説明

サスペンション用基板、サスペンション用基板の製造方法、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブ

【課題】本発明は、金属支持基板と配線層との絶縁性を維持しつつ、素子実装領域の近傍における剛性を低減させたサスペンション用基板を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層とを有するサスペンション用基板であって、素子実装領域の近傍において、上記絶縁層が、上記金属支持基板が形成されていない位置に、上記絶縁層の厚さよりも薄い厚さを有する薄肉部を有し、上記薄肉部の底面の位置が、上記金属支持基板が形成された上記絶縁層の底面の位置よりも高いことを特徴とするサスペンション用基板を提供することにより、上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属支持基板と配線層との絶縁性を維持しつつ、素子実装領域の近傍における剛性を低減させたサスペンション用基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの普及等によりパーソナルコンピュータの情報処理量の増大や情報処理速度の高速化が要求されてきており、それに伴って、パーソナルコンピュータに組み込まれているハードディスクドライブ(HDD)も大容量化や情報伝達速度の高速化が必要となってきている。そのため、HDDに用いられるサスペンション用基板(フレキシャー)にも高機能化が求められている。
【0003】
最近では、携帯用途を始めとする各種小型機器へ搭載するHDDの需要が増加してきている。これに伴って、情報を記録する磁気ディスクはサイズが小さくなると共に、記録密度を高くすることが求められている。記録密度を高くするには磁気ヘッドが搭載されているスライダを磁気ディスクに接近させる必要があり、これを精度良く浮上させるために、特に素子実装領域の近傍においてサスペンション用基板の低剛性化を図る必要がある。
【0004】
特許文献1においては、ポリイミド樹脂層表面が窒素ガス雰囲気下でのグロー放電によりスパッタエッチングされているプリント配線基板(サスペンション用基板)が開示されている。この技術は、ポリイミド樹脂層にスパッタエッチングを行うことにより、ポリイミド樹脂層を全体的に薄くし、サスペンション用基板の低剛性化を図ったものである。また、特許文献2においては、絶縁樹脂層上に、対応するスライダ搭載部の近傍の部位と他の部位とで光透過度の異なるフォトマスクを当てがい、露光、現像することにより、スライダ搭載部の近傍の部位の絶縁樹脂層が、他の部位の絶縁樹脂層の厚さよりも薄くなるようにする工程を含む磁気ヘッド用サスペンションの製造方法が開示されている。この技術は、スライダ搭載部の近傍の部位の絶縁樹脂層の厚さを局所的に薄くすることにより、サスペンション用基板の低剛性化を図ったものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−130360号公報
【特許文献2】特開平2003−187542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のように、ポリイミド樹脂層を全体的に薄くした場合、ある程度は低剛性化を図ることは可能である。しかしながら、ポリイミド樹脂層が絶縁層としての機能を維持するためには、ある一定以上の厚さが必要になり、十分な低剛性化を図ることは困難である。一方、特許文献2のように、光透過度の異なるフォトマスクを用いた場合、絶縁樹脂層の厚さを局所的に薄くすることは可能である。しかしながら、絶縁樹脂層の表面には段差ができ、その段差上に配線が形成されることになる(特許文献2の図4参照)。そのため、絶縁樹脂層が絶縁層としての機能を維持するためには、絶縁樹脂層の厚さが局所的に薄くなった部分においても、ある一定以上の厚さを維持する必要があり、十分な低剛性化を図ることは困難である。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、金属支持基板と配線層との絶縁性を維持しつつ、素子実装領域の近傍における剛性を低減させたサスペンション用基板を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明においては、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層とを有するサスペンション用基板であって、素子実装領域の近傍において、上記絶縁層が、上記金属支持基板が形成されていない位置に、上記絶縁層の厚さよりも薄い厚さを有する薄肉部を有し、上記薄肉部の底面の位置が、上記金属支持基板が形成された上記絶縁層の底面の位置よりも高いことを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
【0009】
本発明によれば、金属支持基板が形成されていない位置に薄肉部が形成されていることから、素子実装領域の近傍における剛性を低減させることができる。さらに、金属支持基板が形成されている位置には、薄肉部よりも厚い絶縁層が形成されていることから、金属支持基板と配線層との絶縁性を十分に維持することができる。すなわち、金属支持基板が形成されている位置と、金属支持基板が形成されていない位置とで、絶縁層の厚さを変えることで、金属支持基板と配線層との絶縁性を維持しつつ、素子実装領域の近傍における剛性を低減させたサスペンション用基板とすることができる。
