説明

ゴム押出成形装置

【課題】ダイプレートから吐出されるゴムの流速の幅方向の均一化に寄与しうるプリフォーマ9の提供。
【解決手段】このプリフォーマ9は、ゴム押出成形装置のゴム出口において、ゴム成形品の断面形状に対応するゴム吐出口15を有するダイプレートの上流側に隣接して配置されており、ゴム流入口11と、ダイプレートにゴムを供給するゴム流出口12と、上記ゴム流入口11とゴム流出口12とを連通するゴム流路13とを有しており、上記ゴム流路13の底面35が、ゴム流出口12に向けて、ゴム流れ方向に対して傾斜した傾斜面として形成されており、流入口11からゴム流出口12にかけて、ゴム流路13内への隆起度(高さ)が漸増する突起37が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ用のゴム押出成形装置、及び、これに用いられるプリフォーマに関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤの製造工程においては、様々なゴム部材が用意される。これらは押出成形装置の押出機から押し出されることによって製造される。
【0003】
上記押出成形装置は、その押出機本体の先端部にダイプレートを備え、ダイプレートの上流側に隣接してプリフォーマを備えている。押出機において、スクリューによって送られるゴムは、プリフォーマに形成されたゴム流路、及び、ダイプレートに形成されたゴム流路を通って、ダイプレートの吐出口から吐出される。
【0004】
上記ダイプレートの吐出口は、ゴム成形品の断面形状とほぼ同一の形状を有している。ゴム成形品はその幅方向に沿って厚さが均一ではないため、ダイプレートのゴム流路は、その幅方向(ダイプレートの長手方向)に沿って高さが均一ではない。従って、ゴム流路は、単位幅寸法当たりの流路面積が一定ではない。単位幅寸法当たりの流路面積が大きい部分ではゴムの流出速度が大きく、単位幅寸法当たりの流路面積が小さい部分ではゴムの流出速度が小さい。その結果、ゴム流路を流れるゴムの流速は、幅方向に沿って不均一となる。これは、ゴム押出成形品の断面形状の不均一が生じる原因となりうる。
【0005】
かかる問題の解決を図った押出成形装置が、特開2002−160281号公報に提案されている。この押出成形装置では、ダイプレートの吐出口の形状と流入口の形状とが相違させられている。すなわち、吐出口のうち単位幅寸法当たりの面積が大きいところは、対応する流入口の単位幅寸法当たりの面積が比較的小さくされ、吐出口のうち単位幅寸法当たりの面積が小さいところは、対応する流入口の単位幅寸法当たりの面積が比較的大きくされている。これは、ゴム流路の幅方向に沿ってゴムの流速を均一にすることにより、ゴム押出成形品の断面形状を均一にするために、吐出口のうちの狭い部分に対してはゴム流量を増大させようとしたものである。
【0006】
ゴムの流速を均一にするために、さらに、ダイプレートの下部板(口金ともいう)の上端面に凹所が加工されている。この加工は裏取り加工と呼ばれる。この裏取り加工は、ダイプレートにおけるゴム流路の上流側部分の断面積を部分的に拡大する加工である。この裏取り加工により、ダイプレートにおける吐出口のうち単位幅寸法当たりの面積が小さい部分に対してゴム流量の増大が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−160281公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ダイプレートは、ゴム製品の形状、寸法ごとに形成される一品一様の物である。ダイプレートの厚さは薄いので、そこに形成されたゴム流路も必然的に短くなる。この短い流路内では、流量調整用の加工を施しても効果は大きくない。ダイプレートは押出機の下流端に位置している。ゴム流路の下流端近傍に流量調整用の加工を施しても効果は大きくない。また、裏取り加工が施されるダイプレートの下部板は、ボルト等によってプリフォーマと一体化された部品である。一般的にプリフォーマは複数種類のサイズのダイプレートに対応しうるように形成される。しかし、ダイプレートの下部板が、裏取り加工が施されることによって一品一様となれば、これと一体化されるプリフォーマも一品一様となってしまう。その結果、製造コストの上昇は不可避なものとなる。
【0009】
本発明の目的は、ダイプレートの吐出口からのゴム流出速度が、吐出口の幅方向に沿って不均一となることを抑制しうるプリフォーマを提供することにある。さらに、このプリフォーマを備えたゴム押出成形装置、このゴム押出成形装置によって製造されたゴム押出成形品、及び、このゴム押出成形品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るプリフォーマは、
ゴム押出成形装置のゴム出口において、ゴム成形品の断面形状に対応するゴム吐出口を有するダイプレートの上流側に隣接して配置されるプリフォーマであって、
