説明

シートオフセット積載装置及び該装置を備えた画像形成装置

【課題】 簡単な構造でオフセット動作を複数箇所行えるようにする。
【解決手段】 シートオフセット積載装置400は、排出されたシートが積載される後処理トレイ410と、この後処理トレイ410に積載されたシートをシート排出方向に対して交差する方向の複数のオフセット位置へ移動させるオフセットローラ407と、このオフセットローラ407によって移動させられたシートを後処理トレイ410のシート排出方向の下流側に移動させるクランプ爪およびシート束排出部材と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートをオフセット積載するシートオフセット積載装置と、このシートオフセット積載装置を装置本体に備えた画像形成装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シートに画像を形成する画像形成装置には、画像形成装置の装置本体から排出したシートのシート排出方向の上流端を整合し、シート搬送方向に対して交差する方向にオフセット移動して排出するシート整合装置(図19参照)を備えたものがある(特許文献1参照)。
【0003】
このシート整合装置900は、まず、不図示の画像形成装置の装置本体から送られてきたシートを排出ローラ対901によってステイプルトレイ902に排出する。そして、弾性を備えたパドル903が、図19において左回転して、ステイプルトレイ902上のシートをシート排出方向の上流側へ移動させて、ステイプルトレイ902と弾性を備えた整合ベルト904とのニップに送り込む。整合ベルト904は、排出ローラ対901と同期回転しており、シートをパドル903に引き続いてシート排出方向の上流側へ移動させてストッパ905に突き当てる。ストッパ905は、シートのシート搬送方向の上流端を受け止める。
【0004】
その後、ステイプルトレイ902に続けて排出されてくるシートも、同様にストッパ905に当接させる。この結果、シートは、ステイプルトレイ902に所定枚数積載されて束状になる。そして、今まで離間していた排出ローラ対907が、シート束を挟んで回転して、排出トレイ906に排出する。
【0005】
シート整合装置900は、シート束を排出トレイ906にオフセット排出してオフセット積載できるようになっている。オフセット積載とは、先に排出トレイ906に排出されたシート束に対して、後続のシート束を、シート排出方向に対して交差する方向(幅方向)に位置をずらして積載させることである。
【0006】
シートをオフセット積載するには、シートがストッパ905に突き当てられた後、幅整合板908が、シートの幅方向に移動する。幅整合板908は、幅方向に移動しながら、シートの側端を押して、固定されている直交側規制板909にシートの他方の側端を押し当てる。このため、シートは、先に排出トレイ906に排出されているシート束に対して、幅方向の位置をずらされている。幅整合板908は、次に排出されてくるシートも同様にして、幅方向の位置をずらす。
【0007】
幅方向に位置のずれたシートは、ステイプルトレイ902に所定枚数積載されて束状になる。シート束は、排出ローラ対907によって、排出トレイ906に排出される。この結果、シート束は、先に排出トレイ906に排出されているシート束に対して、幅方向に位置がずれて積載される。すなわち、シート束同士がオフセット積載状態になる。
【0008】
【特許文献1】特開2002−187666号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、従来のシートオフセット積載装置900は、パドル903と整合ベルト904とでシートを引き継いでシート排出方向の上流側に搬送し、シートの上流端をストッパ905に押し付けていたため、構造が複雑であった。
【0010】
また、従来のシートオフセット積載装置900は、シートを幅整合板908により直交側規制板909に押し付けてオフセット積載していたため、オフセット動作を1箇所しかできなかった。このため、シート束の種類が多い場合には、オフセットしたシート束を何回かに分けて取り出す必要があり、シート束の仕分け能率が悪かった。
【0011】
また、オフセットしたシート束を何回かに分けて取り出す必要があるシートオフセット積載装置を備えた従来の画像形成装置は、オフセットシート束が取り出されるたびに、画像形成動作を停止する必要があり、画像形成動作効率が悪かった。
【0012】
本発明は、簡単な構造でオフセット動作を複数箇所行えるシートオフセット積載装置を提供することを目的としている。
【0013】
本発明は、オフセット動作を複数箇所行えるシートオフセット積載装置を備えて、画像形成動作を何回かに分けて行う必要のない画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明のシートオフセット積載装置は、排出されたシートが積載されるシート積載手段と、前記シート積載手段に積載された前記シートをシート排出方向に対して交差する方向の複数のオフセット位置へ移動させるシート搬送手段と、前記シート搬送手段によって移動させられたシートを前記シート積載手段の前記シート排出方向の下流側に移動させるシート移動手段と、を備えている。
【0015】
本発明のシートオフセット積載装置は、前記シート搬送手段によって前記交差する方向に移動させられた前記シートの前記シート排出方向に沿った側端部を受け止める側端整合手段を備え、前記シート移動手段が、前記シートを一旦前記側端整合手段に当接させた後、前記側端整合手段から複数のオフセット位置の内、いずれかのオフセット位置へ移動させるようになっている。
【0016】
