説明

セラミックスモノリス担体及びその製造方法

【課題】従来より大きな細孔径を有するセラミックスモノリス担体を簡単に製造できるセラミックスモノリス担体の製造方法及び該製造方法によって得られるセラミックスモノリス担体を提供すること。
【解決手段】コーディエライトからなるセラミックスモノリス担体1を製造する方法である。混合工程においては、コーディエライトを作製するためのAl源、Si源及びMg源を混合して混合原料を得る。成形工程においては、上記混合原料を成形し、外周壁2と、その内側においてハニカム状に設けられた隔壁3と、隔壁3により仕切られていると共に両端面に貫通する複数のセル4とを備えたハニカム構造の成形体を得る。焼成工程においては、成形体を焼成する。また、混合工程においては、コーディエライトを作製するための原料のMg源として平均粒径が2μm以上のタルクを用いると共に、ホウ素を含む物質を添加剤として添加する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば内燃機関の排気ガス浄化用触媒を担持させるために用いられるセラミックスモノリス担体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動車等においては、内燃機関の排気ガスを浄化するために、触媒を担持したセラミックスモノリス担体が用いられている。
セラミックモノリス担体は、外周壁と、該外周壁の内側においてハニカム状に設けられた隔壁と、該隔壁により仕切られていると共に両端面に貫通する複数のセルとを備えたハニカム構造を有する。隔壁はアルミナ等の触媒で被覆され、上述のごとく排ガスの浄化装置等に用いられる。
【0003】
セラミックスモノリス担体としては、コーディエライトからなるものが広く用いられている(特許文献1参照)。
このようなコーディエライトからなるセラミックスモノリス担体としては、次のような特性を有するものが望まれている。
即ち、まず、触媒の担持量を増大させるために表面積の大きなものが望まれている。また、担持させる触媒との付着性に優れたものが望まれている。さらに、熱応力によって亀裂等が発生することを防止するため、熱容量の小さいものが望まれている。
このような特性を満足するため、セラミックスモノリス担体としては、その隔壁に細孔径の大きな細孔を有するものが望まれていた。
【0004】
従来のセラミックスモノリス担体においては、コーディエライトの原料であるMg源の粒径やコーディエライト原料の配合比率を制御することにより、隔壁の細孔径の制御を行っていた。
しかしながら、粒径や原料比率を制御することにより隔壁の細孔径を制御する従来の方法においては、原料の調整が困難になり、簡単に細孔径を制御することが困難であった。また、形成できる細孔径の大きさに限界があり、より大きな細孔径を有するセラミックスモノリス担体を製造することが困難であった。
【0005】
【特許文献1】特開昭53−82822号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、従来より大きな細孔径を有するセラミックスモノリス担体を簡単に製造できるセラミックスモノリス担体の製造方法及び該製造方法によって得られるセラミックスモノリス担体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、コーディエライトからなるセラミックスモノリス担体を製造する方法において、
コーディエライトを作製するためのAl源、Si源及びMg源を混合して混合原料を得る混合工程と、
上記混合原料を成形し、外周壁と、該外周壁の内側においてハニカム状に設けられた隔壁と、該隔壁により仕切られていると共に両端面に貫通する複数のセルとを備えたハニカム構造の成形体を得る成形工程と、
上記成形体を焼成する焼成工程とを有し、
上記混合工程においては、上記Mg源として平均粒径が2μm以上のタルクを用いると共に、ホウ素を含む物質を添加剤として添加するにある(請求項1)。
【0008】
本発明の製造方法においては、上記混合工程と、上記成形工程と、上記焼成工程とを行う。
上記混合工程においては、コーディエライトを作製するための原料(Al源、Si源及びMg源)を混合して混合原料を得る。また、上記混合工程においては、上記Mg源として平均粒径が2μm以上のタルクを用いると共に、ホウ素を含む物質を添加剤として添加する。
