説明

ソフトウェアライセンスの管理システムおよび管理方法

【課題】キー情報の複製に対して堅牢であって、かつ正当な利用者が正当に別のコンピュータ装置にソフトウェアを移行可能にする。
【解決手段】ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置2により、ソフトウェアのライセンスごとに付与された固有のライセンス識別情報を取得し、このコンピュータ装置2固有の識別情報に基づいてコンピュータ登録情報を演算して出力し、ライセンス管理装置1により、ライセンス識別情報およびコンピュータ登録情報を取得してキー情報を演算し、データベースにキー情報が登録されていない場合に演算されたキー情報を発行する。コンピュータ装置2は、この発行されたキー情報を取得し、ライセンス管理装置と同じロジックによりライセンス識別情報とコンピュータ登録情報とから演算されたキー情報と一致した場合にのみソフトウェアの動作またはインストールを許可する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソフトウェアの動作の可否またはインストールの可否を決定付けるキー情報によりソフトウェアのライセンスを管理するソフトウェアライセンスの管理システムおよび管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ソフトウェアのライセンスを管理する方法として、そのインストール時に認証キーを入力させる方式が一般的である。この方式では、CD−ROM等のソフトウェアのパッケージに添付された認証キーを利用者に入力させることによって、ソフトウェアのライセンスの正当性を判断し、ソフトウェアの動作の可否またはインストールの可否を決定する。
【0003】
ところが、このような方式では、認証キーを複製されると、複製した認証キーによってソフトウェアを動作またはインストールすることが可能となるため、ライセンスを保護することができなくなる。このような認証キーの複製に対して堅牢なライセンス管理を行う技術としては、特許文献1,2に記載のものが知られている。
【0004】
特許文献1には、ID記録可否フラグをチェックするID記録可否フラグチェック手段と、インストールの後、ID記録可否フラグを不可状態にするID記録可否フラグ更新手段と、ソフトウェアが有するIDをID記憶装置に記録するID記録手段と、ソフトウェアの起動時にIDの突き合わせを行うID比較手段を有し、ソフトウェアの不正コピーの有無を判断するためのIDを初期値で保有し、ソフトウェア・インストール媒体からID記憶装置へのID記憶は一度のみ可能とすることでコピープロテクションを行う構成の不正コピー防止装置が記載されている。
【0005】
特許文献2には、ソフトウェアの利用者からID情報を販売会社に通知し、これをソフトウェア販売会社から認証機関である信用販売会社に連絡して認証を求め、ID情報を通知した利用者が正当な利用者であることの認証がなされれば、ソフトウェア販売会社によってID情報に基づいて利用者と一意的に対応するインストールキーを作成してユーザに発行するシステムが記載されている。
【特許文献1】特開平10−49362号公報
【特許文献2】特開2002−41171号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の装置では、一度インストールで使用したソフトウェア・インストール媒体の一部を更新しなければならないため、CD−ROM等の読み取り専用のソフトウェア・インストール媒体に適用することができない。また、この装置では、特定のコンピュータシステムで使用したソフトウェア媒体を使って他のコンピュータシステムへインストールすることはできないようになっている。
【0007】
特許文献1に記載のように、従来、様々な方法によりソフトウェアのライセンスを管理することが試みられているが、利用者にとっては不便なことがある。すなわち、正当な利用者が正当にソフトウェアをインストールして使用していたコンピュータ装置を買い換えるなどした場合、上記のように新たな別のコンピュータ装置に正当にソフトウェアを移行できないという問題が発生する。
【0008】
一方、特許文献2に記載のシステムでは、認証IDをソフトウェア内に保持する必要は
なく、ユーザが有するクレジットカード等の認証IDから販売会社が信用販売会社に照会してインストールキーを発行するので、不正にインストールキーが発行されることはない。また、一旦発行されたインストールキーを使用すれば同一の利用者が別のコンピュータにインストールすることが可能であるが、このようなシステムでは、一旦発行されたインストールキーが流出した場合、不正なインストールを防止することができなくなる。
【0009】
そこで、本発明においては、不正なソフトウェアの利用またはインストールを防止するに際し、キー情報の複製に対して堅牢であって、かつ正当な利用者が正当に別のコンピュータ装置にソフトウェアを移行可能にするソフトウェアライセンスの管理システムおよび管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置により、ソフトウェアのライセンスごとに付与された固有のライセンス識別情報を取得し、このコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に基づく装置登録情報を出力し、ライセンス管理装置により、ライセンス識別情報および装置登録情報を取得してキー情報を演算し、データベースにキー情報が登録されていない場合に演算されたキー情報をデータベースに記録するとともに発行し、コンピュータ装置によりこの発行されたキー情報を取得し、ライセンス管理装置と同じロジックによりライセンス識別情報と装置登録情報とから演算されたキー情報とこの取得したキー情報とが一致した場合にのみソフトウェアの動作またはインストールを許可することを主要な特徴とする。また、ソフトウェアのアンインストール時には、コンピュータ装置により、ソフトウェアをアンインストールした際にデータベースからキー情報の登録を解除するための登録解除情報を発行し、ライセンス管理装置により、この登録解除情報を取得して、この取得した登録解除情報が正当であると判断した場合には、この登録解除情報に基づいてデータベースから該当するキー情報の登録を解除することを主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、コンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報に基づいてキー情報が発行されるので、キー情報を複製して別のコンピュータ装置にて不正にソフトウェアを利用またはインストールすることは不可能となる。