説明

セイロ及び乾燥装置

【課題】大量の素材を載置して加熱空気中を低抵抗で循環して乾燥させることができ、乾燥後の素材は自動的に排出できるセイロと乾燥装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のセイロ1は、無端の網状周回体2aと、網状周回体2aを周回可能に張設した複数のスプロケット5を備え、網状周回体の上面に素材を載せて、該素材の排出時には周回動作を行って素材を網状周回体2aの上下反転位置2bから落下させるメッシュコンベア2と、メッシュコンベア2の側面を囲む枠体3を備えたことを特徴とする。また、本発明の乾燥装置は、セイロ1を複数個循環させることができる循環装置と、素材を載せて循環中の各セイロ1に加熱空気を噴射して素材を乾燥することができる熱風噴射部と、素材が乾燥を終えたとき、第1の循環位置においてセイロの網状周回体を周回して乾燥後の素材を排出する駆動装置を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大量の素材を載置して自動的に排出できるセイロと、それを使った全自動の乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カタクチ鰯、マイワシ等の小魚、しらす、小海老等(以下、小魚類)を乾燥して、煮干(いりこ)やちりめん雑魚、干し海老等にするため、従来から獲れたばかりの小魚類を大気圧下でボイル(煮沸)し、乾燥させて干物にすることが行われている。65℃を越える熱湯でボイルすると殺菌され、その後の乾燥によって水分量が40%以下になると、細菌類が繁殖せず、腐敗しにくくなるためである。
【0003】
このため、近年に至るまで人手によって運び、煮釜で煮沸し、天日に干すことが行われた。重労働を強いるものであった。そこで、これらを部分的に機械化した装置が提案された。例えば、従来の煮立て装置の1つは、長さ20mの熱湯の湯路を作り、その一端から材料となる小魚類を投入し、終端に至る間のおよそ2分前後で茹で上がるように構成されている(特許文献1参照)。煙管の中をボイラの水蒸気を通し、煙管と煮液との間で熱交換して加熱し、塩分濃度の制御を行う。
【0004】
また、従来の乾燥装置としては、無端スパイラルコンベア装置を用い、小魚等を無端周回搬送しつつ乾燥させるものが提案された(特許文献2参照)。この乾燥装置は、軸芯が垂直方向でスパイラル状に設けられたコンベア案内レールと、コンベア案内レールに沿ってスパイラル状に移動する無端スパイラルコンベアと、無端スパイラルコンベアを無端周回するように走行させる駆動装置とからなり、この無端スパイラルコンベア装置のスパイラル内側中心部に熱源等を配置して、小魚等を無端周回搬送しつつ乾燥させるものである。
【0005】
しかし、こうした全工程の中の一部を機械化した提案はなされたが、実用的な全自動の乾燥装置は未だに開発されていない。これは、小魚類等の不揃いの天然素材を扱わねばならず、しかもあまり機械の操作に慣れていない一次産業の生産者等が使用しなければならない、という難題があるからである。また、設置環境も厳しいところが多い。この難題解決のためには環境に応じた機械化のほかに、併せて全自動化が不可欠である。そこで本出願人はこのような実用性のある乾燥装置を提供するために鋭意開発を重ね、重要な工程をすべて自動化して、高効率でコンパクトな乾燥装置を提案した(特許文献3、特許文献4参照)。
【0006】
なお、ボイルして乾燥させる素材は小魚類だけに限られない。鰹や鯖等はボイル後に乾燥して鰹節、鯖節等にする。また、ボイルしてそのまま食用に供する素材も多い。例えば、蟹や蛸、海老等の魚介類、ホウレン草等の野菜はボイルしてそのまま食用にする。
【0007】
【特許文献1】特開平2000−175816号公報
【特許文献2】特開平10−157820号公報
【特許文献3】特許第3621032号公報
【特許文献4】特開2004−361055号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上説明したように、特許文献1の従来の煮立て装置はボイル工程の機械化はできたが、一連の工程を自動化したものではない。とくに、自動化が十分になされていない乾燥工程においては、ボイル後に急激な乾燥を行うと、小魚類の水分の抜け方にむらができ商品価値がなくなるため、8時間以上の長い時間をかけて自然乾燥に近い状態で均一に乾燥させなければならず、このための手間とコストがきわめて大きくなるという問題があった。
【0009】
また、特許文献2のような乾燥装置を使うと、重力と乾燥用の風の作用で小魚類が転がって、均一な厚さの小魚類の層を形成せず、乾燥むらができ、また装置を設置するのに大きな設置空間が必要になるものであった。そして、このように機械化の提案はなされてはいるが、いずれも実用化は難しく、さらにこれらの自動化、すなわち素材の積み降ろしやボイルまで含めた一連の工程の全自動化はきわめて難しいものであった。
【0010】
この点、本出願人が提案した特許文献3の乾燥装置はこれらの自動化を行い、コンパクトな構成で、従来の乾燥装置の課題を解決できるものであったが、ボイル工程を含めての自動化は難しく、また、素材を直接メッシュベルトに載せて循環するため、乾燥を続けるためには乾燥中の素材をメッシュベルトに繰り返し積み降ろししなければならず、どうしても人手に頼らなければならない部分があった。
【0011】
これに対し、本出願人が提案した特許文献4の乾燥装置は、多数の素材を載せたセイロを循環させるもので、自動化を更に推し進めた画期的なシステムになったが、循環路を構成するコンベアチェーンが長くなり、循環中のセイロの1つに運悪く運転トラブルが発生した場合には、これを解消するため全体の運転を停めて処置しなければなければならないという課題があった。また、多数のセイロによる搬送の場合、搬送や排出のためにはバランスが重要で、しかも高速で行わなければならない。中でも、排出時にセイロを反転させる必要があるため、機構上装置に負荷のかかるものであった。そして、セイロが大きくなればなるほど、反転は難しくなるものであった。とくに大きさの大きい素材、例えば生鰯を煮干(いりこ)等に加工する場合に負荷が大きくなる。
【0012】
このため、本出願人は同時に、コンベアチェーンによらず、各セイロを複数個ずつ玉突き状に所定幅ずつ押し出して循環させる方式も提案した。しかし、玉突き状に循環させるためには屈曲路の何処かの端部に空きスペースを形成し、この空きスペースを埋めるように複数個のセイロを一緒に移動させ、さらにこれを繰り返すものである。このときセイロの数が多いと、循環させるための操作の手順が複雑になってしまう。
【0013】
また、ちりめん雑魚等の素材ではあまり問題にならずに実用化できたものが、煮干(いりこ)等の比較的大きい素材においては大きな駆動力や乾燥性能が要求され、一様で短時間での乾燥は意外に難しく、従って乾燥むらを抑えるのが難しく、最終段階での全自動化の壁は高いものであった。
【0014】
