説明

ゴム含有製品ウェブの取り扱い装置及びこのウェブを巻き取るリールの製造方法

本発明は、取り扱い装置に関し、この取り扱い装置は、ストリップ(20)を運搬する無端ベルト(24)を有し、ベルトは、いわゆる基準横方向(Y)に平行なシャフト回りに回転するよう設けられた1組のローラ(R1〜R8)によって案内されると共に駆動され、ストリップ(20)を巻き取る巻き取り装置(28)を有し、リールは、運搬側部(24P)の上方に配置されると共に横方向(T)に実質的に平行なシャフト回りに回転可能に設けられ、巻き取り装置(28)に対して実質的に接線方向の運搬側部(24P)の通常の経路と巻き取り装置(28)の90°を超える扇形回りに運搬側部(24P)を巻き取る一時的経路との間で一時的にそらす手段(46)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤの製造向きのゴム含有製品ウェブを取り扱う分野に関する。
【0002】
以下において、タイヤを製造する種々の考えられる方法は、ゴム含有製品ウェブを用いたタイヤの更生(リトレッド)を含む。
【背景技術】
【0003】
先行技術では、ゴム含有製品ウェブを製造する設備であって、幅の広い未加工又は生のウェブを複数枚の幅の狭いウェブに長手方向に切断する手段を含む設備が既に開示されている。未加工ゴム含有製品ウェブは、例えば、従来型圧延プロセスによって得られる。
未加工ウェブを長手方向に切断することによって得られたウェブは、例えば、0.6〜3mmの厚さ及び22mm〜1500mmの幅を有する。例えば、未加工ウェブを長手方向に切断することにより2枚から24枚の製品ウェブを形成することが可能である。
【0004】
製品ウェブを製造する従来型設備は、一般に、長手方向切断手段の下流側に位置した少なくとも1つの製品ウェブの取り扱い装置を有し、この取り扱い装置は、ウェブを運搬する無端ベルトを有し、ベルトは、軸線が横方向と呼ばれる基準方向に平行である1組の回転ローラによって案内されると共に駆動される。
【0005】
これらローラのうちの少なくとも幾つかは、全体として実質的に平行であるベルトのキャリヤストランドをベルトの下側リターンストランドから分離している。製品ウェブは、ウェブを巻き取るリールまでキャリヤストランドによって運搬されるようになっており、このリールは、キャリヤストランドの上方に配置されると共に横方向に実質的に平行な軸線回りに回転可能に設けられている。
【0006】
製品ウェブは、その製造時点とタイヤを製造するためのその使用時点との間でリールに一時的に蓄えられる。
【0007】
従来、製品ウェブと同時にインサートウェブが巻き付けられ、このインサートウェブは、リール回りの製品ウェブの種々のターンを互いに半径方向に分離して製品をウェブの種々のターンが互いにくっつくのを阻止するようになっている。
【0008】
製品ウェブをリールに巻き付ける作業は、一般に、ウェブの自由端部を空のリールに取り付ける初期段階を有する方法によって行われている。
【0009】
従来、ウェブの自由端部をリールに取り付けるステップは、オペレータがベルトにより駆動されるウェブの端部を掴み、これを空のリール回りに部分的に巻き付けることによって実施されている。次に、リールへのウェブの巻き付けは、このリールが無端ベルトと接触関係をなすことによって回されることによって自動的に続く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、ウェブの自由端部を掴むことができるようにするためには、オペレータは、ウェブ及びかくしてベルトのキャリヤストランドの運動速度を落とさなければならず、この作業により、このウェブの幾何学的パラメータが変わる場合がある。さらに、キャリヤストランドの速度がウェブの取り付け時に高すぎる場合、ベルトとリールとの間にオペレータの指が巻き込まれる場合がある。
【0011】
本発明は、特に、オペレータがウェブを空のリールに取り付けるためにウェブの自由端部を掴むのを回避することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
したがって、本発明は、タイヤの製造を目的とするゴム含有製品ウェブを取り扱う装置であって、