また、ソフトウェアのアンインストール時に、コンピュータ装置により登録解除情報を発行し、この登録解除情報に基づいてデータベースからキー情報の登録を解除することにより、別のコンピュータ装置にてそのコンピュータ装置固有の識別情報に基づいてキー情報を発行することが可能となるので、正当な利用者は、正当に別のコンピュータ装置にソフトウェアを移行することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本願の第1の発明は、ソフトウェアのライセンスごとに付与した固有の識別情報(以下、「ライセンス識別情報」と称す。)、ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報(以下、「装置登録情報」と称す。)、およびソフトウェアの動作の可否またはインストールの可否を決定付けるキー情報を互いに関連付けて管理するデータベースと、ライセンス識別情報および装置登録情報を取得する登録情報取得手段と、登録情報取得手段により取得したライセンス識別情報および装置登録情報からキー情報を演算するキー情報演算手段と、データベースにキー情報が登録されていない場合にキー情報演算手段により演算されたキー情報をデータベースに記録するとともに発行するキー情報発行手段とを有するライセンス管理装置と、コンピュータ装置を、このコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報に基づく装置登録情報を出力する登録情報出力手段と、ライセンス識別情報を取得する手段と、キー情報を取得するキー情報取得手段と、キー情報演算手段と同じロジ
ックによりライセンス識別情報と装置登録情報とから演算されたキー情報とキー情報取得手段により取得したキー情報とが一致した場合にのみソフトウェアの動作またはインストールを許可する制限解除手段と、ソフトウェアをアンインストールした際にデータベースからキー情報の登録を解除するための登録解除情報を発行する登録解除情報発行手段として機能させるためのライセンス管理プログラムとからなり、さらにライセンス管理装置は、登録解除情報を取得して、この取得した登録解除情報が正当であると判断した場合に、この登録解除情報に基づいてデータベースから該当するキー情報の登録を解除する登録解除手段を有するソフトウェアライセンスの管理システムである。この本発明によれば、ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置により、このコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報に基づく装置登録情報が出力され、ライセンス管理装置により、ライセンス識別情報および装置登録情報が取得されてキー情報が演算され、データベースにキー情報が登録されていない場合にこの演算されたキー情報がデータベースに記録されるとともに発行され、コンピュータ装置によりこの発行されたキー情報が取得され、ライセンス管理装置と同じロジックによりライセンス識別情報と装置登録情報とから演算されたキー情報とこの取得したキー情報とが一致した場合にのみソフトウェアの動作またはインストールが許可される。また、ソフトウェアのアンインストール時には、コンピュータ装置により、ソフトウェアがアンインストールされた際にデータベースからキー情報の登録を解除するための登録解除情報が発行され、ライセンス管理装置により、この登録解除情報が取得されて、この取得された登録解除情報が正当であると判断された場合には、この登録解除情報に基づいてデータベースから該当するキー情報の登録が解除される。
【0013】
このように本発明によれば、コンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報に基づいてキー情報が発行されるので、キー情報を複製して別のコンピュータ装置にて不正にソフトウェアを利用またはインストールすることが不可能となる。また、ソフトウェアのアンインストール時に、コンピュータ装置により登録解除情報が発行され、この登録解除情報に基づいてデータベースからキー情報の登録が解除されることにより、別のコンピュータ装置にてそのコンピュータ装置固有の識別情報に基づいてキー情報が発行されるので、正当な利用者は、正当に別のコンピュータ装置にソフトウェアを移行することが可能となる。
【0014】
本願の第2の発明は、上記第1の発明において、ライセンス管理プログラムは、さらにコンピュータ装置を、コンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報に基づいて装置登録情報を演算する登録情報演算手段として機能させ、かつ登録情報出力手段を、登録情報演算手段により演算された装置登録情報を出力するものとして機能させるものであるソフトウェアライセンスの管理システムである。本発明によれば、ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置により、このコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報に基づいて装置登録情報が演算されて出力され、ライセンス管理装置により、ライセンス識別情報および装置登録情報が取得されてキー情報が演算され、データベースにキー情報が登録されていない場合にこの演算されたキー情報がデータベースに記録されるとともに発行され、コンピュータ装置によりこの発行されたキー情報が取得され、ライセンス管理装置と同じロジックによりライセンス識別情報と装置登録情報とから演算されたキー情報とこの取得したキー情報とが一致した場合にのみソフトウェアの動作またはインストールが許可される。これにより、コンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報に基づいてキー情報が発行されるので、キー情報を複製して別のコンピュータ装置にて不正にソフトウェアを利用またはインストールすることが不可能となる。
