説明

ソレノイド装置の消音構造

【課題】 製造コストの高騰を抑えた上で、ソレノイド装置の駆動による騒音の発生を極力抑えることを可能にする。
【解決手段】 ソレノイド412の励磁によって当該ソレノイド412に磁着した磁着姿勢(係止姿勢S2)と、ソレノイド412の消磁によって磁着が解消されてコイルスプリング43により引き戻された係止解除姿勢S1との間で姿勢変更することで所定の動作を行う回動板42とを備えてなるソレノイド装置41がプリンタ10の装置本体11内に設けられ、ソレノイド412の消磁による回動板42の係止姿勢S2から係止解除姿勢S1への姿勢変更により発生する回動板42の所定のストッパに対する叩打音を消音する消音構造であり、ソレノイド装置41は、装置本体11のフレームに固定されたドライブプレート30に装着され、ストッパとして立体フレーム20に一体的に設けられた位置決め突起212bを採用している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の装置本体に内装されたソレノイド装置の動作音を消音する消音構造に関するものであり、特に画像形成装置への適用が好適なソレノイド装置の消音構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ソレノイド装置は、通常、鉄心と、この鉄心に巻回されたソレノイドと、このソレノイドへの電流供給による励磁で鉄心に磁着される一方、電流供給停止による消磁で磁着が解除されるフラッパとを備えて構成されている。フラッパは、所定の支持軸回りに回動可能に軸支されていると共に、鉄心と対向した端部が当該鉄心から離間する方向に向けて所定の付勢手段により付勢されている。因みに、付勢手段の付勢力は、励磁した鉄心の電磁的吸着力より弱く設定されているため、フラッパは、その端部が励磁した鉄心に磁着する磁着姿勢と、その端部が消磁した鉄心から付勢手段の付勢力により離間する離間姿勢との間で姿勢変更可能になっている。
【0003】
そして、フラッパの近傍には、離間姿勢に姿勢設定された当該フラッパの位置決め行うストッパが設けられ、これによってソレノイドが消磁したときに付勢手段の付勢力によるフラッパのオーバーランが防止されるようになっている。このようなソレノイド装置は、構造が極めて簡単であると共に、小型化が容易であるため、多くの装置において所定の可動部材を動作させるための駆動源として好適に採用されている。
【0004】
ところで、このようなソレノイド装置においては、ソレノイドが励磁したときフラッパが勢いよく鉄心に磁着すると共に、ソレノイドが消磁したときフラッパが勢いよくストッパに衝突するため、いずれのときにも大きな叩打音が発生し、静寂な事務所内では騒音の原因になることがある。
【0005】
かかる不都合を解消するものとして、特許文献1〜3に記載されたソレノイド装置の消音構造が提案されている。因みに、これらの消音構造は、いずれも画像形成装置に設けられたソレノイド装置を対象とするものである。
【0006】
まず、特許文献1に記載のものは、ソレノイド装置が、画像形成装置において用紙を貯留部から繰り出させる給紙ローラを対象として設けられ、フラッパが給紙ローラの回転および停止を司るクラッチの切り換え動作に適用されている。そして、消音構造として鉄心の被叩打面に貼設された発泡シリコンエラストマー製の消音材が採用されている。こうすることによってソレノイドの励磁によりフラッパがソレノイドに勢いよく吸着されても、叩打音が鉄心の被叩打面に貼設された消音材によって吸収されるため、騒音の発生が防止される。
【0007】
特許文献2のものも特許文献1のものと同様にソレノイド装置が画像形成装置における給紙ローラのクラッチ動作を対象として設けられ、消音構造として特許文献1の消音材と同様の緩衝材が採用されているのに加え、ソレノイドが消磁されたときのフラッパのソレノイドからの離反の速度を抑えるダンパー機構が設けられたものである。かかる消音構造によれば、フラッパが鉄心に磁着するときと、ソレノイドの励磁が解消されることにより付勢手段の付勢力でフラッパが鉄心から離反してストッパーに当止するときとの双方で叩打音の発生が抑制される。
【0008】
これらに対し、特許文献3の消音構造は、消音対象のソレノイド装置が画像形成装置の給紙ローラのクラッチ機構に適用されている点で特許文献1および2のものと軌を一にしており、しかもフラッパの叩打音に加え、フラッパを支える支持部における当該支持部とフラッパとの間のがたつきに起因した騒音をも防止するべく、支持部とフラッパとの間に吸音材を介設させている。
【特許文献1】特開平7−295318号公報
【特許文献2】特開平10−270242号公報
【特許文献3】特開2000−124028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1〜3の消音構造にあっては、いずれもソレノイド装置に消音材などの別部材を付加するものであるため、その分部品点数および組み付け工数が増加し、製造コストの高騰に繋がるという問題点を有している。
【0010】
