説明

ステアリング角度測定装置及びそのセット方法

【課題】セット時間の短縮化を図ることができるステアリング角度測定装置及びそのセット方法を提供する。
【解決手段】測定器本体2に第1、第2アーム14,15を設け、第1アーム14は測定器本体2に移動可能とし、第1アーム14をその先端側が測定器本体2から遠ざかる方向に弾性力を発揮するばね23を設けた。第1、第2アーム14,15の先端側にはステアリングホイール50の円弧状空隙7に沿って回動して測定器本体2を案内するローラを設け、バッテリ箱24を含む測定器本体2の重心を、第1、第2アーム14,15の軸心17より下方に設定した。仮に、第1、第2アーム14,15の軸心17が水平でなく、測定器本体2が傾斜して配置された場合でも、測定器本体2にかかる重力の影響を受けて、測定器本体2が円弧状空隙壁部8に沿って回動して、所定の位置に保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステアリングホイールにセットされてステアリングホイールの設定角度を検出するステアリング角度測定装置及びそのセット方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のステアリング角度測定装置の一例として特許文献1に示される装置がある。
特許文献1に示される装置は、図5(A)に示すように、角度センサ101を有しステリングホイール50に取り付けられて角度センサ101によりステリングホイール50の回転角度(以下、ステアリング角度という。)を測定しその角度信号を発信する測定器本体102を備え、測定器本体102は、左右2つのアーム103,104を備え、この右左アーム103,104は、それぞれ、その一端にハンドルステー部105に係止可能な可動ピン106,107を有し、その他端が測定器本体102に回転可能に支持されている。そして、アーム103,104の他端には、互いに噛み合う歯車108,109が設けられており、これにより、アーム103,104は、同期して回転するようになっている。
【0003】
アーム103,104を引っ張るために、一端がアーム103,104に固定され他端が測定器本体102に固定された引張ばね111が設けられている。また、測定器本体102には、ステリングホイール50に係止可能な固定ピン112が固定されている。
このステアリング角度測定装置では、オペレータの操作により、固定ピン112をステアリングホイール1に係止し、その後、オペレータがアーム103,104を同期回転させて可動ピン106をハンドルステー部105に係止し、2つの可動ピン106,107及び1つの固定ピン112によって、測定器本体102がステリングホイール50に取り付けられる。
【特許文献1】実公平6−723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ステアリング角度測定装置は、角度センサが正しいステアリング角度を把握できるように、ステアリングホイールと角度センサの相対角度が一定に保たれなくてはならない〔換言すれば、角度センサがステアリングホイールに対して所定の位置(例えば水平となる位置)に取付けられなければならない〕。
しかしながら、前記従来技術では、オペレータが測定器本体102を持ってステアリングホイール1に組付けるため、図5(B)、(C)に示すような傾斜角度を持った状態でステアリングホイール50に固定されることがある。
そして、ステアリング角度測定に際しては、角度センサ101が正しいステアリング角度を把握できるように、所定の位置〔図5(A)の状態〕になるように再度位置を調整することが強いられ、セット時間ひいてはステアリングホイール設定時間の増加を招くという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、セット時間の短縮化を図ることができるステアリング角度測定装置及びそのセット方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(発明の形態)
本願の発明は、ステアリングホイールにセットされる測定器本体と、該測定器本体に保持されて前記ステアリングホイールの回転角度を検出する角度センサと、を備えたステアリング角度測定装置において、前記測定器本体を間にして互いに反対方向に延びるように前記測定器本体に設けられ、少なくとも一方が前記測定器本体に移動可能に支持された第1、第2アームと、該第1、第2アームの夫々の先端部に備えられて該第1、第2アームを介して前記測定器本体を前記ステアリングホイールに形成された左右対称の円弧状空隙に沿って案内するローラと、前記一方のアームに前記測定器本体から離れる方向の力を作用させる弾性部材と、を備え、前記測定器本体の重心は、前記第1、第2アームで形成される軸線より下方に設定されたことを特徴とする。
