説明

セミトレーラの車体構造

【課題】セミトレーラに2つの小型コンテナを前後に配置して積載した後であっても、前方の小型コンテナの後面の扉を開いて内部を確認することが可能な車体構造の提供。
【解決手段】後退位置のフロントボルスタ40からリヤボルスタ80までの前後方向の距離は、40ftコンテナ20の前後方向の長さ(第1所定長)に対応し、20ftコンテナ110の前後方向の長さは、第1所定長の略1/2であり、2つの20ftコンテナ110を積載する場合、前方20ftコンテナ110Fの前下端隅部は、前進位置のフロントボルスタ40の前方小型用前側緊締装置70に係合され、後方20ftコンテナ110Rの後下端隅部は、リヤボルスタ80の後側兼用緊締装置81に係合される。このため、前後の20ftコンテナ110F,110Rの間には、フロントボルスタ40の後退位置から前進位置までの移動距離に略相当する前後方向のスペースL1が確保される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前後方向の長さが相違するコンテナを積載可能な兼用タイプのセミトレーラの車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、長さ寸法20フィートの小型コンテナと長さ寸法40フィートの大型コンテナとのいずれでも積載できる兼用タイプのセミトレーラが記載されている。このセミトレーラには、2つの小型コンテナが前後方向に積載可能であり、セミトレーラの前端部には、大型コンテナの前下隅と係合可能な係合ピンと、前方の小型コンテナの前下隅と係合可能な係合ピンとが設けられ、中間部には、前方の小型コンテナの後下隅と係合可能な係合ピンと、後方の小型コンテナの前下隅と係合可能な係合ピンとが前後に設けられ、後端部には、大型コンテナの後下隅と後方の小型コンテナの後下隅とに係合可能な兼用の係合ピンが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−6759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のように、40フィートの大型コンテナに合わせた前後方向の長さを有するセミトレーラに20フィートの小型コンテナを前後に配置して積載すると、前後の小型コンテナの間(前方の小型コンテナの後面と後方の小型コンテナの前面との間)に、前方の小型コンテナの後面の扉を開くためのスペースを確保することができず、セミトレーラに積載した後に前方の小型コンテナの扉を開いて内部を確認することができない。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑み、セミトレーラに2つの小型コンテナを前後に配置して積載した後であっても、前方の小型コンテナの後面の扉を開いて内部を確認することが可能な車体構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様は、前後の長さが第1所定長に設定された第1大型コンテナと、第1所定長よりも長い第2所定長に設定された第2大型コンテナと、第1所定長の略1/2の第3所定長に設定された小型コンテナとを選択的に積載可能であり、且つ小型コンテナについては2つのコンテナを前後に並んで配置して積載可能な兼用タイプのセミトレーラの車体構造であって、左右1対のメインビームと、フロントボルスタと、フロントボルスタ固定機構と、左右1対の大型コンテナ用前側緊締装置と、リヤボルスタと、後側兼用緊締装置と、左右1対の後方小型コンテナ用後側緊締装置と、第1センタボルスタと、左右1対の前方小型コンテナ用後側緊締装置と、第2センタボルスタと、左右1対の後方小型コンテナ用前側緊締装置と、を備える。
【0007】
左右のメインビームは、前後方向に相対向して延びる。フロントボルスタは、左右のメインビームの前端部で車幅方向に延設され、前後方向にスライド移動自在に左右のメインビームに支持される。フロントボルスタ固定機構は、第1大型コンテナに対応する後退位置と、後退位置よりも前方であって第2大型コンテナ及び2つの小型コンテナのうち前方に配置される前方小型コンテナに対応する前進位置とのそれぞれにおいて、フロントボルスタを左右のメインビームに解除可能に固定する。左右の大型コンテナ用前側緊締装置は、フロントボルスタの両端部に設けられ、フロントボルスタが後退位置に固定された状態で第1大型コンテナの前下端隅部と解除可能に係合し、且つフロントボルスタが前進位置に固定された状態で第2大型コンテナの前下端隅部と解除可能に係合する。左右の前方小型コンテナ用前側緊締装置は、フロントボルスタの両端部に設けられ、フロントボルスタが前進位置に固定された状態で前方小型コンテナの前下端隅部と解除可能に係合する。リヤボルスタは、左右のメインビームの後端部で車幅方向に延設され、左右のメインビームに固定される。左右の後側兼用緊締装置は、リヤボルスタの両端部に設けられ、第1大型コンテナの後下端隅部、第2大型コンテナの底側の側縁部、及び2つの小型コンテナのうち後方に配置される後方小型コンテナの下端隅部と解除可能に係合する。第1センタボルスタは、左右のメインビームの中間部で車幅方向に延設され、左右のメインビームに固定される。左右の前方小型コンテナ用後側緊締装置は、第1センタボルスタの両端部に設けられ、前方小型コンテナの後下端隅部と解除可能に係合する。第2センタボルスタは、第1センタボルスタよりも後方の左右のメインビームの中間部で車幅方向に延設され、左右のメインビームに固定される。左右の後方小型コンテナ用前側緊締装置は、第2センタボルスタの両端部に設けられ、後方小型コンテナの前下端隅部と解除可能に係合する。
【0008】
上記構成では、第1大型コンテナを積載する場合、その積載前に、フロントボルスタを後退位置に設定し、フロントボルスタ固定機構によってメインビームに固定する。この状態で第1大型コンテナをセミトレーラに積載し、大型コンテナ用前側緊締装置及び後側兼用緊締装置を第1大型コンテナの左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させる。
【0009】
第2大型コンテナを積載する場合、その積載前に、フロントボルスタを前進位置に設定し、フロントボルスタ固定機構によってメインビームに固定する。この状態で第2大型コンテナをセミトレーラに積載し、大型コンテナ用前側緊締装置及び後側兼用緊締装置を第2大型コンテナの左右の前下端隅部及び底側の側縁部にそれぞれ係合させる。
【0010】
2つの小型コンテナを積載する場合、その積載前に、フロントボルスタを前進位置に設定し、フロントボルスタ固定機構によってメインビームに固定する。この状態で2つの小型コンテナを前後に配置してセミトレーラに積載し、前方小型コンテナ用前側緊締装置及び前方小型コンテナ用後側緊締装置を前方小型コンテナの左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させ、後方小型コンテナ用前側緊締装置及び後側兼用緊締装置を後方小型コンテナの左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させる。
【0011】
このように、第1大型コンテナと第2大型コンテナと2つの小型コンテナとを、1つのセミトレーラに選択的に積載することができる。
【0012】
また、後退位置のフロントボルスタからリヤボルスタまでの前後方向の距離は、第1大型コンテナの前後方向の長さ(第1所定長)に対応し、小型コンテナの前後方向の長さは、第1所定長の略1/2(第3所定長)であり、2つの小型コンテナを積載する場合、前方小型コンテナの前下端隅部は、前進位置のフロントボルスタの前方小型コンテナ用前側緊締装置に係合され、後方小型コンテナの後下端隅部は、リヤボルスタの後側兼用緊締装置に係合されるので、前方小型コンテナの後面と後方小型コンテナの前面との間には、フロントボルスタの後退位置から前進位置までの移動距離に略相当する前後方向のスペースが確保される。従って、セミトレーラに2つの小型コンテナを前後に配置して積載した後であっても、前方小型コンテナの後面の扉を開いて内部を確認することが可能となる。
【0013】