ゴム流入口と、ダイプレートにゴムを供給するゴム流出口と、上記ゴム流入口とゴム流出口とを連通するゴム流路とを有しており、
上記ゴム流路の内面の少なくとも一部が、ゴム流出口に向けて、ゴム流れ方向に対して傾斜した傾斜面として形成されており、
ゴム流路のうちの少なくとも上記ゴム流出口において、上記傾斜面からゴム流路内へ突出する突起が形成されており、
この突起が、ゴム流出口の周縁の一部を含む水平面によって切られた断面において、傾斜面からゴム流路内へ突出する突起端面を有している。
【0011】
本発明のプリフォーマによれば、ゴム流路内に突出した突起がゴム流れに対する抵抗となる。従って、ダイプレートの吐出口のうちゴム流速が速くなる部分に対応するようにこの突起を配置すれば、吐出口の幅方向にゴム流速の均一化を図ることができる。
【0012】
上記突起端面のゴム流れ方向の厚さが、ゴム流路のゴム流れ方向の長さの、20%以上40%以下であるのが好ましい。比率がこの範囲外であると、突起形成部に起因したダイプレートの吐出口におけるゴム流速減少の効果が低くなるおそれがあるからである。
【0013】
上記プリフォーマは、上下に当接し合って一体化される第一板部と第二板部とを有し、
上記ゴム流路が、第一板部の第二板部との当接面に形成された第一凹所と、第二板部の第一板部との当接面に形成された第二凹所とによって規定され、ゴム流出口は、第一板部にのみ形成されており、上記傾斜面及び突起が第二凹所内に形成されており、上記突起端面が、第二板部の上記当接面の下流側の端縁に形成されていてもよい。
【0014】
ゴム流速減少効果の観点から、上記突起端面の、傾斜面の下流側の端縁からの最大突出高さが、ゴム流路のゴム流れ方向の長さの、13%以上33%以下であるのが好ましい。
【0015】
ゴム流速減少効果の観点から、上記突起端面が上記傾斜面に平行な上端縁を有しており、この上端縁が突起端面の最大高さの範囲を規定しており、上端縁の長さが第二凹所の幅の19%以上38%以下であるのが好ましい。
【0016】
上下に当接し合って一体化される第一板部と第二板部とを有し、
上記ゴム流路が、第一板部の第二板部との当接面に形成された第一凹所と、第二板部の第一板部との当接面に形成された第二凹所とによって規定され、
このゴム流路が、第一板部及び第二板部の中心線に関して線対称となるように一対形成されており、
上記突起端面が上記傾斜面に平行な上端縁を有しており、この上端縁が突起端面の最大高さの範囲を規定しており、
ゴム流速減少効果の観点から、この上端縁の上記中心線側端と上記中心線との離間距離が60mm以上80mm以下であるのが好ましい。
【0017】
本発明に係るゴム押出成形装置は、
ゴム成形品の断面形状に対応するゴム吐出口を有するダイプレートと、このダイプレートの上流側に隣接して配置されたプリフォーマとを備えたゴム押出成形装置であって、
上記プリフォーマが、ゴム流入口と、ダイプレートにゴムを供給するゴム流出口と、上記ゴム流入口とゴム流出口とを連通するゴム流路とを有しており、
上記ゴム流路の内面の少なくとも一部が、ゴム流出口に向けて、ゴム流れ方向に対して傾斜した傾斜面として形成されており、
ゴム流路のうちの少なくとも上記ゴム流出口において、上記傾斜面からゴム流路内へ突出する突起が形成されており、
この突起が、ゴム流出口の周縁の一部を含む水平面によって切られた断面において、傾斜面からゴム流路内へ突出する突起端面を有している。
【0018】
本発明のゴム押出成形装置によれば、プリフォーマのゴム流路の突起が、ダイプレートの吐出口からのゴム流出速度の均一化に寄与しうる。
【0019】
本発明に係るゴム押出成形品は、
ゴム押出成形装置によって押出成形された、タイヤの一部分を構成するゴム成形品であって、
上記ゴム押出成形装置が、ゴム成形品の断面形状に対応するゴム吐出口を有するダイプレートと、このダイプレートの上流側に隣接して配置されたプリフォーマとを備えており、
上記プリフォーマが、ゴム流入口と、ダイプレートにゴムを供給するゴム流出口と、上記ゴム流入口とゴム流出口とを連通するゴム流路とを有しており、
上記ゴム流路の内面の少なくとも一部が、ゴム流出口に向けて、ゴム流れ方向に対して傾斜した傾斜面として形成されており、
ゴム流路のうちの少なくとも上記ゴム流出口において、上記傾斜面からゴム流路内へ突出する突起が形成されており、
この突起が、ゴム流出口の周縁の一部を含む水平面によって切られた断面において、傾斜面からゴム流路内へ突出する突起端面を有している。
【0020】
ダイプレートの吐出口からのゴム流出速度が、吐出口の幅方向に均一化されうるため、本発明のゴム押出成形品はその断面形状の均一化が期待できる。
【0021】
本発明に係るゴム押出成形品を製造する方法は、
ゴム押出成形装置の押出機からプリフォーマとダイプレートとを通して材料ゴムを押し出して、タイヤの一部分を構成するゴム押出成形品を製造する方法であって、
