説明

ゼオライト用原料液体、ゼオライト結晶作成方法、ゼオライト用原料液体の作成方法、およびゼオライト薄膜

【課題】MFI型以外のゼオライト結晶を主成分とする場合であっても、ゼオライト薄膜の十分な強度を確保でき、誘電率低減、表面の平坦性向上、また疎水性向上をも実現し、さらに作成工程の簡略化による低コスト化も可能となるようにする。
【解決手段】SiO結合を構造主成分とするMEL型のゼオライト薄膜は、前記ゼオライト薄膜は、ゼオライト骨格中の二重5員環構造に起因する波数550cm−1の赤外吸収ピークを有し、表面平坦性を有し、可視光域における1.07から1.14の範囲内の屈折率と、周波数100kHzにおける2.05以下の比誘電率を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、次世代半導体装置の層間絶縁膜等に使用される原料としてのゼオライト用原料液体、ゼオライト結晶作成方法、ゼオライト用原料液体の作成方法、およびゼオライト薄膜に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ゼオライトは小さな空孔を有する無機結晶物質であり、その空孔サイズは均一である。アモルファス状態のメソポーラスシリカとの比較では、ゼオライトは局所的な規則構造性が高く、その結果として化学安定性、機械強度、熱伝導性に優れている。また、アルミニウムを含有するゼオライトは親水性であるが、純粋シリカゼオライトは疎水性で、水をほとんど吸着しない。
【0003】
このゼオライトについては、MFI型の純粋シリカゼオライトが優れた低誘電率材料としての可能性を有していることが既に報告されている(特許文献1〜12、非特許文献1〜5参照)。
【特許文献1】米国特許第6573131号公報
【特許文献2】米国特許第6630696号公報
【特許文献3】特表2004−504716号公報
【特許文献4】特開2003−249495号公報
【特許文献5】特開2004−79582号公報
【特許文献6】米国特許第6533855号公報
【特許文献7】米国特許第6566243号公報
【特許文献8】米国特許第6660245号公報
【特許文献9】米国特許第6329062号公報
【特許文献10】特開2004−149714号公報
【特許文献11】特開2004−153147号公報
【特許文献12】国際特許PCT WO 2004/026765A1号公報
【非特許文献1】Z.Wang, H. Wang, A. Mitra, L. Huang, Y. Yan, Pure-silica zeolite low-k dielectric thin films, AdvancedMaterials, 13(10), 2001,746-749.
【非特許文献2】Z.Wang, A. Mitra, H. Wang, L. Huang, Y. Yan,. Pure silica zeolitefilms as low-k dielectric by spin-on of nanoparticle suspensions,Advanced Materials, 13(19), 2001, 1463-1466.
【非特許文献3】S. Li, Z. Li, Y. Yan, Ultra-low-k pure-silica zeolite MFI films using cyclodextrin as porogen, AdvancedMaterials, 15(18), 2003,1528-1531.
【非特許文献4】O. Larlus,S. Mintova, V. Valtchev, B. Jean, T. H. Metzger,T.Bein, Silicalite-1/polymer films with low-k dielectric constants, Applied Surface Science,226(1-3) ,2004, 155-160.
【非特許文献5】江上美紀、半導体デバイス多孔質シリカ薄膜の特性、科学と工業、77(11)、2003、582−587.
