説明

コードレス装置

【課題】 待機中における親機/子機間の無線通信で用いられる周波数帯を利用する他の無線機器への影響を少なくすると共に、その無線通信の頻度を上げることが可能なコードレス電話装置を提供する。
【解決手段】 コードレス電話装置1において、親機10は、待機中に、所定時間毎に通信状況表示指令を子機50へ送信すると共に、その送信の度に制御チャンネルを変更する。また、子機50は、通信状況表示指令を受信する度に、その受信の際RFモジュール68により検出される親機10からの無線信号の信号強度を取得し、その信号強度に基づき、親機10との通信状況を更新する。このため、1種類のみの制御チャンネルしか使用しない他の無線機器への影響を少なくして、親機10/子機50間の通信の頻度を上げることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、親機と、その親機との間で無線通信を行う子機とからなるコードレス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電話回線網に接続された親機と、その親機との間で無線回線を介して接続される子機とからなり、親機が子機を電話回線網に接続していない待機中に、親機と子機との間で周期的に無線通信を行うコードレス電話装置が知られている。
【0003】
このようなコードレス電話装置では、待機中に無線通信をしている際、まず親機が無線信号を送信する。そして、子機は、親機からの無線信号を受信して、その受信信号に基づき、使用者がその子機を用いて通話することが可能な状態であるか否かを判断し、その判断結果を当該子機のディスプレイに表示する(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平5−284098号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、コードレス電話装置においては、待機中に行われる親機/子機間の無線通信中に、その通信で用いられる周波数帯と同じ周波数帯を利用する無線機器がコードレス電話装置の通信エリア内にいると、親機/子機間で送受信される無線信号により、その無線機器の機能に障害を与えてしまうことがある。
【0005】
この場合、コードレス電話装置は、待機中に行われる親機/子機間の無線通信の頻度が多いほど、無線機器の機能に障害を与えやすくなる。
このため、コードレス電話装置が無線機器に及ぼす影響を少なくするには、待機中での親機/子機間による無線通信の頻度を少なくすれば良い。
【0006】
しかし、この場合、コードレス電話装置では、待機中に子機にて表示される判断結果を更新するのが遅くなるため、例えば、使用者が子機を持って移動しているのにもかかわらず表示内容が変化しないとか、通話可能な状態を表す表示がディスプレイにされているのにもかかわらず、使用者が子機を操作しても通話することができない、ということが起こり、使用者に違和感を感じさせてしまうことがある。
【0007】
本発明は、こうした問題を解決するためになされたものであり、待機中における親機/子機間の無線通信で用いられる周波数帯を利用する他の無線機器への影響を少なくすると共に、その無線通信の頻度を上げることが可能なコードレス装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、親機と、この親機との間で無線通信を行う子機と、からなり、親機及び子機は、互いに無線通信に用いる無線チャンネルを周波数の異なる複数の無線チャンネルの中から選択可能に構成された通信手段をそれぞれ備えたコードレス装置であって、親機は、子機待機中に、当該親機側の通信手段から無線信号を断続的に送信させると共に、その無線信号の送信の度に無線チャンネルを変更する送信制御手段を備え、子機は、親機待機中に、当該子機側の通信手段にて親機から送信された無線信号が受信されると、その無線信号の信号強度を検出する信号強度検出手段と、その信号強度検出手段にて検出された無線信号の信号強度を報知する報知手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
これによれば、親機と子機とが、待機中の無線通信に用いる無線チャンネルを切り換えるため、その無線チャンネルの何れか1つを用いる他の無線機器への影響を少なくして、親機/子機間の通信の頻度を上げることができる。
【0010】
次に、請求項2に記載のコードレス装置は、請求項1に記載のコードレス装置において、子機は、待機中に、当該子機側の通信手段にて親機から送信された無線信号が受信されると、通信手段から応答信号を送信させ、送信制御手段は、親機側の通信手段にて応答信号が受信されると、所定時間経過後に、通信手段が無線信号を送信するのに利用する無線チャンネルを変更して、通信手段から無線信号を送信させること、を特徴としている。
【0011】
このようにすれば、親機は、子機からの応答信号を受信できた場合に、所定時間経過後、送信制御手段が、無線チャンネルを変更して通信手段から無線信号を送信させるので、親機側で消費電力が無駄に浪費されてしまうことを抑制することができると共に、本発明のコードレス装置が用いる無線チャンネルの何れか1つを利用する他の無線機器への影響を更に少なくすることができる。
【0012】
ところで、請求項1又は請求項2に記載のコードレス装置は、複数の無線チャンネルを用いて子機が親機と通信可能な状態であるか否かを各無線チャンネル毎に判定して、その結果を報知するように構成されていても良い。
【0013】
しかし、この場合には、例えば、子機が所定の位置に置かれていたとしても、通信不能な状態と通信可能な状態が交互に変化することがあり、使用者に違和感を感じさせてしまう。
【0014】