本発明の第2の態様は、上記第1の態様と同様に、第1大型コンテナと、第2大型コンテナと、小型コンテナとを選択的に積載可能であり、且つ小型コンテナについては2つのコンテナを前後に並んで配置して積載可能な兼用タイプのセミトレーラの車体構造であって、左右1対のメインビームと、フロントボルスタと、フロントボルスタ固定機構と、左右1対の大型コンテナ用前側緊締装置と、左右1対の前方小型コンテナ用前側緊締装置と、左右1対のリヤサイドフレームと、リヤボルスタと、リヤサイドフレーム固定機構と、リヤボルスタと、後側兼用緊締装置と、第1センタボルスタと、左右1対の前方小型コンテナ用後側緊締装置と、第2センタボルスタと、左右1対の後方小型コンテナ用前側緊締装置と、を備える。これらのうち、左右1対のメインビームと、フロントボルスタと、フロントボルスタ固定機構と、左右1対の大型コンテナ用前側緊締装置と、左右1対の前方小型コンテナ用前側緊締装置と、第1センタボルスタと、左右1対の前方小型コンテナ用後側緊締装置と、第2センタボルスタと、左右1対の後方小型コンテナ用前側緊締装置とは、上記第1の態様と同様に構成される。
【0014】
左右のリヤサイドフレームは、前後方向に延設され、前後方向にスライド移動自在に左右のメインビームの後端部にそれぞれ支持される。リヤボルスタは、車幅方向に延設され、左右のリヤサイドフレームの後端部に固定される。リヤサイドフレーム固定機構は、第1大型コンテナに対応する収納位置と、収納位置よりも後方であって第2大型コンテナ及び2つの小型コンテナのうち後方に配置される後方小型コンテナに対応する突出位置とのそれぞれにおいて、リヤサイドフレームを左右のメインビームに対して解除可能に固定する。リヤボルスタは、左右のメインビームの後端部で車幅方向に延設され、左右のメインビームに固定される。後側兼用緊締装置は、リヤボルスタの両端部に設けられ、リヤサイドフレームが収納位置に固定された状態で第1大型コンテナの後下端隅部と解除可能に係合し、且つリヤサイドフレームが突出位置に固定された状態で第2大型コンテナの後下端隅部及び後方小型コンテナの後下端隅部と解除可能に係合する。
【0015】
上記構成では、第1大型コンテナを積載する場合、その積載前に、フロントボルスタを後退位置に設定し、フロントボルスタ固定機構によってメインビームに固定する。また、リヤサイドフレームを収納位置に設定し、リヤサイドフレーム固定機構によってリヤサイドフレームをメインビームに固定する。この状態で第1大型コンテナをセミトレーラに積載し、大型コンテナ用前側緊締装置及び後側兼用緊締装置を第1大型コンテナの左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させる。
【0016】
第2大型コンテナを積載する場合、その積載前に、フロントボルスタを前進位置に設定し、フロントボルスタ固定機構によってメインビームに固定する。また、リヤサイドフレームを突出位置に設定し、リヤサイドフレーム固定機構によってリヤサイドフレームをメインビームに固定する。この状態で第2大型コンテナをセミトレーラに積載し、大型コンテナ用前側緊締装置及び後側兼用緊締装置を第2大型コンテナの左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させる。
【0017】
2つの小型コンテナを積載する場合、その積載前に、フロントボルスタを前進位置に設定し、フロントボルスタ固定機構によってメインビームに固定する。また、リヤサイドフレームを突出位置に設定し、リヤサイドフレーム固定機構によってリヤサイドフレームをメインビームに固定する。この状態で2つの小型コンテナを前後に配置してセミトレーラに積載し、前方小型コンテナ用前側緊締装置及び前方小型コンテナ用後側緊締装置を前方小型コンテナの左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させ、後方小型コンテナ用前側緊締装置及び後側兼用緊締装置を後方小型コンテナの左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させる。
【0018】
このように、第1大型コンテナと第2大型コンテナと2つの小型コンテナとを、1つのセミトレーラに選択的に積載することができる。
【0019】
また、後退位置のフロントボルスタからリヤサイドフレームが収納位置に設定された状態のリヤボルスタまでの前後方向の距離は、第1大型コンテナの前後方向の長さ(第1所定長)に対応して設定され、小型コンテナの前後方向の長さは、第1所定長の略1/2(第3所定長)であり、2つの小型コンテナを積載する場合、前方小型コンテナの前下端隅部は、前進位置のフロントボルスタの前方小型コンテナ用前側緊締装置に係合され、後方小型コンテナの後下端隅部は、リヤサイドフレームが突出位置に設定された状態のリヤボルスタの後側兼用緊締装置に係合されるので、前方小型コンテナの後面と後方小型コンテナの前面との間には、フロントボルスタの後退位置から前進位置までの移動距離とリヤサイドフレームの収納位置から突出位置までの移動距離との総和距離に略相当する前後方向のスペースが確保される。従って、セミトレーラに2つの小型コンテナを前後に配置して積載した後であっても、前方小型コンテナの後面の扉を開いて内部を確認することが可能となる。なお、第2の態様では、前方小型コンテナの後面と後方小型コンテナの前面との間のスペースは、上記第1の態様よりもリヤサイドフレームの移動距離分だけ増大するため、前方小型コンテナの後面の扉を開くためのスペースをより広く確保することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、セミトレーラに2つの小型コンテナを前後に配置して積載した後であっても、前方の小型コンテナの後面の扉を開いて内部を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態のセミトレーラの車体構造を示す平面図である。
【図2】図1の側面図であり、(a)は大型コンテナを積載した状態を、(b)は2つの小型コンテナを積載した状態をそれぞれ示す。
【図3】第1大型コンテナと第2大型コンテナとを前下方から視た斜視図である。
【図4】第1大型コンテナと小型コンテナとを前下方から視た斜視図である。
【図5】後退位置に設定されたフロントボルスタの斜視図である。
【図6】前進位置に設定されたフロントボルスタの斜視図である。
【図7】メインビームとフロントボルスタとを前方から視た要部断面図である。
【図8】フロントボルスタ固定機構の分解斜視図である。
【図9】図1の車体構造を前方から視た要部断面図である。
【図10】図9の平面図である。
【図11】図9の側面図である。
【図12】大型コンテナ用前側緊締装置及び格納状態の前方小型コンテナ用前側緊締装置を示す平面図である。
【図13】図12の側面図である。
【図14】大型コンテナ用前側緊締装置及び使用状態の前方小型コンテナ用前側緊締装置を示す平面図である。
【図15】図14の側面図である。
【図16】前方小型コンテナ用後側緊締装置を示す側面図である。
【図17】図16の平面図である。
【図18】図16の正面図である。
【図19】後方小型コンテナ用前側緊締装置を示す正面図である。
【図20】図19の平面図である。
【図21】図19の側面図である。
【図22】突出位置に設定された突入防止装置の斜視図である。
【図23】本発明の第2実施形態のセミトレーラの車体構造を示す側面図であり、(a)は大型コンテナを積載した状態を、(b)は2つの小型コンテナを積載した状態をそれぞれ示す。
【図24】突出位置に設定されたリヤサイドフレームの斜視図である。
【図25】リヤサイドフレーム固定機構の平面図である。
【図26】図25の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、FRは車両の前方を、UPは上方を、INは車幅方向内側をそれぞれ示す。また、以下の説明において、特に説明のない限り左右方向は車両前方を向いた状態での左右方向を意味する。
【0023】
図2に示すように、本実施形態のセミトレーラ1は、前後の長さが40フィート(第1所定長)に設定された40ftコンテナ(第1大型コンテナ)20と、45フィート(第2所定長)に設定された45ftコンテナ(第2大型コンテナ)30と、20フィート(第1所定長の略1/2の第3所定長)に設定された20ftコンテナ(小型コンテナ)110とを選択的に積載可能で、且つ20ftコンテナ110については2つのコンテナを前後に並んで配置して積載可能な兼用タイプのトレーラであり、トラクタ(図示省略)に連結されて牽引される。なお、2つの20ftコンテナ110を前後に配置して積載する場合、前方のコンテナを前方20ftコンテナ110Fと称し、後方のコンテナを後方20ftコンテナ110Rと称する。