【0004】
王正宝らは、上記の特許文献1,3、非特許文献1において、TEOS,TPAOHおよび水を原料に、テフロン(登録商標)で被覆したオートクレーブに良く混合した原料液を入れ、またシリコン基板を浸漬してその表面にMFI型ゼオライト結晶膜を加熱環境下でその場成長させた結果を開示している。そのようにして得られた膜は機械強度に優れ(ヤング率30〜40GPa)、また2.7〜3.3の低い誘電率を示した。ゼオライトのその場結晶化技術の半導体製造技術との適合性については大きな課題が残るものの、ゼオライト多結晶薄膜の高いポテンシャルを原理実証している。
【0005】
また、王正宝らは、上記の特許文献1,2,3、非特許文献2において、水熱合成によるMFI型ゼオライトナノ結晶溶液合成についての公知の方法を用いてスピンコーティングによる成膜を行った結果を開示している。溶液合成の後、短時間の低速遠心分離により大粒径結晶を除去し、残りの溶液を基板上にスピン塗布した。得られた膜はMFI型ゼオライトに固有の0.56ナノメートルのミクロ空孔と、2〜17ナノメートルの粒子間メソ空孔からなる2階層の空孔構造を有している。後者の制御により誘電率を1.8〜2.1の範囲に制御した。また、γ−シクロデクシトリンを空孔形成剤として用いることによりメソ空孔率を増加させ、MFI型純粋シリカゼオライトベースの膜で誘電率1.6〜1.7を実現することに成功した。しかしながら、メソ空孔率を増加させるに伴い、吸湿性の増加と機械強度の低下は避けられなかった。王正宝らは、シリコン基板上にナノ結晶粒を含む液体をスピン塗布して純粋シリカ低誘電率膜を得たとは言うものの、その膜の表面平坦性を証明する実験結果はどこにも示されていなかった。むしろ逆に、スピン塗布で作成した膜の表面をアルミナ粒子の入った液体で10分間表面研磨するか、あるいは、膜の2次成長を行って表面平坦性を出さなければいけないと記載していた。実際にその記載している方法に従って追試実験を行ってみたところ、得られた膜の表面は荒れ過ぎていて分光エリプソメトリによる薄膜測定で意味のあるデータが取得できないほどひどい状態であった。
【0006】
また、王正宝らは、上記の特許文献4,5において、有機物やポリマーを液体に混入することにより平坦性と空孔径分布の改善が起こるはずだと述べてはいるものの、その実証データは一切示していなかった。純粋シリカゼオライトの内部空孔表面は疎水性であるものの、ゼオライト結晶粒の外部表面やそれを取り囲むアモルファスシリカはシラノール(−OH)基を有し、その結果親水性を示してしまう。そこで、王正宝らは、膜全体を疎水化するために50重量パーセントものメチルをMTMSなどでスピン塗布溶液に混入し、それによって疎水化に成功した。
【0007】
Gaynorの方法では、上記の特許文献6,7,8,9において示すように、MFIゼオライト結晶とポーラスなバインダーの2成分からなるポーラス低誘電率材料を発明した。その誘電率は2.15〜2.45、ヤング率は5GPa以下であった。ポーラスなバインダーは5%以下の空孔を含むアモルファスシリカで加水分解したTEOSのエチルアルコール溶液に酸性の水を少量加えて合成した。しかし、彼らは、そのようにして得られた膜の表面平坦性と空孔径分布についてのデータを示していない。
【0008】
Larlusらの方法では、上記の非特許文献4において示すように、MFIゼオライトとアクリルゴムポリマーのポーラス不規則構造複合体を用いて、誘電率2.0〜2.56を実現した。得られた薄膜の表面平坦性を主張しているが、その機械強度や空孔径分布についての記載はされていない。
【0009】
江上美紀らは、上記の特許文献10,11、非特許文献5において示すように、誘電率2.3、ヤング率8〜10GPaの低誘電率の膜を報告した。その製法は、MFI型ゼオライト結晶を含む液体のスピン塗布である。スピン塗布後に摂氏400度で熱処理を行った後にはフーリエ変換赤外分光スペクトルに現れるはずのMFI型ゼオライト構造に起因するピークが消失して見えないと報告している。また、江上美紀らは、疎水性非結晶シリカの低誘電率薄膜(誘電率2.5以下、ヤング率6GPa以上)の作成方法も開示している。シリカ原料にTEOS、鋳型分子にTPAOHまたはTBAOH、膜の疎水性を促進するためのメチル源としてMTMSまたはMTES、溶媒にエチルアルコールを用いた。反応温度は摂氏50度と低く、反応時間は20時間と短い。この反応条件で追試しても、液体中にゼオライト結晶は検出されなかった。これらの膜は、合成方法こそゼオライトに類似しているものの、できた膜はポーラスシリカ膜であるといえる。
【0010】
また高村らは、上記の特許文献12において示すように、TMCTSで処理することによりMFI型ゼオライト低誘電率膜の機械強度が向上することを記載している。しかしながら、そこに記載されているMFI型ゼオライトの作成方法は王正宝らの方法と同一で、また、報告された誘電率はかなり高い3.2という値であった。
【0011】
