セメント成形板の切断装置
【課題】 高級感のある天然石のような切り口を得ることができるセメント成形板の切断装置を提供する。
【解決手段】 セメント成形板切断のため、第一切断刃に対して第二切断刃B2を剪断方向へ相対移動させる状態における前記両切断刃相互のクリアランスを、第二切断刃B2を剪断方向に覗いた平面視で、ジグザグ状に変化させるための凹凸Fを、第二切断刃B2の縁部に形成する。
【解決手段】 セメント成形板切断のため、第一切断刃に対して第二切断刃B2を剪断方向へ相対移動させる状態における前記両切断刃相互のクリアランスを、第二切断刃B2を剪断方向に覗いた平面視で、ジグザグ状に変化させるための凹凸Fを、第二切断刃B2の縁部に形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント成形板の切断装置に関し、更に詳しくは、セメント成形板の切断時に、前記セメント成形板の切屑となる部分の一方表面に接当自在な第一切断刃と、その第一切断刃の前記セメント成形板に対する位置とは反対側に配置され、旦つ、前記切断時に前記セメント成形板の被切断残存部となる部分の他方表面に接当自在な第二切断刃とを、前記セメント成形板の面に沿った方向に互いに離間させたまま剪断方向に相対移動可能に設け、前記相対移動によって、前記セメント成形板の切断を、その切り口が前記セメント成形板の表面に対して傾斜したバイアス面となるように実行自在なセメント成形板の切断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
セメント成形板の切り口を、前記セメント成形板の表面に対して傾斜したバイアス面となるようにしつつ、前記セメント成形板を切断することにより、屋根材等の建材製品を製造する場合、最終製品における前記切り口の部分が、平面的な剪断面というよりも不規則な破断面という感じのバイアス面となり、意匠的に好ましいものとなるため、前記建材製品は、顧客に喜ばれるものとなっている。
【0003】
そこで、前記バイアス面を形成したい箇所では、冒記のように構成され、しかも、前記両切断刃の相対移動時におけるそれら両切断刃の離間距離(更に詳しくは、前記相対移動時に、前記両切断刃をセメント成形板の面に沿った方向に互いに離間させる距離)が一定となるように構成された切断装置にて、前記セメント成形板の切断を実施することにより、そのセメント成形板における切り口を必要に応じて前記バイアス面となすことが行われている
【特許文献1】特開2001−96522号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記バイアス面を形成自在な切断によって得られたセメント成形板の切り口は、上述したように不規則な破断面という感じにはなるものの、前記両切断刃の離間距離が一定であることから、一定の傾向を有する傾斜角に切断された状態となるため、前記不規則な破断面という感じも、人工的に得られたものになってしまう、というのが実情であった。
【0005】
これに対し、前記セメント成形板の切断によって得られる最終製品に、更に付加価値を高めるべく、天然石のような高級感を付与するためには、前記バイアスカットによって得られる切り口を、天然石の端面にみられるような一層不規則な切り口にすることが考えられる。そこで、前記一層不規則な切り口を形成することができるセメント成形板の切断装置の提供が望まれていた。
【0006】
本発明は、このような実情に着目してなされたものであり、上述した天然石のような切り口を得ることができるセメント成形板の切断装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るセメント成形板の切断装置(以下、本発明装置という)の特徴構成は、
セメント成形板の切断時に、前記セメント成形板の切屑となる部分の一方表面に接当自在な第一切断刃と、その第一切断刃の前記セメント成形板に対する位置とは反対側に配置され、且つ、前記切断時に前記セメント成形板の被切断残存部となる部分の他方表面に接当自在な第二切断刃とを、前記セメント成形板の面に沿った方向に互いに離間させたまま剪断方向に相対移動可能に設け、前記相対移動によって、前記セメント成形板の切断を、その切り口が前記セメント成形板の表面に対して傾斜したバイアス面となるように実行自在なセメント成形板の切断装置であって、
前記相対移動時に、前記第一切断刃と前記第二切断刃とを前記セメント成形板の面に沿った方向に互いに離間させる距離を、前記第二切断刃を剪断方向に覗いた平面視で、ジグザグ状に変化させるための凹凸を、前記第二切断刃の縁部に形成してある点にある。
【0008】
