説明

スパッタ堆積装置およびスパッタ堆積方法

【課題】スパッタリングされた材料内の軽い成分は、スパッタリングされた材料内の重い成分よりも高濃度に堆積される傾向がある。このことから、スパッタリングされた材料が均質に堆積されるスパッタ堆積装置および方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1つのスパッタターゲット2、第1のプラズマ3、基板ホルダー4、および追加プラズマ5を備えたスパッタ堆積装置を提案する。追加プラズマ5は、ECWRプラズマであることが好ましい。別の形態によれば、追加プラズマ5と上記基板ホルダー4との間に、アノード6が備えられている。さらに別の形態によれば、基板ホルダー4は、厚さを変化させた誘電体層を有している。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔本発明の背景〕
本発明は、スパッタ堆積装置およびスパッタ堆積方法に関する。本発明は、特に、例えば相変化ランダムアクセスメモリ(「PCRAM」)、導電性ブリッジングランダムアクセスメモリ(「CBRAM」)等の、例えば抵抗性スイッチングのメモリデバイスといったメモリデバイスを形成するために用いる、スパッタ堆積装置およびスパッタ堆積方法に関する。本発明はさらに、スパッタ堆積装置と共に用いるための基板ホルダーに関する。
【0002】
従来のメモリデバイス、特に従来の半導体メモリデバイスでは、いわゆる機能メモリデバイス(例えばPLAおよびPAL等)と、いわゆるテーブルメモリデバイス(例えば、具体的にはPROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ等のROM(リードオンリメモリ)デバイス)と、RAM(ランダムアクセスメモリ)デバイス(具体的には、例えばDRAMおよびSRAM)とが区別されている。
【0003】
RAMデバイスは、所定のアドレス下にデータを記憶させ、そしてこのアドレス下からデータを読み出すためのメモリである。SRAM(スタティックランダムアクセスメモリ)の場合では、個々のメモリセルは、例えば少数(例えば6つ)のトランジスタからなる。また、いわゆるDRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)の場合は、一般的に一つのトランジスタと、それに対応して制御される容量素子とからなる。
【0004】
さらに最近では、いわゆる「抵抗」または「抵抗性スイッチング」のメモリデバイスもまた知られている。これらは例えば、いわゆる相変化ランダムアクセスメモリ(「PCRAM」)、導電性ブリッジングランダムアクセスメモリ(「CBRAM」)等である。
【0005】
「抵抗」または「抵抗性スイッチング」のメモリデバイスでは、例えば2つの適切な電極間に配置された「活性化」または「スイッチング活性化」の材料が、適切なスイッチング処理によって、高い導電状態または低い導電状態にされる(例えば、より導電性の高い状態は、記憶された論理「1」に対応し、より導電性の低い状態は、記憶された論理「0」に対応する、あるいはこの逆である)。
【0006】
相変化ランダムアクセスメモリ(PCRAM)では、例えば、「スイッチング活性化」材料として、適切なカルコゲナイドまたはカルコゲナイド複合材料(例えば、Ge−Sb−Te(「GST」)またはAg−In−Sb−Te複合材料等)を用いることができる。このカルコゲナイド複合材料は、適切なスイッチング処理によって、アモルファス状態(つまり、比較的小さい導電性)または結晶状態(つまり、比較的大きい導電状態)に置かれるように適合される(例えば、比較的大きい導電状態は、記憶された論理「1」に対応し、比較的小さい導電状態は、記憶された論理「0」に対応する、あるいはこの逆である)。相変化メモリセルは、例えば、非特許文献1から非特許文献7などによって知られている。
【0007】
上述した導電性ブリッジングランダムアクセスメモリ(CBRAM)では、データの記憶は、「スイッチング活性化」材料内において金属を豊富に含有した多くの各固形部分の統計的なブリッジングに基づいたスイッチング機構によって行われる。「スイッチング活性化」材料と接触している2つの各電極に、書き込みパルス(正パルス)を印加すると、上記各固形部分は、互いに次第に接触するまで濃度が増加し、上記「スイッチング活性化」材料内に導電性ブリッジが形成される。
【0008】
これによって、各CBRAMメモリセルが高い(大きい)導電状態になる。この処理は、各電極に負パルスを印加することによって逆転され、CBRAMメモリセルが低い(小さい)導電状態に切り替えられる。このようなメモリ素子は、例えば、非特許文献8から非特許文献10などに開示されている。
【0009】
上述したPCRAMと同様に、CBRAMメモリセルにおいても、「スイッチング活性化」材料として、適切なカルコゲナイドまたはカルコゲナイド化合物(例えば、GeSe、GeS、AgSe、CuS等)を用いることができる。
【0010】
さらに、上記電極として、例えばCu、Ag、Au、Zn等を用いることができる(あるいは、各第1の電極として、例えばCu、Ag、Au、Zn等を、そして各第2の電極として、例えばW、Ti、Ta、TiN等を用いることができる)。
【0011】
メモリデバイスを形成する(例えば上記スイッチング活性化材料および電極等を堆積する)ためには、いわゆるスパッタ堆積方法が用いられる。
【0012】