このため、コードレス装置において、報知手段を、信号強度検出手段により検出される信号強度が所定レベル以上であるか否かを判断し、その結果を報知するように構成する際には、請求項3に記載のように構成されていることが好ましい。
【0015】
即ち、請求項3に記載のコードレス装置は、請求項1又は請求項2に記載のコードレス装置において、報知手段は、信号強度検出手段により各無線チャンネル毎に周期的に検出される信号強度に基づき、全ての無線チャンネルの信号強度が所定レベル以上であるか否かを判断し、全ての無線チャンネルの信号強度が所定レベル以上であった場合に、当該子機が親機と通信可能な状態であるとして、信号強度検出手段により検出される信号強度を使用者に報知し、逆に、少なくとも一つの無線チャンネルの信号強度が所定レベル以上でなかった場合に、当該子機が親機と通信不能な状態であるとして、その旨を使用者に報知すること、を特徴としている。
【0016】
これによれば、報知手段により通信可能な状態が使用者に報知されているのにもかかわらず、使用者が子機を操作しても通話することができない、ということを、確実に防止することができる。よって、使用者に違和感を感じさせてしまうのを防止することができる。
【0017】
一方、信号強度を報知する場合は、外乱の影響等によって、報知手段により報知される信号強度が絶えず変化してしまい、使用者は、この子機がどの程度親機と通信可能な状態であるのかを把握することができない、ということが考えられる。
【0018】
そこで、請求項1又は請求項2に記載のコードレス装置は、請求項4に記載のように、信号強度検出手段は、信号強度を検出すると、その信号強度を含んだ過去複数回分の信号強度の平均値を求め、報知手段は、信号強度検出手段により求められた信号強度の平均値を使用者に報知するように構成されていると良い。
【0019】
これによれば、信号強度検出手段が、過去複数回分の信号強度を使ってその平均値を求めるため、外乱の影響を受けることなく、信号強度を報知することができ、使用者は、子機がどの程度親機と通信可能な状態であるのかを把握することができる。
【0020】
ところで、現在わが国では、1〜89チャンネルの周波数帯域からなる89個の無線チャンネルの使用が認められており、このうち、46チャンネルと89チャンネルとが、待機中にて、親機と子機とのコマンドの授受等に使用されている。
【0021】
このため、請求項1〜請求項4の何れかに記載のコードレス装置は、請求項5に記載のように構成されていることが望ましい。
即ち、請求項5に記載のコードレス装置は、請求項1〜請求項4の何れかに記載のコードレス装置において、送信制御手段により変更される無線チャンネルは、親機と子機との間のコマンドの送受信に使用される2つの制御用無線チャンネルであり、送信制御手段は、2つの制御用無線チャンネルを交互に選択すること、を特徴としている。
【0022】
これによれば、1種類のみの制御用無線チャンネルしか使用しない無線機器への影響を防止できる。
また、報知手段は、信号強度検出手段により検出される検出結果を振動や光等で使用者に報知するよう構成されていても良いが、請求項6に記載のように構成されていると良い。
【0023】
即ち、請求項6に記載のコードレス装置は、請求項1〜請求項5の何れかに記載のコードレス装置において、子機は、情報を表示するための表示手段を備え、報知手段は、信号強度検出手段により検出された検出結果と予め設定された複数の閾値とを比較することにより、その検出結果を段階的に数値化し、その数値化した結果を表示手段に図形にて表示させること、を特徴としている。
【0024】
これによれば、使用者は、表示手段を一目見るだけで、子機/親機間の通信状況を確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明のコードレス電話装置1の斜視図であり、図2(a)は子機50の背面を示す斜視図であり、図2(b)は充電台80の斜視図であり、図3はコードレス電話装置1の電気的構成を表すブロック図である。
【0026】
コードレス電話装置1は、電話回線網100(図3参照)を介して音声通話を実現する機能(電話通話機能)や電話回線網100を介して画像データの送受信を行う機能(ファクシミリ機能)等を有しており、図1に示すように、電話回線網100に接続される親機10と、その親機10との間で無線回線を介して接続される子機50と、図示しない外部電源に接続され、子機50を着脱可能に載置し、載置された子機50を所定の電圧で充電するための充電台80とから構成されている。尚、本実施形態のコードレス電話装置1において、ファクシミリ機能に関連する構成要素は、本発明とは直接関係ないため説明は省略する。
【0027】
親機10は、その親機本体ケース11の側部に、親機10本体から取り外した状態で使用される送受話器であるハンドセット12が取り付けられている。更に、親機本体ケース11の上面には、各種機能に関連する情報を表示するための表示パネル13と、相手側の電話番号を入力するためのダイヤルボタン14a,表示パネル13に表示されるメニュー画面等で選択するときに操作される選択ボタン14bなどの各種操作ボタン14が備えられている。尚、表示パネル13は、表示画面を背面から照明するバックライト付の液晶ディスプレイ(LCD)である。
【0028】
子機50は、ハンドセットの形状をした子機本体ケース51の表面上に、各種機能に関連する情報を表示するための表示パネル53と、相手側の電話番号を入力するためのダイヤルボタン54a,外線通話を開始するときに操作される外線通話ボタン54b,通話を終了するときに操作される切ボタン54c,表示パネル53に表示されるメニュー画面等で選択するときに操作される選択ボタン54d等の各種操作ボタン54と、子機50全体に電源を供給する電池74(図3参照)を充電台80から充電するための充電用端子55(図2(a)参照)とが備えられている。