上記ダイプレートがゴム成形品の断面形状に対応するゴム吐出口を有しており、
上記プリフォーマが、このダイプレートの上流側に隣接して配置され、ゴム流入口と、ダイプレートにゴムを供給するゴム流出口と、上記ゴム流入口とゴム流出口とを連通するゴム流路とを有しており、
上記ゴム流路の内面の少なくとも一部が、ゴム流出口に向けて、ゴム流れ方向に対して傾斜した傾斜面として形成されており、
ゴム流路のうちの少なくとも上記ゴム流出口において、上記傾斜面からゴム流路内へ突出する突起が形成されており、
この突起が、ゴム流出口の周縁の一部を含む水平面によって切られた断面において、傾斜面からゴム流路内へ突出する突起端面を有している。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ダイプレートの吐出口の幅方向にゴム流速の均一化を図ることができるため、ゴム押出成形品の断面形状の均一化が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るゴム押出成形装置を概略的に示す一部断面側面図である。
【図2】図2は、図1のゴム押出成形装置における押出ヘッドを示す縦断面図である。
【図3】図3は、図1のゴム押出成形装置に装着される、本発明の他の実施形態に係るプリフォーマを示す斜視図である。
【図4】図4は、図3のプリフォーマの右半分をその流入口側から見た図をダイプレートの吐出口と併せて示した正面図である。
【図5】図5は、図3のプリフォーマの右半分をその流出口側から見た図をダイプレートの吐出口と併せて示した正面図である。
【図6】図6(a)は、図4のA−A線断面図であり、図6(b)は、図4のB−B線断面図であり、図6(c)は、図4のC−C線断面図であり、図6(d)は、図4のD−D線断面図であり、図6(e)は、図4のE−E線断面図である。
【図7】図7は、図3のプリフォーマの下板部の上面を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0025】
図1に示されたゴム押出成形装置1は、押出機2を備えている。押出機2は、シリンダ3内に収容されてモータ4によって回転させられるスクリュー5と、ゴムが押し出される部分である押出ヘッド6とを備えている。
【0026】
図2に示されるように、押出ヘッド6は、ゴム20の予成形のためのプリフォーマ9と、プリフォーマ9の下流側に隣接して配置されるダイプレート10とを備えている。本実施形態では、タイヤのサイドウォールゴム用のプリフォーマ9及びダイプレート10が例示されている。プリフォーマ9及びダイプレート10ともに板状を呈した部材である。プリフォーマ9は、押出機2から押し出されたゴム20が流入してくるゴム流入口(以下、単に流入口という)11、ダイプレート10にゴム20を供給するゴム流出口(以下、単に流出口という)12、及び、流入口11と流出口12とを連通するゴム流路13を有している。ダイプレート10は、プリフォーマ9からゴム20を受け入れるゴム受入口(以下、単に受入口という)14、ゴム20が所定断面形状となって押し出されるゴム吐出口(以下、単に吐出口という)15、及び、受入口14と吐出口15とを連通するゴム流路16を有している。
【0027】
図3及び図4に示されるように、プリフォーマ9は第一板部(上板部)21と第二板部(下板部)22とを有している。上板部21と下板部22とは、当接し合った状態でボルト等によって一体化される。上板部21及び下板部22の、一方には座ぐり23付きのボルト孔24が形成され、他方にはねじ穴25が形成されている。プリフォーマ9の形状として、その中心線CLに関して左右対称(線対称)の形状が例示されている。
【0028】
図4にはダイプレート10の吐出口15も併せて示されている。ダイプレート10の中心線CLは、プリフォーマ9の中心線CLと幅方向(プリフォーマ9及びダイプレート10の各長手方向)で一致している。本例では、プリフォーマ9及びダイプレート10はともに、左半分と右半分とで、線対称の一対のサイドウォールゴムを成形するためのものである。図4には、ダイプレート10の右側の吐出口15及びプリフォーマ9の右半分が示されている。図示しないが、ダイプレート10も上板部と下板部(口金)とから構成されている。吐出口15は上板部にのみ形成され、口金には吐出口15は形成されおらず、裏取り加工も施されていない。この口金は、ボルト等によってプリフォーマ9の下板部22と一体化される。
【0029】
図3及び図4に示されるように、上板部21の、下板部22との当接面(下面)には、上記ゴム流路13の一部を構成する第一凹所(上凹所)26が形成されている。下板部22の、上板部21との当接面(上面)には、ゴム流路13の一部を構成する第二凹所(下凹所)27が形成されている。上板部21と下板部22とが一体化されたとき、上凹所26と下凹所27とによって規定される空間がゴム流路13を構成する。ゴム流路13のゴム流れ方向の長さは上板部21の厚さ及び下板部22の厚さと一致する。