そのため、上記混合工程後に行う焼成工程において、ホウ素が焼失し、上記セラミックスモノリス担体の隔壁に形成される細孔の細孔径を増大させることができる。また、上記添加剤を添加することにより、ホウ素含有量依存的に細孔径を制御することができるため、簡単に上記セラミックスモノリス担体の細孔径を制御することができる。
【0009】
上記成形工程においては、上記混合原料を成形し、外周壁と、該外周壁の内側においてハニカム状に設けられた隔壁と、該隔壁により仕切られていると共に両端面に貫通する複数のセルとを備えたハニカム構造の成形体を得る。また、上記焼成工程においては、上記成形体を焼成する。
そのため、上記焼成工程後には、外周壁と、該外周壁の内側においてハニカム状に設けられた隔壁と、該隔壁により仕切られていると共に両端面に貫通する複数のセルとを備えたハニカム構造のセラミックスモノリス担体を作製することができる。
【0010】
また、上記混合原料は、Mg源としての平均粒径が2μm以上のタルクと、上記添加剤とを含有し、上記混合原料を成形してなる上記成形体には、上記タルク及び上記添加剤が含まれている。そのため、上記焼成工程において焼成を行うと、2μm以上という粒径の大きなタルクを用いたことに起因して、焼成後の上記セラミックスモノリス担体の細孔径を大きくすることができ、さらに上記成形体中のホウ素が焼失するため、細孔径をさらに大きくすることができる。
【0011】
第2の発明は、上記第1の発明の製造方法により製造されることを特徴とするセラミックスモノリス担体にある(請求項7)。
【0012】
上記第2の発明のセラミックスモノリス担体は、上記第1の発明の製造方法によって作製されたものである。
そのため、上記セラミックスモノリス担体は、例えば3μm〜15μmという従来よりも大きな細孔径を有する。それ故、上記セラミックスモノリス担体は、比表面積が大きくなり、より多くの触媒を担持することができると共に、アンカー効果により触媒を強固に付着保持することができる。また、上記セラミックスモノリス担体は、熱膨張係数が小さくなり、熱応力に対する耐久性に優れたものになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の製造方法においては、上述のごとく、少なくとも上記混合工程と、上記成形工程と、上記焼成工程とを行う。
まず、上記混合工程について説明する。
上記混合工程においては、コーディエライトを作製するための原料(Al源、Si源及びMg源)を混合して混合原料を得る。
コーディエライトの理論組成は2MgO・2Al23・5SiO2である。上記混合工程においては、焼成後に上記理論組成又は理論組成付近のコーディエライトが生成するような化学量論比にて、例えばMg源、Al源、及びSi源等の原料を混合することができる。
【0014】
上記混合工程においては、Mg源としてタルクを用いる。
また、Al源、Si源としては、例えばカオリン、アルミナ、水酸化アルミニウム、溶融シリカ、珪石、酸化ケイ素、ペタライト等を用いることができる。
【0015】
また、上記混合工程においては、Mg源として平均粒径が2μm以上のタルクを用いる。
平均粒径が2μm未満の場合には、上記セラミックスモノリス担体の細孔径を十分に大きくすることができなくなるおそれがある。また、成形工程の成形の際に、金型を通過させる必要があるため、タルクの平均粒径の上限は金型の目開き以下であることが好ましい。
【0016】
また、上記混合工程においては、ホウ素を含む物質を添加剤として添加する。
好ましくは、上記添加剤は、酸化ホウ素、ホウ酸、窒化ホウ素、及びホウ珪酸ガラスから選ばれる1種以上であることがよい(請求項2)。
この場合には、上記セラミックスモノリス担体の熱膨張係数を、上記添加剤を添加しない場合と同等またはそれ以下に抑制しつつ、上記セラミックスモノリス担体の細孔径を増大させることができる。
【0017】
また、上記混合工程においては、上記添加剤を含む上記混合原料の成分分析を行ってAl、Si、Mg、Bの各元素の含有量を測定し、Alの含有量をAl23に、Siの含有量をSiO2に、Mgの含有量をMgOに、Bの含有量をB23に換算し、Al23とSiO2とMgOとB23との合計量100重量部に対するB23の量が0.3重量部以上となるように上記添加剤を添加することが好ましい(請求項3)。
また、上記B23の量が2.5重量部以下となるように上記添加剤を添加することが好ましい(請求項4)。
