説明

センサ駆動制御方法及びセンサ付無線端末装置

【課題】本発明は、電力消費を極力抑える接触あるいは加重の有無を極力少ない遅延で検出する無線端末装置を提供する。
【解決手段】検出のon/off状態が逆であり、かつ検出動作が同期しているセンサ2つを組合せ、第1のセンサが検出対象を検出すると第1の出力電圧レベルが変化し、前記プロセッサが該出力電圧レベルの変化を割込み信号として検出した時には、第1のセンサの駆動電圧レベルをlowに切り替え、第2のセンサの駆動電圧レベルをhighに切り替える。また、第2のセンサが検出対象を検出すると第2のセンサの出力電圧レベルが変化し、プロセッサが出力電圧レベルの変化を割込み信号として検出した時には、第2のセンサの駆動電圧レベルをlowに切り替え、第1の回路の駆動電圧レベルをhighに切り替えることによって、低消費電力化と検出対象の検出の即応化の両立を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ付無線端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検出対象を検出する装置は、常に電力が供給される環境で用いられてきた。そのため、常時電力を大量消費しても問題は生じなかった。しかし、検出対象を常時検出する装置が小型化・無線化すると、電源として例えば電池などを備える形態となり、電池寿命の関係から電力を絶え間なく大量に供給することは困難になる。
【0003】
そこで、検出対象を検出する装置を常時動作させるのではなく、間欠的に動作させる方法が考えられる。検出対象を検出する装置が間欠動作を行なうと、非動作時には装置は待機状態となり、その期間は通常の動作時より電力消費を抑えることができ動作全体としての電力消費も抑えることができる。
【0004】
間欠的に検出して消費電力を抑える装置としては、特開2003-16566号公報(特許文献1)に所定の時間ごとに検出部に接続された第1のスイッチをONにし、検出信号の値が閾値を越えたときのみ第2のスイッチをONにし、無線送信を行なう装置がある。
【0005】
【特許文献1】特開2003−16566号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
間欠動作を前提として、できる限り電力消費を抑えようとすると、各間欠動作の間隔を長くする必要が生じる。そのため、間欠動作の間隔が長くなるほど、検出対象の検出に遅延が生じてくる。
また、間欠動作時に検出対象の検出の遅延を短くしようとすれば、間欠動作の間隔を短くする必要が生じる。つまり、検出対象を検出する装置における間欠動作では、電力消費と検出の即応性はトレードオフの関係にある。
本発明は、検出対象の検出に必要な消費電力と検出の遅延の両方を抑えることを目的とする。そのため、電池の小型化、長寿命化を可能にするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は,接触あるいは加重の有無を検出する常時閉スイッチ及び常時開スイッチと、スイッチによる通電を検出するためのスイッチ回路と,スイッチ回路への駆動電圧を供給し、かつ、スイッチ回路からの出力電圧の変化を検出できるプロセッサと、プロセッサに制御されて信号を無線で送受信する無線送受信部と、プロセッサと前記無線送受信部に電力を供給する電源部とを備える。
常時閉スイッチと常時開スイッチは開閉の動作が逆であり、かつ開閉動作が同期しており、
常時閉スイッチが接触あるいは加重の有無を検出すると常時閉スイッチ回路の出力電圧レベルが変化し、プロセッサが出力電圧レベルの変化を割込み信号として検出した時には、常時閉スイッチ回路の駆動電圧レベルをhighからlowに切り替え、常時開スイッチ回路の駆動電圧レベルをlowからhighに切り替える。
【0008】
また、常時開スイッチが接触あるいは加重の有無を検出すると常時開スイッチ回路の出力電圧レベルが変化し、プロセッサが出力電圧レベルの変化を割込み信号として検出した時には、常時開スイッチ回路の駆動電圧レベルをhighからlowに切り替え、常時閉スイッチ回路の駆動電圧レベルをlowからhighに切り替え、任意のタイミングで接触あるいは加重の有無を検出できる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、検出対象の検出において、低消費電力化と検出対象の検出の即応化の両立を実現する。そのため、装置の電源(例えば、電池)の小型化・長寿命化を可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の方法によれば、30分に1回程度で検出対象を検出する必要がある場合、常時大量の電力を確保するのが困難な場所、検出対象を検出する装置の小型化が要求される場合、検出対象を検出する装置の無線化が要求される場合などにおいて、検出対象を検出する装置をわずかな部品点数の増加で検出の即応性を保持したまま低消費電力で実現できる。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明の第1の実施形態である。第1の実施形態では、重量あるいは接触を検出するスイッチをセンサとして用いている。以下実施例1では、センサ付無線端末装置はスイッチ付無線端末装置として説明する。図1には、スイッチ部100を椅子の座面(内部)に取り付け、人の着席・離席を判定する装置構成を示している。第1の実施形態は、スイッチ部の他に、マイコン部300、無線送受信部500、電源部600も椅子に取り付けている。無線送受信部500から送信されたデータは、既存ネットワーク700で受信される。ふきだし内部は、本発明の第1の実施形態における楕円点線部の構成を、ブロック図で表したものである。後で図7を用いて詳細に説明する。