また、ソレノイド装置は、通常、画像形成装置のフレームに設けられた専用の支持プレートに固定されているため、フラッパがストッパを叩打すると、たとえ被叩打面に消音材が貼着されていても、叩打時の衝撃で支持プレートが共鳴することがあり、これによって効果的な消音が行われ難いという問題点も存在する。
【0011】
本発明は、かかる状況に鑑みなされたものであって、製造コストの高騰を抑えた上で、ソレノイド装置の駆動による騒音の発生を極力抑えることが可能なソレノイド装置の消音構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1記載の発明は、ソレノイドの励磁によって当該ソレノイドに磁着した磁着姿勢と、ソレノイドの消磁によって付勢手段により引き戻された解消姿勢との間で姿勢変更することで所定の動作を行うフラッパを備えてなるソレノイド装置が所定の装置本体に設けられ、前記ソレノイドの消磁によるフラッパの姿勢変更により発生するフラッパの所定のストッパに対する叩打音を消音するソレノイド装置の消音構造であって、前記ソレノイド装置は、前記装置本体のフレームに固定されたソレノイド装着用プレートに装着され、前記ストッパは、前記フレームに一体的に設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
かかる構成によれば、ソレノイドに電流が供給されることによりソレノイドが励磁されると、フラッパがソレノイドに吸着されて磁着姿勢に姿勢設定される一方、ソレノイドへの電流供給が遮断されるとソレノイドは消磁され、これによってフラッパは、付勢手段によって磁着が解除された解除姿勢に姿勢変更する。フラッパは、このような姿勢変更によって所定の機器に対して作用し、機器が所定の動作を行うことになる。
【0014】
そして、ソレノイド装置は、装置本体のフレームに固定されたソレノイド装着用プレートに装着されているのに対し、ストッパは、装置本体のフレームに一体的に取り付けられているため、フラッパが磁着姿勢から解除姿勢に姿勢変更した際にストッパが当該フラッパによって叩打されても、この叩打による衝撃はソレノイド装着用プレートに比較して非常に重い重量物である装置本体のフレーム内に拡散して吸収されるため、ストッパがソレノイド装着用プレートに設けられている場合に比べて叩打音が非常に低くなり、これによって騒音の発生が有効に抑制される。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ストッパおよび前記フラッパのいずれか一方または双方の当接面に消音部材が設けられていることを特徴とするものである。
【0016】
かかる構成によれば、フラッパがストッパを叩打したとき、両者のいずれか一方または双方に設けられた消音材が叩打による衝撃を緩和するため、叩打音がさらに低くなる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記フレームは、合成樹脂製のものであることを特徴とするものである。
【0018】
かかる構成によれば、合成樹脂材料は、金属材料に比べて弾性振動が抑制され易く、ストッパがフラッパに叩打されたときの衝撃が合成樹脂材料のこのような特性によって吸収され、これによって叩打音の発生がさらに抑えられる。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記装置本体は、所定の画像情報に基づき像担持体に形成されたトナー像を用紙に転写するように構成された画像形成装置用のものであることを特徴とするものである。
【0020】
かかる構成によれば、画像形成装置の装置本体に内装されたソレノイド装置が動作してフラッパが磁着姿勢から解除姿勢に姿勢変更した際に生じる叩打音が抑制されるため、画像形成装置が耳障りな騒音の発生しないものになる。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記ソレノイド装置は、前記用紙を給紙する給紙ローラの回転制動用として用いられるものであることを特徴とするものである。
【0022】
かかる構成によれば、ソレノイド装置を給紙ローラの回転制動用として適用することにより、給紙ローラの給紙動作が行われる都度発生していた連続的に生じる耳障りな叩打音がなくなり、画像形成装置は、効果的に環境の静寂を阻害しないものになる。
【発明の効果】
【0023】
請求項1記載の発明によれば、ソレノイド装置は、装置本体のフレームに固定されたソレノイド装着用プレートに装着されているのに対し、ストッパは、装置本体のフレームに一体的に取り付けられているため、フラッパが磁着姿勢から解除姿勢に姿勢変更した際にストッパが当該フラッパによって叩打されても、この叩打による衝撃はソレノイド装着用プレートに比較して非常に重い重量物である装置本体のフレーム内に拡散して吸収され、これによってストッパがソレノイド装着用プレートに設けられている場合に比べて叩打音が非常に低くなり、騒音の発生を有効に抑制することができる。
【0024】
請求項2記載の発明によれば、フラッパがストッパを叩打したとき、両者のいずれか一方または双方に設けられた消音材が叩打による衝撃を緩和するため、叩打音がさらに低く抑えることができる。
【0025】
請求項3記載の発明によれば、合成樹脂材料は、金属材料に比べて弾性振動が抑制され易く、ストッパがフラッパに叩打されたときの衝撃が合成樹脂材料のこのような特性によって吸収され、これによって叩打音の発生をさらに有効に抑えることができる。