スパッタリングは、固体の「ターゲット材料」内の原子が、例えば高エネルギー化イオンによるターゲット材料への衝撃によって、ガス相内に放出されてくる物理的プロセスである。放出された原子は、各基板上に堆積される。スパッタリングに用いられるイオンは、例えば、各スパッタリング装置内において生成されたプラズマによって供給される。
【0013】
しかし、スパッタリングされた材料は、スパッタリング装置の側壁面上においても堆積される。スパッタリングされた材料内の軽い成分は、スパッタリングされた材料内の重い成分よりも高濃度にて堆積される。従って、最終的に基板上に堆積された材料は、特に基板の外側周辺端部領域内において、所望の成分を含んでいないという傾向がある。
【0014】
このことから、スパッタリングされた材料が均質に堆積されるスパッタ堆積装置および方法が望まれている。これらの理由およびこれら以外の理由により、本発明が必要とされる。
【非特許文献1】G. Wicker, "Nonvolatile, High Density, High Performance Phase Change Memory," SPIE Conference on Electronics and Structures for MEMS, Vol. 3891, Queensland, 2, 1999
【非特許文献2】Y. N. Hwang et al.,"Completely CMOS Compatible Phase Change Nonvolatile RAM Using NMOS Cell Transistors," IEEE Proceedings of the Nonvolatile Semiconductor Memory Workshop, Monterey, 91, 2003
【非特許文献3】S. Lai et al.,"OUM-a 180nm nonvolatile memory cell element technology for stand alone and embedded applications," IEDM 2001
【非特許文献4】Y. Ha et al.,"An edge contact type cell for phase change RAM featuring very low power consumption," VLSI 2003
【非特許文献5】H. Horii et al.,"A novel cell technology using N-doped GeSbTe films for phase change RAM," VLSI 2003
【非特許文献6】Y. Hwang et al.,"Full integration and reliability evaluation of phase change RAM based on 0.24μm-CMOS technologies," VLSI 2003
【非特許文献7】S. Ahn et al.,"Highly Manufacturable High Density Phase Change Memory of 64Mb and beyond," IEDM 2004
【非特許文献8】Y. Hirose, H. Hirose, J. Appl. Phys. 47, 2767 (1975)
【非特許文献9】T. Kawaguchi et al.,"Optical, electrical and structural properties of amorphous Ag-Ge-S and Ag-Ge-Se films and comparison of photoinduced and thermally induced phenomena of both systems," J. Appl. Phys. 79 (12), 9096, 1996
【非特許文献10】M. Kawasaki et al.,"Ionic conductivity of Agx (GeSe3)1-x (0<x<0.571) glasses," Solid State Ionics 123, 259, 1999
【0015】
〔本発明の概要〕
本発明の一形態によると、少なくとも1つのスパッタターゲットと、第1のプラズマと、基板ホルダーと、追加プラズマとを含むスパッタ堆積装置が提供される。上記追加プラズマは、ECWRプラズマであることが好ましい。本発明の別の形態によると、上記追加プラズマと上記基板ホルダーとの間にアノードが備えられている。さらに別の形態によると、上記基板ホルダーは、厚さが様々に異なるように変化させた誘電体層を有している。
【0016】
〔図面の簡単な説明〕
本発明をよりよく理解するために、図面が添付されている。これらの図面は本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。これらの図面は、本発明の実施形態を示し、説明と共に本発明の原理を説明するものである。本発明の別の実施形態、および本発明の意図する利点は、以下の詳細な説明を参照することによって、よりよく且つ容易に理解されるであろう。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態によるスパッタ堆積装置の概略断面図である。図2は、図1に示されているスパッタ堆積装置内において生成されるECWRプラズマであって、上記装置内に備えられた基板上に各層が堆積されている状態を概略的に示した断面図である。
【0018】
図3aは、図1に示されているスパッタ堆積装置のアノードリングおよび各永久磁石の概略断面図である。図3bは、図1に示されているスパッタ堆積装置のアノードリングおよび各永久磁石の長手方向の要部平面図である。図3cは、図1に示されているスパッタ堆積装置のアノードリングおよび各永久磁石のより詳細な長手方向の要部平面図である。
