説明

ゼオライト及び高メソ細孔性を有する水素化触媒

【課題】細孔構造の内部に機能性部位を有し、炭化水素及び他の有機化合物の触媒的な変換及び/又は吸着を目的とする処理に用いられる改良された物質を提供すること。
【解決手段】炭化水素変換に用いられる触媒は、(a)水素化機能を有する1以上の元素と、(b)1種以上の微小孔ゼオライトと、(c)不規則な連続メソ細孔を有し且つ2Θ0.5°〜2.5°においてX線反射を有する非晶性の多孔質無機酸化物と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素化機能及び酸機能を兼ね備える二元機能触媒に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の炭化水素処理技術の殆どは、ゼオライト触媒に基づくものである。ゼオライト触媒は当分野において周知であり、孔径が均一で規則的に配列された細孔系を有する。しかし、これらの物質は、微小孔又はメソ細孔のいずれか一方のみを有することが多い。微小孔とは直径が約2nm未満の細孔をいう。メソ細孔とは直径が約2nm〜約50nmの細孔をいう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
かかる炭化水素処理反応は物質移動律速であるため、理想的な細孔径を有する触媒では、触媒活性部位への反応物の移動及び触媒からの生成物の移動が容易に起こる。
【0004】
細孔構造の内部に機能性部位を有し、炭化水素及び他の有機化合物の触媒的な変換及び/又は吸着を目的とする処理に用いられる改良された物質が、依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書において、炭化水素変換に用いられる触媒が提供され、この触媒は、(1)水素化機能を有する1以上の元素と、(2)1種以上の微小孔ゼオライトと、(3)不規則な連続メソ細孔を有し且つ2Θ0.5°〜2.5°においてX線反射を有する非晶性の多孔質無機酸化物と、を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明に係る触媒は、主に次の3種の活性成分:(1)元素の周期表のVIII族、IB族、IIB族、VIIB族、及びVIB族から選択される1種以上の金属、(2)酸機能を有する1種以上の微小孔ゼオライト、及び(3)直径1.5〜25nmの不規則な連続メソ細孔を有する非晶性の無機酸化物を含む新規な組成を有する。触媒は、必要に応じてホウ素及び/又はリンを他の成分として含んでいてもよい。物理的な完全性のために、触媒は更に結合剤を含んでいてもよい。
【0007】
金属は、遷移金属、貴金属、及びこれらの組み合わせから主に選ばれる。これら金属としては、チタニウム、バナジウム、ジルコニウム、マンガン、亜鉛、銅、金、ランタン、クロム、モリブデン、ニッケル、コバルト、鉄、タングステン、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、及び白金が挙げられる。金属の一部はメソ細孔性の無機酸化物の孔表面上に配置でき;その一部はゼオライト骨格内に格子原子の置換基として組み込むことができ且つ/又は微小孔の内部に配置できる。また、金属の一部は触媒結合剤上に配置することもできる。
【0008】
触媒中の金属含有量は、具体的な用途によって決まるが、触媒質量に対して0.3質量%〜30質量%である。貴金属の場合、その含有量は0.2〜5質量%であることが好ましく、遷移金属の場合、その含有量は3〜30質量%であることが好ましい。
【0009】
本明細書で記載するゼオライトとしては、非晶性の多孔質無機酸化物に埋入されたゼオライトが挙げられる。例の一部は、ゼオライトβ、ゼオライトY(「超安定Y」――USY等)、モルデナイト、ゼオライトL、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−20、シータ−1、ZSM−23、ZSM−34、ZSM−35、ZSM−48、SSZ−32、PSH−3、MCM−22、MCM−49、MCM−56、ITQ−1、ITQ−2、ITQ−4、ITQ−21、SAPO−5、SAPO−1l、SAPO−37、Breck−6(EMTとしても公知)、ALPO4−5等である。かかるゼオライトは公知であり、多くのものが市販されている。本発明において、ゼオライトは無機酸化物中に導入されていてもよく、或いは非晶性の多孔質酸化物の内部でインサイツ合成されていてもよい。
【0010】
触媒のゼオライト含量は、約1質量%未満〜約99質量%超、或いはその間の任意の範囲の値を取りうる。しかし、約3質量%〜90質量%であることが好ましく、約4質量%〜約80質量%であることがより好ましい。触媒を構成するゼオライトは、好ましくは10体積%以下の微小孔を有する。