【0010】
上記発明においては、上記薄肉部の底面と、上記絶縁層の底面との厚さ方向の差が、1.0μm以上であることが好ましい。
【0011】
また、本発明においては、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層とを有するサスペンション用積層体を準備する積層体準備工程と、上記サスペンション用積層体の素子実装領域の近傍において、上記金属支持基板が形成されていない位置で露出する上記絶縁層をエッチングし、薄肉部を形成する薄肉部形成工程と、を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法を提供する。
【0012】
本発明によれば、サスペンション用積層体に対して、薄肉部形成工程を行うことにより、金属支持基板と配線層との絶縁性を維持しつつ、素子実装領域の近傍における剛性を低減させたサスペンション用基板を得ることができる。
【0013】
上記発明においては、上記サスペンション用積層体が、上記金属支持基板を形成するためのレジストパターンを有し、上記薄肉部形成工程において、上記レジストパターンから露出する上記絶縁層をエッチングし、上記薄肉部を形成することが好ましい。工程の簡略化を図ることができるからである。
【0014】
上記発明においては、上記エッチングが、ドライエッチングであることが好ましい。異方性エッチングを容易に行うことができ、サイドエッチングが生じにくいという利点があるからである。
【0015】
上記発明においては、上記ドライエッチングが、プラズマエッチングであることが好ましい。
【0016】
上記発明においては、上記エッチングが、ウェットエッチングであることが好ましい。ドライエッチングに比べてエッチングレートが高いという利点があるからである。
【0017】
また、本発明においては、上述したサスペンション用基板を含むことを特徴とするサスペンションを提供する。
【0018】
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、素子実装領域の近傍における剛性を低減させたサスペンションとすることができる。
【0019】
また、本発明においては、上述したサスペンションと、上記サスペンションの素子実装領域に実装された素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンションを提供する。
【0020】
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、金属支持基板と配線層との絶縁性を維持しつつ、素子実装領域の近傍における剛性を低減させた素子付サスペンションとすることができる。
【0021】
また、本発明においては、上述した素子付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
【0022】
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、より高機能化されたハードディスクドライブとすることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板と配線層との絶縁性を維持しつつ、素子実装領域の近傍における剛性を低減させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明のサスペンション用基板の一例を示す概略平面図である。
【図2】本発明のサスペンション用基板の素子実装領域およびその近傍を示す模式図である。
【図3】従来のサスペンション用基板と、本発明のサスペンション用基板との違いを説明する概略断面図である。
【図4】本発明における薄肉部を説明する概略断面図である。
【図5】本発明における薄肉部を説明する概略断面図である。
【図6】本発明のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す概略断面図である。
【図7】サブトラクティブ法によるサスペンション用積層体の製造方法の一例を示す概略断面図である。
【図8】本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。
【図9】本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。
【図10】本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明のサスペンション用基板、サスペンション用基板の製造方法、サスペンション、素子付サスペンションおよびハードディスクドライブについて詳細に説明する。
【0026】
A.サスペンション用基板