【0029】
尚、表示パネル53は、表示画面を背面から照明するバックライト付の液晶ディスプレイ(LCD)である。
充電台80は、図2(b)に示すように、子機50を着脱可能に載置する載置用凹部81aが形成された充電台本体81と、載置用凹部81a内に設けられ、子機50が載置用凹部81a内に載置されると充電用端子55に接触する充電用端子82とから構成される。
【0030】
次に、コードレス電話装置1の電気的構成について、図3を用いて説明する。
親機10は、親機10全体の動作を制御する制御部20,ハンドセット12,表示パネル13,操作ボタン14,子機50との間で音声信号やデータ信号(コマンド)を無線通信により送受信する無線通信部30等を備えている。
【0031】
制御部20には、操作ボタン14からの出力信号、無線通信部30からの出力信号(音声・データ信号)、コードレス電話装置1外部からの音声信号が入力される。
また、制御部20は、コードレス電話装置1外部から入出力する音声信号の伝送先および伝送元となる伝送経路を設定する。具体的に説明すると、ハンドセット12が親機10本体から取り外された場合には、伝送経路をハンドセット12に切り換え、子機50により通話を開始するための通話開始操作が行われた場合には、伝送経路を無線通信部30に切り換える。
【0032】
更に、制御部20は、子機50との間で無線通信を行うためのデータ信号や音声信号を無線通信部30に出力したり、ハンドセット12及び無線通信部30からの音声信号をコードレス電話装置1外部へ出力する。
【0033】
無線通信部30は、CPU,RAM,ROM,A/D変換器等からなる無線通信制御部32と、EEPROM34と、コンパンダ36と、子機50との間で無線通信を行うためのRFモジュール38と、を備えている。
【0034】
コンパンダ36は、子機50から送信された無線信号をRFモジュール38を介して取得し、その信号を音声信号とデータ信号とに切り分け、音声信号を制御部20に送り、データ信号を無線通信制御部32に送る。また、コンパンダ36は、制御部20からの音声信号や、無線通信制御部32からのデータ信号をRFモジュール38に送る。
【0035】
RFモジュール38は、無線通信制御部32と通信可能に構成されており、無線通信制御部32からの指令に基づき、無線通信に使用する無線チャンネルを周波数の異なる複数の無線チャンネルの中から選択し、その選択した無線チャンネルを用いて、コンパンダ36からの出力信号を子機50へ送信すると共に、子機50から送信されてくる無線信号を受信する。
【0036】
尚、本実施形態において、RFモジュール38が無線通信に使用する無線チャンネルは、380MHz帯にて各無線チャンネルの周波数間隔が12.5kHzである89個のチャンネルであり、子機50(詳しくは、後述のRFモジュール68)が無線通信に使用する無線チャンネルは、280MHz帯にて各無線チャンネルの周波数間隔が12.5kHzである89個のチャンネルである。また、そのうち、データ信号のみの送受信を行う際には、46チャンネルと89チャンネルが使用され、音声信号を送受信する場合には、残りの1チャンネル〜45チャンネル及び47チャンネル〜88チャンネルの何れかが使用される。また、以下の説明において、親機10/子機50間で利用される無線チャンネルを区別する場合には、46,89チャンネルを制御チャンネルといい、1〜45,47〜88チャンネルを通信チャンネルという。
【0037】
また、RFモジュール38は、外部から無線にて受信した信号の信号強度を検出して、その検出結果を無線通信制御部32のA/D変換器に出力する。尚、本実施形態において、無線通信制御部32のA/D変換器では、RFモジュール38から入力された検出結果を、8ビットのデジタル値に変換する。
【0038】
無線通信制御部32には、制御部20やコンパンダ36から出力されるデータ信号が入力され、無線通信制御部32は、制御部20からのデータ信号をコンパンダ36に出力する。
【0039】
また、無線通信制御部32は、当該親機10から子機50と通信を開始する際、RFモジュール38にて検出される信号強度に基づき、使用可能な無線チャンネルを選択し、その結果をRFモジュール38に送信する。
【0040】
これにより、親機10は、無線通信制御部32が選択した無線チャンネルを用いて子機50との無線通信を開始することとなる。
また、無線通信制御部32は、親機10が子機50を電話回線網100に接続していない待機中に、子機50に親機10との通信状況を表示させるための通信状況表示指令を、周期的にコンパンダ36に出力すると共に、その通信状況表示指令の出力の度に制御チャンネルを変更し、その変更した制御チャンネルをRFモジュール38に選択させる。
【0041】
すると、RFモジュール38は、待機中に、制御チャンネルを用いて無線信号(通信状況表示指令)を周期的に送信すると共に、その無線信号の送信の度に制御チャンネルを変更することとなる。
【0042】
次に、子機50は、子機50全体の動作を制御する制御部60と、表示パネル53と、操作ボタン54と、レシーバ62と、マイク64と、コンパンダ66と、親機10(詳しくは、RFモジュール38)との間で音声信号やデータ信号を無線通信により送受信するためのRFモジュール68と、EEPROM70と、操作ボタン54を背後から照らすための操作ボタンLED72と、子機50全体に電源を供給する電池74と、充電用端子82と電気的に接続するための充電用端子55と、充電用端子55を介して充電台80から供給される電源電圧により電池74を充電する充電回路76と備えている。
【0043】
コンパンダ66は、親機10から送信された無線信号をRFモジュール68を介して取得し、その信号を音声信号とデータ信号とに切り分け、音声信号をレシーバ62に送り、データ信号を制御部60に送る。また、コンパンダ66は、マイク64からの音声信号や、制御部60からのデータ信号をRFモジュール68に送る。