【0026】
請求項4記載の発明によれば、ソレノイド装置の騒音構造が画像形成装置に適用されているため、ソレノイド装置が動作してフラッパが磁着姿勢から解除姿勢に姿勢変更した際に生じる叩打音が抑制されるため、画像形成装置を耳障りな叩打音の発生しないものにすることができる。従って、静寂な事務所内に画像形成装置を配置しても、騒音に悩まされるような不都合の発生を防止することができる。
【0027】
請求項5記載の発明によれば、ソレノイド装置が用紙を給紙する給紙ローラの回転制動用として用いられるため、給紙ローラの給紙動作が行われる都度発生していた連続的に生じる耳障りな叩打音がなくなり、これによって画像形成装置をより効果的に静寂な環境が阻害されないものにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1は、本発明に係るソレノイド装置の消音構造が適用されたプリンタの内部構造の一実施形態を説明するための正面断面視の説明図である。この図に示すように、プリンタ(画像形成装置)10は、印刷処理に供する用紙Pを貯留する用紙貯留部12と、この用紙貯留部12に貯留された用紙束P1から繰り出された1枚ずつの用紙Pに対して画像の転写処理を施す転写部13と、この転写部13で転写処理の施された用紙Pに対して定着処理を施す定着部14とが装置本体11に内装されると共に、定着部14で定着処理の施された用紙Pが排紙される排紙部15が装置本体11の頂部に設けられることによって構成されている。
【0029】
前記用紙貯留部12には、所定数(本実施形態では1つ)の用紙カセット121が装置本体11に対して挿脱自在に設けられている。用紙カセット121の上流端(図1の右方)には、用紙束P1から1枚ずつの用紙Pを繰り出させるピックアップローラ122が設けられている。このピックアップローラ122の駆動によって用紙カセット121から繰り出された用紙Pは、給紙搬送路123およびこの給紙搬送路123の下流端に設けられたレジストローラ対(給紙ローラ)50を介して転写部13に給紙されるようになっている。
【0030】
前記転写部13は、コンピュータ等から電送された画像情報に基づき用紙Pに転写処理を施すものであり、前後方向(図1の紙面と直交する方向)に延びるドラム心回りに回転可能に設けられた感光体ドラム131の周面に沿うように、当該感光体ドラム131の直上位置から時計方向に向けて帯電器132、露光装置133、現像装置134、転写ローラ135およびクリーニング装置136が配設されることによって形成されている。
【0031】
前記感光体ドラム131は、周面に静電潜像およびこの静電潜像に沿ったトナー像を形成させるためのものであり、周面にアモルファスシリコン層が積層され、これによってこれらの像を形成させるのに適したものになっている。
【0032】
前記帯電器132は、ドラム心回り時計方向に回転している感光体ドラム131の周面に一様な電荷を形成させるものであり、図1に示す例では、コロナ放電によって感光体ドラム131の周面に電荷を付与する方式が採用されている。なお、感光体ドラム131の周面に電荷を付与する部材として帯電器132に代えて周面が感光体ドラム131の周面と当接しながら従動回転しつつ電荷を付与する帯電ローラを採用してもよい。
【0033】
前記露光装置133は、コンピュータ等の外部の機器から電送されてきた画像データに基づき強弱の付与されたレーザー光を回転している感光体ドラム131の周面に照射し、これによる感光体ドラム131周面のレーザー光が照査された部分の電荷の消去によって当該感光体ドラム131の周面に静電潜像を形成させるものである。
【0034】
前記現像装置134は、感光体ドラム131の周面にトナーを供給することによって周面の静電潜像が形成された部分にトナーを付着させ、これによって感光体ドラム131の周面にトナー像を形成させるものである。
【0035】
前記転写ローラ135は、感光体ドラム131の直下位置に送り込まれた用紙Pに対して当該感光体ドラム131の周面に形成されているプラスに帯電したトナー像を用紙Pに転写させるものであり、トナー像の電荷と逆極性であるマイナスの電荷を用紙Pに付与するようになっている。
【0036】
従って、感光体ドラム131の直下位置に到達した用紙Pは、転写ローラ135と感光体ドラム131とによって押圧挟持されつつ、プラスに帯電した感光体ドラム131周面のトナー像がマイナスに帯電した用紙Pの表面に向けて引き剥がされ、これによって用紙Pに対し転写処理が施されることになる。
【0037】
前記クリーニング装置136は、転写処理後の感光体ドラム131の周面に残留しているトナーを取り除いて清浄化するためのものである。この転写ローラ136によって清浄化された感光体ドラム131の周面は、次の画像形成処理のために再び帯電器132へ向かうことになる。
【0038】