まず、本発明のサスペンション用基板について説明する。本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層とを有するサスペンション用基板であって、素子実装領域の近傍において、上記絶縁層が、上記金属支持基板が形成されていない位置に、上記絶縁層の厚さよりも薄い厚さを有する薄肉部を有し、上記薄肉部の底面の位置が、上記金属支持基板が形成された上記絶縁層の底面の位置よりも高いことを特徴とするものである。
【0027】
図1は、本発明のサスペンション用基板の一例を示す概略平面図である。図1に示されるサスペンション用基板20は、一方の先端部分に形成された素子実装領域11と、他方の先端部分に形成された外部回路基板接続領域12と、素子実装領域11および外部回路基板接続領域12を電気的に接続する複数の配線層13a〜13dとを有するものである。配線層13aおよび配線層13bは一対の配線層であり、同様に、配線層13cおよび配線層13dも一対の配線層である。これらの2つの配線層は、一方がライト用の配線層であり、他方がリード用の配線層である。
【0028】
図2は、本発明のサスペンション用基板の素子実装領域およびその近傍を示す模式図である。図2(a)は素子実装領域およびその近傍を配線層側から観察した概略平面図であり、図2(b)は素子実装領域およびその近傍を金属支持基板側から観察した概略断面図であり、図2(c)は図2(a)のA−A断面図であり、図2(d)は図2(a)のB−B断面図である。なお、図2(a)では、便宜上、カバー層4の記載は省略している。図2(a)、(b)に示すように、本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板1と、金属支持基板1上に形成された絶縁層2と、絶縁層2上に形成された配線層3とを有するものである。さらに、図2(c)、(d)に示すように、本発明のサスペンション用基板は、素子実装領域の近傍において、絶縁層2が、金属支持基板1が形成されていない位置に、絶縁層2の厚さよりも薄い厚さを有する薄肉部2aを有し、薄肉部2aの底面の位置(金属支持基板1側の表面の位置)が、金属支持基板1が形成された絶縁層2の底面(金属支持基板1側の表面の位置)の位置よりも高いことを大きな特徴とする。
【0029】
ここで、本発明における「素子実装領域」とは、磁気ヘッドスライダ等の素子が実装される平面領域をいう。素子実装領域は、ジンバル運動を行うことができるジンバル領域であることが好ましい。また、本発明における「素子実装領域の近傍」とは、剛性面において素子の浮上量制御に寄与できる領域をいい、例えば素子実装領域の端部から1mm以内の領域であることが好ましく、0.5mm以内の領域であることがより好ましい。
【0030】
本発明によれば、金属支持基板が形成されていない位置に薄肉部が形成されていることから、素子実装領域の近傍における剛性を低減させることができる。さらに、金属支持基板が形成されている位置には、薄肉部よりも厚い絶縁層が形成されていることから、金属支持基板と配線層との絶縁性を十分に維持することができる。すなわち、金属支持基板が形成されている位置と、金属支持基板が形成されていない位置とで、絶縁層の厚さを変えることで、金属支持基板と配線層との絶縁性を維持しつつ、素子実装領域の近傍における剛性を低減させたサスペンション用基板とすることができる。また、金属支持基板が形成されている位置には、当然、薄肉部は形成されておらず、薄肉部が部分的に形成されることから、耐変形性を維持しつつ、素子実装領域の近傍における剛性を低減させることができる。
【0031】
また、上述した特許文献2の図4では、図3(a)に示すように、配線層3側の絶縁層2の表面をエッチングして薄肉部2aを形成している。金属支持基板1と配線層3との絶縁性を担保するためには、薄肉部2aにおいても、ある一定以上の厚さを維持する必要があり、十分な低剛性化を図ることは困難である。また、図3(a)では、配線層3が段差において屈曲しているため、応力集中による断線が生じやすいという問題、インピーダンスの設計が難しくなるという問題がある。さらに、上述した特許文献2では、配線層3を形成する前に薄肉部2aを形成するため、配線層3を形成する際の露光アライメント精度が悪いと、絶縁層2および薄肉部2a上に積層する配線層3のパターニング精度が悪くなるという問題がある。
【0032】
これに対して、本発明においては、図3(b)に示すように、金属支持基板1側の絶縁層2の表面をエッチングして薄肉部2aを形成することができる。金属支持基板1と配線層3との絶縁性は十分に確保されていることから、薄肉部2aの厚さを積極的に薄くすることができ、十分な低剛性化を図ることができる。また、図3(b)では、配線層3が段差において屈曲していないため、サスペンション用基板の製造工程やサスペンション用基板の組み立て工程における応力集中による断線が生じないという利点、インピーダンスの設計が容易になるという利点がある。さらに、本発明では、配線層3が段差において屈曲していないため、絶縁層2および薄肉部2a上に積層する配線層3のパターニング精度が良いというという利点もある。
以下、本発明のサスペンション用基板について、サスペンション用基板の部材と、サスペンション用基板の構成とに分けて説明する。
【0033】
1.サスペンション用基板の部材
まず、本発明のサスペンション用基板の部材について説明する。本発明のサスペンション用基板は、金属支持基板、絶縁層および配線層を有するものである。
