説明

シート搬送装置及び画像形成装置

【課題】設置性及び操作性を向上させることのできるシート搬送装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】第1通過口Aから搬送され、旋回シート搬送部340Aから第3通過口Cに向けて搬送されたシートを、第3通過口Cから排出する際には、第3通過口Cに設けられたシフト搬送部360の上ローラ361a,361bを正転させる。また、第2通過口Bから排出する際には、シフト搬送部360の上ローラ361a,361bを逆転させてシートSを旋回シート搬送部340Bに向けて搬送すると共に、シフト駆動部360Aにより上ローラ361a,361bをシートと共に第2通過口側に移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート搬送装置及び画像形成装置に関し、特にシートの搬送方向を変更するものに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル複写機や印刷に関連する分野として、オン・デマンド・プリントと呼ばれる分野が注目されている。オン・デマンド・プリントでは多品種、小ロットの需要に応えることができることから、マニュアル等のドキュメント、個人向けパンフレット冊子の製作等に適している。更に、印刷在庫の大幅な削減、データ入力から製本完了までの工数時間の短縮、顧客とデジタル回線を通して繋がることによるデータ転送の容易さ等に基づく納期の大幅な短縮、デリバリコストの削減等が実現できるという特徴を有している。このようなオン・デマンド・プリント技術を達成する画像形成装置として、従来、例えばデジタル複写機本体の上流部及び下流部に様々な種類の装置を連結させて、大量一括処理を実施している画像形成装置がある。
【0003】
例えば、一般的なオンデマンドプリンティングシステムを構成する画像形成装置では、デジタル複写機本体の上流部に大容量の給紙装置を連結している。また、デジタル複写機本体の下流部に、インサート給紙装置、穿孔装置、折り装置、シート仕分け装置、中綴じ、平綴じ、糊付け、テープ等を用いた各種製本装置、シート端部の断裁を行うシート断裁装置等の各種装置を連続的に連結している。
【0004】
これらシート処理装置等の各種装置は通常、一列に配置可能なように構成されているが、連結数は使用するユーザによって様々で異なる。ここで、画像形成装置が連結数の多い構成の場合、上流の給紙装置から最下流のシート処理装置までの距離が長くなることから、設置スペースを大きくとる必要があった。また、画像形成装置の長さが長くなると、その分、ユーザの操作時の移動量も多くなり、操作性の観点から扱い難くなっていた。そこで、従来は、デジタル複写機本体とシート処理装置等の途中に配置されるシート搬送装置として、シートの搬送方向を90°変更することが可能なシート搬送装置を配置したものがある(特許文献1参照)。そして、このようなシート搬送装置を配置することにより、画像形成装置の接続形態をL字やT字とすることができる。これにより、上流の給紙装置から最下流のシート処理装置までの距離を短くすることができ、画像形成装置の設置スペースや、操作性の改善を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−171051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、このような従来のシート搬送装置及びこれを備えた画像形成装置において、シート搬送装置のシート搬送方向を変更する角度は一定、例えば90°であるため、画像形成装置の連結形態の自由度(システム配置角度)が無い。また、従来のシート搬送装置において、シートの入口側(入力側)と出口側(出力側)は、それぞれ一辺部にしか設けておらず、入口側から入ったシートは必ず決められた出口側から排出するような一対一の関係であった。したがって、例えば単一の画像形成装置本体から複数種のシート処理ジョブを実行させようとすると、それぞれの装置は直列的に並べるような配置形態しかできず、設置時の画像形成装置の長さが長くなり、設置性が低下する。
【0007】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、設置性及び操作性を向上させることのできるシート搬送装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、シートが通過する第1通過口、第2通過口及び第3通過口が形成された装置本体と、装置本体内部に設けられ、前記第1通過口及び前記第2通過口のうちの一方の通過口から搬送されてきたシートを旋回させて前記第1通過口及び前記第2通過口のうちの他方の通過口、あるいは前記第3通過口に向けて搬送する旋回シート搬送部と、前記第1通過口及び前記第2通過口に対応してそれぞれ設けられ、前記第1通過口及び前記第2通過口に搬送されてきたシートを前記旋回シート搬送部に搬送する場合には正転し、前記旋回シート搬送部により搬送されたシートを前記第1通過口及び前記第2通過口から排出する場合には逆転する正逆転可能な第1シート搬送部材及び前記第2シート搬送部材と、前記第3通過口にシート排出方向と直交する幅方向に移動可能に設けられ、前記旋回シート搬送部により搬送されたシートを前記第3通過口から排出する場合には正転し、前記旋回シート搬送部により搬送されたシートを前記第1通過口及び前記第2通過口の他方の通過口から排出する場合は逆転する正逆転可能な第3シート搬送部材と、前記第3シート搬送部材を前記幅方向に移動可能な移動部と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明のように、第1及び第2通過口の一方の通過口から搬送されたシートを、他方の通過口及び第3通過口から排出させることができるようにすることにより、シート搬送装置及び画像形成装置の設置性及び操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置を説明する図。
【図2】上記画像形成装置に設けられた中間シート搬送装置を説明する図。
【図3】上記中間シート搬送装置に設けられた搬送部を説明する図。
【図4】上記中間シート搬送装置に設けられた旋回搬送部を説明する図。
【図5】上記中間シート搬送装置に設けられたシフト搬送部を説明する図。
【図6】上記中間シート搬送装置を制御する中間シート搬送装置制御部の制御ブロック図。
【図7】上記中間シート搬送装置のシート搬送制御動作を示すフローチャート。
【図8】上記中間シート搬送装置のシート搬送動作を示す第1の図。
【図9】上記旋回搬送部によるシート旋回搬送処理を示すフローチャート。
【図10】上記中間シート搬送装置のシート搬送動作を示す第2の図。
【図11】上記中間シート搬送装置のシート搬送動作を示す第3の図。
【図12】上記中間シート搬送装置のシート搬送動作を示す第4の図。
【図13】上記旋回搬送部の構成を説明する図。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置を説明する図。
【図15】上記画像形成装置の中間シート搬送装置の接続状態を説明する図。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置を説明する図。
【図17】上記画像形成装置の中間シート搬送装置のシートの流れを表す上視図。
【図18】本実施の形態の他の第1の構成に係る画像形成装置を説明する図。
【図19】本実施の形態の他の第2の構成に係る画像形成装置を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置を説明する図である。図1において、100Aは画像形成装置、100は白黒及びカラーの画像形成を行う画像形成部を内部に備えた画像形成装置本体、200は画像形成装置本体100にシートを給送する給紙装置である。そして、画像形成装置本体100は、給紙装置200から給紙されたシートに対し、シートの両面にプリント処理を行う。400は、画像形成装置本体100によって画像が形成されたシートに対して、仕分処理、ステイプラによる平綴じ処理等を施すシート処理装置であるフィニッシャである。ここで、このフィニッシャ400と画像形成装置本体100との間には、画像形成装置本体100からのシートを受け取った後、シートを旋回させてフィニッシャ400に搬送する中間シート搬送装置300が設けられている。
【0012】
即ち、本実施の形態に係る画像形成装置100Aは、画像形成装置本体100、給紙装置200、フィニッシャ400及び中間シート搬送装置300を備えている。そして、このような構成の画像形成装置100Aにおいて、画像形成装置本体100から排出されたシートは、中間シート搬送装置300により旋回され、シート搬送方向が変更された状態でフィニッシャ400に搬送される。なお、シートが搬送された後、フィニッシャ400はシートに対して仕分処理等を施し、最下流部に設けられたトレイ450上にシートを排出する。
【0013】
ところで、このシート搬送装置である中間シート搬送装置300は、図2に示すように3辺を有する装置本体である搬送筐体301と、搬送部320A,320Bと、旋回搬送部340A,340Bと、シフト搬送部360からから構成されている。搬送筐体301の三箇所の端辺部には、それぞれシートが通過する通過口A〜Cが設けられており、それぞれの通過口A〜Cにおいて画像形成装置本体100やフィニッシャ400等が接続可能に構成され、シートの搬送が可能になっている。
【0014】