【0011】
非晶性の多孔質無機酸化物は、好ましくは3次元メソ細孔を有する無機酸化物物質であり、(内部に導入された全てのゼオライトを除く)無機酸化物の微小孔及びメソ細孔からなり、メソ細孔を好ましくは97体積%以上(3体積%以下の微小孔を)含み、通常98体積%以上のメソ細孔を含む。この物質については、米国特許第6,358,486号明細書に記載されており、TUD−Iという名称で呼ばれる。好ましい多孔質無機酸化物の製造方法は、米国特許第6,358,486号明細書及び米国出願公開第10/764,797号明細書に開示されている。
【0012】
好ましい多孔質無機酸化物(TUD−I)の主要な化学組成には、特に限定されないが、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、酸化チタニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、及びこれらの組み合わせが含まれる。多孔質無機酸化物TUD−Iは、バナジウム、亜鉛、銅、金、ガリウム、ランタン、クロム、モリブデン、ニッケル、コバルト、鉄、及びタングステンを更に含んでもよい。
【0013】
TUD−Iは、非晶性(現在のX線回折技法によっては結晶性が観測されない)の物質である。Nポロシメータ法により決定された平均細孔径は、約2nm〜約25nmである。BET法(N)により決定された無機酸化物の表面積は、好ましくは、約200m/g〜約1200m/gである。細孔の体積は、好ましくは、約0.3cm/g〜約2.2cm/gである。
【0014】
米国特許第6,358,486号明細書及び米国出願公開第10/764,797号明細書によると、メソ細孔を有する無機酸化物は、通常、(1)無機酸化物の前駆体と、(2)酸化物前駆体又はこの前駆体から生成される酸化物種とよく混和する有機鋳型剤と、の混合物を加熱することにより調製される。通常、出発物質は非晶性の物質であり、酸化ケイ素又は酸化アルミニウム等の1又は複数の無機酸化物を含んでいてもよく、更に他の金属酸化物を含んでいてもよい。ケイ素原子は、その一部が他の金属原子で置換されていてもよい。これら金属としては、特に限定されないが、アルミニウム、チタニウム、バナジウム、ジルコニウム、ガリウム、ホウ素、マンガン、亜鉛、銅、金、ランタン、クロム、モリブデン、ニッケル、コバルト、鉄、タングステン、パラジウム、及び白金が挙げられる。これらの金属は、無機酸化物のメソ細孔の孔壁の内部及び/又はメソ細孔の表面に導入されていてもよい。必要に応じて他の金属酸化物を、メソ細孔を含む構造を有する物質の製造方法を開始する前に、物質の内部に導入してもよい。また、物質の調製後に、系内の陽イオンを必要に応じて、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチウム等)イオン等の他のイオンで置換してもよい。
【0015】
有機鋳型剤、即ちメソ細孔形成有機化合物は、好ましくは、グリセロール、ジエチレングリコール、メチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール等といったグリコール(2以上の水酸基を含む化合物)、又はトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、スルホラン、テトラエチレンペンタミン、及びジエチルグリコールジベンゾエートからなる群の構成要素である。好ましくは、有機鋳型剤は約150℃以上の沸点を有する。
【0016】
ゼオライトを多孔質無機酸化物に導入するための好ましい方法は、米国特許第6,762,143号明細書及び米国出願公開第2004/0138051号明細書に記載されている。予め形成させたゼオライト及び/又は前処理したゼオライトを、水と共に混合物中に懸濁させる。次いで、懸濁液を、無機酸化物又は無機酸化物の前駆体、及び1種以上のメソ細孔形成用の有機化合物と混合し、混合物を形成する。混合物は、エージング及び/又は室温100℃以下の特定温度での撹拌及び/又は60〜120℃での乾燥により、好ましくはゲルを形成する。その後、ゲルを140〜200℃の温度で、メソ細孔無機酸化物を形成するのに適当な時間加熱する。最後に、有機細孔形成剤を抽出又は抽出と焼成との組み合わせにより除去し、ゼオライトが非晶性の多孔質無機酸化物中に導入された混合物を得る。
【0017】
更に、米国出願公開第10/764,797号明細書には、錯体を用いて非晶性の多孔質無機酸化物を調製する方法が開示されている。例えば、シリトラン、アルマトラン、及びチタナトラン、より具体的にはケイ素−トリエタノールアミン、アルミニウム−トリエタノールアミン及びそれらの混合物等の錯体を、非晶性の多孔質無機酸化物の前駆体として用いることができる。米国特許第6,762,143号明細書及び米国出願公開第2004/0138051号明細書に記載の方法により、ゼオライトが非晶性の多孔質無機酸化物中に導入された混合物(TUD−1)を得ることができる。