【0007】
本発明は、第1、第2アームに備えた各ローラについて、ステアリングホイールの円弧状空隙壁部の任意の箇所に位置合わせして円弧状空隙壁部に当接させた状態で、アームに対する前記弾性部材押付け力の付与を解消することにより、測定器本体は、その自重により、回動し、ローラが円弧状空隙の左右側端部に達してスポーク部に係止された状態で保持されるので、測定器本体のセットを迅速に行なえる。
【0008】
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
本発明は、次の(1)〜(4)項の態様で構成される。(1)、(3)項の態様が夫々請求項1、2に相当している。
【0009】
(1) ステアリングホイールにセットされる測定器本体と、該測定器本体に保持されて前記ステアリングホイールの回転角度を検出する角度センサと、を備えたステアリング角度測定装置において、前記測定器本体を間にして互いに反対方向に延びるように前記測定器本体に設けられ、少なくとも一方が前記測定器本体に移動可能に支持された第1、第2アームと、該第1、第2アームの夫々の先端部に備えられて該第1、第2アームを介して前記測定器本体を前記ステアリングホイールに形成された左右対称の円弧状空隙に沿って案内するローラと、前記一方のアームに前記測定器本体から離れる方向の力を作用させる弾性部材と、を備え、前記測定器本体の重心は、前記第1、第2アームで形成される軸線より下方に設定されたことを特徴とするステアリング角度測定装置。
【0010】
(2) ステアリングホイールにセットされる測定器本体と、該測定器本体に保持されて前記ステアリングホイールの回転角度を検出する角度センサと、を備えたステアリング角度測定装置において、前記測定器本体を間にして互いに反対方向に延びるように前記測定器本体に設けられ、前記測定器本体に移動可能に支持された第1、第2アームと、該第1、第2アームの夫々の先端部に備えられて該第1、第2アームを介して前記測定器本体を前記ステアリングホイールに形成された左右対称の円弧状空隙に沿って案内するローラと、各アームに前記測定器本体から離れる方向の力を作用させるように設けられた弾性部材と、を備え、前記円弧状空隙の左右側端部は、ステアリングホイールが備える略リング状のリムと、該リムから内方に延設されるスポーク部により、高さレベルが同等になるように設定され、前記測定器本体の重心は、前記第1、第2アームで形成される軸線より下方に設定されたことを特徴とするステアリング角度測定装置。
【0011】
(3) (1)項に記載のステアリング角度測定装置を前記ステアリングホイールにセットするセット方法であって、前記第1、第2アームの各先端部を保持し、前記第1、第2アームに前記弾性部材の弾性力に抗した力に相当する弾性部材押付け力を付与して前記第1、第2アームの各先端部間の距離を短くさせる縮み工程と、前記第1、第2アームに前記弾性部材押付け力を付与した状態で前記第1、第2アームの各ローラについて、前記ステアリングホイールにおける前記円弧状空隙を形成した円弧状空隙壁部の任意の箇所に位置合わせし前記弾性部材押付け力を小さくして前記円弧状空隙壁部に当接させるローラ当接工程と、該ローラ当接工程に続いて行なわれ、前記第1、第2アームに対する前記弾性部材押付け力の付与を解消する押付け力解消工程と、を備えたことを特徴とするステアリング角度測定装置のセット方法。
【0012】
(4) (2)項に記載のステアリング角度測定装置を前記ステアリングホイールにセットするセット方法であって、前記第1、第2アームの各先端部を保持し、前記第1、第2アームに前記弾性部材の弾性力に抗した力に相当する弾性部材押付け力を付与して前記第1、第2アームの各先端部間の距離を短くさせる縮み工程と、前記第1、第2アームに前記弾性部材押付け力を付与した状態で前記第1、第2アームの各ローラについて、前記ステアリングホイールにおける前記円弧状空隙を形成した円弧状空隙壁部の任意の箇所に位置合わせし前記弾性部材押付け力を小さくして前記円弧状空隙壁部に当接させるローラ当接工程と、該ローラ当接工程に続いて行なわれ、前記第1、第2アームに対する前記弾性部材押付け力の付与を解消する押付け力解消工程と、を備えたことを特徴とするステアリング角度測定装置のセット方法。