シート搬送部である搬送部320A,320Bは第1通過口A及び第2通過口Bに対応してそれぞれ、対称的に設けられている。この搬送部320Aは、図3に示すように、ゴムローラ321a,321bを有する第1シート搬送部材である上ローラ321と、上ローラ321を正逆転可能に駆動する正逆転可能な搬送モータ321Mを備えている。なお、搬送部320Bも、搬送部320Aの上ローラ321と同様の構成の第2シート搬送部材である上ローラ321を備えている。また、搬送部320A,320Bは、ゴムローラ321a,321bにそれぞれ対向するように設けられた従動コロ322a,322bと、従動コロ322a,322bをそれぞれ支持する支持シャフト323を備えている。さらに、搬送部320A,320Bは、支持シャフト323を保持し、従動コロ322a,322bを矢印X1に示す接離方向に移動させる移動ラック324、移動ラック324を駆動する離間モータ325Mを備えている。そして、離間モータ325Mを正逆転させることにより、移動ラック324と一体に従動コロ322a,322bを、ゴムローラ321a,321bに対して離間、あるいは接触する方向に移動させるようにしている。なお、この搬送部320A,320Bには、移動ラック324が、従動コロ322a,322bがゴムローラ321a,321bに対して離間、あるいは接触する位置にあることを検知するため、後述する図6に示す離間検知センサ325Sが設けられている。
【0015】
旋回シート搬送部である旋回搬送部340A,340Bは装置本体内部である搬送筐体内部の、搬送部320A,320Bとシフト搬送部360の中間位置に、搬送部320A,320Bと同様に、第1及び第2通過口A,Bに対して対称的に設けられている。この旋回搬送部340A,340Bは、図4に示すように、ゴムローラ341a,342aを有する上ローラ341,342と、上ローラ341,342のそれぞれに対して回転駆動を付与する旋回搬送モータ341M,342Mを備えている。なお、このように上ローラ341,342を、それぞれ旋回搬送モータ341M,342Mによって駆動することにより、上ローラ341,342の回転速度に差を設けることができ、この回転速度差によりシートを旋回搬送することができる。また、この旋回搬送部340A,340Bは、ゴムローラ341a,342aにそれぞれ対向するように設けられた従動コロ343a,343b、従動コロ343a,343bをそれぞれ支持する支持シャフト344を備えている。さらに、旋回搬送部340A,340Bは、支持シャフト344を保持し、矢印X2に示す接離方向に従動コロ343a,343bを移動させる移動ラック345、移動ラック345を駆動する旋回離間モータ346Mを備えている。なお、この旋回搬送部340A,340Bには、移動ラック345の接触及び離間の位置を検知するため、後述する図6に示す旋回離間検知センサ346Sが設けられている。
【0016】
シフト搬送部360は第3通過口Cの近傍に設けられており、このシフト搬送部360は、図5に示すように、ゴムローラ361a,361bを有する上ローラ361と、上ローラ361を正逆転可能に駆動する正逆転可能なシフト搬送モータ361Mからなる。また、ゴムローラ361a,361bにそれぞれ対向するように設けられた従動コロ362a,362b、従動コロ362a,362bをそれぞれ支持する支持シャフト363を備えている。さらに、シフト搬送部360は、支持シャフト363を保持し、矢印X3に示す接離方向に従動コロ362a,362bを移動させる移動ラック364、移動ラック364を移動させるシフト離間モータ365Mを備えている。そして、シフト離間モータ365Mを正逆転させることにより、移動ラック364と一体に従動コロ362a,362bを、ゴムローラ361a,361bに対して離間、あるいは接触する方向に移動させるようにしている。なお、このシフト搬送部360には、移動ラック364が、従動コロ362a,362bがゴムローラ361a,361bに対して離間、あるいは接触する位置にあることを検知するため、後述する図6に示すシフト離間検知センサ365Sが設けられている。
【0017】
ここで、シフト搬送部360の第3シート搬送部材を構成する上ローラ361と従動コロ362a,362bは、シフト搬送ガイド366に設けられた上ローラ支板367に、それぞれ支持されている。なお、シフト搬送ガイド366は、上ローラ支板367の側面部に係止された移動ベルト368と、移動ベルト368が巻き掛けられた歯付きプーリ369及び歯付きプーリ369を駆動するシフト移動モータ370から成るシフト駆動部360Aにより駆動される。そして、このようなシフト駆動部によってシフト搬送ガイド366は、上ローラ361と従動コロ362a,362bを保持したまま矢印Y方向へ移動可能となっている。このように、本実施の形態においては、第3通過口Cに設けられた正逆転可能な上ローラ361は、移動部を構成するシフト駆動部360Aにより、シート排出方向と直交する矢印Y方向へ移動可能となっている。なお、シフト搬送ガイド366のY方向移動時の位置制御に関してはシフト検知センサ371によって、上ローラ支板367の上端に設けたレバー部372を検知することで、ホームポジション制御を行っている。
【0018】