【0030】
本実施形態では、上凹所26が上板部21を前後に貫通するように形成されているが、下凹所27は、下板部22を前後に貫通してはいない。図3及び図5に示されるように、下凹所27は流出口11を構成していない。この点については後述する。図3及び図4に示されるように、上凹所26の流入口11部分は、上板部21の長手方向に沿って、上板部21の垂下部31を挟んだ左開口32と右開口33とからなる。下凹所27の流入口11部分は、上記垂下部31に対向し且つ垂下部31より広い幅を有する開口34からなる。これら左開口32、右開口33及び下凹所27の開口34によって規定される流入口11は、扁平になった平仮名の「ひ」字状の開口である。流入口はこの形状には限定されない。押出成形の対象となるタイヤの部位、ダイプレートのゴム流路の形状等に応じて、種々の形状が採用されうる。
【0031】
この流入口11の形状、及び、後述する流出口12の形状は、図4及び図5に示されるダイプレート10の吐出口15の形状に適するように決定されたものである。すなわち、流入口11及び流出口12の各形状は、この吐出口15からのゴムの流出速度が均一になるように工夫された形状である。吐出口15の形状は幅方向に細長い。吐出口15の左右両端では、中央部に比べて開口面積が小さくなっている。吐出口15の左右両端では、ゴムの流出抵抗が相対的に大きい。従って、この部分には多くのゴムが供給されるように、プリフォーマ9の流入口11の左右両端の開口面積が相対的に大きくされている。
【0032】
図5に示されるように、プリフォーマ9の流出口12は、プリフォーマ9の幅方向に沿って長い長方形を呈している。流出口は、かかる形状には限定されることはなく、ダイプレートのゴム流路の形状等に応じて、種々の形状が採用されうる。ダイプレートのゴム流路は、押出成形の対象となるタイヤの部位等に応じて、種々の形状が採用されうる。前述のとおり、流出口12は上板部21にのみ形成されている。すなわち、下板部22の下流側の面においては、下凹所27は閉止されている。この下凹所27を閉止している下流側の壁の部分を閉止壁28という。
【0033】
図3に示すように、プリフォーマ9に形成されたゴム流路13の内面は、流入口11の周縁から流出口12の周縁に連続して延びる面によって構成されている。本実施形態では、流入口11及び流出口12ともに、その周縁は直線の組み合わせから構成されており、ゴム流路13の内面は平面の組み合わせから構成されている。しかし、かかる構成に限定されることはない。上記周縁に曲線が用いられてもよく、ゴム流路13の内面に曲面が用いられてもよい。図3では、ゴム流路13の内面における平面同士の交差部は角状に表されているが、実際には必要な半径のアールが取られる。
【0034】
図6には、プリフォーマ9のゴム流路13のゴム流れ方向に沿った複数の断面図が示されている。断面図中で矢印が示すのはゴム流れ方向である。各断面図は図4に示されたプリフォーマ9の所定位置における断面図である。ゴム流路13の内面の多くの部分は、ゴム流れ方向に対して傾斜している。
【0035】
前述したように、下板部22の下流側の面においては、下凹所27は閉止されている(図3、図7)。下凹所27の(ゴム流路13の)底面35は、流入口11の周縁から、下板部22の上端面における下流側の端縁36にまで延びている。この下流側の端縁36は、流出口12の直線状の下縁を構成している。下凹所27の底面35は、ゴム流れ方向に対して上方に傾斜した傾斜面として形成されている。
【0036】
この底面35には、流入口11から下流側の端縁36にかけて、隆起度(高さ)が漸増する突起37が形成されている。突起37はゴム流路13内に突出している。流入口11においては、突起37の高さは0(ゼロ)である。図7に示された下板部22の上端面の下流側の端縁36には、上記突起37の水平状の端面(以下、突起端面38という)が表れている。この下板部22の上端面においても、突起端面38は前述した閉止壁28からゴム流路13内に突出している。突起37の高さに関して、この突起端面38の高さが最も高い。しかし、流入口11における突起37の高さは、ゼロには限定されず、ゼロ以上で且つ下流側の端縁36における高さ以下の範囲にあってもよい。
【0037】
図7に示されるように、突起端面38の形状は台形である。突起端面38の形状は、台形には限定されず、長方形等であってもよい。この突起37が形成されたゴム流路13の部分では、単位幅寸法当たりの流路断面積が減少するので、ゴムの供給量が減少する。この突起37は、図4及び図5に示されるように、ダイプレート10の吐出口15の相対的に開口面積の大きい中央部分に対応する位置に形成されている。この突起37により、上記吐出口15の相対的に開口面積の大きい中央部分へのゴム供給量が減少する。この突起37は、吐出口15からのゴム流出速度の均一化に寄与している。
【0038】