【0012】
図2は、本発明の機能ブロック図である。図2のように、スイッチ付無線端末装置は、スイッチ部100、回路部200、マイコン300、電源600、無線送受信部700を備える。図2を用いて、本発明の各部の機能を示す。
【0013】
スイッチ部は、第1のスイッチ110、第2のスイッチ120に、回路部は第1の回路210、第2の回路220に別れ、第1のスイッチと第1の回路、第2のスイッチと第2の回路がそれぞれ接続され、第1の回路、第2の回路はそれぞれ第1のスイッチ、第2のスイッチによる通電の有無を検出する回路であり、それぞれの出力はともにマイコンに接続される。
【0014】
スイッチ部の第1のスイッチと第2のスイッチは接触動作が逆位相で同期しており、第1のスイッチが接触するときは、第2のスイッチは非接触となり、第2のスイッチが接触するときは、第1のスイッチは非接触となる。構造としては、例えば第1のスイッチと第2のスイッチは物理的につながっている(図4)。物理的に繋がっていなくても何らかの手段により第1のスイッチと第2のスイッチの接触動作が逆位相で同期していれば良い(図3)が、繋がっていた方がより確実に動作する。
回路部は、第1の回路、第2の回路から構成される。第1のスイッチが接触すると第1の回路の出力電圧レベルがlowになる。第2のスイッチが接触すると第2の回路の出力電圧レベルがlowになる。なお回路部には、抵抗やコンデンサなどの素子が含まれている。
【0015】
マイコンは、第1の回路、第2の回路へ与える駆動電圧を制御する。また、無線送受信部500に送受信指令信号を与える。マイコンはメモリを所持し、動作命令プログラムをあらかじめ記憶している。また、マイコンはタイマを内蔵し、電源ポート、割込みポート、入出力ポート、グランド用ポートの各種ポートを持つ。電源ポートは電源に接続される。通常電源ポートは常時遮断状態であり、使用時のみ動作命令プログラムにより活性化される。割込みポートは、割込みポートに接続された回路部の電圧レベル変化を検出する。またその変化をトリガに、マイコンは入出力ポートの電圧レベルを切り替えることができる。入出力ポートは、マイコンの外部からデータを入力し、かつマイコンの外部へデータを出力するポートである。マイコンは待機モード、アクティブモードの2つの状態をとることができる。
【0016】
アクティブモードは、通常動作時の状態である。アクティブモードでは、スイッチインタフェースの制御、データ管理、無線送受信部の制御、及び本無線端末装置の制御を行なう。また、外部無線端末装置から送信される確認信号を含む指示により、再送のためにアクティブモードを継続する、待機モードに遷移する、のいずれかを決定する。アクティブモードから待機モードへは、図6の割込みハンドラのa5、b7、c7でも遷移する。
【0017】
待機モードでは、スイッチ部、回路部、無線送受信部、マイコン内部の各ブロックの電源を落とし、最小のリーク電流だけを消費する。ただし、待機モード時も、割込みポートからの割込みを受け付けることは可能であり、マイコン内蔵のタイマは変らず動作し続ける。待機モードからアクティブモードへの遷移は、割込みポートからの割込みを受けた後、または内蔵プログラムによる規定時間後に行なう。
【0018】
電源はマイコンからの命令に応じて電力を各部に供給する。
無線送受信部は、マイコンからの命令を受け、無線の送受信を行なう。無線送受信部内の無線チップに実装された無線機能を、マイコン搭載ソフトウエアにより制御し、通信を行なう。前記無線チップとマイコンは、データ用と制御用の2系統のシリアル線で接続される。また、無線送受信部は、外部無線端末からデータを受信した場合は、マイコンにデータを伝達する。
【0019】
図3は、本発明の第1の実施形態における回路部の回路図である。第1の実施形態では、第1のスイッチに常時開スイッチを、第2のスイッチに常時閉スイッチを用いる。第1の回路は抵抗211、212、コンデンサ213が図のように構成で配線され、第1のスイッチ110が接続されている。第2の回路は、抵抗221、222、コンデンサ223が図のような構成で配線され、第2のスイッチ120が接続されている。第1の回路は、マイコンの割込みポート兼入出力ポートIRQ1/PIO1、入出力ポートPIO3、グランドGNDに接続する。割込みポート兼入出力ポートIRQ1/PIO1は、第1の回路の出力を読み取る入力ポートとして、あるいは第1の回路の出力の変化を検出する割込みポートとして使う。入出力ポートPIO3は第1の回路に駆動電圧を与えるための出力ポートとして使う。第1の回路のコンデンサ213に電荷が蓄えられている状態で常時開スイッチが接触すると、抵抗212→常時開スイッチ110を介して電流がGNDへ流れるので、IRQ1/PIO1の電圧レベルがlowになる。