本発明のシートオフセット積載装置は、前記シートの排出方向の上流側に配設されて、前記シートの上流端を受け止める上流端受け止め手段を備え、前記シート搬送手段が、前記シートが排出されてくるとき前記シート積載手段の上方に待機して、前記シート積載手段に前記シートが排出されたとき、当該シートの上面に接触し、当該シートを前記シートの排出方向の上流側に搬送して前記上流端受け止め手段に当接させることが可能である。
【0017】
本発明のシートオフセット積載装置における前記シート移動手段は、前記シート積載手段に積載されたシートを保持するシート保持手段と兼用されている。
【0018】
本発明のシートオフセット積載装置は、前記複数のオフセット位置を外部操作によって設定するオフセット位置設定手段を備えている。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画像を形成されたシートが排出されて積載されるシート積載手段と、前記シート積載手段に積載された前記シートをシート排出方向に対して交差する方向の複数のオフセット位置へ移動させるシート搬送手段と、前記シート搬送手段によって移動させられたシートを前記シート積載手段の前記シート排出方向の下流側に移動させるシート移動手段と、を備えている。
【0020】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画像を形成されたシートをオフセット積載するシートオフセット積載装置と、を備え、前記シートオフセット積載装置が、上記いずれか1つのシートオフセット積載装置である。
【発明の効果】
【0021】
本発明のシートオフセット積載装置は、シート搬送手段が、シートをシート排出方向に対して交差する方向に複数のオフセット位置へ、移動させるようになっているので、オフセット動作を複数のオフセット位置に行うことができて、シート束の仕分け数を多くすることができる。この結果、本発明のシートオフセット積載装置は、シート束の仕分け能率を向上させることができる。
【0022】
本発明のシートオフセット積載装置は、交差する方向に移動させられたシートの側端部を受け止める側端整合手段を備えているので、側端整合手段を基準にして、各オフセット位置を確実に設定することができる。
【0023】
本発明のシートオフセット積載装置は、シート搬送手段が、シートが排出されてくるときシート積載手段の上方に待機して、シート積載手段にシートが排出されたとき、当該シートをシートの排出方向の上流側に搬送して上流端受け止め手段に当接させることが可能であるので、シート積載手段に積載されるシートの上流端をシート1枚ずつ、確実に整合することができる。
【0024】
本発明のシートオフセット積載装置は、移動手段が、シート積載手段に積載されたシートを保持するシート保持手段と兼用されているので、先行シートの上に後続のシートが排出されてきても、先行シートの位置ずれを防止して、整合性を保つことができる。また、移動手段が、シートを保持して下流側に移動させることができるので、シートの整合性を保持したまま移動させて排出することができて、オフセットのシート束の仕分けを明瞭にすることができる。
【0025】
本発明のシートオフセット積載装置は、複数のオフセット位置を外部操作によって設定する設定手段を備えているので、オフセット位置を自由に選択することができて、所望の位置にシートをオフセット積載することができる。
【0026】
本発明の画像形成装置は、複数のオフセット位置にオフセット動作を行えるシートオフセット積載装置を備えているので、何回に分けて画像形成動作を行う必要がなくなり、画像形成動作効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態のシートオフセット積載装置と、このシートオフセット積載装置を装置本体に備えた画像形成装置である例えば複写機を図に基づいて説明する。
【0028】
図1は、本発明のシートオフセット積載装置を装置本体に備えた複写機の概略構成正面図である。
【0029】
なお、画像形成装置には、複写機、ファクシミリ、プリンタおよびこれらの複合機等がある。したがって、画像形成装置は、複写機に限定されるものではない。
【0030】
また、本発明のシートオフセット積載装置400は、複写機500の装置本体500Aのみに接続されるものではない。また、シートオフセット積載装置400は、複写機500の装置本体500Aと別体になっているが、装置本体500A内に組み込まれていてもよい。
【0031】
さらに、本実施形態のシートオフセット積載装置は、ステイプラユニット420を備えてシート束を綴じるようになっているが、ステイプラユニット420の代わりに穿孔装置を備えてシート束に孔をあけるようになっていてもよい。したがって、シートオフセット積載装置は、シート束を綴じることのみに限定されるものではない。さらに、ステイプラユニットや穿孔装置は必ずしも必要としない。シートオフセット積載装置は、シートをオフセット積載する機能のみ備えていてもよい。
【0032】
複写機500は、リーダ部100、プリンタ部200、シートオフセット積載装置400等で構成されている。複写機500の装置本体500Aの上部には、原稿を1枚ずつプラテンガラス102上に供給する自動原稿給送装置300(以下、「ADF」という)を設けてある。複写機500の装置本体500Aの脇には、複写機500から排出されたシートの後処理を行うシートオフセット積載装置400が接続されている。
【0033】
複写機500は、ADF300によって供給された原稿の画像をリーダ部100で読み取ったり、ユーザがリーダ部100のプラテンガラス102に置いた原稿の画像をリーダ部100で読み取ったりして、その画像をプリンタ部200でシートに複写する複写機として機能する他に、外部のパソコンから送られてきた画像信号をプリンタ部200で受けて、その画像信号をシートに形成するプリンタとしても機能するようになっている。さらに、複写機500は、リーダ部100で読み取った画像信号を他のファクシミリに送信したり、他のファクシミリからのファクシミリ信号をプリンタ部200で受け取ったりして、その信号に基づいてシートに画像を形成するファクシミリとしても機能するようになっている。複写機500をプリンタとしてのみ使用する場合には、自動原稿給送装置300とリーダ部100とを設ける必要が無い。