また、セイロの枠部分は嵩張るため、普通のセイロを多数循環させても実質の素材の循環量はあまり増えない。素材の循環のためには無駄な部分がまだ残っているものであった。こういった面で、特許文献3,4の技術も、まだ改良の余地があった。そして、従来の特許文献4の方式では、循環路が長くなるため屈曲箇所が多数でき、押し出したり、牽引したりするときこの箇所で抵抗が大きくなり、機械損失が増加するという課題もあった。
【0015】
そこで本発明は、大量の素材を載置して加熱空気中を低抵抗で循環して乾燥させることができ、乾燥後の素材は自動的に排出できるセイロを提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明は、大量の素材を載置して加熱空気中を低抵抗で循環して乾燥させることができ、乾燥後の素材は自動的に排出できる全自動の乾燥装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
このような従来の問題点を解決するため本発明のセイロは、無端の網状周回体と、網状周回体を周回可能に張設した複数の駆動体を備え、網状周回体の上面に素材を載せて、該素材の排出時には周回動作を行って素材を網状周回体の上下反転位置から落下させるメッシュコンベアと、駆動体を支持してメッシュコンベアの側面を囲む枠体を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明のセイロによれば、大量の素材を載置して低抵抗で循環し、自動的に排出できるので、乾燥装置の各工程の自動化が可能になり、小魚類等の素材の乾燥処理における人の負担を減らすことができる。なお、従来のセイロは、最終的には人手に頼る必要がある上に、加熱もいわば漫然と行うというに近く、乾燥むらを防止するためどうしても大きさに限度があった。しかし、本発明のセイロにおいては、垂直方向に昇降する複数のセイロの網状周回体に対して、熱風を網状周回体の全面に満遍なく下方から噴射するため、大量の素材を載置して乾燥できる。
【0019】
また、本発明の乾燥装置によれば、乾燥させる素材をセイロに載せて低抵抗で循環し、乾燥したら所定の循環位置から自動的に排出できる。さらに、このような循環及び乾燥の工程、排出の工程だけでなく、素材の積み込み工程、煮釜によるボイル工程も自動化することができ、全自動で実用性の高い乾燥装置を実現できる。さらに、循環中のセイロの移送速度を小さくでき、それ故高速移動に伴う問題が少なく、安定した循環が行える。また、水平方向の送りと垂直方向の昇降だけから構成されたシンプルでコンパクト、無駄のない構造にすることができ、循環路の屈曲箇所が少なく方向転換が楽に行える。そして、この昇降するセイロに対して多数のノズルで加熱空気を噴射するから、素材の乾燥と掻き混ぜを同時に行うことができ、均一に乾燥させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の実施のための第1の形態は、無端の網状周回体と、網状周回体を周回可能に張設した複数の駆動体を備え、網状周回体の上面に素材を載せて、該素材の排出時には周回動作を行って素材を網状周回体の上下反転位置から落下させるメッシュコンベアと、駆動体を支持してメッシュコンベアの側面を囲む枠体を備えたセイロであり、大量の素材を載置して低抵抗で循環し、自動的に排出できるので、乾燥装置の各工程の自動化が可能になり、小魚類等の素材の乾燥処理における人の負担を減らすことができる。垂直方向に昇降する複数のセイロの網状周回体に対して、熱風を網状周回体の全面に満遍なく下方から噴射するため、大量の素材を載置して乾燥できる。加熱空気が網状周回体を通過して素材を均一に乾燥させることができる。
【0021】
本発明の実施のための第2の形態は、第1の形態に従属する形態であって、上下反転位置と枠体との間には、周回動作時に素材を落下させるための隙間が設けられたセイロであり、枠体の内側から排出できるので周囲に素材が飛び散ることがない。加熱空気が隙間を煙突状に通過することができ、上段のセイロまで加熱空気を送ることができる。
【0022】
本発明の実施のための第3の形態は、第1または第2の形態に従属する形態であって、枠体に走行用ローラが設けられ、素材を載せて走行することができるセイロであり、セイロを低抵抗で走行用ローラによって走行させながら乾燥処理を行うことができる。
【0023】
本発明の実施のための第4の形態は、第1〜第3のいずれかの形態に従属する形態であって、駆動体にはそれぞれ網状周回体を周回自在に支持する回転軸が設けられると共に、該回転軸の少なくとも1本には、メッシュコンベアに駆動力を伝達するためのクラッチが設けられたセイロであり、排出時にクラッチを接続して駆動力を伝達するので、素材の排出が自動的に行え、乾燥装置の排出工程を自動で行うことが可能になる。
【0024】
本発明の実施のための第5の形態は、第1〜第4の形態のセイロを複数個循環させることができる循環装置と、素材を載せて循環中の各セイロに加熱空気を噴射して素材を乾燥することができる熱風噴射部と、素材が乾燥を終えたとき、第1の循環位置においてセイロの網状周回体を周回して乾燥後の素材を排出する駆動装置を備えた乾燥装置であり、素材をセイロに載せて低抵抗で循環し、加熱空気を噴射するので素材に対する均一な加熱力に優れ、乾燥したとき、第1の循環位置から自動的に排出でき、全自動の乾燥装置を実現できる。
【0025】
本発明の実施のための第6の形態は、第5の形態に従属する形態であって、セイロの循環を開始したときに、第2の循環位置におけるセイロの上面が空の場合に素材を載せ、該上面が空でない場合にはそのまま移送する制御部が設けられた乾燥装置であり、素材の積み込み工程を自動化することができ、乾燥装置を自動化することができる。
【0026】
本発明の実施のための第7の形態は、第5または第6の形態に従属する形態であって、循環装置が、セイロを水平方向に第1の所定幅単位で前進させる押し出し装置と、第1の所定幅間隔で複数列設置されセイロを垂直方向に第2の所定幅単位で昇降させる昇降装置とを備えた乾燥装置であり、循環中のセイロの移送速度を小さくでき、それ故高速移動に伴う問題が少なく、安定した循環が行える。また、水平方向の送りと垂直方向の昇降だけから構成されたシンプルでコンパクトな構造にすることができ、循環路の屈曲箇所が少なく方向転換が楽に行える。
【0027】
本発明の実施のための第8の形態は、第5〜第7の形態に従属する形態であって、昇降装置の少なくとも1列の直下に、多数のノズルを垂直方向に向けた熱風噴射部が設けられた乾燥装置であり、昇降する部分で多数のノズルから加熱空気を噴出するから、素材に対する乾燥と掻き混ぜを行うことができ、素材を大量に扱え、均一に乾燥することができる。
【0028】
本発明の実施のための第9の形態は、第5〜第8の形態に従属する形態であって、第3の循環位置に煮釜が設けられ、第2の循環位置で素材を載せた場合にだけ、第3の循環位置から第2の昇降装置によってセイロを降下させ、該煮釜で素材を煮沸し、該第3の循環位置に上昇させ、その後の循環時には該セイロを降下させずに通過させる乾燥装置であり、煮釜によるボイル工程を自動化することができ、全自動の乾燥装置を実現できる。
【実施例1】
【0029】