【0024】
図3及び図4に示すように、40ftコンテナ20と45ftコンテナ30と20ftコンテナ110とは、ともに箱型タイプであり、各コンテナ20,30,110の後面は、左右に観音開き状に開移動してコンテナ内部を開放する扉(図示省略)によって閉止されている。各コンテナ20,30,110の前下端隅部と後下端隅部とには、前側の隅金具21,31,111と後側の隅金具22,32,112とがそれぞれ固定されている。
【0025】
40ftコンテナ20と45ftコンテナ30の前側の隅金具21,31には、前方へ開口する係合穴23,33が設けられ、後側の隅金具22,32には、下方へ開口する係合穴24,34が設けられている。20ftコンテナ110の前側及び後側の隅金具111,112には、下方へ開口する係合穴113,114がそれぞれ設けられている。45ftコンテナ21の後方底側の側縁部には、中間位置の隅金具35が固定され、この隅金具35にも後側の隅金具32と同様に下方へ開口する係合穴36が設けられている。
【0026】
45ftコンテナ30は、その前端及び後端が40ftコンテナ20よりも前後にほぼ等しい長さ(2.5フィート)分が迫り出した状態でセミトレーラ1に積載される(図2及び図3参照)。セミトレーラ1に積載された状態において、45ftコンテナ30の中間位置の隅金具35の係合穴36の位置は、40ftコンテナ20の後側の隅金具22の係合穴24の位置とほぼ一致する。なお、40ftコンテナ20及び45ftコンテナ30の各底部の前側部分には、後述するメインビーム4の段差11を吸収するための凹状のトンネルリセス部が設けられているが、図3及び図4ではその形状を省略している。一方、20ftコンテナ110の底部には、トンネルリセス部は設けられていない。
【0027】
図1及び図2に示すように、セミトレーラ1の車体は、シャシフレーム3によって構成される。シャシフレーム3は、車両前後方向に沿って略平行に延びる左右1対のメインビーム4と、車両前後方向に所定間隔をおいて配置されて車幅方向に延びる複数の直線状のクロスフレーム5とを有する。メインビーム4は、上下で離間して対向する板状の上フランジ4aと下フランジ4bとが上下に延びるウェブ4cによって連結されたI状断面を有する(図7参照)。各クロスフレーム5は、メインフレーム4に対して略直交し、クロスフレーム5の両端は、メインビーム4に結合される。シャシフレーム3には、懸架装置7を介して車輪(タイヤ)6が装着される。なお、以下の説明において、クロスフレーム5のうちメインビーム4の前端同士を連結するものをフロントエンドクロスフレーム8と称する。
【0028】
左右のメインビーム4の前端部には、矩形平板状のエプロンプレート9が固定されている。エプロンプレート9の左右の両側部は、左右のメインビーム4の下フランジ4bに結合され、エプロンプレート9の前端部は、フロントエンドクロスフレーム8の下部に結合され、左右のメインビーム4の前端部の間はエプロンプレート9によって覆われている。
【0029】
エプロンプレート9の下面の車幅方向の略中央には、キングピン10が突設されている。キングピン10は、セミトレーラ1を牽引するトラクタのカプラに解除可能に連結される。なお、キングピン10を、トラクタのカプラに対応した高さに合わせて配置するため、メインビーム4の前端部は、通称グースネックと称する段差11によって嵩上げされている。
【0030】
図5〜図11に示すように、左右のメインビーム4の前端部には、エプロンプレート9の上方で車幅方向に延びるフロントボルスタ40が設けられている。フロントボルスタ40は、前後方向にスライド移動自在に左右のメインビーム4の上フランジ4a上に載置され、フロントボルスタ40の左右両端は、各メインビーム4から車幅方向外側へ突出して延びている。フロントボルスタ40は、40ftコンテナ20に対応した後退位置(図5参照)と、45ftコンテナ30及び前方20ftコンテナ110Fに対応した前進位置(図6参照)との間で前後方向にスライド移動する。
【0031】
フロントボルスタ40の前面には、左右1対のスライドガイド41が固定されている。各スライドガイド41は、メインビーム4の上フランジ4aの左右両側で起立した状態でフロントボルスタ40の前面から相対向して前方へ延びる1対のサイドガイドプレート42と、サイドガイドプレート42の前端間を連結するフロントガイドプレート43とを有する。サイドガイドプレート42の下部は、メインビーム4の上フランジ4aの左右の側面と対向するガイド部44(図7参照)を構成し、ガイド部44は、フロントボルスタ40の左右方向への移動を規制する。フロントガイドプレート43は、メインビーム4の上フランジ4aの上面に当接して摺動し、フロントボルスタ40の前方への傾倒を阻止する。
【0032】
各スライドガイド41の車幅方向外側には、フロントボルスタ40から下方へ突出して車幅方向内側へ略L状に曲折するロックピンハウジング45が設けられている。ロックピンハウジング45の車幅方向内側の先端部分は、メインビーム4の上フランジ4aの車幅方向外側でウェブ4bに向かって延びる離脱規制部46(図7参照)を構成する。離脱規制部46は、上フランジ4aに下方から当接することによってフロントボルスタ40の上方への移動を規制する。
【0033】
フロントボルスタ40の上面及び後面には、左右1対のコンテナガイド47が固定されている。コンテナガイド47は、コンテナ20,30,110Fをセミトレーラ1に積載する際にコンテナ20,30,110Fの前端下部を所定の前後位置に案内する。
【0034】
各メインビーム4のウェブ4bの前端部には、前後2箇所の円形状のロック孔48,49が形成されている。後側のロック孔49は、フロントボルスタ40を後退位置に固定して40ftコンテナ20を積載する場合に使用され、前側のロック孔48は、フロントボルスタ40を前進位置に固定して45ftコンテナ30又は前方20ftコンテナ110Fを積載する場合に使用される。
【0035】
ロックピンハウジング45内には、ロック位置とロック解除位置との間を車幅方向に沿って移動自在なロックピン50が設けられている。ロック位置のロックピン50は、フロントボルスタ40が前進位置又は後退位置に設定された状態で、ロックピンハウジング45から車幅方向内側へ突出し、ロック孔48,49へ進入し係合して、フロントボルスタ40の前後方向の移動を規制する。ロック解除位置のロックピン50は、ロック位置から車幅方向外側へ移動し、ロック孔48,49から離脱して、フロントボルスタ40の前後方向の移動を許容する。
【0036】
ロックピン50は、ロック孔48,49へ進入する太径部51と、太径部51から車幅方向外側へ同軸上に延びる細径部52とを有する。細径部52の車幅方向外側の端部は、ロックピンハウジング45の端壁45aの挿通孔(図示省略)を挿通し、ロックピンハウジング45の外側で支持ブラケット53,54の下端部に連結される(図9参照)。
【0037】
フロントボルスタ40の車幅方向の一端部(図9中の左端部)には、フロントボルスタ40に回転自在に支持されて前後方向に延びる回転軸55と、回転軸55に連結されて延びる操作レバー56と、回転軸55から一体的に延びる駆動側ブラケット57とが設けられている。操作レバー56は、回転軸55から車幅方向外側へ延びる操作位置(図9中に実線及び二点鎖線で示す)と車幅方向内側へ延びる収容位置(図9中に破線で示す)との間を移動可能なように、回転軸55に対して左右方向に回転自在に連結されている。駆動側ブラケット57の上端部と一端側(図9中の左側)の支持ブラケット53の上端部とは、第1リンク58によって連結され、一端側の支持ブラケット53の上端部と他端側(図9中の右側)の支持ブラケット54の上端部とは、第2リンク59によって連結されている。第1リンク58と第2リンク59とは、車幅方向に沿ってほぼ一直線状に延び、他端側の支持ブラケット54の中間部は、フロントボルスタ40に回転自在に支持されている。ロックピン50の細径部52の外周には、コイルバネ60が装着されている。コイルバネ60は、ロックピン50の太径部51とロックピンハウジング45の端壁45aとの間で常時圧縮されており、ロックピン50をロック位置へ付勢する。
【0038】