【0044】
RFモジュール68は、制御部60と通信可能に構成されており、制御部60からの指令に基づき、無線通信に使用する無線チャンネルを89個の無線チャンネルの中から選択し、その選択した無線チャンネルを用いてコンパンダ66からの出力信号を親機10へ送信すると共に、親機10から送信されてくる無線信号を受信する。
【0045】
また、RFモジュール68は、外部から無線にて受信した信号の信号強度を検出して、その検出結果を、制御部60に内蔵されたA/D変換器に出力する。尚、本実施形態において、制御部60のA/D変換器では、RFモジュール68から入力された検出結果を、8ビットのデジタル値(以下、RSSI値という)に変換する。
【0046】
制御部60は、CPU,RAM,ROM,A/D変換器等を備えており、操作ボタン54からの出力信号やコンパンダ66からのデータ信号が入力される。
また、制御部60は、親機10との間で無線通信を行うためのデータ信号をコンパンダ66に出力する。
【0047】
また、制御部60は、RFモジュール68と通信可能に構成されており、当該子機50から親機10と通信を開始する際、RFモジュール68にて検出される信号強度に基づき、使用可能な無線チャンネルを選択し、その結果をRFモジュール68に送信する。
【0048】
これにより、子機50は、制御部60が選択した無線チャンネルを用いて親機10との無線通信を開始することとなる。
また更に、制御部60は、子機50が親機10を介して電話回線網に接続されていない待機中に、コンパンダ66を介して通信状況表示指令を取得すると、この際RFモジュール68により検出される親機10からの無線信号(即ち、通信状況表示指令を含んだ無線信号)の信号強度を取得する。
【0049】
そして、制御部60は、取得した信号強度(即ち、RSSI値)とROMに記憶されている複数の閾値とを比較することにより、そのRSSI値を段階的に数値化し、その数値化した結果に基づいて模式的な図形を生成し、その生成した図形を親機10との通信状況として表示パネル53に表示させる。
【0050】
具体的に説明すると、制御部60のROMには、図形生成用テーブルが記憶されている。
図形生成用テーブルは、図4に示すように、0〜255の値を複数の閾値により5段階に分け、当該制御部60にて生成される図形が、各段階毎に関連付けられている。
【0051】
即ち、図形生成用テーブルは、最も低いレベル(0〜99)が、子機50が親機10と通信できない状態を表す図形と対応し、2番目に低いレベル(100〜129)が、親機10との通信状況が最も悪い状態を表す図形と対応するというように、閾値が上がるにつれて(図4にて下方へ行くにつれて)、それに対応する図形も、通信状況が良好になる状態になっていくようにされている。尚、本実施形態において、通信状況が最も悪い状態とは、親機10と子機50とが通信可能な状態の中で、その通信状況が最も悪い状態をいう。
【0052】
そして、制御部60は、RFモジュール68からRSSI値を取得すると、図形生成用テーブルを参照して、その取得したRSSI値に対応する図形を抽出する。そして、制御部60は、図形生成用テーブルから図形を抽出すると、その図形を表示パネル53に表示させる。
【0053】
また、制御部60は、通信状況表示指令に基づき、親機10との通信状況を表示パネル53に表示させると、今回の通信状況表示指令を遂行したことを表す表示終了コマンドをコンパンダ66へ出力すると共に、今回その指令に用いられた制御チャンネルを選択し、その結果をRFモジュール68に送信する。
【0054】
これにより、子機50は、制御部60が選択した制御チャンネル(即ち、親機10が通信状況表示指令を送信するのに使用した制御チャンネル)を用いて、表示終了コマンドを親機10へ送信することとなる。
【0055】
次に、充電台80は、上述の充電用端子82を備え、外部の所要電源からの供給を受けることにより所定の電源電圧を生成し、子機50に電源供給を行う。
次に、待機中に、親機10と子機50との間で行われる動作を、図5に基づいて説明する。
【0056】
コードレス電話装置1を用いて通話している使用者が通話を終えると(例えば、子機50を用いて通話をしている使用者が切ボタン54cを押すことにより通話を終えると)、親機10は、所定の制御チャンネル(例えば46チャンネル)を用いて通信状況表示指令を子機50へ送信する。
【0057】
通信状況表示指令を受信した子機50は、親機10から制御チャンネル(この例では46チャンネル)を介して送信されてくる無線信号の信号強度を取得し、その取得した信号強度(RSSI値)に基づいて図形生成用テーブルから抽出された図形を、親機10との通信状況として表示パネル53に表示させ、その後、46チャンネルを用いて表示終了コマンドを親機10へ送信する。
【0058】
そして、表示終了コマンドを受信した親機10は、前回の通信状況表示指令の送信から所定時間経過後(例えば30秒後)に、今度は制御チャンネルを46チャンネルから89チャンネルに変更し、その89チャンネルを用いて通信状況表示指令を子機50へ送信する。
【0059】
そして、通信状況表示指令を受信した子機50は、親機10から89チャンネルを介して送信されてくる無線信号の信号強度を取得し、その取得した信号強度(RSSI値)に基づいて図形生成用テーブルから抽出された図形を表示パネル53に表示させることにより前回表示させた通信状況を更新し、その後、89チャンネルを用いて表示終了コマンドを親機10へ送信する。
【0060】
そして、表示終了コマンドを受信した親機10は、前回の通信状況表示指令の送信から所定時間経過後に、今度は制御チャンネルを89チャンネルから46チャンネルに変更し、その46チャンネルを用いて通信状況表示指令を子機50へ送信する。