以下、本発明の実施例1のセイロと乾燥装置について、図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施例1におけるのセイロの斜視図、図2は本発明の実施例1におけるの乾燥装置の全体構成図、図3は本発明の実施例1におけるの乾燥装置でセイロが循環される説明図、図4(a)は図1のセイロのX−X断面図、図4(b)は図1のセイロのY−Y断面図、図5は本発明の実施例1におけるの乾燥装置の昇降装置の斜視図、図6は本発明の実施例1における昇降装置でセイロを支持した状態の斜視図、図7(a)は本発明の実施例1における昇降装置の断面図、図7(b)は(a)の昇降装置のセイロを支持した状態の要部断面図、図8(a)は本発明の実施例1におけるの乾燥装置の押し込み装置の側面図、図8(b)は(a)の乾燥装置の押し込み装置のZ−Z断面図、図8(c)は(b)の乾燥装置の押し込み装置のU−U断面図、図9(a)は本発明の実施例1におけるの乾燥装置の第2の昇降装置の斜視図、図9(b)は(a)の第2の昇降装置の側面図、図10は本発明の実施の形態2における機能ブロック図である。
【0030】
まず、本発明の実施例1におけるセイロについて、図面に基づいて説明する。図1、図4(a)(b)において、1は小魚類等の素材を載せ、これに加熱空気(熱風)を送って乾燥させるセイロ、2は素材を載せて乾燥させ、乾燥後には周回体の無端周回動作により乾燥された素材を排出することができるメッシュコンベア、2aは枠体3内に張設された無端の網状周回体、2bは無端の網状周回体2aが上面側から下面側に反転して周回する上下反転位置、3は網状周回体2aの側面を囲み、上面側からみたときは矩形状のセイロ1の枠体、3aは乾燥された素材を落下させるために設けられた上下反転位置2bと枠体3との隙間である。メッシュコンベア2は素材を載せる網状周回体2aの上面が枠体3の上面と平行に設置される。また、枠体3はメッシュコンベア2の回転軸6を周回自在支持する。また、図示はしないが、無端の網状周回体2aが上面の両側端(上下反転位置2bより45°遅れた位置及びそれと反対側の位置)に軸に沿って適当な高さのリブを設けておき、ボイル時や移送時、また乾燥時における素材の網状周回体2aからの落下を防ぐ構成にするのが好適である。
【0031】
また、4は枠体3の側面に回転自在に取り付けられ、セイロ1を後述のガイド部材21(図5参照)上を走行させるための走行用ローラ、5は網状周回体2aを張設し周回動作させるためのスプロケット(本発明の駆動体)である。6はスプロケット5を取り付け駆動するための回転軸、6aはモータ19(後述する)の軸と接続して駆動力を伝達するクラッチ、7はスプロケット5と噛み合ってメッシュコンベア2を周回動作させるためのチェーンである。チェーン7は無端でスプロケット5と噛み合うと共に、網状周回体2aの両側縁のそれぞれに取り付けられている。クラッチ6aは実施例1では摩擦面の接触で自動化が容易な円錐クラッチであるが、Dカットとモータ駆動軸等のように他の形態のクラッチでもよい。
【0032】
スプロケット5は、網状周回体2aの両側縁(2本のチェーン7が設けられている)に位置して網状周回体2aを張設するように、1本の回転軸6にその2個が取り付けられている。そして、この回転軸6が2本、枠体3内に対向して回転自在に支持される。従って、所定間隔をおいて設けられた2本の回転軸、従って4個のスプロケット5が網状周回体2aを張設し、2本のチェーン7と噛み合う。なお、網状周回体2aを張設するスプロケット5は4個以上の偶数個、また回転軸6は2本以上設けることもできる。
【0033】
そして、少なくともいずれかの回転軸6の一端に設けられたクラッチ6aを接続して無端のチェーン7を駆動し、張設された網状周回体2aを周回動作させる。なお、実施例1では乾燥後の小魚類等を走行方向の側面から取り出すため、走行方向と直交する方向に向けて周回するように構成しているが、周回方向を走行方向にするのでもよい。走行方向を周回方向にする場合は、回転軸6とクラッチ6aが走行用ローラ4と平行に配置されることになってセイロ側面の配置が難しくなるが、回転軸6の駆動モータを走行方向に配置する必要がなく、乾燥装置全体の走行方向長さが短くなる。これに対し、実施例1のように走行方向と直交する方向を周回方向にする場合は、回転軸6とクラッチ6aが走行用ローラ4と平行に配置されることはなく、これらの配置が容易になる。素材の排出も乾燥装置の側面から行え、扱い易い。
【0034】
図4(a)(b)はセイロ1の2方向の断面を示すものである。図4(a)に示すように、走行方向からみてセイロ1の両側面には、枠体3に回転自在に走行用ローラ4が取り付けられている。メッシュコンベア2上に載置された小魚類等の素材は、セイロ1の循環運動による乾燥後にスプロケット5を回転させて、隙間3aから排出される。なお、隙間3aはメッシュコンベア2の両側に設けることもできる。この場合、いずれの方向に周回させても排出が可能で、セイロ1の設置が容易になる。
【0035】
スプロケット5は、図4(b)に示すように可動台19aが移動され、モータ19が接近したり離れたりすることによって、クラッチ6aが接続されたとき駆動される。可動台19aを移動させるのは、素材が乾燥した後にセイロ1が素材の排出位置(本発明の第1の循環位置)に送られてきたときであり、図示しない検出センサによってセイロ1を検出し、自動的にモータ移動が行われる。なお、実施例1においては、排出位置は新たな素材を載せる載置位置でもある。また、検出センサは後述のスペース検出センサ53と兼用するのが好適であるが、別に設置するのでもよい。
【0036】
続いて、図2、図3に基づいて実施例1の乾燥装置の全体構成について説明する。11はセイロ1を循環させ、熱風を送って乾燥させる乾燥装置本体である。
【0037】
以下、乾燥装置本体11内に設けられたセイロ1の循環装置について説明する。実施例1の循環装置は、図2、図3に示すように、次の5つの部分(A〜Eの部分)から構成される。なお、循環のメカニズムは、隣り合うセイロ1の中に1個、場合によっては数個分の空きスペースを形成し、このスペースを埋めるべく、隣接する位置のセイロ1を循環方向に順次移動させて行うものである。実質はセイロ1を循環させるものであるが、見掛け上は空いたスペースが順次後方に循環されることになる。
【0038】
まず、図2のAの部分は小魚類等の素材の積み降ろしを行う排出及び載置位置であり、ここにセイロ1が到達すると、メッシュコンベア2を駆動して乾燥した小魚類等を排出し、その後に上方の積降用コンベア20から空になったメッシュコンベア2上に未乾燥の新しい乾燥素材が積み込まれる。排出位置と載置位置(本発明の第2の循環位置)は別の位置でもよいが、実施例1のように同一位置であってもよい。またこれらの処理は、後述するように各状態を示すフラグをみて制御される。
【0039】
次に図2のBの部分はAの直下にあり、セイロ1が載置位置から降下し、実質的に乾燥のための循環動作を開始する位置である。
【0040】
