説明

スイッチシート及びスイッチ装置

【課題】従来のスイッチ装置では、構成部品の点数が多く、組立作業が煩雑であって製造効率が悪く、組み立てられた装置の精度にバラツキが生じ易く、動作が不安定になり易いという問題があった。
【解決手段】遮光性を有するシリコンゴムによって形成されると共に複数の嵌合穴27が設けられたシート部材23と、透光性を有するプラスチックによって形成され且つ嵌合穴27に嵌合される複数のキートップ部材24と、接着ゴムと、を備えている。接着ゴムは、透光性を有し且つキートップ部材と嵌合穴との間に介在され、その接着ゴムのインサート成形によりシート部材23と複数のキートップ部材24を一体成形した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビジョン、パーソナルコンピュータ、ステレオ装置、電子辞書その他の電子機器、或いは、これら電子機器のリモートコントロール等に使用されるスイッチ装置、及び、そのスイッチ装置に用いられるスイッチシートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の、この種のスイッチ装置としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、暗所でも使用することができるカーステレオ、電卓等の入力装置として使用される照光式押釦スイッチ装置に関するものが記載されている。この特許文献1に記載された照光式押釦スイッチ装置は、アッパー・シート部材と、ローワー・シート部材と、導光板と、クリック板と、回路基板と、光源とから構成されている。アッパー・シート部材は、片面もしくは両面に少なくとも一層の着色層を有する透視性弾性シート部と、その透視性弾性シート部の上面に突出状に設けられるショアD硬度40度以上の透視性樹脂キートップ部とからなる。ローワー・シート部材は、アッパー・シート部材の下方に配される透光性弾性シート部と、その透光性弾性シート部の下面に突出状に設けられる透光性クリック板押圧子とからなる、ことを特徴としている。
【0003】
この特許文献1に記載された照光式押釦スイッチ装置によれば、文字照光式のものでありながら、キートップ部には硬質指触感を有しており、スムーズに入力操作ができる利点がある。また、文字、記号等を形成する透光性着色層はキートップ部に覆われているため、摩耗することがない(特許文献1の段落[0025])等の効果が期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−50831号公報
【0005】
しかしながら、上述した従来のスイッチ装置においては、複数の構成部品を別個独立に形成し、その複数の構成物品を所定の順番で重ね合わせて組み立て、製造時にアセンブリングして一体的に構成している。即ち、固定接点が実装された回路基板に、可動接点が固定されたクリック板を重ね合わせ、可動接点の近傍に光源を配置すると共に、これら光源等が収納される穴を有する導光板をクリック板に重ね合わせる。この導光板に、クリック板押圧子を有する透視性弾性シートからなるローワー・シート部材を重ね合わせ、このローワー・シート部材の上にアッパー・シート部材が重ね合わされている。アッパー・シート部材は、透光性弾性着色層の一面に遮光性弾性着色層が重ね合わされ、その上に透視性弾性シートが重ね合わされ、その上に透視性樹脂キートップ部が取り付けられていて、透光性弾性着色層の他面がローワー・シート部材に接触されている。
【0006】
このように、従来のスイッチ装置は、複数の構成部品を重ね合わせた積層構造となっており、このスイッチ装置が使用される電子機器の製造時に、これらを組み立てて一体的に構成するようになっている。そのため、スイッチ装置の製造に際して、多くの組立工程が必要とされており、組立作業が煩雑であって製造効率が悪いばかりでなく、組み立てられた装置の精度にバラツキが生じ易く、動作が不安定になり易いという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、従来のスイッチ装置では、構成部品の点数が多く、組立作業が煩雑であって製造効率が悪く、組み立てられた装置の精度にバラツキが生じ易く、動作が不安定になり易いという点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のスイッチシートは、遮光性を有するゴム状弾性体によって形成されると共に複数の嵌合穴が設けられたシート部材と、透光性を有するプラスチックによって形成され且つ嵌合穴に嵌合される複数のキートップ部材と、接着ゴムと、を備えている。接着ゴムは、透光性を有し且つキートップ部材と嵌合穴との間に介在され、この接着ゴムのインサート成形によりシート部材と複数のキートップ部材を一体成形した。