‐ウェブを運搬する無端ベルトを有し、ベルトは、横方向と呼ばれる方向に平行な軸線回りに回転可能に設けられた1組のローラによって案内されると共に駆動され、ローラのうちの少なくとも幾つかは、ウェブを運搬するようになったベルトのキャリヤストランドをベルトのリターンストランドから分離し、
‐ウェブを巻き取るリールを有し、リールは、キャリヤストランドの上方に配置されると共に横方向に実質的に平行な軸線回りに回転可能に設けられている、装置において、
装置は、キャリヤストランドの経路をリールに対して実質的に接線方向のキャリヤストランドの通常の経路と90°を超えるリードの扇形回りにキャリヤストランドを巻き取る一時的経路との間で一時的にそらす手段を更に有することを特徴とする装置に関する。
【0013】
ベルトのキャリヤストランドの経路を一時的そらす手段により、オペレータが製品ウェブの自由端部を掴む必要なく、製品ウェブの自由端部を空のリールに取り付けることができる。具体的に説明すると、製品ウェブの自由端部を空のリールに取り付けることが望ましい場合、ベルトのキャリヤストランドの経路を一時的そらす手段が作動される。これは、ベルトのキャリヤストランドを製品ウェブの自由端部と一緒に、90°を超えるリールの扇形にわたり部分的に巻き付ける作用効果を有する。製品ウェブと空のリールとの間のグリップは、この自由端部をリールに取り付けるのに十分である。
【0014】
ウェブをリールに巻き付ける作業は、リールが無端ベルトと接触関係をなしていることによって回されるので続けられる。
【0015】
従来、無端ベルトのキャリヤストランドは、実質的に水平である。そらされたキャリヤストランドによって達成される製品ウェブの部分巻き付けは、重力の影響を受けたそらされた状態のキャリヤからの製品ウェブの分離によって容易になる。
【0016】
本発明の取り扱い装置は、以下のオプションとしての特徴のうちの少なくとも1つを更に有するのが良い。
【0017】
‐キャリヤストランドは、その一時的経路において、120°〜160°のリールの扇形回りに巻き取りを行う。
‐キャリヤストランドは、その通常の経路とその一時的経路との間で伸ばされ、ベルトは、長さがキャリヤストランドの長さに対して反比例する補償ストランドを有する。
‐そらし手段は、横方向に平行な軸線回りに回転可能に設けられたそらしローラと、不作動位置とキャリヤストランドの経路をそらす作動位置との間でそらしローラを横方向に直角に並進運動させる手段とを含み、そらしローラを動かす手段は、好ましくは、シリンダアクチュエータを含み、組をなす案内及び駆動ローラは、補償ストランドを案内する補償ローラを含み、補償ローラは、補償ローラを横方向に直角に並進運動させる手段に連結されており、補償ローラを動かす手段は、好ましくは、シリンダアクチュエータを含む。
‐取り扱い装置は、リールの上流側に配置されていて、ウェブを横方向に切断する手段を有する。
‐取り扱い装置は、そらしローラを動かす手段を制御する手段と、ベルトの運動速度の測定値及びウェブを横方向に切断する手段の状態パラメータから選択された少なくとも1つのパラメータの関数として補償ローラを動かす手段とを有する。
‐取り扱い装置は、リールを横方向に垂直な平面に平行に動かす手段、特にシリンダアクチュエータを有する。
‐取り扱い装置は、リールによってベルトに及ぼされる圧力の測定値及びウェブを横方向に切断する手段の状態パラメータから選択された少なくとも1つのパラメータの関数としてリールを動かす手段を制御する手段を有する。
【0018】
本発明は又、タイヤの製造向きのゴム含有製品ウェブを製造する設備であって、設備は、
‐未加工のゴム含有製品ウェブを長手方向に切断して隣り合う製品ウェブにする手段と、
‐製品ウェブを取り扱う1つ又は2つ以上の装置と、
‐ウェブを1つ又は2つ以上の取り扱い装置に向かって案内する手段とを有する形式のものである、設備において、
少なくとも1つの取り扱い装置は、本発明の取り扱い装置であることを特徴とする設備に関する。
【0019】
この設備の別のオプションとしての特徴によれば、設備が複数個の取り扱い装置を有する場合、取り扱い装置は、高さに関し互いに対してオフセットしている。