【0061】
以上のように、使用者がコードレス電話装置1を用いて通話を開始するまでの間、上述の如く、親機10は、所定時間毎に通信状況表示指令を子機50へ送信すると共に、その送信の度に制御チャンネルを変更し、子機50は、通信状況表示指令を受信する度に、親機10との通信状況を更新し、表示終了コマンドを親機10へ送信するという動作が繰り返される。
【0062】
次に、コードレス電話装置1において、待機中に無線通信制御部32で実行される表示指令送信処理、及び、待機中に制御部60で実行される通信状況表示処理を、図6のフローチャートを用いて説明する。尚、図6は、待機中に親機10及び子機50で実行される処理を表すフローチャートであり、図6(a)は、待機中に無線通信制御部32で実行される表示指令送信処理を表すフローチャートであり、図6(b)は、待機中に制御部60で実行される通信状況表示処理を表すフローチャートである。
【0063】
まず、表示指令送信処理について説明する。尚、この表示指令送信処理は、親機10が電話回線網100に接続されている子機50の接続状態を切断状態にしてから、親機10若しくは子機50から発呼指令が入力されるか、外部から着信があるまでの間、実行される処理である。
【0064】
無線通信制御部32が図6(a)の表示指令送信処理を開始すると、まずS110にて、制御チャンネルを1つ選択して、その結果をRFモジュール38へ送信する。
そして、S120にて、通信状況表示指令をコンパンダ36に出力する。
【0065】
すると、RFモジュール38は、無線通信制御部32がS110にて選択した制御チャンネルを用いて通信状況表示指令を子機50へ送信することとなる。
そして、続くS130では、通信状況表示指令に対して子機50から送信されてくる表示終了コマンドを受信するのを待ち、受信するとS140に進む。尚、本第1実施形態のS130では、所定時間経過しても表示終了コマンドを受信することができなかった場合には、当該表示指令送信処理を終了する。
【0066】
S140では、前回選択した制御チャンネルとは別の制御チャンネルを選択し、その結果をRFモジュール38へ送信して、前回S120の処理が実行されてから所定時間経過した後、S120へ戻る。
【0067】
次に、通信状況表示処理について説明する。尚、この通信状況表示処理も、表示指令送信処理と同様に、電話回線網100に接続されている状態の子機50が、親機10との通信により切断状態にされてから、親機10若しくは子機50から発呼指令が入力されるか、外部から着信がくるまでの間実行される処理である。
【0068】
制御部60が図6(b)の通信状況表示処理を開始すると、まずS210にて、通信状況表示指令を受信するのを待ち、受信すると続くS220にて、この受信の際RFモジュール68により検出される親機10からの無線信号の信号強度を取得する。
【0069】
そして、S230では、ROMに記憶された図形生成用テーブルを参照して、S220にて取得されたRSSI値に対応する図形を抽出する。
そして、S240では、S230にて抽出された図形を表示パネル53に出力することにより、表示パネル53にその図形を表示させる。
【0070】
ここで、例えば、S220にて取得されたRSSI値が200であった場合には、図4にて最も高いレベル(180〜255)に対応する図形が、図7に示すように、表示パネル53の左下部分に表示される。尚、表示パネル53には、S240にて表示される親機10との通信状況の他に、現在の時刻や子機50の動作状態が表示される。
【0071】
次に、S250では、表示終了コマンドをコンパンダ66に出力すると共に、今回の通信に使用された制御チャンネルを選択することにより、表示終了コマンドをRFモジュール68に無線にて送信させ、S210に戻る。
【0072】
以上説明したように、第1実施形態のコードレス電話装置1では、親機10は、待機中に、所定時間毎に通信状況表示指令を子機50へ送信すると共に、その送信の度に制御チャンネルを変更し、子機50は、通信状況表示指令を受信する度に、親機10との通信状況を更新し、表示終了コマンドを親機10へ送信するようにされている。
【0073】
以上のようなコードレス電話装置1によれば、親機10と子機50とが、待機中の無線通信に用いる2つの制御チャンネルを切り換えるため、1種類のみの制御チャンネルしか使用しない他の無線機器への影響を少なくして、親機10/子機50間の通信の頻度を上げることができる。
【0074】
また、親機10は、子機50からの表示終了コマンドを受信できた場合に、所定時間経過後、制御チャンネルを変更して無線信号(通信状況表示指令)を子機50へ送信するので、親機10側で消費電力が無駄に浪費されてしまうことを抑制することができると共に、制御チャンネルの何れか1つを利用する他の無線機器への影響を更に少なくすることができる。
【0075】
また、コードレス電話装置1によれば、RSSI値と、図形生成用テーブルの複数の閾値とを比較することにより、そのRSSI値に対応した図形を表示パネル53に表示しているため、使用者は、表示パネル53を一目見るだけで、親機10との通信状況を確認することができる。
【0076】
尚、本第1実施形態では、RFモジュール38,68が通信手段に相当し、表示指令送信処理が送信制御手段に相当している。また、RFモジュール68が信号強度検出手段に相当し、S220〜S240の処理が報知手段に相当している。また、制御チャンネルが制御用無線チャンネルに相当し、表示パネル53が表示手段に相当している。
【0077】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のコードレス電話装置について、図8を用いて説明する。尚、図8は、待機中に第2実施形態の子機50で実行される通信状況表示処理を表すフローチャートである。