またCの部分は、Bの位置からセイロ1が送り込まれ、これが未煮沸の素材を載せている場合、ここで一旦循環動作を中断し、セイロ1を上下させてこれを煮釜でボイルする、いわばボイルのための昇降位置(本発明の第3の循環位置)である。ボイル後の素材の場合は煮釜に入れるための昇降を行わず、Cの位置は単に通過させるだけとなる。
【0041】
Dの部分はセイロ1を上昇させながら下方に設置された多数のノズルから熱風を上方へ向けて噴射し、小魚類等の素材を乾燥させる領域であり、Eの部分はDの部分で上昇したセイロ1を逆に下降させる領域である。Eの部分も乾燥を継続する部分である。そしてEで最下段にまで降下したセイロ1はAの排出及び載置位置に移動させられ、1回の循環運動を終了する。なお、逆方向に循環させた場合は、多数のノズルが設けられるのはセイロ1を下降させる領域になる。
【0042】
図3はこの循環の様子を概念的に説明する概念図である。A位置の「No1」から順にEの「No11」までが循環する。図3(a)は、「No1」のセイロ1がA位置、すなわち排出及び載置位置に移動してきたときの状態を示す。このとき、セイロ1が存在しない空きスペースはEの最下段に形成される。このため、図3(a)に示すE領域の「No9」〜「No11」を順に下降させる。これにより最下段が埋まり、図3(b)のようにE列の一番上段に空きスペースが形成される。
【0043】
次いで、図3(c)のように、E列の上段の空きスペースにDの最上段の「No8」のセイロ1を横滑りさせる。これによって形成されたDの上段の空きスペースを埋めるため、D列の「No4」〜「No7」の4つのセイロ1を1つずつ順に上昇させる(図3(d)参照)。
【0044】
このとき、新たに空きスペースがDの最下段に形成されるから、図3(e)のようにCの部分の「No3」をスライドさせて押し込み、これで空いたスペースにBの「No2」のセイロ1を押し込む。この結果、Bの位置にスペースができるから、図3(f)のようにAに存在する「No1」のセイロ1をBの位置に降下させることが可能になる。これにより、図3(a)に示す「No1」〜「No11」のセイロ1が1個分だけ前進したことになる。このプロセスを繰り返すことにより、セイロ1を順に循環させることが可能になる。
【0045】
さて、図2に戻って、12a,12bはチェーンを2個のスプロケットで周回させチェーンに取り付けられた押圧片の押し出しでセイロ1をスライドさせる押し込み装置である。このうち、押し込み装置12aはBの下段、Eの最下段に設けられ、セイロ1をコンベアベルト34(後述)上面に載置して支えながら押圧片で押し出す。これに対し、押し込み装置12bはCの上段、Dの最上段に設けられ、他の部材で支えられているセイロ1を上方から押圧片をスライドさせて押し込むものである。なお、押し込み装置12bにはコンベアベルト34は必ずしも必要ない。
【0046】
次に、図2において、13は乾燥装置本体11のA,Bの間、Dの領域、Eの領域の3箇所に設けられ、セイロ1を上昇、下降させる昇降装置、14は小魚類等の素材を65℃〜100℃でボイル(煮沸)する煮釜、15はボイルした後の素材を乾燥させるために多数のノズルを一様に分布させ加熱空気を一様に噴射する熱風噴射部である。また、16は乾燥装置本体11内の高温の空気を吸引するファン、17は吸引した高温の空気を加熱するための熱交換機、17aはボイル後に乾燥させることのより気化した水分を空気から取り除く凝縮装置である。さらに、18はファン16によって吸引され加熱された空気を熱風噴射部15に導く空気配管である。熱交換機17は図示しないボイラから高温水蒸気が送られて、熱交換することにより空気を加熱する。
【0047】
続いて、19は乾燥後の素材を排出するためクラッチ6aの接続によりメッシュコンベア2を周回させ、乾燥された素材をセイロ1の枠体3と上下反転位置2bとの隙間3aから排出させる周回用のモータ、19aはモータ19をクラッチ6aと接続または遮断するため移動可能な可動台である。モータ19は可動台19aに設置される。メッシュコンベア2に載っている乾燥後の素材は容器に回収される。このときの素材の状態は煮干(いりこ)等であっても、これまでの数日かけての自然乾燥に近い状態である。この後、可動台19aが後退することによりモータ19のクラッチ6aは回転軸6から切り離される。
【0048】
20は小魚類等の素材を排出して空になったメッシュコンベア2上に新たに素材を載せるための積降用コンベア、20aは小魚類等の素材を入れたホッパである。積降用コンベア20は、図2、図3の排出及び載置位置(Aの位置)の網状周回体2aの上面に沿って移動可能で、左方のホッパ20aの下方位置で周回動作させながら素材を均一に積んで、前進し、素材排出後で待機中のセイロ1の後端部に来ると、積降用コンベア20を駆動し、積み込まれた小魚類等の素材を落下させながら少しずつ後退し、小魚類等の素材をメッシュコンベア2上に均等に載せる。その後、セイロ1の先端部にまで来ると積み込み作業を終了し、ホッパ20a下方まで移動し、次の作業まで待機する。
【0049】
続いて、以上説明したセイロ1の昇降装置13について図5、図6、図7に基づいて詳細に説明する。図5において、21はセイロ1を載せて昇降させ、隣のスペースに移動させるときはレールの機能を担う昇降装置13のガイド部材である。このガイド部材21は断面L字状で、両側からセイロ1を挟み、両側のレールの部分に走行用ローラ4を載せた状態でセイロ1を一段ずつ上昇または降下させる。
【0050】
なお、D、Eに設けられた昇降装置13は、枠体3の高さ相当のピッチ(本発明の第2の所定幅)で小刻みに上昇、降下する。A,B間に設けられた昇降装置13は同様の装置であってもよいが、一気にA,B間の高さ分だけ降下させるものがよい。
【0051】
次に22はセイロ1を昇降させるために回転する昇降用のスプロケットである。23は2個のスプロケット22と噛み合って張設されスプロケット22の間で周回する一対のチェーン、24は一対のスプロケット22を所定間隔で設けた回転軸である。
【0052】
上下に設けられた一対の回転軸24のうち、できれば上側の回転軸24をステッピングモータ等の高トルクの駆動モータM(図5の参照)で一定角度、例えば1回転させる。これにより、2本のチェーン23が2対のスプロケット22の周囲を所定幅(1ピッチ)分だけ周回し、チェーン23間に梯子状に取り付けられたガイド部材21をこの幅分だけ上昇または下降させる。これを繰り返すことにより、ガイド部材21に載置されたセイロ1を所定幅ずつ順次上昇または下降させることができる。なお、回転を停止したときの不回転の確実性を期すためブレーキを設けるのがよい。また、ガイド部材21はレールの部分がチェーン23の外周面に直交、場合によっては傾斜して突出し、L字の残りの部分がチェーン23の外周面に取り付けられる。
【0053】