【0034】
本発明における金属支持基板は、サスペンション用基板の支持体として機能するものである。金属支持基板の材料は、ばね性を有する金属であることが好ましく、具体的にはSUS等を挙げることができる。また、金属支持基板の厚さは、その材料の種類により異なるものであるが、例えば10μm〜20μmの範囲内である。
【0035】
本発明における絶縁層は、金属支持基板上に形成されるものである。絶縁層の材料は、絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば樹脂を挙げることができる。上記樹脂としては、例えばポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂およびポリ塩化ビニル樹脂を挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。絶縁性、耐熱性および耐薬品性に優れているからである。また、絶縁層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。絶縁層の厚さは、例えば5μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜18μmの範囲内であることがより好ましく、5μm〜12μmの範囲内であることがさらに好ましい。
【0036】
本発明における配線層は、絶縁層上に形成されるものである。配線層の材料は、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば金属を挙げることができ、中でも銅(Cu)が好ましい。また、配線層は、電解めっき法により形成されたものであることが好ましい。配線層の厚さは、例えば5μm〜18μmの範囲内であることが好ましく、9μm〜12μmの範囲内であることがより好ましい。また、配線層の表面には、めっき部が形成されていても良い。めっき部を設けることにより、配線層の劣化(腐食等)を防止できるからである。中でも、本発明においては、端子となる配線層の部分にめっき部が形成されていることが好ましい。めっき部の種類は特に限定されるものではないが、例えばNiめっき、Auめっき等を挙げることができる。めっき部の厚さは、例えば0.1μm〜4.0μmの範囲内である。
【0037】
また、本発明のサスペンション用基板は、図2(c)、(d)に示すように、配線層3を覆うカバー層4を有することが好ましい。カバー層を設けることにより、配線層の劣化(腐食等)を防止できるからである。カバー層の材料としては、例えば、上述した絶縁層の材料として記載した樹脂を挙げることができ、中でもポリイミド樹脂が好ましい。また、カバー層の材料は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。カバー層の厚さは、例えば2μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、2μm〜10μmの範囲内であることがより好ましい。
【0038】
2.サスペンション用基板の構成
次に、本発明のサスペンション用基板の構成について説明する。本発明のサスペンション用基板は、図2(c)、(d)に示したように、素子実装領域11の近傍において、絶縁層2が、金属支持基板1が形成されていない位置に、絶縁層2の厚さよりも薄い厚さを有する薄肉部2aを有し、薄肉部2aの底面の位置が、金属支持基板1が形成された絶縁層2の底面の位置よりも高いことを大きな特徴とする。また、薄肉部2aは、金属支持基板1側の絶縁層2の表面をエッチングしてなるものであることが好ましい。
【0039】
ここで、図4に示すように、絶縁層2の厚さをTとし、薄肉部2aの厚さをTとした場合、薄肉部2aの底面と、絶縁層2の底面との厚さ方向の差(T−T)は、例えば1.0μm以上であることが好ましく、2.0μm〜8.0μmであることがより好ましく、2.0μm〜5.0μmの範囲内であることがさらに好ましい。T−Tの値が上記範囲内であれば十分な低剛性化を図ることができるからである。また、薄肉部2aの厚さと絶縁層2の厚さとの比(T/T)は、特に限定されるものではないが、例えば20%〜80%の範囲内であることが好ましく、例えば50%〜80%の範囲内であることがより好ましい。また、薄肉部2aの厚さTは、特に限定されるものではないが、例えば1.0μm〜8.0μmの範囲内であることが好ましく、5.0μm〜8.0μmの範囲内であることがより好ましい。また、配線層の材料が、変形しやすい材料(例えばCu)である場合、薄肉部が薄すぎると配線層の変形が生じる可能性がある。この場合は、薄肉部が配線層の変形を防止できる程度の厚さを有することが好ましい。なお、絶縁層2の厚さTについては上述した通りである。
【0040】
また、図5に示すように、本発明における絶縁層2は、配線層3が形成されていない位置に、段差部5を有していても良い。段差部5を設けることによっても、金属支持基板と配線層との絶縁性を維持しつつ、素子実装領域の近傍における剛性を低減させることができる。段差部5は、薄肉部2aに設けられたものであっても良く、金属支持基板1が形成された絶縁層2に設けられたものであっても良い。また、段差部5は、配線層3側の絶縁層2の表面をエッチングしてなるものであることが好ましい。段差部5の深さは、特に限定されるものではないが、例えば1.0μm以上であり、2.0μm〜8.0μmの範囲内であることが好ましい。