以上述べたように、各先行文献においては、様々なサイズの粒子を含む溶液をスピン塗布することにより低誘電率の純粋シリカ膜を得てきている。しかし、その薄膜は、いずれもMFI型ゼオライト結晶から構成されている。また、薄膜の表面平坦性を示すデータは示されず、十分な表面平坦性が得られていない。また疎水性についても十分なものとは言えなかった。さらに、上記各先行文献における合成方法ではどうしても大きな粒が発生してしまうため、MFI型ゼオライト結晶を含む溶液をスピン塗布するに先立って遠心分離を必要としており、作成工程が煩雑なものとなり、またそれだけコストも高くなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
この発明は上記に鑑み提案されたもので、MFI型以外のゼオライト結晶を主成分とする場合であっても、ゼオライト薄膜の十分な強度を確保でき、誘電率低減、表面の平坦性向上、また疎水性向上をも実現し、さらに作成工程の簡略化による低コスト化も可能となるゼオライト用原料液体、ゼオライト結晶作成方法、ゼオライト用原料液体の作成方法、およびゼオライト薄膜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ゼオライト用原料液体であって、MEL型のゼオライトナノ結晶を主成分とする、ことを特徴としている。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、ゼオライトナノ結晶作成方法であって、TEOSとTBAOHと水とアルコールとからなる合成溶液を熟成させた後、所定温度で水熱合成処理を施してMEL型のゼオライトナノ結晶を作成する、ことを特徴としている。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、ゼオライト用原料液体の作成方法であって、TEOSとTBAOHと水とアルコールとからなる合成溶液を熟成させた後、所定温度で水熱合成処理を施してMEL型のゼオライトナノ結晶を作成し、そのMEL型のゼオライトナノ結晶を含むゼオライト結晶溶液に、アルコール系有機溶剤、アミド系有機溶剤、ケトン系有機溶剤の少なくとも1つの有機溶剤、あるいは2以上の混合有機溶剤を混合してゼオライト用原料液体を作成する、ことを特徴としている。
【0016】
また、請求項4に記載の発明は、ゼオライト用原料液体の作成方法であって、TEOSとTBAOHと水とアルコールとからなる合成溶液を熟成させた後、所定温度で水熱合成処理を施してMEL型のゼオライトナノ結晶を作成し、そのMEL型のゼオライトナノ結晶を含むゼオライト結晶溶液に、界面活性剤をアルコール系有機溶剤、アミド系有機溶剤、ケトン系有機溶剤の少なくとも1つの有機溶剤、あるいは2以上の混合有機溶剤に溶解して得られる組成物を混合することにより、ゼオライト用原料液体を作成する、ことを特徴としている。
【0017】
請求項5に記載の発明は、ゼオライト用原料液体の作成方法であって、TEOSとTBAOHと水とアルコールとからなる合成溶液を熟成させた後、所定温度で水熱合成処理を施してMEL型のゼオライトナノ結晶を作成し、そのMEL型のゼオライトナノ結晶を含むゼオライト結晶溶液に、界面活性剤をアルコール系有機溶剤、アミド系有機溶剤、ケトン系有機溶剤の少なくとも1つの有機溶剤、あるいは2以上の混合有機溶剤に溶解して得られる組成物とを混合し、さらにその混合溶液にメチル基を添加することにより、ゼオライト用原料液体を作成する、ことを特徴としている。
【0018】
請求項6に記載の発明は、上記した請求項4または5に記載の発明の構成に加えて、上記界面活性剤の有機溶剤に対する割合は0.1〜1.5重量%である、ことを特徴としている。
【0019】
請求項7に記載の発明は、上記した請求項4または5に記載の発明の構成に加えて、上記組成物のゼオライト結晶溶液に対する濃度は5〜50%である、ことを特徴としている。
【0020】
請求項8に記載の発明は、上記した請求項5に記載の発明の構成に加えて、上記メチル基の、ゼオライト結晶溶液に対する体積分率は1〜10%である、ことを特徴としている。
【0021】
請求項9に記載の発明は、上記した請求項4または5に記載の発明の構成に加えて、上記界面活性剤は、(a)両親媒性トリブロックコポリマー(ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−ポリエチレンオキサイド)、例えばL31,L35,L43,L44,L61,L62,L62D,L62LF,L64,L81,L92,L10,L101,L121のようなLシリーズや、P65,P84,P85,P103,P104,P105,P123のようなPシリーズや、F38,F68,F68LF,F77,F87,F88,F98,F108,F127のようなFシリーズや、10R5,17R2,17R4,25R2,25R4,31R1のようなRシリーズ、(b)ジブロックコポリマー(CnH2n+1(OCH2CH2)xOH,ここにn=12-18,およびx=2-100)、の何れか、あるいは(a)と(b)の混合物である、ことを特徴としている。