【0015】
本願の第3の発明は、上記第2の発明において、ライセンス管理プログラムは、さらにコンピュータ装置を、ソフトウェアのインストール回数を記憶する手段として機能させる
ものであり、登録情報演算手段は、コンピュータ装置固有の識別情報に加え、インストールの回数情報に基づいて装置登録情報を演算する手段であるソフトウェアライセンスの管理システムである。本発明によれば、ソフトウェアをアンインストールして別のコンピュータ装置にソフトウェアを移行した後、さらに同じコンピュータ装置で不正に再度ソフトウェアを利用またはインストールしようとしても、このコンピュータ装置にはソフトウェアのインストール回数情報が記憶され、キー情報がコンピュータ装置固有の識別情報およびソフトウェアのインストール回数情報に基づいて発行されているので、不正に再度ソフトウェアを利用またはインストールすることは不可能となる。
【0016】
本願の第4の発明は、上記第1から第3のいずれかの発明において、ライセンス管理プログラムは、ソフトウェアのインストール用の記録媒体に記録したものであるソフトウェアライセンスの管理システムである。本発明によれば、ソフトウェアのインストール時に、このソフトウェアのインストール用の記録媒体から上記ライセンス管理プログラムがコンピュータ装置に読み出され、実行される。これにより、ソフトウェアのインストール用の記録媒体のみを利用者に提供することで、上記本発明の作用効果を得ることができる。
【0017】
本願の第5の発明は、ソフトウェアのライセンスごとに付与した固有のライセンス識別情報、ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報(装置登録情報)およびソフトウェアの動作の可否またはインストールの可否を決定付けるキー情報を互いに関連付けて管理するデータベースを有するライセンス管理装置によるソフトウェアライセンスの管理方法であって、ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置が、ライセンス識別情報を取得するステップ、このコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報に基づく装置登録情報を出力する登録情報出力ステップ、ライセンス管理装置が、ライセンス識別情報および装置登録情報を取得する登録情報取得ステップ、ライセンス管理装置が、取得したライセンス識別情報および装置登録情報からキー情報を演算するキー情報演算ステップ、ライセンス管理装置が、データベースにキー情報が登録されていない場合に演算されたキー情報をデータベースに記録するとともに発行するキー情報発行ステップ、コンピュータ装置が、発行されたキー情報を取得するキー情報取得ステップ、コンピュータ装置が、キー情報演算ステップと同じロジックによりライセンス識別情報と装置登録情報とから演算されたキー情報と取得したキー情報とが一致した場合にのみソフトウェアの動作またはインストールを許可する制限解除ステップ、コンピュータ装置が、ソフトウェアをアンインストールした際にデータベースからキー情報の登録を解除するための登録解除情報を発行する登録解除情報発行ステップ、ライセンス管理装置が、登録解除情報を取得して、この取得した登録解除情報が正当であると判断した場合に、この登録解除情報に基づいてデータベースから該当するキー情報の登録を解除する登録解除ステップを含むソフトウェアライセンスの管理方法である。本発明によれば、ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置により、このコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報に基づく装置登録情報が出力され、ライセンス管理装置により、ライセンス識別情報および装置登録情報が取得されてキー情報が演算され、データベースにキー情報が登録されていない場合にこの演算されたキー情報がデータベースに記録されるとともに発行され、コンピュータ装置によりこの発行されたキー情報が取得され、ライセンス管理装置と同じロジックによりライセンス識別情報と装置登録情報とから演算されたキー情報とこの取得したキー情報とが一致した場合にのみソフトウェアの動作またはインストールが許可される。また、ソフトウェアのアンインストール時には、コンピュータ装置により、ソフトウェアがアンインストールされた際にデータベースからキー情報の登録を解除するための登録解除情報が発行され、ライセンス管理装置により、この登録解除情報が取得されて、この取得された登録解除情報が正当であると判断された場合には、この登録解除情報に基づいてデータベースから該当するキー情報の登録が解除される。このように本発明によれば、コンピュータ装置固有の識別情報に基づいてキー情報が発行されるので、キ
ー情報を複製して別のコンピュータ装置にて不正にソフトウェアを利用またはインストールすることが不可能となる。また、ソフトウェアのアンインストール時に、コンピュータ装置により登録解除情報が発行され、この登録解除情報に基づいてデータベースからキー情報の登録が解除されることにより、別のコンピュータ装置にてそのコンピュータ装置固有の識別情報に基づいてキー情報が発行されるので、正当な利用者は、正当に別のコンピュータ装置にソフトウェアを移行することが可能となる。
【0018】
本願の第6の発明は、ソフトウェアのライセンスごとに付与した固有のライセンス識別情報、ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報(装置登録情報)およびソフトウェアの動作の可否またはインストールの可否を決定付けるキー情報を互いに関連付けて管理するデータベースを有するライセンス管理装置によるソフトウェアライセンスの管理方法であって、ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置が、ライセンス識別情報を取得するステップ、ソフトウェアのインストール回数を記憶するステップ、コンピュータ装置が、このコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報、およびインストールの回数情報に基づいて装置登録情報を演算する登録情報演算ステップ、コンピュータ装置が、演算された装置登録情報を出力