【0041】
また、本発明のサスペンション用基板は、素子実装領域の近傍の少なくとも一箇所に薄肉部を有していれば良い。低剛性化の観点からは、素子実装領域の近傍において、金属支持基板から露出する絶縁層のより多くの領域に薄肉部が形成されていることが好ましい。ここで、素子実装領域の近傍において、金属支持基板から露出する絶縁層の総面積をSとする。また、素子実装領域の近傍における薄肉部の総面積をSとする。この場合、S/Sは50%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。また、本発明においては、S/S=1であっても良い。すなわち、素子実装領域の近傍において、金属支持基板から露出する絶縁層の全ての領域に薄肉部が形成されていても良い。
【0042】
B.サスペンション用基板の製造方法
次に、本発明のサスペンション用基板の製造方法について説明する。本発明のサスペンション用基板の製造方法は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層とを有するサスペンション用積層体を準備する積層体準備工程と、上記サスペンション用積層体の素子実装領域の近傍において、上記金属支持基板が形成されていない位置で露出する上記絶縁層をエッチングし、薄肉部を形成する薄肉部形成工程と、を有することを特徴とするものである。
【0043】
図6は、本発明のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す概略断面図である。図6は図2(c)と同様に、図2(a)のA−A断面図に相当するものである。図6においては、まず、金属支持基板1と、金属支持基板1上に形成された絶縁層2と、絶縁層2上に形成された配線層3と、配線層3を覆うカバー層4とを有するサスペンション用積層体21を準備する(図6(a))。このサスペンション用積層体21は、薄肉部を形成する前の従来のサスペンション用基板に相当するものである。また、図6(a)では、金属支持基板1を形成するためのレジストパターン6を剥離せずにサスペンション用積層体21に残している。次に、金属支持基板1側から、露出する絶縁層2をドライエッチング7により加工し、薄肉部2aを形成する(図6(b))。最後に、レジストパターン6を剥離し、サスペンション用基板20を得る(図6(c))。なお、図6では、レジストパターン6をサスペンション用積層体21に残しているため、素子実装領域の近傍のみならず、サスペンション用基板全体に薄肉部2aが形成されることになる。
【0044】
本発明によれば、サスペンション用積層体に対して、薄肉部形成工程を行うことにより、金属支持基板と配線層との絶縁性を維持しつつ、素子実装領域の近傍における剛性を低減させたサスペンション用基板を得ることができる。また、本発明によれば、従来の方法でサスペンション用積層体を作製し、その後に、サスペンション用積層体の絶縁層のエッチングを行うことにより薄肉部を形成する。そのため、上述した特許文献2に記載された方法と比較して、絶縁層および薄肉部上に積層する配線層のパターニング精度を損なうことなく、サスペンション用基板の剛性を低減させることができる。
以下、本発明のサスペンション用基板の製造方法について、工程ごとに説明する。
【0045】
1.積層体準備工程
本発明における積層体準備工程は、金属支持基板と、上記金属支持基板上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層とを有するサスペンション用積層体を準備する工程である。
【0046】
本発明におけるサスペンション用積層体は、薄肉部を形成する前の従来のサスペンション用基板に相当するものである。サスペンション用積層体の製造方法は特に限定されるものではなく、アディティブ法を用いても良く、サブトラクティブ法を用いても良い。
【0047】
図7は、サブトラクティブ法によるサスペンション用積層体の製造方法の一例を示す概略断面図である。なお、図7の左の列は薄肉部を形成する部分を示し、図7の中央の列は、例えば素子との接続を行う第一端子部を形成する部分を示し、図7の右の列は、例えば外部回路基板との接続を行う第二端子部(フライングリード部)を形成する部分を示す。
【0048】
図7においては、まず、金属支持部材1Xと、金属支持部材1X上に形成された絶縁部材2Xと、絶縁部材2X上に形成された導体部材3Xとを有する積層部材を準備する(図7(a−1)〜(a−3))。次に、金属支持部材1Xおよび導体部材3Xの両面に、DFRを用いてレジストパターンを作製し、そのレジストパターンから露出する金属支持部材1Xおよび導体部材3Xをウェットエッチングする。これにより、配線層3を形成する(図7(b−1)〜(b−3))。この際、第二端子部を形成する位置の金属支持部材1Xも同時にエッチングする(図7(b−3))。また、上述した図5に示した段差部5を形成する場合は、カバー層4を形成する前に、絶縁部材2Xのエッチングを行うことが好ましい。
【0049】