【0020】
第2の回路は、マイコンの割込みポート兼入出力ポートIRQ2/PIO2、入出力ポートPIO4、グランドGNDに接続する。第1の回路の場合と同様に、割込みポート兼入出力ポートIRQ2/PIO2は、第2の回路の出力を読み取る入力ポートとして、あるいは第2の回路の出力の変化を検出する割込みポートとして使う。入出力ポートPIO4は第2の回路に駆動電圧を与えるための出力ポートとして使う。第2の回路のコンデンサ223に電荷が蓄えられている状態で常時閉スイッチが接触すると、抵抗222→常時閉スイッチを介して電流がGNDへ流れるので、IRQ2/PIO2の電圧レベルがlowになる。
【0021】
抵抗212とコンデンサ213の組合わせ、抵抗222とコンデンサ223の組合わせはそれぞれ、スイッチによるチャタリングを除去する役割を果たす。また、電圧波形を整える役割を果たすシュミットトリガをマイコンに内蔵させるとよい。
【0022】
常時開スイッチ110と常時閉スイッチ120は,開閉動作が逆位相でありかつ動作が同期している。つまり,常時開スイッチ110が閉じている時は,常時閉スイッチ120は開いており,常時開スイッチ110が開いている時は,常時閉スイッチ120は閉じている。図4は,常時開スイッチ110と常時閉スイッチ120の動作を同期させるための一つの手段として,常時開スイッチ110と常時閉スイッチ120とが物理的につながっている場合を示している。
【0023】
次に、第1の実施形態においての駆動電圧制御方式を図5のタイミングチャートと図6のフローチャートを用いて説明する。
初期設定として、PIO3をhighにしてIRQ1の電圧レベルを検出する(図6、a1)。IRQ1の電圧レベルがlowの場合は第1のスイッチが接触していると判定し、PIO3の電圧レベルをlowに(a2)、PIO4の電圧レベルをhighに設定する(a3)。その後、IRQ2の割込み要求をONに、電圧のエッジ検出を下向きに設定する(a4)。すなわち、第1の回路は動作しないが、第2の回路は動作するように設定する。このとき、第1の回路で不要な電流が消費されることを抑えている。IRQ1の電圧レベルがhighの場合は第1のスイッチが接触していないと判定し、PIO3の電圧レベルをhigh(a6)にPIO4の電圧レベルをlowに設定する(a7)。その後、IRQ1の割込み要求をONに、電圧のエッジ検出を下向きに設定する(a8)。すなわち、第1の回路は動作するが、第2の回路は動作しないように設定し、第2の回路で不要な電流が消費されることを抑えている。上記設定が終ると、マイコンは待機モードに遷移する(a5)。
【0024】
スイッチ部に重量が加わると、常時開スイッチが接触し、常時閉スイッチが非接触になる。常時開スイッチの接触により、第1の回路の出力がhighからlowになる。すなわち、IRQ1の電圧レベルがhighからlowになる。この変化をトリガにマイコンは待機モードからアクティブモードになり、図6の(b)のIRQ1割込みハンドラが起動される。
【0025】
IRQ1割込みハンドラでは、まずIRQ1の割込み要求を禁止する(b1)。次に本当にIRQ1の電圧レベルがlowになっているかを、IRQ1の電圧レベルを検出して確認する(b2)。もし、lowになっていなかった場合は、IRQ1の割込み要求を許可し(b7)、マイコンはアクティブモードから再び待機モードへ遷移する(b7)。逆にIRQ1の電圧レベルがlowになっていた場合は、PIO3の電圧レベルをlowに切り替え(b3)、検出結果を無線で送信する(b4)。また、第2の回路が動作するようにPIO4をlowからhighに切り替え(b5)、第2の回路の出力の変化が検出できるようにIRQ2の割込みを許可する(b6)。その後、マイコンをアクティブモードから待機モードへ切り替える(b7)。
【0026】
次に、スイッチ部にかかっていた重量がなくなると、常時閉スイッチが接触し、常時開スイッチが非接触になる。常時閉スイッチの接触により、第2の回路の出力がhighからlowになる。すなわち、IRQ2の電圧レベルがhighからlowになる。この変化をトリガにマイコンは待機モードからアクティブモードになり、図6の(c)のIRQ2割込みハンドラが起動される。
【0027】
IRQ2割込みハンドラでは、まずIRQ2の割込み要求を禁止する(c1)。次に本当にIRQ2の電圧レベルがlowになっているかを、IRQ2の電圧レベルを検出して確認する(c2)。もし、lowになっていなかった場合は、IRQ2の割込み要求を許可し(c7)、マイコンはアクティブモードから再び待機モードへ遷移する(c6)。逆にIRQ2の電圧レベルがlowになっていた場合は、PIO4の電圧レベルをlowに切り替え(c3)、検出結果を無線で送信する(c4)。また、第1の回路が動作するようにPIO3をlowからhighに切り替え(c5)、第1の回路の出力の変化が検出できるようにIRQ1の割込みを許可する(c6)。その後、マイコンをアクティブモードから待機モードへ切り替える(c7)。
