説明

スライド機構

【課題】アームレスト等のスライド部材の引き出しと引き込みの両方を電気的駆動源を用いずに操作レバーを用いて低コストで自動化できるスライド機構を提供する。
【解決手段】アームレスト5と共にスライドするハウジング9に備えられた支軸10に回動可能に設けられて、外側に露出する操作部6aの基部6b側から両側に伸びるアーム6cに形成された転動面6dを両方向に傾斜させる操作レバー6と、固定されたブラケットに設けられて、弾性部材によって付勢されたロッド13cの先端に前記転動面6dに接触して転動するローラー13dを有する伸縮ユニット13とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明はスライド機構に係わり、特に自動車のセンターコンソール等に設けられるアームレストをスライド移動させるのに好適なスライド機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車の運転席と助手席との間にはセンターコンソールが設置されている。この種のセンターコンソールの上部には、乗員の腕や肘を載せるためのアームレストが設けられている。また、このアームレストは腕や肘を載せるだけでなく、ヒンジ等を用いて開閉できるようにすることより、下方に設けられた物品収納部内へ小物を出し入れすることができるようになっている。
【0003】
さらに、上記のようなアームレストは、乗員の腕や肘を載せる位置が乗員の座席位置や体格に応じて前後に変化するため、センターコンソールの上部で前後にスライドできるようになっている。
【0004】
特許文献1には、スライド機構が、ベース又はアームレスト本体のいずれか一方に取り付けられるスライド基体と、このスライド基体の両側に設けられたガイド部と、ベース又はアームレスト本体のいずれか他方に取り付けられるとともにガイド部に沿って摺動可能となるようスライド基体に支持され、かつ、その位置が、ハートカム機構によって、第1の位置と第2の位置とにスライド可能とされるスライド部と、このスライド部とスライド基体との間に設けられるコイルバネとを備えて構成されているものが記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、アームレストが、左右一対のレール部を備えた固定基台部と、レール部に摺動自在に係合して配設され、前進,後退方向への移動並びに所定位置での停止が可能なロック機構を有するスライド板及びスライド板に裏面側が固定されてスライド板の上方を覆うように配設されたカバー部を備えたアームレスト移動部とを備え、且つスライド板を前進時に弾性体によって自動的に伸張終端部位置まで移動させ、且つ後退時の移動にあっては収納始端部位置である後退方向にスライド板を手動により押圧移動させるようにするとともに、後退移動時の所定位置で停止動作が可能となるようにしたものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−327329
【特許文献2】特開2008−179230
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に記載されているような技術では、引き出しや引き込みのいずれか一方をバネ等の弾性部材によって自動化することはできるが、他方は手動で全ストロークにわたってスライドさせなければならならない。モーターなどの電気的駆動源を用いて、引き出しと引き込みの両方を自動で行えるようにすることも考えられるが、電気的駆動源が必要になって高価になる。
【0008】
そこで、本願発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、アームレスト等のスライド部材の引き出しと引き込みの両方を電気的駆動源を用いずに操作レバーを用いて低コストで自動化できるスライド機構を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような目的を達成するために、本願発明に係るスライド機構は、固定部材のスライド面側に配置されたスライド部材をガイド部によるスライド方向に往復移動させるスライド機構において、スライド部材又は固定部材のいずれか一方側に備えられた支軸に回動可能に設けられて、外側に露出する操作部の基部側から両側に伸びるアームに形成された傾斜可変面を両方向に傾斜させる操作レバーと、スライド部材又は固定部材のいずれか他方側に設けられて、弾性部材によって付勢されたロッドの先端に前記傾斜可変面に当接して下り傾斜方向に相対的に移動する当接部を有する弾性伸縮手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