【0019】
図4は、図1に示されているスパッタ堆積装置内において生成されたECWRプラズマおよび補助プラズマを示す概略正面図である。図5は、図1に示されているスパッタ堆積装置内において用いられた基板ホルダーおよびECWRプラズマを示す、より詳細な概略断面図である。図6は、図1に示されているスパッタ堆積装置の基板ホルダーを用いて達成されるバイアス電圧分布について、上記基板ホルダーの概略断面図に対応させて示すグラフである。
【0020】
〔本発明の詳細な説明〕
以下の詳細な説明では添付図面を参照する。これらの添付図面は、本明細書の一部を構成するものであり、また本発明を実施し得る具体的な実施形態を例証するために示されている。これに関し、説明する(これら)図面の方向を参照して、「上」「下」「前」「後」等の方向を示す用語が使用されている。本発明の実施形態の構成要素は、多くの様々な方向に配置することができる。従って方向を表す上記用語は、例証するために用いられているものであって、限定するものではない。なお、本発明の範囲を逸脱することなく、別の実施形態を用いること、および構造的または論理的な変化を加えることができることについて理解されたい。従って以下の詳細な説明は、限定的な意味として捉えられるものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲によって規定される。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態によるスパッタ堆積装置1の概略断面図である。スパッタ堆積装置1は、あらゆる種類の薄膜形成のための堆積方法に対して用いることができる。スパッタ堆積装置1は、特に、例えばROM、PROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、RAM(例えばDRAM、SRAM)等の半導体デバイスおよび/またはメモリデバイス、特に、例えば相変化ランダムアクセスメモリ(「PCRAM」)、導電性ブリッジングランダムアクセスメモリ(「CBRAM」)等の「抵抗」または「抵抗性スイッチング」のメモリデバイスの薄膜形成に有用である。
【0022】
堆積装置1は、特に、「抵抗」または「抵抗性スイッチング」のメモリデバイスの各「スイッチング活性化」材料(例えば、Ge−Sb−Te(「GST」)またはAg−In−Sb−Te複合材料(またはGeSe、GeS、GeS2、AgSe、CuS等)の各カルコゲナイドまたはカルコゲナイド複合材料)を製造するために用いることができる。
【0023】
上記製造の他に、または上記製造に加えて、堆積装置1は、例えば「抵抗」または「抵抗性スイッチング」のメモリデバイスの各(第1および/または第2の)電極(例えば、各Cu−、Ag−、Au−、またはZn−電極等、または例えば、W−、Ti−、Ta−、TiN−電極等)の形成に用いることができ、および/または、各ドーピングプロセス(例えば窒素ドーピング等)を実施するために用いることができる。
【0024】
例えば図2に示されているように、スパッタ堆積装置1は、例えば、まず各「抵抗」または「抵抗性スイッチング」のメモリデバイスの第1の電極として用いられる各W−層14a、および/またはメモリデバイスの「スイッチング活性化」材料として用いられる各GeSeマトリックス層14b、および/または、その後、メモリデバイスの第2の電極として用いられる各Ag‐ドーピング層14cを形成するために用いることができる。
【0025】
本実施形態では、堆積装置1は、例えば、励起周波数が例えば13.56MHz(あるいは、例えば27.12MHz等)であるrf(高周波交流)、dc(直流)の同時スパッタ堆積装置などのrf、dcマグネトロン同時スパッタ堆積装置として形成されていると有利である。
【0026】
図1に示されているように、スパッタ堆積装置1では、(ここでは、例えば、装置1の最上部に備えられた各同時スパッタターゲット内に備えられた)固体の「ターゲット材料」2の各原子/各分子が、例えば高エネルギーイオンによる材料2への衝撃によってガス相内に放出される。
【0027】
そして、上記各原子/各分子は、基板/ウェハ(ここでは、スパッタ堆積装置1の底部に設置された、略直方体形状(板状)の基板ホルダー4上に備えられた基板/ウェハ)上に堆積される。スパッタリングに用いる上記イオンは、例えば、スパッタ堆積装置1内のプラズマ発生部において生成されたプラズマ3によって供給される。
【0028】
本実施形態では、本発明のスパッタ堆積装置1は、「ターゲット材料」2および対応するスパッタカソードが基板ホルダー4の上側に配置された「トップダウン」型として形成されている。
【0029】
図1に見られるように、板状のターゲット材料2/スパッタターゲットが装着された平面A(ターゲット材料2の表面方向)と、基板4が装着された平面B(基板4の表面方向に沿った)との間の角度αは、例えば15°〜35°の範囲内であり、好ましくは、20°〜30°の範囲内であり、さらに好ましくは約25°である。
【0030】
ターゲット材料2/スパッタターゲットと基板ホルダー4との間の距離は、例えば、15cm〜30cm、より好ましくは、20cm〜25cmである。
【0031】