なお、図6は、中間シート搬送装置300を制御する中間シート搬送装置制御部の制御ブロック図である。図6に示すように、中間シート搬送装置制御部636は、CPU701、ROM703、RAM702、通信インターフェース706、ネットワークインターフェース704等を備えている。ROM703にはシート搬送制御プログラムなどが予め格納されている。CPU701は各プログラムを実行し、RAM702との間で適宜データのやり取りをしながら入力データ処理を行うことにより、所定の制御信号を作成するようになっている。CPU701には、I/O705を介して既述したシフト検知センサ371、離間検知センサ325S、旋回離間検知センサ346S、シフト離間検知センサ365Sが接続されている。また、CPU701にはシートの搬送位置を検知するため、搬送部320A,320Bに設けた搬送検知センサ339、施回搬送部340A,340Bに設けた旋回搬送検知センサ359、シフト搬送部360に設けたシフト搬送検知センサ379が接続されている。
【0019】
そして、CPU701から、これら各センサからの検出信号に基づいて各種の制御信号が出力される。そして、この出力信号により、既述した搬送モータ321M、旋回搬送モータ341M,342M、シフト搬送モータ361M、離間モータ325M、旋回離間モータ346M、シフト離間モータ365M、シフト移動モータ370が駆動される。なお、本実施の形態においては、中間シート搬送装置300の制御を、中間シート搬送装置制御部636により行っているが、画像形成装置本体100に設けられた不図示の制御部により中間シート搬送装置300の制御を行うようにしても良い。
【0020】
次に、中間シート搬送装置制御部636による中間シート搬送装置300のシート搬送制御動作を図7に示すフローチャートを用いて説明する。シートが、中間シート搬送装置300に搬送される前に、旋回離間モータ346Mを駆動する(S801)。この旋回離間モータ346Mの駆動により、旋回搬送部340A,340Bの従動コロ343a,343bがゴムローラ341a,342aから離間する方向に移動する。そして、従動コロ343a,343bが所定の離間位置に達したことを旋回離間検知センサ346Sが検知すると(S802のY)、旋回離間モータ346Mを停止させる。次に、シフト離間モータ365Mを駆動し(S803)、このシフト離間モータ365Mの駆動により、シフト搬送部360の従動コロ362a,362bがゴムローラ361a,361bから離間する方向に移動する。そして、従動コロ362a,362bが所定の離間位置に達したことをシフト離間検知センサ365Sが検知すると(S804のY)、シフト離間モータ365Mを停止させる。
【0021】
次に、離間モータ325Mを駆動し(S805)、搬送部320Aの従動コロ322a,322bをゴムローラ321a,321bに接触させる。そして、従動コロ322a,322bがゴムローラ321a,321bに接触したことを離間検知センサ325Sが検知すると(S806のY)、離間モータ325Mを停止させる。これにより、旋回搬送部340A及びシフト搬送部360はシートの受け入れが可能な状態となり、搬送部320Aは、シートの搬送が可能な状態となる。
【0022】
次に、中間シート搬送装置制御部636は、シート搬送開始可信号を出力し(S807)、これにより搬送部320Aの上ローラ321が回転(正転)する。そして、この後、図8の(a)に示すようにシートSが矢印F方向から第1通過口Aに向かって搬送されると、シートSは第1通過口側の搬送部320Aによって中間シート搬送装置内部に搬送される。次に、このように搬送部320Aによって搬送されるシートSの先端を搬送検知センサ339が検知すると(S808のY)、この後、シートの先端を旋回搬送検知センサ359が検知するのを待つ(S809)。そして、シートの先端が、図8の(b)に示すように旋回搬送部340Aに達し、やがてシートの先端を旋回搬送検知センサ359が検知すると(S809のY)、この後、シートの後端を搬送検知センサ339が検知するのを待つ(S810)。次に、搬送検知センサ339がシートの後端を検知すると(S810のY)、シートの後端が搬送部320Aを抜けたと判断し、図9に示す旋回搬送部340Aによるシート旋回搬送処理を開始する(S811)。
【0023】
このシート旋回搬送処理においては、まず旋回離間モータ346Mを駆動する(S812)。この旋回離間モータ346Mの駆動により、旋回搬送部340Aの、ゴムローラ341a,342aから離間する位置にあった従動コロ343a,343bがゴムローラ341a,342aに接触する方向に移動する。そして、この従動コロ343a,343bがゴムローラ341a,342aに接触する位置に達したことを旋回離間検知センサ346Sが検知すると(S813のY)、旋回離間モータ346Mを停止させる。次に、シフト離間モータ365Mを駆動し(S814)、シフト搬送部360の従動コロ362a,362bをゴムローラ361a,361bから離間する方向に移動させる。そして、従動コロ362a,362bが所定の離間位置に達したことをシフト離間検知センサ365Sが検知すると(S815のY)、シフト離間モータ365Mを停止させる。
【0024】