【0020】
本発明は又、タイヤの製造向きのゴム含有製品ウェブが巻き付けられるリールを製作する方法であって、方法が、ウェブの自由端部を空のリールに取り付けるステップを有する形式のものである、方法において、本発明の取り扱い装置の一部をなすキャリヤストランドの経路を一時的にそらす手段を用いて取り付けステップを実施することを特徴とする方法に関する。
【0021】
本発明の良好な理解は、単一の図を参照して例示として与えられるに過ぎない以下の説明を読むことによって得られる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の製品ウェブの製造設備の立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、ゴム含有製品ウェブの製造のための全体が符号10で示された本発明の設備を示している。これらウェブは、タイヤの製造向きである。設備10は、この設備内の製品ウェブの移動方向を考慮して上流側から下流側に、未加工の製品ウェブ14を長手方向に切断する従来型手段12と、製品ウェブを取り扱う少なくとも2つの装置、即ち、上側取り扱い装置16及び下側取り扱い装置18とを有している。
【0024】
上側取り扱い装置16と下側取り扱い装置18は、互いにほぼ同じなので、以下においては、上側取り扱い装置16についてのみ説明する。
【0025】
未加工ゴム含有製品ウェブ14は、例えば、従来型圧延プロセスを用いて製造され、このウェブは、適宜、補強コードを有する。
【0026】
未加工ウェブ14は、手段12によって長手方向に切断されて少なくとも2つの隣り合う製品ウェブ20になる。図において、ウェブ20は、太い破線で表されている。
【0027】
設備10は、第1のウェブ20を上側取り扱い装置16に向かって案内する第1の従来型案内手段22と、第2のウェブ20を下側取り扱い装置に向かって案内する第2の従来型案内手段とを有する。
【0028】
取り扱い装置16は、ウェブ16を運搬する無端ベルト24を有する。このベルト24は、例えば、綿を主成分とする材料で作られており、このベルトは、横方向と呼ばれる基準方向Yに平行な軸線回りに回転可能に設けられた1組のローラR1〜R8によって案内されると共に駆動される。
【0029】
ベルト24は、実質的に水平の上側キャリヤストランド24P及び下側リターンストランド24Rを有している。
【0030】
製品ウェブ14を運搬するようになったキャリヤストランド24Pは、例えば、上流側偏向又はそらしローラR1から上側の下流側偏向又はそらしローラR4まで延びている。リターンストランド24Rは、例えば、下側の下流側偏向又はそらしローラR6から上流側偏向又はそらしローラR1まで延びている。
【0031】
説明している例では、上側下流側そらしローラR4は、モータ駆動式であり、それにより、ベルト24を駆動する。
【0032】
取り扱い装置16は、少なくとも1つのリール組立体26を更に有している。この組立体26は、ウェブ16を巻き付けるリール28を含み、このリールは、キャリヤストランド24Pの上方に配置されている。リール28は、横方向Yに実質的に平行な軸線回りに回転可能に設けられている。
【0033】
リール28は、横方向Yに平行な軸線回りに関節連結されたロッカ30の第1の端部によって支持されている。ロッカ30の第2の端部は、シリンダアクチュエータ32のロッドに連結されている。このシリンダアクチュエータ32は、リール28を横方向Yに垂直な平面に動かす手段を形成している。
【0034】
組立体26は、横方向Yに平行な軸線回りに回転可能に設けられていて、従来型インサートウェブ36を送り出しスプール34を更に含む。図は、スプール34とリール28との間に延びるインサートウェブ36を示している。インサートウェブ36は、くせ取りローラ38によって案内され、くせ取りローラ38は、一般的にテキスタイル、例えば綿のウェブであるウェブ36をくせ取りするようになっている。
【0035】
ウェブ36は、製品ウェブ16のターン相互間に挿入されてこれらターンが互いにくっつくのを阻止するようになっている。インサートウェブ36は、それ自体周知の仕方でリール28に取り付けられる。