換算B23量が0.3重量部未満の場合には、上述の細孔径を増大させる効果を十分に発揮することができないおそれがある。一方、2.5重量部を越える場合には、上記混合原料を成形してなる上記成形体を焼成する際に、該成形体が溶け易くなり、所望の形状のセラミックスモノリス担体を得ることが困難になるおそれがある。またこの場合には、上記セラミックスモノリス担体の平均細孔径を例えば3μm以上という充分な大きさにまで増大させることが困難になるおそれがある。
【0018】
上記添加剤を含む上記混合原料の成分分析は、例えば誘導結合プラズマ発光分析法(Inductively Coupled Plasma-Atomic Emission Spectrometry,ICP−AES)等により行うことができる。即ち、上記混合工程においては、ICP−AES等によって各元素(Al、Si、Mg、B)の元素濃度(wt%)を測定し、各元素濃度を酸化物(Al23、SiO2、MgO、B23)量に換算し、各元素の酸化物量の合計量100重量部に対するB23量が上記のごとく0.3〜2.5重量部となるように上記添加剤を添加することができる。
【0019】
また、上記混合原料には、コーディエライト原料(Al源、Si源、Mg源)、上記添加剤の他に、例えばバインダ、潤滑材、水分等を含有させることができる。
【0020】
次に、上記成形工程においては、上記混合原料を成形し、外周壁と、該外周壁の内側においてハニカム状に設けられた隔壁と、該隔壁により仕切られていると共に両端面に貫通する複数のセルとを備えたハニカム構造の成形体を得る。
ここで、ハニカム構造は、隔壁によって仕切られたセル構造を有するものであり、例えば略三角形状、略四角形状、略六角形状、略八角形状等のセルが軸方向に伸びた構造である。
【0021】
次に、上記焼成工程においては、上記成形体を焼成する。
上記焼成工程においては、焼成後に得られる上記セラミックスモノリス担体中のホウ素の含有量が0.05重量%以下となるように焼成を行うことが好ましい(請求項5)。
焼成後のホウ素の含有量が0.05重量%を越える場合には、熱膨張係数が増大し焼成後の冷熱サイクルで破損するおそれがある。より好ましくは0.03重量%以下がよい。
なお、上記セラミックスモノリス担体中のホウ素の含有量は、ICP−AESにより測定することができる。
【0022】
また、上記焼成工程における焼成温度は、1000℃以上であることが好ましい(請求項6)。
焼成温度が1000℃未満の場合には、上記焼成工程後にコーディエライトが十分に生成しないおそれがある。より好ましくは1100℃以上がよく、さらに好ましくは1300℃以上がよく、さらにより好ましくは1400℃以上がよい。また、溶融するおそれがあるため、焼成温度の上限は1450℃以下がよい。
【0023】
次に、上記第2の発明において、上記セラミックスモノリス担体の熱膨張係数は、1.0×10-6/℃以下であることが好ましい(請求項8)。
熱膨張係数が1.0×10-6/℃を超える場合には、自動車等の内燃機関の排気ガス浄化装置等に上記セラミックスモノリス担体を用いた場合に、熱応力によって亀裂が発生したり、破壊されてしまうおそれがある。より好ましくは、0.5×10-6/℃以下がよい。
熱膨張係数は、例えば熱機械分析装置(Thermomecanical analyzer、TMA)等により測定することができる。
【0024】
また、上記セラミックスモノリス担体の平均細孔径は、3.5μm以上であることが好ましい(請求項9)。
上記セラミックスモノリス担体の平均細孔径が3.5μm未満の場合には、上記セラミックスモノリス担体の熱容量が不充分になり、例えば上記セラミックスモノリス担体を自動車等における内燃機関の排ガス浄化装置として用いた際に、熱応力により亀裂などが発生しやすくなるおそれがある。また、上記セラミックスモノリス担体への触媒の担持量が不充分になったり、触媒とセラミックスモノリス担体との付着性が不充分になったりするおそれがある。より好ましくは上記セラミックスモノリス担体の平均細孔径は5.0μm以上がよく、さらにより好ましくは7.0μm以上がよい。
【実施例】
【0025】
(実施例1)
次に、本発明の実施例につき、図1〜図4を用いて説明する。