ロックピン50がロック位置に設定された状態で、操作位置の操作レバー56の先端側をコイルバネ60の付勢力に抗して押し下げると、回転軸55が回転し、駆動側ブラケット57の上端部が図9中の左側へ移動する。これにより、第1リンク58、一端側の支持ブラケット53及び第2リンク59も図9中の左側へ移動し、一端側(図9中の左側)では、支持ブラケット53の移動に伴ってロックピン50がロック解除位置へ移動する。また、他端側(図9中の右側)では、支持ブラケット54が中間部を中心として回転し、支持ブラケット54の回転に伴ってロックピン50がロック解除位置へ移動する。すなわち、1つの操作レバー56を操作することによって、左右のロックピン50が連動してロック位置からロック解除位置へ移動する。
【0039】
フロントボルスタ40には、ロック保持用のフック61と解除保持用のフック62とが突設されている。ロックピン50がロック位置に達した状態において、収容位置の操作レバー56の先端部をロック保持用のフック61に係合することによって、ロックレバー56の移動及び回転が規制され、ロックピン50がロック位置に保持される。また、ロックピン50がロック解除位置に達した状態において、操作位置の操作レバー56の先端部を解除保持用のフック62に係合することによって、ロックレバー56の移動及び回転が規制され、ロックピン50がロック解除位置に保持される。
【0040】
操作レバー56の操作によるロックピン50とロック孔48,49との係合及び係合解除と、フロントボルスタ40の移動とを適宜行うことによって、フロントボルスタ40を前進位置又は後退位置に選択的に設定して固定することができる。すなわち、ロック孔48,49とロックピン50とは、40ftコンテナ20に対応する後退位置と、後退位置よりも前方であって45ftコンテナ30に対応する前進位置とのそれぞれにおいて、フロントボルスタ40を左右のメインビーム4に解除可能に固定するフロントボルスタ固定機構63を構成する。
【0041】
図5、図6、図9及び図12〜図15に示すように、フロントボルスタ40の左右両側の端部40aには、大型コンテナ用前側緊締装置(以下、大型前側用緊締装置と称する)70と、前方小型コンテナ用前側緊締装置(以下、前方小型用前側緊締装置と称する)120とが装着されている。大型前側用緊締装置70は、スレッドピン71と、レバー73と、レバーロックプレート74とを備え、フロントボルスタ40の端部40aの中空内部に配置されている。
【0042】
スレッドピン71は、係合位置と係合解除位置との間を前後方向に沿って移動自在であり、シャシフレーム3に載置されたコンテナ20,30の隅金具21,31の直ぐ前方に配置される。係合位置のスレッドピン71は、フロントボルスタ40が後退位置又は前進位置に設定され、40ftコンテナ20又は45ftコンテナ30がシャシフレーム3に載置された状態で、フロントボルスタ40の後面から後方へ突出し、前側の隅金具21,31の係合穴23,33へ進入し係合して、コンテナ20,30の移動を規制する。係合解除位置のスレッドピン71は、係合位置から前方へ移動し、係合穴23,33から離脱して、コンテナ20,30の移動を許容する。
【0043】
レバー73は、その一端がスレッドピン71の後端部に連結されて車幅方向内側へ延びる。レバー73が後方へ押されると、スレッドピン71が後方の係合位置へ移動し、レバー73が前方へ引かれると、スレッドピン71が前方の係合解除位置へ移動する。フロントボルスタ40には、前後方向に沿って起立するガイドプレート76が固定され、ガイドプレート76には、レバー73の他端が挿入されるガイド穴(図示省略)が形成されている。ガイド穴は、前後方向に延びる中間直線部と、中間直線部の前後の両端からそれぞれ下方へ延びる前端部及び後端部とを有する。レバー73は、その他端がガイド穴の中間直線部に位置する状態で前後方向への移動が許容され、ガイド穴の前端部及び後端部に位置する状態で前後方向への移動が規制される。
【0044】
レバーロックプレート74は、フロントボルスタ40に回転自在に支持され、スレッドピン71が係合位置に設定された状態と係合解除位置に設定された状態との双方において、レバー73の他端側と係合することによって、スレッドピン71を係合位置又は係合解除位置に保持する。
【0045】
このように、左右のスレッドピン71は、レバー73の操作に応じて、フロントボルスタ40が後退位置に固定された状態では40ftコンテナ20の前下端隅部と解除可能に係合し、フロントボルスタ40が前進位置に固定された状態では45ftコンテナ30の前下端隅部と解除可能に係合する。
【0046】
前方小型用前側緊締装置120は、回転格納型ツイストロック装置であり、ボディ121と、ツイストロック122と、レバー123と、レバーロックプレート124とを備える。ボディ121は、前後方向に沿って延びる左右一対のアーム125と、アーム125に固定される上板126とを有する。アーム125は、車幅方向に沿った回転軸127を中心として回転自在にフロントボルスタ40に支持され、前方小型用前側緊締装置120は、回転軸127を中心として、スレッドピン71を上方から覆う使用位置と、使用位置から前上方へ回転した格納位置との間で回転可能であり、前方小型用前側緊締装置120の回転範囲は、ボディ121とフロントボルスタ40との当接によって、使用位置と格納位置との間に規制される。使用位置では、上板126が略水平に配置されてスレッドピン71の上方を覆う(図15参照)。格納位置では、メインビーム40に載置されるコンテナ20,30との干渉が発生しないように、前方小型用前側緊締装置120の全体がフロントボルスタ40の上方に待避する。
【0047】
20ftコンテナ110は、トンネルリセス部を有していないため、シャシフレーム3に載置された前方20ftコンテナ110Fの下面は、シャシフレーム3に載置された40ftコンテナ20及び45ftコンテナ30の下面よりも上方に位置し、使用位置の前方小型用前側緊締装置120は、シャシフレーム3に載置された前方20ftコンテナ110Fの隅金具113の直ぐ下方に配置されてスレッドピン71を覆う。
【0048】
ツイストロック122は、前後方向が長い矩形筒状であり、ボディ121に固定されて上板126を挿通する。前方小型用前側緊締装置120を使用位置に設定した使用状態において、ツイストロック122は、略鉛直上方に起立する。ツイストロック122の内径部には、回転軸128が回転自在に支持された状態で挿通し、回転軸128の上端には、ツイストロック122の頭部122aが固定される。頭部122aは、前後方向が長い係合解除位置(図14に実線で示す)と、係合解除位置から略90°回転した係合位置(図14に2点鎖線で示す)との間で、回転軸128と一体的に回転する。
【0049】
レバー123の一端は、回転軸128の下端側に連結され、係合解除位置では前方へ延び、係合位置では車幅方向内側へ延びる。レバー123の他端側が車幅方向内側へ回転操作されると、ツイストロック122の頭部122aが係合位置へ回転し、車幅方向外側へ回転操作されると、頭部122aが係合解除位置へ回転する。
【0050】
レバーロックプレート124は、ボディ121に対して回転自在に支持され、ツイストロック122の頭部122aが係合位置に設定された状態において、レバー123の他端側と係合することによって、頭部122aを係合位置に保持する。
【0051】
前方小型用前側緊締装置120を使用位置に設定し、ツイストロック122の頭部122aを係合解除位置に設定し、前方20ftコンテナ110Fをシャシフレーム3の前側の所定位置に載置すると、ツイストロック122の頭部122aは、隅金具111の係合穴113に進入し、レバー123を操作して略90°回転することによって、係合位置に達して係合穴113と係合する。すなわち、使用位置の前方小型用前側緊締装置120は、前方20ftコンテナ110Fの前下端隅部と解除可能に係合する。
【0052】
図1に示すように、段差(グースネック)11よりも後方の左右のメインビーム4の中間部には、それぞれが車幅方向に延びる第1センタボルスタ130と第2センタボルスタ150とが前後に離間して固着されている。第1センタボルスタ130と第2センタボルスタ150との間には、メインビーム4に載置された前方20ftコンテナ110Fの後面の扉を開閉する作業者の足場となる踊り場プレート149がメインビーム4に固定されている。踊り場プレート149の左右両側には、作業者の昇降用ステップが形成されている。
【0053】