上記特徴構成を備えた本発明装置を用いてセメント成形板を切断する場合は、前記第二切断刃の縁部に前記凹凸が形成されているので、前記セメント成形板の切断のために前記両切断刃を相対移動させる時に、前記両切断刃が前記セメント成形板の面に沿った方向に互いに離間する距離が、前記第二切断刃を剪断方向に覗いた平面視でジグザグ状に変化するようになり(換言すれば、前記両切断刃のクリアランスが大小に繰返し変化するようになり)、その離間距離のジグザグ状変化(換言すれば、前記クリアランスの繰返し変化)に基づいて、前記セメント成形板の切断が、前記バイアス面を形成する状態で行われることは勿論、そのバイアス面の傾斜角が前記切り口の長手方向に沿って漸次繰返し変化する状態で実行されるようになる。
【発明の効果】
【0009】
従って、上述したような複雑なバイアス面の形成に基づいて、前記切断によって得られる切断品の切り口が、使用者に好まれる天然石のような高級感を呈するようになり、前記セメント成形板の切断によって得られる最終製品の付加価値が更に高まるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0011】
図7には、本発明に係るセメント成形板の切断装置(以下、単に切断装置という)とその前後の搬送装置とを備えたセメント成形板の切断ラインの全体が示されており、図8及び図9には、前記切断ラインの要部を構成する偏心プレスが示されており、図1〜図6には、前記切断装置の詳細構造が示されている。
【0012】
図1、図4、図5、図6、図7中において、Aは、前記切断装置による切断対象物としてのセメント成形板(即ち、瓦材が切り出される素板としてのセメント成形板)である。そのセメント成形板Aは、一枚ずつ、次に詳述する切断装置内へ順繰りに送り込まれ、その切断装置によって、図10に示す所望形状に周縁部が切断されることにより、切断品A1が一枚ずつ順繰りに切り出され、その切断品A1によって、所定形状の瓦材が順次生成されるようになっている。尚、前記所定形状の瓦材は、その多数枚が、屋根葺き時に、図11に示すように重ね葺きされて使用される。
【0013】
前記切断装置は、その要部が、図1に示すように、第一切断刃B1に対して第二切断刃B2が剪断方向へ相対移動自在に設けられて構成されている。前記切断装置は、前記第一切断刃B1上に前記セメント成形板Aが位置するように、前記セメント成形板Aを載置自在な載置面D(図7参照)を備えており、その載置面D上に前記セメント成形板Aを載置するように前記セメント成形板Aの送り込みを順次行った上で、前記第二切断刃B2の前記第一切断刃B1に対する相対移動を実行することにより、前記セメント成形板Aから前記切断品A1が順次切り出されるようになっている。
【0014】
前記載置面Dは、予め、図7に示すように、前記セメント成形板Aの滑落が可能な傾斜角αをなすように傾斜されている。また、前記載置面Dの下方寄り部分には、前記セメント成形板Aの滑落を阻止する状態と、その阻止状態を解除する状態とに切り替え自在なストッパーSが設けられている。そして、前記切断品A1の切り出し前には、前記載置面D上のセメント成形板Aの滑落を前記ストッパーSで阻止し、且つ、前記切断品A1の切り出し後には、前記ストッパーSによる前記セメント成形板Aの滑落阻止状態を解除するようになっている。
【0015】
尚、前記傾斜角αは、25°〜50°の範囲(本実施形態では、45°)に設定されている。前記傾斜角αを、25°〜50°の範囲に設定したのは、次に述べる理由による。即ち、前記傾斜角αが50°よりも大きいという条件下では、前記第二切断刃B2の相対移動時にその相対移動を案内する案内部(即ち、後述する案内支柱11と、その案内支柱11によって案内される被案内体12との組合せよりなる案内部)の損耗が特に大きくなり、実用的でなくなる一方、前記傾斜角αが25°よりも小さいという条件下では、前記載置面Dの傾斜に基づく前記セメント成形板Aの下方への自然滑落が円滑に生じなくなるからである。
【0016】
前記切断装置の斜下方には、前記切り出しによって生じる切断品A1を、後工程へ送り出すための排出装置13が設置されている。そして、その排出装置13における前記切断品A1の受け取り面は、前記切断品A1の受け取りに適した状態(即ち、前記載置面Dの傾斜角αとは反対向きに僅かに傾斜した傾斜角β(例えば、10°)をとった状態)に傾斜している。
【0017】
このような切断装置を用いてセメント成形板Aの切断を行う場合は、前記載置面Dが予め、傾斜角αでもって傾斜しており、その傾斜する載置面Dの上へ、前記被切断物としてのセメント成形板Aを載置することとするので、前記切断品A1の切り出しの前では、前記セメント成形板Aを前記載置面Dの上方へ単に位置させるだけで、そのセメント成形板Aを、前記第二切断刃B2の相対移動に連動させて自然に下方へ滑落させ、その自然滑落によって、前記載置面D上へタイミングよく移動させることができる。そして、前記載置面D上へ移動したセメント成形板Aは、前記ストッパーSの機能によって、前記滑落が載置面D上の所定位置で阻止されて切断位置に配置されるようになる。更に、前記セメント成形板Aが前記切断位置に配置された状態で、前記第二切断刃B2の相対移動が実行された後には、前記ストッパーSによる前記滑落阻止状態の解除により、前記セメント成形板Aが切り出されてなる切断品A1を、自然に下方へ滑落させて、前記載置面D上から送り出すことができる。