前記定着部14は、転写部13によって転写処理の施された用紙Pのトナー像に加熱による定着処理を施すものであり、内部に通電発熱体が装着されたヒートローラ141と、このヒートローラ141の下部で周面同士が対向配置された加圧ローラ142とを備えて構成されている。そして、転写処理後の用紙Pは、ローラ心回りに時計方向に向けて駆動回転しているヒートローラ141と、ローラ心回りに反時計方向に向けて従動回転している加圧ローラ142との間のニップ部を通過することによって、ヒートローラ141からの熱を得て定着処理が施されるようになっている。定着処理の施された用紙Pは、排紙搬送路143を通って排紙部15へ排出されることになる。
【0039】
前記排紙部15は、装置本体11の頂部が凹没されることによって形成され、この凹没した凹部の底部に排紙された用紙Pを受ける排紙トレイ151が形成されている。
【0040】
図2は、プリンタ10の骨格(フレーム)を示す斜視図である。なお、図2において、X−X方向を左右方向、Y−Y方向を前後方向といい、特に−X方向を左方、+X方向を右方、−Y方向を前方、+Y方向を後方という。なお、図2における前後は、図1における前後と逆になっている。
【0041】
本発明に係るプリンタ10は、図2に示すような立体フレーム20に、図1に示す前記用紙貯留部12、転写部13、定着部14および排紙部15の各部を構成する各種の機器が装着されると共に、当該立体フレーム20の外側に二点鎖線で示す所定の外装材16が装着されることによって構成されている。前記装置本体11は、かかる立体フレーム20と外装材16とによって形成されている。
【0042】
前記立体フレーム20は、ABS(アクリルニトリルブタジエンスチレン共重合体)やPC(ポリカーボネート)等の合成樹脂またはそれらをミックスしたものであるアロイ材によって形成されている。かかる立体フレーム20は、左右方向一対の側部フレーム21と、これら一対の側部フレーム21の下部間に架設された、用紙貯留部12と転写部13とを仕切るための仕切りフレーム22と、この仕切りフレーム22の後方上部において一対の側部フレーム21間に架設された、定着部14を支持すると共に排紙搬送路143の壁面の一部を担う定着部支持フレーム23とを備えて構成されている。
【0043】
前記側部フレーム21は、仕切りフレーム22の左端部に一体に設けられた左方フレーム21aと、この左方フレーム21aと略面対称に形成されて仕切りフレーム22の右端部に一体に設けられた右方フレーム21bとからなっている。
【0044】
かかる左右のフレーム21a,21bには、互いに対向した前方上縁部から後方に向かって斜め下に切り込まれることによって形成されたドラム装着溝211が設けられ、これらのドラム装着溝211に感光体ドラム131(図1)の図略のドラム軸の各端部が嵌め込まれることにより、感光体ドラム131が左右のフレーム21a,21b間に装着されて支持されるようになっている。
【0045】
前記帯電器132、露光装置133、現像装置134、転写ローラ135およびクリーニング装置136についても、左右のフレーム21a,21b間のしかるべき位置に所定の支持構造を介して装着されるようになされているが、これについては説明を省略する。
【0046】
前記仕切りフレーム22は、その前方に形成された前記ピックアップローラ122(図1)を支持するためのローラ支持部221と、このローラ支持部221から後方に向かって延設された、用紙Pを感光体ドラム131へ導く上流側用紙ガイド部222と、この上流側用紙ガイド部222から若干後方へ離間して設けられた、転写処理後の用紙Pを定着部14へ導く下流側用紙ガイド部223とを備えている。
【0047】
そして、用紙カセット121(図1)からピックアップローラ122の駆動で用紙束P1から繰り出された用紙Pは、レジストローラ対50(図1)を介しこれらローラ支持部221、上流側用紙ガイド部222、感光体ドラム131と転写ローラ135との間のニップ部および下流側用紙ガイド部223を通って定着部14へ導入されるようになっている。
【0048】
前記定着部支持フレーム23は、側面視でL字形状を呈し、略水平に配された前記定着部14を支持するための定着部支持フレーム231と、この定着部支持フレーム231の後方縁部から立設された立設フレーム232とを備えている。立設フレーム232の後方壁面は、定着処理後の用紙Pを排紙トレイ151へ排出するための排紙搬送路143(図1)の一部を担っている。
【0049】
前記右方フレーム21bは、前記ドラム装着溝211が形成される平板状のフレーム板212と、このフレーム板212の下縁部から右方に向かって突設された前後方向に延びる底フレーム213と、フレーム板212の前縁部から右方に向かって突設された上下方向に延びる前方フレーム214と、フレーム板212の上縁部から右方向かって突設された前後方向に延びる天板フレーム215と、フレーム板212の後縁部から右方に向かって突設された後方フレーム216とを備えている。かかるフレーム構成によって右方フレーム21bは強度的に丈夫になっている。
【0050】
このような右方フレーム21bにおける底フレーム213、前方フレーム214、天板フレーム215および後方フレーム216に囲繞された空間には、金属製のドライブプレート(ソレノイド装着用プレート)30(図3および図4参照、なお、図2には二点鎖線で表示)が装着されている。このドライブプレート30は、レジストローラ対50の一方に設けられたラッチ歯車54(図3)や、このラッチ歯車54の軸心回りの回転を阻止したり阻止を解除するために用いられる制動部材40等を装着するためのものである。