【0013】
(1)、(3)項に記載の発明によれば、第1、第2アームに備えた各ローラについて、ステアリングホイールの円弧状空隙壁部の任意の箇所に位置合わせして円弧状空隙壁部に当接させた状態で、前記少なくとも一方のアームに対する前記弾性部材押付け力の付与を解消することにより、測定器本体は、その自重により、回動し、ローラが円弧状空隙の左右側端部に達してスポーク部に係止された状態で保持されるので、測定器本体のセットを迅速に行なえる。
(2)、(4)項に記載の発明によれば、第1、第2アームに備えた各ローラについて、ステアリングホイールの円弧状空隙壁部の任意の箇所に位置合わせして円弧状空隙壁部に当接させた状態で、前記第1、第2アームに対する前記弾性部材押付け力の付与を解消することにより、測定器本体は、その自重により、回動し、ローラが円弧状空隙の左右側端部に達してスポーク部に係止された状態で保持されるので、測定器本体のセットを迅速に行なえる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1、2記載の発明によれば、第1、第2アームに備えた各ローラについて、ステアリングホイールの円弧状空隙壁部の任意の箇所に位置合わせして円弧状空隙壁部に当接させた状態で、少なくとも一方のアームに対する前記弾性部材押付け力の付与を解消することにより、測定器本体は、その自重により、回動し、重力及びローラにかかる摩擦力のバランスが取れた所定の位置で停止してステアリングホイールに保持されるので、測定器本体のセットを迅速に行なえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施の形態に係るステアリング角度測定装置を図1ないし図4に基づいて説明する。
図1ないし図3において、ステアリング角度測定装置1は、ステアリングホイール50にセットされる矩形箱状の測定器本体2と、該測定器本体2に保持されて前記ステアリングホイール50の設定角度を検出する角度センサ3と、を備えている。
ステアリングホイール50は、図1及び図4に示すように、略リング状のリム4と、該リム4から内側に向けて延びる3本のスポーク部5と、スポーク部5の先端側に設けられたクラクションを有するホーンパッド6と、から大略構成されている。3本のスポーク部5のうち、図1右側、左側のスポーク部5,5を、第1、第2スポーク部5a,5bといい、図1下側のスポーク部5を、第3スポーク部5cという。
【0016】
ステアリングホイール50には、リム4、第1、第2スポーク部5a,5b及びホーンパッド6に囲まれることにより、図1で上に凸となる左右対称の円弧状空隙7が形成されている。
リム4における円弧状空隙7を形成する部分を円弧状空隙壁部8という。円弧状空隙壁部8は、リム4の中心からの距離が同等に設定されている。円弧状空隙7における円弧状空隙壁部8と第1、第2スポーク部5a,5bの基端部の夫々とにより形成される部分を、便宜上、円弧状空隙第1、第2端部側部分7a,7bといい、円弧状空隙第1、第2端部側部分7a,7bは同等高さレベルに設定されている。
本実施形態では、円弧状空隙第1、第2端部側部分7a,7bの軸心17が水平になるようにステアリングホイール50が設定された状態が測定器本体2の取付けの基準位置(以下、測定器本体取付け基準位置という。)とされている。
【0017】
ステアリング角度測定装置1の測定器本体2は、その一面(図1の紙面手前側の面。以下、正面という。)に、角度センサ3の検出値、後述するバッテリ10の充填残量、及び角度センサ3の検出値の通信を行なう通信手段の通信レベル状態の表示を行なう表示部11が設けられている。測定器本体2の正面には、さらに、バッテリ10の充填残量を示すためのLEDからなるライト12及び前記通信手段の通信・非通信状態を示すためのLEDからなるライト13が配置されている。
【0018】
測定器本体2には、この測定器本体2を間にして互いに反対方向に延びるように2本のアーム(図1右側、左側のアームを第1、第2アーム14,15という。)が設けられている。第1アーム14は、測定器本体2の図1右側の面部に設けたリニアベアリング16を通して測定器本体2に対して図1左右方向に移動可能に支持されている。第2アーム15は、測定器本体2の図1左側の面部に設けたアーム固定部材によりその基端部が固定されている。第1、第2アーム14,15の軸心(第1、第2アーム14,15で形成される軸線)17は、図1で左右方向に延びている。
【0019】