図16〜図18に示すように、矩形筒形状の第1センタボルスタ130の左右両端には、前方小型コンテナ用後側緊締装置(以下、前方小型用後側緊締装置と称する)131が装着されている。前方小型用後側緊締装置131は、回転嵩上げ型ツイストロック装置であり、ボディ132と、ツイストロック133と、レバー134と、レバーロックプレート135,136とを備える。ボディ132は、左右1対のアーム137と、略平行に離間する上板138及び下板139とを有する。アーム137は、車幅方向に沿った回転軸140を中心として回転自在に第1センタボルスタ130の前面に支持され、前方小型用後側緊締装置131は、回転軸140を中心として、下板139が第1センタボルスタ130の上面に載置される使用位置と、使用位置から前下方へ略180°回転した格納位置との間で回転可能であり、前方小型用後側緊締装置131の回転範囲は、ボディ132と第1センタボルスタ130との当接によって、使用位置と格納位置との間に規制される。使用位置では、上板138及び下板139が略水平に配置され、前方小型用後側緊締装置131が第1センタボルスタ130によって下方から支持される(図16に実線で示す)。格納位置では、メインビーム40に載置される40ftコンテナ20及び45ftコンテナ30の下面と干渉しないように、前方小型用後側緊締装置131の全体がメインビーム40の上面よりも下方に待避する。
【0054】
20ftコンテナ110は、トンネルリセス部を有しておらず、且つ前方20ftコンテナ110Fのうち段差11よりも前側に位置する部分は、嵩上げされたメインビーム4の前部に載置されるので、段差11よりも後側では、前方20ftコンテナ110Fがメインビーム4の上面から上方に離間する。このため、使用位置に設定された前方小型用後側緊締装置131の上板138の上面の高さは、前方20ftコンテナ110Fに当接して下方から支持するように、段差11よりも後側のメインビーム4の上面よりも所定距離高く設定される。また、第1センタボルスタ130の上面の高さは、40ftコンテナ20及び45ftコンテナ30の下面がメインビーム4から浮かないように、メインビーム4の上面よりも僅かに低く設定される。このように、使用位置の前方小型用後側緊締装置131は、シャシフレーム3に載置された前方20ftコンテナ110Fの隅金具112の直ぐ下方に配置されて、ス前方20ftコンテナ110Fの後下端隅部を下方から支持する。
【0055】
ツイストロック133は、前後方向が長い矩形筒状であり、ボディ132に固定されて上板138を挿通する。前方小型用後側緊締装置131を使用位置に設定した使用状態において、ツイストロック133は、略鉛直上方に起立する。ツイストロック133の内径部には、回転軸141が回転自在に支持された状態で挿通し、回転軸141の上端には、ツイストロック133の頭部133aが固定される。頭部133aは、前後方向が長い係合解除位置(図17に実線で示す)と、係合解除位置から略90°回転した係合位置(図17に2点鎖線で示す)との間で、回転軸141と一体的に回転する。
【0056】
レバー134の一端は、回転軸141の下端側に連結され、係合解除位置では後方へ延び、係合位置では車幅方向内側へ延びる。レバー134の他端側が車幅方向内側へ回転操作されると、ツイストロック133の頭部133aが係合位置へ回転し、車幅方向外側へ回転操作されると、頭部133aが係合解除位置へ回転する。
【0057】
レバーロックプレート135,136は、ボディ132に対してそれぞれ回転自在に支持される。レバーロックプレート135は、ツイストロック133の頭部133aが係合位置に設定された状態において、レバー134の他端側と係合することによって、頭部133aを係合位置に保持する。レバーロックプレート136は、ツイストロック133の頭部133aが係合解除位置に設定された状態において、レバー134の他端側と係合することによって、頭部133aを係合解除位置に保持する。
【0058】
前方小型用後側緊締装置131を使用位置に設定し、ツイストロック133の頭部133aを係合解除位置に設定し、前方20ftコンテナ110Fをシャシフレーム3の前側の所定位置に載置すると、ツイストロック133の頭部133aは、隅金具112の係合穴114に進入し、レバー134を操作して略90°回転することによって、係合位置に達して係合穴114と係合する。すなわち、使用位置の前方小型用後側緊締装置131は、前方20ftコンテナ110Fの後下端隅部と解除可能に係合する。
【0059】
図19〜図21に示すように、第2センタボルスタ150の左右両端には、後方小型コンテナ用前側緊締装置(以下、後方小型用前側緊締装置と称する)151が装着されている。後方小型用前側緊締装置151は、リトラクタブル型ツイストロック装置であり、ツイストロック153と、レバー154と、レバーロックプレート155,156とを備える。後方小型用前側緊締装置151は、シャシフレーム3に載置された後方20ftコンテナ110Rの隅金具111の直ぐ下方で、第2センタボルスタ150の端部の中空内部に配置されている。
【0060】
ツイストロック153は、前後方向に沿った回転軸157を中心として回転自在に第2センタボルスタ150に支持され、回転軸157を中心として、上方に起立する使用位置(図19に2点鎖線で示す)と、使用位置から車幅方向内側へ略90°回転した格納位置(図19に実線で示す)との間で回転可能である。第2センタボルスタ150の上板150aには、使用位置と格納位置との間のツイストロック153の回転移動を許容する開口(図示省略)が形成され、使用位置のツイストロック153は、上板150aから突出して上方へ延びる。格納位置のツイストロック153は、メインビーム40に載置される40ftコンテナ20及び45ftコンテナ30の下面と干渉しないように、上板150aの上面よりも下方に待避する。第2センタボルスタ150には、上板150aの開口を部分的に開閉するカバー152が回転自在に支持されている。カバー152は、コイルスプリング159によって閉方向に付勢され、開口を部分的に閉止して使用位置及び格納位置の双方においてツイストロック153の回転移動を阻止する。
【0061】
ツイストロック153は、前後方向が長い矩形筒状であり、使用位置に設定した使用状態において、略鉛直上方に起立する。ツイストロック153の内径部には、回転軸158が回転自在に支持された状態で挿通し、回転軸158の上端には、ツイストロック153の頭部153aが固定される。頭部153aは、前後方向が長い係合解除位置(図20に実線で示す)と、係合解除位置から略90°回転した係合位置(図20に2点鎖線で示す)との間で、回転軸158と一体的に回転する。
【0062】
レバー154の一端は、回転軸158の下端側に連結され、ツイストロック153が起立した状態において、係合解除位置では車幅方向内側へ延び、係合位置では前方へ延びる。レバー154の他端側が車幅方向外側へ回転操作されると、ツイストロック153の頭部153aが係合位置へ回転し、車幅方向内側へ回転操作されると、頭部153aが係合解除位置へ回転する。
【0063】
レバーロックプレート155,156は、第2センタボルスタ150に対してそれぞれ回転自在に支持される。レバーロックプレート155は、ツイストロック153の頭部153aが係合位置に設定された状態において、レバー154の他端側と係合することによって、頭部153aを係合位置に保持する。レバーロックプレート156は、ツイストロック153の頭部153aが係合解除位置に設定された状態において、レバー154の他端側と係合することによって、頭部153aを係合解除位置に保持する。
【0064】
後方小型用前側緊締装置151(ツイストロック153)を使用位置及び係合解除位置に設定し、後方20ftコンテナ110Rをシャシフレーム3の後側の所定位置に載置すると、ツイストロック153の頭部153aは、隅金具111の係合穴113に進入し、レバー154を操作して略90°回転することによって、係合位置に達して係合穴113と係合する。すなわち、使用位置の後方小型用前側緊締装置151は、後方20ftコンテナ110Rの前下端隅部と解除可能に係合する。
【0065】