次に、離間モータ325Mを駆動し(S816)、搬送部320Aの、ゴムローラ321a,321bと接触している従動コロ322a,322bをゴムローラ321a,321bから離間する方向に移動させる。そして、従動コロ322a,322bが所定の離間位置に達したことをシフト離間検知センサ365Sが検知すると(S817のY)、シフト離間モータ365Mを停止させる。これにより、旋回搬送部340AはシートSの搬送が可能な状態となり、シフト搬送部360はシートSの受け入れが可能な状態となる。また、搬送部320Aは、旋回搬送部340AによるシートSの旋回を妨げない状態となる。
【0025】
次に、旋回搬送部340Aのシート旋回外側に位置する上ローラ341を旋回搬送モータ341Mにより、内側に位置する上ローラ342よりも速く回転させ、上ローラ342との間にシート搬送速度差を発生させる(S818)。これにより、搬送部320Aにより図10の(a)に示すように旋回搬送部340Aに搬送されたシートは旋回搬送される。このとき、シートSのサイズによっては、図10の(a)に示すように、一部が旋回搬送部340Bに達する場合があるが、この場合、旋回搬送部340Bの上ローラ341も回転しているので、旋回搬送が妨げられることはない。なお、旋回搬送が妨げられないように、旋回搬送部340Bの上ローラ341を離間状態としておくようにしても良い。
【0026】
この後、図10の(b)に示すように、シートSの搬送方向がシフト搬送部360の搬送方向と一致すると、シートSの旋回搬送が終了し(S819のY)、この後、シートSの先端をシフト搬送検知センサ379が検知するのを待つ(S820)。次に、シフト搬送検知センサ379がシートの先端を検知すると(S820のY)、シフト離間モータ365Mを駆動する(S821)。これにより、シフト搬送部360の、ゴムローラ361a,361bから離間する位置にある従動コロ362a,362bをゴムローラ361a,361bに接触する方向に移動する。そして、従動コロ362a,362bがゴムローラ361a,361bに接触する位置に達したことをシフト離間検知センサ365Sが検知すると(S822のY)、シフト離間モータ365Mを停止させる。
【0027】
次に、旋回離間モータ346Mを駆動し(S823)、旋回搬送部340Aの、ゴムローラ341a,342aに接触する位置にあった従動コロ343a,343bをゴムローラ341a,342aから離間する方向に移動する。そして、従動コロ343a,343bが所定の離間位置に達したことを旋回離間検知センサ346Sが検知すると(S824のY)、旋回離間モータ346Mを停止させる。次に、シフト搬送部360のシフト移動モータ370を駆動する(S825)。この後、従動コロ362a,362bとゴムローラ361a,361bとにより挟持したシートSを、シートSの中心を下流の装置の搬送中心位置に合わせるように、図11に示すシート搬送方向と直交する幅方向であるY方向に移動させる。すなわち、上ローラ361(361a,381b)をシートと共に他方の通過口側である第2通過口側に移動させる。次に、このシフト位置への移動が完了すると(S826のY)、シフト搬送モータ361Mを駆動し(S827)、上ローラ361を正回させてシートSを第3通過口Cを通過させてシート排出方向下流側の装置へ搬送する。そして、このようにシートSを下流の装置に合わせるように搬送することにより、いかなる装置が下流に接続された場合に対してもシートを精度良く、排紙搬送することができる。
【0028】
ところで、これまでの説明においては、第1通過口Aに搬送されたシートを第3通過口Cから排出する場合について説明したが、同様の制御により、第2通過口Bに搬送されたシートを第3通過口Cから排出するようにすることもできる。さらに、本実施の形態においては、第1通過口Aに搬送されたシートを第2通過口Bから排出するようにすることもできる。この場合は、図11に示すようにシートSを第2通過口側にシフトさせ、シフトしたシートが図12の(a)に示す他方の旋回搬送部340Bに臨む位置に達した後、シフト搬送モータ361Mを逆転させる。これにより、上ローラ361が逆転し、シートSを旋回搬送部340Bに向けて搬送する。次に、旋回搬送部340Bを逆転させ、旋回搬送部340Bに搬送されたシートSを第2通過口Bに設けられた搬送部320Bに向けて旋回搬送することにより、この後、シートSは搬送部320Bにより、第2通過口Bから排出される。また、本実施の形態のように構成することにより、第3通過口Cに搬送されたシートを第1通過口A又は第2通過口Bから排出するようにすることもできる。
【0029】
このように、本実施の形態においては、第1通過口Aに搬送されたシートを第3通過口Cから排出すると共に、第1通過口Aに搬送されたシートを第2通過口Bから排出することができる。また、第3通過口Cに搬送されたシートを第1通過口A又は第2通過口Bから排出するようにすることもできる。そして、このように第1〜第3通過口A〜Cのいずれかの通過口から搬送されたシートを、他の2つの通過口のいずれからも排出させることができるようにすることにより、中間シート搬送装置及び画像形成装置の設置性及び操作性を向上させることができる。