【0018】
水素化機能を有する前記金属を、触媒の調製の他の段階で導入してもよい。非晶性の多孔質無機酸化物中にゼオライトを有する合成物(「ゼオライト/TUD−I」と表記する)を調製した後に、通常の含浸及びイオン交換により金属を導入することができる。ゼオライトが多孔質金属酸化物(TUD−I)に導入される前に、含浸又はイオン交換によりゼオライトに金属を導入することもできる。実際には、アルミナ等の特定の結合剤を用いてゼオライト/TUD−Iを成形するのが好ましい。触媒の成形後に、金属を触媒に導入してもよい。
【0019】
混合物ゼオライト/TUD−1は、VIB族、VIIB族、IB族、IIB族、及びVIII族の1以上の元素を含有する溶液に含浸させる。使用できるVIB族元素源は当業者に周知である。モリブデン及びタングステン源の例は、酸化物及び水酸化物、モリブデン酸及びタングステン酸、並びにこれらの塩であって、特にモリブデン酸アンモニウム、ヘプタモリブデン酸アンモニウム、タングステン酸アンモニウムといったアンモニウム塩、リンモリブデン酸、リンタングステン酸、及びこれらの塩、ケイモリブデン酸、ケイタングステン酸、及びこれらの塩である。好ましくは、酸化物、及びモリブデン酸アンモニウム、ヘプタモリブデン酸アンモニウム、及びメタタングステン酸アンモニウムといったアンモニウム塩が用いられる。
【0020】
使用できるVIII族、VIIB族、IB族、及びIIB族元素源は当業者に周知である。非金属源の例は、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、塩化物、臭化物、及びフッ化物等のハロゲン化物、並びに酢酸塩及び炭酸塩等のカルボン酸塩である。貴金属源の例は、塩化物等のハロゲン化物、硝酸塩、クロロプラトミック酸等の酸、及びアンモニア性ルテニウムオキシ塩化物等のオキシ塩化物である。
【0021】
本発明により得られる触媒は、種々の形状及び寸法を有する粒子として形成される。通常それらは、真っ直ぐの又は捩れた形状を有する円柱状又は多葉状(例えば、二葉状、三葉状、又は四葉状)の押出成形物として用いられるが、それらは圧縮粉末、錠剤、環状体、ビーズ、又は輪状体として製造し用いることができる。
【0022】
触媒は、水素化分解、水素化処理、及び異性化に用いることができ、全ての触媒は、酸機能と水素化機能とが組み合わされた二元機能性である。あるプロセスにおいて、これらの2種類の機能のバランスが重要である。遷移金属及び貴金属から選択される金属は水素化機能を与える。導入されたゼオライトは酸機能を与える。非晶性の多孔質酸化物TUD−Iは、酸化物の化学組成に応じて、酸機能及び/又は水素化機能を与えることができる。例えば、多孔質酸化物が混合酸化物であるシリカ−アルミナであると、酸機能を与える。多孔質酸化物がニッケル及びモリブデンを含むと、水素化機能を与える。更に、多孔質酸化物が純粋なシリカである場合等には、多孔質酸化物が酸機能及び水素化機能のいずれも与えない。したがって、この新規な触媒は、酸機能及び水素化機能の調整について多大な柔軟性を有する。
【0023】
この触媒の他の重要な特徴は、非晶性の多孔質酸化物を用いることにより高いメソ多孔性をもたらすことで、物質移動を顕著に増大させ、触媒活性を改善する。殆どの液相プロセスにおいて、粒子内の物質移動律速は、触媒の用途を限定し、全触媒活性を低下させる。メソ多孔性を導入することにより、全触媒活性は向上する。更に、多くの改質プロセスでは重質油原料を用いているため、大きな分子の触媒粒子への出入りを容易にするために孔径の大きな細孔が必要である。石油原料としては、例えば、非脱歴石油残渣油、脱歴石油残渣油、タールサンドビチューメン、シェール油及び石炭液化油が挙げられる。このように、孔径1.5〜30nmのメソ細孔を有する非晶性の多孔質酸化物TUD−Iは、物質移動を増大させることに対する要求を満たすことができる。
【0024】
更に、非晶性の多孔質酸化物は、制御可能なメソ細孔を有するだけでなく、不規則な連続細孔をも有する。米国特許第6,358,486号明細書に記載されているように、その不規則な連続細孔構造は、MCM−41等の他の物質とは異なっている。不規則な連続細孔構造により、1次元細孔系又は2次元細孔系に比べ、細孔が閉塞する可能性は減少している。したがって、この新規な触媒は、細孔の閉塞による不活性化に関して長寿命であるという利点を有する。
【0025】