【0051】
図3および図4は、ドライブプレート30に対する制動部材40およびラッチ歯車54の装着状態を説明するための斜視図であり、図3は、分解斜視図、図4は、組み立て斜視図である。なお、図3の円内には制動部材40を拡大して示している。また、図3および図4におけるXおよびYによる方向表示(Xは左右方向(−X:左方、+X:右方)、Yは前後方向(−Y:前方、+Y:後方))は、図2の場合と同様である。
【0052】
図3および図4に示すように、前記ドライブプレート30には、適所に複数の装着孔31や、位置決め孔32、さらにはラッチ歯車54を装着するためのラッチ歯車装着孔33が穿設されている。一方、右方フレーム21bのフレーム板212における前記装着孔31に対応した位置にはそれぞれブッシュ212a(図2)が突設されていると共に、前記位置決め孔32に対応した位置には円柱状の位置決め突起(ストッパ)212bが突設され、この位置決め突起212bに前記位置決め孔32を外嵌した状態で各装着孔31を介してビスをブッシュ212aにねじ込んで締結することによりドライブプレート30が右方フレーム21bに固定されるようになっている。
【0053】
前記ラッチ歯車54は、前記レジストローラ対50に付設される構成要素である。以下、レジストローラ対50について図5および図6を基に説明する。図5は、図4のA−A線断面図であり、図6は、レジストローラ対50の設置状態の実際の例を示す斜視図である。レジストローラ対50は、左右のフレーム21a,21b間に架設された上ローラ51と、周面がこの上ローラ51の周面と当接するように当該上ローラ51の下部で左右のフレーム21a,21b間に架設された下ローラ52とからなっている。
【0054】
前記上ローラ51には、同心で一体回転する上ローラ軸511が設けられていると共に、前記下ローラ52には、同心で一体回転する下ローラ軸521が設けられている。そして、前記上ローラ軸511の各端部は、それぞれ左右のフレーム21a,21bに貫通支持されていると共に、前記下ローラ軸521の各端部もそれぞれ左右のフレーム21a,21bに貫通支持されている。
【0055】
また、前記上ローラ軸511の右方フレーム21b側の端部には、上ローラギヤ512が同心で一体回転可能に外嵌されていると共に、前記下ローラ軸521の右方フレーム21b側の端部には、前記上ローラギヤ512と噛合する下ローラギヤ522が同心で一体回転可能に外嵌され、下ローラ52の駆動回転が下ローラ軸521、下ローラギヤ522、上ローラギヤ512および上ローラ軸511を介して上ローラ51に伝達され、これによって上ローラ51が下ローラ52の駆動回転に従動するようになっている。
【0056】
一方、下ローラ軸521の右端部にラッチ歯車54が同心で取り付けられている。ラッチ歯車54は、円筒部541と、この円筒部541の一方の端部(図5では右端部)に同心で形成された当該円筒部541より大径のラッチ部542とからなっている。前記ラッチ部542には、周方向に等ピッチで複数のラッチ歯が形成されている。かかるラッチ歯車54は、円筒部541がドライブプレート30のラッチ歯車装着孔33に貫通された状態で下ローラ軸521の右端部に一体回転可能に抜止め状態で装着されている。
【0057】
そして、右方フレーム21bの右方位置であってラッチ歯車54の若干下部には下ローラ52を駆動回転させるための駆動モータ53が設けられている。この駆動モータ53の駆動軸531には、同心で一体に駆動ギヤ532が外嵌されている一方、ラッチ歯車54の円筒部541の図5における左端部には従動ギヤ543が同心で一体形成されているとともに、これら駆動ギヤ532と従動ギヤ543との間にアイドルギヤ533が介設されている。従って、駆動モータ53を駆動することによりこの駆動は、駆動軸531、駆動ギヤ532,アイドルギヤ533および従動ギヤ543を介してラッチ歯車54に伝達されることになる。
【0058】
ラッチ歯車54の円柱部541には、摩擦力によってラッチ歯車54の回転を下ローラ軸521へ伝達する図略のトルクリミッタが内装され、これによって普段はラッチ歯車54の回転が下ローラ軸521を介して下ローラ52へ伝達される一方、回動板42が係止姿勢S2(図7の(ロ)参照)に姿勢されることによってラッチ歯車54の回転が阻止されると、ラッチ歯車54の円柱部541が下ローラ軸521に対して空回りし、これによって駆動モータ53の駆動回転が下ローラ52へ伝達されないようになっている。
【0059】
このようなレジストローラ対50において、上ローラ51と下ローラ52との径寸法比および上ローラギヤ512と下ローラギヤ522とのギヤ比(ギヤの歯数の比)がそれぞれ適切に設定され、これによって上ローラ51の周速度と下ローラ52の周速度とが同一になるようになされている。
【0060】
前記制動部材40は、駆動モータ53への電力供給が停止された場合、当該電力供給停止と同時にレジストローラ対50の慣性回転を阻止するためのものであり、これによって次に給紙されるべく待機される用紙Pの先端の確実な位置決め状態が確保されるようになっている。かかる制動部材40は、図3の円内に示すように、ソレノイド装置41と、このソレノイド装置41に正逆回動自在に付設された磁性材料製の回動板(フラッパ)42と、この回動板42に付勢力を付与する付勢部材としてのコイルスプリング43とを備えて構成されている。