【0034】
図1において、リーダ部100は、原稿の画像を画像データに変換するようになっている。プリンタ部200は、複数枚のシートを積載した複数種類のシートカセット204,205を有し、プリント命令により画像データをシート上に可視像として出力するようになっている。
【0035】
リーダ部100は、ADF300によって、原稿がプラテンガラス102上の所定の位置へ搬送されると、リーダ部100のランプ103が点灯し、かつスキャナユニット104が移動して、ランプ103が原稿を照射する。原稿からの反射光は、ミラー105,106,107、及びレンズ108を通ってCCDイメージセンサ部109に入力される。CCDイメージセンサ部109に照射された原稿の反射光は、CCDイメージセンサ部109で光電変換等の電気処理が行われ、通常のデジタル処理が施される。その後、これらの画像信号はプリンタ部200に入力される。
【0036】
プリンタ部200に入力された画像信号は、露光制御部201で変調された光信号に変換されて、感光体ドラム202を照射する。この照射光によって感光体ドラム202上に作られた潜像は、現像器203によって現像されて、トナー画像になる。そして、トナー画像の先端とタイミングを合わせて、シートカセット204、205の一方からシートが搬送されて、転写器206で上記トナー画像がシートに転写される。この転写されたトナー画像は、定着部207でシートに定着される。トナー画像を定着されたシートは、パス214をへて、シート排出部208から、複写機500の装置本体500Aの外部に排出される。その後、シートには、シートオフセット積載装置400であらかじめ指定された動作モードに応じて、仕分け、綴じ等が行われる。露光制御部201、感光体ドラム202、現像器203、転写器206等は、画像形成手段を構成している。
【0037】
次に、順次読み込む画像を1枚のシートの両面に形成する順序を説明する。
【0038】
定着部207で片面にトナー画像が定着されたシートは、実線の位置に保持された方向切り替え部材209,217によりパス215,218に案内されて、破線の位置に保持された方向切り替え部材213により反転パス212に案内される。シートの後端が方向切り替え部材213を通過すると、方向切り替え部材213は実線の位置に切り換わる。そして、ローラ211は回転方向を反転する。この結果、シートは、搬送方向を反転させられて、裏返しになり(スイッチバック搬送されて)、被転写紙積載部210へ搬送される。そして、シートは、感光体ドラム202に送られる。次の原稿がプラテンガラス102に準備されると、上記プロセスと同様にして原稿の画像が読み取られる。その読み取られた画像は、被転写紙積載部210から供給されたシートに転写される。このようにして、同一シートの表面、裏面に2枚の原稿画像を形成される。
【0039】
図2は、図1に示したシートオフセット積載装置400の構成を説明するための拡大断面図である。
【0040】
シートオフセット積載装置400は、シートを仕分けるオフセット積載動作に加えて、ステイプルユニット420による綴じ動作であるステイプル機能を備えている。
【0041】
シートオフセット積載装置400の概略動作を説明する。なお、オフセットローラアーム406は、図4乃至図10において、オフセットローラ407の両側に図示し、図12、図13において、オフセットローラ407の間に図示してある。これは、動作説明を分かり易く簡略にするため位置を異ならしめたのであって、オフセットローラアーム406は、いずれの位置に配設されていてもよい。
【0042】
図2において、シート受け入れ部401は、プリンタ部200から排出されたシートを受け取る。シート受け入れ部401で受け取ったシートは、入口センサ403に検知されて、搬送ローラ405によって搬送された後、図3に示すようにシート積載手段である例えば後処理トレイ410上に排出される。シート束排出センサ415(図2参照)は、後処理トレイ410に積載されたシートを検出する。
【0043】
図4に示すように排出されたシートは、図5に示すようにシート搬送手段である例えばオフセットローラ407のシート排出方向とは逆方向の回転によって上流端受け止め手段である例えば後端ストッパ411まで戻される。その後、図6に示すように、オフセットローラ407は、後端ストッパ411にシートPのシート排出方向の上流端Pbを突き当てて整合動作を行う。
【0044】
そして、図7に示すようにオフセットローラ407は、シートに接触したままで、シートをステイプラユニット420(図12参照)側に存在する側端整合手段である例えば側端整合壁416まで移動させることでシート排出方向に沿った側端部Paの整合を行う(シートの幅を揃える)。
【0045】
図8,9に示すように、オフセットローラ407がピックアップソレノイド433(図12参照)によって持ち上げられた後、整合されたシートは、クランプ爪412によって所定の位置に保持され、順次送られてくるシートによる連れ送り等の影響を受けないようになっている。順次排出されるシートは、オフセットローラ407によって、後処理トレイ410上で整合されて、シート束になる。図10に示すようにシート束は、ステイプルモードが選択されている場合はステイプルユニット420(図12参照)により綴じられる。
【0046】
その後、シート束は、図14に示すように、クランプ爪412に保持されたまま、シート束排出部材413の移動によってスタックトレイ421の方へ移動させられる。クランプ爪412、シート束排出部材413は、シート保持手段、およびシート移動手段を構成している。スタックトレイ421上でクランプ爪412がシート束を離すことでシート束はスタックトレイ421にを排出されて積載される。