具体的には、固定部材のスライド面側に弾性伸縮手段を備える一方、スライド部材側には固定部材のスライド面を覆うハウジングを備えて、このハウジング内に操作レバーのアームを配置すると良い。
【0011】
また、操作レバーを操作範囲の両側で保持する操作レバー保持手段を備えることが好ましい。
【0012】
さらに、操作レバーの操作に連動してスライド部材を始端位置と終端位置で固定部材に固定するロック手段を備えることが好ましい。
【0013】
また、スライド部材の移動速度を制動する制動手段を備えても良い。
【0014】
そして、上記のようなスライド部材が自動車のセンターコンソールに設けられるアームレストであれば、より好適である。
【発明の効果】
【0015】
本願発明によれば、スライド部材の引き出しと引き込みの両方を電気的駆動源を用いずに操作レバーを用いて低コストで自動化できる。
【0016】
また、固定部材のスライド面側に弾性伸縮手段を備える一方、スライド部材側には固定部材のスライド面を覆うハウジングを備えて、このハウジング内に操作レバーのアームを配置すれば、操作レバーの操作方向とスライド部材のスライド方向が同じになって違和感なく操作できると共に、操作レバーのアームや弾性伸縮手段がハウジング内に収納されることになるので、外観を良くすることができると共に異物侵入等による不具合を防ぐことができる。
【0017】
また、操作レバーを操作範囲の両側で保持する操作レバー保持手段を備えることにより、スライド部材のスライド移動が完了するまで操作レバーを手で保持する必要がなくなるので、操作性が向上する。
【0018】
さらに、操作レバーの操作に連動してスライド部材を始端位置と終端位置で固定部材に固定するロック手段を備えることにより、操作レバーを操作するだけで自動的にスライド部材の所定位置でのロック操作も行われることになるので、操作性が更に向上すると共に、始端位置や終端位置で外力が加わってもスライド部材が移動してしまうような不具合を防ぐことができる。
【0019】
また、スライド部材の移動速度を制動する制動手段を備えれば、スライド部材の滑らかな移動を実現することができる。
【0020】
そして、上記のようなスライド部材が自動車のセンターコンソールに設けられるアームレストであれば、乗員よるアームレストの使い勝手の向上と自動車の低コスト化の両方を同時に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本願発明に係るスライド機構が適用される一実施例として自動車用センターコンソールのアームレストの車室内における配置位置を示す斜視図。
【図2】図1のセンターコンソールの要部側面図。
【図3】図2のA−A断面図。
【図4】ブラケットを取り外した状態を平面視した説明図。
【図5】ロータリーダンパー部分で幅方向に切断した縦断面図。
【図6】ロック爪部分で幅方向に切断した縦断面図。
【図7】操作レバー保持機構の構成と動作の説明図。
【図8】上記実施例の動作説明図。
【図9】同じく動作説明図。
【図10】同じく動作説明図。
【図11】同じく動作説明図。
【図12】他の実施例を示す説明図で、上記実施例の図10に対応する図。
【図13】図12のC−C断面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本願発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【実施例】
【0023】
図1は、本願発明に係るスライド機構が適用される一実施例として、自動車用センターコンソールのアームレストの車室内における配置位置を示す斜視図、図2はセンターコンソールの要部側面図である。図1に示すように、車室内の前席1と後席2のうち独立した前席(運転席と助手席)1,1の間にはセンターコンソール3が設けられている。センターコンソール3には後部側に物品収納部4が設けられており、この物品収納部4の上部に開閉可能なアームレスト5が備えられている。また、アームレスト5は、スライド部材として、前席1の着座者に応じて図2に示すように始端位置(実線図示)と終端位置(2点破線図示)の間で前後方向にスライド可能になっている。アームレスト5の側面には、後で詳述する操作レバー6の操作範囲にわたって切り欠かれた開口部7が形成されている。
