説明

サーバ装置、通信システムおよび制御方法

【課題】位置情報に応じて提供されるコンテンツの有効性を自動的に判定すること。
【解決手段】取得手段22は、移動端末10から、移動端末10の位置情報を含む要求を取得する。抽出手段23は、コンテンツデータベース211から、要求に含まれている位置情報に対応する少なくとも1の位置情報コンテンツを抽出する。提示手段24は、少なくとも1の位置情報コンテンツを要求に対する応答として移動端末10に提示する。取得手段25は、その位置情報コンテンツが選択されたことを示す選択情報または選択されなかったことを示す非選択情報を移動端末10から取得する。判定手段27は、対象となる対象位置情報コンテンツについて、対象位置情報コンテンツの識別子に対応する選択回数または非選択回数に基づいて、対象位置情報コンテンツの有効性の判定をする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報コンテンツの有効性を判定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ等の移動端末にGPS受信機が搭載される場合がある。このような移動端末に対して、位置情報を使ったサービスが提供されている。例えば、特許文献1は、位置情報とランドマーク名を対応させたデータベースを有するシステムにおいて、端末から位置情報を送ると、サーバが位置情報に基づいて1以上のランドマーク名を検索することを開示している。特許文献2は、ナビゲーション装置において、ユーザの入力により、新しい店の名前を入力することを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−206772号公報
【特許文献2】特開2004−184106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
位置情報に応じて提供されるコンテンツは、例えば、新しい店舗や施設が誕生したり、以前あった店舗が閉店したりして、日々変更される。この変更に対応する一つの方法として、サービスを提供している事業者が定期的に現地調査をして、情報を更新する方法がある。また、別の方法としては、店舗や施設からの自発的な情報提供により、情報を更新する方法がある。しかし、これらの方法では、情報の鮮度を保つのが困難であった。
これに対し本発明は、位置情報に応じて提供されるコンテンツの有効性を、自動的に判定する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、端末装置から、前記端末装置の位置情報を含む要求を取得する第1取得手段と、位置情報コンテンツの識別子、および前記位置情報コンテンツの位置を示す位置情報を含む複数のデータセットを記録したコンテンツデータベースに記録されているデータセットの中から、前記要求に含まれている位置情報に対応する少なくとも1の位置情報コンテンツを抽出する抽出手段と、前記少なくとも1の位置情報コンテンツを前記要求に対する応答として前記端末装置に提示する提示手段と、位置情報コンテンツの識別子、前記位置情報コンテンツが選択された選択回数および選択されなかった非選択回数を含む複数のデータセットを記録した状態データベースに含まれる位置情報コンテンツのうち、前記少なくとも1の位置情報コンテンツについて、当該位置情報コンテンツが選択されたことを示す選択情報および選択されなかったことを示す非選択情報の少なくとも一方を前記端末装置から取得する第2取得手段と、前記選択情報または前記非選択情報に基づいて、前記状態データベースを更新する更新手段と、前記コンテンツデータベースに含まれる位置情報コンテンツのうち、対象となる対象位置情報コンテンツについて、前記対象位置情報コンテンツの識別子に対応する前記選択回数または前記非選択回数に基づいて、前記対象位置情報コンテンツの有効性の判定をする判定手段とを有するサーバ装置を提供する。
【0006】
好ましい態様において、前記更新手段は、前記対象位置情報コンテンツの有効性に応じて、前記コンテンツデータベースを更新してもよい。
【0007】
別の好ましい態様において、前記判定手段は、前記選択回数または前記非選択回数としきい値との大小関係に基づいて、前記判定をしてもよい。
【0008】
さらに別の好ましい態様において、前記状態データベースに記録された前記データセットは、前記選択情報または前記非選択情報が入力された時刻を含み、前記判定手段は、前記選択情報または前記非選択情報が入力された時刻の推移に基づいて、前記判定をしてもよい。
【0009】
さらに別の好ましい態様において、前記状態データベースに記録された前記データセットは、前記選択情報または前記非選択情報が入力された時刻を含み、前記判定手段は、あらかじめ決められた期間毎に前記選択回数および前記非選択回数を比較することにより、前記判定をしてもよい。
【0010】
さらに別の好ましい態様において、前記第2取得手段は、前記選択情報または前記非選択情報に加えて、前記一の位置情報コンテンツに関連する文字情報を取得し、前記コンテンツデータベースの中から、前記文字情報に含まれる文字列と類似する位置情報コンテンツを抽出し、前記抽出された位置情報コンテンツに準選択情報を与える解析を行う解析手段を有し、前記判定手段は、前記一の位置情報コンテンツの識別子に対応する前記選択回数、前記非選択回数、または前記準選択回数に基づいて、前記判定をしてもよい。
【0011】
さらに別の好ましい態様において、このサーバ装置は、前記一の位置情報コンテンツに類似する他の位置情報コンテンツが抽出できなかった場合、前記文字列を含むデータセットを新たな位置情報コンテンツとして前記コンテンツデータベースに記録するコンテンツ登録手段を有してもよい。
【0012】
さらに別の好ましい態様において、このサーバ装置は、前記状態データベースを記憶した記憶手段を有してもよい。
【0013】
さらに別の好ましい態様において、このサーバ装置は、前記コンテンツデータベースを記憶した記憶手段を有してもよい。
【0014】
さらに別の好ましい態様において、このサーバ装置は、前記判定手段により前記一の位置情報コンテンツが有効ではないと判定された場合、前記一の位置情報コンテンツの代替となる位置情報コンテンツを前記端末装置に提示する提示手段を有してもよい。
【0015】
さらに別の好ましい態様において、前記第2取得手段は、前記選択情報および前記非選択情報の両方を取得し、前記更新手段は、前記選択情報および前記非選択情報に基づいて、前記状態データベースを更新してもよい。
【0016】