【0047】
図11及び図12は、上記オフセットローラ407の駆動機構を示す図である。
【0048】
オフセットローラ407は、シートを処理トレイ410上で受け入れられるように、上方向へ移動可能なオフセットローラアーム406に支えられている。このオフセットローラアーム406は、ピックアップソレノイド433のオン動作によって軸406aを中心に持ち上げられている。このオフセットローラ407は、搬送モータ431によりベルト431a,431bを介して回転力をえている。オフセットローラ407は、搬送モータ431を回転させると、搬送モータ431の回転量に応じた量だけシートをシート搬送方向(シート排出方向)の下流側に搬送するようになっている。また、オフセットローラ407は、シートをシート搬送方向(シート排出方向)の上流側に搬送する方向に逆回転もするようになっている。ベルト431bは、プーリ422,422aに掛け渡してある。
【0049】
プーリ422は、オフセットローラアーム406と共に、軸406a上をスラスト方向に移動でき、かつ軸406aから回転力を受けることができるようになっている必要がある。このため、軸406aは角軸である。また、プーリには角軸が係合する角孔を形成されている。なお、オフセットローラアーム406は、軸406aから回転力を受ける必要がない。このため、オフセットローラアーム406には、軸406aが貫通する丸孔が形成されている。
【0050】
処理トレイ410上に、シートが所定距離搬送され、入口センサ403(図2参照)がシート後端を検出すると、ピックアップソレノイド433は、オフ動作をする。すると、オフセットローラ407は、自重で下降してシートに接触し、シートをシート搬送方向の下流側に搬送する。そして、オフセットローラ407は、シートをシート搬送方向の下流側に搬送した後、停止して、逆方向に回転し、シートをシート搬送方向の上流側に搬送する。シートは、後端ストッパ411に突き当てられて、シート搬送方向の上流側端部を整合される。
【0051】
後端ストッパ411付近に設置されているシート束排出部材413は、シート束排出モータ430によってピニオン435とラック436を介して動力を伝達されるようになっている。シート束排出部材413は、シート束排出モータ430の励磁によってホームポジションに固定されるようになっている。クランプ爪412は、クランプソレノイド434によって開閉するようになっている。クランプ爪412は、オフセットローラ407がシートをシート搬送方向の下流側に搬送して、回転を停止したとき開くようになっている。
【0052】
また、オフセットローラ407は、オフセットモータ432の駆動よりピニオン423とラック424を介して、ステイプラユニット420が設置されている側のシートの整合位置基準となる側端整合壁416まで移動できるようになっている。このため、オフセットローラ407は、後端を後端ストッパ411に位置決めされたシートを、シートとオフセットローラ407との摩擦力によって側端整合壁416まで共に移動し、突き当てた後、シート上を僅かに滑って移動して停止するようになっている。
【0053】
シートオフセット積載装置400が付設されている複写機500は、シート排出部208(図1参照)から排出するシートのサイズを把握しているので、マイクロコンピュータシステムからなるシートオフセット積載装置400の制御部である例えばCPU111は、複写機500の制御部501とシリアル通信によって、処理トレイ410上に搬送されたシートのサイズを把握することができるようになっている。したがって、シートオフセット積載装置400のCPU111は、複写機500からシートが排出されるたびにそのシートサイズを把握し、オフセットローラ407を幅方向に移動させるオフセットモータ432をシートサイズに応じた移動量だけ回転させるようになっている。これにより、上記オフセットローラ407は、処理トレイ410上に積載されたシートのサイズに応じた量だけ移動して、シートの側端を側端整合壁416に確実に押し付けることが出来るようになっている。
【0054】
さらに、シート幅方向移動後の搬送方向のずれを補正するため、オフセットローラ407が、再度、シート搬送方向の上流側方向に逆回転し、シートの後端の整合動作を終了するようになっている。これにより、高精度の整合を実現している。指定された枚数のシートの整合処理が完了すると、クランプ爪412が閉じ、シート束を保持するようになっている。
【0055】
処理トレイ410上の側端整合壁416付近には、ステイプラユニット420が配設されている。ステイプラユニット420は、処理トレイ410上で形成されたシート束を綴じる(ステイプルする)ことができるようになっている。
【0056】
図13、図14に基づいてオフセット動作を説明する。
【0057】
1番目のソート動作は、送られてくるシートを1枚ずつ側端整合壁416に整合して、束状にしてスタックトレイ421に排出する動作であるが、2番目以降のソート動作は、シートを1枚ずつ、側端整合壁416に当接させてから、オフセット位置に移動させ、スタックトレイ421に排出して、スタックトレイ421にシートを束状に積載するようになっている。
【0058】
オフセット動作を詳細に説明する。
【0059】
1番目のソート動作は次のようにして行われる。まず、オフセットローラ407がシートを1枚毎に側端整合壁416に押し当てて側端を整合されたシート束を形成する。次に、クランプ爪412が、シート束を保持する。そして、図14に示すように、シート束排出部材413が、シート束を保持したクランプ爪412と一体に後処理トレイ410からスタックトレイ421へ移動する。このとき、シート束は、側端が側端整合壁416に接触したまま移動する。最後、クランプ爪412が開いて、シート束を開放してスタックトレイ421に積載する。このように、1番目のソート動作は、シートが束状になって、スタックトレイ421に排出される。その位置は、側端整合壁416に沿った位置である。また、スタックトレイ421に積載されたシート束が、後処理トレイ410の一部を構成していることから、後処理トレイからシート束の排出がなされると、スタックトレイ421は積載されたシート束の最上面が後処理トレイ410とほぼ一致するまで下降する。すなわち、スタックトレイ421は、シート束のほぼ厚み分だけ下降する。