【0036】
ベルト24の内面と接触状態にある案内ローラR3がリール28と実質的に垂直方向整列状態で配置されていることが注目されよう。このローラR3は、リール28によりベルト24に及ぼされた圧力を測定する従来型手段40に連結されている。
【0037】
適宜、図示のように、取り扱い装置16は、組立体26とほぼ同じであり、この組立体26の下流側に配置された第2のリール組立体26Aを有している。組立体26の構成要素とほぼ同じ組立体26Aの構成要素は、同一の参照符号で示されている。組立体26Aについてはこれ以上説明しない。
【0038】
取り扱い装置16は、組立体26,26Aの上流側に、即ち、各組立体のリール28の上流側に配置されていて、ウェブを横方向に切断する従来型手段42を更に有している。
【0039】
横方向切断手段42は、組立体26,26Aに製品ウェブを交互に供給するよう周期的に作動される。
【0040】
注目されるように、図は、組立体26のリール28を空の状態で示すと共に組立体26Aのリール28を満杯状態で示している。
【0041】
取り扱い装置16は、取り扱い装置16の種々の手段を制御する従来型手段44を更に有している。
【0042】
特に、手段44は、圧力測定手段40によって提供された測定値及び横方向切断手段42の状態パラメータから選択された少なくとも1つのパラメータの関数として、リール28を動かすシリンダアクチュエータ32を制御するようになっている。かくして、制御手段44は、リール28に巻き付けられる製品ウェブの重量の増大に対応してリール28によりベルト24に及ぼされる圧力を制限するよう、リール28を動かすシリンダアクチュエータ32を制御することができる。
【0043】
取り扱い装置16は、組立体26,26Aの各々に割り当てられていて、ベルトのキャリヤストランド24Pの経路を一時的にそらす手段46を有している。そらし手段46により、キャリヤストランド24Pの経路をリール28(これは、問題の場合に応じて、空であり、充填中であり又は満杯状態である)に対して実質的に接線方向のキャリヤストランド24Pの通常の経路と90°を超えるリール28の扇形回りにキャリヤストランド24Pを巻き付ける一時的経路との間で一時的にそらすことができる。
【0044】
図を考慮して注目されるように、組立体26に割り当てられたそらし手段46は、これらがキャリヤストランド24Pにリール28回りに部分的に巻き付けを行う一時的経路を与える状態で表され、これに対し、組立体26Aに割り当てられたそらし手段46は、これらが通常の経路をキャリヤストランド24Pに与える状態で表されている。
【0045】
キャリヤストランド24Pは好ましくは、その一時的経路において120°〜160°のリールの扇形に巻き付く。
【0046】
注目されるように、キャリヤストランド24Pは、その通常の経路と一時的経路との間で伸ばされる。この伸びを考慮に入れるため、ベルト24は、長さがキャリヤストランド24Pの長さに反比例する補償ストランド24C(ベルト24の下流側の区分を参照されたい)を有する。
【0047】
図示の例では、そらし手段46は、横方向Yに平行な軸線回りに回転可能に設けられると共にベルト24の内面と接触状態にあるそらしローラ48を含む。
【0048】
そらしローラ48は、シリンダアクチュエータ50のロッドの自由端部によって支持され、このシリンダアクチュエータ50は、このそらしローラ48を横方向Yと直角に、不作動位置(図中、組立体26Aに割り当てられたシリンダアクチュエータ50を参照された)とこのそらしローラがキャリヤストランド24Pの経路をそらす作動位置(図中、組立体26に割り当てられたシリンダアクチュエータ50を参照されたい)との間で並進運動させる手段を構成している。
【0049】
適宜、キャリヤストランド24Pの一時的経路は又、ベルト24の外面に接触するようになった従来型案内手段51によって形成される。
【0050】
補償ストランド24Cは、キャリヤストランド24Pをリターンストランド24Rに連結していて、図示の例では、上側の下流側そらしローラR4から下側の下流側そらしローラR6まで延びている。さらに、ストランド24Cは、補償ローラを形成するローラR5によって案内される。