【0022】
請求項10に記載の発明は、上記した請求項4から8の何れかに記載の発明の構成に加えて、上記界面活性剤は、(c)アルキルトリメチルアンモニウムブロミド、例えばC16H33N(CH3)3Br(HTMABr)、アルキルトリエチルアンモニウムブロミド、例えばC16H33N(C2H5)3Br(HTEABr)、(d)アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、例えばC12H25N(CH3)3Cl(C12TAC),C14H29N(CH3)3Cl(C14TAC),C18H37N(CH3)3Cl(C18TAC)の何れか、あるいは(c)と(d)の混合物である、ことを特徴としている。
【0023】
請求項11に記載の発明は、上記した請求項3から10の何れかに記載の発明の構成に加えて、上記アルコール系有機溶剤は、1−プロパノル、2−プロパノル、1−ブタノル、2−ブタノルを含み、上記アミド系有機溶剤は、N,N’−ジメチルホルママイド、N,N’−ジメチルアセタマイド、N−メチルピロリジナンを含み、上記ケトン系有機溶剤は、アセトン、メチルエチルケトンを含む、ことを特徴としている。
【0024】
請求項12に記載の発明は、上記した請求項5に記載の発明の構成に加えて、上記メチル基は、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシランの少なくとも1つである、ことを特徴としている。
【0025】
また、請求項13に記載の発明は、ゼオライト薄膜であって、請求項3から12の何れか1項に記載の方法で作成したゼオライト用原料液体を基板上にスピンコーティングして作成した、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0026】
この発明では、TEOSとTBAOHと水とアルコールとからなる合成溶液を熟成させた後、所定温度で水熱合成処理を施してMEL型のゼオライトナノ結晶を作成し、そのMEL型のゼオライトナノ結晶を含むゼオライト結晶溶液に、有機溶剤を混合してゼオライト用原料液体を作成するようにしたので、MEL型のゼオライトナノ結晶を主成分とする場合であっても、ゼオライト薄膜の十分な強度を確保でき、約10〜12GPaと高い水準のヤング率を得ることができた。
【0027】
また比誘電率も2.0と低減することができ、高い表面平坦性も得ることができた。
【0028】
また、膜の屈折率は低く1.12程度となり、機械強度に優れた極限低屈折率膜としても使用することができる。
【0029】
また、界面活性剤を混合してゼオライト用原料液体を作成したので、さらに屈折率の低減、誘電率の低減を可能とし、またメソ空孔のサイズ分布を狭いものとすることができた。
【0030】
また、ゼオライト用原料液体にメチル基を添加するようにしたので、疎水性を大幅に向上させることができた。
【0031】
さらに、ゼオライト用原料液体は、より均一なMEL型のゼオライトナノ結晶粒を主成分としているので、得られたゼオライト用原料液体に遠心分離操作を施す必要がなく、そのままの状態で基板上に薄膜を形成する工程に移行させることができる。したがって、作成工程の簡略化による低コスト化も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】この発明に係るゼオライト薄膜作成の手順を概略的に示す図である。
【図2】実施例1におけるゼオライト薄膜のフーリエ変換赤外吸収スペクトルを示す図である。
【図3】実施例1のゼオライト薄膜におけるTMCTS処理時間と水の接触角の関係を示す図である。
【図4】実施例1におけるTMCTS処理によるゼオライト薄膜の屈折率および誘電率の変化を示す図である。
【図5】実施例2において界面活性剤がゼオライト薄膜の空孔径分布に及ぼす影響を示す図である。
【図6】実施例4のゼオライト薄膜におけるメチル基添加による赤外吸収スペクトル変化と疎水性向上効果を示す図である。
【図7】実施例1〜4、および比較例の測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下にこの発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0034】
図1はこの発明に係るゼオライト薄膜作成の手順を概略的に示す図である。ゼオライト薄膜(ナノポーラス低誘電率薄膜)を作成するためのゼオライト用原料液体は次の3つの組成物で構成される。(a)水熱合成したMEL型の純粋シリカゼオライト結晶粒(ゼオライトナノ結晶)を含むゼオライト結晶溶液、(b)表面平坦性とメソ空孔構造を制御するための界面活性剤、および(c)疎水性を強化するための添加剤。
【0035】
先ず図1のステップS1とステップS2では、組成物(a)を作成する。組成物(a)のMEL型ゼオライトナノ結晶を含むゼオライト結晶溶液の合成方法は次の通りである。合成原料液のモル組成比は、1.0TEOS:3.6TBAOH:12HO:Xアルコール。なお、ここでTEOSはテトラエチルオルトシリケート、TBAOHは水酸化テトラブチルアンモニウムである。