また、本発明は、サーバ装置と、端末装置とを有し、前記サーバ装置は、前記端末装置から、前記端末装置の位置情報を含む要求を取得する第1取得手段と、位置情報コンテンツの識別子、および前記位置情報コンテンツの位置を示す位置情報を含む複数のデータセットを記録したコンテンツデータベースに記録されているデータセットの中から、前記要求に含まれている位置情報に対応する少なくとも1の位置情報コンテンツを抽出する抽出手段と、前記少なくとも1の位置情報コンテンツを前記要求に対する応答として前記端末装置に提示する提示手段と、位置情報コンテンツの識別子、前記位置情報コンテンツが選択された選択回数および選択されなかった非選択回数を含む複数のデータセットを記録した状態データベースに含まれる位置情報コンテンツのうち、前記少なくとも1の位置情報コンテンツについて、当該位置情報コンテンツが選択されたことを示す選択情報および選択されなかったことを示す非選択情報の少なくとも一方を前記端末装置から取得する第2取得手段と、前記選択情報または前記非選択情報に基づいて、前記状態データベースを更新する更新手段と、前記コンテンツデータベースに含まれる位置情報コンテンツのうち、対象となる対象位置情報コンテンツについて、前記対象位置情報コンテンツの識別子に対応する前記選択回数または前記非選択回数に基づいて、前記対象位置情報コンテンツの有効性の判定をする判定手段とを有し、前記端末装置は、前記サーバ装置に前記要求を送信する送信手段と、前記サーバ装置から前記応答を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記応答に含まれる少なくとも1の位置情報コンテンツについて、前記選択情報または前記非選択情報を生成する生成手段とを有し、前記送信手段は、前記生成手段により生成された前記選択情報または前記非選択情報を前記サーバ装置に送信することを特徴とする通信システムを提供する。
【0017】
また、本発明は、制御手段を有するサーバ装置の制御方法であって、前記制御手段が、端末装置から、前記端末装置の位置情報を含む要求を取得するステップと、前記制御手段が、位置情報コンテンツの識別子、および前記位置情報コンテンツの位置を示す位置情報を含む複数のデータセットを記録したコンテンツデータベースに記録されているデータセットの中から、前記要求に含まれている位置情報に対応する少なくとも1の位置情報コンテンツを抽出するステップと、前記制御手段が、前記少なくとも1の位置情報コンテンツを前記要求に対する応答として前記端末装置に提示するステップと、前記制御手段が、位置情報コンテンツの識別子、前記位置情報コンテンツが選択された選択回数および選択されなかった非選択回数を含む複数のデータセットを記録した状態データベースに含まれる位置情報コンテンツのうち、前記少なくとも1の位置情報コンテンツについて、当該位置情報コンテンツが選択されたことを示す選択情報および選択されなかったことを示す非選択情報の少なくとも一方を前記端末装置から取得するステップと、前記制御手段が、前記選択情報または前記非選択情報に基づいて、前記状態データベースを更新するステップと、前記制御手段が、前記コンテンツデータベースに含まれる位置情報コンテンツのうち、対象となる対象位置情報コンテンツについて、前記対象位置情報コンテンツの識別子に対応する前記選択回数または前記非選択回数に基づいて、前記対象位置情報コンテンツの有効性の判定をするステップとを有する制御方法を提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、位置情報コンテンツの有効性を示す情報を自動的に更新することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】一実施形態に係る通信システム1の構成を示す図である。
【図2】サーバ20の機能構成を示すブロック図である。
【図3】移動端末10の機能構成を示すブロック図である。
【図4】サーバ20のハードウェア構成を示す図である。
【図5】移動端末10のハードウェア構成を示す図である。
【図6】通信システム1の動作を示すフローチャートである。
【図7】サービスサイトにアクセスしたときに表示される画面を例示する図である。
【図8】コンテンツデータベースDB1の内容を例示する図である。
【図9】サーバ20からの応答に応じて表示される画面を例示する図である。
【図10】位置情報コンテンツが選択された場合の画面を例示する図である。
【図11】更新状態判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図12】状態データベースDB2の内容を例示する図である。
【図13】投稿情報を反映した画面を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
1.構成
図1は、一実施形態に係る通信システム1の構成を示す図である。通信システム1は、移動端末10と、サーバ20と、ネットワーク30と、GPS(Global Positioning System)衛星40とを有する。通信システム1は、複数の移動端末10および複数のGPS衛星40を有するが、ここでは簡単のためそれぞれ1つだけ図示している。ネットワーク30は、移動通信網であり、無線基地局を有している。移動端末10は、無線基地局を介して、ネットワーク30と通信することができる。サーバ20はネットワーク30の一部を構成する装置であるが、ここでは説明のためネットワーク30とは別に図示する。移動端末10は、無線基地局を含むネットワーク30を介して、サーバ20と通信する。さらに、移動端末10はGPS衛星40から送信されるGPS信号を受信することができる。この例で、移動端末10は携帯電話機である。
【0021】
図2は、サーバ20の機能構成を示すブロック図である。サーバ20は、記憶手段21と、取得手段22と、抽出手段23と、提示手段24と、取得手段25と、更新手段26と、判定手段27と、解析手段28と、登録手段29とを有する。記憶手段21は、コンテンツデータベースDB1と、状態データベースDB2とを記憶している。コンテンツデータベースDB1は、位置情報コンテンツの識別子、および位置情報コンテンツの位置を示す位置情報を含む複数のデータセットを記録したものである。状態データベースDB2は、位置情報コンテンツの識別子、位置情報コンテンツが選択された選択回数および選択されなかった非選択回数を含む複数のデータセットを記録したものである。取得手段22は、移動端末10から、移動端末10の位置情報を含む要求を取得する。抽出手段23は、コンテンツデータベースDB1に記録されているデータセットの中から、要求に含まれている位置情報に対応する少なくとも1の位置情報コンテンツを抽出する。提示手段24は、少なくとも1の位置情報コンテンツを要求に対する応答として移動端末10に提示する。取得手段25は、状態データベースDB2に含まれる位置情報コンテンツのうち、少なくとも1の位置情報コンテンツについて、その位置情報コンテンツが選択されたことを示す選択情報またはその位置情報コンテンツが選択されなかったことを示す非選択情報を移動端末10から取得する。更新手段26は、選択情報または非選択情報に基づいて、状態データベースDB2を更新する。判定手段27は、コンテンツデータベースDB1に含まれる位置情報コンテンツのうち、対象となる対象位置情報コンテンツについて、対象位置情報コンテンツの識別子に対応する選択回数または非選択回数に基づいて、対象位置情報コンテンツの有効性の判定をする。