【0051】
この補償ローラR5は、シリンダアクチュエータ52のロッドの自由端部によって支持され、このシリンダアクチュエータ52は、この補償ローラR5を横方向Yに直角に並進運動させる手段を構成する。
【0052】
適宜、そらしローラ48を支持したシリンダアクチュエータ50のロッド及び補償ローラR5を支持したシリンダアクチュエータ52のロッドの運動は、横方向切断手段42の状態パラメータ及び従来型手段54によって提供されたベルト24の運動速度の測定値から選択された少なくとも1つのパラメータの関数として手段44によって制御される。
【0053】
取り扱い装置16により、製品ウェブ20の自由端部を容易に取り付けることができる。具体的に説明すると、ウェブの自由端部20Eが空のリール28の近くに達すると、手段44は、組立体26について図示しているようにベルト24を空のリール28に部分的に巻き付けるような仕方でそらしローラ48の運動を制御する。これは、自由端部20Eをベルト24から分離すると共にこの自由端部が空のリール28にくっついてウェブ20をこのリール28に取り付けるようにする作用効果を有する。注目されるように、重力により、ベルト24からのウェブの自由端部20Eの分離が容易になると共に空のリール28へのこの自由端部20Eの取り付けが容易になる。
【0054】
ウェブの自由端部20Eがリール28にいったん取り付けられると、そらしローラ48は、これがキャリヤストランド24Pの通常の経路を再び取るその位置に戻される。
【0055】
かくして、本発明により、製品ウェブ20の自由端部を空のリール28に取り付けるステップは、オペレータがウェブの自由端部20Eを掴む必要なく、特に機械的な手段によって実施されることは注目されよう。
【0056】
本発明の設備は、説明した実施形態には限定されない。具体的に説明すると、切断手段12は、未加工ウェブ14を複数本の、特に3本以上の隣り合うウェブ20に切断することができる。高さに関し互いに対してオフセットした状態で複数個の、特に3つ以上の取り扱い装置を用いることができる。この場合、案内手段は、ウェブ20をそれぞれの取り扱い装置に向かって案内する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤの製造を目的とするゴム含有製品ウェブ(20)を取り扱う装置(16)であって、
‐前記ウェブ(20)を運搬する無端ベルト(24)を有し、前記ベルトは、横方向と呼ばれる方向(Y)に平行な軸線回りに回転可能に設けられた1組のローラ(R1〜R8)によって案内されると共に駆動され、前記ローラ(R1〜R8)のうちの少なくとも幾つかは、前記ウェブ(20)を運搬するようになった前記ベルトのキャリヤストランド(24P)を前記ベルトのリターンストランド(24R)から分離し、
‐前記ウェブ(20)を巻き取るリール(28)を有し、前記リールは、前記キャリヤストランド(24P)の上方に配置されると共に前記横方向(T)に実質的に平行な軸線回りに回転可能に設けられている、装置において、
前記装置は、前記キャリヤストランド(24P)の経路を前記リール(28)に対して実質的に接線方向の前記キャリヤストランド(24P)の通常の経路と90°を超える前記リード(28)の扇形回りに前記キャリヤストランド(24P)を巻き取る一時的経路との間で一時的にそらす手段(46)を更に有する、装置。
【請求項2】
前記キャリヤストランド(24P)は、その一時的経路において、120°〜160°の前記リール(28)の扇形回りに巻き取りを行う、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記キャリヤストランド(24P)は、その通常の経路とその一時的経路との間で伸ばされ、前記ベルト(24)は、長さが前記キャリヤストランド(24P)の長さに対して反比例する補償ストランド(24C)を有する、請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