本実施形態に係るプリフォーマ9の厚さT1は約15mmにされている(図7)。本実施形態に係るプリフォーマ9では、下板部22の下凹所27の幅W1が約104mmにされている(図7)。この下凹所27の左端とプリフォーマ9の中心線CLとの離間距離F1は約36mmにされている(図7)。下凹所27の閉止壁28の上端面の厚さT2は約1mmにされている(図7)。
【0039】
プリフォーマ9の厚さT1(ゴム流路13のゴム流れ方向の長さ)に対する、閉止壁28の上端面の厚さT2を含めた突起端面38の最大厚さT3の比率A1は、約20%以上約40%以下の範囲から選択されるのが好ましい。20%未満であると、ゴム供給量の減少の効果が薄く、押出成形品の幅方向中央部分が波打つ(波状に変形する)おそれがある。40%を超えると、吐出口15両端のゴム流速が大きすぎ、押出成形品の幅方向両端部分が波打つおそれがある。
【0040】
本実施例では、プリフォーマ9の厚さT1が約15mmであるから、突起端面38の最大厚さT3は、約3mm以上約6mm以下となる(図7)。従って、上記厚さT2を含めない突起端面38の最大高さH1は約2mm以上約5mm以下の範囲から選択される(図7)。プリフォーマ9の厚さT1(約15mm)に対する上記突起端面38の最大高さH1の比率A2は、約13%以上約33%以下となる。
【0041】
突起端面38の形状は台形であるから、その最大厚さ部分は所定の幅を有している。すなわち、突起端面38は台形の上底である上端縁を有している。この突起端面38の最大厚さ部分の幅(上記上端縁の長さ)W2は約20mm以上約40mm以下の範囲から選択されるのが好ましい(図7)。20mm未満であると、ゴム供給量の減少の効果が薄い。40mmを超えると、吐出口15の幅方向端部のゴム流速が大きすぎ、押出成形品の幅方向片端部分が波打つおそれがある。
【0042】
下凹所27の幅W1に対する上記突起端面38の最大厚さ部分の幅W2の比率A3は、約19%以上約38%以下となる。突起端面38の最大厚さ部分の左端とプリフォーマ9の中心線CLとの離間距離F2は約60mm以上約80mm以下の範囲から選択されるのが好ましい(図7)。60mm未満である場合も、80mm以上である場合も、ゴム供給量の減少の効果が薄い。その結果、押出成形品の幅方向中央部分が波打つおそれがある。
【0043】
本実施形態に係るプリフォーマ9では、流入口11及び流出口12それぞれの左端とプリフォーマ9の中心線CLとの離間距離F3は約10mmにされている(図4)。本実施形態では、プリフォーマ9の流入口11及び流出口12の幅W3は約165mmにされている(図4及び図5)。
【0044】
本実施形態に係るダイプレート10では、吐出口15の幅W4が約104mmにされている(図4及び図5)。この吐出口15の左端とダイプレート10の中心線CLとの離間距離F4は約20mmにされている(図4及び図5)。以上の各寸法は例示であり、これらの寸法には限定されない。
【実施例】
【0045】
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0046】
[実施例1]
図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用意した。このプリフォーマ9及びダイプレート10をゴム押出成形装置1の押出ヘッド6に装着した。上記プリフォーマ9の下板部22の下凹所27に形成された突起37の突起端面38の最大厚さT1は4.5mmにされている。従って、突起端面38の最大高さH1は3.5mmとなる。その結果、プリフォーマ9の厚さT1に対する上記最大厚さT3の比率A1は30%となり、プリフォーマ9の厚さT1に対する上記最大高さH1の比率A2は23%となる。突起端面38の最大厚さ部分の幅W2は30mmにされている。従って、下凹所27の幅W1に対する突起端面38の最大厚さ部分の幅W2の比率A3は29%となる。突起端面38の最大厚さ部分の左端とプリフォーマ9の中心線CLとの離間距離F2は70mmにされている。このゴム押出成形装置1によってタイヤのサイドウォールゴムを30m成形した。
【0047】
[実施例2]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、上記幅W2は10mmにされている。従って、上記比率A3は10%となる。上記離間距離F2は85mmにされている。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0048】
[実施例3]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、突起端面38の最大厚さT3は3.75mmにされている。従って、上記最大高さH1は2.75mmとなる。その結果、上記比率比率A1は25%となり、上記比率A2は18%となる。上記幅W2は45mmにされている。従って、上記比率A3は43%となる。上記離間距離F2は80mmにされている。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0049】