その後、配線層3を覆うカバー層4を形成する(図7(c−1)〜(c−3))。この際、第一端子部および第二端子部を形成する位置のカバー層4に開口を設ける。次に、カバー層4を形成した部材の両面に所定のレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する絶縁部材2Xをウェットエッチングし、絶縁層2を形成する(図7(d−1)〜(d−3))。この際、第二端子部を形成する位置の絶縁部材2Xをエッチングし除去する(図7(d−3))。次に、第一端子部および第二端子部を形成する位置の配線層3の表面に、めっき部8を形成する(図7(e−1)〜(e−3))。次に、めっき部8を形成した部材の両面に所定のレジストパターンを形成し、そのレジストパターンから露出する金属支持部材1Xをウェットエッチングし、外形加工を行い、金属支持基板1を形成する(図7(f−1)〜(f−3))。これにより、サスペンション用積層体を得る。なお、図示していないが、金属支持部材1Xをウェットエッチングする際のレジストパターンが、上述した図6におけるレジストパターン6に該当する。
【0050】
また、図7においては、種々のウェットエッチングを行っているが、ウェットエッチングに用いられるエッチング液は、各材料の特性を考慮して、適宜選択することが好ましい。例えば、金属支持基板にSUSを用いている場合、および、配線層に銅を用いている場合には、エッチング液として、例えば塩化鉄系エッチング液を用いることができる。また、絶縁層およびカバー層にポリイミド樹脂を用いている場合は、エッチング液として、例えばアルカリ系エッチング液(例えば有機アミン化合物および水酸化ナトリウムを含むエッチング液)を用いることができる。
【0051】
また、上述した積層部材を用いてサスペンション用積層体を製造する場合、積層体準備工程は、通常、(i)金属支持部材、絶縁部材および導体部材がこの順に積層した積層部材を準備する積層部材準備工程と、(ii)上記導体部材をエッチングし、配線層を形成する配線層形成工程と、(iii)上記配線層から露出する上記絶縁部材をエッチングし、絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、(iv)上記金属支持部材をエッチングし、金属支持基板を形成する金属支持基板形成工程とを少なくとも有する。さらに、積層体準備工程は、配線層を覆うカバー層を形成するカバー層形成工程、および、配線層の表面にめっき部を形成するめっき部形成工程の少なくとも一方をさらに有していても良い。
【0052】
2.薄肉部形成工程
次に、本発明における薄肉部形成工程について説明する。本工程は、上記サスペンション用積層体の素子実装領域の近傍において、上記金属支持基板が形成されていない位置で露出する上記絶縁層をエッチングし、薄肉部を形成する工程である。
【0053】
本発明においては、上述した図6に示すように、サスペンション用積層体21が、金属支持基板1を形成するためのレジストパターン6を有し、薄肉部形成工程において、レジストパターン6から露出する絶縁層2をエッチングし、薄肉部2aを形成することが好ましい。工程の簡略化を図ることができるからである。
【0054】
薄肉部を形成するためのエッチングとしては、例えばドライエッチングおよびウェットエッチングを挙げることができる。ドライエッチングには、異方性エッチングを容易に行うことができ、サイドエッチングが生じないという利点がある。また、ドライエッチングでは、エッチング時間とエッチング量とが線形的な関係を有することから、膜厚管理(エッチング量の管理)が容易であるという利点がある。一方、ウェットエッチングには、ドライエッチングに比べてエッチングレートが高いという利点がある。
【0055】
本工程におけるドライエッチングは、絶縁層をエッチング可能な方法であれば特に限定されるものではないが、例えばプラズマエッチングを挙げることができる。プラズマエッチング(反応性イオンエッチング)は、プラズマによりガスをイオン化・ラジカル化してエッチングを行うものである。プラズマエッチングに用いられるガスの種類は、特に限定されるものではないが、例えばOガス等を挙げることができる。さらに本発明においては、Oガスに、CFガス、NFガス、SFガス等のフッ素含有ガスを混合して、プラズマエッチングを行うことが好ましい。Oガスとフッ素含有ガスとの体積流量比は、特に限定されるものではないが、例えばOガス:フッ素含有ガス=95:5〜60:40の範囲内であることが好ましい。プラズマエッチング時の圧力は、例えば300mTorr以下であることが好ましく、100mTorr〜250mTorrの範囲内であることがより好ましい。
【0056】
また、プラズマエッチング以外のドライエッチングとしては、例えば反応性ガスエッチング(例えばXeFガスを用いたエッチング)等を挙げることができる。
【0057】
また、本発明においては、図6(b)に示したように、金属支持基板1を形成するためのレジストパターン6を有するサスペンション用積層体21に対して、ドライエッチングを行っても良いが、金属支持基板1のエッチングレートが十分に低い場合は、レジストパターン6を剥離した後に、ドライエッチングを行っても良い。
【0058】