前記そらし手段(46)は、前記横方向(Y)に平行な軸線回りに回転可能に設けられたそらしローラ(48)と、不作動位置と前記キャリヤストランド(24P)の経路をそらす作動位置との間で前記そらしローラ(48)を前記横方向(Y)に直角に並進運動させる手段(50)とを含み、前記そらしローラ(48)を動かす前記手段(50)は、好ましくは、シリンダアクチュエータ(50)を含み、前記組をなす案内及び駆動ローラは、前記補償ストランド(24C)を案内する補償ローラ(R5)を含み、前記補償ローラ(R5)は、前記補償ローラ(R5)を前記横方向(Y)に直角に並進運動させる手段(52)に連結されており、前記補償ローラ(R5)を動かす前記手段は、好ましくは、シリンダアクチュエータ(52)を含む、請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記リール(28)の上流側に配置されていて、前記ウェブ(20)を横方向に切断する手段(42)を有する、請求項1〜4のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項6】
前記そらしローラ(48)を動かす前記手段(50)を制御する手段(44)と、前記ベルト(24)の運動速度の測定値及び前記ウェブ(20)を横方向に切断する前記手段(42)の状態パラメータから選択された少なくとも1つのパラメータの関数として前記補償ローラ(R5)を動かす手段(52)とを有する、請求項4に従属した請求項5記載の装置。
【請求項7】
前記リール(28)を前記横方向(Y)に垂直な平面に平行に動かす手段(32)、特にシリンダアクチュエータ(32)を有する、請求項1〜6のうちいずれか一に記載の装置。
【請求項8】
前記リール(28)によって前記ベルト(24)に及ぼされる圧力の測定値及び前記ウェブ(20)を横方向に切断する前記手段(42)の状態パラメータから選択された少なくとも1つのパラメータの関数として前記リール(28)を動かす前記手段(32)を制御する手段(44)を有する、請求項5に従属した請求項7記載の装置。
【請求項9】
タイヤの製造向きのゴム含有製品ウェブ(20)を製造する設備であって、前記設備は、
‐未加工のゴム含有製品ウェブ(14)を長手方向に切断して隣り合う製品ウェブ(20)にする手段(12)と、
‐前記製品ウェブを取り扱う1つ又は2つ以上の装置(26,26A)と、
‐前記ウェブを前記1つ又は2つ以上の取り扱い装置(16)に向かって案内する手段(22)とを有する形式のものである、設備において、
少なくとも1つの取り扱い装置(16)は、請求項1〜8のうちいずれか一に記載の取り扱い装置である、設備。
【請求項10】
前記設備が複数個の取り扱い装置(26,26A)を有する場合、前記取り扱い装置(26,26A)は、高さに関し互いに対してオフセットしている、請求項9記載の設備。
【請求項11】
タイヤの製造向きのゴム含有製品ウェブ(20)が巻き付けられるリール(28)を製作する方法であって、前記方法が、前記ウェブ(20)の自由端部を空の前記リール(28)に取り付けるステップを有する形式のものである、方法において、請求項1〜8のうちいずれか一に記載の取り扱い装置(16)の一部をなすキャリヤストランド(24P)の経路を一時的にそらす手段(46)を用いて前記取り付けステップを実施する、方法。

【図1】
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【公表番号】特表2013−512159(P2013−512159A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540483(P2012−540483)
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際出願番号】PCT/FR2010/052518
【国際公開番号】WO2011/064502
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(512068547)コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン (169)
【出願人】(508032479)ミシュラン ルシェルシュ エ テクニーク ソシエテ アノニム (499)
【Fターム(参考)】