本例においては、図1及び図2に示すごとく、コーディエライトからなるセラミックスモノリス担体1を製造する。セラミックスモノリス担体1は、外周壁2と、その内側においてハニカム状に設けられた隔壁3と、隔壁3により仕切られていると共に両端面に貫通する複数のセル4とを備えたハニカム構造を有する。ハニカム構造は、四角形格子状の隔壁を有し,正方形のセル4を多数有している。また、図3に示すごとく、少なくとも隔壁3には多数の細孔35を設けてある。
【0026】
本例のセラミックスモノリス担体の作製にあたっては、混合工程と、成形工程と、焼成工程とを行う。
混合工程においては、コーディエライトを作製するための原料(Al源、Si源及びMg源)を混合して混合原料を得る。成形工程においては、混合原料を成形し、外周壁と、該外周壁の内側においてハニカム状に設けられた隔壁と、該隔壁により仕切られていると共に両端面に貫通する複数のセルとを備えたハニカム構造の成形体を得る。焼成工程においては、成形体を焼成する。なお、上記混合工程においては、コーディエライトを作製するための原料のMg源として平均粒径が2μm以上のタルクを用いると共に、ホウ素を含む物質を添加剤として添加する。
【0027】
以下、本例のセラミックスモノリス担体の製造方法につき、詳細に説明する。
まず、コーディエライトの原料として、タルク(Mg源、平均粒径15μm)、カオリン(Al源及びSi源)、アルミナ(Al源)、水酸化アルミニウム(Al源)を準備した。次いで、これらの原料をコーディエライトの理論組成(2MgO・2Al23・5SiO2)付近となるような化学量論比で混合し、さらに添加剤(ホウ酸)を添加して混合した。このとき、添加剤は、該添加剤を含む混合原料の成分分析をICP−AESにより行ってAl、Si、Mg、Bの各元素の含有量を測定し、次いでAlの含有量をAl23に、Siの含有量をSiO2に、Mgの含有量をMgOに、Bの含有量をB23に換算し、換算後のAl23とSiO2とMgOとB23との合計量100重量部に対するB23の量が0.5重量部となるように添加した。次いで、さらにバインダと潤滑材と水分とを適量添加して混合し、原料混合物を得た。
【0028】
次いで、原料混合物を押出成形し、外周壁の厚み0.5μm、セルの隔壁厚み75μm、セル密度600cpsi、直径φ100mmのハニカム形状の成形体を得た。成形体を乾燥させた後、大気雰囲気で温度1400℃で4時間保持することにより焼成し、セラミックスモノリス担体を得た。これを試料E1とする。
【0029】
また、本例においては、上記にて作製した試料E1とは、原料混合物に添加する添加剤(ホウ酸)の量を変えて、2種類のセラミックスモノリス担体(試料E2及び試料E3)を作製した。
具体的には、試料E2は、Al23とSiO2とMgOとB23との合計量100重量部に対するB23の量が1.0重量部となるように添加剤を配合した点を除いては、上記試料E1と同様にして作製したものである。
試料E3は、Al23とSiO2とMgOとB23との合計量100重量部に対するB23の量が1.4重量部となるように添加剤を配合した点を除いては、上記試料E1と同様にして作製したものである。
【0030】
また、本例においては、試料E1〜試料E3の比較用として、添加剤を添加せずに、その他は上記試料E1と同様にしてセラミックスモノリス担体を作製した。これを試料C1とする。
【0031】
次に、上記試料E1〜試料E3及び試料C1のセラミックスモノリス担体について、各試料中に含まれるホウ素量を調べた。
具体的には、まず各試料から適当量のサンプルをとり、リン酸で加熱分解させた後、王水に溶解し、超純水で定溶した。その後、誘導結合プラズマ発光分析法(ICP−AES)により、B(ホウ素)の定量分析を行った。その結果、いずれの試料においてもホウ素量は0.03wt%以下で、検出限界以下であった。
【0032】
次に、各試料のセラミックスモノリス担体における平均細孔径を水銀圧入法により、ポロシメータを用いて測定した。その結果を図4に示す。図4においては、横軸は、各試料の作製に用いたホウ素の添加量(コーディエライトの混合原料と添加剤との合計量100重量部に対するホウ素の量)を示し、縦軸は平均細孔径を示す。
【0033】
図4より知られるごとく、ホウ素を添加した試料E1〜試料E3は、ホウ素を添加していない試料C1に比べて平均細孔径が大きくなることがわかる。
また、試料E1〜試料E3を比較して知られるように、ホウ素の添加量を増やすと平均細孔径が大きくなり、ホウ素の添加量によりセラミックスモノリス担体の平均細孔径を制御できることがわかる。