【0061】
前記ソレノイド装置41は、箱形のケーシング411と、このケーシング411に縦置きで内装された内部に鉄心を有するソレノイド412とを備えている。そして、電流が供給されることによるソレノイド412の励磁で回動板42が吸着される一方、電流供給停止によるソレノイド412の消磁で回動板42のソレノイド412に対する吸着状態が解除されるようになっている。
【0062】
前記回動板42は、ケーシング411に回動可能に支持される回動板本体421と、この回動板本体421の後端部から下方に折り曲げられることによって形成した係止爪422とからなっている。係止爪422は、前記ラッチ歯車54におけるラッチ部542のラッチ歯に噛合させるためのものである。
【0063】
前記回動板本体421の前後方向に略中央部には、左右の縁部からそれぞれ切り込まれることによって凹設された一対の切込み溝423が設けられている一方、前記ケーシング411の後方壁面からは左右方向一対の装着片413が垂下され、これら一対の装着片413の対向縁部には前記回動板42の各切込み溝423に嵌め合わされる切込み溝414がそれぞれ凹設されている。従って、ケーシング411および回動板42の切込み溝414、423同士が互いに嵌め合わされることにより、回動板42が正逆回動自在にケーシング411に装着された状態になる。
【0064】
前記コイルスプリング43は、ケーシング411の後方側の壁面と、回動板本体421における切込み溝423より後方位置との間に伸張状態で介設されている。従って、ソレノイド412が消磁した状態で回動板42は、コイルスプリング43の付勢力によって切込み溝414回りに反時計方向へ向けて回動した係止解除姿勢(解消姿勢)S1(図7の(イ))に姿勢設定されている一方、ソレノイド412が励磁した状態で回動板42は、ソレノイド412に磁着されることにより切込み溝414回りに時計方向へ向けて回動した係止姿勢(磁着姿勢)S2(図7の(ロ))に姿勢設定されるようになっている。
【0065】
そして、本実施形態においては、このように構成された制動部材40は、図4に示すように、右方フレーム21bの位置決め突起212bとラッチ歯車54との間の略中間位置上部にねじ止めその他でドライブプレート30に固定され、これによって回動板42の係止爪422がラッチ歯車54のラッチ部542と対向すると共に、回動板本体421の前端部が位置決め突起212bと対向するようになされている。
【0066】
このような制動部材40において、本発明に係る消音構造は、係止解除姿勢S1に姿勢設定された回動板42が当止するストッパとして、重量物である側部フレーム21から突設された位置決め突起212bが適用されていることによって構成されている。
【0067】
図7は、本発明に係る消音構造の作用(すなわち、制動部材40、位置決め突起212bおよびラッチ歯車54の作用)を説明するための説明図であり、(イ)は、回動板42が係止解除姿勢S1に姿勢設定された状態、(ロ)は、回動板42が係止姿勢S2に姿勢設定された状態をそれぞれ示している。
【0068】
まず、図7の(イ)に示す状態では、回動板42がコイルスプリング43の付勢力によって切込み溝414、423回りに反時計方向へ向けて付勢され、これによって回動板42は、回動板本体421の前端部(図7における左端部)が右方フレーム21bから突設された位置決め突起212bに当止するとともに、回動板42の係止爪422がラッチ歯車54のラッチ部542から離間した係止解除姿勢S1に姿勢設定されている。従って、ラッチ歯車54は、駆動モータ53(図5)の駆動により回転可能になっている。
【0069】
この状態でソレノイド装置41のソレノイド412に電流が供給されるとソレノイド412は励磁し、これによって回動板42の前方部分にソレノイド412の電磁的な吸引力が作用する。この作用で回動板42は、コイルスプリング43の付勢力に抗して切込み溝414、423回りに時計方向に回動し、図7の(ロ)に示すように、回動板本体421の前方部分がソレノイド412に吸着された係止姿勢S2に姿勢変更する。この姿勢変更によって回動板42の係止爪422がラッチ歯車54におけるラッチ部542のラッチ歯に噛み込むため、ラッチ歯車54の下ローラ軸521回りの回転が阻止された状態になる。
【0070】
そして、回動板42が係止姿勢S2に姿勢設定された状態でソレノイド412への電流供給が遮断されて当該ソレノイド412が消磁すると、回動板42は、コイルスプリング43の付勢力によって切込み溝414、423回りに反時計方向に向けて回動し、これによって、図7の(イ)に示すように係止解除姿勢S1に戻るが、このとき回動板本体421の前端部がストッパとしての位置決め突起212bを勢いよく叩打する。
【0071】
しかしながら、位置決め突起212bは、重量物である立体フレーム20の一体的な構成要素である右方フレーム21bから一体的に突設されたものであるため、ストッパが立体フレーム20に比べて非常に軽量なドライブプレート30に設けられている場合に比較し、前記叩打により生じた叩打音は、立体フレーム20に全体的に吸収拡散され、これによって耳障りになるような大きな音が生じることはなく、確実な消音効果を得ることができる。