図22に示すように、左右のメインビーム4の後端部には、車幅方向に延びるリヤボルスタ80が固着されている。リヤボルスタ80の左右両端は、各メインビーム4から車幅方向外側へ突出して延び、この左右両端の中空内部には、ツイストロック82を有する後側兼用緊締装置81が装着されている。後側兼用緊締装置81は、シャシフレーム3に載置された40ftコンテナ20、45ftコンテナ30及び後方20ftコンテナ110Rの隅金具22,35,112の直ぐ下方に配置される。ツイストロック82の頭部82aは、リヤボルスタ80の上面から上方に突出し、コンテナ20,30,110Rをシャシフレーム3に載置した際、隅金具22,35,112の係合穴24,36,114に進入し、略90°回転することによって、係合穴24,36,114と係合する。すなわち、後側兼用緊締装置81は、40ftコンテナ20の後下端隅部と解除可能に係合し、45ftコンテナ30の底側の側縁部と解除可能に係合し、後方20ftコンテナ110Rの後下端隅部と解除可能に係合する。なお、特に図示して説明していないが、後側兼用緊締装置81も、上述の鯛の緊締装置120,131,151と同様に、レバーやレバーロックプレートなどを有する。
【0066】
左右のメインビーム4の後端部には、リヤボルスタ80の下方で車幅方向に延びる突入防止装置83が設けられている。突入防止装置83は、後方から追突した乗用車などの潜り込みを防止するフレーム状の部材であり、前方へ延びる左右1対の支持アーム84を一体的に有する。左右のメインビーム4の後端部には、下方へ延びる左右1対の支持フレーム85がそれぞれ接合され、各支持フレーム83の下端部には、前後方向に貫通する貫通穴86aを形成する枠状板部86が一体的に設けられている。左右の支持アーム84が支持フレーム85の貫通穴86aを挿通することによって、突入防止装置83がメインビーム4に対して前後方向にスライド移動自在に支持される。
【0067】
支持アーム84と支持フレーム85の枠状板部86との間には、40ftコンテナ20及び後方20ftコンテナ110Rに対応する収納位置と、収納位置よりも後方であって45ftコンテナ30に対応する突出位置とのそれぞれにおいて、突入防止装置83を左右のメインビーム4(支持フレーム85)に対して解除可能に固定する突入防止装置固定機構87が設けられている。45ftコンテナ30は、40ftコンテナ20及び後方20ftコンテナ110Rよりもメインビーム4の後端から後方に突出した状態で積載されるため、40ftコンテナ20及び後方20ftコンテナ110Rを積載する場合には、収容位置に突入防止装置83を固定し、45ftコンテナ30を積載する場合には、収容位置よりも後方の突出位置に突入防止装置83を固定する。
【0068】
突入防止装置固定機構87は、支持フレーム85の枠状板部86に設けられたフレーム側ピン挿通孔(図示省略)と、支持アーム84に形成された前後2箇所にアーム側ピン挿通孔(図示省略)と、フレーム側及びアーム側のピン挿通孔を挿通するロックピン88とから構成される。突入防止装置83は、前後のアーム側ピン挿通孔のうち後側のピン挿通孔をロックピン88が挿通することによって収納位置に固定され、前側のピン挿通孔をロックピン88が挿通することによって突出位置に固定される。
【0069】
なお、上述した各緊締装置70,81,120,131,151は、要求される機能を奏するものであれば上記の構造に限定されない。
【0070】
本実施形態によれば、40ftコンテナ20を積載する場合、その積載前に、フロントボルスタ40を後退位置に設定し、フロントボルスタ固定機構63によってメインビーム4に固定する。この状態で40ftコンテナ20をセミトレーラ1に積載し、大型用前側緊締装置70及び後側兼用緊締装置81を20ftコンテナ20の左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させる。
【0071】
45ftコンテナ30を積載する場合、その積載前に、フロントボルスタ40を前進位置に設定し、フロントボルスタ固定機構63によってメインビーム4に固定する。この状態で45ftコンテナ30をセミトレーラ1に積載し、大型用前側緊締装置70及び後側兼用緊締装置81を45ftコンテナ30の左右の前下端隅部及び底側の側縁部にそれぞれ係合させる。
【0072】
2つの20ftコンテナ110を積載する場合、その積載前に、フロントボルスタ40を前進位置に設定し、フロントボルスタ固定機構63によってメインビーム4に固定する。この状態で2つの20ftコンテナ110を前後に配置してセミトレーラ1に積載し、前方小型用前側緊締装置120及び前方小型用後側緊締装置131を前方20ftコンテナ110Rの左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させ、後方小型用前側緊締装置151及び後側兼用緊締装置81を後方20ftコンテナ110Rの左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させる。
【0073】
このように、40ftコンテナ20と45ftコンテナ30と2つの20ftコンテナ110とを、1つのセミトレーラ1に選択的に積載することができる。
【0074】
また、後退位置のフロントボルスタ40からリヤボルスタ80までの前後方向の距離は、40ftコンテナ20の前後方向の長さ(第1所定長(40フィート))に対応し、20ftコンテナ110の前後方向の長さは、第1所定長の略1/2(第3所定長(20フィート))であり、2つの20ftコンテナ110を積載する場合、前方20ftコンテナ110Fの前下端隅部は、前進位置のフロントボルスタ40の前方小型用前側緊締装置120に係合され、後方20ftコンテナ110Rの後下端隅部は、リヤボルスタ80の後側兼用緊締装置81に係合されるので、前方20ftコンテナ110Fの後面と後方20ftコンテナ110Rの前面との間には、図2(b)に示すように、フロントボルスタ40の後退位置から前進位置までの移動距離(約2.5フィート)に略相当する前後方向のスペースL1が確保される。従って、セミトレーラ1に2つの20ftコンテナ110を前後に配置して積載した後であっても、前方20ftコンテナ110Fの後面の扉を開いて内部を確認することが可能となる。
【0075】
次に、本発明の第2実施形態について、図23〜図25を参照して説明する。
【0076】
上記第1実施形態では、リヤボルスタ83をメインフレーム4に固着し、突入防止装置83をメインフレーム4に対して前後方向に伸縮自在に設けたが、第2実施形態では、これに代えて、メインフレーム4の後端部に、前後方向にスライド移動自在な左右1対のリヤサイドフレーム90を設け、このリヤサイドフレーム90にリヤボルスタ80と突入防止装置83とを固着している。なお、第1実施形態と共通する構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0077】
すなわち、本実施形態では、左右のメインビーム4の後端部は略筒状に形成され、その内部に前後方向に延びる左右のリヤサイドフレーム90の前端部が挿入され、リヤサイドフレーム90は、メインビーム4に対して入れ子式にスライド可能に装着されている。リヤボルスタ80は、車幅方向に延設され、左右のリヤサイドフレーム90の後端部に固着されている。突入防止装置83は、リヤボルスタ80の下方で車幅方向に延び、リヤサイドフレーム90の後端部から下方へ延びる支持フレーム91に固着されている。
【0078】
メインビーム4の後端部及びリヤサイドフレーム90には、40ftコンテナ20に対応する収納位置と、収納位置よりも後方であって45ftコンテナ30及び後方20ftコンテナ110Rに対応する突出位置とのそれぞれにおいて、リヤサイドフレーム90を左右のメインビーム4に対して解除可能に固定するリヤサイドフレーム固定機構93が設けられている。
【0079】
後側兼用緊締装置81のツイストロック82の頭部82aは、リヤボルスタ80の上面から上方に突出する。リヤサイドフレーム90を収納位置に固定し、40ftコンテナ20をシャシフレーム3に載置した際、頭部82aは、隅金具22の係合穴24に進入し、略90°回転することによって、係合穴24と係合する。また、リヤサイドフレーム90を突出位置に固定し、45ftコンテナ30をシャシフレーム3に載置した際、隅金具32の係合穴34に進入し、略90°回転することによって、係合穴34と係合する。すなわち、後側兼用緊締装置81は、40ftコンテナ20の後下端隅部と解除可能に係合し、45ftコンテナ30の後下端隅部と解除可能に係合する。
【0080】
リヤサイドフレーム固定機構93は、前後2箇所のピン挿通孔101(前後のうち一方のみを図示)と、左右1対のロックピン装置94と、エアチャンバ95と、リンク機構96とを備える。前後のロックピン挿通孔101は、リヤサイドフレーム90の車幅方向内側の側壁に、前後に所定距離だけ離間して形成されている。