【0028】
このように、加重の発生/消滅により一方のスイッチ(第1のスイッチ)が接触すると、出力電圧がlowになったことでこれを検出し、スイッチが接触した方の回路(第1の回路)の駆動電圧をlowにすることでその回路の消費電力を削減することができる。第1の回路の駆動電圧をlowにするのとあわせて第2の回路の駆動電圧をhighにすることで、第2の回路は第2のスイッチが接触したことを検知する準備ができる。第2の回路は、第1の回路が第1のスイッチの接触を検知したことをトリガとして駆動電圧がhighにされるので、第2のスイッチが接触中(第1のスイッチが非接触)は駆動電圧をlowにしておき、消費電力を節減することができる。また、第2の回路の駆動電圧がhighのときは、第2のスイッチは第1のスイッチの接触と同期して非接触になっているので、第2の回路の駆動電圧がhighでなっても電流は流れず電力は消費されない。第2のスイッチが接触した場合には上記第1のスイッチが接触したときと同様のステップが実行される。
【0029】
図7は、第1の実施例の構成を示すブロック図である。ここで、スイッチは広義にはセンサと考えることができるので、以下スイッチ付無線端末装置をセンサノードと呼ぶ。なお、このセンサノードには、スイッチの他に、温度センサや重量センサなど各種のセンサを搭載してよい。
センサノードSNと、充電器CHSと、ACアダプタADPと、無線基地局BSと、通信網WANと、サーバSVと、管理センタCTとから構成され、センサノードSNでセンシングしたデータSDAT1、SDAT2を無線通信で無線基地局BSに通知し、表示器HAZに表示するとともにストレージSTRに保存し、ネットワークインタフェース回路NIにより通信網WANを介してサーバSVでデータを保存する。また、通信網WANにつながる管理センタCTがあり、センサノードSNの集中管理を行う。さらに、センサノードSNに実装される二次電池BPKに対して充電が必要なとき、ACアダプタADPと充電器CHSをセンサノードSNに接続し、充電する。
【0030】
センサノードSNは、二次電池BPKと、充放電制御回路POWと、マイコン制御回路MCU1と、常時開スイッチNOSWと、常時閉スイッチNCSWと、アンテナANT1から構成され、常時開スイッチNOSWと、常時閉スイッチNCSWで検出したデータSDAT1、SDAT2をマイコン制御回路MCU1で処理し、無線回路RFとアンテナANT1を介して無線基地局BSに通知し、表示機HAZに表示するとともにストレージSTRに保存する。常時閉スイッチNCSWと常時開スイッチNOSWとが同期して動作し,それぞれの開閉状態が変化すると,CPUは,時閉スイッチNCSWと常時開スイッチNOSWの電圧レベルの変化を検出する。この割込みをトリガにセンサノードSNは,無線基地局BSにセンサノードSNのID,スイッチのON/OFF情報,送信するデータのフレーム長を送信する。
【0031】
このとき、無線回路RFの電源供給スイッチSW1は無線通信を行うときだけ導通させ、回路が動作しないときの消費電力を最小にする。同様に、マイコン制御回路MCU1のメインクロックX1はマイコン制御回路において検出動作および無線通信動作、充放電制御動作が必要なときだけ動作させ、動作不要時には間欠起動時間をカウントするタイマRTCに供給されるサブクロックX2のみ動作させ、待機時の消費電力を最小にする。なお、本実施例では、間欠起動時間をカウントするタイマはマイコン内蔵のタイマRTCを使用したが、外付けのタイマを使用しても良い。
【0032】
充放電制御回路POWは、放電停止スイッチQ1と、レギュレータREGと、電圧監視割り込み回路DCHと、放電停止基準電位生成回路REF1と、スイッチ制御回路DECと、過電流検出回路SHOで構成される。ここで、放電停止電圧DREFを放電停止基準電位生成回路REF1で生成し、電圧監視割り込み回路DCHで二次電池BPKの電圧BPと比較し、二次電池BPKの電圧BPが放電停止電圧DREF以下のとき、割り込み信号INT1と、割り込み要因信号FACを出力する。また、充電器CHSからの充電停止電圧検出信号CINTがセットされたときにも、割り込み信号INT1と、割り込み要因信号FACを電圧監視割り込み回路DCHで生成し出力する。
【0033】
割り込み信号INT1を受信したマイコンCPUは、システムクロックX1を動作させマイコンCPUを動作可能状態に遷移させ、割り込み要因信号FACに従ってスイッチ制御信号CNTを出力し、同時に、電池状態を無線回路RFとアンテナANT1を介して基地局BSに通知する。このとき、無線基地局で受信した電池状態が放電停止であった場合、ユーザがセンサノードに充電器CHSと、ACアダプタADPを接続し充電する。一方、スイッチ制御信号CNTを受信したスイッチ制御回路DECは、充電停止スイッチQ2の制御信号Q2Gを出力し、充電停止のとき充電停止スイッチQ2を遮断にし、充電停止復帰のとき充電停止スイッチQ2を導通にし、同様に、放電停止スイッチQ1の制御信号Q1Gを出力し、放電停止のとき放電停止スイッチQ1を遮断にし、放電停止復帰のとき放電停止スイッチQ1を導通にする。また、二次電池BPKにつながる回路で過電流が起きたとき、過電流検出回路SHOで過電流を検出し過電流検出信号FCTを出力し、スイッチ制御回路DECを介して、放電停止スイッチQ1を遮断する。