【0072】
以上詳述したように、本発明に係るソレノイド装置41の消音構造は、ソレノイド412の励磁によって当該ソレノイド412に磁着した磁着姿勢(係止姿勢S2)と、ソレノイド412の消磁によって磁着が解消されてコイルスプリング43により引き戻された解消姿勢(係止解除姿勢S1)との間で姿勢変更することで所定の動作(本実施形態においてはラッチ歯車54の回転許容および回転阻止との切り換え)を行う回動板42とを備えてなるソレノイド装置41がプリンタ10の装置本体11内に設けられ、ソレノイド412の消磁による回動板42の係止姿勢S2から係止解除姿勢S1への姿勢変更により発生する回動板42の所定のストッパに対する叩打音を消音するものであり、ソレノイド装置41は、装置本体のフレームに固定されたドライブプレート30に装着され、ストッパとして立体フレーム20に一体的に設けられた位置決め突起212bを採用している。
【0073】
本発明に係る消音構造のかかる構成によれば、ソレノイド412に電流が供給されることにより当該ソレノイド412が励磁されると、回動板42がソレノイド412に電磁的に吸着されて係止姿勢S2に姿勢設定される一方、ソレノイド412への電流供給が遮断されるとソレノイド412は消磁され、これによって回動板42は、コイルスプリング43の付勢力で係止解除姿勢S1に姿勢変更する。回動板42は、このような姿勢変更によって所定の機器(本実施形態においてはラッチ歯車54)に対して作用し、当該機器が所定の動作(本実施形態においてはラッチ歯車54の回転許容および回転阻止との切り換え)を行うことになる。
【0074】
そして、ソレノイド装置41は、立体フレーム20に固定されたドライブプレート30に装着されているのに対し、位置決め突起212bは、立体フレーム20に一体的に取り付けられているため、回動板42が係止姿勢S2から係止解除姿勢S1に姿勢変更した際に位置決め突起212bが当該回動板42によって叩打されても、この叩打による衝撃はドライブプレート30に比較して非常に重い重量物である立体フレーム20内に拡散して吸収され、これによって位置決め突起212bがドライブプレート30に設けられている場合に比べて叩打音が非常に低くなり、騒音の発生を有効に抑制することができる。
【0075】
そして、立体フレーム20は、合成樹脂製のものが採用されているため、合成樹脂材料は、金属材料に比べて弾性振動を抑制し易く、位置決め突起212bが回動板42に叩打されたときの衝撃が合成樹脂材料のこのような特性によって吸収され、これによって叩打音の発生をさらに有効に抑えることができる。
【0076】
このような消音構造を画像形成装置の一種であるプリンタ10に採用すれば、ソレノイド装置41が動作して回動板42が係止姿勢S2から係止解除姿勢S1に姿勢変更した際に生じる叩打音が有効に抑制されるため、プリンタ10を耳障りな叩打音の発生しないものにすることができ、静寂な事務所内にプリンタ10を配置しても、騒音に悩まされるような不都合の発生を防止することができる。
【0077】
そして、本実施形態においては、ソレノイド装置41をプリンタ10における用紙Pを用紙貯留部12から転写部13へ給紙する際に用いられるレジストローラ対50の回転制動用として用いられているため、レジストローラ対50の給紙動作が行われる都度発生していた連続的に生じる耳障りな叩打音がなくなり、これによってプリンタ10をより効果的に静寂な環境が阻害されないものにすることができる。
【0078】
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0079】
(1)上記の実施形態においては、本発明に係る消音構造が画像形成装置(プリンタ10)に適用されているが、当該消音構造を画像形成装置に適用することに限定されるものではなく、ソレノイド装置41が用いられる各種の機器に適用することができる。
【0080】
(2)上記の実施形態においては、本発明に係る消音構造が画像形成装置の一種であるプリンタ10に適用されているが、本発明の消音構造は、プリンタ10に適用されることに限定されるものではなく、複写機やファクシミリ装置などのたの種類の画像形成装置に適用してもよい。
【0081】
(3)上記の実施形態においては、ソレノイド装置41によって動作される対象機器としてレジストローラ対50に設けられたラッチ歯車54が適用されているが、本発明は、ソレノイド装置41の対象機器がラッチ歯車54であることに限定されるものではなく、ソレノイド装置41の駆動で動作される各種の機器を採用することができる。
【0082】
(4)上記の実施形態において、位置決め突起212bおよび回動板42のいずれか一方または双方の当接面に、例えばゴム製や柔軟な合成樹脂製の消音部材を取り付けてもよい。このようによれば、回動板42が位置決め突起212bを叩打したとき、両者のいずれか一方または双方に設けられた消音材が叩打による衝撃を緩和するため、叩打音がさらに低く抑えることができる。
【0083】