【0081】
ロックピン装置94は、ハウジング97と、ロックピン98と、コイルバネ99とを有する。ハウジング97は、筒形状であり、車幅方向外側の端部がメインビーム4を貫通した状態でメインビーム4の車幅方向内側の側壁に固定される。ロックピン98は、ハウジング97の車幅方向外側の端部からメインビーム4の内部へ突出するロック位置と、ロック位置から車幅方向内側へ移動してメインビーム4の内部へ突出しないロック解除位置との間を車幅方向に沿ってスライド移動自在に、ハウジング97に支持されている。コイルバネ99は、ロックピン98をロック位置へ付勢する。ロックピン98から車幅方向内側へ延びるピン軸部100の先端は、ハウジング97から突出する。
【0082】
リヤサイドフレーム90は、前後のピン挿通孔101のうち後側のピン挿通孔をロックピン98が挿通することによって収納位置に固定され、前側のピン挿通孔をロックピン98が挿通することによって突出位置に固定される。
【0083】
エアチャンバ95は、車幅方向の略中央に配置され、クロスフレーム5にブラケット107を介して固定される。エアチャンバ95の駆動軸102は前後方向に移動し、その先端部には長穴状のピン連結穴103が形成されている。ピン連結穴103には、連結ピン106が挿通する。
【0084】
リンク機構96は、ブラケット107に回転自在に支持される板状の回転部材104と、車幅方向に延びる左右のリンク105とを有する。回転部材104は、回転中心を挟んで対峙する2箇所のリンク連結端部104aと、これら2箇所のリンク連結端部からほぼ等距離に位置するエアチャンバ連結端部104bとを一体的に有するT形状である。リンク105の一端部(車幅方向外側の端部)は、ピン軸部100に回転自在に連結され、他端部(車幅方向内側の端部)は、回転部材104のリンク連結端部104aに回転自在に連結される。回転部材104のエアチャンバ連結端部104bは、連結ピン106(ピン挿通穴103)を介してエアチャンバ95の駆動軸102に連結されている。
【0085】
ロックピン98がロック位置に突出した状態では、エアチャンバ95からエアが排出され、駆動軸102は最も短縮する(図25参照)。ロックピン98のロックを解除する場合、エアチャンバ95へエア(圧縮空気)を供給する。これにより、駆動軸102が後方へ伸長し、ピン連結穴103の前端縁によって連結ピン106が後方へ押されて移動し、回転部材104が図25中で時計回り(矢印方向)に回転し、リンク105が車幅方向内側へ移動し、ロックピン98がコイルバネ99の付勢力に抗して車幅方向内側へ移動する。連結ピン106が図25中に二点差線で示す位置に達すると、ロックピン98がロック解除位置に達し、リヤサイドフレーム90のスライド移動が許容される。例えば、収納位置のリヤサイドフレーム90を突出位置へ移動する場合、エアチャンバ95にエアを供給し、ロックピン98をロック解除位置まで移動させ、リヤサイドフレーム98を後方へ僅かに引き出した後、エアチャンバ95からエアを排出する。エアが排出されると、駆動軸102が短縮し、連結ピン106がピン連結穴103の後端縁近傍に位置し、コイルバネ99の付勢力によってロックピン98はロック位置へ戻ろうとするが、ロックピン98がピン挿通孔101から外れているため、ロックピン95のロック位置への復帰はリヤサイドフレーム90の側壁によって阻止される。この状態でリヤサイドフレーム90をさらに後方へ引き出し、リヤサイドフレーム90が突出位置に達すると、コイルバネ99の付勢力によって、連結ピン106がピン連結穴103内を前方へ移動してロックピン98が前側のピン挿通孔101へ進入する。
【0086】
第1センタボルスタ130の前後位置は、第1実施形態と同じであるが、第2センタボルスタ150の前後位置は、リヤボルスタ80が後方へ移動する分だけ第1実施形態よりも後方に設定される。
【0087】
本実施形態によれば、40ftコンテナ20を積載する場合、その積載前に、フロントボルスタ40を後退位置に設定し、フロントボルスタ固定機構63によってメインビーム4に固定する。また、リヤサイドフレーム90を収納位置に設定し、リヤサイドフレーム固定機構93によってリヤサイドフレーム90をメインビーム4に固定する。この状態で40ftコンテナ20をセミトレーラ1に積載し、大型用前側緊締装置70及び後側兼用緊締装置81を40ftコンテナ20の左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させる。
【0088】
45ftコンテナ30を積載する場合、その積載前に、フロントボルスタ40を前進位置に設定し、フロントボルスタ固定機構63によってメインビーム4に固定する。また、リヤサイドフレーム90を突出位置に設定し、リヤサイドフレーム固定機構93によってリヤサイドフレーム90をメインビーム4に固定する。この状態で45ftコンテナ30をセミトレーラ1に積載し、大型用前側緊締装置70及び後側兼用緊締装置81を45ftコンテナ30の左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させる。
【0089】
2つの20ftコンテナ110を積載する場合、その積載前に、フロントボルスタ40を前進位置に設定し、フロントボルスタ固定機構63によってメインビーム4に固定する。また、リヤサイドフレーム90を突出位置に設定し、リヤサイドフレーム固定機構93によってリヤサイドフレーム90をメインビーム4に固定する。この状態で2つの20ftコンテナ110を前後に配置してセミトレーラ1に積載し、前方小型用前側緊締装置120及び前方小型用後側緊締装置131を前方20ftコンテナ110Fの左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させ、後方小型用前側緊締装置151及び後側兼用緊締装置81を後方20ftコンテナ110Rの左右の前下端隅部及び後下端隅部にそれぞれ係合させる。
【0090】
このように、40ftコンテナ20と45ftコンテナ30と2つの20ftコンテナ110とを、1つのセミトレーラ1に選択的に積載することができる。
【0091】
また、後退位置のフロントボルスタ40からリヤサイドフレーム90が収納位置に設定された状態のリヤボルスタ80までの前後方向の距離は、40ftコンテナ20の前後方向の長さ(第1所定長(40フィート))に対応して設定され、20ftコンテナ110の前後方向の長さは、第1所定長の略1/2(第3所定長(20フィート))であり、2つの20ftコンテナ110を積載する場合、前方20ftコンテナ110Fの前下端隅部は、前進位置のフロントボルスタ40の前方小型用前側緊締装置120に係合され、後方20ftコンテナ110Rの後下端隅部は、リヤサイドフレーム90が突出位置に設定された状態のリヤボルスタ80の後側兼用緊締装置81に係合されるので、前方20ftコンテナ110Fの後面と後方20ftコンテナ110Rの前面との間には、図23(b)に示すように、フロントボルスタ40の後退位置から前進位置までの移動距離とリヤサイドフレーム90の収納位置から突出位置までの移動距離との総和距離(約5フィート)に略相当する前後方向のスペースL2が確保される。従って、セミトレーラ1に2つの20ftコンテナ110を前後に配置して積載した後であっても、前方20ftコンテナ110Fの後面の扉を開いて内部を確認することが可能となる。
【0092】
また、本実施形態では、前方20ftコンテナ110Fの後面と後方20ftコンテナ110Rの前面との間のスペースL1は、上記第1実施形態よりもリヤサイドフレーム90の移動距離分だけ増大するため、前方20ftコンテナ110Fの後面の扉を開くためのスペースをさらに広く確保することができる。
【0093】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、40ftコンテナ20と45ftコンテナ30とを選択的に積載可能な兼用タイプのセミトレーラ1を説明したが、前後方向の長さはこれらに限定されるものではない。また、セミトレーラ1の前後方向のほぼ中央に20ftコンテナ110を1つだけ積載することも可能なように、ボルスタ及び緊締装置を追加して設けてもよい。
【0094】
また、フロントボルスタ固定機構63や突入防止装置固定機構87やリヤサイドフレーム固定機構93は、要求される機能を奏するものであれば上記の形状及び構造に限定されない。
【符号の説明】
【0095】
1:セミトレーラ
