシロップ以外に、それに各種薬効成分や風味、色素等を添加したものなど、種々の仕様の糖衣液が適用可能である。なお、前述の各種数値はあくまでも一例であり、その値は適宜変更し得ることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施例であるコーティング装置の構成を示す説明図であり、当該コーティング装置を側面方向から見た状態を示している。
【図2】図1のコーティング装置における回転ドラム内の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0029】
1 コーティング装置
2 被処理物
3 回転ドラム(処理容器)
3a 内面
4 主胴部
5 端壁部
6 通気部
8 送風ダクト
11 給排気ダクト
14 排気管
15 スプレーガン(コーティング用物質供給手段)
16 軸受
17a,17b 回転軸
18 モータ
19 チェーン
20 開口部
21 点検蓋
22 バッフル(バッフル装置)
23 給排気ジャケット
31a,31b ドラム冷却用スプレーガン(第1温調スプレーガン)
32 バッフル冷却用スプレーガン(第2温調スプレーガン)
33 冷却液供給管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸を中心に回転可能に配置された中空の処理容器と、前記処理容器内に収容された被処理物に対しコーティング用物質を供給するコーティング用物質供給手段と、前記処理容器内の前記被処理物の転動流中に配置されるバッフル装置とを備えてなるコーティング装置であって、
前記処理容器内に配置され、前記処理容器の内面に冷却液又は加熱液を噴射する第1温調スプレーガンと、
前記処理容器内に配置され、前記バッフル装置に冷却液又は加熱液を噴射する第2温調スプレーガンとを有することを特徴とするコーティング装置。
【請求項2】
請求項1記載のコーティング装置において、前記第1及び第2温調スプレーガンは、前記被処理物の転動流が存在しない位置にて、前記処理容器の内面及び前記バッフル装置に対して冷却液又は加熱液を噴射することを特徴とするコーティング装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のコーティング装置において、第1及び第2温調スプレーガンは、前記処理容器の内面及び前記バッフル装置に対し、前記冷却液又は加熱液を直接噴射することを特徴とするコーティング装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載のコーティング装置において、第1及び第2温調スプレーガンは、前記処理容器の内面及び前記バッフル装置に対し、前記冷却液又は加熱液を垂直方向から噴射することを特徴とするコーティング装置。
【請求項5】
回転軸を中心に回転可能に配置された中空の処理容器に被処理物を収容し、前記処理容器内にコーティング用物質を供給して前記処理容器を回転させることにより前記被処理物に対しコーティング処理を行うコーティング方法であって、
前記処理容器内の前記被処理物の転動流中にバッフル装置を配置して前記被処理物の撹拌・混合を促進すると共に、
前記処理容器の内部にて前記処理容器の内面及び前記バッフル装置に対し冷却液又は加熱液を供給し、前記処理容器及び前記バッフル装置を冷却又は加熱しつつ前記コーティング処理を実施することを特徴とするコーティング方法。
【請求項6】
請求項5記載のコーティング方法において、前記冷却液又は加熱液の供給を間欠的に行うことを特徴とするコーティング方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2007−203228(P2007−203228A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−26511(P2006−26511)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【出願人】(000112912)フロイント産業株式会社 (55)
【Fターム(参考)】