(5)上記の実施形態において、回動板42によって叩打されるストッパとしての位置決め突起212bを先細りの円錐台状の形態にしてもよい。こうすることによって、回動板42が位置決め突起212bを叩打したとき、回動板42が位置決め突起212bを点接触で斜めに叩くことになるため、線接触で叩く場合に比較して叩打音をより低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明に係るソレノイド装置の消音構造が適用されたプリンタの内部構造の一実施形態を説明するための正面断面視の説明図である。
【図2】プリンタの骨格(フレーム)を示す斜視図である。
【図3】ドライブプレートに対する制動部材およびラッチ歯車の装着状態を説明するための分解斜視図である。
【図4】ドライブプレートに対する制動部材およびラッチ歯車の装着状態を説明するための組み立て斜視図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】レジストローラ対の設置状態の実際の例を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る消音構造の作用を説明するための説明図であり、(イ)は、回動板が係止解除姿勢に姿勢設定された状態、(ロ)は、回動板が係止姿勢に姿勢設定された状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
【0085】
10 プリンタ(画像形成装置)11 装置本体
12 用紙貯留部 121 用紙カセット
122 ピックアップローラ 123 給紙搬送路
13 転写部 131 感光体ドラム
132 帯電器 133 露光装置
134 現像装置 135 転写ローラ
136 クリーニング装置 14 定着部
141 ヒートローラ 142 加圧ローラ
143 排紙搬送路 15 排紙部
151 排紙トレイ 16 外装材
20 立体フレーム 21 側部フレーム
21a 左方フレーム 21b 右方フレーム
211 ドラム装着溝 212 フレーム板
212a ブッシュ 212b 位置決め突起(ストッパ)
213 底フレーム 214 前方フレーム
215 天板フレーム 216 後方フレーム
22 仕切りフレーム 221 ローラ支持部
222 上流側用紙ガイド部 223 下流側用紙ガイド部
23 定着部支持フレーム 231 定着部支持フレーム
232 立設フレーム 30 ドライブプレート(ソレノイド装着用プレート)
31 装着孔 32 位置決め孔
33 ラッチ歯車装着孔 40 制動部材
41 ソレノイド装置 411 ケーシング
412 ソレノイド 413 装着片
414 切込み溝 42 回動板(フラッパ)
421 回動板本体 422 係止爪
423 切込み溝 43 コイルスプリング
50 レジストローラ対(給紙ローラ)
51 上ローラ 511 上ローラ軸
512 上ローラギヤ 52 下ローラ
521 下ローラ軸 522 下ローラギヤ
53 駆動モータ 531 駆動軸
54 ラッチ歯車 541 円筒部
542 ラッチ部 P 用紙
P1 用紙束 S1 係止解除姿勢(解消姿勢)
S2 係止姿勢(磁着姿勢)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソレノイドの励磁によって当該ソレノイドに磁着した磁着姿勢と、ソレノイドの消磁によって付勢手段により引き戻された解消姿勢との間で姿勢変更することで所定の動作を行うフラッパを備えてなるソレノイド装置が所定の装置本体に設けられ、前記ソレノイドの消磁によるフラッパの姿勢変更により発生するフラッパの所定のストッパに対する叩打音を消音するソレノイド装置の消音構造であって、
前記ソレノイド装置は、前記装置本体のフレームに固定されたソレノイド装着用プレートに装着され、
前記ストッパは、前記フレームに一体的に設けられていることを特徴とするソレノイド装置の消音構造。
【請求項2】
前記ストッパおよび前記フラッパのいずれか一方または双方の当接面に消音部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載のソレノイド装置の消音構造。
【請求項3】
前記フレームは、合成樹脂製のものであることを特徴とする請求項1または2記載のソレノイド装置の消音構造。
【請求項4】
前記装置本体は、所定の画像情報に基づき像担持体に形成されたトナー像を用紙に転写するように構成された画像形成装置用のものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のソレノイド装置の消音構造。
【請求項5】
前記ソレノイド装置は、前記用紙を給紙する給紙ローラの回転制動用として用いられるものであることを特徴とする請求項4記載のソレノイド装置の消音構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−235110(P2006−235110A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−47824(P2005−47824)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】