【0022】
この例で、取得手段25は、選択情報または非選択情報に加えて、一の位置情報コンテンツに関連する文字情報を取得する。解析手段28は、コンテンツデータベースDB1の中から、文字情報に含まれる文字列と類似する位置情報コンテンツを抽出し、抽出された位置情報コンテンツに準選択情報を与える解析を行う。登録手段29は、一の位置情報コンテンツに類似する他の位置情報コンテンツが抽出できなかった場合、その文字列を含むデータセットを新たな位置情報コンテンツとしてコンテンツデータベースDB1に記録(登録)する。判定手段27は、一の位置情報コンテンツの識別子に対応する選択回数、非選択回数、または準選択回数に基づいて、判定をする。また、更新手段26は、対象位置情報コンテンツの有効性に応じて、コンテンツデータベースDB1を更新する。また、提示手段24は、判定手段27により一の位置情報コンテンツが有効ではないと判定された場合、一の位置情報コンテンツの代替となる代替位置情報コンテンツを端末装置10に提示する。
【0023】
図3は、移動端末10の機能構成を示すブロック図である。移動端末10は、送信手段11と、受信手段12と、生成手段13とを有する。送信手段11は、サーバ20に要求を送信する。受信手段12は、サーバ20から応答を受信する。生成手段13は、受信手段12により受信された応答に含まれる少なくとも1の位置情報コンテンツについて、選択情報または非選択情報を生成する。送信手段11は、さらに、生成手段13により生成された選択情報または非選択情報をサーバ20に送信する。
【0024】
図4は、サーバ20のハードウェア構成を示す図である。サーバ20は、制御部210と、記憶部220と、通信部260とを有する。制御部210は、CPU(Central Processing Unit)211と、RAM(Random Access Memory)212と、ROM(Read Only Memory)213とを有する。ROM213は、プログラムおよびデータを記憶した不揮発性の記憶装置である。RAM212は、揮発性の記憶装置である。CPU211は、RAM212を使用してプログラムを実行する演算装置である。記憶部220は、データおよびプログラムを記憶する不揮発性の記憶装置であり、例えばフラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)を含む。通信部260は、ネットワーク30と通信する装置であり、例えばネットワークインターフェースを含む。この例で、記憶部220は、サーバ20を通信システム1におけるサーバとして機能させるためのサーバプログラムを記憶している。制御部210がサーバプログラムを実行することにより、図2の機能が実装される。サーバプログラムを実行している制御部210は、取得手段22、抽出手段23、提示手段24、取得手段25、更新手段26、判定手段27、解析手段28、および登録手段29の一例である。制御部210に制御される記憶部220は、記憶手段21の一例である。
【0025】
図5は、移動端末10のハードウェア構成を示す図である。移動端末10は、制御部110と、記憶部120と、GPS測位部130と、入力部140と、表示部150と、通信部160とを有する。制御部110は、CPU111と、RAM112と、ROM113とを有する。ROM113は、プログラムおよびデータを記憶した不揮発性の記憶装置である。RAM112は、揮発性の記憶装置である。CPU111は、RAM112を使用してプログラムを実行する演算装置である。記憶部120は、データおよびプログラムを記憶する不揮発性の記憶装置であり、例えばフラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)を含む。GPS測位部130は、GPS衛星40から送信される信号を受信し、受信した信号に基づいて自機の現在位置を計算するGPS受信機を含む。入力部140は、制御部110に命令またはデータを入力するための装置であり、例えば、タッチパネルまたはキーパッドを含む。表示部150は、制御部110の制御下で文字・画像等を表示する装置であり、例えばLCDまたは有機ELディスプレイを含む。通信部160は、基地局を介してネットワーク30と通信する装置であり、例えばアンテナおよび増幅器を含む。この例で、記憶部120は、移動端末10を通信システム1におけるクライアントとして機能させるためのクライアントプログラムを記憶している。制御部110がクライアントプログラムを実行することにより、図3の機能が実装される。クライアントプログラムを実行している制御部110は、送信手段11、受信手段12、および生成手段13の一例である。
【0026】
2.動作
図6は、通信システム1の動作を示すフローチャートである。以下の説明において、プログラムに従った制御部110の処理を、プログラムを主体として記載する。例えば、「アプリケーションプログラムが、サーバ20にアクセスする」という記載は、アプリケーションプログラムを実行している制御部110が、他のハードウェア要素を制御して、サーバ20にアクセスするという意味である。サーバ20についても同様である。また、ここでは、サーバ20が、複数のクライアントから投稿情報として送信されたコメント(文字情報)を順次表示させるサービスを提供している場合を例に説明する。
【0027】
ステップS100において、制御部110は、サービスを受けるためのプログラムを起動する。この例で、このプログラムは、いわゆるクライアントアプリケーションプログラム(以下単に「クライアントアプリ」という)であり、移動端末10を通信システム1におけるクライアントとして機能させるためのプログラムである。クライアントアプリの起動は、例えばユーザが入力部140を介して起動の指示を入力したこと契機として行われる。この指示には、クライアントアプリの起動時に最初にアクセスすべきリソースを示す情報として、例えばサーバ20のIP(Internet Protocol)アドレスまたはURL(Universal Resource Locator)等が含まれる。起動されると、クライアントアプリは、サーバ20にアクセスする。
【0028】
ステップS110において、クライアントアプリは、GPS測位部130を介して位置情報を取得する。詳細には以下のとおりである。この例で、起動時にサーバ20から取得したデータには、移動端末10の現在位置情報を取得してサーバ20に送信させる処理を行うためのメニュー画面を表示させるためのデータが含まれている。
【0029】