第1、第2アーム14,15の先端側には夫々、ローラ支持部材(以下、右側、左側ローラ支持部材18a,18b)が取付けられている。右側、左側ローラ支持部材18a,18bには、第1、第2アーム14,15に直交する取っ手19が取付けられている。右側ローラ支持部材18aには、軸心が夫々直交するように配置された2組のローラが回動可能に配置されている。2組のローラは、軸心が取っ手19の軸心と同等となる1個のローラ(右側第1ローラ20aという。)と、第1アーム14ひいては取っ手19の軸心と直交し、図1上下方向に所定距離を開けて配置された2個のローラ(右側第2ローラ21a)と、からなっている。右側第1ローラ20a及び右側第2ローラ21aは、右側第2ローラ21aが円弧状空隙壁部8に接した状態でリム4を挟み付け、リム4を挟み付けた状態で円弧状空隙7に沿って第1アーム14ひいては測定器本体2を案内するようになっている。
左側ローラ支持部材18bには、右側ローラ支持部材18aと同様に、左側第1ローラ20b及び左側第2ローラ21bが設けられており、左側第1ローラ20b及び左側第2ローラ21bは、左側第2ローラ21bがリム4を挟み付け、リム4を挟み付けた状態で円弧状空隙7に沿って第2アーム15ひいては測定器本体2を案内するようになっている。
【0020】
測定器本体2内には、第1アーム14をその先端側が測定器本体2から遠ざかる方向に弾性力を発揮するばね23が配置されている。第1アーム14の取っ手19の軸心から第2アーム15の取っ手19の軸心までの寸法は、平常時には、ばね23の弾性力で最大寸法(MAX)になっており、また、ばね23がその弾性力に抗して押付けられることにより、最小寸法(MIN)に縮まるようになっている。
【0021】
測定器本体2は、その下側(図1下側)に、バッテリ10を収納したバッテリ箱24を備えている。バッテリ箱24の正面(図1紙面手前側)には、蓋25がヒンジ26を介して回動可能に取付けられている。バッテリ箱24の正面には、さらに、蓋25を閉じた状態に維持させるロック用ねじ27が取付けられている。
測定器本体2は、バッテリ10を収納したバッテリ箱24を備えていることにより、その重心が、第1、第2アーム14,15の軸心17より下方に設定されている。
【0022】
上述したように構成されたステアリング角度測定装置1では、まず、第1、第2アーム14,15の取っ手19を保持し、第1、第2アーム14,15にばね23の弾性力に抗した力に相当する弾性部材押付け力を付与して第1、第2アーム14,15の各先端部間の距離を短くさせる(縮み工程)。次に、第1、第2アーム14,15に前記弾性部材押付け力を付与した状態で第1、第2アーム14,15の各ローラ(20a,21a、20b、21b)について、ステアリングホイール50における円弧状空隙7を形成した円弧状空隙壁部8の任意の箇所に配置し前記弾性部材押付け力を小さくして、例えば図4(A)に示すように、円弧状空隙壁部8に当接させる(ローラ当接工程)。
次に、第1、第2アーム14,15の取っ手19,19から手を離し、第1、第2アーム14,15に対する前記弾性部材押付け力の付与を解消する(押付け力解消工程)。
【0023】
押付け力解消工程を実行することにより、ローラ当接工程で仮に、図4(A)に示すように、第1、第2アーム14,15の軸心17が水平でなく、測定器本体2が傾斜して配置された場合でも、測定器本体2にかかる重力の影響を受けて、右側第1ローラ20a及び左側第1ローラ20bのうちレベルの低いほうのローラを支点とするようにして、測定器本体2が各ローラ(20a,21a、20b、21b)を介して円弧状空隙壁部8に沿って回動する。そして、測定器本体2の回動が進んで、図4(B)に示すように、右側第1ローラ20a及び左側第1ローラ20bが夫々、円弧状空隙第1、第2端部側部分7a,7bに収まると、右側第1ローラ20a及び左側第1ローラ20bが第1、第2スポーク部5a,5bに係止され、測定器本体2は、この位置(前記測定器本体取付け基準位置)に保持され、角度センサ3によるステリング角度測定を実施できる状態になる。
【0024】
上述したように、ローラ当接工程を実施して、第1、第2アーム14,15の各ローラ(20a,21a、20b、21b)について、円弧状空隙壁部8の任意の箇所に位置合わせして円弧状空隙壁部8に当接させた状態で、第1、第2アーム14,15の取っ手19から手を離す(押付け力解消工程)ことにより、測定器本体2は、その自重により、回動して右側第1ローラ20a及び左側第1ローラ20bが夫々、円弧状空隙第1、第2端部側部分7a,7bに収まった状態で回動が停止されるので、測定器本体2のセットを迅速に行なえる。