さらに、プラズマ3とターゲット材料2/スパッタターゲットとの間の距離(すなわち、スパッタ堆積装置1の壁7内に形成されたプラズマ3用の各ガス注入口と、ターゲット材料2/スパッタターゲットとの間の距離)は、ターゲット材料2/スパッタターゲットと基板ホルダー4との間の距離と比較して小さく、例えば3cm〜15cm、より好ましくは、5cm〜10cmである。
【0032】
スパッタ堆積装置1の壁7の形状は、基本的には円筒形状をしている。この円筒の内直径は、約45cm〜70cm、より好ましくは、55cm〜60cmである。
【0033】
基板として、比較的大型のウェハ(例えば、直径が例えば15cmまたは25cmより大きく、例えば、20cm〜60cm、より好ましくは30cm〜50cmのウェハ)を用いてよい。
【0034】
以下にさらに詳しく説明するように、スパッタ堆積装置1内には、(好ましくは誘導結合された)追加プラズマ5が1つ(あるいは追加プラズマが複数)発生させるための追加プラズマ発生部が備えられている。
【0035】
追加プラズマ5と基板ホルダー4との間の距離(より正確には、例えばスパッタ堆積装置1の壁7内に形成された、追加プラズマ5用の追加の各ガス注入口と、基板ホルダー4との間の距離)は比較的小さく、例えば2cm〜15cm、より好ましくは3cm〜10cm、さらに好ましくは5cm〜8cmである。つまり、追加プラズマ5は、ターゲット材料2/スパッタターゲットと基板ホルダー4との間に形成され、ターゲット材料2/スパッタターゲットから基板ホルダー4に向かうスパッタ原子の経路上に形成されている。
【0036】
スパッタ堆積装置1の壁7内の上記追加の各ガス注入口(および/または、以下に詳述するスパッタ堆積装置1の壁7内の任意の追加のガス注入口8)は、スパッタ堆積装置1の壁7の内周に、その周方向に沿って、それぞれリング形状に形成される。
【0037】
図1から分かるように、上記追加のガス注入口/追加プラズマ5の形成領域の長手方向である主軸上の平面D(および、リング形状の追加のガス注入口8の長手方向に沿った平面Cも)と、基板/ウェハが備えられている平面B(上記基板の表面方向に沿った)との間の角度βは、15°〜35°の範囲内、好ましくは20°〜30°の範囲内、さらに好ましくは約25°である。
【0038】
角度βは、スパッタターゲットが備えられている平面Aと基板ホルダー4が備えられている平面Bとの間の角度αと、実質的に同一であることが好ましい。
【0039】
上記追加プラズマ5は、いわゆる「ECWR」プラズマ(電子サイクロトロン波共鳴プラズマ、Electron Cyclotron Wave Resonance Plasma)であることが好ましい。ECWRプラズマについては、例えば、H. Neuert, Z. Naturforschung 3a, 1948, page 310, O. Sager, Z. Angew. Phys. 31, 1971, page 282, またはH. Oechsner, Z. Phys. 238, 1970, page 433に記載されている。
【0040】
以下にさらに詳しく説明するように、スパッタ堆積装置1の壁7上の(任意の位置での)追加のガス注入口8は、追加プラズマ5と基板ホルダー4との間に配置された、それぞれの追加のアノードリング6と結合されていてよい。
【0041】
ECWRの追加プラズマ5は、例えば、約1−8×10-3mbar(例えば3−6×10-3mbar)などの「標準的」または比較的低い圧力か、あるいは約8×10-3−1×10-1mbar(好ましくは1−10×10-2mbar)などの比較的高い圧力等の(好ましくは様々に調節可能な)圧力にさらされる。
【0042】
ECWRの上記追加プラズマ5は、例えばAgドーパントの例えばGeSe/GeSマトリックスへの結合、および/またはN2のGSTマトリックスへの結合を、好ましくは以下の各手段を用いて補助する機能を有している:
(a)イオンビーム、および/または
(b)電子/熱加熱、および/または
(c)(例えばUV照射による)光解離。
【0043】
スパッタ堆積装置1は、上記方法(a)、(b)、または(c)のいずれか、あるいはこれら方法の組み合わせが選択できるように適合されていることが好ましい。例えば、スパッタ堆積装置1は、例えば、方法(a)、または方法(b)、または方法(c)、または方法(b)と(c)との組み合わせ(または方法(a)と(b)との組み合わせ、または(a)と(c)との組み合わせ、または方法(a)と(b)と(c)との組み合わせ)が選択できるように適合されていることが好ましい。方法(b)と(c)との組み合わせ、または(a)と(b)との組み合わせ、または(a)と(c)との組み合わせ、または(a)と(b)と(c)との組み合わせを用いた場合もまた、それぞれの方法が用いられる程度が、様々に適合されていることが好ましい。
【0044】
図2に示されているように、ECWRの追加プラズマ5を介して、各スパッタ材料(例えばAgおよび/またはN2等、その他)が、(例えば上記ECWRプラズマイオンおよび/または電子および/または光子によって、)さらに励起または解離される。これにより、例えば、それぞれの基板材料上にスパッタ材料(例えばGeSe、GeS等)が、より高濃度に、および/または、より均質に堆積される。
【0045】
様々に調節可能な正電圧の入力の選択が好ましい上記アノードリング6を用いることによって、例えば、好ましくはECWRの追加プラズマ5からのプラズマ電子が、アノードリング6に向かって駆動される。これにより、スパッタ堆積装置1の壁7付近の領域(すなわち基板の周辺領域)内における低いプラズマ放射強度が補償される(それゆえ、例えば、基板に対し電子を均質に照射することができる)。
【0046】