図7は、サービスサイトにアクセスしたときに表示される画面を例示する図である。この画面は、ユーザのアイコンが表示される領域701と、そのユーザのユーザ名が表示される領域702と、そのユーザが投稿したコメントが表示される領域703と、メニューが表示される領域704と、コメントを入力するための入力ボックス705と、コメントを投稿するためのボタン706とを有する。図7の例では、領域702にユーザ名「山田」が、領域703にコメント「仕事してます。」が表示されている。領域704には「現在地」というメニュー項目が表示されている。これは、移動端末10の現在位置情報を取得してサーバ20に送信させる処理を行うための項目である。ユーザが入力部140を介してこの項目を選択する操作を行うと、すなわち、ユーザから測位の指示が入力されると、クライアントアプリは、GPS測位部130を制御して位置情報を取得する。すなわち、ステップS110の処理が行われる。
【0030】
再び図6を参照する。ステップS120において、クライアントアプリは、取得した位置情報を含む要求をサーバ20に送信する。位置情報は、所定の座標系(例えば緯度経度)で表される位置を示す。この要求は、移動端末10の現在位置に対応する位置情報コンテンツの提示を要求するものである。
【0031】
サーバ20の制御部210は、図6のフローが開始される以前から、サーバプログラムを実行している。サーバプログラムは、サーバ20を通信システム1におけるサーバとして機能させるためのプログラムである。移動端末10から位置情報を受信すると、サーバプログラムは、受信した位置情報に対応する位置情報コンテンツを、コンテンツデータベースDB1の中から検索する(ステップS200)。
【0032】
図8は、コンテンツデータベースDB1の内容を例示する図である。コンテンツデータベースDB1には、ID、名称、住所、代表座標、ジャンル、および有効性等の、複数の項目(属性)を含むデータセットが複数記録されている。各データセットは、位置情報コンテンツに対応している。ここで、「位置情報コンテンツ」とは、地図上に表示可能な有体物であり、例えば、ビル・塔・マンション等の建造物、建造物内の店舗、および交差点・道路等の地図上の標識を含む施設をいう。IDは、位置情報コンテンツの識別子である。名称は、位置情報コンテンツの名称を示す文字列である。住所は、位置情報コンテンツの住所を示す文字列である。代表座標は、位置情報コンテンツの代表位置を、所定の座標系で表したものである。ジャンルは、位置情報コンテンツをある基準で分類した場合における、分類を示す。有効性は、その位置情報コンテンツの有効性に関する状態を示す。図8の例では、ID=0001の位置情報コンテンツは、名称が「○○カフェ」であり、住所が「東京都港区・・・」であり、代表座標が「X1,Y1」であり、ジャンルが「飲食」であり、現在「有効」であることが示されている。
【0033】
ステップS200における処理の詳細は以下のとおりである。サーバプログラムは、コンテンツデータベースDB1の中から、受信した位置情報により示される位置(すなわち、移動端末10の位置)との関係が所定の条件を満たす位置にある位置情報コンテンツを抽出する。「所定の条件」は例えば、「移動端末10の位置から半径50m以内に位置する」または「移動端末10との距離が近いもの上位5件」である。
【0034】
サーバプログラムは、抽出した位置情報コンテンツのデータセットのうちIDおよび名称を、要求に対する応答として移動端末10に送信する(ステップS210)。ここでは、ID=0002および0005の位置情報コンテンツが抽出された場合を例に説明する。サーバプログラムは、これらの位置情報コンテンツのID「0002」および「0005」並びに名称「××ホテル」および「▽▽ショップ」を含む応答を、移動端末10に送信する。
【0035】
移動端末10において、クライアントアプリは、サーバ20から応答を受信する(ステップS130)。サーバ20から応答を受信すると、クライアントアプリは、この応答に応じた画面を表示する。
【0036】
図9は、サーバ20からの応答に応じて表示される画面を例示する図である。この画面は、抽出された位置情報コンテンツの名称を表示する領域901および領域902、並びにこれらの位置情報コンテンツに対応するチェックボックス903およびチェックボックス904を有する。さらにこの画面は、表示されている位置情報コンテンツの中から一の位置情報コンテンツを選択して次の処理を行うためのボタン905を有する。ユーザは、入力部140を介して、チェックボックス903およびチェックボックス904のいずれか一つを選択し、ボタン905を押す操作を行う。いずれの位置情報コンテンツも適切でない場合、ユーザは、どちらのチェックボックスも選択せず、ボタン905を押す操作を行う。
【0037】
再び図6を参照する。ステップS140において、クライアントアプリは、応答に含まれていた位置情報コンテンツのいずれか一つが選択されたか判定する。一の位置情報コンテンツが選択されたと判定された場合(ステップS140:YES)、クライアントアプリは、処理をステップS150に移行する。どの位置情報コンテンツも選択されなかったと判定された場合(ステップS140:NO)、クライアントアプリは、処理をステップS170に移行する。
【0038】
ステップS150において、クライアントアプリは、選択された位置情報コンテンツを用いて投稿情報を生成する。「投稿情報」とは、ユーザのコメントを示す文字列を含む情報をいう。この例で、クライアントアプリは、選択された位置情報コンテンツの名称を含む文字列を、入力ボックス705に入れた画面を表示する。
【0039】
図10は、位置情報コンテンツが選択された場合の画面を例示する図である。この画面は、図7の画面とほぼ同じであるが、入力ボックス705の中に文字列が入っている点が異なっている。入力ボックス705には、選択された位置情報コンテンツの名称(例えば「××ホテル」)と、所定の文字列(例えば「なう!」)とを組み合わせた文字列(例えば「××ホテルなう!」)が入れられている。ユーザは、入力部140を介して、入力ボックス705にさらに文字を追加することもできるし、既に入力ボックス705に入っている文字を削除することもできる。コメントの内容を確定すると、ユーザは、入力部140を介して、ボタン706を押す。ボタン706が押されることにより、投稿情報のサーバ20への送信が指示される。
【0040】
再び図6を参照する。ボタン706が押されると、クライアントアプリは、投稿情報および選択情報をサーバ20に送信する(ステップS160)。ここで、投稿情報は、入力ボックス705中の文字列(コメント)、現在時刻、およびユーザ名を含む。選択情報は、抽出された位置情報コンテンツのうち選択された位置情報コンテンツを特定する情報である。選択情報は、例えば、その情報が選択情報であることを示す文字列と、選択された位置情報コンテンツのIDとを含む。
【0041】
例えば、サーバ20からの応答に、ID「0002」および「0005」並びに名称「××ホテル」および「▽▽ショップ」が含まれており、ユーザがこのうち名称「××ホテル」を選択した場合を例として説明する。この場合、選択情報は、選択された位置情報コンテンツのIDとして「0002」を含む。
【0042】