【0009】
また、本発明のスイッチ装置は、押圧操作によりオン・オフされるスイッチ本体と、このスイッチ本体の近傍に配置され且つ光を放出する光源と、シート部材と、複数のキートップ部材と、接着ゴムと、を備えている。シート部材は、遮光性を有するゴム状弾性体によって形成されると共に複数の嵌合穴が設けられ、複数のキートップ部材は、透光性を有するプラスチックによって形成され且つ嵌合穴に嵌合される。接着ゴムは、透光性を有し且つキートップ部材と嵌合穴との間に介在され、この接着ゴムのインサート成形によりシート部材と複数のキートップ部材を一体成形した。
【発明の効果】
【0010】
本発明のスイッチシートによれば、接着剤をインサート成形することにより複数のキートップ部材をシート部材と一体成形した。そのため、構成部品の点数を少なくして構造を簡素化することができ、製造効率を高め、組立時における作業性を向上できると共に、組立後の位置精度のバラツキを少なくすることができる。
【0011】
また、本発明のスイッチ装置によれば、構成部品の点数を少なくして構造を簡素化することができ、組立時の作業性を向上できると共に、組立後の位置精度のバラツキを少なくし、安定性よくオン・オフ動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のスイッチ装置を使用した電子機器の実施の形態の一例を示す外観斜視図である。
【図2】図1の要部を断面して拡大して示す説明図である。
【図3】本発明のスイッチ装置の実施の形態の一例を示す説明図である。
【図4】本発明のスイッチシートの実施の形態の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
シート部材と接着ゴムのインサート成形により複数のキートップ部材をシート部材と一体成形したことにより、部品点数の削減を図り、構造を簡素化させて、組立時の作業性を向上させ、位置精度のバラツキが少ないスイッチシートを、簡単な構成によって実現した。
【実施例】
【0014】
図1は、本発明のスイッチ装置が使用されている電子機器の実施の形態の一例を示すもので、テレビカメラを遠隔操作するリモートコントロール装置である。このリモートコントロール装置1は、一般的には、テレビカメラの操作卓に取り付けられており、その状態でテレビカメラの遠隔操作に使用されている。
【0015】
リモートコントロール装置1は、長方形の容器からなる筐体2と、この筐体2内に収納された図示しない制御装置と、この制御装置を動作させる操作情報を入力させる多数のスイッチ装置等を備えている。筐体2は、上面に開口した容器体4と、この容器体4の上面開口部を閉じる蓋体5と、蓋体5の上面に取り付けられた操作表示板6とを有している。容器体4の開口部には、蓋体5側に突出する位置合わせ用のガイド7が設けられている。このガイド7により、蓋体5が容器体4に対して位置合わせされて、被された蓋体5に位置ずれが生じないようにしている。
【0016】
蓋体5は、下面に開口された下開口凹部8と、上面に設けられた比較的底の浅い上開口凹部9とを有している。下開口凹部8内には基板11が収納され、図示しないブラケットを介して基板11が蓋体5に固定されている。蓋体5の上開口凹部9には操作表示板6が装着され、接着剤等の固着手段によって一体的に固定されている。
【0017】
基板11は、蓋体5の下開口凹部8の略全体を覆うことができる大きさを有する板状の部材からなり、その一面(若しくは両面)には所定の形状に形成された回路パターンが設けられている。この基板11を用いて蓋体5に、多数の押圧式スイッチ装置12と、複数のダイヤル式スイッチ装置13と、複数の情報表示部14とが設けられている。情報表示部14は、例えば、液晶ディスプレイによって構成されており、その表示面が蓋体5の上面5aと操作表示板6とを貫通して、筐体2の上面に露出されている。
【0018】
複数のダイヤル式スイッチ装置13は、容器体4や基板11に固定されたスイッチ部本体と、このスイッチ部本体の回転軸に固定されたダイヤル部とをそれぞれ有している。各スイッチ部本体の回転軸が、蓋体5の上面5aと操作表示板6とをそれぞれ貫通しており、その回転軸の筐体2の上面から上方へ突出した部分に、それぞれのダイヤル部が固定されている。
【0019】
多数の押圧式スイッチ装置12は、図2及び図3に示すような構成を有している。即ち、押圧式スイッチ装置12は、押圧スイッチ21と、光源22と、シート部材23と、キートップ部材24と、接着ゴム31等によって構成されている。押圧スイッチ21は、一般的なオン・オフスイッチであり、入力部を1度押圧操作すると回路が開かれ(又は閉じられ)、2度目の押圧操作によって回路が閉じられ(又は開かれ)、3度目以降ではその回路の開閉動作が繰り返されるものである。このような押圧スイッチ21の多数個が、基板11の一面の所定位置にそれぞれ実装されている。そして、各押圧スイッチ21の両側部には、照明用の光を放射する光源の一具体例を示す発光ダイオード(LED)が実装されている。