【0034】
また、本例の製造方法によって得られた試料E1〜試料E3のセラミックスモノリス担体は、その熱膨張係数がいずれも0.6×10-6/℃以下であった。そのため、試料E1〜試料E3のセラミックスモノリス担体は、熱応力に対する耐久性に優れていることがわかる。
【0035】
以上のように、本例の製造方法によれば、大きな細孔径を有するセラミックスモノリス担体(試料E1〜試料E3)を簡単に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】実施例1にかかる、セラミックスモノリス担体の全体を示す説明図。
【図2】実施例1にかかる、セラミックスモノリス担体の長尺方向の部分断面図。
【図3】図2における隔壁とセルの部分拡大図。
【図4】実施例1にかかる、セラミックスモノリス担体(試料E1〜試料E3及び試料C1)のホウ素添加量と平均細孔径との関係を示す線図。
【符号の説明】
【0037】
1 セラミックスモノリス担体
2 外周壁
3 隔壁
35 細孔
4 セル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーディエライトからなるセラミックスモノリス担体を製造する方法において、
コーディエライトを作製するためのAl源、Si源及びMg源を混合して混合原料を得る混合工程と、
上記混合原料を成形し、外周壁と、該外周壁の内側においてハニカム状に設けられた隔壁と、該隔壁により仕切られていると共に両端面に貫通する複数のセルとを備えたハニカム構造の成形体を得る成形工程と、
上記成形体を焼成する焼成工程とを有し、
上記混合工程においては、上記Mg源として平均粒径が2μm以上のタルクを用いると共に、ホウ素を含む物質を添加剤として添加することを特徴とするセラミックスモノリス担体の製造方法。
【請求項2】
請求項1において、上記添加剤は、酸化ホウ素、ホウ酸、窒化ホウ素、及びホウ珪酸ガラスから選ばれる1種以上であることを特徴とするセラミックスモノリス担体の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2において、上記混合工程においては、上記添加剤を含む上記混合原料の成分分析を行ってAl、Si、Mg、Bの各元素の含有量を測定し、Alの含有量をAl23に、Siの含有量をSiO2に、Mgの含有量をMgOに、Bの含有量をB23に換算し、Al23とSiO2とMgOとB23との合計量100重量部に対するB23の量が0.3重量部以上となるように上記添加剤を添加することを特徴とするセラミックスモノリス担体の製造方法。
【請求項4】
請求項3において、上記B23の量が2.5重量部以下となるように上記添加剤を添加することを特徴とするセラミックスモノリス担体の製造方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項において、上記焼成工程においては、焼成後に得られる上記セラミックスモノリス担体中のホウ素の含有量が0.05重量%以下となるように焼成を行うことを特徴とするセラミックスモノリス担体の製造方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項において、上記焼成工程における焼成温度は、1000℃以上であることを特徴とするセラミックスモノリス担体の製造方法。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法により製造されることを特徴とするセラミックスモノリス担体。
【請求項8】
請求項7において、上記セラミックスモノリス担体の熱膨張係数は、1.0×10-6/℃以下であることを特徴とするセラミックスモノリス担体。
【請求項9】
請求項7又は8において、上記セラミックスモノリス担体の平均細孔径は、3.5μm以上であることを特徴とするセラミックスモノリス担体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−188404(P2006−188404A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−2956(P2005−2956)
【出願日】平成17年1月7日(2005.1.7)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】