水素化分解プロセスにおいて、酸機能と水素化機能とのバランスは、触媒の活性及び選択性の両者に影響する本質的な要因である。弱い酸機能と強い水素化機能は、反応性を低下させるため、通常高い反応温度(390℃以上)及び低い空間速度(2h−1以下のLHSV(液空間速度))を必要とするが、通常、中間留分に対して非常に優れた選択性を示す。一方、強い酸機能と弱い水素化機能は、触媒活性を非常に向上できるが、中間留分に対する選択性が低下すると共に、経時的安定性に不利に作用する。このように、好適な触媒の選択は、適切な機能の組み合わせにより、活性/選択性/安定性のバランスを調節することが中心となる。
【0026】
水素化分解プロセスにおいて中間留分に対する高い選択性を得るためには、触媒が、多孔質物質として非晶性のシリカ−アルミナを有し、ゼオライトY、ZSM−5、ゼオライトβ、MCM−56及び/又はMCM−22から選択されるゼオライトを有し、周期表のVIII族及び/又はVIBから選択される金属を有するのが好ましい。原料にヘテロ原子触媒毒が多く含まれる場合には、VIB族及びVIII族に属する金属が硫化物又は酸硫化物の形態をとることが更に好ましい。
【0027】
硫化物を製造するための周知の従来法は、通常、反応床を横断する反応帯中で、硫化水素(単体、或いは、例えば、水素/硫化水素混合物又は窒素/硫化水素混合物の気流中)の存在下で150℃〜800℃、好ましくは250℃〜600℃まで加熱するという方法である。
【0028】
水素化分解プロセス条件(例えば、温度、圧力、水素循環速度、及び空間速度)は、原料の性質、所望の製品の品質、及び改質器に用いることができる設備に応じて大幅に変化させることができる。温度は通常200℃を上回り、通常250℃〜480℃の範囲内である。圧力は、0.1MPaを上回り、通常1MPaを上回る。水素の量は、原料1リットル当たり50リットル以上であり、通常原料1リットル当たり80〜5000リットルの範囲内である。単位時間当たりの空間速度は、通常、触媒の体積当たり時間当たり原料の0.1〜20容の範囲内である。水素化分解生成物としては、例えば、沸点が約150℃〜約400℃の中間留分、ディーゼル油、及び潤滑基油が挙げられる。
【0029】
通常、フィッシャー−トロプシュ反応生成物の改質用の触媒(米国特許第6,570,047号に開示されている)等の異性化触媒は、酸性金属酸化物担体に担持されたVII族に属する1種類又は複数種類の触媒金属を含み、触媒に炭化水素の異性化のための酸機能及び水素化機能の両者を付与している。異性化条件は、通常、温度が約150℃〜約500℃、圧力が約1バール(0.987気圧)〜約240バール(237気圧)、LHSVが約0.1〜約20である。炭化水素合成反応器中等の比較的低い異性化温度では、触媒金属成分は、VIII族に属する貴金属、例えばPt又はPd、好ましくはPtを含んでいてもよい。しかし、本発明の方法が適用できるより高い温度では、触媒金属成分は、Ni、Co、及びFe等の、より安価で、貴金属であるVIII族に属しない金属を1種又は複数種含むことが好ましく、通常、VIB族(例えば、Mo又はW)金属酸化物促進剤を更に含んでいる。触媒は、銅等のIB族金属を、水素化分解の抑制剤として更に有していてもよい。金属の溶解性を増大させ、全体的な安定性を向上させるためにリンを含んでいてもよい。
【0030】
触媒の分解及び水素化活性は、公知の通り、具体的な組成によって決定される。本発明は、触媒的に活性なコバルトやモリブデン等の金属、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ−アルミナ−リン酸塩、チタニア、ジルコニア、バナジア、その他II族、IV族、V族、又はVI族の酸化物等の酸化物支持体又は担体、並びにゼオライトY(USY等)、ゼオライトβ、及びZSM−5といった酸性ゼオライトを有する好ましい触媒組成物を提供する。
【0031】
以下の実施例は本発明をその範囲を限定することなく説明するものである。
【実施例1】
【0032】
本実施例は、シリカTUD−I中へのゼオライトベータの導入を示す。まず、SiO/Alのモル比が75で、平均粒径が0.2μmである、焼成したゼオライトベータ4.6部を、水51部中に懸濁させ、30分間撹拌した。その後、トリエタノールアミン23部を撹拌しながら懸濁液に加えた。更に30分間連続撹拌した後、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)63.5部を加えた。再び30分間撹拌後、水酸化テトラエチルアンモニウム溶液(35%)12.6部を、混合物に滴下した。約2時間撹拌後、混合物は濃厚で流動性のないゲルを形成した。このゲルを室温で24時間静置して熟成させた。次に、ゲルを100℃で24時間乾燥した。乾燥ゲルをオートクレーブに入れ、180℃で4時間水熱処理した。最後に、空気中、1℃/分の昇温速度で600℃にて10時間焼成した。得られた生成物(「試料1」と表記する)のXRDパターンを図1に示すが、ゼオライトベータに特徴的な2本のピークが明瞭に見られる。最終混合物中には、約20質量%のゼオライトベータが存在した。窒素吸着実験の結果より、表面積が約730m/gであり、細孔体積が約1.08cm/gであることが明らかになった。試料1のメソ細孔分布を図2に示す。