ステップS170において、クライアントアプリは、位置情報コンテンツの名称を用いずに投稿情報を生成する。この場合、入力ボックス705の中は空のままである。ユーザは、入力部140を介して任意の文字列を入力ボックス705に入れることができる。コメントの内容を確定すると、ユーザは、入力部140を介して、ボタン706を押す。ボタン706が押されると、クライアントアプリは、投稿情報および非選択情報をサーバ20に送信する(ステップS180)。非選択情報は、抽出された位置情報コンテンツのうち選択されなかった位置情報コンテンツを特定する情報である。非選択情報は、例えば、その情報が非選択情報であることを示す文字列と、選択されなかった位置情報コンテンツのIDと、移動端末10の位置情報とを含む。
【0043】
例えば、サーバ20からの応答に、ID「0002」および「0005」並びに名称「××ホテル」および「▽▽ショップ」が含まれており、ユーザがこのどちらも選択しなかった場合を例として説明する。この場合、非選択情報は、選択されなかった位置情報コンテンツのIDとして「0002」および「0005」を含む。
【0044】
サーバ20において、サーバプログラムは、移動端末10から投稿情報および選択情報または非選択情報を受信する(ステップS220)。投稿情報を受信すると、サーバプログラムは、更新状態判定処理を行う(ステップS230)。
【0045】
図11は、更新状態判定処理の詳細を示すフローチャートである。ステップS231において、サーバプログラムは、投稿情報に付加されているのが選択情報であるか、非選択情報であるか判定する。選択情報が付加されていると判定された場合、サーバプログラムは、処理をステップS232に移行する。非選択情報が付加されていると判定された場合、サーバプログラムは、処理をステップS233に移行する。
【0046】
ステップS232において、サーバプログラムは、受信した選択情報を状態データベースDB2に登録する。
【0047】
図12は、状態データベースDB2の内容を例示する図である。状態データベースDB2には、ID、選択情報、準選択情報、非選択情報、新規登録、登録日時、および登録時座標等の複数の項目を含むデータセットが複数記録されている。IDは、位置情報コンテンツの識別子であり、コンテンツデータベースDB1と共通のものが用いられる。選択情報、準選択情報、および非選択情報は、そのデータセットが、選択情報、準選択情報、および非選択情報のうちどの情報であるかを示す(準選択情報については後述する)。この例では、そのデータセットは、「1」が記録されている情報であることが示される。例えば、図12の表の最上行のデータセットでは、「選択情報」の項目に「1」が記録され、「準選択情報」および「非選択情報」の項目に「0」が記録されており、このデータセットが選択情報に関するものであることが示されている。登録日時は、そのデータセットがコンテンツデータベースDB1に記録された日時(または選択情報/非選択情報が取得された日時)を示す。この例では、年・月・日・時・分・秒の精度で日時が記録される。状態データベースDB2の他の項目については、追って説明する。
【0048】
いま、選択情報が、IDとして「0002」を含んでいた場合を例に、ステップS232の処理を説明する。サーバプログラムは、IDが「0002」、選択情報が「1」、準選択情報および非選択情報が「0」、および登録日時として現在時刻を含むデータセットを、状態データベースDB2に追加する。ステップS232の処理を終えると、サーバプログラムは、処理をステップS238に移行する。
【0049】
ステップS233において、サーバプログラムは、投稿情報を解析する。ここで、「解析」とは、投稿情報から施設の名称を抽出する処理、および抽出された名称に類似する名称を有する位置情報コンテンツをコンテンツデータベースDB1から抽出する処理を含む。例えば、サーバプログラムは、投稿情報に含まれるコメントに対し形態素解析を行い、名詞を抽出する。サーバプログラムは、抽出された名詞と類似する名称を有する位置情報コンテンツを、コンテンツデータベースDB1の中から抽出する。サーバプログラムは、抽出した位置情報コンテンツを記憶する。類似性の判定には、辞書ベースのアルゴリズム等、周知の方法が用いられる。
【0050】
ステップS234において、サーバプログラムは、抽出された名詞と類似する名称を有する位置情報コンテンツが発見されたか判定する。類似する位置情報コンテンツが発見されなかったと判定された場合(S234:NO)、サーバプログラムは、処理をステップS235に移行する。類似する位置情報コンテンツが発見されたと判定された場合(S234:YES)、サーバプログラムは、処理をステップS237に移行する。
【0051】
ステップS235において、サーバプログラムは、非選択情報から、選択されなかった位置情報コンテンツのIDを抽出する。サーバプログラムは、抽出されたID、非選択情報として「1」、選択情報および準選択情報として「0」を含むデータセットを、状態データベースDB2に追加する(ステップS236)。ステップS236の処理を終えると、サーバプログラムは、処理をステップS238に移行する。
【0052】
ステップS237において、サーバプログラムは、ステップS233において抽出された位置情報コンテンツのID、準選択情報として「1」、選択情報および非選択情報として「0」を含むデータセットを、状態データベースDB2に追加する。
【0053】
ステップS233、S234、およびS237の処理をより具体的な例、ここでは、非選択情報が、コメントとして「××HOTELにいます。」という文字列を含んでいた場合を例として説明する。まず、形態素解析により「××HOTEL」という名詞が抽出される。次に、コンテンツデータベースDB1の中から、「××HOTEL」に類似する名称を有する位置情報コンテンツとして、IDが「0002」の位置情報コンテンツ(名称「××ホテル」)が抽出される。抽出された位置情報コンテンツについて、準選択情報として「1」を含むデータセットが、状態データベースDB2に追加される。このように、準選択情報は、その名称と類似する名称が解析により抽出されたことを示す情報である。このとき記録されるデータセットには、新規登録の項目にコメントから抽出された名称「××HOTEL」が、登録時座標の項目にこのときの移動端末10の座標が含まれる。移動端末10の座標は、ステップS120において移動端末10から送信された要求に含まれていた位置情報によるものであり、サーバプログラムは、この位置情報を記憶している。
【0054】
ステップS238において、サーバプログラムは、状態データベースDB2を用いて、位置情報コンテンツの有効性を判定する。この例で、有効性の判定の対象となる位置情報コンテンツ(以下「対象位置情報コンテンツ」という)は、ステップS232、S236、またはS237において状態データベースDB2に登録されたデータセットに対応する位置情報コンテンツである。有効性の判定は、例えば以下のように行われる。サーバプログラムは、ある期間(以下「対象期間」という)、例えば、現在から過去1月の期間について、対象位置情報コンテンツの、選択情報、準選択情報、および非選択情報が特定の値(例えば「1」)をとった回数(以下、それぞれ、「選択回数」、「準選択回数」、および「非選択回数」という)をそれぞれカウントする。サーバプログラムは、「選択回数」、「準選択回数」、または「非選択回数」を用いて、判定基準に基づいて、対象位置情報コンテンツの有効性を判定する。