[実施例4]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、突起端面38の最大厚さT3は6.75mmにされている。従って、上記最大高さH1は5.75mmとなる。その結果、上記比率比率A1は45%となり、上記比率A2は38%となる。上記幅W2は40mmにされている。従って、上記比率A3は38%となる。上記離間距離F2は75mmにされている。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0050】
[実施例5]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、突起端面38の最大厚さT3は3.75mmにされている。従って、上記最大高さH1は2.75mmとなる。その結果、上記比率比率A1は25%となり、上記比率A2は18%となる。上記幅W2は40mmにされている。従って、上記比率A3は38%となる。上記離間距離F2は75mmにされている。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0051】
[実施例6]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、突起端面38の最大厚さT3は1.5mmにされている。従って、上記最大高さH1は0.5mmとなる。その結果、上記比率比率A1は10%となり、上記比率A2は3%となる。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0052】
[実施例7]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、突起端面38の最大厚さT3は3.0mmにされている。従って、上記最大高さH1は2.0mmとなる。その結果、上記比率比率A1は20%となり、上記比率A2は13%となる。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0053】
[実施例8]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、突起端面38の最大厚さT3は6.0mmにされている。従って、上記最大高さH1は5.0mmとなる。その結果、上記比率比率A1は40%となり、上記比率A2は33%となる。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0054】
[実施例9]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、突起端面38の最大厚さT3は7.5mmにされている。従って、上記最大高さH1は6.5mmとなる。その結果、上記比率比率A1は50%となり、上記比率A2は43%となる。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0055】
[実施例10]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、上記幅W2は10mmにされている。従って、上記比率A3は10%となる。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0056】
[実施例11]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、上記幅W2は20mmにされている。従って、上記比率A3は19%となる。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0057】
[実施例12]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、上記幅W2は40mmにされている。従って、上記比率A3は38%となる。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0058】
[実施例13]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、上記幅W2は50mmにされている。従って、上記比率A3は43%となる。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0059】
[実施例14]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、上記離間距離F2は35mmにされている。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0060】