【実施例2】
【0033】
本実施例で用いたゼオライトベータは、実施例1で用いたものと同一である。まず、ゼオライトベータ12.2部を、水51部中に懸濁させ、30分間撹拌した。その後、トリエタノールアミン23部を撹拌しながら懸濁液に加えた。更に30分間連続撹拌した後、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)63.5部を加えた。再び30分間撹拌後、水酸化テトラエチルアンモニウム溶液(35%)12.7部を、混合物に滴下した。その後、実施例1と同様の手順を行った。その焼成後の(「試料2」と表記する)XRDパターンを図1に示すが、ゼオライトベータに特徴的な2本のピークが明瞭に見られる。最終混合物であるゼオライト/TUD−I中には、約40質量%のゼオライトベータが存在した。窒素吸着実験の結果より、表面積が約637m/gであり、細孔体積が約1.07cm/gであることが明らかになった。そのメソ細孔分布を図2に示す。
【実施例3】
【0034】
化合物の量を除いて、実施例1と同一のゼオライトベータ及び同様の手順を用いた。各化合物の量は、ゼオライトベータ9.2部、水17部、トリエタノールアミン7.6部、TEOS21.2部、及び水酸化テトラエチルアンモニウム溶液(35%)4.2部であった。最終生成物(「試料3」と表記する)を、XRD及びガス吸着により評価した。図1に示したそのXRDパターンにおいて、ゼオライトベータに特徴的な2本のピークが明瞭に見られる。最終混合物中には、約60質量%のゼオライトベータが存在した。窒素吸着実験の結果より、表面積が約639m/gであり、細孔体積が約0.97cm/gであることが明らかになった。そのメソ細孔分布を図2に示す。
【実施例4】
【0035】
本実施例は、MCM−22の導入を示す。まず、SiO/Alのモル比が6.4で、平均粒径が2.5μmである、合成したゼオライトMCM−22 2.4部を、水10.5部中に懸濁させ、30分間撹拌した。その後、トリエタノールアミン9.2部を撹拌しながら懸濁液に加えた。更に30分間連続撹拌した後、TEOS12.7部を加えた。再び30分間撹拌後、水酸化テトラエチルアンモニウム溶液(35%)2.52部を、混合物に滴下した。約2時間撹拌後、混合物は濃厚で流動性のないゲルを形成した。このゲルを室温で24時間静置して熟成させた。次に、ゲルを98℃で24時間乾燥した。乾燥ゲルをオートクレーブに入れ、180℃で4時間水熱処理した。最後に、空気中、1℃/分の昇温速度で、600℃で10時間焼成した。
【0036】
得られた生成物(「試料4」と表記する)のXRDパターンを図3の最上段に示すが、ゼオライトMCM−22(中段)及び多孔質物質(下段)に特徴的なピークが明瞭に見られる。試料4中には、約40質量%のゼオライトMCM−22が存在し、ケイ素多孔質物質に由来するアルミニウムは存在しないと仮定した場合におけるアルミニウム含量より、元素分析からも、この値が正しいことが確認された。窒素吸着実験の結果より、表面積が約686m/gであり、細孔体積が約0.82cm/gであることが明らかになった。そのメソ細孔分布は、図4に示すように、10nm付近に中心値を有する。アルゴン吸着実験より、微小孔は0.5nmに中心値を示した。
【実施例5】
【0037】
SiO/Alのモル比が14.8で、表面積が606m/gである超安定化Y型ゼオライト(USY)を、アルミナを含有する多孔質マトリックス中に導入した。まず、超安定化Y型ゼオライト2.9部を、水17.0部中に懸濁させ、30分間撹拌した。その後、トリエタノールアミン124部を撹拌しながら懸濁液に加えた。更に30分間連続撹拌した後、TEOS171.4部とアルミニウムイソプロポキシド28部との混合物を撹拌しながら加えた。再び30分間撹拌後、水酸化テトラエチルアンモニウム溶液(35%)34部を、混合物に滴下した。約2時間撹拌後、混合物は濃厚で流動性のないゲルを形成した。このゲルを室温で24時間静置して熟成させた。次に、ゲルを98℃で24時間乾燥した。乾燥ゲルをオートクレーブに入れ、180℃で2時間水熱処理した。最後に、空気中、1℃/分の昇温速度で、600℃で10時間焼成した。最終生成物を「試料5」と表記する。
【0038】
試料5のXRDパターンを図5の最上段に示すが、及び多孔質物質に特徴的な2本のピーク、及び多孔質物質に特徴的なピークが明瞭に見られる。下段は、Y型ゼオライトのXRDパターンを示す。最終混合物中には、約5質量%のY型ゼオライトが存在した。窒素吸着実験の結果より、表面積が約694m/gであり、細孔体積が約1.1cm/gであることが明らかになった。