【0024】
図3は、図2のA−A断面図であり、上述したセンターコンソール3における物品収納部4の上部には、固定部材である平板状のブラケット8が取り付けられている。そして、このブラケット8の上面(スライド面)側に、内部が空洞で底面側が開放されたアームレスト5がハウジング9を介して覆い被さるように配置されて、後述するガイド部によるスライド方向に往復移動させることができるように構成されている。上記ブラケット8は、前述したセンターコンソール3の物品収納部4における開口後端側に図示しないヒンジ等を介して開閉可能に設けられている。
【0025】
アームレスト5は、ポリプロピレン(PP)等の硬質合成樹脂よりなる芯材5bと、この芯材5bの表面を被覆するポリ塩化ビニル(PVC)樹脂等の軟質合成樹脂よりなる表皮材5aとから構成されている。硬質の芯材5bを軟質の表皮材5aで覆うことにより、乗員が腕や肘を置いたときの感触が柔らかくてクッション性のあるアームレスト5が形成される。
【0026】
アームレスト5の内側には、上述したブラケット8の上面を覆うハウジング9が取り付けられている。ブラケット8とハウジング9は、ブラケット8の両側縁部8aがハウジング9の底面開口縁に形成されたガイド溝9aに填り込んでスライド方向に摺動自在に構成されている。ハウジング9には、アームレスト5の側面に形成された操作レバー用開口部7側の天面から下方に伸びる支軸10が形成されており、この支軸10に操作レバー6における操作部6aの基部6b側が回動可能に取り付けられている。操作レバー6の操作部6aは、ハウジング9の側面に形成された開口部11とアームレスト5の側面に形成された開口部7を介して外側に露出している。
【0027】
図4は、上記ブラケット8を取り外した状態を平面視した説明図である。操作レバー6には、操作部6aの基部6bから両側に伸びるアーム6cが一体に形成されており、このアーム6cに後述するローラーが接触して転動する転動面(傾斜可変面)6dが形成されている。従って、操作レバー6の操作部6aを前後に操作すると、アーム6cの転動面6dが図4や図8に示す方向と図9〜図11に示す方向の両方向に傾斜するようになっている。
【0028】
また、ハウジング9の天面には、図3に示すように、幅方向中央部にあって前後方向に伸びるガイドレール12が形成されている。このガイドレール12の一側面には、後述するロータリーダンパーの歯車が噛み合うラック12aが形成されている。
【0029】
一方、ブラケット8の上面には、シリンダー状の筒体13a内に装着されたコイルバネ等の弾性部材13bによって付勢されたロッド13cの先端に、上述したアーム6cの転動面6dに当接して転動するローラー(当接部)13dを有する伸縮ユニット(弾性伸縮手段)13が取り付けられている。また、この伸縮ユニット13における筒体13aの上面には、ハウジング9の天面に形成されたガイドレール12を挟むように形成されたガイド溝13eが設けられている。これらのガイドレール12とガイド溝13eは、ハウジング9の底面開口縁に形成された前述のガイド溝9aと共にガイド部を構成している。また、この伸縮ユニット13の近傍には、オイルの粘性抵抗等による制動力を利用したロータリーダンパー(制動手段)14が、その歯車14aと上記ガイドレール12の一側面に形成されたラック12aとが図5に示す如く噛み合うように位置決めされて取り付けられている。なお、図5はロータリーダンパー14部分で幅方向に切断した縦断面図である。
【0030】
また、操作レバー6の操作部6a側のハウジング9外側面には、図3に示す如く操作レバー6の下側に位置して図4に示す如く前後方向に伸びるロックアーム15が、その中間位置を操作レバー6の操作部6aと基部6b間に形成された突部6eに軸支されて、ハウジング9外側面に沿って摺動可能に配置されている。このロックアーム15の外側面には、両端側にそれぞれの端部側の肉厚が薄くなるように傾斜面による段差15aが形成されている。さらに、このロックアーム15の両端側には、その側面と下面に接する図6に示すような断面L字状のロック爪16が配置されており、その外側に設けられたコイルバネ等の弾性部材17により内側に向けて付勢されている。なお、図6はロック爪16部分で幅方向に切断した縦断面図である。このロック爪16に対応するハウジング9側面にはロック爪16の爪部16aがハウジング9開口縁のガイド溝9aに出入するための開口部9bが形成されている。また、上記ガイド溝9aを摺動するブラケット側縁部8aには、前方側にだけ所定の間隔をおいて上記ロック爪16の爪部16aが填り込む2つのロック溝8b,8bが形成されている。