する登録情報出力ステップ、ライセンス管理装置が、ライセンス識別情報および装置登録情報を取得する登録情報取得ステップ、ライセンス管理装置が、取得したライセンス識別情報および装置登録情報からキー情報を演算するキー情報演算ステップ、ライセンス管理装置が、データベースにキー情報が登録されていない場合に演算されたキー情報をデータベースに記録するとともに発行するキー情報発行ステップ、コンピュータ装置が、発行されたキー情報を取得するキー情報取得ステップ、コンピュータ装置が、キー情報演算ステップと同じロジックによりライセンス識別情報と装置登録情報とから演算されたキー情報と取得したキー情報とが一致した場合にのみソフトウェアの動作またはインストールを許可する制限解除ステップ、コンピュータ装置が、ソフトウェアをアンインストールした際にデータベースからキー情報の登録を解除するための登録解除情報を発行する登録解除情報発行ステップ、ライセンス管理装置が、登録解除情報を取得して、この取得した登録解除情報が正当であると判断した場合に、この登録解除情報に基づいてデータベースから該当するキー情報の登録を解除する登録解除ステップを含むソフトウェアライセンスの管理方法である。本発明によれば、ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置により、ソフトウェアのインストール回数が記憶され、このコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報、およびインストール回数情報に基づいて装置登録情報が演算されて出力され、ライセンス管理装置により、ライセンス識別情報および装置登録情報が取得されてキー情報が演算され、データベースにキー情報が登録されていない場合にこの演算されたキー情報がデータベースに記録されるとともに発行され、コンピュータ装置によりこの発行されたキー情報が取得され、ライセンス管理装置と同じロジックによりライセンス識別情報と装置登録情報とから演算されたキー情報とこの取得したキー情報とが一致した場合にのみソフトウェアの動作またはインストールが許可される。また、ソフトウェアのアンインストール時には、コンピュータ装置により、ソフトウェアがアンインストールされた際にデータベースからキー情報の登録を解除するための登録解除情報が発行され、ライセンス管理装置により、この登録解除情報が取得されて、この取得された登録解除情報が正当であると判断された場合には、この登録解除情報に基づいてデータベースから該当するキー情報の登録が解除される。このように本発明によれば、コンピュータ装置固有の識別情報およびソフトウェアのインストール回数情報に基づいてキー情報が発行されるので、キー情報を複製して別のコンピュータ装置にて不正にソフトウェアを利用またはインストールすることが不可能となる。また、ソフトウェアのアンインストール時に、コンピュータ装置により登録解除情報が発行され、この登録解除情報に基づいてデータベースからキー情報の登録が解除されることにより、別のコンピュータ装置にてそのコンピュータ装置固有の識別情報に基づいてキー情報が発行されるので、正当な利用者は、正当に別のコンピュータ装置にソフトウェ
アを移行することが可能となる。さらに、ソフトウェアをアンインストールして別のコンピュータ装置にソフトウェアを移行した後、同じコンピュータ装置で不正に再度ソフトウェアを利用またはインストールしようとしても、このコンピュータ装置にはソフトウェアのインストール回数情報が記憶され、キー情報がコンピュータ装置固有の識別情報およびソフトウェアのインストール回数情報に基づいて発行されているので、不正に再度ソフトウェアを利用またはインストールすることは不可能となる。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0020】
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態におけるソフトウェアライセンスの管理システムの概略構成図、図2は図1のソフトウェアライセンスの管理システムの詳細な構成を示すブロック図である。
【0021】
図1に示すように、本発明の実施の形態におけるソフトウェアライセンスの管理システムは、ソフトウェア提供者のライセンス管理装置1と、ソフトウェア利用者のコンピュータ装置2により実行されるライセンス管理プログラム(図示せず。)からなる。一方、ソフトウェアのパッケージ3には、そのインストール用のCD−ROM等の読み取り専用の記録媒体4と、インストール時に必要なシリアル番号およびチェック番号が記載されたライセンスシート5とが含まれる。
【0022】
記録媒体4には、ソフトウェアをインストールするためのインストールプログラムと、ライセンス管理プログラムとが記録されている。記録媒体4に記録されたライセンス管理プログラムは、このソフトウェアのインストール時にコンピュータ装置2によって読み取られ、実行される。
【0023】
ライセンス管理装置1とコンピュータ装置2とは、インターネットや専用回線等の電気通信回線(図示せず。)によりオンラインで相互接続されることが望ましいが、必ずしもオンライン化されることを要しない。オンライン化されない場合、ソフトウェア提供者とソフトウェア利用者との間で電話またはファクシミリ等の通信手段を用いて必要な情報のやり取りを行い、それぞれがライセンス管理装置1およびコンピュータ装置2に情報入力する構成とすることも可能である。
【0024】
コンピュータ装置2は、中央処理装置(CPU)、主記憶装置としてのリード・オンリ・メモリ(ROM)、補助記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)、一時記憶装置としてのランダム・アクセス・メモリ(RAM)、ライセンス管理装置1とオンラインで相互接続するための通信装置、入力装置としてのキーボードおよびポインティングデバイスや、表示装置としてのディスプレイ等を備える。
【0025】
図2に示すように、ライセンス管理装置1は、ソフトウェアのライセンスごとに付与した固有の識別情報(ライセンス識別情報)、ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置2固有の識別情報(装置登録情報)およびソフトウェアの動作の可否またはインストールの可否を決定付けるキー情報を互いに関連付けて管理するためのデータベース(以下、「DB」と称す。)11を備える。