【0034】
次に、第1の実施形態による消費電力削減効果を求め、本発明が低消費電力方式として十分有効であることを示す。図8は、従来の技術である間欠動作の場合の消費電力を評価するための各部の操作時間を示したモデルであり、無線送信がある場合とない場合を示している。また図9は、本発明(イベント駆動動作)の場合の消費電力を評価するための各部の操作時間を示したモデルである。
【0035】
図8のモデルについて説明する。初期状態では、マイコンは低消費電力状態の待機モードである。マイコンは、タイマ割込みにより間欠動作間隔経過した際には、アクティブモードへ移行する。移行後、スイッチ部および回路部に電流が流れ出すまで、M1の時間がかかるとする。 その後、スイッチ部および回路部には時間Sの間電流が流れるとする。
ここで、接触/非接触の変化検出がされなかった場合は、電力消費を節約するために無線送信及び受信は行なわず、時間M2後にマイコンは再び待機モードへ移行すると仮定する。
【0036】
接触/非接触の変化検出がされた場合は、スイッチ部および回路部にはSの間電流が流れた後、移行時間M4を経て、時間Tの間無線送信が行なわれる。その後、確認信号を受け取るため、時間Rの間受信モードになる。その後移行時間M5を経て、マイコンは待機モードへ移行する。
【0037】
次に図10について説明する。以下のように各動作におけるパラメータを仮に設定し、そのときの消費電力を算出した。
スイッチ部、回路部:
回路抵抗:10kΩ、
駆動電圧:3V、
1回の駆動時間S:100ms、
したがって、1回の動作におけるスイッチの消費電力:0.09mJ。
【0038】
マイコン(アクティブモード)の消費電力:
消費電流:5mA、
駆動電圧:3V、
1回の駆動時間:送信なしA1=180ms、無線送信時A2=800ms、
したがって、1回の動作におけるマイコン (アクティブモード)の消費電力:12mJ、2、7mJ。
【0039】
マイコン(待機モード)の消費電力:
消費電流:10μA、
駆動電圧:3V、
1回の駆動時間:−、
したがって、1秒間動作におけるマイコン (待機モード)の消費電力:30μW。
【0040】
無線送信時の消費電力:
1秒間での消費電力:50mW、
1回の送信時間:20ms、
1回の消費電力:1mJ。
【0041】
無線受信時の消費電力:
1秒間での消費電力:80mW、
1回の送信時間:500ms、
1回の消費電力:40mJ。
【0042】
ここで、シナリオを「30分間のある時点において、1回だけスイッチの接触/非接触が切り替わる。その切り替わりを検出する」と想定する。このシナリオにおいて、間欠動作時と本発明とでの消費電力と検出遅延を比較する。
本発明は、イベント駆動により接触/非接触を検出するので、想定シナリオでの合計動作回数は1回である。
【0043】
間欠動作による検出では、各間欠動作時までに各スイッチの接触/非接触切り替わりがあった場合その切り替わりを検出する。各スイッチの接触/非接触の切り替わりが実際には行なわれていなくても各間欠動作時点で接触/非接触検出動作は行なわれ、電力は消費する。間欠動作間隔は、秒、10秒、1分、15分、30分と変えてそれぞれ評価する。
【0044】
間欠動作検出では、30分に1回だと合計動作数は1回、15分に1回だと2回、1分に1回だと30回、10秒に1回だと180回、1秒に1回だと1800回となる。
無線送信/受信は、実際に接触/非接触の切り替わりが検出された後に行なわれるので、どの場合でも1回である。
【0045】
また、各動作時間は以下の通りである。単位はミリ秒とする。
A1=180、
M1=40、
S=100、
M2=40、
A2=800、
M4=100、
T=20、
R=500、
M5=40。
【0046】
上記より、間欠動作時の消費電力は、
スイッチ:0.09mJ×動作回数、
マイコン(アクティブモード):送信時12mJ、送信なし2.7mJ×動作回数。
無線送信:1mJ、
無線受信:40mJ、
マイコン(待機モード):待機時間×0.06[mJ]、
したがって、30分に1回で107.0606mJ、15分に1回で109.8452J、1分に1回で187.814mJ、10秒に1回で605.504mJ、1秒に1回で5116.556mJ、となる。グラフで表すと図10の通りである。なお、図11は動作間隔をlogスケールで表したグラフである。
【0047】
次に本発明の第1の実施形態の方式で上記シナリオでの消費電力を求める。基本的には、間欠動作時の30分に1回のみ動作と同じだが、本発明では、第1のスイッチまたは第2のスイッチの接触/非接触の切り替わりをトリガにマイコンが待機モードからアクティブモードに遷移するので、 A2’=A2−M1−Sとなる。
【0048】
その結果、本発明では104.970mJで検出できる。これは、30分に1回の間欠動作時より少ない消費電力である。しかも、30分に1回の間欠動作では最大30分の遅延が発生するが、本発明では遅延は660msで検出できる。