【0020】
基板11の押圧スイッチ21が実装された面にシート部材23が重ね合わされている。シート部材23の所定位置には、押圧スイッチ21と光源22を収納することができる凹部26がそれぞれ設けられている。それぞれの凹部26の中央には、その表裏面間を貫通する嵌合穴27がそれぞれ設けられている。シート部材23の各嵌合穴27の周縁には、凹部26と反対側に突出するボス部28が設けられている。これにより、各ボス部28の外側に、凹部26の無い部分よりも肉厚を薄くして可撓性を持たせた薄肉部29が設けられている。
【0021】
シート部材23のボス部28は、キートップ部材24の外形に見合う形状を有しており、その高さは、蓋体5の上開口部9の面と略同一となる高さに設定されている。キートップ部材24は、ボス部28の上端から上方へ突出する入力部24aと、この入力部24aの接触面と反対側に突出する固定部24bとを有している。キートップ部材24の固定部24bは、ボス部28の穴に嵌合される。この穴内に充填される接着ゴム31により、キートップ部材24がボス部28に一体的に固定されている。
【0022】
シート部材23は、光を透過しない遮光性を有するゴム状弾性体によって形成されている。このようなシート部材23の材質としては、例えば、シリコンゴムをベースにして、これに光を透過しない性質を有する着色剤や顔料等を混入させて形成することができる。しかしながら、シート部材23の材質としては、遮光性を有するゴム状弾性体であればよく、シリコンゴムに限定されるものではない。また、接着ゴム31の材質としては、例えば、光を透過する透過性を有する透明なシリコンゴムが好適である。しかしながら、接着ゴム31の材質は、これに限定されるものではない。
【0023】
キートップ部材24は、透光性を有するプラスチックによって形成されている。このキートップ部材24の材質としては、例えば、透光性を有するPC(ポリカーボネート)やABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)が好適である。しかしながら、透光性を有するプラスチックであれば、これに限定されるものでないことは勿論である。
【0024】
シート部材23に複数のキートップ部材24を接着ゴム31で固着することにより、本発明に係るスイッチシート40が構成されている。シート部材23と接着ゴム31は、インサート成形によって形成することが好ましいが、これに限定されるものでないことは勿論である。このスイッチシート40と複数の押圧スイッチ21と複数の光源22とによって、本発明に係る押圧式スイッチ装置12が構成されている。
【0025】
図4は、図1に示すリモートコントロール装置1に使用されているスイッチシート40の要部を示す説明図である。シート部材23は、その外周縁を囲う枠部23aが一面側に突出するように形成されており、この枠部23aの内側に、所定数の押圧式スイッチ装置12と同数のボス部28(28A,28B)が、所定位置に所定の形状で形成されている。第1のボス部28Aの形状は長方形とされていて、これには長方形のキートップ部材24Aが固着されている。また、第2のボス部28Bの形状は将棋の駒のような形状とされていて、これには同じく将棋の駒のような形状をなすキートップ部材24Bが固着されている。
【0026】
このシート部材23のボス部28と反対側に、当該ボス部28と略相似形状をなす凹部26が設けられている。即ち、シート部材23のボス部28Aの反対側には長方形をなす凹部26が形成され、ボス部28Bの反対側には将棋の駒のような形状をなす凹部26が形成されている。シート部材23に設けた長方形の貫通穴33は、表示部の液晶ディスプレイに対応させて設けたものである。また、シート部材23に設けた円形の貫通穴34は、ダイヤル式スイッチ装置13の操作ダイヤルに対応させて設けたものである。
【0027】
このような構成を有するスイッチシート40は、例えば、次のようにして製造することができる。スイッチシート40は、所定の金型を有する射出成形機を用いてインサート成形することにより、容易且つ迅速に作製することができる。この場合、キートップ部材24は、予め別個独立に製造しておくようにする。
【0028】