【0036】
アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、あるいはそれらのうちの2種類以上の混合液を使用する。モル濃度比「X」の値としては0〜5、
より好ましくは 0.5〜1、そして最も好ましくは0.85を採用する。反応温度範囲は90〜120℃で、好ましくは95〜115℃、そして最も好ましくは100℃を採用する。
【0037】
上記の混合比の透明な液体を良く攪拌しながら10〜30時間、最も好ましくは20時間の間、蓋をしたPFA(テフロン(登録商標))容器中で室温(23℃)保管する。その後に、該液体の入った容器をヒーターオーブンに入れて攪拌しながら水熱合成を行う。反応温度は90〜120℃、好ましくは95〜115℃、また最も好ましくは100℃とすることによりナノサイズのMEL型ゼオライト結晶粒(ゼオライトナノ結晶)を得ることができる。
【0038】
合成時間は反応条件に依存する。一段階反応プロセス、すなわち結晶化が一回の反応プロセスで終了するプロセスでは、反応時間は40〜150時間、最も好ましくは120時間であった。2段階の反応プロセスでは、第1段階のプロセス時間は48〜72時間、それに加えての第2段階のプロセス時間を10〜20時間とする。最も好ましくは、第1段階60時間、第2段階12時間である。
【0039】
MFI型純粋シリカゼオライト結晶合成後に遠心分離により大きな結晶粒を除去する必要があるのに対して、本発明のMEL型純粋ゼオライト結晶合成の後には、結晶粒のサイズがほぼ揃っているためその操作が不要である。
【0040】
次に上記の組成物(b)を用意する。組成物(b)は0.1〜1.5重量パーセントの界面活性剤を有機溶剤に溶解して用いる。ここに有機溶剤とは、(1)アルコール系有機溶剤(例えば1−プロパノル、2−プロパノル、1−ブタノル、2−ブタノル)、(2)アミド系有機溶剤(例えばN,N’−ジメチルホルママイド(DMF)、N,N’−ジメチルアセタマイド(DMA)、N−メチルピロリジナン(NMP))、(3)ケトン系有機溶剤(例えばアセトン、メチルエチルケトン)のどれかひとつあるいはそれらの混合物を意味する。
【0041】
また、界面活性剤は、(a)両親媒性トリブロックコポリマー(ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−ポリエチレンオキサイド)、例えばL31,L35,L43,L44,L61,L62,L62D,L62LF,L64,L81,L92,L10,L101,L121のようなLシリーズや、P65,P84,P85,P103,P104,P105,P123のようなPシリーズや、F38,F68,F68LF,F77,F87,F88,F98,F108,F127のようなFシリーズや、10R5,17R2,17R4,25R2,25R4,31R1のようなRシリーズ、(b)ジブロックコポリマー(CnH2n+1(OCH2CH2)xOH,ここにn=12-18,およびx=2-100)、の何れか、あるいは(a)と(b)の混合物である。また、(c)アルキルトリメチルアンモニウムブロミド、例えばC16H33N(CH3)3Br(HTMABr)、アルキルトリエチルアンモニウムブロミド、例えばC16H33N(C2H5)3Br(HTEABr)、(d)アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、例えばC12H25N(CH3)3Cl(C12TAC),C14H29N(CH3)3Cl(C14TAC),C18H37N(CH3)3Cl(C18TAC)の何れか、あるいは(c)と(d)の混合物である。
【0042】
次に組成物(c)を用意する。組成物(c)は、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシランといったメチル基である。
【0043】
図1に戻って、ステップS3では、上記のステップS1で得られたゼオライトナノ結晶を含むゼオライト結晶溶液(組成物(a))に、上記の組成物(b)を完全に混合し、また組成物(c)を混入し、ゼオライト原料液体を作成する(ステップS4)。
【0044】
組成物(b)の組成物(a)に対する濃度は5〜50%の範囲で制御する。好ましくは20%である。
【0045】
組成物(c)の体積分率は組成物(a)に対して1〜10%、好ましくは5%である。
【0046】
ここで組成物(b)は、表面の平坦性の向上、屈折率の低減、誘電率の低減、またメソ空孔のサイズ均一化に寄与するものと思われる。組成物(c)は疎水性を向上させるためのものである。
【0047】
次にステップS5では、基板へのスピンコーティングを行う。すなわち、組成物(a)(b)(c)を混合して得られたゼオライト原料液体を、200ミリメートル直径のシリコンウェハにスピン塗布する。スピンコーティングの際の基板の回転速度は毎分500〜4000回転、望ましくは1500〜2500回転、最も望ましくは2000回転である。スピンコーティングの時間は5〜80秒、望ましくは10〜40秒、最も望ましくは20秒である。得られた膜は平坦性に非常に優れ、ストリエーションは見られない。