【0060】
2番目のソート動作は次のようにして行われる。オフセットローラ407は、1枚目のシートを側端整合壁416に一旦当接させてから、側端整合壁416から規定の距離(最初のオフセット距離)L1移動して、シートを規定の距離移動させる。その後、クランプ爪412が、シートを保持する。そして、シート束排出部材413が、シートを保持したクランプ爪412と一体に後処理トレイ410からスタックトレイ421へ移動する。最後、クランプ爪412が開いて、シート束を開放してスタックトレイ421にすでに積載されている1番目のシート束の上に積載する。このとき、排出された1枚目のシートは、1番目のシート束に対して、規定の距離だけオフセットされた位置に積載される。その後、2枚目のシートは、1枚目のシートの上に積載される。3枚目以降のシートも同様にして先に排出されているシートの上に積載される。最後、2番目のシートは、1番目のシート束に対して、規定の距離だけオフセットされた位置に束状になって、1番目のシート束に積載される。2番目のシートの積載高さがある程度の高さになると、その高さ分だけ、スタックトレイ421は、下降して、スタックトレイ421に積載されたシートの最上面が後処理トレイ410とほぼ一致するようにする。これによって、スタックトレイ421に積載されている先行シートを後続シートが押し出すようなことがない。
【0061】
3番目のソート動作も同様にして行われる。ただし、側端整合壁416から規定の距離(最初のオフセット距離)が、前回のシート束よりも、オフセット距離の分だけ長くなる(L1<L2<L3)ように設定されている。
【0062】
この結果、スタックトレイ421には、複数箇所(図13に示す例では3箇所)にシート束がオフセット積載される。
【0063】
なお、オフセットローラ407の移動は、オフセットモータ432によって回転するピニオン423が回転して、ラック424が移動することによって行われる。
【0064】
また、以上の説明では、オフセットローラ407が、シートの側端部を側端整合壁416に当接させた後、オフセット位置にシートを移動させているが、これは、側端整合壁416を基準にして、オフセット位置を正確にするためであって、側端整合壁416にシートの側端を当接させることなく、最初からオフセット位置に移動させてもよい。
【0065】
図15はシートオフセット積載装置400の制御部の構成を示すブロック図である。
【0066】
CPU111は、内部にROM110を有している。ROM110には、図16ないし図18に示すフローチャートに記載した制御手順に対応するプログラムが格納されている。CPU111は、このプログラムを読み出し、実行し、各部の制御を行うようになっている。また、CPU111はRAM120を内蔵している。RAM120には符号121で示す作業用データや入力データが格納されている。CPU111は格納されているデータをもとにして各部を制御するようになっている。
【0067】
CPU111の入力ポートには、入口センサ403、シート束排出センサ415等の各種センサを接続してある。また、CPU111の出力ポートには搬送モータ431、オフセットモータ432、シート束排出モータ430等の各種モータ、及び、ピックアップソレノイド433、クランプソレノイド434等の各種ソレノイドを接続してある。CPU111はこれらのセンサの状態に基づき、ROM110に格納されたプログラムを実行して、出カポートに接続された各種モータ及び各種ソレノイド等の負荷を制御するようになっている。
【0068】
CPU111はシリアルインターフェイス部130を備えており、図1に示す複写機の装置本体500Aの制御部501と制御データの授受を行うようになっている。CPU111は、シリアルインターフェイス部130を介して装置本体500Aの制御部501から送られてくる制御データをもとに各部の制御を行うようになっている。
【0069】
次に,図1乃至図14に示す構成図と、図15に示すシートオフセット積載装置400の制御部の構成を示すブロック図と、図16ないし図18に示すシートオフセット積載装置400の動作説明用のフローチャートとに基づいてシートオフセット積載装置400の動作を説明する。
【0070】
複写機500による複写作業が開始されると、シートオフセット積載装置400のCPU111は、複写機500の装置本体500Aの制御部501からシート排出信号を受信したか否かをチェックする(S100)。受信した場合、CPU111は、図12に示すピックアップソレノイド433を駆動させてオフセットローラアーム406を図4に破線で示す位置に回転させ、オフセットローラアーム406によって支えられているオフセットローラ407を上昇させる(S110)。
【0071】
CPU111は、図12に示す搬送モータ431を駆動し、図2に示す搬送ローラ405とこの搬送ローラ405と同期して回転するオフセットローラ407を、シート搬送方向(シート排出方向)の下流側に搬送できる方向に回転させる(S120)。これによって、オフセットローラ407は、上昇して回転し、シートが送られて来るの待っている状態になる。
【0072】
最初のシートの先端が図2に示す入口センサ403を通過して(S130)、搬送ローラ405に到達すると、シートは、搬送ローラ405によって搬送されて、図1に示す複写機500の装置本体500A内部のシート排出部208から離れて、装置本体500Aからの受け渡しが完了する(S140)。