まず、金型の所定位置に必要な数のキートップ部材をセットしておき、その状態で、シート部材23を射出成形する。続いて、接着ゴム31を射出し、この接着ゴム31をボス部28の穴に充填させる。これにより、ボス部28と固定部24bとの間に入り込む接着ゴムによってキートップ部材24がシート部材23に固着される。また、接着ゴム31の、ボス部28の穴を塞ぐ部分が、基板11に実装される押圧スイッチ21の入力部に対向される。この接着ゴム31の対向面部31aが、スイッチ操作時に、押圧スイッチ21の入力部を押圧する。
【0029】
このようにして製造することができるスイッチシート40を、所定位置に所定数の押圧スイッチ21及び光源22が面実装されている基板11の所定位置に重ね合わせ、その接合面を接着剤で接着することにより、所定数の押圧式スイッチ装置12が構成される。従って、基板11の所定位置に所定数の押圧スイッチ21及び光源22を実装した後、その基板11にスイッチシート40を重ね合わせて固定するだけで、所定数の押圧式スイッチ装置12を有する電子機器を、簡単且つ迅速に製造することができる。
【0030】
その後、所定の押圧式スイッチ装置12やダイヤル式スイッチ装置13等が搭載された基板11を蓋体5に組み立て、その蓋体5を容器体4に組み立てることにより、リモートコントロール装置一の組立作業が完了する。この際、押圧式スイッチ装置12のボス部28が蓋体5の穴5bに挿通され、キートップ部材24の上部が操作表示板6の穴6aを貫通して上方に突出される。
【0031】
この押圧式スイッチ装置12の動作は、例えば、次のようなものである。キートップ部材24の上端部を押圧すると、シート部材23のボス部28は接着ゴム31によってキートップ部材24の固定部24bに固着されているため、そのボス部28はキートップ部材24と一体に移動する。これに対して、シート部材23のボス部28の外側は、ボス部28と反対側に凹部26を設けることによって薄肉部29として形成されている。この薄肉部29は、シート部材23の他の部分よりも薄肉とすることによって可撓性が付与されており、最も撓み変形を生じ易い部分となっている。そのため、キートップ部材24に加えられる押圧力によって薄肉部29に弾性変形が生じ、薄肉部29が撓んでキートップ部材24が容易に押し込まれる。
【0032】
キートップ部材24が所定量押し込まれると、接着ゴム31の対向面部31aが押圧スイッチ21の入力部に当接し、その入力部を押圧する。これにより、押圧スイッチ21がオフ状態からオン状態(又はオン状態からオフ状態)に切り換えられ、例えば、オフからオンに切り換えられると、所定の制御信号が出力され、所望の動作が実行される。このとき、接着ゴム31の材質として、弾性を有する比較的柔らかいシリコンゴムを用いることにより、入力部に当接する際の衝突力を小さくして、柔軟に接触させることができる。そのため、押圧スイッチ21を押すことによる異音の発生を防止することができ、押圧スイッチ21の故障を回避して寿命の長期化を図ることができる。
【0033】
また、押圧スイッチ21の入力動作により、押圧スイッチ21の両側に配置されている光源22から照明用の光が放射される。図3に示すように、光源22から放射された光のうち、凹部26の壁面に向かう破線で示す光H1は、シート部材23が遮光性を有するシリコンゴムによって形成されているため、その光H1がシート部材23を透過することはない。従って、光源22から放射された光H1が凹部26の壁面を透過して、シート部材23の外側に漏れ出すことはない。
【0034】
これに対して、光源22から放射された光のうち、接着ゴム31に向かう実線で示す光H2は、接着ゴム31が透光性を有するシリコンゴムによって形成されていると共に、キートップ部材24が透光性を有するプラスチックによって形成されている。そのため、光H2の透過するキートップ部材24だけが発光し、キートップ部材24以外の部分から光が漏れ出すことがない。従って、キートップ部材24の発光状態を見ることにより、該当する押圧式スイッチ装置12のオン・オフ動作を確実に知ることができる。
【0035】
また、シート部材23の凹部26側の面を基板11に密着させることにより、凹部26内を密封することができる。これにより、シート部材23と基板11との密着面から水が凹部26内に入り込むのを防ぐことができ、押圧スイッチ21や光源22に水が付着することによる漏電等の発生を防止することができる。
【0036】
本発明によれば、1つのシート部材23に、大きさや色違いのプラスチックキートップを所望の位置に複数配置し、それらを一度に固着して、1枚のスイッチシート40として構成することができる。そのため、従来のスイッチ装置に較べて、組立作業を簡単なものとすることができ、製造コストを抑えることができる。また、オン・オフ操作が行われるキートップにはプラスチックを採用しているため、スイッチを押したときの感触をよくすることができる。更に、キートップ部材24と押圧スイッチ21の間に透光性の接着ゴム31を介在させる構成としたため、光源22の光量を失うことなく、異音の発生も防止することができ、スイッチを押したときの感触をよくすることができる。