この昇降装置13は、セイロ1の走行を妨げないように、また、ガイド部材21を相対向して突出させてセイロ1を両側から支えるように1組設けられる(図5、図6参照)。このガイド部材21の上昇または下降の駆動は、2本の回転軸24の同期をとって回転させることにより行う。このため、例えば1つの駆動モータMで2本の回転軸24をチェーン駆動、ギア駆動、ベルト駆動したり、2つの駆動モータMを1つの制御装置で駆動したりするなどして、両側のガイド部材21が平行状態を保って同期して上昇または下降するようにする。詳細な図示はしないが、1つの駆動モータMで駆動する場合には、2本の回転軸24を互いに逆方向に回転させるため一方の伝達機構にはギアを介すなどする反転機構Rを設けている。なお、上述した乾燥装置本体11では、Dの領域においてセイロ1を上昇させ、Eの領域とA,Bの間の部分においてはセイロ1を逆に下降させる。しかし、逆方向に循環させることもできる。
【0054】
ところで、図7(a)(b)に示すように、走行用ローラ4はセイロ1の枠体3に軸受で回転自在に支持され、両輪として2本のガイド部材21のレール上を走行する。走行用ローラ4は脱輪しないでレールにガイドされるように、レールに載置される走行部分が少し小径になっており、大径の部分の端面がガイド部材21に当接しながら案内される。
【0055】
続いて、図8(a)(b)(c)に基づいて、本発明の実施例1における押し込み装置12bの詳細を説明する。図8(a)(b)において、31はセイロ1をスライドさせて所定幅(本発明の第1の所定幅)移送するための一対のスプロケットである。図示しない高トルクの駆動モータによって駆動される。32は一対のスプロケット31と噛み合ってその周りを周回するチェーン、33はチェーン32に取り付けられ、セイロ1を後端から押すことができる押圧片、34は両側縁にチェーン32が取り付けられたコンベアベルトである。
【0056】
押圧片33はチェーン32の外周に外向きに取り付けられる。押圧片33の数は1個でも、半周期ずらせて2個設けるのでもよい。ただ、チェーン32がスプロケット31の周囲を周回するとき、ガイド部材21に沿って平行移動させる張設された部分では押圧片33がセイロ1の後端面に偏って押圧しないようにする必要がある。この押圧片33の平行移動が終了してスプロケット31の周囲を回転することにより、押圧片33はセイロ1後端面から離れ、セイロ1の押し出しは終了する。なお、押圧片33はチェーン32の側面に図8(c)のように固定される。
【0057】
なお、押し込み装置12bは、ガイド部材21に載置されたセイロ1を上側から押し出すため、コンベアベルト34は必ずしも必要ではない。これに対して、押し込み装置12aの場合は、セイロ1を自分に載せて押圧片33で移送するため、できればコンベアベルト34を設けた方がよい。
【0058】
次に、図9(a)(b)に基づいて、未煮沸の素材の場合に、一旦循環を中断してセイロ1を上下させてこれを煮釜でボイルする第2の昇降装置について説明する。図9において、40は未煮沸の素材を煮釜が設けられた昇降位置でボイルする第2の昇降装置、41は押し込まれたセイロ1を載せる上下方向に向けて断面コ字状に屈曲された吊り下げ枠、42はこの吊り下げ枠41を吊り下げるワイヤ、42aはワイヤ42の取付金具である。吊り下げ枠41の少なくともコ字状断面の両側の屈曲部分は網状とするのが好適である。ワイヤ42と取付金具42aは吊り下げ枠41の4隅に設けられる。ワイヤ42の長さは図9(b)に示すように押し込み装置12bの高さより十分に長く、吊り下げ枠41の大きさは、移送方向と直交する横幅が押し込み装置12bの横幅より幅広になっており、その奥行き長さはセイロ1の長さより少し長くなっている。
【0059】
43はワイヤ42を巻き取ったり緩めたりする巻き取り部、43aは巻き取り部43を2個取り付けた回転軸、44は回転軸43aを駆動するためのスプロケット等の駆動モータである。駆動モータ44は高トルクのステッピングモータ等が好適である。巻き取り部43は、4個がそれぞれ吊り下げ枠41のコ字状の屈曲部分の4隅(上端角部)に位置するように2本の回転軸43aにそれぞれ2個ずつ取り付けられる。そして、駆動モータ44が回転軸43aを一方へ回転すると4本のワイヤ42を巻き上げ、他方へ回転すると4本のワイヤ42を緩めて降下させるものである。4個の巻き取り部43が吊り下げ枠41の平行を保つように均等に4本のワイヤ42を上下する。このとき、2本の回転軸43aは同期して回転させる必要があり、チェーンやベルト等で同一の駆動モータ44によって駆動される。なお、回転を停止したときの不回転の確実性を期すためブレーキを設けるのがよい。
【0060】
45は吊り下げ枠41の上昇降下の案内を行うためのガイド突部、46はこのガイド突部45を案内する上下ガイドである。上下ガイド46は安定のため吊り下げ枠41の両側面(移送方向に関して)にそれぞれ設けるのがよい。なお、図示はしないができればそれぞれに2列ずつ設けるのもよい。47は煮釜14に漬ける昇降位置まで案内し、その位置でセイロ1を載せて昇降するガイド部材、47aはワイヤ42のため走行用ローラ4の導入を容易にするように入口側を僅かに拡大させたガイド部材47の導入部である。ガイド部材47はセイロ1が隣のBの位置(図2,図3参照)から押し込まれたとき、導入部47aで走行用ローラ4の大径部分を案内して導き、昇降位置では一定幅になりレールの部分に小径部分が載った状態となる。
【0061】
この状態で4本のワイヤ42を緩めて降下させ、煮釜14の中へ下ろし、所定時間65℃〜100℃の熱湯に漬けて小魚類等の素材をボイルし、さらに4本のワイヤ42を巻き上げてセイロ1を熱湯から引き上げ、ガイド部材47とガイド部材21の高さが一致したとき上昇を停止して、押し込み装置12bによって隣の昇降装置13の最下段に送るものである。なお、高さが一致するのを検知するためのセンサ(図示しない)を設けるのがよい。また、D領域の昇降装置13のガイド部材21にも導入部を設けるのが好適であるが、ガイド部材21の間隔を大きくとっておけば十分である。
【0062】
次に、本発明の実施例1の乾燥装置を制御する制御装置について説明する。図10は本発明の実施例1における乾燥装置の制御ブロック図である。図10において、51は制御部であり、ハードウェア的にはCPUであって、後述する記憶部52から各種制御プログラムやデータを読み込み、ソフトウェア的に乾燥装置の各種制御機能を実現する機能実現手段である。
【0063】
51aは押し込み装置12a,12bを制御してセイロ1を移送し、昇降装置13,第2の昇降装置40を制御してセイロ1を上昇、下降させる移送制御部である。また、51bは乾燥させるための空気を制御する空気制御部、51cは煮釜14の温度制御を行う煮釜温度制御部である。そして、51dは乾燥後に素材を排出するため可動台19aを移動させ、モータ19を回転し、排出終了後は元の状態に戻る排出制御部、51eは乾燥後の素材の排出が終了した後に、積降用コンベア20を駆動して新たな生魚等の素材を積み込む積込制御部である。
【0064】
次に、52は制御部51を構成するCPUに読み込む制御プログラムやデータを格納した記憶部である。この記憶部52には次の各記憶部が設けられる。52aは押し込み装置12a,12b、昇降装置13、第2の昇降装置40を動作させるため各駆動モータを駆動したり停止したりする移送制御プログラム記憶部である。また、52bは乾燥装置本体11内部の空気の温度と湿度から、最適の運転条件を設定するため熱交換機17で空気を加熱し、凝縮機で湿度を制御し、ファン16の回転数で送風量を制御する空気制御プログラム記憶部、52cは素材をボイルするための煮釜の熱湯温度を制御する煮釜制御プログラム記憶部、52dは最適の加熱空気の温度と湿度、乾燥時間や循環回数等の運転条件やその他のデータを格納したデータ記憶部である。