【実施例6】
【0039】
本実施例は、アルミナを結合剤として用いた触媒の押出成形について示す。混合物5 1部を1N硝酸アンモニウム溶液10部中で、60℃で6時間撹拌しながら混合することにより、試料5のプロトン型(H)をイオン交換により得た。固体をろ取し、洗浄後110℃で乾燥すると、白色粉末が得られた。2度目のイオン交換処理後、固体物質を空気中、550℃で6時間焼成した。
【0040】
型の試料5 8部を、Nyacolアルミナ2部と混合して、触媒を得た。混合物を、直径1.6mmの円柱状に押出成形した。押出成形物を乾燥後、550℃で4時間焼成した。最終的に、押出成形物は、約4%のUSY、76質量%のAlを含む非晶性の多孔質酸化物、及び20質量%のアルミナを含んでいた。
【実施例7】
【0041】
本実施例は、シリカの前駆体である、シリカ−トリエタノールアミン錯体の調製について示す。まず、シリカゲル250部、トリエタノールアミン(TEA)697部及びエチレングリコール(EG)286部を、凝縮器を取付けたフラスコに入れた。フラスコの内容物をメカニカルスターラーで十分混合した後、混合物を撹拌しながら200〜210℃に加熱した。この装置により、反応中に生成した水の大部分が、少量のEGと共に凝縮器の上部から除去された。一方、EGの大部分とTEAは反応混合物中に残った。約6時間後、加熱を停止し、55℃以下まで冷却後に反応混合物を回収した。この反応混合物はわずかに褐色を帯びており、「シリカ−トリエタノールアミン錯体」と表記する。
【実施例8】
【0042】
本実施例は、シリカ−トリエタノールアミン錯体をシリカ源として用いたゼオライト/TUD−Iの調製について示す。Y型ゼオライト(CBV−500)99部と水300部との懸濁液を湿式粉砕用の粉砕装置に入れた。3000rpmで30分間粉砕後、シリカTUD−Iの内部へのゼオライトの導入のために懸濁液を回収した。この懸濁液(測定の結果、Y型ゼオライトを20質量%含有していた)206部と、実施例7で得られた錯体217部とを撹拌しながら混合した。30分後、混合物は濃厚なゲルを形成し、これを90℃で24時間乾燥した。乾燥ゲルをオートクレーブに入れ、180℃に加熱し6時間保持した。最後に、ゲルを空気中600℃で10時間焼成すると、最終的に白色粉末が得られた。
【0043】
最終的なゼオライト/TUD−I混合物は、45質量%のゼオライトを含んでいる。窒素ガス吸着実験の結果より、BET表面積が約560m/g、全細孔体積が1.2cm/g、平均メソ細孔系は約5.7nmであることが示された。
【実施例9】
【0044】
本実施例は、触媒中への金属の導入を示す実施例である。実施例6で得られた押出成形物に、Ni及びWを含浸することにより更に機能化した。硝酸ニッケル水溶液(Ni濃度14質量%)5部と、メタタングステン酸アンモニウム溶液(W濃度39.8重要%)8.4部とを、撹拌しながら混合した。次いで、混合物を、撹拌しながら水9部で希釈した。実施例6で得られた押出成形物に上記Ni/W溶液を含浸し、118℃で2時間乾燥後、500℃で2時間焼成した。この様にして得られる改質された押出成形物は、4.0質量%のNi及び18.7質量%のWを含んでいる。
【実施例10】
【0045】
本実施例では、初期湿潤による0.9質量%パラジウム及び0.3質量%白金/ゼオライト−TUD−Iの調製について示す。実施例2で得られたゼオライト/TUD−Iに、硝酸テトラアンミン白金0.42部、硝酸テトラアンミンパラジウム(5%Pd)を含む水溶液12.5部、及び水43部からなる水溶液を含浸した。含浸したゼオライト/TUD−Iを室温で5時間熟成した後、90℃で2時間乾燥した。最後に、乾燥した物質を空気中1℃/分の昇温速度で、350℃で4時間焼成した。粉末を、水素気流下100℃で1時間還元後、5℃/分で350℃まで加熱し、この温度を2時間保持することにより、CO化学吸着法を用いて貴金属の分散度を測定した。Pt:COの化学量論比を1:1と仮定すると、金属の分散度は51%という測定結果が得られた。
【実施例11】
【0046】
本実施例では、初期湿潤による0.90質量%イリジウム/ゼオライト/TUD−I触媒の調製について示す。塩化イリジウム(III)0.134部を脱イオン水5.3部に溶解する。この溶液を、実施例4で得られた/ゼオライト/TUD−I8部に混合しながら加える。粉末を250℃で乾燥する。
【0047】
CO化学吸着法を用いた分散度の測定のために、粉末を、水素気流下100℃で1時間還元後、5℃/分で350℃まで加熱し、この温度を2時間保持する。CO化学吸着法により、Ir:COの化学量論比を1と仮定すると、金属の分散度が78%であることが示された。
【実施例12】
【0048】