【0018】
次に、前記切断装置(即ち、本発明に係るセメント成形板の切断装置)の構造について更に詳細に説明する。
【0019】
前記切断装置における第一切断刃B1及び第二切断刃B2は、図1に示すように、偏心プレス(図8参照)の下部側に配置された固定下型3と、前記偏心プレスの上部側を昇降自在にスライドする昇降上型4との間に、適宜配置されて使用される。尚、前記固定下型3に対して、前記昇降上型4を昇降自在にスライドさせる機構としては、図8及び図9に示す公知の偏心駆動機構、更に詳しくは、駆動源Mの駆動力によって回転する偏心輪E1(又は、それに相当する部材)に設けた偏心軸E2の動きを利用した偏心駆動機構が採用されている。尚、前記固定下型3に対し、前記昇降上型4が昇降自在にスライドする状態は、図8に示すように、前記固定下型3側に立設された案内支柱11と、その案内支柱11に摺接自在に外嵌される輪状体が前記昇降上型4側に付設されてなる被案内体12との組合せよりなる案内部に基づいて、円滑に案内されるようになっている。
【0020】
前記固定下型3には、図1に示すように、前記切断装置の一方要部を構成する下刃5のホルダー5Aと、バネ6にて弾性担持されて前記昇降上型4の下降ストロークを前記セメント成形板Aを把持した状態で吸収自在なセメント成形板受け部7とが取り付けられている。一方、前記昇降上型4には、前記切断装置の他方要部を構成する上刃8のホルダー8Aと、バネ9にて上側後押し付勢されて前記セメント成形板Aの剪断時に生じる切屑A2を前記下刃5との間で保持自在な切屑保持部10とが取り付けられている。
【0021】
尚、前記上刃8及びそのホルダー8Aの設置個数は、前記セメント成形板Aの剪断箇所に応じて、その剪断箇所の両側二つの場合と前記剪断箇所の片側一つの場合とに適宜設定される。即ち、前記セメント成形板Aにおける中間溝部AA(図10参照)相当箇所では、前記上刃8及びそのホルダー8Aの設置個数が二つに設定され、前記セメント成形板Aにおける端部AB(図10参照)相当箇所では、前記上刃8及びそのホルダー8Aの設置個数が一つに設定されている。
【0022】
そして、前記セメント成形板Aに対し、そのセメント成形板Aの切断時の切屑A2となる部分の一方表面に接当自在な第一切断刃B1が、前記下刃5にて構成され、その第一切断刃B1の前記セメント成形板Aに対する位置とは反対側に配置され、且つ、前記セメント成形板Aの切断時の被切断残存部A3となる部分の他方表面に接当自在な第二切断刃B2が、前記上刃8にて構成されている。そして、前記下刃5が、前記固定下型3に取り付けられたホルダー5Aにて保持される一方、前記上刃8が、前記昇降上型4に取り付けられたホルダー8Aにて保持されていることから、前記第一切断刃B1即ち前記下刃5と、前記第二切断刃B2即ち前記上刃8とは、剪断方向に相対移動できるようになる。
【0023】
しかも、前記相対移動に際し、前記下刃5と前記上刃8とは、前記セメント成形板Aの面に沿った方向に互いに適宜離間されつつ(更に詳しくは、前記両刃5,8の剪断時のクリアランスが、後に詳述するように、セメント成形板Aの板厚程度の値からその板厚より少し大きい値までの間で、漸次繰返し変化するようになった状態で)剪断方向に相対移動できるようになっている。従って、前記漸次繰り返し変化のクリアランスをとりつつ、前記第一切断刃B1と第二切断刃B2との相対移動が行われることにより、前記セメント成形板Aの切断が、その切り口が前記セメント成形板Aの表面に対して傾斜したバイアス面となる状態で行われるようになり(以下、この切断をバイアスカットという)、しかも、そのバイアスカットは、前記バイアス面の傾斜角が前記切り口の長手方向に沿って漸次繰返し変化する状態で実行されるようになる。そして、このような複雑なバイアスカットに基づいて、前記瓦材としての切断品A1は、瓦材の使用者に好まれる天然石のような質感を呈するようになる。
【0024】