【0065】
さらに、52eは乾燥装置の状態を示すフラグを格納したフラグ記憶部である。例えば、素材載置フラグは素材をセイロ1に載せたときにONとなり、排出したときOFFとなる。また、ボイルフラグは素材を未煮沸の場合にONとされ、煮沸後にOFFとなる。これらのフラグは制御部51が乾燥装置の各状態をその折々に記録してフラグ記憶部52eに格納し、制御時にこのフラグが参照され、このフラグによって各状態を認識し、乾燥装置は全自動で制御される。
【0066】
乾燥を行うための空気の温度、湿度、風量は、素材単位で記憶部52内のデータ記憶部52dに格納されており、入力装置から素材を選択して運転開始のスイッチを押せばこの条件を取り込み、自動的に運転が行われる。また、素材ごとに必要となる乾燥時間または循環回数は予め実験等で確認されてデータ記憶部52dに格納されている。
【0067】
続いて、53はセイロ1を移送するための空きスペースの存在またはセイロ1の存在を検出するためのスペース検出センサである。スペース検出センサ53は、例えば発光素子と受光素子とかの組み合わせでよく、通過するセイロ1によって遮られたときにはセイロ1が存在すると判定し、遮られるものが無いとき空きスペースと判断する。このスペース検出センサ53はすべてのスペースに配置するのがよいが、少なくとも図2に示す乾燥装置本体11のA,B,Cの位置、またDの最下段と最上段、Eの最上段と最下段には設ける必要がある。
【0068】
もしスペース検出センサ53がセイロ1の不存在を検知した場合には、移送制御部51aは隣のセイロ1の送り込みを許可し、セイロ1が所定の位置に存在する場合には、所定の処理を行う。例えば、乾燥が進んで排出可能になったとき、Aの位置にセイロ1が来ると、この素材を排出して、新たな素材を積み込む。
【0069】
移送制御部51aはスペース検出センサ53によって図2のA,B,Cの位置、Dの最下段、Eの最上段が空きスペースであることを検出すると、押し込み装置12a,12bのスプロケット31の駆動モータを回転させ、チェーン32を周回させて、押圧片33でセイロ1の後端面を押圧することにより、空きスペースに隣のセイロ1を所定幅前進させる。また、Dの最上段、Eの最下段が空きスペースであることを検出すると、昇降装置13を制御してセイロ1をそれぞれ上昇、下降させ、Cの位置で乾燥素材が未煮沸の場合は第2の昇降装置40を制御してセイロ1を上昇、下降させる。
【0070】
さて、図10に戻って、54はある温度の循環空気に対して所定温度の水蒸気と熱交換させ所望の加熱空気にするなどの加熱制御を行う熱交換機制御部、55は空気の風量の制御を行う送風制御部、56はボイル後乾燥装置本体11内の湿度が上がるためこれを制御する湿度制御部である。また、57は乾燥装置本体11内部の空気の温度を検出する温度センサ、58は乾燥装置本体11内の空気の湿度を検出する湿度センサである。
【0071】
実施例1の乾燥装置の運転が開始されると、温度センサ57、湿度センサ58が乾燥装置本体11内部の空気の温度と湿度を検出し、素材に対して最適な運転条件を記憶部52から読み出す。この運転条件に従って空気を加熱し、ファン16の回転数制御で送風量を制御して熱風噴射部15から噴出する。同時に、凝縮装置17aを使って乾燥装置本体11内部の空気の湿度を調節する。
【0072】
さらに、59は煮釜温度制御部51cによって煮釜14の水温を制御するヒータ等の加熱部、60は煮釜14の水温をフィードバックするための煮釜温度センサである。そして、61は乾燥装置の運転が一定のシーケンスに従って行われるため、例えば煮釜14によるボイル時間のように経過時間をカウントしたり、回数のカウント、例えばセイロ1の循環回数をカウントしたりするカウント部である。すなわち、カウント部61にはタイマ及び/またはカウンタが設けられる。
【0073】
そこで、実施例1における乾燥装置の運転時の説明を行う。運転開始のスイッチを押すと、入力された素材から運転条件が読み出され、煮釜温度制御部51cが煮釜14の水を加熱し、ボイル可能温度にまで上昇させる。同時に、空気制御部51bも空気を加熱して熱風噴射部15から熱風の噴出を開始する。次いで、制御部51はフラグ記憶部52e内のボイルフラグをONにする。
【0074】
次に、素材載置フラグがチェックされ、OFFであれば積込制御部51eが積降用コンベア20を駆動し、素材を図2、図3のA位置のセイロ1に積み込み、移送制御部51aが循環を開始する。なお、網状周回体2aの上面に2枚のリブを設けた場合は、積み込みに先立ってモータ19を駆動し、2枚のリブが上面に来るように制御する。素材を載置するとフラグ記憶部52e内の素材載置フラグがONに変更される。この素材載置フラグは、乾燥が終了して素材が排出されたときにOFFにされる。
【0075】
煮釜14のC位置にまでセイロ1が搬送されると、ボイルフラグがONであるから、移送制御部51aは第2の昇降装置40を使って下降させ、ボイルする。煮沸時間はカウント部61のタイマにより計時され、その後第2の昇降装置40によって引き上げられる。この時点にフラグ記憶部52e内のボイルフラグをリセットし、OFFに変更する。このためその後の循環では、ボイルフラグがOFFであるため、制御部51はセイロ1を下降させて再度ボイルすることはなく、ここは単に通過するだけとなる。このようにボイルフラグは運転開始直後に自動的にONにセットされ、一度ボイルされるとOFFに切り替わり、このフラグに基づいてボイル工程の制御が行われる。
【0076】
ボイル後セイロ1がC位置で待機している状態で、D位置の昇降装置13の最下段のスペース検出センサ53が空きスペースである旨を検出したら、移送制御部51aはこのセイロ1を熱風噴射部15上のDの最下段スペースに押し込む。なお、このときまでにセイロ1の周回動作でA位置に形成された空きスペースをEの部分のセイロ1が埋め、これを更にDの部分のセイロ1が充填することによって空きスペースがD位置の最下段に形成されている。D位置にセイロ1が送られると、熱風噴射部15からの加熱空気でセイロ1は乾燥され始める。このとき噴射される熱風で小さな素材は動圧により振動や転動し掻き混ぜられる。そして、このセイロ1の後を後続のセイロ1が同じように追従する。なお、掻き混ぜは動圧だけでなく、循環過程の各動作でも発生する。
【0077】
移送制御部51aは昇降装置13によりセイロ1を所定幅ずつ上昇させる。最上段に到達するまで徐々に水分を奪われ、最上段に到達すると、E位置の最上段のスペース検出センサ53が空きスペースである旨を検出したら、移送制御部51aはセイロ1を押し込み装置12bでスライドさせる。
【0078】