本実施例では、実施例9で得られた触媒の水素化分解触媒の使用、及び中間留分の水素化分解における選択性の評価について示す。評価は、予め(通常の方法により)硫化物化した触媒を用い、流通反応器中で、水素化処理した重質真空ガス油を原料として行う。LHSVが1.5kg/リットル時、全圧力が140bar(138気圧)(HSの分圧が5.5bar(5.4気圧)、アンモニアの分圧が0.075bar(0.074気圧))、ガス/原料比が1500NL/kgという条件下で操作を行った。原料の性質を表1に示す。
【0049】
水素処理重真空ガス油特性
表1
【表1】

【実施例13】
【0050】
本実施例では、潤滑油の収率及び粘度指数が改善されることを示す。実施例6で得られたゼオライト/TUD−I複合体に、実施例9で示したように硝酸テトラアンミン白金を含浸すると、最終的に得られる触媒は約0.6質量%の白金を含んでいる。通常、脱油ろう原料は、下記の表2に示すような組成を有している。この脱油ろうは、アラビアンライト原油から得られる300SUS(65センチストローク)の中性油の溶媒(MEK)脱ろうにより得られた。水素化分解工程からの全液体生成物は、更に改質され、未変換のろうを効率よく異性化及び変換するために得られた低活性のPt/ゼオライトベータ/TUD−I触媒上で処理することにより異性化され、非常に高品質で、非常に高い粘度指数VIを有し、成分のほぼ全てが、主に1本の分岐鎖を有するイソパラフィンである潤滑油が得られる。ろう状の全液体生成物は、変換率の範囲にわたって、水素分圧400psia、2500SCF/Bの水素、及び0.5LHSVで、触媒上で処理される。全液体生成物は、その後、公称上限温度371℃(700°F)で蒸留される。ろう状の残油を溶媒脱ろうすると、より高い収率で潤滑油が得られる。表3は、水素化分解触媒を含むゼオライトを用いて行ったこれらの実験の結果を含む。
【0051】
表2
【表2】

【0052】
模擬分布 D2887
【表3】

【0053】
表3
【表4】

【0054】
上記説明には多くの具体例を含めたが、これら具体例は本発明を限定するようには解釈されず、その好ましい実施形態の例示としてのみ解釈される。当業者は、特許請求の範囲によって定められる本発明の思想及び技術的範囲を逸脱しない他の実施形態に想到するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】実施例1、2、及び3において調製した純ゼオライトβ及びゼオライトのX線回折(XRD)パターンを示す図。
【図2】実施例1、2、及び3において調製した純ゼオライトβ及びゼオライトβ/TUD−1のメソ細孔性を示す図。
【図3】ソ細孔性物質、MCM−22ゼオライト、及び実施例4において調製した混合物のX線回折(XRD)パターンを示す図。
【図4】実施例4において調製した混合物ゼオライト/TUD−1のメソ細孔径分布を示す図。
【図5】実施例5において調製した試料5の純ゼオライトYのX線回折(XRD)パターンを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化水素変換に用いられる触媒であって、
(a)水素化機能を有する1以上の元素と、(b)1種以上の微小孔ゼオライトと、(c)不規則な連続メソ細孔を有し且つ2Θ0.5°〜2.5°においてX線反射を有する非晶性の多孔質無機酸化物と、を含む触媒。
【請求項2】
水素化機能を有する1以上の元素は、元素周期表のVIII族、IB族、IIB族、VIIB族、及びVIB族からなる群より選ばれる金属である請求項1記載の触媒。
【請求項3】
水素化機能を有する1以上の元素は、Pd、Pt、Ni、Mo、W、Rh、Ru、Cu及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる金属である請求項1記載の触媒。
【請求項4】
水素化機能を有する1以上の元素の含有率は、0.2%〜30%である請求項1記載の触媒。
【請求項5】
前記微小孔ゼオライトは、ゼオライトβ、ゼオライトY、ZSM−5、MCM−22、MCM−36、モルデナイト、ゼオライトL、ZSM−1l、ZSM−12、ZSM−20、シータ−1、ZSM−23、ZSM−34、ZSM−35、ZSM−48、SSZ−32、PSH−3、MCM−49、MCM−56、ITQ−1、ITQ−2、ITQ−4、ITQ−21、SAPO−5、SAPO−1l、SAPO−37、Breck−6、及びALPO4−5からなる群より選ばれる請求項1記載の触媒。
【請求項6】
前記微小孔ゼオライトの含有率は、約3%〜約90%である請求項1記載の触媒。
【請求項7】
前記無機酸化物は、Si、Al、Ti、Co、Zn、La、Cu、Au、Mo、W、Cr、Ga、V、Ni、Fe、Mg、Zr、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる1種以上の元素を有する請求項1記載の触媒。