さらに、アノードリング6が基板ホルダー4に比較的近接して(例えば、基板ホルダー4から例えば6cm未満、好ましくは5cm〜3cm未満に)配置されている場合は、それぞれに選択した正電圧をアノードリング6に印加することによって、追加プラズマ5からの電子の総量を様々に変化させて基板に照射することができる(例えば、アノードリング6に比較的高い正電圧を印加した場合は、例えばほぼ0まで減らすことができる)。
【0047】
従って、上記の場合は、例えば基板(例えばGeSe、GeS等)へのAgのドーピングなど、材料のドーピングは、主としてプラズマ光子に基づいて達成される。
【0048】
以下にさらに詳しく説明するように、アノードリング6に結合された上記(任意の)追加のガス注入口8を用いることによって、さらに追加のプラズマ(補助プラズマ)13が選択的に生成される(ここでもまた、スパッタ堆積装置1は、例えば上記方法(a)、(b)、または(c)のいずれか、あるいはこれら方法の組み合わせが、(用いられる各方法が様々に調節可能となる程度に)選択されるように適合されている)。
【0049】
上記補助プラズマ13の生成をサポートするために、それぞれの希ガス/反応ガス(例えばN2)が、スパッタ堆積装置1内に、アノードリング6に結合された追加のガス注入口8を介して供給され、そして、それぞれの希ガス/反応ガスの原子や分子が、解離/励起される。上記補助プラズマ13は、例えば、スパッタ堆積装置1の壁7付近の領域(すなわち基板の周辺領域)における、上述した低いプラズマ強度を補償するために用いられる。
【0050】
さらに、適切な反応ガス(例えば、硫黄を含有した各反応ガス等)を用いることによって、以下に示す効果を達成できる。上記スパッタターゲットにおいて、ターゲット材料2が複数の異なる各成分を含有することが可能である。しかし、ターゲット材料2のそれぞれ異なる各成分が、それぞれ散乱されたとき互いに異なる程度で基板へとそれぞれ向かうことになる。比較的高度に散乱される成分(例えば硫黄)の散乱損失は、比較的低度に散乱される成分(例えばゲルマニウム)の散乱損失より高い。従って、基板上に堆積される材料の組成は、ターゲット材料2の組成、ひいては所望する組成と異なる可能性がある。
【0051】
従って、比較的高度に散乱されるターゲット材料2の1つまたは複数の上記成分を含有する、上記反応ガスをアノードリング6に結合された追加のガス注入口8を介して供給することによって、上記の異なる散乱損失が補償される。これにより、上記基板上に堆積される材料の組成が、ターゲット材料2の組成と実質的に等しくする、および/または、所望するそれぞれの組成と実質的に等しくすることを達成し得る。
【0052】
その上、ターゲット材料2自身が、当初より、所望の組成(より正確には、基板上に堆積される材料として所望される組成)を含有していない場合がある。これは、例えば、各ターゲット材料2が高額すぎるか、あるいは全く製造されていない場合である。例えば、ターゲット材料2としてGeSについては入手可能であるが、GeS2については入手不可能である。
【0053】
ターゲット材料内において完全に欠乏している成分、および/または、ターゲット材料2内に十分に含まれていない成分(例えば硫黄)については、アノードリング6に結合された追加のガス注入口8を介して供給される上記反応ガスにより「添加」することが可能である。
【0054】
上記それぞれの各反応ガスが、ターゲット材料2内に含有されているが基板上に堆積される1つまたは複数の成分を含んでいる場合、および/または、ターゲット材料2内に十分に含有されていない1つまたは複数の成分を含んでいる場合は、基板上に堆積される材料の組成を、所望するそれぞれの組成と実質的に等しくすることができる(例えば、ターゲット材料2としてGeSが用いられる場合であっても、GeS2を堆積することができる)。
【0055】
ターゲット材料2としては、任意の適切な材料を用いることができる。任意の適切な材料とは、例えば、Ge−Sb−Te(「GST」)またはAg−In−Sb−Te複合材料(またはGeSe、GeS、AgSe、CuS等)(および/または、例えばCu、Ag、Au、Zn、W、Ti、Ta、TiN等々)の、各カルコゲニドまたはカルコゲニド複合材料である。
【0056】
特に、それぞれの同時スパッタリングプロセスを実施する場合には、2つの異なるターゲット材(例えば、GeS(または例えばSe)およびAg2S(またはAgSe)等)を同時に用いることができる。
【0057】
図3aは、図1に示されているスパッタ堆積装置1のアノードリング6、およびスパッタ堆積装置1の壁7内の(任意の)追加のガス注入口8の概略断面図である。
【0058】
スパッタ堆積装置1の壁7は、非磁性であることが好ましいため、例えば各非金属材料(例えば各セラミック材料)を含んでいる。
【0059】
上述したように、追加のガス注入口8を介して、各希ガス/反応ガス(例えばN2)が、スパッタ堆積装置1内に供給される。
【0060】
アノードリング6に印加される上記正電圧は、アノードリング6と電気的に接続されている各電圧源10によって供給される。図3aに見られるように、アノードリング6(または、図3aに示されているアノードリングが箱型に形成されている場合は、そのアノードリングの内壁6a)と、スパッタ堆積装置1の壁7との間には、複数の各永久磁石9が備えられている。
【0061】