[実施例15]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、上記離間距離F2は60mmにされている。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0061】
[実施例16]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、上記離間距離F2は80mmにされている。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0062】
[実施例17]
実施例1と同様に、図2から図7に示されたプリフォーマ9及びダイプレート10を用いて30mのサイドウォールゴムを成形した。しかし、上記離間距離F2は85mmにされている。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。
【0063】
[比較例]
比較例として、突起37が形成されていないプリフォーマを用いた。すなわち、図3及び図7に示されたプリフォーマから突起37が削除され、下凹所27の閉止壁28の上端面の全長に渡って厚さが約1mmにされたプリフォーマが用いられている。従って、上記幅W2は0mmである。その結果、上記比率A1は7%となり、他の比率A2及びA3は0%となる。上記離間距離F2はこの比較例には存在しない。その他の各寸法は上記実施例1におけると同一である。このゴム押出成形装置によってタイヤのサイドウォールゴムを30m成形した。
【0064】
[押出成形品の評価]
上記実施例1から17及び比較例に係る各ゴム押出成形装置によって成形された全サイドウォールゴムの同一の所定部位について寸法検査を行った。まず、各例の、狙った形状の断面積に対する計測した断面積の割合を算出した。そして、比較例のサイドウォールゴムについての結果に対する評価点を100点として、実施例1から17の評価点を算出した。その寸法計測結果を表1及び表2に、「成形品の仕上がり寸法形状の良否」として数値で示す。点数が大きいほど好ましい。
【0065】
[ダイプレートの裏取り加工の要否]
実施例1から17及び比較例に係る各ゴム押出成形装置のうち、押出成形品に要求された仕様を満足するために、そのダイプレートに対して裏取り加工の必要があると判断され、且つ、実際に裏取り加工が施されたものが存在した。これを表1及び表2に「要」と示す。裏取り加工が必要とされた装置は、下記のとおり装置の製造コストが上昇した。
【0066】
[ゴム押出成形装置のコスト評価]
比較例におけるゴム押出成形装置全体の製造コストを100点とした。この比較例の100点を基準に、実施例1から17における各ゴム押出成形装置全体の製造コストに点数を付した。その結果を表1及び表2に示す。点数が小さいほど好ましい。
【0067】
【表1】

【0068】
【表2】

【0069】
表1及び表2に示されるように、突起が形成されたプリフォーマを有する実施例1から17のゴム押出成形装置は、突起が形成されていないプリフォーマを有する比較例のゴム押出成形装置より優れている。上記実施例1から17のゴム押出成形装置によって成形された押出成形品は、比較例のゴム押出成形装置によって成形された押出成形品より優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明に係るプリフォーマは、種々のタイヤの製造に適している。
【符号の説明】
【0071】
1・・・ゴム押出成形装置
2・・・押出機
3・・・シリンダ
4・・・モータ
5・・・スクリュー
6・・・押出ヘッド
9・・・プリフォーマ
10・・・ダイプレート
11・・・(プリフォーマの)流入口
12・・・(プリフォーマの)流出口
13・・・(プリフォーマの)ゴム流路
14・・・(ダイプレートの)受入口
15・・・(ダイプレートの)吐出口
16・・・(ダイプレートの)ゴム流路
20・・・ゴム
21・・・上板部
22・・・下板部
23・・・座ぐり
24・・・ボルト孔
25・・・ねじ穴
26・・・上凹所
27・・・下凹所
28・・・(下凹所の)閉止壁
31・・・(上板部の)垂下部
32・・・(上板部の)左開口
33・・・(上板部の)右開口
34・・・(下板部の)開口
35・・・(ゴム流路の)底面
36・・・下流側の端縁
37・・・突起
38・・・突起端面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム押出成形装置のゴム出口において、ゴム成形品の断面形状に対応するゴム吐出口を有するダイプレートの上流側に隣接して配置されるプリフォーマであって、
ゴム流入口と、ダイプレートにゴムを供給するゴム流出口と、上記ゴム流入口とゴム流出口とを連通するゴム流路とを有しており、
上記ゴム流路の底面の少なくとも一部が、ゴム流出口に向けて、ゴム流れ方向に対して傾斜した傾斜面として形成されており、
ゴム流路のうちの少なくとも上記ゴム流出口において、上記傾斜面からゴム流路内へ突出する突起が形成されており、