【0055】
判定基準としては、例えば以下のいずれかが用いられる。ここで、準選択回数は、あらかじめ決められた重み係数(例えば0.5)が乗算され、選択回数に加算される。
(1)選択回数がしきい値を超えた場合、対象位置情報コンテンツは有効である。
(2)選択回数がしきい値を下回った場合、対象位置情報コンテンツは無効である。
(3)非選択回数がしきい値を超えた場合、対象位置情報コンテンツは無効である。
(4)非選択回数がしきい値を下回った場合、対象位置情報コンテンツは有効である。
(5)対象期間より前の期間(例えば、12月前から1月前まで)における単位期間あたりの選択回数の平均値に対する、対象期間における選択回数の割合が、しきい値(例えば10%)を下回った場合、対象位置情報コンテンツは無効である。
(6)対象期間における選択回数から、対象期間より前の期間における単位期間あたりの選択回数の平均値を減算した値が、しきい値を下回った場合、対象位置情報コンテンツは無効である。
(7)対象期間より前の期間における単位期間あたりの非選択回数の平均値に対する、対象期間における非選択回数の割合が、しきい値(例えば5倍)を超えた場合、対象位置情報コンテンツは無効である。
(8)対象期間における非選択回数から、対象期間より前の期間における単位期間あたりの非選択回数の平均値を減算した値が、しきい値を超えた場合、対象位置情報コンテンツは無効である。
(9)対象期間より前の期間における単位期間あたりの非選択回数の平均値に対する、対象期間における非選択回数の割合が、しきい値を下回った場合、対象位置情報コンテンツは有効である。
(10)対象期間における非選択回数から、対象期間より前の期間における単位期間あたりの非選択回数の平均値を減算した値が、しきい値を下回った場合、対象位置情報コンテンツは有効である。
(11)対象期間より前の期間における単位期間あたりの選択回数の平均値に対する、対象期間における選択回数の割合が、しきい値を超えた場合、対象位置情報コンテンツは有効である。
(12)対象期間における選択回数から、対象期間より前の期間における単位期間あたりの選択回数の平均値を減算した値が、しきい値を超えた場合、対象位置情報コンテンツは有効である。
(13)上記いずれの場合にも該当しないときは、対象位置情報コンテンツは有効である。
【0056】
上記(1)〜(8)の基準は、組み合わせて用いられてもよい。例えば、(2)と(5)とを組み合わせ、選択回数がしきい値を下回った場合、かつ、対象期間より前の期間における単位期間あたりの選択回数の平均値に対する、対象期間における選択回数の割合が、しきい値(例えば10%)を下回った場合、対象位置情報コンテンツが無効であると判定されてもよい。
【0057】
再び図6を参照する。ステップS240において、サーバプログラムは、ステップS238の判定結果に応じた処理を行う。判定結果に応じた処理には、有効と判定された場合の処理と、有効と判定されなかった場合の処理とがある。有効と判定された場合の処理は、コンテンツデータベースDB1において、対象位置情報コンテンツの有効性を「有効」に書き替える(従前から「有効」であった場合は、そのまま)処理である。有効と判定されなかった場合の処理としては、例えば以下のいずれかが用いられる。
(ア)コンテンツデータベースDB1から、対象位置情報コンテンツを削除する。
(イ)コンテンツデータベースDB1において、対象位置情報コンテンツの有効性を「有効」以外の値(例えば「保留」、「無効」、「消失」、「閉店」、「閉鎖」など)に書き替える。
【0058】
ステップS250において、サーバプログラムは、投稿情報に応じた処理を行う。この例で、サーバプログラムは、投稿情報に含まれるコメントが含まれる画面を表示させるためのデータを生成する。サーバプログラムは、生成したデータを移動端末10に送信する。移動端末10は、受信したデータに応じた表示を行う。
【0059】
図13は、投稿情報を反映した画面を例示する図である。この画面には、ユーザが投稿したコメントが表示されている。
以上で説明したように、通信システム1によれば、移動端末10のユーザがコメントを投稿する際に位置情報コンテンツを選択したか否かに応じて、位置情報コンテンツの有効性が判定される。これにより、サーバ20は位置情報コンテンツの有効性を示す情報を自動的に更新することができる。
【0060】
3.他の実施形態
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下の変形例のうち、2つ以上のものが組み合わせて用いられてもよい。
【0061】
3−1.変形例1
ステップS240における処理は、実施形態で説明したものに限定されない。例えば、サーバプログラムは、コメントに含まれる名詞に類似する名称を有する位置情報コンテンツとしてステップS233において抽出された位置情報コンテンツを、代替位置情報コンテンツとして、移動端末10に提示してもよい。
【0062】
3−2.変形例2
コンテンツデータベースDB1および状態データベースDB2は、サーバ20以外の装置に記憶されていてもよい。例えば、コンテンツデータベースDB1および状態データベースDB2は、それぞれ、サーバ20とは異なるサーバ装置に記憶されていてもよい。
【0063】
3−3.変形例3
ステップS238における有効性の判定方法および判定基準は、実施形態で説明したものに限定されない。すなわち、有効性の判定方法は、選択回数または非選択回数としきい値との大小関係によるもの、選択情報または非選択情報が入力された時刻の推移に基づくもの、期間毎に選択回数および非選択回数を比較するものに限定されない。これ以外の判定方法が用いられてもよい。
【0064】
3−4.変形例4
更新状態を判定する処理は図11で示したフローに限定されない。図11のフローに示されるステップのうち一部が省略されてもよい。例えば、状態データベースDB2において準選択情報という項目が用いられず、ステップS237において非選択情報が状態データベースDB2に登録されてもよい。別の例で、非選択情報を受信した場合には、単に非選択情報を状態データベースDB2に登録するだけでもよい(ステップS233、S234、およびS237の処理は省略されてもよい)。
【0065】
3−5.変形例5
サーバ20によって提供されるサービスは、複数のクライアントから投稿情報として送信されたコメントを順次表示させるものに限定されない。例えば、このサービスは、画像ファイルまたは音声ファイルを投稿するものであってもよい。別の例で、このサービスは、位置情報とファイル(文字列、画像、または音声)とを対応させ、地図上の対応する位置に、このファイルに関する情報を表示させるサービスであってもよい。