一方、本工程におけるウェットエッチングは、絶縁層をエッチング可能な方法であれば特に限定されるものではない。本工程におけるウェットエッチングについては、上述した絶縁部材のエッチングで記載した内容と同様である。また、本工程でウェットエッチングを行う場合は、所定のレジストパターンを設けることが好ましく、図6(a)に示したように、レジストパターン6を有するサスペンション用積層体21に対して、ウェットエッチングを行うことが好ましい。また、本発明により得られるサスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
【0059】
C.サスペンション
次に、本発明のサスペンションについて説明する。本発明のサスペンションは、上述したサスペンション用基板を含むことを特徴とするものである。
【0060】
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、素子実装領域の近傍における剛性を低減させたサスペンションとすることができる。
【0061】
図8は、本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。図8に示されるサスペンション40は、上述したサスペンション用基板20と、素子実装領域11が形成されている表面とは反対側のサスペンション用基板20の表面に備え付けられたロードビーム30とを有するものである。
【0062】
本発明のサスペンションは、少なくともサスペンション用基板を有し、通常は、さらにロードビームを有する。サスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、ロードビームは、一般的なサスペンションに用いられるロードビームと同様のものを用いることができる。
【0063】
D.素子付サスペンション
次に、本発明の素子付サスペンションについて説明する。本発明の素子付サスペンションは、上述したサスペンションと、上記サスペンションの素子実装領域に実装された素子と、を有することを特徴とするものである。
【0064】
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、金属支持基板と配線層との絶縁性を維持しつつ、素子実装領域の近傍における剛性を低減させた素子付サスペンションとすることができる。
【0065】
図9は、本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。図9に示される素子付サスペンション50は、上述したサスペンション40と、サスペンション40の素子実装領域11に実装された素子41とを有するものである。
【0066】
本発明の素子付サスペンションは、少なくともサスペンションおよび素子を有するものである。サスペンションについては、上記「C.サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、素子実装領域に実装される素子としては、例えば、磁気ヘッドスライダ、アクチュエータ、半導体等を挙げることができる。また、上記アクチュエータは、磁気ヘッドを有するものであっても良く、磁気ヘッドを有しないものであっても良い。
【0067】
E.ハードディスクドライブ
次に、本発明のハードディスクドライブについて説明する。本発明のハードディスクドライブは、上述した素子付サスペンションを含むことを特徴とするものである。
【0068】
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、より高機能化されたハードディスクドライブとすることができる。
【0069】
図10は、本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。図10に示されるハードディスクドライブ60は、上述した素子付サスペンション50と、素子付サスペンション50がデータの書き込みおよび読み込みを行うディスク51と、ディスク51を回転させるスピンドルモータ52と、素子付サスペンション50の素子を移動させるアーム53およびボイスコイルモータ54と、上記の部材を密閉するケース55とを有するものである。
【0070】
本発明のハードディスクドライブは、少なくとも素子付サスペンションを有し、通常は、さらにディスク、スピンドルモータ、アームおよびボイスコイルモータを有する。素子付サスペンションについては、上記「D.素子付サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、その他の部材についても、一般的なハードディスクドライブに用いられる部材と同様のものを用いることができる。
【0071】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
【実施例】
【0072】
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
【0073】
[実施例1]
まず、厚さ20μmのSUS304(金属支持部材)、厚さ10μmのポリイミド樹脂層(絶縁部材)、厚さ10μmの電解銅層(導体部材)を有する積層部材を準備した。次に、SUS側で位置精度が重要な治具孔と、電解銅側でビア接続配線層を含む配線層とを形成できるように、ドライフィルムを用いて同時にパターニングし、パターン状のレジストを形成した。その後、塩化第二鉄液を用いてエッチングし、エッチング後レジスト剥膜を行った。