各永久磁石9は、例えば、断面が長方形であり、および/または長手方向の断面が長方形であり、それぞれの各永久磁石9の大きさ、形状は実質的に互いに同一である。アノードリング6または上記アノードリングの内壁6aは、各非磁性材料から形成されていることが好ましい。また、アノードリング6または上記アノードリングの内壁6aは、図3bに示されているように、希ガス/反応ガスが追加のガス注入口8を介してスパッタ堆積装置1の内部領域に入ることができるように、穴が開いている。
【0062】
図3aに見られるように、追加のガス注入口8は、スパッタ堆積装置1の壁7に形成されており、基板ホルダー4からの距離が、永久磁石9および/またはアノードリング6と基板ホルダー4との間の距離と実質的に等しいようになっている。
【0063】
永久磁石9は、各追加のリング11または金属板11によって取り付けられていてもよい。各追加のリング11または金属板11は、スパッタ堆積装置1内において、永久磁石9と、スパッタ堆積装置1の壁7との間に備えられている。
【0064】
追加のリング11は、各磁性材料(例えばニッケルまたは鉄)から形成されていることが好ましい。このため、隣り合う永久磁石9間の追加のリング11において磁力のショートカット(短絡路)が得られる。
【0065】
より具体的には、第1の永久磁石9のS極(S)と、第1の永久磁石9の一方に隣接した第2の永久磁石9のN極(N)との間に磁力のショートカット、さらに第1の永久磁石9のN極(N)と、第1の永久磁石9の他方に隣接した第3の永久磁石9のS極(S)との間に磁力のショートカット等、などが得られる。
【0066】
各永久磁石9を用いることによって、磁界強度が、例えば1500A/m〜15000A/m、特に好ましくは3000A/m〜10000A/m(例えば約7000A/m)である、それぞれの各定常磁場が生成される。
【0067】
図3cは、スパッタ堆積装置1のアノードリング6および各永久磁石9のより詳細な長手方向の断面図を示している。具体的には、図3cは、互いに隣り合う各永久磁石9と、追加のガス注入口8を備えたアノードリング6を用いて形成されるアノードプラズマ(補助プラズマ)13との間の磁束を示す、それぞれの各磁力線9a、9b、9cを示している。
【0068】
図4に見られるように、補助プラズマ13は、その形成領域が基本的には円筒対称型であり、スパッタ堆積装置1の内方(中心側)領域内における強度よりは、堆積装置1の壁7に近い領域(すなわち周辺領域)内における強度の方が高い。対照的に、ECWRのプラズマ5では、スパッタ堆積装置1の内方(中心側)領域内における強度よりは、装置1の壁7に近い領域(すなわち周辺領域)内における強度の方が低い。言い換えると、ECWRのプラズマ5は、例えば基板4に電子/イオン/光子をより均質に照射できるように、補助プラズマ13によって修正される。
【0069】
基板ホルダー4は、回転可能かつ浮動型であってよい。あるいは、基板ホルダー4は、基板ホルダー4において、例えば5V〜70Vの好ましい実効バイアス電圧Veff(例えば、比較的低い例えば10V〜20Vの実効電圧、または比較的高い例えば40V〜60Vの実効電圧等)が得られるように、各マッチング・ネットワーク16を介して、(例えば可変)励起周波数rfが5〜40MHz、好ましい13.56MHz(または、他の好ましい27.12MHz等)であるrfトランスミッタ15に容量結合されていてよく、および/または、(例えば様々に調節可能な)電源に容量結合されていてよい。
【0070】
比較的高い励起周波数(例えば、13.56MHzに代えて27.12MHz)を用いることによって、基板への例えば電子の衝撃に対してイオンの衝撃が少なくなるので、上記基板の原子や分子の解離は、主に電子の衝撃に基づくようにできる。同様に、比較的低い励起周波数(例えば、27.12MHzに代えて13.56MHz)を用いることによって、基板4への例えばイオンの衝撃に対して電子の衝撃が少なくなるので、上記解離は、イオンの衝撃と電子の衝撃との両方に実質的に同様の程度で基づくようにできる(あるいは、主にイオンの衝撃に基づいて解離する等)。
【0071】
基板ホルダー4に対し、上記比較的低い実効電圧Veff(例えば10V〜20V)を印加することによって(これにより、基板への例えばイオンの衝撃に対して電子の衝撃の程度が比較的高くなる)、それぞれの各スパッタリングに加えて、比較的高いエッチング速度でエッチングを行うことができる。
【0072】
同様に、基板ホルダー4に対し、上記比較的高い実効電圧Veff(例えば40V〜50V)を印加することによって(これにより、基板への例えば電子の衝撃に対してイオンの衝撃の程度が比較的高くなる)、それぞれの各スパッタリングに加えて、比較的低いエッチング速度でエッチングを行うことができ、および/または、主にイオンに基づいてエッチングを行うことが可能となる。
【0073】
図5および図6に示されているように、基板ホルダー4は、各金属板4a(すなわち、各スパッタリング/堆積/ドーピング/エッチング等が行われる層)と、成型された金属製の基体4cと、以下に詳述するように、基体4cと金属板4aとの間に備えられた誘電体層4bとを有している。
【0074】
金属製の基体4cは、必要であれば、上記rfトランスミッタ15に容量結合することができる。このため、上記基体4cのそれぞれの各結合点は、線16aを介して上記マッチング・ネットワーク16に接続されている。マッチング・ネットワーク16は、線16bを介してrfトランスミッタ15に接続されている。図4から明らかであるように、基体4cの結合点は、例えば基体4cの中心に配置されていてよい。
【0075】
上記誘電体層4bは、種々な、均質であるセラミック材料(例えばチタン酸類)から形成されていてもよい。