【0049】
また、間欠動作をする場合、遅延を抑えるために間欠動作間隔を短くすると、合計消費電力は両対数グラフからわかるように、本発明に比べ消費電力は大幅に大きくなる。間欠動作時と本発明の消費電力比較(図11)においては、合計消費電力と動作間隔が小さいほど、要求仕様を満たす。本発明は、グラフの四角点に位置し間欠動作時に比べ、動作間隔・消費電力ともに1桁ほど小さい。
【0050】
本発明による電力削減率(%)を、間欠動作時の30分間での各動作回数に対して求めると、間欠動作間隔が、30分に1回、15分に1回、1分に1回、10秒に1回、1秒に1回に対する本発明による消費電力削減率は、1.31、3.81、43.7、82.6、97.9[%]である。よって、特に30分間での動作回数が多い間欠動作の場合と比べて、本発明は大幅な消費電力削減が見込める。30分に1800回動作(1秒に1回動作)と本発明とを比べると、97.9%の低消費電力化が達成できる。
【0051】
以上より、本発明は消費電力と検出の即時性の両方において、間欠動作よりもきわめて優れた特性があることが示された。したがって、本発明は、無線小型端末装置の低消費電力方式として十分実効性のある方式と言える。
なお,実施例1では,検出器としてスイッチを対象に説明したが,本発明は検出時/非検出時によって通電が変化するセンサにも適用できる。例えば,熱が加えられると形状が変化するサーモスタットを2つ設け、1つはある温度範囲で導電部が接触し、もう一方はその温度範囲で導電部が非接触となるような設定にした場合などが相当する。
【実施例2】
【0052】
本実施例では、接触あるいは加重の有無をスイッチ部によって検出した結果、マイコンが動作するが、このイベント駆動型動作の他に、マイコンに間欠動作を行なわせる。イベント駆動型のみでは、一度検出に失敗すると、長時間誤った状態を検出したままになる危険性がある。このため、イベント駆動型動作の他に間欠的に第1の回路及び第2の回路に駆動電圧をかける動作をマイコンに行なわせ、イベント駆動型動作による検出の失敗を補完することが可能となる。
【0053】
図10,図11に示したモデルでは,マイコンの動作及びスイッチのON/OFF検出をイベント駆動型動作ではなく間欠動作とした場合,間欠動作の動作間隔が1000秒以上であるなら,間欠動作でもイベント駆動型での消費電力とさほど変らない。よって,30分に1回程度スイッチのON/OFFが変化することが想定される場合,1000秒に1回程度マイコンを待機状態からアクティブ状態とし,スイッチのON/OFF状態を検出させれば,消費電力をほとんど増やさず,検出の遅延を最大1800秒から最大1000秒まで削減できる。
【実施例3】
【0054】
図12に本発明の第1の適用例を示す。本発明のセンサ付無線端末装置のセンサ部を椅子に設置する。椅子に設置するこのセンサ付無線端末装置を椅子接触ノードと呼ぶ。この椅子は、人がその椅子に着席した時と離席した時とをそれぞれ検出できる。着席または離席を検出すると、椅子接触ノードはその着席/離席情報を無線で基地局へ送信する。
【0055】
基地局は、複数の椅子接触ノードからの着席/離席情報を受信する。また基地局は、椅子接触ノードから正しくデータを受信したことを椅子接触ノードに伝えるため、椅子接触ノードに確認信号を送信する。会議室などには基地局は一部屋1台、大部屋には適切な間隔をあけ基地局を設置する。基地局は、各椅子の着席/離席情報を有線または無線で管理サーバへ転送する。
【0056】
管理サーバは、基地局と椅子接触ノードのデータを一括管理する。電子掲示板は、各席の在席情報や会議室の使用状況を表示する。各席の在席情報は、人の在席情報を表示してもよい。在席情報や会議室の使用状況は、椅子に設置した椅子接触ノードによって、検出される。椅子接触ノードによる検出に変化があると、その結果は電子掲示板に反映される。
【0057】
本使用例における空間では、空間内の人物の在席情報や会議室の使用状況が電子掲示板にリアルタイムで表示され、各自がその情報を共有できる。このため、例えばA氏があらかじめ自分の席aに在席していることをX氏がわかれば、X氏は直接電話、メールなどで連絡がとれる。またB氏があらかじめ自分の席bを離席していることをX氏がわかれば、X氏はB氏の携帯電話に連絡するなど、その状況にふさわしい連絡手段を無駄なくとることができる。
【0058】
他の例として、急な会議をする必要に迫られた時、空いている会議室の情報を電子掲示板で確認でき、また、会議室にどのくらいの人数が集まっているか、なども把握できる。
図12下部には、本発明を適用する名札ノードを示している。名札ノードは、各種センサと無線機能を搭載した薄型携帯センサノードである。この名札ノードは、無線により各種センシングデータを基地局へ送信する。
【0059】
この名札ノードに本発明を適用し、名札ノードを机上などの平面に置くと、名札ノード自身の加重によりスイッチがonとなり、机上から離れるとスイッチがoffになるよう設計する。