【0026】
なお、本実施の形態においてライセンス識別情報は、前述のシリアル番号およびチェック番号からなる。また、コンピュータ装置2固有の識別情報としては、コンピュータ装置2に備わる上記各装置の識別番号(例えば、HDDのシリアル番号、CPUのシリアル番号、MACアドレスやIPアドレス等)を用いる。
【0027】
また、ライセンス管理装置1は、ライセンス識別情報および装置登録情報を取得する登録情報取得手段12と、登録情報取得手段12により取得したライセンス識別情報および装置登録情報からキー情報を演算するキー情報演算手段13と、DB11にキー情報が登録されていない場合にキー情報演算手段13により演算されたキー情報をDB11に記録するとともに発行するキー情報発行手段14と、DB11からキー情報の登録を解除する登録解除手段15とを有する。
【0028】
コンピュータ装置2は、CPUが前述のライセンス管理プログラムを実行することにより、ソフトウェアのインストール回数を記憶するインストール回数記憶手段21と、このコンピュータ装置2固有の識別情報およびインストール回数に基づいて装置登録情報を演算する登録情報演算手段22と、登録情報演算手段22により演算された装置登録情報を記憶する登録情報記憶手段23と、この装置登録情報を出力する登録情報出力手段24と、ライセンス識別情報を取得する識別情報取得手段25と、キー情報を取得するキー情報取得手段26と、ライセンス管理装置と同じロジックによりライセンス識別情報と装置登録情報とからキー情報を演算するキー情報演算手段27と、キー情報演算手段27により演算されたキー情報とキー情報取得手段26により取得したキー情報とが一致した場合にのみソフトウェアの動作またはインストールを許可する制限解除手段28と、ソフトウェアをアンインストールした際にDB11からキー情報の登録を解除するための登録解除情報を発行する登録解除情報発行手段29として機能する。なお、図2に示すPC固有情報記憶部20は、前述のように、例えば、HDDのシリアル番号、CPUのシリアル番号、MACアドレスやIPアドレス等のコンピュータ装置2固有の識別情報が記憶されている部分である。
【0029】
なお、インストール回数記憶手段21および登録情報記憶手段23は、HDDの一部に構成される。例えば、インストール回数記憶手段21および登録情報記憶手段23は、コンピュータ装置2のオペレーティングシステム(OS)がマイクロソフト(Microsoft)社のウィンドウズ(登録商標)(Windows(登録商標))シリーズの場合に、システムやアプリケーションソフトウェアの設定データが一元管理されるレジストリと称される部分に構成するようにしてもよい。また、識別情報取得手段25は、入力装置からの入力により識別情報を取得する構成とする。また、登録情報出力手段24および登録解除情報発行手段29は、表示装置や通信装置等をその出力先とする。
【0030】
上記構成のソフトウェアライセンスの管理システムによるソフトウェアライセンスの管理方法について、以下に説明する。
【0031】
図3はソフトウェアのインストール時の流れを示すシーケンス図、図4はソフトウェアのアンインストール時の流れを示すシーケンス図である。
【0032】
ソフトウェアを正規に購入した利用者は、このソフトウェアのパッケージ3に含まれる記録媒体4をコンピュータ装置2にセットし、ソフトウェアのインストールを開始する(ステップS100)。ここで、コンピュータ装置2は、記録媒体4からライセンス管理プログラムを読み取り、実行する。
【0033】
コンピュータ装置2は、識別情報取得手段25により、利用者にライセンス識別情報としてのシリアル番号およびチェック番号の入力をコンピュータ装置2の表示装置(図示せず。)を介して促す。利用者は、ライセンスシート5を参照しながら、コンピュータ装置2の入力装置(図示せず。)により入力する(ステップS101)。識別情報取得手段25は、このように入力されたシリアル番号およびチェック番号を取得する。
【0034】
コンピュータ装置2は、インストール回数記憶手段21にインストール回数が記録され
ていない場合は初回のインストールであると判断し、インストール回数記憶手段21にインストール回数“1”を記録する(ステップS102)。コンピュータ装置2は、インストール回数記憶手段21にインストール回数が記録されている場合、そのインストール回数を1増加させる。なお、インストール回数記憶手段21に記録されたインストール回数は、後述のアンインストール処理を行ってもレジストリに記録されたまま削除されることはない。
【0035】
コンピュータ装置2は、登録情報演算手段22により、PC固有情報記憶部20に記憶されたこのコンピュータ装置2固有の識別情報およびインストール回数記憶手段21に記憶されたインストールの回数情報に基づいて、装置登録情報を演算する(ステップS103)。例えば、登録情報演算手段22は、インストール回数情報とコンピュータ装置2固有の識別情報(HDDのシリアル番号)とを組み合わせることにより、これらの情報を含む装置登録情報を算出する。
【0036】
コンピュータ装置2は、登録情報演算手段22により演算された装置登録情報を、登録情報出力手段24により出力する(ステップS104)。ここで、ライセンス管理装置1とコンピュータ装置2とがオンライン接続されている場合、登録情報出力手段24は装置登録情報をオンラインでライセンス管理装置1へ送信する。また、このとき、登録情報出力手段24は、識別情報取得手段25により取得したライセンス情報(シリアル番号およびチェック番号)もオンラインでライセンス管理装置1へ送信する。
【0037】
なお、オンライン接続がされていない場合は、他の通信手段を用いてソフトウェア利用者が直接または間接的にライセンス管理装置1へ送信する。例えば、登録情報出力手段24により、コンピュータ装置2の表示装置(図示せず。)に装置登録情報が出力表示されるようにし、利用者がライセンス管理装置1にネットワークを介してアクセスして入力したり、または利用者がライセンス管理装置1の操作者に電話等で伝えて入力したりしてもらうようにする。
【0038】