このため、上記従来技術で生じた測定器本体の適正な位置への配置調整などに伴う多大な時間的ロスを回避することができ、これに続いて行なわれる角度センサ3によるステリング角度測定を迅速に開始できることになる。
【0025】
上記実施形態では、第1アーム14を測定器本体2に移動可能に設け、第1アーム14をその先端側が測定器本体2から遠ざかる方向に弾性力を発揮するばね23を設けた場合を例にしたが、本発明はこれに限られない。例えば、第2アーム15についても測定器本体2に移動可能に設け、第2アーム15をその先端側が測定器本体2から遠ざかる方向に弾性力を発揮するばねを設けるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1実施の形態に係るステアリング角度測定装置を模式的に示す正面図である。
【図2】図1のステアリング角度測定装置を模式的に示す下面図である。
【図3】図1のステアリング角度測定装置を模式的に示す斜視図である。
【図4】図1のステアリング角度測定装置1の作用を説明するための図であり、(A)は測定器本体をステアリングホイールに傾斜して配置した状態を示す正面図、(B)は、測定器本体が所定の位置にセットされた状態を模式的に示す正面図である。
【図5】従来のステアリング角度測定装置1の一例を示し、(A)は、測定器本体が所定の位置にセットされた状態を模式的に示す図、(B)は、測定器本体が傾斜角度をもってセットされた状態を模式的に示す図、(C)は、測定器本体が(B)の場合と反対方向に傾斜角度をもってセットされた状態を模式的に示す図である。
【符号の説明】
【0027】
1…ステアリング角度測定装置、2…測定器本体、7…円弧状空隙、8…円弧状空隙壁部、14,15…第1、第2アーム、17…軸心(第1、第2アームで形成される軸線)、20a…右側第1ローラ、21a…右側第2ローラ、20b…左側第1ローラ、21b…左側第2ローラ、50…ステアリングホイール。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステアリングホイールにセットされる測定器本体と、該測定器本体に保持されて前記ステアリングホイールの回転角度を検出する角度センサと、を備えたステアリング角度測定装置において、
前記測定器本体を間にして互いに反対方向に延びるように前記測定器本体に設けられ、少なくとも一方が前記測定器本体に移動可能に支持された第1、第2アームと、
該第1、第2アームの夫々の先端部に備えられて該第1、第2アームを介して前記測定器本体を前記ステアリングホイールに形成された左右対称の円弧状空隙に沿って案内するローラと、
前記一方のアームに前記測定器本体から離れる方向の力を作用させる弾性部材と、
を備え、
前記円弧状空隙の左右側端部は、ステアリングホイールが備える略リング状のリムと、該リムから内方に延設されるスポーク部により、高さレベルが同等になるように設定され、
前記測定器本体の重心は、前記第1、第2アームで形成される軸線より下方に設定されたことを特徴とするステアリング角度測定装置。
【請求項2】
請求項1記載のステアリング角度測定装置を前記ステアリングホイールにセットするセット方法であって、
前記第1、第2アームの各先端部を保持し、前記第1、第2アームに前記弾性部材の弾性力に抗した力に相当する弾性部材押付け力を付与して前記第1、第2アームの各先端部間の距離を短くさせる縮み工程と、
前記第1、第2アームに前記弾性部材押付け力を付与した状態で前記第1、第2アームの各ローラについて、前記ステアリングホイールにおける前記円弧状空隙を形成した円弧状空隙壁部の任意の箇所に位置合わせし前記弾性部材押付け力を小さくして前記円弧状空隙壁部に当接させるローラ当接工程と、
該ローラ当接工程に続いて行なわれ、前記少なくとも一方のアームに対する前記弾性部材押付け力の付与を解消する押付け力解消工程と、
を備えたことを特徴とするステアリング角度測定装置のセット方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−204325(P2009−204325A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−44253(P2008−44253)
【出願日】平成20年2月26日(2008.2.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】