【0066】
3−6.変形例6
有効性の判定を行うタイミングは実施形態で説明したものに限定されない。例えば、サーバプログラムは、定期的に、位置情報コンテンツの有効性を判定してもよい。この場合、対象位置情報コンテンツは、すべての位置情報コンテンツである。あるいは、状態データベースDB2に含まれる項目を用いて、対象位置情報コンテンツが絞り込まれてもよい。
【0067】
3−7.変形例7
移動端末10においてサービスを受けるためのプログラムは、そのサービスに特化された専用のクライアントアプリに限定されない。例えば、汎用のウェブブラウザが用いられてもよい。この場合において、例えば、選択情報と日時との対応付けは、サーバプログラムにより行われてもよい。
【0068】
3−8.変形例7
移動端末10において取得される位置情報、すなわち測位の方法は、GPSによるものに限定されない。例えば、移動通信網の基地局情報を用いた測位、または、無線LANのアクセスポイントの情報を用いた測位による位置情報が用いられてもよい。
【0069】
3−9.変形例9
有効性の判断に用いられる情報は、実施形態で説明したものに限定されない。実施形態において、移動端末10からサーバ20に選択情報および非選択情報を送信し、サーバ20は選択情報および非選択情報を用いて有効性の判断を行った。しかし、選択情報および非選択情報のうち、いずれか一方だけが用いられてもよい。例えば、移動端末10は、選択情報のみをサーバ20に送信し、非選択情報をサーバ20に送信しなくてもよい。この場合、サーバ20は、選択情報に識別子が含まれていない位置情報コンテンツについては、選択されなかった(非選択である)と判定する。この場合においては、サーバ20は、移動端末10に提示した位置情報コンテンツの識別子を記憶している。あるいは別の例で、移動端末10が選択情報および非選択情報をサーバ20に送信し、サーバ20はこのうちのいずれか一方だけを用いて有効性の判断を行ってもよい。要は、移動端末10は、選択情報および非選択情報のうち少なくともいずれか一方をサーバ20に送信し、サーバ20は、選択情報または非選択情報を用いて有効性の判断を行ってもよい。
【0070】
3−10.他の変形例
移動端末10は、携帯電話機に限定されない。移動端末10は、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、カーナビゲーション装置、PDA(Personal Digital Assistant)、電子ブック、または携帯音楽プレーヤーであってもよい。
【0071】
サーバ20の機能構成は、図2に示されるものに限定されない。図2の機能構成要素の一部が省略されてもよい。また、実施形態で説明した各機能構成要素の機能のうち一部が省略されてもよい。さらに、実施形態では、サーバ20が、コメントを表示させるサービスを提供する機能と、更新状態を判定する機能とを有する例を説明したが、これらの機能はそれぞれ別のサーバ装置により提供されてもよい。複数のサーバ装置が協働して、実施形態のサーバ20の機能を果たしてもよい。
図2に示される機能構成を実現するための、サーバ20のハードウェア構成は、図4に示されるものに限定されない。必要な機能を実現するためのものであれば、サーバ20はどのようなハードウェア構成を有していてもよい。例えば、サーバ20は、図2の各機能要素にそれぞれ対応する回路(装置)を有していてもよい。移動端末10についても同様である。
ネットワーク30は、移動通信網に限定されない。WiFi(Wireless Fidelity)経由の固定網であってもよい。
【0072】
実施形態での説明に用いられた条件やパラメータの値はあくまで例示であり、これに限定されるものではない。
上述の実施形態において制御部210によって実行されるサーバプログラム、および制御部110によって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD、FD(Flexible Disk))など)、光記録媒体(光ディスク(CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk))など)、光磁気記録媒体、半導体メモリ(フラッシュROMなど)などのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネットのようなネットワーク経由でダウンロードされてもよい。
【符号の説明】
【0073】
1…通信システム、10…移動端末、11…送信手段、12…受信手段、13…生成手段、20…サーバ、21…記憶手段、22…取得手段、23…抽出手段、24…提示手段、25…取得手段、26…更新手段、27…判定手段、28…解析手段、29…登録手段、30…ネットワーク、40…GPS衛星、110…制御部、111…CPU、112…RAM、113…ROM、120…記憶部、130…GPS測位部、140…入力部、150…表示部、160…通信部、210…制御部、211…CPU、DB1…コンテンツデータベース、212…RAM、DB2…状態データベース、213…ROM、220…記憶部、260…通信部、701…領域、702…領域、703…領域、704…領域、705…入力ボックス、706…ボタン、901…領域、902…領域、903…チェックボックス、904…チェックボックス、905…ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置から、前記端末装置の位置情報を含む要求を取得する第1取得手段と、
位置情報コンテンツの識別子、および前記位置情報コンテンツの位置を示す位置情報を含む複数のデータセットを記録したコンテンツデータベースに記録されているデータセットの中から、前記要求に含まれている位置情報に対応する少なくとも1の位置情報コンテンツを抽出する抽出手段と、
前記少なくとも1の位置情報コンテンツを前記要求に対する応答として前記端末装置に提示する提示手段と、
位置情報コンテンツの識別子、前記位置情報コンテンツが選択された選択回数および選択されなかった非選択回数を含む複数のデータセットを記録した状態データベースに含まれる位置情報コンテンツのうち、前記少なくとも1の位置情報コンテンツについて、当該位置情報コンテンツが選択されたことを示す選択情報および選択されなかったことを示す非選択情報の少なくとも一方を前記端末装置から取得する第2取得手段と、
前記選択情報または前記非選択情報に基づいて、前記状態データベースを更新する更新手段と、
前記コンテンツデータベースに含まれる位置情報コンテンツのうち、対象となる対象位置情報コンテンツについて、前記対象位置情報コンテンツの識別子に対応する前記選択回数または前記非選択回数に基づいて、前記対象位置情報コンテンツの有効性の判定をする判定手段と
を有するサーバ装置。
【請求項2】
前記更新手段は、前記対象位置情報コンテンツの有効性に応じて、前記コンテンツデータベースを更新する