3:シャシフレーム
4:メインビーム
4a:上フランジ
4b:下フランジ
4c:ウェブ
5:クロスフレーム
6:タイヤ
7:懸架装置
8:フロントエンドクロスフレーム
9:エプロンプレート
10:キングピン
11:段差(グースネック)
20:40ftコンテナ(第1大型コンテナ)
21,22,31,32,35,111,112:隅金具
24,24,33,34,36,113,114:係合穴
30:45ftコンテナ(第2大型コンテナ)
40:フロントボルスタ
41:スライドガイド
42:サイドガイドプレート
43:フロントガイドプレート
44:ガイド部
45:ロックピンハウジング
46:離脱規制部
47:コンテナガイド
48,49:ロック孔
50:ロックピン
51:太径部
52:細径部
53,54:支持ブラケット
55:回転軸
56:操作レバー
57:駆動側ブラケット
58:第1リンク
59:第2リンク
60:コイルバネ
61,62:フック
63:フロントボルスタ固定機構
70:前側緊締装置
71:スレッドピン
73:レバー
74:レバーロックプレート
80:リヤボルスタ
81:後側兼用緊締装置
82:ツイストロック
82a:頭部
83:突入防止装置
84:支持アーム
85:支持フレーム
86:枠状板部
86a:貫通穴
87:突入防止装置固定機構
88:ロックピン
90:リヤサイドフレーム
93:リヤサイドフレーム固定機構
94:ロックピン装置
95:エアチャンバ
96:リンク機構
97:ハウジング
98:ロックピン
99:コイルバネ
100:ピン軸部
101:ピン挿通孔
102:駆動軸
103:ピン連結穴
104:回転部材
105:リンク
106:連結ピン
107:ブラケット
110:20ftコンテナ(小型コンテナ)
120:前方小型用前側緊締装置(前方小型コンテナ用前側緊締装置)
122:ツイストロック
130:第1センタボルスタ
131:前方小型コンテナ用後側緊締装置(前方小型用後側緊締装置)
133:ツイストロック
150:第2センタボルスタ
151:後方小型コンテナ用前側緊締装置(後方小型用前側緊締装置)
153:ツイストロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後の長さが第1所定長に設定された第1大型コンテナと、前記第1所定長よりも長い第2所定長に設定された第2大型コンテナと、前記第1所定長の略1/2の第3所定長に設定された小型コンテナとを選択的に積載可能であり、且つ前記小型コンテナについては2つのコンテナを前後に並んで配置して積載可能な兼用タイプのセミトレーラの車体構造であって、
前後方向に相対向して延びる左右1対のメインビームと、
前記左右のメインビームの前端部で車幅方向に延設され、前後方向にスライド移動自在に前記左右のメインビームに支持されるフロントボルスタと、
前記第1大型コンテナに対応する後退位置と、該後退位置よりも前方であって前記第2大型コンテナ及び前記2つの小型コンテナのうち前方に配置される前方小型コンテナに対応する前進位置とのそれぞれにおいて、前記フロントボルスタを前記左右のメインビームに解除可能に固定するフロントボルスタ固定機構と、
前記フロントボルスタの両端部に設けられ、該フロントボルスタが前記後退位置に固定された状態で前記第1大型コンテナの前下端隅部と解除可能に係合し、且つ該フロントボルスタが前記前進位置に固定された状態で前記第2大型コンテナの前下端隅部と解除可能に係合する左右1対の大型コンテナ用前側緊締装置と、
前記フロントボルスタの両端部に設けられ、該フロントボルスタが前記前進位置に固定された状態で前記前方小型コンテナの前下端隅部と解除可能に係合する左右1対の前方小型コンテナ用前側緊締装置と、
前記左右のメインビームの後端部で車幅方向に延設され、該左右のメインビームに固定されるリヤボルスタと、
前記リヤボルスタの両端部に設けられ、前記第1大型コンテナの後下端隅部、前記第2大型コンテナの底側の側縁部、及び前記2つの小型コンテナのうち後方に配置される後方小型コンテナの後下端隅部と解除可能に係合する左右1対の後側兼用緊締装置と、
前記左右のメインビームの中間部で車幅方向に延設され、該左右のメインビームに固定される第1センタボルスタと、
前記第1センタボルスタの両端部に設けられ、前記前方小型コンテナの後下端隅部と解除可能に係合する左右1対の前方小型コンテナ用後側緊締装置と、
前記第1センタボルスタよりも後方の前記左右のメインビームの中間部で車幅方向に延設され、該左右のメインビームに固定される第2センタボルスタと、
前記第2センタボルスタの両端部に設けられ、前記後方小型コンテナの前下端隅部と解除可能に係合する左右1対の後方小型コンテナ用前側緊締装置と、を備えた
ことを特徴とするセミトレーラの車体構造。
【請求項2】
前後の長さが第1所定長に設定された第1大型コンテナと、前記第1所定長よりも長い第2所定長に設定された第2大型コンテナと、前記第1所定長の略1/2の第3所定長に設定された小型コンテナとを選択的に積載可能であり、且つ前記小型コンテナについては2つのコンテナを前後に並んで配置して積載可能な兼用タイプのセミトレーラの車体構造であって、
前後方向に相対向して延びる左右1対のメインビームと、
前記左右のメインビームの前端部で車幅方向に延設され、前後方向にスライド移動自在に前記左右のメインビームに支持されるフロントボルスタと、
前記第1大型コンテナに対応する後退位置と、該後退位置よりも前方であって前記第2大型コンテナ及び前記2つの小型コンテナのうち前方に配置される前方小型コンテナに対応する前進位置とのそれぞれにおいて、前記フロントボルスタを前記左右のメインビームに解除可能に固定するフロントボルスタ固定機構と、
前記フロントボルスタの両端部に設けられ、該フロントボルスタが前記後退位置に固定された状態で前記第1大型コンテナの前下端隅部と解除可能に係合し、且つ該フロントボルスタが前記前進位置に固定された状態で前記第2大型コンテナの前下端隅部と解除可能に係合する左右1対の大型コンテナ用前側緊締装置と、
前記フロントボルスタの両端部に設けられ、該フロントボルスタが前記前進位置に固定された状態で前記前方小型コンテナの前下端隅部と解除可能に係合する左右1対の前方小型コンテナ用前側緊締装置と、
前後方向に延設され、前後方向にスライド移動自在に前記左右のメインビームの後端部にそれぞれ支持される左右1対のリヤサイドフレームと、
車幅方向に延設され、前記左右のリヤサイドフレームの後端部に固定されるリヤボルスタと、
前記第1大型コンテナに対応する収納位置と、該収納位置よりも後方であって前記第2大型コンテナ及び前記2つの小型コンテナのうち後方に配置される後方小型コンテナに対応する突出位置とのそれぞれにおいて、前記リヤサイドフレームを前記左右のメインビームに対して解除可能に固定するリヤサイドフレーム固定機構と、
前記左右のメインビームの後端部で車幅方向に延設され、該左右のメインビームに固定されるリヤボルスタと、
前記リヤボルスタの両端部に設けられ、前記リヤサイドフレームが前記収納位置に固定された状態で前記第1大型コンテナの後下端隅部と解除可能に係合し、且つ前記リヤサイドフレームが前記突出位置に固定された状態で前記第2大型コンテナの後下端隅部及び前記後方小型コンテナの後下端隅部と解除可能に係合する左右1対の後側兼用緊締装置と、
前記左右のメインビームの中間部で車幅方向に延設され、該左右のメインビームに固定される第1センタボルスタと、
前記第1センタボルスタの両端部に設けられ、前記前方小型コンテナの後下端隅部と解除可能に係合する左右1対の前方小型コンテナ用後側緊締装置と、
前記第1センタボルスタよりも後方の前記左右のメインビームの中間部で車幅方向に延設され、該左右のメインビームに固定される第2センタボルスタと、
前記第2センタボルスタの両端部に設けられ、前記後方小型コンテナの前下端隅部と解除可能に係合する左右1対の後方小型コンテナ用前側緊締装置と、を備えた
ことを特徴とするセミトレーラの車体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2013−1254(P2013−1254A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134636(P2011−134636)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(000229900)日本フルハーフ株式会社 (93)
【Fターム(参考)】