一方、ライセンス管理装置1は、登録情報取得手段12によりライセンス識別情報および装置登録情報を取得する(ステップS105)。なお、ライセンス管理装置1とコンピュータ装置2とがオンライン接続されている場合には、登録情報取得手段12はコンピュータ装置2から送信されたこれらの情報を受信することにより取得するが、オンライン接続されていない場合、前述のように他の通信手段を用いてソフトウェア利用者から取得する。
【0039】
ライセンス管理装置1は、登録情報取得手段12により取得したライセンス識別情報および装置登録情報からキー情報を演算する(ステップS106)。ここで、キー情報演算手段13は、DB11を参照し、登録情報取得手段12により取得したライセンス識別情報が正規のものであって、このライセンス識別情報に対応するキー情報がDB11に登録されていない場合、装置登録情報からキー情報を演算する。
【0040】
図5はキー情報演算手段13によるキー情報の演算例を示す図。
【0041】
図5の(a)に示すように、登録情報演算手段22は、インストール回数情報とコンピュータ装置2固有の識別情報(HDDのシリアル番号)とを並べて配置し、所定のロジックにより図5の(b)に示すように並べ替え、さらに加算等を行うことでキー情報を演算する。図5の(c)はキー情報の演算例を示している。すなわち、本例では、装置登録情報“1234567890123456”に対してキー情報“7964144159189439”が演算される。なお、説明を簡単にするため、図示例では各情報をすべて数値により表現している。
【0042】
ライセンス管理装置1は、この登録情報演算手段22により演算されたキー情報を、キー情報発行手段14によりDB11へ記録するとともに発行する(ステップS107)。ここで、ライセンス管理装置1とコンピュータ装置2とがオンライン接続されている場合、キー情報発行手段14はキー情報をオンラインでライセンス管理装置1へ送信する。
【0043】
図6はDB11へのライセンス識別情報、装置登録情報およびキー情報の登録状態を示す図である。図6に示すように、キー情報発行手段14は、登録情報演算手段22により演算されたキー情報を装置登録情報とともに、ライセンス識別情報に関連付けて記録する。
【0044】
コンピュータ装置2は、このライセンス管理装置1により発行されたキー情報をキー情報取得手段26により取得する(ステップS108)。なお、ライセンス管理装置1とコンピュータ装置2とがオンライン接続されている場合には、キー情報取得手段26はライセンス管理装置1から送信されたキー情報を受信することにより取得するが、オンライン接続されていない場合、前述のように他の通信手段を用いて、キー情報発行手段14により発行されたキー情報をソフトウェア提供者から取得する。
【0045】
コンピュータ装置2は、キー情報演算手段27によってライセンス管理装置1と同じロジックによりライセンス識別情報と装置登録情報とからキー情報を演算し、この演算されたキー情報とキー情報取得手段26により取得したキー情報とを制限解除手段28により比較する(ステップS109)。そして、制限解除手段28は、これらのキー情報が一致した場合にのみ、ソフトウェアの動作またはインストールを許可して正常終了(ステップS110)する。一方、制限解除手段28は、これらのキー情報が一致しない場合、ソフトウェアの動作またはインストールを制限し、エラー終了(ステップS111)する。
【0046】
その後、ソフトウェアの正当な利用者がコンピュータ装置2から正当に別のコンピュータ装置6(図1参照。)にソフトウェアを移行したい場合、コンピュータ装置2からソフトウェアをアンインストールする(ステップS200)。
【0047】
コンピュータ装置2は、登録解除情報発行手段29により、DB11からキー情報の登録を解除するための登録解除情報を発行する(ステップS201)。図7は登録解除情報発行手段29により発行される登録解除情報の例を示している。例えば、登録解除情報発行手段29は、図7に示すようにキー情報を16進数化することにより、登録解除情報を演算し、発行する。ここで、ライセンス管理装置1とコンピュータ装置2とがオンライン接続されている場合、登録解除情報発行手段29は登録解除情報をオンラインでライセンス管理装置1へ送信する。
【0048】
ライセンス管理装置1は、この登録解除情報を取得して、登録解除手段15により、この取得した登録解除情報が正当であるかどうか判断する(ステップS202)。例えば、登録解除手段15は、登録解除情報発行手段29と同じロジックにより登録解除情報からキー情報を演算し、DB11を参照することによりこのキー情報が正当であるかどうか判断する。キー情報が正当な場合、ライセンス管理装置1の登録解除手段15は、登録解除情報に基づいてDB11から該当するキー情報の登録を解除(ステップS203)し、正常終了(ステップS204)する。一方、正当でない場合はエラー終了(ステップS205)する。
【0049】
図8はDB11のキー情報登録解除状態を示す図である。図8に示すように、登録解除手段15は、キー情報をDB11から削除するとともに、このキー情報に対応する装置登録情報を削除(キー情報等の登録の解除)する。このようにDB11から装置登録情報お
よびキー情報が削除されると、ソフトウェア利用者は次のコンピュータ装置6にこのソフトウェアを正当にインストールし、実行することが可能となる。このときのインストール手順は前述の通りである。
【0050】
以上のように、本実施の形態におけるソフトウェアライセンスの管理システムによれば、コンピュータ装置2固有の識別情報およびソフトウェアのインストール回数情報に基づいてキー情報が発行されるので、キー情報を複製して別のコンピュータ装置にて不正にソフトウェアを利用またはインストールすることが不可能となる。
【0051】
また、ソフトウェアのアンインストール時に、コンピュータ装置2により登録解除情報が発行され、この登録解除情報に基づいてDB11からキー情報の登録が解除されることにより、別のコンピュータ装置6にて再びそのコンピュータ装置6固有の識別情報に基づいてキー情報が発行されるので、正当な利用者は、正当に別のコンピュータ装置6にソフトウェアを移行することが可能となる。
【0052】
さらに、本実施の形態におけるソフトウェアライセンスの管理システムでは、一旦ソフトウェアのインストールを行ったコンピュータ装置2にはソフトウェアのインストール回数情報が記憶されており、インストール時にはこのキー情報がコンピュータ装置2固有の識別情報およびこのソフトウェアのインストール回数情報に基づいて発行される。