この突起が、ゴム流出口の周縁の一部を含む水平面によって切られた断面において、傾斜面からゴム流路内へ突出する突起端面を有しているプリフォーマ。
【請求項2】
上記突起端面のゴム流れ方向の厚さが、ゴム流路のゴム流れ方向の長さの、20%以上40%以下である請求項1に記載のプリフォーマ。
【請求項3】
上下に当接し合って一体化される第一板部と第二板部とを有しており、
上記ゴム流路が、第一板部の第二板部との当接面に形成された第一凹所と、第二板部の第一板部との当接面に形成された第二凹所とによって規定されており、
ゴム流出口は、第一板部にのみ形成されており、
上記傾斜面及び突起が第二凹所内に形成されており、
上記突起端面が、第二板部の上記当接面の下流側の端縁に形成されている請求項2に記載のプリフォーマ。
【請求項4】
上記突起端面の、傾斜面の下流側の端縁からの最大突出高さが、ゴム流路のゴム流れ方向の長さの、13%以上33%以下である請求項2又は3に記載のプリフォーマ。
【請求項5】
上記突起端面が上記傾斜面に平行な上端縁を有しており、この上端縁が突起端面の最大高さの範囲を規定しており、上端縁の長さが第二凹所の幅の19%以上38%以下である請求項3に記載のプリフォーマ。
【請求項6】
上下に当接し合って一体化される第一板部と第二板部とを有しており、
上記ゴム流路が、第一板部の第二板部との当接面に形成された第一凹所と、第二板部の第一板部との当接面に形成された第二凹所とによって規定されており、
このゴム流路が、第一板部及び第二板部の中心線に関して線対称となるように一対形成されており、
上記突起端面が上記傾斜面に平行な上端縁を有しており、この上端縁が突起端面の最大高さの範囲を規定しており、この上端縁の上記中心線側端と上記中心線との離間距離が60mm以上80mm以下である請求項2に記載のプリフォーマ。
【請求項7】
ゴム成形品の断面形状に対応するゴム吐出口を有するダイプレートと、このダイプレートの上流側に隣接して配置されたプリフォーマとを備えたゴム押出成形装置であって、
上記プリフォーマが、ゴム流入口と、ダイプレートにゴムを供給するゴム流出口と、上記ゴム流入口とゴム流出口とを連通するゴム流路とを有しており、
上記ゴム流路の内面の少なくとも一部が、ゴム流出口に向けて、ゴム流れ方向に対して傾斜した傾斜面として形成されており、
ゴム流路のうちの少なくとも上記ゴム流出口において、上記傾斜面からゴム流路内へ突出する突起が形成されており、
この突起が、ゴム流出口の周縁の一部を含む水平面によって切られた断面において、傾斜面からゴム流路内へ突出する突起端面を有している、ゴム押出成形装置。
【請求項8】
ゴム押出成形装置によって押出成形された、タイヤの一部分を構成するゴム成形品であって、
上記ゴム押出成形装置が、ゴム成形品の断面形状に対応するゴム吐出口を有するダイプレートと、このダイプレートの上流側に隣接して配置されたプリフォーマとを備えており、
上記プリフォーマが、ゴム流入口と、ダイプレートにゴムを供給するゴム流出口と、上記ゴム流入口とゴム流出口とを連通するゴム流路とを有しており、
上記ゴム流路の内面の少なくとも一部が、ゴム流出口に向けて、ゴム流れ方向に対して傾斜した傾斜面として形成されており、
ゴム流路のうちの少なくとも上記ゴム流出口において、上記傾斜面からゴム流路内へ突出する突起が形成されており、
この突起が、ゴム流出口の周縁の一部を含む水平面によって切られた断面において、傾斜面からゴム流路内へ突出する突起端面を有している、ゴム押出成形品。
【請求項9】
ゴム押出成形装置の押出機からプリフォーマとダイプレートとを通して材料ゴムを押し出して、タイヤの一部分を構成するゴム押出成形品を製造する方法であって、
上記ダイプレートがゴム成形品の断面形状に対応するゴム吐出口を有しており、
上記プリフォーマが、このダイプレートの上流側に隣接して配置され、ゴム流入口と、ダイプレートにゴムを供給するゴム流出口と、上記ゴム流入口とゴム流出口とを連通するゴム流路とを有しており、
上記ゴム流路の内面の少なくとも一部が、ゴム流出口に向けて、ゴム流れ方向に対して傾斜した傾斜面として形成されており、
ゴム流路のうちの少なくとも上記ゴム流出口において、上記傾斜面からゴム流路内へ突出する突起が形成されており、
この突起が、ゴム流出口の周縁の一部を含む水平面によって切られた断面において、傾斜面からゴム流路内へ突出する突起端面を有している、ゴム押出成形品を製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−81716(P2012−81716A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−232062(P2010−232062)
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)
【Fターム(参考)】