【0076】
図5および図6に示されているように、基板ホルダー4の周辺領域における誘電体層4bは、その厚さが基板ホルダー4の内方(中心部)領域においてよりも薄い。例えば、金属板4aの中央部下における誘電体層4bの最大厚d1は、金属板4aの外縁部下の領域における誘電体層4bの最小厚よりも、10%を超えて、好ましくは20%を超えて、より好ましくは30%を超えて(例えば15%〜40%の範囲を超えて)大きくてよい。
【0077】
これにより、例えば、金属板4aにおける不均質なバイアス電圧Ubが補償される。このような不均質は、上記rf励起周波数に対応する波長(あるいは、この波長の半分または4分の1の波長)が、基板ホルダー4における表面方向の長手方向の長さlと同じまたは実質的に同様である場合に生じる。
【0078】
この場合(誘電体層4bの厚さにおいて上記の差がない場合)、例えば基板ホルダー4の周辺領域内においてよりも、金属製の基体4cにおける結合点付近の領域内において、異なるバイアス電圧が生じる。従って、誘電体層4bの厚さにおける差は、例えば、金属板4aにおける上記のようなUbの不均質を実質的に補償するように選択することができる。
【0079】
あるいは、図6に示されているように、誘電体層4bの厚みにおける差は、例えば、基板ホルダー4の内方領域におけるバイアス電圧Ubよりも、基板ホルダー4の周辺領域におけるバイアス電圧Ubの方が高くなるように選択することができる。例えば、誘電体層4bの厚さにおける差は、金属板4aの外縁部下の領域における最大バイアス電圧Ub2が、金属板4aの中央部における最小バイアス電圧Ub1よりも、10%を超えて、好ましくは20%を超えて、より好ましくは30%を超えて(例えば15%〜40%を超えて)大きくてもよい。
【0080】
金属板4aの内方領域におけるバイアス電圧Ubよりも、金属板4aの周辺領域におけるバイアス電圧Ubの方を高く設定することによって、金属板4aの内方領域において各プラズマイオン、プラズマ電子等に加えられる引力よりも、金属板4aの周辺領域において各プラズマイオン、プラズマ電子等に加えられる引力の方が高くなる。このため、スパッタ堆積装置1の壁7付近の領域(すなわち周辺領域)における低いプラズマ強度を補償することが可能となる。従って、ここでもまた、基板(すなわち、例えばGeSe/GeSまたはGSTマトリックス)に対する、実質的に均質な衝撃(例えば電子、イオン)が可能となり、続いて、上記マトリックスへの、より均質な各ドーピング/エッチングを行うことができる。
【0081】
本明細書において、具体的な実施形態について図示および説明してきたが、当該分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、図示および説明してきたこれらの実施形態の代わりに、様々な別の、および/または同等の実施形態を用いることができることについて理解するであろう。本出願は、本明細書に記載の具体的な実施形態の任意の適合または変形をカバーしていることが意図されている。従って、本発明は、特許請求の範囲および特許請求の範囲の等価物によってのみ限定されることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の一実施形態によるスパッタ堆積装置の概略断面図である。
【図2】図1に示すスパッタ堆積装置内において生成されるECWRプラズマと、上記装置内に備えられた基板上に堆積されたそれぞれの各層とを概略的に示した正面図である。
【図3a】図1に示すスパッタ堆積装置のアノードリングおよび各永久磁石を示す概略断面図である。
【図3b】図1に示すスパッタ堆積装置のアノードリングおよび各永久磁石を示す長手方向の概略平面図である。
【図3c】図1に示すスパッタ堆積装置のアノードリングおよび各永久磁石をより詳細に示す長手方向の概略平面図である。
【図4】図1に示すスパッタ堆積装置内において生成されたECWRプラズマおよび補助プラズマの概略図である。
【図5】図1に示すスパッタ堆積装置内において用いられるECWRプラズマおよび基板ホルダーをより詳細に示す要部断面図である。
【図6】図1に示すスパッタ堆積装置の基板ホルダーを示す概略断面図、および上記基板ホルダーを用いて達成できるバイアス電圧分布を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのスパッタターゲットと、
第1のプラズマと、
基板ホルダーと、
追加プラズマとを含む、スパッタ堆積装置。
【請求項2】
上記追加プラズマはECWRプラズマである、請求項1に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項3】
上記ECWRプラズマは、上記第1のプラズマよりも上記基板ホルダーに対し近い位置に配置されている、請求項2に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項4】
上記ECWRプラズマと上記基板ホルダーとの間の距離は15cm未満である、請求項2に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項5】
上記ECWRプラズマと上記基板ホルダーとの間の距離は10cm未満である、請求項2に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項6】
さらに、補助プラズマを含む、請求項3に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項7】