【0030】
なお、本実施の形態においては、搬送部320A,320B及び旋回搬送部340A,340Bはそれぞれ、対称的に配置している。しかし、図13に示すように、搬送部320及び旋回搬送部340を一体構成とし、搬送筐体301の第1通過口側端辺部と第2通過口側端辺部の交点から第3通過口側端辺に延びた線上で不図示のモータ等によって、反転させながら使用する構成でも良い。すなわち、搬送部320A,320B及び旋回搬送部340A,340Bを、第1通過口Aと第3通過口Cと間に設けた第1搬送経路PS1と、第2通過口Bと第3通過口Cと間に設けた第2搬送経路PS2の一方に選択的に移動可能に設けても良い。このように構成した場合は、搬送部320及び旋回搬送部340を複数設ける必要がなく、中間シート搬送装置の構成部品を低減させることが可能となる。
【0031】
また、例えば、高精度搬送を要求されるような画像形成装置であった場合、下流の装置へシートを搬送させる際、旋回搬送部340によりシートを旋回搬送した後、シートの端面をセンサで検知してシートの斜行を検知するようにしても良い。そして、このようにシートの斜行を検知した後、斜行検知量に応じて旋回搬送部340の内外の搬送速度差を利用して、斜行取りを実施してからシフト搬送部360によってシフトするようにすれば、シートの高精度搬送が可能になる。また、高生産性が要求される場合は、旋回搬送部340による旋回搬送中にシフト搬送部360のローラニップを挟持状態とし、シート先端をニップ部で突き当ててループを作成してからシートを搬送するようにしてもシートの斜行を短時間で補正することができる。
【0032】
ところで、これまでの説明においては、1つの中間シート搬送装置300を用いてシートの搬送方向を変更する構成について説明したが、本発明は、複数の中間シート搬送装置300を連結させてシートの搬送方向を変更するようにしても良い。
【0033】
次に、このような複数の中間シート搬送装置300を連結させてシートの搬送方向を変更するようにした本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。図14は、2つの中間シート搬送装置300を連結させた画像形成装置を示している。ここで、図14に示すように、2つの中間シート搬送装置300を連結させた場合、単独で中間シート搬送装置300を配置した状態ではシート旋回角度は45°であるが、二連で配置させると、シート旋回角度を90°に設定することができる。また、図15の(a)は、3つの中間シート搬送装置300を連結させた画像形成装置を示している。ここで、図15の(a)に示すように、3つの中間シート搬送装置300を連結させた場合、シート旋回角度を135°に設定することができる。また、図15の(b)は、4つの中間シート搬送装置300を連結させた画像形成装置を示しており、4つの中間シート搬送装置300を連結配置させると、シート旋回角度を180°に設定することができる。
【0034】
このように、複数の中間シート搬送装置300を連結し、中間シート搬送装置300の連結状態及び連結数に応じてシートの向きを可変とすることにより、設置ニーズに合わせた画像形成装置の配置形態を作成することが可能である。この結果、ユーザ毎の自由性を付与することが可能となり、画像形成装置の配置のバリエーションに多様化をもたらすことができると共に、画像形成装置の設置性、操作性が向上する。さらに、画像形成装置本体とシート処理装置を並列的に配置することが可能なため、異なる画像形成装置間でのシート処理装置の共有利用化による、コストダウンや、複数のシート処理装置の群集配置による省スペース化が可能となる。
【0035】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置について説明する。図16は、本実施の形態に係る画像形成装置を示しており、本実施の形態に係る画像形成装置は、2つの中間シート搬送装置300を連結させ、その周囲に、2種類の画像形成装置と2種類のシート処理装置を配置している。なお、本実施の形態においては、図16の(a)及び(b)に示すように、2つの中間シート搬送装置300A,300Bを、第3通過口Cを一致させた状態で連結させており、このように連結することにより、4つの通過口が形成される。そして、本実施の形態においては、第1中間シート搬送装置300Aの第1通過口Aに、白黒系画像形成装置本体120と給紙装置220を、第2通過口Bにカラー系画像形成装置本体130と給紙装置230を接続させている。また、第2中間シート搬送装置300Bの第1通過口Aに中綴じ製本機430を、第2通過口Bにフィニッシャ400を接続させている。
【0036】