【0037】
また、スイッチシート40のベースとなるシート部材23に遮光性のゴム(例えば「黒色のシリコンゴム」)を採用し、凹部26内に押圧スイッチ21と光源22を収容して、キートップ部材24を除く部分の全体を遮光部材で覆うように構成した。そのため、該当するスイッチ装置の部分からの光漏れを最小限に抑え、キートップ部材24の発光を明確に認識することができる。また、シート部材23や接着ゴム31の硬度を調節することにより、スイッチ装置3の押圧力を自在に設定することができる。
【0038】
更に、本発明のスイッチシートは、前述したように汎用の製造技術によって作製することができる。また、押圧スイッチ21と光源22は基板11の一面に面実装されているため、基板11の反対面を効率よく使用することができる。更に、押圧式スイッチ装置12の機械機能をスイッチシートに持たせ、基板11に実装される電気機能(押圧スイッチ21と光源22)と分ける構成とした。そのため、電気部品の実装時のバラツキによる影響を少なくすることができ、押圧式スイッチ装置12を確実に動作させることができる。
【0039】
以上説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形実施が可能である。前述の実施例では、スイッチシート及びスイッチ装置をリモートコントロール装置に適用した例について説明したが、例えば、パソコンのキーボード、電子辞書や電卓の入力部等のように、キーボードによる入力部を有する各種の電子機器に適用できるものである。また、押圧スイッチ21の近傍に2つの光源22を配置した例について説明したが、光源22は1個であってもよく、また、3個以上配置する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1…リモートコントロール装置(電子機器)、 2…筐体、 4…容器体、 5…蓋体、 6…操作表示板、 11…基板、 12…押圧式スイッチ装置、 21…押圧スイッチ、 22…光源、 23…シート部材、 24,24A,24B…キートップ部材、 24a…入力部、 24b…固定部、 26…凹部、 27…嵌合穴、 28,28A,28B…ボス部、 29…薄肉部、 31…接着ゴム、 40…スイッチシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遮光性を有するゴム状弾性体によって形成されると共に複数の嵌合穴が設けられたシート部材と、
透光性を有するプラスチックによって形成され且つ前記嵌合穴に嵌合される複数のキートップ部材と、
透光性を有し且つ前記キートップ部材と前記嵌合穴との間に介在される接着ゴムと、を備え、
前記接着ゴムのインサート成形により前記シート部材と複数の前記キートップ部材を一体成形した
スイッチシート。
【請求項2】
前記シート部材の前記複数の嵌合穴の周縁に、他の部分よりも肉厚を薄くして可撓性を持たせた薄肉部を設けた
請求項1記載のスイッチシート。
【請求項3】
前記シート部材の前記複数の嵌合穴の周縁にボス部をそれぞれ設けると共に、複数の前記ボス部のそれぞれ外側に、他の部分よりも肉厚を薄くして可撓性を持たせた薄肉部を設けた
請求項1記載のスイッチシート。
【請求項4】
前記シート部材は、光を遮る着色料が含有されたシリコンゴムによって形成した
請求項1記載のスイッチシート。
【請求項5】
押圧操作によりオン・オフされるスイッチ本体と、
前記スイッチ本体の近傍に配置され且つ光を放出する光源と、
遮光性を有するゴム状弾性体によって形成されると共に複数の嵌合穴が設けられたシート部材と、
透光性を有するプラスチックによって形成され且つ前記嵌合穴に嵌合される複数のキートップ部材と、
透光性を有し且つ前記キートップ部材と前記嵌合穴との間に介在される接着ゴムと、を備え、
前記接着ゴムのインサート成形により前記シート部材と複数の前記キートップ部材を一体成形した
スイッチ装置。
【請求項6】
前記シート部材に、前記スイッチ本体と前記光源とが収納される凹部を設け、
前記凹部を設けることによって前記シート部材の薄肉とされた部分に前記嵌合穴を設けた
請求項5記載のスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−204400(P2011−204400A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−68880(P2010−68880)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】