【0073】
搬送ローラ405は、シートを後処理トレイ410に搬送する。CPU111は、入口センサ403から1枚目のシートの後端を検知したシート進入検知信号を受けたとき、図12に示すピックアップソレノイド433をオフさせる(S150)。オフセットローラ407は自重でシート面上に落下する。オフセットローラ407は、S120において、すでに、搬送ローラ405と同方向に回転しており、シートを所定の位置まで下流側に搬送する(S160)。
【0074】
その後、CPU111は、シートが、クランプ爪412を超えて、所定の停止位置まで搬送されると、搬送モータ431を停止させて、オフセットローラ407の回転を停止し(S170)、シートの搬送を停止させる。CPU111は、オフセットローラ407の回転が止まった時点で、図11に示すクランプソレノイド434を作動させて、後端ストッパ411近傍に設置されているクランプ爪412を、図5に示すように開く(S180)。CPU111は、搬送モータ431をシート搬送方向とは逆方向に回転させて、オフセットローラ407を逆転させる。オフセットローラ407は、図6に示すように、逆転して、シートを上流側に搬送し、図7に示すように、シートの上流端(後端)を後端ストッパ411に突き当てる(S190)。CPU111は、回転を停止する。
【0075】
シートを後端ストッパ411に突き当てるときのオフセットローラ407の回転量は、複写機500から送られてくるときに生じるシートの斜行を考慮して、シートの下流側への搬送を止めて上流側に搬送させる(スイッチバック搬送させる)地点から、後端ストッパ411までの距離よりも若干長い距離を搬送するようにCPU111によって算出されるようになっている。
【0076】
CPU111は、複写機500から排出されるシートのサイズ情報をチェックし(S200)、排出されるシートのサイズに応じた側端整合移動量、すなわち、後処理トレイ上410に排出されたシートのシート排出方向に沿った側端を側端整合壁416に押し付けるのに必要な移動距離を算出する(S210)。オフセットローラ407は、図13に示すオフセットモータ432とピニオン423の回転と、ラック424の移動とによって、側端整合壁416までオフセット移動する(S220)。
【0077】
オフセットローラ407に接したシートは、オフセットローラ407の摩擦力によって側端整合壁416に向かって、オフセットローラ407と共に移動する。オフセットローラ407は、図7に示すようにシートPの側端Paを側端整合壁416に突き当てた後、若干シートの上を滑りながら移動して止まる。そして、オフセットローラ407は、側端整合移動後のシート後端の整合ズレを補正するため、シートを若干下流側に搬送して、後端ストッパ411に当接させ、後端を整合し直す。これにより、1枚目のシートの側端と後端の整合が完了する(S230)。
【0078】
オフセット処理が選択されてない場合(S410でNO)、CPU111は、ピックアップソレノイド433を作動させて、オフセットローラ407を上昇させ、シートから離れさせる(S240)。そして、CPU111は、クランプソレノイド434をオフして、クランプ爪412を閉じさせる。クランプ爪412は、側端整合壁416に整合済みのシートを押さえて保持する(S250)。
【0079】
これにより、最初に排出されたシートは、次に排出される後続シートのシート搬送方向下流側への搬送に対して連れ送られることがない。オフセットローラ407は、持ち上げられたまま、オフセットモータ432とピニオン423の回転と、ラック424の移動とによって、ホームポジションまで移動する(S260)。
【0080】
この後、CPU111は、処理トレイ410上に積載されたシートが複写原稿の最終ページに対応したシートか否かをチェックする(S270)。CPU111は、複写機500から送られてきた情報に基づいて最終ページでないと判断した場合、S100に戻って次に複写機500から送られるシート排出信号を受信し、最終ページのシートが処理トレイ410に積載されるまで、前述のフローを繰り返す。これにより、シートオフセット積載装置400のCPU111は、複写機500からシートが排出される毎に、シートのサイズを把握すると共に、そのシートに適した側端整合移動量を算出して、オフセットローラ407によってシートをその移動量だけ移動させて、側端整合壁416に整合させる。
【0081】
CPU111は、シートが最終ページであると判断した場合、処理トレイ410上に複写原稿に対応したシート束が形成されていることとなるので、ステイプル処理が選択されているか否かをチェックし(S280)、選択されている場合にはステイプラユニット420を駆動してステイプル処理を実行する(S290)。
【0082】
ステイプル処理が完了した後、或いはステイプル処理が選択されていない場合、CPU111は、シート束排出部材413を、シート束排出モータ430とピニオン435の回転と、ラック436の移動とによって、シート束をクランプ爪412により掴んでスタックトレイ421の方に移動して(S300)、その後、クランプソレノイド434を駆動し、クランプ爪412を開き、シート束をスタックトレイ421に排出する。そして、スタックトレイ421は、シート束の厚み応じて下降する(S310)。シート束排出部材413はホームポジションに戻り(S320)、搬送モータ431は、回転を停止して、搬送ローラ405、オフセットローラ407の回転を止める(S330)。そして、ピックアップソレノイド433は、オフになり、オフセットローラ407を下げる(S340)。これにより、シートオフセット積載装置400の一連の処理が終了する。
【0083】