その後、E位置の最下段のスペース検出センサ53が空きスペースを検出すると、移送制御部51aは昇降装置13によりセイロ1を所定幅だけ下降させる。後続のセイロ1も同様にこれに追従する。E位置の最下段にまでセイロ1が下降すると、A位置が空きスペースの場合、移送制御部51aは押し込み装置12aでスライドさせる。このとき制御部51は、素材載置フラグがONであることを確認すると、移送制御部51aは昇降装置13を動作させてセイロ1をそのままBの位置に下降させ、再度の循環を行わせる。また、C位置ではボイルフラグがOFFになっているため、ボイルすることなくD位置へ移動させる。制御部51は全セイロ1のボイルフラグがOFFになると、煮釜温度制御部51cに対して加熱部59へ加熱停止を指示する。
【0079】
このようにして、制御部51は乾燥するまで運転を続け、セイロ1を循環させながら乾燥を続ける。素材ごとに設定されている乾燥時間Tまたは循環回数Nを越えたら、制御部51はカウント部61がカウントアップ(タイムアップ)したことを移送制御部51a、排出制御部51d、空気制御部51bに通知する。しかし、素材が同じでもそれぞれ事情が異なるので、カウントアップしても直ちに制御部51が制御するのではなく、乾燥がもう少しで終了する旨を予告し、ユーザによる乾燥状態の実地の判断を促すのがよい。乾燥状態に異常がなければそのままカウントアップを待ち、乾燥が思ったより進んでいれば直ちに終了させ、乾燥が遅れていればその後必要な乾燥時間Tまたは循環回数Nを更にセットするのがよい。
【0080】
カウントアップ(タイムアップ)した時点に、制御部51はA位置のセイロ1の素材載置フラグがONであることを確認すると、排出制御部51dに命じて、メッシュコンベア2を駆動して乾燥した素材をセイロ1から排出させる。このとき素材載置フラグがOFFの場合は移送制御部51aにそのまま循環させる。なお、カウントアップしておらず、且つすべての素材載置フラグがOFFの場合は、カウント部61と各フラグをリセットし、制御部51は積込制御部51eによって積降用コンベア20を駆動してあらたに素材を積み込む。また、網状周回体2aの上面に2枚のリブを設けた場合に、上記排出直後にそのまま2枚のリブが上面に来るように制御することもできる。
【0081】
なお、実施例1の乾燥装置の乾燥運転を継続している間は、温度センサ57、湿度センサ58によって乾燥装置本体11内部の空気の状態が検知され、乾燥素材単位で設定されている空気の温度、湿度となるようにフィードバックされる。風量は湿度センサ58の検知結果と湿度の目標値との差が大きいときに所定値より大きくし、差が小さいときには所定値とすればよい。
【0082】
このように実施例1のセイロ1によれば、セイロ1にメッシュコンベア2を設け、排出時にこれを運転して自動的に排出するため、人手によることなく乾燥後の素材を排出することができる。ユーザは乾燥装置を運転させるだけでよく、乾燥処理における素材の取り扱いが容易になる。従来のセイロは人手によるため、重労働のセイロの反転作業は避けられず、縦(走行方向)630mm、横630mm、高さ45mmといった大きさのものが標準であり、現在最大とされているセイロでも縦1800mm、横900、高さ100にすぎないが、実施例1のセイロ1は、実施例1の乾燥装置で反転動作などせずに使用することができるため、従来考えられたことのない縦4800mm〜5000mm、横1700mm〜2000mm、高さ120mm〜160mmが可能になる。従来の標準サイズのものと比較すると、この場合、縦が7,8倍、横が3倍、高さが3倍弱から3倍強程度であり、積載面積にすると約21倍〜24倍、積載容積にすると60倍〜80倍の素材を積むことができる。そして更に積載容積を増すことも可能である。
【0083】
さらにこれを詳しく説明する。例えば生鰯を煮干(いりこ)に加工するとき、縦1800mm、横900、高さ100の上記従来の最大サイズのセイロで処理を行うと、13Kgの生鰯を積載するのが限界である。そして、セイロがこの大きさを越えると、作業者2人で作業するのは難しくなる。すなわち、この加工においては1時間に3トンの処理ができないと採算がとれなくなるといわれているが、これは2人でこの大きさのセイロを1時間に230枚処理しなければならないからである。そして上記標準サイズのセイロの場合についていえば1時間に1300枚以上処理しなければならない。機械化に対して大きな期待が寄せられていたのはこのためである。しかし、これらのサイズより大きなセイロを使って、生鰯をボイルし、乾燥のため搬送し、反転して排出する工程の機械化、自動化は困難であり、中でも素材排出時のセイロ反転の機械化は難しく、併せて人手による作業も困難である以上、従来はセイロの大きさに限界を設けざるを得なかった。
【0084】
これに対し、実施例1のセイロ1は、排出時にメッシュコンベア2で排出するから反転させる必要がなく、ボイルや乾燥のための循環もその姿勢を保って行える。そして、例えば縦5000mm、横1700mm、高さ160mmの場合には、1時間に3トンの生鰯の処理を行うために43枚という少ないセイロを循環するだけで短時間に加工することが可能である。そして、セイロ1の大きさに関しては、設置場所さえあればこの方式に限界はない。また、1時間3トンの処理が困難なため、煮干(いりこ)加工から撤退せざるをえない生産者が多い中、1時間5トンの処理を楽に提供することが可能になる。
【0085】
また、従来のようにセイロ1自身の枠体3が嵩み、素材の積載量が思ったほど増えないようなことはなく、実質の循環量をセイロ一枚当り、従来の標準サイズの場合少なくともおよそ60倍〜80倍、従来の最大サイズのセイロの場合5倍〜6倍に増やすことができる。言い換えれば、従来の標準サイズのセイロでは60枚〜80枚、最大サイズのセイロでは5枚〜6枚分の作業を一枚のセイロ1で行える上に、素材の積み込み、排出も全自動で誰でも簡単に行うことができる。
【0086】
さらに、同量の乾燥を行うために概ね従来の1/10〜1/30程度の移送速度でゆっくりと乾燥することができ、高速移動に伴う問題点、例えば急速な方向転換、傾斜、スピード変化などで起こる故障や積載物の分布の偏り等を防止できる。ゆっくりと乾燥するので乾燥時間も短くなる。そして、熱風噴射部15の多数のノズルから10m/s〜20m/sの速度で熱風が噴出されるので、セイロ1上の乾燥素材は循環のたびに運動量を得て混ぜ返され、全体として均一に乾燥することが可能になる。なお、掻き混ぜは風圧だけでなく、何回も循環する過程の動作でも発生する。
【0087】
また、実施例1の乾燥装置によれば、乾燥素材を自動的にセイロに載せ、未煮沸の場合は自動的にボイルし、乾燥するまで繰り返して循環し、乾燥した時点で自動的に排出するので、全自動の乾燥装置を実現できる。
【0088】
また、実施例1の乾燥装置は、セイロ1を大きくでき、各セイロ1はそれぞれが接続あるいは連結されておらず、セイロ1自体をそのまま別々に移送するので、1本のベルトで移送する場合のように循環中どこかでトラブルが発生すると、これを解消するため全体の運転を停めて修理しなければならないなどということはない。単に問題のセイロ1を取り出して交換すればよい。また、人手による積み降ろし等の作業もいらない。
【0089】