このような画像形成装置の場合、白黒系画像形成装置本体120及びカラー系画像形成装置本体130から排出されたシートを、第1及び第2中間シート搬送装置300A,300Bにより、フィニッシャ400と中綴じ製本機430に搬送することができる。例えば、図17の(a)は白黒系画像形成装置本体120から中綴じ製本機430にシートを搬送させる時のシートの流れを表すものである。この場合、まず第1中間シート搬送装置300Aの旋回搬送部340Aでシートを旋回搬送し、シフト搬送部360によりシートを挟持する。この後、第1及び第2中間シート搬送装置300A,300Bのシフト搬送部360を、第2中間シート搬送装置300Bの旋回搬送部340Aがシートを挟持搬送可能な位置までY方向にシフトさせる。次に、第1及び第2中間シート搬送装置300A,300Bのシフト搬送部360によりシートSを搬送し、この後、第2中間シート搬送装置300Bの旋回搬送部340Aと搬送部320Aによって、シートSを中綴じ製本機430に搬送する。
【0037】
図17の(b)は、白黒系画像形成装置本体120からフィニッシャ400にシートを搬送させる時のシートの流れを表すものである。この場合、まず第1中間シート搬送装置300Aの旋回搬送部340Aでシートを旋回搬送し、シフト搬送部360にシートを挟持する。この後、第2中間シート搬送装置のシフト搬送部360、旋回搬送部340B及び搬送部320Bによって、シートSをフィニッシャ400に搬送する。また、カラー系画像形成装置本体130から排出されたシートは白黒系画像形成装置本体120から排出されたシートの流れに対して、対称的にシートが動作することによって、同様にフィニッシャ400と中綴じ製本機430に搬送することができる。
【0038】
また、図18は、本実施の形態の他の構成に係る画像形成装置の構成を示す図であり、この画像形成装置においては、2つの中間シート搬送装置300を連結させ、その周囲に、1種類の画像形成装置と3種類のシート処理装置を配置している。なお、本実施の形態においては、図18の(a)に示すように、2つの中間シート搬送装置300A,300Bを、第3通過口Cを一致させた状態で連結させており、このように連結することにより、4つの通過口が形成される。そして、本実施の形態においては、第1中間シート搬送装置300Aの第1通過口Aに、画像形成装置本体140と給紙装置240を、第2通過口Bに大容量シートスタッカ装置460を接続させている。また、第2中間シート搬送装置300Bの第1通過口Aに中綴じ製本機430を、第2通過口Bにフィニッシャ400を接続させている。そして、このような構成の画像形成装置において、画像形成装置本体140から排出されたシートを、フィニッシャ400、中綴じ製本機430、大容量シートスタッカ装置460に搬送することができる。即ち、画像形成装置本体140から、4つの通過口のうちの第1中間シート搬送装置300Aの第1通過口Aに排出されたシートを、残りの3つの通過口から排出することができる。
【0039】
例えば、図18の(b)は、画像形成装置本体140から排出されたシートが大容量シートスタッカ装置460に搬送されるときのシートの流れを示す図である。この場合、まず第1中間シート搬送装置300Aの旋回搬送部340Aでシートを旋回搬送し、シフト搬送部360にシートを挟持する。この後、第1中間シート搬送装置300Aのシフト搬送部360を、第1中間シート搬送装置300Aの旋回搬送部340Bがシートを挟持搬送可能な位置までY方向にシフトさせる。次に、第1中間シート搬送装置300Aのシフト搬送部360を逆転させてシートSを旋回搬送部340Bに搬送し、この後、旋回搬送部340Bと搬送部320Bによって、シートSを大容量シートスタッカ装置460に搬送する。
【0040】
このように、2つの中間シート搬送装置300A,300Bを、第3通過口Cを一致させて連結することにより、連結された2つの中間シート搬送装置300A,300Bの第1通過口A及び第2通過口Bの、4つの通過口を得られる。そして、この4つの通過口A,Bのうちのいずれかの通過口から搬送されたシートを、他の3つの通過口のいずれか一方の通過口から排出することにより、画像形成装置の設置性及び操作性を向上させることができる。なお、このようにシートを搬送することにより、図19に示すように、1つの中間シート搬送装置300の周囲に、画像形成装置本体140と2種類の処理装置、例えばフィニッシャ400と中綴じ製本機430を配置することができる。また、この場合、図19に示すように、中間シート搬送装置300の直下に排紙トレイ500を設けた配置形態も可能となる。
【符号の説明】
【0041】
100…画像形成装置本体、100A…画像形成装置、120…白黒系画像形成装置本体、130…カラー系画像形成装置本体、300,300A,300B…中間シート搬送装置、301…搬送筐体、320A,320B…搬送部、321…上ローラ、340A,340B…旋回搬送部、360…シフト搬送部、360A…シフト駆動部、361…上ローラ、400…フィニッシャ、430…中綴じ製本機、636…中間シート搬送装置制御部、A…第1通過口、B…第2通過口、C…第3通過口、PS1…第1搬送経路、PS2…第2搬送経路、S…シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートが通過する第1通過口、第2通過口及び第3通過口が形成された装置本体と、