また、S410でオフセット処理が選択されている場合(S410でYES)、CPU111は、搬送モータ431を停止し、オフセットローラ407の回転を停止させる(S420)。CPU111は、オフセットローラ407のオフセット移動量の算出を行い(S430)、算出結果の距離だけオフセットローラ407をオフセット移動させる(S440)。CPU111は、クランプソレノイド434をオフして、クランプ爪412を閉じて、シートを押さえて保持する(S450)。その後、オフセットローラ407は、ピックアップソレノイド433によって持ち上げられた後(S460)、オフセットモータ432によりホームポジションまで移動する(S470)。
【0084】
CPU111は、シート束排出部材413を、シート束排出モータ430とピニオン435の回転と、ラック436の移動とによって、シート束をクランプ爪412により掴んだ状態でスタックトレイ421の方に移動させる(S480)、その後、CPU111は、クランプソレノイド434を駆動して、クランプ爪412を開き、シート束をスタックトレイ421に排出する。そして、スタックトレイ421は、シート束の厚みに応じて下降する(S490)。
【0085】
CPU111は、シート束排出部材413をホームポジションに戻し(S500)、ピックアップソレノイド433をオフにする(S510)。オフセットローラ407は自重によって下降する。
【0086】
この後、CPU111は、後処理トレイ410上に収容されたシートが複写原稿の最終ページに対応したシートか否かをチェックする(S520)。CPU111は、複写機500から送られてきた情報に基づいて最終ページでないと判断した場合、S100に戻って次に複写機500から送られるシート排出信号を受信し、最終ページのシートが後処理トレイ410に収容されるまで、前述のフローを繰り返す。
【0087】
次に、側端整合壁416からのオフセット移動量の算出方法を図18のフローチャートに基づいて説明する。
【0088】
ユーザによって、オフセットモードを選択されると、CPU111でオフセット移動量算出信号が内部に生成される(S530)。1番目のソートである場合(S540)、オフセット移動量である側端整合壁416からの距離は0となり(S550)、CPU111は、その計算値をRAM120に格納する(S560)。1番目のソート中はその同じ計算値がRAM120に格納されている。
【0089】
また1番目のソートでなく(S540)、2番目のソート(S570)である場合、CPU111は、オフセット移動量である側端整合壁416からの距離を、RAM120に設定されている設定値(例えば10mm等)に1を掛けて算出する(S580)。CPU111は、その算出した値が最大移動距離以下であるか否かを確認して(S590)、計算値をCPU111内部のRAM120に格納する(S560)。2番目のソート中はその同じ計算値が格納されている。
【0090】
n番目のソート(S600)である場合、CPUは、オフセット移動量である側端整合壁416からの距離を、RAM120に設定されている設定値(例えば10mm等)に(n−1)を掛けて算出する(S610)。CPU111は、算出した値が最大移動距離以下であるか否かを確認して(S620)、計算値をCPU111内部のRAM120に格納する(S560)。n番目のソート中はその同じ計算値が格納されている。
【0091】
このようにして、CPU111は、2番目、3番目・・・n番目のソートにおける側端整合壁416から移動するオフセット移動量の算出を行っている。
【0092】
また、RAM120に設定されているオフセット移動距離の基本計数である設定値は固定値にて記述しているが、用紙サイズや部数によって任意に設定値を変更してもよい。
【0093】
また、設定値は、ユーザが複写機500に設けられているオフセット位置設定手段である例えば操作パネル502(図1参照)などで任意に設定できるようにすると、マイクロコンピュータシステムからなるシートオフセット積載装置400のCPU111が複写機500の制御部501とシリアル通信を利用して、ユーザ入力の設定値をシートオフセット積載装置400のCPU111内のRAM120へ格納することができるようになる。それによりオフセット移動量を容易に変更することができるようになる。なお、CPU111と制御部501とのいずれか一方が他方に組み込まれているときには、シリアル通信を行う必要がない。また、操作パネルは、シートオフセット積載装置400に設けて、CPU111に直接、設定値を入力してもよい。
【0094】
以上説明した、シートオフセット積載装置400は、シートをシート搬送方向の下流側と上流側に移動させる機能と、シートを側端整合壁416やオフセット位置に移動(シート搬送方向に対して交差する方向に移動)させる機能とを兼ね備えたオフセットローラ407を使用しているが、シートをシート搬送方向の下流側と上流側に移動させる機能を備えたシート搬送方向移動手段と、シートを側端整合壁416やオフセット位置に移動させる機能を備えたシート直交方向移動手段とに機能を分散させてもよい。
【0095】
また、シートオフセット積載装置400は、図16乃至図18のフローチャートに示す制御手順に対応するプログラムをROM110上に記憶し、そのプログラムをCPU111が読み出すことによって制御を行っているが、制御プログラム上の処理をハードウェアが行うように構成しても同様の効果がえられる。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明のシートオフセット積載装置を装置本体に備えた複写機の概略構成正面図である。
【図2】図1に示した本発明のシートオフセット積載装置の拡大断面図である。
【図3】シートオフセット積載装置のオフセットローラがシート上に下降してシートを下流側に搬送している状態の図である。
【図4】オフセットローラがシート上に下降してシートを下流側に搬送しているときのシートオフセット積載装置の斜視図である。
【図5】オフセットローラが、シートを上流側に搬送しているときのシートオフセット積載装置の斜視図である。