【請求項8】
前記無機酸化物は、シリカ、アルミナ、酸化チタニウム、酸化ジルコニウム、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる請求項1記載の触媒。
【請求項9】
前記無機酸化物はアルミナ−シリカである請求項1記載の触媒。
【請求項10】
ホウ素、リン、又はこれらの組み合わせからなる群より選ばれる第4成分を更に含む請求項1記載の触媒。
【請求項11】
成形用の触媒結合剤を更に含む請求項1記載の触媒。
【請求項12】
触媒を作製する方法であって、
(a)不規則な連続メソ細孔を有する非晶性の無機酸化物の前駆体として錯体を作製する手順と、
(b)手順(a)の錯体を用いて、不規則な連続メソ細孔を有する非晶性の無機酸化物に組み込まれたゼオライトを有する混合物を作製する手順と、
(c)水素化機能を有する1以上の金属を手順(b)で作製した混合物に導入する手順と、を有する方法。
【請求項13】
前記錯体は、シリトラン、アルマトラン、チタナトラン、及びこれらの組み合わせからなる群より選ばれる請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記ゼオライトは、ゼオライトβ、ゼオライトY、ZSM−5、MCM−22、MCM−36、モルデナイト、ゼオライトL、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−20、シータ−1、ZSM−23、ZSM−34、ZSM−35、ZSM−48、SSZ−32、PSH−3、MCM−49、MCM−56、ITQ−1、ITQ−2、ITQ−4、ITQ−21、SAPO−5、SAPO−11、SAPO−37、Breck−6、及びALPO4−5からなる群より選ばれる請求項12記載の方法。
【請求項15】
前記金属は、元素周期表のVIII族、IB族、IIB族、VIIB族、及びVIB族からなる群より選ばれる請求項12記載の方法。
【請求項16】
炭化水素原料を処理する方法であって、
1以上の炭化水素成分を含有する原料を触媒的有効量の二元機能触媒と接触させる手順を有し、
前記二元機能触媒は、a)水素化機能を有する1以上の元素と、b)1種以上の微小孔ゼオライトと、c)不規則な連続メソ細孔を有し且つ2Θ0.5°〜2.5°においてX線反射を有する非晶性の多孔質無機酸化物と、を含む方法。
【請求項17】
水素化分解、水素処理、及び水素異性化からなる群より選ばれる反応手段によって、前記炭化水素成分の変換を行う請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記原料は石油留分を含み、反応条件は、前記石油留分を水素化分解して比較的軽炭化水素生成物を製造するために充分なものである請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記石油留分は、約260℃以上の沸点を有する1以上の成分を含有する請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記石油留分は、約290℃以上の沸点を有する1以上の成分を含有する請求項18記載の方法。
【請求項21】
前記石油留分は、約340℃以上の沸点を有する1以上の成分を含有する請求項18記載の方法。
【請求項22】
前記石油留分は、非脱歴石油残渣、脱歴石油残渣、タールサンドビチューメン、シェール油、及び石炭液化油からなる群より選ばれる1種以上の成分を更に含有する請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記比較的軽炭化水素生成物は、150℃〜400℃の沸点を有する中間留分成分、ディーゼル燃料、及び潤滑基油からなる群より選ばれる成分を含む請求項18記載の方法。
【請求項24】
水素異性化の手段によって前記炭化水素成分の変換を行い、反応条件は、温度約150℃〜約500℃、圧力約1バール(0.987気圧)〜約240バール(237気圧)、及び液空間速度約0.1〜約20である請求項17記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−512231(P2008−512231A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−530469(P2007−530469)
【出願日】平成17年9月7日(2005.9.7)
【国際出願番号】PCT/US2005/031668
【国際公開番号】WO2006/029137
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(500443589)エイビービー ラマス グローバル インコーポレイテッド (17)
【Fターム(参考)】