【0048】
スピンコーティングにより得られた薄膜はその次に90℃2時間の熱処理と、それに引き続く400℃2〜8時間(最適値は5時間)の大気中焼成処理により膜中の有機成分の除去を行う。昇温速度は毎分1℃である。
【0049】
上記の手順で作成したゼオライト薄膜の評価を次にように行った。屈折率と膜厚の測定にはフランスのソプラ社製GES−5型の分光エリプソメトリ装置を用いた。得られた膜の表面観察には、日立S4700型の走査型電子顕微鏡を用いた。MEL型のゼオライト構造の存在の確認にはエックス線回折測定の他、デジラボ社製エクスカリバー型フーリエ変換赤外分光装置による測定で行った。ヤング率の測定には米国MST社製XP型ナノインデンターにより行った。空孔径分布の測定には吸着分光エリプソメトリを用いた。誘電率の測定には米国アジレントテクノロジー社製4284型精密LCRメーターを用いた。
【0050】
なお、上記の説明では、疎水性向上のためにメチル基を添加してゼオライト用原料液体を作成するようにしたが、メチル基添加を行わずに、スピンコーティングで得られたゼオライト薄膜にTMCTS(テトラメチル・テトラシロキサン)ガス中でのアニール処理(TMCTS処理)を施すようにしてもよい。本発明で得られたゼオライト薄膜に対してのTMCTS処理の最適温度は400℃、最適処理時間は25〜35分であった。
【0051】
また、疎水性向上のために、メチル基添加とTMCTS処理の双方を実施するようにしてもよい。
【0052】
また、上記の説明では、ゼオライト結晶溶液に、界面活性剤(組成物)とメチル基との双方を混合してゼオライト用原料液体を作成するようにしたが、双方とも混合せずにゼオライト結晶溶液に有機溶剤だけを混合してゼオライト用原料液体を作成するようにしてもよい。あるいはメチル基を混合せずに界面活性剤(組成物)だけを混合するようにしてもよい。何れの場合も、MEL型のゼオライトナノ結晶を主成分とするゼオライト薄膜を作成することができ、十分な強度、低い誘電率、低い屈折率、また高い表面平坦性を得ることができる。
【0053】
次に具体的な実施例について説明する。
【0054】
(実施例1)15ミリリットルのTEOSをTBAOHの40%水溶液を攪拌しながらこれに滴下した。TEOSの全量を滴下し終えた後、エタノール15ミリリットルを添加した。得られた混合溶液を蓋した洗浄済みPFA容器に入れて23℃の室温で20時間保管した。その後に該PFA容器ごと該溶液を電気オーブンに入れ100℃にて攪拌しながら水熱合成を12時間行った。得られた透明のコロイド溶液を室温23℃まで攪拌しながら徐冷し、MEL型の純粋シリカゼオライト(ゼオライトナノ結晶)のコロイド溶液(ゼオライト結晶溶液)を得た。本合成条件で合成したコロイド溶液中には遠心分離により除去しなければならないほど大きな粒子は含まれていなかった。このことは、MFI型純粋ゼオライト溶液の合成の結果とは異なる。
【0055】
得られたゼオライトコロイド溶液8ミリリットルに2ミリリットルの2−ブタノールを完全混合し、その混合溶液3ミリリットルを用いて低抵抗および高抵抗の直径200ミリメートルシリコンウェハにスピン塗布(スピンコーティング)した。スピン塗布の際のウェハの回転速度は毎分2000回転、スピン塗布時間は10分であった。得られたMEL型純粋シリカゼオライト薄膜付ウェハを大気中100℃で2時間加熱した後、大気中400℃で熱処理した。その際の昇温速度は毎分1℃とした。
【0056】
得られた膜の表面平坦性を調べるため、ディジタルカメラ付の光学顕微鏡による形状観察、分光エリプソメトリによる膜厚・屈折率測定、および走査型電子顕微鏡観察を行った。その結果、ストリエーションは観察されなかった。また、全表面において膜厚と屈折率の均一性が確認された。屈折率は低い値1.12を示した。
【0057】
図2は実施例1におけるゼオライト薄膜のフーリエ変換赤外吸収スペクトルを示す図である。吸収ピークの帰属は次のようになっている。1224および1106cm−1(非対称Si−O−Si伸縮振動)、810cm−1(対称Si−O−Si伸縮振動)、550cm−1(ゼオライト骨格中の2重5員環構造)、および453cm−1(内部シリカ表面のSi−Oベンディング振動)。1224cm−1付近の吸収帯は5員環構造を持ったゼオライトにのみ見られる。550cm−1は5員環構造中の非対称伸縮振動に帰属され、格子に敏感なダブレット分裂はMEL型ゼオライト骨格存在の決定的証拠である。このように、MEL型ゼオライトの存在を示すピークが観察され、ゼオライト薄膜がMEL型であることが分かる。
【0058】
得られた膜のヤング率はナノインデンテーションの測定の結果6.5GPaと決定された。電気容量測定で求めた100kHzでの比誘電率の値は2.05であった。
【0059】