この適用により、例えば名札ノードが間欠動作を行なっている場合、机上に置くとスイッチがonとなり自動的に名札ノードの電源が切れる。また机上から離れるとスイッチがoffとなり自動的に名札ノードの電源が起動する。
【0060】
この適用により、名札ノードの不使用時の自動的な電源offが可能となり、消費電力を節約できる。また、名札ノードの電源のon/offの切り替わりの時刻は無線で基地局及び管理サーバへ送信されるので、名札ノードの使用時間管理も行なうことができる。
【0061】
図12上部の在席/離籍検出と名札ノードを組合わせた使用も考えられる。名札ノードにと椅子に設置した椅子検出ノードには、それぞれ一意のIDを割り当てる。名札ノード、椅子検出ノードともに、データを無線で基地局へ送信する際、それぞれのIDも送信する。同じ所有者の名札ノードと椅子検出ノードのIDに対応付けをしておけば、例えば基地局aエリア内でA氏の椅子検出ノードがon、かつA氏の名札ノードが基地局aエリア外の基地局bエリア内で検出された時、A氏の椅子には、A氏以外の人物が着席している、と推定できる。
【0062】
図12下部には、本発明を適用する腕輪ノードを示している。腕輪ノードは、各種センサと無線機能を搭載した薄型携帯センサノードである。この腕輪ノードは、無線により各種センシングデータを基地局へ送信する。
【0063】
この腕輪ノードに本発明を適用し、腕輪ノードを机上などの平面に置くと、腕輪ノード自身の加重によりスイッチがonとなり、机上から離れるとスイッチがoffになるよう設計する。
この適用により、例えば腕輪ノードが間欠動作を行なっている場合、机上に置くとスイッチがonとなり自動的に腕輪ノードの電源が切れる。また机上から離れるとスイッチがoffとなり自動的に腕輪ノードの電源が起動する。
【0064】
この適用により、腕輪ノードの不使用時の自動的な電源offが可能となり、消費電力を節約できる。また、腕輪ノードの電源のon/offの切り替わりの時刻は無線で基地局及び管理サーバへ送信されるので、腕輪ノードの使用時間管理も行なうことができる。
【0065】
図12上部の在席/離籍検出と腕輪ノードを組合わせた使用も考えられる。腕輪ノードにと椅子に設置した椅子検出ノードには、それぞれ一意のIDを割り当てる。腕輪ノード、椅子検出ノードともに、データを無線で基地局へ送信する際、それぞれのIDも送信する。同じ所有者の腕輪ノードと椅子検出ノードのIDに対応付けをしておけば、例えば基地局aエリア内でA氏の椅子検出ノードがon、かつA氏の腕輪ノードが基地局aエリア外の基地局bエリア内で検出された時、A氏の椅子には、A氏以外の人物が着席している、と推定できる。
【実施例4】
【0066】
図13に、本発明の第2の適用例を示す。本発明は、積荷や装置などの有無や持ち出しの検出に適用でき、またこれを応用した物品管理にも利用できる。
【実施例5】
【0067】
図13に、本発明の第3の適用例を示す。本発明は、扉、タンス、ロッカー、ファイルなどの開閉の検出にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、以下のような応用への適用可能性がある。在席検出、会議室の使用状況把握などのプレゼンスサービス。積荷や装置などの有無検出を利用した物品管理。各種扉の開閉、引出しの開閉などの検出を利用した施設管理。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す図。
【図2】本発明によるスイッチ付無線端末装置の機能ブロック図。
【図3】本発明の第1の実施形態における回路部の回路図。
【図4】本発明の第1の実施形態において、スイッチ部が一体化した回路図。
【図5】本発明の第1の実施形態のタイミングチャート。
【図6】本発明の第1の実施形態のマイコン部のフローチャート。
【図7】第1の実施例の構成を示すブロック図。
【図8】間欠動作時の動作例とその各動作時間。
【図9】本発明の第1の実施形態の動作例とその各動作時間。
【図10】本発明の第1の実施形態の間欠動作ごとの消費電力。
【図11】図10の両対数グラフ。
【図12】本発明の適用例1。
【図13】本発明の適用例2。
【図14】本発明の適用例3。
【符号の説明】
【0070】
110:スイッチ部,110:第1のスイッチ(常時開スイッチ),120:第2のスイッチ(常時閉スイッチ),130:一体化したスイッチ,200:回路部,210:第1の回路部,211:第1の回路部の抵抗1,212:第1の回路部の抵抗2,213:第1の回路部のコンデンサ,221:第2の回路部の抵抗1,222:第2の回路部の抵抗2,223:第2の回路部のコンデンサ,220:第2の回路部,300:マイコン,500:送受信部,600:電源,IRQ1/PIO1:マイコンの割込みポート兼入出力ポート,IRQ2/PIO2:マイコンの割込みポート兼入出力ポート,PIO3:入出力ポート,PIO4:入出力ポート,GND:グランド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出対象を検出するセンサ部と、
該センサ部へ駆動電圧の供給を制御し、かつ、該センサ部からの出力電圧の変化を検出するプロセッサ部と、
前記プロセッサ部に電力を供給する電源部とを備え、