【0078】
第2実施形態のコードレス電話装置は、第1実施形態のコードレス電話装置1と比較すると、子機50が、図6(b)の通信状況表示処理に代えて図8の通信状況表示処理を行う点が異なっている。尚、図8の処理において、図6(b)の処理と同じ処理については、同じステップ番号を付しているため、詳細な説明は省略する。またこのことは、後述する図9及び図11についても同様である。
【0079】
即ち、制御部60が図8の通信状況表示処理を実行してS210及びS220の処理を終了すると、S310に進む。
S310では、親機10との通信状態が不能な状態であることを表す通信不能フラグがセットされているか否かを判定する。
【0080】
そして、S310にて、通信不能フラグがセットされていないと判定された場合には、S320に進み、S320では、S220にて取得されたRSSI値の値が99以下か否かを判定する。
【0081】
そして、S320にて、RSSI値の値が99以下ではないと判定された場合には、S230へ進み、第1実施形態と同様に、その後S240→S250と進んで、S210へ戻る。
【0082】
一方、S320にて、RSSI値の値が99以下であると判定された場合には、S330へ進む。
そして、S330では、通信不能フラグをセットし、続くS340では、図形生成用テーブルを参照して、子機50が親機10と通信できない状態を表す図形(図4における一番上の図形)を抽出し、S240へ進む。
【0083】
そして、S240では、S340にて抽出された図形を表示パネル53に表示させ、S250へ進む。
また、S310にて、通信フラグがセットされていると判定された場合には、S350へ進み、全ての制御チャンネルが既に選択されたことを表す全ch選択済フラグがセットされているか否かを判定する。
【0084】
そして、S350にて、全ch選択済フラグがセットされていないと判定された場合には、S360へ進み、全ch選択済フラグをセットして、S340へ進む。
一方、S350にて、全ch選択済フラグがセットされていると判定された場合には、S370へ進み、全ch選択済フラグをリセットして、S380へ進む。
【0085】
S380では、S220にて取得されたRSSI値の値が200以上であるか否かを判定する。
そして、S380にて、RSSI値の値が200以上ではないと判定された場合には、S340へ進み、逆に、RSSI値の値が200以上であると判定された場合には、S390へ進む。
【0086】
そして、S390では、通信不能フラグをリセットし、S400へ進む。
そして、S400では、図形生成用テーブルを参照して、S220にて取得されたRSSI値に対応する図形を抽出し、S240へ進む。
【0087】
そして、S240では、S400にて抽出された図形を表示パネル53に表示させ、S250へ進む。
以上説明したように、第2実施形態のコードレス電話装置では、2つの制御チャンネルにおけるRSSI値が共に所定レベル以上であった場合に、通信状況の表示を通常通り行い、逆に、制御チャンネルにおけるRSSI値の少なくとも1つが所定レベル以上でなかった場合に、子機50が親機10と通信不能な状態であるとして、その旨を表示パネル53に表示するようにされている。
【0088】
このような第2実施形態のコードレス電話装置によれば、表示パネル53により通信可能な状態を表す図形が表示されているのにもかかわらず、使用者が子機50を操作しても通話することができない、ということを、確実に防止することができる。
【0089】
尚、本第2実施形態では、S220〜S240、及び、S310〜S400の処理が報知手段に相当している。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態のコードレス電話装置について、図9を用いて説明する。尚、図9は、待機中に第3実施形態の子機50で実行される通信状況表示処理を表すフローチャートである。
【0090】
第3実施形態のコードレス電話装置は、第1実施形態のコードレス電話装置1と比較すると、子機50が、図6(b)の通信状況表示処理に代えて図9の通信状況表示処理を行う点が異なっている。
【0091】
即ち、制御部60が図9の通信状況表示処理を実行し、S210にて、通信状況表示指令を受信すると、S410に進み、この受信の際RFモジュール68により検出される親機10からの無線信号の信号強度を取得して、その取得した信号強度(RSSI値)を、例えばEEPROM70に記憶する。
【0092】
次に、S420にて、EEPROM70に記憶されているRSSI値を読み込み、その読み込んだRSSI値の平均値を算出する。
そして、続くS430では、図形生成用テーブルを参照して、S420にて算出された平均値に対応する図形を抽出する。
【0093】
続いて、S240では、S430にて抽出された図形を表示パネル53に出力することにより、表示パネル53にその図形を表示させる。
次に、S440では、過去4回分のRSSI値以外を消去する。
【0094】
そして、続くS250にて、表示終了コマンドをRFモジュール68に無線にて送信させ、S210に戻る。
尚、S410にてEEPROM70に記憶されているRSSI値が4つ以下の場合、S420では、EEPROM70に記憶されているだけのRSSI値の平均値を算出する。
【0095】
以上説明したように、第3実施形態のコードレス電話装置では、子機50は、過去5回分の信号強度(RSSI値)の平均値に基づき、模式的な図形を生成し、その図形を親機10との通信状況として表示パネル53に表示している。
【0096】