【0031】
また、操作レバー6の操作部6a側のハウジング外側面には、操作レバー6の上側に位置して、図3のB−B断面図である図7に示すように、中央部が操作レバー6に向けて断面V字状に折曲形成された板バネ18が設けられている。これに対して、操作レバー6の上面側は、中央部が断面逆V字状に隆起して両側に断面V字状の溝6f,6gを有するカム形状に形成されている。これらにより操作レバー保持機構(手段)20が構成されており、図7(a)に示すように板バネ18のV字状折曲部18aが操作レバー6上面の一方のV字状溝6fに保持された状態から操作レバー6を反対側に操作し、図7(b)に示すように板バネ18のV字状折曲部18aが相対的に操作レバー6上面のカム形状の頂点を過ぎると板バネ18の反発力で他方のV字状溝6g方向に誘い込まれ、図7(c)に示すように板バネ18のV字状折曲部18aが他方のV字状溝6gに填り込んで、この位置で操作レバー6が保持される。
【0032】
次に、図8〜図11に示す動作説明図を参照して、上述したように構成された本実施例の動作について説明する。図8はアームレスト5が引き込み位置(始端位置)にある状態を示しており、この状態から図9に示すように操作レバー6を前側に倒すと、操作レバー6の基部6b(支軸10)から両側に伸びるアーム6cが反対方向に傾き、伸張ユニット13が圧縮される。このとき、図7に示した操作レバー保持機構20により、操作レバー6が前側に固定される。従って、アームレスト5のスライド移動が完了するまで操作レバー6を手で保持する必要がなくなるので、操作性が向上する。
【0033】
また、操作レバー6に連動して前側のロック爪16がロックアーム15の前側の傾斜段差15aを介して肉厚部分に拘束されることによりロック状態が解除される。なお、反対側(後側)のロック爪16はロックアーム15の後側の傾斜段差15aを介して肉厚部分による拘束から解放されるが、ブラケット8の後側にはロック溝がないため、引っかからない。
【0034】
上記により圧縮された伸縮ユニット13の反発力で、図10に示すように伸縮ユニット13のロッド13cの先端に設けられたローラー13dがアーム6cの転動面6dを転がりながら相対的に移動して、ハウジング9と共にアームレスト5が矢印で示すように前方に引き出される。この時、ロータリーダンパー14の歯車14aがガイドレール12のラック12aと噛み合って抵抗になり、急激に動くのを防ぐようになっている。これにより、アームレスト6の滑らかな移動を実現することができる。
【0035】
なお、伸縮ユニット13のローラー13dの代わりにロータリーダンパー14を取り付け、転動面6dにラック形状を形成し、ロータリーダンパー14の歯車14aに噛み合わせて転がす構成にしても良い。また、ローラー13dの代わり摺動体を取り付け、転動面6dを摺動面として、それぞれ摺動性の良い部材で構成したり、潤滑油を介在されて、摺動抵抗を小さくするように構成しても良い。
【0036】
そして、図11に示すようにアームレスト5が引き出し位置(終端位置)まで来ると、後側のロック爪16がブラケット8の後側のロック溝8bに自動的に填り、ハウジング9と共にアームレスト5が固定される。このように、操作レバー6を操作するだけで自動的にアームレスト5の所定位置でのロック操作も行われることになるので、操作性が更に向上すると共に、始端位置や終端位置で乗員が腕や肘を置いて前後に力が加わってもアームレスト5が移動してしまうような不具合を防ぐことができる。
【0037】
図11の引き出し状態(終端位置)から操作レバー6を後方に倒すと、上述した引き出し時と逆の動きをして、ハウジング9と共にアームレスト5が図8に示した状態(始端位置)に引き込まれる。
【0038】
本実施例のものは上述したような構成と作用を有するものであるから、アームレスト5の引き出しと引き込みの両方を電気的駆動源を用いずに操作レバー6を用いて低コストで自動化できる。
【0039】
また、操作レバー6の操作方向とアームレスト5のスライド方向が同じになって違和感なく操作できると共に、操作レバー6のアーム6cや伸縮ユニット13やロータリーダンパー14等がハウジング9内に収納されているので、外観を良くすることができると共に異物侵入等による不具合を防ぐことができる。
【0040】
このように、本実施例にものは、乗員よるアームレスト6の使い勝手の向上と自動車の低コスト化の両方を同時に実現できる。