上記補助プラズマは、上記ECWRプラズマよりも上記基板ホルダーに対し近い位置に配置されている、請求項6に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項8】
さらに、上記ECWRプラズマと上記基板ホルダーとの間に設けられたアノードを含む、請求項3に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項9】
上記補助プラズマは、上記スパッタ堆積装置の内方領域より、上記スパッタ堆積装置の周辺領域において高いプラズマ強度を有している、請求項6に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項10】
上記基板ホルダーは、厚さを変化させた誘電体層を含む、請求項1に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項11】
上記誘電体層の最大厚は、上記誘電体の最小厚より上記最小厚の15%を超えた厚さである、請求項10に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項12】
上記最大厚を含む上記誘電体層の領域は、上記誘電体層の実質的に中央部に位置している、請求項11に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項13】
上記最小厚を含む上記誘電体層の領域は、上記誘電体層の周辺部に位置している、請求項12に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項14】
さらに、上記基板ホルダーに結合されたトランスミッタを含む、請求項10に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項15】
上記トランスミッタおよびマッチング・ネットワークが上記基板ホルダーにおいてひきおこすバイアス電圧は、上記誘電体層の変化させた厚さに起因して、上記基板ホルダーの内方領域より、上記基板ホルダーの周辺領域内において高くなっている、請求項14に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項16】
上記周辺領域における最大バイアス電圧は、上記内方領域における最小バイアス電圧より上記最小バイアス電圧の15%を超えて大きい、請求項15に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項17】
プラズマと、
基板ホルダーと、
上記基板ホルダーに近い位置に配置されたアノードとを備えた、スパッタ堆積装置。
【請求項18】
上記アノードと上記基板ホルダーとの間の距離は8cm未満である、請求項17に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項19】
上記アノードと上記基板ホルダーとの間の距離は5cm未満である、請求項17に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項20】
上記基板ホルダーは、厚さを変化させた誘電体層を含む、請求項17に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項21】
上記プラズマと上記基板ホルダーとの間に配置された追加プラズマを含む、請求項17に記載のスパッタ堆積装置。
【請求項22】
プラズマと、
厚さを変化させた誘電体層を含む基板ホルダーとを含む、スパッタ堆積装置。
【請求項23】
第1のプラズマを生成するための手段と、
上記第1のプラズマと基板ホルダーとの間に配置された第2のプラズマを生成するための手段とを含む、スパッタ堆積装置。
【請求項24】
スパッタ堆積装置と共に用いるための基板ホルダーであって、
厚さを変化させた誘電体層を含む、基板ホルダー。
【請求項25】
第1のプラズマを生成する工程と、
上記第1のプラズマと基板との間に配置された第2のプラズマを生成する工程とを含む、スパッタ堆積方法。
【請求項26】
上記第2のプラズマはECWRプラズマである、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
さらに、上記第2のプラズマと上記基板との間に備えられたアノードに電圧を印加する工程を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
さらに、抵抗性スイッチングのメモリデバイスのための材料を堆積する工程を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
上記メモリデバイスは、相変化ランダムアクセスメモリである、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
上記メモリデバイスは、導電性ブリッジングランダムアクセスメモリである、請求項28に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−1989(P2008−1989A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−165010(P2007−165010)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【出願人】(506211850)キモンダ アクチエンゲゼルシャフト (110)
【Fターム(参考)】