【0053】
そのため、コンピュータ装置2からソフトウェアをアンインストールして別のコンピュータ装置6にソフトウェアを移行した後、再び元のコンピュータ装置2で以前に発行されたキー情報を使用して不正に再度ソフトウェアを利用またはインストールしようとしても、キー情報演算手段27により演算されるキー情報と一致することはないので、このようにして不正にソフトウェアを利用またはインストールすることは不可能である。
【0054】
なお、本実施の形態においては、インストールされるソフトウェアがCD−ROM等の読み取り専用の記録媒体4に記録された状態でコンピュータ装置2に提供される形態であるが、記録媒体は読み取り専用のものでなくてもよい。また、このソフトウェアは、オンラインで提供される形態とすることも可能である。このとき、ライセンス管理プログラムも同様にオンラインで提供される形態とすることができる。
【0055】
また、本実施の形態においては、装置登録情報を、コンピュータ装置固有の識別情報に基づいて演算しているが、この他にも、適宜インストール画面において入力される情報や、ソフトウェアのバージョン・種類等を表す情報を含めて演算する構成とすることも可能である。あるいは、演算そのものを行わず、コンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報をそのまま装置登録情報とする構成としても良い。
【0056】
すなわち、登録情報出力手段24により出力する装置登録情報およびDB11に登録する装置登録情報としては、(1)コンピュータ装置固有の識別番号そのもの、(2)識別情報から演算したもの、(3)識別情報とインストール回数情報とを組み合わせたもの、(4)識別情報とインストール回数情報とを組み合わせて演算したもの等を用いることが可能である。
【0057】
また、登録情報出力手段24により出力する装置登録情報とDB11に登録する装置登録情報とは同一である必要はない。すなわち、登録情報出力手段24に上述の(2)を装置登録情報として出力させ、ライセンス管理装置1において演算により上述(1)を取得し、DB11へ装置登録情報として登録するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明のソフトウェアライセンスの管理システムおよび管理方法は、ソフトウェアの動作の可否またはインストールの可否を決定付けるキー情報によりソフトウェアのライセンスを管理するソフトウェアライセンスの管理システムおよび管理方法として有用である。特に、本発明のソフトウェアライセンスの管理システムおよび管理方法は、キー情報の複製に対して堅牢であって、かつ正当な利用者が正当に別のコンピュータ装置にソフトウェアを移行可能にするものとして好適である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態におけるソフトウェアライセンスの管理システムの概略構成図
【図2】図1のソフトウェアライセンスの管理システムの詳細な構成を示すブロック図
【図3】ソフトウェアのインストール時の流れを示すシーケンス図
【図4】ソフトウェアのアンインストール時の流れを示すシーケンス図
【図5】キー情報演算手段によるキー情報の演算例を示す図
【図6】データベースへのライセンス識別情報、装置登録情報およびキー情報の登録状態を示す図
【図7】登録解除情報発行手段により発行される登録解除情報の例を示す図
【図8】データベースのキー情報登録解除状態を示す図
【符号の説明】
【0060】
1 ライセンス管理装置
2,6 コンピュータ装置
3 ソフトウェアのパッケージ
4 記録媒体
5 ライセンスシート
11 データベース(DB)
12 登録情報取得手段
13 キー情報演算手段
14 キー情報発行手段
15 登録解除手段
20 PC固有情報記憶部
21 インストール回数記憶手段
22 登録情報演算手段
23 登録情報記憶手段
24 登録情報出力手段
25 識別情報取得手段
26 キー情報取得手段
27 キー情報演算手段
28 制限解除手段
29 登録解除情報発行手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ装置にインストールしたソフトウェアのライセンスを管理する管理システムであって、
ソフトウェアのライセンスごとに付与したライセンス識別情報、前記ソフトウェアをインストールしたコンピュータ装置の固有の装置登録情報および前記ソフトウェアの動作の可否またはインストールの可否を決定付けるキー情報を互いに関連付けて管理するデータベースと、コンピュータ装置より取得したライセンス識別情報および装置登録情報から前記キー情報を演算するキー情報演算手段と、前記キー情報演算手段により演算されたキー情報を発行するとともに前記データベースに記録するキー情報発行手段と、コンピュータ装置より取得した登録解除情報が正当である場合に前記データベース内の該当するコンピュータ装置のキー情報の登録を解除する登録解除手段を有するライセンス管理装置と、
コンピュータ装置に設けられ、自身のコンピュータ装置に固有の装置登録情報を出力する登録情報出力手段と、ソフトウェアのライセンスを受ける時にライセンス識別情報を取得する手段と、前記ライセンス管理装置が発行したキー情報を取得するキー情報取得手段と、前記キー情報演算手段と同じロジックにより前記ライセンス識別情報と装置登録情報とから演算されたキー情報と前記キー情報取得手段により取得したキー情報とが一致した場合に前記ソフトウェアの動作またはインストールを許可する制限解除手段と、前記ソフトウェアをアンインストールした際に前記ライセンス管理装置へ前記データベースからキー情報の登録を解除を依頼するための登録解除情報を発行する登録解除情報発行手段と
を有するソフトウェアライセンスの管理システム。
【請求項2】
コンピュータ装置は、該コンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報に基づく装置登録情報を出力する登録情報出力手段と、ソフトウェアのライセンスを受ける時にライセンス識別情報を取得する手段と、ライセンス管理装置が発行したキー情報を取得するキー情報取得手段と、前記キー情報演算手段と同じロジックにより前記ライセンス識別情報と装置登録情報とから演算されたキー情報と前記キー情報取得手段により取得したキー情報とが一致した場合に前記ソフトウェアの動作またはインストールを許可する制限解除手段と、ソフトウェアをアンインストールした際に前記ライセンス管理装置へ前記データベースからキー情報の登録を解除を依頼するための登録解除情報を発行する登録解除情報発行手段とを機能させるためのライセンス管理プログラムを備えた請求項1記載のソフトウェアライセンスの管理システム。