以上のような第3実施形態のコードレス電話装置によれば、平均化した通信状況を表示するため、外乱の影響を受けることなく、通信状況を表示パネル53に表示することができ、使用者は、子機50がどの程度親機10と通信可能な状態であるのかを把握することができる。
【0097】
尚、本第3実施形態では、S240、及び、S410〜S440の処理が報知手段に相当している。
[第4実施形態]
次に、第3実施形態のコードレス電話装置について、図10及び図11を用いて説明する。尚、第4実施形態のコードレス電話装置は、第1実施形態のコードレス電話装置1に対して、子機50が、親機10から受信した通信状況表示指令の信号強度に基づき図形生成用テーブルを更新することにより親機10との通信状況を表示パネル53に表示するようにしたものである。また、図10は、変更後図形生成用テーブルを説明する説明図であり、図11は、待機中に第4実施形態の子機50で実行される通信状況表示処理を表すフローチャートである。
【0098】
第4実施形態の子機50は、第1実施形態の子機50と比較すると、下記の2点が異なっている。
まず、制御部60のROMには、図4の図形生成用テーブルに加えて、図10に示す変更後図形生成用テーブルが記憶されている。具体的に説明すると、変更後図形生成用テーブルの各レベル毎の閾値は、図10に示すように、それと対応する図形生成用テーブルの各レベル毎の閾値よりも高く設定されている。
【0099】
次に、制御部60は、図6(b)の通信状況表示処理に代えて、図11の通信状況表示処理を実行する。
即ち、制御部60が図11の通信状況表示処理を実行し、S210にて、通信状況表示指令を受信すると、S510に進み、この受信の際RFモジュール68により検出される親機10からの無線信号の信号強度を取得して、その取得した信号強度(RSSI値)を、例えばEEPROM70に記憶する。
【0100】
そして、続くS520では、図形生成用テーブルを参照して、S510にて記憶されたRSSI値に対応する図形を抽出する。
次に、S530では、S520にて抽出された図形を表示パネル53に出力することにより、表示パネル53にその図形を表示させ、続くS540にて、表示終了コマンドをRFモジュール68に無線にて送信させる。
【0101】
そして、S550にて、通信状況表示指令を受信するまで待ち、受信すると続くS560にて、この受信の際RFモジュール68により検出される親機10からの無線信号の信号強度を取得して、その取得した信号強度(RSSI値)をEEPROM70に記憶する。
【0102】
次に、S570では、今回EEPROM70に記憶されたRSSI値と、前回EEPROM70に記憶されたRSSI値との差を算出する。尚、本第4実施形態において、S570では、差を算出したら、前回EEPROM70に記憶されたRSSI値を消去している。
【0103】
そして、S580では、S570にて算出された差が所定の閾値(本第4実施形態では30)以上であるか否かを判定する。尚、本第4実施形態では、この判定に用いられる閾値を30に設定しているが、これに限らず、適宜設定するようにしても良い。
【0104】
そして、S580にて、差が30以上であると判定された場合には、S590に進み、後述するS600にて参照するテーブルを、図形生成用テーブルから変更後図形生成用テーブルに変更して、S600に進む。
【0105】
一方、S580にて、差が30以上でないと判定された場合には、そのままS600に進む。
そして、S600では、図形生成用テーブルを参照して、S560にて記憶されたRSSI値に対応する図形を抽出する。
【0106】
具体的に説明すると、S600では、当該通信状況表示処理が実行されてからS590の処理が実行された場合には、変更後図形生成用テーブルを参照して、S560にて記憶されたRSSI値に対応する図形を抽出し、逆に、当該通信状況表示処理が実行されてからS590の処理が1度も実行されていない場合には、図形生成用テーブルを参照して、S560にて記憶されたRSSI値に対応する図形を抽出する。
【0107】
そして、S240では、S600にて抽出された図形を表示パネル53に表示させる。
そして、S240の処理を終了すると、S250へ進み、S250の処理が終了すると、S550に戻る。
【0108】
以上説明した第4実施形態のコードレス電話装置では、2つの制御チャンネルのRSSI値の差が所定値以上であれば、RSSI値と比較するための閾値を大きくするようにされている。
【0109】
このため、第4実施形態のコードレス電話装置によれば、2つの制御チャンネルのRSSI値に差が生じることにより、通信状況が更新されるたびに激しく変動してしまうのを防止することができる。
【0110】
尚、本第4実施形態では、S240及びS510〜600の処理が報知手段に相当している。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0111】
本実施形態のコードレス電話装置は、ファクシミリ機能を備えていたが、これに限らず、電話端末としての機能を有していれば、どのような機能を備えていても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0112】
また、本実施形態では、表示指令送信処理のS130にて、所定時間経過しても表示終了コマンドを受信することができなかった場合には、当該処理を終了するようにされていたが、終了せずにそのままS140に進むようにされていても良い。
【0113】
また、本実施形態は、通信不能な状態を検出したときに、操作ボタンLED72を点灯させるように構成されていれば、使用者は、表示パネル53を見なくても通信不能な状態になったことを確認することができる。
【0114】
また、第1実施形態では、S240にて表示パネル53に図形生成用テーブルから抽出した図形を表示させていたが、これに限らず、S240では、S220にて取得されたRSSI値をそのまま表示させるようにしても良い。この場合、S230の処理は実行しなくても良い。