前記バイアス面の傾斜角の漸次繰返し変化によって、前記瓦材としての切断品A1に、上述したように天然石のような質感を与えるための工夫は、更に詳しくは、前記第一切断刃B1に対して相対移動する前記第二切断刃B2の縁部を、図2に示すように複雑なジグザグ形状に形成するというものである。即ち、前記第一切断刃B1と前記第二切断刃B2とを前記セメント成形板Aの面に沿った方向に互いに離間させる距離(即ち、前記両刃5,8の剪断時のクリアランス)を、前記第二切断刃B2を前記剪断方向に覗いた平面視(図2では、底面視)でジグザグ状に変化させるために、前記第二切断刃B2の縁部に、図2に示すような凹凸Fを局部形成するというものである。尚、前記第二切断刃B2の縁部を構成するために、図2に示すように、前記第二切断刃B2の本体に対し、前記凹凸Fが形成された長尺片状の刃先部1の複数個が着脱自在に取り付けられるようになっている。また、前記第二切断刃B2の縁部に前記凹凸Fが局部形成された部分に対応する前記第一切断刃B1の縁部は、図3に示すように直線状になっている。そして、上述したように構成された第一切断刃B1及び第二切断刃B2を用いて、前記バイアスカットを実行する場合、図2中のイ−イ線に対応する箇所(即ち、前記クリアランスが左右共、セメント成形板Aの板厚程度の値となっている箇所)では、前記バイアスカットが、図4に示すように、前記バイアス面の傾斜角が左右共、比較的小さい状態で行われ、また、図2中のロ−ロ線に対応する箇所(即ち、前記クリアランスが左右共、セメント成形板Aの板厚よりも大きい、比較的大きい値となっている箇所)では、前記バイアスカットが、図5に示すように、前記バイアス面の傾斜角が左右共、比較的大きい状態で行われ、更に、それらの中間箇所では、上記二つの過渡的な状態のバイアスカットが行われる結果(尚、図2中のハ−ハ線に対応する箇所のように、前記バイアスカットが行われるようなクリアランスを形成していない箇所では、図6に示すように、通常の剪断が行われるようになる)、前記切断によって得られる前記瓦材としての切断品A1には、天然石のような質感が付与されるようになる。
【0025】
次に、別の実施の形態について説明する。
【0026】
上述の実施の形態は、セメント成形板Aを載置させる載置面Dが、セメント成形板Aの搬送効率を考慮して傾斜面に形成されている設備において、本発明を適用したものであったが、前記載置面Dが、水平面又は略水平面に形成されている設備においても、本発明を適用することができる。
【0027】
また、上述の実施の形態では、前記切断品A1が瓦材であったが、前記切断品A1は瓦材に限定されるものではない。
【0028】
また、前記切断品A1の切断形状も、上述の実施の形態のものに限定されるものではない。
【0029】
また、前記第一切断刃B1と前記第二切断刃B2との相互関係が逆になっている場合においても、本発明を適用することができる。
【0030】
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明装置の要部である切断刃及びその周辺の構成を示す正面図
【図2】前記切断刃の一方である第二切断刃(上刃)の底面を示す端面図
【図3】前記切断刃の他方である第一切断刃(下刃)を示す平面図
【図4】前記切断刃による切断の状況を図2中のイ−イ線に対応させて示す説明図
【図5】前記切断刃による切断の状況を図2中のロ−ロ線に対応させて示す説明図
【図6】前記切断刃による切断の状況を図2中のハ−ハ線に対応させて示す説明図
【図7】本発明装置とその前後の搬送装置とを備えた切断ラインの全体を示す側面図
【図8】前記切断ラインの要部を構成する偏心プレスを示す正面図
【図9】前記偏心プレスにおける偏心駆動機構の原理を示す説明図
【図10】本発明装置を用いた切断加工で得られる切断品を示す斜視図
【図11】前記切断品の使用例を示す説明図
【符号の説明】
【0032】
A セメント成形板
A2 切屑
A3 被切断残存部
B1 第一切断刃
B2 第二切断刃
F 凹凸
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント成形板の切断装置に関し、更に詳しくは、セメント成形板の切断時に、前記セメント成形板の切屑となる部分の一方表面に接当自在な第一切断刃と、その第一切断刃の前記セメント成形板に対する位置とは反対側に配置され、旦つ、前記切断時に前記セメント成形板の被切断残存部となる部分の他方表面に接当自在な第二切断刃とを、前記セメント成形板の面に沿った方向に互いに離間させたまま剪断方向に相対移動可能に設け、前記相対移動によって、前記セメント成形板の切断を、その切り口が前記セメント成形板の表面に対して傾斜したバイアス面となるように実行自在なセメント成形板の切断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
セメント成形板の切り口を、前記セメント成形板の表面に対して傾斜したバイアス面となるようにしつつ、前記セメント成形板を切断することにより、屋根材等の建材製品を製造する場合、最終製品における前記切り口の部分が、平面的な剪断面というよりも不規則な破断面という感じのバイアス面となり、意匠的に好ましいものとなるため、前記建材製品は、顧客に喜ばれるものとなっている。