【図6】オフセットローラが、シートの後端を後端ストッパに突き当てたときのシートオフセット積載装置の斜視図である。
【図7】オフセットローラが、シートの側端を位置決め壁に突き当てたときのシートオフセット積載装置の斜視図である。
【図8】オフセットローラがシートから離れたときのシートオフセット積載装置の斜視図である。
【図9】クランプ部材でシートを挟持し、オフセットローラが図4に示す位置まで戻ったときのシートオフセット積載装置の斜視図である。
【図10】ステイプラユニットによって、シート束を綴じるときのシートオフセット積載装置の斜視図である。
【図11】オフセットローラ、搬送ローラ、シート束排出部材、クランプ爪の駆動機構の説明用図である。
【図12】シートオフセット積載装置の平面図である。
【図13】シートをオフセット積載するときにおけるシートオフセット積載装置の動作説明用の平面図である。
【図14】シート束排出部材でシート束をスタックトレイに排出する動作説明用の図である。
【図15】シートオフセット積載装置の制御部の構成を示すブロック図である。
【図16】シートオフセット積載装置の動作説明用のフローチャートである。
【図17】図16に続いた、オフセット動作説明用のフローチャートである。
【図18】オフセット移動量を算出する動作説明用のフローチャートである。
【図19】従来のシート整合装置の概略正面図である。
【符号の説明】
【0097】
P シート
Pa シートの側端
Pb シートの上流端
100 リーダ部
111 CPU
200 プリンタ部
202 感光体ドラム(画像形成手段)
300 自動原稿給送装置(別名「ADF」)
400 シートオフセット積載装置
406 オフセットローラアーム
407 オフセットローラ(シート搬送手段)
410 後処理トレイ(シート積載手段)
411 後端ストッパ(上流端受け止め手段)
412 クランプ爪(シート移動手段、シート保持手段)
413 シート束排出部材(シート移動手段、シート保持手段)
416 側端整合壁(側端整合手段)
420 ステイプラユニット
421 スタックトレイ
500 複写機(画像形成装置)
500A 複写機(画像形成装置)の装置本体
501 制御部
502 操作パネル(オフセット位置設定手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排出されたシートが積載されるシート積載手段と、
前記シート積載手段に積載された前記シートをシート排出方向に対して交差する方向の複数のオフセット位置へ移動させるシート搬送手段と、
前記シート搬送手段によって移動させられたシートを前記シート積載手段の前記シート排出方向の下流側に移動させるシート移動手段と、
を備えたことを特徴とするシートオフセット積載装置。
【請求項2】
前記シート搬送手段によって前記交差する方向に移動させられた前記シートの前記シート排出方向に沿った側端部を受け止める側端整合手段を備え、
前記シート移動手段が、前記シートを一旦前記側端整合手段に当接させた後、前記側端整合手段から前記複数のオフセット位置の内、いずれかのオフセット位置へ移動させることを特徴とする請求項1に記載のシートオフセット積載装置。
【請求項3】
前記シートの排出方向の上流側に配設されて、前記シートの上流端を受け止める上流端受け止め手段を備え、
前記シート搬送手段が、前記シートが排出されてくるとき前記シート積載手段の上方に待機して、前記シート積載手段に前記シートが排出されたとき、当該シートの上面に接触し、当該シートを前記シートの排出方向の上流側に搬送して前記上流端受け止め手段に当接させることが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシートオフセット積載装置。
【請求項4】
前記シート移動手段が、前記シート積載手段に積載されたシートを保持するシート保持手段と兼用されていることを特徴とする請求項1に記載のシートオフセット積載装置。
【請求項5】
前記複数のオフセット位置を外部操作によって設定するオフセット位置設定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシートオフセット積載装置。
【請求項6】
シートに画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段によって画像を形成されたシートが排出されて積載されるシート積載手段と、
前記シート積載手段に積載された前記シートをシート排出方向に対して交差する方向の複数のオフセット位置へ移動させるシート搬送手段と,
前記シート搬送手段によって移動させられたシートを前記シート積載手段の前記シート排出方向の下流側に移動させるシート移動手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
シートに画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段によって画像を形成されたシートをオフセット積載するシートオフセット積載装置と、を備え、
前記シートオフセット積載装置が、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシートオフセット積載装置であることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2007−31119(P2007−31119A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−219696(P2005−219696)
【出願日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(000208743)キヤノンファインテック株式会社 (1,218)
【Fターム(参考)】