【0041】
図12は、本願発明の他の実施例を示す説明図で、上記実施例の図10に対応する図、図13はそのC−C断面図である。なお、前記実施例と同一又は相当部分には同一符号を用いて重複する説明は省略する。
【0042】
本実施例では、アーム6cの傾斜可変面に、前記実施例の転動面6dの代わりに、アーム6cの長手方向にわたって幅方向中央部が突出したレール部6hが形成されている。一方、伸縮ユニット13のロッド13cの先端には、前記実施例のローラー13dの代わりに、上記レール部6hが嵌合する溝部13fを有してレール部6hに沿って摺動するスライドブロック13gがレール部6hの傾斜に合わせて回動可能に設けられている。上記アーム6cのレール部6hが形成された摺動面と、上記スライドブロック13gの溝部13fが形成された摺動面は、例えばフッ素樹脂等の摩擦係数が極めて小さな部材で形成されている。このように構成しても前記実施例とほぼ同様な作用効果が期待できる。
【0043】
なお、上記実施例では、本願発明を自動車の独立した前席(運転席と助手席)の間にあるセンターコンソールのアームレスト6に適用した場合について説明したが、後席の座席間にアームレストがある場合は、それに適用しても上記と同様な効果が得られる。さらには、自動車に限らず、椅子やソファーのアームレストや、アームレスト以外の他の用途のスライド機構に適用しても有効である。
【符号の説明】
【0044】
3 センターコンソール
5 アームレスト
6 操作レバー
6a 操作部
6b 基部
6c アーム
6d 転動面
6e 突部
6f,6g 溝
6h レール部
8 ブラケット
8b,8c ロック溝
9 ハウジング
9a ガイド溝
10 支軸
12 ガイドレール
12a ラック
13 伸縮ユニット
13a 筒体
13b 弾性部材
13c ロッド
13d ローラー
13e ガイド溝
13f 溝部
13g スライドブロック
14 ロータリーダンパー
14a 歯車
15 ロックアーム
15a 段差
16 ロック爪
16a 爪部
18 板バネ
20 操作レバー保持機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部材のスライド面側に配置されたスライド部材をガイド部によるスライド方向に往復移動させるスライド機構において、
前記スライド部材又は前記固定部材のいずれか一方側に備えられた支軸に回動可能に設けられて、外側に露出する操作部の基部側から両側に伸びるアームに形成された傾斜可変面を両方向に傾斜させる操作レバーと、
前記スライド部材又は前記固定部材のいずれか他方側に設けられて、弾性部材によって付勢されたロッドの先端に前記傾斜可変面に当接して下り傾斜方向に相対的に移動する当接部を有する弾性伸縮手段とを備えたことを特徴とするスライド機構。
【請求項2】
前記固定部材のスライド面側に前記弾性伸縮手段を備える一方、前記スライド部材側には前記固定部材のスライド面を覆うハウジングを備えて、このハウジング内に前記操作レバーのアームを配置したことを特徴とする請求項1記載のスライド機構。
【請求項3】
前記操作レバーを操作範囲の両側で保持する操作レバー保持手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスライド機構。
【請求項4】
前記操作レバーの操作に連動して前記スライド部材を始端位置と終端位置で前記固定部材に固定するロック手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のスライド機構。
【請求項5】
前記スライド部材の移動速度を制動する制動手段を備えたことを特徴とする請求項1ない請求項4のいずれかに記載のスライド機構。
【請求項6】
前記スライド部材が自動車のセンターコンソールに設けられるアームレストであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のスライド機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−215072(P2010−215072A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−63082(P2009−63082)
【出願日】平成21年3月16日(2009.3.16)
【出願人】(000138244)株式会社モルテン (105)
【Fターム(参考)】