疎水性を向上し機械強度を改善するために、この膜に対してTMCTS処理を15分、25分、35分、45分行いその結果を図3に比較した。
【0060】
図3は実施例1のゼオライト薄膜におけるTMCTS処理時間と水の接触角の関係を示す図である。図3の横軸はTMCTS処理の時間を、縦軸は水の接触角を示している。図3に示したように、水の接触角がTMCTS処理により処理前の13度から処理後の139度まで増加し、疎水性が向上していることが分かる。なお、図3上段と左下の各写真は、水滴を薄膜上に滴下したときの水の状態を示し、上段の各写真中、円状のものが水滴である。
【0061】
図4は実施例1におけるTMCTS処理によるゼオライト薄膜の屈折率および誘電率の変化を示す図である。横軸はTMCTS処理の時間を、左縦軸は屈折率を、右縦軸は非誘電率をそれぞれ示している。この実験結果からTMCTS処理の最適条件が400℃で15分〜35分であることが分かった。また、400℃35分のTMCTS処理後のヤング率は9.6GPaまで増加した。
【0062】
(実施例2)トリブロックコポリマーP123を1グラム、99ミリリットルの1−ブタノールに溶解して組成物(b)とした。実施例1と同じ条件で合成した組成物(a)8ミリリットル、および実施例2における組成物(b)2ミリリットルを完全に混合した。このようにして得た液体3ミリリットルを直径200ミリメートルの低抵抗および高抵抗シリコンウェハにスピン塗布した。スピン塗布時のウェハの回転速度とスピン塗布時間はそれぞれ毎分2000回転、10秒とした。得られた膜を大気中90℃2時間熱処理した後、400℃5時間の焼成を行った。その際の加熱速度は毎分1℃。得られた膜の分析評価結果は屈折率が1.07、誘電率が1.81であった。これらの結果は組成物(b)を添加しなかった実施例1の結果(屈折率1.12、誘電率2.05)と比較して改善を示した。
【0063】
図5は実施例2において界面活性剤がゼオライト薄膜の空孔径分布に及ぼす影響を示す図である。横軸はメソ空孔直径(nm)、縦軸はヘプタン吸着量であり、Aは界面活性剤(組成物(b))を添加した場合、Bは添加しない場合である。図5に示したように、組成物(b)の添加によりメソ空孔のサイズ分布が狭くなった。
【0064】
(実施例3)トリブロックコポリマーL44を1グラム、1−ブタノール99ミリリットルに溶解して組成物(b)とした。実施例1と同じ方法で合成した組成物(a)を8ミリリットルと、実施例3における組成物(b)を2ミリリットル完全に混合した。このようにして得た液体3ミリリットルを直径200ミリメートルの低抵抗および高抵抗シリコンウェハにスピン塗布した。スピン塗布時のウェハの回転速度とスピン塗布時間はそれぞれ毎分2000回転、10秒とした。得られた膜を大気中90℃2時間熱処理した後、400℃5時間の焼成を行った。その際の加熱速度は毎分1℃。得られた膜の分析評価結果は屈折率が1.10、誘電率が1.92であった。これらの結果は組成物(b)を添加しなかった実施例1の結果(屈折率1.12、誘電率2.05)と比較して改善を示した。
【0065】
メソ空孔のサイズ分布測定の結果、2ナノメートルの直径を超える大きさのメソ空孔は検出されなかった。一方、実施例2では約2ナノメートルの均一なメソ空孔が得られた。。実施例2で組成物(b)に使用したP123と実施例3で使用したL44では分子量が約2倍違う。分子量の異なる界面活性剤の導入によるメソ空孔サイズの制御性を示唆する結果である。
【0066】
(実施例4)ジメチルジエトキシシラン20ミリリットルを10ミリリットルのエタノールに溶解し50℃で20時間保管して組成物(C)とした。実施例1と同じ方法で合成した組成物(a)を8ミリリットル、実施例3と同じ方法で用意した組成物(b)を2ミリリットルと、本実施例における組成物(c)1ミリリットルを完全に混合した。このようにして得た液体3ミリリットルを直径200ミリメートルの低抵抗および高抵抗シリコンウェハにスピン塗布した。スピン塗布時のウェハの回転速度とスピン塗布時間はそれぞれ毎分2000回転、10秒とした。得られた膜を大気中100℃2時間熱処理した後、400℃5時間の焼成を行った。その際の加熱速度は毎分1℃。得られた膜の分析評価結果は屈折率が1.14、誘電率が2.06であった。
【0067】
図6は実施例4のゼオライト薄膜におけるメチル基添加による赤外吸収スペクトル変化と疎水性向上効果を示す図である。横軸は波数、縦軸はスペクトルで、Aはエチル基を添加した場合を、Bはエチル基を添加しない場合をそれぞれ示している。図6に示すように、エチル基(組成物(c))を添加した結果、Si−OH結合が大きく低下し、右側の写真からも分かるように、Aでは水(右下の写真では円状のもの)の接触角が大きくなって、膜の疎水性向上を示している。
【0068】