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記選択回数または前記非選択回数としきい値との大小関係に基づいて、前記判定をする
ことを特徴とする請求項1または2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記状態データベースに記録された前記データセットは、前記選択情報または前記非選択情報が入力された時刻を含み、
前記判定手段は、前記選択情報または前記非選択情報が入力された時刻の推移に基づいて、前記判定をする
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記状態データベースに記録された前記データセットは、前記選択情報または前記非選択情報が入力された時刻を含み、
前記判定手段は、あらかじめ決められた期間毎に前記選択回数および前記非選択回数を比較することにより、前記判定をする
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記第2取得手段は、前記選択情報または前記非選択情報に加えて、前記一の位置情報コンテンツに関連する文字情報を取得し、
前記コンテンツデータベースの中から、前記文字情報に含まれる文字列と類似する位置情報コンテンツを抽出し、前記抽出された位置情報コンテンツに準選択情報を与える解析を行う解析手段を有し、
前記判定手段は、前記一の位置情報コンテンツの識別子に対応する前記選択回数、前記非選択回数、または前記準選択回数に基づいて、前記判定をする
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記一の位置情報コンテンツに類似する他の位置情報コンテンツが抽出できなかった場合、前記文字列を含むデータセットを新たな位置情報コンテンツとして前記コンテンツデータベースに記録するコンテンツ登録手段
を有する請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記状態データベースを記憶した記憶手段
を有する請求項1から7のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記コンテンツデータベースを記憶した記憶手段
を有する請求項1から7のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項10】
前記判定手段により前記一の位置情報コンテンツが有効ではないと判定された場合、前記一の位置情報コンテンツの代替となる位置情報コンテンツを前記端末装置に提示する提示手段
を有する請求項1から9のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項11】
前記第2取得手段は、前記選択情報および前記非選択情報の両方を取得し、
前記更新手段は、前記選択情報および前記非選択情報に基づいて、前記状態データベースを更新する
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項12】
サーバ装置と、
端末装置とを有し、
前記サーバ装置は、
前記端末装置から、前記端末装置の位置情報を含む要求を取得する第1取得手段と、
位置情報コンテンツの識別子、および前記位置情報コンテンツの位置を示す位置情報を含む複数のデータセットを記録したコンテンツデータベースに記録されているデータセットの中から、前記要求に含まれている位置情報に対応する少なくとも1の位置情報コンテンツを抽出する抽出手段と、
前記少なくとも1の位置情報コンテンツを前記要求に対する応答として前記端末装置に提示する提示手段と、
位置情報コンテンツの識別子、前記位置情報コンテンツが選択された選択回数および選択されなかった非選択回数を含む複数のデータセットを記録した状態データベースに含まれる位置情報コンテンツのうち、前記少なくとも1の位置情報コンテンツについて、当該位置情報コンテンツが選択されたことを示す選択情報および選択されなかったことを示す非選択情報の少なくとも一方を前記端末装置から取得する第2取得手段と、
前記選択情報または前記非選択情報に基づいて、前記状態データベースを更新する更新手段と、
前記コンテンツデータベースに含まれる位置情報コンテンツのうち、対象となる対象位置情報コンテンツについて、前記対象位置情報コンテンツの識別子に対応する前記選択回数または前記非選択回数に基づいて、前記対象位置情報コンテンツの有効性の判定をする判定手段と
を有し、
前記端末装置は、
前記サーバ装置に前記要求を送信する送信手段と、
前記サーバ装置から前記応答を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記応答に含まれる少なくとも1の位置情報コンテンツについて、前記選択情報または前記非選択情報を生成する生成手段と
を有し、
前記送信手段は、前記生成手段により生成された前記選択情報または前記非選択情報を前記サーバ装置に送信する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項13】
制御手段を有するサーバ装置の制御方法であって、
前記制御手段が、端末装置から、前記端末装置の位置情報を含む要求を取得するステップと、
前記制御手段が、位置情報コンテンツの識別子、および前記位置情報コンテンツの位置を示す位置情報を含む複数のデータセットを記録したコンテンツデータベースに記録されているデータセットの中から、前記要求に含まれている位置情報に対応する少なくとも1の位置情報コンテンツを抽出するステップと、
前記制御手段が、前記少なくとも1の位置情報コンテンツを前記要求に対する応答として前記端末装置に提示するステップと、
前記制御手段が、位置情報コンテンツの識別子、前記位置情報コンテンツが選択された選択回数および選択されなかった非選択回数を含む複数のデータセットを記録した状態データベースに含まれる位置情報コンテンツのうち、前記少なくとも1の位置情報コンテンツについて、当該位置情報コンテンツが選択されたことを示す選択情報および選択されなかったことを示す非選択情報の少なくとも一方を前記端末装置から取得するステップと、
前記制御手段が、前記選択情報または前記非選択情報に基づいて、前記状態データベースを更新するステップと、
前記制御手段が、前記コンテンツデータベースに含まれる位置情報コンテンツのうち、対象となる対象位置情報コンテンツについて、前記対象位置情報コンテンツの識別子に対応する前記選択回数または前記非選択回数に基づいて、前記対象位置情報コンテンツの有効性の判定をするステップと
を有する制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−79102(P2012−79102A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−223822(P2010−223822)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】