【0003】
そこで、前記バイアス面を形成したい箇所では、冒記のように構成され、しかも、前記両切断刃の相対移動時におけるそれら両切断刃の離間距離(更に詳しくは、前記相対移動時に、前記両切断刃をセメント成形板の面に沿った方向に互いに離間させる距離)が一定となるように構成された切断装置にて、前記セメント成形板の切断を実施することにより、そのセメント成形板における切り口を必要に応じて前記バイアス面となすことが行われている
【特許文献1】特開2001−96522号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記バイアス面を形成自在な切断によって得られたセメント成形板の切り口は、上述したように不規則な破断面という感じにはなるものの、前記両切断刃の離間距離が一定であることから、一定の傾向を有する傾斜角に切断された状態となるため、前記不規則な破断面という感じも、人工的に得られたものになってしまう、というのが実情であった。
【0005】
これに対し、前記セメント成形板の切断によって得られる最終製品に、更に付加価値を高めるべく、天然石のような高級感を付与するためには、前記バイアスカットによって得られる切り口を、天然石の端面にみられるような一層不規則な切り口にすることが考えられる。そこで、前記一層不規則な切り口を形成することができるセメント成形板の切断装置の提供が望まれていた。
【0006】
本発明は、このような実情に着目してなされたものであり、上述した天然石のような切り口を得ることができるセメント成形板の切断装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るセメント成形板の切断装置(以下、本発明装置という)の特徴構成は、
セメント成形板の切断時に、前記セメント成形板の切屑となる部分の一方表面に接当自在な第一切断刃と、その第一切断刃の前記セメント成形板に対する位置とは反対側に配置され、且つ、前記切断時に前記セメント成形板の被切断残存部となる部分の他方表面に接当自在な第二切断刃とを、前記セメント成形板の面に沿った方向に互いに離間させたまま剪断方向に相対移動可能に設け、前記相対移動によって、前記セメント成形板の切断を、その切り口が前記セメント成形板の表面に対して傾斜したバイアス面となるように実行自在なセメント成形板の切断装置であって、
前記相対移動時に、前記第一切断刃と前記第二切断刃とを前記セメント成形板の面に沿った方向に互いに離間させる距離を、前記第二切断刃を剪断方向に覗いた平面視で、ジグザグ状に変化させるための凹凸を、前記第二切断刃の縁部に形成してある点にある。
【0008】
上記特徴構成を備えた本発明装置を用いてセメント成形板を切断する場合は、前記第二切断刃の縁部に前記凹凸が形成されているので、前記セメント成形板の切断のために前記両切断刃を相対移動させる時に、前記両切断刃が前記セメント成形板の面に沿った方向に互いに離間する距離が、前記第二切断刃を剪断方向に覗いた平面視でジグザグ状に変化するようになり(換言すれば、前記両切断刃のクリアランスが大小に繰返し変化するようになり)、その離間距離のジグザグ状変化(換言すれば、前記クリアランスの繰返し変化)に基づいて、前記セメント成形板の切断が、前記バイアス面を形成する状態で行われることは勿論、そのバイアス面の傾斜角が前記切り口の長手方向に沿って漸次繰返し変化する状態で実行されるようになる。
【発明の効果】
【0009】
従って、上述したような複雑なバイアス面の形成に基づいて、前記切断によって得られる切断品の切り口が、使用者に好まれる天然石のような高級感を呈するようになり、前記セメント成形板の切断によって得られる最終製品の付加価値が更に高まるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0011】
図7には、本発明に係るセメント成形板の切断装置(以下、単に切断装置という)とその前後の搬送装置とを備えたセメント成形板の切断ラインの全体が示されており、図8及び図9には、前記切断ラインの要部を構成する偏心プレスが示されており、図1〜図6には、前記切断装置の詳細構造が示されている。
【0012】
図1、図4、図5、図6、図7中において、Aは、前記切断装置による切断対象物としてのセメント成形板(即ち、瓦材が切り出される素板としてのセメント成形板)である。そのセメント成形板Aは、一枚ずつ、次に詳述する切断装置内へ順繰りに送り込まれ、その切断装置によって、図10に示す所望形状に周縁部が切断されることにより、切断品A1が一枚ずつ順繰りに切り出され、その切断品A1によって、所定形状の瓦材が順次生成されるようになっている。尚、前記所定形状の瓦材は、その多数枚が、屋根葺き時に、図11に示すように重ね葺きされて使用される。