(比較例)TEOS10ミリリットルを12.5ミリリットルのTPAOH25%水溶液中によく攪拌しながら滴下する。TEOSの全量を添加し終えた後に、エタノールを10ミリリットル添加した。得られた液体を室温23℃にて72時間保管する。その後蓋をしたPFA容器に入れて攪拌しながら85℃で66時間保管する。得られたMFI型純粋シリカゼオライトのミルク色のコロイド溶液を徐冷して室温に戻す。
【0069】
得られた液の10ミリリットルを毎分5000回転で15分間遠心分離し、その上澄みを2.5ミリリットルのジメチルフォルムアルデヒドと完全に混合した。3ミリリットルを直径200ミリの低抵抗・高抵抗シリコンウェハ上にスピン塗布する。スピン塗布の際のウェハの回転速度は毎分2000回転でスピン塗布時間は10秒。得られた膜を大気中90℃2時間熱処理した後、400℃5時間の焼成を行った。その際の加熱速度は毎分1℃。得られた膜のヤング率はナノインデンテーション測定の結果8〜10GPa。電気容量測定で求めた誘電率は2.2〜2.7。メソ空孔のサイズ分布は2〜11nmであった。
【0070】
実施例1〜4、および比較例の測定結果を図7に示している。上記実施例1〜4の薄膜評価の結果、図2から薄膜はMEL型のゼオライト構造を備えていることが分かった。
【0071】
またこの発明では、TEOSとTBAOHと水とアルコールとからなる合成溶液を熟成させた後、所定温度で水熱合成処理を施してMEL型のゼオライトナノ結晶を作成し、そのMEL型のゼオライトナノ結晶を含むゼオライト結晶溶液に、有機溶剤を混合してゼオライト用原料液体を作成するようにしたので、MEL型のゼオライトナノ結晶を主成分とする場合であっても、ゼオライト薄膜の十分な強度を確保でき、約10GPaと高い水準のヤング率を得ることができた。
【0072】
また比誘電率も1.8〜2.0と低減することができ、高い表面平坦性も得ることができた。
【0073】
また、膜の屈折率は低く1.1程度となり、機械強度に優れた極限低屈折率膜として光学部品にも使用することができる。
【0074】
また、界面活性剤を混合してゼオライト用原料液体を作成したので、さらに屈折率の低減、誘電率の低減を可能とし、またメソ空孔のサイズ分布を狭いものとし表面平坦性を向上させることができた。
【0075】
また、ゼオライト用原料液体にメチル基を添加するようにしたので、疎水性を大幅に向上させることができた。
【0076】
さらに、ゼオライト用原料液体は、より均一なMEL型のゼオライトナノ結晶粒を主成分としているので、得られたゼオライト用原料液体に遠心分離操作を施す必要がなく、そのままの状態で基板上に薄膜を形成する工程に移行させることができる。したがって、作成工程の簡略化による低コスト化も可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
SiO結合を構造主成分とするMEL型のゼオライト薄膜であって、前記ゼオライト薄膜は、ゼオライト骨格中の二重5員環構造に起因する波数550cm−1の赤外吸収ピークを有し、表面平坦性を有し、可視光域における1.07から1.14の範囲内の屈折率と、周波数100kHzにおける2.05以下の比誘電率を有することを特徴とするゼオライト薄膜。
【請求項2】
前記薄膜の比誘電率を1.8〜2.0の範囲内の任意の値としたことを特徴とする請求項1記載のゼオライト薄膜
【請求項3】
前記薄膜のヤング率を10〜12GPaの範囲内の任意の値としたことを特徴とする請求項1記載のゼオライト薄膜
【請求項4】
ゼオライト薄膜を作成するためのゼオライト用原料液体は(a)水熱合成したMEL型の純粋シリカゼオライト結晶粒(ゼオライトナノ結晶)を含むゼオライト結晶溶液、(b)表面平坦性とメソ空孔構造を制御するための界面活性剤、および(c)疎水性を強化するための添加剤の3つの組成物で構成され、組成物(b)の組成物(a)に対する濃度は5〜50%の範囲内の任意の値とし、組成物(c)の体積分率は組成物(a)に対して1〜10%の範囲内の任意の値とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のゼオライト薄膜用のゼオライト用原料液体

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−47474(P2010−47474A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−243123(P2009−243123)
【出願日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【分割の表示】特願2004−252498(P2004−252498)の分割
【原出願日】平成16年8月31日(2004.8.31)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成16年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「次世代半導体材料・プロセス基盤技術開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【Fターム(参考)】