【0074】
次に、パターニングされた配線層上に、ポリイミド前駆体溶液をダイコーターでコーティングし、乾燥後、レジスト製版し現像と同時にポリイミド前駆体膜をエッチングし、その後、窒素雰囲気下、加熱することにより硬化(イミド化)させ、カバー層を形成した。カバー層は配線層を覆うように形成され、配線層上に形成されたカバー層の厚さは5μmであった。次に、配線層下の絶縁部材をパターニングするために、レジスト製版し、露出する部位のポリイミド樹脂をエッチング処理した。
【0075】
次に、レジストパターンから露出する金属支持部材のエッチングを行い、金属支持基板を形成した。その後、素子実装領域の近傍において、金属支持基板が形成されていない位置で露出する絶縁層をプラズマエッチングし、薄肉部を形成した。プラズマエッチングには、NFガスおよびOガスの混合ガス(体積流量比:NF/O=15/85)を用い、150mTorr、出力6000Wの条件で180秒間処理を行った。これにより、厚さ8.0μmの薄肉部を有するサスペンション用基板を得た。プラズマ処理はミクロン単位での厚さ制御が容易である。また、異方性エッチングであるため、サイドエッチングの発生は微量であり、絶縁層と金属支持基板の間に隙間が生じにくい。
【0076】
[実施例2]
プラズマエッチングの代わりに、有機アミン化合物および水酸化ナトリウムを含むアルカリ系エッチング液を用いたウェットエッチングを行ったこと以外は、実施例1と同様にしてサスペンション用基板を得た。なお、ウェットエッチングの時間は60秒間とした。また、得られたサスペンション用基板の薄肉部の厚さは5.0μmであった。ウェットエッチングは絶縁層に対するエッチングレートが高く、生産性が高い。
【符号の説明】
【0077】
1…金属支持基板、 2…絶縁層、 3…配線層、 4…カバー層、 5…段差部、 6…レジストパターン、 7…ドライエッチング、 8…めっき部、 11…素子実装領域、 12…外部回路基板接続領域、 13…配線層、 20…サスペンション用基板、 21…サスペンション用積層体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された配線層とを有するサスペンション用基板であって、
素子実装領域の近傍において、前記絶縁層が、前記金属支持基板が形成されていない位置に、前記絶縁層の厚さよりも薄い厚さを有する薄肉部を有し、
前記薄肉部の底面の位置が、前記金属支持基板が形成された前記絶縁層の底面の位置よりも高いことを特徴とするサスペンション用基板。
【請求項2】
前記薄肉部の底面と、前記絶縁層の底面との厚さ方向の差が、1.0μm以上であることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
【請求項3】
金属支持基板と、前記金属支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された配線層とを有するサスペンション用積層体を準備する積層体準備工程と、
前記サスペンション用積層体の素子実装領域の近傍において、前記金属支持基板が形成されていない位置で露出する前記絶縁層をエッチングし、薄肉部を形成する薄肉部形成工程と、
を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法。
【請求項4】
前記サスペンション用積層体が、前記金属支持基板を形成するためのレジストパターンを有し、
前記薄肉部形成工程において、前記レジストパターンから露出する前記絶縁層をエッチングし、前記薄肉部を形成することを特徴とする請求項3に記載のサスペンション用基板の製造方法。
【請求項5】
前記エッチングが、ドライエッチングであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のサスペンション用基板の製造方法。
【請求項6】
前記ドライエッチングが、プラズマエッチングであることを特徴とする請求項5に記載のサスペンション用基板の製造方法。
【請求項7】
前記エッチングが、ウェットエッチングであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のサスペンション用基板の製造方法。
【請求項8】
請求項1または請求項2に記載のサスペンション用基板を含むことを特徴とするサスペンション。
【請求項9】
請求項8に記載のサスペンションと、前記サスペンションの素子実装領域に実装された素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンション。
【請求項10】
請求項9に記載の素子付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−18742(P2012−18742A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−157059(P2010−157059)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】