【0013】
前記切断装置は、その要部が、図1に示すように、第一切断刃B1に対して第二切断刃B2が剪断方向へ相対移動自在に設けられて構成されている。前記切断装置は、前記第一切断刃B1上に前記セメント成形板Aが位置するように、前記セメント成形板Aを載置自在な載置面D(図7参照)を備えており、その載置面D上に前記セメント成形板Aを載置するように前記セメント成形板Aの送り込みを順次行った上で、前記第二切断刃B2の前記第一切断刃B1に対する相対移動を実行することにより、前記セメント成形板Aから前記切断品A1が順次切り出されるようになっている。
【0014】
前記載置面Dは、予め、図7に示すように、前記セメント成形板Aの滑落が可能な傾斜角αをなすように傾斜されている。また、前記載置面Dの下方寄り部分には、前記セメント成形板Aの滑落を阻止する状態と、その阻止状態を解除する状態とに切り替え自在なストッパーSが設けられている。そして、前記切断品A1の切り出し前には、前記載置面D上のセメント成形板Aの滑落を前記ストッパーSで阻止し、且つ、前記切断品A1の切り出し後には、前記ストッパーSによる前記セメント成形板Aの滑落阻止状態を解除するようになっている。
【0015】
尚、前記傾斜角αは、25°〜50°の範囲(本実施形態では、45°)に設定されている。前記傾斜角αを、25°〜50°の範囲に設定したのは、次に述べる理由による。即ち、前記傾斜角αが50°よりも大きいという条件下では、前記第二切断刃B2の相対移動時にその相対移動を案内する案内部(即ち、後述する案内支柱11と、その案内支柱11によって案内される被案内体12との組合せよりなる案内部)の損耗が特に大きくなり、実用的でなくなる一方、前記傾斜角αが25°よりも小さいという条件下では、前記載置面Dの傾斜に基づく前記セメント成形板Aの下方への自然滑落が円滑に生じなくなるからである。
【0016】
前記切断装置の斜下方には、前記切り出しによって生じる切断品A1を、後工程へ送り出すための排出装置13が設置されている。そして、その排出装置13における前記切断品A1の受け取り面は、前記切断品A1の受け取りに適した状態(即ち、前記載置面Dの傾斜角αとは反対向きに僅かに傾斜した傾斜角β(例えば、10°)をとった状態)に傾斜している。
【0017】
このような切断装置を用いてセメント成形板Aの切断を行う場合は、前記載置面Dが予め、傾斜角αでもって傾斜しており、その傾斜する載置面Dの上へ、前記被切断物としてのセメント成形板Aを載置することとするので、前記切断品A1の切り出しの前では、前記セメント成形板Aを前記載置面Dの上方へ単に位置させるだけで、そのセメント成形板Aを、前記第二切断刃B2の相対移動に連動させて自然に下方へ滑落させ、その自然滑落によって、前記載置面D上へタイミングよく移動させることができる。そして、前記載置面D上へ移動したセメント成形板Aは、前記ストッパーSの機能によって、前記滑落が載置面D上の所定位置で阻止されて切断位置に配置されるようになる。更に、前記セメント成形板Aが前記切断位置に配置された状態で、前記第二切断刃B2の相対移動が実行された後には、前記ストッパーSによる前記滑落阻止状態の解除により、前記セメント成形板Aが切り出されてなる切断品A1を、自然に下方へ滑落させて、前記載置面D上から送り出すことができる。
【0018】
次に、前記切断装置(即ち、本発明に係るセメント成形板の切断装置)の構造について更に詳細に説明する。
【0019】
前記切断装置における第一切断刃B1及び第二切断刃B2は、図1に示すように、偏心プレス(図8参照)の下部側に配置された固定下型3と、前記偏心プレスの上部側を昇降自在にスライドする昇降上型4との間に、適宜配置されて使用される。尚、前記固定下型3に対して、前記昇降上型4を昇降自在にスライドさせる機構としては、図8及び図9に示す公知の偏心駆動機構、更に詳しくは、駆動源Mの駆動力によって回転する偏心輪E1(又は、それに相当する部材)に設けた偏心軸E2の動きを利用した偏心駆動機構が採用されている。尚、前記固定下型3に対し、前記昇降上型4が昇降自在にスライドする状態は、図8に示すように、前記固定下型3側に立設された案内支柱11と、その案内支柱11に摺接自在に外嵌される輪状体が前記昇降上型4側に付設されてなる被案内体12との組合せよりなる案内部に基づいて、円滑に案内されるようになっている。
【0020】
前記固定下型3には、図1に示すように、前記切断装置の一方要部を構成する下刃5のホルダー5Aと、バネ6にて弾性担持されて前記昇降上型4の下降ストロークを前記セメント成形板Aを把持した状態で吸収自在なセメント成形板受け部7とが取り付けられている。一方、前記昇降上型4には、前記切断装置の他方要部を構成する上刃8のホルダー8Aと、バネ9にて上側後押し付勢されて前記セメント成形板Aの剪断時に生じる切屑A2を前記下刃5との間で保持自在な切屑保持部10とが取り付けられている。