【請求項3】
前記ライセンス管理プログラムは、さらに前記コンピュータ装置を、コンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報に基づいて前記装置登録情報を演算する登録情報演算手段として機能させ、かつ前記登録情報出力手段を、前記登録情報演算手段により演算された装置登録情報を出力するものとして機能させるものである請求項2記載のソフトウェアライセンスの管理システム。
【請求項4】
前記ライセンス管理プログラムは、さらに前記コンピュータ装置を、前記ソフトウェアのインストール回数を記憶する手段として機能させるものであり、
前記登録情報演算手段は、前記コンピュータ装置固有の識別情報に加え、前記インストールの回数情報に基づいて前記装置登録情報を演算する手段である請求項3記載のソフトウェアライセンスの管理システム。
【請求項5】
前記ライセンス管理プログラムは、前記ソフトウェアのインストール用の記録媒体に記録したものである請求項2から4のいずれかに記載のソフトウェアライセンスの管理システム。
【請求項6】
ソフトウェアのライセンスごとに付与した固有のライセンス識別情報、前記ソフトウェア
をインストールするコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する装置登録情報、および前記ソフトウェアの動作の可否またはインストールの可否を決定付けるキー情報を互いに関連付けて管理するデータベースを有するライセンス管理装置によるソフトウェアライセンスの管理方法であって、
前記ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置が、前記ライセンス識別情報を取得するステップ、
前記コンピュータ装置が、このコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報に基づく装置登録情報を出力する登録情報出力ステップ、
前記ライセンス管理装置が、前記ライセンス識別情報および装置登録情報を取得する登録情報取得ステップ、
前記ライセンス管理装置が、前記取得したライセンス識別情報および装置登録情報から前記キー情報を演算するキー情報演算ステップ、
前記ライセンス管理装置が、前記データベースにキー情報が登録されていない場合に前記演算されたキー情報を前記データベースに記録するとともに発行するキー情報発行ステップ、
前記コンピュータ装置が、前記発行されたキー情報を取得するキー情報取得ステップ、
前記コンピュータ装置が、前記キー情報演算ステップと同じロジックにより前記ライセンス識別情報と装置登録情報とから演算されたキー情報と前記取得したキー情報とが一致した場合にのみ前記ソフトウェアの動作またはインストールを許可する制限解除ステップ、前記コンピュータ装置が、前記ソフトウェアをアンインストールした際に前記データベースからキー情報の登録を解除するための登録解除情報を発行する登録解除情報発行ステップ、
前記ライセンス管理装置が、前記登録解除情報を取得して、この取得した登録解除情報が正当であると判断した場合に、この登録解除情報に基づいて前記データベースから該当するキー情報の登録を解除する登録解除ステップ
を含むソフトウェアライセンスの管理方法。
【請求項7】
ソフトウェアのライセンスごとに付与した固有の識別情報ライセンス識別情報、前記ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報、および前記ソフトウェアの動作の可否またはインストールの可否を決定付けるキー情報を互いに関連付けて管理するデータベースを有するライセンス管理装置によるソフトウェアライセンスの管理方法であって、
前記ソフトウェアをインストールするコンピュータ装置が、前記ライセンス識別情報を取得するステップ、
前記コンピュータ装置が、前記ソフトウェアのインストール回数を記憶するステップ、
前記コンピュータ装置が、このコンピュータ装置固有の識別情報そのものまたはこの識別情報に対応する情報、および前記インストールの回数情報に基づいて前記装置登録情報を演算する登録情報演算ステップ、
前記コンピュータ装置が、前記演算された装置登録情報を出力する登録情報出力ステップ、
前記ライセンス管理装置が、前記ライセンス識別情報および装置登録情報を取得する登録情報取得ステップ、
前記ライセンス管理装置が、前記取得したライセンス識別情報および装置登録情報から前記キー情報を演算するキー情報演算ステップ、
前記ライセンス管理装置が、前記データベースにキー情報が登録されていない場合に前記演算されたキー情報を前記データベースに記録するとともに発行するキー情報発行ステップ、
前記コンピュータ装置が、前記発行されたキー情報を取得するキー情報取得ステップ、
前記コンピュータ装置が、前記キー情報演算ステップと同じロジックにより前記ライセンス識別情報と装置登録情報とから演算されたキー情報と前記取得したキー情報とが一致し
た場合にのみ前記ソフトウェアの動作またはインストールを許可する制限解除ステップ、前記コンピュータ装置が、前記ソフトウェアをアンインストールした際に前記データベースからキー情報の登録を解除するための登録解除情報を発行する登録解除情報発行ステップ、
前記ライセンス管理装置が、前記登録解除情報を取得して、この取得した登録解除情報が正当であると判断した場合に、この登録解除情報に基づいて前記データベースから該当するキー情報の登録を解除する登録解除ステップを含むソフトウェアライセンスの管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−31320(P2006−31320A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−208161(P2004−208161)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】