前記センサ部は少なくとも第1のセンサ及び第2のセンサを持ち、
該第1のセンサは、検出がon状態のとき通電し、検出がoff状態のとき電流を遮断し、
該第2のセンサは、検出がoff状態のとき通電し、検出がon状態のとき電流を遮断し、
該第1のセンサと該第2のセンサは検出のon/off条件が逆であり、かつ検出動作が同期しており、
前記第1のセンサが検出対象を検出すると第1のセンサの出力電圧レベルが変化し、
前記プロセッサ部が該第1のセンサの出力電圧レベルの変化を割込み信号として検出した場合には、第1のセンサの駆動電圧レベルを第1の信号レベルからこれと異なる第2の信号レベルに切り替え、第2のセンサの駆動電圧レベルを第2の信号レベルからこれと異なる第1の信号レベルに切り替え、
また、前記第2のセンサが検出対象を検出すると第2のセンサの出力電圧レベルが変化し、
前記プロセッサ部が該第2のセンサの出力電圧レベルの変化を割込み信号として検出した場合には、第2のセンサの駆動電圧レベルを第1の信号レベルからこれと異なる第2の信号レベルに切り替え、第1のセンサの駆動電圧レベルを第2の信号レベルからこれと異なる第1の信号レベルに切り替えることを特徴とするセンサ装置。
【請求項2】
請求項1記載のセンサ装置であって、前記センサ部は、接触あるいは加重の有無を検出するスイッチ部であり、
前記第1及び第2のセンサはそれぞれ第1及び第2のスイッチを含む第1及び第2の回路であり、該第1のスイッチと該第2のスイッチは開閉の動作が逆であり、かつ開閉動作が同期しており、
前記第1のスイッチが接触または加重の有無を検出すると第1の回路の出力電圧レベルが変化し、
また、前記第2のスイッチが接触あるいは加重の有無を検出すると第2の回路の出力電圧レベルが変化することを特徴とするセンサ装置。
【請求項3】
前記プロセッサ部は、前記センサ部からの出力電圧レベルの変化により待機モードからアクティブモードに移行して前記第1または第2のセンサの駆動電圧レベルの制御を行い、再度待機モードに移行することを特徴とする第1項記記載のセンサ装置。
【請求項4】
前記プロセッサ部はタイマを内蔵し、前記センサ部からの割り込み信号に基づく検出と別に、前記タイマより取得する時間に基づき間欠的に第1の回路あるいは第2の回路に駆動電圧をかけてセンサ情報を検出することを特徴とする第1項または第2項記載のセンサ装置。
【請求項5】
前記検出結果についての情報を無線で送信するための無線部を有し、前記プロセッサ部は検出対象の検出状態を記録するメモリを内蔵し、センサ部により検出対象を検出しても、メモリに記録した前回の検出時と比べ検出内容に変化がないことをプロセッサ部が判定した場合は無線部で無線送信を行なわず、前回の検出時と比べ検出内容に変化があることをプロセッサ部が判定した場合は無線部で無線送信を行なうことを特徴とする第4項記載のセンサ装置。
【請求項6】
前記検出結果についての情報を無線で送信するための無線部を有することを特徴とするセンサ装置。
【請求項7】
前記第1及び第2のセンサの駆動電圧レベルの第1及び第2の信号レベルは、それぞれhighおよびlowであることを特徴とするセンサ装置。
【請求項8】
検出対象を検出するセンサ部と、
該センサ部へ駆動電圧の供給を制御し、かつ、該センサ部からの出力電圧の変化を検出するプロセッサ部と、
前記プロセッサ部に電力を供給する電源部とを備え、
前記センサ部は少なくとも第1のセンサ及び第2のセンサを持ち、
該第1のセンサは、検出がon状態のとき通電し、検出がoff状態のとき電流を遮断し、
該第2のセンサは、検出がoff状態のとき通電し、検出がon状態のとき電流を遮断し、
該第1のセンサと該第2のセンサは検出のon/off条件が逆であり、かつ検出動作が同期しており、
前記第1のセンサが検出対象を検出すると第1のセンサの出力電圧レベルが変化し、
前記第2のセンサが検出対象を検出すると第2のセンサの出力電圧レベルが変化するセンサ装置におけるセンサ駆動方法であって、
前記プロセッサ部において、
前記第1のセンサの出力電圧レベルの変化を割込み信号として検出した場合には、第1のセンサの駆動電圧レベルを第1の信号レベルからこれと異なる第2の信号レベルに切り替え、第2のセンサの駆動電圧レベルを第2の信号レベルからこれと異なる第1の信号レベルに切り替え、
前記第2のセンサの出力電圧レベルの変化を割込み信号として検出した場合には、第2のセンサの駆動電圧レベルを第1の信号レベルからこれと異なる第2の信号レベルに切り替え、第1のセンサの駆動電圧レベルを第2の信号レベルからこれと異なる第1の信号レベルに切り替えることを特徴とするセンサ駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−146291(P2006−146291A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−331337(P2004−331337)
【出願日】平成16年11月16日(2004.11.16)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】