【0115】
また、第3実施形態では、S420にて過去5回のRSSI値の平均値を算出していたが、これに限らず、S420では、過去複数回のRSSI値の平均値を算出するようにしたり、過去複数回のRSSI値の偏差を求めるようにされていても良い。
【0116】
また、本発明は、本実施形態においてはコードレス電話装置に適用されていたが、これに限らず、親機と子機との間で無線通信を行うコードレス装置であれば、何でも適用することができ、例えば、構内・家庭などに設けられるインターホン装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本実施形態のコードレス電話装置の斜視図である。
【図2】コードレス電話装置の子機および充電台の斜視図である。
【図3】コードレス電話装置の電気的構成を表すブロック図である。
【図4】図形生成用テーブルを説明する説明図である。
【図5】待機中に親機と子機と間で行われる動作を表すシーケンス図である。
【図6】待機中に第1実施形態の親機および子機で実行される表示指令送信処理および通信状況表示処理を表すフローチャートである。
【図7】待機中に、子機の表示パネルにて表示される図形を説明する説明図である。
【図8】第2実施形態の子機で実行される通信状況表示処理を表すフローチャートである。
【図9】第3実施形態の子機で実行される通信状況表示処理を表すフローチャートである。
【図10】変更後図形生成用テーブルを説明する説明図である。
【図11】第4実施形態の子機で実行される通信状況表示処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0118】
1…コードレス電話装置、10…親機、30…無線通信部、32…無線通信制御部、38…RFモジュール、50…子機、53…表示パネル、60…制御部、68…RFモジュール、70…EEPROM。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
親機と、この親機との間で無線通信を行う子機と、からなり、
前記親機及び子機は、互いに無線通信に用いる無線チャンネルを周波数の異なる複数の無線チャンネルの中から選択可能に構成された通信手段をそれぞれ備えたコードレス装置であって、
前記親機は、
前記子機待機中に、当該親機側の通信手段から無線信号を断続的に送信させると共に、その無線信号の送信の度に前記無線チャンネルを変更する送信制御手段を備え、
前記子機は、
前記親機待機中に、当該子機側の通信手段にて前記親機から送信された無線信号が受信されると、その無線信号の信号強度を検出する信号強度検出手段と、
該信号強度検出手段にて検出された無線信号の信号強度を報知する報知手段と、
を備えたことを特徴とするコードレス装置。
【請求項2】
前記子機は、前記待機中に、当該子機側の通信手段にて前記親機から送信された無線信号が受信されると、前記通信手段から応答信号を送信させ、
前記送信制御手段は、親機側の通信手段にて前記応答信号が受信されると、所定時間経過後に、前記通信手段が無線信号を送信するのに利用する無線チャンネルを変更して、前記通信手段から無線信号を送信させること、
を特徴とする請求項1に記載のコードレス装置。
【請求項3】
前記報知手段は、前記信号強度検出手段により前記各無線チャンネル毎に周期的に検出される信号強度に基づき、全ての無線チャンネルの信号強度が所定レベル以上であるか否かを判断し、全ての無線チャンネルの信号強度が所定レベル以上であった場合に、当該子機が前記親機と通信可能な状態であるとして、前記信号強度検出手段により検出される信号強度を使用者に報知し、逆に、少なくとも一つの無線チャンネルの信号強度が所定レベル以上でなかった場合に、当該子機が前記親機と通信不能な状態であるとして、その旨を使用者に報知すること、
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコードレス装置。
【請求項4】
前記信号強度検出手段は、前記信号強度を検出すると、その信号強度を含んだ過去複数回分の信号強度の平均値を求め、
前記報知手段は、前記信号強度検出手段により求められた信号強度の平均値を使用者に報知すること、
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコードレス装置。
【請求項5】
前記送信制御手段により変更される無線チャンネルは、前記親機と子機との間のコマンドの送受信に使用される2つの制御用無線チャンネルであり、
前記送信制御手段は、前記2つの制御用無線チャンネルを交互に選択すること、
を特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のコードレス装置。
【請求項6】
前記子機は、
情報を表示するための表示手段を備え、
前記報知手段は、前記信号強度検出手段により検出された検出結果と予め設定された複数の閾値とを比較することにより、その検出結果を段階的に数値化し、その数値化した結果を前記表示手段に図形にて表示させること、
を特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のコードレス装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−211379(P2006−211379A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−21694(P2005−21694)
【出願日】平成17年1月28日(2005.1.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】