装置本体内部に設けられ、前記第1通過口及び前記第2通過口のうちの一方の通過口から搬送されてきたシートを旋回させて前記第1通過口及び前記第2通過口のうちの他方の通過口、あるいは前記第3通過口に向けて搬送する旋回シート搬送部と、
前記第1通過口及び前記第2通過口に対応してそれぞれ設けられ、前記第1通過口及び前記第2通過口に搬送されてきたシートを前記旋回シート搬送部に搬送する場合には正転し、前記旋回シート搬送部により搬送されたシートを前記第1通過口及び前記第2通過口から排出する場合には逆転する正逆転可能な第1シート搬送部材及び前記第2シート搬送部材と、
前記第3通過口にシート排出方向と直交する幅方向に移動可能に設けられ、前記旋回シート搬送部により搬送されたシートを前記第3通過口から排出する場合には正転し、前記旋回シート搬送部により搬送されたシートを前記第1通過口及び前記第2通過口の他方の通過口から排出する場合は逆転する正逆転可能な第3シート搬送部材と、
前記第3シート搬送部材を前記幅方向に移動可能な移動部と、を備えたことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
前記第1通過口及び前記第2通過口のうちの一方の通過口から搬送され、前記第1通過口及び前記第2通過口のうちの他方の通過口から排出する際には、前記第3シート搬送部材を逆転させてシートを前記旋回シート搬送部に向けて搬送すると共に、前記移動部により前記第3シート搬送部材をシートと共に前記幅方向の他方の通過口側に移動させることを特徴とする請求項1記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記移動部により、前記第3シート搬送部材によって前記第3通過口から排出されるシートの幅方向の位置を前記第3通過口に接続された装置に応じた位置に変更することを特徴とする請求項1記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記第1通過口と前記第3通過口と間に設けた第1搬送経路と、
前記第2通過口と前記第3通過口と間に設けた第2搬送経路と、を備え、
前記第1搬送経路及び前記第2搬送経路にそれぞれ前記旋回シート搬送部を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
前記第1搬送経路及び前記第2搬送経路の一方から前記旋回シート搬送部により搬送されてきたシートを、前記第1搬送経路及び前記第2搬送経路の他方に設けられた前記旋回シート搬送部に向かわせる際には、前記移動部により前記第3シート搬送部材をシートと共に前記幅方向の他方の通過口側に移動させることを特徴とする請求項4記載のシート搬送装置。
【請求項6】
前記第1搬送経路及び前記第2搬送経路のうちの一方から前記旋回シート搬送部により搬送されてきたシートを、前記第1搬送経路及び前記第2搬送経路のうちの他方を通過させて前記第3通過口から排出する際には、前記移動部により前記第3シート搬送部材をシートと共に前記幅方向に移動させることを特徴とする請求項4記載のシート搬送装置。
【請求項7】
前記第1通過口と前記第3通過口と間に設けた第1搬送経路と、
前記第2通過口と前記第3通過口と間に設けた第2搬送経路と、を備え、
前記旋回シート搬送部を、前記第1搬送経路及び前記第2搬送経路の一方に選択的に移動可能に設けることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項8】
シートに画像を形成して排出する画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体のシート排出方向下流側に位置し、前記画像形成装置本体から排出されたシートの向きを変えて搬送する請求項1ないし7のいずれか1項に記載のシート搬送装置を1つ又は複数、備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
前記複数のシート搬送装置を連結することによりシートの向きを可変にすることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
2つの前記シート搬送装置を、互いの第3通過口を一致させて連結し、連結された2つの前記シート搬送装置のうちの一方の前記シート搬送装置の前記第1通過口及び前記第2通過口と、連結された他方の前記シート搬送装置の前記第1通過口及び前記第2通過口のうちのいずれかの通過口から搬送されたシートを、他の3つの通過口のいずれか一方の通過口から排出することを特徴とする請求項8又は9記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−121760(P2011−121760A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−282527(P2009−282527)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】