そして、従来のように素材を積んだ小さなセイロを多数個長い経路で周回運動をさせるのではなく、大きなセイロを少数個短い経路(少ない移送回数)で周回運動をさせることができる。上述の大きなセイロ1に大量の素材を載せて、水平、垂直方向にそれぞれ各所定幅(1ピッチ)ずつ前進させ、ゆっくりと周回運動させるので、従来のような多数個の高速移動に伴う問題が生じるようなこともない。
【0090】
実施例1の乾燥装置はシンプルな経路のため、3列の昇降部分(最少の場合2列でもよい)をもつ無駄のないコンパクトな構造が可能となる。多数のノズルから熱風を昇降部分の下方から上方へ噴きつけるため、熱風による乾燥と掻き混ぜによって素材を全面的に均一に乾燥することが可能になる。各セイロ1には間隙が設けられており、この隙間が多段に重なって煙突状になり、ノズルからの風速が衰えないで上側のセイロ1にも熱風が行き渡り、乾燥装置本体11内の空気の循環を促進にすることができる。
【0091】
さらに、乾燥装置は全自動で乾燥処理が行えるため、不揃いの天然素材を扱い、機械の操作に慣れていないユーザが利用する場合であっても、無理なく利用することができる。循環運動や積み降ろし動作に無理な動作がなく、運転トラブルが生じない。実用性の点で従来の乾燥装置と隔絶した乾燥装置を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、大量の素材の載せて乾燥のための循環、排出が自動的に行えるセイロと、乾燥のための循環、排出、さらにはボイルや積込みまで全自動の乾燥装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の実施例1におけるのセイロの斜視図
【図2】本発明の実施例1におけるの乾燥装置の全体構成図
【図3】本発明の実施例1におけるの乾燥装置でセイロが循環される説明図
【図4】(a)図1のセイロのX−X断面図、(b)図1のセイロのY−Y断面図
【図5】本発明の実施例1におけるの乾燥装置の昇降装置の斜視図
【図6】本発明の実施例1における昇降装置でセイロを支持した状態の斜視図
【図7】(a)本発明の実施例1における昇降装置の断面図、(b)(a)の昇降装置のセイロを支持した状態の要部断面図
【図8】(a)本発明の実施例1におけるの乾燥装置の押し込み装置の側面図、(b)(a)の乾燥装置の押し込み装置のZ−Z断面図、(c)(b)の乾燥装置の押し込み装置のU−U断面図
【図9】(a)本発明の実施例1におけるの乾燥装置の第2の昇降装置の斜視図、(b)(a)の第2の昇降装置の側面図
【図10】本発明の実施例1における乾燥装置の制御ブロック図
【符号の説明】
【0094】
1 セイロ
2 メッシュコンベア
2a 網状周回体
2b 上下反転位置
3 枠体
3a 隙間
4 走行用ローラ
5 スプロケット
6 回転軸
6a クラッチ
7 チェーン
11 乾燥装置本体
12a,12b 押し込み装置
13 昇降装置
14 煮釜
15 熱風噴射部
16 ファン
17 熱交換機
17a 凝縮装置
18 空気配管
19 モータ
19a 可動台
20 積降用コンベア
20a ホッパ
21 ガイド部材
22 スプロケット
23 チェーン
24 回転軸
31 スプロケット
32 チェーン
33 押圧片
34 コンベアベルト
40 第2の昇降装置
41 吊り下げ枠
42 ワイヤ
42a 取付金具
43 巻き取り部
43a 回転軸
44 駆動モータ
45 ガイド突部
46 上下ガイド
47 ガイド部材
47a 導入部
51 制御部
51a 移送制御部
51b 空気制御部
51c 煮釜温度制御部
51d 排出制御部
51e 積込制御部
52 記憶部
52a 移送制御プログラム記憶部
52b 空気制御プログラム記憶部
52c 煮釜制御プログラム記憶部
52d データ記憶部
52e フラグ記憶部
53 スペース検出センサ
54 熱交換機制御部
55 送風制御部
56 湿度制御部
57 温度センサ
58 湿度センサ
59 加熱部
60 煮釜温度センサ
61 カウント部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端の網状周回体と、前記網状周回体を周回可能に張設した複数の駆動体を備え、前記網状周回体の上面に素材を載せて、該素材の排出時には周回動作を行って前記素材を前記網状周回体の上下反転位置から落下させるメッシュコンベアと、前記駆動体を支持して前記メッシュコンベアの側面を囲む枠体を備えたことを特徴とするセイロ。
【請求項2】
前記上下反転位置と前記枠体との間には、周回動作時に前記素材を落下させるための隙間が設けられたことを特徴とする請求項1記載のセイロ。
【請求項3】
前記枠体に走行用ローラが設けられ、前記素材を載せて走行することができることを特徴とする請求項1または2記載のセイロ。
【請求項4】
前記駆動体にはそれぞれ前記網状周回体を周回自在に支持する回転軸が設けられると共に、該回転軸の少なくとも1本には、前記メッシュコンベアに駆動力を伝達するためのクラッチが設けられたことを特徴とする請求項1または2記載のセイロ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載されたセイロを複数個循環させることができる循環装置と、素材を載せて循環中の各セイロに加熱空気を噴射して前記素材を乾燥することができる熱風噴射部と、前記素材が乾燥を終えたとき、第1の循環位置において前記セイロの網状周回体を周回して乾燥後の素材を排出する駆動装置を備えたことを特徴とする乾燥装置。
【請求項6】
前記セイロの循環を開始したときに、第2の循環位置におけるセイロの上面が空の場合に前記素材を載せ、該上面が空でない場合にはそのまま移送する制御部が設けられたことを特徴とする請求項5記載の乾燥装置。
【請求項7】
前記循環装置が、前記セイロを水平方向に第1の所定幅単位で前進させる押し出し装置と、前記第1の所定幅間隔で複数列設置され前記セイロを垂直方向に第2の所定幅単位で昇降させる昇降装置とを備えたことを特徴とする請求項5または6記載の乾燥装置。
【請求項8】
前記昇降装置の少なくとも1列の直下に、多数のノズルを垂直方向に向けた熱風噴射部が設けられたことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の乾燥装置。
【請求項9】
第3の循環位置に煮釜が設けられ、前記第2の循環位置で前記素材を載せた場合にだけ、前記第3の循環位置から第2の昇降装置によってセイロを降下させ、該煮釜で前記素材を煮沸し、該第3の循環位置に上昇させ、その後の循環時には該セイロを降下させずに通過させることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の乾燥装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−14280(P2007−14280A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−199675(P2005−199675)
【出願日】平成17年7月8日(2005.7.8)
【出願人】(593190054)有限会社丸忠設備工業 (5)
【Fターム(参考)】