【0021】
尚、前記上刃8及びそのホルダー8Aの設置個数は、前記セメント成形板Aの剪断箇所に応じて、その剪断箇所の両側二つの場合と前記剪断箇所の片側一つの場合とに適宜設定される。即ち、前記セメント成形板Aにおける中間溝部AA(図10参照)相当箇所では、前記上刃8及びそのホルダー8Aの設置個数が二つに設定され、前記セメント成形板Aにおける端部AB(図10参照)相当箇所では、前記上刃8及びそのホルダー8Aの設置個数が一つに設定されている。
【0022】
そして、前記セメント成形板Aに対し、そのセメント成形板Aの切断時の切屑A2となる部分の一方表面に接当自在な第一切断刃B1が、前記下刃5にて構成され、その第一切断刃B1の前記セメント成形板Aに対する位置とは反対側に配置され、且つ、前記セメント成形板Aの切断時の被切断残存部A3となる部分の他方表面に接当自在な第二切断刃B2が、前記上刃8にて構成されている。そして、前記下刃5が、前記固定下型3に取り付けられたホルダー5Aにて保持される一方、前記上刃8が、前記昇降上型4に取り付けられたホルダー8Aにて保持されていることから、前記第一切断刃B1即ち前記下刃5と、前記第二切断刃B2即ち前記上刃8とは、剪断方向に相対移動できるようになる。
【0023】
しかも、前記相対移動に際し、前記下刃5と前記上刃8とは、前記セメント成形板Aの面に沿った方向に互いに適宜離間されつつ(更に詳しくは、前記両刃5,8の剪断時のクリアランスが、後に詳述するように、セメント成形板Aの板厚程度の値からその板厚より少し大きい値までの間で、漸次繰返し変化するようになった状態で)剪断方向に相対移動できるようになっている。従って、前記漸次繰り返し変化のクリアランスをとりつつ、前記第一切断刃B1と第二切断刃B2との相対移動が行われることにより、前記セメント成形板Aの切断が、その切り口が前記セメント成形板Aの表面に対して傾斜したバイアス面となる状態で行われるようになり(以下、この切断をバイアスカットという)、しかも、そのバイアスカットは、前記バイアス面の傾斜角が前記切り口の長手方向に沿って漸次繰返し変化する状態で実行されるようになる。そして、このような複雑なバイアスカットに基づいて、前記瓦材としての切断品A1は、瓦材の使用者に好まれる天然石のような質感を呈するようになる。
【0024】
前記バイアス面の傾斜角の漸次繰返し変化によって、前記瓦材としての切断品A1に、上述したように天然石のような質感を与えるための工夫は、更に詳しくは、前記第一切断刃B1に対して相対移動する前記第二切断刃B2の縁部を、図2に示すように複雑なジグザグ形状に形成するというものである。即ち、前記第一切断刃B1と前記第二切断刃B2とを前記セメント成形板Aの面に沿った方向に互いに離間させる距離(即ち、前記両刃5,8の剪断時のクリアランス)を、前記第二切断刃B2を前記剪断方向に覗いた平面視(図2では、底面視)でジグザグ状に変化させるために、前記第二切断刃B2の縁部に、図2に示すような凹凸Fを局部形成するというものである。尚、前記第二切断刃B2の縁部を構成するために、図2に示すように、前記第二切断刃B2の本体に対し、前記凹凸Fが形成された長尺片状の刃先部1の複数個が着脱自在に取り付けられるようになっている。また、前記第二切断刃B2の縁部に前記凹凸Fが局部形成された部分に対応する前記第一切断刃B1の縁部は、図3に示すように直線状になっている。そして、上述したように構成された第一切断刃B1及び第二切断刃B2を用いて、前記バイアスカットを実行する場合、図2中のイ−イ線に対応する箇所(即ち、前記クリアランスが左右共、セメント成形板Aの板厚程度の値となっている箇所)では、前記バイアスカットが、図4に示すように、前記バイアス面の傾斜角が左右共、比較的小さい状態で行われ、また、図2中のロ−ロ線に対応する箇所(即ち、前記クリアランスが左右共、セメント成形板Aの板厚よりも大きい、比較的大きい値となっている箇所)では、前記バイアスカットが、図5に示すように、前記バイアス面の傾斜角が左右共、比較的大きい状態で行われ、更に、それらの中間箇所では、上記二つの過渡的な状態のバイアスカットが行われる結果(尚、図2中のハ−ハ線に対応する箇所のように、前記バイアスカットが行われるようなクリアランスを形成していない箇所では、図6に示すように、通常の剪断が行われるようになる)、前記切断によって得られる前記瓦材としての切断品A1には、天然石のような質感が付与されるようになる。
【0025】
次に、別の実施の形態について説明する。
【0026】
上述の実施の形態は、セメント成形板Aを載置させる載置面Dが、セメント成形板Aの搬送効率を考慮して傾斜面に形成されている設備において、本発明を適用したものであったが、前記載置面Dが、水平面又は略水平面に形成されている設備においても、本発明を適用することができる。
【0027】
また、上述の実施の形態では、前記切断品A1が瓦材であったが、前記切断品A1は瓦材に限定されるものではない。
【0028】
また、前記切断品A1の切断形状も、上述の実施の形態のものに限定されるものではない。
【0029】
また、前記第一切断刃B1と前記第二切断刃B2との相互関係が逆になっている場合においても、本発明を適用することができる。
【0030】
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明装置の要部である切断刃及びその周辺の構成を示す正面図
【図2】前記切断刃の一方である第二切断刃(上刃)の底面を示す端面図
【図3】前記切断刃の他方である第一切断刃(下刃)を示す平面図
【図4】前記切断刃による切断の状況を図2中のイ−イ線に対応させて示す説明図
【図5】前記切断刃による切断の状況を図2中のロ−ロ線に対応させて示す説明図
【図6】前記切断刃による切断の状況を図2中のハ−ハ線に対応させて示す説明図
【図7】本発明装置とその前後の搬送装置とを備えた切断ラインの全体を示す側面図
【図8】前記切断ラインの要部を構成する偏心プレスを示す正面図
【図9】前記偏心プレスにおける偏心駆動機構の原理を示す説明図
【図10】本発明装置を用いた切断加工で得られる切断品を示す斜視図
【図11】前記切断品の使用例を示す説明図
【符号の説明】
【0032】
A セメント成形板
A2 切屑
A3 被切断残存部
B1 第一切断刃
B2 第二切断刃
F 凹凸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セメント成形板(A)の切断時に、前記セメント成形板(A)の切屑(A2)となる部分の一方表面に接当自在な第一切断刃(B1)と、その第一切断刃(B1)の前記セメント成形板(A)に対する位置とは反対側に配置され、且つ、前記切断時に前記セメント成形板(A)の被切断残存部(A3)となる部分の他方表面に接当自在な第二切断刃(B2)とを、前記セメント成形板(A)の面に沿った方向に互いに離間させたまま剪断方向に相対移動可能に設け、前記相対移動によって、前記セメント成形板(A)の切断を、その切り口が前記セメント成形板(A)の表面に対して傾斜したバイアス面となるように実行自在なセメント成形板の切断装置であって、
前記相対移動時に、前記第一切断刃(B1)と前記第二切断刃(B2)とを前記セメント成形板(A)の面に沿った方向に互いに離間させる距離を、前記第二切断刃(B2)を剪断方向に覗いた平面視で、ジグザグ状に変化させるための凹凸(F)を、前記第二切断刃(B2)の縁部に形成してあるセメント成形板の切断装置。
【請求項1】
セメント成形板(A)の切断時に、前記セメント成形板(A)の切屑(A2)となる部分の一方表面に接当自在な第一切断刃(B1)と、その第一切断刃(B1)の前記セメント成形板(A)に対する位置とは反対側に配置され、且つ、前記切断時に前記セメント成形板(A)の被切断残存部(A3)となる部分の他方表面に接当自在な第二切断刃(B2)とを、前記セメント成形板(A)の面に沿った方向に互いに離間させたまま剪断方向に相対移動可能に設け、前記相対移動によって、前記セメント成形板(A)の切断を、その切り口が前記セメント成形板(A)の表面に対して傾斜したバイアス面となるように実行自在なセメント成形板の切断装置であって、
前記相対移動時に、前記第一切断刃(B1)と前記第二切断刃(B2)とを前記セメント成形板(A)の面に沿った方向に互いに離間させる距離を、前記第二切断刃(B2)を剪断方向に覗いた平面視で、ジグザグ状に変化させるための凹凸(F)を、前記第二切断刃(B2)の縁部に形成してあるセメント成形板の切断装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−123349(P2006−123349A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−314613(P2004−314613)
【出願日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(503367376)クボタ松下電工外装株式会社 (467)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(503367376)クボタ松下電工外装株式会社 (467)
【Fターム(参考)】
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